JP2007110884A - ステッピングモータ及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】永久磁石2を有するロータ3と、ロータの周囲を囲むように配された第1及び第2のヨークユニット4、5と、両ヨークユニットに固定され、外部接続端子6を有する樹脂性材料からなる電気接続部材6とを備え、両ヨークユニットがそれぞれ、環状の空芯コイル15と、該空芯コイルを内部に収納すると共に、円周方向に一定の間隔を空けて複数形成された磁極歯16aを有する外ヨーク16と、円周方向に一定の間隔を空けて複数形成された磁極歯17aを有し、該磁極歯が外ヨークの磁極歯に対して非接触状態で交互に等間隔で並ぶように外ヨークに組み合わされる内ヨーク17とを有し、空芯コイルの巻線端末が外部接続端子に接続されているステッピングモータ1及びこれを有する電子機器を提供する。
【選択図】図3
Description
なお、この場合のステッピングモータにおいても、上述したハウジングを利用したステッピングモータと同様に、ボビンの外周にコイル巻線を巻き付けて励磁コイルを構成している点は同じである。
即ち、樹脂性材料から形成されたボビン40にコイル巻線41を巻きつけて励磁コイル42を構成しているので、ヨーク43で囲まれた励磁コイル42の断面的収容スペースの内、ボビン40が占めるスペース部分が磁気的には無駄なスペースとなっていた。
特に、外径がφ6mm以下の小型のステッピングモータにおいては、このボビン40が占めるスペースが無視できなく、コイル体積を大きく確保することが困難であった。そのため、トルク性能が低下する問題が生じていた。
本発明のステッピングモータは、円周方向に多極磁化された円筒状の永久磁石を有するロータと、該ロータの周囲を囲んだ状態で、ロータの軸線方向に互いに重なるように配された環状の第1及び第2のヨークユニットと、該第1及び第2のヨークユニットにそれぞれ固定され、外部接続端子を有する樹脂性材料からなる電気接続部材と、前記第1及び第2のヨークユニットを、前記軸線方向に沿って両側から挟み込むと共に、前記ロータを軸線回りに回転可能に支持する一対の蓋部材とを備え、前記第1及び第2のヨークユニットがそれぞれ、表面が絶縁状態とされた環状の空芯コイルと、該空芯コイルを内部に収納すると共に、空芯コイルの円周方向に一定の間隔を空けて複数形成された磁極歯を有する外ヨークと、空芯コイルの円周方向に一定の間隔を空けて複数形成された磁極歯を有し、該磁極歯が外ヨークの磁極歯に対して非接触状態で交互に等間隔で並ぶように外ヨークに組み合わされる内ヨークとを有し、前記空芯コイルの巻線端末が、前記外部接続端子に接続されていることを特徴とするものである。
特に、第1及び第2のヨークユニットは、コイル巻線をボビンの外周に巻きつけた従来の励磁コイルを利用するものとは異なり、予め環状に形成された空芯コイルを励磁コイルとして利用しているので、従来ボビンが占有していたスペースを、空芯コイル用のスペースにあてることができる。そのため、全体のサイズを変えずにコイル体積を増大することができる。その結果、トルク性能を向上することができる。
また、ハウジングを利用するタイプではなく、内ヨークと外ヨークと空芯コイルとを組み合わせる構成であるので、組み立てが容易となる。即ち、予めA相ステータ及びB相ステータをそれぞれ別個に組み立てた後、各ステータをハウジング内に組み込む構成ではなく、例えば、ロータに対して、始めに第1及び第2のヨークユニットそれぞれの外ヨークの底面部を対向させて固定し、次いで外ヨークの内部に空芯コイルを収納し、最後に内ヨークを外ヨークに被せるといったように、一連の流れの中で次々と順番に組み立てることができる。よって、組み立て工程が容易であると共に、精度良く組み立て易い。また、ハウジングが不要であるので、より小型化を図ることができる。
本実施形態のカメラ付き携帯電話器(電子機器)100は、図1に示すように、ステッピングモータ1と、光軸L1に沿って移動可能に配されたレンズ体101と、ステッピングモータ1の後述するロータ3の回転に伴って、レンズ体101を光軸L1に沿って移動させるレンズ駆動手段102と、光軸L1上に配された撮像素子103とを有するカメラモジュール104とを備えている。
なお、シャフト10と永久磁石2とは、間に接着剤等を介在させることで固定されている。
外ヨーク16は、例えば、純鉄等の磁性体の金属材料によりカップ状に形成されている。具体的には、この外ヨーク16は、上記軸線Lを中心として円筒状に形成された外筒部16bと、該外筒部16bの一端側の外縁から軸線L方向に向けて所定距離だけ90度折り曲げられた背面部16cと、該背面部16cから軸線L方向に向けて所定距離だけ90度折り曲げられた上記磁極歯16aとで構成されている。
なお、本実施形態では、円周方向Rに一定の間隔を空けて4つ並ぶように磁極歯16aが形成されている場合を例にしている。
磁極歯16aは、外筒部16bの内側に位置するように設けられており、先端が段部16dの近傍に位置するように長さが調整されている。また、先端に向かって徐々に幅が狭くなるように、即ち、台形形状となるように設けられている。そして、上述したように、磁極歯16aと外筒部16bとの間に空芯コイル15を収納したときに、各磁極歯16aが空芯コイル15の内周面に対向配置されるようになっている。
また、内ヨーク17は、外ヨーク16に組み合わせた際に、リング部17bが外ヨーク16の段部16dに接触することで、軸線L方向への位置決めがされるようになっている。
即ち、段部16d、切り欠き部16e及び突起部17cは、内ヨーク17と外ヨーク16とを組み合わせる際に、両ヨーク16、17を位置決めさせるヨーク位置決め手段20を構成している。
また、内ヨーク17の磁極歯17aは、突起部17cを切り欠き部16eに嵌合させたときに、外ヨーク16の磁極歯16aの間に入り込むように、即ち、ピッチがずれるように位置が調整されている。これにより、外ヨーク16と内ヨーク17とを組み合わせた際に、互いの磁極歯16a、17aが非接触状態で円周方向Rに交互に等間隔で並ぶようになっている。
この4つの外部接続端子6のうち、2つの外部接続端子6が第1のヨークユニット4の空芯コイル15用端子であり、残りの2つの外部接続端子6が第2のヨークユニット5の空芯コイル15用端子である。また、コイルリード端子7の両側には、表面から裏面にかけて空芯コイル15の巻線端末を外部接続端子6に導くU字状の溝部7aが形成されている。
つまり、本実施形態のコイルリード端子7は、内部に一体成型されると共に外部に部分的に露出した上記金属板22を有している。そして、この金属板22の露出した部分が、両外ヨーク16に接触するようになっており、その部分が溶接により両外ヨーク16に接合されるようになっている。
また、第1の支持プレート110の裏面には、図示しない制御部、モータドライバ及び信号処理部や上記撮像素子103が実装された回路基板114が取り付けられている。このうち、撮像素子103は、第1の支持プレート110に形成された開口部110a内に収まるように、設置位置が調整されている。なお、この撮像素子103は、例えば、CCDやCMOS等の半導体デバイスである。
この一対のガイド軸118、119は、例えば、丸棒であり、レンズ体101を間に挟む位置で光軸L1と平行に配されており、両端がそれぞれカバー112及び第1の支持プレート110に固定されている、つまり、レンズ体101は、一対のガイド軸118、119によって支持された状態でケーシング113の内部空間内に内蔵され、撮像素子103と採光孔112aとの間に配されている。そして、一対のガイド軸118、119と一対のガイド孔116a、117aとの間は、摺動自在となっている。これにより、レンズ対は、一対のガイド軸118、119に沿って光軸L1方向に移動可能とされている。
この送りねじ軸120は、一対のガイド軸118、119のうち、一方のガイド軸118に隣接する位置において、同様に光軸L1に平行となるように配されている。また、この送りねじ軸120の両端は、カバー112及び第1の支持プレート110にそれぞれ回転可能に固定されている。これにより、送りねじ軸120は、光軸L1と平行な軸線L2回りに回転できるようになっている。
具体的に説明すると、ステッピングモータ1のシャフト10の一端側には、駆動歯車122が固定されており、中間歯車123の入力歯車123aに噛合されている。なお、ステッピングモータ1のシャフト10の他端側には、カバー112に固定された図示しない軸受けによって回転可能に支持されている。
上記中間歯車123は、さらに3つの中間歯車124、125、126に順々に噛合されている。そして、送りねじ軸120に隣接配置された中間歯車126の出力歯車126aと被動歯車120bとが噛合している。これにより、シャフト10の回転力は、各中間歯車123、124、125、126によって3段階に減速された後、送りねじ軸120に伝達されるようになっている。
また、ナット部116b、送りねじ軸120及び伝動機構121は、ロータ3、即ち、シャフト10の回転に伴ってレンズ体101を移動させる上述したレンズ駆動手段102を構成している。
まず、第1及び第2のヨークユニット4、5の外ヨーク16を、背面部16同士で重ね合わせる。この際、両外ヨーク16の磁極歯16aが、軸線L回りに所定角度だけずれるように、図示しない治具を利用して正確に重ね合わせる。なお、この状態は、両外ヨーク16の切り欠き部16eが軸線L方向に対して一致した状態(直線上にある状態)である。この位置合わせが終了した後、両外ヨーク16を溶接により接合する。
これにより、内ヨーク17の磁極歯17aと外ヨーク16の磁極歯16aとが、互いに非接触状態で円周方向Rに交互に等間隔で並ぶように配列される。また、内ヨーク17の磁極歯17aも外ヨーク16の磁極歯16aと同様に、空芯コイル15の内周面に対して対向配置された状態となる。
また、空芯コイル15を外ヨーク16内に収納したときに、該空芯コイル15の巻線端末をコイルリード端子7の溝部7aを通して、外部接続端子6が設けられた表面側に引き出しておく。
次いで、第1及び第2のヨークユニット4、5を貫くようにロータ3を挿入する。ロータ3の挿入後、軸受け部8a、9aにシャフト10を挿通させながら、第1及び第2のヨークユニット4、5を両側から挟み込むように一対のプレート8、9を取り付ける。この際、図1に示すように、永久磁石2と第1及び第2のヨークユニット4、5の磁極歯16a、17aとの間は、所定の距離Hが空いた状態になるように治具等により調整されている。
まず、使用者が、カメラ付き携帯電話器100の図示しない表示パネルで被写体を確認しながらズーム操作を行うと、カメラモジュール104の回路基板114に実装された制御部がステッピングモータ1を作動させるために、各空芯コイル15に電流を流す。各空芯コイル15に電流が流れると、第1及び第2のヨークユニット4、5の各磁極歯16a、17aが順にN極、S極に励磁される。その結果、ロータ3を軸線L回りに回転させることができる。
従って、使用者は、被写体をズームした状態で撮像することができる。
なお、ズームを行う場合を説明したが、ロータ3の回転方向をかえることで、レンズ体101を撮像素子103から離間させたり、接近させたりすることができ、合焦を自由に行うことができる。
また、ハウジングを利用するタイプではなく、外ヨーク16と、内ヨーク17と、空芯コイル15とを組み合わせる構成であるので、組み立てが容易となる。即ち、予め第1のヨークユニット4(A相ステータ)及び第2のヨークユニット5(B相ステータ)をそれぞれ別個に組み立てた後、各ヨークユニット4、5をハウジング内に組み込む構成ではなく、上述したように、一連の流れの中で次々と順番に各構成品部品を組み合わせることができる。よって、組み立てが容易であると共に、精度良く組み立て易い。また、ハウジングが不要であるので、より小型化を図ることができる。
同様に、端子位置決め手段21により、第1及び第2のヨークユニット4、5に対して、コイルリード端子7を位置決めできるので、空芯コイル15の巻線端末を、確実に外部接続端子6に接続することができる。よって、組み立て精度を向上することができると共に、品質の向上化を図ることができる。
また、上記実施形態では、単に外ヨーク内に空芯コイルを収納し、内ヨークで外ヨークに蓋をするような構成であったが、更に外ヨークの切り欠き部からワニス等の液体の絶縁剤を含浸させる。
こうすることで、外ヨークと空芯コイルと内ヨークとを絶縁剤により一体的に固定できるので、第1及び第2のヨークユニット単体をより強固に組み立てることができる。よって、強度増加を図ることができ、品質の向上化を図ることができる。
L1 光軸
1 ステッピングモータ
2 永久磁石
3 ロータ
4 第1のヨークユニット(A相ステータ)
5 第2のヨークユニット(B相ステータ)
6 外部接続端子
7 コイルリード端子(電気接続部材)
8、9 一対のプレート(一対の蓋部材)
15 空芯コイル
16 外ヨーク
16a 外ヨークの磁極歯
17 内ヨーク
17a 内ヨークの磁極歯
20 ヨーク位置決め手段
21 端子位置決め手段(接続部材位置決め手段)
22 金属板(金属部材)
100 カメラ付き携帯電話器(電子機器)
101 レンズ体
102 レンズ駆動手段
103 撮像素子
104 カメラモジュール
Claims (7)
- 円周方向に多極磁化された円筒状の永久磁石を有するロータと、
該ロータの周囲を囲んだ状態で、ロータの軸線方向に互いに重なるように配された環状の第1及び第2のヨークユニットと、
該第1及び第2のヨークユニットにそれぞれ固定され、外部接続端子を有する樹脂性材料からなる電気接続部材と、
前記第1及び第2のヨークユニットを、前記軸線方向に沿って両側から挟み込むと共に、前記ロータを軸線回りに回転可能に支持する一対の蓋部材とを備え、
前記第1及び第2のヨークユニットはそれぞれ、表面が絶縁状態とされた環状の空芯コイルと、該空芯コイルを内部に収納すると共に、空芯コイルの円周方向に一定の間隔を空けて複数形成された磁極歯を有する外ヨークと、空芯コイルの円周方向に一定の間隔を空けて複数形成された磁極歯を有し、該磁極歯が外ヨークの磁極歯に対して非接触状態で交互に等間隔で並ぶように外ヨークに組み合わされる内ヨークとを有し、
前記空芯コイルの巻線端末が、前記外部接続端子に電気的接続されていることを特徴とするステッピングモータ。 - 請求項1に記載のステッピングモータにおいて、
前記外ヨーク、前記空芯コイル及び前記内ヨークは、絶縁剤により一体的に固定されていることを特徴とするステッピングモータ。 - 請求項1又は2に記載のステッピングモータにおいて、
前記電気接続部材は、少なくとも前記第1及び第2のヨークユニットに接触する領域に、非磁性の金属部材を有していることを特徴とするステッピングモータ。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のステッピングモータにおいて、
前記内ヨークを前記外ヨークに組み合わせる際に、内ヨークと外ヨークとを位置決めさせるヨーク位置決め手段を備えていることを特徴とするステッピングモータ。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のステッピングモータにおいて、
前記第1及び第2のヨークユニットに対して前記電気接続部材を位置決めさせる接続部材位置決め手段を備えていることを特徴とするステッピングモータ。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載のステッピングモータを有することを特徴とする電子機器。
- 請求項6に記載の電子機器において、
光軸に沿って移動可能に配されたレンズ体と、
前記ロータの回転に伴って前記レンズ体を前記光軸に沿って移動させるレンズ駆動手段と、
前記光軸上に配された撮像素子とを有するカメラモジュールを備えていることを特徴とする電子機器。
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