JP2005057598A - カラー画像形成装置およびカラー画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プレビュー表示やサムネイル表示に必要な画像データを保持しておくための記憶領域を縮小する。
【解決手段】画像出力部6によって記録シート上に出力されるべき画像の画像データが画像メモリ4に書き込まれ、カラー表示装置7におけるプレビュー表示またはサムネイル表示の際には、その画像メモリ4に書き込まれて保持されている画像データが読み出される。そして、画像メモリ4から読み出されたCMYK各色成分の画像データに対して、プレビュー・サムネイル画像処理部8によって所定の処理が行われることにより、カラー表示装置7に入力すべきRGB各色成分のZビット画像データが生成される。画像メモリ4に書き込まれる画像データは、中間調処理後のCMYK各色成分の画像データであり、そのビット幅はカラー表示装置7に入力すべき画像データのビット幅Zよりも小さい。
【選択図】 図2

Description

この発明は、プレビュー機能などを有するカラー画像形成装置およびこれに適用されるカラー画像処理装置に関する。
たとえば、複数個のカラーCCD素子をライン状に配列して構成されたCCDイメージセンサで原稿画像を読み取って、このときCCDイメージセンサから出力されるRGB各色成分のアナログ画像信号をA/D変換して得られるカラー画像データに基づいて、用紙上に原稿画像をカラーで再現するカラー複写機が提供されている。
このようなカラー複写機において、さらなる高機能化の要求に応えるために、カラー表示器を備え、CCDイメージセンサで読み取った原稿画像を用紙上に再現(出力)する前に、その出力状態をカラー表示器にプレビュー表示させたり、CCDイメージセンサで読み取った複数の原稿画像をサムネイル表示(一覧表示)させたりすることが提案されている。
カラー表示器(たとえば、カラーLCDまたはカラーCRTディスプレイ)は、RGBの加法混色でフルカラーを出力する構成であることから、たとえば、下記特許文献1に開示された画像処理装置では、CCDイメージセンサで原稿画像を読み取って得られるRGB各色成分の画像データがメモリに保持され、このメモリに保持されたカラー画像データに基づいて、カラー表示器にプレビュー画像が表示されるようになっている。
特開平9−37096号公報
CCDイメージセンサで原稿画像を読み取って得られるRGB各色成分の画像データは、たとえば、8ビットデータであり、この8ビットのRGB各色成分の画像データをメモリに保持して、カラー表示器にプレビュー画像やサムネイル画像を表示させるためには、64MB以上の記憶容量を有するメモリが必要になる。メモリは記憶容量が大きいほど高価であるから、プレビュー表示やサムネイル表示のために画像データを保持しておくメモリとして、記憶容量が小さなものを採用することができれば、その分、カラー複写機のコストを低減させることができる。
そこで、この発明の目的は、プレビュー表示やサムネイル表示に必要な画像データを保持しておくための記憶領域を縮小できるカラー画像形成装置およびカラー画像処理装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、入力されるCMYK各色成分の画像データ(入力画像データ)に対して中間調処理を行うことにより、その入力画像データよりもビット幅が小さなCMYK各色成分の画像データを生成する中間調処理手段(37)と、この中間調処理手段によって生成されたCMYK各色成分の画像データを保持するための画像メモリ(4)と、この画像メモリに保持されたCMYK各色成分の画像データに基づいて、CMYK各色の色剤を用いてカラー画像を記録シート上に出力する画像出力手段(6)と、RGB各色成分の画像データに基づいて画像を表示するカラー表示装置(7)と、上記画像メモリに保持されたCMYK各色成分の画像データに対して、所定の処理を行うことにより、上記カラー表示装置に入力すべきRGB各色成分の画像データ(上記カラー表示装置に表示させるべき画像の各画素についてのRGB各色成分の画像データ)を生成する表示データ生成手段(8)とを含むことを特徴とするカラー画像形成装置である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
上記の構成によれば、画像メモリに保持されているCMYK各色成分の画像データに対して所定の処理が行われることにより、カラー表示装置に入力すべきRGB各色成分の画像データが生成され、この生成された画像データに基づいて、カラー表示装置に画像が表示される。
画像メモリに書き込まれる画像データは、中間調処理後のCMYK各色成分の画像データであり、たとえば、CCDイメージセンサなどによって原稿画像が読み取られることによって取得された画像データ(中間調処理前の画像データ)に比べて、そのビット幅が小さいから、上記の構成によれば、CCDイメージセンサなどによって原稿画像が読み取られることによって取得された画像データをメモリに保持させる従来構成に比べて、カラー表示装置に表示させる画像(たとえば、プレビュー画像またはサムネイル画像)の画像データを保存しておくための記憶領域を縮小することができる。
請求項2記載の発明は、上記表示データ生成手段は、CMYK各色成分ごとに、所定の縮小率に応じた画素数分の画像データの加算平均値を求める縮小処理を行って、その加算平均値を上記カラー表示装置に表示させるべき画像の1画素の画像データとして出力する縮小処理手段(82)を備えていることを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置である。
画像メモリに保持されたCMYK各色成分の画像データに基づいて記録シート上に出力されるカラー画像よりも、カラー表示装置に表示させるべき画像のサイズが小さい場合には、画像データの個数をカラー表示装置に表示させるべき画像を構成する画素数に応じた個数に縮小する必要がある。
縮小率とは、画像メモリに保持されたCMYK各色成分の画像データに基づいて記録シート上に出力されるカラー画像に対するカラー表示装置に表示すべき画像の比率をいう。
上記の構成によれば、縮小処理では、CMYK各色成分ごとに、縮小率に応じた画素分のビット幅変換後の画像データの加算平均値がカラー表示装置に表示すべき画像を構成する1画素の画像データとされる。
中間調処理手段によって行われる中間調処理は、いわゆる面積階調処理であって、その中間調処理後の画像データに基づいて記録シートなどに出力される画像は、画像濃度がドットの面積率(粗密)によって表現される。よって、縮小率に応じた画素分のビット幅変換後の画像データの加算平均値をカラー表示装置に表示すべき画像を構成する1画素の画像データとすることにより、良好な縮小処理を達成することができ、カラー表示装置に良好な画質の画像を表示させることができる。
請求項3記載の発明は、上記表示データ生成手段は、上記画像メモリに保持されたCMYK各色成分の画像データのビット幅と、上記カラー表示装置に入力すべきRGB各色成分の画像データのビット幅とに基づいて、上記縮小処理手段による縮小処理の際の縮小率の上限値を設定する縮小率制限手段(83)をさらに備えていることを特徴とする請求項2記載のカラー画像形成装置である。
縮小処理において縮小率が大きな値に設定されると、その縮小処理後の画像データに基づいてカラー表示装置に表示される画像に、いわゆる階調飛びを生じるおそれがある。
たとえば、画像メモリに保持された画像データ1ビットデータである場合、その画像データに基づいて記録シート上に出力される画像では、主走査方向16画素×副走査方向16画素(=256画素)のマトリクスによって256階調が表現される。この場合において、縮小率が大きな値に設定されて、16×16画素よりも少ない8×8画素分の画像データの加算平均値がカラー表示装置に表示すべき画像を構成する1画素の画像データとされると、その画像データに基づいてカラー表示装置に表示される画像では64階調しか表現されず、表示画像に疑似輪郭が現れるおそれがある。
上記の構成によれば、画像メモリに保持された画像データのビット幅とカラー表示装置に入力すべき画像データのビット幅とに基づいて、縮小処理における縮小率の上限値が適切に設定される。これにより、縮小処理後の画像データに基づいて、画像出力手段によって記録シート上に出力される画像と同等以上の階調を有する画像をカラー表示装置に表示させることができる。
請求項4記載の発明は、上記表示データ生成手段は、上記縮小処理手段よりも前段に、CMYK各色成分の画像データのビット幅を、上記カラー表示装置に入力すべきRGB各色成分の画像データのビット幅と同じビット幅に変換するビット幅変換処理手段(81)をさらに備えていることを特徴とする請求項2または3記載のカラー画像形成装置である。
この請求項4に記載されているように、縮小処理手段よりも前段にビット幅変換処理手段部が設けられて、縮小処理に先立ってビット幅変換処理が行われることにより、縮小処理後にビット幅変換処理処理を行う場合に比べて、カラー表示装置に表示される階調性を高めることができる。
請求項5記載の発明は、上記表示データ生成手段は、上記縮小処理手段よりも後段に、上記縮小処理手段から出力されるCMYK各色成分の画像データから、K色成分の画像データを含まないCMY各色成分の画像データを生成するCMY変換処理手段(84)と、このCMY変換処理手段によって生成されるCMY各色成分の画像データをRGB各色成分の画像データに変換するRGB変換処理手段(85)とをさらに備えていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のカラー画像形成装置である。
中間調処理手段による中間調処理(スクリーン処理)において、その中間処理後の画像データに基づいて記録シート上に出力される画像において、CMYK各色のスクリーン(網点)が互いに位置をずらして形成されるように、CMYK各色成分の画像データの位相を異ならせて処理が行われるる場合がある。このような処理が行われた場合、CMYK各色成分の画像データの位相がずれて、各画素位置においてCMYK各色成分の画像データのいくつかが「0」になっているために、この状態でCMY変換処理手段による処理が行われると、その処理後のCMY各色成分の画像データに基づいてカラー表示装置に表示される画像の色味が正しく出力れないおそれがある。
上記の構成によれば、縮小処理手段よりも後段にCMY変換処理手段が設けられている。縮小処理後のCMYK各色成分の画像データは、複数画素分のCMYK各色成分の画像データの各加算平均値であるから、各画素位置においてCMYK各色成分の画像データを正しく有している。したがって、縮小処理後にCMY変換処理手段による処理を行うことにより、カラー表示装置に正しい色味の画像を表示させることができる。
請求項6記載の発明は、上記カラー画像形成装置は、上記カラー表示装置に入力される画像データとはビット幅が異なる画像データに基づいて画像を表示する第2のカラー表示装置(70)を接続可能に構成されていて、上記RGB変換処理手段によって生成されるRGB各色成分の画像データのビット幅を上記第2のカラー表示装置に入力すべき画像データのビット幅に変換する第2のビット幅変換処理手段(87)をさらに含むことを特徴とする請求項5記載のカラー画像形成装置である。
この構成によれば、RGB変換処理手段よりも前段に設けられた各処理手段を、カラー表示装置に入力すべき画像データの生成と、第2のカラー表示装置に入力すべき画像データの生成とで共用することができる。よって、第2のカラー表示装置を接続可能な構成のカラー画像形成装置を大幅なコストアップを招くことなく得ることができる。
請求項7記載の発明は、CMYK各色の色剤を用いてカラー画像を記録シート上に形成するカラー画像形成装置に適用されるカラー画像処理装置であって、中間調処理が施されたCMYK各色成分の画像データを保持するための画像メモリ(4)と、この画像メモリに保持されたCMYK各色成分の画像データに対して、所定の処理を行うことにより、上記カラー画像形成装置に備えられているカラー表示装置(7)に表示させるべき画像の各画素についてのRGB各色成分の画像データを生成する表示データ生成手段(8)とを含むことを特徴とするカラー画像処理装置である。
この発明によれば、請求項1に関連して述べた効果と同様な効果を得ることができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るディジタルカラー複合機の構成を示すブロック図である。このディジタルカラー複合機は、コピー機能、プリンタ機能およびファクシミリ機能を有しており、原稿画像を光学的に読み取って、その原稿画像に対応したアナログ画像信号を出力するCCDイメージセンサ1と、このCCDイメージセンサ1が出力するアナログ画像信号をA/D変換して多値(0〜255)のディジタルデータ(画像データ)を出力するA/D変換回路2と、A/D変換回路2が出力する画像データに対して各種の処理を施すための画像処理部3と、画像データを記憶しておくための画像メモリ4と、この画像メモリ4に対する画像データの書込みおよび読出しを制御するためのメモリ制御部5とを備えている。
CCDイメージセンサ1は、複数個のカラーCCD素子がライン状に配列されたラインCCDイメージセンサであって、このCCDイメージセンサ1による原稿画像の読み取りは、カラーCCD素子の配列方向の電気的な主走査と、CCDイメージセンサ1の原稿に対する相対的な移動による副走査とによって達成される。カラーCCD素子は、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタを有するものであり、原稿画像を構成している各画素ごとにRGB各色成分のアナログ画像信号を出力する。
A/D変換回路2は、CCDイメージセンサ1が出力するRGB各色成分のアナログ画像信号をそれぞれA/D変換して、RGB各色成分ごとに8ビットの画像データを出力する。
画像処理部3は、マイクロコンピュータがプログラム処理を実行することにより、シェーディング補正処理部31、入力補正処理部32、UCR・黒生成処理部33、色補正処理部34、γ補正処理部35、フィルタ処理部36および中間調処理部37を実質的に備えている。
シェーディング補正処理部31は、A/D変換回路2から入力される画像データに対して、CCDイメージセンサ1のCCD画素間の感度や原稿を照明する光源の配光特性のばらつきに起因した読取り濃度むらを補償するためのシェーディング補正処理を行う。
入力補正処理部32は、シェーディング補正処理後の画像データに対して、原稿画像の濃度に比例する階調特性を持たせるための入力γ処理を行う。また、入力γ処理後のRGB各色成分の画像データを、それぞれの補色であるCMY3原色の各色濃度に比例した画像データに変換する処理を行う。
UCR・黒生成処理部33は、各画素ごとに、CMY各色成分の画像データを用いてブラック(K)の色成分の画像データ(黒データ)を生成する黒生成処理を行うとともに、その生成した黒データを用いて下色除去(UCR:Under Color Reduction)処理を行う。黒生成処理では、CMY各色成分の画像データの最小値が検出されて、この最小値に所定のUCR率を乗じることにより、黒データが生成される。そして、下色除去処理では、CMY各色成分の画像データから黒データが減じられることにより、下色除去処理後のCMY各色成分の画像データがそれぞれ生成される。
このように、黒生成処理および下色除去処理が行われて、CMY各色成分の画像データの一部が黒データに置き換えられることにより、画像出力の際のカラートナーの消費量の低減を図ることができる。また、黒データが生成される結果、黒トナーを用いて記録シートに画像が形成されるので、その出力画像における無彩色の再現性を向上させることができる。
色補正処理部34は、UCR・黒生成処理部33から入力されるCMYK各色成分の画像データに対して、出力画像における色再現性を向上させるための色補正処理を行う。
γ補正処理部35は、色補正処理部34による色補正処理後のCMYK各色成分の画像データに対して、出力画像の濃度に比例する階調特性を持たせるための出力γ処理を行う。
フィルタ処理部36は、γ補正処理部35による出力γ処理後の各画素についてのCMYK各色成分の画像データに対して、その画素が属する領域に応じたフィルタ処理を行う。たとえば、文字領域に属する画素の画像データに対しては、画像のエッジ(輪郭)を強調するためのエッジ強調フィルタ処理を行い、網点領域に属する画素の画像データに対しては、画像を平滑化するための平滑化フィルタ処理を行う。
中間調処理部37は、2値誤差拡散処理や16値ディザ処理(スクリーン処理)に代表される中間調処理(面積階調処理)を行うものであって、フィルタ処理部36から入力されるCMYK各色成分の8ビット(256値)画像データを、CMYK各色成分のX(X:1以上の整数)ビットの画像データに変換する。2値誤差拡散処理では、フィルタ処理部36によるフィルタ処理後の8ビットの画像データが1ビット(X=1)の画像データに変換される。また、16値ディザ処理では、ディザマトリクスが用いられて、フィルタ処理部36によるフィルタ処理後の8ビットの画像データが4ビット(X=4)の画像データに変換される。中間調処理後のCMYK各色成分のXビットの画像データは、中間調処理部37からメモリ制御部5に向けて出力される。
メモリ制御部5は、画像処理部3からコピアI/Fを介して入力される画像データを画像メモリ4に書き込む。また、メモリ制御部5には、パーソナルコンピュータ(図示せず)から送られてくる画像データおよびファクシミリ通信によって受信する画像データが、それぞれプリンタI/Fおよびファクシミリ(FAX)I/Fを介して入力されるようになっている。プリンタI/Fから入力される画像データは、CMYK各色成分のP(P:1以上の整数)ビット画像データであり、この画像データに対してはすでに上述のような中間調処理が施されている。また、ファクシミリI/Fから入力される画像データは、CMYK各色成分のF(F:1以上の整数)ビット画像データであり、この画像データに対してもすでに上述のような中間調処理が施されている。
画像メモリ4に書き込まれた画像データは、たとえば、このディジタルカラー複合機の本体上部に配置された操作パネルが使用者によって操作されて、プリント出力が指示されると、画像メモリ4から読み出されて、用紙などの記録シート上にカラー画像を出力する画像出力部6に与えられる。画像出力部6は、たとえば、ブラック(K)、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の単色トナー像を記録シート上にそれぞれ形成するための4つの画像形成部が、この順で記録シートの搬送方向の上流側から1列に配列されたタンデム型と呼ばれる構造を有しており、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの単色トナー像を記録シート上で重ね合わせることにより、原稿画像に対応したフルカラー画像を記録シート上に形成(再現)する。
このディジタルカラー複合機はさらに、画像出力部6による記録シート上への画像出力状態をプレビュー表示したり、画像出力部6によって出力可能な複数の画像をサムネイル表示(一覧表示)したりするためのカラー表示装置7と、このカラー表示装置7におけるプレビュー表示およびサムネイル表示のための画像処理を行うプレビュー・サムネイル画像処理部8とを備えている。
画像出力部6によって記録シート上に出力可能な画像を構成する各画素についてのCMYK各色成分の画像データが画像メモリ4に保持されている状態で、たとえば、このディジタルカラー複合機の本体上部に配置された操作パネルが使用者によって操作されて、プレビュー表示またはサムネイル表示が指示されると、メモリ制御部5によって、その画像メモリ4に保持されている画像データが読み出される。
画像メモリ4から読み出された画像データ(CMYK各色成分の画像データ)は、プレビュー・サムネイル画像処理部8に与えられて、カラー表示装置7に適したRGB各色成分の画像データに変換される。すなわち、中間調処理部37による中間調処理後のCMYK各色成分のXビットの画像データが画像メモリ4に保持されている場合、そのCMYK各色成分のXビットの画像データがRGB各色成分のZ(Z:2以上の整数)ビットの画像データに変換される。また、プリンタI/Fからメモリ制御部5に入力されたCMYK各色成分のPビットの画像データが画像メモリ4に保持されている場合、そのCMYK各色成分のPビットの画像データがRGB各色成分のZビットの画像データに変換される。さらにまた、ファクシミリI/Fからメモリ制御部5に入力されたCMYK各色成分のFビットの画像データが画像メモリ4に保持されている場合、そのCMYK各色成分のFビットの画像データがRGB各色成分のZビットの画像データに変換される。こうしてプレビュー・サムネイル画像処理部8で生成されたRGB各色成分のZビットの画像データがカラー表示装置7に入力されると、その画像データに基づいて、カラー表示装置7にプレビュー画像またはサムネイル画像が表示される。
なお、カラー表示装置7に入力される画像データのビット幅Zは、たとえば、Z=8であり、メモリ制御部5に入力される画像データのビット幅X、FまたはPは、カラー表示装置7に入力される画像データのビット幅Zよりも小さい。
図2は、プレビュー・サムネイル画像処理部8の構成を示すブロック図である。プレビュー・サムネイル画像処理部8は、マイクロコンピュータがプログラム処理を実行することにより、ビット幅変換処理部81、縮小処理部82、縮小率判定処理部83、CMY変換処理部84、RGB変換処理部85およびγ補正・色補正処理部86を実質的に備えている。
ビット幅変換処理部81は、メモリ制御部5によって画像メモリ4から読み出されて入力されるCMYK各色成分のXビット、PビットまたはFビットの画像データをZビットの画像データにビット幅変換する。このビット幅変換は、入力画像データをDinとし、ビット幅変換後の画像データをDoutとし、また、入力画像データのビット幅をn(=X、PまたはF)とし、ビット幅変換後の画像データのビット幅をm(=Z)すると、下記式(1)の演算を行うことにより達成される。
Dout=(2m−1)×Din/(2n−1) ・・・・・・(1)
なお、ビット幅変換は、入力画像データをビットシフトさせることによっても達成できるが、たとえば、4ビットの画像データを8ビットの画像データにビット幅変換する場合を例にとると、ビットシフトの手法では、ビット幅変換後の画像データは「0」〜「240」の範囲内のデータとなり、「241」〜「255」の範囲のデータが欠落してしまうので、カラー表示装置7に高画質の画像を表示させるためには、上記式(1)の演算によってビット幅変換が達成されることが好ましい。
縮小処理部82は、ビット幅変換後のCMYK各色成分のZビットの画像データに対して縮小処理を行うことにより、カラー表示装置7に表示すべき画像(プレビュー画像またはサムネイル画像の1コマ)を構成する各画素についてのCMYK各色成分のZビットの画像データを生成する。縮小処理では、CMYK各色成分について、縮小率に応じた画素分のビット幅変換後の画像データの加算平均値がカラー表示装置7に表示すべき画像を構成する1画素の画像データとされる。たとえば、縮小率が10%のときは、CMYKの各色成分について、ビット幅変換後の画像データの主走査方向10画素×副走査方向10画素分を加算し、その加算値を100で除算した結果が、カラー表示装置7に表示すべき画像の1画素分の画像データ(縮小処理後の画像データ)とされる。ここで、縮小率とは、プレビュー・サムネイル画像処理部8(縮小処理部82)に入力される画像データ(画像メモリ4に保持されている画像データ)に基づいて画像出力部6によって記録シート上に出力される画像に対するカラー表示装置7に表示すべき画像の比率をいう。
プレビュー・サムネイル画像処理部8(縮小処理部82)に入力される画像データは、画像処理部3の中間調処理部37による中間調処理後の画像データである。中間調処理は、いわゆる面積階調処理であって、その中間調処理後の画像データに基づいて記録シートなどに出力される画像は、画像濃度がドットの面積率(粗密)によって表現される。よって、縮小率に応じた画素分のビット幅変換後の画像データの加算平均値をカラー表示装置7に表示すべき画像を構成する1画素の画像データとすることにより、良好な縮小処理を達成することができ、カラー表示装置7に良好な画質の画像を表示させることができる。
ところが、縮小処理において縮小率が大きな値に設定されると、その縮小処理後の画像データに基づいてカラー表示装置7に表示される画像に、いわゆる階調飛びを生じるおそれがある。たとえば、プレビュー・サムネイル画像処理部8に入力される画像データが1ビットデータ(X、FまたはP=1)である場合、その画像データに基づいて画像出力部6によって記録シート上に出力される画像では、主走査方向16画素×副走査方向16画素(=256画素)のマトリクスによって256階調が表現される。この場合において、縮小率が大きな値に設定されて、16×16画素よりも少ない8×8画素分の画像データの加算平均値がカラー表示装置7に表示すべき画像を構成する1画素の画像データとされると、その画像データに基づいてカラー表示装置7に表示される画像では64階調しか表現されず、表示画像に疑似輪郭が現れるおそれがある。したがって、画像出力部6によって記録シート上に出力される画像と同等以上の階調を有する画像をカラー表示装置7に表示させるためには、縮小処理における縮小率を(1/16)×100=6.25%以下に制限する必要がある。
そこで、この実施形態では、縮小率判定処理部83が備えられており、プレビュー・サムネイル画像処理部8に入力される画像データのビット幅X、PまたはFおよびビット幅変換処理後の画像データのビット幅Zに応じて、縮小処理部82による縮小処理での縮小率の制限値(上限値)が設定されるようになっている。縮小率制限値は、プレビュー・サムネイル画像処理部8に入力される画像データのビット幅をnとし、カラー表示装置7に入力すべき画像データのビット幅をm(=Z)とすると、下記式(2)に従って演算される。
縮小率(%)≦100×{(2m−1)/(2n−1)}-1/2 ・・・・・(2)
このように縮小率に制限が加えられることにより、縮小処理後の画像データに基づいて、2m階調以上の階調を有する画像をカラー表示装置7に表示させることができる。
なお、ビット幅変換処理と縮小処理とは、その処理の順序が入れ替えて行われてもよい。すなわち、縮小処理部82の後段にビット幅変換処理部81が設けられてもよい。ただし、この実施形態の構成のように、ビット幅変換処理部81が縮小処理部82の前段に設けられて、縮小処理に先立ってビット幅変換処理が行われることが好ましく、こうすることにより、縮小処理後にビット幅変換処理処理を行う場合に比べて、縮小処理およびビット幅変換処理後の画像データの取り得る値の種類(範囲)が多くなるから、より良好な階調の画像をカラー表示装置7に表示させることができる。
CMY変換処理部84は、画像処理部3のUCR・黒生成処理部33による黒生成処理の逆処理を行うことにより、縮小処理部82による縮小処理後のCMYK各色成分の画像データから黒データが除去されたCMY各色成分の画像データを生成する。すなわち、縮小処理後のCMY各色成分の画像データに黒データを加えることにより、CMY各色成分のZビット画像データを生成する。そして、黒データを「0」にする。
画像処理部3の中間調処理部37による中間調処理(スクリーン処理)において、その中間処理後の画像データに基づいて記録シート上に出力される画像において、CMYK各色のスクリーン(網点)が互いに位置をずらして形成されるように、CMYK各色成分の画像データの位相を異ならせて処理が行われるる場合がある。このような処理が行われた場合、CMYK各色成分の画像データの位相がずれて、各画素位置においてCMYK各色成分の画像データのいくつかが「0」になっているために、この状態でCMY変換処理部84による処理が行われると、その処理後のCMY各色成分の画像データに基づいてカラー表示装置7に表示される画像の色味が正しく出力れないおそれがある。そこで、この実施形態では、縮小処理部82の後段にCMY変換処理部84を設けている。縮小処理後のCMYK各色成分の画像データは、複数画素分のCMYK各色成分の画像データの各加算平均値であるから、各画素位置においてCMYK各色成分の画像データを正しく有している。したがって、縮小処理後にCMY変換処理部84による処理を行うことにより、カラー表示装置7に正しい色味の画像を表示させることができる。
RGB変換処理部85は、画像処理部3の入力補正処理部32によるRGB→CMY変換処理の逆処理を行うことにより、CMY変換処理部84による処理後のCMY各色成分の画像データを、CMY各色の補色であるRGB3原色の各色濃度(輝度)に比例したZビット画像データに変換する。
γ補正・色補正処理部86は、RGB変換処理部85によって生成されたRGB各色成分のZビット画像データに対して、カラー表示装置7の出力特性(発色特性)に応じて、カラー表示装置7に表示される画像の色味を画像出力部6によって記録シート上に出力される画像の色味に合わせるための色補正処理、およびカラー表示装置7の輝度に比例する階調特性を持たせるためのγ補正処理を行う。色補正処理およびγ補正処理後のRGB各色成分のZビット画像データは、カラー表示装置7に向けて出力され、これにより、そのRGB各色成分のZビット画像データに基づくプレビュー画像またはサムネイル画像がカラー表示装置7に表示される。
以上のように、この実施形態によれば、画像出力部6によって記録シート上に出力されるべき画像の画像データが画像メモリ4に書き込まれ、この画像メモリ4に書き込まれて保持されている画像データに基づいて、カラー表示装置7にプレビュー画像またはサムネイル画像が表示される。画像メモリ4に書き込まれる画像データは、中間調処理後のCMYK各色成分の画像データであり、そのビット幅はカラー表示装置7に入力すべき画像データのビット幅Zよりも小さく、また、CCDイメージセンサ1によって原稿画像を読み取ることによって取得した画像データのビット幅よりも小さいから、カラー表示装置7に入力される画像データと同じビット幅の画像データをメモリに保持させる構成や、CCDイメージセンサ1によって原稿画像を読み取ることによって取得した画像データをメモリに保持させる構成に比べて、プレビュー表示やサムネイル表示に必要な画像データを保存しておくための記憶領域を縮小することができる。
この発明の一実施形態の説明は以上の通りであるが、この発明は他の形態で実施することもできる。たとえば、図2に二点鎖線で示すように、上記の実施形態に係るディジタルカラー複合機に、カラー表示装置7とはビット幅の異なるY(Y:2以上の整数)ビット画像データに基づいて画像を表示するカラー表示装置70が追加接続できるようにされてもよい。この場合、カラー表示装置70への入力画像データとして、RGB各色成分のYビット画像データを生成する必要がある。RGB各色成分のYビット画像データを生成するためには、たとえば、プレビュー・サムネイル画像処理部8と並列に、画像メモリ4から読み出されて入力されるCMYK各色成分のXビット、PビットまたはFビットの画像データをYビットの画像データにビット幅変換した後、このビット幅変換後の画像データに対して、縮小処理、CMY変換処理、RGB変換処理、色補正処理およびγ補正処理などを行う処理部を設けてもよい。また、図2に二点鎖線で示すように、RGB変換処理部85の後段に、γ補正・色補正処理部86と並列にγ補正・色補正・ビット幅変換処理部87を設けて、このγ補正・色補正・ビット幅変換処理部87によって、RGB各色成分のZビット画像データをYビット画像データに変換するようにしてもよい。この場合、カラー表示装置7に入力すべきZビット画像データの生成と、カラー表示装置70に入力すべきYビット画像データの生成とで、ビット幅変換処理部81、縮小処理部82、縮小率判定処理部83、CMY変換処理部84およびRGB変換処理部85を共用することができ、ディジタルカラー複合機のコストアップを抑えることができる。
γ補正・色補正・ビット幅変換処理部87は、RGB変換処理部85によって生成されたRGB各色成分のZビット画像データに対して、カラー表示装置70の出力特性(発色特性)に応じて、カラー表示装置70に表示される画像の色味を画像出力部6によって記録シート上に出力される画像の色味に合わせるための色補正処理、および、カラー表示装置70の輝度に比例する階調特性を持たせるとともにビット幅をZからYに変換するためのγ補正・ビット幅変換処理を行う。γ補正・ビット幅変換処理は、予め作成されたルックアップテーブルを用いて達成することができる。たとえば、Z=8、Y=7の場合、図3に示すような特性を有するルックアップテーブルを用いて、RGB各色成分の8ビット画像データをRGB各色成分の7ビット画像データに変換することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この発明の一実施形態に係るディジタルカラー複合機の構成を示すブロック図である。 プレビュー・サムネイル画像処理部の構成を示すブロック図である。 γ補正・ビット幅変換処理で用いられるルックアップテーブルの特性例を示す図である。
符号の説明
3 画像処理部
4 画像メモリ
5 メモリ制御部
6 画像出力部
7 カラー表示装置
8 プレビュー・サムネイル画像処理部
37 中間調処理部
70 カラー表示装置
81 ビット幅変換処理部
82 縮小処理部
83 縮小率判定処理部
84 CMY変換処理部
85 RGB変換処理部
86 γ補正・色補正処理部
87 γ補正・色補正・ビット幅変換処理部

Claims (7)

  1. 入力されるCMYK各色成分の画像データに対して中間調処理を行うことにより、その入力画像データよりもビット幅が小さなCMYK各色成分の画像データを生成する中間調処理手段と、
    この中間調処理手段によって生成されたCMYK各色成分の画像データを保持するための画像メモリと、
    この画像メモリに保持されたCMYK各色成分の画像データに基づいて、CMYK各色の色剤を用いてカラー画像を記録シート上に出力する画像出力手段と、
    RGB各色成分の画像データに基づいて画像を表示するカラー表示装置と、
    上記画像メモリに保持されたCMYK各色成分の画像データに対して、所定の処理を行うことにより、上記カラー表示装置に入力すべきRGB各色成分の画像データを生成する表示データ生成手段と
    を含むことを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 上記表示データ生成手段は、CMYK各色成分ごとに、所定の縮小率に応じた画素数分の画像データの加算平均値を求める縮小処理を行って、その加算平均値を上記カラー表示装置に表示させるべき画像の1画素の画像データとして出力する縮小処理手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
  3. 上記表示データ生成手段は、上記画像メモリに保持されたCMYK各色成分の画像データのビット幅と、上記カラー表示装置に入力すべきRGB各色成分の画像データのビット幅とに基づいて、上記縮小処理手段による縮小処理の際の縮小率の上限値を設定する縮小率制限手段をさらに備えていることを特徴とする請求項2記載のカラー画像形成装置。
  4. 上記表示データ生成手段は、上記縮小処理手段よりも前段に、CMYK各色成分の画像データのビット幅を、上記カラー表示装置に入力すべきRGB各色成分の画像データのビット幅と同じビット幅に変換するビット幅変換処理手段をさらに備えていることを特徴とする請求項2または3記載のカラー画像形成装置。
  5. 上記表示データ生成手段は、上記縮小処理手段よりも後段に、
    上記縮小処理手段から出力されるCMYK各色成分の画像データから、K色成分の画像データを含まないCMY各色成分の画像データを生成するCMY変換処理手段と、
    このCMY変換処理手段によって生成されるCMY各色成分の画像データをRGB各色成分の画像データに変換するRGB変換処理手段と
    をさらに備えていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
  6. 上記カラー画像形成装置は、
    上記カラー表示装置に入力される画像データとはビット幅が異なる画像データに基づいて画像を表示する第2のカラー表示装置を接続可能に構成されていて、
    上記RGB変換処理手段によって生成されるRGB各色成分の画像データのビット幅を上記第2のカラー表示装置に入力すべき画像データのビット幅に変換する第2のビット幅変換処理手段をさらに含むことを特徴とする請求項5記載のカラー画像形成装置。
  7. CMYK各色の色剤を用いてカラー画像を記録シート上に形成するカラー画像形成装置に適用されるカラー画像処理装置であって、
    中間調処理が施されたCMYK各色成分の画像データを保持するための画像メモリと、
    この画像メモリに保持されたCMYK各色成分の画像データに対して、所定の処理を行うことにより、上記カラー画像形成装置に備えられているカラー表示装置に表示させるべき画像の各画素についてのRGB各色成分の画像データを生成する表示データ生成手段と
    を含むことを特徴とするカラー画像処理装置。
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