JP3938457B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多階調の画像データを扱う画像処理装置に係り、特に、デジタル複写機、プリンタ、ファクス、ディスプレイなどの画像形成に関わる画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成に関わる画像処理装置における代表的な中間調処理方法として、ディザ法と誤差拡散法がある。
【0003】
ディザ法は粒状性に優れ、中間調画像をなめらかに表現できるという長所があるが、短所もある。例えば、階調性を得るために解像性が劣化する。また、周期性画像を発生するディザ法では、網点のような印刷画像に対してモアレが発生しやすい。
【0004】
ディジタル複写機などは画像を90゜回転して出力する機能を持つことが多いが、画像に周期性及び方向性を持たせるディザ法を用いると、回転した出力画像と回転しない出力画像との差異が大きく違和感がある。このため、画像の90゜回転機能を持つディジタル複写機などの中間調処理には、画像に周期性がなく方向性が少ない誤差拡散法が一般に用いられている。
【0005】
この誤差拡散法は、原画像に忠実な解像性を得ることができ、文字画像の再現に適する。しかし、写真などの中間調画像では、孤立のドットが分散し、あるいは不規則に連結してして配置されるために粒状性が悪く、特異なテクスチャが発生する場合がある。また、電子写真方式のプリンタでは、孤立ドットで画像が形成されるために画像が不安定であり、誤差拡散ではその小ドットの比率が増加するため安定性がさらに低下し、濃度ムラによる粒状性の劣化やバンディングが発生しやすい。
【0006】
誤差拡散法に関しては、ドットの不規則な連結によるテクスチャを改善するために、量子化閾値としてディザ閾値を用い、ドットの連結を乱してテクスチャを改善させる方法をはじめとして、以下のような改良技術が提案されている。
(1) 疑似輪郭、独特の縞模様の発生の除去を目的として、ディザ閾値を用い、エッジ量が大きいほど誤差の拡散量を多くする(特開平3−34772号)。
(2) 非エッジの低濃度部での白抜けを防止し、文字のノッチの発生を防ぐ目的で、画像のエッジ部では固定閾値を用い、非エッジ部では変動閾値を用い、変動閾値のレベルを濃度が低い部分ほど低くする(特許第2755307号)。
(3) 3値以上の多値プリンタを用いる場合にモアレと疑似輪郭の発生を防止する目的で、画像のエッジ部で、エッジ量に応じた大きさのディザ信号を画像データに加算し、非エッジ部では固定値を画像データに加算し、この加算後の画像データを固定閾値を用いて多値量子化する(特許2801195号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、回転画像と非回転画像のいずれも形成可能であって、回転画像と非回転画像とに違和感を覚えるような差異が生じにくく、かつ滑らかで高品位な画像を形成可能な画像処理装置を提供することにある。本発明の他の目的は、文字や比較的低線数の網点部などは解像度が高く、写真や高線数の網点部などは滑らかで安定な、高品位な画像を形成できるとともに、回転画像と非回転画像の差異が目立たない画像処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る画像処理装置は、
入力する多階調の画像データに対し90゜回転処理を施すものであって、回転処理した画像データと回転処理しない画像データのいずれも出力可能な回転処理手段と、
前記回転処理手段より出力された画像データの画素毎にエッジ量を検出し、該エッジ量を3以上の複数のエッジレベルに量子化し、量子化したエッジレベルを示すエッジデータを出力するエッジ検出手段と、
前記回転処理手段より出力された画像データの注目した画素毎に、該注目した画素を中心とした所定サイズの領域内の各画素に対して前記エッジ検出手段より出力されたエッジデータの示すエッジレベル中で、最も大きいエッジ量に対応したエッジレベルを示すエッジデータを出力する領域拡張処理手段と、
前記領域拡張処理手段より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに応じて制御された振動幅で、画像空間上で周期的に振動する量子化閾値を生成する量子化閾値発生手段と、
前記量子化閾値発生手段によって生成された量子化閾値を用いて、前記回転処理手段より出力された画像データを誤差拡散法により量子化して量子化データを出力する量子化処理手段とを有し、
前記量子化閾値発生手段は、
集中したドット群が量子化処理方向に対して傾いて配置されるように、ドット集中型の基本ディザ閾値マトリクスを複数個、相互にシフトして組み合わせてなる拡大ディザ閾値マトリクスを用いて、画像空間上で周期的に振動するディザ閾値を生成する第1の手段と、
前記第1の手段により生成されたディザ閾値に前記領域拡張処理手段より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに応じた倍率を掛けた値を生成する第2の手段と、
前記第2の手段により生成された値に所定の固定値を加算することにより前記量子化閾値を生成する第3の手段とからなる、ことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明に係る画像処理装置は、
入力する多階調の画像データに対し90゜回転処理を施すものであって、回転処理した画像データと回転処理しない画像データのいずれも出力可能な回転処理手段と、
前記回転処理手段より出力された画像データの画素毎にエッジ量を検出し、該エッジ量を3以上の複数のエッジレベルに量子化し、量子化したエッジレベルを示すエッジデータを出力するエッジ検出手段と、
前記回転処理手段より出力された画像データの注目した画素毎に、該注目した画素を中 心とした所定サイズの領域内の各画素に対して前記エッジ検出手段より出力されたエッジデータの示すエッジレベル中で、最も大きいエッジ量に対応したエッジレベルを示すエッジデータを出力する領域拡張処理手段と、
前記領域拡張処理手段より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに応じて制御された振動幅で、画像空間上で周期的に振動する量子化閾値を生成する量子化閾値発生手段と、
前記量子化閾値発生手段によって生成された量子化閾値を用いて、前記回転処理手段より出力される画像データを誤差拡散法により量子化して量子化データを出力する量子化処理手段とを有し、
前記量子化閾値発生手段は、
閾値を生成する、エッジレベルに対応付けられた複数の閾値生成手段と、
前記領域拡張処理手段より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに対応した前記閾値生成手段により生成された閾値を前記量子化閾値として選択し出力する閾値選択手段とからなり、
前記各閾値生成手段は、
集中したドット群が量子化処理方向に対して傾いて配置されるように、ドット集中型の基本ディザ閾値マトリクスを複数個、相互にシフトして組み合わせてなる拡大ディザ閾値マトリクスの各閾値を、該各閾値と該閾値生成手段に対応したエッジレベルによって決まる倍数との積に所定の固定値を加算した値で置換してなる閾値マトリクスを用いて、該閾値生成手段に対応したエッジレベルに応じた振動幅で画像空間上で振動する閾値を生成する、ことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明に係る画像処理装置において、前記拡大ディザ閾値マトリクスは、150Lpiの網点周期を有し、かつ、略63.5゜のスクリーン角を有することを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明に係る画像処理方法は、
入力する多階調の画像データに対し90゜回転処理を施すものであって、回転処理した画像データと回転処理しない画像データのいずれも出力可能な回転処理工程と、
前記回転処理工程より出力された画像データの画素毎にエッジ量を検出し、該エッジ量を3以上の複数のエッジレベルに量子化し、量子化したエッジレベルを示すエッジデータを出力するエッジ検出工程と、
前記回転処理工程より出力された画像データの注目した画素毎に、該注目した画素を中心とした所定サイズの領域内の各画素に対して前記エッジ検出工程より出力されたエッジデータの示すエッジレベル中で、最も大きいエッジ量に対応したエッジレベルを示すエッジデータを出力する領域拡張処理工程と、
前記領域拡張処理工程より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに応じて制御された振動幅で、画像空間上で周期的に振動する量子化閾値を生成する量子化閾値発生工程と、
前記量子化閾値発生工程によって生成された量子化閾値を用いて、前記回転処理工程より出力された画像データを誤差拡散法により量子化して量子化データを出力する量子化処理工程とを有し、
前記量子化閾値発生工程は、
集中したドット群が量子化処理方向に対して傾いて配置されるように、ドット集中型の基本ディザ閾値マトリクスを複数個、相互にシフトして組み合わせてなる拡大ディザ閾値マトリクスを用いて画像空間上で周期的に振動するディザ閾値を生成する第1の工程と、
前記第1の工程により生成されたディザ閾値に前記領域拡張処理工程より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに応じた倍率を掛けた値を生成する第2の工程と、
前記第2の工程により生成された値に所定の固定値を加算することにより前記量子化閾値を生成する第3の工程とからなる、ことを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明に係る画像処理方法は、
入力する多階調の画像データに対し90゜回転処理を施すものであって、回転処理した画像データと回転処理しない画像データのいずれも出力可能な回転処理工程と、
前記回転処理工程より出力された画像データの画素毎にエッジ量を検出し、該エッジ量を3以上の複数のエッジレベルに量子化し、量子化したエッジレベルを示すエッジデータを出力するエッジ検出工程と、
前記回転処理工程より出力された画像データの注目した画素毎に、該注目した画素を中心とした所定サイズの領域内の各画素に対して前記エッジ検出工程より出力されたエッジデータの示すエッジレベル中で、最も大きいエッジ量に対応したエッジレベルを示すエッジデータを出力する領域拡張処理工程と、
前記領域拡張処理工程より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに応じて制御された振動幅で、画像空間上で周期的に振動する量子化閾値を生成する量子化閾値発生工程と、
前記量子化閾値発生工程によって生成された量子化閾値を用いて、前記回転処理工程より出力された画像データを誤差拡散法により量子化して量子化データを出力する量子化処理工程とを有し、
前記量子化閾値発生工程は、
閾値を生成する、エッジレベルに対応付けられた複数の閾値生成工程と、
前記領域拡張処理工程より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに対応した前記閾値生成工程により生成された閾値を前記量子化閾値として選択し出力する閾値選択工程とからなり、
前記各閾値生成工程は、
集中したドット群が量子化処理方向に対して傾いて配置されるように、ドット集中型の基本ディザ閾値マトリクスを複数個、相互にシフトして組み合わせてなる拡大ディザ閾値マトリクスの各閾値を、該各閾値と該閾値生成工程に対応したエッジレベルによって決まる倍数との積に所定の固定値を加算した値で置換してなる閾値マトリクスを用いて、該閾値生成工程に対応したエッジレベルに応じた振動幅で画像空間上で振動する閾値を生成する、ことを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項4又は5に記載の発明に係る画像処理方法において、前記拡大ディザ閾値マトリクスは、150Lpiの網点周期を有し、かつ、略63.5゜のスクリーン角を有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、説明の重複を避けるため、添付図面中の複数の図面において同一部分又は対応部分に同一の参照番号を用いる。
【0015】
《実施例1》
図1に、本発明の実施例1による画像処理装置のブロック図を示す。この画像処理装置は、多階調の画像データ100を受け取り、その量子化データ101又は90゜回転した画像データの量子化データ101を出力するもので、回転処理部110、量子化処理部120、画像特徴抽出部130、量子化閾値発生部140、量子化処理部120と画像特徴抽出部130とのタイミング調整のための信号遅延部150から構成される。この信号遅延部150は必要に応じて設けられるものであり、例えば所要ライン数のラインメモリである。入力される画像データ100は、例えばスキャナによって600dpiで読み取られた8ビット/画素のデータである。一般に、このような画像データ100は、中間調を滑らかに表現するために平滑化フィルタを通してから入力される。通常、150Lpi程度の画像周期から平滑化されるため、グラビア印刷などで用いられる175Lpi以上の高線数網点画像の周期性成分は画像データ100には残っていない。
【0016】
回転処理部110は、画像データ100に対する90゜回転処理を施すためのもので、回転した画像データと非回転の画像データのいずれも出力可能である。原画像と同じ向きの画像を形成したい場合には回転処理部110から非回転の画像データが出力され、原画像を90゜回転させた画像を形成した場合には回転処理部110から回転した画像データが出力される。
【0017】
量子化処理部120は、量子化閾値発生部140で生成された量子化閾値を用いて多階調の画像データを誤差拡散法により量子化するものであり、本実施例においては図示のように、量子化器(比較器)121、誤差計算部122、誤差記憶部123、誤差拡散マトリクス部124、誤差加算部125からなる。回転処理部110より出力される画像データは、信号遅延部150によってタイミングを調整されて誤差加算部125に入力される。誤差加算部115によって拡散誤差を加算された画像データは量子化器121に入力する。量子化器121は、入力した画像データを量子化閾値発生部140より与えられる量子化閾値を用いて量子化し、量子化結果を量子化データ101として出力する。
【0018】
説明を簡単にするため、本実施例及び後記各実施例においては、量子化閾値発生部140で量子化閾値を1本だけ生成し、量子化器121は入力した画像データが量子化閾値以上であるときに”1”、そうでなければ”0”の値をとる1ビットの量子化データ101を出力するものとして説明するが、これに限られるものではない。例えば、量子化閾値発生部140で3本の量子化閾値を生成し、量子化器121でそれら量子化閾値を用いて画像データを4レベルに量子化し、2ビットの量子化データ101を出力するような構成とすることもできる。
【0019】
誤差計算部122は量子化器121の量子化誤差を算出するものである。ここでは8ビットの画像データを扱っているため、この誤差計算においては、例えば、量子化データ101の”1”を255(10進)、”0”を0(10進)として扱う。算出された量子化誤差は誤差記憶部123に一時的に記憶される。この誤差記憶部123は、注目画素の周辺の処理済み画素に関する量子化誤差を保存するためのものである。本実施例では、次に述べるように量子化誤差を2ライン先の周辺画素まで拡散させるため、例えば2ラインのラインメモリが誤差記憶部123として用いられる。
【0020】
誤差拡散マトリクス部124は、誤差記憶部123に記憶されている量子化誤差データから次の注目画素に加算する拡散誤差を計算するものである。本実施例では、誤差拡散マトリクス部125は、図2に示すような副走査方向が3画素サイズで全体が12画素の誤差拡散マトリクスを用いて拡散誤差データを算出する。図2において、*印は次の注目画素の位置に相当し、a,b,...,k,lは周辺の12個の処理済み画素の位置に対応した係数(総和は32)である。誤差拡散マトリクス部125では、それら12個の処理済み画素に対する量子化誤差と対応した係数a〜lとの積和を32で除した値を、次の注目画素に対する拡散誤差として誤差加算部125に与える。
【0021】
画像特徴抽出部130は、エッジ検出部131と領域拡張処理部132とからなる。エッジ検出部131は、回転処理部110より出力された画像データのエッジ検出を行うもので、本実施例では0レベル(エッジ度最大)からレベル8(非エッジ)までのエッジレベルを表す4ビットのエッジデータを出力する。より具体的には、例えば図3に示す4種類の5×5の微分フィルタを用いて、主走査方向(量子化処理方向)、副走査方向、主走査方向から±45゜傾いた方向の4方向についてエッジ量を検出し、その中で絶対値が最大のエッジ量を選び、そのエッジ量の絶対値をレベル0からレベル8までの9レベルのエッジレベルに量子化して出力する。領域拡張処理部132は、エッジ検出部131により検出されたエッジに対し7画幅の領域拡張処理を行うもので、エッジ検出部131より出力されたエッジデータを参照し、注目画素の周囲の7×7画素の領域(主走査方向の前後3画素、副走査方向の前後3画素の範囲)の中で最小のエッジレベル(最大のエッジ度合)を注目画素のエッジレベルとして、それを4ビットのエッジデータとして出力する。このエッジデータは、量子化閾値発生部140に与えられる。
【0022】
量子化閾値発生部140は、領域拡張処理部132より出力されたエッジデータで表されるエッジレベルに応じた振動幅で、画像空間上で周期的に振動する量子化閾値を生成し、それを量子化処理部120の量子化器121に与えるもので、ディザ閾値発生部141と、このディザ閾値発生部141の出力値に、エッジデータで示されるエッジレベルに対応した係数(0〜8)を掛ける乗算部142、乗算部142の出力値に固定値を加算する加算部143から構成される。
【0023】
本実施例では、ディザ閾値発生部141は、図4に示すような0を中心に−7から+8までの閾値を渦巻き状に増加するように配置したドット集中型の4×4のディザ閾値マトリクスを用い、画像空間上で周期的に−7から+8まで振動するディザ閾値を出力する。ディザ閾値周期は4画素で、これは画像データ100の読取解像度が600dpiの場合には150Lpiに相当する。このようなディザ閾値発生部141は、上記ディザ閾値マトリクスを格納したROMと、画像データの主,副走査のタイミング信号をカウントして、このROMの読み出しアドレスを発生するカウンタなどによって容易に実現できる。
【0024】
乗算部142は、画像特徴抽出部130からのエッジデータで示されるエッジレベルがレベル8(非エッジ)の時に係数8を、レベル7の時に係数7を、レベル6の時に係数6を、レベル5の時に係数5を、レベル4の時に係数4を、レベル3の時に係数3を、レベル2の時に係数2を、レベル1の時に係数1を、レベル0(最大エッジ度合)の時に係数0を、ディザ閾値発生部141の出力値に乗じる。したがって、乗算部142の出力値はエッジレベル8(非エッジ)の時に+64から−56までの最大の振動幅で振動する。加算部143で加算される固定値は画像データ幅の中央値の+128(10進)に選ばれる。よって、量子化器121に与えられる量子化閾値は、+128を中心として振動し、その最大の振動幅は120(+192から−72まで)である。
【0025】
以上のように構成された画像処理装置の量子化データ101を例えば電子写真方式のプリンタなどに与えれば、文字や画像の変化点などは高解像度の画像を形成可能であり、写真や画像の変化の少ない部分は滑らかで安定な画像を形成可能であり、網点画像部も高画質の画像を形成可能である。また、回転画像と非回転画像のいずれも形成可能であるが、回転画像と非回転画像との間に違和感を覚えるような差異が生じにくい。これについて以下説明する。
【0026】
画像中の文字や線画のエッジ部のような変化が急峻でエッジレベルがレベル0(エッジ度合最高)となる部分では、量子化閾値発生部140で生成される量子化閾値は+128に固定されるため、量子化処理部120で固定閾値を用いた純粋な誤差拡散法による量子化処理が行われるため、高い解像度で画像を形成できる。このような純然たる誤差拡散法による画像はドットの配列に規則性がない。したがって、このような画像部分は、回転処理部110から回転された画像データが出力された場合に形成される画像と、回転されない画像データが出力された場合に形成される画像との間には、違和感を覚えるような差異は基本的に生じない。
【0027】
写真や画像の平坦部のようにエッジ度合が低い(エッジレベルが高い)部分では、量子化閾値発生部140によって発生される量子化閾値の振動幅が大きくなるため、量子化処理部120の量子化処理はドット集中型のディザ主体の処理となり、画像データはディザ閾値周期で網点化されるため、粒状性及び安定性に優れたディザ基調の画像が形成される。ドット配列に周期性と方向性のあるディザ基調の画像ではあるが、量子化誤差の拡散効果によりドットに揺らぎが生じるため、周期性と方向性は弱められ滑らかな画像となる。しかも、量子化閾値の生成較的高線数であり、また、ドットは網点状に集中し、さらに、副走査方向と主走査方向の両方向に周期性がある。したがって、画像データの回転処理の有無によって、原画像の方向に対し、量子化処理の方向及びプリンタによる作像方向が90゜異なっても、回転処理を施して形成される画像と回転処理を施さないで形成される画像との間に違和感を覚えるような差異は生じない。
【0028】
また、エッジ度合の大きい領域と小さい領域の境界部分ではエッジ度合に応じて量子化閾値の振動幅が徐々に増減させられるため、誤差拡散主体の処理からディザ主体の処理へと、あるいは、その逆向きに量子化処理の特性が滑らかに切り替えられるので、両画像領域の境界部分に違和感のない画像を形成することができる。
【0029】
画像特徴抽出部130の領域拡張処理部132は、エッジデータに対し7画素幅の領域拡張を行うが、画像データ100の読取解像度が600dpiの場合、この7画素の領域拡張幅は原稿上で約0.3mmにあたり、これは約86Lpiの網点周期に相当する。したがって、86Lpiより高線数の網点画像部はエッジ部として評価され、量子化処理部120において固定した量子化閾値又は小さな振動幅の量子化閾値を用いた誤差拡散主体の処理が行われることになるため、網点を高い解像度で忠実に再現でき、モアレも発生しない。また、画像回転処理の有無による画像の差異もほぼ皆無である。
【0030】
前述のように、175Lpi以上の高線数の網点成分は平滑化され画像データ100には残らないため、そのような高線数の網点画像部はエッジレベルがレベル8又は高いレベルとなり、画像平坦部と同様に大きな振動幅の量子化閾値を用いたディザ主体の処理によってディザ閾値周期(150Lpi)で再網点化され、粒状性及び安定性の優れた画像を形成することができ、また画像データ100から網点成分が失われているためモアレも発生しない。画像平坦部に関連して前述したように、画像回転処理の有無による画像の差異も目立たない。
【0031】
86Lpiより低線数の網点画像では、エッジとして評価される網点境界部は固定した又は小さな振動幅の量子化閾値を用いた誤差拡散主体の処理が行われるため網点を忠実再現でき、モアレの発生を防止でき、エッジとして評価されない網点中央部は、大きな振動幅の量子化閾値を用いたディザ主体の処理が行われるため安定性及び粒状性の良好な画像を形成できる。画像回転処理の有無による画像の差異も目立たない。
【0032】
《実施例2》
本発明の実施例2によれば、図1に示した構成の画像処理装置において、量子化閾値発生部140のディザ閾値発生部141で、図5に示すような8×8のディザ閾値マトリクスを用いて、画像空間上で周期的に−7から+8まで振動するディザ閾値を発生する。これ以外の構成は前記実施例1と同じである。
【0033】
図5のディザ閾値マトリクスは、図4に示した4×4のディザ閾値マトリクスをシフトして配置し8×8に拡大したもので、ディザ閾値周期は同じく150Lpiであるが、副走査方向に対し略63.5゜のスクリーン角を持つ。
【0034】
このようなディザ閾値マトリクスを量子化閾値の生成に用いるため、ディザ基調の画像となる画像平坦部や高線数網点画像部などでは、集中したドット群が量子化処理方向に対し傾いて配置されるようになる。このような傾いた網点配置に加え、網点周期も150Lpiと比較的高線数であるため、90゜回転させた画像と回転させない画像との差異は目立ちにくい。
【0035】
《実施例3》
本発明の実施例3によれば、図1に示した構成の画像処理装置において、量子化閾値発生部140のディザ閾値発生部141は、図6に示すような6×6のディザ閾値マトリクスを用いてディザ閾値を発生する。画像特徴抽出部130のエッジ検出部131はレベル0(エッジ度合最大)からレベル13(非エッジ)までの14レベルに量子化したエッジレベルを4ビットのエッジデータとして出力し、領域拡張処理部132から出力されるエッジデータも14レベルのエッジレベルを表す。量子化閾値発生部140における乗算部142で乗算される係数は0〜13まで変化する。これ以外の構成は前記実施例1と同様である。
【0036】
図6のディザ閾値マトリクスは、副走査方向に対し略45゜のスクリーン角を持ち、また、ディザ閾値周期は600dpiで略141Lpiである。このようなディザ閾値マトリクスを量子化閾値の生成に用いるため、ディザ基調の画像となる画像平坦部や高線数網点画像部などでは、量子化処理方向に対し略45゜傾いた方向に網点が配列される。したがって、回転した場合も回転しない場合も原画像の方向に対し同等の角度だけ傾いた網点配置となる。これに加え、網点周期も141線と比較的高線数であるため、回転した場合と回転しない場合の画像の差異はさらに目立たない。
【0037】
《実施例4》
本発明の実施例4によれば、図1に示した全体的構成の画像処理装置において、量子化閾値発生部140が図7に示すような構成とされる。画像特徴抽出部130(図1)のエッジ検出部131は、エッジ量をレベル0(エッジ度合最大)からレベル3(非エッジ)までの4レベルのエッジレベルに量子化し、それを2ビットのエッジデータとして出力するように変更される。
【0038】
図7に見られるように、本実施例における量子化閾値発生部140は、エッジレベル0に対応した閾値生成部145_0、エッジレベル1に対応した閾値生成部145_1、エッジレベル2に対応する閾値生成部145_2、エッジレベル3に対応する閾値生成部145_3、画像特徴抽出部130より出力されるエッジデータによって示されるエッジレベルに応じて閾値生成部145_0〜145_3のいずれかで生成された閾値を選択し、それを量子化閾値として量子化処理部120(図1)の量子化器121に与える閾値選択部146からなる。
【0039】
エッジレベル3(非エッジ)に対応した閾値生成部145_3は、図4に示したディザ閾値マトリクスの各閾値に8を乗じてから128を加算したディザ閾値マトリクスを用いて、最大の振動幅で振動する閾値を生成する。エッジレベル2に対応した閾値生成部145_2は、図4に示したディザ閾値マトリクスの各閾値に5を乗じてから128を加算したディザ閾値マトリクスを用いて、より小さい振動幅で振動する閾値を生成する。エッジレベル1に対応した閾値生成部145_1は、図4に示したディザ閾値マトリクスの各閾値に2を乗じてから128を加算したディザ閾値マトリクスを用いて、さらに小さい振動幅で振動する閾値を生成する。エッジレベル0(エッジ度合最大)に対応した閾値生成部145_0は、+128に固定した閾値を生成する。したがって、本実施例によれば、前記実施例1と同様に、回転処理の有無による差異の目立たない高品位な画像を形成可能できる。
【0040】
本実施例の量子化閾値発生部140の構成によれば、ハードウェア、ソフトウェアのいずれで実現するにしてもコスト又は処理時間の面で一般的に不利な乗算のための手段(図1における乗算部142に相当)を排除できる。また、領域拡張処理部132は、領域拡張幅に対応した複数ライン分のエッジデータを一時記憶を必要とするが、エッジデータが2ビットに圧縮される分だけ、その一時記憶のためのラインメモリなどの容量を削減できる。また、エッジレベル数が4と少ないので、閾値生成部145_0〜145_2においてディザ閾値マトリクスの格納のために必要なメモリ量も少なくて済む。
【0041】
《実施例5》
本発明の実施例5によれば、前記実施例4と同様な構成の画像処理装置において、量子化閾値発生部140(図7)内のエッジレベル3(非エッジ)に対応した閾値生成部145_3は、図5に示したディザ閾値マトリクスの各閾値に8を乗じてから128を加算したディザ閾値マトリクスを用いて閾値を生成し、エッジレベル2に対応した閾値生成部145_2は図5に示したディザ閾値マトリクスの各閾値に5を乗じてから128を加算したディザ閾値マトリクスを用いて閾値を生成し、エッジレベル1に対応した閾値生成部145_1は図5に示したディザ閾値マトリクスの各閾値に2を乗じてから128を加算したディザ閾値マトリクスを用いて閾値を生成し、エッジレベル0(エッジ度合最大)に対応した閾値生成部145_0は+128に固定した閾値を生成する。したがって、本実施例によれば、前記実施例2と同様に回転処理の有無による差異の目立たない高品位な画像を形成可能できる。
【0042】
《実施例6》
本発明の実施例6によれば、前記実施例4と同様な構成の画像処理装置において、量子化閾値発生部140(図7)内のエッジレベル3(非エッジ)に対応した閾値生成部145_3は、図6に示したディザ閾値マトリクスの各閾値に例えば13を乗じてから128を加算したディザ閾値マトリクスを用いて閾値を生成し、エッジレベル2に対応した閾値生成部145_2は図6に示したディザ閾値マトリクスの各閾値に例えば8を乗じてから128を加算したディザ閾値マトリクスを用いて閾値を生成し、エッジレベル1に対応した閾値生成部145_1は図6に示したディザ閾値マトリクスの各閾値に例えば3を乗じてから128を加算したディザ閾値マトリクスを用いて閾値を生成し、エッジレベル0(エッジ度合最大)に対応した閾値生成部145_0は+128の固定閾値を生成する。したがって、本実施例によれば、前記実施例3と同様に回転処理の有無による差異の目立たない高品位な画像を形成可能できる。
【0043】
《実施例7》
図8に、本発明の実施例7による画像処理装置のブロック図を示す。この画像処理装置は、回転処理部110を量子化処理部120の後段に配し、外部から入力される画像データ100に対して回転処理を施すのではなく、量子化処理部120より出力される量子化データ101に対し90゜回転処理を行わせる構成であり、回転処理部110より出力される回転された又は回転されない量子化データ102が電子写真式プリンタなどに送られて画像が形成される。これ以外の構成は前記実施例1、2、3、4、5又は6と同様である。
【0044】
本実施例では、原画像の方向に対し、量子化処理の方向は一定している。つまり、回転されない場合も回転された場合も、原画像の方向に対しディザ閾値によるドットの配置方向及び誤差拡散方向は一定している。回転の有無によって、プリンタによる作像方向が原画像の方向に対して90゜変わるだけである。したがって、本実施例によれば、回転処理の有無による画像の差異は極めて小さい。
【0045】
なお、本実施例のように、量子化データに対し回転処理を施す構成によれば、量子化閾値の生成のためのディザ閾値マトリクスに、図5又は図6のディザ閾値マトリクスのようなスクリーン角を持たせなくとも、回転の有無による画像の差異は十分に小さくできる。
【0046】
以上説明した各実施例の画像処理装置は、一般的なコンピュータを利用してソフトウェアにより実現することも可能である。この場合、画像処理装置の各部の機能をコンピュータ上で実現するためのプログラムを、例えば、それが記録された磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体記憶素子などの各種記憶媒体から読み込み、又は、ネットワークを経由して外部のコンピュータなどから受信し、コンピュータのメインメモリにロードしCPUに実行させることにより、本発明の画像処理装置をコンピュータ上に実現することができる。各種データの保存や信号遅延のために必要なラインメモリなどの記憶領域としては、例えばメインメモリが利用される。このようなプログラムが記録された、コンピュータが読み取り可能な各種記憶媒体も本発明に包含される。
【0047】
前記各実施例の画像処理装置は、プリンタ、ディスプレイ等の画像形成に関連した機器や、画像読み取りと画像形成の両方に関連したデジタル複写機やファクス装置のような機器に組み込むことができる。そのような実施形態の一例として、本発明を適用したデジタル複写機の実施例について次に説明する。
【0048】
《実施例8》
図12は、デジタル複写機の画像読み取り機構及び画像形成機構の構成例を示す概略断面図である。このデジタル複写機は、原稿を光学的に走査して読み取るスキャナ部400と、画像形成部としてのレーザプリンタ部411と、不図示の回路部550(図10又は図11)とを有する。
【0049】
スキャナ部400は、平坦な原稿台403上に載置された原稿を照明ランプ502により照明し、その反射光像をミラー503,504,505およびレンズ506を介してCCDなどのイメージセンサ507に結像するとともに、照明ランプ502及びミラー503〜505の移動により原稿を副走査することにより、原稿の画像情報を読み取る。イメージセンサ507より出力されるアナログ画像信号は回路部550(図10又は図11)に入力されて処理される。レーザプリンタ部411へは、回路部550から出力される画像データが入力される。
【0050】
レーザプリンタ部411においては、書き込み光学ユニット508が、回路部550から入力した画像データを光信号に変換して、感光体からなる像担持体、例えば感光体ドラム509を露光することにより、原稿画像に対応した静電潜像を形成する。書き込み光学ユニット508は、例えば、半導体レーザを発光駆動制御部で上記画像データにより駆動して強度変調されたレーザ光を出射させ、このレーザ光を回転多面鏡510により偏向走査してf/θレンズ及び反射ミラー511を介し感光体ドラム509へ照射する。感光体ドラム509は、駆動部により回転駆動されて矢印で示すように時計方向に回転し、帯電器512により一様に帯電された後に、書き込み光学ユニット508により露光され、静電潜像を形成される。この感光体ドラム509上の静電潜像は、現像装置513により現像されてトナー像となる。また、複数の給紙部514〜518、手差し給紙部519のいずれかより用紙がレジストローラ520へ給紙される。レジストローラ520は、感光体ドラム509上のトナー像にタイミングに合わせて用紙を送出する。転写ベルト521は転写電源から転写バイアスを印加され、感光体ドラム509上のトナー像を用紙へ転写させるとともに用紙を搬送する。トナー像を転写された用紙は、転写ベルト521により定着部522へ搬送されてトナー像が定着された後、排紙トレイ523へ排出される。また、感光体ドラム509は、トナー像転写後にクリーニング装置524によりクリーニングされ、さらに除電器525により除電されて次の画像形成動作に備える。
【0051】
図10は、このデジタル複写機の回路部550の一例を簡略化して示すブロック図である。この回路部550の入力は、スキャナ部400のイメージセンサ507によって、例えば600dpiで読み取られたアナログ画像信号である。このアナログ画像信号は、AGC回路551によってレベルを調整された後、A/D変換回路552により1画素当たり8bitのデジタル画像データに変換され、さらに、シェーディング補正回路553によってイメージセンサ507の画素毎の感度や照度のばらつきが補正される。
【0052】
シェーディング補正後の画像データは、図1に示した回転処理部110に相当する回転処理部554に入力される。この回転処理部554は回転回路561、圧縮回路562、メモリ563、伸長回路564からなる。回転回路561は、入力した画像データに対し90゜回転処理を行うもので、1フレーム以上の画像データを一時的に保存するためのフレームバッファを内蔵し、回転した画像データと回転しない画像データのいずれも出力可能である。回転回路561から出力された画像データは、圧縮回路562によって圧縮されてメモリ563に書き込まれる。メモリ563には、多数枚の原稿画像の圧縮データを蓄積可能である。メモリ563内の圧縮データは、伸長回路564によって画像データに伸長されて出力される。
【0053】
回転処理部554から出力される画像データはフィルタ処理回路556に送られ、MTF補正と平滑化のためのフィルタ処理を施される。このフィルタ処理によって、前述のように150Lpi程度より高線数の網点成分は平滑化され、175Lpi以上の高線数の網点成分はほぼ完全に除去される。フィルタ処理後の画像データはガンマ補正回路555へ送られ、書き込み濃度に変換するためのガンマ補正を施される。
【0054】
558は中間調処理部である。この中間調処理部558は、前記各実施例の画像処理装置から回転処理部110(図1、図8)を除いた構成であり、量子化処理部120、画像特徴抽出部130、量子化閾値発生部140、信号遅延部150からなり、それらの動作は前記実施例と同様である。フィルタ処理後の画像データは画像特徴抽出部130に入力され、ガンマ補正後の画像データは信号遅延部150を介して量子化処理部120に入力される。量子化処理部120より出力される量子化データは、書き込み光学ユニット508内の半導体レーザの発光駆動制御部へ送られる。
【0055】
このような構成であるため、回転処理部554より原稿画像の画像データ又は原稿画像を90゜回転させた画像データを出力すれば、プリンタ部411によって原稿の高品位な再生画像又は90゜回転させた高品位な再生画像を出力することができる。回転処理の有無による再生画像の差異も目立たない。
【0056】
回転処理部554が設けられているため、複写機特有の機能を実現することができる。例えば、縦方向に読み取られるように原稿が載置された場合に、回転処理部554を90゜回転させた画像データを出力するように自動又は手動で制御することにより、横方向に給紙される用紙を用いて原稿画像を出力させることができる。また、例えば縦方向に給紙される用紙を用いて原稿画像を連続的に出力させている途中で用紙切れとなった場合に、90゜回転画像データを出力するように回転処理部554を制御することにより、横方向給紙の用紙に切り替えて原稿画像の出力を継続することができる。また、複数ページの原稿を複数部複写したい場合には、複数ページの原稿画像の回転させない画像データと回転させた画像データとを圧縮してメモリ563に蓄積する。そして、回転処理部554より複数ページの原稿画像の回転させない画像データを順次出力し、次に回転させた画像データを順次出力し、次に回転させない画像データを順次出力するという処理を繰り返すとともに、画像の回転、非回転に合わせて用紙の給紙方向を切り替える。このようにすれば、排紙トレイ523上に、原稿画像が複写された用紙が1部ずつ互い違いに積み重ねられるため、機械的な仕分け装置(ソータ)を装備することなく、同等の仕分け機能を実現できる。
【0057】
なお、フィルタ処理回路556において、画像特徴抽出部130へ出力する信号のタイミングを調整することによって、中間調処理部558の信号遅延部150を省略することも可能である。また、デジタル複写機においては、画像データの主走査方向の変倍処理が例えばガンマ補正回路557の前段で行われたり、地肌除去処理やフレア除去処理などの処理が例えばガンマ補正部557と中間調処理部558の中間で行われることがあるが、その説明は割愛する。
【0058】
図11は、回路部550の別の例を簡略化して示すブロック図である。図10に示した例との相違点は、回転処理部554を中間調処理部558の後段に移動し、シェーディング補正回路553の出力データをフィルタ処理回路556に入力させるようにしたことである。すなわち、この場合の回転処理部554は図8の回転処理部110に相当し、中間調処理部558より出力される量子化データに対して回転処理を行う。したがって、前記実施例7に関し説明したように、図10に示した構成に比べ、回転処理の有無による画像の差異をより一層減らすことができる。これ以外は図10に示した構成と同様である。
【0059】
【発明の効果】
本発明による画像処理装置及び画像処理方法では、比較的低線数の網点画像や文字、線画の部分では誤差拡散主体の処理を行って高解像度で忠実に再現するととも網点部でのモアレの発生を防止し、写真などの変化の少ない部分や高線数網点画像部ではディザ主体の処理を行って量子化閾値の振動周期で網点化して良好な粒状性を得ることができる。また、エッジ度合の大きい領域と小さい領域の境界部分ではエッジ度合に応じて量子化閾値の振動幅を徐々に増減させることにより、文字、線画、比較的低線数の網点画像の領域と、写真、平坦部、高線数網点画像の領域との遷移部分で、誤差拡散主体の処理からディザ主体の処理へと、あるいは、その逆向きに量子化処理の特性が滑らかに切り替わるので、両画像領域の境界部分に違和感のない画像とすることができる。また、写真や高線数網点等の部分では、ドット配列に周期性と方向性のあるディザ基調の画像となりますが、量子化誤差の拡散効果によりドットに揺らぎが生じることにより周期性と方向性は弱められ滑らかな画像となるため、さらには、集中したドット群が量子化処理方向に対して傾いて配置されるように、ドット集中型の基本ディザ閾値マトリクスを複数個、相互にシフトして組み合わせてなる拡大ディザ閾値マトリクスを量子化閾値の生成に利用することにより、ディザ基調となる画像部分では量子化処理方向に対し傾いた網点配置となるため、画像回転の有無によってディザ閾値マトリクスを回転させるような操作を行うことなく、回転画像と非回転画像との差違を目立ちにくくすることができる、等々の効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による画像処理装置のブロック構成の一例を示すブロック図である。
【図2】 誤差拡散マトリクスの一例を示す図である。
【図3】 エッジ検出のための微分フィルタの例を示す図である。
【図4】 量子化閾値生成のためのディザ閾値マトリクスの一例を示す図である。
【図5】 量子化閾値生成のためのディザ閾値マトリクスの他の例を示す図である。
【図6】 量子化閾値生成のためのディザ閾値マトリクスの別の例を示す図である。
【図7】 量子化閾値発生部の他のブロック構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明による画像処理装置のブロック構成の他の例を示すブロック図である。
【図9】 本発明によるデジタル複写機の画像読み取り及び画像形成に関連した機構の構成例を示す概略断面図である。
【図10】 デジタル複写機の回路部の一例を示すブロック図である。
【図11】 デジタル複写機の回路部の他の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
110 回転処理部
120 量子化処理部
121 量子化器
122 誤差計算部
123 誤差記憶部
124 誤差拡散マトリクス部
125 誤差加算部
130 画像特徴抽出部
131 エッジ検出部
132 領域拡張処理部
140 量子化閾値発生部
141 ディザ閾値発生部
142 乗算部
143 加算部
145_0〜145_3 閾値生成部
146 閾値選択部
150 信号遅延部
400 スキャナ部
411 レーザプリンタ部
551 AGC回路
552 A/D変換回路
553 シェーディング補正回路
554 回転処理部
556 フィルタ処理回路
557 ガンマ補正回路
558 中間調処理部
561 回転回路
562 圧縮回路
563 メモリ
564 伸長回路
Claims (6)
- 入力する多階調の画像データに対し90゜回転処理を施すものであって、回転処理した画像データと回転処理しない画像データのいずれも出力可能な回転処理手段と、
前記回転処理手段より出力された画像データの画素毎にエッジ量を検出し、該エッジ量を3以上の複数のエッジレベルに量子化し、量子化したエッジレベルを示すエッジデータを出力するエッジ検出手段と、
前記回転処理手段より出力された画像データの注目した画素毎に、該注目した画素を中心とした所定サイズの領域内の各画素に対して前記エッジ検出手段より出力されたエッジデータの示すエッジレベル中で、最も大きいエッジ量に対応したエッジレベルを示すエッジデータを出力する領域拡張処理手段と、
前記領域拡張処理手段より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに応じて制御された振動幅で、画像空間上で周期的に振動する量子化閾値を生成する量子化閾値発生手段と、
前記量子化閾値発生手段によって生成された量子化閾値を用いて、前記回転処理手段より出力された画像データを誤差拡散法により量子化して量子化データを出力する量子化処理手段とを有し、
前記量子化閾値発生手段は、
集中したドット群が量子化処理方向に対して傾いて配置されるように、ドット集中型の基本ディザ閾値マトリクスを複数個、相互にシフトして組み合わせてなる拡大ディザ閾値マトリクスを用いて、画像空間上で周期的に振動するディザ閾値を生成する第1の手段と、
前記第1の手段により生成されたディザ閾値に前記領域拡張処理手段より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに応じた倍率を掛けた値を生成する第2の手段と、
前記第2の手段により生成された値に所定の固定値を加算することにより前記量子化閾値を生成する第3の手段とからなる、
ことを特徴とする画像処理装置。 - 入力する多階調の画像データに対し90゜回転処理を施すものであって、回転処理した画像データと回転処理しない画像データのいずれも出力可能な回転処理手段と、
前記回転処理手段より出力された画像データの画素毎にエッジ量を検出し、該エッジ量を3以上の複数のエッジレベルに量子化し、量子化したエッジレベルを示すエッジデータを出力するエッジ検出手段と、
前記回転処理手段より出力された画像データの注目した画素毎に、該注目した画素を中心とした所定サイズの領域内の各画素に対して前記エッジ検出手段より出力されたエッジデータの示すエッジレベル中で、最も大きいエッジ量に対応したエッジレベルを示すエッジデータを出力する領域拡張処理手段と、
前記領域拡張処理手段より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに応じて制御された振動幅で、画像空間上で周期的に振動する量子化閾値を生成する量子化閾値発生手段と、
前記量子化閾値発生手段によって生成された量子化閾値を用いて、前記回転処理手段より出力される画像データを誤差拡散法により量子化して量子化データを出力する量子化処理手段とを有し、
前記量子化閾値発生手段は、
閾値を生成する、エッジレベルに対応付けられた複数の閾値生成手段と、
前記領域拡張処理手段より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに対応した前記閾値生成手段により生成された閾値を前記量子化閾値として選択し出力する閾値選択手段とからなり、
前記各閾値生成手段は、
集中したドット群が量子化処理方向に対して傾いて配置されるように、ドット集中型の基本ディザ閾値マトリクスを複数個、相互にシフトして組み合わせてなる拡大ディザ閾値マトリクスの各閾値を、該各閾値と該閾値生成手段に対応したエッジレベルによって決まる倍数との積に所定の固定値を加算した値で置換してなる閾値マトリクスを用いて、該閾値生成手段に対応したエッジレベルに応じた振動幅で画像空間上で振動する閾値を生成する、
ことを特徴とする画像処理装置。 - 前記拡大ディザ閾値マトリクスは、150Lpiの網点周期を有し、かつ、略63.5゜のスクリーン角を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
- 入力する多階調の画像データに対し90゜回転処理を施すものであって、回転処理した画像データと回転処理しない画像データのいずれも出力可能な回転処理工程と、
前記回転処理工程より出力された画像データの画素毎にエッジ量を検出し、該エッジ量を3以上の複数のエッジレベルに量子化し、量子化したエッジレベルを示すエッジデータを出力するエッジ検出工程と、
前記回転処理工程より出力された画像データの注目した画素毎に、該注目した画素を中心とした所定サイズの領域内の各画素に対して前記エッジ検出工程より出力されたエッジデータの示すエッジレベル中で、最も大きいエッジ量に対応したエッジレベルを示すエッジデータを出力する領域拡張処理工程と、
前記領域拡張処理工程より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに応じて制御された振動幅で、画像空間上で周期的に振動する量子化閾値を生成する量子化閾値発生工程と、
前記量子化閾値発生工程によって生成された量子化閾値を用いて、前記回転処理工程より出力された画像データを誤差拡散法により量子化して量子化データを出力する量子化処理工程とを有し、
前記量子化閾値発生工程は、
集中したドット群が量子化処理方向に対して傾いて配置されるように、ドット集中型の基本ディザ閾値マトリクスを複数個、相互にシフトして組み合わせてなる拡大ディザ閾値マトリクスを用いて画像空間上で周期的に振動するディザ閾値を生成する第1の工程と、
前記第1の工程により生成されたディザ閾値に前記領域拡張処理工程より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに応じた倍率を掛けた値を生成する第2の工程と、
前記第2の工程により生成された値に所定の固定値を加算することにより前記量子化閾値を生成する第3の工程とからなる、
ことを特徴とする画像処理方法。 - 入力する多階調の画像データに対し90゜回転処理を施すものであって、回転処理した画像データと回転処理しない画像データのいずれも出力可能な回転処理工程と、
前記回転処理工程より出力された画像データの画素毎にエッジ量を検出し、該エッジ量を3以上の複数のエッジレベルに量子化し、量子化したエッジレベルを示すエッジデータを出力するエッジ検出工程と、
前記回転処理工程より出力された画像データの注目した画素毎に、該注目した画素を中心とした所定サイズの領域内の各画素に対して前記エッジ検出工程より出力されたエッジデータの示すエッジレベル中で、最も大きいエッジ量に対応したエッジレベルを示すエッジデータを出力する領域拡張処理工程と、
前記領域拡張処理工程より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに応じて制御された振動幅で、画像空間上で周期的に振動する量子化閾値を生成する量子化閾値発生工程と、
前記量子化閾値発生工程によって生成された量子化閾値を用いて、前記回転処理工程よ り出力された画像データを誤差拡散法により量子化して量子化データを出力する量子化処理工程とを有し、
前記量子化閾値発生工程は、
閾値を生成する、エッジレベルに対応付けられた複数の閾値生成工程と、
前記領域拡張処理工程より出力されたエッジデータの示すエッジレベルに対応した前記閾値生成工程により生成された閾値を前記量子化閾値として選択し出力する閾値選択工程とからなり、
前記各閾値生成工程は、
集中したドット群が量子化処理方向に対して傾いて配置されるように、ドット集中型の基本ディザ閾値マトリクスを複数個、相互にシフトして組み合わせてなる拡大ディザ閾値マトリクスの各閾値を、該各閾値と該閾値生成工程に対応したエッジレベルによって決まる倍数との積に所定の固定値を加算した値で置換してなる閾値マトリクスを用いて、該閾値生成工程に対応したエッジレベルに応じた振動幅で画像空間上で振動する閾値を生成する、
ことを特徴とする画像処理方法。 - 前記拡大ディザ閾値マトリクスは、150Lpiの網点周期を有し、かつ、略63.5゜のスクリーン角を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像処理方法。
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