JP4158652B2 - 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム Download PDF

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本発明は、多階調画像データを量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換する画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関する。
従来、多階調の原画像データを擬似中間調の出力用画像データに変換する量子化処理の手法として、組織的ディザ法、誤差拡散法などが知られている。このなかでも、誤差拡散法は比較的高い画質を得ることができるため、高画質の画像を得るための用途に用いられることが多く、種々の改良がなされてきた。誤差拡散法の画質的な課題は、ノイズを増幅させずにアルゴリズム特有のテクスチャーをいかに低減させるかである。
例えば、特許文献1では、複数の誤差拡散マトリクスを利用して均一性を確保しようと試みている。具体的には、2つのマトリクスを入力値に応じて切り替え、大きいマトリクスをハイライトやシャドー部で使用しウオームを防ぎ、小さいマトリクスを中域部で使用しノイズを抑えようとする。
特許文献2では、ハイライト及びシャドー領域でより均一な結果を生成するため、出力値に依存する値を用いてしきい値を変更する。具体的には2値化出力が白か黒かで、入力に応じたしきい値変更を周囲画素に対して行い、それを繰り返し伝搬して用いる。
特許文献3では、画素値が0となる画素が所定の個数以上連続する領域ではドットを一義的にオフに設定し、それ以外の領域では誤差拡散法による量子化を行う。
特許文献4では、複数色の多階調画像データを量子化する際に、或る色についての多階調画像データの画素値と他の色についての多階調画像データの画素値とが共に3よりも小さくなる画素ではディザ法を適用し、そうでない画素では誤差拡散法を適用して、量子化を行う。
一方、これらの誤差拡散法やその改良方法、ディザ法などとは異なる量子化処理の手法として、逆相関型のデジタルハーフトーニング法が提案されている(非特許文献1参照)。この方法は、画素毎にドットの出現情報を表す配列(以下、ドット出現パターンとする)、すなわち、注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたもの、を設定し、その情報に基づきハーフトーニングする方法であって、注目画素についてのドット出現パターンの内容決定においては、注目画素の周辺画素について既に決定済みのドット出現パターンを用い、これらドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、周辺画素にドットが出現する期待値(以下、ヒストグラムとする)を算出し、この期待値に基づき、ドット出現数の少ない要素番号にドット有り情報を優先的に設定し、ドット出現数の多い要素番号にドット無し情報を設定するよう、注目画素のドット出現パターンを決める方法である。
以下、逆相関型のデジタルハーフトーニング法について、具体的な例を挙げて説明する。なお、以下の説明においては、左から右に向かう方向に注目画素を切り換えて処理を行うこととする。
図9に示すように、逆相関型のデジタルハーフトーニング法による画像処理においては、原画像データが入力される前に、予め0〜(n−1)の範囲内から無作為にランダム変数r(rは整数)を決定する(ステップT1)。なお、「n」は画素値gi,jの最大値である。画素値gi,jとは、i行j列目の画素における階調値のことであり、ここでは0〜nの範囲内の何れかの値である。
原画像データが入力されたら、原画像データ中からi行j列目の画素に関する画素値gi,jを取得する(ステップT2)。
画素値gi,jを取得したら、その画素値gi,jに基づきi行j列目の画素のローカルフィルタPを生成する(ステップT3)。具体的には、始めに画素値gi,jを下記式(1)に代入してΔを求め、そのΔが図10中左欄のどの範囲に属するかを特定し、特定した範囲に対応するローカルフィルタPの情報を図10中右欄から特定する。なお、図中、例えば「Δ∈[0,13/255)」は、0≦Δ<13/255を示している。
Δ=|gi,j−n/2|/n … (1)
例えば、画素値gi,jが120だとしたら、上記式(1)からΔ=|120−255/2|/255=7.5/255が導き出され、このΔ(=7.5/255)が、図10中左欄の最も上の欄に記載されたΔ∈[0,13/255)に属しているのを特定することができる。そしてΔ∈[0,13/255)が記載された特定済みの欄から、その右隣に配置された欄のR(K1,6,5)をローカルフィルタPの情報として特定することができる。
次に、特定された情報を便宜的に一般化して「R(K,lk,ε(lk))」とした場合に、まず「K」を参照することにより、図11及び図12に示した6つの基礎フィルタK1〜K6の何れかを選択する。次に、「lk」を参照することにより、基礎フィルタK中の×印の画素、即ちi行j列目の画素から、上方向、左方向及び右方向に(lk−1)画素分の広がりを有するlk行×(2lk−1)列のサイズのフィルタを生成する。そして、「lk」及び「ε(lk)」を参照し、生成されたフィルタ中の1列目から(lk−ε(lk))列目までの各画素には基礎フィルタKの画素値をそのまま割り当て、かつ(lk−ε(lk))列目より先の列の各画素には0を割り当てることにより、ローカルフィルタPを生成する。
例えば、ローカルフィルタPの情報がR(K6,4,−1)で表されるとしたら、以下のような手順でローカルフィルタPを生成する。すなわち、R(K6,4,−1)において、基礎フィルタKに対応するのが「K6」であるから、図12中の3つの基礎フィルタK4〜K6のなかから下段に図示された基礎フィルタK6を基礎フィルタKとして特定する。そしてR(K6,4,−1)において、lkに対応するのが「4」であり、ε(lk)に対応するのが「−1」であるから、まず始めに、図12中下段の基礎フィルタK6中で×印の画素から、上方向、左方向及び右方向に3(=lk−1)画素分の広がりを有する4行×7(=2×4−1)列のサイズのフィルタを生成し、その後、その生成した4行×7列のフィルタにおいて、1列目から5(=4−(−1))列目までの各画素には基礎フィルタK6の画素値をそのまま割り当て、5列目より先の列の各画素には0を割り当てる。このような手順で生成されたローカルフィルタPを図13に示す。
ローカルフィルタPを生成したら、i行j列目の画素のヒストグラムHi,j[k]を算出する(ステップT4)。「ヒストグラムHi,j[k]」というのは、ローカルフィルタP中に×印で示される注目画素の周辺の画素の配置位置を(x,y)で表したときに、注目画素周辺の各画素のドット出現パターンCx,y[k]をローカルフィルタPの(x,y)の位置の値で重み付けし、要素kの値毎に加算した合計値である。ただし、「k」は0から(n−1)までの任意の整数値であって、ドット出現パターンCx,y[k]の要素kと同義である。また、「ドット出現パターンCi,j[k]」というのは、それぞれ0または1の値をとるCi,j[0]〜Ci,j[n−1]によって構成される数列である。このドット出現パターンCi,j[k]は、要素kに0から(n−1)の何れかの値を代入したときに「1」となればi行j列目の画素にドットを形成することを示し、「0」となればドットを形成しないことを示す。
例えば、図13に示すローカルフィルタPを生成した場合に、ローカルフィルタP中の各画素の位置(x,y)、ローカルフィルタP中の各画素の画素値px,yが図14(a)、(b)のように設定されたとしたら、i行j列目の注目画素(図13,14中×印の画素)のヒストグラムHi,j[k]を、下記の式にしたがって要素kの値ごとに算出する。
i,j[0]=Cx1,y1[0]×px1,y1+Cx1,y2[0]×px1,y2+Cx1,y3[0]×px1,y3+ … +Cx4,y3[0]×px4,y3
i,j[1]=Cx1,y1[1]×px1,y1+Cx1,y2[1]×px1,y2+Cx1,y3[1]×px1,y3+ … +Cx4,y3[1]×px4,y3
i,j[2]=Cx1,y1[2]×px1,y1+Cx1,y2[2]×px1,y2+Cx1,y3[2]×px1,y3+ … +Cx4,y3[2]×px4,y3


i,j[n−1]=Cx1,y1[n−1]×px1,y1+Cx1,y2[n−1]×px1,y2+Cx1,y3[n−1]×px1,y3+ … +Cx4,y3[n−1]×px4,y3
次に、各要素kについて算出されたヒストグラムHi,j[0]〜Hi,j[n−1]を値の小さい順に並べ替え、ヒストグラムHi,j[k]の要素番号列S[k]を算出する(ステップT5)。
例えば、ヒストグラムHi,j[0]〜Hi,j[n−1]が、Hi,j[8]<Hi,j[3]<Hi,j[4]<Hi,j[1]<Hi,j[5]<…<Hi,j[n−1]のように並べ替えられたら、要素番号列S[k]は{8,3,4,1,5,…,(n−1)}のように算出される。なお、この要素番号列S[k]において、「8」は0番目の要素であり、「3」は1番目の要素である。
要素番号列S[k]を算出したら、カウンタ値Countを0に設定し(ステップT6)、要素番号列S[k]の要素k’に、要素番号列S[k]中、カウンタ値Countの値に対応する順番の要素S[Count]の値を代入する(ステップT7)。すなわち、上記した要素番号列S[k](={8,3,4,1,5,…,(n−1)})を例にすると、カウンタ値Countが0であるから、k’に8(=S[0])を代入する。
続いて、カウンタ値Countと画素値(gi,j−1)との大小関係を比較する(ステップT8)。
比較の結果、カウンタ値Countが画素値(gi,j−1)以下であれば、要素k’に対応するドット出現パターンCi,j[k’]を「1」に設定し(ステップT9)、大きければ「0」に設定する(ステップT10)。例えば、画素値gi,jが3で、かつ要素番号列S[k]が{8,3,4,1,5,…,(n−1)}であれば、ドット出現パターンCi,j[k]のうち、まず要素Ci,j[8]を「1」に設定する。
ステップT9又はステップT10の処理を終えたら、カウンタ値Countに1を加算し(ステップT11)、カウンタ値Count(=1)と(n−1)との大小関係を比較し(ステップT12)、カウンタ値Countが(n−1)と同じ値になるまでステップT7からステップT11までの処理を繰り返し行うことにより、ドット出現パターンCi,j[k]を決定する。これにより、以上のようにして要素Ci,j[8],Ci,j[3],Ci,j[4]に「1」が設定される。ドット出現パターンCi,j[k]が決定されたら、ドット出現パターンCi,j[k]のうち、上記ステップT1で決定したランダム変数rを要素番号とするCi,j[r]を、i行j列目の画素の出力値bi,jとして算出する(ステップT13)。なお、出力値bi,jは上記ステップT9又はステップT10の処理からもわかるように「0」又は「1」である。
出力値bi,jを算出したら、入力された原画像データの全ての画素について出力値bを算出したか否かを判断し(ステップT14)、全ての画素の出力値bを未だ算出していないと判定したら、未処理の各画素について上記ステップT2からステップT13までの処理を繰り返し行う。全ての画素の出力値b、つまり出力用画像データを算出したと判定したら処理を終了する。
以上の逆相関型のデジタルハーフトーニング法による画像処理によれば、1つの画素に着目した場合にはドットの出現頻度がその画素の画素値gi,jに比例し、近接する複数の画素に着目した場合には各画素でのドットの出現の仕方が周辺画素との逆相関を実質的に最大とすることとなるため、画像の記録時において記録媒体に形成されるドットの分散性が向上する。そのため、逆相関型のデジタルハーフトーニング法は、誤差拡散法に見られる特有のテクスチャーが少ないという特徴を有している。
なお、画像端部に関するドット出現パターンCi,j[k]の決定には、画像領域外の周辺画素に関するドット出現パターンが必要となるが、このための画像領域外の周辺画素に関してはランダム変数を用いる等してドット出現パターンを決めておく。具体的には、例えば次のように定義する。
i,j[k]= 1 ( rBR < nΔ のとき)、 0 ( それ以外のとき )
ここで、Δ=| gi,j − n/2 |/nであり、「gi,j」は注目画素の画素値である。また、「rBR」は{0,1,...(int)(n/2)}に含まれるランダムな整数であり、毎回異なる値とする。
特開平4−328597号公報 特開平8−107500号公報 特開2000−177178号公報 特開2000−184215号公報 ドミトリ・A・グゼフ(Dmitri A. Gusev)、"Anti-Correlation Digital Halftoning"、[online]、平成10年8月、インディアナ大学、[平成15年、7月1日検索]、インターネット<URLhttp://www.cs.indiana.edu/cgi-bin/techreports/TRNNN.cgi?trnum=TR513>
しかしながら、これらの量子化手法では、ハイライト部、つまりドット密度が低い領域の画像処理に関し、以下のような問題がある。
即ち、誤差拡散法やディザ法、濃度パターン法等の従来のハーフトーニング法では、上記特許文献1〜4に開示の方法や、その他、誤差拡散マトリクスのサイズまたは係数を最適化する方法、処理順序(走査方向)を変更する方法などを用いた場合であっても、ハイライト部やシャドー部では分散性が劣化し、ざらつき感を生ずることがある。ハイライト部で分散性を確保するのが容易でなくなるのは、以下のように解釈される。例えば、ハーフトーニングの入力として8ビット画像データを仮定し、画素値として0/255と1/255とが均等かつ、広範囲に連続する場合を考える。この場合、画素値の平均値は0.5/255となるため、(0.5/255)1/2≒23から、約23画素角に1つのドットを均一に配置することが望ましい。このことは、少なくとも23画素角の広範囲に対してドットの分布を考慮する必要があることを意味する。そのため、誤差拡散法でハイライト部の分散性を確保するためには、拡散マトリクスのサイズを大きくしなければならず、ふさわしいマトリクス係数決定が困難になるとともに、計算量が増大する。
また、逆相関型のデジタルハーフトーニング法においても、ハイライト部の分散性を確保するには、広範囲のドット分布を判定する分、計算量が増大する。
ここで、1/255の画素値のドットが均一に出現するような画像ではドットを出現させることが好ましいが、1/255の画素値のドットがまばらに出現するような画像では分散性確保の面からドットを出現させなくても良い。また、2〜3/255の画素値のドットが出現する場合であっても、周辺画素におけるドットの分布がまばらで、局所的な画素値の平均値が0に近い場合には、ドットを出現させない方がざらつき感の面から好ましい。
本発明の課題は、計算量を増大させることなくざらつき感の少ない画像を得ることができる画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを提供することである。
請求項記載の発明は、濃度の異なるドットをそれぞれ表現するための多階調画像データを濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換する演算処理部を有する画像処理装置であって、
前記演算処理部は、
前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の高いドットに対応する第1濃度に関する第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して量子化を行い、
前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の低いドットに対応する第2濃度に関する第2多階調画像データの量子化においては、第2多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値に対し、補償値を加算した後に量子化を行い、
前記補償値は、
第1多階調画像データの画素値を0に置換することで消失する前記注目画素の第1多階調画像データの画素値消失量を、
前記第1濃度のドットと前記第2濃度のドットとの濃さの倍率に応じて、第2多階調画像データに換算することで得ることを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して(つまり、画素値を0として)第1多階調画像データの量子化を行うので、相対的に濃度が高く視認性の高い第1濃度のドットの出現を防ぐことができる。更に、第2多階調画像データの量子化において、注目画素についての第2多階調画像データの画素値に対して第1多階調画像データの画素値消失量の補償値を加算するので、視認性の低い第2濃度のドットを出現させて画素値の低下量を補償することができる。従って、ざらつき感を低下させるとともに、良好な階調特性を得ることができる。
一方、注目画素についての画素値が第3の所定値以上の場合には、第1多階調画像データのうち注目画素についての画素値を変更せずに量子化を行うので、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、注目画素周辺の画素についてのドット密度を考慮する必要がないため、従来と比較して、計算量の増大を抑えることができる。
なお、量子化の手法としては、誤差拡散法やディザ法、濃度パターン法、逆相関型のデジタルハーフトーニング法など、周知の方法を用いることができる。
請求項記載の発明は、請求項記載の画像処理装置において、
前記演算処理部は、
第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、前記注目画素周辺の所定領域内の各画素についての画素値の合計値が第4の所定値よりも小さく、かつ前記注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して量子化を行うことを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、注目画素周辺の所定領域内の各画素についての画素値の合計値が第4の所定値よりも小さく、かつ注目画素についての画素値が第3の所定値より小さい場合、つまり、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、この画素値を0に置換して第1多階調画像データの量子化を行うので、第1濃度の孤立ドットの出現を防止し、ざらつき感を低下させることができる。
一方、前記合計値が第4の所定値以上である場合、つまり周辺画素でのドット密度が高い場合と、注目画素についての画素値が第3の所定値以上の場合、つまり注目画素についての画素値が大きい場合とには、この画素値を変更せずに量子化を行うので、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
なお、注目画素周辺の所定領域とは、注目画素を中心として必要な階調数を面積率で表現するために必要な領域である。例えば、8ビットの多階調画像データを2値化する場合の所定領域とは、理想的には注目画素に最も近接する256個の画素を含む領域であるが、実際には反射率と視覚特性の非線形性とのため、256を数倍した個数の画素を含む領域である。但し、画像処理における計算量との兼ね合い等から、256を数倍した個数の画素を含む領域のうち、一部のみを所定領域として扱うこととしても良い。
請求項記載の発明は、請求項または記載の画像処理装置において、
前記演算処理部は、第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0に置換して量子化を行う場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とすることを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値を0に置換して量子化を行う場合には、注目画素についての画素値を誤差拡散処理した結果が0でない場合であっても、出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を0とするので、孤立ドットの出現を確実に防止することができる。
請求項記載の発明は、多階調画像データを逆相関型のデジタルハーフトーニング法によって量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換するための演算処理部を有する画像処理装置であって、
前記演算処理部は、
注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたドット出現パターンを画素毎に設定し、
注目画素についての量子化においては、
前記ドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、前記注目画素に関して周辺画素にドットが出現する期待値を算出し、
当該注目画素に関する要素番号毎の前記期待値を全要素番号に関して合計した値が第5の所定値よりも小さく、かつ多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第6の所定値よりも小さい場合には、出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とすることを特徴とする。
ここで、本発明における期待値とは、いわゆるヒストグラムである。このヒストグラム、逆相関型のデジタルハーフトーニング処理中に多階調画像データの階調数に比例した数だけ算出される値でありヒストグラムの合計値は、周辺画素についての画素値を注目画素からの距離に応じて重み付けした後、合計した値と、等しくなる性質を有する。
請求項記載の発明によれば、前記合計値が第5の所定値よりも小さく、かつ注目画素についての画素値が第6の所定値よりも小さい場合、つまり、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を0とするので、孤立ドットの出現を防止することができる。従って、ざらつき感の少ない画像を得ることができる。
一方、前記合計値が第5の所定値以上の場合、つまり周辺画素でのドット密度が高い場合と、多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が第6の所定値よりも大きい場合、つまり注目画素についての画素値が大きい場合とには、出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を変更しないので、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、逆相関型のデジタルハーフトーニング処理中に計算されるヒストグラムを用い、これらヒストグラムの合計値が第5の所定値よりも小さいか否かによって周辺画素でのドットの出現がまばらであるか密であるかを判断するので、別途ドット密度を算出する必要がない分、計算量を減らすことができる。
請求項記載の発明は、濃度の異なるドットをそれぞれ表現するための多階調画像データを、濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換する演算処理部を有する画像処理装置であって、
前記演算処理部は、
前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の高いドットに対応する第1濃度に関する第1多階調画像データの量子化においては、逆相関型のデジタルハーフトーニング法を用い、注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたドット出現パターンを画素毎に設定し、注目画素について、前記ドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、周辺画素にドットが出現する期待値を算出し、当該注目画素に関する要素番号毎の前記期待値を全要素番号に関して合計した値が第7の所定値よりも小さく、かつ第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第8の所定値よりも小さい場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とし、
前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の低いドットに対応する第2濃度に関する第2多階調画像データの量子化においては、第2多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値に対し、補償値を加算した後に量子化を行い、
前記補償値は、
第1多階調画像データの画素値を0に置換することで消失する前記注目画素の第1多階調画像データの画素値消失量を、
前記第1濃度のドットと前記第2濃度のドットとの濃さの倍率に応じて、第2多階調画像データに換算することで得ることを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、前記合計値が第7の所定値よりも小さく、かつ注目画素についての画素値が第8の所定値よりも小さい場合、つまり、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を0とするので、相対的に濃度が高く視認性の高い第1濃度の孤立ドットが出現するのを防ぐことができる。従って、ざらつき感の少ない画像を得ることができる。更に、この場合には、第2多階調画像データの量子化において、注目画素についての第2多階調画像データの画素値に対して第1多階調画像データの画素値消失量の補償値を加算するので、視認性の低い第2濃度のドットを出現させて画素値の低下量を補償することができる。従って、良好な階調特性を得ることができる。
一方、前記合計値が第7の所定値以上である場合、つまり周辺画素でのドット密度が高い場合と、第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第8の所定値以上である場合、つまり注目画素についての画素値が大きい場合とには、出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を変更しないので、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、逆相関型のデジタルハーフトーニング処理中に計算されるヒストグラムを用い、これらヒストグラムの合計値が第7の所定値よりも小さいか否かによって、周辺画素でのドットの出現がまばらであるか密であるかを判断するので、別途ドット密度を算出する必要がない分、計算量の増大を抑えることができる。
請求項記載の発明は、濃度の異なるドットをそれぞれ表現するための多階調画像データを濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換する画像処理方法であって、
前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の高いドットに対応する第1濃度に関する第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して量子化を行い、
次に、前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の低いドットに対応する第2濃度に関する第2多階調画像データの量子化においては、第2多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値に対し、補償値を加算した後に量子化を行い、
前記補償値は、
第1多階調画像データの画素値を0に置換することで消失する前記注目画素の第1多階調画像データの画素値消失量を、
前記第1濃度のドットと前記第2濃度のドットとの濃さの倍率に応じて、第2多階調画像データに換算することで得ることを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値の合計値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して第1多階調画像データの量子化を行うことにより、相対的に濃度が高く視認性の高い第1濃度の孤立ドットの出現を防ぐことができる。更に、第2多階調画像データの量子化において、注目画素についての第2多階調画像データの画素値に対して第1多階調画像データの画素値消失量の補償値を加算することにより、視認性の低い第2濃度のドットを出現させて画素値の低下量を補償することができる。従って、ざらつき感を低下させるとともに、良好な階調特性を得ることができる。
一方、注目画素についての画素値が第3の所定値以上の場合には、第1多階調画像データのうち注目画素についての画素値を変更せずに量子化を行うことにより、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、注目画素周辺の画素についてのドット密度を考慮する必要がないため、従来と比較して、計算量の増大を抑えることができる。
請求項記載の発明は、請求項記載の画像処理方法において、
第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、前記注目画素周辺の所定領域内の各画素についての画素値の合計値が第4の所定値よりも小さく、かつ前記注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して量子化を行うことを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、注目画素周辺の所定領域内の各画素についての画素値の合計値が第4の所定値よりも小さく、かつ注目画素についての画素値が第3の所定値より小さい場合、つまり、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、この画素値を0に置換して第1多階調画像データの量子化を行うことにより、第1濃度の孤立ドットの出現を防止し、ざらつき感を低下させることができる。
一方、前記合計値が第4の所定値以上である場合、つまり周辺画素でのドット密度が高い場合と、注目画素についての画素値が第3の所定値以上の場合、つまり注目画素についての画素値が大きい場合とには、この画素値を変更せずに量子化を行うことにより、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
請求項記載の発明は、請求項または記載の画像処理方法において、
第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0に置換して量子化を行う場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とすることを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値を0に置換して量子化を行う場合には、注目画素についての画素値を誤差拡散処理した結果が0でない場合であっても、出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を0とすることにより、孤立ドットの出現を確実に防止することができる。
請求項記載の発明は、多階調画像データを逆相関型のデジタルハーフトーニング法によって量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換する画像処理方法であって、
注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたドット出現パターンを画素毎に設定し、
注目画素についての量子化においては、
前記ドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、前記注目画素に関して周辺画素にドットが出現する期待値を算出し、
当該注目画素に関する要素番号毎の前記期待値を全要素番号に関して合計した値が第5の所定値よりも小さく、かつ多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第6の所定値よりも小さい場合には、出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とすることを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、前記合計値が第5の所定値よりも小さく、かつ注目画素についての画素値が第6の所定値よりも小さい場合、つまり、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を0とすることにより、孤立ドットの出現を防止することができる。従って、ざらつき感の少ない画像を得ることができる。
一方、前記合計値が第5の所定値以上の場合、つまり周辺画素でのドット密度が高い場合と、多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が第6の所定値よりも大きい場合、つまり注目画素についての画素値が大きい場合とには、出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を変更しないことにより、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、逆相関型のデジタルハーフトーニング処理中に計算されるヒストグラムを用い、これらヒストグラムの合計値が第5の所定値よりも小さいか否かによって周辺画素でのドットの出現がまばらであるか密であるかを判断することにより、別途ドット密度を算出する必要がなくなる分、計算量の増大を抑えることができる。
請求項1記載の発明は、濃度の異なるドットをそれぞれ表現するための多階調画像データを濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換する画像処理方法であって、
前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の高いドットに対応する第1濃度に関する第1多階調画像データの量子化においては、逆相関型のデジタルハーフトーニング法を用い、注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたドット出現パターンを画素毎に設定し、注目画素について、前記ドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、周辺画素にドットが出現する期待値を算出し、当該注目画素に関する要素番号毎の前記期待値を全要素番号に関して合計した値が第7の所定値よりも小さく、かつ第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第8の所定値よりも小さい場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とし、
次に、前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の低いドットに対応する第2濃度に関する第2多階調画像データの量子化においては、第2多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値に対し、補償値を加算した後に量子化を行い、
前記補償値は、
第1多階調画像データの画素値を0に置換することで消失する前記注目画素の第1多階調画像データの画素値消失量を、
前記第1濃度のドットと前記第2濃度のドットとの濃さの倍率に応じて、第2多階調画像データに換算することで得ることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、前記合計値が第7の所定値よりも小さく、かつ注目画素についての画素値が第8の所定値よりも小さい場合、つまり、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を0とすることにより、相対的に濃度が高く視認性の高い第1濃度の孤立ドットが出現するのを防ぐことができる。従って、ざらつき感の少ない画像を得ることができる。更に、この場合には、第2多階調画像データの量子化において、注目画素についての第2多階調画像データの画素値に対して第1多階調画像データの画素値消失量の補償値を加算することにより、視認性の低い第2濃度のドットを出現させて画素値の低下量を補償することができる。従って、良好な階調特性を得ることができる。
一方、前記合計値が第7の所定値以上である場合、つまり周辺画素でのドット密度が高い場合と、第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第8の所定値以上である場合、つまり注目画素についての画素値が大きい場合とには、出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を変更しないことにより、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、逆相関型のデジタルハーフトーニング処理中に計算されるヒストグラムを用い、これらヒストグラムの合計値が第7の所定値よりも小さいか否かによって、周辺画素でのドットの出現がまばらであるか密であるかを判断することにより、別途ドット密度を算出する必要がなくなる分、計算量の増大を抑えることができる。
請求項11記載の発明は、画像処理プログラムであって、
濃度の異なるドットをそれぞれ表現するための多階調画像データを濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換するためのコンピューターに、
前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の高いドットに対応する第1濃度に関する第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して量子化を行い、
前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の低いドットに対応する第2濃度に関する第2多階調画像データの量子化においては、第2多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値に対し、補償値を加算した後に量子化を行い、
前記補償値は、
第1多階調画像データの画素値を0に置換することで消失する前記注目画素の第1多階調画像データの画素値消失量を、
前記第1濃度のドットと前記第2濃度のドットとの濃さの倍率に応じて、第2多階調画像データに換算することで得る機能を実現させることを特徴とする。
請求項11記載の発明によれば、第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換してコンピューターに第1多階調画像データの量子化を行わせるので、相対的に濃度が高く視認性の高い第1濃度の孤立ドットの出現を防ぐことができる。更に、第2多階調画像データの量子化において、注目画素についての第2多階調画像データの画素値に対して第1多階調画像データの画素値消失量の補償値を加算させるので、視認性の低い第2濃度のドットを出現させて画素値の低下量を補償することができる。従って、ざらつき感を低下させるとともに、良好な階調特性を得ることができる。
一方、注目画素についての画素値が第3の所定値以上の場合、つまりドット密度が高い場合には、コンピューターに第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値を変更させずに量子化を行わせるので、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、注目画素周辺の画素についてのドット密度を考慮する必要がないため、従来と比較して、計算量の増大を抑えることができる。
請求項12記載の発明は、請求項11記載の画像処理プログラムにおいて、
前記コンピューターに、
第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、前記注目画素周辺の所定領域内の各画素についての画素値の合計値が第4の所定値よりも小さく、かつ前記注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して量子化を行う機能を実現させることを特徴とする。
請求項12記載の発明によれば、第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、注目画素周辺の所定領域内の各画素についての画素値の合計値が第4の所定値よりも小さく、かつ注目画素についての画素値が第3の所定値より小さい場合、つまり、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、コンピューターにこの画素値を0に置換して第1多階調画像データの量子化を行わせるので、第1濃度の孤立ドットの出現を防止し、ざらつき感を低下させることができる。
一方、前記合計値が第4の所定値以上である場合、つまり周辺画素でのドット密度が高い場合と、注目画素についての画素値が第3の所定値以上の場合、つまり注目画素についての画素値が大きい場合とには、コンピューターにこの画素値を変更させずに量子化を行わせるので、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
請求項13記載の発明は、請求項11または12記載の画像処理プログラムにおいて、
前記コンピューターに、
第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0に置換して量子化を行う場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とする機能を実現させることを特徴とする。
請求項13記載の発明によれば、コンピューターに第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値を0に置換して量子化を行わせる場合には、注目画素についての画素値を誤差拡散処理した結果が0でない場合であっても、出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を0とさせるので、孤立ドットの出現を確実に防止することができる。
請求項14記載の発明は、画像処理プログラムであって、
多階調画像データを逆相関型のデジタルハーフトーニング法によって量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換するためのコンピューターに、
注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたドット出現パターンを画素毎に設定し、
注目画素についての量子化においては、
前記ドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、前記注目画素に関して周辺画素にドットが出現する期待値を算出し、
当該注目画素に関する要素番号毎の前記期待値を全要素番号に関して合計した値が第5の所定値よりも小さく、かつ多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第6の所定値よりも小さい場合には、出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とする機能を実現させることを特徴とする。
請求項14記載の発明によれば、前記合計値が第5の所定値よりも小さく、かつ注目画素についての画素値が第6の所定値よりも小さい場合、つまり、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、コンピューターに出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を0とさせるので、孤立ドットの出現を防止することができる。従って、ざらつき感の少ない画像を得ることができる。
一方、前記合計値が第5の所定値以上の場合、つまり周辺画素でのドット密度が高い場合と、多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が第6の所定値よりも大きい場合、つまり注目画素についての画素値が大きい場合とには、コンピューターに出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を変更させないので、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、逆相関型のデジタルハーフトーニング処理中に計算されるヒストグラムを用い、これらヒストグラムの合計値が第5の所定値よりも小さいか否かによって周辺画素でのドットの出現がまばらであるか密であるかを判断させるので、別途ドット密度を算出する必要がない分、計算量の増大を抑えることができる。
請求項15記載の発明は、画像処理プログラムであって、
濃度の異なるドットをそれぞれ表現するための多階調画像データを濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換するためのコンピューターに、
前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の高いドットに対応する第1濃度に関する第1多階調画像データの量子化においては、逆相関型のデジタルハーフトーニング法を用い、注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたドット出現パターンを画素毎に設定し、注目画素について、前記ドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、周辺画素にドットが出現する期待値を算出し、当該注目画素に関する要素番号毎の前記期待値を全要素番号に関して合計した値が第7の所定値よりも小さく、かつ第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第8の所定値よりも小さい場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とし、
前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の低いドットに対応する第2濃度に関する第2多階調画像データの量子化においては、第2多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値に対し、補償値を加算した後に量子化を行い、
前記補償値は、
第1多階調画像データの画素値を0に置換することで消失する前記注目画素の第1多階調画像データの画素値消失量を、
前記第1濃度のドットと前記第2濃度のドットとの濃さの倍率に応じて、第2多階調画像データに換算することで得る機能を実現させることを特徴とする。
請求項15記載の発明によれば、前記合計値が第7の所定値よりも小さく、かつ注目画素についての画素値が第8の所定値よりも小さい場合、つまり、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、注目画素についての画素値をコンピューターに0とさせるので、相対的に濃度が高く視認性の高い第1濃度の孤立ドットが出現するのを防ぐことができる。従って、ざらつき感の少ない画像を得ることができる。更に、この場合には、第2多階調画像データの量子化において、注目画素についての第2多階調画像データの画素値に対して第1多階調画像データの画素値消失量の補償値を加算させるので、視認性の低い第2濃度のドットを出現させて画素値の低下量を補償することができる。従って、良好な階調特性を得ることができる。
一方、前記合計値が第7の所定値以上である場合、つまり周辺画素でのドット密度が高い場合と、第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第8の所定値以上である場合、つまり注目画素についての画素値が大きい場合とには、コンピューターに出力用画像データのうち、注目画素についての画素値を変更させないので、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、逆相関型のデジタルハーフトーニング処理中に計算されるヒストグラムを用い、これらヒストグラムの合計値が第7の所定値よりも小さいか否かによって、周辺画素でのドットの出現がまばらであるか密であるかを判断させるので、別途ドット密度を算出する必要がない分、計算量の増大を抑えることができる。
請求項1,6,11記載の発明によれば、ざらつき感を低下させるとともに、良好な階調特性を得ることができる。
一方、ドット密度が高い場合には、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、従来と比較して計算量の増大を抑えることができる。
請求項2,7,12記載の発明によれば、請求項1,6,11記載の発明と同様の効果を得られるのは勿論のこと、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、第1濃度の孤立ドットの出現を防止し、ざらつき感を低下させることができる。
一方、周辺画素でのドット密度が高い場合と、注目画素についての画素値が大きい場合とには、この画素値を変更せずに量子化を行うので、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
請求項3,8,13記載の発明によれば、請求項1または2,6または7,11または12記載の発明と同様の効果を得られるのは勿論のこと、注目画素についての画素値を0に置換して量子化を行う場合には、注目画素についての画素値を誤差拡散処理した結果が0でない場合であっても、孤立ドットの出現を確実に防止することができる。
請求項4,9,14記載の発明によれば、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、孤立ドットの出現を防止することができる。従って、ざらつき感の少ない画像を得ることができる。
一方、周辺画素でのドット密度が高い場合と、注目画素についての画素値が大きい場合とには、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、計算量の増大を抑えることができる。
請求項5,10,15記載の発明によれば、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、相対的に濃度が高く視認性の高い第1濃度の孤立ドットが出現するのを防ぎ、ざらつき感の少ない画像を得ることができる。更に、この場合には、視認性の低い第2濃度のドットを出現させて画素値の低下量を補償することができる。従って、良好な階調特性を得ることができる。
一方、周辺画素でのドット密度が高い場合と、注目画素についての画素値が大きい場合とには、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、計算量の増大を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明に係る画像処理装置について説明する。
図1は、画像処理装置1の概略構成を示すブロック図である。この図に示すように、画像処理装置1は、入力される多階調画像データを擬似中間調の出力用画像データに変換して出力するための演算処理部(コンピューター)2を備えている。なお、この画像処理装置1は、インクジェットプリンタ等の周知の出力装置に搭載可能となっている。また、本実施の形態においては、多階調画像データを256階調のデータ、出力用画像データを2階調のデータとして説明する。
演算処理部2は、互いに接続されたROM(Read Only Memory)3、RAM(Random Access Memory)4及びCPU(Central Processing Unit)5を備えている。
ROM3には、本発明に係る画像処理プログラムが格納されている。この画像処理プログラムは、多階調画像データに対する画像処理を演算処理部2に実行させるためのものである。
RAM4には、CPU5による作業領域が備えられている。
CPU5は、ROM3に格納されている画像処理プログラムをRAM4内の作業領域に展開し、多階調画像データを出力用画像データに変換するようになっている。
次に、本発明に係る画像処理方法について、図2を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、画像処理装置1は、左から右に向かう方向に注目画素を切り換えて処理を行うこととするが、所定数の画素からなる行を切り換えた後の処理方向については、再び左から右に向かう方向としても良いし、反転させて右から左に向かう方向としても良いし、左右方向の何れかをランダムに選択することとしても良い。好ましくは、画像処理装置1は、全体として蛇行するような順序で処理を行うべく、1行毎または複数行毎に処理方向を反転させるようになっている。
まず、演算処理部2は、多階調画像データが入力されると、注目画素を中心とした15×15の範囲の画素(以下、周辺画素とする)についての画素値の合計値Uを算出する。ここで、合計値Uの算出には、図3(a)に示すようなマスクを用いることができる。このマスク中の値は、注目画素を中心とする15×15の範囲内の各画素の画素値に対して乗算される係数である。
次に、演算処理部2は、合計値Uが第1の所定値よりも小さいか否かを判定する。なお、本実施の形態においては、第1の所定値として225を用いている。
U<225の場合、つまり周辺画素の画素値の平均値が1未満であり、ドット密度が低いと判断される場合には、演算処理部2はオフ信号を出力し、多階調画像データ中、注目画素についての画素値gi,jを0に変更する(画素値制御)。これにより、注目画素についての画素値gi,jが仮に大きくても、周辺画素にドットが出現する期待値が小さい場合には、注目画素についての画素値gi,jが0となる。
一方、U≧225の場合、つまりドット密度が高いと判断される場合には、演算処理部2はオン信号を出力し、多階調画像データ中、注目画素についての画素値gi,jを変更しない(画素値制御)。
例えば、多階調画像データの画素値が0,1で構成される場合には、合計値Uは常に225よりも小さいので、注目画素についての多階調画像データの画素値gi,jは0となる。また、多階調画像データの画素値が0,1,2で構成される場合には、2の個数が0の個数より多いと、つまり合計値U≧225であると、多階調画像データの画素値gi,jはそのままとなる。
次に、演算処理部2は、画素値制御された多階調画像データを量子化処理して出力用画像データに変換する。なお、本実施の形態においては量子化処理として、周知の誤差拡散処理を用いることとして説明するが、ディザ処理や濃度パターン処理、逆相関型のデジタルハーフトーニング処理など、他の周知の処理を用いることとしても良い。
以降、演算処理部2は、注目画素を左から右へ切り換えた後、同様の処理を繰り返す。ここで、合計値Uの算出には225個の画素についての画素値の加算が必要であるが、実際の処理においては、注目画素を切り換える毎に、フィルタの右端に対応する15個の画素と左端に対応する15個の画素とが切り換わるだけなので、これらの画素の画素値の差分を計算するのが好ましい。
以上の画像処理方法によれば、ドット密度が低い場合には、注目画素についての多階調画像データの画素値gi,jを0として量子化を行うので、孤立ドットを出現させずにざらつき感を低下させることができる。また多階調画像データにインパルス状のノイズが生じた場合であっても、孤立ドットの出現を防止することができる。
一方、ドット密度が高い場合には多階調画像データの画素値gi,jを変更せずに量子化を行うので、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、合計値Uが225よりも小さいか否かによって、周辺画素でのドット密度を判断するので、拡散マトリクスのサイズを大きくする場合と比較して計算量の増大を抑えることができる。
なお、上記第1の実施の形態においては、第1の所定値として225を用いたが、誤差拡散処理において平均的にどの程度の密度からドットを出現させるかに応じて他の値を用いることとしても良い。
また、注目画素を中心とした矩形上の領域内の画素についての画素値から合計値Uを算出することとして説明したが、注目画素を中心とする円形状の領域内の画素についての画素値から算出することとしても良い。
また、フィルタのサイズを15×15として説明したが、他のサイズとしても良い。更に、フィルタ中の各係数を1として説明したが、注目画素からの距離に応じて係数を変えることとしても良い。
[第2の実施の形態]
続いて、本発明に係る画像処理装置1の第2の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態における画像処理装置1は、上記第1の実施の形態で説明した画像処理装置1と同様の構成を有しているが、演算処理部2が、注目画素についての画素値gi,jの大小判定を行うようになっている。
以下、この画像処理装置1を用いた画像処理方法について、図4を参照しながら説明する。
まず、画像処理装置1は、多階調画像データが入力されると、注目画素についての画素値gi,jを取得するとともに、注目画素の周辺画素についての画素値の合計値Uを算出する。
次に、演算処理部2は、合計値Uが第1の所定値よりも小さいか否かと、画素値gi,jが第2の所定値よりも小さいか否かとを判定する。なお、本実施の形態においては、第2の所定値として4を、第1の所定値として225を用いている。
U<225かつgi,j<4の場合、つまり、周辺画素のドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値が小さい場合には、演算処理部2はオフ信号を出力し、多階調画像データ中、注目画素についての画素値gi,jを0に変更する(画素値制御)。なお、注目画素についての画素値gi,jが小さい場合としては、注目画素の多階調画像データにノイズが生じている等の場合などがある。
一方、U≧225の場合、つまり周辺画素のドット密度が高い場合と、gi,j≧4の場合、つまり注目画素に意図的に画素値の大きいドットを出現させる場合との少なくとも一方の場合には、演算処理部2はオン信号を出力し、多階調画像データ中、注目画素についての画素値gi,jを変更しない(画素値制御)。
次に、演算処理部2は、画素値制御された多階調画像データを誤差拡散処理して出力用画像データに変換する。
以降、演算処理部2は、注目画素を左から右へ切り換えた後、同様の処理を繰り返す。
以上の画像処理方法によれば、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値gi,jが小さい場合には、孤立ドットを出現させずにざらつき感を低下させることができる。一方、周辺画素でのドット密度が高い場合と、注目画素についての画素値gi,jが大きい場合とには、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
[第2の実施の形態の変形例]
続いて、画像処理装置1の第2の実施の形態の変形例について説明する。なお、上記第2の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本変形例における画像処理装置1は、上記第2の実施の形態で説明した画像処理装置1と同様の構成を有しているが、図5に示すように、演算処理部2が誤差拡散処理後の出力用画像データの画素値を制御するようになっている。
具体的には、演算処理部2はU<225かつgi,j<4の場合、つまり、周辺画素のドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値gi,jが小さい場合には、演算処理部2はオフ信号を出力し、多階調画像データ中、注目画素についての画素値gi,jを0に変更した後、誤差拡散処理を行う。更に、演算処理部2は、誤差拡散処理によって生成された出力用画像データ中、注目画素についての画素値を0にする。
一方、U≧225またはgi,j≧4の場合には、演算処理部2はオン信号を出力し、多階調画像データ中の注目画素についての画素値gi,jと、誤差拡散処理によって生成された出力用画像データ中の注目画素についての画素値とを変更しない。
以上の画像処理装置1によれば、多階調画像データ中、注目画素についての画素値gi,jを誤差拡散処理した結果が0でない場合であっても、孤立ドットの出現を確実に防止することができる。
[第3の実施の形態]
続いて、画像処理装置1の第3の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態における画像処理装置1は、上記第1の実施の形態で説明した画像処理装置1と同様の構成を有しているが、濃度の異なるドットをそれぞれ表現するためのモノクロの多階調画像データを濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換するようになっている。なお、本実施の形態においては、画像処理装置1は、濃度の高い第1多階調画像データと、濃度の低い第2多階調画像データとを、この順に量子化して出力用画像データに変換することとして説明する。また、第1多階調画像データによって表現される第1濃度のドットは、第2多階調画像データによって表現される第2濃度のドットの4倍の色素を含むこととする。
以下、この画像処理装置1を用いた画像処理方法について、図6(a)を参照しながら説明する。
まず、画像処理装置1は、第1多階調画像データが入力されると、注目画素についての画素値gi,jを取得するとともに、注目画素の周辺画素についての画素値の合計値Uを算出する。
次に、演算処理部2は、合計値Uが第4の所定値よりも小さいか否かと、注目画素についての画素値gi,jが第3の所定値よりも小さいか否か、とを判定する。なお、本実施の形態においては、第4の所定値として225を、第3の所定値として4を用いている。
U<225かつgi,j<4の場合、つまり、周辺画素のドット密度が低く、かつ第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が小さい場合には、演算処理部2はオフ信号を出力し、第1多階調画像データ中、注目画素についての画素値を0に変更する(画素値制御)。この場合、演算処理部2は、第1多階調画像データの画素値消失量を補償するよう、第2多階調画像データ中、注目画素についての画素値に対して補償値を加算する。例えば、第1多階調画像データの画素値「1」が「0」に変更された場合、つまり画素値消失量が「1」である場合には、第2多階調画像データの画素値に対し、補償値として「4(=1×4)」を加算する。
一方、U≧225の場合、つまり周辺画素のドット密度が高い場合と、gi,j≧4の場合、つまり注目画素に意図的に画素値の大きいドットを出現させる場合との少なくとも一方の場合には、演算処理部2はオン信号を出力し、第1多階調画像データ中、注目画素についての画素値を変更しない(画素値制御)。
次に、演算処理部2は、画素値制御された第1多階調画像データを誤差拡散処理して出力用画像データに変換する。
次に、演算処理部2は、第2多階調画像データを誤差拡散処理して出力用画像データに変換する。
以降、演算処理部2は、注目画素を左から右へ切り換えた後、同様の処理を繰り返す。
以上の画像処理方法によれば、周辺画素のドット密度が低く、かつ第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が小さい場合には、濃度が高く視認性の高い第1濃度のドットが孤立して出現するのを防ぎ、かつ視認性の低い第2濃度のドットを出現させて画素値の低下量を補償することができる。従って、ざらつき感を低下させるとともに、良好な階調特性を得ることができる。
一方、周辺画素のドット密度が高い場合と、注目画素に意図的に孤立ドットを出現させる場合との少なくとも一方の場合には、第1多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、合計値Uが225よりも小さいか否かによって、周辺画素のドット密度を判断するので、拡散マトリクスのサイズを大きくする場合と比較して計算量の増大を抑えることができる。
[第3の実施の形態の変形例]
続いて、画像処理装置1の第3の実施の形態の変形例について説明する。なお、上記第3の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本変形例における画像処理装置1は、上記第3の実施の形態で説明した画像処理装置1と同様の構成を有しているが、図6(b)に示すように、第1多階調画像データに対する量子化において合計値Uを算出せず、注目画素についての画素値gi,jの判定のみによって画素値制御を行うようになっている。
このような画像処理装置1によれば、相対的に濃度が高く視認性の高い第1濃度のドットの出現を防ぐことができる。更に、視認性の低い第2濃度のドットを出現させて画素値の低下量を補償することができる。従って、ざらつき感を低下させるとともに、良好な階調特性を得ることができる。
一方、注目画素についての画素値gi,jが第3の所定値以上の場合には、第1多階調画像データのうち注目画素についての画素値gi,jを変更せずに量子化を行うので、第1多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、合計値Uを算出しない分、計算量の増大を抑えることができるとともに、演算処理部2の構成を簡略化することができる。
なお、上記第3の実施の形態及びその変形例においては、画像処理装置1は、モノクロの多階調画像データを量子化することとして説明したが、RGBやYMC、YMCKについてのカラーの多階調画像データを各色毎に量子化することとしても良い。
[第4の実施の形態]
続いて、画像処理装置1の第4の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態における画像処理装置1は、上記第1の実施の形態で説明した画像処理装置1と同様の構成を有しているが、量子化処理として逆相関型のデジタルハーフトーニング処理を用いるようになっている。
次に、この画像処理装置1を用いた画像処理方法について、図7を参照しながら説明する。
まず、演算処理部2は、従来のステップT1〜ステップT14と同様に多階調画像データを逆相関型のデジタルハーフトーニング処理し、出力用画像データに変換する。また、演算処理部2は、この逆相関型のデジタルハーフトーニング処理において算出されたヒストグラムHi,j[k]の合計値U’を算出する。ここで、合計値U’は、以下の数式に示すように、周辺画素についての画素値gを注目画素からの距離に応じて重み付けした後、合計した値と等しくなる。
Figure 0004158652
また、演算処理部2は、多階調画像データから、注目画素についての画素値gi,jを取得する。
次に、演算処理部2は、合計値U’が第5の所定値よりも小さいか否かと、画素値gi,jが第6の所定値よりも小さいか否かとを判定する。なお、本実施の形態においては、第5の所定値として1648を、第6の所定値として5を用いている。
U’<1648かつgi,j<5の場合、つまり、周辺画素のドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値gi,jが小さい場合には、演算処理部2はオフ信号を出力し、出力用画像データ中、注目画素についての画素値gi,jを0に変更する(画素値制御)。
一方、U’≧1648の場合、つまり周辺画素のドット密度が高い場合と、gi,j≧5の場合、つまり注目画素に意図的に画素値の大きいドットを出現させる場合との少なくとも一方の場合には、演算処理部2はオン信号を出力し、出力用画像データ中、注目画素についての画素値gi,jを変更しない(画素値制御)。
以降、演算処理部2は、注目画素を左から右へ切り換えた後、同様の処理を繰り返す。
以上の画像処理方法によれば、周辺画素でのドット密度が低く、かつ注目画素についての画素値gi,jが小さい場合に、孤立ドットの出現を防止することができる。従って、ざらつき感の少ない画像を得ることができる。
一方、周辺画素でのドット密度が高い場合と、注目画素についての画素値gi,jが大きい場合とには、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
また、周辺画素のドット密度に応じて注目画素にドットを出現させるので、階調性を保ちながらドットの分散性を向上させることができる。
また、逆相関型のデジタルハーフトーニング処理中に計算されるヒストグラムHi,j[k]を用い、これらヒストグラムHi,j[k]の合計値U’が1648よりも小さいか否かによって周辺画素でのドットの出現がまばらであるか密であるかを判断するので、新たにドット分布を計算する必要がない分、計算量の増大を抑えることができる。
[第4の実施の形態の変形例]
続いて、画像処理装置1の第4の実施の形態の変形例について説明する。なお、上記第4の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本変形例における画像処理装置1は、上記第1の実施の形態で説明した画像処理装置1と同様の構成を有しているが、濃度の異なるドットをそれぞれ表現するためのモノクロの多階調画像データを濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換するようになっている。なお、本変形例においては、画像処理装置1は、濃度の高い第1多階調画像データと、濃度の低い第2多階調画像データとを、この順に量子化して出力用画像データに変換することとして説明する。
以下、この画像処理装置1を用いた画像処理方法について、図8を参照しながら説明する。
まず、画像処理装置1は、第1多階調画像データが入力されると、従来のステップT1〜ステップT14と同様に第1多階調画像データを逆相関型のデジタルハーフトーニング処理し、出力用画像データに変換する。また、演算処理部2は、この逆相関型のデジタルハーフトーニング処理において算出されたヒストグラムの合計値U’を算出する。
また、演算処理部2は、第1多階調画像データから、注目画素についての画素値gi,jを取得する。
次に、演算処理部2は、合計値U’が第7の所定値よりも小さいか否かと、画素値gi,jが第8の所定値よりも小さいか否かとを判定する。なお、本実施の形態においては、第7の所定値として1648を、第8の所定値として5を用いている。
U’<1648かつgi,j<5の場合、つまり、周辺画素のドット密度が低く、かつ第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が小さい場合には、演算処理部2はオフ信号を出力し、第1多階調画像データから変換された出力用画像データ中、注目画素についての画素値を0に変更する(画素値制御)。この場合、演算処理部2は、第1多階調画像データの画素値消失量を補償するよう、第2多階調画像データ中、注目画素についての画素値に対して補償値を加算する。
一方、U’≧1648の場合、つまり周辺画素のドット密度が高い場合と、gi,j≧5の場合、つまり注目画素に意図的に孤立ドットを出現させる場合との少なくとも一方の場合には、演算処理部2はオン信号を出力し、第1多階調画像データから変換された出力用画像データ中、注目画素についての画素値を変更しない(画素値制御)。
次に、演算処理部2は、第2多階調画像データを逆相関型のデジタルハーフトーニング処理する。
以降、演算処理部2は、注目画素を左から右へ切り換えた後、同様の処理を繰り返す。
以上の画像処理方法によれば、周辺画素のドット密度が低く、かつ第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が小さい場合には、濃度が高く視認性の高い第1濃度のドットが孤立して出現するのを防ぎ、かつ視認性の低い第2濃度のドットを出現させて画素値の低下量を補償することができる。従って、ざらつき感を低下させるとともに、良好な階調特性を得ることができる。
一方、周辺画素のドット密度が高い場合と、注目画素に意図的に孤立ドットを出現させる場合との少なくとも一方の場合には、多階調画像データの画素値に応じてドットを出現させることができる。
なお、本変形例においては、画像処理装置1は、モノクロの多階調画像データを量子化することとして説明したが、RGBやYMC、YMCKについてのカラーの多階調画像データを各色毎に量子化することとしても良い。
また、上記第4の実施の形態及びその変形例では、ランダム変数rを上記ステップT1において決定することとして説明したが、0〜(n−1)の範囲内の固定値を予め決定しておくこととしても良いし、全ての画像のドット出現パターンが決定された後にランダム値rを決定することとしても良い。
また、要素番号列S[k]を算出する際にヒストグラムHi,j[k]を小さい順に並べることとして説明したが、出現するドット間で分散性を損なわない限りにおいて、他の順番に並べることとしても良い。また、要素番号列S[k]を算出する際には、ヒストグラムHi,j[k]を用いる代わりに、注目画素周辺のドットの分布に関する評価関数を設定し、これを用いても良い。このような評価関数は、注目画素の周辺画素についてのドット出現パターンを用いて設定することができる。
また、図11及び図12に示した6つの基礎フィルタK1〜K6の各画素の画素値は変更可能であり、必ずしも図11及び図12に示した通りの画素値である必要はない。また、ローカルフィルタPの生成には、必ずしも図10を用いる必要はない。更に、ローカルフィルタPは、基礎フィルタK1〜K6から計算しなくても良く、例えば入力画素値に応じたローカルフィルタPを予め記憶したテーブルを用いることとしても良い。
本発明に係る画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明に係る画像処理装置による画像処理の手順を示すブロック図である。 周辺画素についての画素値の合計値を求める方法を説明するための図である。 他の実施の形態における画像処理装置による画像処理の手順を示すブロック図である。 他の実施の形態における画像処理装置による画像処理の手順を示すブロック図である。 他の実施の形態における画像処理装置による画像処理の手順を示すブロック図である。 他の実施の形態における画像処理装置による画像処理の手順を示すブロック図である。 他の実施の形態における画像処理装置による画像処理の手順を示すブロック図である。 従来の逆相関型のデジタルハーフトーニング法による画像処理を経時的に示したフローチャートである。 画素値に基づく値ΔとローカルフィルタPの情報とを対応づけた表である。 基礎フィルタK1〜K3を示す図面である。 基礎フィルタK4〜K6を示す図面である。 ローカルフィルタP(=R(K6,4,−1)を示す図面である。 ヒストグラムHi,j[k]の生成を説明するための図面である。
符号の説明
1 画像処理装置
2 演算処理部(コンピューター)

Claims (15)

  1. 濃度の異なるドットをそれぞれ表現するための多階調画像データを濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換する演算処理部を有する画像処理装置であって、
    前記演算処理部は、
    前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の高いドットに対応する第1濃度に関する第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して量子化を行い、
    前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の低いドットに対応する第2濃度に関する第2多階調画像データの量子化においては、第2多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値に対し、補償値を加算した後に量子化を行い、
    前記補償値は、
    第1多階調画像データの画素値を0に置換することで消失する前記注目画素の第1多階調画像データの画素値消失量を、
    前記第1濃度のドットと前記第2濃度のドットとの濃さの倍率に応じて、第2多階調画像データに換算することで得ることを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項記載の画像処理装置において、
    前記演算処理部は、
    第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、前記注目画素周辺の所定領域内の各画素についての画素値の合計値が第4の所定値よりも小さく、かつ前記注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して量子化を行うことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項または記載の画像処理装置において、
    前記演算処理部は、第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0に置換して量子化を行う場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とすることを特徴とする画像処理装置。
  4. 多階調画像データを逆相関型のデジタルハーフトーニング法によって量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換するための演算処理部を有する画像処理装置であって、
    前記演算処理部は、
    注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたドット出現パターンを画素毎に設定し、
    注目画素についての量子化においては、
    前記ドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、前記注目画素に関して周辺画素にドットが出現する期待値を算出し、
    当該注目画素に関する要素番号毎の前記期待値を全要素番号に関して合計した値が第5の所定値よりも小さく、かつ多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第6の所定値よりも小さい場合には、出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とすることを特徴とする画像処理装置。
  5. 濃度の異なるドットをそれぞれ表現するための多階調画像データを、濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換する演算処理部を有する画像処理装置であって、
    前記演算処理部は、
    前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の高いドットに対応する第1濃度に関する第1多階調画像データの量子化においては、逆相関型のデジタルハーフトーニング法を用い、注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたドット出現パターンを画素毎に設定し、注目画素について、前記ドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、周辺画素にドットが出現する期待値を算出し、当該注目画素に関する要素番号毎の前記期待値を全要素番号に関して合計した値が第7の所定値よりも小さく、かつ第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第8の所定値よりも小さい場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とし、
    前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の低いドットに対応する第2濃度に関する第2多階調画像データの量子化においては、第2多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値に対し、補償値を加算した後に量子化を行い、
    前記補償値は、
    第1多階調画像データの画素値を0に置換することで消失する前記注目画素の第1多階調画像データの画素値消失量を、
    前記第1濃度のドットと前記第2濃度のドットとの濃さの倍率に応じて、第2多階調画像データに換算することで得ることを特徴とする画像処理装置。
  6. 濃度の異なるドットをそれぞれ表現するための多階調画像データを濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換する画像処理方法であって、
    前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の高いドットに対応する第1濃度に関する第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して量子化を行い、
    次に、前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の低いドットに対応する第2濃度に関する第2多階調画像データの量子化においては、第2多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値に対し、補償値を加算した後に量子化を行い、
    前記補償値は、
    第1多階調画像データの画素値を0に置換することで消失する前記注目画素の第1多階調画像データの画素値消失量を、
    前記第1濃度のドットと前記第2濃度のドットとの濃さの倍率に応じて、第2多階調画像データに換算することで得ることを特徴とする画像処理方法。
  7. 請求項記載の画像処理方法において、
    第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、前記注目画素周辺の所定領域内の各画素についての画素値の合計値が第4の所定値よりも小さく、かつ前記注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して量子化を行うことを特徴とする画像処理方法。
  8. 請求項または記載の画像処理方法において、
    第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0に置換して量子化を行う場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とすることを特徴とする画像処理方法。
  9. 多階調画像データを逆相関型のデジタルハーフトーニング法によって量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換する画像処理方法であって、
    注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたドット出現パターンを画素毎に設定し、
    注目画素についての量子化においては、
    前記ドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、前記注目画素に関して周辺画素にドットが出現する期待値を算出し、
    当該注目画素に関する要素番号毎の前記期待値を全要素番号に関して合計した値が第5の所定値よりも小さく、かつ多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第6の所定値よりも小さい場合には、出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とすることを特徴とする画像処理方法。
  10. 濃度の異なるドットをそれぞれ表現するための多階調画像データを濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換する画像処理方法であって、
    前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の高いドットに対応する第1濃度に関する第1多階調画像データの量子化においては、逆相関型のデジタルハーフトーニング法を用い、注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたドット出現パターンを画素毎に設定し、注目画素について、前記ドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、周辺画素にドットが出現する期待値を算出し、当該注目画素に関する要素番号毎の前記期待値を全要素番号に関して合計した値が第7の所定値よりも小さく、かつ第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第8の所定値よりも小さい場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とし、
    次に、前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の低いドットに対応する第2濃度に関する第2多階調画像データの量子化においては、第2多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値に対し、補償値を加算した後に量子化を行い、
    前記補償値は、
    第1多階調画像データの画素値を0に置換することで消失する前記注目画素の第1多階調画像データの画素値消失量を、
    前記第1濃度のドットと前記第2濃度のドットとの濃さの倍率に応じて、第2多階調画像データに換算することで得ることを特徴とする画像処理方法。
  11. 濃度の異なるドットをそれぞれ表現するための多階調画像データを濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換するためのコンピューターに、
    前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の高いドットに対応する第1濃度に関する第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して量子化を行い、
    前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の低いドットに対応する第2濃度に関する第2多階調画像データの量子化においては、第2多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値に対し、補償値を加算した後に量子化を行い、
    前記補償値は、
    第1多階調画像データの画素値を0に置換することで消失する前記注目画素の第1多階調画像データの画素値消失量を、
    前記第1濃度のドットと前記第2濃度のドットとの濃さの倍率に応じて、第2多階調画像データに換算することで得る機能を実現させるための画像処理プログラム。
  12. 請求項11記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記コンピューターに、
    第1多階調画像データの量子化においては、第1多階調画像データのうち、前記注目画素周辺の所定領域内の各画素についての画素値の合計値が第4の所定値よりも小さく、かつ前記注目画素についての画素値が第3の所定値よりも小さい場合には、この画素値を0に置換して量子化を行う機能を実現させるための画像処理プログラム。
  13. 請求項11または12記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記コンピューターに、
    第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0に置換して量子化を行う場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とする機能を実現させるための画像処理プログラム。
  14. 多階調画像データを逆相関型のデジタルハーフトーニング法によって量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換するためのコンピューターに、
    注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたドット出現パターンを画素毎に設定し、
    注目画素についての量子化においては、
    前記ドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、前記注目画素に関して周辺画素にドットが出現する期待値を算出し、
    当該注目画素に関する要素番号毎の前記期待値を全要素番号に関して合計した値が第5の所定値よりも小さく、かつ多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第6の所定値よりも小さい場合には、出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とする機能を実現させるための画像処理プログラム。
  15. 濃度の異なるドットをそれぞれ表現するための多階調画像データを濃度の高いドットを表現する順に量子化して擬似中間調の出力用画像データに変換するためのコンピューターに、
    前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の高いドットに対応する第1濃度に関する第1多階調画像データの量子化においては、逆相関型のデジタルハーフトーニング法を用い、注目画素を構成する階調数に実質的に比例した数だけドットの有無情報を配列させたドット出現パターンを画素毎に設定し、注目画素について、前記ドット出現パターンを構成する要素の要素番号毎に、周辺画素にドットが出現する期待値を算出し、当該注目画素に関する要素番号毎の前記期待値を全要素番号に関して合計した値が第7の所定値よりも小さく、かつ第1多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値が第8の所定値よりも小さい場合には、第1多階調画像データから変換された出力用画像データのうち、前記注目画素についての画素値を0とし、
    前記濃度の異なるドットのうち、相対的に濃度の低いドットに対応する第2濃度に関する第2多階調画像データの量子化においては、第2多階調画像データのうち、前記注目画素についての画素値に対し、補償値を加算した後に量子化を行い、
    前記補償値は、
    第1多階調画像データの画素値を0に置換することで消失する前記注目画素の第1多階調画像データの画素値消失量を、
    前記第1濃度のドットと前記第2濃度のドットとの濃さの倍率に応じて、第2多階調画像データに換算することで得る機能を実現させるための画像処理プログラム。
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