JP2007190011A - 成形用シャッタ装置及びそのシャッタ片 - Google Patents

Abstract

【課題】棒状食品生地から食品を分割する切断装置等に用いるシャッタ装置において、複数のシャッタ片の成形面によって囲繞された開口部を拡縮する各シャッタ片の摺動接触部に微小間隙を生じることのないシャッタ装置を提供する。
【解決手段】シャッタ片１５の成形面１７に、隣接した別個のシャッタ片１５の摺動面１９を摺動自在に摺接するように、複数のシャッタ片１５を環状に配置し、かつ上記複数のシャッタ片１５における各成形面１７によって囲繞された開口部９を拡縮自在な成形用シャッタ装置であって、隣接した各シャッタ片１５における前記成形面１７と摺動面１９との接触状態を摺動自在な圧接状態に常に保持するための環状の弾性部材から構成される圧接付勢手段２１を備え、前記弾性部材は前記成形面１７と摺動面１９とが交差した一端部から離反した他端側において前記各シャッタ片１５に張架してある。
【選択図】図３

Description

本発明は、例えば鏡餅、饅頭や菓子パン等の食品の成形を行う成形用シャッタ装置及びそのシャッタ片に関し、詳しくは連続的に供給される棒状の食品生地から前記食品を分割する切断装置や、シート状の外皮材（食品生地片）で内包材を包み込むための封着装置に用いる食品の成形用シャッタ装置及びそのシャッタ片に関する。

従来より棒状食品生地の切断装置として、例えば、内包材と外皮材の二重構造からなる棒状の食品生地を上方向からシャッタの中央部の切断開口部へ供給しつつ、この切断開口部を複数回開閉することにより、棒状の食品生地に対して複数回の包被切断を行う種々の包被切断装置がある。その一例として隣合った成形面としての切断面と、摺動面をそれぞれ有した少なくとも３個以上のシャッタ片を各シャッタ片の摺動面が隣接する一方（別個）のシャッタ片の切断面に対して摺動可能にそれぞれ構成してある。そして、各シャッタ片の摺動面と隣接する一方のシャッタ片の切断面の摺動状態を保持する摺動保持具（結合部材）を設け、前記食品生地が上方向から進入可能な進入口を備えた昇降部材を昇降可能に設け、この昇降部材に３個以上（シャッタ片と同数）の垂直軸を所定の円周上に等間隔に設け、各垂直軸を軸心を中心として回転させることにより揺動部材が上記軸心を中心として水平方向へ揺動するようにそれぞれ構成してある。さらに、各結合部材に対応するシャッタ片が揺動部材の長手に沿って水平方向へ移動可能にそれぞれ支持されるように構成し、上記シャッタ片を上記切断開口部を開閉する水平方向へ同期して揺動させるため、上記垂直軸を軸心を中心として同期して回転させる回動作動装置を設けた包被切断装置がある（例えば、特許文献１）。

また、半開包被食品を成形する切断装置として、前記切断面に、前記切断開口部を閉じる前に外皮材を切断するエッジ部をそれぞれ備えた半開包被切断装置がある（例えば、特許文献２）。

また、包被食品の頭部に捩じり襞模様を形成する切断装置として、前記シャッタ片の下面に成形板を前記切断開口部の閉鎖位置において略放射状となるように設けた襞付け包被切断装置がある。この包被切断装置は、前記摺動保持具としての結合部材を備えており、該結合部材は、シャッタ片に設けられた偏心ピン取付穴に軸止する部分と、結合部材に係止する部分が偏心した偏心ピンを介してシャッタ片に係止されている（例えば、特許文献３）。

また、シート状の外皮材（食品生地片）の周縁部を封着して内包材を包み込むための封着装置として、上記特許文献１乃至特許文献３に示されたようなシャッタ装置を用いた装置がある（例えば、特許文献４、図２６参照）。
特許第３００９１４０号公報 特許第３０１５０００号公報 特開２００１−０３７４０７号公報 特許第３４２１６５８号公報

上記特許文献１，２及び４においては、互いに隣接するシャッタ片の摺動状態を保持するため各シャッタ片に摺動保持具を設けているが、シャッタ片の摩耗などによりシャッタ片同士に隙間が形成され、該隙間に食品生地が入り込むなどして安定した成形ができないことがあるという問題がある。

また、上記特許文献３においては、シャッタ片と隣接する他のシャッタ片との隙間を生地が入り込まない最適値に設定するために結合部材を備えているが、シャッタ片の摩耗などにより前記隙間が不適切に形成された場合には、結合部材が係止する偏心ピンの取り付け位置を調節しなければならず、取り扱いが煩雑になるという問題がある。

本発明は、上記の問題を解決するものであり、互いに摺動するシャッタ片同士の隙間の調節が不要であり、従来の装置に比べ取り扱いが容易な食品の成形用シャッタ装置を提供するものである。

本発明は、前述のごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、成形面と摺動面とを備えたシャッタ片における上記成形面に、隣接した別個のシャッタ片における摺動面を摺動自在に摺接することによって複数のシャッタ片を環状に配置して備え、かつ上記複数のシャッタ片における各成形面によって囲繞された開口部を拡縮自在な成形用シャッタ装置であって、隣接した各シャッタ片における前記成形面と摺動面との接触状態を摺動自在な圧接状態に常に保持するための圧接付勢手段を備えていることを特徴とするものである。

また、同一円上に等間隔にかつ回動自在に備えた複数の回動軸に、側面に成形面を備えたシャッタ片をそれぞれ一体的に回動可能に装着し、上記各シャッタ片の先端部を隣接したシャッタ片の前記成形面に摺動自在に接触し、かつ前記各シャッタ片における各成形面によって囲繞された開口部を拡縮自在なシャッタ装置であって、前記各シャッタ片は、各シャッタ片の前記先端部を隣接した別個のシャッタ片の前記成形面へ押圧する方向へ移動可能であって、前記各シャッタ片における先端部と隣接したシャッタ片の成形面との接触状態を摺動自在な圧接状態に保持するために、前記各シャッタ片の前記先端部を隣接した別個のシャッタ片の前記成形面へ圧接付勢するための圧接付勢するための圧接付勢手段を備えていることを特徴とするものである。

また、前記成形用シャッタ装置において、前記圧接付勢手段は、前記各シャッタ片を均等に付勢する環状の弾性部材であって前記各シャッタ片に亘って張架してあることを特徴とするものである。

また、前記成形用シャッタ装置において、前記弾性部材は、前記各シャッタ片における前記成形面と摺動面とが交差した一端部から離反した他端側において前記各シャッタ片に張架してあることを特徴とするものである。

また、前記成形用シャッタ装置において、前記圧接付勢手段は、前記各シャッタ片における前記成形面と摺動面とが交差した一端側から離反した他端側にそれぞれ備えた係止部間にそれぞれ張設してあるとを特徴とするものである。

また、前記成形用シャッタ装置において、前記各シャッタ片は、同一円上に等間隔に配置した回動軸に、当該回動軸と一体的に回動可能かつ当該回動軸の軸心に対して直交する方向へ移動可能に支持されており、上記各回動軸と各シャッタ片に備えた係止部との間にそれぞれ圧接付勢手段が配置してあることを特徴とするものである。

また、成形面と摺動面とを備えたシャッタ片における上記成形面に、隣接した別個のシャッタ片における摺動面を摺動自在に摺接することによって複数のシャッタ片を環状に配置して備え、かつ上記複数のシャッタ片における各成形面によって囲繞された開口部を拡縮自在なシャッタ装置に使用するシャッタ片であって、前記成形面と摺動面とが交差した一端部から離反した他端側に、隣接した各シャッタ片における前記成形面と摺動面との接触状態を摺動自在な圧接状態に保持するための圧接付勢手段を張架するための係止部を備えていることを特徴とするものである。

また、前記シャッタ片において、当該シャッタ片は、当該シャッタ片を支持する回動軸に備えた摺動部に摺動のみ自在に係合する長孔部を備えていることを特徴とするものである。

また、同一円上に等間隔にかつ回動自在に備えた複数の回動軸に、側面に成形面を備えたシャッタ片をそれぞれ一体的に回動可能に装着し、上記各シャッタ片の先端部を隣接したシャッタ片の前記成形面に摺動自在に接触し、かつ前記各シャッタ片における各成形面によって囲繞された開口部を拡縮自在なシャッタ装置に使用するシャッタ片であって、前記回動軸に対するシャッタ片の係合部に、前記回動軸の軸心に対して直交する方向へのシャッタ片の移動を許容する長孔を備え、かつ当該シャッタ片の先端部を隣接したシャッタ片の成形面へ押圧し圧接するように付勢するための圧接付勢手段を張架するための係止部を備えていることを特徴とするものである。

本発明によれば、シャッタ装置において隣接した各シャッタ片の成形面と摺接面との接触状態は摺動自在な圧接状態に常に保持されるものであって、前記成形面と摺動面との間に微小間隙等が生じることを防止でき、前述した従来の問題を解消することができるものである。

本発明の第一の実施の形態に係るシャッタ装置を含む食品製造機１について図面を用いて説明する。図１は、食品製造機１の概要を示す正面説明図である。図２は、包被切断装置５の概要を示す平面説明図である。図３乃至図６は、平面矢視によるシャッタ組立体７の動作説明図である。図７は、シャッタ片１５及び揺動部材４７の概要を示す斜視説明図である。

食品製造機１は、内包材Ｗ１と外皮材Ｗ２の二重構造からなる棒状の食品生地Ｗに対して複数回の包被切断を行うと共に、包被食品ＷＡを搬送方向（図１において左方向）へ搬送するものであって、箱型の本体フレーム３をベースにしている。上記本体フレーム３の中央部にはシャッタ装置の一例としての包被切断装置５が設けてあり、この包被切断装置５は、棒状の食品生地Ｗを上方向からシャッタ組立体７の開口部としての中央開口９（図２参照）へ供給しつつ、中央開口９を複数回開閉することにより、棒状の食品生地Ｗに対して複数回の包被切断を行うものである。又、本体フレーム３における包被切断装置５の上方（図１において上方）には中央開口９へ食品生地Ｗを供給する食品生地供給装置１１が設けてあり、本体フレーム３における包被切断装置５の下方には包被食品ＷＡを搬送方向へ搬送するコンベア装置１３が設けてある。

以下、シャッタ装置の一例としての包被切断装置５を主として説明する。図３〜図７を参照するに、上記シャッタ組立体７は複数、本例においては６個のシャッタ片１５を、図３に示すように、環状に配置して備えることによって組合せてなり、各シャッタ片１５は、図７に示すように、隣合った切断面としての成形面１７と、摺動面１９とをそれぞれ有している。ここで、６個のシャッタ片１５の成形面１７によって、図３に示すように、各シャッタ片７の各成形面７によって囲繞された開口部（中央開口）９が拡縮自在に、すなわち開閉可能に形成される。

各成形面１７は、その一例として垂直部１７ａと、この垂直部１７ａの上側（図７において上側）に傾斜して形成されかつ食品生地Ｗを押し上げる押上傾斜部１７ｂと、垂直部１７ａの下側に傾斜して形成されかつ食品生地Ｗを押し下げる押下傾斜部１７ｃを備えている。また、シャッタ片１５の前記成形面１７と摺動面１９の交差部を先端交差部１５ａとし、その反対側に後述する圧接付勢手段の一例としての弾性部材２１を係止する係止部の一例としての係止溝１５ｂを上下方向に２箇所備えている。

さらに、各シャッタ片１５は、その中央に後述する揺動部材４７に摺動可能に嵌合する嵌合孔部４９を備えている。該嵌合孔部４９は、成形面１７に平行な長孔部４９ａとシャッタ片１５の前記先端交差部１５ａ側に該長孔部４９ａと連通する円孔部４９ｂを備えている。なお、上記長孔部４９ａは、成形面１７に平行でなくともよく、揺動部材４７が相対的に摺動可能に設けられていればよい。

前記各シャッタ片１５の摺動面１９は隣接する別個のシャッタ片１５の成形面１７に対して摺動可能にそれぞれ構成してある。また、各シャッタ片１５の摺動面１９と隣接するシャッタ片１５の成形面１７との接触状態を、摺動自在な圧接状態に常に保持するための圧接付勢手段の一例として、例えば、ゴム製のＯリングなどの無端状の弾性部材２１が６個のシャッタ片をまとめるように、すなわち、各シャッタ片１５の摺動面１９を隣接した別個のシャッタ片１５の成形面１７へ押圧付勢するように、シャッタ片１５の外側より前記係止溝１５ｂに張架して設けてある。なお、弾性部材２１の形状は、無端状の平ベルトのごときものであってもよく、シャッタ片１５の係止溝１５ｂは、それに対応した形状であればよい。

上記構成により、各シャッタ片１５は、摺動面１９が隣接したシャッタ片１５における成形面１７に圧接するように付勢されると共に、前記開口部９を閉じる方向へ均等に付勢してある。すなわち、各シャッタ片１５は、図３において、回動軸４５を中心として時計回り方向へ回動するように付勢されており、かつ弾性部材２１が蓄勢力によって縮径する傾向にあることより、前記開口部９を閉じる方向へ付勢されているものである。

図１及び図２を参照して、６個のシャッタ片１５が中央開口９を開閉する構成に付いて説明する。上記本体フレーム３には、後述するように支持フレーム２７が昇降可能に設けてある。上記支持フレーム２７の先端部（図２においては左側）にはシャッタ支持部材としての昇降ケース４１が螺着固定するなどして着脱可能に設けてあり、この昇降ケース４１は食品生地Ｗが進入可能な進入口４３を備えている。上記昇降ケース４１内には回転可能な６個の回動軸４５が所定の円周Ｓ上に等間隔に設けてある。

再び、図７を参照するに、各回動軸４５には揺動部材４７が偏心して設けてあり、各揺動部材４７には対応するシャッタ片１５を嵌合孔部４９を介して矢印ａで示す方向、すなわち揺動部材４７の長手方向に沿って水平方向（回動軸４５の軸心に対して直交する方向すなわち、回動軸４５に対する揺動部材４７の偏心方向と同方向）へ移動可能にそれぞれ支持するように構成してある。つまり、該揺動部材４７は、摺動部４７ａ、上規制部４７ｂ及び下規制部４７ｃを備えている。摺動部４７ａは、シャッタ片１５が揺動する際に嵌合孔部４９の長孔部４９ａが摺動する部分であり、水平断面形状が長円形状をなしている。また、上規制部４７ｂ及び下規制部４７ｃは、シャッタ片１５が揺動する際にシャッタ片１５が上下方向（回動軸４５の軸方向と同義）に移動しないよう当接して規制する部分であり、上規制部４７ｂは、下規制部４７ｃより大径をなしている。

ここで、揺動部材４７へのシャッタ片１５の取り付け方法について説明する。揺動部材４７の下規制部４７ｃとシャッタ片１５の円孔部４９ｂとを位置合わせし、シャッタ片１５を揺動部材４７の上規制部４７ｂとに当接する位置まで上昇させる（図７（ａ）参照）。そして、シャッタ片１５を下規制部４７ｃが保持する位置までシャッタ片１５の先端交差部１５ａの方向に水平移動する（図７（ｂ）参照）。このようにして６個のシャッタ片１５を揺動部材４７に摺動自在に取り付ける。そして、６個のシャッタ片１５をまとめるように、すなわち各シャッタ片１５の成形面１７に隣接したシャッタ片１５の摺動面１９が摺動自在に圧接されるように、シャッタ片１５の外側より無端状の弾性部材２１をシャッタ片１５の係止部としての係止溝１５ｂに張架することにより、各シャッタ片１５は隣接するシャッタ片１５に当接するよう取り付けられる。そして、図３乃至図６に示すように、各回動軸４５をその軸心を中心として回転させることにより揺動部材４７が上記軸心を中心として水平方向へ揺動するようにそれぞれ構成してある。

従来のごとく摺動保持具（結合部材）を用いた場合には、シャッタ片を隣接する別個のシャッタ片に摺動させながら装着するなど他のシャッタ片を考慮しなければならなかったが、本実施例の場合には、各シャッタ片１５は、他のシャッタ片１５に関係することなく単独で取り付けることができるので、シャッタ片１５の取り付けを容易にすることが可能となる。

再び図２を参照するに、包被切断装置５には、６個の回動軸４５を同期して正逆方向へ回転させるための回転作動装置５１が設けてある。昇降ケース４１内には、各回動軸４５に備えた従動ギア５３と、該従動ギア５３に噛合したリング状の中間ギア５５が回転可能に設けてある。又、駆動ギア５７を中間ギア５５に噛合して回転可能に設け、該駆動ギア５７に従動リンク５９の基部を設けている。さらに、該従動リンク５９と支持フレーム２７に取り付けたモータ３１の出力軸３５を連結リンク６５と駆動リンク６１を介して揺動可能に連結している。そして、モータ３１の出力軸３５を所要の角度範囲だけ回動（右回転及び左回転）することにより、６個の回動軸４５が回動する。回動軸４５の回動に伴い、シャッタ片１５が揺動し、中央開口９が開閉する。すなわち中央開口９の拡縮が行われる。

次に、包被切断装置５を昇降させる機構について説明する。本体フレーム３の内部にモータ６７を設けている。支持フレーム２７は、クランク機構７１を介して上記モータ６７の一方の水平な出力軸６９と連結しており、モータ６７の回転駆動により昇降可能に設けられており、この上下動に伴って包被切断装置５も昇降する。そして、６個のシャッタ片１５を開いた状態にした時に、包被切断装置５を上昇させ、６個のシャッタ片１５を閉じるとともに包被切断装置５を降下させる。

上記コンベア装置１３は、ベルト１４の一部を支持するベルト支持部材７７を備えており、該ベルト支持部材７７をカム機構７５を介して上記モータ６７の他方の駆動軸７３に連動連結することにより昇降可能に設けている。ここで、ベルト支持部材７７を上昇させることにより、包被切断の途中で食品生地Ｗが自重により落下することを防止している。

本発明の実施の形態の作用について説明する。食品生地供給装置１１により棒状の食品生地Ｗを上方向から中央開口（開口部）９へ供給しつつ、モータ３１の出力軸３５の一方への回転駆動により６個の回動軸４５を軸心を中心として正方向（図３において反時計回り方向）へ同期して回転させて、６個のシャッタ片１５を中央開口９が閉じる水平方向へ同期して揺動させる。この時、各シャッタ片１５は、無端状の弾性部材２１の付勢力により隣接する一方（揺動部材４７の長手に沿って水平方向へ移動可能な方向）のシャッタ片１５に常に摺動するように押しつけられている。

これによって、成形面１７の押上傾斜部１７ｂによって食品生地Ｗを押し上げると共に、成形面１７の押下傾斜部１７ｃによって食品生地Ｗを押し下げつつ、食品生地Ｗに対して包被切断を行うことができる。この時、６個のシャッタ片１５の成形面１７の垂直部１７ａが集合してシャッタ組立体７の上面中央部に窪み２３が形成されて、中央開口９の第１段階の閉作動が終了する（図５参照）。更に、６個のシャッタ片１５を上記閉じる方向へ同期して揺動させることにより、窪み２３が消滅してシャッタ組立体７の上面中央部が平坦になって、中央開口９の第２段階の閉作動が終了する（図６参照）。

中央開口９の第２段階の閉作動が終了した後に、モータ３１の出力軸３５の他方への回転駆動により６個のシャッタ片１５を中央開口９が開く水平方向へ同期して揺動させることにより、中央開口９を開いて元の状態に復帰せしめる。

上述の作用を複数回繰り返すことにより、棒状の食品生地Ｗに対して複数回の包被切断を行って、複数の包被食品ＷＡを製造することができる。複数の包被食品ＷＡはコンベア装置１３によって次工程へ移送される。

ここで、各揺動部材４７に対応するシャッタ片１５が嵌合孔部４９を介して揺動部材４７の長手に沿って水平方向へ移動可能にそれぞれ支持されており、また、シャッタ組立体７を形成する６個のシャッタ片１５の外側からシャッタ片１５をまとめるように、換言すれば、隣接した各シャッタ片１５の接触状態が常に摺動自在で圧接状態にあり、かつ開口部９の拡縮動作を均等に行うように、無端状の弾性部材２１が張架してあり、該弾性部材２１の張力により各シャッタ片１５に付勢力が作用し、各シャッタ片１５の摺動面１９と隣接する別個のシャッタ片１５の成形面１７が常に圧接状態で摺動する状態であるよう保持されている。

以上のごとき、本発明の実施の形態によれば、長時間に渡り包被切断工程を繰り返すことにより、シャッタ片１５が摺動により熱膨張したり、あるいは、シャッタ片１５の成形面１７や摺動面１９が摩耗した場合であっても、上記成形面１７と摺動面１９とを摺動自在に圧接した状態を保持して摺動されるものである。したがって、従来のごとく隣接するシャッタ片の隙間を調節する必要がなく取り扱いが容易となった。また、隣接するシャッタ片１５の間に食品生地Ｗが入り込むことが抑制でき、安定した生産が長時間に渡り可能となった。

また、３枚以上のシャッタ片１５から構成されるシャッタ組立体７全体をまとめるようにシャッタ組立体７に張架する弾性部材２１を設ければよいものであるので、従来に比べ構成部材の点数を削減できるとともに、シャッタ片の加工も容易となり、構成が簡略化でき、加工コストを低下することが可能となる。

次に、本発明の第二の実施の形態に係るシャッタ装置を含む食品製造機７９について図８及び図９を用いて説明する。図８は、食品製造機７９の概要及び動作工程を示す平面説明図及びＡ−Ａ断面矢視による正面説明図である。図９は、図８に示すＢ−Ｂ断面矢視による下方から見たシャッタ片１５、揺動部材４７及び弾性部材８１の概要を示す斜視説明図であり、シャッタ片１５などを上下反転した状態を示している。なお、上記第一の実施形態と同一の機能を奏する構成要素には同一符号を付することとして、重複した説明は省略する。

本実施形態は、前述のごとく特許文献４の図２６で示されるようなシート状の外皮材（食品生地片）の周縁部を封着して内包材を包み込むための封着装置に設けたシャッタ装置として用いることが可能である。つまり、上記包被切断装置５に備えたシャッタ組立体７と同様な機構を封着装置に設けるシャッタ装置に転用することが可能である。この場合、上記第一の実施形態で説明したシャッタ片１５の成形面１７は、切断面ではなくシート状の外皮材の周縁部を集めて付着する付着面として作用することになる。

第二の実施の形態に係るシャッタ片１５の成形面１７は、シャッタ片１５の上面側より上垂直部１７ｄ，傾斜部１７ｅ，下垂直部１７ｆを備えている。シャッタ片１５の摺動面１９は、上記成形面１７に摺動可能に係合するように形成されている。

また、圧接付勢手段の一例としては、各シャッタ片１５と摺動部材４７にそれぞれ装着する、例えばＯリングなどの弾性部材８１である。該弾性部材８１は、シャッタ片１５の成形面１７と摺動面１９とが交差した先端側の反対側である後端部に固定するよう設けた係止部８３の係止溝８３ａと、揺動部材４７の下部に設けた係止部４７ｄの係止溝４７ｅに張架して装着する。すなわち、各シャッタ片１５は、前記係止部８３が回動軸４５へ近接する方向へ、換言すれば、各シャッタ片１５における摺動面１９が隣接したシャッタ片１５の成形面１７へ圧接されるように付勢されている。したがって、弾性部材８１の張力によりシャッタ片１５に付勢力が作用し、各シャッタ片１５の摺動面１９と隣接する別個のシャッタ片１５の成形面１７との接触状態は、摺動自在に常に圧接された状態に保持されている。なお、上記弾性部材８１は、前記係止部４７ｄ，８３へ係止するためのフック等と適宜形状の被係止部を両端側に備えた構成の弾性部材であることが望ましく、例えば、一般的なコイルスプリングなどであってもよい。また、シャッタ片１５の上記係止部８３は、シャッタ片１５に一体的に削設するなどしてもよい。

上記シャッタ装置は、型枠としての一対のパレット８５ａ，８５ｂの上方に昇降可能に設けられている。該パレット８５ａ，８５ｂは、図示されない無端状のチェーンに等間隔に複数組設けられており、前記シャッタ装置の下方位置へ間欠的に搬送位置決めされる。また、パレット８５ａ，８５ｂは、互いに対向した位置に半円形状の凹部を備え接合部に円形状の孔８７を形成している。さらに、パレット８５ａ，８５ｂの下方には、外皮材Ｗ２を下方から支持する無端状のベルト８９が設けられており、パレット８５ａ，８５ｂと同期して搬送駆動される。

次に、シャッタ組立体７が外皮材Ｗ２を封着する工程を説明する。外皮材Ｗ２は、パレット８５ａ，８５ｂの上面に上記孔８７とほぼ同心となるよう載置され、図示されない押し込み部材によりその中央部に凹部が形成される。そして、該凹部内に内包材供給装置（図示省略）により内包材Ｗ１が供給され、シャッタ組立体７の下方位置に搬送され一次的に停止する。すると、シャッタ組立体７がパレット８５ａ，８５ｂの近傍まで降下する（図８（ａ）参照）。そして、回動軸４５の回転によりシャッタ片１５が中央開口９を閉じるように揺動する。この時、シャッタ片１５の成形面１７が外皮材Ｗ２の周縁部を中心に向かって押圧し、外皮材Ｗ２が内包材Ｗ１を包み込むように封着される（図８（ｂ）参照）。

上述のごとく、前記中央開口９を閉じるように、すなわち、縮径するように各シャッタ片１５が、図８（ａ）において反時計回り方向に揺動（回動）するとき、各シャッタ片１５における摺動面１９は、隣接したシャッタ片１５の成形面１７へ圧接された状態でもって摺動するものである。したがって、各シャッタ片１５の摺動面１９と成形面１７との間に微小間隙を生じるようなことがなく、前述したごとき従来の問題を解消することができるものである。

以上のごとき、第二の実施の形態によれば、長時間に渡り封着工程を繰り返す場合であっても第一の実施の形態と同様に従来のごとく隣接するシャッタ片の隙間を調節する必要がなく取り扱いが容易となった。また、隣接するシャッタ片１５の間に食品生地Ｗが入り込むことが抑制でき、安定した生産が長時間に渡り可能となった。

ところで、前述した実施形態においては、各シャッタ片１５の成形面１７に対して隣接した別個のシャッタ片１５の摺動面１９が全面的に接触するように図示してある。しかし、実際的には、上記摺動面１９と成形面１７とが交差した先端部が別個のシャッタ片１５の成形面１７に摺接してある。すなわち、各シャッタ片１５の摺動面１９には僅かな逃げが形成してある。なお、各シャッタ片１５の摺動面１９を別個のシャッタ片１５の成形面１７に全面的に接触した構成としてもよいものであり、全面的に接触するか、又は部分的に接触するかは設計的事項に属するものである。

図１０，図１１は、本発明の第３の実施形態に係るシャッタ装置を示すものである。このシャッタ装置は、特公平４−５２７３８号公報に記載のシャッタ装置の改良に関するものである。

この第３の実施形態に係るシャッタ装置は、上記特公平４−５２７３８号公報に記載されているように全体的構成は公知であるから、概要について説明する。上記シャッタ装置は、フレーム１０１に正多角形のガイド孔１０３を備えた構成であって、このガイド孔１０３内には、ガイド孔１０３の多角形の各内壁部１０５に沿って摺動自在なシャッタ片１０７が上記各内壁部１０５に対応して備えられている。上記各シャッタ片１０７は、ほぼ台形状をなすものであって、その外形形状は前記特公平４−５２７３８号公報に記載された形状と同一である。すなわち、シャッタ片１０７は、成形面１０７Ａを備えると共に前記ガイド孔１０３の内壁部１０５に摺動自在に摺接した第１摺動面１０７Ｂを備え、かつ隣接した別個のシャッタ片１０７における成形面１０７Ａに摺接した第２摺動面１０７Ｃを備えた構成である。

そして、前記フレーム１０１には、前記ガイド孔１０３の適宜の内壁部１０５と平行な方向に移動自在な移動部材（移動ロッド）１０９がブラケット１０１Ｂを介して往復動自在に支持されており、この移動部材１０９と、第１摺動面１０７Ｂが前記適宜の内壁部１０５に摺接したシャッタ片１０７は、ロッドなどのごとき連結部材１１１を介して一体的に連結してある。

上記構成において、移動部材１０９を、長手方向に往復動することにより、前記各シャッタ片１０７の成形面１０７Ａによって囲繞された開口部１１３の縮小，拡大すなわち拡縮が行われるものである。

前記構成において、隣接した各シャッタ片１０７における前記成形面１０７Ａと前記第２摺接面１０７Ｃとの接触状態が、摺動自在な圧接状態に常に保持するために、圧接付勢手段が備えられている。すなわち、前記各シャッタ片１０７における前記成形面１０７Ａと前記第２摺接面１０７Ｃとが交差した一端部から離反した他端側には、前記圧接付勢手段の一例としてのエンドレス状の弾性部材１１５を係止（張架）するための係止部１１７としての係止溝が形成してある。

したがって、前記圧接付勢手段としてのエンドレス状の弾性部材１１５の縮径（縮小）する方向の付勢力によって、各シャッタ片１０７における成形面１０７Ａと隣接した別個のシャッタ片１０７の第２摺接面１０７Ｃの接触状態は、摺動自在な圧接状態に常に保持されるものである。よって、前記成形面１０７Ａと前記第２摺接面１０７Ｃとの接触面に微小間隙を生じるようになことがなく、前述したごとき従来の問題を解消することができるものである。

ところで、上記構成のシャッタ装置は、包被切断装置のシャッタ機構として採用することができることは勿論のこと、前記開口部１１３を完全に閉じることなく、開口部１１３の拡縮を行う構成として使用することもできる。この場合、例えば、前記開口部１１３内に入れた例えばボール状，筒状，円柱状などのごとき複数の食品又は食品生地等を、前記開口部１１３の中央部に集合せしめるように使用するものである。したがって、例えば、複数の食品等を一集合体として箱詰めする場合に有益なものである。

図１２，図１３は、本発明の第４の実施形態に係るシャッタ装置を示すものである。このシャッタ装置は、第２７２９８９８号特許公報に記載のシャッタ装置の改良に係るものであって、全体的構成は上記特許公報によって公知であるから、概要について説明する。

上記シャッタ装置は、同一円上に等間隔にかつ回動自在に複数の回動軸１５１を備えている。この回動軸１５１には対向する位置をＤ形状に除去して互いに平行なガイド面を形成したガイド部１５３が形成してあり、このガイド部１５３には、それぞれシャッタ片１５５が回動軸１５１と一体的に回動可能かつ回動軸１５１の軸心に対して直交する方向へ僅かに移動可能に取付けてある。

より詳細には、前記シャッタ片１５５は側面に成形面１５５Ｆを備えた構成であって、その外形形状は前述した第２７２９８９８号公報に記載された形状と同一であり公知であるから、外形形状の詳細については説明を省略する。前記各回動軸１５１に支持された前記シャッタ片１５５のハブ１５７には、前記回動軸１５１の前記ガイド部１５３と嵌合する長孔１５９が形成してある。この長孔１５９は、シャッタ片１５５の中心と当該シャッタ片１５５の先端部１６１とを結ぶ長手方向の長孔である。したがって、シャッタ片１５５は、回動軸１５１に対して長手方向へ僅かに移動することを許容されているものである。

各回動軸１５１に支持された前記各シャッタ片１５５の先端部１６１は、隣接した各シャッタ片１５５の成形面１５５Ｆに摺動自在に接触してあり、各シャッタ片１５５の成形面１５５Ｆによって囲繞された開口部１６３は、前記回動軸１５１を正逆回動することによって拡縮されるものである。そして、前記各シャッタ片１５５の先端部１６１と隣接したシャッタ片１５５の成形面１５５Ｆとの接触状態は、常に摺動自在な圧接状態に保持されている。

ところで、前記各シャッタ片１５５における成形面１５５Ｆは、シャッタ片１５５の全周に亘って形成してあるから、前記各回動軸１５１を、図１２において、時計回り方向の一方向へ回動して使用することも可能である。しかし、成形面１５５Ｆが各シャッタ片１５５における全周に亘って形成してない場合には、各回動軸１５１を正逆回動して使用するものである。なお、各回動軸１５１を一方向へ回動して使用可能な構成においても、正逆回動して使用してもよいものである。

すなわち、各シャッタ片１５５における前記ハブ１５７には、圧接付勢手段の一例としてのエンドレス状の弾性部材１６５を張架するための溝状の係止部１６７が形成してある。したがって、前記弾性部材１６５の付勢力によって各シャッタ片１５５の先端部は、隣接したシャッタ片１５５における成形面１５５Ｆへ押圧当接された圧接状態にあり、この圧接状態を保持して摺動するものである。

したがって、上記構成においては、シャッタ片１５５の先端部と隣接シャッタ片１５５における成形面１５５Ｆとの接触部に微小間隙を生じるようなことがなく、また、図１３に示すように各シャッタ片１５５の先端部１６１が中央部に集合した場合であっても微小間隙を生じるようなことがなく、前述したごとき従来の問題を解消し得るものである。

本発明は、前述の発明の実施の形態の説明に限るものではなく、以下のごとく種々の対応で実施が可能である。
即ち、上記第一の実施の形態においては、シャッタ片１５の一方の端部に弾性部材２１を係止する係止溝１５ｂを設け、６個のシャッタ片１５をその外側からまとめるように弾性部材２１を張架して装着したが、弾性部材２１の張力によりシャッタ片１５に付勢力が作用して隣接するシャッタ片１５に摺動すればよいものであるので、例えば、各シャッタ片１５の下面にピンなどの係止部を立設したり、第二の実施の形態で説明した係止部８３に弾性部材２１を張架するように設けてもよく、シャッタ片１５と隣接するシャッタ片１５が常に摺動状態を保持することが可能である。

また、図１４に示すように、隣に位置する上記係止部８３同士に弾性部材２１を張架するように装着してもよい。なお、この構成は、前述した第１、３、４の各実施形態においても適用することができるものである。すなわち、それぞれのシャッタ片の端部側に係止部としてピン等のフックを設け、各フック間に弾性部材を張設した構成とすることもできるものである。

また、上記実施の形態においては、弾性部材２１，８１、１１５，１６５の形状を無端状の部材として説明したが、実際に無端状でなくともよく、例えば、紐状の弾性部材を用い、該弾性部材の一端部に結合部（例えば、突起部）を設け、上記被結合部に対応するよう弾性部材の他端部に被結合部（例えば、孔）を設け、上記紐状の弾性部材をシャッタ片をまとめるように張架して上記結合部と被結合部（突起部と孔）を結合するように装着してもよい。このような構成であっても、弾性部材に張力が生じ、その張力により隣接するシャッタ片が摺動するよう弾性部材の付勢力を作用することができる。さらには、紐状の弾性部材の一端側に複数の孔を設け、突起部に結合する上記孔を変更することによりシャッタ片に作用する付勢力を調節することが可能となる。

また、上記実施の形態においては、隣接シャッタ付勢部材としての弾性部材２１，８１をその全体が弾性材料で構成するよう説明したが、弾性部材の少なくとも一部に弾性材料を備え、その他の部分を例えば繊維からなる紐などで構成されたものであってもよく、シャッタ組立体７が中央開口９を開閉する際に隣接シャッタ付勢手段からの付勢力の作用によりシャッタ片１５が隣接するシャッタ片１５に摺動可能に設ければよいものである。

また、上記実施例においては、回動軸４５と揺動部材４７とを一体の部材として説明したが、揺動部材４７が回動軸４５の軸心を中心として揺動すればよいものであるので、回動軸４５と揺動部材４７とをそれぞれ設け、それらに係合部（例えば、凹凸形状の係合機構）を備え、ネジ部材などで結合するよう設けてもよい。

また、シャッタ片１５の成形面１７及び摺動面１９の形状はその目的に応じて種々の形状に形成すればよく、例えば、特許文献２乃至特許文献４に示されるようなものであってもよい。

また、連続して供給される棒状食品Ｗは、食品生地供給装置１１から押し出すよう説明したが、例えば、搬送コンベアにて搬送される帯状の食品生地（例えば、パン生地）をその端部より巻き上げて棒状食品Ｗを形成し、該搬送コンベアの下流端部より垂下させるようシャッタ組立体７の中央開口９に供給することも可能である。また、搬送コンベアの下流側に別の搬送コンベアを設け、２つの搬送コンベアの中間にその中央開口９の開閉方向が垂直となるよう、つまり、前記回動軸４５が水平方向に配置するシャッタ支持部材にシャッタ組立体７を設け、その中央開口９に棒状食品Ｗを供給して切断食品を切断することも可能である。

本発明の第一実施の形態に係るシャッタ装置を含む食品製造機の概要を示す正面説明図である。 包被切断装置の概要を示す平面説明図である。 平面矢視によるシャッタ組立体の動作説明図である。 平面矢視によるシャッタ組立体の動作説明図である。 平面矢視によるシャッタ組立体の動作説明図である。 平面矢視によるシャッタ組立体の動作説明図である。 シャッタ片及び揺動部材の概要を示す斜視説明図である。 本発明の第二の実施の形態に係るシャッタ装置を含む食品製造機の概要及び動作工程を示す平面図及びＡ−Ａ断面矢視による正面説明図である。 図８に示すＢ−Ｂ断面矢視によるシャッタ片，揺動部材及び弾性部材の概要を示す斜視説明図である。 本発明の第三の実施の形態に係るシャッタ装置を含む食品製造機の概要及び動作工程を示す平面図及びＡ−Ａ断面矢視による正面説明図である。 本発明の第三の実施の形態に係るシャッタ装置を含む食品製造機の概要及び動作工程を示す平面図及びＡ−Ａ断面矢視による作用説明図である。 本発明の第四の実施の形態に係るシャッタ装置を含む食品製造機の概要及び動作工程を示す平面図及びＡ−Ａ断面矢視による正面説明図である。 本発明の第四の実施の形態に係るシャッタ装置を含む食品製造機の概要及び動作工程を示す平面図及びＡ−Ａ断面矢視による作用説明図である。 弾性部材を張設する場合の他の実施形態の説明図である。

符号の説明

１ 食品製造機
７ シャッタ組立体
９ 中央開口（開口部）
１５，１０７，１５５ シャッタ片
１７ 成形面
１９ 摺動面
２１ 弾性部材（圧接付勢手段）
４５ 回動軸
４７ 揺動部材
４７ｄ 係止部
４９ 嵌合孔部
４９ａ 長孔部
７９ 食品製造機
８１ 弾性部材（圧接付勢手段）
８３ 係止部

Claims (9)

1. 成形面と摺動面とを備えたシャッタ片における上記成形面に、隣接した別個のシャッタ片における摺動面を摺動自在に摺接することによって複数のシャッタ片を環状に配置して備え、かつ上記複数のシャッタ片における各成形面によって囲繞された開口部を拡縮自在な成形用シャッタ装置であって、隣接した各シャッタ片における前記成形面と摺動面との接触状態を摺動自在な圧接状態に常に保持するための圧接付勢手段を備えていることを特徴とする成形用シャッタ装置。
2. 同一円上に等間隔にかつ回動自在に備えた複数の回動軸に、側面に成形面を備えたシャッタ片をそれぞれ一体的に回動可能に装着し、上記各シャッタ片の先端部を隣接したシャッタ片の前記成形面に摺動自在に接触し、かつ前記各シャッタ片における各成形面によって囲繞された開口部を拡縮自在なシャッタ装置であって、前記各シャッタ片は、各シャッタ片の前記先端部を隣接した別個のシャッタ片の前記成形面へ押圧する方向へ移動可能であって、前記各シャッタ片における先端部と隣接したシャッタ片の成形面との接触状態を摺動自在な圧接状態に保持するために、前記各シャッタ片の前記先端部側を隣接した別個のシャッタ片の前記成形面へ圧接付勢するための圧接付勢手段を備えていることを特徴とする成形用シャッタ装置。
3. 請求項１又は２に記載の成形用シャッタ装置において、前記圧接付勢手段は、前記各シャッタ片を均等に付勢する環状の弾性部材であって前記各シャッタ片に亘って張架してあることを特徴とする成形用シャッタ装置。
4. 請求項３に記載の成形用シャッタ装置において、前記弾性部材は、前記各シャッタ片における前記成形面と摺動面とが交差した一端部から離反した他端側において前記各シャッタ片に張架してあることを特徴とする成形用シャッタ装置。
5. 請求項１に記載の成形用シャッタ装置において、前記圧接付勢手段は、前記各シャッタ片における前記成形面と摺動面とが交差した一端側から離反した他端側にそれぞれ備えた係止部間にそれぞれ張設してあるとを特徴とする成形用シャッタ装置。
6. 請求項１に記載の成形用シャッタ装置において、前記各シャッタ片は、同一円上に等間隔に配置した回動軸に、当該回動軸と一体的に回動可能かつ当該回動軸の軸心に対して直交する方向へ移動可能に支持されており、上記各回動軸と各シャッタ片に備えた係止部との間にそれぞれ圧接付勢手段が配置してあることを特徴とする成形用シャッタ装置。
7. 成形面と摺動面とを備えたシャッタ片における上記成形面に、隣接した別個のシャッタ片における摺動面を摺動自在に摺接することによって複数のシャッタ片を環状に配置して備え、かつ上記複数のシャッタ片における各成形面によって囲繞された開口部を拡縮自在なシャッタ装置に使用するシャッタ片であって、前記成形面と摺動面とが交差した一端部から離反した他端側に、隣接した各シャッタ片における前記成形面と摺動面との接触状態を摺動自在な圧接状態に保持するための圧接付勢手段を張架するための係止部を備えていることを特徴とするシャッタ片。
8. 請求項７に記載のシャッタ片において、当該シャッタ片は、当該シャッタ片を支持する回動軸に備えた摺動部に摺動のみ自在に係合する長孔部を備えていることを特徴とするシャッタ片。
9. 同一円上に等間隔にかつ回動自在に備えた複数の回動軸に、側面に成形面を備えたシャッタ片をそれぞれ一体的に回動可能に装着し、上記各シャッタ片の先端部を隣接したシャッタ片の前記成形面に摺動自在に接触し、かつ前記各シャッタ片における各成形面によって囲繞された開口部を拡縮自在なシャッタ装置に使用するシャッタ片であって、前記回動軸に対するシャッタ片の係合部に、前記回動軸の軸心に対して直交する方向へのシャッタ片の移動を許容する長孔を備え、かつ当該シャッタ片の先端部を隣接したシャッタ片の成形面へ押圧し圧接するように付勢するための圧接付勢手段を張架するための係止部を備えていることを特徴とするシャッタ片。

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