JP4097114B2 - 画像処理装置、画像処理方法及び記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、画像処理の分野に係り、特に画像の形成又は表示のための装置の分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザープリンタ、デジタル複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置ににおける中間調再現法として、ディザ法や濃度パターン法、誤差拡散法が一般的に用いられている。
【0003】
ディザ法は、複数の画素でその階調を、カラー画像においてはその組合せにより色を表現する。一般的な印刷に用いられているディザ法は、粒状性に優れ、中間調画像をなめらかに表現する。ディザ法に代表される、いわゆる面積階調法では、階調性を得るために解像性が劣化する。また、網点のような印刷画像に対しては、周期性画像を発生するディザ法ではモアレが発生しやすい。
【0004】
解像性を保ちながら階調を表現する方法として、誤差拡散法がある。誤差拡散法は、原画像に忠実な解像性を得ることができるため文字画像の再現には適するが、写真部などの中間調画像では、孤立のドットが分散あるいは不規則に連結して配置されるため粒状性が悪く、特異なテクスチャが発生する場合がある。特に、電子写真方式のプリンタでは、孤立のドットで画像が形成されるため、濃度ムラによる粒状性の劣化やバンディングが発生しやすい。
【0005】
さて、画像形成装置などでは、低解像度の多値画像データを、より高解像度の2値画像データに変換したい場合がある。この場合、誤差拡散法を採用するとすると、誤差拡散処理の前に多値画像データを高解像度化する方法が考えられる。しかし、誤差拡散処理は、周辺画素の量子化誤差の拡散に積和演算を行うため時間のかかる処理であり、その処理時間は単位面積当たりの画素数にほぼ比例して増加する。例えば、解像度が600dpiから1200dpi、2400dpiになると、単位面積当たりの画素数は4倍、16倍と、解像度の2乗に比例して増加するため処理時間が大幅に増加してしまう。
【0006】
処理時間の増加を抑えるためには、多値画像データを低解像度のまま誤差拡散処理により量子化してから解像度変換を行う方法が有効である。そのような従来技術の例が特開平7−295527号公報に見られる。この技術では、低解像度(600dpi)の多値画像データは誤差拡散処理によって多値量子化された後、濃度パターン法又はディザ法によって高解像度(1200dpi)の2値画像データに変換される。
【0007】
この従来技術は、処理の高速化や回路規模の増加防止とともに、モアレやロゼッタパターンの抑止を目的としているが、単純な濃度パターン法やディザ法によりドットを配列するため、1200dpi以上のプリンタでは、特に、高密度になるほどドットの再現性が悪くなる電子写真式プリンタでは、画質の向上を達成することは難しい。また、濃度パターン法やディザ法によるドット配列では、画像に周期性を持ち、モアレを発生させる場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明の主たる目的は、低解像度の多値画像データから、粒状性、解像性といった画質の優れた画像を形成するための高解像度の2値画像データを高速で生成する新規な方法及び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る画像処理装置は、
入力された多値画像データを、それより解像度の高い2値画像データへ変換する画像処理装置であって、
(N−1)種類(N=5)の量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)として用いるための所定数の閾値が、前記多値画像データにおける画素位置に対応付けて配置されている(N−1)個のディザ閾値マトリクスを有し、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスにおける前記多値画像データの注目画素に対応した位置の閾値を量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)として出力する量子化閾値発生手段と、
前記量子化閾値発生手段より出力された前記多値画像データの注目画素に対する量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を用いて、前記多値画像データの前記注目画素を誤差拡散処理によりN値量子化し、その量子化データを出力する誤差拡散量子化処理手段と、
前記誤差拡散処理手段より出力された前記多値画像データの量子化データを前記2値画像データへ変換する解像度変換2値化手段と、
を有し、
前記解像度変換2値化手段において、前記多値画像データの注目画素に対応した前記2値画像データにおける複数画素の領域内のドットオン画素の個数を、前記注目画素の量子化データ値に応じて決定し、決定した個数のドットオン画素を前記複数画素の領域内に、前記注目画素の前記各ディザ閾値マトリクス上での対応位置毎に予め決められている配置順に従って配置し、
前記予め決められている配置順及び前記各ディザ閾値マトリクスにおける閾値の配置順が、前記2値画像データにおける前記各ディザ閾値マトリクスに対応した領域内においてドット集中型の網点が形成されるように決定されており、
前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスにおいて、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクス内の全閾値のうちで値の小さい方から4番目までの閾値は、それぞれ前記多値画像データの異なる画素位置に対応付けて配置され、かつ、各ディザ閾値マトリクス内の全閾値を値の小さい順に並べたときに、4番目の閾値と5番目の閾値との差が、それ以外の隣り合う閾値間の差より大きいことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明の特徴は、請求項1記載の発明に係る画像処理装置の構成において、前記各ディザ閾値マトリクスは、ドット集中型の網点を形成する順に閾値が配置された基本となるディザ閾値マトリクスを複数個、副走査方向にずらして主走査方向につなげたものであることである。
【0011】
請求項3記載の発明の特徴は、請求項1又は2記載の発明に係る画像処理装置の構成に加え、
前記多値画像データの画素毎にエッジ量を算出するエッジ量算出手段と、前記エッジ量 算出手段により算出されたエッジ量を所定の複数値に量子化するエッジ量量子化手段と、前記エッジ量算出手段により前記多値画像データの注目画素及びその近傍の複数画素のそれぞれについて算出されたエッジ量を前記エッジ量量子化手段により量子化した値の中で最大の値を前記注目画素のエッジ量として出力するエッジ量膨張処理手段とからなる画像特徴抽出手段を有すること、及び、
前記量子化閾値発生手段は、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスを複数組有し、前記複数組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスの中から、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)の生成に利用するための1組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスを、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量に応じて選択することにより、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量が大きいほど振幅を減少させた量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を出力することである。
【0012】
請求項4記載の発明の特徴は、請求項1又は2記載の発明に係る画像処理装置の構成に加え、
前記多値画像データの画素毎にエッジ量を算出するエッジ量算出手段と、前記エッジ量算出手段により前記多値画像データの注目画素及びその近傍の複数画素のそれぞれについて算出されたエッジ量の平均値を算出するエッジ量平均化手段と、前記エッジ量平均化手段により算出されたエッジ量の平均値を所定の複数値に量子化して前記前記注目画素のエッジ量として出力するエッジ量量子化手段とからなる画像特徴抽出手段を有すること、
及び、
前記量子化閾値発生手段は、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスを複数組有し、前記複数組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスの中から、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)の生成に利用するための1組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスを、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量に応じて選択することにより、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量が大きいほど振幅を減少させた量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を出力することである。
【0013】
請求項5記載の発明の特徴は、請求項3又は4記載の発明に係る画像処理装置の構成において、前記量子化閾値発生手段は、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量が最大値のときに量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)として同じ固定値を出力することである。
【0014】
請求項6記載の発明の特徴は、請求項3又は4記載の発明に係る画像処理装置の構成において、
前記量子化閾値発生手段は、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量が最大値のときに、前記ディザ閾値マトリクスを利用することなく、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を発生し出力する生成手段を有し、
前記生成手段は、前記多値画像データの注目画素の値が大きくなるに従って前記誤差拡散量子化処理手段による量子化数を段階的に減少させるように、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を前記注目画素の値に応じて変化させ、
前記解像度変換2値化手段は、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量が最大値のときに、前記多値画像データの注目画素の量子化データ値に応じて決定した個数のドットオン画素を、前記多値画像データの前記注目画素に対応した前記2値画像データにおける複数画素の領域内に所定の配置順に従って配置する、ことである。
【0015】
請求項7記載の発明の特徴は、請求項6記載の発明に係る画像処理装置の構成において、
前記生成手段は、前記多値画像データの注目画素及びその近傍画素の値の平均値を前記注目画素の値として用いることである。
【0016】
請求項8記載の発明の特徴は、請求項1乃至7のいずれか1項記載の発明に係る画像処理装置の構成に加え、前記2値画像データに従って画像を形成する手段を有することである。
【0017】
請求項9記載の発明の特徴は、請求項1乃至7のいずれか1項記載の発明に係る画像処理装置の構成に加え、原稿を光学的に走査することによって前記多値画像データを入力する手段と、前記2値画像データに従って画像を形成する手段とを有することである。
【0018】
請求項10記載の発明に係るコンピュータが読み取り可能な記録媒体は、請求項1乃至7のいずれか1項記載の発明に係る画像処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるプログラムが記録されたことを特徴とする。
【0019】
請求項11記載の発明に係る画像処理方法は、
入力された多値画像データを、それより解像度の高い2値画像データへ変換する画像処理方法であって、
(N−1)種類(Nは2以上の自然数)の量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)として用いるための所定数の閾値が、前記多値画像データにおける画素位置に対応付けて配置されている(N−1)個のディザ閾値マトリクスを有し、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスにおける前記多値画像データの注目画素に対応した位置の閾値を量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)として出力する量子化閾値発生ステップと、
前記量子化閾値発生ステップより出力された前記多値画像データの注目画素に対する量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を用いて、前記多値画像データの前記注目画素を誤差拡散処理によりN値量子化し、その量子化データを出力する誤差拡散量子化処理ステップと、
前記誤差拡散処理ステップより出力された前記多値画像データの量子化データを前記2値画像データへ変換する解像度変換2値化ステップと、
を有し、
前記解像度変換2値化ステップにおいて、前記多値画像データの注目画素に対応した前記2値画像データにおける複数画素の領域内のドットオン画素の個数を、前記注目画素の量子化データ値に応じて決定し、決定した個数のドットオン画素を前記複数画素の領域内に、前記注目画素の前記各ディザ閾値マトリクス上での対応位置毎に予め決められている配置順に従って配置し、
前記予め決められている配置順及び前記各ディザ閾値マトリクスにおける閾値の配置順が、前記2値画像データにおける前記各ディザ閾値マトリクスに対応した領域内においてドット集中型の網点が形成されるように決定されており、
前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスにおいて、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクス内の全閾値のうちで値の小さい方から4番目までの閾値は、それぞれ前記多値画像データの異なる画素位置に対応付けて配置され、かつ、各ディザ閾値マトリクスにおいて、全閾値を値の小さい順に並べたときに、4番目の閾値と5番目の閾値との差が、それ以外の隣り合う閾値間の差より大きいことを特徴とする。
【0020】
請求項12記載の発明の特徴は、請求項11記載の発明に係る画像処理方法の構成において、
前記各ディザ閾値マトリクスは、ドット集中型の網点を形成する順に閾値が配置された基本となるディザ閾値マトリクスを複数個、副走査方向にずらして主走査方向につなげたものであることである。
【0021】
請求項13記載の発明の特徴は、請求項11又は12記載の発明に係る画像処理方法の構成に加え、
前記多値画像データの画素毎にエッジ量を算出するエッジ量算出ステップと、前記エッジ量算出ステップにより算出されたエッジ量を所定の複数値に量子化するエッジ量量子化ステップと、前記エッジ量算出ステップにより前記多値画像データの注目画素及びその近傍の複数画素のそれぞれについて算出されたエッジ量を前記エッジ量量子化ステップにより量子化した値の中で最大の値を前記注目画素のエッジ量として出力するエッジ量膨張処理ステップとからなる画像特徴抽出ステップを有すること、及び、
前記量子化閾値発生ステップは、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスを複数組有し、前記複数組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスの中から、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)の生成に利用するための1組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスを、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量に応じて選択することにより、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量が大きいほど振幅を減少させた量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を出力することである。
【0022】
請求項14記載の発明の特徴は、請求項11又は12記載の発明に係る画像処理方法の構成に加え、
前記多値画像データの画素毎にエッジ量を算出するエッジ量算出ステップと、前記エッジ量算出ステップにより前記多値画像データの注目画素及びその近傍の複数画素のそれぞれについて算出されたエッジ量の平均値を算出するエッジ量平均化ステップと、前記エッジ量平均化ステップにより算出されたエッジ量の平均値を所定の複数値に量子化して前記前記注目画素のエッジ量として出力するエッジ量量子化ステップとからなる画像特徴抽出ステップを有すること、及び、
前記量子化閾値発生ステップは、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスを複数組有し、前記複数組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスの中から、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)の生成に利用するための1組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスを、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量に応じて選択することにより、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量が大きいほど振幅を減少させた量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を出力することである。
【0023】
請求項15記載の発明の特徴は、請求項13又は14記載の発明に係る画像処理方法の構成において、
前記量子化閾値発生ステップは、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量が最大値のときに量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)として同じ固定値を出力することである。
【0024】
請求項16記載の発明の特徴は、請求項13又は14記載の発明に係る画像処理方法の構成において、
前記量子化閾値発生ステップは、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量が最大値のときに、前記ディザ閾値マトリクスを利用することなく、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を発生し出力する生成ステップを有し、
前記生成ステップは、前記多値画像データの注目画素の値が大きくなるに従って前記誤差拡散量子化処理ステップによる量子化数を段階的に減少させるように、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を前記注目画素の値に応じて変化させ、
前記解像度変換2値化ステップは、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量が最大値のときに、前記多値画像データの注目画素の量子化データ値に応じて決定した個数のドットオン画素を、前記多値画像データの前記注目画素に対応した前記2値画像データにおける複数画素の領域内に所定の配置順に従って配置することである。
【0025】
請求項17記載の発明の特徴は、請求項16記載の発明に係る画像処理方法の構成にお いて、
前記生成ステップは、前記多値画像データの注目画素及びその近傍画素の値の平均値を前記注目画素の値として用いることである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し本発明の実施の形態について説明する。なお、説明の重複を避けるため、添付図面中の複数の図面において同一部分又は対応部分に同一又は同様の参照番号を用いる。
【0027】
《実施の形態1》
図1に、本発明の実施の形態1である画像処理装置のブロック構成を示す。この画像処理装置は、600dpiの解像度の256階調(8ビット/画素)の画像データを入力データとして、1200dpiの解像度の2値画像データ(ドットのオン、オフ)を出力するものである。
【0028】
この画像処理装置は、図1に示すように、誤差拡散処理により入力データを5値量子化する誤差拡散量子化処理部100、その量子化データを1200dpiの2値画像データへ変換する解像度変換2値化部200、多値画像データの各画素に対応した周期的に変化する量子化閾値(Thr1,Thr2,Thr3,Thr4)を発生し、それを誤差拡散量子化処理部100に供給する量子化閾値発生部300、この量子化閾値発生部300及び解像度変換2値化部200に位置情報を供給する位置情報生成部301から構成される。なお、多値画像データのソースから位置情報が与えられる場合には、位置情報生成部301を省くことができる。また、位置情報生成部301は簡単なカウンタで実現できるため、量子化閾値発生部300と解像度変換2値化部200の内部に位置情報生成部301に相当する手段を内蔵させることも可能である。
【0029】
誤差拡散量子化処理部100は、多値画像データに処理済み画素の量子化誤差を加算するための加算器101、加算器101の出力データを4つの量子化閾値Thr1,Thr2,Thr3,Thr4(Thr1<Thr2<Thr3<Thr4)によって5値量子化するための量子化器102、この量子化器102の入力と出力から量子化誤差を算出するための減算器103、この減算器103により算出された量子化誤差から所定の誤差マトリクスに従って次に処理される画素に加算される誤差量を算出して加算器101に与える誤差拡散演算部104からなる。量子化器102の入力値と出力値の関係は
入力値<Thr1のときは出力値=0
Thr1≦入力値<Thr2のときは出力値=64
Thr2≦入力値<Thr3のときは出力値=128
Thr3≦入力値<Thr4のときは出力値=192
Thr4≦入力値のときは出力値=255
である。
【0030】
量子化閾値発生部300は、例えば、図2に示すような6×6(600dpiで3×3)のディザ閾値マトリクスに従って量子化閾値Thr1〜Thr4を発生する。このディザ閾値マトリクスは、74から179までのステップ幅3で増加する閾値を、値の小さいものから順に渦巻き状に並べてなり、1200dpiにおいて200線の網点を形成するドット集中型のものである。図2において、実線の格子の内部にある4つの閾値が600dpiの1画素に対応している。図2を観察すれば明らかなように、このディザ閾値マトリクス中の小さいほうから4番目までの閾値(74,77,80,83)は、600dpiの異なった画素位置に配置されている。
【0031】
量子化閾値発生部300は、このディザ閾値マトリクスの600dpiの1画素に対応する4つの閾値を、その画素に対応した量子化閾値として出力する。例えば左上の画素位置では、その位置の4つの閾値(80,107,110,113)の中で最小の80を量子化閾値Thr1、次に小さな107を子化閾値Thr2、次に小さな110を量子化閾値Thr3、最も大きな113を量子化閾値Thr4、として出力する。
【0032】
図2に示すディザ閾値マトリクス内の閾値を、個々の量子化閾値ごとに600dpiの画素位置に並べ直したものが図3に示す3×3のディザ閾値マトリクスである。図3の(a)は量子化閾値Thr1に対応し、(b)は量子化閾値Thr2に対応し、(c)は量子化閾値Thr3に対応し、また(d)は量子化閾値Thr4に対応する。
【0033】
位置情報生成部301は、処理対象の画素が、図2に示すディザ閾値マトリクス上のどの画素位置(600dpiの画素位置)に対応するかを示す位置情報を生成するもので、例えば多値画像データの画素と同期したタイミング信号をカウントするカウンタから構成される。
【0034】
以上に述べた量子化閾値発生部300は、具体的には、図2のディザ閾値マトリクスあるいは図3のディザ閾値マトリクスをROMなどのメモリ上に保持し、このメモリを位置情報生成部301より与えられる位置情報に従ってアドレッシングすることにより、4つの量子化閾値を読み出すような構成とすることができる。
【0035】
解像度変換2値化部200は誤差拡散量子化処理部100による600dpiの量子化データを1200dpiの2値画像データに変換するもので、概念的にはドット数決定部201とドット出力位置決定部202から構成される。
【0036】
ドット数決定部201は、600dpiの多値画像データ上の各画素に対応する1200dpiの2値画像データ上の2×2画素内におけるドットオン画素(以下、ドットと呼ぶ)の個数を決定する。具体的には、量子化データの値が0のときに0を、量子化データ値が64のときに1を、量子化データ値が128のときに2を、量子化データ値が192のときに3を、量子化データ値が255のときに4を、それぞれドット数として出力する。
【0037】
ドット出力位置決定部202は、図2に示すディザ閾値マトリクスの情報と、位置情報生成部301より与えられる位置情報とに基づき、処理対象画素のディザ閾値マトリクス上の対応位置に応じて、ドット数決定部201で決定された数のドットを、1200dpiの2×2画素内にどのように配置するか決定する。より具体的には、図2に示すディザ閾値マトリクスの例えば左上の画素位置の画素が処理対象となった時には、その左上の2×2の閾値の中で値が最も小さい位置に最初にドットを配置し、その次に大きな閾値の位置に2つ目のドットを配置し、その次に大きな閾値の位置に3つ目のドットを配置し、最も大きな閾値の位置に最後のドットを配置する。この場合、ドット数が2ならば、図4(a)に示すように2×2画素中の右側の2画素位置にドットが出力される(その2画素がドットオン画素である)。もし、ドット数が1ならば右下の画素位置にドットが出力され、ドット数が3ならば左上の画素位置にもドットが出力される。同様に、1つ右の画素が処理対象となった時には、ドット数が2ならば図4(b)に示すように下の2画素位置にドットが出力されることになる。このように処理対象画素のディザ閾値マトリクス上の対応位置に応じてドットの出力順(配置順)を変えることにより、網点を形成しやすくなる。
【0038】
ドット数決定部201は、例えば、量子化データ値に対応したドット数を格納したルックアップテーブルとして実現することができる。同様に、ドット出力位置決定部202は、ドット数と位置情報とを入力情報として2×2画素データを出力するルックアップテーブルとすることができる。また、ドット数決定部201とドット出力位置決定部202を統合し、例えば、量子化データ値と位置情報を入力情報として2×2画素データを出力するルックアップテーブルとして実現することもできる。
【0039】
ドット出力位置決定部202により600dpiの各画素に対する1200dpiの2×2画素データが作られ、これは出力バッファ203にバッファリングされる。この出力バッファ203としては、例えば2ライン以上の容量のラインメモリが用いられる。ただし、出力バッファ203は省略可能である。
【0040】
以上に説明したように、この画像処理装置においては、図2に示すような200線のドット集中型の網点を形成するように閾値を配列したディザ閾値マトリクスに従って量子化閾値を生成し、また、600dpiの多値画像データの各画素に対応する2値画像データの2×2画素領域内におけるドットの配置順を、その画素のディザ閾値マトリクス上の対応位置に応じて制御する(図2から明らかなようにドット集中型の網点を形成するような配置順となる)。したがって、安定性と粒状性に優れた高画質の画像形成が可能である。図5に、この画像処理装置の出力データの例を示す。この例のように200線の網点が形成されることにより、安定性と粒状性が良好であることが分かる。また、誤差拡散法による量子化処理は600dpiのデータに対して実行されるため、1200dpiに解像度を上げてから処理する場合に比べはるかに高速な処理が可能である。
【0041】
量子化閾値の発生に用いるディザ閾値マトリクスとして、図2に示したような200線の網点型以外のものを用いることができる。その際、図2のディザ閾値マトリクスのように、小さいほうから4つの閾値(図2では74,77,80,83)を、600dpiの異なる画素位置に配置するとよい。そのようにすると、画像の低濃度部において、その4つの閾値に対応する画素のうちの1つの画素がドットオンになったときに負の誤差が周辺画素に拡散されるため、必要以上にドットオンとなる画素が集中することがなく、低濃度部のドットの均一性が良好になる。
【0042】
《実施の形態2》
図6に、本発明の実施の形態2である画像処理装置のブロック構成を示す。この画像処理装置は、図1に示した画像処理装置と同様に600dpiの多値画像データを入力データとして、1200dpiの2値画像データを出力するものであるが、入力データの画像特徴に応じて量子化閾値の振幅を制御するために画像特徴抽出部350が追加され、また量子化閾値発生部300Aも画像特徴抽出部350の出力に応じて振幅を制御した量子化閾値を発生するように変更されている。また、画像特徴量抽出部350と誤差拡散量子化処理部100とのタイミング調整のため、必要に応じて遅延要素302が誤差拡散量子化処理部100の前段に追加される。これ以外は図1の画像処理装置と同様の構成である。
【0043】
画像特徴抽出部350は、エッジ量算出部351、エッジ量量子化部352及びエッジ量膨張処理部353からなる。エッジ量算出部351は、例えば図7に示す5×5のフィルタを用い、エッジ量を算出する。図7の(a)は縦方向のエッジ、(b)は横方向のエッジ、(c)及び(d)は斜め方向のエッジを抽出するためのものである。注目画素を中心とした5×5画素領域の入力データと対応する位置のフィルタ係数との積の合計が各フィルタによるエッジ量であり、その中で最大の値が注目画素のエッジ量としてエッジ量算出部351より出力される。このエッジ量は、エッジ量量子化部352によって、エッジ量=0(非エッジ領域)からエッジ量=3(エッジ領域)までの4値に量子化されてエッジ量膨張処理部353に入力される。
【0044】
エッジ量膨張処理部353はエッジ領域を膨張させる処理を行う。具体的には、例えば、注目画素を中心とした5×5画素領域内のエッジ量を参照し、その中の最大のエッジ量を注目画素のエッジ量として出力する。このような膨張処理を行なうことにより、エッジ領域に挟まれた非エッジ領域をエッジ領域に変換することができるので、網点画像や細文字の文字内部などを全領域にわたってエッジ領域とすることが可能となる。
【0045】
量子化閾値発生部300Aは、図9に示したマトリクス(ディザ係数マトリクスと呼ぶ)の600dpiの画素位置に対応した係数と、エッジ量によって決まる乗数A(エッジ量=0のときA=3、エッジ量=1のときA=2、エッジ量=2のときA=1、エッジ量=3のときA=0)との積に128を加算した値を閾値とするディザ閾値マトリクスに従って量子化閾値を発生する。例えば、図9の左上の4つの係数(−17,−7,−6,−5)に対応する画素の処理時には、その中で最小の係数(−17)を用いて計算された値が量子化閾値Thr1、次に小さな係数(−7)を用いて計算された値が量子化閾値Thr2、その次に小さな係数(−6)を用いて計算された値が量子化閾値Thr3、最も大きな係数(−5)を用いて計算された値が量子化閾値Thr4、として出力されることになる。
【0046】
図9のディザ係数マトリクス内の係数を、個々の量子化閾値Thr1,Thr2,Thr3,Thr4ごとにまとめて600dpiの画素位置に並べ直したものが図10に示すマトリクスである。図10の(a)は量子化閾値Thr1に対応し、(b)は量子化閾値Thr2に対応し、(c)は量子化閾値Thr3に対応し、また(d)は量子化閾値Thr4に対応する。
【0047】
また、上に述べたようにして作成されるディザ閾値マトリクスを個々の量子化閾値ごとにまとめて600dpiの画素位置に並べたマトリクスを図11、図12及び図13に示す。図11はエッジ量=0(非エッジ領域)つまりA=3の場合、図12はエッジ量=1(A=2)の場合、図13はエッジ量=2(A=1)の場合である。なお、エッジ量が最大の3の領域(エッジ領域)ではA=0であるので、全ての画素位置で4つの量子化閾値として同じ固定値128が出力されることになる。
【0048】
ここで、図9に示した1200dpiにおけるディザ係数マトリクスは、基本となる6×6(600dpiで3×3)の大きさのマトリクス(太線で囲まれた領域)を2つ、600dpiの1画素分だけ副走査方向にずらして主走査方向につなげた構成である。したがって、このディザ係数マトリクスを用いて作成されるディザ閾値マトリクスも、同様に、基本となるマトリクスを2個、副走査方向に600dpiの1画素分だけずらして主走査方向につなげたものとなる。また、図9のディザ係数マトリクスを見れば明らかなように、同マトリクスを用いて作成されるディザ閾値マトリクスは、1200dpiで200線のドット集中型の網点を形成するような閾値配置となる。さらに、基本となるマトリクス内の最小の4つの係数(−17,−17,−17,−17)は、600dpiの異なった画素位置に配置されている。つまり、ディザ閾値マトリクスの小さいほうから4番目までの閾値は、600dpiの異なった画素位置に配置される。さらに、小さいほうから4番目の係数(−17)と5番目の係数(−14)との差は3であり、それ以外の係数間の差1より大きい。これは、ディザ閾値マトリクスにおいては、小さいほうから4番目と5番目の閾値の差がステップ幅(大きさの順に閾値を並べたときに、隣り合う閾値間の差)より大きいということである。
【0049】
以上に述べたような量子化閾値発生部300Aは、図9のディザ係数マトリクスを用いて各エッジ量の場合について作成したディザ閾値マトリクス、又は、個々の量子化閾値に対応付けた図11、図12、図13のようなディザ閾値マトリクスをROMなどのメモリに格納しておき、位置情報とエッジ量に従って同メモリより量子化閾値を読み出すような構成とすることができる。あるいは、図9のディザ係数マトリクス又は個々の量子化閾値に対応付けた図10のディザ係数マトリクスをメモリに格納しておき、このメモリから位置情報に従って読み出した係数にエッジ量に対応した乗数Aを乗じ、その積に128を加算することによって量子化閾値を発生するような構成とすることも可能である。ただし、前者の構成のほうが、積和演算が必要ないため処理の単純化、高速化が可能であるので、一般的には後者の構成より有利であろう。
【0050】
誤差拡散量子化処理部100及び解像度変換2値化部200の動作は図1に示した画像処理装置の場合と同様である。解像度変換2値化部200内のドット出力位置決定部202は、図9のディザ係数マトリクス上の係数の大きさに従って、あるいは、それに対応したディザ閾値マトリクス上の閾値の大きさに従って、ドットの出力位置を決定する。ただし、エッジ量が3の領域(エッジ領域)の各画素は誤差拡散量子化処理部100で固定値128を量子化閾値として0又は255に2値化されることになるため、1200dpiの出力データ中の対応する2×2画素領域内の全ての画素がドットオン又はドットオフとなる。
【0051】
以上のような構成により、入力データの非エッジ領域においては200線の網点が形成され、安定性・粒状性に優れた画像が得られる。また、量子化閾値発生部300Aで用いられるディザ閾値マトリクスは、前述のように副走査方向の位相がずれているため、バンディングが発生しにくいという効果も得られる。一方、入力データのエッジ領域においては、固定閾値による2値化が行なわれ、また、前述のようにエッジ量の膨張処理によって低線数網点画像や細文字の文字内部なども全領域にわたってエッジ領域として処理されるため、網点部においてモアレのない画像を形成でき、文字・線画において鮮鋭性の良い画像を形成することができる。また、エッジ領域から非エッジ領域まで量子化閾値の振幅が段階的に切り換えるため、エッジ領域における粒状性・安定性とエッジ領域での鮮鋭性を両立させつつ、エッジ領域と非エッジ領域の切り替わり領域で違和感の少ない高画質画像の形成が可能となる。また、図9に関連して説明したように、ディザ閾値マトリクス内の最も小さい4つの閾値は600dpiの異なる画素位置に配置されるため、画像の低濃度部でのドットの過度な集中を防止し、低濃度部の粒状性を向上させることができる。さらに、小さい方から4番目の閾値と5番目の閾値との差をステップ幅よりも大きくすることにより、網点の中心となる画素をドットオンしやすくし、画像の中・高濃度部における網点の崩れを抑えることができる。
【0052】
なお、エッジ量算出部351で用いるエッジ抽出フィルタは図7に示したもの以外でもよく、例えば、図8に示すようなものでもよい。図8の(a)と(b)は縦方向と横方向のエッジを抽出し、(c)は45°の網点及び斜め線を抽出するものである。(a)と(b)のフィルタの1(または−1)の数と(c)のフィルタの1(または−1)の数に差があるため、(a)及び(b)のフィルタで算出される最大エッジ量と(c)のフィルタで算出される最大エッジ量とに差が生じる。したがって、例えば、(a)と(b)のフィルタによって算出されたエッジ量に1/6を乗じた値、(c)のフィルタで算出されたエッジ量に1/16を乗じた値を、それぞれのエッジ量とするとよい。
【0053】
《実施の形態3》
図14に、本発明の実施の形態3である画像処理装置のブロック構成を示す。この画像処理装置は、画像特徴抽出部350Aの構成が図6に示した画像処理装置の画像特徴抽出部350と異なる。これ以外の構成は図6の画像処理装置と同じである。
【0054】
画像特徴抽出部350Aは、エッジ量算出部351により算出されたエッジ量をエッジ量平均化部354で平均化する。この平均化は、例えば、注目画素を中心とした5×5画素領域内の各画素のエッジ量の平均値を算出することによって行われる。平均化されたエッジ量は、エッジ量量子化部352において、エッジ量=0(非エッジ領域)からエッジ量=3(エッジ領域)までの4値に量子化され、これが量子化閾値発生部300Aに与えられる。
【0055】
エッジ量の小さな領域の中に局所的にエッジ量の大きな画素が存在する場合、図6の画像特徴抽出部350のようにエッジ量膨張処理を行なうと、エッジ領域が大きくなり、粒状性悪化の原因となることがある。これに対し、この画像処理装置では、エッジ量平均化部354でエッジ量の平均値を算出するため、局所的にエッジ量の大きな画素が存在しても、その影響を抑えることが可能となる。また、画像のエッジ部においてはエッジ量の大きな画素が連続して存在するので、エッジ量の平均化を行なっても鮮鋭性の劣化を招くことはない。
【0056】
《実施の形態4》
図15に、本発明の実施の形態4としての画像処理装置のブロック構成を示す。この画像処理装置では、画像特徴抽出のために図6に示した画像特徴抽出部350又は図14に示した画像特徴抽出部350Aが用いられる。
【0057】
また、この画像処理装置における量子化閾値発生部300Bは、画像特徴抽出部350又は350Aより出力されるエッジ量が0、1又は2の領域では、図6の量子化閾値発生部300Aと同じ動作をするが、エッジ量が3の領域(エッジ領域)では、固定値の量子化閾値を発生するのではなく、濃度の低い範囲で入力データの値が大きくなるに従って誤差拡散量子化処理部100による量子化数が少なくなるように変化する量子化閾値を発生する。したがって、600dpiの入力データも量子化閾値発生部300Bに与えられる。
【0058】
より具体的には、エッジ量が3の領域において、量子化閾値発生部300Bより出力される量子化閾値Thr1,Thr2,Thr3,Thr4は、例えば図16に示すように入力データの値に応じて変化する。図16に見られるように、入力データが0のときにはThr1=51、Thr2=102、Thr3=153、Thr4=204であるが、入力データがαより小さい範囲内で増加するに従ってThr1は増加し、逆にThr2は減少する。そして、入力データ=αでThr1=Thr2となる。つまり、入力データが0からαまでは誤差拡散量子化処理部100で5値(0,64,128,192,255)に量子化されるが、入力データがαに近づくにつれて量子化データが64になる確率が低くなる。そして、入力データがαからβまでの範囲ではThr1=Thr2であるため4値(0,128,192,255)に量子化され、量子化データが64となることはない。同様に、入力データがβからγまでの範囲では3値(0,192,255)に量子化され、入力データがγ以上では2値(0,255)に量子化される。量子化数が変化する入力データの値α、β、γは、例えば、α=12,β=24、γ=34に選ぶことができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0059】
このような量子化閾値発生部300Bは、図6の量子化閾値発生部300Aと同様にエッジ量(0,1,2)に応じた振幅で変動する量子化閾値をディザ閾値マトリクスに従って生成する手段と、エッジ量が3のときに入力データに応じて例えば図16に示すように変化する量子化閾値を生成する手段とから構成することができる。後者の手段は、例えば、入力データの値を検索情報として利用するルックアップテーブルとして実現することができる。
【0060】
また、この画像処理装置の解像度変換2値化部200Aのドット出力位置決定部202Aには、画像特徴抽出部350又は350Aより出力されるエッジ量の情報も入力される。エッジ量が0、1又は2の場合には、ドット出力位置決定部202Aの動作は図1に示したドット出力位置決定部202と同じである。しかし、エッジ量が3(エッジ領域)の場合、ドット出力位置決定部202Aは、例えば図17に示すような、予め決められた配置順でドットを出力する。すなわち、エッジ領域では、ドット数が1(量子化値=64)ならば図17(a)に示す位置にドットを出力し、ドット数が2(量子化値=128)ならば図17(b)に示す位置にドットを出力し、ドット数が3(量子化値=192)ならば図17(c)に示す位置にドットを出力し、ドット数が4(量子化値=255)ならば図17(d)に示す位置にドットを出力する。
【0061】
このようなドット出力位置決定部202Aは、例えば、ドット数、位置情報、及びエッジ量情報(エッジ量が3であるか否かを示す1ビットで足りる)を検索情報とするルックアップテーブルとして実現することができる。このルックアップテーブルをドット数決定部201のルックアップテーブルと統合することも可能である。
【0062】
この画像処理装置では、エッジ領域において、前述のように入力データに応じて量子化数を減少させるように変化する量子化閾値が用いられるので、濃度の低い部分で図17の(a)または(b)のように小さなドットが出力されるため、低コントラストの文字や線画で線の切れが目立たない鮮鋭性の良い画像を形成することができ、低濃度部の網点では粒状性の良い画像を形成することができる。また、非エッジ領域の中・高濃度部ではディザ閾値を用いているためドットが集中している。そのため、エッジ領域の中・高濃度部で図17の(a)又は(b)のように小さなドットを出力すると、エッジ領域と非エッジ領域との切り換わり部分に違和感が目立つちやすい。しかし、この画像処理装置では、エッジ領域における高濃度部では、非エッジ領域の高濃度部と同様に、図17の(c)又は(d)のようにドットを集中させて出力させるため(大きなドットを出力させる)、エッジ領域と非エッジ領域の切り換わり部分で違和感が目立つようなことがなくなる。また、エッジ領域における高濃度部の網点でも大きなドットが出力されるため、安定性・階調性の良い画像を形成することができる。
【0063】
なお、エッジ領域では、入力データの値に応じて量子化閾値を変化させると説明したが、これは必ずしも注目画素の入力データ値に応じて量子化閾値を変化させることだけを意味するわけでなく、注目画素とその近傍画素(例えば注目画素を中心とする3×3画素)の入力データの平均値に応じて量子化閾値を変化させてもよく、これも本発明に含まれる。このように入力データの平均値を用いる方法は、入力データの濃度が急激に変化する領域においても、滑らかに量子化数を変化させることができる利点がある。
【0064】
以上説明したような本発明の画像処理装置、又はその処理内容は、汎用又は専用のコンピュータを利用してソフトウェアにより実現することも可能である。後者の場合、画像処理装置の各部の機能(処理ステップ)をコンピュータ上で実現するためのプログラムを、例えば、それが記録された磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体記憶素子などの各種記録媒体からコンピュータに取り込み、あるいはネットワークを経由して外部のコンピュータなどから取り込むことになる。このようなプログラムが記録された各種の記録媒体も本発明に包含される。
【0065】
本発明の画像処理装置又は方法は、単独の装置に限らず、プリンタ、デジタル複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置や表示装置、イメージスキャナなどに適用することができる。そのような実施の形態の一例を以下に説明する。
【0066】
《実施の形態5》
図18は、本発明が適用されるデジタル複写機の画像読み取りと画像形成のための機構の構成例を示す概略断面図である。このデジタル複写機は、画像読み取り部としてのスキャナ部400と、画像形成部としてのレーザプリンタ部411と、不図示の回路部550(図19)とを有する。
【0067】
スキャナ部400は、平坦な原稿台403上に載置された製本原稿などの原稿を照明ランプ502により照明し、その反射光像をミラー503,504,505およびレンズ506を介してCCDなどの読み取りセンサー507に結像するとともに、照明ランプ502及びミラー503,504,505の移動により原稿を副走査することにより、原稿の画像情報を読み取り電気的な画像信号に変換する。読み取りセンサー507より出力される画像信号は不図示の回路部550に入力されて処理される。この回路部550より出力される画像データは、画像形成手段としてのレーザプリンタ部411へ送られる。スキャナ部400の読み取り解像度は600dpiである。
【0068】
レーザプリンタ部411においては、書き込み光学ユニット508は、回路部550から入力される画像データを光信号に変換して、感光体からなる像担持体、例えば感光体ドラム509を露光することにより、原稿画像に対応した静電潜像を形成する。書き込み光学ユニット508は、半導体レーザを発光駆動制御部で上記画像データにより駆動して強度変調されたレーザ光を出射させ、このレーザ光を回転多面鏡510により偏向走査してf/θレンズ及び反射ミラー511を介して感光体ドラム509へ照射する。標準モードでは、主走査副走査方向とも1200dpiで2値データ、すなわち1ドットをオンかオフで書き込みが行われる。書きこみレーザ光を高速変調して、1ドット当たり2bitデータ、すなわち4値で書きこむモードも備えている。さらに、主走査副走査とも2400dpiで書き込むモード、主走査方向1200dpi、副走査方向600dpiの縦横偏平なピッチで書きこむモードも備える。
【0069】
感光体ドラム509は、駆動部により回転駆動されて矢印の如く時計方向に回転し、帯電器512により一様に帯電された後に、書き込み光学ユニット508による露光で静電潜像が形成される。この感光体ドラム509上の静電潜像は、現像装置513により現像されてトナー像となる。また、複数の給紙部514〜518、手差し給紙部519のいずれかから転写紙(用紙)がレジストローラ520へ給紙される。
【0070】
レジストローラ520は感光体ドラム509上のトナー像にタイミングに合わせて転写紙を送出する。転写ベルト521は転写電源から転写バイアスを印加され、感光体ドラム509上のトナー像を転写紙へ転写させるとともに転写紙を搬送する。トナー像を転写された転写紙は、転写ベルト521により定着部522に搬送されてトナー像を定着させられた後、排紙トレイ523へコピーとして排出される。また、感光体ドラム509は、トナー像転写後にクリーニング装置524によりクリーニングされ、さらに徐電器525により徐電されて次の画像形成動作に備える。
【0071】
図19は、このデジタル複写機の回路部550のブロック構成の一例を示す。この回路部550の入力は、スキャナ部400の読み取りセンサー507によって600dpiで読み取られたアナログ画像信号である。回路部550は、スキャナ系処理の部分と、デジタル画像データを加工、修正するデジタル画像処理の部分からなる。
【0072】
読み取りセンサー507により600dpiで読み取られたアナログ画像信号は、AGC回路551によりレベルを調整された後、A/D変換器552により1画素当たり8bit(256階調)のデジタルデータに変換され、さらにシェーディング補正回路553によって読み取りセンサー507の画素毎の感度や照度のばらつきが補正される。
【0073】
シェーディング補正後の画像データは、フィルタ処理回路554に送られ、フィルタ処理される。具体的には、読み取りによって生じる画像の振幅を補正するMTF補正と、中間調画像をなめらかに表現するための平滑化処理が行われる。フィルタ処理後の画像データは、主走査変倍処理部555によって、複写倍率に応じて主走査方向の変倍処理を施され、次にガンマ補正部556により書き込み濃度に変換するためのガンマ補正を施される。ガンマ補正後の画像データは中間調処理部557に送られる。図1、図6、図14又は図15に示したような本発明の画像処理装置は、この中間調処理部557に設けられる。なお、図6、図14又は図15に示したような画像特徴抽出部を持つ画像処理装置が用いられる場合には、図19中に破線で示すように、ガンマ補正の前段階の画像データを画像特徴抽出部に入力するのが一般に好ましいであろう。中間調処理部557で処理された画像データは、1ドット当たり1bitまたは2bitのデータとして書き込み光学ユニット508内の半導体レーザの発光駆動制御部へ送られる。なお、デジタル複写機では地肌除去処理、フレア除去処理、画像編集などの多くの処理も可能とされることが多いが、その説明は省略する。
【0074】
【発明の効果】
以上に詳細に説明したように本発明によれば、(1)低解像度の多値画像データから、画質の優れた画像を形成するための高解像度の2値画像データを高速で生成することができる。(2)粒状性・安定性に優れた画像の形成が可能となる。(3)画像の低濃度部におけるドットの過度な集中を防ぎ画像の低濃度部の粒状性を向上させることができる。(4)画像の中・高濃度部における網点の崩れを減らすことができる。(5)画像特徴に合った画像の形成が可能となる。(6)画像の非エッジ領域における粒状性・安定性と画像のエッジ領域における鮮鋭性を両立させることができる。(7)低線数網点部におけるモアレの発生を防止することができる。(8)局所的な大きなエッジ量による粒状性の悪化を防ぐことができる。(9)エッジ領域の鮮鋭性を向上させ、かつモアレの発生を防止することができる。(10)低濃度の文字の鮮鋭性と低濃度部の網点の粒状性を向上させることができる。(11)バンディングの発生を抑えることができる、等々の多くの効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理装置の一例を示すブロック図である。
【図2】 量子化閾値を発生するためのディザ閾値マトリクスの一例を示す図である。
【図3】 図2のディザ閾値マトリクス内の閾値を各量子化閾値ごとにまとめて示す図である。
【図4】 ドット配置順を説明するための図である。
【図5】 出力データの一例を示す図である。
【図6】 本発明の画像処理装置の他の一例を示すブロック図である。
【図7】 エッジ抽出フィルタの例を示す図である。
【図8】 エッジ抽出フィルタの他の例を示す図である。
【図9】 ディザ係数マトリクスの一例を示す図である。
【図10】 図9のディザ係数マトリクス内の係数を各量子化閾値ごとにまとめて示す図である。
【図11】 エッジ量=0(A=3)の領域で用いられるディザ閾値マトリクス内の閾値を各量子化閾値ごとにまとめて示す図である。
【図12】 エッジ量=1(A=2)の領域で用いられるディザ閾値マトリクス内の閾値を各量子化閾値ごとにまとめて示す図である。
【図13】 エッジ量=2(A=1)の領域で用いられるディザ閾値マトリクス内の閾値を各量子化閾値ごとにまとめて示す図である。
【図14】 本発明による画像処理装置のもう1つの例を示すブロック図である。
【図15】 本発明による画像処理装置の他の一例を示すブロック図である。
【図16】 エッジ領域において生成される量子化閾値と入力データ値との関係を示す図である。
【図17】 エッジ領域におけるドット配置順を説明するための図である。
【図18】 本発明が適用されるデジタル複写機の概略断面図である。
【図19】 図18に示すデジタル複写機の回路部のブロック図である。
【符号の説明】
100 誤差拡散量子化処理部
101 加算器
102 量子化器
103 減算器
104 誤差拡散演算部
200,200A 解像度変換2値化部
201 ドット数決定部
202,202A ドット出力位置決定部
203 出力バッファ
300,300A,300B 量子化閾値発生部
301 位置情報生成部
302 遅延要素
350,350A 画像特徴抽出部
351 エッジ量算出部
352 エッジ量量子化部
353 エッジ量膨張処理部
354 エッジ量平均化部

Claims (17)

  1. 入力された多値画像データを、それより解像度の高い2値画像データへ変換する画像処理装置であって、
    (N−1)種類(N=5)の量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)として用いるための所定数の閾値が、前記多値画像データにおける画素位置に対応付けて配置されている(N−1)個のディザ閾値マトリクスを有し、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスにおける前記多値画像データの注目画素に対応した位置の閾値を量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)として出力する量子化閾値発生手段と、
    前記量子化閾値発生手段より出力された前記多値画像データの注目画素に対する量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を用いて、前記多値画像データの前記注目画素を誤差拡散処理によりN値量子化し、その量子化データを出力する誤差拡散量子化処理手段と、
    前記誤差拡散処理手段より出力された前記多値画像データの量子化データを前記2値画像データへ変換する解像度変換2値化手段と、
    を有し、
    前記解像度変換2値化手段において、前記多値画像データの注目画素に対応した前記2値画像データにおける複数画素の領域内のドットオン画素の個数を、前記注目画素の量子化データ値に応じて決定し、決定した個数のドットオン画素を前記複数画素の領域内に、前記注目画素の前記各ディザ閾値マトリクス上での対応位置毎に予め決められている配置順に従って配置し、
    前記予め決められている配置順及び前記各ディザ閾値マトリクスにおける閾値の配置順が、前記2値画像データにおける前記各ディザ閾値マトリクスに対応した領域内においてドット集中型の網点が形成されるように決定されており、
    前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスにおいて、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクス内の全閾値のうちで値の小さい方から4番目までの閾値は、それぞれ前記多値画像データの異なる画素位置に対応付けて配置され、かつ、各ディザ閾値マトリクスにおいて、全閾値を値の小さい順に並べたときに、4番目の閾値と5番目の閾値との差が、それ以外の隣り合う閾値間の差より大きいことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記各ディザ閾値マトリクスは、ドット集中型の網点を形成する順に閾値が配置された基本となるディザ閾値マトリクスを複数個、副走査方向にずらして主走査方向につなげたものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記多値画像データの画素毎にエッジ量を算出するエッジ量算出手段と、前記エッジ量算出手段により算出されたエッジ量を所定の複数値に量子化するエッジ量量子化手段と、前記エッジ量算出手段により前記多値画像データの注目画素及びその近傍の複数画素のそれぞれについて算出されたエッジ量を前記エッジ量量子化手段により量子化した値の中で最大の値を前記注目画素のエッジ量として出力するエッジ量膨張処理手段とからなる画像特徴抽出手段をさらに有し、
    前記量子化閾値発生手段は、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスを複数組有し、前記複数組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスの中から、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)の生成に利用するための1組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスを、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量に応じて選択することにより、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量が大きいほど振幅を減少させた量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を出力することを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
  4. 前記多値画像データの画素毎にエッジ量を算出するエッジ量算出手段と、前記エッジ量算出手段により前記多値画像データの注目画素及びその近傍の複数画素のそれぞれについて算出されたエッジ量の平均値を算出するエッジ量平均化手段と、前記エッジ量平均化手段により算出されたエッジ量の平均値を所定の複数値に量子化して前記前記注目画素のエッジ量として出力するエッジ量量子化手段とからなる画像特徴抽出手段をさらに有し、
    前記量子化閾値発生手段は、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスを複数組有し、前記複数組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスの中から、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)の生成に利用するための1組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスを、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量に応じて選択することにより、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量が大きいほど振幅を減少させた量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を出力することを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
  5. 前記量子化閾値発生手段は、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量が最大値のときに量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)として同じ固定値を出力することを特徴とする請求項3又は4記載の画像処理装置。
  6. 前記量子化閾値発生手段は、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量が最大値のときに、前記ディザ閾値マトリクスを利用することなく、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を発生し出力する生成手段を有し、
    前記生成手段は、前記多値画像データの注目画素の値が大きくなるに従って前記誤差拡散量子化処理手段による量子化数を段階的に減少させるように、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を前記注目画素の値に応じて変化させ、
    前記解像度変換2値化手段は、前記画像特徴抽出手段より出力されるエッジ量が最大値のときに、前記多値画像データの注目画素の量子化データ値に応じて決定した個数のドットオン画素を、前記多値画像データの前記注目画素に対応した前記2値画像データにおける複数画素の領域内に所定の配置順に従って配置する、
    ことを特徴とする請求項3又は4記載の画像処理装置。
  7. 前記生成手段は、前記多値画像データの注目画素及びその近傍画素の値の平均値を前記注目画素の値として用いることを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 前記2値画像データに従って画像を形成する手段を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の画像処理装置。
  9. 原稿を光学的に走査することによって前記多値画像データを入力する手段と、前記2値画像データに従って画像を形成する手段とを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の画像処理装置。
  10. コンピュータが読み取り可能な記録媒体であって、請求項1乃至7のいずれか1項記載の画像処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるプログラムが記録されたことを特徴とする記録媒体。
  11. 入力された多値画像データを、それより解像度の高い2値画像データへ変換する画像処理方法であって、
    (N−1)種類(N=5)の量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)として用いるための所定数の閾値が、前記多値画像データにおける画素位置に対応付けて配置されている(N−1)個のディザ閾値マトリクスを有し、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスにおける前記多値画像データの注目画素に対応した位置の閾値を量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)として出力する量子化閾値発生ステップと、
    前記量子化閾値発生ステップより出力された前記多値画像データの注目画素に対する量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を用いて、前記多値画像データの前記注目画素を誤差拡散処理によりN値量子化し、その量子化データを出力する誤差拡散量子化処理ステップと、
    前記誤差拡散処理ステップより出力された前記多値画像データの量子化データを前記2値画像データへ変換する解像度変換2値化ステップと、
    を有し、
    前記解像度変換2値化ステップにおいて、前記多値画像データの注目画素に対応した前記2値画像データにおける複数画素の領域内のドットオン画素の個数を、前記注目画素の量子化データ値に応じて決定し、決定した個数のドットオン画素を前記複数画素の領域内に、前記注目画素の前記各ディザ閾値マトリクス上での対応位置毎に予め決められている配置順に従って配置し、
    前記予め決められている配置順及び前記各ディザ閾値マトリクスにおける閾値の配置順が、前記2値画像データにおける前記各ディザ閾値マトリクスに対応した領域内においてドット集中型の網点が形成されるように決定されており、
    前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスにおいて、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクス内の全閾値のうちで値の小さい方から4番目までの閾値は、それぞれ前記多値画像データの異なる画素位置に対応付けて配置され、かつ、各ディザ閾値マトリクスにおいて、全閾値を値の小さい順に並べたときに、4番目の閾値と5番目の閾値との差が、それ以外の隣り合う閾値間の差より大きいことを特徴とする画像処理方法
  12. 前記各ディザ閾値マトリクスは、ドット集中型の網点を形成する順に閾値が配置された基本となるディザ閾値マトリクスを複数個、副走査方向にずらして主走査方向につなげたものであることを特徴とする請求項11記載の画像処理方法
  13. 前記多値画像データの画素毎にエッジ量を算出するエッジ量算出ステップと、前記エッジ量算出ステップにより算出されたエッジ量を所定の複数値に量子化するエッジ量量子化ステップと、前記エッジ量算出ステップにより前記多値画像データの注目画素及びその近傍の複数画素のそれぞれについて算出されたエッジ量を前記エッジ量量子化ステップにより量子化した値の中で最大の値を前記注目画素のエッジ量として出力するエッジ量膨張処理ステップとからなる画像特徴抽出ステップをさらに有し、
    前記量子化閾値発生ステップは、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスを複数組有し、前記複数組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスの中から、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)の生成に利用するための1組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスを、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量に応じて選択することにより、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量が大きいほど振幅を減少させた量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を出力することを特徴とする請求項11又は12記載の画像処理方法。
  14. 前記多値画像データの画素毎にエッジ量を算出するエッジ量算出ステップと、前記エッジ量算出ステップにより前記多値画像データの注目画素及びその近傍の複数画素のそれぞれについて算出されたエッジ量の平均値を算出するエッジ量平均化ステップと、前記エッジ量平均化ステップにより算出されたエッジ量の平均値を所定の複数値に量子化して前記前記注目画素のエッジ量として出力するエッジ量量子化ステップとからなる画像特徴抽出ステップをさらに有し、
    前記量子化閾値発生ステップは、前記(N−1)個のディザ閾値マトリクスを複数組有し、前記複数組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスの中から、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)の生成に利用するための1組の(N−1)個のディザ閾値マトリクスを、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量に応じて選択することにより、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量が大きいほど振幅を減少させた量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を出力することを特徴とする請求項11又は12記載の画像処理方法。
  15. 前記量子化閾値発生ステップは、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量が最大値のときに量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)として同じ固定値を出力することを特徴とする請求項13又は14記載の画像処理方法。
  16. 前記量子化閾値発生ステップは、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量が最大値のときに、前記ディザ閾値マトリクスを利用することなく、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を発生し出力する生成ステップを有し、
    前記生成ステップは、前記多値画像データの注目画素の値が大きくなるに従って前記誤差拡散量子化処理ステップによる量子化数を段階的に減少させるように、量子化閾値(Thr1,Thr2,...,Thrn−1)を前記注目画素の値に応じて変化させ、
    前記解像度変換2値化ステップは、前記画像特徴抽出ステップより出力されるエッジ量が最大値のときに、前記多値画像データの注目画素の量子化データ値に応じて決定した個数のドットオン画素を、前記多値画像データの前記注目画素に対応した前記2値画像データにおける複数画素の領域内に所定の配置順に従って配置する、
    ことを特徴とする請求項13又は14記載の画像処理方法。
  17. 前記生成ステップは、前記多値画像データの注目画素及びその近傍画素の値の平均値を前記注目画素の値として用いることを特徴とする請求項16記載の画像処理方法。
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