JP2007158843A - 画像処理装置、画像処理方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ざらつきの少ない高画質な画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、入力する画像情報の注目画素周辺の誤差値に重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出部102と、注目画素の入力階調値に基づいて閾値を選択する閾値選択部107と、算出された修正入力値および選択された閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定部103と、出力階調値および修正入力値の差分を誤差値として算出し算出された誤差値を修正入力値算出部に送信する誤差算出部104と、を備える。閾値選択部107は、画素位置に対応付けられた閾値であって、同一の入力階調値の画素に対する閾値処理によって異なる出力値を採り得る画素の多さの度合を自由度と定義する場合における少なくとも2種類の、同じ周期で異なる自由度を有する閾値から選択する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラムに関するものである。
画像形成装置においては、画質において、ざらつきが少なく粒状性の優れた画像を生成する必要性が高まっている。このようなニーズに対応するために、入力する画像データである入力階調値を量子化するための閾値を、画像空間上で周期的に振幅する誤差拡散処理法を用いる画像処理方法が考案されている(特許文献1)。同文献によると、この技術によって粒状性及び安定性の向上を図ることができるとしている。
また、画像処理する注目画素の濃度レベルが上限濃度域以下である場合に、注目画素の濃度レベルが高いほど印字ドットの発生可能領域が広がる画像処理方式が示されている(特許文献2)。この技術によると、低濃度部での局所的なドット発生の偏りを抑制することで、テクスチャの発生を抑制することができるとしている。
特開2001−128004号公報 特開2003−153001号公報
しかしながら、特許文献1の画像処理方法では、濃度の高い画像に対しては単純な誤差拡散処理法と比較して粒状性の優れた画像を生成できるが、低濃度の画像領域に対しては粒状性に優れた画像を得られないという問題があった。
図23は、従来例によるディザ閾値テーブルの一例を示す模式図である。例えば、低濃度の画像を図23に示すディザ閾値テーブルを用いて8ビット(0〜255)のデータに対して2値量子化を行う場合、おおむね、最も低い72の閾値が適用される画素位置でのみドットの出現/非出現の両方の状態が現れ、他の位置ではドットが出現状態となる確率は低い。すなわち、閾値が72である画素の密度の画像空間で出力画像を生成することとなり、一般的な誤差拡散処理のように全画素位置で同じ閾値を用いた場合と比較して低密度の画像空間で出力画像を表現することから、分散性が低く粒状性も悪くなると考えられる。
一方、高濃度の画像領域に対して2値量子化を行う場合は、おおむね最も高い192の閾値が適用される画素位置でのみドットの出現/非出現の両方の状態が現れ、他の位置ではドットが非出現状態となる確率は低い。すなわち、閾値が192である画素の密度の画像空間で出力画像を生成することとなり、分散性が低く粒状性も悪くなる。
また、特許文献2の画像処理方式においては、低濃度以外の画像領域に対しては一般的な誤差拡散法と同じ出力画像を得ることとなり、特許文献1において示されているように、ディザ主体の処理と比較して粒状性、安定性が劣ったものとなる。
本発明は上記の問題に鑑みてなされ、その目的は、高濃度および低濃度の画像領域に対して、ざらつきとノイズの影響の少ない高画質な画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、画像情報を入力して出力階調値を決定する画像処理装置において、入力する前記画像情報の注目画素周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出手段と、入力する前記画像情報の注目画素および前記注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、閾値を選択する閾値選択手段と、前記修正入力値算出手段によって算出された修正入力値、および前記閾値選択手段によって選択された閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定手段と、前記出力階調値決定手段によって決定された出力階調値、および前記修正入力値の差分を誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出手段と、を備え、前記閾値選択手段は、ある階調値のみで構成された入力画像に対する閾値処理の結果、異なる出力値を取り得る画素の多さの度合いを自由度と定義する場合に、前記注目画素および前記注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、少なくとも2種類の、同じ周期で異なる自由度を有する閾値テーブルから閾値を選択することを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記閾値選択手段は、入力画像の低階調画像領域において、より低階調の入力階調値には高自由度の閾値を選択し、より高階調の入力階調値には低自由度の閾値を選択するものであることを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記閾値選択手段は、入力画像の高階調画像領域において、より高階調の入力階調値には高自由度の閾値を選択し、より低階調の入力階調値には低自由度の閾値を選択するものであることを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項1〜3のいずれかに1つ記載の画像処理装置において、前記閾値選択手段は、前記入力階調値が相当に高い場合および相当に低い場合の少なくともいずれかの場合においては、前記入力階調値に対して、さらに画素位置に関わらず略一定である閾値を選択するものであることを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記閾値選択手段は、同一の入力画素値に対して異なる出力値を採り得る画素を自由度を有する画素と称する場合において、高自由度の閾値テーブルおよび低自由度の閾値テーブルを切り替える入力階調値付近において、前記高自由度の閾値テーブルとして、前記低自由度の閾値テーブルにおける自由度を有する画素に加えて該画素位置の周辺画素位置において、自由度を有する画素となる閾値テーブルから閾値を選択することを特徴とする。
請求項6にかかる発明は、請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記閾値選択手段は、平均量子化誤差がほぼ等しい閾値テーブルの中から閾値を選択するものであることを特徴とする。
請求項7にかかる発明は、請求項6に記載の画像処理装置において、前記閾値選択手段は、前記平均量子化誤差が略0である閾値テーブルの中から閾値を選択するものであることを特徴とする。
請求項8にかかる発明は、画像情報を入力して出力階調値を決定する画像処理装置において、入力する前記画像情報の注目画素周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出手段と、入力する前記画像情報の注目画素および前記注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、閾値を選択する閾値選択手段と、前記修正入力値算出手段によって算出された修正入力値、および前記閾値選択手段によって選択された閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定手段と、前記出力階調値決定手段によって決定された出力階調値、および前記修正入力値の差分を誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出手段と、を備え、前記出力階調値決定手段は、画素位置に関わらず略一定の閾値を用いながら、特定の画素位置に対しては特定の1種類の出力階調値を決定する第1の処理、および、画素位置に基づいて選択される閾値を用いて出力階調値を決定する第2の処理を切り替えながら、出力階調値を決定するものであることを特徴とする。
請求項9にかかる発明は、請求項8に記載の画像処理装置において、前記出力階調値決定手段は、低階調画像領域におけるより低階調側では、前記第1の処理を施し、前記低階調画像領域における高階調側では、前記第2の処理を施すものであることを特徴とする。
請求項10にかかる発明は、請求項9に記載の画像処理装置において、前記出力階調値決定手段は、前記第1の処理を施す場合には、前記低階調側では、前記第1の処理における前記特定の画素位置をより多くして、該処理を施すことを特徴とする。
請求項11にかかる発明は、請求項8に記載の画像処理装置において、前記出力階調値決定手段は、高階調画像領域におけるより高階調側では、前記第1の処理を施し、前記高階調画像領域における低階調側では、前記第2の処理を施すものであることを特徴とする。
請求項12にかかる発明は、請求項11に記載の画像処理装置において、前記出力階調値決定手段は、前記第1の処理を施す場合には、前記高階調側では、前記第1の処理における前記特定の画素位置をより多くして、該処理を施すことを特徴とする。
請求項13にかかる発明は、請求項8〜12のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記出力階調値決定手段は、注目画素位置に対してほぼ一定である閾値をも、さらに、切り替えて使用し、出力階調値を決定するものであることを特徴とする。
請求項14にかかる発明は、画像処理装置における画像処理方法であって、修正入力算出手段によって、入力する画像情報の注目画素周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出工程と、閾値選択手段によって、入力する前記画像情報の注目画素および前記注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、閾値を選択する閾値選択工程と、出力階調値決定手段によって、前記修正入力値算出工程で算出された修正入力値、および前記閾値選択工程で選択された閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定工程と、誤差値算出手段によって、前記出力階調値決定工程で決定された出力階調値、および前記修正入力値の差分を誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出工程と、を含み、前記閾値選択工程は、ある階調値のみで構成された入力画像に対する閾値処理の結果、異なる出力値を取り得る画素の多さの度合いを自由度と定義する場合に、前記注目画素および前記注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、少なくとも2種類の、同じ周期で異なる自由度を有する閾値テーブルから閾値を選択するものであることを特徴とする。
請求項15にかかる発明は、請求項14記載の画像処理方法において、前記閾値選択工程は、入力画像の低階調画像領域において、より低階調の入力階調値には高自由度の閾値を選択し、より高階調の入力階調値には低自由度の閾値を選択するものであることを特徴とする。
請求項16にかかる発明は、請求項14記載の画像処理方法において、前記閾値選択工程は、入力画像の高階調画像領域において、より高階調の入力階調値には高自由度の閾値を選択し、より低階調の入力階調値には低自由度の閾値を選択するものであることを特徴とする。
請求項17にかかる発明は、請求項14〜16のいずれかに1つ記載の画像処理方法において、前記閾値選択工程は、前記入力階調値が相当に高い場合および相当に低い場合の少なくともいずれかの場合においては、前記入力階調値に対して、さらに画素位置に関わらず略一定である閾値を選択するものであることを特徴とする。
請求項18にかかる発明は、画像処理装置における画像処理方法であって、修正入力算出手段によって、入力する画像情報の注目画素周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出工程と、閾値選択手段によって、入力する前記画像情報の注目画素および前記注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、閾値を選択する閾値選択工程と、出力階調値決定手段によって、前記修正入力値算出工程で算出された修正入力値、および前記閾値選択工程で選択された閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定工程と、誤差値算出手段によって、前記出力階調値決定工程で決定された出力階調値、および前記修正入力値の差分を誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出工程と、を含み、前記出力階調値決定工程は、画素位置に関わらず略一定の閾値を用いながら、特定の画素位置に対しては特定の1種類の出力階調値を決定する第1の処理、および、画素位置に基づいて選択される閾値を用いて出力階調値を決定する第2の処理を切り替えながら、出力階調値を決定するものであることを特徴とする。
請求項19にかかる発明は、請求項18に記載の画像処理方法において、前記出力階調値決定工程は、低階調画像領域におけるより低階調側では、前記第1の処理を施し、前記低階調画像領域における高階調側では、前記第2の処理を施すものであることを特徴とする。
請求項20にかかる発明は、請求項18に記載の画像処理方法において、前記出力階調値決定工程は、高階調画像領域におけるより高階調側では、前記第1の処理を施し、前記高階調画像領域における低階調側では、前記第2の処理を施すものであることを特徴とする。
請求項21にかかる発明は、プログラムにおいて、請求項14〜20のいずれか1つに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項1にかかる発明によれば、修正入力値算出手段によって入力する画像情報の注目画素周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出し、閾値選択手段によって入力する画像情報の注目画素および注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、閾値を選択し、出力階調値決定手段によって修正入力値および閾値に基づいて出力階調値を決定し、誤差値算出手段によって、出力階調値および修正入力値の差分を誤差値として算出して誤差値を修正入力値算出手段に送信する画像処理において、閾値選択手段は、ある階調値のみで構成された入力画像に対する閾値処理の結果、異なる出力値を取り得る画素の多さの度合いを自由度と定義する場合に、注目画素および注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、少なくとも2種類の、同じ周期で異なる自由度を有する閾値テーブルから閾値を選択する。この構成によって、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項2にかかる発明によれば、閾値選択手段は、入力画像の低階調画像領域において、より低階調の入力階調値には高自由度の閾値を選択し、より高階調の入力階調値には低自由度の閾値を選択することによって、低階調画像領域において、分散性に優れ、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項3にかかる発明によれば、閾値選択手段は、入力画像の高階調画像領域において、より高階調の入力階調値には高自由度の閾値を選択し、より低階調の入力階調値には低自由度の閾値を選択することによって、高階調画像領域において、分散性に優れ、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項4にかかる発明によれば、閾値選択手段は、入力階調値が相当に高い場合あるいは相当に低い場合においては、入力階調値に対して、さらに画素位置に関わらず略一定である閾値を選択することによって、分散性に優れ、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項5にかかる発明によれば、同一の入力画素値に対して異なる出力値を採り得る画素位置を自由度を有する画素位置と称する場合において、閾値選択手段は、同一の入力画素値に対して異なる出力値を採り得る画素を自由度を有する画素と称する場合において、高自由度の閾値テーブルおよび低自由度の閾値テーブルを切り替える入力階調値付近において、高自由度の閾値テーブルとして、低自由度の閾値テーブルにおける自由度を有する画素に加えて該画素位置の周辺画素位置において、自由度を有する画素となる閾値テーブルから閾値を選択する。この構成によって、分散性に優れ、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項6にかかる発明によれば、閾値選択手段は、平均量子化誤差がほぼ等しい閾値テーブルの中から閾値を選択することによって、分散性に優れ、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項7にかかる発明によれば、閾値選択手段は、平均量子化誤差が略0である閾値テーブルの中から閾値を選択することによって、分散性に優れ、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項8にかかる発明によれば、修正入力値算出手段によって入力する画像情報の注目画素周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出し、閾値選択手段によって入力する画像情報の注目画素および注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、閾値を選択し、出力階調値決定手段によって修正入力値および閾値に基づいて出力階調値を決定し、誤差値算出手段によって、出力階調値および修正入力値の差分を誤差値として算出して誤差値を修正入力値算出手段に送信する画像処理において、出力階調値決定手段は、画素位置に関わらず略一定の閾値を用いながら、特定の画素位置に対しては特定の1種類の出力階調値を決定する第1の処理、および、画素位置に基づいて選択される閾値を用いて出力階調値を決定する第2の処理を切り替えながら、出力階調値を決定する。この構成によって、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項9にかかる発明によれば、出力階調値決定手段は、低階調画像領域におけるより低階調側では、第1の処理を施し、低階調画像領域における高階調側では、第2の処理を施すので、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項10にかかる発明によれば、出力階調値決定手段は、第1の処理を施す場合には、低階調側では、第1の処理における特定の画素位置を、より多くして、該処理を施すことによって、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項11にかかる発明によれば、出力階調値決定手段は、高階調画像領域におけるより高階調側では、第1の処理を施し、高階調画像領域における低階調側では、第2の処理を施すものであることによって、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項12にかかる発明によれば、出力階調値決定手段は、第1の処理を施す場合には、高階調側では、第1の処理における特定の画素位置を、より多くして、該処理を施すことによって、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項13にかかる発明によれば、出力階調値決定手段は、注目画素位置に対してほぼ一定である閾値をも、さらに、切り替えて使用し、出力階調値を決定することによって、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できるという効果を奏する。
請求項14にかかる発明によれば、修正入力値算出手段によって入力する画像情報の注目画素周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出し、閾値選択手段によって入力する画像情報の注目画素および注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、閾値を選択し、出力階調値決定手段によって修正入力値および閾値に基づいて出力階調値を決定し、誤差値算出手段によって、出力階調値および修正入力値の差分を誤差値として算出して誤差値を修正入力値算出手段に送信する画像処理において、閾値選択手段は、ある階調値のみで構成された入力画像に対する閾値処理の結果、異なる出力値を取り得る画素の多さの度合いを自由度と定義する場合に、注目画素および注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、少なくとも2種類の、同じ周期で異なる自由度を有する閾値テーブルから閾値を選択する。この構成によって、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理方法を提供できるという効果を奏する。
請求項15にかかる発明によれば、閾値選択は、入力画像の低階調画像領域において、より低階調の入力階調値には高自由度の閾値を選択し、より高階調の入力階調値には低自由度の閾値を選択することによって、低階調画像領域において、分散性に優れ、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができるという効果を奏する。
請求項16にかかる発明によれば、閾値選択は、入力画像の高階調画像領域において、より高階調の入力階調値には高自由度の閾値を選択し、より低階調の入力階調値には低自由度の閾値を選択することによって、高階調画像領域において、分散性に優れ、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができるという効果を奏する。
請求項17にかかる発明によれば、閾値選択は、入力階調値が相当に高い場合あるいは相当に低い場合においては、入力階調値に対して、さらに画素位置関わらず略一定である閾値を選択することによって、分散性に優れ、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理方法を提供できるという効果を奏する。
請求項18にかかる発明によれば、修正入力値算出手段によって入力する画像情報の注目画素周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出し、閾値選択手段によって入力する画像情報の注目画素および注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、閾値を選択し、出力階調値決定手段によって修正入力値および閾値に基づいて出力階調値を決定し、誤差値算出手段によって、出力階調値および修正入力値の差分を誤差値として算出して誤差値を修正入力値算出手段に送信する画像処理において、出力階調値決定手段は、画素位置に関わらず略一定の閾値を用いながら、特定の画素位置に対しては特定の1種類の出力階調値を決定する第1の処理、および、画素位置に基づいて選択される閾値を用いて出力階調値を決定する第2の処理を切り替えながら、出力階調値を決定する。この構成によって、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理装置を提供できる画像処理方法を提供できるという効果を奏する。
請求項19にかかる発明によれば、出力階調値決定は、低階調画像領域におけるより低階調側では、第1の処理を施し、低階調画像領域における高階調側では、第2の処理を施すので、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理方法を提供できるという効果を奏する。
請求項20にかかる発明によれば、出力階調値決定は、高階調画像領域におけるより高階調側では、第1の処理を施し、高階調画像領域における低階調側では、第2の処理を施すものであることによって、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる画像処理方法を提供できるという効果を奏する。
請求項21にかかる発明によれば、請求項14〜20のいずれか1つに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることができるという効果を奏する。
(1.実施の形態1)
(1.1.全体構成)
図1は、実施の形態1による画像処理装置の機能的ブロック図である。画像処理装置10は、画像入力部101、修正入力値算出部102、出力階調値決定部103、誤差算出部104、誤差バッファ105、誤差和算出部106、および閾値選択部107を備える。この画像処理装置10はカラー複写機に適用されてカラー画像形成のための画像処理を施す。
実施の形態1による画像処理装置は、修正入力値算出部102が、入力する画像情報の注目画素周辺の誤差値に重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出し、閾値選択部107が注目画素の入力階調値に基づいて閾値を選択し、出力階調値決定部103が、算出された修正入力値および選択された閾値に基づいて出力階調値を決定し、誤差算出部104が、出力階調値および修正入力値の差分を誤差値として算出し算出された誤差値を修正入力値算出部に送信するものであって、閾値選択部107は、注目画素の入力階調値に基づいて、自由度の異なる複数の閾値テーブルの中から利用する閾値テーブルを決定し、さらに閾値テーブルを用いて、入力階調値、もしくは入力階調値と画素位置に基づいて閾値を決定する。ここで自由度は、ある階調値のみで構成された入力画像に対する閾値処理の結果、異なる出力値を取り得る画素の多さの度合いと定義し、算出方法については後述する。また閾値テーブルとは、後述する図2や図3に示す閾値マトリクス、もしくは図4−2に示す入力階調値と使用する閾値を対応付けた表のことである。
この構成によって、実施の形態1による画像処理装置は、ざらつきの発生を抑制し、閾値選択時の切り替えにおける歪みを抑制できるので、高画質な画像処理を施すことができる。
画像入力部101は、例えばカラー複写機などにおいて、スキャナで読みとった画像データに対して、濃度補正処理および周波数補正処理を施し、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック(CMYK)の各版毎の画像に変換した画像を入力し階調処理を施して、この入力階調値を画素毎に順次後段の処理に送る。以下の説明では、入力階調値、出力階調値とも8ビットで表される0〜255の整数値を取り、値が大きいほど濃度が高いものとする。
図2は、画像処理装置で使用する閾値マトリクスの一例を示す模式図である。図3は、画像処理装置で使用する他の閾値マトリクスの一例を示す模式図である。図4−1は、画像処理装置で入力階調値に対して使用する閾値を表したグラフの一例である。図4−2は、図4−1に示したグラフから、入力階調値に対して使用する閾値を対応付けた表である。
閾値選択部107は、注目画素の入力階調値に基づいて、自由度の異なる複数の閾値テーブルの中から利用する閾値テーブルを決定し、さらに閾値テーブルを用いて、入力階調値、もしくは画素位置に基づいて閾値を選択する。
ここでは、
(1)入力階調値が22より大きい場合は、図2に示す閾値マトリクスを選択して、画素位置から閾値を選択する。
(2)入力階調値が18より大きく22以下の場合は、図3に示す閾値マトリクスを選択して、画素位置から閾値を選択する。
(3)入力階調値が18以下の場合は、図4−2に示す表を選択して、入力階調値から閾値を選択する。選択した閾値を出力階調値決定部103へ送信する。ここで、図2と図3とは同じ周期を持つ。
同じ周期を持つとは、図2と図3のいずれもが、任意の画素位置における閾値と、その画素位置から所定の方向に所定の正の距離離れた画素位置における閾値とが同じである関係を、右に2画素、下に2画素離れたときに満たし、これより短い距離ではこの関係を満たさないことである。
ここで、閾値マトリクスを用いて閾値を決定する方法について説明する。閾値マトリクス上で注目画素に対応する位置は、出力画像に閾値マトリクスをタイル状に繰り返し敷き詰めたとき、注目画素が閾値マトリクス中のどの位置に相当するかにより決定する。
すなわち、閾値マトリクスのサイズが横w画素、縦h画素である場合、出力画像座標で横X、縦Yの注目画素に対しては、閾値マトリクス座標で横軸(Xmodw)、縦軸(Ymodh)に示す位置の閾値を用いる。ここで、modは剰余演算子であり、(Xmodw)はXをwで割った時の余りを示す。例えば図2の閾値マトリクスはw=h=4であるため、例えば、出力画像座標で(X,Y)=(9,6)の画素に対しては、閾値マトリクス座標では(x,y)=(1,2)の位置の閾値を用いることとなる。この場合、出力階調値85、170、255に相当するドットを出すか否かを決定するための閾値A、閾値B、閾値Cはそれぞれ閾値マトリクス201A、閾値マトリクス202B、閾値マトリクス203Cの当該位置の値から、176、192、207となる。
また、図4−2の表に示す入力階調値と閾値の関係から、閾値を決定する方法について説明する。例えば、注目画素の入力階調値が18である場合、図4−2の表に示す関係から、閾値Aは32、閾値Bは32、閾値Cは255となる。
修正入力値算出部102は、画像入力部101から受けた画像データ中の注目画素の画素値と、量子化誤差和算出部106から受けた周辺画素における量子化誤差和との和である修正入力値を算出して後段の処理に送る。
図5は、量子化誤差和算出部が使用する誤差マトリクスの一例を示す模式図である。量子化誤差和算出部106は、図5に示した誤差マトリクスを用いて、周辺画素における量子化誤差和を算出する。ここで、図5において、x印で示した位置が注目画素を示す。例えば、注目画素の1ライン真上の画素の量子化誤差値が32であった場合、誤差マトリクス中のその画素に対応する値は4/32であるから、その画素から注目画素に関与する量子化誤差は両者の積である4となる。このようにして、1つの注目画素に対して2ライン上の7画素、1ライン上の7画素、同一ラインの3画素の計17画素における量子化誤差を誤差バッファ105から読み出し、誤差マトリクスと積和演算を行うことで注目画素に関与する量子化誤差和を算出し、その量子化誤差和を修正入力値算出部102へ送る。図5に示した誤差マトリクスは、全ての要素を加算したとき1となるように設計してある。これは、発生した量子化誤差を過不足なく周囲の画素に反映するためである。
図6は、誤差マトリクスの他の例を示す模式図である。ここで、量子化誤差和を算出するための誤差マトリクスとして、図5に示したものの代わりに、図6に示す誤差マトリクスを使用しても良い。図6の誤差マトリクスは、図5のマトリクス中の各値を32倍したものである。例えば、注目画素の1ライン真上の画素の量子化誤差が32であった場合、誤差マトリクス中のその画素に対応する値は4であるから、その画素から注目画素に関与する量子化誤差はひとまず両者の積である128とする。このようにして、1つの注目画素に対して2ライン上の7画素、1ライン上の7画素、同一ラインの3画素の計17画素における量子化誤差を誤差バッファ105から読み出し、誤差マトリクスとの演算を行い、演算した量子化誤差和を32で除する。このような方法をとることにより、高速な整数演算やシフト演算で注目画素に関与する量子化誤差和を算出することができる。
図7は、出力階調値決定部が、出力階調値を決定する手順を説明するフローチャートである。出力階調値決定部103は、閾値選択部107から閾値を受信し、修正入力値算出部102から修正入力値を受信し、両者を比較して出力階調値を決定する。以下の手順の説明では、閾値を閾値A、B、Cと表記するが、例えばこれらは、図2に示した閾値マトリクスを使用する場合は、201A、202B,203Cに対応した閾値マトリクスを使用することを示している。
先ず、出力階調値決定部103は、修正入力値算出部102から受けた修正入力値と、閾値選択部107から受けた閾値Cとの大小関係を比較する(ステップS101)。ここで、修正入力値の方が閾値Cより大きいと判定した場合(ステップS101のYes)、255を出力階調値とする(ステップS102)。
一方、出力階調値決定部103が、修正入力値は閾値C以下であると判定した場合(ステップS101のNo)、修正入力値と閾値選択部107から受信する閾値Bとの大小関係を比較する(ステップS103)。ここで、修正入力値の方が閾値Bより大きいと判定した場合(ステップS103のYes)、170を出力階調値とする(ステップS104)。
一方、修正入力値は閾値B以下であると判定した場合(ステップS103のNo)、出力階調値決定部103は、修正入力値と閾値選択部107から受信する閾値Aとの大小関係を比較する(ステップS105)。
ここで、出力階調値決定部103が修正入力値の方が閾値Aより大きいと判定した場合(ステップS105のYes)、85を出力階調値とする(ステップS106)。一方、修正入力値が閾値A以下であると判定した場合(ステップS105のNo)、0を出力階調値とする(ステップS107)。
誤差算出部104は、注目画素における修正入力値から出力階調値を減じた値を量子化誤差として、誤差バッファ105に格納する。以上のようにして出力階調値を求める。
出力階調値決定部103から出力された出力階調値は、その後、図示しない位相制御部により主走査方向の前後の出力階調値の大小関係に基づき、大きな値の方へ寄せて出力するよう位相付けを行う。
図8は、図2に示した閾値マトリクスに図5の誤差拡散マトリクスを適用した場合の網点が成長する順序を示すマトリクスである。ここで、図2に示す閾値マトリクスについて、さらに詳細に説明する。図2に示した閾値マトリクスは、図5の誤差拡散マトリクスを適用した場合、図8に示す順序で網点が成長し、孤立した階調値170未満のドットが出ないよう、かつ、平均量子化誤差が0に近くなるよう設計したものである。
孤立したドットとは、そのドットの上下左右に階調値0以外のドットが隣接しないドットを意味する。ただし、その画素の階調値が0である場合は孤立したドットとは呼ばない。問題となるのは、孤立した低濃度のドットは濃度を安定して再現することが難しいことである。この問題を解決するために、実施の形態1では孤立した階調値170未満のドットの出現を抑制することで安定した濃度再現を目指している。
ここで平均量子化誤差とは、各画素位置で発生している量子化誤差、すなわち修正入力値から出力階調値を減じた値を平均した値のことである。
このような閾値マトリクスを設計するには、本出願人の考案した技術、例えば、注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出し、算出した注目画素位置の修正入力値と、注目画素位置に対応する所定の閾値とに基づいて出力階調値を決定し、決定した出力階調値と修正入力値との差分を誤差値として算出する画像処理装置において、所定の閾値として、入力階調値の変化に対する算出された誤差の平均値の変化率が所定の範囲内に収まるように設定されたものを使用することによって設計できる。このように誤差の平均値の変化率を一定範囲内に収めるように設定した閾値を設計することによって安定した中間調処理における濃度再現を目指すことできる。
今、図2に示された閾値マトリクス201A、閾値マトリクス202B、閾値マトリクス203Cはそれぞれ、出力階調値85に相当するドット、170に相当するドット、255に相当するドットを出すか否かを決定する閾値を要素とするマトリクスであって、600dpi(ドットパーインチ)の出力解像度において約212線、45度の網点スクリーンを表現する4値出力用の閾値マトリクスである。すなわち、4種類の出力階調値である0、85、170、および255の中から出力階調値を決定する。
(1.2.自由度)
図2に示された閾値マトリクスを用いた場合は、低い階調値の入力画像、例えば階調値18のみで構成された入力画像に対しては、おおむね(x,y)=(1,1)、(3,3)に対応する画素位置でのみ階調値0もしくは170が出力され、その他の画素位置では階調値0のみが出力される。そして、おおむね16画素あたり2画素で出力階調値が複数の値から選択され、他の14画素では特定の値、ここでは0で固定されていることから、図2の閾値マトリクスは自由度が2/16であると表現する。
また、このように、閾値マトリクスを用いた場合に、複数の画素値を採り得る画素点を自由度を有する画素点と、称する。
次に、図3に示す閾値マトリクスについて説明する。図2に示した閾値マトリクスと同様、図3での閾値マトリクス301A、閾値マトリクス302B、閾値マトリクス303Cは、それぞれ出力階調値85に相当するドット、170に相当するドット、255に相当するドットを出すか否かを決定する閾値である。
図3に示した閾値マトリクスを使うことで、比較的階調値の低い入力画像に対して、例えば、階調値が24のみで構成された入力画像に対しては、出力画像はおおむね出力階調値0、170のいずれかで表現される。また、おおむね(x,y)=(1,0)、(0,1)、(1,1)、(3,2)、(2,3)、(3,3)に対応する画素位置では出力階調値は0もしくは170であって、それ以外の画素位置では出力階調値は0のみが出現する。すなわち、階調値が低い画像が入力された時に、図3に基づく閾値を用いた場合に階調値170のドットが出る画素位置及びその周辺の画素位置で階調値170のドットが出ることとなる。
そして、図3に示す閾値マトリクスでは、おおむね16画素あたり6画素において出力階調値が複数の値から選択されるから、図3に示す閾値マトリクスを、自由度6/16と表現する。また、この例では自由度を有する画素点は6つである。
このように、所定の濃度一定値の入力画像に対して、取り得る出力階調値の自由度が設定する閾値によって異なっているのであるが、このように、濃度一定値の入力画像に対して取り得る出力階調値の数が多い場合を自由度が大きな閾値であると定義する。
図3に示した閾値マトリクスを用いる場合を、図2に示した閾値を用いた場合と比較すると、出力画像の画素値分布の自由度が高まり、階調値170のドットが分散して配置されやすい。
なお、図3に示した閾値マトリクスを用いた場合、いずれの画素位置においても、出力階調値が255となりうるが、注目画素の入力階調値が低い場合はこのようにならずに、いずれの画素位置においても出力階調値は0か170のいずれかを取る確率が高い。
また、図3に示した閾値を用いる場合は、図7の処理手順から明らかなように、入力階調値が低い場合、孤立した階調値170未満のドットは出現しない。
図3に示す閾値マトリクスは、図2に示した閾値を用いる領域との切替部での歪みを抑制したい場合は、入力階調値が22近辺の階調値のみで構成される入力画像に対して、平均量子化誤差が0に近くなるよう設計すると良い。これは、閾値テーブルを切り替える階調値近傍で平均量子化誤差を大きく変化させないためである。
図4−2に示された閾値を用いる領域との切替部での歪みを抑制したい場合は入力階調値18近辺の階調値のみで構成される入力画像に対して、平均量子化誤差が0に近くなるよう設計すると良い。これは、閾値テーブルを切り替える階調値近傍で平均量子化誤差を大きく変化させないためである。即ち、平均量子化誤差が大きく変化することで、これらの境界部に画質劣化すなわち歪みが生じるのを、抑制するためである。
次に、図4−2に示した入力階調値と閾値との関係について説明する。ここで、図4−1は、図4−2の入力階調値と閾値との関係をグラフによって表現したものである。また、図4−2の注目画素の入力階調値と閾値との関係の設計方法については後述する。
ここで、今、注目画素の入力階調値が18の場合、図4−2から閾値Aと閾値Bは32、閾値Cは255を取得する。このとき、注目画素の修正入力値が閾値Cの255より大きい場合は出力階調値は255、そうでなく閾値Aや閾値Bの32より大きい場合は出力階調値は170、そうでなければ出力階調値は0である。
ただし、注目画素の入力階調値が低い場合は、注目画素の修正入力値が255より大きくなる可能性は低く、すなわち出力階調値が255となる確率は低い。また、図4−2に基づく閾値を用いる場合も孤立した階調値170未満のドットは出現しない。
なお図4−2に基づく閾値を用いて処理を行う場合は、図2および図3に示した閾値を用いる場合よりも、出力階調値170が出る画素位置の範囲が広く、ドットが分散して配置されやすい。
ここで、図4−2に基づく閾値に対して、空間的に低周波成分を持たないランダムノイズであるブルーノイズを付加する構成であっても良い。
ところで、図2に示された閾値を用いる処理では、入力階調値が高い画像に対して所望の線数を持つ網点スクリーンを形成できるので粒状性に優れているが、入力階調値が低い画像では所望の線数を形成するために必要なドット数に足らずに粒状性が悪くなる。これは、後者は低周波成分を多く含む画像となり、人間の目ではざらつきと映るためと考えられる。
図9は、網点スクリーンの一例を示す模式図である。さて、孤立した最小ドットが階調値170以上であり、600dpiの出力解像度において約212線、45度である網点スクリーンは、図11に示すとおり16画素辺り2画素の階調値170、14画素の階調値0のドットで埋めつくされたものであり、このときの平均階調値は式1より21.25である。
{170×2+0×14}÷16=21.25 (式1)
すなわち、平均階調値が21.25未満である入力画像に対してはこのスクリーンを作ることはできない。このような入力画像に対しては、ドットが均等に分散する処理を用いる方が結果としてざらつきが少なくなり粒状性が良いことが多い。
そこで、入力階調値が高い領域に対しては図2に基づく閾値を用いて処理を行い、入力階調値が低い領域に対してはドットが分散する例えば図4に基づく閾値を用いて処理を行うことによって、種々の入力階調値に対して粒状性に優れた画像を得られる。
こうして両者の間の階調値である領域に対しては、中程度にドットが分散する図3に示された閾値を用いて処理を行う。図2と図4に基づく閾値など、ドットの分散が大きく異なる処理を切り替えた場合は、なだらかな階調変化を持つグラデーション画像などに対して処理切替部に歪みが発生しやすいが、中程度にドットが分散する閾値を間に用いることによって、この歪みを低減することができる。
さらに、図3に示された閾値を用いる場合は、図2に示された閾値を用いた場合に階調値170のドットが出る画素位置及びその周辺の画素位置でのみ、階調値170のドットが出ることとなり、両者の間での処理切替部分における歪みを低減することができる。
どの入力階調値に対してどの閾値を用いるかは、それぞれの閾値で画像を出力して、ざらつきが少なく、処理切替部分での歪みが目立たないよう決定する。また同時に、処理切替部分での歪みが目立たないよう図3の閾値マトリクスを決定する。
図10は、図4−2に示す注目画素の入力階調値と閾値と関係性を設計する方法について説明する図である。まず、入力階調値をdとした場合にこのdに対する閾値を求めるために、十分大きな入力階調値dのベタ画像を入力画像として用意する。ここでは、図10の1000dot四方の画像901とする。
次に、仮の閾値を先ず与える。閾値Aと閾値Bは仮の値であるtとして、閾値Cの値は255で固定とする。
次に、用意したベタ画像に対して仮の閾値を用いた中間調処理を行い、所定の範囲で発生している平均量子化誤差を求める。ここでは、図10に示された255dot四方の領域902における平均量子化誤差を求める。
仮の値tを0から255まで1刻みで変えて、以上の作業を繰り返すことで、入力階調値dに対して平均量子化誤差が最も0に近い閾値を得ることができる。
図11は、平均量子化誤差が0に近くなるように取得した閾値である。このように、入力階調値dを変えて上述の作業を繰り返すことで、図11に示すように、入力階調値に対応する平均量子化誤差が最も0に近い閾値の関係を得る。図11に示した入力階調値と閾値との関係を示す曲線をなだらかに、かつ、下記の式2の関係を満たすよう補正して、図4−1に示す関係を得る。
t(d+1)≧t(d) (式2)
ただし、dは入力階調値、t(d)は入力階調値dに対する閾値
実施の形態1では、入力階調値に基づいて図2、図3及び図4−2に示された3種類の閾値を決定する構成を示したが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えば、図2および図3のいずれかから決定するという構成であっても良い。
図12は、図2に示した閾値マトリクスの一部の値を変更した閾値マトリクスの模式図である。図3の閾値マトリクスの代わりに、図12に示す閾値マトリクスを用いる構成であっても良い。
図13は、他の例による閾値マトリクスである。ここで、図3に示した閾値マトリクスの代わりに、図13に示すような閾値マトリクスを用いる構成であっても良い。すなわち、図13に示した閾値マトリクスでは、閾値マトリクスの(x,y)=(1,0)、(0,1)、(1,1)、(3,2)、(2,3)、(3,3)を同じ値にする必要はなく、独立に設定することでそれぞれに対応する画素位置で階調値170のドットが発生する確率を制御できる。例えば、それぞれの画素位置でドットの発生する確率を同じくするよう閾値を設定することができる。また、図2の閾値マトリクスを用いた際に最も階調値170のドットが出やすい(x,y)=(1,1)、(3,3)の画素位置でドットの発生する確率を高めることで、図2と図3に示す閾値を切り替える境界部での歪みを抑制することができる。
図14は、実施の形態1による閾値マトリクスの他の例を示す模式図である。実施の形態1では、比較的入力階調値の低い領域において閾値を切り替える構成を示したが、これに限らず、比較的入力階調値の高い領域において、図14に示すような閾値マトリクスを用いる構成であっても良い。これは、比較的入力階調値の高い領域において、自由度の高い閾値マトリクスを用いることで分散性を高め、ざらつきの発生を抑制するためである。
入力階調値が高い画像、例えば階調値が246のみで形成されている入力画像に対して、図2の閾値を用いて処理を行った場合、おおむね(x,y)=(2,0)、(0,2)に対応する画素位置では出力階調値は170もしくは255、それ以外の画素位置では出力階調値は255のみが出現する。
これに対して、図14に示す閾値マトリクスを用いることで、おおむね(x,y)=(2,0)、(3,0)、(2,1)、(0,2)、(1,2)、(0,3)に対応する画素位置では出力階調値170もしくは255、それ以外の画素位置では出力階調値255のみが出現することになる。
このことから、例えば、注目画素の入力階調値が238より大きい場合は、図14に示す閾値マトリクスを用いることで、比較的入力階調値の高い領域において出力画像の画素値分布の自由度が高まり、階調値170のドットが分散して配置されやすくなり、粒状性が改善する。
(1.3.画像処理手順)
図15は、実施の形態1による画像処理において閾値選択部が閾値を選択する手順を説明する図である。閾値選択部は107注目画素の入力階調値が22より大きいか否かを判定し(ステップS201)、より大きいと判定した場合(ステップS201のYes)、自由度の低い閾値を選択する。ここでは、自由度の低い閾値として例えば、図2に示す閾値マトリクスに基づいて閾値を選択する(ステップS202)。そして、出力階調値決定部103はこの閾値に基づいて出力階調値を決定する。
一方、ステップS201において以下であると判定した場合(ステップS201のNo)、閾値選択部107は、注目画素の入力階調値が17より大きいか否かを判定し(ステップS203)、より大きいと判定した場合(ステップS203のYes)、自由度が中位の閾値を選択する。ここでは、例えば、図3に示す閾値マトリクスに基づいて閾値を選択する(ステップS204)。そして、出力階調値決定部103は、この閾値に基づいて出力階調値を決定する。
一方、ステップS203において以下であると判定した場合(ステップS203のNo)、閾値選択部107は、自由度が高い閾値を選択する。ここでは、例えば、図4−2に示す表に基づいて閾値を選択する(ステップS205)。そして、出力階調値決定部103は、この閾値に基づいて出力階調値を決定する。
このように閾値選択部107は、自由度の異なる閾値テーブルから入力階調値に基づいて、用いる閾値テーブルを決定して閾値を選択する。
図16は、実施の形態1による画像処理手順を説明するフローチャートである。閾値選択部107は、順次、注目画素の入力階調値を取得する(ステップS301)。閾値選択部107は、入力階調値に応じて閾値を選択する。この閾値の選択については、図15に示すフローチャートを参照して、すでに説明した通りである(ステップS302)。
修正入力値算出部102は、入力階調値に誤差和算出部106から受信する誤差和を加えた修正入力値を算出する。即ち、入力階調値と、周辺の量子化誤差から図5の閾値マトリクスを用いて算出した量子化誤差和とを加算して求める。(ステップS303)。
出力階調値決定部103は、修正入力値算出部102によって算出された修正入力値に対して、閾値選択部107によって選択された閾値によって、閾値処理を施して量子化し、出力階調値を決定する。このステップS304の手順については、図7に示すフローチャートを参照を参照してすでに説明した通りである。即ち、出力階調値決定部103は、注目画素に適用する前述の閾値と修正入力値との比較判定処理から、図7に示すフローチャートの処理に基づいて決定する(ステップS304)。
誤差算出部104は、修正入力値から出力階調値を減じた値を量子化誤差として算出し、誤差バッファ105は、算出された量子化誤差を蓄積する(ステップS305)。
誤差和算出部106は入力階調値と、周辺の量子化誤差から図5の閾値マトリクスを用いて算出した量子化誤差和とを加算して求める(ステップS306)。
修正入力算出部102は、画素点全てについて出力画像を生成したか否かを判定し(ステップS307)、生成し終えていない場合は(ステップS307のNo)、ステップS303に戻り、終えた場合は(ステップS307のYes)、そのまま終了する。
図17−1は、実施の形態1による画像処理装置によって低濃度領域に対して画像処理を施した模式図である。この場合、入力階調値を22で2段階に切り替えて閾値を選択し、入力階調値が22以下で図4に示した閾値を使用し、入力階調値が22より大で図2に示した閾値マトリクスを用いた処理結果である。この2段階の閾値の切替によって、低濃度領域での孤立点の発生が抑制され、粒状性に優れた画像処理となっている。
図17−2は、実施の形態1による画像処理装置によって低濃度領域に対して他の画像処理を施した模式図である。この場合、入力階調値を17と22で3段階に切り替えて閾値を選択し、入力階調値が17以下で図4に示した閾値を使用し、入力階調値が17より大でかつ22以下の場合、図3に示した閾値マトリクスを使用し、入力階調値が22より大きい場合は図2に示した閾値マトリクスを使用した画像処理結果である。この3段階の閾値の切替によって、低濃度領域での孤立点の発生が抑制され、切り替えた階調値近傍での歪みが抑制され、粒状性に優れた画像処理となっている。
図17−3は、従来例による画像処理装置によって低濃度領域に対して画像処理を施した模式図である。この場合、入力階調値全てに対して、閾値を切り替えずに同一の図2に示された閾値マトリクスを使用して、画像処理を施した結果である。この場合、図17−1,および17−2に示した本発明の実施の形態1による画像処理装置による処理結果に比較すると、低濃度領域での孤立点の発生が目立ち、粒状性において劣った状態の画像処理となっている。
また、実施の形態1では出力階調数を4である構成を示したが、本発明に基づく構成としては出力階調値として4未満、もしくは4より大きい構成であっても良く、また入力階調値の大きさに応じて出力階調数を変化する構成や、注目画素の位置に応じて出力階調数を変化する構成であっても良い。
また、本実施例では中間調処理に平均誤差最小法を用いたが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えば誤差拡散処理を用いる構成であっても良い。
(1.4.効果)
このように実施の形態1による画像処理装置によると、低濃度領域あるいは高濃度領域の画像データに対して、入力階調値に基づいて、複数の自由度を有する閾値を切り替えて使用して出力階調値を決定することによって、各濃度域に応じてざらつきの少ない閾値処理を施すことができるので、低濃度領域あるいは高濃度領域において孤立点の発生が抑制され、ざらつきが少なく分散性に優れた高画質な画像処理を施すことができる。
(2.実施の形態2)
図18は、実施の形態2による画像処理装置が使用する閾値マトリクスの模式図である。図18を参照しながら実施の形態2による画像処理装置を、実施の形態1との差異を中心に説明する。
実施の形態1による画像処理装置では、閾値選択部107が、入力階調値が18以下の場合は、図4−2に示す入力階調値と閾値の関係によって、注目画素に適用する閾値を選択する構成であったが、実施の形態2による画像処理装置の場合、図18に示す注目画素周辺の入力階調値から、注目画素に適用する閾値を決定する構成である。
今、処理対象である注目画素が図18の×印で示す位置にある場合、この周囲の○印で示す4画素の入力階調値を平均した値を、平均入力階調値とする。この4画素による平均入力階調値を入力階調値とみなして図2、図3、および図4−2に示したいずれの閾値を用いるかを決定する。
なお、実施の形態2による画像処理装置では、注目画素を除いた周囲の入力階調値から閾値を選択する構成であるが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えば、図15において×印で示す注目画素と○印で示す周囲の4画素の計5画素の入力階調値を平均した値を平均入力階調値として閾値を選択する構成であっても良い。
このように、注目画素における入力階調値ではなく、その周辺画素の入力階調値平均値、あるいは、注目画素値および周辺画素の入力階調値を平均した値に基づいて閾値を選択することによって、注目画素においてノイズなどが発生して正常な値でなかった場合にも、このノイズの影響を受けて閾値が急減に変化することを抑制することができるので、ノイズの影響が少なく、ざらつきの少ない高画質な画像処理を可能にする。
(3.実施の形態3)
図19は、実施の形態3による画像処理装置が使用する閾値マトリクスの一例を示す図である。図19を参照しながら、実施の形態3による画像処理装置を、実施の形態1との差異を中心に説明する。
実施の形態1においては、閾値選択部107が、図2、図3、および図4−2のいずれかから閾値を決定する構成であったが、実施の形態3においては、図4−2の代わりに、図19に示す閾値マトリクスを用いて閾値を決定する。
入力階調値が低い画像、例えば階調値が16のみで形成されている入力画像に対して、図19に示す閾値マトリクスを用いると、図3の閾値マトリクス同様、出力画像はおおむね出力階調値0、170のいずれかで表現される。また、おおむね(x,y)=(0,0)、(1,0)、(3,0)、(0,1)、(1,1)、(2,1)、(1,2)、(2,2)、(3,2)、(0,3)、(2,3)、(3,3)に対応する画素位置では出力階調値は0もしくは170、それ以外の画素位置では出力階調値は0のみが出現する。すなわち、階調値が低い画像が入力された時に、図3に基づく閾値を用いた場合よりもさらにドットが分散して配置されやすい。
すなわち、入力階調値が低いほど、出力画像の画素値分布の自由度が高くなる閾値を用いることとなる。図19に示した閾値マトリクスは、図3に示した閾値マトリクスと切り替える、入力階調値が18近辺の階調値のみで構成される入力画像に対して、平均量子化誤差が0に近くなるよう設計することが好ましい。但し、このような設計に限るものではない。
実施の形態3による画像処理装置では、図2、図3、図19の閾値マトリクスのいずれかを用いて閾値を決定する構成について示した。しかしながら、実施の形態3による画像処理装置は、このような構成に限らず、さらに細分化して例えば入力階調値が14より大きく18以下の場合は図19に基づいて閾値を決定し、入力階調値が14以下の場合は、図4−2に示す入力階調値と閾値との関係に基づいて閾値を決定する構成であっても良い。
また、さらに多様な自由度を有する閾値を、入力階調値の大きさに基づいて使い分ける構成が可能である。
このように、平均量子化誤差を一定値になるように設定することによって、通常、平均量子化誤差が変化することに起因してドットが急激に出現したり、白抜けが突然出現したりする現象を抑制することができるので、ドットの出現や白抜けを抑制し、ざらつきの少ない高画質な画像処理を施すことができる。
また、平均量子化誤差を一定値0になるように設定することによって、入力データが0または255においては平均量子化誤差が0となるので、それ以外の中間領域でも平均量子化誤差を0にしておくと、閾値を選択した場合にも急激な変化が起きることを、さらに抑制することができるので、ざらつきの少ない高画質な画像処理を施すことができる。
また、多様な自由度を有する閾値間で閾値を切り替えることによって、入力階調値に応じた好適な閾値パターンをきめ細かく切り替えることができるので、きめ細かく入力階調値の広い範囲でノイズが出にくい画像処理とすることができる。
例えば、2つの閾値で切り替える場合、切り替え点において出力階調値の変化が大きくなりやすい。これに対して、出力階調値の変化をなだらかにするために閾値の選択をきめ細かく細かく切り分けることによって、急激な出力階調値の変化を避けて、より連続的に変化するようにすることができる。
(4.実施の形態4)
図20は、実施の形態4による画像処理装置が用いる閾値マトリクスの一例の模式図である。図21は、実施の形態4による画像処理装置が用いる他の閾値マトリクスの一例の模式図である。図20および21を参照しながら、実施の形態4による画像処理装置を、実施の形態1による場合との差異を中心に説明する。
実施の形態4による画像処理装置では、閾値選択部107は、処理対象である注目画素の入力階調値に基づき閾値を決定する。すなわち、入力階調値が22より大きい場合は図2に示す閾値マトリクスによって、また、入力階調値が18より大きく22以下の場合は図4−2に示す入力階調値と閾値の関係および図20に示すマトリクスよって、入力階調値が14より大きく18以下の場合は図4−2に示す入力階調値と閾値の関係と図21に示すマトリクスによって、入力階調値が14以下の場合は図4−2に示す入力階調値と閾値の関係より、注目画素に適用する閾値を決定して、決定した閾値を出力階調値決定部103へ送る。
ここで、入力階調値が18より大きく22以下の場合で、図4−2に示す入力階調値と閾値の関係と図20に示すマトリクスとによって注目画素に適用する閾値を決定する方法について示す。
図20のマトリクスにおいて、×印で示した位置は出力階調値が0で固定とする。そして、○印で記した位置は、出力階調値が0および170のいずれかを取り得る位置である。このために、注目画素位置が×印に対応する位置である場合は、閾値A、閾値B、閾値Cとも255を採ることとする。
また、○印に対応する位置の場合は、図4−2に示す入力階調値と閾値の関係に基づいて閾値A、閾値B、閾値Cを決定する。例えば、注目画素の入力階調値が18である場合は、図4−2より、閾値Aと閾値Bは32、閾値Cは255となる。
入力階調値が14より大きく18以下の場合も図4−2に示す入力階調値と閾値の関係、および図18に示すマトリクスによって同様に閾値を決定する。
このように図21に示した処理と、図4−2の対応関係を組み合わせることによって、図3の閾値を使用するのと同様の機能を実行する。図21は、このような処理を実行するためのマトリクスである。ここにおいて、×印の画素点では、必ず0を出力し、それ以外の○印の画素点については、図4−2の関係から取得する閾値によって閾値処理を行う構成である。
ここで、注目画素位置が×印に対応する位置である場合に閾値A、閾値B、閾値Cとして255を利用するよう決定する構成を示したが、出力階調値決定部103が当該画素位置であることを認識した場合に出力階調値が0となるよう強制する機構を有する構成であっても良い。
(5.ハードウェア構成など)
図22は、実施の形態による画像処理装置を組み込んだ形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。この画像形成装置は、ファックスやスキャナなどの複合的機能を備える複合機(MFP)として構成されている。図に示すように、このMFPは、コントローラ2210とエンジン部2260とをPCI(Peripheral Component Interconnect)バスで接続した構成となる。コントローラ2210は、MFP全体の制御、画像表示制御、各種制御、画像処理制御など、FCUI/F2230、操作表示部2220からの入力を制御するコントローラである。エンジン部2260は、PCIバスに接続可能な画像処理エンジンなどであり、例えば取得した画像データに対して誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
コントローラ2210は、CPU2211と、ノースブリッジ(NB)2213と、システムメモリ(MEM−P)2212と、サウスブリッジ(SB)2214と、ローカルメモリ(MEM−C)2217と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)2216と、ハードディスクドライブ2218とを有し、ノースブリッジ2213とASIC2216との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス2215で接続した構成となる。また、MEM−P2212は、ROM(Read Only Memory)2212aと、RAM(Random Access Memory)2212bとをさらに有する。
CPU2211は、MFPの全体制御を行うものであり、NB2213、MEM−P2212およびSB2214からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
NB2213は、CPU2211とMEM−P2212、SB2214、AGP2215とを接続するためのブリッジであり、MEM−P2212に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
MEM−P2212は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM2212aとRAM2212bとからなる。ROM2212aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM2212bは、プログラムやデータの展開用メモリ、画像処理時の画像描画メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
SB2214は、NB2213とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB2214は、PCIバスを介してNB2213と接続されており、このPCIバスには、FCUI/F2230なども接続される。
ASIC2216は、マルチメディア情報処理用のハードウェア要素を有するマルチメディア情報処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGP2215、PCIバス、HDD2218およびMEM−C2217をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。
このASIC2216は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC2216の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C2217を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジック等により画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部2260との間でPCIバスを介してUSB(Universal Serial Bus)2240、IEEE(the Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394インタフェース2250が接続される。
MEM−C2217は、送信用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD2218は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストーレジである。
AGP2215は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM−P2212に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィクスアクセラレータカードを高速にするものである。
ASIC2216に接続する操作表示部2220は、操作者からの操作入力を受け付けて、ASIC2216に受け付けられた操作入力情報を送信する。
なお、実施の形態による画像処理装置を組み込んだMFPで実行される画像処理プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
実施の形態による画像処理装置を組み込んだMFPで実行される画像処理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、実施の形態による画像処理装置を組み込んだMFPで実行される画像処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施の形態による画像処理装置を組み込んだMFPで実行される画像処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
実施の形態による画像処理装置を組み込んだMFPで実行される画像処理プログラムは、上述した各部(画像入力部101、修正入力値算出部102、出力階調値決定部103、誤差算出部104、誤差バッファ105、誤差和算出部106、および閾値選択部107など)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから画像処理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、画像入力部101、修正入力値算出部102、出力階調値決定部103、誤差算出部104、誤差バッファ105、誤差和算出部106、および閾値選択部107などなどが主記憶装置上に生成されるようになっている。
以上説明した本発明の実施の形態あるいは変形例は、説明のための一例であって、本発明はここに説明したこれらの具体例に限定されるものではない。
以上のように、本発明にかかる画像処理装置、画像処理方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラムは、画像形成技術に有用であり、特に、高画質な画像処理技術に適している。
実施の形態1による画像処理装置の機能的ブロック図である。 画像処理装置で使用する閾値マトリクスの一例を示す模式図である。 画像処理装置で使用する他の閾値マトリクスの一例を示す模式図である。 画像処理装置で入力階調値に対して使用する閾値の一例を表したグラフである。 図4−1に示したグラフから、入力階調値に対して使用する閾値を対応させた表である。 量子化誤差和算出部が使用する誤差マトリクスの一例を示す模式図である。 誤差マトリクスの他の例を示す模式図である。 出力階調値決定部が、出力階調値を決定する手順を説明するフローチャートである。 図2に示した閾値マトリクスに図5の誤差拡散マトリクスを適用した場合の網点が成長する順序を示すマトリクスの一例を示す模式図である。 網点スクリーンの一例を示す模式図である。 図4−2に示す注目画素の入力階調値と閾値と関係性を設計する方法について説明する図である。 平均量子化誤差が0に近くなるように取得した閾値の一例を表したグラフである。 図2に示した閾値マトリクスの一部の値を変更した閾値マトリクスの模式図である。 他の例による閾値マトリクスの一例を示す模式図である。 実施の形態1による閾値マトリクスの他の例を示す模式図である。 実施の形態1による画像処理において閾値選択部が閾値を選択する手順を説明する図である。 実施の形態1による画像処理手順を説明するフローチャートである。 実施の形態1による画像処理装置によって低濃度領域に対して画像処理を施した模式図である。 実施の形態1による画像処理装置によって低濃度領域に対して他の画像処理を施した模式図である。 従来例による画像処理装置によって低濃度領域に対して画像処理を施した模式図である。 実施の形態2による画像処理装置が使用する閾値マトリクスの模式図である。 実施の形態3による画像処理装置が使用する閾値マトリクスの一例を示す図である。 実施の形態4による画像処理装置が用いる閾値マトリクスの一例の模式図である。 実施の形態4による画像処理装置が用いる他の閾値マトリクスの一例の模式図である。 実施の形態による画像処理装置を組み込んだ形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 従来例によるディザ閾値テーブルの一例を示す模式図である。
符号の説明
101 画像入力部
102 修正入力値算出部
103 出力階調値決定部
104 誤差算出部
105 誤差バッファ
106 誤差和算出部
107 閾値選択部

Claims (21)

  1. 画像情報を入力して出力階調値を決定する画像処理装置において、
    入力する前記画像情報の注目画素周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出手段と、
    入力する前記画像情報の注目画素および前記注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、閾値を選択する閾値選択手段と、
    前記修正入力値算出手段によって算出された修正入力値、および前記閾値選択手段によって選択された閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定手段と、
    前記出力階調値決定手段によって決定された出力階調値、および前記修正入力値の差分を誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出手段と、を備え、
    前記閾値選択手段は、ある階調値のみで構成された入力画像に対する閾値処理の結果、異なる出力値を取り得る画素の多さの度合いを自由度と定義する場合に、前記注目画素および前記注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、少なくとも2種類の、同じ周期で異なる自由度を有する閾値テーブルから閾値を選択することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記閾値選択手段は、入力画像の低階調画像領域において、より低階調の入力階調値には高自由度の閾値を選択し、より高階調の入力階調値には低自由度の閾値を選択するものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記閾値選択手段は、入力画像の高階調画像領域において、より高階調の入力階調値には高自由度の閾値を選択し、より低階調の入力階調値には低自由度の閾値を選択するものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記閾値選択手段は、前記入力階調値が相当に高い場合および相当に低い場合の少なくともいずれかの場合においては、前記入力階調値に対して、さらに画素位置に関わらず略一定である閾値を選択するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに1つ記載の画像処理装置。
  5. 前記閾値選択手段は、同一の入力画素値に対して異なる出力値を採り得る画素を自由度を有する画素と称する場合において、高自由度の閾値テーブルおよび低自由度の閾値テーブルを切り替える入力階調値付近において、前記高自由度の閾値テーブルとして、前記低自由度の閾値テーブルにおける自由度を有する画素に加えて該画素位置の周辺画素位置において、自由度を有する画素となる閾値テーブルから閾値を選択することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  6. 前記閾値選択手段は、平均量子化誤差がほぼ等しい閾値テーブルの中から閾値を選択するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  7. 前記閾値選択手段は、前記平均量子化誤差が略0である閾値テーブルの中から閾値を選択するものであることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 画像情報を入力して出力階調値を決定する画像処理装置において、
    入力する前記画像情報の注目画素周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出手段と、
    入力する前記画像情報の注目画素および前記注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、閾値を選択する閾値選択手段と、
    前記修正入力値算出手段によって算出された修正入力値、および前記閾値選択手段によって選択された閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定手段と、
    前記出力階調値決定手段によって決定された出力階調値、および前記修正入力値の差分を誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出手段と、を備え、
    前記出力階調値決定手段は、画素位置に関わらず略一定の閾値を用いながら、特定の画素位置に対しては特定の1種類の出力階調値を決定する第1の処理、および、画素位置に基づいて選択される閾値を用いて出力階調値を決定する第2の処理を切り替えながら、出力階調値を決定するものであることを特徴とする画像処理装置。
  9. 前記出力階調値決定手段は、低階調画像領域におけるより低階調側では、前記第1の処理を施し、前記低階調画像領域における高階調側では、前記第2の処理を施すものであることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記出力階調値決定手段は、前記第1の処理を施す場合には、前記低階調側では、前記第1の処理における前記特定の画素位置をより多くして、該処理を施すことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記出力階調値決定手段は、高階調画像領域におけるより高階調側では、前記第1の処理を施し、前記高階調画像領域における低階調側では、前記第2の処理を施すものであることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  12. 前記出力階調値決定手段は、前記第1の処理を施す場合には、前記高階調側では、前記第1の処理における前記特定の画素位置をより多くして、該処理を施すことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記出力階調値決定手段は、注目画素位置に対してほぼ一定である閾値をも、さらに、切り替えて使用し、出力階調値を決定するものであることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  14. 画像処理装置における画像処理方法であって、
    修正入力算出手段によって、入力する画像情報の注目画素周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出工程と、
    閾値選択手段によって、入力する前記画像情報の注目画素および前記注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、閾値を選択する閾値選択工程と、
    出力階調値決定手段によって、前記修正入力値算出工程で算出された修正入力値、および前記閾値選択工程で選択された閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定工程と、
    誤差値算出手段によって、前記出力階調値決定工程で決定された出力階調値、および前記修正入力値の差分を誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出工程と、を含み、
    前記閾値選択工程は、ある階調値のみで構成された入力画像に対する閾値処理の結果、異なる出力値を取り得る画素の多さの度合いを自由度と定義する場合に、前記注目画素および前記注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、少なくとも2種類の、同じ周期で異なる自由度を有する閾値テーブルから閾値を選択するものであることを特徴とする画像処理方法。
  15. 前記閾値選択工程は、入力画像の低階調画像領域において、より低階調の入力階調値には高自由度の閾値を選択し、より高階調の入力階調値には低自由度の閾値を選択するものであることを特徴とする請求項14記載の画像処理方法。
  16. 前記閾値選択工程は、入力画像の高階調画像領域において、より高階調の入力階調値には高自由度の閾値を選択し、より低階調の入力階調値には低自由度の閾値を選択するものであることを特徴とする請求項14記載の画像処理方法。
  17. 前記閾値選択工程は、前記入力階調値が相当に高い場合および相当に低い場合の少なくともいずれかの場合においては、前記入力階調値に対して、さらに画素位置に関わらず略一定である閾値を選択するものであることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに1つ記載の画像処理方法。
  18. 画像処理装置における画像処理方法であって、
    修正入力算出手段によって、入力する画像情報の注目画素周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出工程と、
    閾値選択手段によって、入力する前記画像情報の注目画素および前記注目画素の近傍画素の少なくともいずれかの入力階調値に基づいて、閾値を選択する閾値選択工程と、
    出力階調値決定手段によって、前記修正入力値算出工程で算出された修正入力値、および前記閾値選択工程で選択された閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定工程と、
    誤差値算出手段によって、前記出力階調値決定工程で決定された出力階調値、および前記修正入力値の差分を誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出工程と、を含み、
    前記出力階調値決定工程は、画素位置に関わらず略一定の閾値を用いながら、特定の画素位置に対しては特定の1種類の出力階調値を決定する第1の処理、および、画素位置に基づいて選択される閾値を用いて出力階調値を決定する第2の処理を切り替えながら、出力階調値を決定するものであることを特徴とする画像処理方法。
  19. 前記出力階調値決定工程は、低階調画像領域におけるより低階調側では、前記第1の処理を施し、前記低階調画像領域における高階調側では、前記第2の処理を施すものであることを特徴とする請求項18に記載の画像処理方法。
  20. 前記出力階調値決定工程は、高階調画像領域におけるより高階調側では、前記第1の処理を施し、前記高階調画像領域における低階調側では、前記第2の処理を施すものであることを特徴とする請求項18に記載の画像処理方法。
  21. 請求項14〜20のいずれか1つに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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