JP2004166093A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうためのノイズ付加用のテーブルの記憶容量を削減してコストダウンを図ることができる画像処理装置などを提供する。
【解決手段】論理和回路4により入力画素データに対してノイズを付加した後、誤差拡散回路2により階調処理をおこなって、低階調で滑らかな階調画像を表現することができる画像処理装置において、異なる複数のノイズパターンを画素位置に対応づけて記憶するノイズパターンテーブル1と、そのノイズパターンテーブルからノイズパターンを読み出す際、読み出し開始番地を色ごとにずらして読み出すアービター回路3とを備えた。
【選択図】 図2
【解決手段】論理和回路4により入力画素データに対してノイズを付加した後、誤差拡散回路2により階調処理をおこなって、低階調で滑らかな階調画像を表現することができる画像処理装置において、異なる複数のノイズパターンを画素位置に対応づけて記憶するノイズパターンテーブル1と、そのノイズパターンテーブルからノイズパターンを読み出す際、読み出し開始番地を色ごとにずらして読み出すアービター回路3とを備えた。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やプリンタなど画像処理装置に係わり、特に、低階調にもかかわらず階調を滑らかに表現することができる画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンタなど画像処理装置で低階調の階調手段により印刷などをおこなう場合、滑らかな階調表現ができないので、誤差拡散方式などが用いられている。例えば256諧調(8bit)で読み取った各画素のデータを階調を落としたデータ(例えば4階調のデータ)にする際、入力された各画素のデータ値と閾値(所定の値)との誤差を計算し、その誤差を順次周辺の画素に分配して平均化していくことにより、写真などの中間調の画像を滑らかに再現するのである(図6参照)。
特開2000−101837公報に示された従来技術はそのような誤差拡散方式を用いた従来技術の一つであり、画像データ(画素データ)に対してディザマトリックスを方眼状に配置して多値化をおこなった場合に、ドットの形成パターンが規則的になることにより画質が低下するのを改善するために、画像データに対しディザマトリックスを階段状に配置して多値化をおこなう。また、特開2000−108420公報に示された従来技術も誤差拡散方式を用いた従来技術の一つであり、同一の色相で濃度の異なるインクによりインク量を変えて3種類以上のドットを形成する際、ドットの分散性および処理速度の両面から適切な順序および手法でハーフトーン処理をおこなう。
なお、従来より、誤差拡散方式では、グレースケールやハーフトーンなど、より滑らかさが必要な画像などに対しては、入力画像データに対してブルーノイズなどノイズを付加し、ノイズを付加した画像データに対して誤差拡散処理を施すことにより、粒状性の向上もおこなっている(図6参照)。
しかし、この際、従来の技術では、ノイズ付加用のテーブルを色ごとに持たなければならなかった。また、前記テーブルが小さいものであると、規則性を持ってしまい、バンディングやモアレなど濃度ムラが印刷画像に現れてしまう可能性が高いので、通常、テーブルサイズは、256×256程度のマトリクスになることが多く、このテーブル(メモリ)を色ごとに持つと、記憶容量が大きくなってしまい、コストアップの要因となっていた。
【特許文献1】特開2000−101837公報
【特許文献2】特開2000−108420公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、従来の技術においては、ブルーノイズなどノイズを付加し、粒状性の向上もおこなう場合、ノイズ付加用のテーブルを色ごとに持たなければならず、そのため、記憶容量が大きくなってしまい、コストアップの要因となっていた。
本発明の目的は、このような従来技術の問題を解決することにあり、具体的には、ノイズ付加用のテーブルの記憶容量を削減することができ、したがって、コストダウンが図れる画像処理装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明では、入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現することができる画像処理装置において、異なる複数のノイズパターンを画素位置に対応づけて記憶するノイズパターンテーブルと、そのノイズパターンテーブルからノイズパターンを読み出す際、読み出し開始番地を色ごとにずらして読み出すノイズパターン読み出し手段とを備えた。
また、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、4色それぞれのノイズパターンを、4辺形構成のノイズパターンテーブルの上、下、左、右、の4辺から読み出すように読み出し開始番地をずらして読み出す構成にした。
また、請求項3記載の発明では、入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現することができる画像処理装置において、前記ノイズを生成するランダム生成回路を備えた。
また、請求項4記載の発明では、入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現する画像処理方法において、異なる複数のノイズパターンを画素位置に対応づけて記憶するノイズパターンテーブルからノイズパターンを読み出す際、読み出し開始番地を色ごとにずらして読み出す構成にした。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。
複写機やプリンタなどにおいて低階調の階調処理手段による印刷をおこなう場合、滑らかな階調表現ができないので、誤差拡散方式などの画像処理技術を用いて階調表現を補う。さらに、各レベルのグレースケールやハーフトーンなどが表現された、より滑らかな階調が必要な画像などは、ブルーノイズなどノイズを付加して粒状性を向上させている(図6参照)。
前記において、誤差拡散方式とは、例えば256諧調(8bit)で読み取った各画素のデータを階調を落としたデータ(例えば4階調のデータ)にする際に用いる方式であり、入力された各画素のデータ値と閾値(所定の値)との誤差を計算し、その誤差を順次周辺の画素に分配して平均化していくことにより、写真などの中間調の画像を美しく再現する方式である。簡単に言うと、1画素当たり8ビットで入ってきたデータを2ビットに変換する際、例えば、閾値を
とした場合、入力データが0であっても、60であっても0になってしまうので、0からの差(誤差)を算出し、回り(上下左右、これはマトリクスのとり方による)の画素に付加していくやり方で、次の画素が来たときはその画素を中心に同じことを繰り返す。これにより、単純に8ビットを2ビット化した場合よりもきれいに表現することができる。
また、ノイズを付加して粒状性を向上させる方法では、例えば1ページ内での各画素位置に対応づけて任意の異なるノイズパターンをテーブルに記憶しておき、このようなノイズを付加してから誤差拡散をおこなうことによりさらにきれいに見えるように表現する。
【0006】
この際、付加するノイズのパターンを記憶しておくノイズ付加用のノイズパターンテーブルを従来は色ごと(Y、M、C、K)に持っていた。また、そのノイズパターンテーブルの記憶容量が小さいものであると、付加されるノイズパターンが規則性を持ってしまい、バンディングやモアレなど濃度ムラが印刷画像に現れてしまう可能性が高いので、通常、ノイズパターンテーブルのテーブルサイズは、256×256程度のマトリクスにすることが多かった。しかし、このようなノイズパターンテーブルを、図5に示したように色ごと(Y、M、C、K)に持たせると、記憶容量が増大し、コストがかさんでしまう。それに対して、色ごとのノイズパターンテーブルを1つにしてしまうことも考えられるが、この場合、ノイズパターンが各色(Y、M、C、K)で同じになってしまい、モアレの原因になってしまう。
そのため、本発明の第1の実施例では、図1に示したように、全体が256×256番地(0番地から256×256−1番地まで)から成る1色分のノイズパターンテーブルを4つに区切り、その読み出し開始位置を色によって変更することにより記憶容量を削減する。
【0007】
例えば、図1において、イエロー(Y)については、0番地を開始位置として、0、1、2、3番地...と順に読み出す。また、この場合、マゼンタ(M)については、256×(256/4)=16384番地から、16384、16385、16386番地...と順に読み出し、同様に、シアン(C)については256×(256/4)×2番地から、ブラック(K)については256×(256/4)×3番地から順に読み出すようにする。
そして、イエローが、0番地から読み出し始めて256×(256/4)−1番地まで進んだ後は、マゼンタ(M)の場合の読み出し開始位置16834番地に続ける。ブラック(K)が、256×256−1番地まで進んだ後は、0番地に戻るというように使用する。このようにすることにより、アドレス(番地)生成回路は、読み出し開始位置(開始番地)を4色別々に持ち、インクリメントするだけの単純な回路ですみ、さらに、ノイズパターンテーブルの記憶容量を1/4に削減することができる。
図2に、この実施例の回路構成を示す。図示したように、1色分のノイズパターンテーブル1、4つの色に対応づけた誤差拡散回路2、それぞれの誤差拡散回路2からのタイミング信号に従ってノイズパターンテーブル1の読み出し番地を生成するアービター回路3、ノイズパターンテーブル1から読み出したノイズパターンと入力データとを重畳する論理和回路4などを備えている。このような構成で、アービター回路3が色ごと、画素位置ごとに異なったノイズパターンをノイズパターンテーブル1から読み出し、読み出したノイズパターンを色ごとの論理和回路4において各色の入力データに重畳し、重畳後の画素データを色ごとの誤差拡散回路2に与え、前記したような誤差拡散処理をおこなう。なお、この実施例では、請求項1記載のノイズパターン読み出し手段がアービター回路3により実現される。
【0008】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。
この実施例では、図2に示したような回路構成で、図3に示したように、1色分の記憶容量のノイズパターンテーブルを色によって4辺形構成のノイズパターンテーブルの各辺に割り振り、読み出し開始位置を異ならせることにより記憶容量を削減する。
例えば、イエロー(Y)については、図3の例では上辺に沿い矢印方法に、0番地を開始位置として0、1、2、3番地...と順に読み出す。マゼンタ(M)については、図3の例では左辺に沿い矢印方法に256×(256−1)、256×(256−2)、256×(256−3)...という順で読み出す。同様に、シアン(C)については、256×256−1、256×256−2、256×256−3という順で読み出し、ブラック(K)については、255、256×2−1、256×3−1というように、図3中の矢印方向に読み出す。
これにより、この実施例においても、1つのノイズパターンテーブルで色ごとに違うパターンを生成することが可能となり、且つノイズパターンテーブルの記憶容量を1/4に削減することができる。
【0009】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。
この実施例では、ノイズパターンテーブル(メモリ)1の代わりに、図4に示したランダム値生成回路5を備えることによりメモリを削除する。
このような構成で、色ごと、画素位置ごとに異なったノイズパターンをランダム値生成回路5から出力させ、そのノイズパターンを色ごとの論理和回路4において各色の入力データに重畳し、重畳後の画素データを色ごとの誤差拡散回路2に与え、前記したような誤差拡散処理をおこなう。
こうして、この実施例によれば、Y、M、C、Kそれぞれの画像データにランダムなノイズを加えることができ、複雑なアドレス生成回路も必要としないでノイズパターンテーブルを完全になくすることができる。
【0010】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、請求項1および請求項4記載の発明では、入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現する場合、異なる複数のノイズパターンを画素位置に対応づけて記憶するノイズパターンテーブルからノイズパターンを読み出す際、読み出し開始番地を色ごとにずらして読み出すので、ノイズパターンテーブルを色ごとに設けなくてもバンディングやモアレなど濃度ムラを回避することができ、したがって、高画質を実現しつつノイズ付加用のテーブルの記憶容量を削減してコストダウンを図ることができる。
また、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、4色それぞれのノイズパターンを、4辺形構成のノイズパターンテーブルの上、下、左、右、の4辺から読み出すように読み出し開始番地をずらして読み出すので、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる。
また、請求項3記載の発明では、入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現する場合、ランダム生成回路を用いてノイズを生成するので、ノイズパターンテーブルをなくすることができるし、実現するための回路も請求項1記載の発明におけるアドレス生成回路(アービター回路)より簡単になり、したがって、高画質を実現しつつ、よりコストダウンが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す画像処理方法の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示す画像処理装置要部の回路ブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す画像処理方法の説明図である。
【図4】本発明の第3の実施例を示す画像処理装置要部の回路ブロック図である。
【図5】本発明に係わる画像処理方法の説明図である。
【図6】従来技術の一例を示す画像処理方法の説明図である。
【符号の説明】
1 ノイズパターンテーブル
2 誤差拡散回路
3 アービター回路
4 論理和回路
5 ランダム値生成回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やプリンタなど画像処理装置に係わり、特に、低階調にもかかわらず階調を滑らかに表現することができる画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンタなど画像処理装置で低階調の階調手段により印刷などをおこなう場合、滑らかな階調表現ができないので、誤差拡散方式などが用いられている。例えば256諧調(8bit)で読み取った各画素のデータを階調を落としたデータ(例えば4階調のデータ)にする際、入力された各画素のデータ値と閾値(所定の値)との誤差を計算し、その誤差を順次周辺の画素に分配して平均化していくことにより、写真などの中間調の画像を滑らかに再現するのである(図6参照)。
特開2000−101837公報に示された従来技術はそのような誤差拡散方式を用いた従来技術の一つであり、画像データ(画素データ)に対してディザマトリックスを方眼状に配置して多値化をおこなった場合に、ドットの形成パターンが規則的になることにより画質が低下するのを改善するために、画像データに対しディザマトリックスを階段状に配置して多値化をおこなう。また、特開2000−108420公報に示された従来技術も誤差拡散方式を用いた従来技術の一つであり、同一の色相で濃度の異なるインクによりインク量を変えて3種類以上のドットを形成する際、ドットの分散性および処理速度の両面から適切な順序および手法でハーフトーン処理をおこなう。
なお、従来より、誤差拡散方式では、グレースケールやハーフトーンなど、より滑らかさが必要な画像などに対しては、入力画像データに対してブルーノイズなどノイズを付加し、ノイズを付加した画像データに対して誤差拡散処理を施すことにより、粒状性の向上もおこなっている(図6参照)。
しかし、この際、従来の技術では、ノイズ付加用のテーブルを色ごとに持たなければならなかった。また、前記テーブルが小さいものであると、規則性を持ってしまい、バンディングやモアレなど濃度ムラが印刷画像に現れてしまう可能性が高いので、通常、テーブルサイズは、256×256程度のマトリクスになることが多く、このテーブル(メモリ)を色ごとに持つと、記憶容量が大きくなってしまい、コストアップの要因となっていた。
【特許文献1】特開2000−101837公報
【特許文献2】特開2000−108420公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、従来の技術においては、ブルーノイズなどノイズを付加し、粒状性の向上もおこなう場合、ノイズ付加用のテーブルを色ごとに持たなければならず、そのため、記憶容量が大きくなってしまい、コストアップの要因となっていた。
本発明の目的は、このような従来技術の問題を解決することにあり、具体的には、ノイズ付加用のテーブルの記憶容量を削減することができ、したがって、コストダウンが図れる画像処理装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明では、入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現することができる画像処理装置において、異なる複数のノイズパターンを画素位置に対応づけて記憶するノイズパターンテーブルと、そのノイズパターンテーブルからノイズパターンを読み出す際、読み出し開始番地を色ごとにずらして読み出すノイズパターン読み出し手段とを備えた。
また、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、4色それぞれのノイズパターンを、4辺形構成のノイズパターンテーブルの上、下、左、右、の4辺から読み出すように読み出し開始番地をずらして読み出す構成にした。
また、請求項3記載の発明では、入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現することができる画像処理装置において、前記ノイズを生成するランダム生成回路を備えた。
また、請求項4記載の発明では、入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現する画像処理方法において、異なる複数のノイズパターンを画素位置に対応づけて記憶するノイズパターンテーブルからノイズパターンを読み出す際、読み出し開始番地を色ごとにずらして読み出す構成にした。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。
複写機やプリンタなどにおいて低階調の階調処理手段による印刷をおこなう場合、滑らかな階調表現ができないので、誤差拡散方式などの画像処理技術を用いて階調表現を補う。さらに、各レベルのグレースケールやハーフトーンなどが表現された、より滑らかな階調が必要な画像などは、ブルーノイズなどノイズを付加して粒状性を向上させている(図6参照)。
前記において、誤差拡散方式とは、例えば256諧調(8bit)で読み取った各画素のデータを階調を落としたデータ(例えば4階調のデータ)にする際に用いる方式であり、入力された各画素のデータ値と閾値(所定の値)との誤差を計算し、その誤差を順次周辺の画素に分配して平均化していくことにより、写真などの中間調の画像を美しく再現する方式である。簡単に言うと、1画素当たり8ビットで入ってきたデータを2ビットに変換する際、例えば、閾値を
とした場合、入力データが0であっても、60であっても0になってしまうので、0からの差(誤差)を算出し、回り(上下左右、これはマトリクスのとり方による)の画素に付加していくやり方で、次の画素が来たときはその画素を中心に同じことを繰り返す。これにより、単純に8ビットを2ビット化した場合よりもきれいに表現することができる。
また、ノイズを付加して粒状性を向上させる方法では、例えば1ページ内での各画素位置に対応づけて任意の異なるノイズパターンをテーブルに記憶しておき、このようなノイズを付加してから誤差拡散をおこなうことによりさらにきれいに見えるように表現する。
【0006】
この際、付加するノイズのパターンを記憶しておくノイズ付加用のノイズパターンテーブルを従来は色ごと(Y、M、C、K)に持っていた。また、そのノイズパターンテーブルの記憶容量が小さいものであると、付加されるノイズパターンが規則性を持ってしまい、バンディングやモアレなど濃度ムラが印刷画像に現れてしまう可能性が高いので、通常、ノイズパターンテーブルのテーブルサイズは、256×256程度のマトリクスにすることが多かった。しかし、このようなノイズパターンテーブルを、図5に示したように色ごと(Y、M、C、K)に持たせると、記憶容量が増大し、コストがかさんでしまう。それに対して、色ごとのノイズパターンテーブルを1つにしてしまうことも考えられるが、この場合、ノイズパターンが各色(Y、M、C、K)で同じになってしまい、モアレの原因になってしまう。
そのため、本発明の第1の実施例では、図1に示したように、全体が256×256番地(0番地から256×256−1番地まで)から成る1色分のノイズパターンテーブルを4つに区切り、その読み出し開始位置を色によって変更することにより記憶容量を削減する。
【0007】
例えば、図1において、イエロー(Y)については、0番地を開始位置として、0、1、2、3番地...と順に読み出す。また、この場合、マゼンタ(M)については、256×(256/4)=16384番地から、16384、16385、16386番地...と順に読み出し、同様に、シアン(C)については256×(256/4)×2番地から、ブラック(K)については256×(256/4)×3番地から順に読み出すようにする。
そして、イエローが、0番地から読み出し始めて256×(256/4)−1番地まで進んだ後は、マゼンタ(M)の場合の読み出し開始位置16834番地に続ける。ブラック(K)が、256×256−1番地まで進んだ後は、0番地に戻るというように使用する。このようにすることにより、アドレス(番地)生成回路は、読み出し開始位置(開始番地)を4色別々に持ち、インクリメントするだけの単純な回路ですみ、さらに、ノイズパターンテーブルの記憶容量を1/4に削減することができる。
図2に、この実施例の回路構成を示す。図示したように、1色分のノイズパターンテーブル1、4つの色に対応づけた誤差拡散回路2、それぞれの誤差拡散回路2からのタイミング信号に従ってノイズパターンテーブル1の読み出し番地を生成するアービター回路3、ノイズパターンテーブル1から読み出したノイズパターンと入力データとを重畳する論理和回路4などを備えている。このような構成で、アービター回路3が色ごと、画素位置ごとに異なったノイズパターンをノイズパターンテーブル1から読み出し、読み出したノイズパターンを色ごとの論理和回路4において各色の入力データに重畳し、重畳後の画素データを色ごとの誤差拡散回路2に与え、前記したような誤差拡散処理をおこなう。なお、この実施例では、請求項1記載のノイズパターン読み出し手段がアービター回路3により実現される。
【0008】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。
この実施例では、図2に示したような回路構成で、図3に示したように、1色分の記憶容量のノイズパターンテーブルを色によって4辺形構成のノイズパターンテーブルの各辺に割り振り、読み出し開始位置を異ならせることにより記憶容量を削減する。
例えば、イエロー(Y)については、図3の例では上辺に沿い矢印方法に、0番地を開始位置として0、1、2、3番地...と順に読み出す。マゼンタ(M)については、図3の例では左辺に沿い矢印方法に256×(256−1)、256×(256−2)、256×(256−3)...という順で読み出す。同様に、シアン(C)については、256×256−1、256×256−2、256×256−3という順で読み出し、ブラック(K)については、255、256×2−1、256×3−1というように、図3中の矢印方向に読み出す。
これにより、この実施例においても、1つのノイズパターンテーブルで色ごとに違うパターンを生成することが可能となり、且つノイズパターンテーブルの記憶容量を1/4に削減することができる。
【0009】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。
この実施例では、ノイズパターンテーブル(メモリ)1の代わりに、図4に示したランダム値生成回路5を備えることによりメモリを削除する。
このような構成で、色ごと、画素位置ごとに異なったノイズパターンをランダム値生成回路5から出力させ、そのノイズパターンを色ごとの論理和回路4において各色の入力データに重畳し、重畳後の画素データを色ごとの誤差拡散回路2に与え、前記したような誤差拡散処理をおこなう。
こうして、この実施例によれば、Y、M、C、Kそれぞれの画像データにランダムなノイズを加えることができ、複雑なアドレス生成回路も必要としないでノイズパターンテーブルを完全になくすることができる。
【0010】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、請求項1および請求項4記載の発明では、入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現する場合、異なる複数のノイズパターンを画素位置に対応づけて記憶するノイズパターンテーブルからノイズパターンを読み出す際、読み出し開始番地を色ごとにずらして読み出すので、ノイズパターンテーブルを色ごとに設けなくてもバンディングやモアレなど濃度ムラを回避することができ、したがって、高画質を実現しつつノイズ付加用のテーブルの記憶容量を削減してコストダウンを図ることができる。
また、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、4色それぞれのノイズパターンを、4辺形構成のノイズパターンテーブルの上、下、左、右、の4辺から読み出すように読み出し開始番地をずらして読み出すので、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる。
また、請求項3記載の発明では、入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現する場合、ランダム生成回路を用いてノイズを生成するので、ノイズパターンテーブルをなくすることができるし、実現するための回路も請求項1記載の発明におけるアドレス生成回路(アービター回路)より簡単になり、したがって、高画質を実現しつつ、よりコストダウンが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す画像処理方法の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示す画像処理装置要部の回路ブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す画像処理方法の説明図である。
【図4】本発明の第3の実施例を示す画像処理装置要部の回路ブロック図である。
【図5】本発明に係わる画像処理方法の説明図である。
【図6】従来技術の一例を示す画像処理方法の説明図である。
【符号の説明】
1 ノイズパターンテーブル
2 誤差拡散回路
3 アービター回路
4 論理和回路
5 ランダム値生成回路
Claims (4)
- 入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現することができる画像処理装置において、異なる複数のノイズパターンを画素位置に対応づけて記憶するノイズパターンテーブルと、該ノイズパターンテーブルからノイズパターンを読み出す際、読み出し開始番地を色ごとにずらして読み出すノイズパターン読み出し手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
- 請求項1記載の画像処理装置において、4色それぞれのノイズパターンを、4辺形構成のノイズパターンテーブルの上、下、左、右、の4辺から読み出すように読み出し開始番地をずらして読み出す構成にしたことを特徴とする画像処理装置。
- 入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現することができる画像処理装置において、前記ノイズを生成するランダム生成回路を備えたことを特徴とする画像処理装置。
- 入力画素データに対してノイズを付加した後に誤差拡散方式による階調処理をおこなうことにより、低階調で滑らかな階調画像を表現する画像処理方法において、異なる複数のノイズパターンを画素位置に対応づけて記憶するノイズパターンテーブルからノイズパターンを読み出す際、読み出し開始番地を色ごとにずらして読み出すことを特徴とする画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002331343A JP2004166093A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | 画像処理装置および画像処理方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012043268A (ja) * | 2010-08-20 | 2012-03-01 | Canon Inc | 画像処理装置、及び画像処理装置の制御方法 |
US10839739B2 (en) | 2017-06-29 | 2020-11-17 | Japan Display Inc. | Image processing device, image processing method and display system |
-
2002
- 2002-11-14 JP JP2002331343A patent/JP2004166093A/ja active Pending
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