JP2005285673A - 銀ペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】ファインピッチ回路形成が可能で、従来にない低温焼結性を備え、更に形成した回路の低抵抗化のできる銀ペーストを提供する。
【解決手段】フィラーとしての銀粉と樹脂成分と有機溶剤とからなる銀ペーストにおいて、前記銀粉は、粉粒形状が略球形であり且つ走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAが0.6μm以下の微小球状銀粉と、一次粒子の平均厚みが50nm以下の極薄板状銀粉とを混合した混合銀粉を用いたことを特徴とした銀ペーストを採用する。
【選択図】 なし

Description

本件出願に係る発明は、銀ペーストに関する。特に、低温焼結性能及びファインピッチ回路形成に適しており、且つ、焼結して形成した導体の低抵抗化を図るのに好適な銀ペーストを提供する。
従来から、銀ペースト及び銀インクは、セラミック基板と同時焼成する事によって回路形成を行う等の相対的に高温での焼成用途の他、特許文献1に開示されているように、プリント配線板の配線回路、ビアホール充填、部品実装用接着剤等の種々の樹脂成分と混合して硬化して用いるような用途が存在している。後者のような用途においては、導電フィラーとしての銀粉の粉粒同士が焼結することなく、粉粒同士の接触のみで電気的導電性を得るというのが一般的であった。
ところが、近年は、回路の配線幅や配線膜厚等が著しく微細なものとなってきたため、銀粉を用いて形成した導体に対する電気的低抵抗化だけでなく、高い接続信頼性を得ることも要求されるようになってきた。従来法の銀ペースト及び銀インクは、粉粒同士の接触により導電性を得ているため、低温で微細な配線を形成した場合に高い接続信頼性を得ることができない。よって、銀粉の粉粒同士が低温で焼結して導電性を発揮する銀ペースト及び銀インクへの要求が高まってきた。一般に、このような要求に応えるには、導電フィラーである銀粉の粉粒の微粒化によって焼結温度を下げようと考えるのは当然である。
従来からの銀粉の製造には、特許文献2に記載したように硝酸銀溶液とアンモニア水とで銀アンミン錯体水溶液を製造し、これに有機還元剤を添加する湿式還元プロセスが採用され、これを分散剤を用いて銀ペースト又は銀インクに加工して用いられてきた。そして、この従来の銀粉を用いた場合よりも優れた低温焼結性を確保しようと、特許文献3に開示されているような、銀ナノ粒子を含む銀インクが提唱されており、形成した導体の比抵抗が2.8×10−5Ω・cm程度の導体形成が可能であることが開示されている。
また、銀ペーストを焼結加工して得られる導体の低抵抗化を図るため、他の手段として特許文献4にあるように、粉粒同士の接触面積の広く取れるフレーク銀粉(鱗片状銀粉)の使用も検討されてきた。フレーク銀粉は、銀粉の粉粒を物理的に塑性加工して押しつぶすことにより製造されるものであり、鱗片状銀粉と表現されることもある。確かに、フレーク銀粉は、その形状から容易に考えられるように、粉粒同士の接触面積を広く確保できるため焼結導体の低抵抗化には有効なものであった。
特開2001−107101号公報 特開2002−334618号公報 特開2002−324966号公報 特開平10−183209号公報
しかしながら、従来の銀ペースト技術には、以下に述べるような問題があり、市場の要求を満足できるものではなかった。
銀ナノ粒子を用いる場合の問題: 銀粉等の金属粉は、一般的に粉粒の微粒化と粉粒が単分散により近いという意味での分散性の両立は困難と言われている。例えば、上記特許文献1に開示されているような、銀ナノ粒子を含む銀インクの場合には、ナノ粒子の分散性を安定化するためには保護コロイドとして多量の分散剤を添加するのが一般的である。かかる場合、銀ナノ粒子の焼結温度よりも分散剤の分解温度が高いのが一般的であり、銀ナノ粒子の粉粒間に分散剤が残留することとなる。このとき、銀ナノ粒子は、粒径が著しく微細であるため、粉粒同士の接触を確保する事が困難で、本来持つ低温焼結特性を充分に生かしきれないものとなる傾向が高い。
また、銀ナノ粒子を含む銀インクの場合、従来よりもフィラー含有量が大幅に低いものとなるため、薄膜形成は容易であっても厚膜を形成することが難しく、例え厚膜の形成が可能であるとしても膜の比抵抗が著しく高くなる等して、比較的大電流を流すような電源回路に用いることの出来るような回路断面の大きな配線回路の形成用途、又は低抵抗回路用途への適用が困難となる。さらに実装部品の接着剤用途では導電性と共に接着強度に対する要求も厳しく、硬化により強い接着強度を発揮する樹脂を一定量以上添加する事が不可欠であり、そのため銀ナノ粒子のインクでは対応できない部分が多く存在したのである。
従来の銀粉の持つ粉体特性における問題: 従来の銀粉を含んだ銀ペーストを用いた回路形成においては、加熱温度が300℃以下という非焼成若しくは低温焼結型の用途が多く、低温での高い焼結性能を得るためには、低結晶性の銀粉が好ましいとされてきた。しかし、低結晶性の銀粉を得るためには、製造条件上、還元の速い反応系を採用せざるを得ず、その結果、結晶性は低いものの、凝集の著しい銀粉しか得られなかった。従って、市場では、低温焼結性を備え、且つ、従来にない微粒の銀粉であって、しかも粉粒の凝集の少ない良好な分散性を備えた銀粉の供給が求められてきたのである。
一方では、銀粉に不純物量の少ないことが求められてきた。即ち、銀粉の製造は、上述した湿式還元プロセスが採用されており、そのプロセスで使用する還元剤等が銀粉の粉粒表面に残留するのである。従って、従来の製造方法を採用する以上、不可避的な問題であった。そして、銀粉の不純物量が増加すると、その銀粉を用いて形成した導体の電気的抵抗が増加するのである。
従来のフレーク銀粉の持つ問題: また、従来のフレーク銀粉を用いた場合には、近年のファインピッチ化した回路形成等には全く対応できない銀ペーストしか得られないのである。なぜなら、従来の製造方法で得られる銀粉の粉粒中には、粒子径が10μmを超える粗粒を含んでいるからである。そして、その銀粉を用いて物理的に塑性変形を加えフレーク銀粉を製造しようとしたときには、元の銀粉の持つ粉粒のバラツキが助長され更に粉体特性の悪化したフレーク銀粉しか得られないのである。また、銀粉に物理的に塑性変形を加えようとすると、粉粒同士の凝集を抑制し、メディア等の加工具への付着防止等の観点から滑剤を用いるのが通常であり、得られるフレーク銀粉の粉粒表面が滑剤により汚染されているのが通常である。このようなフレーク銀粉を使用する限り、フレーク銀粉自体の品質も安定せず、その結果、銀ペーストの粘度も安定化しないということになり取扱性に欠け、スクリーン印刷法を用いた回路形成時にスクリーンの目詰まりを引き起し、形成した導体の低電気抵抗化も困難となる。そのため、工業的な使用が全く望めないものであった。
その結果、市場では銀粉を含む銀ペーストに対し、ファインピッチ回路形成が可能で、従来にない低温焼結性を備え、更に形成した回路の低抵抗化が望まれてきたのである。特に、スクリーン印刷法を用いて、微細回路を精度良く描くことができる程度の微粒、且つ、高分散の銀粉で、形成した回路の低抵抗化が可能であることが望まれてきたのである。しかも、銀ペーストには、低抵抗を実現するための不純物含有量が少ないという要求も行われてきたのである。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究を行った結果、以下に述べる銀ペーストを採用することで、上述した課題を解決するに到ったのである。以下、「銀ペースト」と「銀ペーストの製造方法」とに分けて説明する。
<銀ペースト>
本件発明に係る銀ペーストは、フィラーとしての銀粉と樹脂成分と有機溶剤とからなる銀ペーストにおいて、前記銀粉は、粉粒形状が略球形であり且つ走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAが0.6μm以下の微小球状銀粉と、一次粒子の平均厚みが50nm以下の極薄板状銀粉とを混合した混合銀粉を用いたことを基本的な特徴とするのである。以下、ここで言う銀粉及び有機剤とを詳説することとする。
銀ペーストを構成する微小球状銀粉: 最初に、微小球状銀粉に関して説明する。本件発明に係る銀ペーストで使用する微小球状銀粉は、走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAが0.6μm以下という粉体特性を備えるのである。銀粉の粉粒自体が微細なものでなければ、いかに有機剤組成を工夫しようとも低温焼結性は得られないからであり、一次粒子の平均粒径DIAが0.6μmという値は、低温焼結性を飛躍的に向上させることができる臨界的粒径なのである。この微小球状銀粉の走査型電子顕微鏡像を示したのが図1である。ここで、「走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIA」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察される微小球状銀粉の観察像(本件発明にかかる微小球状銀粉の場合には倍率10000倍、従来の銀粉の場合は倍率3000〜5000倍で観察するのが好ましい。)を画像解析することにより得られる平均粒径のことである。なお、本件明細書における走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察される微小球状銀粉の画像解析は、旭エンジニアリング株式会社製のIP−1000PCを用いて、円度しきい値10、重なり度20として円形粒子解析を行い、平均粒径DIAを求めたものである。この微小球状銀粉の観察像を画像処理することにより得られる平均粒径DIAは、SEM観察像から直接得るものであるため、一次粒子の平均粒径が確実に捉えられていることになる。本件発明で言う微小球状銀粉のDIAは、本件発明者らが観察する限り0.01μm〜0.6μmの範囲に殆どが入ってくるが、現実には更に微細な粒径のものが確認できる場合もあり、下限値を敢えて明記していないのである。
更に、微小球状銀粉は、凝集性の低い微粒の銀粉である。以上に述べてきた粉体特性に加え、以下のA.〜C.の粉体特性を備えることで、銀ペーストで描く回路形状をファインピッチ化することが可能となり、焼結加工したときの焼結導体の表面粗さを適正な滑らかなものとするのである。
A.の特性は、本件発明で用いる微小球状銀粉の粉粒が、従来の銀粉に無いほど微粒で、高い分散性を示すことから、この分散性を示す指標として「凝集度」を用いたのである。本件明細書で言う凝集度とは、前記一次粒子の平均粒径DIAと、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50とを用いてD50/DIAで表される値のことである。ここで、D50とは、レーザー回折散乱式粒度分布測定法を用いて得られる体積累積50%における粒径のことであり、この平均粒径D50の値は、真に粉粒の一つ一つの径を直接観察したものではなく、凝集した粉粒を一個の粒子(凝集粒子)として捉えて、平均粒径を算出していると言えるのである。即ち、現実の銀粉の粉粒は、個々の粒子が完全に分離した、いわゆる単分散粉ではなく、複数個の粉粒が凝集した状態になっているのが通常と考えられるからである。しかしながら、粉粒の凝集状態が少なく、単分散に近いほど、平均粒径D50の値は小さなものとなるのが通常である。本件発明で用いる微小球状銀粉のD50は、0.25μm〜0.80μm程度の範囲となり、従来の製造方法では全く得られなかった範囲の平均粒径D50を持つ微小球状銀粉となるのである。なお、本件発明における、レーザー回折散乱式粒度分布測定法は、銀粉0.1gをSNディスパーサント5468の0.1%水溶液(サンノプコ社製)と混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製作所製 US−300T)で5分間分散させた後、屈折率に1.51を採用してベックマンコールター社製LS−230を用いて測定したものである。
これに対し、「走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIA」は、上述のとおり走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察される微小球状銀粉の観察像を画像解析することにより得られる平均粒径のことであり、凝集状態を考慮することなく一次粒子の平均粒径が確実に捉えられているものである。
そこで、本件発明者等は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法の平均粒径D50と画像解析により得られる平均粒径DIAとを用いて、D50/DIAで算出される値を凝集度として捉えることとしたのである。即ち、同一ロットの微小球状銀粉においてD50とDIAとの値が同一精度で測定できるものと仮定して、上述した理論で考えると、凝集状態のあることを測定値に反映させるD50の値は、DIAの値よりも大きな値になると考えられる。このとき、D50の値は、微小球状銀粉の粉粒の凝集状態がなくなるほど、限りなくDIAの値に近づいてゆき、凝集度であるD50/DIAの値は、1に近づくことになる。凝集度が1となった段階で、粉粒の凝集状態が全く無くない単分散粉と言えるのである。
そして、本件発明者等は、凝集度と各凝集度の微小球状銀粉を用いて製造した微粒銀ペーストの粘度、焼結加工して得られる導体の表面平滑性等との相関関係を調べてみた。その結果、極めて良好な相関関係が得られる事がわかったのである。このことから分かるように、微小球状銀粉の持つ凝集度をコントロールしてやれば、その微小球状銀粉を用いて製造する銀ペーストの粘度の自由なコントロールが可能となると判断できるのである。しかも、凝集度を1.5以下にしておけば、銀ペーストの粘度、焼結加工後の表面平滑性等の変動を極めて狭い領域に納めることが可能となることが分かったのである。また、凝集状態が解消されていればいるほど、その銀ペーストを用いて焼結させて得られる導体の膜密度が向上し、結果として形成した焼結導体の電気的抵抗を低くすることが可能となるのである。
なお、現実に凝集度を算出してみると、1未満の値を示す場合もある。これは、凝集度の算出に用いるDIAを真球と仮定しているからと考えられ、理論的には1未満の値にはならないのであるが、現実には、真球ではないがために1未満の凝集度の値が得られるようである。
B.の特性は、比表面積が4.0m/g以下というものである。この比表面積の値が小さいほど、滑らかで平滑な表面を持つ銀粉であると言え、比表面積が滑らかであるほど、ペーストに加工したときのペースト粘度の低減化が可能となるのである。本件発明では、以下に述べる異形の極薄板状銀粉と混合して用いるため、ペースト粘度の上昇を招きやすく、可能な限り粉粒の比表面積を小さくすることが望ましいのである。本件発明では、比表面積の下限値を設けていないが、後述する製造方法を採用したときの工程能力的に1.5m/g程度であり、殆どの微粒球状銀粉の比表面積は、2.0m/g〜3.0m/gの範囲に入るものとなる。なお、本件明細書に言う比表面積は、試料3.00gを70℃で10分間の脱気処理を行った後、モノソーブ(カンタクロム社製)を用いてBET1点法で測定したものである。
C.の特性は粉粒の持つ結晶子径が10nm以下というものであり、この結晶子径と焼結開始温度とは、非常に密接な関係を有するものである。即ち、平均粒径が同等の銀粉同士で対比すれば、結晶子径が小さなものであるほど、低温での焼結が可能となるのである。従って、本件発明にかかる微小球状銀粉のように微粒であるが故に表面エネルギーが大きく、しかも10nm以下という小さな結晶子径を備えることで、焼結開始温度を低温化することができるのである。ここで、結晶子径に関して下限値を設けていないが、測定装置、測定条件等により一定の測定誤差が生じるためである。また、結晶子径が10nmを下回る範囲での測定値に高い信頼性を求めることが困難であり、敢えて下限値を定めるとしたならば、本件発明者等の研究の結果によれば2nm程度であると考える。
上述してきた粉体特性を備える微小球状銀粉を用いた銀ペーストは、焼結温度という特性から見ると、250℃以下の温度で焼結可能という低温焼結性を備えるものとなるのである。また、この焼結温度に関しても下限値を特に規定していないが、本件発明者等の行った研究及び一般的な技術常識を考慮すれば、150℃を下回る焼結開始温度を得ることは殆ど不可能であり、下限値に相当する温度であると考えている。
銀ペーストを構成する極薄板状銀粉: 次に、極薄板状銀粉に関して説明する。従来のフレーク等のような異形状の銀粉は、粒径が10μmを超える粗粒が存在しているため、スクリーンの目詰まりを引き起こしやすいのである。そこで、本件発明では、後述する湿式製造法により直接形成された極薄板状銀粉を用いるのである。このように湿式製造法を用いれば、塑性加工法で用いる滑剤による粉粒の汚染が無いため、形成した導体に含まれる不純物量を無くし、導体抵抗を低くすることが可能となるのである。この極薄板状銀粉の粉粒の最大の特徴は、粉粒の平均厚みが50nm以下である点にある。そして、本件発明で用いる極薄板状銀粉は、粗粒を含むことがなく、以下のa.及びb.の各粉体特性を備えるのである。この極薄板状銀粉の走査型電子顕微鏡像を図2に示すこととする。なお、図2の中に、小さな白点状に観察できるのは副生物として生じた極めて微細な銀粒と思われ、後述の製造方法を採用する限り一定の割合で発生するのであるが、これは無視して極薄板状銀粉と称しているのである。
a.の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が4.0μm以下というものであり、実質的に4.0μmを超える粗粒は見あたらないのである。図2を見ても分かるように、この極薄板状銀粉は走査型電子顕微鏡のビームが透過し透けたように観察され、その粉粒の厚さは非常に薄いことが推察できる。そして、当然に粒径とは、極薄板状銀粉の長径を反映させた値となっていると考えられるのである。これに対し、従来のフレーク銀粉を示すと、図3のようになる。この図2と図3とを対比することから分かるように、本件発明に言う極薄板状銀粉は、粉粒のサイズが揃っており、その厚さにも均一性があることが見て取れるのである。従って、本件発明に言う極薄板状銀粉を用いることで、ペースト粘度の制御が容易となるのである。
ここで、混合銀粉を構成する極薄板状銀粉と微小球状銀粉との粒径を対比すると、微小球状銀粉(0.6μm以下)の粒径は、極めて小さいと言える。これは、極薄板状銀粉の持つ粒径を超えることのない微小球状銀粉を混合して用いて、微小球状銀粉の極薄板状銀粉の粉粒間への進入を容易にして、ペースト等に加工して形成する導体の膜密度を適正に維持して電気抵抗の低減に寄与させるためである。本件発明では、極薄板状銀粉の平均粒径の下限値を設けていないが、後述する製造方法を採用したときの工程能力から1.0μm程度であり、殆どの極薄板状銀粉の平均粒径は、3.0μm〜3.5μmの範囲に入るものとなる。
b.の粉体特性は比表面積が3.5m/g以下というものである。この比表面積に関する考え方は、比表面積の値が小さく滑らかであるほど、ペーストに加工したときのペースト粘度の低減化が可能となるという技術思想を反映させたものである。本件発明では、比表面積の下限値を設けていないが、後述する製造方法を採用したときの工程能力からして1.5m/g程度であり、殆どの極薄板状銀粉の比表面積は、2.0m/g〜2.5m/gの範囲に入るものとなる。
銀ペーストを構成する混合銀粉: 本件発明で用いる混合銀粉は、上述した微小球状銀粉と極薄板状銀粉とを混合して得られるものである。そして、この微小球状銀粉と極薄板状銀粉との混合割合は、混合銀粉の重量を基準として、極薄板状銀粉の含有量が1wt%〜40wt%とする事が好ましい。厳密に言えば、微小球状銀粉と極薄板状銀粉の持つ粒度分布の組み合わせを考慮して、微小球状銀粉の含有量を定めるのが通常である。即ち、本件発明における考え方は、極薄板状銀粉の持つ粒径を超えることのない微小球状銀粉を混合して用いるとの考え方を採用している。そして、極薄板状銀粉の粒径が0.6μm以下と微細なものとなると、極薄板状銀粉の1/8程度の粒径を持つ微小球状銀粉が、極薄板状銀粉の粉粒間に進入し易くなり、ペースト等に加工して形成する導体の膜密度を適正に維持して電気抵抗の低減に寄与できるのである。これとは反対に、微小球状銀粉の粒径が大きくなるほど、多くの量の微小球状銀粉を含有させなければ、極薄板状銀粉の粉粒間へ進入しにくくなり、しかもペースト等に加工して形成する導体の膜密度が低くなり電気抵抗の低減に寄与できなくなるのである。そこで、微小球状銀粉及び極薄板状銀粉の粒径を考慮し、極薄板状銀粉の含有量が1wt%〜40wt%とする事が好ましいとしているのである。
従って、下限値である1wt%とは、上記極薄板状銀粉と微小球状銀粉との組み合わせにおいて、銀ペーストを製造し、導体形成したときに電気抵抗の低減に寄与できる最低限量を意味している。そして、上限値である40wt%とは、微小球状銀粉と極薄板状銀粉との組み合わせとしたときに、これ以上極薄板状銀粉の混合比率を増加させても、銀ペースト等に加工して形成する導体の電気抵抗の低減効果が飽和して来るのである。
ペーストを構成する樹脂成分: ペーストを構成する樹脂成分に関して言えば、本来であれば、樹脂成分を特に限定する必要のないものである。ペースト樹脂成分が同じであれば、上述した混合銀粉を用いることで必然的に形成した導体の低抵抗化が可能となるからである。しかしながら、上述した如き微粒の銀粉をフィラーとして用いることを前提に、銀粉の良好な分散性を確保できる組成を採用しなければならない。また、本件発明に係る銀ペーストは低温焼結性の確保とファインピッチ回路形成が可能となり、且つ、形成した導体の低抵抗化を目的としている。従って、採用される低温焼結温度以下で溶媒が除去でき、しかもファインピッチ回路形成用途に適したペースト性能を確保できる樹脂組成を採用しなければならない。
これらのことを考慮して、前記樹脂成分は、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ケイ素樹脂、ユリア樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂から選ばれる1種以上を含む組成を採用するのが望ましいのである。
これらの樹脂成分を、より具体的に特定すれば、次のようになる。a)エポキシ樹脂とは、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型、ノボラック型、クレゾールノボラック型、グリシジルアミン型、グリシジルエーテル型、脂肪族型、複素環式型エポキシ樹脂等である。
b)ポリエステル樹脂とは、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレングリコールマレエートフタレート、ポリプロピレングリコールフマレートフタレート、ポリプロピレングリコールマレート、ポリプロピレングリコールフマレート、ポリプロピレングリコールアジペートマレート等のジカルボン酸とグリコールの重合物等である。
そして、ここで言うポリエステルの合成には、以下に述べるジカルボン酸類とグリコール類とを縮合反応させて得られるのであることが望ましいのである。ジカルボン酸類としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸、炭素数12〜28の2塩基酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、2−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ジカルボキシ水素添加ビスフェノールA、ジカルボキシ水素添加ビスフェノールS、ダイマー酸、水素添加ダイマー酸、水素添加ナフタレンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸等である。
グリコールには、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、ダイマージオール等を用いるのである。
c)ケイ素樹脂とは、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メタクリル変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、メチルスチリル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等である。
d)ユリア樹脂とは、アミン変性ユリア樹脂、ブタノール変性ユリア樹脂等である。
e)アクリル樹脂とは、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリイタコン酸、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩、ポリイタコン酸塩等である。
f)セルロース樹脂とは、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ブチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボシキメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシブチルセルロース、アセチルセルロース等である。
これらは1種でも2種以上を同時に用いても構わないのである。これらに関しても、分散させる銀粉が容易に分散し、且つ、微小球状銀粉の粉粒表面の変質を防止することが可能だからである。
銀粉とペーストとの配合バランス: 更に、本件発明に係る銀ペーストの混合銀粉と有機剤との配合バランスを適正なものとしなければ、良好な回路形状等を形成出来るものとはならない。そこで、本件発明者等が、鋭意研究の結果、混合銀粉の含有量が80wt%以上、より好ましくは80wt%〜93wt%の範囲にあれば、良好な回路等の導体形成が可能と判断したのである。混合銀粉の含有量が80wt%未満の場合には、いかに分散性が高く微粒の銀粉を用いても、焼結して形成した回路等の膜密度が低下し比抵抗が高くなるのである。そして、混合銀粉の含有量が93wt%を超えると、銀ペースト粘度が急激に上昇し、ファインピッチ回路形状等を形成するには使いづらいレベルに増粘するのである。
本件発明に係る銀ペーストは、内包されている混合銀粉が、従来に無い微粒且つ高分散で、低温焼結性能に優れた微粒球状銀粉と、粒度分布及び厚さ均一性に優れた極薄板状銀粉とで構成したものであるため、有機剤への優れた分散性を示し、低温焼結性に優れ、ファインピッチ回路の形成に最適なものとなる。また、本件発明でペーストに含める混合銀粉自体が微粒であるため、焼結後の導体の表面粗さは滑らかなものとなる。また、銀粉に含まれる不純物量が少ないため、焼結導体の比抵抗を小さくすることが可能となる。
以下、本件発明の最良の実施の形態に関して説明し、実施例と比較例と対比しつつ詳細に説明することとする。最初に「銀ペーストに用いる微小球状銀粉の製造方法」及び「銀ペーストに用いる極薄板状銀粉の製造方法」の実施形態に関して説明する。
<銀ペーストに用いる微小球状銀粉の実施形態>
本件発明に係る銀ペーストは、銀粉に、走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAが0.6μm以下である微小球状銀粉を用いることが前提である。しかも、上述の銀ペースト製造方法の説明から理解できるように、当初から微粒で且つ高分散の銀粉を使用することができれば、極めて有利なものとなる。従って、以下に述べる手法で得られる微小球状銀粉を用いることが好ましいのである。
微小球状銀粉製造方法1: 本件発明者等は、従来の硝酸銀水溶液とアンモニア水とを混合して反応させ銀アンミン錯体水溶液を得て、これに還元剤を添加することにより銀粒子を還元析出させ、濾過、洗浄、乾燥させるという製造方法を基本として、その製造方法に創意を凝らすことで、従来の製造方法では得ることのできないレベルの微小球状銀粉を得たのである。
この微小球状銀粉の製造方法は、硝酸銀水溶液とアンモニア水とを混合して反応させ銀アンミン錯体水溶液を得て、これと有機還元剤とを接触反応させて銀粒子を還元析出させ、濾過、洗浄、乾燥させて微小球状銀粉を製造する方法において、反応液中の銀濃度が希薄となる還元剤量、硝酸銀量、アンモニア水量を用いるという点が大きな特徴である。従来、還元剤溶液と銀アンミン錯体水溶液とは槽内で一括して混合されるのが一般的であり、銀濃度を10g/l以上の濃度レベルとするため、多くの硝酸銀量、還元剤量及びアンモニア水量を添加しなければ、設備の規模に対する生産性を確保することが出来なかったのである。
この製造方法において最も重要な特徴は、銀アンミン錯体水溶液と有機還元剤とを接触反応させた後の有機還元剤濃度が低く、生成した銀粉の粉粒表面に吸着残留したり、粉粒の成長過程で粉粒内部に取り込まれる有機還元剤量を低減化できる点にある。従って、この混合後の溶液において、銀濃度が1g/l〜6g/lとしたのに対して、有機還元剤濃度を1g/l〜3g/lに維持することが、最も好ましいのである。
ここで、銀濃度と還元剤量とは比例的な関係にあり、銀濃度が高いほど量的に多くの銀粉を得ることが可能となるのは当然である。しかし、ここでの銀濃度が6g/lを超えるものとすると、析出する銀粒子が粗粒化する傾向があり、何ら従来の銀粉と変わらない粒径となり、本件発明で言う高分散性を備えた微細銀粉を得ることができなくなるのである。これに対し、ここでの銀濃度が1g/l未満となると、微小球状銀粉としてきわめて細かなものが得られるものの、微細になりすぎて吸油量が増大し、ペースト粘度の上昇を招くため、有機剤量を増加させる必要が生じ、最終的に形成した焼結導体の膜密度が低く、電気抵抗が上昇する傾向が生じるのである。加えて、必要となる工業的生産性を満足しないものとなるのである。
そして、上記銀濃度が1g/l〜6g/lとしたのに対して、有機還元剤濃度を1g/l〜3g/lに維持することが、微小球状銀粉を歩留まり良く得るには最も適した条件となる。ここで、有機還元剤濃度を1g/l〜3g/lとしているのは、銀アンミン錯体水溶液の銀濃度との関係において微粒の銀粉を得るのに最も適した範囲として選択するからである。有機還元剤濃度が3g/lを超えると、銀アンミン錯体水溶液に対し添加する還元剤液量は少なくなるが、還元析出する銀粉の粉粒の凝集の進行が著しくなり始め、粉粒に含まれる不純物量(本件発明では、不純物量を炭素含有量として捉えている。)が急激に多くなり始めるのである。一方、有機還元剤濃度を1g/l未満とすると、使用する還元剤のトータル液量が増大し、廃水処理量も大きくなり、工業的経済性を満足しないものとなるのである。
ここで言う「有機還元剤」とは、ヒドロキノン、アスコルビン酸、グルコース等である。中でも、有機還元剤にはヒドロキノンを選択的に使用することが望ましい。特に、ヒドロキノンは、他の有機還元剤と比べて比較的に反応性に優れ、結晶子径が小さな低結晶性の微小球状銀粉を得るために最も適した反応速度を備えるものと言えるのである。
そして、前記有機還元剤と組み合わせて他の添加剤を用いることも可能である。ここで言う添加剤とは、ゼラチン等の膠類、アミン系高分子剤、セルロース類等であり微小球状銀粉の還元析出プロセスを安定化させ、同時に一定の分散剤としての機能を果たすものであることが望ましいのであり、有機還元剤、工程の種類等に応じて適宜選択的に使用すれば良いのである。
そして、以上のようにして得た銀アンミン錯体水溶液と還元剤とを接触反応させ微小球状銀粉を還元析出させる方法において、本件発明では、図4に示すように、銀アンミン錯体水溶液Sが流れる一定の流路(以上及び以下において「第一流路」と称している。)を流れ、その第一流路aの途中に合流する第二流路bを設け、この第二流路bを通じて有機還元剤及び必要に応じた添加剤Sを第一流路a内に流し、第一流路aと第二流路bとの合流点mで接触混合して、銀粒子を還元析出させる方法(以下、この方法を「合流混合方式」と称することとする。)を採用することが望ましいのである。
このような合流混合方式を採用することにより、2つの液の混合時間が最短で完了し、系内が均一な状態で反応が進行するため、均一な形状の粉粒が形成される。また、混合後の溶液全体としてみたときの有機還元剤量が低いということは、還元析出する微小球状銀粉の粉粒表面へ吸着残留する有機還元剤量が少なくなる。結果として、濾過して乾燥して得られる微小球状銀粉の付着不純物量を低減化することが可能となるのである。この微小球状銀粉の付着不純物量の低下により、銀ペーストを経て形成される焼結導体の電気抵抗の低減化も図れることになるのである。
更に、硝酸銀水溶液とアンモニア水とを接触反応させて、銀アンミン錯体水溶液を得る際に、硝酸銀濃度が2.6g/l〜48g/lの硝酸銀水溶液を用いて、銀濃度が2g/l〜12g/lの銀アンミン錯体水溶液を得ることが望ましいのである。ここで、硝酸銀水溶液の濃度を規定すると言うことは、硝酸銀水溶液の液量を規定しているのと同義であり、銀アンミン錯体水溶液の銀濃度が2g/l〜12g/lとすることを考えるに、そこに添加するアンモニア水の濃度及び液量が必然的に定まることになるのである。現段階において、明確な技術的な理由は判明していないが、ここで言う硝酸銀濃度が2.6g/l〜48g/lの硝酸銀水溶液を用いることにより、最も良好な製造安定性を示し品質的に安定した微小球状銀粉を得ることが出来るのである。
微小球状銀粉製造方法2: 上述した微小球状銀粉製造方法1では、得られた微小球状銀粉の洗浄方法に関して、特に規定せず定法を採用するものである。しかしながら、微小球状銀粉製造方法1で得られた微小球状銀粉の洗浄方法に工夫を加えることで、微小球状銀粉の粉粒表面に残留する不純物量を更に減少させ、その微小球状銀粉を用いた銀ペーストで形成した回路の導体抵抗の低抵抗化に寄与できるものとなるのである。
このときの洗浄は、水洗浄とアルコール洗浄とを組み合わせて行っても、アルコール洗浄のみを使用しても構わないが、アルコールで洗浄する際の洗浄を強化するのである。即ち、還元析出した微小球状銀粉40gとした場合には、通常100ml程度の純水で洗浄を行い、その後、50ml程度のアルコールで洗浄を行うのである。これに対し、ここでは、アルコール洗浄を行う際に200ml以上という、微小球状銀粉1kgあたりを5L以上の大容量のアルコールで洗浄し、乾燥するのである。
このような洗浄強化による不純物の低減が図れるのも、微小球状銀粉を得る際の銀アンミン錯体水溶液と還元剤との接触反応において、希薄な濃度の反応系を採用し混合後の溶液全体としてみたときの有機還元剤量を低く抑える手法を採用しているからである。
以上に述べてきた微小球状銀粉製造方法により得られた銀粉は、走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAが0.6μm以下という微小球状銀粉であり、しかも良好な分散性をもち、ペースト加工したときの銀粉含有量の調整を容易なものとし、その銀ペーストを用いて描く回路をファインピッチ化することが容易となるのである。また、上述のような製造方法で得られる微小球状銀粉は、導体の低抵抗化の可能な不純物含有量であるという点で大きな特徴を持つのである。
<銀ペーストに用いる極薄板状銀粉の製造方法>
極薄板状銀粉は、以下に述べる製造方法により得られるのである。この製造方法において用いる銀塩のアンミン錯体は周知の技術に従って調製することができる。例えば、銀塩水溶液、好ましくは硝酸銀水溶液とアンモニア水とを混合することによって銀塩のアンミン錯体のスラリーとして得られる。この製造方法においてはこのスラリーをそのまま用いる。
湿式の中和還元法による金属粉末の製造法では、一般的には、ヒドラジン、ハイドロサルファイド、チオ硫酸ソーダ、亜硝酸ソーダ、ホルマリン等の還元剤が多く用いられる。しかしながら、これらの還元剤を、本件発明における極薄板状銀粉の製造に用いると、母液との相性が悪い傾向にあり、還元力が不適合となる場合があり、得られる銀粉が著しく凝集したり、還元が進まないという結果となる。
しかしながら、この極薄板状銀粉の製造方法における還元剤として、水溶性亜硫酸塩、例えば亜硫酸カリウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムあるいは亜硫酸アンモニウム、又はグルコースの水溶液を用いることにより、銀塩のアンミン錯体が還元され、平均厚みが50nm以下の極薄板状銀粒子が生成し、極薄板状銀粉が得られ、しかも凝集を起こしたり、粒度分布がブロードになることがない。
極薄板状銀粉の製造には、銀塩のアンミン錯体を還元する際に保護コロイドとして作用し得るタンパク質、高分子アミノ化合物、ゴム質多糖類及びチオール化合物、例えば、ゼラチン、ニカワ、アルブミン、ポリエチレンアミン、アラビアゴム、チオールカルバミン酸からなる群より選ばれる保護コロイドを添加することが重要である。
一般的には、保護コロイドとして反応液中の疎水コロイドの安定度を保つ親水性コロイドが使われることが多い。このような保護コロイドを使用しない場合には、得られる銀粉が著しく凝集したり、粒度分布にバラツキが生じたりする。また、保護コロイドとして作用し得るタンパク質、高分子アミノ化合物、ゴム質多糖類及びチオール化合物からなる群より選ばれる保護コロイド以外の保護コロイドを用いた場合には、平均厚みが50nm以下の極薄板状銀粒子を含む銀粉を得ることは不可能であるか又は極めて困難である。
保護コロイドとして作用し得るタンパク質、高分子アミノ化合物、ゴム質多糖類及びチオール化合物からなる群より選ばれる保護コロイドは、最初に銀塩のアンミン錯体のスラリーと混合し、更にその混合物と水溶性亜硫酸塩及びグルコースからなる群より選ばれる還元剤の水溶液とを一時に混合してもよく、あるいは最初に水溶性亜硫酸塩及びグルコースからなる群より選ばれる還元剤の水溶液と混合し、更にその混合物と銀塩のアンミン錯体のスラリーとを一時に混合してもよい。又は、上記の保護コロイドと、銀塩のアンミン錯体のスラリーと、還元剤の水溶液とを一時に混合してもよい。
極薄板状銀粉の製造方法においては、保護コロイドを、反応系に存在する該保護コロイド中の水と該スラリー中の水と該還元剤水溶液中の水との合計量1L当たり、保護コロイド粒子の量が2〜5gとなる量で用いる。保護コロイド粒子の量が2g未満である場合や、5gを超える場合には、得られる銀粉は粒状銀粒子と板状銀粒子との混合物となり、またその板状銀粒子の厚みが60nm以上になる傾向がある。
極薄板状銀粉の製造方法においては、銀塩のアンミン錯体を、反応系に存在する該保護コロイド中の水と該スラリー中の水と該還元剤水溶液中の水との合計量1L当たり、銀として計算して50g以下となる量で用いる。銀塩のアンミン錯体の量が、銀として計算して50gを超える場合には、得られる銀粉は凝集銀粒子となる傾向がある。また、板状銀粒子の厚みが60nm以上になる傾向がある。銀塩のアンミン錯体の量が、銀として計算して50gを超えても保護コロイド粒子の量を増加させることにより、得られる銀粉は粒状銀粒子と板状銀粒子との混合物となり、またその板状銀粒子の厚みは60nm以上になる傾向がある。銀塩のアンミン錯体の量が少なくなっても、平均厚みが50nm以下の極薄板状銀粒子を得ることができるが、銀塩のアンミン錯体の量が少なくなるにつれて生産効率が悪くなるので、銀塩のアンミン錯体の量が、銀として計算して10g以上であることが好ましく、20g以上であることが一層好ましい。
極薄板状銀粉の製造方法においては、保護コロイドの存在下で、銀塩のアンミン錯体のスラリーと、還元剤の水溶液とを一時に混合することが重要である。この混合の際に分割して添加したり、あるいは徐々に添加した場合、結晶核が多量に発生し、銀粒子の成長が阻害されるのみならず、目的とする平均厚みが50nm以下の極薄板状銀粒子からなる銀粉が得られない傾向がある。この一時に混合する段階を35〜55℃で実施することが好ましい。
本発明の製造方法においては、上記した諸工程によって生成した極薄板状銀粒子を含む銀粉を洗浄、濾過、乾燥等の常法に従って回収する。以上の工程により、極薄板状銀粒子を含み、平均厚みが50nm以下の極薄板状銀粉を得ることができる。
微小球状銀粉の製造: まず最初に、銀ペーストに用いる微小球状銀粉を製造した。以下、その手順に関して述べる。63.3gの硝酸銀を9.7リットルの純水に溶解させ硝酸銀水溶液を調製し、これに235mlの25wt%濃度アンモニア水を一括で添加して攪拌することにより銀アンミン錯体水溶液を得たのである。
そして、この銀アンミン錯体水溶液を、図4に示した内径13mmの第一流路aに流量1500ml/secで導入し、第二流路bから還元剤を流量1500ml/secで流し合流点mで20℃の温度になるようにして接触させ、微小球状銀粉を還元析出させた。このときに用いた還元剤には、21gのヒドロキノンを10リットルの純水に溶解させたヒドロキノン水溶液を用いた。従って、混合が終了した時点でのヒドロキノン濃度は、約1.04g/lであり、非常に希薄な濃度である。
以上のようにして得られた微小球状銀粉を分取するため、ヌッチェを用いて濾過し、100mlの水と50mlのメタノールとを用いて洗浄し、更に70℃×5時間の乾燥を行い略球形の微小球状銀粉を得た。この微小球状銀粉の平均一次粒径DIAは0.3μmであり、レーザー回折散乱式粒度分布測定によるD10が0.283μm、D50が0.371μm、D90が0.491μm及びDmaxが0.791μmであり、標準偏差は0.06μmであった。更に、D50/DIAで表される凝集度が1.24、比表面積が2.54m/g、結晶子径が7nmであった。
なお、結晶子径の測定には、理学電機株式会社製RINT2000X線回折装置を用い、wilson法(X線回折による結晶子径測定法)により測定した。
極薄板状銀粉の製造: 以下の実施例で用いた極薄板状銀粉は、以下のようにして製造した。
硝酸銀50gを純水300ml中に完全に溶解させ、その溶液にアンモニア水(NH濃度25重量%)46mlを加え、攪拌して硝酸銀のアンミン錯体を形成させ、このアシミン錯体を含むスラリーを得た。更に、純水300mlにゼラチン3gを溶解させたものをこのアンミン錯体を含むスラリーに添加し、攪拌した。
一方、亜硫酸カリウム57gを純水300ml中に溶解させて還元剤水溶液を得た。この還元剤水溶液に上記の硝酸銀のアンミン錯体及びゼラチンを含むスラリーを一時に投入し、温度を40℃に保持しながら150分間還元反応を実施した。生成した銀粉を常法の濾過・洗浄処理・乾燥によって回収した。
得られた極薄板状銀粉の一次粒子の平均厚みが45nm、レーザー回折散乱式粒度分布測定法によるD10が0.6μm、D50が1.3μm、D90が6.5μm及びDmaxが13.0μmであり、比表面積が2.2m/gであった。そして、回収した極薄板状銀粉を走査型電子顕微鏡を用いて観察したが、図2に示したと同様に、生成した粒子の形状は殆どが極薄板状を呈していた。
なお、極薄板状銀粉の粉粒の厚さ(nm)は、電界放射走査型電子顕微鏡(FE−SEM)(日本電子株式会社製のJSM−6330F)を用いて撮影し、その写真に基づいて厚さを測定し、測定した50個の値の平均値を算出した。
銀ペーストの製造: ビスフェノールF型エポキシ樹脂(日本化薬社製:RE−303SL)15.3gと酸無水物系硬化剤(日本化薬社製カヤハードMCD)2.7gと、アミンアダクト型硬化剤(味の素ファインテクノ社製:アミキュアMY−24)0.9gと、粘度調整剤としてα−ターピネオール(ヤスハラケミカル社製)12.9gをパドル型混練機で5分間混練した後、上記微小球状銀粉及び極薄板状銀粉を加え、さらに10分間混練した。そして、得られた混練物を引き続き3本ロールで混練した後、脱泡機(シンキー社製:AR−250)を用いて混練物中に含まれる気泡を除去し、銀ペーストAを得た。このときの銀ペーストA中への微小球状銀粉含有量は141.9g(60.51wt%)、極薄板状銀粉含有量は60.8g(25.93wt%)であった。
得られた銀ペーストAを、スクリーン印刷機を用いて配線幅50μm、配線と配線の間隔を50μmとしアルミナ基板に印刷したところ、配線の断線やニジミが無い良好な印刷性を示した。また、スクリーン印刷機に用いた版を顕微鏡により観察した結果、版に銀粉が全く目詰まりしていない事を確認した。
引き続きスクリーン印刷機を用いて、アルミナ基板上に比抵抗測定用のサンプルとして、縦4cm×横3cmの条件で銀ペーストAを印刷した後、温度180℃の条件で2時間乾燥させた。このようにして得られた乾燥膜の表面抵抗を4探針抵抗測定器(三菱化学社製:ロレスタGP)で測定し、また、乾燥膜の膜厚をデジタル膜厚計で測定し、比抵抗を算出した。その結果、比抵抗は3.59×10−3Ω・cmであった。
微小球状銀粉の製造: ここでの微小球状銀粉の製造は、実施例1と共通し、重複した説明を避けるため、ここでの説明は省略する。
極薄板状銀粉の製造: ここでの極薄板状銀粉の製造は、実施例1と共通し、重複した説明を避けるため、ここでの説明は省略する。
銀ペーストの製造: ビスフェノールF型エポキシ樹脂(日本化薬社製:RE−303SL)12.0gと酸無水物系硬化剤(日本化薬社製カヤハードMCD)2.1gと、アミンアダクト型硬化剤(味の素ファインテクノ社製:アミキュアMY−24)0.7gと、粘度調整剤としてα−ターピネオール(ヤスハラケミカル社製)15.2gをパドル型混練機で5分間混練した後、上記微小球状銀粉及び極薄板状銀粉を加え、さらに10分間混練した。そして、得られた混練物を引き続き3本ロールで混練した後、脱泡機(シンキー社製:AR−250)を用いて混練物中に含まれる気泡を除去し銀ペーストBを得た。このときの銀ペーストB中への微小球状銀粉含有量は133.6g(60.49wt%)、極薄板状銀粉含有量は57.3g(25.93wt%)であった。
この得られた銀ペーストBを、スクリーン印刷機を用いて配線幅50μm、配線間ギャップを50μmとしアルミナ基板に印刷したところ、配線の断線やニジミが無い良好な印刷性を示した。また、スクリーン印刷機に用いた版を顕微鏡により観察した結果、版に銀粉が全く目詰まりしていない事を確認した。
更に、スクリーン印刷機を用いて、アルミナ基板上に比抵抗測定用のサンプルとして、縦4cm×横3cmの条件で銀ペーストBを印刷した後、温度180℃の条件で2時間乾燥させた。このとき得られた乾燥膜の表面抵抗を4探針抵抗測定器(三菱化学社製:ロレスタGP)で測定し、また、乾燥膜の膜厚をデジタル膜厚計で測定し、比抵抗を算出した。その結果、比抵抗は1.74×10−3Ω・cmであった。
比較例
この比較例では、実施例1の混合銀粉を、前記微粒球状銀粉と通常のフレーク銀粉との混合銀粉として、実施例1と同様の樹脂組成物に、実施例1と同様の配合割合で85.00wt%含有させた銀ペーストCを製造し、以下同様の評価を行った。ここで用いたフレーク銀粉は、図3に示した粗粒を含むものであり、その粉体特性はレーザー回折散乱式粒度分布測定法によるD10が3.9μm、D50が11.71μm、D90が33.8μm及びDmaxが74.0μmであり、比表面積が1.00m/gであった。
このようにして得られた銀ペーストDを、スクリーン印刷機を用いて配線幅50μm、配線間ギャップ50μmとしアルミナ基板に印刷したところ、配線回路に印刷ムラによる断線が生じた。そして、スクリーン印刷機に用いたスクリーンを顕微鏡により観察した結果、目詰まりが発生していて。その結果、回路の比抵抗測定を行おうとしたが、比抵抗の測定は不可能であった。
<実施例と比較例との対比>
以上のことから分かるように、実施例に係る極薄板状銀粉と微小球状銀粉との混合銀粉を用いた銀ペーストの場合の方が、低温(180℃)での焼成後の乾燥膜でも実用上支障のない比抵抗が得られる。これに対し、比較例で示したように微小球状銀粉及びフレーク銀粉を用いた銀ペーストでは、ファインピッチ回路の形成に対応した良好なスクリーン印刷が不可能であり、銀ペーストに加工し回路形状を形成し、低温焼成後の乾燥膜での比抵抗が測定できないことが分かるのである。
本件発明に係る銀ペーストは、極薄板状銀粉及び微小球状銀粉により構成される混合銀粉を用いることで、回路形状を形成し乾燥した後の導体の膜密度低下、不純物含有量上昇を招くことなく、内包された微小球状銀粉の低温焼結特性を有効に活用できるものである。その結果、本件発明に係る銀ペーストを用いて得られた焼結導体の焼結温度は150℃〜250℃の範囲に入るものとなるのである。この銀ペースト中に含まれる混合銀粉は非常に高い分散性及び低不純物含有量を備えているため、高品質の低抵抗導体を備える回路基板等の高い生産性を確保できるのである。
微粒球状銀粉の走査型電子顕微鏡像。 極薄板状銀粉の走査型電子顕微鏡像。 従来のフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡像。 銀アンミン錯体水溶液と還元剤との混合概念を表した図。
符号の説明
銀アンミン錯体水溶液
添加剤
a 第一流路
b 第二流路
m 合流点

Claims (7)

  1. フィラーとしての銀粉と樹脂成分と有機溶剤とからなる銀ペーストにおいて、
    前記銀粉は、粉粒形状が略球形であり且つ走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAが0.6μm以下の微小球状銀粉と、一次粒子の平均厚みが50nm以下の極薄板状銀粉とを混合した混合銀粉を用いたことを特徴とした銀ペースト。
  2. 前記微小球状銀粉は、以下のA.〜C.の粉体特性を備えたものである請求項1に記載の銀ペースト。
    A.前記一次粒子の平均粒径DIAと、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50とを用いてD50/DIAで表される凝集度が1.5以下。
    B.比表面積が4.0m/g以下。
    C.結晶子径が10nm以下。
  3. 前記極薄板状銀粉は、湿式法により直接形成されたものである請求項1又は請求項2に記載の銀ペースト。
  4. 前記極薄板状銀粉は、以下のa.及びb.の粉体特性を備えたものである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の銀ペースト。
    a.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が4.0μm以下。
    b.比表面積が3.5m/g以下。
  5. 前記微小球状銀粉と前記極薄板状銀粉との混合割合は、混合銀粉の重量を基準として、当該極薄板状銀粉の含有量が1wt%〜40wt%である請求項1〜請求項4のいずれかに記載の銀ペースト。
  6. 前記樹脂成分は、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ケイ素樹脂、ユリア樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂から選ばれる1種以上を含むものである請求項1〜請求項5のいずれかに記載の銀ペースト。
  7. 銀粉の含有量が80wt%〜93wt%である請求項1〜請求項6のいずれかに記載の銀ペースト。
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