JP4470789B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4470789B2
JP4470789B2 JP2005093263A JP2005093263A JP4470789B2 JP 4470789 B2 JP4470789 B2 JP 4470789B2 JP 2005093263 A JP2005093263 A JP 2005093263A JP 2005093263 A JP2005093263 A JP 2005093263A JP 4470789 B2 JP4470789 B2 JP 4470789B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
cluster
threshold
value
pixels
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005093263A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006279352A (ja
Inventor
健嗣 小木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2005093263A priority Critical patent/JP4470789B2/ja
Publication of JP2006279352A publication Critical patent/JP2006279352A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4470789B2 publication Critical patent/JP4470789B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)

Description

本発明は、多階調の画像データから2階調の画像データを生成するいわゆる2値化処理において、形成される画像の粒状性を向上させるための技術に関する。
網点等のドットを用いて中間調を表現する、いわゆる印刷機や電子写真方式の画像形成装置(以下、これらを「網点方式の画像形成装置」と総称する)においては、網点の周期性に起因してモアレが発生することが問題になる。そこで、モアレの発生を抑制するための取り組みが従来より行われている。
このような技術の一例としては、特許文献1を挙げることができる。特許文献1においては、サイズの異なるボロノイ多角形の中心に網点の中心を配置することで、網点をランダムに配置する技術が開示されている。しかし、この技術を用いた場合には、ボロノイ多角形のサイズが異なるために網点の分布に粗密が生じるとともに、同じ濃度であっても網点のサイズが異なることがあるという問題が生じた。その結果、モアレは発生しにくくなったものの、画像の見た目の滑らかさ、すなわち粒状性は必ずしも良いと言えるものではなかった。
また、ランダムなドット配置を実現する手法としては、非特許文献1(いわゆるFloyd-Steinberg型)に代表されるような誤差拡散法も広く知られている。しかし、網点方式の画像形成装置においては、その画像形成プロセスの特性上、誤差拡散処理によって形成される微小なドットを安定的に再現することが困難である。そのため、網点方式の画像形成装置に誤差拡散処理を用いた場合、ドットが消失してしまう“ウォッシュアウト”や、複数のドットが重なってドットが必要以上に大きくなってしまう“つぶれ”が頻発し、色ムラやざらつきのある画像、すなわち粒状性の悪い画像となってしまっていた。加えて、誤差拡散処理を行った場合には、この処理に特有のワーム状のノイズが発生することもあった。
さらに、上述のいずれの場合においても、カラー画像を形成した場合には粒状性がさらに低下するという問題があった。2色以上のドットを上述のようにランダムに配置していった場合、均一な濃度領域であっても、2色のドットが重なる部分と重ならずに隣接する部分とが発生する。2色のドットが重なった部分の色が減法混色によって人間に知覚されるのに対して、2色のドットが隣接した部分は並置加法混色(中間混色)によって人間に知覚される。そのため、2色のドットが重なった部分では色が濃いめに知覚され、結果的に均一な濃度領域にミクロな濃淡が生じて粒状性が悪くなっていた。このような色ムラは、特にドットの面積率の比較的小さい低濃度〜中濃度領域において顕著に知覚される。
一方、インクジェット方式の画像形成装置においては、微小ドットの生成が網点方式の画像形成装置よりも比較的容易であるため、誤差拡散処理がよく用いられている。そのため、この分野においては、誤差拡散法を用いて画像処理を行うための研究が盛んに行われている。例えば、上述のカラー画像を形成する場合の問題については、他色のドットが配置されているか否かを種々の方法で判断し、この判断結果に基づいて自色のドットを配置することによって粒状性の安定化を図る技術が開示されている(例えば、特許文献2、3および4参照)。
一方、網点方式の画像形成装置においては、上述したように微小ドットを安定的に形成することができないため、複数のドットを集合させて配置する必要がある。このような集合的なドットを配置する際に上述の特許文献2〜4のような技術を適用しようとすると、他色のドットの影響により本来形成されるべき位置に自色のドットが形成されなかった場合に、後続して形成されるドットに加算される量子化誤差が大きくなるという問題があった。その結果、ドットのサイズの変動が大きくなり、結局粒状性が損なわれてしまっていた。
特開2001−186346号公報 特開2002−171392号公報 特開2002−171407号公報 特開2002−171420号公報 R.フロイド(R.Floyd)、L.スタインベルグ(L.Steinberg)"空間的グレースケールのための適応的アルゴリズム(An Adaptive Algorithm for Spatial Grayscale)"Proceeding of the S.I.D. vol 17/2, 1976, p.75-76
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、網点等のドットを用いて中間調を表現する画像形成装置において、粒状性の良好な高画質の画像を形成することを可能にするための技術を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明は、多階調の階調値を有する複数の画素によって表される多値画像データを、前記画素よりも微小な2階調の微画素によって表される2値画像データに変換する画像処理装置において、処理対象となる画素である注目画素が、複数の画素によって構成される所定の形状のクラスタのいずれの画素の位置に対応し、または当該クラスタに含まれないかを、処理済の画素と注目画素の階調値とに基づいて特定し、前記クラスタにおける注目画素の位置を表すパターンをあらかじめ決められた複数のパターンの中のいずれかから決定する決定手段と、前記決定手段により決定されたパターンが前記クラスタに注目画素を含むパターンである場合に、前記クラスタを構成する複数の微画素のそれぞれについて、注目画素の階調値と比較される閾値を特定する特定手段と、注目画素の階調値を、前記特定手段により複数の微画素について特定された閾値と比較する比較手段と、前記比較手段による比較の結果、前記閾値が前記階調値により決められる所定の値を下回るとされた微画素を特定し、当該微画素を塗り潰すことを示す2値画像データを生成して出力する出力手段とを備え、前記特定手段は、あらかじめ決められた配置を有する複数の前記閾値の集合である第1の閾値マトリクスと、前記第1の閾値マトリクスの前記閾値の配置を回転させた配置を有する第2の閾値マトリクスのいずれを用いるかを、前記多値画像データにおける注目画素の位置に基づいて特定する画像処理装置を提供する。
かかる画像処理装置によれば、ドット(塗り潰される微画素の集合)をクラスタ単位で形成するとともに、各クラスタで閾値の配置を異ならせることが可能となる。これにより、本来2つであるはずのドットが重なり合ったりすることもなく、ドットの配置も非周期的にすることが可能となる。また、決定手段によってクラスタに含まれないと特定された画素に相当する位置にはドットが形成されないので、このような画素を点在させることによって、ドットの配置の周期性をさらに抑えることも可能となっている。
本発明の画像処理装置は、より好適な態様において、前記多値画像データは、各画素が複数の色のそれぞれについて階調値を有し、前記特定手段は、第1の色のクラスタが当該第1の色と異なる第2の色のクラスタの少なくとも一部を含む場合に、前記第1の色のクラスタまたは前記第2の色のクラスタの一方に前記第1の閾値マトリクスを用い、他方に前記第2の閾値マトリクスを用いる構成を有する。
このようにすれば、既にある色のドットが形成されているクラスタ内に他の色のドットを形成しても、色が重なり合って粒状性が低下するということが少なくなる。そのため、複数の色成分を有する多値画像データであっても、色ムラの少ない高画質の画像を得ることが可能となる。
また、本発明の画像処理装置において、前記特定手段は、処理済の画素により構成される第1のクラスタと、前記第1のクラスタに連続する第2のクラスタであって注目画素を含む第2のクラスタにおいて異なる前記閾値マトリクスを用いる構成であってもよい。
このようにすれば、ドットの形成開始位置に周期性がなくなるため、モアレを抑制する効果が高まる。
また、本発明の画像処理装置は、前記閾値マトリクスを記憶する記憶手段を備え、前記特定手段は、前記記憶手段に記憶された閾値マトリクスを用いて前記画素の階調値と比較される前記閾値を特定する構成であってもよい。
このようにすれば、システムやユーザーの指示などに応じて、複数の閾値マトリクスを切り替える事が出来るため、種々のケースに柔軟に対応することが可能となる。
また、本発明の画像処理装置において、前記特定手段は、前記クラスタにおいて前記閾値が最小となる微画素により近い微画素ほど、その閾値を小さくする構成であってもよい。
このようにすれば、より広い階調領域において上述した効果を得ることができる。特に、複数色のドットが形成される場合においてその効果は顕著に現れる。
また、本発明の画像処理装置は、前記比較手段による前記比較において生じる誤差を後続の画素の階調値に割り振る誤差拡散手段を備える構成においても適用可能である。
本発明の画像処理装置は、複数色のドットが形成される場合において、異なる色のドットが重なりにくいドット配置を実現している。それゆえ、ある色のドットが形成されているために、その位置にその他の色のドットを形成することができない、ということも生じないため、量子化誤差によってドットサイズの変動が大きくなることもない。また、複数の色成分を有する多値画像データに限らず、もちろん単色の多値画像データに対しても、誤差拡散手段による誤差拡散処理を行いながら2値化を行うことが可能である。
また、本発明は、上述の画像処理装置のみならず、この画像処理方法や、コンピュータにこの画像処理を実行させるプログラムとしても特定され得るものである。
以上のように、本発明によれば、網点等のドットを用いて中間調を表現する画像形成装置において、粒状性の良好な高画質の画像を形成することが可能となる。
[1:第1実施形態]
[1−1:構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置1の全体構成を示したブロック図である。この画像処理装置1は、画像入力部10と、画像処理部20と、画像出力部30とを備え、入力された多値画像データを出力先である画像形成装置が処理可能な2値画像データに変換するものである。
ここで、画像処理装置1の説明を始める前に、本実施形態で取り扱う画像データのデータ形式について説明する。本実施形態においては、解像度が600dpiである8ビット(256階調)の多値画像データを入力データとし、これを解像度が2400dpiである2階調の2値画像データに変換して出力する。すなわち、本実施形態の多値画像データは、1画素あたり「0」〜「255」のいずれかの階調値を有している。この階調値は、「0」のときに明度が最大となり、「255」のときに明度が最小となる。2値画像データは4×4の16画素で多値画像データ1画素分に相当する画像データである。そこで以下では、2値画像データの画素を「微画素」といい、多値画像データの画素と区別する。
また、多値画像データは複数行複数列の画素の集合として表される。本実施形態においては、この行方向を主走査方向とし、列方向を副走査方向とする。また、この行を特定するアドレスを「ラインアドレス」、列を特定するアドレスを「画素アドレス」と定義する。これに従えば、第1行第2列にある画素のラインアドレスは「1」、画素アドレスは「2」となる。ここでは、このラインアドレスと画素アドレスを総称して「アドレス情報」という。
そして、本実施形態の画像処理装置1が取り扱う多値画像データは、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)およびK(ブラック)の各色8ビットの多値画像データとする。画像処理部20においては各色について同様の処理を行うが、このとき画像処理部20は、多値画像データの色を特定する情報(色情報)を参照しながら処理を行う。なお、画像処理部20が周知の色変換機能を実装することによって、RGB表色系やCIELAB表色系の多値画像データを取り扱うことはもちろん可能であるし、また、画像形成装置が用いる色材次第でその他の色成分を含むことも可能であるが、これらの説明については省略する。
画像入力部10は、例えばスキャナ等の画像読取装置やネットワークから画像データを受信するための処理装置であり、処理対象となる多値画像データを取得してこれを画像処理部20に供給する。画像処理部20は、後述する誤差拡散処理等の画像処理を実行することにより、多値画像データから2値画像データを生成する。このとき画像処理部20は、多値画像データの1つの入力画素から4×4の16個の微画素を生成する。それゆえ、出力解像度が入力解像度の4倍となる。画像出力部30は、画像処理部20において生成された2値画像データを画像形成装置等に出力するための処理装置である。
続いて、画像処理部20の構成をより詳細に説明する。画像処理部20は、入力画素の階調値に応じた個数の微画素を塗り潰すことを表す2値画像データを生成する。画像処理部20は、ある階調値の入力画素に対してどの場所の微画素を塗り潰すのかを、画像処理部20内部に記憶された閾値マトリクスに基づいて決定する。
図2は、本実施形態における閾値マトリクスを例示した図である。閾値マトリクスMa〜Mdは、いずれも1画素の入力画素に対応した4行4列のマトリクスであり、1つの閾値が1つの微画素に対応している。本実施形態において、多値画像データの各画素の階調値を閾値と比較する計算式は、階調値をPとした場合、(P+3)/4である。これは、例えば閾値マトリクスMaの第2行第2列にある「21」の閾値は、階調値Pが「81(=21×4−3)」以上のときに「ON」となり、所定の色のドットが形成されることを示している。
この閾値マトリクスMa〜Mdは、多値画像データとの比較の際には、常に2×2の4画素に対して1組として用いられる。
図3は、閾値マトリクスMa〜Mdの閾値が「0」となる部分の位置を変更した図である。図3(a)は、閾値マトリクスMaおよびMbの間に「0」を配置した例である。この4つの閾値マトリクスMa〜Mdの集合体のことを、以下では「マトリクスM1」という。また、図3(b)は、閾値マトリクスMdとMcの間に「0」を配置した例であり、ちょうど上述のマトリクスM1を180°回転させたものである。同様に、図3(c)は上述のマトリクスM1を左方向に90°回転させたものであり、図3(d)は上述のマトリクスM1を右方向に90°回転させたものである。以下においては、図3(b)、(c)および(d)をそれぞれ、「マトリクスM2」、「マトリクスM3」および「マトリクスM4」という。なお、「マトリクスM2」、「マトリクスM3」および「マトリクスM4」は、必ずしも「マトリクスM1」を回転した閾値マトリクスを使う必要はなく、類似の適当な配置の閾値マトリクスとしてよいが、回転した閾値マトリクスを使うことでメモリの削減が図れる。
これらのマトリクスM1〜M4は、いずれも閾値が「0」となる部分を核として、その閾値が徐々に大きくなっている。つまり、階調値が大きくなるほど形成されるドットが大きくなり、階調値が最大値、すなわち「255」となると、画素全体が所定の色で塗り潰される。このように、マトリクスM1、M2、M3、M4には閾値が連続的に「0」となる部分がある。これは、形成されるドットの最小サイズを出力側の画像形成装置が再現可能なサイズ以上とするためである。つまり、閾値が連続的に「0」となる部分の大きさは、2値画像データを出力する画像形成装置の解像性能に依存する。
また、画像処理部20には4種類の閾値マトリクスM1〜M4が記憶されており、比較処理を行う際には、処理対象となる画素(以下、これを「注目画素」という)とその周辺の画素の位置関係に基づいて適切な閾値マトリクスが決定されている。具体的には、多値画像データにおいて図2のように隣り合う画素をA、B、C、Dとしたとき、この4画素が上述のマトリクスM1〜M4のいずれかと比較されることによってドットが形成されるようになっている。このようにしてドットが形成される画素の集合体のことを、以下では画素の塊(Cluster)という意味で「クラスタ」と呼ぶ。つまり、1つのクラスタは1つのドットに相当するものである。
このようなマトリクスに基づいてクラスタを形成することにより、本実施形態の画像処理部20はドットの最小サイズを保証している。これにより、再現性の不安定なドットが生成されてしまうことがなくなるため、画像処理部20はドットのウォッシュアウトを解決することが可能となっている。
画像処理部20は上述の要領でクラスタを形成するが、その前に、入力画素に対してクラスタを形成するか否かを判断する処理(以下、これを「ON/OFF制御」という)を行っている。このON/OFF制御においては、さらに、注目画素がクラスタのどの位置を構成するのかを判断する処理を行っている。そこで以下では、画像処理部20がこのON/OFF制御を実現するための構成について説明する。
図4は、画像処理部20においてON/OFF制御を実現するための構成を示したブロック図である。本実施形態のON/OFF制御は、画像処理部20のパターンマッチング部210と、多値量子化部220と、誤差拡散フィルタ230とによって実現されている。以下、この各部の構成と機能について説明する。
図5は、パターンマッチング部210の構成をより詳細に示した図である。パターンマッチング部210は、メモリ211およびパターン決定部212を備えており、多値画像データからパターン信号を生成して多値量子化部220に供給する。ここで、パターン信号とは、注目画素がクラスタを形成するか否か、あるいはクラスタのどの位置を構成するのかを特定する信号である。
図6は、本実施形態のパターン信号によって特定される5種類のパターンを示した図である。同図において、パターン(0)は注目画素がクラスタを構成しない、すなわち注目画素が塗り潰されないことを示している。また、パターン(1)、(2)、(3)、(4)はそれぞれ、注目画素がクラスタを構成することを示しており、各々のパターンは、注目画素が2×2画素に相当するマトリクスM1〜M4のいずれかと比較されるときに、それぞれ“A”、“B”、“C”、“D”の各画素に対応するものであることを意味している。
なお、上述のパターンの具体的な塗り潰し形状については、図6に示したものに限定されない。図6が表す意味は、要するに、パターン(1)、(2)、(3)、(4)はそれぞれ画素の右下部分、左下部分、右上部分、左上部分の微画素が優先的に塗り潰されている、ということであり、具体的に塗り潰される個数はもちろん任意である。
パターンマッチング部210は、既に処理を行った画素がどのパターンであったかをメモリ211に一時的に記憶している。ここで記憶される画素は、注目画素の近傍に位置する画素である。以下、メモリ211に記憶されている画素のことを、「処理済周辺画素」という。
図7は、処理済周辺画素と注目画素の位置関係を示した図である。処理済周辺画素とは、注目画素を画素Xとした場合、画素K、L、M、Nの4つの画素のことである。メモリ211は、画素K、L、M、Nの各位置とそれぞれの画素のパターン信号とを記憶している。注目画素Xに対する処理が終了し、他の画素が注目画素となったときには、画素K、L、M、Nに相当する画素も変化する。
パターンマッチング部210は処理済周辺画素を参照しながら注目画素のパターンを決定し、決定されたパターンに応じたパターン信号を多値量子化部220に供給する。このパターンを決定する具体的な処理については後述する。また、パターン信号の具体的な値は任意であるが、ここでは、パターン(0)に対応するパターン信号を「0」、パターン(1)に対応するパターン信号を「1」、パターン(2)に対応するパターン信号を「2」、パターン(3)に対応するパターン信号を「3」、パターン(4)に対応するパターン信号を「4」とする。
多値量子化部220は、供給されたパターン信号に応じた閾値マトリクスによって注目画素を比較して2値化処理を行うとともに、この2値化処理において生じた量子化誤差を後続の画素に拡散させる、いわゆる誤差拡散処理をC、M、Y、K各色の多値画像データに対して実行する。
図8は、多値量子化部220の構成を示したブロック図である。多値量子化部220は、メモリ221と、2値化部222と、誤差演算部223とを備える。メモリ221は上述した複数の閾値マトリクスを記憶しており、2値化部222からの要求に応じた閾値マトリクスが読み出されるようになっている。2値化部222は、供給されたパターン信号、注目画素の色情報およびアドレス情報を参照することで、注目画素に対して適用される閾値マトリクスを特定し、これをメモリ221から読み出す。そして、2値化部222は入力画素の階調値をこの閾値マトリクスと比較することによって、塗り潰すべき微画素を特定する。
図9は、本実施形態において2値化部222がマトリクスを特定する際に用いる対応テーブルTBLを例示した図である。この対応テーブルTBLは、例えば第1行は、供給されたパターン信号が「1」であり、かつ、この注目画素の色情報が「シアン」、ラインアドレスが「偶数」であった場合には、このとき適用される閾値マトリクスMaには、「マトリクスM1」の「閾値マトリクスMa」である、ということを示している。なお、このときの画素アドレスは任意であり、偶数であっても奇数であってもよい。
2値化部222はこのような対応関係をあらかじめ記憶しており、供給されたパターン信号と注目画素の色情報およびアドレス情報とによって閾値マトリクスを特定している。なお、ここではパターン(1)、すなわち図2の画素Aの位置の画素の対応関係のみを示しているが、その他の位置の画素に適用される閾値マトリクスはマトリクスM1〜M4によって一意的に特定可能であるため、ここでは説明を省略する。なお、2値化部222はこれらの対応関係についても対応テーブルとしてあらかじめ記憶していてもよいし、所定の演算を行うことで特定してもよい。
誤差演算部223は、2値化部222において塗り潰された微画素の数を多値画像データにおける階調値に換算し、その換算結果と後述する補正階調値との差を量子化誤差として算出する。この量子化誤差は、誤差拡散フィルタ230によってその後に処理される後続の画素へ拡散される。なお、2値化処理において用いられる階調値は、注目画素の階調値そのものである場合もあるし、注目画素より前に処理された画素で生じた量子化誤差と注目画素の階調値とを加算して得られる補正階調値である場合もある。
誤差拡散フィルタ230は、誤差拡散処理において用いられる周知のフィルタ回路であり、後続する画素に対して上述の量子化誤差を拡散して割り振るものである。本実施形態の誤差拡散フィルタ230は、注目画素の周辺により多くの誤差を割り当てるようにフィルタ係数を設定している。これは、例えばFloyd-Steinberg型と呼ばれるような周知の誤差拡散法と同様の要領である。
[1−2:動作]
続いて、上記構成の画像処理装置1において行われる画像処理の詳細について説明する。本実施形態の画像処理装置1は、画像処理部20において行われる入力画素のパターンの決定処理と、2値化処理とに特徴を有している。そこで、以下ではこれらの処理を行うときの画像処理部20における動作について説明する。
図10は、画像処理部20がパターンマッチング部210において行う入力画素のパターンの決定処理を示したフローチャートである。以下の説明における注目画素、処理済周辺画素、およびパターンについては、図6および図7に示した注目画素Xおよび処理済周辺画素K〜Nを用いることとする。また、注目画素がクラスタのどの位置を構成するのかについては、図2に示した画素A〜Dを用いて説明する。すなわち、クラスタの左上部分を構成する画素を画素Aとし、以下同様の要領で、クラスタの右上、左下および右下部分を構成する画素を、それぞれ画素B、CおよびDとする。
図10に沿って説明する。はじめにパターンマッチング部210は、処理済周辺画素のパターンを参照することによって、注目画素がクラスタのどの位置を構成するのかを特定する(ステップSa1)。なお、このステップにおける特定とは仮の決定であり、実際とは異なることがある。
ステップSa1における特定方法を説明する。例えば、画素Nがパターン(1)であった場合には、パターンマッチング部210は注目画素Xを「画素B」と特定する。また、画素Lがパターン(1)であった場合には、パターンマッチング部210は注目画素Xを「画素C」と特定する。また、画素Kがパターン(1)であった場合には、パターンマッチング部210は注目画素Xを「画素D」と特定する。そして、画素K、L、MおよびNのパターンが何れもパターン(1)と異なっていた場合には、パターンマッチング部210は注目画素Xを仮に「画素A」と特定する。つまり、パターンマッチング部210は、隣り合う2×2の4画素によって1つのクラスタが形成されるように注目画素のパターンを決定している。
続いてパターンマッチング部210は、ステップSa1において注目画素Xが「画素A」であると特定されたか否かを判断する(ステップSa2)。ここで、注目画素Xが「画素A」であると特定されていれば(ステップSa2;YES)、パターンマッチング部210は注目画素Xの階調値が所定の閾値以下となるか否かを判断する(ステップSa3)。この比較における閾値としては、周辺の画素の階調値から算出した画素の平均値や、階調値に応じた固定値、さらには乱数やフラグなど、種々の値を用いてよい。
注目画素Xの階調値が所定の閾値以下となる場合は(ステップSa3;YES)、パターンマッチング部210はこの注目画素Xのいずれの微画素も塗り潰さないと決定する。すなわち、パターンマッチング部210はこの注目画素Xのパターンをパターン(0)に決定する(ステップSa4)。一方、注目画素Xの階調値が所定の閾値を上回る場合には(ステップSa3;NO)、パターンマッチング部210はステップSa1における特定に従って、注目画素Xのパターンをパターン(1)に決定する(ステップSa5)。
また、ステップSa1において、注目画素Xが「画素A」以外であると特定されていた場合には(ステップSa2;NO)、パターンマッチング部210は注目画素Xのパターンを消去法的に決定していく。具体的には、まず、パターンマッチング部210は注目画素Xが「画素B」であると特定されたか否かを判断し(ステップSa6)、この判断が肯定的であれば注目画素Xのパターンをパターン(2)に決定する(ステップSa7)。また、ステップSa6における判断が否定的であれば、続いてパターンマッチング部210は注目画素Xが「画素C」であると特定されたか否かを判断し(ステップSa8)、この判断が肯定的であれば注目画素Xのパターンをパターン(3)に決定し(ステップSa9)、この判断が否定的であれば注目画素Xのパターンをパターン(4)に決定する(ステップSa10)。
以上の処理を行うことにより、注目画素Xに対して(0)〜(4)のパターンが一意的に決定される。パターンマッチング部210はこの決定したパターンに対応するパターン信号「0」〜「4」を多値量子化部220に出力するとともに、この注目画素Xを処理済周辺画素として用いる場合に備えるために、注目画素Xのパターンを一時的に記憶しておく(ステップSa11)。パターンマッチング部210はこのような処理を、各色の多値画像データの各画素について行う。
続いて、上述のようにしてパターン信号を供給された多値量子化部220が行う2値化処理について説明する。
まず、多値量子化部220は、注目画素である画素Aに対して2値化処理を行う。すなわち、多値量子化部220は、画素Aの階調値に画素Aより前に処理された画素で生じた量子化誤差を加算した補正階調値に基づいて2値化処理を行う。このとき適用される閾値マトリクスはパターン(1)に対応する閾値マトリクスであり、例えばマトリクスM1においては閾値マトリクスMaである。そして多値量子化部220は、この2値化処理の結果を用いて画素Aに相当する位置において塗り潰すべき微画素を特定する。その後、多値量子化部220は、画素Aの2値化処理により生じた量子化誤差を後続の画素に拡散させる。
続いて多値量子化部220は、注目画素の位置を主走査方向に移動させ、画素Aに隣接している画素Bに対して2値化処理を行う。具体的には、画素Aがパターン(1)であることから、画素Bはおのずとパターン(2)であると決定される。そして多値量子化部220は、パターン(2)に対応する閾値マトリクス、例えばマトリクスM1であれば画素Bの位置に対応した閾値マトリクスMbを適用し、注目画素である画素Bの階調値と比較する。この比較においては、画素Bの階調値には処理済周辺画素の量子化誤差が加算されているが、量子化誤差を加算しなくてもよい。
多値量子化部220はこのような処理を主走査方向に対して連続的に行い、多値画像データの端部まで到達したら、次のラインの画素についても同様の処理を行う。このとき多値量子化部220は、画素Cと画素Dについて2値化処理を行う。画素Cと画素Dについても、画素Aが処理済であればおのずとそのパターンはパターン(3)および(4)であると決定される。
なお、パターン(0)である画素については、上述の2値化処理は特に行わず、その階調値についてはそのまま量子化誤差として後続の画素に拡散されてもよい。
多値量子化部220は、このような2値化処理をC、M、Y、K各色の多値画像データについて実行する。本実施形態の2値化処理においては、パターン(0)である画素が存在するために、クラスタは周期的・規則的な配置とはならない。また、クラスタの配置は多色の2値化処理に依存せずに行われるため、多値画像データ上においては、異なる色どうしのクラスタが完全に重なるように配置されることもあるし、一部だけが重なるように配置されることもある。
[1−3:具体例]
以上のようにドットが形成される過程を、以下では具体的な例を示しながら説明する。まずはじめに、各色のドットが形成される過程をクラスタ単位で説明する。ここでは、C、M、Y、Kの順にドットが形成されるように説明するが、もちろんこの形成順序は任意である。
まず、全色のクラスタが完全に重なり合う場合に形成されるドットを説明する。
図11(a)は、C、M、Y、K各色のクラスタが同一の位置に配置された状態を示した図である。なお、同図において、パターン(1)となる左上の画素のラインアドレスは「偶数」、画素アドレスは「偶数」であるとする。このとき、図9の対応テーブルTBLから明らかなように、色情報がCの場合はマトリクスM1が選択され、クラスタ上部にドットが形成される。また、色情報がMの場合はマトリクスM2が選択され、クラスタ下部にドットが形成される。同様に、色情報がYの場合はマトリクスM3、色情報がKの場合はマトリクスM4が選択され、それぞれクラスタの左側、右側にドットが形成される。
このようにドットが形成されると、このクラスタに対応する2値画像データは図11(b)のようになる。同図より明らかなように、それぞれのドットは物理的に最も重なりにくい位置に配置されるようになっている。
また、図12(a)は、C、M、Y、K各色のクラスタの一部が重なるように配置された状態を示した図である。同図において、クラスタCC、CM、CYおよびCKはそれぞれ、C、M、YおよびKのクラスタを示している。クラスタCMとCYは完全に重なり合う位置にあるとする。また、同図における第1行のラインアドレスを「偶数」、第1列の画素アドレスを「偶数」とする。なお、ここでも上述の例と同様に、マトリクスは図9の対応テーブルTBLに基づいて決定される。
まず、クラスタCCにおいては、パターン(1)となる画素のラインアドレスが「偶数」であるからマトリクスM1が選択され、クラスタCCの上部にドットが形成される。次に、クラスタCMにおいては、パターン(1)となる画素のラインアドレスが「奇数」であるからマトリクスM1が選択され、クラスタCMの上部にドットが形成される。次に、クラスタCYにおいては、パターン(1)となる画素の画素アドレスが「偶数」であるからマトリクスM3が選択され、クラスタCYの左側にドットが形成される。そして、クラスタCKにおいては、パターン(1)となる画素の画素アドレスが「奇数」であるからマトリクスM3が選択され、クラスタCKの左側にドットが形成される。
このようにドットが形成されると、これらのクラスタに対応する2値画像データは図12(b)のようになる。同図より明らかなように、クラスタの一部が重なり合う場合においても、形成される各色のドットはそれぞれが重なりにくいように配置される。
なお、図11および図12より明らかなように、各色のドットが重なりにくいとは言えども、多値画像データの階調値が大きく、ドットが大きくなる場合には、当然ドットが重なり合う。しかしながら、そもそも高濃度領域においてはドットが重なり合う部分のほうが多く、しかもドットが重なり合ったところで色ムラはほとんど目立たないので、ここでは問題とならない。
続いて、上述の要領で形成される2値画像データについて、従来例を参照しつつ説明する。ここでは、本発明の効果を容易に理解せしめるために、形成される画像はシアンとマゼンタの二次色であるとする。
図13は、シアンとマゼンタのドットが形成された2値画像データを示した模式図である。同図において、図13(a)は、例えばディザ法等を用いてドットを周期的に配置した場合を示した従来例である。また、図13(b)は、ドットの配置に周期性はないが、ドットがクラスタの中心から形成される場合を示した例である。そして、図13(c)は、本実施形態の手法を用いて形成されたドットを示している。これらの図において、DCはシアンのドット、DMはマゼンタのドットを表しており、DBはDCとDMが重なってブルー(シアンとマゼンタの減法混色)となっているドットを表している。
図13(a)に示されているように、複数色のドットを一定の周期性のもとで配置すると、ドットの重なりは生じなくてもモアレが発生してしまうという問題があった。これに対して、図13(b)に示されているようにドットの配置をランダムにすると、モアレは生じなくなったものの、一部のドットが重なり合ってしまうことでブルーのドットDBに変化してしまい、局所的な色ムラが生じて粒状性が低下するという問題があった。
一方、本実施形態の手法を用いた図13(c)においては、ドットの配置をランダムにしつつ、異なる色のドットが同じ場所に形成されないように制御することが可能となった。しかも、これらのドットは複数の微画素の集合であるため、ウォッシュアウト等によりドットが消失してしまう危険性も低減されている。また、ある色のドットの形成される位置は他色のドットの形成される位置に依存しないので、誤差拡散処理を行いながらドットを形成する場合においても、量子化誤差が過剰に加算されてドットサイズが変動するようなこともない。
以上説明したように、本実施形態の画像処理装置1が行う画像処理を用いることによって、従来よりも良好な粒状性を有する高画質な画像を形成することが可能となる。
[2:変形例]
以上に説明した実施形態によって本発明の実施の一例を示したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その実施においては種々の変形が可能である。以下では、このような変形例の一部について説明する。
[2−1:パターン決定処理の変形例]
上述の実施形態においては、入力画素のパターンの決定処理を図10に示した手順で行ったが、入力画素のパターンは他の手法によって決定することもできる。例えば、疑似乱数、あるいはそれと同等の閾値マトリクスを用いて各画素のON/OFF制御を行ってもよい。
図14は、パターン決定処理を行うための閾値マトリクスMiを示した図である。この閾値マトリクスMiは、各要素(閾値)が多値画像データの1画素に対応する複数行複数列のマトリクスである。閾値マトリクスMiは多値画像データの画素数と同等のサイズを有している必要はなく、適当なサイズ(例えば128×128)のマトリクスを繰り返し用いればよい。閾値の最小値は「0」であり、最大値は「255」である。
この閾値マトリクスMiを用いて入力画素のパターンを決定する方法を説明する。まず、パターンマッチング部は、ラインアドレス「0」、画素アドレス「0」の位置の画素の階調値を閾値マトリクスMiの第1行第1列の閾値と比較する。ここで、階調値が閾値を下回れば、パターンマッチング部はこの画素をパターン(0)であると決定する。一方、階調値が閾値以上となった場合には、パターンマッチング部はこの画素をパターン(1)であると決定する。
ある画素がパターン(1)であると決定されると、パターンマッチング部はその画素に隣接する未処理の画素のパターンを一意的に決定する。すなわち、パターン(1)の画素の右側に隣接する画素のパターンをパターン(2)とし、パターン(1)の画素の下側、右下側に隣接する画素のパターンをそれぞれパターン(3)、(4)とする。そしてパターンマッチング部は、パターン(2)と決定された画素の右側にある画素から再び同様の処理を繰り返し、あるラインについて処理が終了したら次のラインの処理を行う。このとき、パターンが決定済の画素については、この処理をスキップしてよい。
以上のようにしてパターンが決定されたら、その後は上述の実施形態と同様に、各画素のパターンに応じた閾値マトリクス(Ma〜Md)を用いた2値化処理が行われる。
[2−2:ドット形成パターンの変形例]
また、上述の実施形態においては、ラインアドレスが偶数のラインにシアンのドットが形成され、ラインアドレスが奇数のラインにマゼンタのドットが形成される、というように説明したが、もちろんこれは一例に過ぎず、色の組み合わせは異なっていてもよい。また、上述の実施形態のように、形成されるドットをラインアドレスや画素アドレスによって制限するのではなく、例えば1色目のドットの形成開始位置を乱数によって定め、その他の色については、互いにドットの形成開始位置が重ならないような位置を計算によって決定するような手法を用いてもよい。
また、上述の実施形態はC、M、Y、K4色の多値画像データを用いて説明したが、もちろん単色の多値画像データに対しても本発明は適用可能である。この場合、上述のマトリクスM1〜M4をランダムに選択するなどしてドットの形成開始位置を決定すればよい。あるいは、処理済の周辺のクラスタにおいてどのマトリクスが使用されたのかを記憶しておき、同一のマトリクスが連続しないようにしてドットを形成していくことでも、周期性のないランダムなドット配置を実現できる。このようにして形成される2値画像データの例を図15に示す。
また、上述の実施形態においては、クラスタを2×2の4画素で構成するとしたが、クラスタを構成する画素数は4に限定されず、種々の画素数によって構成可能である。
図16にクラスタの変形例を示す。同図において、図16(a)は十字型に交差する5つの画素によってクラスタを構成した場合の例であり、図16(b)は3×3の9画素によってクラスタを構成した場合の例である。なお、同図において、塗り潰された部分はドットの開始位置(閾値が「0」となる位置)を示している。クラスタは1の画像処理装置において1の形状に限定されるものではないから、画像処理装置は、例えば前段・後段の機器との入出力の関係やオペレータ等の操作に応じて、クラスタの形状が切替可能な構成であってもよい。
また、上述の実施形態においては、黒いドットが形成されるような処理について説明したが、同様の要領にて白いドットが形成されるような処理を行うことも可能である。これはつまり、上述の実施形態とは白黒が反転するような閾値マトリクスを設定することである。図17にこのような閾値マトリクスによって形成されるドットの例を示す。図17(a)〜(e)は、それぞれ、図6のパターン(0)〜(4)に対応するものである。
このような閾値マトリクスは、例えば高濃度領域用のパターンとして用いるのに好適である。
[2−3:その他の変形例]
なお、上述の実施形態においては、本発明を画像処理装置というハードウェアによって実現する構成を示したが、本発明はこの態様に限らず、上述の画像処理装置の処理を実行可能なプログラムとして実施することももちろん可能である。
本発明の一実施形態に係る画像処理装置の全体構成を示したブロック図である。 同実施形態の閾値マトリクスを例示した図である。 同実施形態の閾値マトリクスの配置を示した図である。 同実施形態の画像処理部においてON/OFF制御を実現するための構成を示したブロック図である。 同実施形態のパターンマッチング部の構成をより詳細に示した図である。 同実施形態のパターン信号によって特定される5種類のパターンを示した図である。 処理済周辺画素と注目画素の位置関係を示した図である。 同実施形態の多値量子化部の構成を示したブロック図である。 同実施形態の対応テーブルTBLを例示した図である。 同実施形態におけるパターン決定処理を示したフローチャートである。 C、M、Y、K各色のクラスタが同一の位置に配置された状態を示した図である。 C、M、Y、K各色のクラスタの一部が重なるように配置された状態を示した図である。 シアンとマゼンタのドットが形成された2値画像データを示した模式図である。 パターン決定処理の変形例を説明するための図である。 本発明を単色の多値画像データに適用した場合の2値画像データの例を示した図である。 クラスタの変形例を示した図である。 閾値マトリクスの変形例を示した図である。
符号の説明
1…画像処理装置、10…画像入力部、20…画像処理部、210…パターンマッチング部、220…多値量子化部、230…誤差拡散フィルタ、211…メモリ、212…パターン決定部、221…メモリ、222…2値化部、223…誤差演算部、30…画像出力部

Claims (11)

  1. 多階調の階調値を有する複数の画素によって表される多値画像データを、前記画素よりも微小な2階調の微画素によって表される2値画像データに変換する画像処理装置において、
    処理対象となる画素である注目画素が、複数の画素によって構成される所定の形状のクラスタのいずれの画素の位置に対応し、または当該クラスタに含まれないかを、処理済の画素と注目画素の階調値とに基づいて特定し、前記クラスタにおける注目画素の位置を表すパターンをあらかじめ決められた複数のパターンの中のいずれかから決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定されたパターンが前記クラスタに注目画素を含むパターンである場合に、前記クラスタを構成する複数の微画素のそれぞれについて、注目画素の階調値と比較される閾値を特定する特定手段と、
    注目画素の階調値を、前記特定手段により複数の微画素について特定された閾値と比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較の結果、前記閾値が前記階調値により決められる所定の値を下回るとされた微画素を特定し、当該微画素を塗り潰すことを示す2値画像データを生成して出力する出力手段と
    を備え
    前記特定手段は、
    あらかじめ決められた配置を有する複数の前記閾値の集合である第1の閾値マトリクスと、前記第1の閾値マトリクスの前記閾値の配置を回転させた配置を有する第2の閾値マトリクスのいずれを用いるかを、前記多値画像データにおける注目画素の位置に基づいて特定する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第1の閾値マトリクスにおける閾値の最小値の位置が、前記クラスタの中心と異なる位置にあることを特徴とする
    請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記第1の閾値マトリクスにおける閾値の最小値が、前記2値画像データの出力先である画像形成装置によって形成されるドットの最小サイズに応じた数で連続することを特徴とする
    請求項1または2記載の画像処理装置。
  4. 前記多値画像データは、各画素が複数の色のそれぞれについて階調値を有し、
    前記特定手段は、第1の色のクラスタが当該第1の色と異なる第2の色のクラスタの少なくとも一部を含む場合に、前記第1の色のクラスタまたは前記第2の色のクラスタの一方に前記第1の閾値マトリクスを用い、他方に前記第2の閾値マトリクスを用いることを特徴とする
    請求項1または2記載の画像処理装置。
  5. 前記特定手段は、処理済の画素により構成される第1のクラスタと、前記第1のクラスタに連続する第2のクラスタであって注目画素を含む第2のクラスタにおいて異なる前記閾値マトリクスを用いることを特徴とする
    請求項1または2記載の画像処理装置。
  6. 前記決定手段は、
    処理済の画素を含む前記クラスタのいずれかの位置に注目画素が含まれる場合と、注目画素を含む前記クラスタに処理済の画素が含まれず、かつ、注目画素の階調値が所定の閾値を超える場合とに、注目画素がクラスタに含まれると特定し、
    処理済の画素を含む前記クラスタのいずれにも注目画素が含まれず、かつ、注目画素の階調値が所定の閾値以下である場合に、注目画素がクラスタに含まれないと特定する
    請求項1記載の画像処理装置。
  7. 前記閾値マトリクスを記憶する記憶手段を備え、
    前記特定手段は、前記記憶手段に記憶された閾値マトリクスを用いて前記画素の階調値と比較される前記閾値を特定することを特徴とする
    請求項1記載の画像処理装置。
  8. 前記特定手段は、前記クラスタにおいて前記閾値が最小となる微画素により近い微画素ほど、その閾値を小さくすることを特徴とする
    請求項1記載の画像処理装置。
  9. 前記比較手段による前記比較において生じる誤差を後続の画素の階調値に割り振る誤差拡散手段を備えることを特徴とする
    請求項1記載の画像処理装置。
  10. 多階調の階調値を有する複数の画素によって表される多値画像データを、前記画素よりも微小な2階調の微画素によって表される2値画像データに変換する画像処理方法において、
    処理対象となる画素である注目画素が、複数の画素によって構成される所定の形状のクラスタのいずれの画素の位置に対応し、または当該クラスタに含まれないかを、処理済の画素と注目画素の階調値とに基づいて特定し、前記クラスタにおける注目画素の位置を表すパターンをあらかじめ決められた複数のパターンの中のいずれかから決定するステップと、
    前記決定されたパターンが前記クラスタに注目画素を含むパターンである場合に、前記クラスタを構成する複数の微画素のそれぞれについて、注目画素の階調値と比較される閾値を特定するステップと、
    注目画素の階調値を、複数の微画素について前記特定された閾値と比較するステップと、
    前記比較の結果、前記閾値が前記階調値により決められる所定の値を下回るとされた微画素を特定し、当該微画素を塗り潰すことを示す2値画像データを生成して出力するステップと
    を備え
    前記閾値を特定するステップにおいて、
    あらかじめ決められた配置を有する複数の前記閾値の集合である第1の閾値マトリクスと、前記第1の閾値マトリクスの前記閾値の配置を回転させた配置を有する第2の閾値マトリクスのいずれを用いるかを、前記多値画像データにおける注目画素の位置に基づいて特定する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  11. コンピュータに、多階調の階調値を有する複数の画素によって表される多値画像データを、前記画素よりも微小な2階調の微画素によって表される2値画像データに変換する画像処理を実行させるプログラムにおいて、
    処理対象となる画素である注目画素が、複数の画素によって構成される所定の形状のクラスタのいずれの画素の位置に対応し、または当該クラスタに含まれないかを、処理済の画素と注目画素の階調値とに基づいて特定し、前記クラスタにおける注目画素の位置を表すパターンをあらかじめ決められた複数のパターンの中のいずれかから決定するステップと、
    前記決定されたパターンが前記クラスタに注目画素を含むパターンである場合に、前記クラスタを構成する複数の微画素のそれぞれについて、注目画素の階調値と比較される閾値を特定するステップと、
    注目画素の階調値を、複数の微画素について前記特定された閾値と比較するステップと、
    前記比較の結果、前記閾値が前記階調値により決められる所定の値を下回るとされた微画素を特定し、当該微画素を塗り潰すことを示す2値画像データを生成して出力するステップと
    を実行させるプログラムであって、
    前記閾値を特定するステップにおいて、
    あらかじめ決められた配置を有する複数の前記閾値の集合である第1の閾値マトリクスと、前記第1の閾値マトリクスの前記閾値の配置を回転させた配置を有する第2の閾値マトリクスのいずれを用いるかを、前記多値画像データにおける注目画素の位置に基づいて特定する
    ことを特徴とするプログラム。
JP2005093263A 2005-03-28 2005-03-28 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム Expired - Fee Related JP4470789B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005093263A JP4470789B2 (ja) 2005-03-28 2005-03-28 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005093263A JP4470789B2 (ja) 2005-03-28 2005-03-28 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006279352A JP2006279352A (ja) 2006-10-12
JP4470789B2 true JP4470789B2 (ja) 2010-06-02

Family

ID=37213655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005093263A Expired - Fee Related JP4470789B2 (ja) 2005-03-28 2005-03-28 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4470789B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006279352A (ja) 2006-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4634292B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム
JP6029305B2 (ja) 画像処理装置およびその制御方法
JP5254740B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法
WO2006135810A2 (en) Method and system for designing multilevel halftone screens using spot functions
JPH11234513A (ja) 擬似階調画像処理装置
JP2019016876A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
JP2905107B2 (ja) 閾値マトリクスの作成方法並びに画像のハーフトーン化方法および装置
JP4470789B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
JPH10229496A (ja) 多グレーレベルのハーフトーン画像にグレーレベルを追加する方法及び装置
JP2004135317A (ja) カラー画像処理装置およびカラー画像処理方法
JP6525518B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP4412213B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
JP2004274714A (ja) 画像処理システムおよび画像処理方法
JP4116265B2 (ja) 画像処理方法及び画像処理装置
JP4027300B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体
JP4549306B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、及びコンピュータプログラム
JP4251119B2 (ja) 画像処理装置およびプログラム
JP4251097B2 (ja) 画像処理装置およびプログラム
JP5434697B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置及びプログラム
JP4222151B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
JP4158652B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
JP3950871B2 (ja) 画像処理方法及びその装置
JP6547738B2 (ja) 画像処理装置、ハーフトーンスクリーン生成装置、ハーフトーンスクリーン生成方法、及びハーフトーンスクリーン生成プログラム
JP4222187B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
JP2004172768A (ja) 画像処理方法および画像処理システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090721

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090917

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4470789

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees