JP2006261764A - 画像処理方法および画像処理装置並びに画像形成装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置並びに画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】網点を利用して中間調の濃度を再現する画像形成装置において、メモリ容量や処理負荷が少なく比較的高精度に処理できるようにする。
【解決手段】位相記憶部110は、出力デバイスの座標値を網点スクリーン座標系の座標値に変換し閾値振幅に対する位相に変換し整数値で近似し、隣接する画素同士の主/副の各走査方向についての位相の差分を求め、入力された画像信号の強度と閾値とを比較する疑似階調変換処理が1画素進む都度、主走査方向および副走査方向のそれぞれについて位相の差分を累積する。網点化演算処理200は、主走査方向および副走査方向のそれぞれについての位相の差分の累積結果に基づいて閾値マトリクスの参照アドレスを決定して閾値マトリクス記憶部210に記憶し、比較処理部220は、参照アドレスの閾値を閾値マトリクスから読み出し注目画素の信号強度と比較する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理方法および画像処理装置並びに画像形成装置に関する。より詳細には、電子写真方式やインクジェット方式などの印刷技術において、画像記録媒体に中間調画像を記録する際に利用される、入力された画像信号の強度に対応する所定サイズの網点を形成することで擬似的に中間調画像を表わす2値化処理技術に関する。
2値データを用いて中間調画像を表わす技術の1つとして、入力された画像信号の強度に対応する所定サイズの網点(個々の網点出力ドットの集合)と呼ばれる着色ドットを形成することで、その着色ドットの大きさによって擬似的に中間調画像の濃度を再現する面積階調による中間調画像生成の仕組み、いわゆる2値化処理(特に網点処理とも呼ぶ)の仕組みが知られている。
たとえば、カラーの印刷物は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)の4色のインク用の4枚の印刷版を用いて、4色のインクを画像記録媒体(印刷用紙)の上に順次に重ね刷りすることによって作成される。印刷版には、カラー原稿の連続調画像の濃淡を多数の微小な網点の集合で再現した網目版画像が記録されている。
たとえば、電子写真方式を用いる印刷技術において網目版画像を生成する際には、カラー原稿の画像の濃淡を表わす多値画像信号(多値データ)を所定のスクリーンパターンデータ(閾値マトリクスの所定座標のデータ;以下単に閾値ともいう)と比較器で比較することによって2値化記録信号を生成する。
また、2値化記録信号を記録画素ごとのオン/オフ信号(網点信号)として使用して、網点信号に従って露光用光ビームをオン/オフ制御することで像担持体(たとえば感光体ドラム)上に網目版画像を露光する。この後、像担持体にトナー(粉体)を吹き付けることで像担持体上の画像(潜像)をトナー像として可視化(顕像化)し、さらにそのトナー像を画像記録媒体に転写・定着させることで、濃度に応じたサイズの網点を持つ画像を形成する。
また、中間調画像を任意の線数および角度の網点スクリーンを有する2値画像に変換するための技術が種々提案されている(たとえば、特許文献1〜4を参照)。
特開昭60−118840号(特公平6−80461号)公報 特開平03−187676号(特許3484438号)公報 特表2000−513185号公報 特開平06−030276号公報
たとえば、特許文献1に記載の仕組みでは、回転後の座標値を計算して基準となる閾値マトリクスを参照する、つまり回転移動を利用するもので、具体的には、傾きのない直交座標系で閾値マトリクスを生成し、座標変換によって任意のスクリーン角度に対応した閾値を求め、任意のスクリーン角度を有する網点スクリーンを生成する。
また、特許文献2に記載の仕組みでは、閾値マトリクス内に複数のハーフトーンセル(網点ドット1個分の領域)を配置するもので、具体的には、複数のハーフトーンセルからなる領域の閾値マトリクスを一括して生成することにより任意のスクリーン角度を有する網点スクリーンを生成する。
また、特許文献3に記載の仕組みでは、所望の線数および角度を近似した閾値マトリクスを生成し、蓄積誤差分をシフトさせながら近似マトリクスを参照する。
また、特許文献4に記載の仕組みでは、所望のスクリーンを近似した有理正接マトリクスを生成し、誤差分をシフトしながら参照する。
これら特許文献1〜4に記載の仕組みは、任意のスクリーン角度を有する網点スクリーンの生成を可能にする技術であり、これによって、画像のモアレの低減を図っている。
ところで、濃度データに擬似中間調処理を施したビットマップデータ(2値画像データ)をレーザプリンタなどの画像出力装置で出力すると、異なる濃度領域同士の境界にジャギーが生じる問題がある。このジャギーを軽減する技術が種々提案されている(たとえば、特許文献5〜10を参照)。
特開昭61−288564号公報 特開昭61−288565号公報 特開平01−243667号公報 特開2002−223356号公報 特開2002−77624号公報 特開2003−224719号公報
たとえば、特許文献5〜8に記載の仕組みでは、エッジ部と非エッジ部で複数の閾値マトリクスを使い分けることでジャギーを軽減するようにしている。
また、特許文献9に記載の仕組みでは、エッジ部を強調する、具体的にはエッジ強調の度合いを周辺画素との濃度比率によって決定することでジャギーを軽減するようにしている。
また、特許文献10に記載の仕組みでは、エッジ部については誤差拡散法(Error Diffusion )を適用し、非エッジ部については網点スクリーニングを適用するというように、エッジ部と非エッジ部で異なる種類の2値化処理を適用することでジャギーを軽減するようにしている。
しかしながら、特許文献1〜4に記載の仕組みでは、閾値マトリクス用のメモリ容量、処理負荷、多様な画像への対応や処理精度、などの点において、一長一短がある。
たとえば、特許文献1に記載の仕組みは、回転移動により所望の座標系での座標値を求め基準となる1つの閾値マトリクスと参照することで2値化処理を行なうので、厳密な意味で任意の線数および角度を指定でき、高精度であり、かつ、少ないメモリ容量でよいが、所望の座標系での座標値を求める際には、実数加算、整数にキャスト、剰余計算が必要で、所望の2次元座標を1画素求めるために実数の加算を2回行なう必要があり計算負荷が大きく、また、求めた座標値と対応する閾値マトリクスの参照位置を計算する必要がある、など処理の負荷が非常に大きい。
また、特許文献2〜4に記載の仕組みは、多様なスクリーン角への対応はある程度できるが多様なスクリーン線数への対応はできないので、結果的には、多様なスクリーン種に対応するには、スクリーン線数に応じた各閾値マトリクス用のメモリ容量が必要になる。
たとえば、特許文献2に記載の仕組みにおいて各画素の閾値を求める際には、分子と分母をともに整数にして近似計算をするし、網点の形状および画像の濃淡に応じた網点の大きさを定めたスポット関数あるいは閾値テーブルを予め作成しておくことが必要となる。そのため、網点の形状や画像の濃淡に応じた網点の大きさを定める際の自由度が低く、画像の表現方法に対する多様な要望に応え切れないという問題がある。さらに、閾値マトリクスのサイズは整数に限定されるため、厳密には任意の角度および線数を指定することができず、精度の面では特許文献1に記載の仕組みよりも大幅に劣る。また、線数や角度によっては、閾値マトリクスのサイズが巨大になる問題もある。
また、特許文献4に記載の仕組みでは、所望とする線数および角度によって近似マトリクスのサイズが決定されるため、スクリーン種ごとに閾値マトリクスを用意する必要がある。
また、特許文献4に記載の仕組みでは、各単位網点領域の所定の参照点についてu−v座標系の格子点とのズレ量を求めるとともに、任意の格子点についてのズレ量を所定数の参照点におけるズレ量から補間によって求め、得られたズレ量によって任意の格子点のX−Y座標値を補正するので、各単位網点領域の参照点とu−v座標系の格子点との位置関係を常に一定の状態に保つことができるが、このような誤差処理は、計算負荷が非常に大きい。
一方、ジャギー抑制機能を持つ特許文献5〜10に記載の仕組みでは、何れもエッジ部と非エッジ部でスクリーン構造が変わるため、エッジ部の画像に違和感が生じる、エッジ部に線数の高い網点を適応することから階調再現性が不安定になる、複数の処理機構を組み込むことから、処理装置のコストアップになる、などの問題がある。
また、閾値切替えを行なう特許文献5〜8に記載の仕組みでは、複数の閾値マトリクスを用意する必要がある。全ての閾値マトリクスの線数が同じ場合は、あらゆる角度のエッジに対してジャギーを抑制するためには多数の閾値マトリクスが必要になる。エッジ部の線数を高くする場合は、出力装置の解像度に制限される。
また、エッジ強調を行なう特許文献9に記載の仕組みでは、エッジ強調の度合いを周辺画素との濃度比率によって決定しているため、網点スクリーンやエッジの方向によってムラが発生する。
また、エッジ部と非エッジ部で異なる2値化処理手法を用いる特許文献10に記載の仕組みでは、エッジ部を誤差拡散処理、非エッジ部を網点処理とするので、出力装置に複数の処理モジュールを搭載する必要があり、大規模になる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、上記で掲げた問題の少なくとも1つを解決でき、その他の問題とのバランスも改善し得ることのできる仕組みを提供することを目的とする。
たとえば、1つの閾値マトリクスから任意の線数および角度を有する網点スクリーンの閾値を、メモリ容量や処理負荷の面で効率的に、かつ比較的高精度に処理できる仕組みを提供する。
また、簡易な構成および処理で、エッジ部のジャギーを改善できる仕組みを提供する。
本発明に係る第1の発明においては、入力された画像信号の強度と閾値とを比較することにより、入力された画像信号の強度に対応する、1つもしくは複数の出力ドットの集合で表わされる網点を形成することで擬似的に中間調画像を生成するに際して、先ず、網点スクリーン座標系の座標値をアドレスとして網点スクリーン座標系に繰り返し配列されるマトリクス領域内の各座標位置に配列された閾値を記憶した所望の線数および角度を有する網点構造を表わすための閾値マトリクスを用意する。
また、出力デバイスの座標値を所望の網点スクリーン座標系の座標値に変換し、網点スクリーン座標系の座標値を閾値に対する位相に変換し、この変換した位相を整数値で近似する。また、出力デバイスにおける主走査方向および副走査方向で規定される出力座標系において、隣接する画素同士の主走査方向および副走査方向のそれぞれについての位相の差分を求め、入力された画像信号の強度と閾値とを比較する疑似階調変換処理が1画素進む都度、主走査方向および副走査方向のそれぞれについて位相の差分を累積する。
そして、主走査方向および副走査方向のそれぞれについての位相の差分の累積結果に基づいて閾値マトリクスの参照アドレスを決定し、この決定した参照アドレスの閾値を閾値マトリクスから読み出し、この読み出した閾値を注目画素の信号強度と比較することとした。
つまり、周期的な網点スクリーンの位相を整数値で近似し、出力デバイスの座標系の原点の位相に対して、常に一定である主走査方向および副走査方向に隣接する画素同士の位相の差分を累積していくことにより、連続的に全画素の位相を求める。そして、求められるこの位相の情報をインデックスとして、所定サイズの閾値マトリクスを参照することにより、任意の線数および角度を有する網点スクリーンの閾値を求める。
また、本発明に係る第2の発明においては、先ず、第1の発明と同様に、網点スクリーン座標系の座標値をアドレスとして、網点スクリーン座標系に繰り返し配列されるマトリクス領域内の各座標位置に配列された閾値を記憶した所望の線数および角度を有する網点構造を表わすための閾値マトリクスを用意する。
また、出力デバイスの座標値を所望の網点スクリーン座標系の座標値に変換し、網点スクリーン座標系の座標値を閾値に対する位相に変換する。また、エッジ部に着目するべく、画像信号に基づいて入力画像のエッジの有無を検出し、エッジの有無の検出結果を参照しつつ、位相に関する情報に基づいて閾値マトリクスの参照アドレスを決定し、この決定した参照アドレスの閾値を閾値マトリクスから読み出し、この読み出した閾値を注目画素の信号強度と比較することとした。
つまり、周期的な網点スクリーンの位相を求め、注目画素の位相から2次元の閾値マトリクスを参照して多値画像の濃度を比較して2値画像に変換することとし、エッジ部の2値化処理では、求められる位相を所定量だけ操作することで、閾値マトリクスを参照する位置をエッジ部と非エッジ部とで切り替えるようにする。
また従属項に記載された発明は、本発明に係る画像処理方法および画像処理装置並びに画像形成装置のさらなる有利な具体例を規定する。
本発明に係る第1の発明によれば、周期的な網点スクリーンの位相を整数値で近似し、隣接する画素同士の位相の差分を累積して連続的に全画素の位相を求め、この求めた位相の情報をインデックスとして閾値マトリクスを参照することにより網点処理を行なうようにした。これにより、多様な線数および角度を有する網点スクリーンを生成する場合でも、共通の閾値マトリクスを使用して、任意の構造の網点スクリーンの閾値を効率的に求めることができる。
また、位相操作により、閾値マトリクスの参照アドレスを特定するようにしているので、複雑な計算が不要で処理が簡単である。また、閾値マトリクスのサイズをある程度大きく取ることで、整数の近似計算をするものの、誤差の発生をある程度抑えつつ、回転移動計算を行なう特許文献1や整数分の整数の近似計算をする特許文献2に記載の仕組みよりは処理効率が高まる。
また本発明に係る第2の発明によれば、本発明に係る第1の発明と概ね同じように、周期的な網点スクリーンの位相を整数値で近似して求めた位相を表わす情報に基づいて2次元の閾値マトリクスを参照して多値画像の濃度を比較して2値画像に変換する際に、エッジ部の2値化処理では、求められる位相を所定量だけ操作することで、閾値マトリクスを参照する位置をエッジ部と非エッジ部とで切り替えるようにした。これにより、装置構成や処理が簡易になる、簡易な位相操作でエッジ部のジャギーを改善することができる。エッジ部と非エッジ部の双方に対して同様の処理を行なうので、エッジ部と非エッジ部でスクリーン構造が変わることはなく、エッジ部の画像に違和感は生じないし、複数の処理機構を組み込む必要がないので、処理装置のコストアップになることもない。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
<画像形成装置の全体構成>
図1は、電子写真方式やインクジェット方式などの印刷装置における2値化処理に関わる画像処理部(画像処理装置)と画像記録部とに着目して示した画像形成装置の一実施形態の全体概要を示す図である。図示するように、本実施形態の画像形成装置1は、色分解信号生成部10と、2値化処理部20と、2値データ記憶部30と、画像記録部40と、プロファイル切替指令部50とを備えている。色分解信号生成部10と2値化処理部20と2値データ記憶部30とで、2値化処理に関わる画像処理部(画像処理装置)が構成される。
色分解信号生成部10は、その前段側に設けられる図示しない画像読取部や通信インタフェースを介して接続されたパーソナルコンピュータなどの画像入力端末から比較的高ビット数(たとえば8〜10ビット)の画像データDinを、たとえばR(赤),G(緑),B(青)などの色成分ごとに取得し、この色成分ごとの画像データDin_R,Din_G,Din_Bを画像記録部40が処理対象とするたとえばトナー色に対応したC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)などの各色成分ごとの色分解データ(以下多値画像データDMVと呼ぶ)に変換する。たとえば、数ビットの多値デジタルデータR,G,Bを、同じく数ビットの多値デジタルデータC,M,Y,Kに変換する。このような色変換処理に当たっては、たとえばRGBデータ→Labデータ→YMCKデータといった処理ステップが採られる。
なお、色分解信号生成処理の前段あるいは後段(2値化処理の前段まで)においては、詳細な説明を割愛するが、下地除去処理、変倍処理、コントラスト調整(濃度調整)処理、色補正処理、フィルタ処理、TRC(Tone Reproduction Control)補正処理(階調補正処理とも呼ばれる)などの所定の画像処理(前処理)が施される。これら各処理自体の詳細については、従来のものと同様であるため、ここではその説明を割愛する。
2値化処理部20は、入力された色成分ごとの多値画像データDMV_C,DMV_M,DMV_Y,DMV_Kの各々にスクリーン処理をかけた2値化データ(1ビットのデータ)を生成する。たとえば、濃度階調を有する多値画像情報である多値デジタルデータC,M,Y,Kを、網点と呼ばれる着色ドットの大きさによって擬似的に中間調画像の濃度を表わす2値化記録信号Dout を生成し、2値データ記憶部30に記憶する。
画像記録部40は、2値化処理部20で生成される2値化記録信号Dout を2値データ記憶部30から読み出し画像記録処理を行なうマーキングエンジン部44を有している。マーキングエンジン部44は、たとえばトナーを色材に使用し、露光による静電潜像形成とその後の現像、転写、定着を行なう電子写真方式を利用したものであってもよいし、インクを色材に使用するインクジェット方式を利用したものであってもよいし、あるいは刷版製作を行ない、その版を用いてインクを記録紙に転写する製版印刷方式(たとえばリソグラフィ方式)のもの、など様々なものが使用できる。
<第1実施形態>
図2は、図1に示した画像形成装置1に使用される第1実施形態の2値化処理部20の構成を示す図である。
この第1実施形態の2値化処理部20は、従来例との対比においては、任意の線数および角度の網点スクリーン生成において、注目画素ごとの網点の位相を整数値(たとえば2進数)で表現し、隣接画素の位相との差分を連続的に加算することによって注目画素の位相を得、この位相を所定量シフトすることにより注目画素の閾値を生成する点に特徴を有する。
位相を2進数で表現するに際しては、主走査方向および副走査方向に関して、2^n(nは正の整数/“^”はべき乗を示す;以下同様)の整数を用いて表わすこととする。以下、具体的に説明する。
図示するように、第1実施形態の2値化処理部20は、位相処理部100と、網点化演算処理部200とを備えている。
位相処理部100は、入力される多値画像のサイズに基づいて注目画素に隣接する2値化処理済みの画素の位相を記憶する位相記憶部110と、出力デバイスの座標系の原点の位相に対して主走査方向xおよび副走査方向yに隣接する画素同士の位相の差分を記憶する位相差分記憶部120と、隣接する処理済み画素の位相成分と位相差分を加算して注目画素の位相を求める位相加算部130とを有している。
位相記憶部110は、出力デバイスの座標系(出力座標系)において処理を行なう際に、出力デバイスの座標値を網点スクリーン座標系の座標値に変換し、網点スクリーン座標系の座標値を閾値に対する位相に変換し、この変換した位相を整数値で近似する。また、出力デバイスにおける主走査方向xおよび副走査方向yで規定される出力座標系において、隣接する画素同士の主走査方向および副走査方向のそれぞれについての前記位相の差分を求める。
位相差分記憶部120は、疑似階調処理の開始点に任意の位相を割り当てるようにするのが好ましい。
位相加算部130からは、位相記憶部110に対して位相更新データが供給される。位相記憶部110は、2値化処理済みの画素がない場合は任意の位相を保存しておく。その更新処理回数は、入力される多値画像のサイズによって決まる。
網点化演算処理部200は、位相加算部130から送られてきた位相情報の上位ビットを元に適切な閾値参照アドレスを決定して所定の記憶媒体に記憶する閾値マトリクス記憶部210と、閾値マトリクス記憶部210から出力された閾値Thと入力多値画像の濃度を表わす多値画像データDMVとを参照して疑似階調変換処理としての2値化のための比較処理を行なうことでドットのオン/オフを出力する比較処理部220とを有している。
閾値マトリクス記憶部210には、網点スクリーン座標系に繰り返し配列されるマトリクス領域内の各座標位置に配列された閾値を、網点スクリーン座標系の座標値をアドレスとして記憶する閾値マトリクスが用意される。
比較処理部220は、閾値マトリクス記憶部210の所定のアドレスから読み出した閾値Thと注目画素の濃度とを比較して疑似階調変換を行なうことにより、網点と呼ばれる着色ドットの大きさによって擬似的に中間調画像の濃度を表わす2値化記録信号Dout を生成する。2値化記録信号Dout により、2値画像(網点画像)が表わされる。
なお、比較処理部220における網点画像を生成するアルゴリズムは、参照する閾値マトリクスが異なるものの、何れも、基本的には、閾値マトリクスを利用した一般的な網点画像(黒ドット)を生成するアルゴリズムと同様のものである。
図3および図4は、所定の線数および所定の角度の網点スクリーンを生成する第1実施形態の処理手法の具体例を説明する図である。ここで、図3は、出力座標系に配置された任意の角度および線数を持つ網点構成の一例を示す図である。また、図4は、位相に基づいて閾値マトリクスの参照位置を決定する方法を説明する図である。
図3においては、出力デバイスの座標系(グリッドGrid1)をxy座標系、所望の網点スクリーンの座標系をuv座標系としている。xy座標をuv座標系に変換する手法としては、たとえば米国特許第4,449,489号公報に記載の網点位相を逐次計算する仕組みを利用するのがよい。
この仕組みでは、xy座標系で(Δx,Δy)の移動量がuv座標系での移動量は常に一定の移動量(Δu,Δv)に相当することを利用する。つまり、xy座標系の原点のuv値が分かっていれば、xy座標系の全ての画素(ピクセル)のuv値を、加減算によって計算できる。ここで求まるuv値を用いて得た閾値からなる閾値マトリクスを参照して入力画像の濃度と比較することにより、任意の角度で傾く網点スクリーンによる2値化を行なうことができる。
ただし、本実施形態では、この米国特許第4,449,489号公報に記載の仕組みをさらに改良して閾値計算を行なう。具体的には、位相記憶部110は、xy座標系に1対1で対応するuv座標系における網点の絶対座標値ではなく、その網点の位相を求める。網点の位相を求める際には、網点の位相を整数値で表わすこととする。特に好ましくは2進数で表わすのがよい。
網点の位相を整数値で表すことにより、位相を上位データと下位データとに分けて取り扱い易くなる。特に、2進数で表わすと、位相の上位ビットと閾値マトリクスの参照個所を一致させることができる。これにより、高速に2値化処理を行なうことが可能となる。
具体的には、位相記憶部110は、周期が2^nの網点スクリーン上の相対的な位置を位相として取り扱う。なお、周期を示す数値と出力座標系の画素サイズは無関係である。座標値が違う点同士でも位相が等しければ、閾値は同じか、それに近い値になる。そこで、本実施形態では、位相を示すuv値を、nビットの正の整数(uphase ,vphase )に近似して、処理の高速化を図る。
つまり、u,vの値がともに整数の全ての座標値をドットの中心であると定義する。網点の閾値は周期的に振動するので、uv座標系の任意の2点のu,vの小数点以下の数値がともに一致するならば、位相が等しいので2点の閾値はほぼ一致する。
また、位相記憶部110は、閾値計算をするためにuv値の小数成分をnビットの正の整数(uphase ,vphase )に近似して位相計算の最適化を図る。なお、整数表現の最大ビット数をmとし、位相近似のビット数nとの間には、m≧nなる関係があるものとする。この場合、0以上1未満の小数成分は、0以上2^(n−1)以下で表現されることとなる。
たとえば、図3において、出力デバイスのxy座標系Grid1でのベクトル(1,0),(0,1)に相当するuv座標系でのベクトルをvx (Δux ,Δvx ),vy (Δuy ,Δvy )とすると、Δux ,Δvx,Δuy ,Δvyは下記式(1)で求めることができる。
Figure 2006261764
次に、位相加算部130は、先ず、位相記憶部110にて求められたvx ,vy の各成分Δux ,Δvx,Δuy ,Δvyをmビットの符号なし整数で近似する(m≧n)。
次に、位相加算部130は、比較処理部220における疑似階調変換処理(2値化処理/網点処理)が1画素進む都度、位相の差分を累積(加算もしくは減算)する。つまり、xy座標系の原点の任意のuv値に対して、vx ,vy を連続的に加算もしくは減算していく。これにより、xy座標系の任意の画素のuv値が求まる。求めたuv値の上位nビットを抜き出すことにより、網点の位相(uphase ,vphase )を取得することができる。
次に、閾値マトリクス記憶部210は、位相加算部130にて求められた網点の位相(uphase ,vphase )に基づいて閾値マトリクスの参照位置を決定し、処理対象の濃度データと比較する。たとえば、閾値マトリクス記憶部210は、(2^p)×(2^q)(p,qは正の整数でp=qでもよい)の閾値マトリクスを用意しておき、位相加算部130で求められた位相(uphase ,vphase )の各上位ビット(x方向はpビット、y方向はqビット)を抜き出して、参照アドレスとして所定の記憶媒体に記憶する。
たとえば、図4において、処理中の画素の位相をu,v、閾値マトリクスのサイズを16×16とする。このように、参照する閾値マトリクスが16×16のサイズの場合、位相(uphase ,vphase )の各成分Δux ,Δvx,Δuy ,Δvyの上位4ビットずつを抽出し、閾値マトリクスを参照するためのインデックスとし、その情報を記憶する。
比較処理部220は、記憶されたインデックス情報を参照して閾値マトリクス内の所定の閾値Thと入力多値画像の濃度を表わす多値画像データDMVとを比較することで、網点すなわち着色ドットの大きさによって擬似的に中間調画像の濃度を表わす2値化記録信号Dout を生成する。
位相加算部130では、xy座標系の原点の任意のuv値に対してvx ,vy を連続的に加算もしくは減算していく、つまり位相を操作するので、結果的には、2値化処理部20は、網点の位相を操作することによって閾値マトリクスの一部をライン状に参照することで網点処理を行なうこととなる。位相のシフト操作でよいので、複雑な小数計算をすることなく、簡単に網点処理ができるようになる。
図5は、第1実施形態の処理によって生成された2値画像の一例を示す図である。なお、図5(A)の画像サイズは1024×128、スクリーン角度は5°、ドット間隔は8ドットである。図5(B)は、第1実施形態の処理によって生成された斜交網点画像の一例を示す図である。
以上のことから分かるように、本実施形態の網点処理によれば、周期的な網点スクリーンの位相をnビットの整数値で近似する。出力デバイスの座標系の原点の位相に対して、常に一定である主走査方向および副走査方向に隣接する画素同士で位相の差分を加算していくことにより、連続的に全画素の位相を求めることができる。そして、位相の上位ビットをインデックスとして(2^p)×(2^q)の大きさを持つ閾値マトリクスを参照することにより、任意の線数および任意の角度を有する網点スクリーンの閾値を簡単に求めることができる。つまり、任意の線数および任意の角度で網点スクリーンを設計することが容易である。また、図5(B)に示したように、斜交スクリーンも可能である。
つまり、所望とする線数および角度に対しては、位相を複数の軸方向に所定量シフトすることにより対処でき、閾値マトリクスをスクリーン種ごとに用意する必要はなく、閾値マトリクス用のメモリ容量を少なくすることができる。任意の線数および任意の角度で網点スクリーンを設計することができるので、1つの閾値マトリクスから任意の構造の網点スクリーンの閾値を効率的に求めることができる。
カラー画像を取り扱う場合においてたとえばC,M,Y,Kのスクリーン線数が異なる場合でも、C,M,Y,Kの全てについて、共通の閾値マトリクスを用意すればよい。色ごとに閾値マトリクスを用意する必要がなく、C,M,Y,K全てを同一の閾値マトリクスで処理することができる。
<第2実施形態>
図6は、図1に示した画像形成装置1に使用される第2実施形態の2値化処理部20の構成を示す図である。
第1実施形態の構成およびその処理においては、参照される閾値が最小値から最大値まで均等に呼び出されない可能性がある。第2実施形態の2値化処理部20は、閾値マトリクスから参照される成分を抽出し、この抽出した参照成分に均等に所望の閾値を再配置することで、この問題を解消する点に特徴を有する。以下、具体的に説明する。
第2実施形態の2値化処理部20は、第1実施形態の構成に加えて、参照される閾値の集合が閾値マトリクス内の各閾値の範囲内で均等に割り付けられるように、閾値マトリクスから参照される閾値に補正を加える閾値再配置部400を備えている。
閾値再配置部400は、閾値マトリクス内のどのセルが参照されたかを記憶する参照セル番号記憶部410と、参照セル番号記憶部410からのセル番号に基づいて閾値マトリクスのセルの再配置を行なうことで閾値マトリクスを最適化する閾値適正化部420とを有している。閾値適正化部420は、最適化した閾値マトリクスを閾値マトリクス記憶部210に渡す。
図7〜図9は、所定の線数および所定の角度の網点スクリーンを生成する第2実施形態の処理手法の具体例を説明する図である。ここで、図7は、閾値マトリクス記憶部210に記憶されている閾値マトリクスの一例を示す図である。この例では、最小値を“0”(図中の略中心の座標データを参照)、最大値を“254”(図中の右下の座標データを参照)としている。図8は、第2実施形態の処理手法を説明する図である。図9は、第2実施形態の処理手法を適用する効果を示す閾値マトリクスの一例を示す図である。
図7に示す閾値マトリクス内の閾値の配置態様は、ハーフトーンセルの中心から網点のドットが外側に略円形状に成長するようにした例である。もちろんこれは一例を示したに過ぎず、たとえば、略菱形状に成長するようにしたものであってもよい。また、これら複数種の閾値マトリクスを用意しておき、用途に応じて使い分けるようにしてもよい。
ここで、図8に示すように、隣接する網点同士の中心点の距離を主走査方向に“10”,副走査方向に“5”と指定するものとする。この場合、図9に示す閾値マトリクスのように、閾値マトリクス内のセルは、参照されるものと参照されないものに分かれる。図9では、図7に示した閾値マトリクス内の参照されないセルを塗り潰して示している。
図から分かるように、図9(A)に示すままでは、比較処理部220における2値化処理(比較処理)においては、参照される閾値は、最小値から最大値まで均等に呼び出されない可能性がある。均等に呼び出されない場合、得られる2値画像は、入力画像の濃度を適正に表わしたものとならず、階調の再現性が悪化する。
そこで、閾値適正化部420は、比較処理部220における2値化処理(比較処理)において参照される閾値が、最小値から最大値まで均等に呼び出されるように、閾値を再配置する。なお、参照されるものについてだけ再配置処理を行なえばよい。閾値適正化部420は、最適化した閾値マトリクスを閾値マトリクス記憶部210に渡して記憶させる。
たとえば、図9(B)に示す閾値マトリクスのように、最小値から最大値までの範囲内で、参照されるセルに均等に閾値を再配置する。こうすることで、参照されない閾値があっても、得られる2値画像が入力画像の濃度を適正に表わしたものとなる。
<第3実施形態>
図10は、図1に示した画像形成装置1に使用される第3実施形態の2値化処理部20の構成を示す図である。
第1実施形態の構成およびその処理においては、近似値を用いた計算を繰り返すので、誤差が蓄積され、その誤差の蓄積により、得られる2値画像は、入力画像の濃度を適正に表わしたものとならず、階調の再現性が悪化する。そこで、第3実施形態の2値化処理部20は、誤差が蓄積する位相に関して、特定の画素を処理する際に既定値を代入して誤差を消去することで、この問題を解消する点に特徴を有する。以下、具体的に説明する。
第3実施形態の2値化処理部20は、第1実施形態の構成に加えて、誤差補正部500を備えている。なお、誤差補正部500は、第2実施形態と組み合わせることもできる。
誤差補正部500は、処理の繰り返しによって蓄積される誤差を記憶する位相修正情報記憶部510と、蓄積される誤差が限界値を超えた場合に処理中の画素の位相を修正する位相修正処理部520とを有している。
位相修正処理部520は、誤差を修正するべき座標値と位相の修正値を位相修正情報記憶部510から受け取り、これを参照して、処理中の画素の座標値を修正すべき場合には位相を修正する。位相修正処理部520は、修正した位相情報(位相修正値)を位相記憶部110に渡す。
図11は、所定の線数および所定の角度の網点スクリーンを生成する第3実施形態の処理手法の具体例を説明する図である。
図11は、所望の網点座標値と位相計算による網点座標値の誤差を示している。ビット数が少なく、計算に用いる数値の精度が低い場合には、図11に示すように、u方向およびv方向に対して、それぞれ誤差が生じる場合がある。ここで、位相差分と座標値から誤差値が事前に計算できるので、位相修正情報記憶部510は、誤差を修正するべき座標値と位相の修正値を記憶しておく。
位相修正情報記憶部510は、処理中の画素の座標値から、位相修正情報記憶部510に記憶された誤差を修正するべき座標値と位相の修正値と参照する。そして、修正すべき座標値であれば、位相記憶部110に記憶される位相を修正する。
たとえば、図11において、所望の網点位置を“□”で示し、位相計算による網点位置を“●”で示す。網点の線数および角度から、座標値ごとの誤差の大きさを事前に計算することができるので、位相修正情報記憶部510は、その誤差が一定値を超えるときの座標値と修正値と記憶しておく。
位相修正処理部520は、比較処理部220にて2値化処理がなされる度に、位相修正情報記憶部510に記憶されている座標値を参照して修正の要否を判定する。そして、修正が必要ならば、位相修正情報記憶部510に記憶されている修正値を位相記憶部110に送る。
位相に対して操作を行なって誤差の蓄積を解消するようにしているが、結果的には、比較処理部220における比較処理で用いる閾値の参照アドレスを、計算された位相による参照アドレスではなく、蓄積誤差を解消し得る閾値マトリクスの別の箇所から参照することで補償している。つまり、網点処理の過程で、連続的な誤差計算を行ない、蓄積誤差の所要の目標値からの偏差を監視し、蓄積誤差が許容限界を上回るときに、比較処理で用いる閾値を、計算された位相による参照アドレスではなく、蓄積誤差を解消し得る閾値マトリクスの別の箇所から参照することで補償する。
このように、近似値を用いた計算を繰り返すことによって誤差が蓄積する位相を、特定の画素を処理する際に、既定値である位相修正情報記憶部510に記憶されている修正値を代入することで、誤差の蓄積を解消する。これにより、近似値を用いた計算を繰り返しても、蓄積される誤差を所定のタイミングで解消でき、得られる2値画像が入力画像の濃度を適正に表わしたものとなる。
<第4実施形態>
図12は、図1に示した画像形成装置1に使用される第4実施形態の2値化処理部20の構成を示す図である。
この第4実施形態は、エッジ部のジャギーを解消するための構成を備える点に特徴を有する。具体的には、第4実施形態の2値化処理部20は、エッジの有無に応じて位相データを操作するエッジ参照位相操作部600を備えている。なお、エッジ参照位相操作部600は、第2や第3実施形態と組み合わせることもできる。
エッジ参照位相操作部600は、注目画素がエッジ部であるかどうかを判定するエッジ検出部610と、エッジ検出部610で検出されるエッジのプロファイルに基づいて位相処理部100の位相加算部130で求められた位相データPhaを加工する位相データ加工部620と、注目画素がエッジ部であるかどうかに基づいて使用すべき位相データPhを選択する閾値選択部としてのセレクタ630とを有している。
エッジ検出部610は、注目画素がエッジ部であるかどうかを判定して、その判定結果を示すフラグ(エッジ/非エッジの情報)をセレクタ630に渡すとともに、注目画素がエッジ部である場合には、そのエッジのプロファイルを位相データ加工部620に渡す。
位相データ加工部620は、エッジ検出部610から渡されたエッジのプロファイルをもとに、位相処理部100の位相加算部130から出力された位相データPhaを加工し、加工した位相データPhbをセレクタ630に渡す。加工における基本的な考え方は、エッジ部では網点ドットの一部が確実に生成されるように位相をシフトする。
セレクタ630は、エッジ検出部610からエッジ/非エッジのフラグを受け取り、注目画素がエッジ部でない(非エッジ部である)場合には位相加算部130から出力された位相データPhaを選択し、注目画素がエッジ部である場合には位相データ加工部620にて加工された位相データPhbを選択し、選択した方の上位ビットを閾値マトリクス記憶部210に渡す。
本実施形態においては、位相データ加工部620は、エッジ部については、閾値マトリクスのドット中心部を通り、かつエッジに平行な直線上の閾値が参照されるように位相データを操作することにする。具体的には、網点の位相(u,v)を逐次計算する2値化処理において、エッジ部に対して、所望の網点スクリーンのu,vの一方を固定、またはu,vの合計値を固定,またはu=vとすることにより、閾値マトリクスの特定のラインが参照されるようにする。
こうすることにより、エッジ部は万線スクリーニングによって2値化されてジャギーが抑制される。基本的には非エッジ部と同一の閾値マトリクスを用いた網点処理になるので、非エッジ部の網点と同線数のラインスクリーンが生成される。これにより、簡易な処理で網点スクリーンのエッジ部のジャギーを抑制できる。特に、グレー背景中のグレー画像のエッジ部では閾値を反転するだけで網点構造によるジャギーを高精度で抑制できるようになる。
図13および図14は、所定の線数および所定の角度の網点スクリーンを生成する第4実施形態の処理手法の具体例を説明する図である。ここで、図13は、本実施形態で用いる閾値マトリクスの一例を示す図である。また、図14は、エッジ部の閾値参照の方法を説明する図である。
図13に示す閾値マトリクス内の閾値の配置態様は、ハーフトーンセルの中心から網点のドットが外側に略円形状に成長するようにした例である。位相(uphase ,vphase )が(0.5,0.5)に近いほど閾値が低くなっている。もちろんこれは一例を示したに過ぎず、たとえば、ハーフトーンセルの中心からドットが略菱形状に成長するようにしたものであってもよい。また、これら複数種の閾値マトリクスを用意しておき、用途に応じて使い分けるようにしてもよい。
ここで、図14において、処理中の画素の位相をu,vとし、このuv座標系での注目画素をP、この注目画素Pと同一ハーフトーンセルの中心点をC、注目画素Pを通りエッジの接線と垂直な直線をlp、中心点Cを通りエッジの接線と平行な直線をlcとする。そして、垂直直線lpと平行直線lcの交点P’の位相を用いて閾値マトリクスを参照することとする。なお、処理の高速化のため、接線の角度を0°,45°,90°,135°の何れかに近似するのがよい。
図15および図16は、この第4実施形態の処理の効果を説明する図である。ここで、図16の各図は、図15の各図の部分拡大図である。図16(A)に示すuv座標系は所望の網点スクリーンの座標系を示す。図15(B)および図16(B)は図15(A)および図16(A)に示す多値画像を通常の網点スクリーニングによって形成された2値画像である。図15(C)および図16(C)は図15(A)および図16(A)に示す多値画像を第4実施形態よるジャギー抑制処理を用いて形成された2値画像である。
図15(A)および図16(A)に示す多値画像を通常の網点スクリーニングによって2値化すると、図15(B)および図16(B)に示すように、エッジ部にジャギーが発生する。
一方、第4実施形態を適用して2値化すると、エッジ部では、位相データ加工部620にて、網点の出力ドットの一部が確実に生成されるように位相をシフトするので、エッジ部は破線が構成される。一方、非エッジ部は、位相加算部130にて生成される位相データPhaをそのまま使うので、初期設定された網点形状によって構成される。この結果、図15(C)および図16(C)に示すように、ジャギーが抑制される。
簡易な位相操作でグレー領域の境界線をジャギーを抑制しながら2値化することができる。エッジ部と非エッジ部とで使用する閾値を使い分けるという点では特許文献5〜8に記載の仕組みと似通っているが、簡易な位相操作でそれを実現するものであり、特許文献5〜8とは異なり、共通の閾値マトリクスを使う点が異なる。ジャギー抑制の目的で複数の閾値マトリクスを用意する必要はないので、メモリ容量を低減できる。また、エッジ部と非エッジ部の双方に対して同様の網点処理を行なうので、エッジ部と非エッジ部でスクリーン構造が変わることはなく、エッジ部の画像に違和感は生じないし、複数の処理機構を組み込む必要がないので、処理装置のコストアップになることもない。
また、第1実施形態(第2や第3実施形態でも同様である)の構成と組み合わせて、閾値計算に用いる位相を操作することによって、エッジを構成する破線の線数と網点の線数が近い状態となるようにする、つまり網点線数に親和するピッチの破線をエッジ部に生成することができる。この結果、エッジ部のラインスクリーンと網点の線数がほぼ一致するため、エッジ部に網点周期と近い周期の破線が生成されるので、見た目の違和感が非常に小さく、出力装置の再現能力の範囲でジャギー抑制が可能であり、出力装置の再現特性を十分に活かすことができる。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
<電子計算機を利用した構成に関して>
たとえば、上述した網点処理を行なう仕組みは、ハードウェア処理回路により構成することに限らず、その機能を実現するプログラムコードに基づいて電子計算機(コンピュータ)を用いてソフトウェア的に実現することも可能である。
よって、本発明に係る画像処理方法や画像処理装置あるいは画像形成装置を、電子計算機(コンピュータ)を用いてソフトウェアで実現するために好適なプログラムあるいはこのプログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体を発明として抽出することもできる。ソフトウェアにより実行させる仕組みとすることで、ハードウェアの変更を伴うことなく、処理手順などを容易に変更できる利点を享受できるようになる。
電子計算機に一連の網点処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ(組込マイコンなど)、あるいは、CPU(Central Processing Unit )、論理回路、記憶装置などの機能を1つのチップ上に搭載して所望のシステムを実現するSOC(System On a Chip:システムオンチップ)、または、各種のプログラムをインストールすることで各種の機能を実行することが可能な汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
記録媒体は、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取装置に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気などのエネルギの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取装置にプログラムの記述内容を伝達できるものである。
たとえば、記録媒体は、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクFDを含む)、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory )、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc )を含む)、または半導体メモリなどよりなるパッケージメディア(可搬型の記憶媒体)により構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROMやハードディスクなどで構成されてもよい。
また、ソフトウェアを構成するプログラムは、記録媒体を用いずに、有線あるいは無線などの通信網を介して提供されてもよい。
たとえば、網点処理機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、ハードウェア処理回路にて構成する場合と同様の効果は達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が網点処理の機能を実現する。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することで、網点処理を行なう機能が実現されるだけでなく、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(Operating Systems ;基本ソフト)などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって網点処理を行なう機能が実現される場合であってもよい。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって網点処理を行なう機能が実現される場合であってもよい。
なお、網点処理を行なう機能を実現するプログラムコードを記述したファイルとしてプログラムが提供されるが、この場合、一括のプログラムファイルとして提供されることに限らず、コンピュータで構成されるシステムのハードウェア構成に応じて、個別のプログラムモジュールとして提供されてもよい。
画像形成装置の全体概要を示す図である。 第1実施形態の2値化処理部の構成を示す図である。 第1実施形態の処理手法を説明する、出力座標系に配置された任意の角度および線数を持つ網点構成の一例を示す図である。 第1実施形態の処理手法を説明する、位相に基づいて閾値マトリクスの参照位置を決定する方法を説明する図である。 第1実施形態の処理によって生成された2値画像の一例を示す図である。 第2実施形態の2値化処理部の構成を示す図である。 第2実施形態の処理手法で用いる閾値マトリクスの一例を示す図である。 第2実施形態の処理手法を説明する図である。 第2実施形態の処理手法を適用する効果を示す閾値マトリクスの一例を示す図である。 第3実施形態の2値化処理部の構成を示す図である。 第3実施形態の処理手法を説明する図である。 第4実施形態の2値化処理部の構成を示す図である。 第4実施形態の処理手法で用いる閾値マトリクスの一例を示す図である。 第4実施形態の処理手法で用いるエッジ部の閾値参照の方法を説明する図である。 第4実施形態の処理の効果を説明する図である。 第4実施形態の処理の効果を説明する図(図15の部分拡大図)である。
符号の説明
1…画像形成装置、10…色分解信号生成部、20…2値化処理部、30…2値データ記憶部、40…画像記録部、44…マーキングエンジン部、100…位相処理部、110…位相記憶部、120…位相差分記憶部、130…位相加算部、200…網点化演算処理部、210…閾値マトリクス記憶部、220…比較処理部、400…閾値再配置部、410…参照セル番号記憶部、420…閾値適正化部、500…誤差補正部、510…位相修正情報記憶部、520…位相修正処理部、600…エッジ参照位相操作部、610…エッジ検出部、620…位相データ加工部、630…セレクタ

Claims (11)

  1. 入力された画像信号の強度と閾値とを比較することにより、前記入力された画像信号の強度に対応する、1つもしくは複数の出力ドットの集合で表わされる網点を形成することで、擬似的に中間調画像を生成する画像処理方法であって、
    網点スクリーン座標系の座標値をアドレスとして、前記網点スクリーン座標系に繰り返し配列されるマトリクス領域内の各座標位置に配列された閾値を記憶した所望の線数および角度を有する網点構造を表わすための閾値マトリクスを用意し、
    前記出力デバイスの座標値を前記網点スクリーン座標系の座標値に変換し、前記網点スクリーン座標系の座標値を前記閾値に対する位相に変換し、
    この変換した位相を整数値で近似し、
    出力デバイスにおける主走査方向および副走査方向で規定される出力座標系において、隣接する画素同士の前記主走査方向および前記副走査方向のそれぞれについての前記位相の差分を求め、
    入力された画像信号の強度と閾値とを比較する疑似階調変換処理が1画素進む都度、前記主走査方向および前記副走査方向のそれぞれについて前記位相の差分を累積し、
    前記主走査方向および前記副走査方向のそれぞれについての前記位相の差分の累積結果に基づいて前記閾値マトリクスの参照アドレスを決定し、
    この決定した参照アドレスの閾値を前記閾値マトリクスから読み出し、この読み出した閾値を注目画素の信号強度と比較する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  2. 入力された画像信号の強度と閾値とを比較することにより、前記入力された画像信号の強度に対応する、1つもしくは複数の出力ドットの集合で表わされる網点を形成することで、擬似的に中間調画像を生成する画像処理装置であって、
    出力デバイスの座標値を所望の網点スクリーン座標系の座標値に変換し、当該網点スクリーン座標系の座標値を前記閾値に対する位相に変換し、この変換した位相を整数値で近似し、前記出力デバイスにおける主走査方向および副走査方向で規定される出力座標系において、隣接する画素同士の前記主走査方向および前記副走査方向のそれぞれについての前記位相の差分を求め、入力された画像信号の強度と閾値とを比較する疑似階調変換処理が1画素進む都度、前記主走査方向および前記副走査方向のそれぞれについて前記位相の差分を累積する位相処理部と、
    前記網点スクリーン座標系の座標値をアドレスとして、前記網点スクリーン座標系に繰り返し配列されるマトリクス領域内の各座標位置に配列された閾値を記憶した所望の線数および角度を有する網点構造を表わすための閾値マトリクスを用意し、前記主走査方向および前記副走査方向のそれぞれについての前記位相の差分の累積結果に基づいて前記閾値マトリクスの参照アドレスを決定し、この決定した参照アドレスの閾値を前記閾値マトリクスから読み出し、この読み出した閾値を注目画素の信号強度と比較する演算処理部と
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記位相処理部は、前記位相を2進数で近似し、
    前記演算処理部は、(2^p)×(2^q)(p,qは1以上の整数)の大きさの閾値マトリクスを用意し、前記主走査方向uおよび前記副走査方向vのそれぞれについての前記位相の差分の累積結果のそれぞれ上位pビットおよびqビットの値をインデックスとして、前記閾値マトリクスから閾値を読み出して前記比較を行なう
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 参照される閾値の集合が前記閾値マトリクス内の各閾値の範囲内で均等に割り付けられるように、前記閾値マトリクスから参照される閾値に補正を加える閾値再配置部をさらに備え、
    前記演算処理部は、前記閾値再配置部により補正された閾値を読み出して前記比較を行なう
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
  5. 処理の繰り返しによって蓄積される誤差を求め、この蓄積される誤差が所定の限界値を上回るときに、前記蓄積される誤差を、処理中の画素の位相を修正することで補償する誤差補正部をさらに備え、
    前記演算処理部は、前記蓄積される誤差が所定の限界値を上回るときには、前記誤差補正部により補正された位相に基づいて前記閾値マトリクスの参照アドレスを決定する
    ことを特徴とする請求項2〜4のうちの何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 入力された画像信号の強度と閾値とを比較することにより、前記入力された画像信号の強度に対応する、1つもしくは複数の出力ドットの集合で表わされる網点を形成することで、擬似的に中間調画像を生成する画像処理方法であって、
    網点スクリーン座標系の座標値をアドレスとして、前記網点スクリーン座標系に繰り返し配列されるマトリクス領域内の各座標位置に配列された閾値を記憶した所望の線数および角度を有する網点構造を表わすための閾値マトリクスを用意し、
    前記出力デバイスの座標値を所望の網点スクリーン座標系の座標値に変換し、前記網点スクリーン座標系の座標値を前記閾値に対する位相に変換し、
    前記画像信号に基づいて入力画像のエッジの有無を検出し、
    前記エッジの有無の検出結果を参照しつつ、前記位相に関する情報に基づいて前記閾値マトリクスの参照アドレスを決定し、
    この決定した参照アドレスの閾値を前記閾値マトリクスから読み出し、この読み出した閾値を注目画素の信号強度と比較する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  7. 入力された画像信号の強度と閾値とを比較することにより、前記入力された画像信号の強度に対応する、1つもしくは複数の出力ドットの集合で表わされる網点を形成することで、擬似的に中間調画像を生成する画像処理装置であって、
    出力デバイスの座標値を所望の網点スクリーン座標系の座標値に変換し、当該網点スクリーン座標系の座標値を前記閾値に対する位相に変換する位相処理部と、
    前記画像信号に基づいて入力画像のエッジの有無を検出するエッジ検出部と、
    前記位相処理部で求められる位相に関する情報を所定量だけシフトさせる位相加工部と、
    前記網点スクリーン座標系の座標値をアドレスとして、前記網点スクリーン座標系に繰り返し配列されるマトリクス領域内の各座標位置に配列された閾値を記憶した所望の線数および角度を有する網点構造を表わすための閾値マトリクスを用意し、前記エッジ検出部による前記エッジの有無の検出結果を参照しつつ、前記位相処理部で求められる位相もしくは前記位相加工部にて操作された位相に基づいて前記閾値マトリクスの参照アドレスを決定し、この決定した参照アドレスの閾値を前記閾値マトリクスから読み出し、この読み出した閾値を注目画素の信号強度と比較する演算処理部と
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  8. 前記位相加工部は、エッジ部では、前記閾値マトリクスのドット中心部を通りかつエッジに平行な直線上の閾値が参照されるように位相を操作する
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記位相処理部は、前記変換した位相を整数値で近似し、前記出力デバイスにおける主走査方向および副走査方向で規定される出力座標系において、隣接する画素同士の前記主走査方向および前記副走査方向のそれぞれについての前記位相の差分を求め、入力された画像信号の強度と閾値とを比較する疑似階調変換処理が1画素進む都度、前記主走査方向および前記副走査方向のそれぞれについて前記位相の差分を累積し、
    前記位相加工部は、前記位相処理部で求められる前記位相の差分の累積結果を所定量だけシフトさせる
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の画像処理装置。
  10. 入力された画像信号の強度と閾値とを比較することにより、前記入力された画像信号の強度に対応する、1つもしくは複数の出力ドットの集合で表わされる網点を形成することで、擬似的に中間調画像を生成する画像形成装置であって、
    出力デバイスの座標値を所望の網点スクリーン座標系の座標値に変換し、当該網点スクリーン座標系の座標値を前記閾値に対する位相に変換し、この変換した位相を整数値で近似し、前記出力デバイスにおける主走査方向および副走査方向で規定される出力座標系において、隣接する画素同士の前記主走査方向および前記副走査方向のそれぞれについての前記位相の差分を求め、入力された画像信号の強度と閾値とを比較する疑似階調変換処理が1画素進む都度、前記主走査方向および前記副走査方向のそれぞれについて前記位相の差分を累積する位相処理部と、
    前記網点スクリーン座標系の座標値をアドレスとして、前記網点スクリーン座標系に繰り返し配列されるマトリクス領域内の各座標位置に配列された閾値を記憶した所望の線数および角度を有する網点構造を表わすための閾値マトリクスを用意し、前記主走査方向および前記副走査方向のそれぞれについての前記位相の差分の累積結果に基づいて前記閾値マトリクスの参照アドレスを決定し、この決定した参照アドレスの閾値を前記閾値マトリクスから読み出し、この読み出した閾値を注目画素の信号強度と比較する演算処理部と、
    前記演算処理部により生成された2値化データに基づいて、前記中間調画像を所定の出力媒体上に形成する画像記録部と
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  11. 入力された画像信号の強度と閾値とを比較することにより、前記入力された画像信号の強度に対応する、1つもしくは複数の出力ドットの集合で表わされる網点を形成することで、擬似的に中間調画像を生成する画像形成装置であって、
    出力デバイスの座標値を所望の網点スクリーン座標系の座標値に変換し、当該網点スクリーン座標系の座標値を前記閾値に対する位相に変換する位相処理部と、
    前記画像信号に基づいて入力画像のエッジの有無を検出するエッジ検出部と、
    前記位相処理部で求められる位相に関する情報を所定量だけシフトさせる位相加工部と、
    前記網点スクリーン座標系の座標値をアドレスとして、前記網点スクリーン座標系に繰り返し配列されるマトリクス領域内の各座標位置に配列された閾値を記憶した所望の線数および角度を有する網点構造を表わすための閾値マトリクスを用意し、前記エッジ検出部による前記エッジの有無の検出結果を参照しつつ、前記位相処理部で求められる位相もしくは前記位相加工部にて操作された位相に基づいて前記閾値マトリクスの参照アドレスを決定し、この決定した参照アドレスの閾値を前記閾値マトリクスから読み出し、この読み出した閾値を注目画素の信号強度と比較する演算処理部と、
    前記演算処理部により生成された2値化データに基づいて、前記中間調画像を所定の出力媒体上に形成する画像記録部と
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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