JP2007016258A - 高結晶銀粉及びその高結晶銀粉の製造方法 - Google Patents

高結晶銀粉及びその高結晶銀粉の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微粒領域の粉粒を含む高結晶性の銀粉であって、良好な粒度分布を備える高結晶性銀粉の製造方法及びその製造方法で得られた高結晶性銀粉を提供する。
【解決手段】銀粉を製造する方法として、ゼラチンと硝酸銀と硝酸とを水に溶解させた液温45℃〜55℃の第1水溶液と、エルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸と水溶性有機酸とを溶解させた第2水溶液とを調製し、第1水溶液に対し第2水溶液を緩やかに添加し、添加が終了した後、攪拌して粒子成長を行い銀粒子を生成し、その後、静置して銀粒子を沈降させた後に、上澄みを廃棄し、濾過、洗浄を行ない高結晶銀粉を得ることを特徴とした高結晶銀粉の製造方法を採用する。
【選択図】 なし

Description

本件発明は、銀粉の中でも、高結晶銀粉及びその高結晶銀粉の製造方法に関する。
従来から、高結晶性(結晶子径が大)の銀粉は、焼成時の耐熱収縮性能に優れるとして、銀インクや銀ペーストに加工され、広く使用されてきた。例えば、セラミック基板と同時焼成して回路形成に用いる等の相対的に高温での焼成用途の他、プリント配線板の配線回路、ビアホール充填、部品実装用接着剤等の種々の樹脂成分と混合して硬化させて用いるような用途である。特に、回路又は電極等の配線形成に用いる銀インクや銀ペーストに用いられる銀粉には、導体としての形状精度を向上させる観点から、焼成時の耐熱収縮性能に優れる銀粉が要求されてきた。
銀粉の持つ結晶性は、その製造方法に負うところが大きい。例えば、銀粉を製造する方法には、特許文献1(特開2003−286502号公報)に開示されているような、アトマイズ法を用いることが可能である。しかしながら、このアトマイズ法で得られる銀粉は、結晶性の高い銀粉を得ることが出来ても、微粒で且つシャープな粒度分布を備える銀粉を得ることが困難である。確かに、分級作業を繰り返し行うことにより、シャープな粒度分布を備える製品としての銀粉を得ることが出来ると考えられるが、製造コスト的な観点から見れば、全く好ましくない。従って、以下に述べる湿式製造法により銀粉を得ることが試みられてきた。
例えば、特許文献2(特公昭57−21001号公報)には、硝酸銀溶液とホルマリンとの混合水溶液に、析出銀量に対して0.1〜5.0wt%の脂肪酸を添加攪拌し、これにアルカリ性溶液を添加し銀微粉末を析出させる方法が開示されている。そして、この特許文献2に開示の製造方法では、銀微粉末として、平均粒子径0.8〜0.9μmの製品が得られるとある。
また、特許文献3(特開平4−323310号公報)には、金属、合金、金属塩などを含む水性溶媒中に溶解し、それに塩基を添加してpH調節し、そこに還元剤を加えて金属微粉末を析出させる方法が開示され、液温を10〜30℃の範囲として球状の微粒子とする。また、液温を50℃以上にして、多面体状の金属微粉末を得る方法が開示されている。この方法に於いて、得られる金属粉の粒度分布は、略0.3〜2.0μmとされている。
以上の特許文献2及び特許文献3に開示の製造方法で得られる銀粉は、その析出結晶の制御がなされていないため、焼結加工を行った場合の耐熱収縮性が大きかった。そこで、この問題を解決すべく、特許文献4(特開2000−1706号公報)には、硝酸銀水溶液と、アクリル酸モノマーをLアスコルビン酸水溶液に溶解した液とを、混合と同時に反応させ、その反応時に紫外線照射することを特徴とする高結晶体銀粒子の製造方法が開示されている。この製造方法で得られる、高結晶体銀粒子は、粒子径が2〜4μmで占められる単結晶体及び準結晶体の高結晶体からなるもので、2μm以下だと焼成時の収縮率が大きく、4μm以上になると導体表面の凹凸が大きく電気回路としてロスが多くなる等の問題があると明記されている。そして、ここで言う高結晶体銀粒子とは、X線回折法による(1.1.1)ピークの半値幅から計算された結晶子サイズが400Å以上のものを指している。
また、特許文献5(特開2003−49202号公報)には、結晶子径が400〜600Å、タップ密度が5g/cm以上、比表面積が0.15 m/g以下である銀粒子が開示されている。そして、この銀粒子は、銀イオンを含有するアルカリ性水溶液(水酸化アンモニウム水溶液+水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムからなる群から選ばれる1種以上)と過酸化水素水溶液(必要に応じて脂肪酸、脂肪酸塩およびそれらの誘導体からなる群から選ばれる1種以上を添加)とを反応させることを特徴とする製造方法により得られるものであることが明記されている。そして、ここで得られる銀粒子の結晶子径の範囲は、400〜600Åであり、400Å未満では高温焼成導体ペースト用の銀粒子としては結晶性が低く、600Åを超えると銀粒子形状が不安定化する旨を明記している。なお、特許文献5には、銀粒子のタップ密度については5g/cm以上、銀粒子の比表面積については0.15m/g以下という記述が存在するが、双方の要素とも、本来粒子径との関係が前提にあるべきなのに、粒子径に関する記述が全く存在しないため、粉体を特定する要素として不十分である。
特開2003−286502号公報 特公昭57−21001号公報 特開平4−323310号公報 特開2000−1706号公報 特開2003−49202号公報
高結晶性銀粉に関する上記特許文献4に開示の製造方法で用いる還元剤としてのLアスコルビン酸は、高価であるが故に製品価格を上昇させる要因となる。そして、還元剤にアスコルビン酸を主体的に用い、還元反応時に紫外線照射した場合に得られる高結晶体銀粒子は、粒子径と結晶子径との値がほぼ比例する関係にあり、粒子径が2μm〜4μmの大粒の粉粒を得ようとすると、一定の安定した品質の製品を得ることが可能である。ところが、粒子径が2μm未満で且つ結晶子径が400Åを超える微粒銀粉を得ようとしても、結晶子径のバラツキが大きく、工程安定性に欠ける製造方法であり、2μm未満の微粒銀粉の焼成時の収縮率が大きくなり、微粒では良好な耐熱収縮性を得ることが出来ない場合が多く確認された。
また、特許文献5に開示の製造方法で用いる溶液は、アンモニア水溶液及び硝酸アンモニウムという臭気の強い薬品を用いるため作業環境の劣化を招き、設備内にある銅製部品の損傷を加速させるという欠点がある。そして、力価の変動の激しい過酸化水素水溶液を用いるため、溶液の品質安定性に欠け、得られる銀粉の平均粒子径のバラツキが大きく、粒子径、粒度分布の制御が困難であった。
以上のことから、微粒且つ高結晶性の銀粉が求められてきたが、市場の要求を充分に満たすような高結晶銀粉は存在しなかった。
そこで、上記問題点を解決すべく鋭意研究を行った結果、以下に述べる製造方法で得られた銀粉は、従来の銀粉には無かった高結晶性と微粒化レベルを備えることが分かった。
高結晶銀粉の製造方法: 本件発明に係る高結晶銀粉の製造方法は、ゼラチンと硝酸銀と硝酸とを水に溶解させた第1水溶液と、エルソルビン酸と水溶性有機酸とを溶解させた第2水溶液とを調製し、第1水溶液に対し第2水溶液を緩やかに添加し、添加が終了した後、攪拌して粒子成長を行い銀粒子を生成し、その後、静置して銀粒子を沈降させた後に、上澄みを廃棄し、濾過、洗浄を行ない高結晶銀粉を得ることを特徴とするものである。
本件発明に係る高結晶銀粉の製造方法において、前記第1水溶液中におけるゼラチン濃度は、2g/l〜10g/lであることが好ましい。
本件発明に係る高結晶銀粉の製造方法において、前記第1水溶液中における硝酸銀濃度は、銀として50g/l〜150g/lであることが好ましい。
本件発明に係る高結晶銀粉の製造方法において、前記第1水溶液中におけるフリー硝酸濃度は、硝酸水溶液を調整して40g/l〜120g/lとなるように添加することが好ましい。
本件発明に係る高結晶銀粉の製造方法において、前記第2水溶液中におけるエルソルビン酸濃度は、45g/l〜120g/lであることが好ましい。
本件発明に係る高結晶銀粉の製造方法において、前記第2水溶液中における水溶性有機酸濃度は、1g/l〜50g/lであることが好ましい。
本件発明に係る高結晶銀粉の製造方法において、前記水溶性有機酸は、DL−リンゴ酸、クエン酸、蟻酸、吉草酸、イソ吉草酸、コハク酸、プロピオン酸、乳酸、アジピン酸のいずれか1種又は2種以上を組み合わせたものであることが好ましい。
高結晶銀粉: 本件発明に係る高結晶銀粉は、銀イオン含有溶液に対し還元剤としてのエルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸と水溶性有機酸とを添加して還元析出させて得た銀粉である。
そして、上記高結晶性銀粉は、一次粒子径が0.07μm〜4.5μm、結晶子径が200Å以上であることを特徴とするものである。
また、上記高結晶性銀粉は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法で測定すると体積累積平均粒子径D50が0.1μm〜5.0μm、粒度分布指標である(D90−D10)/D50の値が1.5以下という粉体特性を示すことが好ましい。
更に、本件発明に係る高結晶銀粉は、一定の割合で粗粒を含有するのが通常であるが、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒子径Dmaxが16.0μm以下となる。
また、本件発明に係る高結晶銀粉の比表面積は、0.2m/g以上であることが好ましい。
本件発明に係る高結晶銀粉の製造方法は、還元剤と水溶性有機酸とを併用することで、微粒から大粒子径の高結晶銀粉の製造に好適である。特に、還元反応時の温度変動、濃度変動等の工程変動に対しての影響を受けにくく、高収率で高結晶銀粉の製造を可能とする。
そして、本件発明に係る高結晶銀粉の製造方法で得られる高結晶銀粉は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒子径D50が0.1μm〜5.0μm、結晶子径が200Å以上、粒度分布指標である(D90−D10)/D50の値が1.5以下と言う粉体特性を備えている。この粉体特性から明らかなように、従来存在した粒子径範囲(2μm〜5μm)においては、従来に無いレベルのシャープな粒度分布を備えている。そして、粒子径2μm未満の製品であっても、安定して大きな結晶子径を備え且つシャープな粒度分布を備えている。従って、本件発明に係る高結晶銀粉を用いて銀ペーストを製造し、その銀ペーストで形成した導体膜は、耐熱収縮性に優れ、且つ、導体膜の表面粗さが滑らかなものとなる。
以下、本発明に係る高結晶銀粉及びその製造方法を実施するための最良の形態について説明する。
高結晶銀粉の製造方法: 本件発明に係る高結晶銀粉の製造方法は、ゼラチンと硝酸銀と硝酸とを水に溶解させた第1水溶液と、エルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸と水溶性有機酸とを溶解させた第2水溶液とを調製し、第1水溶液に対し第2水溶液を緩やかに添加し、添加が終了した後、攪拌して粒子成長を行い銀粒子を生成し、その後、静置して銀粒子を沈降させた後に、上澄みを廃棄し、濾過、洗浄を行ない高結晶銀粉を得ることを特徴とするものである。
最初に第1水溶液に関して説明する。第1水溶液は、銀塩含有溶液であり、ゼラチンと硝酸銀と硝酸とを水に溶解させたものである。ここでゼラチンと記載しているのは、ゼラチンに比べ精製度の劣る膠をも含む概念として記載している。このゼラチンは、高結晶銀粉が還元析出する際の還元速度(反応速度)を制御するために用いるものである。また、ゼラチンは、還元析出した粒子凝集を抑制する立体障害剤として機能し、還元析出した粒子同士の凝集を抑制し、得られる高結晶銀粉の粒度分布がシャープになり好ましい。そして、前記第1水溶液中におけるゼラチン濃度は2g/l〜10g/lであることが好ましい。当該ゼラチン濃度が2g/l未満の場合には、第1水溶液と第2水溶液とを反応させた際の還元速度が速くなり、析出した銀粒子の結晶子径が大きなものとはならず、且つ、粒子同士の凝集も顕著となり、シャープな粒度分布を持つ銀粉が得られない。一方、当該ゼラチン濃度が10g/lを超えた場合には、還元反応速度が遅くなり、工業的生産性を満足しないばかりか、結晶子径のバラツキも大きくなる。
そして、前記第1水溶液中における硝酸銀濃度は、銀として50g/l〜150g/lであることが好ましい。硝酸銀濃度(銀として)が50g/l未満の場合には、還元析出する銀量が少なく、且つ、析出する銀の粒子径が小さすぎて結晶子径も小さくなる。一方、硝酸銀濃度(銀として)が150g/lを超える場合には、還元剤等とのバランスから見て、未還元の銀イオンが残留し資源の無駄遣いとなると共に、還元反応サイトが多くなりすぎて、析出粒子の凝集が顕著で、粒子分散性に優れた体積累積平均粒子径D50が0.1μm以上の高結晶銀粉の収率が低下するのである。
更に、前記第1水溶液中におけるフリー硝酸濃度は、硝酸水溶液を添加して、40g/l〜120g/lとなるように調整することが好ましい。このフリー硝酸濃度は、銀塩含有溶液である第1水溶液中での銀イオンのスラッジ化を防止し、還元剤による銀粒子の還元析出を効率よく行うために管理を必要とする要素である。
そして、第1水溶液の液温は、45℃〜55℃であることが好ましい。当該液温が45℃未満の場合には、ゼラチンと硝酸銀と硝酸との迅速な混合が困難で、ここに後述する第2水溶液を添加して行う還元反応速度が遅くなり、適正な粒度分布を持つ高結晶性銀粉の製造が困難となる。そして、当該液温が55℃を超える場合には、ゼラチンの分解が促進され溶液寿命が短くなり、且つ、適正な結晶子径を備える銀粉が得られなくなる。
次に、第2水溶液に関して説明する。第2水溶液は、還元剤を含む水溶液である。そして、還元剤であるエルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸は、エルソルビン酸、アスコルビン酸のそれぞれを単独で還元剤として用いても、エルソルビン酸とアスコルビン酸とを併用して用いても構わないことを意味している。従って、以下に述べるエルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸の濃度は、エルソルビン酸とアスコルビン酸とを併用した場合を含む概念であり、エルソルビン酸とアスコルビン酸との重量比[エルソルビン酸]:[アスコルビン酸]=0.1:9.9〜9.9:0.1、より安定した工程安定性を考慮すれば好ましくは[エルソルビン酸]:[アスコルビン酸]=0.5:9.9〜9.9:0.5、更に安定した工程安定性を考慮すれば好ましくは[エルソルビン酸]:[アスコルビン酸]=1:9〜9:1で混合使用する。
前記第2水溶液中においてエルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸の濃度は、45g/l〜120g/lとすることが好ましい。この還元剤濃度は、第1水溶液の銀含有量との関係に於いて決定されるものであるが、第1水溶液中の銀濃度と第2水溶液中の還元剤濃度との双方が、適正な範囲にあることで、粒子径が2μm以下の微粒の銀粉の還元析出が可能となる。即ち、第2水溶液中のエルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸の濃度が45g/l未満の場合には、第1水溶液中の銀イオンの還元が不十分となり資源の無駄遣いとなると共に、得られる銀粉の粒度分布がブロードになり、良好な結晶子径を備える高結晶銀粉が得られない。一方、第2水溶液中のエルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸の濃度が120g/lを超える場合には、第1水溶液中の銀イオンの還元に必要な還元剤量を超え還元剤の無駄遣いとなると共に、還元反応が速すぎて結晶子径が小さくなる。
そして、前記第2水溶液には、上記還元剤に加えて、水溶性有機酸を加える点に大きな特徴が存在する。この水溶性有機酸は、還元析出する銀の結晶の結晶子径を大きくする作用を示し、粒子径が2μm未満の微粒銀粉であっても、その結晶子径を大きくする事が可能となる。そして、この水溶性有機酸は、還元析出する銀粉の粒度分布を良好にして、粒子分散性に優れたシャープな粒度分布の銀粉とする機能も果たしている。ここで言う水溶性有機酸は、DL−リンゴ酸、クエン酸、蟻酸、吉草酸、イソ吉草酸、コハク酸、プロピオン酸、乳酸、アジピン酸のいずれか1種又は2種以上を組み合わせたものである。
そして、この水溶性有機酸濃度は、1g/l〜50g/lであることが好ましい。第2水溶液における水溶性有機酸濃度が1g/l未満の場合には、還元析出する銀の結晶の結晶子径を大きくする効果が得られず、水溶性有機酸を使用する意義が没却する。一方、水溶性有機酸濃度が50g/lを超えるものとした場合には、当該結晶子径を大きくする効果はそれ以上に向上せず、むしろ得られる銀粉の粒度分布を悪化させる傾向にある。
以上に述べてきた第1水溶液に対し第2水溶液を10分〜60分の時間をかけ緩やかに添加する。第1水溶液と第2水溶液とを一度期に一括混合すると、得られる銀粉の粒度分布がブロードになり、シャープな粒度分布の製品が得られず、粗粒の発生が顕著になる。従って、混合時間が10分未満の場合には、一括混合と同様であり、得られる銀粉の粒度分布がブロードで、粗粒の発生が多くなる。一方、混合時間が60分を超えるものとしても、生産性が落ちるだけであり、これ以上ゆっくりと添加しても粒度分布の改善は望めない。
このときの第1水溶液に対する第2水溶液の添加量は、第1水溶液中に含まれる銀量を基準として考え、最低限、その還元に必要な反応当量に見合う還元剤量が供給出来ればよい。このとき第1水溶液中に含まれる銀量を基準として考え、その還元に必要な反応当量に見合う還元剤量を超える過剰量を添加しても何ら問題はない。そして、還元反応時の温度に関しては、特に限定はないが、第1水溶液の液温に大きな変動を与えないため、室温から50℃の範囲を採用することが好ましい。50℃を超える温度を採用すると、水分蒸発が顕著になり、第1水溶液と第2水溶液との混合時間に組成変動を起こしやすくなる。
そして、第1水溶液に対する第2水溶液の添加が終了した後、3〜5分間攪拌して粒子成長を行い銀粒子を生成する。攪拌時間が3分間未満の場合には、還元反応が十分に完了していない場合があり、好ましくない。一方、攪拌時間が5分間を超えるものとしても、還元反応は既に完全に終了しており、実用上意味がない。
なお、第1水溶液に対する第2水溶液の添加が終了し、銀の還元析出が起きていないとすれば、この段階の第1水溶液と第2水溶液との還元反応液中での組成バランスは、ゼラチン濃度2g/l〜10g/l、硝酸銀濃度(銀として)50g/l〜150g/l、フリー硝酸濃度40g/l〜120g/l、還元剤であるエルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸濃度45g/l〜120g/l、水溶性有機酸濃度1g/l〜50g/lとなる。
以上の還元操作が終了すると、その後、静置して銀粒子を沈降させる。そして、上澄み液を廃棄し、濾過、洗浄を行ない高結晶銀粉を得ることが出来る。
高結晶銀粉: 本件発明に係る高結晶銀粉は、銀イオン含有溶液に対し還元剤としてのエルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸と水溶性有機酸とを添加して還元析出させて得た銀粉である。
そして、一次粒子径が0.07μm〜4.5μm、結晶子径が200Å以上であることを特徴とするものである。本件発明に係る高結晶銀粉は、銀イオン含有溶液からエルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸を還元剤として用い、水溶性有機酸を添加して得られるものである。このように水溶性有機酸を併用することで、結晶子径が大きく、しかも一次粒子径が2.0μm未満の微粒領域になっても、良好な結晶子径とシャープな粒度分布を備える高結晶銀粉を得ることが可能となる。ここで、一次粒子径が0.07μm〜4.5μmという広範な粒子径範囲で、且つ、結晶子径が200Å以上という高結晶性を達成できる。なお、一次粒子径とは、走査型電子顕微鏡で高結晶性銀粉の粒子を観察し、その視野内に含まれた粒子100個分の粒子径を直接観察して、その平均値として求めた値である。この一次粒子径の範囲において、微粒と称することが出来るのは、0.07μm〜2.0μm未満、好ましくは0.07μm〜1.5μm、より好ましくは0.07μm〜1.0μmである。一般に、粒子径と結晶子径とは比例係数を有しているが、一次粒子径が0.3μmを超えると400Åを超える結晶子径を得ることが可能である。そして、本件発明に係る高結晶銀粉の場合には、粒子径が0.07μm〜0.3μmの範囲でも200Å〜300Åオーダーの結晶子径が安定して得られる。このように粒子径が極めて細かな範囲で、200Å以上の結晶子径を備える銀粉は、従来存在しなかった。なお、本件発明に言う結晶子径の測定には、理学電機株式会社製RINT2000X線回折装置を用い、wilson法(X線回折による結晶子径測定法)により測定した。
さらに、上記粉体特性を備える高結晶性銀粉を、レーザー回折散乱式粒度分布測定法によって測定すると、体積累積平均粒子径D50が0.1μm〜5.0μm、粒度分布指標である(D90−D10)/D50の値が1.5以下という粉体特性を示す。
即ち、一次粒子径が0.07μm〜4.5μmという範囲に対応するレーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒子径D50は、およそ0.1μm〜5.0μmの範囲の値として測定される。そして、一次粒子径の範囲で微粒として分類した、一次粒子径が0.07μm〜2.0μm未満の製品の体積累積平均粒子径D50は、0.1μm〜1.6μmの範囲に殆ど収まる。そして、一次粒子径が0.07μm〜1.5μmの製品の体積累積平均粒子径D50は、0.1μm〜1.2μmの範囲に殆ど収まる。一次粒子径が0.07μm〜1.0μmの製品の体積累積平均粒子径D50は、0.1μm〜0.7μmの範囲に殆ど収まる。
更に、本件発明に係る高結晶銀粉は、粒子分散性を表す指標である(D90−D10)/D50の値が1.5以下という分散性を備えることができる。ここで、(D90−D10)/D50とは、体積累積粒子径90%のD90と体積累積粒子径10%のD10と差を体積累積平均粒子径D50で割ったものである。即ち、体積累積平均粒子径D50を基準としたとき、粒度分布の広がりが体積累積平均粒子径D50の何倍にあたるか算出したものであり、この値が1に近づく程、粒度分布の分布曲線がシャープであることを示す。従って、この(D90−D10)/D50の値が1.5以下というのは、粒度分布が、かなりシャープな状態を意味しており、殆どの粒子の粒子径が体積累積平均粒子径D50の1.5倍以下であると言える。これに対し、従来のアスコルビン酸等の還元剤を単独で用いた場合でも、結晶子径のみに着目すれば400Åを超える結晶子径を備える銀粉が得られる。しかし、係る場合、一次粒子径を1.6μm(体積累積平均粒子径D50が約2.0μm)未満とした場合には、得られる銀粉の粒度分布がブロードになり、(D90−D10)/D50の値が2.0を超えるブロードな粒度分布を持つものとなる。このようなブロードな粒度分布を持つ銀粉をペースト化して、導電膜を形成すると、その導電膜表面が粗くなり好ましくない。
そして、銀イオン含有溶液からエルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸を還元剤として用い、水溶性有機酸を併用して得られる高結晶銀粉には、一定の割合で粗粒を含有するのが通常であるが、上記粉体特性を備えることを前提として、体積累積最大粒子径Dmaxは16.0μm以下となる。この最大粒子径は、ある意味、粗粒として認識でき、場合によっては分級操作により、製品からは除外されるものとなる。
また、上述の製造方法で得られた本件発明に係る高結晶銀粉の比表面積は、0.2m/g以上の範囲となる。本件発明者等の研究の結果からすると、0.2m/g〜3.5m/gの範囲となる。この比表面積は、滑らかな表面の粒子となるほど値が小さく、ペースト化又はインク化したときの粘度を小さくすることが出来る。
第1水溶液の調整: 純水250gに、ゼラチン1.0g、硝酸銀50g、硝酸26.4gを入れ、攪拌しつつ液温を50℃まで加熱し溶解して調整した。
第2水溶液の調整: 還元剤としてのエルソルビン酸26.4g、水溶性有機酸としてDL−リンゴ酸4.2gを、純水250gに溶かした溶液として調整した。
高結晶銀粉の還元析出: 液温50℃の前記第1水溶液に、第2水溶液を30分間かけて、ゆっくりと添加した。そして、第1水溶液と第2水溶液との混合添加が終了した後、5分間攪拌して析出銀粒子を成長させた。
高結晶銀粉の濾別採取: 5分間の攪拌が終了したら、そのまま静置して、生成した銀粉を沈降させ、その上澄み液を捨て、定法に基づいて濾過・洗浄を行ない、高結晶銀粉を得た。この高結晶銀粉の粉体特性に関しては、他の実施例及び比較例と共に表1に掲載する。
第1水溶液の調整: 実施例1と同様であり、重複した記載を避けるため、省略する。
第2水溶液の調整: 還元剤としてのエルソルビン酸26.4g、水溶性有機酸としてクエン酸3.6gを、純水250gに溶かした溶液として調整した。
高結晶銀粉の還元析出: 液温50℃の前記第1水溶液に、第2水溶液を30分間かけて、ゆっくりと添加した。そして、第1水溶液と第2水溶液との混合添加が終了した後、5分間攪拌して析出銀粒子を成長させた。
高結晶銀粉の濾別採取: 5分間の攪拌が終了したら、そのまま静置して、生成した銀粉を沈降させ、その上澄み液を捨て、定法に基づいて濾過・洗浄を行ない、高結晶銀粉を得た。この高結晶銀粉の粉体特性に関しては、他の実施例及び比較例と共に表1に掲載する。
第1水溶液の調整: 純水550gに、ゼラチン3.3g、硝酸銀55g、硝酸27gを入れ、攪拌しつつ液温を50℃まで加熱し溶解して調整した。
第2水溶液の調整: 還元剤としてのエルソルビン酸28.1g、水溶性有機酸としてDL−リンゴ酸4.47gを、純水250gに溶かした溶液として調整した。
高結晶銀粉の還元析出: 液温50℃の前記第1水溶液に、第2水溶液を30分間かけて、ゆっくりと添加した。そして、第1水溶液と第2水溶液との混合添加が終了した後、5分間攪拌して析出銀粒子を成長させた。
高結晶銀粉の濾別採取: 5分間の攪拌が終了したら、そのまま静置して、生成した銀粉を沈降させ、その上澄み液を捨て、定法に基づいて濾過・洗浄を行ない、高結晶銀粉を得た。この高結晶銀粉の粉体特性に関しては、他の実施例及び比較例と共に表2に掲載する。
第1水溶液の調整: 実施例3と同様であり、重複した記載を避けるため、省略する。
第2水溶液の調整: 還元剤としてのエルソルビン酸28.1g、水溶性有機酸としてクエン酸3.83gを、純水550gに溶かした溶液として調整した。
高結晶銀粉の還元析出: 液温50℃の前記第1水溶液に、第2水溶液を30分間かけて、ゆっくりと添加した。そして、第1水溶液と第2水溶液との混合添加が終了した後、5分間攪拌して析出銀粒子を成長させた。
高結晶銀粉の濾別採取: 5分間の攪拌が終了したら、そのまま静置して、生成した銀粉を沈降させ、その上澄み液を捨て、定法に基づいて濾過・洗浄を行ない、高結晶銀粉を得た。この高結晶銀粉の粉体特性に関しては、他の実施例及び比較例と共に表2に掲載する。
第1水溶液の調整: 純水700gに、ゼラチン4.0g、硝酸銀66g、硝酸32.4gを入れ、攪拌しつつ液温を50℃まで加熱し溶解して調整した。
第2水溶液の調整: 還元剤としてのアスコルビン酸33.8g、水溶性有機酸としてクエン酸4.6gを、純水700gに溶かした溶液として調整した。
高結晶銀粉の還元析出: 液温50℃の前記第1水溶液に、第2水溶液を30分間かけて、ゆっくりと添加した。そして、第1水溶液と第2水溶液との混合添加が終了した後、5分間攪拌して析出銀粒子を成長させた。
高結晶銀粉の濾別採取: 5分間の攪拌が終了したら、そのまま静置して、生成した銀粉を沈降させ、その上澄み液を捨て、定法に基づいて濾過・洗浄を行ない、高結晶銀粉を得た。この高結晶銀粉の粉体特性に関しては、他の実施例及び比較例と共に表3に掲載する。
第1水溶液の調整: 実施例5と同様であり、重複した記載を避けるため、省略する。
第2水溶液の調整: 還元剤としてのアスコルビン酸33.8g、水溶性有機酸としてDL−リンゴ酸6.0gを、純水700gに溶かした溶液として調整した。
高結晶銀粉の還元析出: 液温50℃の前記第1水溶液に、第2水溶液を30分間かけて、ゆっくりと添加した。そして、第1水溶液と第2水溶液との混合添加が終了した後、5分間攪拌して析出銀粒子を成長させた。
高結晶銀粉の濾別採取: 5分間の攪拌が終了したら、そのまま静置して、生成した銀粉を沈降させ、その上澄み液を捨て、定法に基づいて濾過・洗浄を行ない、高結晶銀粉を得た。この高結晶銀粉の粉体特性に関しては、他の実施例及び比較例と共に表3に掲載する。
第1水溶液の調整: 実施例5と同様であり、重複した記載を避けるため、省略する。
第2水溶液の調整: 還元剤としてのアスコルビン酸16.9g及びエルソルビン酸16.9g水溶性有機酸としてDL−リンゴ酸6.0gを、純水720gに溶かした溶液として調整した。
高結晶銀粉の還元析出: 液温50℃の前記第1水溶液に、第2水溶液を30分間かけて、ゆっくりと添加した。そして、第1水溶液と第2水溶液との混合添加が終了した後、5分間攪拌して析出銀粒子を成長させた。
高結晶銀粉の濾別採取: 5分間の攪拌が終了したら、そのまま静置して、生成した銀粉を沈降させ、その上澄み液を捨て、定法に基づいて濾過・洗浄を行ない、高結晶銀粉を得た。この高結晶銀粉の粉体特性に関しては、他の実施例及び比較例と共に表4に掲載する。
第1水溶液の調整: 実施例5と同様であり、重複した記載を避けるため、省略する。
第2水溶液の調整: 還元剤としてのアスコルビン酸16.9g及びエルソルビン酸16.9g水溶性有機酸としてクエン酸4.6gを、純水720gに溶かした溶液として調整した。
高結晶銀粉の還元析出: 液温50℃の前記第1水溶液に、第2水溶液を30分間かけて、ゆっくりと添加した。そして、第1水溶液と第2水溶液との混合添加が終了した後、5分間攪拌して析出銀粒子を成長させた。
高結晶銀粉の濾別採取: 5分間の攪拌が終了したら、そのまま静置して、生成した銀粉を沈降させ、その上澄み液を捨て、定法に基づいて濾過・洗浄を行ない、高結晶銀粉を得た。この高結晶銀粉の粉体特性に関しては、他の実施例及び比較例と共に表4に掲載する。
比較例
[比較例1]
この比較例では、実施例1の第2水溶液の水溶性有機酸(DL−リンゴ酸)を省略し、その他条件は実施例1と同様にして、銀粉を製造した。この銀粉の粉体特性に関しては、他の実施例及び比較例と共に表1に掲載する。
[比較例2]
この比較例では、実施例3の第2水溶液の水溶性有機酸(DL−リンゴ酸)を省略し、その他条件は実施例1と同様にして、銀粉を製造した。この銀粉の粉体特性に関しては、他の実施例及び比較例と共に表2に掲載する。
[比較例3]
この比較例では、実施例5の第2水溶液の水溶性有機酸(クエン酸)を省略し、その他条件は実施例1と同様にして、銀粉を製造した。この銀粉の粉体特性に関しては、他の実施例及び比較例と共に表3に掲載する。
[比較例4]
この比較例では、実施例7の第2水溶液の水溶性有機酸(DL−リンゴ酸)を省略し、その他条件は実施例1と同様にして、銀粉を製造した。この銀粉の粉体特性に関しては、他の実施例及び比較例と共に表4に掲載する。
<実施例と比較例との対比>
実施例1及び実施例2と比較例1との対比: 実施例1と実施例2とは、還元剤と併用する水溶性有機酸がDL−リンゴ酸とクエン酸とで異なり、比較例1は実施例1の水溶性有機酸を使用しないものであるため、これらを表1に同時掲載して対比する。
Figure 2007016258
この表1の中には、一次粒子径、レーザー回折散乱式粒度分布測定法によるD10、D50、D90、Dmax、比表面積(SSA)、結晶子径及び(D90−D10)/D50の値を示している。まず、一次粒子径に着目すると、実施例1及び実施例2と比べて、水溶性有機酸を使用していない比較例1の方が、僅かに小さな一次粒子径の銀粉が得られることが分かる。ここで、実施例1、実施例2及び比較例1のD10、D50、D90、Dmax、比表面積(SSA)及び結晶子径の各値を比べるに、その値には大きな差異があるとは言えない。これに対し、(D90−D10)/D50の値を見ると、明らかに比較例1に比べ、実施例1及び実施例2の方が小さくなっている。即ち、比較例1の粒度分布に比べ、実施例1及び実施例2の粒度分布の方がシャープな粒度分布を持ち、粒子径が揃っていることが分かる。
この結果を考えるに、比較例1で得られた銀粉は、その一次粒子径は実施例1及び実施例2と比べて小さくなる傾向にあるが、還元析出した銀粒子の凝集が著しく、現実の使用が困難となる。これに対し、実施例1及び実施例2の製造方法で得られた高結晶銀粉は、凝集を起こしにくいため、粗粒の発生も少なく、粒子分散性に優れたバランスの取れた製品となる。
実施例3及び実施例4と比較例2との対比: 実施例3と実施例4とは、還元剤と併用する水溶性有機酸がDL−リンゴ酸とクエン酸とで異なり、比較例2は実施例3の水溶性有機酸を使用しないものであるため、これらを表2に同時掲載して対比する。
Figure 2007016258
この表2の中には、一次粒子径、レーザー回折散乱式粒度分布測定法によるD10、D50、D90、Dmax、比表面積(SSA)、結晶子径及び(D90−D10)/D50の値を示している。まず、一次粒子径に着目すると、実施例3及び実施例4と比べて、水溶性有機酸を使用していない比較例2の方が、小さな一次粒子径の銀粉が得られることが分かる。ここで、実施例3、実施例4及び比較例2のD10、D50、D90、Dmax、比表面積(SSA)及び結晶子径の各値を比べる。最初に一次粒子径に着目するとD10に着目すると、実施例3及び実施例4は比較例2よりも大きくなっている。D50に着目すると、実施例3及び実施例4と比較例2とは大差ない。そして、D90及びDmaxに着目すると、実施例3及び実施例4よりも比較例2の方が大きくなっている。この段階で、実施例3及び実施例4の粒度分布が、比較例2の粒度分布よりも、良好でシャープなものとなることが予想できる。次に、比表面積(SSA)及び結晶子径の値は、大きな差異があるとは言えない。そして、(D90−D10)/D50の値を見ると、明らかに比較例2に比べ、実施例3及び実施例4の方が小さくなっている。即ち、比較例2の粒度分布に比べ、実施例3及び実施例4の粒度分布の方がシャープな粒度分布を持ち、粒子径が揃っていることが分かる。
この結果を考えるに、比較例2で得られた銀粉は、その一次粒子径は実施例3及び実施例4と比べて小さくなる傾向にあるが、還元析出した銀粒子の凝集が著しく、現実の使用が困難となる。これに対し、実施例3及び実施例4の製造方法で得られた高結晶銀粉は、凝集を起こしにくいため、粗粒の発生も少なく、粒子分散性に優れたバランスの取れた製品となる。
実施例5及び実施例6と比較例3との対比: 実施例5と実施例6とは、還元剤と併用する水溶性有機酸がDL−リンゴ酸とクエン酸とで異なり、比較例3は実施例5の水溶性有機酸を使用しないものであるため、これらを表3に同時掲載して対比する。
Figure 2007016258
この表3の中には、一次粒子径、レーザー回折散乱式粒度分布測定法によるD10、D50、D90、Dmax、比表面積(SSA)、結晶子径及び(D90−D10)/D50の値を示している。まず、一次粒子径に着目すると、実施例5及び実施例6と比べて、水溶性有機酸を使用していない比較例3の方が、小さな一次粒子径の銀粉が得られることが分かる。ここで、実施例5、実施例6及び比較例3のD10、D50、D90、Dmax、比表面積(SSA)及び結晶子径の各値を比べる。D10に着目すると、実施例5及び実施例6は比較例3よりも大きくなっている。D50に着目すると、実施例5及び実施例6と比較例3とは大差ない。そして、D90及びDmaxに着目すると、実施例5及び実施例6よりも比較例3の方が大きくなっている。この段階で、実施例5及び実施例6の粒度分布が、比較例3の粒度分布よりも、良好でシャープなものとなることが予想できる。次に、比表面積(SSA)及び結晶子径の値は、大きな差異があるとは言えない。そして、(D90−D10)/D50の値を見ると、明らかに比較例3に比べ、実施例5及び実施例6の方が小さくなっている。即ち、比較例3の粒度分布に比べ、実施例5及び実施例6の粒度分布の方がシャープな粒度分布を持ち、粒子径が揃っていることが分かる。
この結果を考えるに、比較例3で得られた銀粉は、その一次粒子径は実施例5及び実施例6と比べて小さくなる傾向にあるが、還元析出した銀粒子の凝集が著しく、現実の使用が困難となる。これに対し、実施例5及び実施例6の製造方法で得られた高結晶銀粉は、凝集を起こしにくいため、粗粒の発生も少なく、粒子分散性に優れたバランスの取れた製品となる。
実施例7及び実施例8と比較例4との対比: 実施例7と実施例8とは、還元剤と併用する水溶性有機酸がDL−リンゴ酸とクエン酸とで異なり、比較例4は実施例7の水溶性有機酸を使用しないものであるため、これらを表4に同時掲載して対比する。
Figure 2007016258
この表4の中には、一次粒子径、レーザー回折散乱式粒度分布測定法によるD10、D50、D90、Dmax、比表面積(SSA)、結晶子径及び(D90−D10)/D50の値を示している。まず、一次粒子径に着目すると、実施例7及び実施例8と比べて、水溶性有機酸を使用していない比較例4の方が、小さな一次粒子径の銀粉が得られることが分かる。ここで、実施例7、実施例8及び比較例4のD10、D50、D90、Dmax、比表面積(SSA)及び結晶子径の各値を比べる。すると、D90及びDmaxの値に関しては、実施例7及び実施例8に比べ比較例4の値が明らかに大きくなり、粗粒が形成されている割合が多いと考えられる。その他の値には大きな差異があるとは言えない。そして、(D90−D10)/D50の値を見ると、明らかに比較例4に比べ、実施例7及び実施例8の方が小さくなっている。即ち、比較例4の粒度分布に比べ、実施例7及び実施例8の粒度分布の方がシャープな粒度分布を持ち、粒子径が揃っていることが分かる。
この結果を考えるに、比較例4で得られた銀粉は、その一次粒子径は実施例7及び実施例8と比べて小さくなる傾向にあるが、還元析出した銀粒子の凝集が著しく、現実の使用が困難となる。これに対し、実施例7及び実施例8の製造方法で得られた高結晶銀粉は、凝集を起こしにくいため、粗粒の発生も少なく、粒子分散性に優れたバランスの取れた製品となる。
以上に述べてきた高結晶銀粉は、従来の高結晶銀粉と比べ、微粒から大粒子径の全域に亘って、高結晶且つシャープな粒度分布を備える製品である。従って、本件発明に係る高結晶銀粉を用いて銀ペーストを製造し、その銀ペーストで形成した導体膜は、耐熱収縮性に優れ、且つ、導体膜の表面粗さが滑らかなものとなる。従って、導電性ペーストを用いて形成する導体の品質向上を図ることが出来る。
また、本件発明に係る高結晶銀粉の製造方法は、銀塩を含有した溶液に対して、還元剤と水溶性有機酸とを含んだ溶液を添加して、還元析出させるものである。この水溶性有機酸の存在により、高結晶且つシャープな粒度分布を備える高結晶銀粉の製造が容易となり、工業的生産プロセスに好適となる。

Claims (12)

  1. 銀イオン含有溶液からエルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸を還元剤として用いて銀粉を製造する方法であって、
    ゼラチンと硝酸銀と硝酸とを水に溶解させた第1水溶液と、
    エルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸と水溶性有機酸とを溶解させた第2水溶液とを調製し、
    第1水溶液に対し第2水溶液を緩やかに添加し、添加が終了した後、攪拌して粒子成長を行い銀粒子を生成し、
    その後、静置して銀粒子を沈降させた後に、上澄みを廃棄し、濾過、洗浄を行ない高結晶銀粉を得ることを特徴とした高結晶銀粉の製造方法。
  2. 前記第1水溶液中におけるゼラチン濃度は、2g/l〜10g/lである請求項1に記載の高結晶銀粉の製造方法。
  3. 前記第1水溶液中における硝酸銀濃度は、銀として50g/l〜150g/lである請求項1又は請求項2に記載の高結晶銀粉の製造方法。
  4. 前記第1水溶液中におけるフリー硝酸濃度は、硝酸水溶液を添加して、40g/l〜120g/lとなるように調整するものである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の高結晶銀粉の製造方法。
  5. 前記第2水溶液中におけるエルソルビン酸及び/又はアスコルビン酸濃度は、45g/l〜120g/lである請求項1〜請求項4のいずれかに記載の高結晶銀粉の製造方法。
  6. 前記第2水溶液中における水溶性有機酸濃度は、1g/l〜50g/lである請求項1〜請求項5のいずれかに記載の高結晶銀粉の製造方法。
  7. 前記水溶性有機酸は、DL−リンゴ酸、クエン酸、蟻酸、吉草酸、イソ吉草酸、コハク酸、プロピオン酸、乳酸、アジピン酸のいずれか1種又は2種以上を組み合わせたものである請求項6に記載の高結晶銀粉の製造方法。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の高結晶銀粉の製造方法により得られることを特徴とした銀粉。
  9. 一次粒子径が0.07μm〜4.5μm、結晶子径が200Å以上であることを特徴とする請求項8に記載の高結晶銀粉。
  10. レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒子径D50が0.1μm〜5.0μm、粒度分布指標である(D90−D10)/D50の値が1.5以下であることを特徴とする請求項8に記載の高結晶銀粉。
  11. レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒子径Dmaxが16.0μm以下であることを特徴とする請求項8に記載の高結晶銀粉。
  12. 比表面積が0.2m/g以上であることを特徴とする請求項8に記載の高結晶銀粉。
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