JP2905107B2 - 閾値マトリクスの作成方法並びに画像のハーフトーン化方法および装置 - Google Patents

閾値マトリクスの作成方法並びに画像のハーフトーン化方法および装置

Info

Publication number
JP2905107B2
JP2905107B2 JP6338723A JP33872394A JP2905107B2 JP 2905107 B2 JP2905107 B2 JP 2905107B2 JP 6338723 A JP6338723 A JP 6338723A JP 33872394 A JP33872394 A JP 33872394A JP 2905107 B2 JP2905107 B2 JP 2905107B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
threshold
dots
matrix
threshold matrix
dot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6338723A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08184958A (ja
Inventor
浩 浅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP6338723A priority Critical patent/JP2905107B2/ja
Priority to DE69526197T priority patent/DE69526197T2/de
Priority to EP95119988A priority patent/EP0721278B1/en
Priority to US08/574,004 priority patent/US5685652A/en
Publication of JPH08184958A publication Critical patent/JPH08184958A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2905107B2 publication Critical patent/JP2905107B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/40Picture signal circuits
    • H04N1/405Halftoning, i.e. converting the picture signal of a continuous-tone original into a corresponding signal showing only two levels
    • H04N1/4051Halftoning, i.e. converting the picture signal of a continuous-tone original into a corresponding signal showing only two levels producing a dispersed dots halftone pattern, the dots having substantially the same size

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多階調画像をハーフ
トーン画像データに変換する際に使用される閾値マトリ
クスの作成方法、並びに、閾値マトリクスを用いた画像
のハーフトーン化方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷の分野では、連続調画像を再現する
ために、いわゆる網点を使用して連続調画像をハーフト
ーン化するのが普通である。網点は、濃度が高い領域で
は大きな面積を有し、濃度が低い領域では小さな面積を
有するように生成される。このような多数の網点が配列
された印刷物を肉眼で観察すると、元の連続調画像と同
様の濃度の高低のある画像が見える。
【0003】カラーの印刷物を作成するための複数の色
版では、色版相互間で生ずるモアレを防止するために、
各色版のスクリーン角度が互いに異なる値に設定され
る。YMCKの4色の色版を使用する場合には、例えば
0°,15°,75°,45°のスクリーン角度がそれ
ぞれ設定される。
【0004】しかし、網点によって連続調画像を再現す
る技術では、画像内のシャープなエッジ(絵柄内の細線
や文字などのエッジ)を十分に再現できない場合があっ
た。これに対処するため、近年では、周波数変調によっ
て画像の濃度を表現する「FMスクリーニング」と呼ば
れる方法が実用化されている。FMスクリーニングで
は、インクが乗るドットのサイズは一定とし、画像の濃
度に応じてドットの出現頻度が変化する。FMスクリー
ニングでは、従来の網点に比べて小さなドットが分散し
て配置されるので、原稿画像を高分解能で再現すること
が可能である。また、ドットの出現に周期性が無いの
で、多色刷りしてもモアレやロゼットパターンが生じに
くいなどの利点も有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、FMスクリー
ニングでは、ドットがランダムに近い分布を有するよう
に配列されてはいるが、ドット%(黒ドットが占める面
積率)が約50%であるハーフトーン画像において、市
松模様(チェッカーボード・パターン)や、多数の黒ド
ット同士または白ドット同士が集合した局所的なパター
ンが現われることがある。
【0006】市松模様は空間周波数が高いので、画像の
ディテールの再現性の点では好ましいが、ドットの周長
(黒ドットと白ドットの境界線の長さ)の総計が長くな
り、この結果、ドットゲインが大きくなってしまうとい
う問題がある。ここで、ドットゲインとは、網フィルム
から印刷版を作成する際や、印刷時におけるドット面積
率の変化のことを言う。ドットゲインは、ドットの面積
に対する周長の長さが長いほど大きくなる傾向がある。
【0007】印刷機は、従来の網点のドットゲイン特性
を前提にして、画像を再現性良く印刷するように調整さ
れている。従って、FMスクリーニングを用いて画像の
ハーフトーン化を行なった場合にも、そのドットゲイン
特性をなるべく従来の網点に近づけることが好ましい。
この意味からは、ドット%が約50%のハーフトーン画
像において市松模様が現われるのは好ましくない。
【0008】また、多数の黒ドット同士または白ドット
同士が集合した局所的なパターンが形成されると、空間
周波数が低くなってしまい、画像のディテールの再現性
が悪化するという問題がある。
【0009】このような好ましくないドットパターン
は、FMスクリーニングにおいて用いられる閾値マトリ
クスの閾値分布に応じて決定されるものである。
【0010】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、FMスクリーニ
ングにおいて、好ましくないドットパターンの発生を防
止することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】上述の課題を
解決するため、請求項1に記載された閾値マトリクスの
作成方法は、多階調画像データをハーフトーン化する際
に使用される閾値マトリクスを作成する方法であって、
(a)2つの黒ドットと2つの白ドットがそれぞれ並ん
で配列されている2×2ドットのサイズの複数種類の基
本タイルを用い、前記基本タイル同士が所定の禁止配列
を取ることを禁止しつつ、前記複数種類の基本タイルを
所定の閾値マトリクス領域内に配列することによって、
前記黒ドットと前記白ドットの面積率がそれぞれ50%
であるハーフトーン画像における前記黒ドットと前記白
ドットの配列を決定する工程と、(b)前記閾値マトリ
クス領域内における前記複数種類の基本タイルの配列に
従って、前記閾値マトリクス領域内の閾値を決定するこ
とによって、前記閾値マトリクスを作成する工程と、を
備えることを特徴とする。
【0012】なお、この明細書において、「白ドット」
とは、黒ドットでない白抜けの1ドットの部分のことを
言う。
【0013】基本タイル同士が所定の禁止配列を取るこ
とを禁止しつつ、複数種類の基本タイルを所定の閾値マ
トリクス領域内に配列することによって、黒ドットと白
ドットの面積率がそれぞれ50%であるハーフトーン画
像における黒ドットと白ドットの配列を決定するので、
好ましくないドットパターンの発生を防止することがで
きる。
【0014】請求項2に記載された閾値マトリクスの作
成方法では、前記所定の禁止配列は、黒ドットと白ドッ
トの少なくとも一方が2×2ドットの正方形状に配列さ
れる第1種の禁止配列を含む。
【0015】こうすれば、市松模様状のパターンの発生
を防止することができる。
【0016】請求項3に記載された閾値マトリクスの作
成方法では、前記所定の禁止配列は、黒ドットと白ドッ
トの少なくとも一方が4×1ドットの直線形状に配列さ
れる第2種の禁止配列を含む。
【0017】こうすれば、黒ドットまたは白ドットが一
直線状に長く連続するようなパターンの発生を防止する
ことができる。
【0018】請求項4に記載された閾値マトリクスの作
成方法では、工程(b)は、閾値マトリクス領域内の各
基本タイル内の2つの黒ドットの位置の閾値に対して
は、前記閾値を現わす2Nビット(Nは2以上の整数)
のデジタルデータの最上位のペアビットの値を0と1に
設定するとともに、各基本タイル内の2つの白ドットの
位置の閾値に対しては、前記最上位のペアビットの値を
2と3に設定する工程、を備える。
【0019】こうすれば、濃度が50%のハーフトーン
画像において、工程(a)で設定された白ドットと黒ド
ットの位置を忠実に再現することができる。
【0020】請求項5に記載された閾値マトリクスの作
成方法では、前記閾値マトリクス領域は、第1の走査方
向にM1 ドット(M1 は2の累乗の整数)の幅を有し、
前記第2の走査方向にM2 ドット(M2 はM1 に4の累
乗を乗じた整数)の幅を有しており、工程(b)は、さ
らに、(1)前記閾値マトリクス領域を前記第2の走査
方向に沿って1/4に分割して、分割された4つの分割
領域に、0〜3までの優先度を現わす互いに異なる2ビ
ットの値を割当てる工程と、(2)前記分割領域の前記
第2の走査方向の幅が前記第1の走査方向における前記
閾値マトリクスの幅M1 に等しくなるまで前記工程
(1)を繰り返す工程と、(3)前記工程(1)および
(2)で得られた複数のM1 ×M1 ドットの分割領域を
前記第1と第2の走査方向にそれぞれ1/2に分割し
て、分割された4つの分割領域に、0〜3までの優先度
を現わす互いに異なる2ビットの値を割当てる工程と、
(4)前記分割領域の幅が2ドットに等しくなるまで前
記工程(3)を繰り返す工程と、(5)前記工程(1)
ないし(4)で得られた各2ビットの値を、2Nビット
の閾値に含まれる最上位のペアビットを除く(N−1)
組のペアビットに割り当てることによって、前記閾値マ
トリクス領域内の各閾値を決定する工程と、を備える。
【0021】こうすれば、各ドットの閾値を表わす2N
ビットのデジタルデータのN組のペアビットの値を容易
に設定することができる。
【0022】請求項6に記載された画像のハーフトーン
化方法は、多階調画像データを所定の閾値マトリクスと
比較することによってハーフトーン画像データを生成す
る方法であって、(a)請求項1ないし5のいずれかに
記載の閾値マトリクスを記憶する第1のメモリを準備す
る工程と、(b)前記第1のメモリに記憶された閾値マ
トリクス内の閾値を多階調画像データと比較することに
よって、前記多階調画像データをハーフトーン化する工
程と、を備えることを特徴とする。
【0023】また、請求項7に記載された画像のハーフ
トーン化装置は、多階調画像データを所定の閾値マトリ
クスと比較することによってハーフトーン画像データを
生成する装置であって、請求項1ないし5のいずれかに
記載の閾値マトリクスを記憶する第1のメモリと、前記
第1のメモリに記憶された閾値マトリクス内の閾値を読
出す読出手段と、前記読出手段で読出された閾値を多階
調画像データと比較することによって、前記多階調画像
データをハーフトーン化する比較手段と、を備えること
を特徴とする。
【0024】
【実施例】
A.閾値マトリクスの作成:図1は、この発明の一実施
例の処理手順を示すフローチャートである。以下では、
M1 ×M2 ドット(M1 は2の累乗の整数、M2 はM1
に4の累乗を乗じた整数)のサイズを有する閾値マトリ
クスを作成する手順について説明する。
【0025】ステップS1では、M1 ×M2 閾値マトリ
クス領域内において、50%ドットパターンを作成す
る。ここで、50%ドットパターンとは、黒ドットと白
ドットの面積率がいずれも50%であるパターンであ
る。この実施例においては、後述する方法に従って、図
2に示す好ましくない局所的なドットパターンが発生し
ないように50%ドットパターンを決定する。図2
(A),(B)は市松模様(チェッカーボード・パター
ン)であり、図2(C),(D)は黒ドット同士または
白ドット同士が2×2ドットの正方形状に配列されたパ
ターン、図2(E),(F)は、黒ドット同士または白
ドット同士が直線形状に配列されたパターンである。な
お、図2(E),(F)を90°回転したパターンも好
ましくないパターンである。
【0026】図2に示す好ましくないパターンが発生す
ることを防止するために、この実施例では、図3に示す
4種類の基本タイルT0〜T3を用いて閾値マトリクス
領域内の50%ドットパターンを作成する。各基本タイ
ルは、それぞれ2×2ドットのサイズを有しており、2
つの黒ドットと2つの白ドットがそれぞれ並んで配列さ
れている。4つの基本タイルT0〜T3には、モードデ
ータMODEの値が0〜3までそれぞれ割り当てられてい
る。
【0027】図4は、4つの基本タイルT0〜T3をM
1 ×M2 閾値マトリクス領域内に順次割り当てていくこ
とによって、50%ドットパターンを決定する様子を示
す説明図である。なお、この決定は、M1 ×M2 閾値マ
トリクス領域内の各タイル位置に0〜3のモードデータ
MODE[i][j]の値をランダムに設定することによって実行
される。なお、モードデータMODE[i][j]は、添字i,j
を有する2次元の配列である。この際、図2に示すよう
な好ましくない局所パターンを防止するために、図5お
よび図6に示す禁止配列を取ることが禁止される。
【0028】図5(A)〜(D)は、黒ドット同士また
は白ドット同士が2×2ドットの正方形状に配列される
第1種の禁止配列を示す。図5(E)〜(H)は、黒ド
ット同士または白ドット同士が4×1ドットの直線形状
に配列される第2種の禁止配列を示す。また、図6
(A)〜(D)は、黒ドット同士または白ドット同士が
2×2ドットの正方形状に配列される第1種の禁止配列
を示している。図4に示すように、M1 ×M2 閾値マト
リクス領域内に4種類の基本タイルを割り当てていく際
に、図5および図6に示す第1種と第2種の禁止配列が
生じた際には、その直前に割り当てた基本タイルを他の
基本タイルと交換する。こうすることによって、図2に
示すような好ましくない局所パターンが発生することを
防止することができる。
【0029】図7は、こうして作成された50%ドット
パターンの一例を示す平面図である。この50%ドット
パターンは、図3に示す4つの基本タイルT0〜T3で
構成されていること、および、図2に示す好ましくない
局所的パターンが発生していないことが理解できる。
【0030】こうしてM1 ×M2 閾値マトリクス領域内
の50%ドットパターンが決定されると、図1のステッ
プS2において、50%ドットパターンにおける黒ドッ
トと白ドットにそれぞれ所定の優先度が割り当てられ
る。この実施例では、図8に示すように、黒ドットには
優先度0を割当て、白ドットには優先度1を割り当て
る。なお、この明細書における「優先度」という用語
は、黒ドットの位置が白ドットの位置よりも優先的に
(すなわち先に)黒化されるドット位置であるという意
味を含んでいる。なお、ステップS2では、このような
優先度ではなく、黒ドットと白ドットとを区別する何ら
かの所定の値をそれぞれ割り当てるようにしても良い。
【0031】さて、図1に示すステップS3〜S5の第
1の分割ルーチンでは、M1 ×M2閾値マトリクス領域
の主走査方向の幅M2 を4等分し(S3)、分割で得ら
れた4つの分割マトリクス領域にそれぞれ0〜3の優先
度を割り当てる(S4)。そして、分割マトリクス領域
が正方形になるまでステップS3,S4の処理を繰り返
す。
【0032】図9は、ステップS3〜S5の処理内容を
示す説明図である。図9では、M1=8,M2 =128
の場合を示している。ステップS3では、図9(A)に
示すM1 ×M2 閾値マトリクス領域MRの主走査方向の
幅M2 を4等分して、4つの分割マトリクス領域MR0
〜MR3 を作成する(図9(B))。ステップS4で
は、各分割マトリクス領域MR0 〜MR3 に対して、0
〜3の互いに異なる優先度dt_1_1をランダムに割り当て
る。
【0033】なお、ステップS3で作成された4つの分
割マトリクス領域に0〜3の値をランダムに割り当てる
代わりに、4つの分割マトリクス領域のそれぞれの位置
に応じて予め決定された値をそれぞれ割り当てるように
してもよい。例えば、4つの分割マトリクス領域に対し
て、最上部からそれぞれ3,1,2,0の値を予め設定
しておき、この値を優先度dt_1_1として割り当ててもよ
い。
【0034】ステップS5では、ステップS3で作成さ
れた分割マトリクス領域MR0 〜MR3 が正方形である
か否かが判断される。なお、M1 ×M2 閾値マトリクス
の主走査方向の幅M2 の値は、副走査方向の幅M1 に4
の累乗を乗じた整数なので、ステップS3,S4を繰り
返すと分割マトリクス領域は最終的に正方形になる。ス
テップS5において、分割マトリクス領域が正方形でな
ければステップS3に戻って第1の分割ルーチンを繰り
返す。
【0035】図9(C)は、ステップS3の2回目の実
行で分割された分割マトリクス領域(MR00〜MR03
等)を示している。ステップS3〜S5の2回目以降の
実行では、例えば、元の分割マトリクス領域MR0 から
分割された4つの分割マトリクス領域MR00〜MR03に
対して0〜3の互いに異なる優先度dt_1_2が割り当て
られる。図9(B)に示す他の分割マトリクス領域MR
1 〜MR3 についても同様である。
【0036】図9(C)に示す正方形状の各分割マトリ
クス領域の総合的な優先度dt_1は、第1回目の分割で
与えられた優先度dt_1_1と、第2回目の分割で与えら
れた優先度dt_1_2とを用いて、次の数式1で表わされ
る。
【0037】
【数1】
【0038】M1 ×M2 閾値マトリクスの主走査方向の
幅M2 が大きな場合には、ステップS3〜S5における
第1の分割ルーチンが何回も繰り返される。一般に、第
1の分割ルーチンをN1 回実行して得られる最終的な各
正方形の分割マトリクス領域に割り当てられる優先度d
t_1は次の数式2で与えられる。
【0039】
【数2】
【0040】図9(C)の状態では各分割マトリクス領
域が正方形になっているので、ステップS5からステッ
プS6に移行する。
【0041】ステップS6〜S8は、第1の分割ルーチ
ンで作成された正方形の分割マトリクス領域を、さら
に、小さな正方形の分割マトリクス領域に4等分してい
く第2の分割ルーチンである。
【0042】図10は、ステップS6〜S8の処理内容
を示す説明図である。ここでは、図9(C)の最上部に
示す8×8ドットの分割マトリクス領域MR00を分割し
ていく場合について説明する。ステップS6では、図1
0(A)に示す正方形の分割マトリクス領域MR00を主
走査方向Yと副走査方向Xに沿ってそれぞれ2等分する
ことによって、図10(B)に示すように、4つの正方
形の分割マトリクス領域RR0 〜RR3 に分割する。ス
テップS7では、各分割マトリクス領域RR0〜RR3
に0〜3の互いに異なる優先度dt_2_1をランダムに割
り当てる。
【0043】なお、ステップS6で生成された4つの分
割マトリクス領域に0〜3の値をランダムに割り当てる
代わりに、4つの分割マトリクス領域のそれぞれの位置
に応じて予め決定された値をそれぞれ割り当てるように
してもよい。あるいは、0と1の値が互いに対角位置に
存在し、2と3の値も対角位置に存在するような8種類
の対角パターンのうちの1つをランダムに選択して、選
択された対角パターンに従って4つの分割マトリクス領
域の優先度dt_2_1を割り当てるようにしてもよい。
【0044】ステップS8では、ステップS7で作成さ
れた分割マトリクス領域RR0 〜RR3 が2×2ドット
領域であるか否かが判断される。なお、M1 ×M2 閾値
マトリクスの副走査方向の幅M1 は2の累乗なので、ス
テップS6,S7を繰り返すと分割マトリクス領域は最
終的に2×2ドット領域になる。ステップS8におい
て、分割マトリクス領域が2×2ドット領域でなければ
ステップS6に戻って第2の分割ルーチンを繰り返す。
【0045】図10(C)は、ステップS6の2回目の
実行で分割された分割マトリクス領域(RR00〜RR03
等)を示している。第2の分割ルーチンの2回目以降の
実行時には、例えば図10(B)に示す元の分割マトリ
クス領域RR0 から分割された4つの分割マトリクス領
域RR00〜RR03に対して0〜3の値の互いに異なる優
先度dt_2_2がランダムに割り当てられる。図10
(B)に示す他の分割マトリクス領域RR1 〜RR3 に
ついても同様である。図10(C)に示す2×2ドット
の各分割マトリクス領域に対する優先度dt_2は、第2
の分割ルーチンの第1回目と第2回目の分割でそれぞれ
与えられた優先度dt_2_1,dt_2_2を用いて、次の数式
3で表わされる。
【0046】
【数3】
【0047】M1 ×M2 閾値マトリクスの副走査方向の
幅M1 が大きな場合には、ステップS6〜S8における
第2の分割ルーチンが何回も繰り返される。一般に、第
2の分割ルーチンをN2 回実行した場合に2×2ドット
の各分割マトリクス領域に割り当てられる優先度dt_2
は次の数式4で与えられる。
【0048】
【数4】
【0049】ステップS9では、ステップS8までの処
理で分割された2×2ドットの各分割マトリクス領域内
の4つのドットに対して0〜3の互いに異なる優先度d
t_3を割り当てる。図11は、ステップS9の処理内容
を示す説明図である。ステップS9では、ステップS2
において優先度0が割り当てられていた黒ドット(図1
1(B))には優先度dt_3として0または1の値をラ
ンダムに割り当て、ステップS2において優先度1が割
り当てられていた白ドットには優先度dt_3の値として
2または3をランダムに割り当てる。
【0050】なお、この第3の優先度dt_3は、後述する
ように、閾値を表わすデジタルデータの最上位の2ビッ
トを構成する。従って、ステップS9の処理では、図7
に示す閾値マトリクス領域内の黒ドットについては閾値
を表わすデジタルデータの最上位の2ビットの値を0ま
たは1に設定し、白ドットについては最上位の2ビット
の値を2または3に設定していることと同じである。
【0051】ステップS10では、ステップS3〜S5
の第1の分割ルーチンで割り当てられた第1の優先度d
t_1(数式2)と、ステップS6〜S8の第2の分割ル
ーチンで割り当てられた第2の優先度dt_2(数式4)
と、ステップS9で割り当てられた第3の優先度dt_3
とを用いて、各ドットの最終的な優先度dtを次の数式
5に従って求める。
【0052】
【数5】
【0053】数式5で与えられる最終的な優先度dtは、
各ドットの閾値を表わすデジタルデータである。
【0054】図12は、上記の手順に従って8×32閾
値マトリクスを作成する際の領域分割の方法を示す説明
図である。第1の分割ルーチンによって分割される4つ
の各分割マトリクス領域a〜d(図12(A))には、
第1の優先度dt_1_1[a] 〜dt_1_1[d] が割り当てられ
る。この実施例では、dt_1_1[a]=3 ,dt_1_1[b]=1 ,dt
_1_1[c]=2 ,dt_1_1[d]=0 に設定する。第2の分割ルー
チンの第1回目の実行によって得られる分割マトリクス
領域a’〜d’(図12(B))には、優先度dt_2_1
[a']〜dt_2_1[d']として0〜3の互いに異なる値がラン
ダムに割り当てられる。この実施例では、優先度dt_2_1
[a']〜dt_2_1[d']については、8種類の対角パターン
(0と1同士、および、2と3同士が対角位置にあるパ
ターン)からランダムに選択する。第2の分割ルーチン
の第2回目の実行によって得られる分割マトリクス領域
a''〜d''(図12(C))には、優先度dt_2_2[a'']
〜dt_2_2[d'']として0〜3の互いに異なる値がランダ
ムに割り当てられる。ここでは、dt_2_2[a'']=0 ,dt_2
_2[b'']=3 ,dt_2_2[c'']=2 ,dt_2_2[d'']=1 で一定と
する。そして、各2×2ドット領域内の各ドットa'''
〜d''' (図12(D))には、第3の優先度dt_3
[a'''],dt_3[b'''],dt_3[c'''],dt_3[d''']が上述し
た方法に従ってそれぞれ割り当てられる。
【0055】図13は、図12の手順に従って作成され
た8×32閾値マトリクスの一例を示す説明図である。
図13では、各ドットの閾値の値を4進数で表わしてい
る。図13の下部に示すように、4進数表記による閾値
の最下位桁の値は、図12(A)の工程で割り当てられ
た第1の優先度dt_1(=dt_1_1)である。また、下位第
2桁と下位第3桁の値は図12(B),(C)の工程で
割り当てられた第2の優先度dt_2_1,dt_2_2である。最
上位桁の値は図12(D)の工程で割り当てられた第3
の優先度dt_3である。
【0056】2進数表記では、4進数表記の各桁が2ビ
ット(以下「ペアビット」と呼ぶ)で表わされる。従っ
て、2進数表記による閾値の最下位のペアビットは第1
の優先度dt_1であり、下位から第2と第3のペアビット
は第2の優先度dt_2_1,dt_2_2、最上位のペアビットは
第3の優先度dt_3である。なお、一般には、図1の第1
の分割ルーチン(S3〜S5)をN1 回実行した場合に
は、下位からN1 組のペアビットの値が第1の優先度dt
_1(数式2)で表わされる。また、第2の分割ルーチン
(S6〜S8)をN2 回実行した場合には、下位から
(N1 +1)組目ないし(N1 +N2 )組目のN2 組の
ペアビットの値が第2の優先度dt_2(数式4)で表わさ
れる。そして、最上位のペアビットの値が第3の優先度
dt_3で表わされる。
【0057】なお、図13の例では、図12(C)に示
すように、各4×4ドット領域に含まれる4つの2×2
ドット領域a''〜d''の優先度dt_2_2 が、dt_2_2
[a'']=0,dt_2_2[b'']=3 ,dt_2_2[c'']=2 ,dt_2_2
[d'']=1 という一定の対角パターンに設定されている。
この優先度dt_2_2 は、図13の下部に示すように下位
から3番目のペアビットに割り当てられている。このよ
うに、下位から3番目のペアビットの分布が対角パター
ンに設定されている場合には、ドット%が0〜6.25
%(6.25=100/16)の範囲では黒ドット同士
が隣接しないので、黒ドットの粒状性が良い(すなわち
黒ドット同士が集合しない)という利点がある。また、
ドット%が93.75%〜100%の範囲では、白ドッ
トの粒状性が良い。
【0058】以上のようにして、M1 ×M2 閾値マトリ
クス領域内の各ドットに対する閾値の値が決定される。
このM1 ×M2 閾値マトリクスを用いて得られるハーフ
トーン画像では、濃度が50%の時点において図7に示
すようなパターンを有するので、図2に示すような好ま
しくない局所的なパターンが発生することがないという
利点がある。
【0059】なお、図1に示す第1と第2の分割ルーチ
ンの少なくともいずれかの実行時において、4つの分割
マトリクス領域に0〜3の互いに異なる値をランダムに
設定することによって、閾値マトリクス内で閾値がラン
ダムに配列するようにすることが可能である。こうすれ
ば、画像のディテールをさらに忠実に再現することがで
きる。
【0060】ところで、この実施例では、画像データI
Dと閾値TDとの関係に応じて、次のような不等式(1
a),(1b)により各ドットのオン/オフが決定され
る。
【0061】 画像データID>閾値TD:オン(黒) …(1a) 画像データID≦閾値TD:オフ(白) …(1b)
【0062】多階調画像データが2Nビット(Nは2N
=(M1 ×M2 )0.5 となる整数)のデジタルデータで
ある場合には、その多階調画像データはM1 ×M2 階調
(0〜M1 ×M2 −1)を有する。この場合に、上述の
不等式(1a),(1b)を採用したとき多階調画像デ
ータのすべての階調を再現するためには、各M1 ×M2
閾値マトリクス内における閾値の最大値(M1 ×M2 −
1)を0〜(M1 ×M2 −2)の範囲のいずれかの値に
置き換えればよい。例えば、8×32閾値マトリクスで
は閾値の最大値が254となり、8ビットの多階調画像
データの範囲が0〜255なので、両者の比較によって
256階調が再現できる。なお、このように最大値を置
換したM×M閾値マトリクスでは、0〜(M1 ×M2 −
2)の範囲の閾値が少なくとも1回出現し、1つの閾値
は2回出現する(換言すると、前記範囲の閾値のうちの
いずれか1つだけが2回出現し、他の閾値は全て1回出
現する)閾値分布を有する。
【0063】なお、1つのM1 ×M2 閾値マトリクスを
主走査方向および副走査方向に繰り返し適用してハーフ
トーン化を行なうと、M1 ×M2 閾値マトリクス特有の
繰り返しパターンがハーフトーン画像に現われる可能性
がある。そこで、このような繰り返しパターンの発生を
防止するために、図14に示すように、複数のM1 ×M
2 閾値マトリクスで構成されるL1 ×L2 閾値マトリク
ス(L1 ,L2 はそれぞれM1 ,M2 の整数倍の数)を
作成するようにするのが実際的である。なお、この際、
複数のM1 ×M2 閾値マトリクスはそれぞれ異なる閾値
分布を有するように作成される。例えば、8×32閾値
マトリクスを2行4列に配置することによって32×6
4閾値マトリクスを生成することができる。
【0064】複数のM1 ×M2 閾値マトリクスを配列し
てL1 ×L2 閾値マトリクスを構成する場合には、L1
×L2 閾値マトリクス全体として階調を滑らかに再現す
ることが望ましい。このために、各M1 ×M2 閾値マト
リクス内の閾値の最大値(M1 ×M2 −1)を、0〜
(M1 ×M2 −2)の範囲の値からランダムに選択され
た値に置き換えるようにする。
【0065】なお、各ドットのオン/オフの決定に際し
て、次のような不等式(2a),(2b)を採用した場
合は、閾値の最小値(=0)を1〜(M1 ×M2 −1)
の範囲の値に置き換えればよい。
【0066】 画像データID≧閾値TD:オン(黒) …(2a) 画像データID<閾値TD:オフ(白) …(2b)
【0067】B.複数の色成分に対する閾値マトリクス
の作成:カラー画像を再現する場合には、多階調画像デ
ータの複数の色成分ごとにハーフトーン化を行なう必要
がある。上述の閾値マトリクスを用いたカラー画像デー
タのハーフトーン化方法としては、以下に示すようない
くつかの方法が考えられる。
【0068】第1の方法は、上述のようなL1 ×L2 閾
値マトリクスをカラー画像データの各色成分毎にそれぞ
れ別個に生成する方法である。上述したように、閾値の
配列はランダムに行なわれるので、各色成分のためのL
1 ×L2 閾値マトリクスは互いに異なる閾値分布を有す
ることになる。従って、複数の色版を刷り重ねた場合に
もモアレやロゼットパターンが発生しないという利点が
ある。
【0069】第2の方法は、1つのL1 ×L2 閾値マト
リクスのみを生成し、ハーフトーン化の際に、各色成分
に適用するL1 ×L2 閾値マトリクスのオフセットをそ
れぞれ異なる値に設定する方法である。図15は、この
第2の方法を示す説明図である。ここでは、カラー画像
データが、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シア
ン),K(ブラック)の4つの色成分で構成されている
例において、画像平面の原点Oに対する各色成分のオフ
セットOY,OM,OC,OKを示している。「256
×256」と記載されているブロックが、1つのL1 ×
L2 閾値マトリクスに相当し、画像平面上にはこのL1
×L2 閾値マトリクスが繰り返し適用される。Y成分の
オフセットOY(XY ,YY )は(0,0)である。ま
た、M成分のオフセットOM(XM ,YM )、C成分の
オフセットOC(XC ,YC )、K成分のオフセットO
K(XK ,YK )は互いに異なる値に設定されている。
これらのオフセットは、M1 ×M2 閾値マトリクスの一
辺のサイズM1 ,M2 の整数倍とすることが望ましい
が、これ以外の任意の整数に設定することが可能であ
る。
【0070】このように、各色成分毎に異なるオフセッ
トを適用すれば、1つのL1 ×L2閾値マトリクスをメ
モリに記憶しておくだけで、各色成分の閾値分布を互い
に異なるものとすることが可能である。従って、複数の
色版を刷り重ねた場合にもモアレやロゼットパターンが
発生しないという利点がある。さらに、この第2の方法
では、1つのL1 ×L2 閾値マトリクスをメモリに記憶
しておくだけでよいので、閾値マトリクスを作成する手
間が少なく、かつ、メモリ容量を節約できるという利点
もある。
【0071】なお、1つのL1 ×L2 閾値マトリクスと
複数のオフセットアドレスを記憶しておく代わりに、図
15(a)〜(d)に斜線を付した閾値マトリクス(す
なわち、色成分毎のオフセットアドレスに応じて同じL
1 ×L2 閾値マトリクスの書き込みアドレスをずらした
各色成分毎の閾値マトリクス)を予め準備するようにし
てもよい。この場合にはメモリ容量の節約はできない
が、閾値マトリクスを作成する手間は少なくて済むとい
う利点がある。
【0072】C.装置の構成と動作:図16は、この発
明の実施例を適用する画像記録装置の構成を示すブロッ
ク図である。この画像記録装置は、多階調画像データI
Dを記憶する画像メモリ20と、画像平面の副走査アド
レス(Xアドレス)と主走査アドレス(Yアドレス)を
それぞれ発生するアドレス発生器24,26と、L1 ×
L2 閾値マトリクスを記憶する閾値マトリクスメモリ3
0と、L1 ×L2 閾値マトリクス内の副走査アドレス
(xアドレス)と主走査アドレス(yアドレス)をそれ
ぞれ発生するアドレス発生器32,34と、L1 ×L2
閾値マトリクスの副走査方向オフセット(Xオフセッ
ト)と主走査方向オフセット(Yオフセット)をそれぞ
れ発生するオフセット発生器36,38と、比較器(コ
ンパレータ)40と、出力装置50と、を備えている。
なお、画像メモリ20と、オフセット発生器36,38
には、複数の色成分のいずれか1つを示す色成分指定信
号Scが、図示しないコントローラ(例えばCPU)か
ら与えられている。
【0073】画像メモリ20からは、色成分指定信号S
cに応じた色成分の多階調画像データIDがXアドレス
とYアドレスに応じて読出される。また、オフセット発
生器36,38からは、色成分指定信号Scに応じた色
成分のオフセットが出力される。なお、図16の装置
は、図15に示す方法で複数の色成分のオフセットを設
定する場合の例である。色成分毎に異なる閾値マトリク
スを準備して閾値マトリクスメモリ30に記憶する場合
には、オフセット発生器36,38は不要である。
【0074】L1 ×L2 閾値マトリクス内の副走査座標
xは、Xアドレス発生器24から出力されるXアドレス
(すなわち画像平面の副走査座標)と、Xオフセット発
生器36から出力されるXオフセットとに応じてxアド
レス発生器32によって生成される。具体的には、Xア
ドレスからXオフセットを減算した値の有効ビットがx
アドレスとなる。ここで、有効ビットとは、L1 ×L2
閾値マトリクスのx方向のサイズを示すビット数であ
り、図15の場合のx方向の有効ビットは8ビットであ
る。L1 ×L2 閾値マトリクス内の主走査座標yも、同
様に、yアドレス発生器34によって生成される。図1
5の場合にはy方向の有効ビットも8ビットである。
【0075】閾値マトリクスメモリ30に記憶された閾
値TDは、アドレス発生器32,34から与えられるア
ドレスに応じて読出され、比較器40によって多階調画
像データIDと比較される。比較器40は、比較結果に
応じて各スポットのオン/オフを示す記録信号RSを生
成して出力装置50に供給する。出力装置50は例えば
製版用の記録スキャナであり、感光フィルムなどの記録
媒体上に各色成分のハーフトーン画像を記録する。この
ようにして作成された各色成分のハーフトーン画像には
それぞれ規則的なパターンが目立たず、かつ、これらの
ハーフトーン画像を刷り重ねて得られるカラー画像には
モアレやロゼットパターンなどの干渉模様も発生しない
という特徴がある。
【0076】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、例えば次のよ
うな変形も可能である。
【0077】(1)M1 ×M2 閾値マトリクス領域を分
割していく方法は、図1のステップS3〜S8の手順に
限らず、他の種々の分割方法を採用することも可能であ
る。例えば、最初に閾値マトリクス領域を縦に分割して
副走査方向の幅が2ドットの縦長の分割マトリクス領域
に分割し、その後、各分割マトリクス領域を横に分割し
て2×2ドットの分割マトリクス領域を作成するように
してもよい。
【0078】但し、上記実施例のように、第1の分割ル
ーチンで正方形の分割マトリクス領域を作成し、第2の
分割ルーチンで正方形を保ったままで分割マトリクス領
域を更に4等分していくようにすれば、分割された4つ
の正方形領域に対して0〜3の値の互いに異なる優先度
(閾値を構成するペアビット)を割り当てることができ
る。この結果、図13に例示したように、近接した値の
閾値が局所的に片寄らない閾値マトリクスを得ることが
できるという利点がある。
【0079】(2)上記実施例では、閾値マトリクスの
副走査方向の幅M1 を2の累乗の整数とし、主走査方向
の幅M2 はM1 に4の累乗を乗じた整数としていたが、
これに限らず、M1 ,M2 として任意の整数を設定する
ことができる。M1 とM2 を上記のような整数としない
場合には、図1のステップS2以降における閾値の決定
方法が上記の実施例とは異なる。しかし、この場合に
も、50%ドットパターンをステップS1の方法で設定
することによって、図2に示すような好ましくない局所
的なパターンの発生を防止することができる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,6また
は7に記載された発明によれば、基本タイル同士が所定
の禁止配列を取ることを禁止しつつ、複数種類の基本タ
イルを所定の閾値マトリクス領域内に配列することによ
って、黒ドットと白ドットの面積率がそれぞれ50%で
あるハーフトーン画像における黒ドットと白ドットの配
列を決定するので、好ましくないドットパターンの発生
を防止することができる。
【0081】請求項2に記載された発明によれば、市松
模様状のパターンの発生を防止するので、ドットゲイン
の特性を適正化することができる。
【0082】請求項3に記載された発明によれば、黒ド
ットまたは白ドットが一直線状に長く連続するようなパ
ターンの発生を防止するので、画像のディテールの再現
性を向上することができる。
【0083】請求項4に記載された発明によれば、濃度
が50%のハーフトーン画像において、工程(a)で設
定された白ドットと黒ドットの位置を忠実に再現するこ
とができる。
【0084】請求項5に記載された発明によれば、各ド
ットの閾値を表わす2NビットのデジタルデータのN組
のペアビットの値を容易に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の処理手順を示すフローチ
ャート。
【図2】好ましくない局所的なドットパターンを示す説
明図。
【図3】4種類の基本タイルを示す説明図。
【図4】4つの基本タイルをM1 ×M2 閾値マトリクス
領域内に順次割り当てていくことによって50%ドット
パターンを決定する様子を示す説明図。
【図5】禁止配列を示す説明図。
【図6】他の禁止配列を示す説明図。
【図7】50%ドットパターンの一例を示す平面図。
【図8】黒ドットと白ドットにそれぞれ割り当てられる
優先度を示す説明図。
【図9】ステップS3〜S5の処理内容を示す説明図。
【図10】ステップS6〜S8の処理内容を示す説明
図。
【図11】ステップS9の処理内容を示す説明図。
【図12】8×32閾値マトリクスを作成する際の領域
分割の手順をまとめて示す説明図。
【図13】実施例の手順に従って作成されたM1 ×M2
閾値マトリクスの一例を示す説明図。
【図14】複数のM1 ×M2 閾値マトリクスで構成され
るL1 ×L2 閾値マトリクスを示す説明図。
【図15】カラー画像データをハーフトーン化する第2
の方法を示す説明図。
【図16】この発明の実施例を適用する画像記録装置の
構成を示すブロック図。
【符号の説明】
20…画像メモリ 24,26…アドレス発生器 30…閾値マトリクスメモリ 32,34…アドレス発生器 36,38…オフセット発生器 40…比較器 50…出力装置

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多階調画像データをハーフトーン化する
    際に使用される閾値マトリクスを作成する方法であっ
    て、(a)2つの黒ドットと2つの白ドットがそれぞれ
    並んで配列されている2×2ドットのサイズの複数種類
    の基本タイルを用い、前記基本タイル同士が所定の禁止
    配列を取ることを禁止しつつ、前記複数種類の基本タイ
    ルを所定の閾値マトリクス領域内に配列することによっ
    て、前記黒ドットと前記白ドットの面積率がそれぞれ5
    0%であるハーフトーン画像における前記黒ドットと前
    記白ドットの配列を決定する工程と、(b)前記閾値マ
    トリクス領域内における前記複数種類の基本タイルの配
    列に従って、前記閾値マトリクス領域内の閾値を決定す
    ることによって、前記閾値マトリクスを作成する工程
    と、を備えることを特徴とする閾値マトリクスの作成方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の閾値マトリクスの作成方
    法であって、 前記所定の禁止配列は、黒ドットと白ドットの少なくと
    も一方が2×2ドットの正方形状に配列される第1種の
    禁止配列を含む、閾値マトリクスの作成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の閾値マトリクス
    の作成方法であって、 前記所定の禁止配列は、黒ドットと白ドットの少なくと
    も一方が4×1ドットの直線形状に配列される第2種の
    禁止配列を含む、閾値マトリクスの作成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の閾
    値マトリクスの作成方法であって、 工程(b)は、 閾値マトリクス領域内の各基本タイル内の2つの黒ドッ
    トの位置の閾値に対しては、前記閾値を現わす2Nビッ
    ト(Nは2以上の整数)のデジタルデータの最上位のペ
    アビットの値を0と1に設定するとともに、各基本タイ
    ル内の2つの白ドットの位置の閾値に対しては、前記最
    上位のペアビットの値を2と3に設定する工程、を備え
    る閾値マトリクスの作成方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の閾値マトリクスの作成方
    法であって、 前記閾値マトリクス領域は、第1の走査方向にM1 ドッ
    ト(M1 は2の累乗の整数)の幅を有し、前記第2の走
    査方向にM2 ドット(M2 はM1 に4の累乗を乗じた整
    数)の幅を有しており、 工程(b)は、さらに、(1)前記閾値マトリクス領域
    を前記第2の走査方向に沿って1/4に分割して、分割
    された4つの分割領域に、0〜3までの優先度を現わす
    互いに異なる2ビットの値を割当てる工程と、(2)前
    記分割領域の前記第2の走査方向の幅が前記第1の走査
    方向における前記閾値マトリクスの幅M1 に等しくなる
    まで前記工程(1)を繰り返す工程と、(3)前記工程
    (1)および(2)で得られた複数のM1 ×M1 ドット
    の分割領域を前記第1と第2の走査方向にそれぞれ1/
    2に分割して、分割された4つの分割領域に、0〜3ま
    での優先度を現わす互いに異なる2ビットの値を割当て
    る工程と、(4)前記分割領域の幅が2ドットに等しく
    なるまで前記工程(3)を繰り返す工程と、(5)前記
    工程(1)ないし(4)で得られた各2ビットの値を、
    2Nビットの閾値に含まれる最上位のペアビットを除く
    (N−1)組のペアビットに割り当てることによって、
    前記閾値マトリクス領域内の各閾値を決定する工程、と
    を備える閾値マトリクスの作成方法。
  6. 【請求項6】 多階調画像データを所定の閾値マトリク
    スと比較することによってハーフトーン画像データを生
    成する方法であって、(a)請求項1ないし5のいずれ
    かに記載の閾値マトリクスを記憶する第1のメモリを準
    備する工程と、(b)前記第1のメモリに記憶された閾
    値マトリクス内の閾値を多階調画像データと比較するこ
    とによって、前記多階調画像データをハーフトーン化す
    る工程と、を備えることを特徴とする画像のハーフトー
    ン化方法。
  7. 【請求項7】 多階調画像データを所定の閾値マトリク
    スと比較することによってハーフトーン画像データを生
    成する装置であって、 請求項1ないし5のいずれかに記載の閾値マトリクスを
    記憶する第1のメモリと、 前記第1のメモリに記憶された閾値マトリクス内の閾値
    を読出す読出手段と、 前記読出手段で読出された閾値を多階調画像データと比
    較することによって、前記多階調画像データをハーフト
    ーン化する比較手段と、を備えることを特徴とする画像
    のハーフトーン化装置。
JP6338723A 1994-12-27 1994-12-27 閾値マトリクスの作成方法並びに画像のハーフトーン化方法および装置 Expired - Lifetime JP2905107B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6338723A JP2905107B2 (ja) 1994-12-27 1994-12-27 閾値マトリクスの作成方法並びに画像のハーフトーン化方法および装置
DE69526197T DE69526197T2 (de) 1994-12-27 1995-12-18 Verfahren zur Herstellung einer Schwellenmatrix sowie Verfahren und Vorrichtung zur Erzeugung eines halbtongerasterten Bildes
EP95119988A EP0721278B1 (en) 1994-12-27 1995-12-18 Method of preparing threshold matrix and method of and apparatus for generating halftone image
US08/574,004 US5685652A (en) 1994-12-27 1995-12-18 Method of preparing threshold matrix and method of and apparatus for generating halftone image

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6338723A JP2905107B2 (ja) 1994-12-27 1994-12-27 閾値マトリクスの作成方法並びに画像のハーフトーン化方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08184958A JPH08184958A (ja) 1996-07-16
JP2905107B2 true JP2905107B2 (ja) 1999-06-14

Family

ID=18320864

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6338723A Expired - Lifetime JP2905107B2 (ja) 1994-12-27 1994-12-27 閾値マトリクスの作成方法並びに画像のハーフトーン化方法および装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5685652A (ja)
EP (1) EP0721278B1 (ja)
JP (1) JP2905107B2 (ja)
DE (1) DE69526197T2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE60035549T2 (de) * 1999-06-07 2008-04-17 Canon K.K. Bildaufzeichnungsgerät und Verfahren
JP3427026B2 (ja) * 1999-12-24 2003-07-14 大日本スクリーン製造株式会社 網点形成方法および装置
US7505177B2 (en) * 2004-11-29 2009-03-17 Heidelberger Druckmaschinen Ag Method for generating a threshold value matrix for frequency modulated half-toning
US7515303B2 (en) * 2005-03-29 2009-04-07 Heidelberger Druckmaschinen Ag Process for the modeling of dots for a screen
JP4757210B2 (ja) 2007-02-09 2011-08-24 大日本スクリーン製造株式会社 閾値マトリクス生成方法、閾値マトリクス生成装置および閾値マトリクス
EP2076011A1 (en) * 2007-12-17 2009-07-01 Deutsche Thomson OHG Method for generating a dithering pattern and corresponding dithering pattern
JP4975663B2 (ja) * 2008-03-12 2012-07-11 大日本スクリーン製造株式会社 閾値マトリクス生成方法、網点画像生成方法および網点画像生成装置
TWI514840B (zh) * 2014-10-20 2015-12-21 Univ Nat Taipei Technology 半色調資料隱寫編碼系統及半色調資料隱寫解碼系統
JP2017184196A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 船井電機株式会社 画像処理装置及び画像処理方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5099259A (en) * 1985-01-31 1992-03-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Halftone image printing device
US4890121A (en) * 1985-01-31 1989-12-26 Kabushiki Kaisha Toshiba Halftone image printing device
US5111310A (en) * 1990-12-04 1992-05-05 Research Technologies Corporation, Inc. Method and apparatus for halftone rendering of a gray scale image using a blue noise mask
US5548407A (en) * 1992-05-22 1996-08-20 Albrecht von Kienlin Process for electronic processing of multi-colored continuous-tone images
JP3324708B2 (ja) * 1993-01-11 2002-09-17 富士写真フイルム株式会社 カラー画像記録方法
EP0612181A1 (de) * 1993-02-19 1994-08-24 Linotype-Hell Ag Verfahren und Einrichtung zur Umwandlung von Halbtonwerten in Binärwerte
JP2647618B2 (ja) * 1993-04-08 1997-08-27 ライノタイプ−ヘル アクチエンゲゼルシャフト 網目スクリーンの最適化方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0721278A2 (en) 1996-07-10
US5685652A (en) 1997-11-11
EP0721278A3 (en) 1998-01-07
EP0721278B1 (en) 2002-04-03
JPH08184958A (ja) 1996-07-16
DE69526197T2 (de) 2002-11-21
DE69526197D1 (de) 2002-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3874828B2 (ja) カラードキュメントを処理するための処理システム
US4651287A (en) Digital image processing algorithm for output devices with discrete halftone gray scale capability
JP3077873B2 (ja) 印刷版画像の作成方法および装置
JP2003046777A (ja) マスク作成方法、画像処理装置、ソフトウェアプログラム、並びにマスクデータ
EP1267564A2 (en) Method of determining threshold array for generating gradation image
US6515768B1 (en) Frequency modulation halfstone screen and method for making the same
JP4149269B2 (ja) 中間ドットを用いた誤差拡散方法及びシステム
JP2905107B2 (ja) 閾値マトリクスの作成方法並びに画像のハーフトーン化方法および装置
JPH10164366A (ja) 印刷システム及びハーフトーンスクリーンの設計方法
EP0642258B1 (en) Method for generating a frequency modulated halftone image
JPH11234513A (ja) 擬似階調画像処理装置
JP2905106B2 (ja) 閾値マトリクスの作成方法並びにカラー画像の2値化方法
JP3119227B2 (ja) 印刷データ処理装置
JP2001326817A (ja) 画像処理装置
US5825509A (en) Image processing device with error-diffusion quantization function
JP3113524B2 (ja) 閾値マトリクスの作成方法並びに画像の2値化方法および装置
JPH0773310A (ja) 周波数変調ハーフトーンスクリーンとその処理方法
JP2905105B2 (ja) 画像のハーフトーン化方法
JP2898836B2 (ja) 画像処理方法
JPS59189782A (ja) 画像処理装置
JPH09146262A (ja) ハーフトーン方法
US20040136035A1 (en) Method for generating a screened representation of an image
JP3592035B2 (ja) 六角形セルの作成方法およびこの方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
Woods A Dot Placement Approach to Stochastic Screening Using Bitmasks
JP2004166093A (ja) 画像処理装置および画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080326

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090326

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090326

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100326

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100326

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100326

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110326

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110326

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120326

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120326

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120326

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140326

Year of fee payment: 15

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term