JP5504909B2 - 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、階調画像を形成するデジタル複写機、ファクシミリ、プリンタ等において、画像出力装置の階調特性を把握し、画像出力装置の階調特性に対して適切な階調補正パラメータを生成するための画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
画像出力装置においては、同じ画像データを出力しても経時により異なる濃度が得られることがあるため、経時の濃度変動を抑制することを目的として、所定のパッチを出力してスキャナなどでそのパッチを読み取ることでその時点での階調特性を把握し、階調補正パラメータを生成する処理が行われている。
しかし、画像出力装置においては、同じ画像データを出力しても画像の位置によって濃度が異なることがある。これは、例えば電子写真方式の画像出力装置においては感光体や転写ローラの偏心、もしくは感光体と現像スリーブとの間隔の、感光体の回転軸方向の位置におけるばらつきなど部材の品質や組み付け精度に起因して発生する。
そこで、同一濃度階調値のパッチを複数生成して、それぞれのパッチの濃度を測定して得た値を平均化して階調補正パラメータを生成することで、画像位置によって濃度が異なる現象の影響を抑制しながら、経時の濃度変動を抑制するための濃度補正処理パラメータを生成する装置が提案されている(特許文献1、2を参照)。
例えば、特許文献1には、印刷特性のばらつきが大きいと予想される方向に複数の測色用パターンを配置する画像形成システムが開示され、また、特許文献2には、繰返しパターンを出力して同じ色のパッチを平均化することで面内ムラの影響を抑制できるようにするためのチャートを決定する方法として、あらかじめ同じ色をならべたパッチチャートの各パッチの測色値の平均値を基準値として定め、この基準値に近くなるような繰返しパターンを選択する、出力チャートパターン選択方法が開示されている。
階調補正パラメータの生成においては、特許文献1、2に開示されているように、同一パッチを異なる位置に配置することで、画像出力装置の面内ムラによる精度低下を抑制することができる。
しかし、特許文献1の技術では、パターン同士が位置する方向については考慮しているものの、パターン間の距離を考慮しておらず、画像出力装置の濃度変動の影響を十分に抑制することができない場合がある。また、特許文献2の技術では、様々な箇所に配置したパッチの測色値を平均化した値を基準値としているが、平均値を基準とする場合、以下の理由により必ずしも面内ムラの影響抑制に適した繰り返しパターンを得ることができない。
例えば、濃度変動の主要因が感光体ドラムの偏心によるものである場合、感光体ドラム回転方向の濃度変動周期は感光体ドラム周長に大きく影響を受ける。そして、適正な階調補正パラメータを作成するためには、周期成分の濃度ムラの影響を抑えることが必要であり、濃度変動が濃度0を中心に、感光体ドラム周長周期で正弦波的に変動していると仮定する場合は、濃度0を精度良く把握することが必要である。
ところで、図8(a)に示すように、用紙上に等間隔となるAからEの5箇所にパッチを出力して平均濃度を算出するとして、感光体ドラム周長がAとEとの距離に等しい場合は、AやEに相当する特定の感光体ドラムの位相角における濃度の影響が強くあらわれる。すなわち、図8(b)に示すように、AからEに配置したパッチの濃度aからeの平均値である5点平均濃度(点線)は、一般に濃度0とは異なる。
本発明は上記した課題に鑑みてなされたもので、
本発明の目的は、同一階調のパッチ同士が適切な間隔となるシートを用いることで、画像位置によって濃度が異なる現象を抑制しながら、経時の濃度変動を抑制するための階調補正パラメータを精度良く生成する画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体を提供することにある。
本発明に係る画像処理装置は、同一色かつ同一階調の間隔導出用パッチ画像を複数有した間隔導出用シートを出力する画像出力手段と、前記画像出力手段によって出力された前記間隔導出用シートの、複数の前記間隔導出用パッチ画像の濃度を読み取る濃度読取手段と、前記濃度読取手段によって読み取られた濃度の値から、位相差を固定した複数の前記間隔導出用パッチ画像間の濃度の相関関係の程度を表す相関係数を算出する相関係数算出手段と、前記相関係数算出手段によって算出された相関係数がより小さくなる複数の前記間隔導出用パッチ画像間の間隔を導出する間隔導出手段と、前記間隔導出手段によって導出された間隔をもとに、同一色かつ同一階調の階調補正用パッチ画像を階調補正用シートに配置するレイアウトを決定する配置決定手段と、を有する。
本発明によれば、画像位置によって濃度が異なる現象を抑制しながら、経時の濃度変動を抑制するための階調補正パラメータを精度良く生成することができる。
本発明の実施例の構成を示す。 本発明の階調補正パラメータを生成する処理フローチャートを示す。 階調補正パラメータ生成用シートを示す。 K色の各パッチの階調値、実測平均読み取り値、ターゲット読み取り値を示す。 生成されるγ補正テーブルを示す。 階調補正処理とレイアウト決定処理のフローチャートを示す。 最適間隔導出用の画像パターンを示す。 感光体ドラムの回転方向に配置された5個のパッチ位置(a)と濃度(b)の関係を示す。 図8の2点の位相差と、その位相差を持つ2点の平均濃度の最大値の関係を実線で示す。 主1副3と主3副1における25ページ分の濃度の推移と120通りの相関係数を示す。 レイアウト導出の手順を説明する図である。 レイアウト導出の手順を説明する図である。 最適間隔を主1副1と主3副3の組の間隔とした場合のパッチ配列(階調補正パラメータ生成用シート)を示す。
以下、発明の実施の形態について図面により詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例の構成を示す。図1において、1はプリンタ(画像出力装置)、2は階調補正パラメータ生成用の画像データが格納された格納部、3は感光体ドラムなどからなる出力部、4はPCなどから入力された画像データに対して、γ補正テーブルを用いて階調を補正する階調補正処理部、5はパッチの読み取り値を基にγ補正テーブルを生成する演算部、6は最適間隔導出部7とレイアウト導出部8からなり、最適間隔導出用画像データを出力したシート10bを読み取り、指示されたページ数に収まるように、階調補正パラメータ生成用シート10aのパッチ配置の最適な間隔を決定するレイアウト決定部、9は最適間隔導出用の画像データが格納された格納部、10a、bはそれぞれ階調補正パラメータ生成用シート、最適間隔導出用シート、11はシート10a、bのパッチを読み取るスキャナなどの測色部である。
以下、階調値すなわち画像データは0以上255以下の整数値で表され、値が大きいほど濃度が高いことを示すものとする。ただし、スキャナデータ、スキャナの読み取り値は逆に値が小さいほど濃いことを示すものとする。
図2は、本発明の階調補正パラメータを生成する処理フローチャートを示す。
階調補正パラメータ生成用シート出力ステップ101において、出力部3は、後述する階調補正パラメータ生成用画像データ2を入力して、パッチ列K201、パッチ列C202、パッチ列Y203、パッチ列M204、および、パッチ列K211、パッチ列C212、パッチ列Y213、パッチ列M214、および利用者向けの説明文231を付加して、図3に示す階調補正パラメータ生成用シート10aを、パッチ列K201を感光体ドラム回転方向の先頭となるように出力する。
ここで、Kは黒色、Cはシアン色、Yは黄色、Mはマゼンタ色を意味し、いずれも画像出力装置の単色、すなわち単一の色材のみで表現する色である。
図3は、階調補正パラメータ生成用シートを示す。パッチ列K201、パッチ列K211はパッチK00、パッチK01、…、パッチK16で構成され、各パッチの階調値は、図4(a)に示すように、パッチK00は0、パッチK16は255、パッチK01からパッチK15はおおむね均等に増加していくようKの階調値が与えられている。C、M、Yの階調値は全て0である。
ここで、パッチK00からパッチK16のおおむね階調値は均等でないものであっても良く、例えば階調値の小さい間は階調値の差が小さく、階調値が大きくなるに従って階調値の差が大きいものであっても良い。重要な点はパッチ列K201とパッチ列K211のパッチKn(0≦n≦16)の階調値が同じであることである。後述する処理により、パッチ列K201とパッチ列K211が最適な間隔dで配置される。
同様に、例えばパッチ列C202とパッチ列C212はパッチC00、パッチC01、…、パッチC16で構成され、各パッチのCの階調値も、パッチC00は0、パッチC16は255、パッチC01からC15はおおむね均等に増加していくようCの階調値が与えられていて、K、M、Yの階調値は全て0である。
ここで、各パッチ列間、例えばパッチ列K201とパッチ列C202との間の空白はあってもなくても良く、また、各パッチ列内、例えばパッチ列K201のパッチK08とパッチK09との間の空白はあってもなくても良い。
なお、図3に示す階調補正パラメータ生成用シートは、与えられた階調値をそのまま出力するものでなく、画像出力装置が前回生成した階調補正パラメータを用いて階調補正処理を行って出力したシートであっても良い。
次に、階調補正パラメータ生成用シート入力ステップ102において、ユーザが測色部(スキャナ)11にセットした、前述の階調補正パラメータ生成用シート10aを測色部(スキャナ)11が読み取り、パッチ毎に読み取り値を算出する。
図4(b)は、パッチ毎の読み取り値の算出方法を示す。階調補正パラメータ生成用シート10aを測色部(スキャナ)11で読み取り、各パッチに対して以下のようにして読み取り値を与える。
KパッチとYパッチに対してはスキャナのグリーンチャネルのデータ、Cパッチに対してはスキャナのレッドチャネルのデータ、Mパッチに対してはスキャナのブルーチャネルのデータの、パッチ内部に位置する128×128画素の平均値をパッチの読み取り値として得る。これは各色のパッチに対して、スキャナのデータが広い範囲で動くチャネルを選択している。
図4(b)に示すように、1つのパッチ200に対して、前記大きさのパッチ読み取り値算出対象領域200a内の前記所定チャネルのスキャナデータの平均値が読み取り値となる。
次に、階調補正パラメータ演算ステップ103において、演算部5は階調補正パラメータを導出する。図4(c)、(d)を用いて階調補正パラメータの導出方法について説明する。同一色同一階調値で出力されたパッチは2カ所に存在する。たとえばパッチ列K201のパッチK08と、パッチ列K211のパッチK08は、図4(a)に示す通り、いずれもブラックの階調値128である。そして、ステップ102では、各パッチに対して読み取り値が算出されている。
そこで、このパッチK08に対応するブラック階調値128の読み取り値は、パッチ列K201のパッチK08の読み取り値と、パッチ列K211のパッチK08の読み取り値の平均値とする。例えば前者の読み取り値が80、後者の読み取り値が70である場合、ブラック階調値128の読み取り値はこの2つの平均値である75とする。このようにして図4(c)に示す実測平均読み取り値を得る。ここで、階調補正パラメータ生成用シートに、同一色同一階調値が3ヶ所以上存在する場合は、全ての読み取り値の平均値を用いればよい。
そして、ターゲットとしてあらかじめ与えられた階調値とパッチの読み取り値の関係を満たすよう、階調補正パラメータであるγ補正テーブルを生成する。
図4(d)は、ターゲットとなる階調値と読み取り値の関係を示す。これは画像出力装置に、例えば階調値136のパッチを出力するよう指示した場合には、スキャナでの読み取り値75となる濃度になることを期待しており、この濃度特性を得るγ補正テーブルを生成することが必要となる。
図4(d)に示すように、ターゲットとして階調値136に対する読み取り値は75が与えられていて、図4(c)で示したように、ブラック階調値128のパッチの読み取り値が75である場合は、階調値136が入力されると階調値128を出力するγ補正テーブルを生成する(図5(a))。
すなわち、ブラックの階調値136のデータは階調補正処理によって階調値128に変換されて出力される。図3の階調補正パラメータ生成用シートの出力結果では、図4(c)に示すように、ブラック階調値128で出力したパッチに対応する読み取り値は75であったことから、前述の通り生成したγ補正テーブルを用いて階調補正処理を行うことで階調値136に対して読み取り値が75となるターゲット通りの出力が得られることが期待できる。
なお、図4(d)に示すように、階調値221に対して読み取り値30のターゲットが与えられている場合、図4(c)に示すように読み取り値30であるパッチは存在しない。このときは線形補間によって読み取り値30に相当する階調値を算出する。
図4(c)から、パッチK12、すなわちブラック階調値191のパッチの読み取り値が32であって、パッチK13、すなわちブラック階調値207のパッチの読み取り値が29であることから、読み取り値30に相当する階調値は(207−191)÷(29−32)×(30−32)+191≒201.66より四捨五入して階調値202とみなす(図5(b))。
上記のようにして図4(d)に示した離散的な16点の階調値におけるγ補正テーブルを生成した後、この16点をスプライン補間処理を用いてなだらかに、かつ必要に応じて逆転しないよう修正を行って、階調値0から255まで1階調刻みの入力階調値の対応する出力階調値を定めたγ補正テーブルを生成する。
なお、本実施例では出力したパッチをスキャナで読み取る構成を示した。すなわち、スキャナを濃度計や明度計などの測色器の代わりに階調特性を把握するために用いる構成である。そのため本実施例ではターゲットとして、ある階調値を出力したときに得たい画像の濃度や明度をスキャナの読み取り値にあらかじめ換算しておくことで、図4(d)に示すような階調値と読み取り値の関係で与えている。
これは例えば複写機においては、画像を出力するプリンタと共に、画像を入力するスキャナを有するため、別途測色器を用意せずに階調特性を把握できる好適な例であるが、複写機においても階調特性を把握するためにスキャナではなく、濃度計や明度計などの測色器を用いる構成であっても良い。この場合、図4(d)の各階調値に対応するスキャナの読み取り値との関係で表したターゲットの代わりに、各階調値と濃度や明度などとの関係を表したターゲットを用いてγ補正テーブルを生成する。また、各パッチのスキャナで読み取った値を濃度などに換算するといった非線形変換した後に平均化し、ターゲットも換算後の値で与えておく構成であっても良い。
次に、階調補正パラメータ設定ステップ104において、前記階調補正パラメータ(γ補正テーブル)5を階調処理に用いるよう、プリンタ1の階調補正処理部4に設定する。
図6(a)は、上述の通り生成した階調補正パラメータであるγ補正テーブルを用いて階調補正処理を行う処理フローチャートを示す。
画像入力ステップ301において、PCからの0以上255以下の整数値を一画素毎に持つ画像データを、一画素ずつプリンタ1の階調補正処理部4に入力する。階調補正ステップ302において、階調補正処理部4では、γ補正テーブルに基づき、入力した画像の階調値を一画素ずつ階調値を変換する。画像出力ステップ303において、出力部3は、変換した結果の階調値を一画素ずつ出力する。
図6(b)は、階調補正パラメータ生成用の画像データの作り方、すなわちパッチの配置を決定するレイアウト決定処理のフローチャートを示す。
レイアウト決定のために、最適間隔導出ステップ401において、出力部3は格納部9から図7に示す、最適間隔導出用の画像パターンをシート10bに出力し、測色部(濃度計)11は最適間隔導出用シート10bの濃度を測定し、最適間隔導出部7はパッチ位置と濃度の関係を把握して、最適間隔を導出する。
すなわち、図7のパターンを複数ページ出力して、各パッチの濃度の推移を求めて、2つのパッチ間の濃度の相関係数を算出し、相関係数が小さい2つのパッチの組の位置関係を最適間隔とする。
ここで相関係数の小さい組を最適間隔としている理由を説明する。例えば、図8に示すような5点(A〜E)のパッチ位置(a)と濃度(b)の関係があるとする。AからEを1周期、すなわち位相差360度とする。図9は、2点の位相差と、その位相差を持つ2点の平均濃度の最大値の関係を実線で示す。また、2点の位相差と相関係数の関係を点線で示す。図9から、相関係数が小さいほど平均濃度が0に近いことが読み取れ、すなわち平均化によって濃度0に近い値を得られることが期待できる。
なお、ここで相関係数は位相差を固定した2点の濃度の相関を算出したもので、例えば位相差180度の2点とは、図8のA点とC点、B点とD点などであり、位相差180度における相関係数は、前述の組を含み、様々な位相差180度の2点における濃度の相関係数を算出したものである。
図7は、15mm四方のK色の階調値170のパッチを、感光体ドラム回転方向に40mm刻みで4箇所、感光体ドラム軸方向に40mm刻みで4箇所の異なる位置にパッチを配置したパターンであり、パッチ501やパッチ505が先頭となって通紙されるように出力する。ここで感光体ドラム回転方向を副走査方向、感光体ドラム軸方向を主走査方向と定義し、例えばパッチ502の位置を主1副2、パッチ509の位置を主3副1などとする。
本実施例では、視覚的に変動を感じやすい色と階調値であるK色の階調値170のパッチを用いたが、同一色で同一の階調値のパッチを配置すれば良く、他の色、もしくは他の階調値であっても良い。
図10(a)は、図7のパターンを画像出力装置から連続して25ページ出力した、主1副3と主3副1における25ページ分の濃度の推移である。一方が濃い時に他方は逆に薄い傾向があることが読み取れる。
図10(b)は、図7のパターンを画像出力装置から連続して25ページ出力して濃度計を用いて濃度を測定した後、ある位置の25ページのパッチの濃度と、別の位置の25ページのパッチの濃度との相関係数を算出した結果である。相関係数は−1以上1以下で求まり、1に近いほど一方が濃い時に他方も濃い傾向が強く、−1に近いほど一方が濃い時に他方は逆に薄い傾向が強く、0に近いほど両者の関係が微弱であることを示している。例えば、主1副1と主1副3との相関係数は−0.63であり、一方が濃い時に他方は逆に薄い傾向を示していることがわかる。
図10(b)から、同一主走査位置で相関係数が最も小さい2つのパッチの組は、主1副1と主1副3の組である。そこで、この2つのパッチの間隔である、副走査方向に2パッチ分すなわち80mmを最適間隔とする。
ここでは、副走査方向である感光体ドラム回転方向に対しては感光体ドラムなどの回転体の偏心により周期的な濃度変動が発生しやすいため、同一主走査位置で相関係数が小さい組の間隔を最適間隔としたが、図10(b)に示すように、相関係数が最も小さい主1副1と主3副3の組の間隔である、主走査方向に2パッチ分すなわち80mm、副走査方向に2パッチ分すなわち80mmを最適間隔としてもよい。
また、本実施例では、同一色同一階調に対して2つのパッチを配置することとしているが、例えば2つのパッチではなくて3つのパッチとした場合は、図10(b)から3つのパッチ間の相関係数の平均値が最も小さくなる組を求める。この場合、主1副1、主3副3、主2副4の組が平均値−0.38と最も小さくなるため、これらの間隔を最適間隔として配置すればよい。
最適間隔についての情報は、レイアウト導出部8が随時、該情報を参照できるように、最適間隔導出部7が保持しておく。
次に、レイアウト決定のために、レイアウト導出ステップ402において、レイアウト導出部8はパッチ配置のレイアウトを導出する。まず、パッチ列を感光体ドラム回転方向の先頭からKCYMKCYMの順序で配置できるかをチェックする。
図11に示すように、同一色のパッチ列が最適間隔dをあけて配置するためには、(4a+3b)+b≦dの関係式を満たす必要がある。この関係を満たさない場合は、図12に示すような感光体ドラム回転方向の先頭からKCKCYMYMの順序や、もしくはKKCCMMYYなどの順序で配置できるかをチェックする。
ここでは、KCYMKCYMの順序で配置できるものとして、次に、最適間隔dで1ページに収まるかをチェックする。1ページ内に収めるために、d+(4a+3b)≦vの関係式を満たす必要がある。
この2つの条件を満たす場合は、感光体ドラム回転方向の先頭から順にKパッチ列、Cパッチ列、Yパッチ列、Mパッチ列を間隔bずつ空けて配置して、さらに前記Kパッチ列からdの間隔を空けて同じ順序でKパッチ列、Cパッチ列、Yパッチ列、Mパッチ列を配置すればよい。
すなわち、図3に示すように、同一色のパッチ列、例えばKパッチ列201とKパッチ列211とが最適間隔であるd=80mmの間隔を取るように配置する。
もし、パッチ列をKCYMKCYMの順序で配置できず、KCKCYMYMの順序で配置できるのであれば、図12に示すように、1ページ内に収めるために、2d+4a+3b≦vの関係式を満たす必要がある。
次に、KCYMKCYMの順序で配置でき、最適間隔dで1ページに収まらない場合の処理を示す。この場合は、1ページ目のKパッチ列から距離(2k+1)d離れた位置に、もう一つのKパッチ列を配置できないかチェックする。kは0以上の整数とする。
すなわち、
p+s≦(2k+1)d
(2k+1)d+(4a+3b)≦p+s+v
の関係式を満たすkが存在する場合は、2ページで収めるレイアウトを導くことが出来る。
もし、最適間隔dでは2ページ利用しても収まらない場合は、1ページの中で極力同一色のパッチ列同士を離すレイアウトを導く。
なお、本実施例では、図7のパターンを出力した結果に対して、濃度計を用いて濃度変動状態を把握したが、スキャナを用いる構成であっても良い。
また、最適間隔を主1副1と主3副3の組の間隔とした場合は、図13に示すように、同一色かつ同一階調のパッチが前記間隔となるように、例えばKパッチ列601中のパッチK00と、Kパッチ列611中のパッチK00とが、主走査方向に80mm、副走査方向に80mmの間隔となるよう配置する。
本発明は、前述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれる。さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれる。また、本発明の実施例の機能等を実現するためのプログラムは、ネットワークを介した通信によってサーバから提供されるものでも良い。
1 プリンタ
2 階調補正パラメータ生成用の画像データ格納部
3 出力部
4 階調補正処理部
5 演算部
6 レイアウト決定部
7 最適間隔導出部
8 レイアウト導出部
9 最適間隔導出用の画像データ格納部
10a 階調パラメータ生成用シート
10b 最適間隔導出用シート
11 測色部
特開2008−209436号公報 特開2009−38734号公報

Claims (8)

  1. 同一色かつ同一階調の間隔導出用パッチ画像を複数有した間隔導出用シートを出力する画像出力手段と、
    前記画像出力手段によって出力された前記間隔導出用シートの、複数の前記間隔導出用パッチ画像の濃度を読み取る濃度読取手段と、
    前記濃度読取手段によって読み取られた濃度の値から、位相差を固定した複数の前記間隔導出用パッチ画像間の濃度の相関関係の程度を表す相関係数を算出する相関係数算出手段と、
    前記相関係数算出手段によって算出された相関係数がより小さくなる複数の前記間隔導出用パッチ画像間の間隔を導出する間隔導出手段と、
    前記間隔導出手段によって導出された間隔をもとに、同一色かつ同一階調の階調補正用パッチ画像を階調補正用シートに配置するレイアウトを決定する配置決定手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記配置決定手段は、前記間隔導出手段によって導出された間隔をもとに、2個又は2列の前記階調補正用パッチ画像を前記階調補正用シートに配置するレイアウトを決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記配置決定手段は、前記間隔導出手段によって導出された間隔をもとに、互いに同一色かつ同一階調である前記階調補正用パッチ画像の列それぞれを、グラデーション状に階調を変化させて配置するレイアウトを決定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記間隔導出手段は、前記間隔導出用シートが出力される搬送方向において、前記相関係数がより小さくなる複数の前記間隔導出用パッチ画像間の間隔を導出することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記間隔導出手段は、前記間隔導出用シートが出力される前記搬送方向に垂直な方向において、前記相関係数がより小さくなる複数の前記間隔導出用パッチ画像間の間隔を導出することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 同一色かつ同一階調の間隔導出用パッチ画像を複数有した間隔導出用シートを出力する画像出力工程と、
    前記画像出力工程によって出力された前記間隔導出用シートの、複数の前記間隔導出用パッチ画像の濃度を読み取る濃度読取工程と、
    前記濃度読取工程によって読み取られた濃度の値から、位相差を固定した複数の前記間隔導出用パッチ画像間の濃度の相関関係の程度を表す相関係数を算出する相関係数算出工程と、
    前記相関係数算出工程によって算出された相関係数がより小さくなる複数の前記間隔導出用パッチ画像間の間隔を導出する間隔導出工程と、
    前記間隔導出工程によって導出された間隔をもとに、同一色かつ同一階調の階調補正用パッチ画像を階調補正用シートに配置するレイアウトを決定する配置決定工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  7. 請求項記載の画像処理方法をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  8. 請求項記載の画像処理方法をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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