JP2017039991A - 銀コート銅粉とその製造方法、及びそれを用いた導電性ペースト - Google Patents
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Abstract
【課題】高結晶性で、タップ密度が高く、粒径が小さく、低温焼成化と細線化用途の電子材料の配線形成用の銀コート銅粉、大量生産に適した前記銀コート銅粉の製造方法及び前記銀コート銅粉を用いた導電性ペーストの提供。【解決手段】八面体粒子と八面体以外の粒状粒子とが混在した平均粒径0.1〜3.0μmの銅粉表面に、銀の被膜が形成された銀コート銅粉であって、結晶子径/平均粒径が0.10以上で、タップ密度が3.0〜5.0g/cm3である銀コート銅粉。銀の被膜量は銅粉の5〜40質量%であり、八面体以外の粒子が、略球状である銀コート銅粉。銅化合物水溶液とアルカリ金属の水酸化物水溶液と分散剤水溶液とを混合した銅塩溶液に、酸化還元電位が異なる強還元剤、弱還元剤の2種類の還元剤を添加して銅粒子を生成させ、得られた銅粒子を銀塩水溶液中に分散させ、めっきを行い銅粉表面に銀の被膜を形成させる銀コート銅粉の製造方法。【選択図】図1
Description
本発明は、銀コート銅粉とその製造方法、及びそれを用いた導電性ペーストに関し、より詳しくは、電子材料の配線形成の際に低温焼成でも低抵抗となり、細線化に対応できる銀コート銅粉とその製造方法、及びその銀コート銅粉を用いた導電性ペーストに関するものである。
従来から、金属粉末は、導電性ペーストのような電子部品の配線形成材料として、プリント配線、半導体の内部配線、プリント配線板と電子部品との接続等に利用されている。近年、特に太陽電池用電極等の分野で、低温焼成化と配線の細線化に対する需要が高まってきているため、低温焼成でも低抵抗となり、さらには細線化に対応できる導電性ペースト向けの金属粉末が求められている。
このような導電性ペースト向けの金属粉末として、従来は銀粉が用いられてきた。しかし、銀の地金価格が高価であることから、より安価で製造できる銀コート銅粉への代替が活発に検討されている。
300℃以下での低温焼成に用いられる細線用導電性ペースト用銅粉に求められる特性としては、用途及び使用条件にもよるが、結晶性が高いこと、タップ密度が高いこと、粒径が0.2〜3μm程度で小さいことの3点が挙げられる。結晶性が高いと、低温でも焼結しやすく、低抵抗となり、タップ密度が高いと、導電膜中の充填密度が高く、低抵抗となるが、粒径が3μmを超える銅粉では、配線を細線化することが困難となるからである。
300℃以下での低温焼成に用いられる細線用導電性ペースト用銅粉に求められる特性としては、用途及び使用条件にもよるが、結晶性が高いこと、タップ密度が高いこと、粒径が0.2〜3μm程度で小さいことの3点が挙げられる。結晶性が高いと、低温でも焼結しやすく、低抵抗となり、タップ密度が高いと、導電膜中の充填密度が高く、低抵抗となるが、粒径が3μmを超える銅粉では、配線を細線化することが困難となるからである。
例えば、特許文献1には、銅粒子と、該銅粒子を被覆しており且つ合金元素としてリン及びタングステンを含有しているニッケル合金層と、該ニッケル合金層を被覆している銀層とからなる被覆銅粒子が提案され、ニッケル合金の含有率が全被覆銅粉の0.5〜10質量%、リンの含有率がニッケル合金の1〜15質量%、タングステンの含有率がニッケル合金の5〜20質量%で、かつ銀の含有率が全被覆銅粉の4〜15質量%である被覆銅粉が記載されている。この被覆銅粉のタップ密度は4.0g/cm3で高タップ密度であるが、実施例では電解銅粉が使用され、平均粒径が100μm程度と大きいため、この被覆銅粉を用いても配線を細線化することは困難である。
特許文献2では、銅を主成分とする銅微粒子と銅微粒子表面の少なくとも一部を被覆している銀とからなる銀被覆銅微粒子が提案され、平均粒径が10〜100nm、相対標準偏差(標準偏差σ/平均粒径d)が60%以下で、銀の銅に対する割合が0.3〜5質量% である銀被覆銅微粒子が記載されている。この粒子は、粒径が小さく均一なので低温焼成が可能で電子材料の配線形成用として有用であるが、タップ密度が低く、導電膜中の充填密度が低くなるので、抵抗が高くなる傾向がある。
このように、従来は、結晶性が高く、タップ密度も高く、且つ粒径が小さいという3点の要求特性を併せ持つ銀コート銅粉を調製するのが極めて困難であった。そのため、形状や粒径が異なる銀コート銅粉をブレンドすることで、タップ密度を高くし低抵抗化していた。しかしながら、ブレンドする場合は、まず形状や粒径の異なる銅粉を別々の方法で製造しなければならず、製造コストが高くなるという問題がある。そのため、上記の3つの要求特性を満たし、低温焼成化と配線の細線化に適した導電性ペースト向けの銀コート銅粉を工業的に大量生産しうる製造方法の出現が望まれている。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点に鑑み、電子材料の配線形成の際に低温焼成でも低抵抗となり、細線化に対応できる銀コート銅粉とその製造方法、及びその銀コート銅粉を用いた導電性ペーストを提供することにある。
本発明者は、上記目的を解決するため、大量生産に優れる湿式還元法に着目して鋭意研究を重ね、銅塩溶液に対して酸化還元電位の異なる2種類の還元剤を添加・混合して還元反応を行うことで銅粉を合成した後、この銅粉の表面に銀を被覆することで、従来の製造方法では得られなかった高結晶性で粒径が小さく、かつタップ密度を高くしうる銀コート銅粉が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、八面体粒子と八面体以外の粒状粒子とが混在した平均粒径が0.1μm〜3.0μmの銅粉表面に、銀の被膜が形成された銀コート銅粉であって、結晶子径/平均粒径が0.10以上で、タップ密度が3.0g/cm3〜5.0g/cm3であることを特徴とする銀コート銅粉が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、本発明の第1の発明において、銀の被膜量は、前記銅粉の5質量%以上40%質量以下であることを特徴とする銀コート銅粉が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、本発明の第1の発明において、八面体以外の粒状粒子は、形状が略球状であることを特徴とする銀コート銅粉が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、本発明の第1〜3のいずれかの銀コート銅粉をバインダ樹脂に混練させてなる導電性ペーストが提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、銅化合物水溶液とアルカリ金属の水酸化物水溶液と分散剤水溶液とを混合した銅塩溶液に、酸化還元電位が異なる強還元剤、弱還元剤の2種類の還元剤を添加して銅粒子を生成させ、その後、得られた銅粒子を銀塩水溶液中に分散させ、めっきを行うことで銅粉表面に、銀の被膜を形成させる銀コート銅粉の製造方法であって、銅粒子を生成させる工程において、まず、前記銅塩溶液へ前記銅化合物中の銅量に対して0.07当量以上0.5当量以下の強還元剤を添加して反応液とし、該反応液を保持し、次に、該反応液に弱還元剤を添加し、八面体粒子と八面体以外の球状粒子とが混在した銅粒子を生成させることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、本発明の第5の発明において、前記弱還元剤の添加量は、前記銅化合物中の銅量に対して1当量以上7当量以下であることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、本発明の第5または6の発明において、前記反応液は、前記強還元剤添加時と前記弱還元剤添加時の酸化還元電位の差が1.0V以上であることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、本発明の第5〜7のいずれかの発明において、前記強還元剤を添加後の反応液は、10分以上保持することを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、本発明の第5〜8のいずれかの発明において、前記銅化合物は、硫酸銅五水和物であることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、本発明の第5〜9のいずれかの発明において、前記アルカリ金属の水酸化物は、水酸化ナトリウムであることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第11の発明によれば、本発明の第5〜10のいずれかの発明において、前記強還元剤は、ヒドラジン一水和物であることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第12の発明によれば、本発明の第5〜11のいずれかの発明において、前記弱還元剤は、アスコルビン酸であることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第13の発明によれば、本発明の第5〜12のいずれかの発明において、前記分散剤が、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、変性シリコーンオイル系界面活性剤、またはポリエーテル系界面活性剤から選択される少なくとも1種であることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第14の発明によれば、本発明の第5〜13のいずれかの発明において、前記分散剤の添加量が、前記銅化合物中の銅量100%に対して0.1質量%〜10質量%であることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第15の発明によれば、本発明の第5〜14のいずれかの発明において、得られる銀コート銅粉は、結晶子径/平均粒径が0.10以上、タップ密度が3.0g/cm3〜5.0g/cm3で、平均粒径が0.1〜3.0μmであることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
さらに、本発明の第16の発明によれば、本発明の第5〜15のいずれかの発明において、銀の被膜量が、前記銅粉の質量100%に対して5質量%以上40%質量以下であることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
本発明では、硫酸銅など安価で取り扱いが容易な原料を用い、工業的な大量生産に適した水溶液系において還元反応を行って銅粉を得た後、めっきにより銀コートを施すという比較的簡易な方法で銀コート銅粉を製造できる。さらに、本発明の製造方法によれば2種の還元剤を用いた1回の還元反応で、異なる形状と粒径の粒子が混在した銀コート銅粉を得ることができるので、従来のブレンド法よりも生産性よく、低コスト化できる。
得られた銀コート銅粉は、高結晶性で粒径が小さく、タップ密度を高くしうるので、この銀コート銅粉を用いれば、電子材料の配線形成用として好適な導電性ペーストが得られる。この導電性ペーストは、低温焼成による導電膜の形成に適しており、さらには導電膜の細線化にも対応可能である。
得られた銀コート銅粉は、高結晶性で粒径が小さく、タップ密度を高くしうるので、この銀コート銅粉を用いれば、電子材料の配線形成用として好適な導電性ペーストが得られる。この導電性ペーストは、低温焼成による導電膜の形成に適しており、さらには導電膜の細線化にも対応可能である。
以下、本発明に係る銀コート銅粉とその製造方法、及びそれを用いた導電性ペーストの具体的な実施形態を詳細に説明する。なお、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、本発明は以下の実施の形態によってのみ限定されるものではない。
1.(銀コート銅粉)
本発明の銀コート銅粉は、八面体粒子と八面体以外の粒状粒子とが混在した平均粒径が0.1μm〜3.0μmの銅粉表面に、銀の被膜が形成された銀コート銅粉であって、結晶子径/平均粒径が0.10以上で、タップ密度が3.0g/cm3〜5.0g/cm3であることを特徴とする。
本発明の銀コート銅粉は、八面体粒子と八面体以外の粒状粒子とが混在した平均粒径が0.1μm〜3.0μmの銅粉表面に、銀の被膜が形成された銀コート銅粉であって、結晶子径/平均粒径が0.10以上で、タップ密度が3.0g/cm3〜5.0g/cm3であることを特徴とする。
すなわち、本発明に係る銀コート銅粉は、図1,2の写真に示すように、八面体粒子と八面体以外の粒状粒子の混合物であり、高結晶性でタップ密度が高く、特定の範囲に制御された平均粒径を有している。
銀コート銅粉は、八面体粒子と八面体以外の粒状粒子が混在した混合物で、銀被覆前の八面体粒子は単結晶、双晶であるか、粒子に含まれる結晶粒が数十以下の粒子で構成されているため、混合物の結晶性を高める効果を有する。八面体粒子には、八面体を呈した粒子のほか、頂点の一部を切り欠いた切頂八面体の形状を持つ粒子も含まれる。八面体粒子としては、特定の結晶面で区切られ、平滑な面を形成しているのが好ましい。
ただし、図6の写真で示されるような八面体粒子のみでは、銀コート銅粉のタップ密度が向上しない。本発明の銀コート銅粉では、八面体粒子のみではなく八面体以外の粒状粒子が混在するので、タップ密度を高めることができる。
なお粒状粒子は、結晶粒が数十を超えるように集合した大きな粒子であって、形状によって限定されるものではないが、角や凸部がないか、角が少ない多面体、例えば略球状の形状を呈しているものが好ましい。
なお粒状粒子は、結晶粒が数十を超えるように集合した大きな粒子であって、形状によって限定されるものではないが、角や凸部がないか、角が少ない多面体、例えば略球状の形状を呈しているものが好ましい。
本発明に係る銀コート銅粉中に占める八面体粒子の個数比率は、銀コート銅粉個数全体の20%〜80%であるのが好ましい。この比率は例えば走査型電子顕微鏡(SEM)で銀コート銅粉を観察し、この画像から画像処理等の方法で、八面体粒子とそれ以外の粒子を識別して個数比率を計測する方法で求めることができる。
銀コート銅粉中の八面体粒子の個数比率を20%以上とし、後述するように平均粒径と比較して相対的に結晶子径が大きい高結晶性の粒子を含む銅粉とすることが好ましい。銀コート銅粉中の八面体粒子の個数比率が80%を超えると、タップ密度が低下し、この銀コート銅粉を含むペーストを用いて導電膜を形成した時に、導電膜の電気抵抗値が高くなり、所望の値(規格値)を満たさなくなることがある。したがって、銀コート銅粉中に占める八面体粒子の個数比率は、銀コート銅粉個数全体の30%〜70%であるとより好ましい。
本発明に係る銀コート銅粉の平均粒径は0.1μm〜3.0μmであり、0.3μm〜2.5μmであることがより好ましい。平均粒径をこの範囲とすることで、ペースト化したとき、細線化された配線を形成することができる。なお平均粒径は、一定数の銅粉を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察、測定した一次粒子の粒径の平均値である。また一次粒子は、SEM観察像より単位粒子と考えられるものを指し、単位粒子が凝集、結合してできた粒子(二次粒子)を意味するものではない。平均粒径が0.1μm未満だと、粒子が凝集しやすくなるだけでなく、タップ密度も上記した範囲を満たさないことがある。平均粒径が3.0μmを超えると、配線を形成させた時に線幅を狭くすることが難しくなり、配線の細線化に向かない。
本発明に係る銀コート銅粉は、結晶子径/平均粒径が0.10以上となるようにする。ここで結晶子径は、X線回折結果から、Scherrer法を用いて計算することができる。この指標が高いほど各粉末を構成する結晶粒の個数が少ないことから、高結晶性である。結晶子径/平均粒径の値は、上記説明した銀コート銅粉中の八面体粒子の個数比率が銅粉全体の20%〜80%である。結晶子径/平均粒径の上限値は特に限定されないが、八面体粒子と粒状粒子の混合銀コート銅粉では0.40以内の値を示すことが確認されている。好ましい結晶子径/平均粒径の範囲は、0.10〜0.38であり、0.12〜0.35がより好ましい。
本発明に係る銀コート銅粉は、タップ密度が3.0g/cm3〜5.0g/cm3であり、3.3g/cm3〜5.0g/cm3が好ましく、3.5g/cm3〜5.0g/cm3がより好ましい。この範囲であれば、銀コート銅粉を導電性ペーストに用いて配線形成材料の導電膜を形成した時に、導電膜中の銀コート銅粉の充填密度が高くなり、導電膜の電気抵抗値を低下させることができる。タップ密度が3.0g/cm3未満では導電膜中の銀コート銅粉の充填密度が低下し、電気抵抗値が配線形成材料として所望の値(規格値)を満たさなくなることがあるので好ましくない。また、タップ密度が5.0g/cm3を超えるものは、現在のところ製造するのが困難である。
本発明に係る銀コート銅粉は、銀被膜量を、銅粉の5質量%以上40%質量以下とすることが好ましい。5質量%未満では、銀による被覆が不十分となることがあり、場合によっては表面が酸化されて抵抗が高くなることがある。一方で、40質量%を超えるとコストが高くなるため、好ましくない。なお、上記銀被膜量では、表面にコートされる銀の平均厚みが最大でも0.1μm程度であり、銀コート前後で平均粒径、結晶子径、タップ密度が実質的に変化することはない。好ましい銀被膜量は、銅粉の5質量%以上30%質量以下であり、5質量%以上20%質量以下がより好ましい。
2.(銀コート銅粉の製造方法)
本発明の銀コート銅粉の製造方法は、銅化合物水溶液とアルカリ金属の水酸化物水溶液と分散剤水溶液とを混合した銅塩溶液に、酸化還元電位が異なる強還元剤、弱還元剤の2種類の還元剤を添加して銅粒子を生成させ、その後、得られた銅粒子を銀塩水溶液中に分散させ、めっきを行うことで銅粉表面に銀の被膜を形成させる銀コート銅粉の製造方法であって、銅粒子を生成させる工程において、まず、前記銅塩溶液へ前記銅化合物中の銅量に対して0.07当量以上0.5当量以下の強還元剤を添加し、反応させて八面体粒子の核を生成させながら、反応液を保持し八面体粒子を粒成長させ、次に、該反応液に弱還元剤を添加し反応させて八面体粒子の結晶性を高めて、八面体粒子と八面体以外の粒状粒子とが混在した銅粒子を得ることを特徴とする。
本発明の銀コート銅粉の製造方法は、銅化合物水溶液とアルカリ金属の水酸化物水溶液と分散剤水溶液とを混合した銅塩溶液に、酸化還元電位が異なる強還元剤、弱還元剤の2種類の還元剤を添加して銅粒子を生成させ、その後、得られた銅粒子を銀塩水溶液中に分散させ、めっきを行うことで銅粉表面に銀の被膜を形成させる銀コート銅粉の製造方法であって、銅粒子を生成させる工程において、まず、前記銅塩溶液へ前記銅化合物中の銅量に対して0.07当量以上0.5当量以下の強還元剤を添加し、反応させて八面体粒子の核を生成させながら、反応液を保持し八面体粒子を粒成長させ、次に、該反応液に弱還元剤を添加し反応させて八面体粒子の結晶性を高めて、八面体粒子と八面体以外の粒状粒子とが混在した銅粒子を得ることを特徴とする。
すなわち、本発明は、銅化合物水溶液とアルカリ金属の水酸化物水溶液と分散剤水溶液とを混合して銅塩溶液を作製し、上記銅塩溶液へ強還元剤を添加し所定時間保持した後に弱還元剤を添加し銅粒子を生成させ、得られた銅粒子を銀塩水溶液中に分散させ、めっきを行うことで銀コート銅粉を生成させる製造方法であって、酸化還元電位の異なる2種類の還元剤を用いることによって銅粒子を得るようにする。
従来の製造方法では、形状や粒径が異なる銀コート銅粉をブレンドすることで、結晶性が高く、タップ密度が高く、平均粒径が特定の範囲内で小さい銀コート銅粉を製造しようとしていた。しかし、従来は湿式法による一連の操作で銀コート銅粉を製造できなかったが、本出願人は、酸化還元電位の異なる2種類の還元剤を使用するとともに、強還元剤の添加量を適度に制御することで、湿式法による一連の操作で銀コート銅粉の製造を可能とした。
具体的には、銅化合物水溶液とアルカリ金属の水酸化物水溶液と分散剤水溶液とを混合して銅塩溶液を作製し、上記銅塩溶液へ強還元剤を添加し所定時間保持した後に弱還元剤を添加し銅微粒子を生成させ、得られた銅微粒子を銀塩水溶液中に分散させ、めっきを行うことで銀コート銅粉を生成させる。
ここで、強還元剤とは、本実施の形態で用いる2種類の還元剤のうち還元力の強い還元剤であることを意味し、弱還元剤とは、その強還元剤より標準電極電位が高い、すなわち還元力の弱い還元剤であることを意味する。強還元剤を、銅化合物中の銅量に対して0.07当量以上0.5当量以下添加することで、高結晶性でタップ密度の高く、平均粒径が特定の範囲内で小さい銀コート銅粉を得ることができる。
ここで、強還元剤とは、本実施の形態で用いる2種類の還元剤のうち還元力の強い還元剤であることを意味し、弱還元剤とは、その強還元剤より標準電極電位が高い、すなわち還元力の弱い還元剤であることを意味する。強還元剤を、銅化合物中の銅量に対して0.07当量以上0.5当量以下添加することで、高結晶性でタップ密度の高く、平均粒径が特定の範囲内で小さい銀コート銅粉を得ることができる。
以下、本発明に係る銀コート銅粉の製造方法について、より詳細に説明する。
(1)銅塩溶液の調製
まず、銅塩溶液を調製する。出発原料である銅化合物としては、公知の各種銅化合物を使用できるが、硫酸銅五水和物を用いることが好ましい。硫酸銅五水和物は、他の銅化合物よりも安価で、高純度のものが入手しやすいからである。
まず、銅塩溶液を調製する。出発原料である銅化合物としては、公知の各種銅化合物を使用できるが、硫酸銅五水和物を用いることが好ましい。硫酸銅五水和物は、他の銅化合物よりも安価で、高純度のものが入手しやすいからである。
銅塩溶液中の硫酸銅五水和物濃度は、特に限定されないが、100〜2000g/Lとすることが好ましい。銅濃度が低くても粒子の成長が生じて銅粒子を得ることはできるが、100g/L未満では、排水量が増大して高コストになるとともに、生産性を高めることができない。一方で、硫酸銅五水和物の濃度が2000g/Lを越えると、水に対する硫酸銅五水和物の溶解度に近くなり、十分に溶解しない可能性があるため、好ましくない。
アルカリ金属の水酸化物としては、公知の各種水酸化物を使用できるが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを用いることが好ましく、水酸化ナトリウムがより好ましい。これらのアルカリ金属の水酸化物は、入手が容易で、他のアルカリ金属の水酸化物よりも安価である。
アルカリ金属の水酸化物水溶液は、後述する弱還元剤を添加後、弱還元剤の還元反応が十分に進行するpHとなるように、添加量を調整するのが好ましい。具体的には弱還元剤としてアスコルビン酸を用いる場合は、添加量を反応液のpHが3.0以上となるようにすることが好ましい。反応液のpHが3.0未満の場合、弱還元剤であるアスコルビン酸による還元反応が進行しにくい。
アルカリ金属の水酸化物水溶液は、後述する弱還元剤を添加後、弱還元剤の還元反応が十分に進行するpHとなるように、添加量を調整するのが好ましい。具体的には弱還元剤としてアスコルビン酸を用いる場合は、添加量を反応液のpHが3.0以上となるようにすることが好ましい。反応液のpHが3.0未満の場合、弱還元剤であるアスコルビン酸による還元反応が進行しにくい。
本発明では、還元反応により生成した銅粒子が凝集を起こさないように、分散剤の水溶液を使用する。分散剤としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、変性シリコーンオイル系界面活性剤、またはポリエーテル系界面活性剤から選択される少なくとも1種が好ましい。分散剤の添加量としては、銅化合物中の銅量に対して0.01質量%〜10質量%とすることが好ましく、0.05質量%〜3質量%とすることがより好ましい。添加量が0.01質量%未満であると、凝集抑制効果が十分に得られないことがあり、一方で、添加量が10質量%を超えると、凝集抑制効果に対して排水処理等の負荷が増加する。
(2)銅塩溶液と強還元剤の反応
次に、銅塩溶液に強還元剤を添加して反応させる。強還元剤としては、標準電極電位が低く還元力の強い還元剤であり、具体的には、標準電極電位が−1.15Vのヒドラジン、−1.24Vの水素化ホウ素ナトリウム、0.056Vのホルマリン、またはジメチルアミンボラン等を好ましく用いることができる。その中でも、特に還元力が強いヒドラジンおよびその水和物であるヒドラジン一水和物を用いると、多量の核を発生させることができ、平均粒径が小さくなりやすいので、より好ましい。
次に、銅塩溶液に強還元剤を添加して反応させる。強還元剤としては、標準電極電位が低く還元力の強い還元剤であり、具体的には、標準電極電位が−1.15Vのヒドラジン、−1.24Vの水素化ホウ素ナトリウム、0.056Vのホルマリン、またはジメチルアミンボラン等を好ましく用いることができる。その中でも、特に還元力が強いヒドラジンおよびその水和物であるヒドラジン一水和物を用いると、多量の核を発生させることができ、平均粒径が小さくなりやすいので、より好ましい。
強還元剤の添加量は、銅化合物中の銅量に対して0.07当量以上、0.5当量以下とすることが必要であり、強還元剤の添加量がこの範囲から外れると、結晶性の高い八面体粒子と粒状粒子との混合物を得ることができない。強還元剤の添加量は、0.08当量以上、0.4当量以下とすることが好ましく、0.1当量以上、0.3当量以下とすることがより好ましい。
強還元剤の添加量が銅化合物中の銅量に対して0.07当量未満であると、強還元剤を添加した効果が小さく、粒状粒子しか得らない。一方、0.5当量を超えると、強還元剤による核発生と粒成長が急激に起きるため、八面体粒子を構成する結晶粒が細かくなり、結晶性は低くなる。
強還元剤の添加量が銅化合物中の銅量に対して0.07当量未満であると、強還元剤を添加した効果が小さく、粒状粒子しか得らない。一方、0.5当量を超えると、強還元剤による核発生と粒成長が急激に起きるため、八面体粒子を構成する結晶粒が細かくなり、結晶性は低くなる。
反応温度は、30〜80℃が好ましい。反応温度が30℃未満では、粒状粒子しか得られない場合があり、80℃を超えると、八面体粒子を構成する結晶粒が細かくなり、結晶性は低くなることがある。好ましい反応温度は、40〜70℃である。また、強還元剤としてヒドラジンまたはヒドラジン一水和物を用いた場合、還元反応時に発泡する場合があるため、反応液に消泡剤を添加してもよい。
強還元剤添加後の反応液の保持時間は、10分以上とすることが好ましい。保持時間が10分未満の場合、強還元剤による反応と次に添加される弱還元剤との還元反応が同時に起き、還元速度が速くなるため、八面体粒子の結晶性が低くなる。強還元剤添加後の反応液の保持時間の上限については、特に限定されないが、強還元剤による還元反応が終了するまで、例えば120分程度保持すればよい。好ましいのは10〜100分であり、より好ましいのは20〜60分である。
強還元剤添加後の反応液の保持時間は、10分以上とすることが好ましい。保持時間が10分未満の場合、強還元剤による反応と次に添加される弱還元剤との還元反応が同時に起き、還元速度が速くなるため、八面体粒子の結晶性が低くなる。強還元剤添加後の反応液の保持時間の上限については、特に限定されないが、強還元剤による還元反応が終了するまで、例えば120分程度保持すればよい。好ましいのは10〜100分であり、より好ましいのは20〜60分である。
この反応で反応液中に主として結晶性の高い八面体粒子が析出する。本発明に係る銀コート銅粉中に占める八面体粒子の個数比率は、前記のとおり、銀コート銅粉個数全体の20%〜80%とするのが好ましいが、この個数比率は、銅粉の製造時に使用する強還元剤の添加量等により制御される。
(3)弱還元剤の添加による銅微粒子の生成
その後、反応液に強還元剤とは標準電極電位が異なる弱還元剤を添加して銅微粒子を生成させる。用いる弱還元剤は、強還元剤よりも標準電極電位が高く、還元力の弱い還元剤である。弱還元剤としては、標準電極電位が0.058Vのアスコルビン酸、あるいは類似のラクトン構造を持つ有機化合物を用いることが好ましい。アスコルビン酸は還元作用が緩やかであり、このようなラクトン構造を持つ有機化合物を用いれば結晶性の高い銅粉が得られやすい。
その後、反応液に強還元剤とは標準電極電位が異なる弱還元剤を添加して銅微粒子を生成させる。用いる弱還元剤は、強還元剤よりも標準電極電位が高く、還元力の弱い還元剤である。弱還元剤としては、標準電極電位が0.058Vのアスコルビン酸、あるいは類似のラクトン構造を持つ有機化合物を用いることが好ましい。アスコルビン酸は還元作用が緩やかであり、このようなラクトン構造を持つ有機化合物を用いれば結晶性の高い銅粉が得られやすい。
反応液中での強還元剤と弱還元剤の還元力の差が大きいほど、高結晶性の八面体粒子が生成されやすい。還元力の差は酸化還元電位の差として表すことができ、反応液において、強還元剤添加時の酸化還元電位と弱還元剤添加時の酸化還元電位との差が1.0V以上とするのが好ましく、1.2V以上がより好ましい。電位差が1.0V未満では、生成された銅粉の結晶性が低下してしまう。
弱還元剤の添加量は、特に限定されないが、銅化合物中の銅量に対して1当量〜7当量とすることが好ましい。添加量が銅塩溶液中の銅量に対して1当量未満の場合、未還元の銅塩が残留することがあり、7当量より多いとコストが高くなる。
反応温度は、30〜80℃が好ましい。反応温度が30℃未満では、未還元の銅塩が残留する場合があり、80℃を超えると、八面体粒子以外の結晶粒が増えて、タップ密度が低くなることがある。好ましい反応温度は、40〜70℃である。弱還元剤添加後の反応液の保持時間は、特に限定されないが、1時間以上とすることが好ましい。反応液の保持時間が1時間未満の場合、還元反応が終わっておらず、未還元の銅塩が残留するため、好ましくない。弱還元剤添加後の反応液の保持時間の上限は特に限定されないが、弱還元剤による還元反応が終了するまで、例えば5時間以内保持すればよい。好ましいのは1〜4時間であり、より好ましいのは2〜3時間である。
反応液には、必要に応じてpH調整剤、錯化剤、消泡剤等を適宜添加することもできる。これらの添加量も、その目的に応じて適宜調整すればよい。
反応液には、必要に応じてpH調整剤、錯化剤、消泡剤等を適宜添加することもできる。これらの添加量も、その目的に応じて適宜調整すればよい。
(4)銀コート処理
以上のようにして生成させた銅粒子スラリーは、濾過した後、銀塩水溶液へ投入し、例えば還元型無電解めっき法や置換型無電解めっき法を用いて銀コート処理を行う。
以上のようにして生成させた銅粒子スラリーは、濾過した後、銀塩水溶液へ投入し、例えば還元型無電解めっき法や置換型無電解めっき法を用いて銀コート処理を行う。
しかし、銀コート処理は無電解めっき法に限定されることはなく、公知の他の方法で銅粉の表面に銀コート処理を行ってもよい。ただ無電解めっき法で銅粉の表面を銀でコートすれば、比較的低コストで生産性よく粉末表面の酸化が抑えられるとともに、この粉末を用いて導電膜を形成した時に、導電性を高めることができる。
銀塩としては、硝酸銀、酸化銀、炭酸銀、硫酸銀、酢酸銀から選択される少なくとも1種であることが好ましい。特に硝酸銀を用いることが好ましい。硝酸銀を用いる場合は、アンモニアによる錯形成が容易であることから、アンモニア性溶液として銀コート処理するのが好ましい。
銀塩水溶液には、銀コート処理を進めるために、還元型の場合は還元剤の他に、錯化剤、pH調整剤、伝導塩、界面活性剤等の分散剤、光沢剤、結晶調整剤、沈殿防止剤、安定剤等を添加することができる。
還元剤としては、銀の錯イオンは還元できるが銅の錯イオンは還元できない還元力の弱い還元剤を用いるのが好ましく、炭水化物類、多価カルボン酸及びその塩、アルデヒド類等を、より具体的には、ぶどう糖(グルコース)、乳酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、マロン酸、グリコール酸、酒石酸ナトリウムカリウム、ホルマリン等を用いることができる。錯化剤は、銀イオンと錯体を形成させるものであり、上記アンモニアの他には、クエン酸、酒石酸、エチレンジアミン4酢酸、ニトリロ3酢酸等や、エチレンジアミン、グリシン、ヒダントイン、ピロリドン、コハク酸イミド等のN含有化合物、ヒドロキシエチリデン2ホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、メルカプトプロピオン酸、チオグリコール、チオセミカルバジド等を用いることができる。伝導塩としては、硝酸、ホウ酸、リン酸等の無機酸、クエン酸、マレイン酸、酒石酸、フタル酸等の有機酸、またはそれらのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩等を用いることができる。
還元剤としては、銀の錯イオンは還元できるが銅の錯イオンは還元できない還元力の弱い還元剤を用いるのが好ましく、炭水化物類、多価カルボン酸及びその塩、アルデヒド類等を、より具体的には、ぶどう糖(グルコース)、乳酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、マロン酸、グリコール酸、酒石酸ナトリウムカリウム、ホルマリン等を用いることができる。錯化剤は、銀イオンと錯体を形成させるものであり、上記アンモニアの他には、クエン酸、酒石酸、エチレンジアミン4酢酸、ニトリロ3酢酸等や、エチレンジアミン、グリシン、ヒダントイン、ピロリドン、コハク酸イミド等のN含有化合物、ヒドロキシエチリデン2ホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、メルカプトプロピオン酸、チオグリコール、チオセミカルバジド等を用いることができる。伝導塩としては、硝酸、ホウ酸、リン酸等の無機酸、クエン酸、マレイン酸、酒石酸、フタル酸等の有機酸、またはそれらのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩等を用いることができる。
銀コート量としては、前記した通り、銀コート銅粉中の銅の5質量%以上40%質量以下とすることが好ましい。
(5)ろ過、洗浄・乾燥
以上のようにして、銀コート銅粒子スラリーを生成後、その銀コート銅粒子スラリーをろ過し、銀コート銅粉を分離して洗浄し、乾燥する。
以上のようにして、銀コート銅粒子スラリーを生成後、その銀コート銅粒子スラリーをろ過し、銀コート銅粉を分離して洗浄し、乾燥する。
洗浄方法は、特に限定されるものではないが、例えば銀コート銅粒子を水に投入し、撹拌機又は超音波洗浄器を使用して撹拌した後、吸引ろ過機やフィルタープレス等で濾過して回収する方法を用いることができる。この洗浄方法において、水への投入、撹拌洗浄及び濾過からなる操作を、数回繰り返して行うことが好ましい。また、洗浄水としては、銀コート銅粉に対して有害な不純物元素を含有しない水、特に純水を使用することが好ましい。
また銅粉の凝集等を防止するために、洗浄液等に表面処理剤を添加して、洗浄中に銀コート銅粉を表面処理してもよい。例えば、洗浄中にカルボン酸水溶液による処理を追加することができる。表面処理を行った場合は、その後洗浄、ろ過を行い、余剰な表面処理剤を十分に除去するのが好ましい。
また銅粉の凝集等を防止するために、洗浄液等に表面処理剤を添加して、洗浄中に銀コート銅粉を表面処理してもよい。例えば、洗浄中にカルボン酸水溶液による処理を追加することができる。表面処理を行った場合は、その後洗浄、ろ過を行い、余剰な表面処理剤を十分に除去するのが好ましい。
次に、洗浄後の銀コート銅粉を乾燥させて、水分を蒸発させる。乾燥方法は、特に限定されるものではないが、例えば洗浄後の銀コート銅粒子をステンレスバット上に置き、大気オーブン又は真空乾燥機等の市販の乾燥装置を用いて、40℃〜80℃程度の温度で加熱することにより行うことができる。
3.(導電性ペースト)
上記の銀コート銅粉には、バインダ樹脂と溶剤などを混合し混錬して、本発明の導電性ペーストを得ることができる。
上記の銀コート銅粉には、バインダ樹脂と溶剤などを混合し混錬して、本発明の導電性ペーストを得ることができる。
導電性ペーストには、本発明の銀コート銅粉、バインダ樹脂、溶剤のほかに、さらに必要に応じて硬化後の導電性を改善するために酸化防止剤やカップリング剤等の添加剤を配合することができる。
バインダ樹脂の種類は、特に限定されないが、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、エチルセルロース樹脂等を用いることができる。また、溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ターピネオール等の有機溶剤を用いることができる。また、その有機溶剤の量は、特に限定されないが、スクリーン印刷やディスペンサー等の導電膜形成方法に適した粘度となるように、銅粉の平均粒径を考慮して添加量を調整することができる。
バインダ樹脂の種類は、特に限定されないが、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、エチルセルロース樹脂等を用いることができる。また、溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ターピネオール等の有機溶剤を用いることができる。また、その有機溶剤の量は、特に限定されないが、スクリーン印刷やディスペンサー等の導電膜形成方法に適した粘度となるように、銅粉の平均粒径を考慮して添加量を調整することができる。
また、酸化防止剤の種類は、特に限定されないが、例えばヒドロキシカルボン酸等を挙げることができる。より具体的には、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等のヒドロキシカルボン酸が好ましく、銅への吸着力が高いクエン酸又はリンゴ酸が特に好ましい。その他にカップリング剤、粘度調整剤、分散剤、難燃剤、沈降防止剤などを使用することができる。
以下に、本発明の実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(平均粒径)
得られた粒子は、走査型電子顕微鏡(SEM、JEOL,JSM−7100F)を用いて観察し銅粉300個以上の一次粒子の粒径を測長し、その平均値を平均粒径とした。
得られた粒子は、走査型電子顕微鏡(SEM、JEOL,JSM−7100F)を用いて観察し銅粉300個以上の一次粒子の粒径を測長し、その平均値を平均粒径とした。
(タップ密度)
20mLのメスシリンダーに、銅粉20gを入れ、振とう比重測定器((株)蔵持化学器械製作所、KRS−409)を用いて、500回タッピングした。銅粉の重量/タッピング後の体積で求められた値を、タップ密度とした。
20mLのメスシリンダーに、銅粉20gを入れ、振とう比重測定器((株)蔵持化学器械製作所、KRS−409)を用いて、500回タッピングした。銅粉の重量/タッピング後の体積で求められた値を、タップ密度とした。
(結晶子径)
得られた粒子の結晶子径は、X線回折装置(PANalytical、X‘pert PRO)を用いて測定し、このX線回折結果から、Scherrer法を用いて計算した。
得られた粒子の結晶子径は、X線回折装置(PANalytical、X‘pert PRO)を用いて測定し、このX線回折結果から、Scherrer法を用いて計算した。
[実施例1]
硫酸銅五水和物(住友金属鉱山(株)製)25.0gを純水150mLに溶解させ、この水溶液へ、25%水酸化ナトリウム水溶液(関東化学(株)製)30mLと、分散剤であるポリビニルアルコール((株)クラレ製、PVA205)0.06gを純水50mLに溶解させた分散剤水溶液を添加した。さらに、消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液5mLを添加して銅塩溶液とした。上記銅塩溶液を撹拌しながら、40℃で保持した。
引き続き、この水溶液へ、ヒドラジン一水和物(和光純薬工業(株)製)0.25mL(ヒドラジンの還元反応が4電子反応とした場合、硫酸銅五水和物中の銅に対して0.1当量)を純水10mLへ溶解させた強還元剤溶液を投入し、40℃で30分間撹拌しながら保持した。
次に、アスコルビン酸(和光純薬工業(株)製)44g(硫酸銅五水和物中の銅に対して5当量)を純水100mLに溶解させた弱還元剤溶液を投入し、40℃で3時間撹拌しながら保持した。
撹拌保持終了後の反応液を、吸引ろ過機を使用してろ過し、銅粒子を固液分離した。続いて、回収した銅粒子を、硝酸銀(和光純薬工業(株)製)1.0g(銀コート量は、銀コート銅粉中の銅量に対して10質量%)を溶解させた純水200mL中に投入し、40℃で1時間撹拌しながら保持した。
撹拌終了後の反応液を、吸引ろ過機を使用してろ過し、銀コート銅粒子を固液分離した。続いて、回収した銀コート銅粒子を純水200mL中に投入し、そこへ、ステアリン酸エマルジョン(中京油脂(株)製、セロゾール920)0.13gを添加し、15分間撹拌した後、吸引ろ過機でろ過して回収した。回収した銀コート銅粒子を純水200mL中に投入し、15分間の撹拌による洗浄と、吸引ろ過機によるろ過からなる操作を行った。その後、銀コート銅粒子をステンレスバットに移し、真空乾燥機にて60℃で10時間乾燥して銅粉を得た。
この銀コート銅粉のSEM写真(10,000倍)を図1に示す。この銀コート銅粉には、結晶性の高い八面体粒子と粒状粒子とが混在していた。平均粒径を測定すると、0.98μmであった。また、この銀コート銅粉のタップ密度は、3.8g/cm3であった。結晶子径は、0.15μmであり、結晶子径/平均粒径は、0.15であった。結晶子径/平均粒径が0.1以上であるため、十分に高結晶性であり、異なる形状と粒径の粒子が混在しているため、高いタップ密度の銀コート銅粉が得られた。
硫酸銅五水和物(住友金属鉱山(株)製)25.0gを純水150mLに溶解させ、この水溶液へ、25%水酸化ナトリウム水溶液(関東化学(株)製)30mLと、分散剤であるポリビニルアルコール((株)クラレ製、PVA205)0.06gを純水50mLに溶解させた分散剤水溶液を添加した。さらに、消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液5mLを添加して銅塩溶液とした。上記銅塩溶液を撹拌しながら、40℃で保持した。
引き続き、この水溶液へ、ヒドラジン一水和物(和光純薬工業(株)製)0.25mL(ヒドラジンの還元反応が4電子反応とした場合、硫酸銅五水和物中の銅に対して0.1当量)を純水10mLへ溶解させた強還元剤溶液を投入し、40℃で30分間撹拌しながら保持した。
次に、アスコルビン酸(和光純薬工業(株)製)44g(硫酸銅五水和物中の銅に対して5当量)を純水100mLに溶解させた弱還元剤溶液を投入し、40℃で3時間撹拌しながら保持した。
撹拌保持終了後の反応液を、吸引ろ過機を使用してろ過し、銅粒子を固液分離した。続いて、回収した銅粒子を、硝酸銀(和光純薬工業(株)製)1.0g(銀コート量は、銀コート銅粉中の銅量に対して10質量%)を溶解させた純水200mL中に投入し、40℃で1時間撹拌しながら保持した。
撹拌終了後の反応液を、吸引ろ過機を使用してろ過し、銀コート銅粒子を固液分離した。続いて、回収した銀コート銅粒子を純水200mL中に投入し、そこへ、ステアリン酸エマルジョン(中京油脂(株)製、セロゾール920)0.13gを添加し、15分間撹拌した後、吸引ろ過機でろ過して回収した。回収した銀コート銅粒子を純水200mL中に投入し、15分間の撹拌による洗浄と、吸引ろ過機によるろ過からなる操作を行った。その後、銀コート銅粒子をステンレスバットに移し、真空乾燥機にて60℃で10時間乾燥して銅粉を得た。
この銀コート銅粉のSEM写真(10,000倍)を図1に示す。この銀コート銅粉には、結晶性の高い八面体粒子と粒状粒子とが混在していた。平均粒径を測定すると、0.98μmであった。また、この銀コート銅粉のタップ密度は、3.8g/cm3であった。結晶子径は、0.15μmであり、結晶子径/平均粒径は、0.15であった。結晶子径/平均粒径が0.1以上であるため、十分に高結晶性であり、異なる形状と粒径の粒子が混在しているため、高いタップ密度の銀コート銅粉が得られた。
[実施例2]
上記実施例1において、強還元剤であるヒドラジン一水和物の添加量を0.74mL(ヒドラジンの還元反応が4電子反応とした場合、硫酸銅五水和物中の銅に対して0.3当量)としたこと以外は、実施例1と同様にして銀コート銅粉を作製した。
この銀コート銅粉のSEM写真(10,000倍)を図2に示す。この銀コート銅粉には、結晶性の高い八面体粒子と粒状粒子とが混在していた。平均粒径を測定すると、0.42μmであった。また、この銀コート銅粉のタップ密度は、3.5g/cm3であった。結晶子径は、0.15μmであり、結晶子径/平均粒径は、0.36であった。結晶子径/平均粒径が0.1以上であるため、高結晶性であり、異なる形状と粒径の粒子が混在しているため、高いタップ密度の銀コート銅粉が得られた。
上記実施例1において、強還元剤であるヒドラジン一水和物の添加量を0.74mL(ヒドラジンの還元反応が4電子反応とした場合、硫酸銅五水和物中の銅に対して0.3当量)としたこと以外は、実施例1と同様にして銀コート銅粉を作製した。
この銀コート銅粉のSEM写真(10,000倍)を図2に示す。この銀コート銅粉には、結晶性の高い八面体粒子と粒状粒子とが混在していた。平均粒径を測定すると、0.42μmであった。また、この銀コート銅粉のタップ密度は、3.5g/cm3であった。結晶子径は、0.15μmであり、結晶子径/平均粒径は、0.36であった。結晶子径/平均粒径が0.1以上であるため、高結晶性であり、異なる形状と粒径の粒子が混在しているため、高いタップ密度の銀コート銅粉が得られた。
[比較例1]
上記実施例1において、強還元剤であるヒドラジン一水和物の添加量を0.12mL(ヒドラジンの還元反応が4電子反応とした場合、硫酸銅五水和物中の銅に対して0.05当量)としたこと以外は、実施例1と同様にして銀コート銅粉を作製した。
この銀コート銅粉のSEM写真(10,000倍)を図3に示す。この銀コート銅粉は、粒状粒子のみであった。平均粒径を測定すると、1.85μmであり、この銀コート銅粉のタップ密度は、2.4g/cm3であった。結晶子径は、0.10μmであり、結晶子径/平均粒径は、0.05であった。結晶子径/平均粒径が0.1未満であるため、高結晶性ではなく、また単一形状および粒径の粒子のみであるため、タップ密度が低くなった。
上記実施例1において、強還元剤であるヒドラジン一水和物の添加量を0.12mL(ヒドラジンの還元反応が4電子反応とした場合、硫酸銅五水和物中の銅に対して0.05当量)としたこと以外は、実施例1と同様にして銀コート銅粉を作製した。
この銀コート銅粉のSEM写真(10,000倍)を図3に示す。この銀コート銅粉は、粒状粒子のみであった。平均粒径を測定すると、1.85μmであり、この銀コート銅粉のタップ密度は、2.4g/cm3であった。結晶子径は、0.10μmであり、結晶子径/平均粒径は、0.05であった。結晶子径/平均粒径が0.1未満であるため、高結晶性ではなく、また単一形状および粒径の粒子のみであるため、タップ密度が低くなった。
[比較例2]
上記実施例1において、強還元剤であるヒドラジン一水和物の添加量を2.5mL(ヒドラジンの還元反応が4電子反応とした場合、硫酸銅五水和物中の銅に対して1.0当量)としたこと以外は、実施例1と同様にして銀コート銅粉を作製した。
この銀コート銅粉のSEM写真(10,000倍)を図4に示す。この銀コート銅粉は、粒状粒子のみであることがわかる。平均粒径を測定すると、0.13μmであった。また、この銅粉のタップ密度は、0.7g/cm3であった。結晶子径は、0.02μmであり、結晶子径/平均粒径は、0.15であった。結晶子径/平均粒径が0.1以上であるため高結晶性であるが、平均粒径が小さく単一形状の粒子のみであるためタップ密度が低く、導電性ペースト用銅粉としては好ましくない。
上記実施例1において、強還元剤であるヒドラジン一水和物の添加量を2.5mL(ヒドラジンの還元反応が4電子反応とした場合、硫酸銅五水和物中の銅に対して1.0当量)としたこと以外は、実施例1と同様にして銀コート銅粉を作製した。
この銀コート銅粉のSEM写真(10,000倍)を図4に示す。この銀コート銅粉は、粒状粒子のみであることがわかる。平均粒径を測定すると、0.13μmであった。また、この銅粉のタップ密度は、0.7g/cm3であった。結晶子径は、0.02μmであり、結晶子径/平均粒径は、0.15であった。結晶子径/平均粒径が0.1以上であるため高結晶性であるが、平均粒径が小さく単一形状の粒子のみであるためタップ密度が低く、導電性ペースト用銅粉としては好ましくない。
[比較例3]
上記実施例1において、強還元剤であるヒドラジン一水和物を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして銀コート銅粉を作製した。
この銀コート銅粉のSEM写真(10,000倍)を図5に示す。この銀コート銅粉は、粒状粒子のみであった。平均粒径を測定すると、1.76μmであり、この銀コート銅粉のタップ密度は、2.6g/cm3であった。結晶子径は、0.08μmであり、結晶子径/平均粒径は、0.05である。結晶子径/平均粒径が0.1未満であるため、高結晶性ではなく、また単一形状で比較的粒径の揃った粒子のみであるため、タップ密度が低くなった。
上記実施例1において、強還元剤であるヒドラジン一水和物を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして銀コート銅粉を作製した。
この銀コート銅粉のSEM写真(10,000倍)を図5に示す。この銀コート銅粉は、粒状粒子のみであった。平均粒径を測定すると、1.76μmであり、この銀コート銅粉のタップ密度は、2.6g/cm3であった。結晶子径は、0.08μmであり、結晶子径/平均粒径は、0.05である。結晶子径/平均粒径が0.1未満であるため、高結晶性ではなく、また単一形状で比較的粒径の揃った粒子のみであるため、タップ密度が低くなった。
本発明の銀コート銅粉は、導電性ペーストのような電子部品の配線形成材料として、プリント配線、半導体の内部配線、プリント配線板と電子部品との接続等に利用できる。近年、特に太陽電池用電極等の分野で、低温焼成化と配線の細線化に対する需要が高まってきているが、低温焼成でも低抵抗となり、細線化に対応できる導電性ペーストとして有用である。
Claims (16)
- 八面体粒子と八面体以外の粒状粒子とが混在した平均粒径0.1μm〜3.0μmの銅粉表面に、銀の被膜が形成された銀コート銅粉であって、
結晶子径/平均粒径が0.10以上で、タップ密度が3.0g/cm3〜5.0g/cm3であることを特徴とする銀コート銅粉。 - 銀の被膜量は、前記銅粉の5質量%以上40%質量以下であることを特徴とする請求項1に記載の銀コート銅粉。
- 八面体以外の粒状粒子は、形状が略球状であることを特徴とする請求項1に記載の銀コート銅粉。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の銀コート銅粉をバインダ樹脂に混練させてなる導電性ペースト。
- 銅化合物水溶液とアルカリ金属の水酸化物水溶液と分散剤水溶液とを混合した銅塩溶液に、酸化還元電位が異なる強還元剤、弱還元剤の2種類の還元剤を添加して銅粒子を生成させ、その後、得られた銅粒子を銀塩水溶液中に分散させ、めっきを行うことで銅粉表面に銀の被膜を形成させる銀コート銅粉の製造方法であって、
銅粒子を生成させる工程において、まず、前記銅塩溶液へ前記銅化合物中の銅量に対して0.07当量以上0.5当量以下の強還元剤を添加し、反応させて八面体粒子の核を生成させながら、反応液を保持し八面体粒子を粒成長させ、次に、該反応液に弱還元剤を添加し反応させて八面体粒子の結晶性を高めて、八面体粒子と八面体以外の粒状粒子とが混在した銅粒子を得ることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法。 - 前記弱還元剤の添加量は、前記銅化合物中の銅量に対して1当量以上7当量以下であることを特徴とする請求項5に記載の銀コート銅粉の製造方法。
- 前記反応液は、前記強還元剤添加時と前記弱還元剤添加時の酸化還元電位の差が1.0V以上であることを特徴とする請求項5または6に記載の銀コート銅粉の製造方法。
- 前記反応液は、強還元剤を添加した後10分以上保持することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の銀コート銅粉の製造方法。
- 前記銅化合物は、硫酸銅五水和物であることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の銀コート銅粉の製造方法。
- 前記アルカリ金属の水酸化物は、水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載の銀コート銅粉の製造方法。
- 前記強還元剤は、ヒドラジン一水和物であることを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項に記載の銀コート銅粉の製造方法。
- 前記弱還元剤は、アスコルビン酸であることを特徴とする請求項5〜11のいずれか1項に記載の銀コート銅粉の製造方法。
- 前記分散剤が、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、変性シリコーンオイル系界面活性剤、またはポリエーテル系界面活性剤から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項5〜12のいずれか1項に記載の銀コート銅粉の製造方法。
- 前記分散剤の添加量が、前記銅化合物中の銅量に対して0.1質量%〜10質量%であることを特徴とする請求項5〜13のいずれか1項に記載の銀コート銅粉の製造方法。
- 得られる銀コート銅粉は、平均粒径が0.1〜3.0μmで、結晶子径/平均粒径が0.10以上、タップ密度が3.0g/cm3〜5.0g/cm3であることを特徴とする請求項5〜14のいずれか1項に記載の銀コート銅粉の製造方法。
- 銀の被膜量は、前記銅粉の5質量%以上40%質量以下であることを特徴とする請求項5〜15のいずれか1項に記載の銀コート銅粉の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015163957A JP2017039991A (ja) | 2015-08-21 | 2015-08-21 | 銀コート銅粉とその製造方法、及びそれを用いた導電性ペースト |
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JP2015163957A JP2017039991A (ja) | 2015-08-21 | 2015-08-21 | 銀コート銅粉とその製造方法、及びそれを用いた導電性ペースト |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107186222A (zh) * | 2017-05-11 | 2017-09-22 | 佛山实瑞先导材料研究院(普通合伙) | 一种超声液相还原制备纳米铜的方法 |
CN108080651A (zh) * | 2017-12-14 | 2018-05-29 | 湖南兴威新材料有限公司 | 电子浆料用纳米银包铜粉的制备方法 |
CN109807319A (zh) * | 2019-01-26 | 2019-05-28 | 北京工业大学 | 铜化学包覆铝粉的净化处理 |
CN115502394A (zh) * | 2022-09-23 | 2022-12-23 | 昆明贵研新材料科技有限公司 | 一种镀银铜微米片的制备方法 |
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2015
- 2015-08-21 JP JP2015163957A patent/JP2017039991A/ja active Pending
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