JP4459837B2 - 画像処理装置、画像処理方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、および記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、および記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、および記録媒体に関するものである。
従来、多値の入力画像を、少値もしくは二値での出力能力のみを持つ装置で出力する場合や、データ量を削減する目的とする場合、入力画像の多値数より少ない値の出力画像に変換する中間調処理技術が用いられている。
この中間調処理方法として、鮮鋭性に優れた誤差拡散法や平均誤差最小法といった量子化誤差を周辺の画素位置で補償する誤差補償型中間調処理方式や、粒状性に優れたディザ法がある。
また、粒状性に優れたディザ法と、鮮鋭性に優れた誤差拡散法を組み合わせた技術がある。以下、この組み合わせた技術を、ディザ閾値誤差拡散処理技術と呼ぶことにする。このディザ閾値誤差拡散処理技術では、多値の入力画像を誤差拡散法による量子化処理によって量子化し、その量子化閾値はディザ処理におけると同様、画素位置に応じた値を用いるものである。
また別の中間調処理方法として、画像の特徴に応じて、誤差拡散法で用いる閾値と、ディザ閾値誤差拡散処理法で用いる閾値とのいずれかを選択して用いることで両手法の利点を生かしたハーフトーン処理結果を得る技術がある。
さらに別の中間調処理方法として、ディザ閾値誤差拡散処理と誤差拡散処理とを、画像の特徴に応じて切り替えることで両手法の利点を生かしたハーフトーン処理結果を得る技術として、画像データがディザ法に適する画像近傍では閾値をディザマトリクスに類似する形で変動させることにより拡散誤差マトリクスのマトリクスサイズを小さくしマトリクスの要素を小さくし、その一方で、画像データが誤差拡散法に適する画像近傍では閾値を一定値になるように設定することにより拡散誤差マトリクスのマトリクスサイズを大きくしてマトリクスの要素を大きくする画像処理装置が考案されている(特許文献1)。
特開平11−331588号公報
特許文献1の技術では、画像データがディザ法に適する画像近傍では閾値をディザマトリクスに類似する形で変動させて、拡散誤差マトリクスのマトリクスサイズを小さくしマトリクスの要素を小さくすることでディザ法に近いハーフトーン処理を行っているが、しかしながら、ディザ法に適する領域と、誤差拡散法に適する領域との境界部で中間調処理を施す場合、境界部を境として処理方式を異ならせることによって、白抜けなどの画質劣化が生じる。この画質劣化は、後述するように平均量子化誤差が一定でないために生じるものである。
図22は、従来のディザ閾値誤差拡散処理方式による画像状態を検査するために入力する原稿画像である。図23〜25は、図22に示された原稿画像を読み取って従来のディザ閾値誤差拡散処理方式により処理された文字領域の画像を示す模式図である。ここでは、画像中の文字領域内部においては閾値をディザマトリクスに類似する形で変動させ、かつ文字領域の境界部では閾値を一定にして2値化処理を施した。
図22は入力する原稿画像であり、背景は階調値0であり、文字の階調値は画像2201が63、画像2202が127、画像2203が192である。階調値は0以上255以下の整数値をとり、値が大きいほど濃度が高い。使用したディザマトリクスは、平均量子化誤差が0となるよう設計したものである。
図23、図24、図25は文字領域の境界部で閾値をそれぞれ81、127、173として画像を処理した結果の画像を示している。後述するが、入力階調値が63の時は閾値81、入力階調値が127の時は閾値127、入力階調値が192の時は閾値173とすることで、平均量子化誤差は略0となる。
ここで、画像の全領域で平均量子化誤差が略一定値0となっている図23の画像2301、図24の画像2302、および図25の画像2503では、白抜けやぼけがあらわれていないノイズのほとんど発生しない画像となっている。
しかしながら、これらに比較して、文字の縁の部分で平均量子化誤差が略0となっていない場合、以下のような画質劣化が発生する。すなわち、図23の画像2302、2303、図24の画像2403、に示すように文字の内側で白抜けが発生する。また、図24の画像2401、および図25の画像2501、2502のように文字に近い背景部でドットが打たれて文字がぼけるといった現象が発生する。
本発明では、誤差補償型中間調処理方式において閾値を切り換える際の画質劣化を抑制して、粒状性と鮮鋭性に優れた高画質な画像処理装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、画像処理装置であって、入力する画像情報の注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出手段と、前記注目画素に対して、階調値と閾値との対応関係を表すテーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を用いるか、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を用いるかを選択する閾値選択手段と、前記修正入力値算出手段が算出した注目画素位置の修正入力値に対して、前記閾値選択手段が選択した閾値に基づいて閾値を決定して出力階調値を決定する出力階調値決定手段と、前記出力階調値決定手段が決定した出力階調値と前記修正入力値との差分を前記誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出手段と、前記入力する画像情報のエッジ度を判定する特徴判定手段とを備え、前記閾値マトリックスは、複数の出力ドットパターンに基づいて各々算出された各画素位置における前記修正入力値から求められた閾値の集合であり、前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ同一であり、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とは、各画素位置において前記修正入力値から前記出力階調値を減じた値を平均した値であり、前記閾値選択手段は、前記特徴判定手段が前記入力する画像情報のエッジ度が高いと判定した場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択することを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ0であることを特徴とする。
また、請求項にかかる発明は、請求項1又は2に記載の画像処理装置において、前記閾値選択手段は、前記特徴判定手段が前記入力する画像情報のエッジ度が低いと判定した場合、前記閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を選択することを特徴とする。
また、請求項にかかる発明は、画像処理装置であって、入力する画像情報の注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出手段と、前記注目画素に対して、階調値と閾値との対応関係を表すテーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を用いるか、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を用いるかを選択する閾値選択手段と、前記修正入力値算出手段が算出した注目画素位置の修正入力値に対して、前記閾値選択手段が選択した閾値に基づいて閾値を決定して出力階調値を決定する出力階調値決定手段と、前記出力階調値決定手段が決定した出力階調値と前記修正入力値との差分を前記誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出手段とを備え、前記閾値マトリックスは、予め定められた複数の出力ドットパターンのそれぞれについて、定常状態をなしえている時の各画素位置において各々算出された前記修正入力値から、予め定められたドットパターンになるために求められた閾値の範囲に基づいて各々決定された閾値の集合であり、前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ同一であり、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差は、各画素位置において前記修正入力値から前記出力階調値を減じた値を平均した値であり、前記閾値選択手段は、前記注目画素の入力階調値および前記注目画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが、低濃度および高濃度のいずれかである場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択することを特徴とすることを特徴とする。
また、請求項にかかる発明は、請求項に記載の画像処理装置において、前記閾値選択手段は、前記注目画素の入力階調値および前記処理対象画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが、低濃度および高濃度のいずれかである場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択し、前記注目画素の入力階調値および前記注目周辺の入力階調値が中濃度である場合、前記閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を選択することを特徴とする。
また、請求項にかかる発明は、画像処理装置であって、入力する画像情報の注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出手段と、前記注目画素に対して、階調値と閾値との対応関係を表すテーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を用いるか、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を用いるかを選択する閾値選択手段と、前記修正入力値算出手段が算出した注目画素位置の修正入力値に対して、前記閾値選択手段が選択した閾値に基づいて閾値を決定して出力階調値を決定する出力階調値決定手段と、前記出力階調値決定手段が決定した出力階調値と前記修正入力値との差分を前記誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出手段とを備え、前記閾値マトリックスは、予め定められた複数の出力ドットパターンのそれぞれについて、定常状態をなしえている時の各画素位置において各々算出された前記修正入力値から、予め定められたドットパターンになるために求められた閾値の範囲に基づいて各々決定された閾値の集合であり、前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ同一であり、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差は、各画素位置において前記修正入力値から前記出力階調値を減じた値を平均した値であり、前記閾値選択手段は、前記注目画素の入力階調値および前記注目画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが低濃度である場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択し、上記以外の場合、前記閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を選択することを特徴とする。
また、請求項にかかる発明は、修正入力値算出手段と、閾値選択手段と、出力階調値決定手段と、誤差値算出手段と、特徴判定手段とを備えた画像処理装置において実現される画像処理方法であって、前記修正入力値算出手段によって、入力する画像情報の注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出工程と、前記閾値選択手段によって、前記注目画素に対して、階調値と閾値との対応関係を表すテーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を用いるか、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を用いるかを選択する閾値選択工程と、前記出力階調値決定手段によって、前記修正入力値算出工程で算出した注目画素位置の修正入力値に対して、前記閾値選択工程で選択した閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定工程と、前記誤差値算出手段によって、前記出力階調値決定工程で決定した出力階調値と前記修正入力値との差分を前記誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出工程と、前記特徴判定手段によって、前記入力する画像情報のエッジ度を判定する特徴判定行程とを含み、前記閾値マトリックスは、予め定められた複数の出力ドットパターンのそれぞれについて、定常状態をなしえている時の各画素位置において各々算出された前記修正入力値から、予め定められたドットパターンになるために求められた閾値の範囲に基づいて各々決定された閾値の集合であり、前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ同一であり、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差は、各画素位置において前記修正入力値から前記出力階調値を減じた値を平均した値であり、前記閾値選択工程では、前記特徴判定工程で前記入力する画像情報のエッジ度が高いと判定した場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択することを特徴とする。
また、請求項にかかる発明は、請求項に記載の画像処理方法において、前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ0であることを特徴とする。
また、請求項にかかる発明は、請求項7又は8に記載の画像処理方法において、前記閾値選択工程は、前記特徴判定工程で前記入力する画像情報のエッジ度が低いと判定した場合、前記閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を選択することを特徴とする。
また、請求項10にかかる発明は、修正入力値算出手段と、閾値選択手段と、出力階調値決定手段と、誤差値算出手段とを備えた画像処理装置において実現される画像処理方法であって、前記修正入力値算出手段によって、入力する画像情報の注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出工程と、前記閾値選択手段によって、前記注目画素に対して、階調値と閾値との対応関係を表すテーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を用いるか、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を用いるかを選択する閾値選択工程と、前記出力階調値決定手段によって、前記修正入力値算出工程で算出した注目画素位置の修正入力値に対して、前記閾値選択工程で選択した閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定工程と、前記誤差値算出手段によって、前記出力階調値決定工程で決定した出力階調値と前記修正入力値との差分を前記誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出工程とを含み、前記閾値マトリックスは、予め定められた複数の出力ドットパターンのそれぞれについて、定常状態をなしえている時の各画素位置において各々算出された前記修正入力値から、予め定められたドットパターンになるために求められた閾値の範囲に基づいて各々決定された閾値の集合であり、前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ同一であり、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差は、各画素位置において前記修正入力値から前記出力階調値を減じた値を平均した値であり、前記閾値選択工程は、前記注目画素の入力階調値および前記注目画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが、低濃度および高濃度のいずれかである場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択することを特徴とする。
また、請求項1にかかる発明は、請求項10に記載の画像処理方法において、前記閾値選択工程は、前記閾値選択手段が選択する前記閾値として、前記閾値選択工程は、前記注目画素の入力階調値および前記注目画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが、低濃度および高濃度のいずれかである場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択し、前記注目画素の入力階調値および前記注目周辺の入力階調値が中濃度である場合、前記閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を選択することを特徴とする。
また、請求項12にかかる発明は、修正入力値算出手段と、閾値選択手段と、出力階調値決定手段と、誤差値算出手段とを備えた画像処理装置において実現される画像処理方法であって、前記修正入力値算出手段によって、入力する画像情報の注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出工程と、前記閾値選択手段によって、前記注目画素に対して、階調値と閾値との対応関係を表すテーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を用いるか、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を用いるかを選択する閾値選択工程と、前記出力階調値決定手段によって、前記修正入力値算出工程で算出した注目画素位置の修正入力値に対して、前記閾値選択工程で選択した閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定工程と、前記誤差値算出手段によって、前記出力階調値決定工程で決定した出力階調値と前記修正入力値との差分を前記誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出工程とを含み、前記閾値マトリックスは、予め定められた複数の出力ドットパターンのそれぞれについて、定常状態をなしえている時の各画素位置において各々算出された前記修正入力値から、予め定められたドットパターンになるために求められた閾値の範囲に基づいて各々決定された閾値の集合であり、前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ同一であり、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差は、各画素位置において前記修正入力値から前記出力階調値を減じた値を平均した値であり、前記閾値選択工程は、前記注目画素の入力階調値および前記注目画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが低濃度である場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択し、上記の場合以外の場合は、前記閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を選択することを特徴とする。
また、請求項13にかかる発明は、プログラムであって、請求項12のいずれか1つに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、請求項14にかかる発明は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、請求項13に記載のプログラムを記録したことを特徴とする。
請求項1にかかる発明によれば、階調値と閾値との対応関係を表すテーブル又は閾値マトリクスから平均量子化誤差が略同一となる閾値を閾値選択手段が切り換えながら、誤差補償型中間調処理を施すことによって、閾値を切り換える際にもノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。また、閾値選択手段は、特徴判定手段が入力する画像情報のエッジ度が高いと判定した場合、入力する画像情報に対して、テーブルから注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施すことによって、ノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。
また、請求項2にかかる発明によれば、閾値選択手段は、平均量子化誤差がほぼ0となる閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施すことによって、ノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。
また、請求項にかかる発明によれば、閾値選択手段は、特徴判定手段が入力する画像情報のエッジ度が低いと判定した場合、入力する画像情報に対して、閾値マトリクスから注目画素の位置に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施すことによって、ノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。
また、請求項にかかる発明によれば、階調値と閾値との対応関係を表すテーブル又は閾値マトリクスから平均量子化誤差が略同一となる閾値を閾値選択手段が切り換えながら、誤差補償型中間調処理を施すことによって、閾値を切り換える際にもノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。また、閾値選択手段は、処理対象画素の入力階調値および処理対象画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが、低濃度および高濃度のいずれかであると判定した場合、入力する画像情報に対して、テーブルから注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施すことによって、ノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。
また、請求項にかかる発明によれば、閾値選択手段は、処理対象画素の入力階調値または処理対象画素周辺の入力階調値が、低濃度か高濃度かであると判定した場合、テーブルから注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施し、処理対象画素の入力階調値および処理対象画素周辺の入力階調値が中濃度であると判定した場合、閾値マトリクスから注目画素の位置に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施すことによって、ノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。
また、請求項にかかる発明によれば、階調値と閾値との対応関係を表すテーブル又は閾値マトリクスから平均量子化誤差が略同一となる閾値を閾値選択手段が切り換えながら、誤差補償型中間調処理を施すことによって、閾値を切り換える際にもノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。また、閾値選択手段は、処理対象画素の入力階調値および処理対象画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが低濃度であると判定した場合、テーブルから注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施し、それ以外の場合は、閾値マトリクスから注目画素の位置に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施すことによって、ノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。
また、請求項にかかる発明によれば、階調値と閾値との対応関係を表すテーブル又は閾値マトリクスから平均量子化誤差が略同一となる閾値を閾値選択手段が切り換えながら、誤差補償型中間調処理を施すことによって、閾値を切り換える際にもノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。また、閾値選択手段は、特徴判定手段が入力する画像情報のエッジ度が高いと判定した場合、入力する画像情報に対して、テーブルから注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施すことによって、ノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。
また、請求項にかかる発明によれば、閾値選択手段は、平均量子化誤差がほぼ0となる閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施すことによって、ノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。
また、請求項にかかる発明によれば、閾値選択手段は、特徴判定手段が入力する画像情報のエッジ度が低いと判定した場合、入力する画像情報に対して、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施すことによって、ノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。
また、請求項10にかかる発明によれば、階調値と閾値との対応関係を表すテーブル又は閾値マトリクスから平均量子化誤差が略同一となる閾値を閾値選択手段が切り換えながら、誤差補償型中間調処理を施すことによって、閾値を切り換える際にもノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。また、閾値選択手段は、処理対象画素の入力階調値および処理対象画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが、低濃度および高濃度のいずれかであると判定した場合、入力する画像情報に対して、テーブルから注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施すことによって、ノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。
また、請求項11にかかる発明によれば、閾値選択手段は、処理対象画素の入力階調値または処理対象画素周辺の入力階調値が、低濃度か高濃度かであると判定した場合、テーブルから注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施し、処理対象画素の入力階調値および処理対象画素周辺の入力階調値が中濃度であると判定した場合、閾値マトリクスから注目画素の位置に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施すことによって、ノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。
また、請求項12にかかる発明によれば、階調値と閾値との対応関係を表すテーブル又は閾値マトリクスから平均量子化誤差が略同一となる閾値を閾値選択手段が切り換えながら、誤差補償型中間調処理を施すことによって、閾値を切り換える際にもノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。また、閾値選択手段は、処理対象画素の入力階調値および処理対象画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが低濃度であると判定した場合、テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施し、それ以外の場合は、閾値マトリクスから注目画素の位置に基づいた閾値を切り換えながら誤差補償型中間調処理を施すことによって、ノイズの発生を抑制することができるので、高画質な中間調処理を施すことができる。
また、請求項13にかかる発明によれば、請求項12のいずれか1つに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることができる。
請求項14にかかる発明によれば、請求項13に記載のプログラムをコンピュータにより読み取り可能となる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置、画像処理方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、および記録媒体の最良な実施の形態を詳細に説明する。
(1.実施の形態1)
(1.1.全体構成)
実施の形態1による画像処理装置は、入力する画像情報を処理する際に処理対象の画素がエッジであるかないかを検出し、エッジである場合には、入力階調値に従う閾値で2値化し、エッジでない場合は閾値マトリクスによる閾値を使用して4値化するのであるが、その際に、切り換えて選択される閾値は、量子化誤差が略0となるよう設定されたものを使用する。
図1は、実施の形態1による画像処理装置の機能的ブロック図である。実施の形態1による画像処理装置100は、画像入力部101、修正入力値算出部102、出力階調値決定部103、誤差算出部104、誤差バッファ105、誤差和算出部106、エッジ検知部107、および閾値選択部108を備える。以下、入力階調値、出力階調値はともに0以上255以下の値を取り、0はもっとも濃度が低く、255はもっとも濃度が高いものとする。
画像入力部101は、例えばカラー複写機などにおいて、スキャナで読みとった画像データを、濃度補正処理、周波数補正処理を行い、CMYK各版毎の画像に変換する。
エッジ検知部107は、入力画素位置において4つの一次微分フィルタで演算を行い演算された一次微分値の絶対値、および入力階調値の濃度が閾値以上である場合に、エッジであると検知する。また、二次微分フィルタによって取得した4種類の二次微分値以上であり、かつ注目画素が線中であると判定した場合に、エッジであると検知する。エッジ検知部107の詳細については後述する。
閾値選択部108は、エッジ検知部107によるエッジ検知結果に従って閾値を選択する。エッジであると判定されている場合は、図2に示す注目画素の入力階調値から求まる閾値を選択する。また、エッジでないと判定されている場合は図3の閾値マトリクスにより注目画素の位置から求まる閾値を選択する。
図2−1は、入力階調値に対する閾値の関係を示すグラフである。図2−2は、入力階調値に対する閾値の関係を示す表である。図3は、閾値マトリクスの一例を示す模式図である。図4は、誤差マトリクスの一例を示した模式図である。ここで、図2−1は図2−2の入力階調値と閾値との関係をグラフ化したものである。図2−1および図2−2に示された注目画素の入力階調値と閾値との関係の設計方法については後述する。
ここで、閾値選択部108は、エッジ検知部107が処理対象画素がエッジ領域であると判定した場合、図2−1に示す注目画素の入力階調値に対応する閾値を選択する。
一方、閾値選択部108は、エッジ検知部107が処理対象画素がエッジ領域ではないと判定した場合、図3に示す閾値マトリクスを選択する。
出力階調値決定部103は、処理対象画素がエッジ部分であるか否かに応じて閾値選択部108が選択した閾値を用いて出力階調値を決定する。
修正入力値算出部102は、画像入力部101から受信した画像データ中の注目画素における画素データと、後述する誤差和算出部106から得られた周辺画素における量子化誤差との和である修正入力値を算出する。
ここで、図3の閾値マトリクスは、図4の誤差拡散マトリクスを用いた場合に、平均量子化誤差を0にするよう設計されているものである。このような閾値マトリクスを設計する方法は、例えば以下のような方法である。画像形成装置に出力させたい、図19−1や図19−2で示すような、出力ドットパターンを複数、例えばN個準備する。最初、N個の出力ドットパターンの中から1つの出力ドットパターンを選択し、選択された出力ドットパターンで定常状態をなしている時の各画素位置での修正入力値を算出する。算出した修正入力値から、与えたドットパターンとなるための閾値の範囲を求める。次に、他の準備された出力ドットパターンについても、同様に、定常状態をなしている時の各画素位置での修正入力値を算出し、算出した修正入力値から与えたドットパターンとなるための閾値の範囲を求める。このようにして各N個の出力ドットパターンに対して求めた閾値の範囲を基にして、最終的に閾値の範囲を絞り込んで決定する。なお平均量子化誤差とは、各画素位置で発生している量子化誤差、すなわち修正入力値から出力階調値を減じた値を平均した値のことである。
ここで、図3に示された閾値マトリクスA201、閾値マトリクスB202、閾値マトリクスC203はそれぞれ、出力階調値85に相当するドット、170に相当するドット、255に相当するドットを出すか否かを決定する閾値であり、図3に示した閾値マトリクスは600dpiの出力解像度において約212線、45度の網点スクリーンを表現する4値出力用の閾値マトリクスである。この閾値マトリクスによって、4種類の出力階調値である0、85、170、および255の中から出力階調値を選択する。
閾値マトリクス上で注目画素に対応する位置は、出力画像のサイズにタイル状に繰り返し敷き詰めたとき、注目画素が閾値マトリクス中のどの位置に相当するかにより決定する。すなわち、閾値マトリクスのサイズが横w画素、縦h画素である場合、出力画像座標で横X、縦Yの注目画素に対しては、閾値マトリクス座標で横(X mod w)、縦(Y mod h)の閾値を用いる。
ここで、modは剰余演算子であり、Xをwで割った時の余りを示す。図3においては、w=h=4であるため、例えば出力画像座標で(X,Y)=(9,6)である画素に対しては、閾値マトリクス座標で(x,y)=(1,2)の位置の閾値を用いて図3に示すように出力階調値を求める。
誤差算出部104は、既に算出した修正入力値から上記で算出した出力階調値を減じた値を、量子化誤差として誤差バッファ105に格納する。
出力階調値決定部103から出力された出力階調値は、その後、図示しない位相制御部により主走査方向の前後の出力階調値の大小関係に基づき、大きな値の方へ寄せて出力するよう位相を付ける処理を施される。
修正入力値算出部102は、修正入力値を以下のようにして算出する。誤差和算出部106は、図4の誤差マトリクスを用いて注目画素に関与する量子化誤差の和を算出する。図4において、x印で示した位置が注目画素を示す。例えば、注目画素の1ライン真上の画素の量子化誤差値が32であった場合、誤差マトリクス中の該真上の画素に対応する値は4/32であるから、該画素から注目画素に関与する量子化誤差は両者の積である4となる。図4の誤差マトリクスは全ての要素を加算したとき1となるように設計している。これは、発生した量子化誤差を過不足なく周囲の画素で用いるためである。
このようにして、1つの注目画素に対して2ライン上の7画素、1ライン上の7画素、同一ラインの3画素の計17画素における量子化誤差を誤差バッファ105から読み出し、誤差マトリクスと積和演算を行うことによって注目画素に関与する誤差和を算出して、その誤差和を修正入力値算出部102へ送信する。
ここで、誤差算出部104、誤差バッファ105、および誤差和算出部106は、本発明の誤差値算出手段を構成する。また、エッジ検知部107は、本発明の特徴判定手段を構成する。ここでは、処理対象の画像における画素がエッジ領域であるか否かを画像情報の特徴として検出する例として挙げた。また、濃度が高いか否かの判定は閾値選択部108が行うものとしたが、別途、濃度判定部(不図示)を設けた構成とすることもできる。
図5は、量子化誤差算出のための誤差マトリクスの一例を示す模式図である。量子化誤差を算出するためには、図4に示すような誤差マトリクスを利用することもできる。図4に示した誤差マトリクスは、図4のマトリクス中の各値を32倍したものである。例えば、注目画素の1ライン真上の画素の量子化誤差が32であった場合、誤差マトリクス中の該1ライン真上の画素に対応する値は4であるので、該真上の画素から注目画素に関与する量子化誤差はひとまず両者の積である128とする。
このようにして、1つの注目画素に対して2ライン上の7画素、1ライン上の7画素、同一ラインの3画素の計17画素における量子化誤差を誤差バッファ105から読み出し、誤差マトリクスと演算を行うことで注目画素に関与する誤差和を算出する。この方法をとることにより、高速なシフト演算や整数演算で注目画素に関与する誤差和を算出することができる。その後、前記誤差和を32で除すればよい。
次に、エッジ検知部107について詳細に説明する。図6はエッジ検知部の機能的ブロック図である。エッジ検知部107は、一次微分フィルタ部701、絶対値算出部702、一次微分最大値選択部703、エッジ縁判定部704、高濃度判定部705、二次微分フィルタ部706、二次微分最大値選択部707、線中判定部708、およびエッジ判定部709を有する。図6中、矢印はエッジ検知部107が処理を施す流れを示している。エッジ検知部107の一次微分フィルタ部701は、図1の入力画像部101から受信した入力画像データに対して、一次微分フィルタ演算を行う。
図7は、一次微分フィルタの一例を示す模式図である。縦横斜めの4方向の傾斜を検出するために図7のフィルタ801〜フィルタ804を用いて、それぞれ入力階調値と積和演算を行い、4種類の一次微分値を取得する。
絶対値算出部702は、一次微分フィルタ部701が取得した一次微分値の絶対値をそれぞれ取得する。一次微分最大値選択部703は、絶対値算出部702が取得した4種類の一次微分値の絶対値のうち、最大の値を注目画素の一次微分最大値として取得する。
高濃度判定部705は、図1の入力画像部101からの入力画像に対して、注目画素の入力階調値が濃度閾値以上であるか否か、即ち、高濃度であるかを判定する。
エッジ縁判定部704は、一次微分最大値選択部703から受信した一次微分最大値と、高濃度判定部705から受信した高濃度判定結果から、一次微分最大値が一次微分閾値以上であり、かつ高濃度判定結果が真である場合に、注目画素をエッジ縁であると判定し、それ以外の場合はエッジ縁でないと判定する。
二次微分フィルタ部706は、受信した入力画像データに対して、二次微分フィルタ演算を行う。図8は、二次微分フィルタの一例を示す模式図である。縦横斜めの4方向の傾斜を検出するために、図8に示された二次微分フィルタ901〜904を用いて、それぞれ入力階調値と積和演算を行い、4種類の二次微分値を取得する。
二次微分最大値選択部707は、二次微分フィルタ部706が取得した4種類の二次微分値のうち、最大値を注目画素の二次微分最大値として取得する。
線中判定部708は、二次微分最大値選択部707が取得した二次微分最大値を所定の二次微分閾値以上か否かを判定して以上である場合に、注目画素を線中であると判定し、それ以外の場合は線中でないと判定する。
エッジ判定部709は、エッジ縁判定部704によるエッジ縁判定結果と、線中判定部708による線中判定結果とから、エッジ縁判定結果と線中判定結果のいずれかが真である場合にエッジと判定し、それ以外の場合はエッジではないと判定する。エッジ検知部107は、エッジ判定部709による判定結果を、エッジ検知結果として出力する。
図9−1は、画素の一次元配列に対応する入力階調値のグラフである。図9−2は、画素の一次元配列に対応する一次微分絶対値のグラフである。図9−3は、画素の一次元配列に対応する二次微分値のグラフである。図9−4は、画素の一次元配列に対応する入力階調値のグラフである。図9−1〜図9−4を用いて、エッジ検知部107により検知する領域について一次元画像を用いて説明する。なお、一次元画像であるため、一次微分値および二次微分値は一方向のみのフィルタで算出した結果を示す。
図9−1の入力画像1001は、入力画像の階調分布を示し、横軸が座標、縦軸が階調値を表す。高濃度判定部705は、濃度閾値1005以上の階調値である画素を高濃度と見なし、高濃度判定領域1008で示す。
図9−2の一次微分絶対値算出結果1002は、入力画像1001を一次微分して絶対値を求めた結果を示し、縦軸は一次微分の絶対値を表す。エッジ縁判定部704の判定によって、入力画像1001の一次微分の絶対値が一次微分閾値1006以上である画素を一次微分判定領域1009で示す。
図9−3の二次微分算出結果1003は、入力画像1001を二次微分した結果を示し、縦軸は二次微分値を表す。線中判定部708は、入力画像1001の二次微分値が二次微分閾値1007以上であると判定された画素を、二次微分判定領域1010で示す。
図9−4のエッジ部検知結果1004は、エッジ判定領域1011に示す通り、高濃度判定領域1008かつ一次微分判定領域1009である領域、もしくは二次微分判定領域1010である領域のいずれかを満たす領域をエッジとして検知している。
このようにして、エッジ検知部107は、細線や小さな点の内部を含み、背景を除いたエッジ部分を検知することができる。
図10は、図2−1に示す注目画素の入力階調値と閾値との関係の設計方法を説明する図である。図2−1の入力階調値と閾値との関係は、既述のように処理する画素点がエッジ部であると判定された場合に使用する閾値を選択するものである。図10を参照しながら図2−1のグラフの作成方法を述べる。
まず、入力階調値dに対して閾値を求めるために、十分大きな入力階調値dのベタ画像を入力画像として用意する。ここでは、図10の画像1101で示す1000dot四方の画像とする。次に、仮の閾値tを与える。そして、用意したベタ画像に対して仮の閾値tを用いて中間調処理を施す。ここで、図1のエッジ検知部107によってエッジであると検知されて、注目画素の入力階調値から求まる閾値を用いることを決定した場合の処理を行い、所定の範囲で発生している平均量子化誤差を求める。ここでは、図10の1102で示す255dot四方の領域における平均量子化誤差を求める。
仮の閾値tを0から255まで1刻みで変えて以上の作業を繰り返すことで、入力階調値dに対して平均量子化誤差が最も0に近い閾値を選択する。さらに、入力階調値dを変えて以上の作業を繰り返すことで、入力階調値に対応する平均量子化誤差が最も0に近い閾値の特性を決定する。
図11は、実施の形態1による方法で求めた、入力階調値に対応する平均量子化誤差が最も0に近い閾値の関係を示すグラフである。さらに、図11の入力階調値と閾値との関係を示す曲線をなだらかにして、入力階調値に対して閾値が広義単調増加であるように補正して、図2−1の関係を得る。広義単調増加であるための補正には、以下の(式1)の関係を満たすようする。
t(d+1)≧t(d) (式1)
ただし、dは入力階調値、t(d)は入力階調値dに対する閾値である。
ここで、入力階調値dを0から255まで1刻みで変えて図11を得たのちに図2−1の関係を得たが、別の方法として例えば0から255まで15刻みの各入力階調値に対して平均量子化誤差が最も0に近い閾値を得て補間することによって、入力階調値と閾値との関係を算出してもよい。
なお、実施の形態1では、平均量子化誤差を0として閾値を決定しているが、中間調処理を切り替えたときに平均量子化誤差がおおむね同一であれば良く、平均量子化誤差を0以外の値として閾値を決定しても良い。
(1.2.実施の形態1による画像処理手順)
図12−1は、実施の形態1による画像処理手順を説明するフローチャートである。まず、エッジ検知部107は、処理対象画素がエッジ部分であるか否かを判定する(ステップS101)。エッジ検出部107は、処理対象画素の一次微分が閾値より大きくかつ高濃度である場合、エッジ領域であると判定する。また、二次微分値が所定の閾値以上でありかつ線中である場合も、エッジ領域であると判定する(ステップS101のYes)。この場合、閾値選択部108は、図2−1に示す注目画素の入力階調値に対応する閾値を選択する(ステップS102)。例えば、注目画素の入力階調値が239の場合は図2−1から222を閾値として選択する。出力階調値決定部103は、注目画素の修正入力値に対して図2−1で選択された閾値である222より大きいと判定した場合、出力階調値を255とし、そうでないと判定した場合、出力階調値を0とする。このようにして出力階調値決定部103は、エッジであると判定した場合、2種類の出力階調値である0と255とから出力階調値を選択する(ステップS103)。
一方、エッジ検知部107が処理対象画素がエッジ領域ではないと判定した場合(ステップS101のNo)、閾値選択部108は図3に示す閾値マトリクスを選択する(ステップS104)。出力階調値決定部103は、閾値選択部108によって選択された図3の閾値マトリクスによる閾値を使用して、出力階調値を決定する(ステップS103)。ステップS104の閾値マトリクスが選択されて出力階調値を決定する手順は、以下に説明する。
図12−2は、出力階調値決定部103が、閾値選択部108の選択によって閾値マトリクスの閾値を使用して、出力階調値を決定する手順を説明するフローチャートである。この場合は、処理対象画素がエッジ領域ではないと判定された場合であって、図3に示された閾値マトリクスを使用して出力階調値を決定する。閾値選択部108は、図3の閾値マトリクスから、出力階調値85、170、255に相当するドットを出すか否かを決定するための閾値A、閾値B、閾値Cは例えば、それぞれ176、192、207を選択する。ここでは、処理対象画素の位置によって、使用する閾値を選択している。
出力階調値決定部103が、注目画素の修正入力値は選択された閾値207より大きいと判定した場合(ステップS201のYes)、出力階調値は255であると決定する(ステップS202)。大きくないと判定した場合(ステップS201のNo)、修正入力値が選択された次の閾値192より大きいか否かを判定し、大きいと判定した場合(ステップS203のYes)、出力階調値を170であると決定する(ステップS204)。大きくはないと判定した場合(ステップS203のNo)で、修正入力値がさらに次の閾値176より大きいと判定した場合(ステップS205)、出力階調値を85と決定し(ステップS206)、大きくないと判定した場合(ステップS205のNo)、出力階調値を0であると決定する(ステップS207)。
また、実施の形態1ではエッジ検知結果に基づいて出力階調値決定部103で用いる閾値を切り替える構成を示したが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えば注目画素がエッジである場合は固定閾値処理を行い、そうでない場合はディザ閾値処理を行うといったように、異なる閾値処理手段を用意しておき、エッジ検知結果に基づいて処理手段を切り替える構成であっても良い。
また、実施の形態1において、エッジ検知部107で用いる入力画像データは、濃度補正処理、周波数補正処理を行った画像としたが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、補正前のデータをエッジ検知部107で用いてもよい。
また、スキャナの濃度補正処理と周波数処理を行い、プリンタの濃度補正処理を行っていない画像データを用いて、エッジ検知部107で検知するというように、補正処理を施す途中の画像データを用いてもよい。
また、実施の形態1では、エッジ検知結果に基づいて出力階調値決定部103で用いる閾値を、注目画素の入力階調値から求まる閾値と、注目画素の位置から求まる閾値とのいずれかを用いる構成を示したが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えば、注目画素がエッジである場合は注目画素の位置から求まる閾値を用い、そうでない場合は注目画素の位置から求まる異なる特性を持つ閾値を用いるという構成であっても良い。ここで異なる特性とは、出力画像が異なる線数であること、出力階調数が異なること、異なる設計に基いて設計されていることなどを意図している。
また、エッジであるかエッジでないかによって2種類の閾値を使い分けるのではなく、3種類以上の閾値を切り替える構成であっても良い。
また、エッジでない場合に網点スクリーンを得る閾値を用いる構成であるが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えば、万線スクリーンを得る閾値を用いる構成であっても良い。
また、実施の形態1では出力階調数を、エッジである場合は2、エッジでない場合は4と、エッジである場合の出力階調数をエッジでない場合の出力階調数より小さくする構成を示したが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えば、エッジである場合とエッジでない場合とで出力階調数を同じくする構成や、エッジである場合の出力階調数をエッジでない場合の出力階調数より大きくする構成であっても良い。
また、実施の形態1では中間調処理に平均誤差最小法を用いたが、誤差補償型の中間調処理であれば良く、例えば誤差拡散処理を用いる構成であっても良い。
(1.3.効果)
このようにして実施の形態1による画像処理装置では、エッジ検知部によるエッジの検知の有無に従って、出力階調値を決定する閾値を切り替えて出力階調値を決定し、その際に、量子化誤差が一定もしくは0となる閾値を使用することによって、閾値を切り替える際のノイズの発生を抑制し高画質の中間調処理を可能にする。即ち、誤差補償型中間調処理における閾値の切り換え時に発生するノイズを低減し、粒状性と鮮鋭性に優れた出力画像が得られる。
(2.実施の形態2)
実施の形態1では、閾値選択部108が、エッジ検知部107から受けたエッジ検知結果に基づき、注目画素がエッジである場合は図2に示す注目画素の入力階調値から求まる閾値を用いる構成を示したが、実施の形態2においては、注目画素周辺の入力階調値から求まる閾値を用いる点が異なる。
図13は、実施の形態2で周辺画素の入力階調値から閾値を決定することを説明する模式図である。図14は、注目画素周辺の平均入力階調値と閾値との関係を示すグラフである。図13の画素群1301を用いて、実施の形態2による画像処理装置の例を、実施の形態1との差異を中心に説明する。
ここでは、処理対象である注目画素が図13の画素群1301中の×印で示す位置である場合に、その周囲の○印で示す4画素の入力階調値を平均して四捨五入した値を平均入力階調値とする。そして、図14の注目画素周辺の平均入力階調値と閾値との関係を示したグラフに基づいて、閾値を決定する。
なお、本実施の形態では注目画素を除いた周囲の入力階調値から閾値を決定する構成であったが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えば、図13において×印で示す注目画素と○印で示す周囲の4画素の計5画素の入力階調値を平均して四捨五入した値を平均入力階調値として閾値を決定する構成であっても良い。
このように、注目画素周辺の入力階調値を平均して閾値に反映することによって、入力画像中のノイズを原因とする閾値の急激な変化による出力画像の乱れを低減できる。
また、本実施の形態では図14の○印で示す4画素の入力階調値を元に閾値を決定する構成であったが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えば、図13中の画素群1302において○印で示す周囲の2画素、もしくは×印と○印で示す3画素の入力階調値を平均して四捨五入した値を平均入力階調値として閾値を決定する構成であっても良い。
このように、注目画素と同一ライン上の画素の入力階調値のみを元に閾値を決定することで、異なるラインの入力階調値を参照する際に必要となるバッファが不必要となり、簡易な構成の画像処理装置でありながら入力画像中のノイズを原因とする閾値の急激な変化による出力画像の乱れを低減することができる。
(3.実施の形態3)
実施の形態3による画像処理装置が、実施の形態1による画像処理装置と異なる点は、処理対象である注目画素の入力階調値が所定の値より大きいか否かを判定し、大きいと判定した場合は、閾値マトリクスにより注目画素の位置から求まる閾値を選択し、大きくないと判定した場合は、図2−1に示した注目画素の入力階調値から求まる閾値を選択することである。実施の形態3による画像処理装置は、入力する画像情報を2値化するものである。
図15は、実施の形態3による画像処理装置の機能的ブロック図である。図16は、実施の形態3による画像処理装置が使用する閾値マトリクスの一例を示す模式図である。図17は、図16に示した閾値マトリクスを用いて出力階調値を決定する場合に成長するドット順を示す順序マトリクスである。
実施の形態3による画像処理装置を実施の形態1との差異を中心に説明する。図15に示した画像処理装置200が、実施の形態1による画像処理装置と異なる点は、エッジ検知部107を備えない点であり、かつ、閾値選択部208は、処置対象画素における入力階調値を判定する点である。
また、実施の形態3による画像処理装置200は、値選択部208が入力階調値が所定値より大きくないと判定した場合、図2−1のグラフによって定まる閾値を使用し、出力階調値は0か255のいずれかを出力するものとする。即ち、修正入力値が閾値より大きければ255、そうでなければ0を出力する。
ここでは、上記において所定の値を31と決定したのであり、この決定の理由について説明する。注目画素の位置から図16の閾値マトリクスを用いて出力階調値を決定する場合、図17の順序マトリクスに示す順序でドットが成長し、600dpiの出力解像度において約212線、45度の網点スクリーンを表現する。全ての核に最初の1ドットが打たれるとき、すなわち図18に示す出力階調値のパターンで画像が敷き詰められたときの平均出力階調値は31.875である。
一方、注目画素の入力階調値から求まる閾値を用いて出力階調値を決定する場合は、各画素位置での閾値は同じ値を用いることとなり、濃度が均一な入力画像に対する処理結果はどの画素位置においても同じ確率で255の階調値が出力されるが、ある画素位置で255の階調値が出力された場合、この画素の近傍ではこの画素から受ける誤差、もしくはこの画素が拡散する誤差の影響で255の階調値が出現しにくくなる。すなわち、255の階調値が分散されて配置される。
図18は、実施の形態3による画像処理手順を説明するフローチャートである。閾値選択部208は、処理対象である注目画素の入力階調値が所定の値31より大きいか否かを判定し(ステップS301)、大きいと判定した場合は(ステップS301のYes)、閾値選択部208は図16に示した閾値マトリクスにより注目画素の位置から求まる閾値を選択する(ステップS302)。閾値選択部208が大きくないと判定した場合(ステップS301のNo)、閾値選択部208は、図2−1に示した注目画素の入力階調値から求まる閾値を選択する(ステップS304)。出力階調値決定部103は、いずれの場合でも閾値選択部208によって選択された閾値を使用して量子化を行う(ステップS303)。ここで、閾値選択部208が図2−1によって定まる閾値を選択することは、実施の形態1において説明したと同様である。また、閾値選択部208が図16に示した閾値マトリクスを選択し、出力階調値決定部103が選択された閾値マトリクスを使用して出力階調値を決定すること自体は公知の技術であるので、説明を省略する。
こうして、前者はドットを定めた順序で配置する、後者はドットを分散して配置するというように出力画像の特性が異なるが、前者も全ての核に最初の1ドットが打たれるより低い入力階調値に対してはドットが分散されて配置される。そこで、前者の方法を使ってもドットが分散されて配置される階調値31.875まではドットの分散性が高い後者の方法を用いるために所定の値を31とした。
なお、実施の形態3では、処理対象である注目画素の入力階調値に基づき、注目画素の入力階調値から閾値を用いるか、注目画素の位置から求まる閾値を用いるかを決定する構成であったが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えば、注目画素の周囲の入力階調値を平均した値に基づいて構成であっても良い。
また、実施の形態3では注目画素の入力階調値に基づき、入力階調値が第一の所定の値より大きい場合は注目画素の位置から求まる閾値を用いる。入力階調値が第一の所定の値以下である場合は、注目画素の入力階調値から求まる閾値を用いる構成であったが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えばさらに、入力階調値が第一の所定の値より大きい第二の所定の値より大きい場合は注目画素の入力階調値から求まる閾値を用いる構成であっても良い。これにより高濃度部において階調値0である空白部の分散性が高い出力画像が得られる。
図19−1は、実施の形態3による画像処理装置に出力させたい出力ドットパターンの一例を示す模式図である。図19−2は、実施の形態3による画像処理装置が使用する閾値マトリクスの他の一例を示す模式図である。第二の所定の値は、図19−2に示す出力階調値のパターンで画像が敷き詰められたときの平均出力階調値である223.125から223とする、というように決定できる。
また、所定の値を、図19−12に示す出力階調値のパターンで画像が敷き詰められたときの平均出力階調値である31.875から決定したが、本発明に基づく構成としてはこれに限らない。例えば高い値とすることでより分散性の高い出力画像を得ることができる。
このようにして実施の形態3による画像処理装置では、入力階調値に従って、出力階調値を決定する閾値を切り替えて出力階調値を決定し、その際に、平均量子化誤差が略一定もしくは略0となる閾値特性のものを使用することによって、特性を切り替える際のノイズの発生を抑制し、高画質の中間処理を可能にする。
(4.実施の形態4)
実施の形態4による画像処理装置が実施の形態3と異なる点は、閾値を決定する際に、注目画素の入力階調値から求まる閾値と、閾値マトリクスによって注目画素の位置から求まる閾値とを、好適な割合で配分して閾値を決定することである。
図20−1は、閾値を決定する際の、閾値に対する画素位置が寄与する割合である画素位置寄与率pを示すグラフである。図20−1において、画素位置が閾値に寄与する割合を定性的に、かつ概略的に述べると、入力階調値が上がるほど画素位置が与える影響は上がり、特定の値より高い入力階調値においては全て画素位置が寄与してしまうことである。図20−1および図20−2を用いて実施の形態4による画像処理装置を、実施の形態3との差異を中心に説明する。
実施の形態4による図15に示す画像処理装置の閾値選択部208は、処理対象画素における入力階調値から、図2に示す注目画素の入力階調値から求まる閾値αと、図16の閾値マトリクスにより注目画素の位置から求まる閾値βとを取得する。そして、閾値選択部208は、注目画素の入力階調値に従って図20−1のグラフから画素位置寄与率pを取得し、取得したpを使用し、以下の(式2)によって閾値を決定する。即ち、
閾値=(1−p)α+pβ (式2)
である。
出力階調値決定部403は、(式2)によって求まった閾値を使用して、出力階調値を決定する。
画素位置寄与率として図20−1に示したグラフを用いた構成では、入力階調値が図17に示す出力階調値のパターンで画像が敷き詰められたときの平均出力階調値である31.875のときに画素位置寄与率50%として、入力階調値28から35までは画素位置寄与率が入力階調値に比例している構成であった。
図20−2は、実施の形態4による画像処理手順を説明するフローチャートである。実施の形態4による画像処理手順は、まず、閾値選択部208は、処理対象画素における入力階調値から、図2−1に示す注目画素の入力階調値から求まる閾値αと、図16の閾値マトリクスにより注目画素の位置から求まる閾値βとの情報を取得する(ステップS401)。閾値選択部208は、注目画素の入力階調値に基づいて図20−1のグラフから、画素位置寄与率pを取得する(ステップS402)。閾値選択部208が、求めた閾値α、β、および画素位置寄与率pから上記(式2)によって閾値を算出する(ステップS403)。出力階調値決定部103は、閾値選択部208によって算出された閾値を使用して、出力階調値を決定する(ステップS404)。
図22は、閾値を決定する際の、入力階調値に対する画素位置が寄与する割合である画素位置寄与率pを示す他のグラフである。ここでは、入力階調値が30から36までが二次関数のように対応付けられた画素位置寄与率としている。入力階調値に対する画素位置寄与率の特性は、他にも種々のものが可能である。
このようにして、閾値を決定する際に、注目画素位置において、注目画素の入力階調値から求まる閾値と、閾値マトリクスによって注目画素の位置から求まる閾値とを、注目画素位置をパラメータとして好適な割合で配分して決定した閾値を使用することによって、誤差補償型中間調処理においてノイズを低減し高画質な画像処理が可能となる。
(5.ハードウェア構成など)
図26は、かかる画像処理装置を組み込んだ画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図に示すように、この画像形成装置は、コントローラ910とエンジン部960とをPCI(Peripheral Component Interconnect)バスで接続した構成となる。コントローラ910は、画像形成装置全体の制御と画像読み取り、画像処理、操作部(不図示)からの入力を制御するコントローラである。エンジン部960は、PCIバスに接続可能な画像処理エンジンなどであり、例えば取得した画像データに対して誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
コントローラ910は、CPU911と、ノースブリッジ(NB)913と、システムメモリ(MEM−P)912と、サウスブリッジ(SB)914と、ローカルメモリ(MEM−C)917と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)916と、ハードディスクドライブ918とを有し、ノースブリッジ913とASIC916との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス915で接続した構成となる。また、MEM−P912は、ROM(Read Only Memory)912aと、RAM(Random Access Memory)912bとをさらに有する。
CPU911は、画像処理装置の画像処理制御、および画像形成装置の全体制御を行うものであり、NB913、MEM−P912およびSB914からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
NB913は、CPU911とMEM−P912、SB914、AGP915とを接続するためのブリッジであり、MEM−P912に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
MEM−P912は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM912aとRAM912bとからなる。ROM912aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM912bは、プログラムやデータの展開用メモリ、画像処理時の画像描画メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
SB914は、NB913とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB914は、PCIバスを介してNB913と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインターフェース(I/F)部(不図示)なども接続される。
ASIC916は、マルチメディア情報処理用のハードウェア要素を有するマルチメディア情報処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGP915、PCIバス、HDD918およびMEM−C917をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。
このASIC916は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC916の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C917を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジック等により画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部960との間でPCIバスを介してUSB(Universal Serial Bus)940、IEEE(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インタフェース950が接続される。
MEM−C917は、送信用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD918は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
AGP915は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM−P912に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィクスアクセラレータカードを高速にするものである。
ASIC916に接続するキーボード920は、操作者からの操作入力を受け付けて、ASIC916に受け付けられた操作入力情報を送信する。
本実施形態の画像処理装置で実行される画像処理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施形態の画像処理装置で実行される画像処理プログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良く、また、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
本実施の形態の画像処理装置で実行される画像処理プログラムは、上述した各部(画像入力部、修正入力値算出部、出力階調値決定部、誤差算出部、誤差バッファ、誤差和算出部、および閾値マトリクス設定部等)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから画像処理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、画像入力部、修正入力値算出部、出力階調値決定部、誤差算出部、誤差バッファ、誤差和算出部、および閾値マトリクス設定部等が主記憶装置上に生成されるようになっている。
以上説明した本発明の実施の形態およびそれらの実施例は、説明のための例であって、本発明はここに説明したこれらの例に限定されるものではない。
以上のように、本発明にかかる画像処理装置、画像処理方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、および記録媒体は画像処理技術に有用であり、特に多値画像を少値画像に変換する中間調処理技術に有用である。
実施の形態1による画像処理装置の機能的ブロック図である。 入力階調値に対する閾値の関係を示すグラフである。 入力階調値に対する閾値の関係を示す図表である。 閾値マトリクスの一例を示す模式図である。 誤差マトリクスの一例を示した模式図である。 誤差マトリクスの一例を示す模式図である。 エッジ検知部の機能的ブロック図である。 一次微分フィルタの一例を示す模式図である。 二次微分フィルタの一例を示す模式図である。 画素の一次元配列に対応する入力階調値のグラフである。 画素の一次元配列に対応する一次微分絶対値のグラフである。 画素の一次元配列に対応する二次微分値のグラフである。 画素の一次元配列に対応する入力階調値のグラフである。 図2に示す注目画素の入力階調値と閾値との関係の設計方法を説明する図である。 実施の形態1による方法で求めた、入力階調値に対応する平均量子化誤差が最も0に近い閾値の関係を示すグラフである。 実施の形態1による画像処理手順を説明するフローチャートである。 閾値マトリクスを使用して出力階調値を決定する手順を説明するフローチャートである。 実施の形態2で周辺画素の入力階調値から閾値を決定することを説明する模式図である。 注目画素周辺の平均入力階調値と閾値との関係を示すグラフである。 実施の形態3による画像処理装置の機能的ブロック図である。 実施の形態3による画像処理装置が使用する閾値マトリクスの一例を示す模式図である。 図16に示した閾値マトリクスを用いて出力階調値を決定する場合に成長するドット順を示す順序マトリクスの模式図である。 実施の形態3による画像処理手順を説明するフローチャートである。 実施の形態3による画像処理装置が使用する閾値マトリクスの一例を示す模式図である。 実施の形態3による画像処理装置が使用する閾値マトリクスの他の一例を示す模式図である。 閾値を決定する際の、入力階調値に対する画素位置が寄与する割合である画素位置寄与率pを示すグラフである。 実施の形態4による画像処理手順を説明するフローチャートである。 閾値を決定する際の、入力階調値に対する画素位置が寄与する割合である画素位置寄与率pを示す他のグラフである。 従来のディザ閾値誤差拡散処理方式による画像状態を検査するために入力する原稿画像の模式図である。 図22に示された原稿画像を読み取って従来のディザ閾値誤差拡散処理方式により処理された文字領域の画像を示す模式図である。 図22に示された原稿画像を読み取って従来のディザ閾値誤差拡散処理方式により処理された文字領域の画像を示す模式図である。 図22に示された原稿画像を読み取って従来のディザ閾値誤差拡散処理方式により処理された文字領域の画像を示す模式図である。 かかる画像処理装置を組み込んだ画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
符号の説明
100、200 画像処理装置
101 画像入力部
102 修正入力値算出部
103 出力階調値決定部
104 誤差算出部
105 誤差バッファ
106 誤差和算出部
107 エッジ検知部
108 閾値選択部


Claims (14)

  1. 入力する画像情報の注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出手段と、
    前記注目画素に対して、階調値と閾値との対応関係を表すテーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を用いるか、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を用いるかを選択する閾値選択手段と、
    前記修正入力値算出手段が算出した注目画素位置の修正入力値に対して、前記閾値選択手段が選択した閾値に基づいて閾値を決定して出力階調値を決定する出力階調値決定手段と、
    前記出力階調値決定手段が決定した出力階調値と前記修正入力値との差分を前記誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出手段と、
    前記入力する画像情報のエッジ度を判定する特徴判定手段とを備え、
    前記閾値マトリックスは、予め定められた複数の出力ドットパターンのそれぞれについて、定常状態をなしえている時の各画素位置において各々算出された前記修正入力値から、予め定められたドットパターンになるために求められた閾値の範囲に基づいて各々決定された閾値の集合であり、
    前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ同一であり、
    前記閾値マトリクスの平均量子化誤差は、各画素位置において前記修正入力値から前記出力階調値を減じた値を平均した値であり、
    前記閾値選択手段は、前記特徴判定手段が前記入力する画像情報のエッジ度が高いと判定した場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ0であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記閾値選択手段は、前記特徴判定手段が前記入力する画像情報のエッジ度が低いと判定した場合、前記閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を選択することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 入力する画像情報の注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出手段と、
    前記注目画素に対して、階調値と閾値との対応関係を表すテーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を用いるか、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を用いるかを選択する閾値選択手段と、
    前記修正入力値算出手段が算出した注目画素位置の修正入力値に対して、前記閾値選択手段が選択した閾値に基づいて閾値を決定して出力階調値を決定する出力階調値決定手段と、
    前記出力階調値決定手段が決定した出力階調値と前記修正入力値との差分を前記誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出手段とを備え、
    前記閾値マトリックスは、予め定められた複数の出力ドットパターンのそれぞれについて、定常状態をなしえている時の各画素位置において各々算出された前記修正入力値から、予め定められたドットパターンになるために求められた閾値の範囲に基づいて各々決定された閾値の集合であり、
    前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ同一であり、
    前記閾値マトリクスの平均量子化誤差は、各画素位置において前記修正入力値から前記出力階調値を減じた値を平均した値であり、
    前記閾値選択手段は、前記注目画素の入力階調値および前記注目画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが、低濃度および高濃度のいずれかである場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択することを特徴とする画像処理装置。
  5. 前記閾値選択手段は、前記注目画素の入力階調値および前記処理対象画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが、低濃度および高濃度のいずれかである場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択し、
    前記注目画素の入力階調値および前記注目周辺の入力階調値が中濃度である場合、前記閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を選択することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  6. 入力する画像情報の注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出手段と、
    前記注目画素に対して、階調値と閾値との対応関係を表すテーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を用いるか、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を用いるかを選択する閾値選択手段と、
    前記修正入力値算出手段が算出した注目画素位置の修正入力値に対して、前記閾値選択手段が選択した閾値に基づいて閾値を決定して出力階調値を決定する出力階調値決定手段と、
    前記出力階調値決定手段が決定した出力階調値と前記修正入力値との差分を前記誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出手段とを備え、
    前記閾値マトリックスは、予め定められた複数の出力ドットパターンのそれぞれについて、定常状態をなしえている時の各画素位置において各々算出された前記修正入力値から、予め定められたドットパターンになるために求められた閾値の範囲に基づいて各々決定された閾値の集合であり、
    前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ同一であり、
    前記閾値マトリクスの平均量子化誤差は、各画素位置において前記修正入力値から前記出力階調値を減じた値を平均した値であり、
    前記閾値選択手段は、前記注目画素の入力階調値および前記注目画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが低濃度である場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択し、
    上記以外の場合、前記閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を選択することを特徴とする記載の画像処理装置。
  7. 修正入力値算出手段と、閾値選択手段と、出力階調値決定手段と、誤差値算出手段と、特徴判定手段とを備えた画像処理装置において実現される画像処理方法であって、
    前記修正入力値算出手段によって、入力する画像情報の注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出工程と、
    前記閾値選択手段によって、前記注目画素に対して、階調値と閾値との対応関係を表すテーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を用いるか、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を用いるかを選択する閾値選択工程と、
    前記出力階調値決定手段によって、前記修正入力値算出工程で算出した注目画素位置の修正入力値に対して、前記閾値選択工程で選択した閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定工程と、
    前記誤差値算出手段によって、前記出力階調値決定工程で決定した出力階調値と前記修正入力値との差分を前記誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出工程と、
    前記特徴判定手段によって、前記入力する画像情報のエッジ度を判定する特徴判定行程とを含み、
    前記閾値マトリックスは、予め定められた複数の出力ドットパターンのそれぞれについて、定常状態をなしえている時の各画素位置において各々算出された前記修正入力値から、予め定められたドットパターンになるために求められた閾値の範囲に基づいて各々決定された閾値の集合であり、
    前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ同一であり、
    前記閾値マトリクスの平均量子化誤差は、各画素位置において前記修正入力値から前記出力階調値を減じた値を平均した値であり、
    前記閾値選択工程では、前記特徴判定工程で前記入力する画像情報のエッジ度が高いと判定した場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  8. 前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ0であることを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  9. 前記閾値選択工程は、前記特徴判定工程で前記入力する画像情報のエッジ度が低いと判定した場合、前記閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を選択することを特徴とする請求項7又は8に記載の画像処理方法。
  10. 修正入力値算出手段と、閾値選択手段と、出力階調値決定手段と、誤差値算出手段とを備えた画像処理装置において実現される画像処理方法であって、
    前記修正入力値算出手段によって、入力する画像情報の注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出工程と、
    前記閾値選択手段によって、前記注目画素に対して、階調値と閾値との対応関係を表すテーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を用いるか、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を用いるかを選択する閾値選択工程と、
    前記出力階調値決定手段によって、前記修正入力値算出工程で算出した注目画素位置の修正入力値に対して、前記閾値選択工程で選択した閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定工程と、
    前記誤差値算出手段によって、前記出力階調値決定工程で決定した出力階調値と前記修正入力値との差分を前記誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出工程とを含み、
    前記閾値マトリックスは、予め定められた複数の出力ドットパターンのそれぞれについて、定常状態をなしえている時の各画素位置において各々算出された前記修正入力値から、予め定められたドットパターンになるために求められた閾値の範囲に基づいて各々決定された閾値の集合であり、
    前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ同一であり、
    前記閾値マトリクスの平均量子化誤差は、各画素位置において前記修正入力値から前記出力階調値を減じた値を平均した値であり、
    前記閾値選択工程は、前記注目画素の入力階調値および前記注目画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが、低濃度および高濃度のいずれかである場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択することを特徴とする画像処理方法。
  11. 前記閾値選択工程は、前記注目画素の入力階調値および前記注目画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが、低濃度および高濃度のいずれかである場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択し、
    前記注目画素の入力階調値および前記注目周辺の入力階調値が中濃度である場合、前記閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を選択することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
  12. 修正入力値算出手段と、閾値選択手段と、出力階調値決定手段と、誤差値算出手段とを備えた画像処理装置において実現される画像処理方法であって、
    前記修正入力値算出手段によって、入力する画像情報の注目画素位置周辺の誤差値に所定の重みを付けて入力階調値に加算し修正入力値を算出する修正入力値算出工程と、
    前記閾値選択手段によって、前記注目画素に対して、階調値と閾値との対応関係を表すテーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を用いるか、閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を用いるかを選択する閾値選択工程と、
    前記出力階調値決定手段によって、前記修正入力値算出工程で算出した注目画素位置の修正入力値に対して、前記閾値選択工程で選択した閾値に基づいて出力階調値を決定する出力階調値決定工程と、
    前記誤差値算出手段によって、前記出力階調値決定工程で決定した出力階調値と前記修正入力値との差分を前記誤差値として算出し、算出された前記誤差値を前記修正入力値算出手段に送信する誤差値算出工程とを含み、
    前記閾値マトリックスは、予め定められた複数の出力ドットパターンのそれぞれについて、定常状態をなしえている時の各画素位置において各々算出された前記修正入力値から、予め定められたドットパターンになるために求められた閾値の範囲に基づいて各々決定された閾値の集合であり、
    前記テーブルの平均量子化誤差と、前記閾値マトリクスの平均量子化誤差とがほぼ同一であり、
    前記閾値マトリクスの平均量子化誤差は、各画素位置において前記修正入力値から前記出力階調値を減じた値を平均した値であり、
    前記閾値選択工程は、前記注目画素の入力階調値および前記注目画素周辺の入力階調値の少なくともいずれかが低濃度である場合、前記テーブルから前記注目画素もしくは注目画素周辺の階調値に基づいた閾値を選択し、
    上記の場合以外の場合は、前記閾値マトリクスから前記注目画素の位置に基づいた閾値を選択することを特徴とする画像処理方法。
  13. 請求項12のいずれか1つに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  14. 請求項13に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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