JP3428822B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法

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JP3428822B2 JP19080596A JP19080596A JP3428822B2 JP 3428822 B2 JP3428822 B2 JP 3428822B2 JP 19080596 A JP19080596 A JP 19080596A JP 19080596 A JP19080596 A JP 19080596A JP 3428822 B2 JP3428822 B2 JP 3428822B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置に関
し、特に1画素m(mは2以上の整数)bit画像をm
bitよりも少ないbit数の画像(m>n)へ階調変
換処理する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】中間調表現をおこなうための画像形成手
法として誤差拡散方(以後EDと呼ぶ)や平均濃度保存
法(以後MDと呼ぶ)などが一般に知られている。これ
らは、少ない階調数を用いて面積階調表現することによ
り、マクロ的に中間調を表現しようとするものである。
つまり、疑似中間調表現法である。これは、少ない階調
数で画像形成できるために、画像データを扱うハードウ
ェアへの負荷を低減できるといった効果がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハード
ウェアの簡略化及びネットワークを介すシステムを考慮
して画像の階調数を減らしていくと、特に1bitの画
像形成時において、図19に示したような、はき寄せや
テクスチャといった問題点が発生していた。これは、E
D法で生じる特有な問題点であり、黒文字の後の低濃度
部でドットが打たれないとか、虫がはったような跡の模
様が出るとかといった問題である。
【0004】また、ハードウェア化に於て、ED法によ
るn値化で生じた誤差を保持する為に、深さ方向数ビッ
トで数ライン分のFiFoメモリが必要となり、コスト
が嵩むといった欠点があった。
【0005】本発明は上述した従来技術の欠点を除去す
るものであり、入力されたVideo信号値に対して数
画素おきに最大値を制御した乱数値を生成し、かつ、絶
対値の等しい乱数値を無作為な正負もしくは負正の組で
数画素おきにVideo信号値に加算することでがさつ
きを押さえるがらもはき寄せやテクスチャの問題点を改
善することができる画像処理装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明の画像処理装置によれば、mビットの入力
画像情報をnビット(m>n)の画像情報に変換して出
力する画像処理装置に於て、“2α+1”画素(αは0
より大きい整数)おきに乱数信号値を生成する乱数信号
生成手段と、前記乱数信号生成手段で生成した乱数信号
値をα画素おきに、無作為に正負もしくは負正の組
し、前記入力画像情報加算する乱数加算手段と、前記
乱数加算手段で得られた画像情報をnビットの画像情報
に変換する画像形成手段とを有し、前記乱数信号生成手
段は、偶数ラインと奇数ラインにおいて、乱数の生成位
置を異ならせたことを特徴とする。また、本発明の画像
処理方法によれば、mビットの入力画像情報をnビット
(m>n)の画像情報に変換して出力する画像処理方法
に於て、“2α+1”画素(αは0より大きい整数)お
きに乱数信号値を生成する乱数信号生成工程と、前記乱
数信号生成工程で生成した乱数信号値をα画素おきに、
無作為に正負もしくは負正の組とし、前記入力画像情報
に加算する乱数加算工程と、前記乱数加算工程で得られ
た画像情報をnビットの画像情報に変換する画像形成工
程とを有し、前記乱数信号生成工程は、偶数ラインと奇
数ラインにおいて、乱数の生成位置を異ならせたことを
特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0008】〈全体構成〉図1は本実施の形態における
画像処理装置の全体構成を示したブロック図である。
【0009】画像読み取り部209は、CCDセンサ2
02、アナログ信号処理部203等により構成され、レ
ンズ201を介しCCDセンサ202に結像された原稿
画像200の画像が、CCDセンサ202によりR(R
ed)、G(Green)、B(Blue)のアナログ
電気信号に変換される。変換された画像情報は、アナロ
グ信号処理部203に入力され、ここではR、G、B、
の各色毎にサンプル&ホールド、ダークレベルの補正等
を行ない、そしてアナログ・デジタル変換(A/D変
換)する。アナログ信号処理部203でデジタル化され
たフルカラー信号は、画像処理部204に入力される。
【0010】画像処理部204では、シェーディング補
正、色補正、γ補正等の読み取り系で必要な補正処理
や、スムージング処理、エッジ強調、階調変換処理、加
工等が行われ、プリンタ部205に出力される。
【0011】プリンタ部205は、レーザ等からなる露
光制御部(図示せず)、画像形成部(図示せず)、転写
紙の搬送制御部等により構成され、入力された画像信号
により転写紙上に画像記録する。
【0012】また、CPU回路部210は、CPU20
6、ROM207、RAM208等により構成され、画
像読み取り部209、画像処理部204、プリンタ部2
05等を制御し、本装置のシーケンスを統括的に制御す
る。
【0013】〈画像処理部の構成〉次に、画像処理部2
04について説明する。図2は、画像処理部204の構
成ブロック図である。
【0014】図2のアナログ信号処理部203より出力
されるデジタル画像信号は、シェーディング補正部30
1に入力される。シェーディング補正部301では、原
稿を読みとるセンサーのばらつき及び原稿照明用ランプ
の配光特性の補正を行っている。補正演算された画像信
号は、輝度信号から、濃度データに変換するために、階
調補正部302に入力され、濃度画像データを作成す
る。濃度データに変換された画像信号は、カラー/モノ
クロ変換部303に入力され、モノクロデータとして出
力される。そして、カラー/モノクロ変換部303から
出力されたデータは、階調変換処理部304に入力さ
れ、疑似中間調表現として誤差拡散処理がおこなわれ
る。尚、カラー画像信号を出力する場合には、階調補正
部302からのYMCデータに対し、それぞれ階調変換
処理部304における変換処理が施される。
【0015】それでは、次に本実施の形態のポイントで
ある階調変換処理部304について図3を用いて説明す
る。
【0016】〈実施の形態1〉〈階調変換処理部の構
成〉 図3は本実施の形態のポイントとなる階調変換処理部3
04の詳細なブロック図である。
【0017】同図に示した階調変換処理部304は、ま
ずはじめに乱数加算部401で入力画像データ(8ビッ
ト256レベル)に乱数が加算される。この乱数加算部
401の説明図が図4、5、6である。図6において、
501、502、504はフリップフロップ、503、
506は排他的論理和回路、509は乗算器、510は
AND回路、505、508は乱数生成部、507は符
号決定部、511は加算器である。
【0018】まず、主走査方向(X方向)毎に信号を発
生するHsyncとVideoクロック(VideoC
K)がフリップフロップ501、502へそれぞれ入力
され、図5に示したsig1とsig1′のタイミング
で信号を発生する。sig1は偶数ラインで発生する信
号、sig1′は奇数ラインで発生する信号をあらわし
ている。この図5のsig1とsig1′は、図4に示
した“+,−,−,+,−,…”の部分で発生する信号
に対応している。この時、本実施の形態では、1ライン
目と2ライン目とで、1画素ずらすことにより、2次元
的に千鳥状に信号を生成する構成となっている。排他的
論理和503から出力された信号は、フリップフロップ
504を介して、乱数生成部505と508へのタイミ
ング信号として、図5のsig2とsig2′のタイミ
ングで入力される。これは、図4の○で囲んだ左側の部
分で信号を発生することを意味している。つまり、偶数
ラインは、3画素飛ばしに信号を発生し、奇数ライン
は、1画素ずらして3画素飛ばして信号を発生すること
を意味している。従って、乱数生成部1では、フリップ
フロップ504の信号に同期して、3画素飛ばしに0か
ら31の乱数を生成する。また、508から出力された
乱数値は、乗算器509で符号決定部507からの信号
と演算がおこなわれる。一方、乱数発生部2では、乱数
発生部1と同様にフリップフロップ504の信号に同期
して、3画素飛ばしに0か1の乱数値を生成する構成と
なっている。505の信号値は、排他的論理和回路50
6で504からの信号と論理演算された後、符号決定部
507へ入力される。
【0019】この507では、506からの信号が
“1”のときには、“−1”を出力し、“0”のときに
は“1”を出力する構成となっている。以上述べた構成
により、乱数加算部401では、符号決定部507と乱
数生成部508からの出力信号を509で演算すること
により、図4に示したような、偶数ラインと奇数ライン
とで1画素ずらした1画素飛ばしの千鳥状に乱数値を正
負もしくは負正の組で発生させることができる。510
では、文字信号が入力されないときのみ、509から得
られる乱数値を503からの信号に応じて511でVi
deo信号と加算される構成となっている。つまり、V
ideo信号が文字部ということをあらわす文字信号が
入力された場合は、乱数値は加算されず、Video信
号が文字部ではないときのみ乱数が1画素飛ばしの千鳥
状にVideo信号に加算される構成となっている。
【0020】この様に、1画素飛ばしで、正負(負正)
の乱数値を加算する構成は、乱数を用いる画素が少ない
ため、ざらつきを抑えることができる。
【0021】尚、乱数発生部505、508は、図7に
示したようなm系列のシフトレジスタ符号系列発生器を
用いた。これは、構成するシフトレジスタの段数をNと
すると2N−1を周期とする疑似乱数を簡単なハードウ
ェアで容易に発生できる。本構成では、A3原稿を40
0dpiで処理をしても周期性が現れないようにする為
に25段の1bitシフトレジスタにより構成した。
【0022】本乱数発生器は、初期化でp〔ii〕:
(0≦ii≦25)のレジスタに“0”を書き込み、p
〔12〕のレジスタのみに“1”を設定する。そして、
乱数値を出力する前に、毎回 p
〔0〕=((p〔25〕^p〔24〕^p〔23〕^
p〔22〕)&1) の演算をおこない、 乱数=p〔17〕* 16+p〔18〕* 8+p〔19〕
* 4+p〔20〕* 2+p〔21〕 により、0〜31の乱数値を出力する構成としている。
0〜16までの乱数値を出力する場合は、十分長い乱数
値をとった後、演算する以下の構成をとっている。
【0023】乱数=(p〔16〕* 32+p〔17〕*
16+p〔18〕* 8+p〔19〕* 4+p〔20〕*
2+p〔21〕* 16/63
【0024】図3にもどり説明を続ける。乱数加算部4
01から出力された信号は、2値化部406と誤差RA
M407とからの補正信号を用いて、誤差加算部402
で濃度補正される。誤差加算部402の詳細を図8、9
に示した。図9において、706、712、713、7
14、715、716、721、726、はラッチ回
路、707、708、709、710、711、72
2、723、は掛け算器、717、718、719、7
20、724、725、702、705は加算器及び減
算器、701は定数の“255”を加算する定数加算
器、703、704は演算器である。
【0025】まず、誤差RAM407と2値化部406
からの信号をラッチ706及び721へ入力して集積誤
差を求めた後、701からの信号値と702で減算処理
をおこなう。この701からの信号は、負の値をなくす
為に、入力Video信号に“+255”の演算をおこ
なっている。つまり、これにより、Video信号の振
幅は、0から510の間になる。ところで、集積誤差を
求める707、708、709、710、711の掛け
算器では、図8に示した「0、3、4、3、1」の係数
を用いている。また、722、723、の掛け算器で
は、同様に図8に示した「4、2」の係数を用いてい
る。この係数は、すべて加算すると17になることを特
徴としている。つまり、加重係数の総和が17になる。
【0026】702から出力された信号は、演算器70
3で定数17で割る演算がおこなわれ、その結果(商:
0〜30)を上位5ビットbufHとして、また、定数
17で割った余り0〜16を下位5ビットbufLとし
て誤差加算部402から出力する構成となっている。こ
こで、17で割る演算と同様な処理を同図703に示し
てある。つまり、y=INT(x/16* 241/25
6)は、y=x/17の演算と同様な処理が可能なこと
を示している。
【0027】本構成の特徴は、演算部703に於て入力
データを予め17で割ると、商bufHが0〜30にな
る為、加算部405で“bufH−15”の演算をした
結果が、絶対値で15(L(16)レベル)になり、2
55((M−1)レベル)÷15((L−1)レベル)
=17の演算で求められる17の値に誤差拡散係数の総
和をあわせてある。このような構成にすることにより、
集積誤差を求める演算部での割り算が省略できるだけで
なく、演算部703で入力信号のビット数を減らすこと
により、図3に示した誤差RAM407のメモリ量を減
らすことが可能となる。もちろん、VIdeo信号の濃
度が保存されるのはいうまでもない。
【0028】尚、図示はしていないが、誤差加算部40
2へ文字信号が入力された場合、図8に示したような誤
差拡散係数を切り換えるような構成となっている。つま
り、本実施の形態では、文字信号が入力された場合は、
誤差拡散係数がほぼどれも同じ値になっており、係数の
総和が17になっているマスクを用いることを特徴とす
る。
【0029】図3にもどり説明を続ける。誤差加算40
2から出力された下位5ビットの信号bufLは、比較
器403に入力され、乱数発生部404からの信号(0
〜16)と比較される。もし、butLの信号値の方
が、乱数発生部404からの信号より大きい場合は、比
較器403から“1”のBL信号を発生させ、逆に、小
さい場合は、“0”のBL信号を発生する構成となって
いる。尚、乱数発生部404のハード構成は、図7に示
したものと同様である為、ここでは、説明を省略する。
【0030】405の加算部では、誤差加算部402の
上位5ビットのbufH信号と比較器403のBL信号
が加算され、さらに定数15で減算した結果を、2値化
部406へ出力する。ここで、定数15を引くのは、誤
差加算部402で定数255を加算した為、255/1
7=15演算によって得られた定数15を引いている。
また、255/17の17という値は、誤差加算部40
2の内部の図7の演算部703で用いている“÷17”
から得られたものである。
【0031】2値化部406では、しきい値0より、大
きいか小さいかのみの判断をおこなっている。例えば、
もし、しきい値0より、入力データが大きい場合は、
“1”を出力して、発生する量子化誤差4ビットをメモ
リにそのまま保持する。この時の量子化誤差は、“入力
データー15”で演算される。また、しきい値0より、
入力データ値が小さい場合は、0を出力し、同様に発生
する量子化誤差4ビットをメモリにそのまま保持する構
成となっている。この時の量子化誤差は、“入力データ
−0”で演算される。この構成でのポイントは、ビット
を減らして演算した誤差値をそのままメモリーに保持
し、階調変換部の多値信号を扱う冒頭部分の誤差加算部
402に集積誤差演算をした補正信号値をフィードバッ
クさせることである。
【0032】以上説明してきたような処理をおこなった
信号値は、Video信号として画像処理部304から
出力され、プリンター部205から出力される構成とな
っている。
【0033】ところで、実施の形態1に於て、図3の比
較器403は、誤差加算部402からの信号bufLと
乱数発生部404との信号を比較して2値化していた
が、乱数発生部404の回路を図10に示したようなデ
ィザ発生回路801に変えることも同様な処理が可能な
ことはいうまでもない。すなわち、これは、0〜16ま
でのパターンをディザ発生回路で発生させて、誤差加算
部402のbufL信号と比較して2値化することにな
る。
【0034】この様に本実施の形態によれば、入力され
たVideo信号値に対して数画素おきに最大値を制御
した乱数値を生成し、かつ、絶対値の等しい乱数値を無
作為(ランダム)な正負もしくは負正の組で数画素おき
にVideo信号値に加算することでがさつきを押さえ
るがらもはき寄せやテクスチャの問題点を改善すること
ができる。
【0035】更に、従来の誤差拡散法では、量子化で発
生した誤差を保持しておくために、十分なメモリが必要
でありコストが高かったが、本実施の形態の構成では、
まず、入力されたVideo信号を任意の定数で割り、
商を上位ビット信号、余りを下位ビット信号とし、下位
ビット乱数もしくはディザ信号と比較して2値化して上
位ビットに加算するLレベルの疑似中間調処理をおこな
った後、そのLレベルの疑似中間調信号を誤差拡散処理
して発生した誤差を、入力されたVideo信号に対し
て隣接する画素の集積誤差として誤差補正することで、
誤差を保持するメモリのビット数を減らしコスト削減を
も可能とした。
【0036】尚、本実施の形態では3画素おきに乱数を
発生させ1画素おきに正負を反転させているが、これは
一般的には2α+1画素(α>0整数)おきに乱数を発
生し、α画素おきに正負を反転させると記述できる。
【0037】〈実施の形態2〉以下、本発明にかかる実
施の形態2の画像処理装置を説明する。なお、実施の形
態2において、実施の形態1と同様の構成については、
同一符号を付して、その詳細説明を省略する。
【0038】図11は、実施の形態2の階調変換処理部
304の詳細なブロック図である。同図において、実施
の形態1と異なる点は、乱数加算部901の部分であ
る。この901の詳細を説明したものが、図12〜15
である。
【0039】図12〜15において、“+、−”の記号
は、乱数を加算する画素をあらわしている。つまり、
“+”の記号の所では正の乱数値を加算し、“−”の記
号の所では負の乱数値を加算することをあらわしてい
る。このときの、ポイントは、実施の形態1と同様に○
で囲んだ組で絶対値が等しい乱数になるように制御し
て、Video信号に加算しているということである。
つまり、ランダムに正負もしくは負正の組でVideo
信号に乱数値を加算していることを特徴としている。
【0040】また、実施の形態1に示した図4のような
千鳥状の乱数加算のみならず、本実施の形態2では、図
12、14、15のような2画素とばしや、3画素とば
しのパターンで乱数を加算することでも、実施の形態1
と同様な効果を得られることを特徴としている。本実施
の形態では、Video信号に乱数を加算する画素を減
らすことにより、このざらつきを低減させている。
【0041】一方、ハードウェアの低減のために、図1
3に示したような、正負正負…、もしくは、負正負正…
と乱数で組合わせを切り換える処理を省略して、規則正
しく、乱数を付加する構成も可能である。
【0042】図12〜15のハード構成については、図
6に示した実施の形態に示したものと同様の考え方で構
成できる為、ここでは説明を省略する。
【0043】以上説明した処理をおこなった信号値は、
実施の形態1と同様な処理をおこなって、1bitのV
ideo信号として画像処理部304から出力され、プ
リンター部205から出力される構成となっている。
【0044】この様に実施の形態2によれば、実施の形
態1のように乱数を加算する画素が千鳥状の一松状のみ
ならず、図15に示した2画素飛ばしや図14に示した
3画素飛ばしの状態で乱数を加算することで、ざらつき
を目立たさせづに、はき寄せの問題や疑似輪郭の問題を
解決できる。
【0045】〈実施の形態3〉以下、本発明にかかる実
施の形態3の画像処理装置を説明する。なお、実施の形
態3において、実施の形態1と同様の構成については、
同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0046】図16は、実施の形態3の階調変換処理部
のブロック図である。同図において、実施の形態1、2
と異なる点は、誤差加算部1101の部分である。この
1101を詳細に説明したものが図17、18である。
【0047】図18(b)で実施の形態と異なる点は、
定数17での割り算が定数16の割り算になっているこ
とである。つまり、演算器1201、1202が単なる
ビットシフトで構成できるようになっている。本構成に
よると、複雑な演算が省略できるので、ハードウェアを
簡略化できる。
【0048】本実施の形態3のように、演算部1201
においてビットシフトで構成できる定数16の割り算に
すると、図16の誤差加算部1101から出力される上
位ビットbufHは、0〜31の5ビット、下位ビット
bufLは、0〜15の4ビットになることになる。こ
の場合、比較器403における下位ビットの2値化で、
BL信号値が“1”の場合、bufHは32になる可能
性がある為、演算器1102で定数16を引いても、実
際にはbufHは絶対値で0〜16(L(17)レベ
ル)の数になる。このとき、255((M−1)レベ
ル)÷16((L−1)レベル)=15.9375→1
6の演算で求められる16の値に誤差拡散係数の総和を
合わせてある。つまり、加重係数の総和が16である。
【0049】ところで、演算器1102で減算する定数
16は、255÷16=15.935→16の演算で求
められた値である。
【0050】15.9375を16にした結果、集積誤
差を求める演算部での割り算が省略できるだけでなく、
ハードウェアが簡略化でき、かつ、演算部1201で入
力信号のビット数を減らせ、誤差RAM407のメモリ
量を減らすことが可能となる。
【0051】以上説明した処理をおこなった信号値は、
実施の形態1と同様な処理をおこなって、1bitのV
ideo信号として画像処理部304から出力され、プ
リンター部205から出力される構成となっている。
【0052】実施の形態3は、実施の形態1と比較し
て、演算部1201のハード構成がビットシフトのみで
可能なので、ハードウェアが簡略化できるというメリッ
トがある。
【0053】実施の形態1、2、3については、すべて
2値化について述べてきた。つまり、図3、10、1
1、16の406において2値化を行なっていた。しか
し、本発明は、2値化に限定するものではなく、n(n
は2より大きい整数)値化処理においても同様な処理が
適用可能であることはいうまでもない。
【0054】また、本実施の形態は、誤差拡散法を用い
た処理のみに限定するものではなく、2値化部をディザ
処理やスクリーン処理などに変更しても、同様な効果が
得られることはいうまでもない。
【0055】一方、実施の形態では上位ビットと下位ビ
ットを分離した後に2値化する構成について述べてきた
が、本発明はこの構成に限定するものではなく、上位ビ
ットと下位ビットに分離せずに単純にn(n≧2の整
数)値化する構成についても、本発明の乱数の付加方法
が適用可能である。
【0056】さらに、誤差加算部402、1101にお
いて、上位ビットbufHを5ビットとした例を述べて
きたが、本発明は、これに限定するものではなく、上位
ビットbufHを3ビットや4ビットにすることも可能
である。
【0057】また乱数加算部は以下の3つの構成でも同
様効果が得られる。
【0058】(1)無作為に(乱数によって)符号を正
負もしくは負正の組で切り換えた一定値を、入力画像信
号値に応じて振幅制御して入力画像信号に対して付加す
る。
【0059】(2)入力画像信号値に応じて振幅制御し
た乱数値を、符号を正負と反転させながら入力画像信号
に対して一定周期で付加する。
【0060】(3)無作為に(乱数によって)符号を正
負もしくは負正の組で切り換えた乱数値を、入力画像信
号値に応じて振幅制御して入力画像信号に対して付加す
る。
【0061】以上本実施の形態1、2、3では、単色の
処理についてのみ述べてきたが、カラー画像についても
同様な処理が適用可能である。そのとき、各色に対し
て、乱数の付加量や付加周期などを変えることにより、
ざらつき感をより低減させることができる。
【0062】また、任意の色に付加情報を入れる場合、
本実施の形態の構成で付加する乱数信号値により、その
付加情報が乱れないように、付加情報を入れる色に対し
ては、乱数を付加しない構成にしても、他の色に乱数信
号値を付加することにより同様な効果が得られる。
【0063】
【発明の効果】以上説明した如く本発明によれば、入力
されたVideo信号値に対して偶数、奇数ラインそれ
ぞれ異なる位置で数画素おきに乱数値を生成し、かつ、
乱数値を無作為な正負もしくは負正の組で数画素おきに
Video信号値に加算することでがさつきを押さえな
がらもはき寄せやテクスチャの問題点を改善することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理装置全体の構成を示したブロック図。
【図2】画像処理部の構成を示したブロック図。
【図3】階調変換処理部の構成を示したブロック図。
【図4】乱数加算部の処理を説明するための図。
【図5】乱数加算部で用いられる信号のタイミングを示
した図。
【図6】乱数加算部の構成を示したブロック図。
【図7】乱数生成部の構成を示したブロック図。
【図8】誤差加算部で用いられる誤差拡散係数を示した
図。
【図9】誤差加算部の構成を示したブロック図。
【図10】階調変換処理部の他の構成を示したブロック
図。
【図11】実施の形態2における階調変換処理部の構成
を示したブロック図。
【図12】乱数加算部における処理を説明するための
図。
【図13】乱数加算部における処理を説明するための
図。
【図14】乱数加算部における処理を説明するための
図。
【図15】乱数加算部における処理を説明するための
図。
【図16】実施の形態3における階調変換処理部の構成
を示したブロック図。
【図17】誤差加算部で用いられる誤差拡散係数を示し
た図。
【図18】誤差加算部の構成を示したブロック図。
【図19】従来の問題点を説明するための図。
【符号の説明】
401 乱数加算部 402 誤差加算部 403 比較器 404 乱数発生部 405 加算器 406 2値化部 407 誤差RAM
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−179974(JP,A) 特開 平9−214760(JP,A) 特開 平6−297775(JP,A) 特開 平6−38044(JP,A) 特開 平5−191639(JP,A) 特開 平4−8062(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 H04N 1/60

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 mビットの入力画像情報をnビット(m
    >n)の画像情報に変換して出力する画像処理装置に於
    て、“2α+1”画素(αは0より大きい整数)おきに乱数
    信号値を生成する乱数信号生成手段と、 前記乱数信号生成手段で生成した乱数信号値をα画素お
    きに、無作為に正負もしくは負正の組とし、前記入力画
    像情報加算する乱数加算手段と、 前記乱数加算手段で得られた画像情報をnビットの画像
    情報に変換する画像形成手段とを有し、 前記乱数信号生成手段は、偶数ラインと奇数ラインにお
    いて、乱数の生成位置を異ならせた ことを特徴とする画
    像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記画像形成手段は、画像情報mビット
    の値を任意の定数で割り、商を上位ビット信号、余りを
    下位ビット信号とし、下位ビットを乱数と比較して2値
    化して上位ビットに加算するLレベルの疑似中間調手段
    と、 mビットMレベルの前記入力画像情報の信号から前記疑
    似中間調手段によって得られたLレベルの信号値を、n
    ビットに変換する誤差拡散処理に於て発生した誤差を、
    mビットMレベルの前記入力画像情報に対して誤差補正
    する誤差補正手段とを有することを特徴とする請求項1
    記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記誤差補正手段は、mビットMレベル
    の前記入力画像情報の信号から前記疑似中間調手段によ
    って得られたLレベルの信号を、nビットに変換する誤
    差拡散処理に於て発生した誤差に対し、加重係数の総和
    が、(M−1)/(L−1)となる加重係数で積和演算
    した値をmビットMレベルの前記入力画像情報に対して
    誤差補正することを特徴とする請求項2記載の画像処理
    装置。
  4. 【請求項4】 前記画像形成手段は、画像情報mビット
    の値を任意の定数で割り、商を上位ビット信号、余りを
    下位ビット信号とし、下位ビットをディザ信号と比較し
    て2値化して上位ビットに加算するLレベルの疑似中間
    調手段と、 mビットMレベルの前記入力画像情報の信号から前記疑
    似中間調手段によって得られたLレベルの信号を、nビ
    ットに変換する誤差拡散処理に於て発生した誤差を、m
    ビットMレベルの前記入力画像情報に対して誤差補正す
    る誤差補正手段とを有することを特徴とする請求項1記
    載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 mビットの入力画像情報をnビット(m
    >n)の画像情報に変換して出力する画像処理方法に於
    て、 “2α+1”画素(αは0より大きい整数)おきに乱数
    信号値を生成する乱数信号生成工程と、 前記乱数信号生成工程で生成した乱数信号値をα画素お
    きに、無作為に正負もしくは負正の組とし、前記入力画
    像情報に加算する乱数加算工程と、 前記乱数加算工程で得られた画像情報をnビットの画像
    情報に変換する画像形成工程とを有し、 前記乱数信号生成工程は、偶数ラインと奇数ラインにお
    いて、乱数の生成位置を異ならせたことを特徴とする画
    像処理方法。
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