JP2007031372A - 多官能アクリルアミドモノマーおよびその製造方法、導電性高分子塗料、導電性塗膜 - Google Patents

多官能アクリルアミドモノマーおよびその製造方法、導電性高分子塗料、導電性塗膜 Download PDF

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Abstract

【課題】 水溶性溶媒類への溶解性が高い上に、硬化後の架橋密度を高くできる多官能アクリルアミドモノマーを提供する。また、架橋密度の高い導電性塗膜を形成できる導電性高分子塗料、架橋密度の高い導電性塗膜を提供する。
【解決手段】 本発明の多官能アクリルアミドモノマーは、下記一般式(I)で表される化学構造を2つ以上有することを特徴とする。なお、下記一般式(I)におけるRは水素原子またはメチル基を表し、Rはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基を表す。本発明の導電性高分子塗料は、上記多官能アクリルアミドモノマーとπ共役系導電性高分子とポリアニオンとバインダ樹脂と水溶性溶媒とを含有する。本発明の導電性塗膜は、上記導電性高分子塗料が塗布されて形成されたものである。
【化1】
Figure 2007031372

【選択図】 なし

Description

本発明は、塗料、製版材料、印刷インキ、接着剤等などに使用される多官能アクリルアミドモノマーとその製造方法に関する。また、導電性の高い塗膜を形成できる導電性高分子塗料、導電性の高い導電性塗膜に関する。
一般に、アクリレートオリゴマーおよびモノマーは、塗料、製版材料、印刷インキ、接着剤等の分野で広く使用されており、ホログラム材料やプリント配線板などの電子材料、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの製造にも使用されている。フラットパネルディスプレイの用途では、架橋密度を高くして硬化後の硬度を高くするために、特に、多官能アクリレートオリゴマーやアクリレートモノマーが使用されている。
多官能アクリレートオリゴマーとしては、例えば、多塩基酸・ポリオールからなるポリエステル構造を有するポリエステルアクリレート、ポリオールとイソシアネート化合物からなる末端イソシアネートオリゴマーにヒドロキシエチルアクリレートなどの水酸基含有アクリレートを付加したウレタンアクリレート、エポキシ樹脂にアクリル酸を付加させたエポキシアクリレートなどが知られている(非特許文献1参照)。
また、アクリレートモノマーとしては、例えば、多官能アクリレート(例えば、特許文献1,2参照)、単官能アクリレートなどが知られている。
特公昭48−011084号公報 特公昭60−052182号公報 瀬尾直行著、「UV硬化における硬化不良・阻害要因とその対策(モノマー・オリゴマー、開始剤・樹脂の選定・配合技術)」、株式会社技術情報協会発行、2004年6月1日、p.50−55
近年、環境問題の点から、塗料においては、非水溶性の溶媒の使用を控え、水溶性溶媒もしくは水−水溶性溶媒の混合溶媒(以下、水溶性溶媒類という。)を使用する傾向にある。
しかしながら、ポリエステルアクリレートはポリエステル構造を繰り返すため、幅広い物性を持つ材料の設計が可能であるものの、水溶性溶媒類への溶解性を高くすると、硬化後の架橋密度が低くなった。
ウレタンアクリレートにおいては、水溶性溶媒類への溶解性を向上させると、架橋密度が不足し、耐水性が低くなることがあった。
エポキシアクリレートはアクリル基の近傍に水酸基が形成されているため、硬化性に優れているが、親水性を高めるために水酸基を多塩基酸変性すると、架橋密度を高くできなくなり、架橋後の硬度が不充分になった。
単官能アクリレートは低粘度で希釈効果が高いため、反応性希釈剤として使用されるが、単官能アクリレート単独の硬化物は三次元架橋構造を形成しないため、軟らかい上に脆かった。
一方、多官能アクリレートは、充分な架橋密度が得られなかったり、水溶性溶媒類への溶解性が低くなったりした。例えば、フェニルグリシジルエーテルアクリレートやヒドロキシエチルアクリレートフタル酸付加物などは、硬化反応後のポリマー鎖に水酸基やカルボン酸基などを付与できるが、充分な架橋密度が得られなかった。また、トリシクロデカンジオールジアクリレートやエチレンオキサイド4モル変性ビスフェノールAジアクリレートなどは、水溶性溶媒類への溶解性が低かった。
すなわち、従来のアクリレートオリゴマーおよびモノマーでは、水溶性溶媒類への溶解性と、硬化後の架橋密度とを共に高くすることが困難であった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、水溶性溶媒類への溶解性が高い上に、硬化後の架橋密度を高くできる多官能アクリルアミドモノマーおよびその製造方法を提供することを目的とする。また、架橋密度の高い導電性塗膜を形成できる導電性高分子塗料、架橋密度の高い導電性塗膜を提供することを目的とする。
本発明の多官能アクリルアミドモノマーは、下記一般式(I)で表される化学構造を2つ以上有することを特徴とする。なお、下記一般式(I)におけるRは水素原子またはメチル基を表し、Rはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基を表す。
Figure 2007031372
本発明の多官能アクリルアミドモノマーの製造方法は、強酸触媒および重合禁止剤存在下、下記一般式(II)で表されるN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドと、下記一般式(III)で表される一級多価アルコールとを、反応溶媒中で脱水縮合することを特徴とする。なお、下記一般式(II)におけるRは水素原子またはメチル基を表し、Rはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基を表し、Rは水素原子またはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のいずれかを表す。一般式(III)におけるRは、少なくとも1つの水酸基を有する有機基を表す。
Figure 2007031372
本発明の導電性高分子塗料は、上述した多官能アクリルアミドモノマーとπ共役系導電性高分子とポリアニオンとバインダ樹脂と水溶性溶媒とを含有することを特徴とする。
本発明の導電性塗膜は、上述した導電性高分子塗料が塗布されて形成されたことを特徴とする。
本発明の多官能アクリルアミドモノマーは、水溶性溶媒類への溶解性が高い上に、硬化後の架橋密度を高くでき、耐水性、耐溶剤性を高くできる。
本発明の多官能アクリルアミドモノマーの製造方法によれば、水溶性溶媒類への溶解性が高い上に、硬化後の架橋密度を高くできる多官能アクリルアミドモノマーを製造できる。
本発明の導電性高分子塗料によれば、架橋密度の高い導電性塗膜を形成できる。
本発明の導電性塗膜は、架橋密度が高く、耐水性、耐溶剤性に優れる。
<多官能アクリルアミドモノマーおよびその製造方法>
本発明の多官能アクリルアミドモノマーは、上記一般式(I)で表される化学構造を2つ以上有する化合物である。
一般式(I)において、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基を表す。
上記多官能アクリルアミドモノマーは、強酸触媒および重合禁止剤存在下、上記一般式(II)で表されるN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドと上記一般式(III)で表される一級多価アルコールとを、反応溶媒中で脱水縮合することにより得られる。下記反応式に、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドと一級多価アルコールとの縮合反応例を示す。なお、生成した多官能アクリルアミドモノマーは、残存する水酸基がさらにN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドに縮合反応することがある。
Figure 2007031372
一般式(II)において、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基を表し、Rは水素原子またはメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のいずれかを表す。一般式(III)において、Rは、少なくとも1つの水酸基を有する有機基を表し、例えば、モノオール基、ジオール基などが挙げられる。
ここで、上記一般式(II)で表されるN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−(メトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−プロピルメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(イソプロピルメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−ブチルメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(イソブチルメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(sec−ブチルメチル)(メタ)アクリルアミド、N−エチロール(メタ)アクリルアミド、N−(メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(エトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−プロピルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(イソプロピルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−ブチルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(イソブチルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(sec−ブチルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−プロピロール(メタ)アクリルアミド、N−(メトキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(エトキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−プロピルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(イソプロピルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−ブチルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(イソブチルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(sec−ブチルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−ブチロール(メタ)アクリルアミド、N−(メトキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(エトキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−プロピルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(イソプロピルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−ブチルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(イソブチルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(sec−ブチルブチル)(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
一級多価アルコールとしては、例えば、一級のジオールやトリオールなどが挙げられるが、水酸基を3つ以上有する一級多価アルコールが好ましい。
水酸基を3つ以上有する一級多価アルコールとしては、例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパンにプロピレンオキシドを付加した化合物、トリメチロールプロパンにエチレンオキシドを付加した化合物、ペンタエリスリトールにプロピレンオキシドを付加した化合物、ペンタエリスリトールにエチレンオキシドを付加した化合物、ジトリメチロールプロパンにプロピレンオキシドを付加した化合物、ジトリメチロールプロパンにエチレンオキシドを付加した化合物、ジペンタエリスリトールにプロピレンオキシドを付加した化合物、ジペンタエリスリトールにエチレンオキシドを付加した化合物などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
強酸触媒としては、硫酸、塩酸、硝酸、p−トルエンスルホン酸、1,6−ナフタレンスルホン酸、2,5−ナフタレンスルホン酸、塩化アンモニウムから選ばれる少なくとも1種類が好ましい。なお、塩化アンモニウムは、縮合反応系において、熱により分解してアンモニアが蒸発し、塩酸酸性となるので強酸触媒に含まれる。
上記の強酸触媒の中でも、p−トルエンスルホン酸がより好ましい。p−トルエンスルホン酸は、強酸触媒として機能するだけでなく、π共役系導電性高分子のドーパントとして機能する。したがって、多官能アクリルアミドモノマーと共にp−トルエンスルホン酸を、π共役系導電性高分子を含む水溶液に混合することにより導電性を高くすることができる。
強酸触媒の添加量は、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドの量に対して0.001〜1モル等量が好ましく、0.01〜0.1モル等量がより好ましい。強酸触媒の添加量が0.001モル等量未満であると、反応溶媒中のpH が4以上で反応を促進させる際には加熱温度を高くしなければならず、その結果、ビニル基が開裂する恐れがある。また、強酸触媒の添加量が1モル等量を超えると、ビニル基の重合を招く恐れがある。
重合禁止剤としては、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ヒドロキノン、硝酸ナトリウム、クフェロン、α−アミノ酢酸の中から選ばれる少なくとも1種類以上が好ましい。
重合禁止剤の添加量としては、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドの量に対して、1ppm〜100%であることが好ましく、10ppm〜10%であることがより好ましい。重合禁止剤の添加量が1ppm未満であると、縮合反応時において熱によりビニル基が重合することがあり、100%を超えると、硬化を阻害することがある。
反応溶媒としては、不活性溶媒が好ましく、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、酢酸ブチル、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、メトキシエチルアセテート、メチルイソブチルケトン、セロソルブアセテート、アセトニトリル、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドの中から選ばれる1種類または2種類以上を用いることができる。
縮合反応の際には、室温もしくは40〜100℃程度に加熱された乾燥窒素を送り、生成される水分、アルコール類を系外に排出することが好ましい。また、収率が高くなることから、反応溶媒中にモレキュラーシーブ等の乾燥剤を添加しておくことが好ましい。
上記式(1)の縮合反応において、一級多価アルコールが水酸基を3つ以上有する者である場合、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドの添加量は、水酸基を3つ以上有する一級多価アルコールの水酸基に対して0.1〜10モル等量であることが好ましく、0.5〜3モル等量であることがより好ましい。N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドの添加量が0.1モル等量未満であると、縮合反応による置換が行われず、未反応の水酸基が残ることになり、硬化した際に充分な硬度が得られないことがある。また、未反応のN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド同士の縮合化合物、二官能アクリルアミドモノマーが多量に生成する。その結果、縮合反応により得られた生成物を精製せずに硬化した場合、これらが架橋を阻害するため、硬度が充分に高くならないことがある。
多官能アクリルアミドモノマーの生成物は、縮合反応後、精製することが好ましい。精製方法として、再結晶、再沈殿、カラムクロマトグラフィー等が挙げられる。再結晶、再沈殿の際の溶媒としては、一般的な有機溶剤が使用され、アルコール類、ケトン類、酢酸エステル類等が好適に用いられる。カラムクロマトグラフィーとしては、逆層クロマトグラフィー等が好適に用いられる。
多官能アクリルアミドモノマーの生成物の分析は、ゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)、液体クロマトグラフィー(LC)、H−NMR、元素分析等などが適用される。
上記多官能アクリルアミドモノマーは一般式(I)で表される化学構造を有しており、親水性が高いため、水溶性溶媒類への溶解性が高く、水系塗料中に含有させることができる。例えば、ポリピロールやポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のπ共役系導電性高分子を含む水系の導電性高分子塗料に含有させることができる。しかも、この多官能アクリルアミドモノマーは、架橋後の架橋密度を高くできるため、硬化後の耐水性、耐溶剤性に優れる。すなわち、上記多官能アクリルアミドモノマーは、水溶性溶媒類への溶解性が高い上に、硬化後の架橋密度を高くできるものである。
さらに、上記多官能アクリルアミドモノマーは水性溶媒への溶解性が高いため、水現像可能であり、硬化後の膜を容易にパターニングできる。
<導電性高分子塗料>
本発明の導電性高分子塗料は、上記多官能アクリルアミドモノマーとπ共役系導電性高分子とポリアニオンとバインダ樹脂と水溶性溶媒とを含有するものである。
(π共役系導電性高分子)
π共役系導電性高分子は、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば使用できる。例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体等が挙げられる。重合の容易さ、空気中での安定性の点からは、ポリピロール類、ポリチオフェン類及びポリアニリン類が好ましい。
π共役系導電性高分子は無置換のままでも、充分な導電性、バインダ樹脂への相溶性を得ることができるが、導電性及びバインダ樹脂への分散性又は溶解性をより高めるためには、アルキル基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、シアノ基等の官能基をπ共役系導電性高分子に導入することが好ましい。
このようなπ共役系導電性高分子の具体例としては、ポリピロール、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−n−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(チオフェン)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−エチルチオフェン)、ポリ(3−プロピルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3−クロロチオフェン)、ポリ(3−ヨードチオフェン)、ポリ(3−シアノチオフェン)、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヒドロキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジメトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジエトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジプロポキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジブトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジオクチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブテンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−エトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等が挙げられる。
中でも、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)から選ばれる1種又は2種からなる(共)重合体が抵抗値、反応性の点から好適に用いられる。さらには、ポリピロール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)は、導電性がより高い上に、耐熱性が向上する点から、より好ましい。
また、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルチオフェン)のようなアルキル置換化合物は溶媒溶解性や、バインダ樹脂との相溶性及び分散性を向上させるためより好ましい。アルキル基の中では導電性に悪影響を与えることがないため、メチル基が好ましい。さらに、ポリスチレンスルホン酸をドープしたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT-PSSと略す)は、水溶性であり、比較的熱安定性が高く、重合度が低いことから多官能アクリルアミドモノマーとの混合時の導電性塗料の安定性において有利となる点で好ましい。
上記π共役系導電性高分子は、溶媒中、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と後述の可溶化高分子成分の存在下で化学酸化重合することによって容易に製造できる。
[前駆体モノマー]
前駆体モノマーは、分子内にπ共役系を有し、適切な酸化剤の作用によって高分子化した際にもその主鎖にπ共役系が形成されるものである。例えば、ピロール類及びその誘導体、チオフェン類及びその誘導体、アニリン類及びその誘導体等が挙げられる。
前駆体モノマーの具体例としては、ピロール、N−メチルピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−プロピルピロール、3−ブチルピロール、3−オクチルピロール、3−デシルピロール、3−ドデシルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジブチルピロール、3−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシエチルピロール、3−メチル−4−カルボキシブチルピロール、3−ヒドロキシピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−ブトキシピロール、3−ヘキシルオキシピロール、3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール、3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3−プロピルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、3−デシルチオフェン、3−ドデシルチオフェン、3−オクタデシルチオフェン、3−ブロモチオフェン、3−クロロチオフェン、3−ヨードチオフェン、3−シアノチオフェン、3−フェニルチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジブチルチオフェン、3−ヒドロキシチオフェン、3−メトキシチオフェン、3−エトキシチオフェン、3−ブトキシチオフェン、3−ヘキシルオキシチオフェン、3−ヘプチルオキシチオフェン、3−オクチルオキシチオフェン、3−デシルオキシチオフェン、3−ドデシルオキシチオフェン、3−オクタデシルオキシチオフェン、3,4−ジヒドロキシチオフェン、3,4−ジメトキシチオフェン、3,4−ジエトキシチオフェン、3,4−ジプロポキシチオフェン、3,4−ジブトキシチオフェン、3,4−ジヘキシルオキシチオフェン、3,4−ジヘプチルオキシチオフェン、3,4−ジオクチルオキシチオフェン、3,4−ジデシルオキシチオフェン、3,4−ジドデシルオキシチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−プロピレンジオキシチオフェン、3,4−ブテンジオキシチオフェン、3−メチル−4−メトキシチオフェン、3−メチル−4−エトキシチオフェン、3−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン、3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン、アニリン、2−メチルアニリン、3−イソブチルアニリン、2−アニリンスルホン酸、3−アニリンスルホン酸等が挙げられる。
[溶媒]
π共役系導電性高分子の製造で使用する溶媒としては特に制限されず、前記前駆体モノマーを溶解又は分散しうる溶媒であり、酸化剤及び酸化触媒の酸化力を維持させることができるものであればよく、具体的には、水や水溶性溶媒が挙げられる。
[酸化剤及び酸化触媒]
酸化剤、酸化触媒としては、前記前駆体モノマーを酸化させてπ共役系導電性高分子を得ることができるものであればよく、例えば、ぺルオキソ二硫酸アンモニウム、ぺルオキソ二硫酸ナトリウム、ぺルオキソ二硫酸カリウム等のぺルオキソ二硫酸塩、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、塩化第二銅等の遷移金属化合物、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウムなどの金属ハロゲン化合物、酸化銀、酸化セシウム等の金属酸化物、過酸化水素、オゾン等の過酸化物、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物、酸素等が挙げられる。
(ポリアニオン)
ポリアニオンは、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるものである。
このポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性と耐熱性を向上させる。
ポリアルキレンとは、主鎖がメチレンの繰り返しで構成されているポリマーである。ポリアルキレンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン、ポリヘキセン、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリ3,3,3−トリフルオロプロピレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリスチレン等が挙げられる。
ポリアルケニレンとは、主鎖に不飽和結合(ビニル基)が1個以上含まれる構成単位からなるポリマーである。ポリアルケニレンの具体例としては、プロペニレン、1−メチルプロペニレン、1−ブチルプロペニレン、1−デシルプロペニレン、1−シアノプロペニレン、1−フェニルプロペニレン、1−ヒドロキシプロペニレン、1−ブテニレン、1−メチル−1−ブテニレン、1−エチル−1−ブテニレン、1−オクチル−1−ブテニレン、1−ペンタデシル−1−ブテニレン、2−メチル−1−ブテニレン、2−エチル−1−ブテニレン、2−ブチル−1−ブテニレン、2−ヘキシル−1−ブテニレン、2−オクチル−1−ブテニレン、2−デシル−1−ブテニレン、2−ドデシル−1−ブテニレン、2−フェニル−1−ブテニレン、2−ブテニレン、1−メチル−2−ブテニレン、1−エチル−2−ブテニレン、1−オクチル−2−ブテニレン、1−ペンタデシル−2−ブテニレン、2−メチル−2−ブテニレン、2−エチル−2−ブテニレン、2−ブチル−2−ブテニレン、2−ヘキシル−2−ブテニレン、2−オクチル−2−ブテニレン、2−デシル−2−ブテニレン、2−ドデシル−2−ブテニレン、2−フェニル−2−ブテニレン、2−プロピレンフェニル−2−ブテニレン、3−メチル−2−ブテニレン、3−エチル−2−ブテニレン、3−ブチル−2−ブテニレン、3−ヘキシル−2−ブテニレン、3−オクチル−2−ブテニレン、3−デシル−2−ブテニレン、3−ドデシル−2−ブテニレン、3−フェニル−2−ブテニレン、3−プロピレンフェニル−2−ブテニレン、2−ペンテニレン、4−プロピル−2−ペンテニレン、4−ブチル−2−ペンテニレン、4−ヘキシル−2−ペンテニレン、4−シアノ−2−ペンテニレン、3−メチル−2−ペンテニレン、4−エチル−2−ペンテニレン、3−フェニル−2−ペンテニレン、4−ヒドロキシ−2−ペンテニレン、ヘキセニレン等から選ばれる1種以上の構成単位を含む重合体が挙げられる。
これらの中でも、不飽和結合とπ共役系導電性高分子との相互作用があること、置換若しくは未置換のブタジエンを出発物質として合成しやすいことから、置換若しくは未置換のブテニレンが好ましい。
ポリイミドとしては、ピロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2,3,3−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物、2,2−[4,4’−ジ(ジカルボキシフェニルオキシ)フェニル]プロパン二無水物等の無水物とオキシジアニン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンゾフェノンジアミン等のジアミンとからのポリイミドが挙げられる。
ポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10等が挙げられる。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
ポリアニオンが置換基を有する場合、その置換基としては、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基、シアノ基、フェニル基、フェノール基、エステル基、アルコキシ基等が挙げられる。溶媒への溶解性、耐熱性及び樹脂への相溶性等を考慮すると、アルキル基、ヒドロキシ基、フェノール基、エステル基が好ましい。
アルキル基は、極性溶媒又は非極性溶媒への溶解性及び分散性、樹脂への相溶性及び分散性等を高くすることができ、ヒドロキシ基は、他の水素原子等との水素結合を形成しやすくでき、有機溶媒への溶解性、樹脂への相溶性、分散性、接着性を高くすることができる。また、シアノ基及びヒドロキシフェニル基は、極性樹脂への相溶性、溶解性を高くすることができ、しかも、耐熱性も高くすることができる。
上記置換基の中では、アルキル基、ヒドロキシ基、エステル基、シアノ基が好ましい。
前記アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル等の鎖状アルキル基、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のシクロアルキル基が挙げられる。有機溶剤への溶解性、樹脂への分散性、立体障害等を考慮すると、炭素数1〜12のアルキル基がより好ましい。
前記ヒドロキシ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したヒドロキシ基又は他の官能基を介在して結合したヒドロキシ基が挙げられる。他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基等が挙げられる。ヒドロキシ基はこれらの官能基の末端又は中に置換されている。これらの中では樹脂への相溶及び有機溶剤への溶解性から、主鎖に結合した炭素数1〜6のアルキル基の末端に結合したヒドロキシ基がより好ましい。
前記アミノ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したアミノ基又は他の官能基を介在して結合したアミノ基が挙げられる。他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基等が挙げられる。アミノ基はこれらの官能基の末端又は中に置換されている。
前記フェノール基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したフェノール基又は他の官能基を介在して結合したフェノール基が挙げられる。他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基等が挙げられる。フェノール基はこれらの官能基の末端又は中に置換されている。
前記エステル基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したアルキル系エステル基、芳香族系エステル基、他の官能基を介在してなるアルキル系エステル基又は芳香族系エステル基が挙げられる。
シアノ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したシアノ基、ポリアニオンの主鎖に結合した炭素数1〜7のアルキル基の末端に結合したシアノ基、ポリアニオンの主鎖に結合した炭素数2〜7のアルケニル基の末端に結合したシアノ基等を挙げることができる。
ポリアニオンのアニオン基としては、π共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こりうる官能基であればよいが、中でも、製造の容易さ及び安定性の観点からは、一置換硫酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基等が好ましい。さらに、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点より、スルホ基、一置換硫酸エステル基、カルボキシ基がより好ましい。
ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
これらのうち、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸が好ましい。ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸は、熱エネルギーを吸収して自ら分解することにより、π共役系導電性高分子成分の熱分解が緩和されるため、耐熱性、耐環境性に優れる。さらに、スルホン酸基を有するため、多官能アクリルアミドモノマーとの相溶性、分散性に優れ、また、エステル基とバインダ樹脂との相溶性、分散性に優れる。
ポリアニオンの重合度は、モノマー単位が10〜100000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10000個の範囲がより好ましい。
ポリアニオンの製造方法としては、例えば、酸を用いてアニオン基を有さないポリマーにアニオン基を直接導入する方法、アニオン基を有さないポリマーをスルホ化剤によりスルホン酸化する方法、アニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法が挙げられる。
アニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法は、溶媒中、アニオン基含有重合性モノマーを、酸化剤及び/又は重合触媒の存在下で、酸化重合又はラジカル重合によって製造する方法が挙げられる。具体的には、所定量のアニオン基含有重合性モノマーを溶媒に溶解させ、これを一定温度に保ち、それに予め溶媒に所定量の酸化剤及び/又は重合触媒を溶解した溶液を添加し、所定時間で反応させる。その反応により得られたポリマーは溶媒によって一定の濃度に調整される。この製造方法において、アニオン基含有重合性モノマーにアニオン基を有さない重合性モノマーを共重合させてもよい。
アニオン基含有重合性モノマーの重合に際して使用する酸化剤及び酸化触媒、溶媒は、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを重合する際に使用するものと同様である。
得られたポリマーがポリアニオン塩である場合には、ポリアニオン酸に変質させることが好ましい。アニオン酸に変質させる方法としては、イオン交換樹脂を用いたイオン交換法、透析法、限外ろ過法等が挙げられ、これらの中でも、作業が容易な点から限外ろ過法が好ましい。
アニオン基含有重合性モノマーは、モノマーの一部が一置換硫酸エステル基、カルボキシ基、スルホ基等で置換されたものであり、例えば、置換若しくは未置換のエチレンスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のスチレンスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のアクリレートスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のメタクリレートスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のアクリルアミドスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のシクロビニレンスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のブタジエンスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のビニル芳香族スルホン酸化合物が挙げられる。
具体的には、ビニルスルホン酸及びその塩類、アリルスルホン酸及びその塩類、メタリルスルホン酸及びその塩類、スチレンスルホン酸、メタリルオキシベンゼンスルホン酸及びその塩類、アリルオキシベンゼンスルホン酸及びその塩類、α−メチルスチレンスルホン酸及びその塩類、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸及びその塩類、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩類、シクロブテン−3−スルホン酸及びその塩類、イソプレンスルホン酸及びその塩類、1,3−ブタジエン−1−スルホン酸及びその塩類、1−メチル−1,3−ブタジエン−2−スルホン酸及びその塩類、1−メチル−1,3−ブタジエン−4−スルホン酸及びその塩類、アクリル酸エチルスルホン酸(CHCH-COO-(CH22-SO3H)及びその塩類、アクリル酸プロピルスルホン酸(CHCH-COO-(CH23-SO3H)及びその塩類、アクリル酸−t−ブチルスルホン酸(CHCH-COO-C(CH32CH-SO3H)及びその塩類、アクリル酸−n−ブチルスルホン酸(CHCH-COO-(CH2-SO3H)及びその塩類、アリル酸エチルスルホン酸(CHCHCH-COO-(CH22-SO3H)及びその塩類、アリル酸−t−ブチルスルホン酸(CHCHCH-COO-C(CH32CH-SO3H)及びその塩類、4−ペンテン酸エチルスルホン酸(CHCH(CH22-COO-(CH22-SO3H)及びその塩類、4−ペンテン酸プロピルスルホン酸(CHCH(CH22-COO-(CH23-SO3H)及びその塩類、4−ペンテン酸−n−ブチルスルホン酸(CHCH(CH22-COO-(CH2-SO3H)及びその塩類、4−ペンテン酸−t−ブチルスルホン酸(CHCH(CH22-COO-C(CH32CH-SO3H)及びその塩類、4−ペンテン酸フェニレンスルホン酸(CHCH(CH22-COO-C64-SO3H)及びその塩類、4−ペンテン酸ナフタレンスルホン酸(CHCH(CH22-COO-C108-SO3H)及びその塩類、メタクリル酸エチルスルホン酸(CHC(CH3)-COO-(CH22-SO3H)及びその塩類、メタクリル酸プロピルスルホン酸(CHC(CH3)-COO-(CH23-SO3H)及びその塩類、メタクリル酸−t−ブチルスルホン酸(CHC(CH3)-COO-C(CH32CH-SO3H)及びその塩類、メタクリル酸−n−ブチルスルホン酸(CHC(CH3)-COO-(CH2-SO3H)及びその塩類、メタクリル酸フェニレンスルホン酸(CHC(CH3)-COO-C64-SO3H)及びその塩類、メタクリル酸ナフタレンスルホン酸(CHC(CH3)-COO-C108-SO3H)及びその塩類、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。また、これらを2種以上含む共重合体であってもよい。
アニオン基を有さない重合性モノマーとしては、エチレン、プロぺン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、スチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−ブチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、p−メトキシスチレン、α−メチルスチレン、2−ビニルナフタレン、6−メチル−2−ビニルナフタレン、1−ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ビニルアセテート、アクリルアルデヒド、アクリルニトリル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルイミダゾ−ル、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニルブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸アリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸イソボニル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸エチルカルビトール、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリロイルモルホリン、ビニルアミン、N,N−ジメチルビニルアミン、N,N−ジエチルビニルアミン、N,N−ジブチルビニルアミン、N,N−ジ−t−ブチルビニルアミン、N,N−ジフェニルビニルアミン、N−ビニルカルバゾール、ビニルアルコール、塩化ビニル、フッ化ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、2−メチルシクロヘキセン、ビニルフェノール、1,3−ブタジエン、1−メチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,4−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,2−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1−オクチル−1,3−ブタジエン、2−オクチル−1,3−ブタジエン、1−フェニル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1−ヒドロキシ−1,3−ブタジエン、2−ヒドロキシ−1,3−ブタジエン等が挙げられる。
これらアニオン基を有さない重合性モノマーを共重合することで溶媒溶解性やバインダ樹脂への相溶性をコントロールすることができる。
ポリアニオンに電子吸引基を有する高分子を混合してもよい。電子吸引基を有する高分子の電子吸引基として、例えば、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、カルボニル基、アセチル基から選ばれる少なくとも1種を有する化合物を構成単位とした高分子が挙げられる。これらの中でも、シアノ基は極性が高く、π共役系導電性高分子をより可溶化できることから好ましい。また、バインダ樹脂との相溶性、分散性をより高くできることから好ましい。
電子吸引性基を有する高分子の具体例としては、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂や、水酸基あるいはアミノ基含有樹脂をシアノエチル化した樹脂(例えば、シアノエチルセルロース)、ポリビニルピロリドン、アルキル化ポリビニルピロリドン、ニトロセルロースなどが挙げられる。
ポリアニオンには、耐衝撃性を改良するための合成ゴムや、耐環境特性を向上させるための老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤が添加されていてもよい。ただし、アミン化合物系の酸化防止剤は上記導電性高分子を重合させる際に用いる酸化剤の働きを阻害することがあるので、酸化防止剤にはフェノール系のものを用いたり、重合後に混合したりするなどの対策が必要である。
(ドーパント)
π共役系導電性高分子の電気伝導度(導電性)を向上させるために、ポリアニオン以外に他のドーパントを添加してもよい。他のドーパントとしては、π共役系導電性高分子を酸化還元させることができればドナー性のものであってもよく、アクセプタ性のものであってもよい。
[ドナー性ドーパント]
ドナー性ドーパントとしては、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム等の4級アミン化合物等が挙げられる。
[アクセプタ性ドーパント]
アクセプタ性ドーパントとしては、例えば、ハロゲン化合物、ルイス酸、プロトン酸、有機シアノ化合物、有機金属化合物、フラーレン、水素化フラーレン、水酸化フラーレン、カルボン酸化フラーレン、スルホン酸化フラーレン等を使用できる。
さらに、ハロゲン化合物としては、例えば、塩素(Cl)、臭素(Br2)、ヨウ素(I)、塩化ヨウ素(ICl)、臭化ヨウ素(IBr)、フッ化ヨウ素(IF)等が挙げられる。
ルイス酸としては、例えば、PF、AsF、SbF、BF、BCl、BBr、SO等が挙げられる。
有機シアノ化合物としては、共役結合に二つ以上のシアノ基を含む化合物が使用できる。例えば、テトラシアノエチレン、テトラシアノエチレンオキサイド、テトラシアノベンゼン、ジクロロジシアノベンゾキノン(DDQ)、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノアザナフタレン等が挙げられる。
プロトン酸としては、無機酸、有機酸が挙げられる。さらに、無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウフッ化水素酸、フッ化水素酸、過塩素酸等が挙げられる。また、有機酸としては、有機カルボン酸、フェノール類、有機スルホン酸等が挙げられる。
有機カルボン酸としては、脂肪族、芳香族、環状脂肪族等にカルボキシ基を一つ又は二つ以上を含むものを使用できる。例えば、ギ酸、酢酸、シュウ酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ニトロ酢酸、トリフェニル酢酸等が挙げられる。
有機スルホン酸としては、脂肪族、芳香族、環状脂肪族等にスルホ基を一つ又は二つ以上含むもの、又は、スルホ基を含む高分子を使用できる。
スルホ基を一つ含むものとして、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1−プロパンスルホン酸、1−ブタンスルホン酸、1−ヘキサンスルホン酸、1−ヘプタンスルホン酸、1−オクタンスルホン酸、1−ノナンスルホン酸、1−デカンスルホン酸、1−ドデカンスルホン酸、1−テトラデカンスルホン酸、1−ペンタデカンスルホン酸、2−ブロモエタンスルホン酸、3−クロロ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロエタンスルホン酸、コリスチンメタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アミノメタンスルホン酸、1−アミノ−2−ナフトール−4−スルホン酸、2−アミノ−5−ナフトール−7−スルホン酸、3−アミノプロパンスルホン酸、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、プロピルベンゼンスルホン酸、ブチルベンゼンスルホン酸、ペンチルベンゼンスルホン酸、ヘキチルベンゼンスルホン酸、ヘプチルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸、2,4−ジメチルベンゼンスルホン酸、ジプロピルベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、o−アミノベンゼンスルホン酸、m−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノ−2−クロロトルエン−5−スルホン酸、4−アミノ−3−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アミノ−5−メトキシ−2−メチルベンゼンスルホン酸、2−アミノ−5−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アミノ−2−メチルベンゼン−1−スルホン酸、5−アミノ−2−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アミノ−3−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アセトアミド−3−クロロベンゼンスルホン酸、4−クロロ−3−ニトロベンゼンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、メチルナフタレンスルホン酸、プロピルナフタレンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ペンチルナフタレンスルホン酸、4−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸、8−クロロナフタレン−1−スルホン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン重縮合物、アントラキノンスルホン酸、ピレンスルホン酸等が挙げられる。また、これらの金属塩も使用できる。
スルホ基を二つ以上含むものとしては、例えば、エタンジスルホン酸、ブタンジスルホン酸、ペンタンジスルホン酸、デカンジスルホン酸、o−ベンゼンジスルホン酸、m−ベンゼンジスルホン酸、p−ベンゼンジスルホン酸、トルエンジスルホン酸、キシレンジスルホン酸、クロロベンゼンジスルホン酸、フルオロベンゼンジスルホン酸、ジメチルベンゼンジスルホン酸、ジエチルベンゼンジスルホン酸、アニリン−2,4−ジスルホン酸、アニリン−2,5−ジスルホン酸、3,4−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、メチルナフタレンジスルホン酸、エチルナフタレンジスルホン酸、ペンタデシルナフタレンジスルホン酸、3−アミノ−5−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジスルホン酸、1−アセトアミド−8−ヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン酸、2−アミノ−1,4−ベンゼンジスルホン酸、1−アミノ−3,8−ナフタレンジスルホン酸、3−アミノ−1,5−ナフタレンジスルホン酸、8−アミノ−1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸、4−アミノ−5−ナフトール−2,7−ジスルホン酸、4−アセトアミド−4’−イソチオ−シアノトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、4−アセトアミド−4’−イソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、4−アセトアミド−4’−マレイミジルスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、ナフタレントリスルホン酸、ジナフチルメタンジスルホン酸、アントラキノンジスルホン酸、アントラセンスルホン酸等が挙げられる。また、これらの金属塩も使用できる。
ポリアニオンの含有量は、π共役系導電性高分子1モルに対して0.1〜10モルの範囲であることが好ましく、1〜7モルの範囲であることがより好ましい。ポリアニオンの含有量が0.1モルより少なくなると、π共役系導電性高分子へのドーピング効果が弱くなる傾向にあり、導電性が不足することがある。その上、溶媒への分散性及び溶解性が低くなり、均一な分散液を得ることが困難になる。また、ポリアニオンの含有量が10モルより多くなると、π共役系導電性高分子の含有割合が少なくなり、やはり充分な導電性が得られにくい。
[バインダ樹脂]
バインダ樹脂としては、π共役系導電性高分子および多官能アクリルアミドモノマーと相溶又は混合分散可能である上に、導電性高分子塗料から形成される導電性塗膜の耐傷性や表面硬度を高くでき、基材との密着性を向上できるものであればよく、例えば、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂であってもよいし、感光性ビニル基含有化合物であってもよい。
具体的には、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリイミド、ポリアミドイミド等のポリイミド;ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド12、ポリアミド11等のポリアミド;ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂;ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル等のビニル樹脂;エポキシ樹脂;オキセタン樹脂;キシレン樹脂;アラミド樹脂;ポリイミドシリコーン;ポリウレタン;ポリウレア;メラミン樹脂;フェノール樹脂;ポリエーテル;アクリル樹脂及びこれらの共重合体等が挙げられる。
これらバインダ樹脂は、有機溶剤に溶解されていてもよいし、スルホ基やカルボキシ基などの官能基が付与されて水溶液化されていてもよいし、乳化など水に分散されていてもよい。
また、バインダ樹脂には、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶媒、粘度調整剤等を加えて使用することができる。
バインダ樹脂の中でも、容易に混合できることから、ポリウレタン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリイミド、エポキシ樹脂、ポリイミドシリコーンのいずれか1種以上が好ましい。また、アクリル樹脂は、硬度が硬いとともに透明性に優れるため、光学フィルタのような用途には適している。
熱硬化性樹脂としては、熱エネルギーによって硬化する液状重合体を含むことが好ましい。ここで、熱エネルギーにより硬化する液状重合体としては、反応型重合体及び自己架橋型重合体が挙げられる。
反応型重合体は、置換基を有する単量体が重合した重合体であり、置換基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、酸無水物、オキセタン系、グリシジル基、アミノ基などが挙げられる。具体的な単量体としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多官能アルコール、マロン酸、コハク酸、グルタミン酸、ピメリン酸、アスコルビン酸、フタル酸、アセチルサルチル酸、アジピン酸、イソフタル酸、安息香酸、m−トルイル酸等のカルボン酸化合物、無水マレイン酸、無水フタル酸、ドデシル無水コハク酸、ジクロル無水マレイン酸、テトラクロル無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ピメリット酸等の酸無水物、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロロメチルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、アジドメチルメチルオキセタン等のオキセタン化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、フェノールノボラックポリグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジル−p−アミノフェノールグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル(すなわち、2,2−ビス(4−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパン)等のグリシジルエーテル化合物、N,N−ジグリシジルアニリン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N,N−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、トリグリシジルイソシアヌレート、N,N−ジグリシジル−5,5−ジアルキルヒダントイン等のグリシジルアミン化合物、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジメチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ベンジルジメチルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、DHP30−トリ(2−エチルヘクソエート)、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド、三フッ化ホウ素、モノエチルアミン、メタンジアミン、キシレンジアミン、エチルメチルイミダゾール等のアミン化合物、1分子中に2個以上のオキシラン環を含む化合物のうち、ビスフェノールAのエピクロロヒドリンによるグリシジル化合物、あるいはその類似物が挙げられる。
反応型重合体においては、少なくとも2官能以上の架橋剤を使用する。その架橋剤としては、例えば、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、金属酸化物などが挙げられる。金属酸化物としては、塩基性金属化合物のAl(OH)、Al(OOC・CH(OOCH)、Al(OOC・CH、ZrO(OCH)、Mg(OOC・CH)、Ca(OH)、Ba(OH)等を適宜使用できる。
自己架橋型重合体は、加熱により官能基同士で自己架橋するものであり、例えば、グリシジル基とカルボキシ基を含むもの、あるいは、N−メチロールとカルボキシ基の両方を含むものなどが挙げられる。
感光性ビニル基含有化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、(メタ)アクリルアミド系モノマー、アリル系モノマー、ビニルエステル系モノマー、ビニルエーテル系モノマー、スチレン系モノマー、または、ビニル基を2つ以上有する化合物などが挙げられる。
さらに、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ドデカプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート等のポリオールなどが挙げられる。
(メタ)アクリルアミド系化合物としては、例えば、メチレンビス(メタ)アクリルアミドのほか、エチレンジアミン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ペンタメチレンジアミン、ビス(2−アミノプロピル)アミン、ジエチレントリアミンジアミン、フェニレンジアミン、ジアミン安息香酸などから誘導されるポリ(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
アリル系モノマーとしては、例えば、フタル酸ジアリル、マロン酸ジアリルなどが挙げられる。
ビニルエステル系モノマーとしては、例えば、コハク酸ジビニル、アジピン酸ジビニルなどが挙げられる。
ビニルエーテル系モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、1,3,5−トリ−β−ビニルオキシエトキシベンゼンなどが挙げられる。
スチレン系モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、p−アリルスチレンなどが挙げられる。
また、ビニル基を2つ以上有する化合物としては、オリゴマーの末端及び/又は側鎖にアクリレート、メタクリレート基を持った化合物、またはその化合物のエステル類やアミド類などが挙げられる。
具体的には、不飽和カルボン酸と多価アルコールとのエステル、不飽和カルボン酸と多価アミン化合物とのアミド類が挙げられる。
また、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたは不飽和カルボン酸アミドと、単官能もしくは多官能のイソシアネート類、エポキシ類との付加反応物、または、単官能もしくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物が挙げられる。
また、イソシアナート基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたは不飽和カルボン酸アミドと、単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物が挙げられる。
さらには、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたは不飽和カルボン酸アミドと、単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物が挙げられる。
上記ビニル基を2つ以上有する化合物を形成する原料である不飽和カルボン酸としては、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸などが挙げられる。
多価アルコール類としては、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
イソシアネート類としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンジフェニレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネートなどが挙げられる。
カルボキシ基を有する化合物としては、安息香酸ビニル、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマーなどが挙げられる。
エポキシ基を有する化合物としては、ジグリシジルフタレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキシド、エポキシ化フェノール樹脂、エポキシ化ポリブタジエンなどが挙げられる。
また、アリル基を有するオリゴマー類を形成可能な化合物としては、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、トリアリルシトレートなどが挙げられる。
感光性ビニル基含有化合物としては、光エネルギーによって硬化する感光性液状重合体が挙げられる。感光性液状重合体としては、例えば、ポリエステル、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ポリアクリル、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミドシリコーン等のオリゴマー又はプレポリマーが挙げられる。
感光性液状重合体を構成する単量体単位としては、例えば、ビスフェノールA・エチレンオキサイド変性ジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(ペンタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート等のアクリレート類、テトラエチレングリコールジメタクリレート、アルキルメタクリレート、アリルメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等のメタクリレート類、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、高級アルコールグリシジルエーデル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類、ダイアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−ビニルホルムアミド、N−メチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、アクリロイルピペリジン、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド等のアクリル(メタクリル)アミド類、2−クロロエチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールビニルエーテル等のビニルエーテル類、酪酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類の単官能モノマー並びに多官能モノマーが挙げられる。
また、感光性ビニル基含有化合物としては、少なくとも2つの水酸基を有するポリオール化合物、やや過剰の少なくとも2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる、少なくとも2つのエチレン性不飽和基を有する多官能ウレタン化合物が挙げられる。
さらに、導電性高分子塗料には、上記感光性ビニル基含有化合物以外の公知のネガ型あるいはポジ型の感光性オリゴマーをさらに含有してもよい。
感光性ビニル基含有化合物は、光重合開始剤によって硬化する。その光重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類などが挙げられる。さらに、光増感剤として、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を混合できる。
また、カチオン重合開始剤としては、アリールジアゾニウム塩類、ジアリールハロニウム塩類、トリフェニルスルホニウム塩類、シラノール/アルミニウムキレート、α−スルホニルオキシケトン類等が挙げられる。
(水溶性溶媒)
水溶性溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホルトリアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル等の極性溶媒、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ギ酸、酢酸等のカルボン酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物としてもよい。
また、水溶性溶媒に、非水溶性溶媒や水を添加しても構わない。
この導電性高分子塗料においては、π共役系導電性高分子に対して多官能アクリルアミドモノマーが0.1〜100モル等量含まれることが好ましい。π共役系導電性高分子に対して多官能アクリルアミドモノマーが100モル当量を超える場合には、導電性が低くなる傾向にある。また、多官能アクリルアミドモノマーが0.1モル当量未満では、耐水性、耐溶剤性、熱安定性、成膜性、耐摩耗性、基材密着性が低くなる傾向にある
バインダ樹脂は、導電性高分子塗料中に、多官能アクリルアミドモノマーに対して、0.1〜100モル当量含まれることが好ましく、2〜50モル当量含まれることがより好ましい。
また、バインダ樹脂は、π共役系導電性高分子に対して0.1〜100モル等量含まれることが好ましい。
以上説明した導電性高分子塗料は、上記多官能アクリルアミドモノマーを含んでいるため、硬化後の架橋密度が高い。
また、上記導電性高分子塗料は水溶性溶媒を含むものであるが、上記多官能アクリルアミドモノマーは水溶性溶媒類への溶解性が高く、均一に溶解している。
(導電性塗膜)
本発明の導電性塗膜は、上記導電性高分子塗料が塗布されて形成されたものである。
導電性高分子塗料の塗布方法としては、例えば、浸漬、コンマコート、スプレーコート、ロールコート、グラビア印刷などが挙げられる。
塗布後、加熱により溶媒を除去し、又は熱や光によって硬化すればよい。加熱する場合の加熱方法としては、例えば、熱風加熱や赤外線加熱などの通常の方法を採用できる。また、光硬化により塗膜を形成する場合の光照射方法としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプなどの光源から紫外線を照射する方法を採用できる。
このようにして形成された導電性塗膜は架橋密度が高いため、帯電防止フィルム、光学フィルタ、光情報記録媒体、タッチパネルの抵抗膜等に好適に利用できる。
(実施例1)
800mlの脱水THFに、250g(1mol)のジトリメチロールプロパン、444g(4.4mol)のN−メチロールアクリルアミド、0.3g(0.002mol)のハイドロキノンモノメチルエーテルを四口セパラブルフラスコに入れて攪拌し溶解した。そのセパラブルフラスコをオイルバス中に設置した後、オイルバスの温度を50℃に設定した。次いで、前記セパラブルフラスコ中に、0.3g(0.0016mol)のp−トルエンスルホン酸を添加し、窒素気流下1時間攪拌した後、10%に希釈したアンモニア水で中和して反応を終了した。次いで、エバポレーションおよび真空乾燥により溶媒を除去し、これにより得られたペースト状の反応生成物を再結晶して、白い粉末の結晶物であるジトリメチロールプロパンテトラアクリルアミドを得た。
なお、LCの本体はウォーターズ2690、検出器はウォーターズ996PDA検出器、カラムはシンメトリーC−18、カラム温度は40℃、溶離液はメタノールと水のグラジエント、溶離液の流量は1.0ml;サンプル注入量は10μlであった。
反応の進行状態は、液体クロマトグラフィー(LC)で確認した。LCチャートには、未反応のジトリメチロールプロパン、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド同士の二量体、N−メチロールアクリルアミドがジトリメチロールプロパンに1置換されたもの、同様に2、3、4置換されたものが検出された。
実施例1で得られた結晶物10mgを10mlのメタノールに溶解し、LCを測定したところ、単一のピークがリテンションタイム=18.9分に観察された。
実施例1で得られた結晶物のH−NMRを測定した。
H-NMR(500MHz,アセトン−D6)δ:
0.67(t、6H、ジトリメチロールプロパン CH−);
1.29(q、4H、ジトリメチロールプロパン −CH−)
3.25(s、12H、ジトリメチロールプロパン C−CH−O−);
4.77(d、8H、N−メチロールアクリルアミド O−CH−NH−);
5.64(t、4H、N−メチロールアクリルアミド C−CH=C);
6.25−6.29(d、8H、N−メチロールアクリルアミド C=CH);
8.03(br s、4H、-NH-)
この結果より、ジトリメチロールプロパンテトラアクリルアミドが生成したことを確認した。
Figure 2007031372
(実施例2)
800mlのDMFと脱水THFの質量比50:50の混合溶液に、254g(1mol)のジペンタエリスリトール、691g(4.4mol)のN−(n−ブトキシメチル)メタクリルアミド、0.14g(0.002mol)の硝酸ナトリウムを四口セパラブルフラスコに入れて攪拌し溶解した。そのセパラブルフラスコをオイルバス中に設置した後、オイルバスの温度を50℃に設定した。次いで、前記セパラブルフラスコ中に、0.3g(0.0016mol)のp−トルエンスルホン酸を添加し、窒素気流下1.5時間攪拌した後、10%に希釈したアンモニア水で中和して反応を終了した。次いで、得られた生成物を再結晶して、白い粉末の結晶物であるジペンタエリスリトールヘキサメタクリルアミドを得た。
実施例1と同様に、反応の進行状態をLCにより確認した。LCチャートには、未反応のジペンタエリスリトール、N−(n−ブトキシメチル)メタクリルアミド、N−(n−ブトキシメチル)メタクリルアミド同士の二量体、N−(n−ブトキシメチル)メタクリルアミドがジトリメチロールプロパンに1置換されたもの、同様に2、3、4、5、6置換されたものが検出された。
実施例2で得られた結晶物を、実施例1と同様に処理し、LCを測定したところ、単一ピークがリテンションタイム=17.3分に観察された。
また、H-NMRを測定した。
H-NMR(500MHz,アセトン−D6)δ:
2.27(s、18H、N−(n−ブトキシメチル)メタクリルアミド =C−CH);
3.25(s、16H、ジペンタエリスリトール C−CH−O);
4.77(d、12H、N−(n−ブトキシメチル)メタクリルアミド O−CH−NH−);
6.23(d、12H、N−(n−ブトキシメチル)メタクリルアミド C=CH);
8.03(br s、6H、−NH−)
この結果より、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリルアミドが生成したことを確認した。
Figure 2007031372
(比較例1)
実施例1において、ジトリメチロールプロパンの代わりに176g(1mol)のソルビトールを用いたこと以外は実施例1と同様にして生成物を得た。
LCにより反応の進行状態を観察したが、ソルビトール(6つの水酸基)による1から6置換の縮合反応物は検出されなかった。すなわち、比較例1では、ソルビトールとN−メチロールアクリルアミドとの反応が進行せず、多官能アクリルアミドモノマーが形成されなかったと考えられる。
(比較例2)
実施例2において、硝酸ナトリウムを添加せず、その代替品も添加しなかったこと以外は実施例2と同様にした。反応を開始してから0.5時間後、フラスコ内部がゲル状態になってしまった。すなわち、比較例2では、重合禁止剤を添加しなかったため、N−(n−ブトキシメチル)アクリルアミド同士の重合が熱により促進され、架橋構造を有するゲル状態となったと考えられる。
(比較例3)
実施例1において、p−トルエンスルホン酸の代わりに0.16g(0.0016mol)のリン酸を用いたこと以外は実施例1と同様に反応を行った。
LCで、反応の進行状態を観察したが、原料の検出はできたものの、ジトリメチロールプロパンとN−メチロールアクリルアミドの縮合生成物は検出されなかった。すなわち、比較例3では、強酸触媒ではないリン酸触媒を用いたため、縮合反応が進行しなかったと思われる。
(調製例1)ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の導電性高分子溶液1の調製
1000mlのイオン交換水に185g(1mol)のスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解し、80℃で攪拌しながら、予め10mlの水に溶解した1.14g(0.005mol)の過硫酸アンモニウム(ペルオキソ二硫酸アンモニウム)酸化剤溶液を20分間かけて滴下し、その後、12時間攪拌した。
これにより得られた溶液に10質量%に希釈した硫酸を1000ml加え、限外ろ過法を用いて約1000ml溶液を除去し、これに2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。この限外ろ過操作を3回繰り返した。そして、得られた溶液中の水を減圧除去して、無色の固形分を得た。
続いて、14.2g(0.1mol)のエチレンジオキシチオフェンと18.5g(0.15ol)のポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶解した溶液とを混合させた。
この混合液を20℃に保ち、掻き混ぜながら200mlのイオン交換水に溶解した29.64g(0.13mol)の過硫酸アンモニウムを8.0g(0.02mol)の硫酸第二鉄の酸化触媒溶液をゆっくり加え、5時間攪拌して反応させた。
得られた反応液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
そして、得られた溶液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去し、約1.5質量%の青色ポリスチレンスルホン酸ドープポリ(エチレンジオキシチオフェン)溶液を得た。これを導電性高分子溶液1とした。
(調製例2)ポリピロールとポリスチレンスルホン酸の導電性高分子溶液2の調製
1000mlのイオン交換水に185g(1mol)のスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解し、80℃で攪拌しながら、予め10mlの水に溶解した1.14g(0.005mol)の過硫酸アンモニウム酸化剤溶液を20分間滴下し、その後、12時間攪拌した。
これにより得られた溶液に10質量%に希釈した硫酸を1000ml加え、限外ろ過法を用いて約1000mlの溶液を除去し、これに2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。この限外ろ過操作を3回繰り返した。そして、得られた溶液中の水を減圧除去して、無色の固形分を得た。
続いて、6.6g(0.1mol)のピロールと18.5g(0.15mol)のポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶解した溶液とを混合させた。
この混合液を20℃に保ち、掻き混ぜながら200mlのイオン交換水に溶解した29.64g(0.13mol)の過硫酸アンモニウムを8.0g(0.02mol)の硫酸第二鉄の酸化触媒溶液をゆっくり加え、2時間攪拌して反応させた。
得られた反応液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
そして、得られた溶液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。この操作を5回繰り返し、約1.5質量%の青色ポリスチレンスルホン酸ドープポリピロール溶液を得た。これを導電性高分子溶液2とした。
(実施例3)
実施例1で得られた100gのジトリメチロールプロパンテトラアクリルアミドを500mlの混合溶媒(エタノールとメチルエチルケトンの質量比が1:1)に溶解させた溶液と、調製例1で得られた500gの導電性高分子溶液1を混合し、光重合開始剤3gのイルガキュア754を添加して導電性高分子塗料を調製した。
その導電性高分子塗料を、プライマー処理をしたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ;100μm)にワイヤーコーター#16で塗布した。そして、80℃のオーブンで2分間乾燥後、300mJ/cmでUV照射し、塗料を硬化させて導電性塗膜を形成した。
得られた導電性塗膜について、表面抵抗と耐擦傷性試験、耐水性試験、耐MEK性試験、全光線透過率測定、ヘイズ測定を行った。
表面抵抗は、ダイヤインスツルメンツ製ローレスタ (プローブ:ASP)で測定した。
耐擦傷性試験は、導電性塗膜上にて、#0000のスチールウールを、500g/cmの荷重をかけながら20往復させ、それにより形成した傷の数を測定した。
耐水性試験は、水で湿らせた脱脂綿を導電性塗膜上に、250g/cmの荷重をかけながら200往復させ、それにより生じた抵抗値変化を測定した。
耐MEK性試験は、MEKで湿らせた脱脂綿を導電性塗膜上に、250g/cmの荷重をかけながら200往復させ、それにより生じた抵抗値変化を測定した。
全光線透過率は、JIS Z 8701に基づいて測定した。
ヘイズは、JIS K 6714に基づいて測定した。
測定結果を表1に示す。
Figure 2007031372
(実施例4)
実施例2で得られた100gのジペンタエリスリトールヘキサメタクリルアミドを500mlの混合溶媒(エタノールとメチルエチルケトンの質量比が1:1)に溶解させた溶液と、調製例2で得られた500gの導電性高分子溶液2を混合し、光重合開始剤3gのイルガキュア754を添加して導電性高分子塗料を調製した。その後、この導電性高分子塗料を用い、実施例3と同様にして導電性塗膜を形成した。
そして、実施例3と同様に、得られた導電性塗膜について、表面抵抗と耐擦傷性試験、耐水性試験、耐MEK性試験、全光線透過率測定、ヘイズ測定を行った。測定結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例1の生成物(ジトリメチロールプロパンテトラアクリルアミド)の代わりに比較例1で得られた生成物を用いたこと以外は実施例3と同様にして導電性塗膜を形成した。
そして、実施例3と同様に、得られた導電性塗膜について、表面抵抗と耐擦傷性試験、耐水性試験、耐MEK性試験、全光線透過率測定、ヘイズ測定を行った。測定結果を表1に示す。
(比較例5)
実施例2の生成物(ジペンタエリスリトールヘキサメタクリルアミド)の代わりに比較例2で得られた生成物を用いたこと以外は実施例4と同様にして導電性塗膜を形成した。
そして、実施例3と同様に、得られた導電性塗膜について、表面抵抗と耐擦傷性試験、耐水性試験、耐MEK性試験、全光線透過率測定、ヘイズ測定を行った。測定結果を表1に示す。
(比較例6)
実施例1の生成物(ジトリメチロールプロパンテトラアクリルアミド)の代わりに比較例3で得られた生成物を用いたこと以外は実施例3と同様にして導電性塗膜を形成した。
そして、実施例3と同様に、得られた導電性塗膜について、表面抵抗と耐擦傷性試験、耐水性試験、耐MEK性試験、全光線透過率測定、ヘイズ測定を行った。測定結果を表1に示す。
本発明の多官能アクリルアミドモノマーを含む実施例3,4の導電性高分子塗料は、塗料安定性、分散性に優れていた。また、この導電性高分子塗料から形成された導電性塗膜は、全光線透過率、ヘイズに優れ、しかも耐擦傷性、耐水性、耐MEK性も優れていた。
本発明の多官能アクリルアミドモノマーを含まない比較例1〜3の導電性高分子塗料は、耐擦傷性、耐水性、耐MEK性が低かった。


Claims (4)

  1. 下記一般式(I)で表される化学構造を2つ以上有することを特徴とする多官能アクリルアミドモノマー。
    Figure 2007031372
    (一般式(I)におけるRは水素原子またはメチル基を表し、Rはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基を表す。)
  2. 強酸触媒および重合禁止剤存在下、下記一般式(II)で表されるN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドと、下記一般式(III)で表される一級多価アルコールとを、反応溶媒中で脱水縮合することを特徴とする多官能アクリルアミドモノマーの製造方法。
    Figure 2007031372
    (一般式(II)におけるRは水素原子またはメチル基を表し、Rはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基を表し、Rは水素原子またはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のいずれかを表す。一般式(III)におけるRは、少なくとも1つの水酸基を有する有機基を表す。)
  3. 請求項1に記載の多官能アクリルアミドモノマーとπ共役系導電性高分子とポリアニオンとバインダ樹脂と水溶性溶媒とを含有することを特徴とする導電性高分子塗料。
  4. 請求項3に記載の導電性高分子塗料が塗布されて形成されたことを特徴とする導電性塗膜。

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