JP2006298178A - 車両の速度制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両の車体速度を自動制御する車両の速度制御装置において、車体速度の自動制御の開始に必要となる運転者の操作をより簡易とすることができるものの提供。
【解決手段】 この装置は、アクセルペダルによる加速要求操作の解除操作(ON→OFF)、或いは、ブレーキペダルBPによる減速要求操作の解除操作(ON→OFF)がなされたことにより、運転者が車体速度の維持を要求しているものと判定して「車体速度の維持要求操作」を検出し(時刻t1)、同検出時点での車体速度Vsoを「要求維持車速Vref」として記憶する。そして、「車体速度の維持要求操作」の検出後において車両が降坂路上にあると判定すると(時刻t2)、ブレーキ液圧Pwをフィードバック制御して車体速度Vsoが上記要求維持車速Vrefに維持されるように同車体速度Vsoの自動制御(降坂路速度制御)を開始・実行する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両の車体速度を自動制御する車両の速度制御装置に関する。
従来より、この種の車両の速度制御装置が知られている。例えば、下記特許文献1に記載の走行制御装置は、自動走行スイッチが運転者により操作された(オンされた)ことにより同運転者による車体速度の維持要求操作を検出し、車体速度を目標車速に維持するように自動制御するようになっている。
特開2002−089314号公報
上記文献に記載の装置では、車体速度の自動制御を開始させるために、運転者が自動走行スイッチを操作する必要がある。換言すれば、運転者が車体速度の自動制御の開始を要求する場合(即ち、車体速度の維持要求操作を行う場合)、運転者は、アクセルペダル・ブレーキペダル等の「車速変更用操作部材」以外の部材の操作を要求される。この結果、運転者の操作が煩雑になるという問題がある。
本発明は係る要求に対処するためになされたものであって、その目的は、車両の車体速度を自動制御する車両の速度制御装置において、車体速度の自動制御の開始に必要となる運転者の操作をより簡易とすることができるものを提供することにある。
本発明に係る車両の速度制御装置は、車速維持要求操作検出手段と、記憶手段と、車速自動制御手段とを備えている。以下、これらの作用を順に説明する。
先ず、車速維持要求操作検出手段は、車両の車体速度を変更するために操作される車速変更用操作部材に対する運転者による操作に基づいて、同運転者による同車体速度の維持要求操作を検出する。ここで、「車速変更用操作部材」とは、一般には、アクセルペダル、ブレーキペダルである。また、車体速度を変更(加速、或いは減速)するためにジョイスティックが操作される構成が採用された車両においては、ジョイスティックが「車速変更用操作部材」に対応する。
上記車速維持要求操作検出手段によれば、運転者による上記「車速変更用操作部材」の操作に基づいて同運転者による車体速度の維持要求操作が検出される。従って、運転者は、アクセルペダル・ブレーキペダル等の「車速変更用操作部材」以外の部材の操作を行うことなく車体速度の自動制御の開始を要求することができる。
記憶手段は、前記車速維持要求操作検出手段により前記車体速度の維持要求操作が検出された時点での車体速度を要求維持車速として記憶する。これにより、運転者が車体速度の自動制御の開始を要求した時点での車体速度が要求維持車速として記憶される。
車速自動制御手段は、前記車速維持要求操作検出手段により前記車体速度の維持要求操作が検出された場合、前記車体速度を前記要求維持車速に維持するように自動制御する。車速自動制御手段は、車体速度を要求維持車速に維持するため、運転者によるアクセルペダル・ブレーキペダル等の「車速変更用操作部材」の操作とは独立して、ブレーキ液圧等の制御により制動力を制御し、及び/又は、スロットル弁開度等の制御により駆動力を制御する。
以上のことから、上記構成によれば、運転者は、上述した自動走行スイッチ等の「車速変更用操作部材以外の部材」の操作を行うことなく車体速度の自動制御の開始を要求することができる。従って、車体速度の自動制御の開始に必要となる運転者の操作をより簡易とすることができる。
また、車体速度の維持要求操作が検出された時点での車体速度が要求維持車速として記憶され、車体速度が同要求維持車速に維持されるように自動制御される。従って、運転者は、アクセルペダル・ブレーキペダル等の「車速変更用操作部材」を操作して車体速度を所望の速度に調整し、且つ、車体速度が所望の速度に調整された時点で現在操作しているその「車速変更用操作部材」に対して上記「車体速度の維持要求操作」に対応する操作を実行することで、車体速度を所望の速度に維持することができる。
なお、車速自動制御手段は、上記「車体速度の維持要求操作」が検出された後、直ちに上記車体速度の自動制御を開始してもよいし、「車体速度の維持要求操作」が検出された後であって、且つ、所定の条件が成立した後に同自動制御を開始してもよい。
この場合、前記車速維持要求操作検出手段は、前記車両を加速するために操作される前記車速変更用操作部材としての加速用操作部材に対する前記運転者による加速要求操作が解除されたことにより、同運転者による同車体速度の維持要求操作を検出するように構成されることが好適である。ここで、加速用操作部材とは、例えば、アクセルペダル、上述したジョイスティック等である。
一般に、運転者は、アクセルペダル等の加速用操作部材を操作している状態から同加速用操作部材の操作を解除(開放)する場合、車体速度が同加速用操作部材の操作が解除された時点での値に維持されることを希望している場合が多い。従って、上記のように、加速用操作部材に対する運転者による加速要求操作の解除操作を上記「車体速度の維持要求操作」として使用すれば、運転者による車速維持要求があったことを簡易、且つ確実に検出することができる。
また、前記車速維持要求操作検出手段は、前記車両を減速するために操作される前記車速変更用操作部材としての減速用操作部材に対する前記運転者による減速要求操作が解除されたことにより、同運転者による同車体速度の維持要求操作を検出するように構成されると好ましい。ここで、減速用操作部材とは、例えば、ブレーキペダル、上述したジョイスティック等である。
上述した加速用操作部材の解除操作の場合と同様、運転者は、ブレーキペダル等の減速用操作部材を操作している状態から同減速用操作部材の操作を解除(開放)する場合、車体速度が同減速用操作部材の操作が解除された時点での値に維持されることを希望している場合が多い。従って、上記のように、減速用操作部材に対する運転者による減速要求操作の解除操作を上記「車体速度の維持要求操作」として使用しても、運転者による車速維持要求があったことを簡易、且つ確実に検出することができる。
更には、加速用操作部材、及び減速用操作部材の操作状態が、加速用操作部材と減速用操作部材の少なくとも一つが操作されている状態から加速用操作部材と減速用操作部材とが共に操作されていない状態に変化することにより、上記「車体速度の維持要求操作」が検出されるように構成してもよい。
上記本発明に係る速度制御装置においては、前記車両が降坂路上にあるか否かを判定する降坂路判定手段を更に備え、前記車速自動制御手段は、前記車速維持要求操作検出手段により前記車体速度の維持要求操作が検出された場合であって、且つ、前記降坂路判定手段により前記車両が降坂路上にあると判定されたとき、前記車体速度を自動制御するように構成されることが好適である。
一般に、車両が降坂路上にある場合、車体速度を一定に維持するために運転者は上記減速用操作部材を継続的に操作する必要がある。換言すれば、車両が降坂路上にある場合、車体速度を一定に維持する上記自動制御の要求の程度が非常に高い。即ち、上記構成によれば、車両が降坂路上にあって上記自動制御の要求の程度が非常に高い場合に上記自動制御が確実に実行され得る。
この場合、前記降坂路判定手段は、前記運転者による前記車速変更用操作部材の操作がなされておらず、且つ、前記車体速度から前記要求維持車速を減じた値が所定値よりも大きくなったとき、前記車両が降坂路上にあると判定するように構成されることが好適である。
車両が降坂路上を走行している場合(下っている場合)、車両に働く重力に起因して加速方向の力が車両に働く。従って、この場合、加速用操作部材と減速用操作部材とが共に操作されていない状態(即ち、車速変更用操作部材の操作がなされていない状態)において車両は徐々に加速していく。
従って、車両が降坂路上を走行している場合において運転者が上記「車体速度の維持要求操作」を実行すると、その後において(且つ、上記自動制御開始前において)車体速度は上記要求維持車速から徐々に増加していく。即ち、上記のように構成すれば、傾斜センサ等の路面の傾斜を物理的に検出するセンサを用いることなく車両が降坂路上にあることを判定することができる。
また、上記本発明に係る速度制御装置においては、前記車両が登坂路上にあるか否かを判定する登坂路判定手段を更に備え、前記車速自動制御手段は、前記車速維持要求操作検出手段により前記車体速度の維持要求操作が検出された場合であって、且つ、前記登坂路判定手段により前記車両が登坂路上にあると判定されたとき、前記車体速度を自動制御するように構成されることが好適である。
上述した降坂路の場合と同様、一般に、車両が登坂路上にある場合、車体速度を一定に維持するために運転者は上記加速用操作部材を継続的に操作する必要がある。換言すれば、車両が登坂路上にある場合、車体速度を一定に維持する上記自動制御の要求の程度が非常に高い。即ち、上記構成によれば、車両が登坂路上にあって上記自動制御の要求の程度が非常に高い場合に上記自動制御が確実に実行され得る。
この場合、前記登坂路判定手段は、前記運転者による前記車速変更用操作部材の操作がなされておらず、且つ、前記要求維持車速から前記車体速度を減じた値が所定値よりも大きくなったとき、前記車両が登坂路上にあると判定するように構成されることが好適である。
車両が登坂路上を走行している場合(上っている場合)、車両に働く重力に起因して減速方向の力が車両に働く。従って、この場合、加速用操作部材と減速用操作部材とが共に操作されていない状態(即ち、車速変更用操作部材の操作がなされていない状態)において車両は徐々に減速していく。
従って、車両が登坂路上を走行している場合において運転者が上記「車体速度の維持要求操作」を実行すると、その後において(且つ、上記自動制御開始前において)車体速度は上記要求維持車速から徐々に減少していく。即ち、上記のように構成すれば、傾斜センサ等の路面の傾斜を物理的に検出するセンサを用いることなく車両が登坂路上にあることを判定することができる。
また、上記本発明に係る速度制御装置においては、前記車両の旋回状態を取得する旋回状態取得手段と、前記取得された前記車両の旋回状態に応じて前記要求維持車速を変更する要求維持車速変更手段とを更に備えることが好適である。
ここにおいて、旋回状態取得手段は、例えば、路車間通信により得られる道路の曲がり具合(例えば、半径等)に関する情報、GPSから得られる道路の曲がり具合(例えば、半径等)に関する情報、運転者により操作されるステアリングの角度等に基づいて車両の旋回状態を取得する。
例えば、降坂路等を走行中において上記自動制御が実行されていて車体速度が上記要求維持車速で一定に維持されている場合において、車両がコーナーに進入する場合等、車両が旋回を開始する場合を考える。この場合、車両には遠心力が作用して同車両が不安定になり易くなる。従って、旋回の程度が大きくて(具体的には、旋回半径が小さくて)大きな遠心力が車両に作用する場合、上記要求維持車速を小さくすることが車両の安定性を確保する上で好ましいと考えられる。
以上のことから、上記のように、車両の旋回状態に応じて要求維持車速を変更するように構成すれば、例えば、旋回半径が所定値以下となった場合に要求維持車速を現時点での値よりも小さくすることができる。この結果、自動制御中(或いは、自動制御開始前)において車両がコーナーに進入する場合等においてその後における車両の安定性が確保され易くなる。
また、上記本発明に係る速度制御装置においては、前記車両が走行している路面の斜度を取得する斜度取得手段と、前記取得された路面の斜度に応じて前記要求維持車速を変更する要求維持車速変更手段とを更に備えることが好適である。
ここにおいて、斜度取得手段は、例えば、路車間通信により得られる道路の斜度(勾配)に関する情報、GPSから得られる道路の斜度(勾配)に関する情報、車体の前後加速度センサから得られる車体前後加速度と車輪速度から得られる車体前後加速度の差等に基づいて路面の斜度を取得する。
例えば、降坂路等を走行中において上記自動制御が実行されていて車体速度が上記要求維持車速で一定に維持されている場合において、路面の斜度が過度に大きくなる場合を考える。この場合、上記要求維持車速を小さくすることが車両の安定性を確保する上で好ましいと考えられる。
以上のことから、上記のように、路面の斜度に応じて要求維持車速を変更するように構成すれば、例えば、路面の斜度が所定の程度以上となった場合に要求維持車速を現時点での値よりも小さくすることができる。この結果、自動制御中(或いは、自動制御開始前)において路面の斜度が過度に大きくなる場合等においてその後における車両の安定性が確保され易くなる。
また、上記本発明に係る速度制御装置においては、前記車両が走行している路面が特定の状態にあるか否かを判定する路面状態判定手段を更に備え、前記車速自動制御手段は、前記車速維持要求操作検出手段により前記車体速度の維持要求操作が検出された場合であって、且つ、前記路面状態判定手段により前記車両が走行している路面が前記特定の状態にあると判定されたとき、前記車体速度を自動制御するように構成されることが好適である。
ここにおいて、前記特定の状態としては、例えば、所定の低μ路の状態、所定の悪路の状態等が挙げられる。また、路面状態判定手段は、例えば、路車間通信により得られる路面の状態、外気温センサの出力等に基づいて路面が特定の状態にあるか否かを判定する。
一般に、車両が氷上路等の低μ路、凹凸の大きい悪路等を走行している場合、車体速度を一定に維持する上記自動制御の要求の程度が高い傾向がある。即ち、上記構成によれば、車両が走行している路面が低μ路、悪路等のような特定の状態にあって上記自動制御の要求の程度が非常に高い場合に上記自動制御が確実に実行され得る。
加えて、上記本発明に係る速度制御装置においては、前記車速自動制御手段は、前記車体速度の自動制御実行中において、前記車速変更用操作部材に対する前記運転者による操作が検出されたとき、前記車体速度の自動制御を終了するように構成されることが好適である。
これによれば、上記自動制御が実行されている場合において運転者がアクセルペダル・ブレーキペダル等の「車速変更用操作部材」を操作すると、同自動制御が終了する。この結果、運転者は、現在操作している「車速変更用操作部材」をその後において継続的に操作することで車体速度を新たな所望の速度に調整し直すことができる。
そして、車体速度が上記新たな所望の速度に調整された時点で現在操作しているその「車速変更用操作部材」に対して上記「車体速度の維持要求操作」に対応する操作を再び実行することで、車体速度を上記新たな所望の速度に維持することができる。
換言すれば、運転者は、アクセルペダル・ブレーキペダル等の「車速変更用操作部材」を操作するのみで、自動制御中において維持される車体速度(即ち、上記要求維持車速)を所望の値に自由に設定・変更していくことができる。
以下、本発明による車両の速度制御装置の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る速度制御装置10を搭載した車両の概略構成を示している。この車両は、前2輪が駆動輪である前輪駆動方式の車両である。
この速度制御装置10は、駆動力を発生するとともに同駆動力を駆動輪FL,FR,RL,RRにそれぞれ伝達する駆動力伝達機構部20と、車輪にブレーキ液圧による制動力を発生させるためのブレーキ液圧制御装置30と、各種センサ等から構成されるセンサ部40と、電気制御装置50とを含んで構成されている。
駆動力伝達機構部20は、駆動力を発生するエンジン21と、同エンジン21の吸気管21a内に配置されるとともに吸気通路の開口断面積を可変とするスロットル弁THの開度(スロットル弁開度TA)を制御するDCモータからなるスロットル弁アクチュエータ22と、エンジン21の図示しない吸気ポート近傍に燃料を噴射するインジェクタを含む燃料噴射装置23を備える。
また、駆動力伝達機構部20は、エンジン21の出力軸に入力軸が接続された変速機24と、変速機24の出力軸と連結されエンジン21の駆動力を適宜分配して前輪FL,FRにそれぞれ伝達する前輪側ディファレンシャル25とを含んで構成されている。
ブレーキ液圧制御装置30は、その概略構成を表す図2に示すように、ブレーキペダルBPの操作力に応じたブレーキ液圧を発生するブレーキ液圧発生部32と、車輪RR,FL,FR,RLにそれぞれ配置されたホイールシリンダWrr,Wfl,Wfr,Wrlに供給するブレーキ液圧をそれぞれ調整可能なRRブレーキ液圧調整部33,FLブレーキ液圧調整部34,FRブレーキ液圧調整部35,RLブレーキ液圧調整部36と、還流ブレーキ液供給部37とを含んで構成されている。
ブレーキ液圧発生部32は、ブレーキペダルBPの作動により応動するバキュームブースタVBと、同バキュームブースタVBに連結されたマスタシリンダMCとから構成されている。バキュームブースタVBは、エンジン21の吸気管内の空気圧力(負圧)を利用してブレーキペダルBPの操作力を所定の割合で助勢し同助勢された操作力をマスタシリンダMCに伝達するようになっている。
マスタシリンダMCは、第1ポート、及び第2ポートからなる2系統の出力ポートを有していて、リザーバRSからのブレーキ液の供給を受けて、前記助勢された操作力に応じた第1マスタシリンダ液圧Pmを第1ポートから発生するようになっているとともに、同第1マスタシリンダ液圧と略同一の液圧である前記助勢された操作力に応じた第2マスタシリンダ液圧Pmを第2ポートから発生するようになっている。
これらマスタシリンダMC及びバキュームブースタVBの構成及び作動は周知であるので、ここではそれらの詳細な説明を省略する。このようにして、マスタシリンダMC及びバキュームブースタVB(ブレーキ液圧発生手段)は、ブレーキペダルBPの操作力に応じた第1マスタシリンダ液圧及び第2マスタシリンダ液圧をそれぞれ発生するようになっている。
マスタシリンダMCの第1ポートと、RRブレーキ液圧調整部33の上流部及びFLブレーキ液圧調整部34の上流部の各々との間には、常開リニア電磁弁PC1が介装されている。同様に、マスタシリンダMCの第2ポートと、FRブレーキ液圧調整部35の上流部及びRLブレーキ液圧調整部36の上流部の各々との間には、常開リニア電磁弁PC2が介装されている。係る常開リニア電磁弁PC1,PC2の詳細については後述する。
RRブレーキ液圧調整部33は、2ポート2位置切換型の常開電磁開閉弁である増圧弁PUrrと、2ポート2位置切換型の常閉電磁開閉弁である減圧弁PDrrとから構成されている。増圧弁PUrrは、RRブレーキ液圧調整部33の上流部と後述するホイールシリンダWrrとを連通、或いは遮断できるようになっている。減圧弁PDrrは、ホイールシリンダWrrとリザーバRS1とを連通、或いは遮断できるようになっている。この結果、増圧弁PUrr、及び減圧弁PDrrを制御することでホイールシリンダWrr内のブレーキ液圧(ホイールシリンダ液圧Pwrr)が増圧・保持・減圧され得るようになっている。
加えて、増圧弁PUrrにはブレーキ液のホイールシリンダWrr側からRRブレーキ液圧調整部33の上流部への一方向の流れのみを許容するチェック弁CV1が並列に配設されていて、これにより、操作されているブレーキペダルBPが開放されたときホイールシリンダ液圧Pwrrが迅速に減圧されるようになっている。
同様に、FLブレーキ液圧調整部34,FRブレーキ液圧調整部35、RLブレーキ液圧調整部36は、それぞれ、増圧弁PUfl及び減圧弁PDfl,増圧弁PUfr及び減圧弁PDfr,増圧弁PUrl及び減圧弁PDrlから構成されており、これらの増圧弁及び減圧弁が制御されることにより、ホイールシリンダWfl,ホイールシリンダWfr及びホイールシリンダWrl内のブレーキ液圧(ホイールシリンダ液圧Pwfl,Pwfr,Pwrl)をそれぞれ増圧、保持、減圧できるようになっている。また、増圧弁PUfl,PUfr及びPUrlの各々にも、上記チェック弁CV1と同様の機能を達成し得るチェック弁CV2,CV3及びCV4がそれぞれ並列に配設されている。
還流ブレーキ液供給部37は、直流モータMTと、同モータMTにより同時に駆動される2つの液圧ポンプ(ギヤポンプ)HP1,HP2を含んでいる。液圧ポンプHP1は、減圧弁PDrr,PDflから還流されてきたリザーバRS1内のブレーキ液を汲み上げ、同汲み上げたブレーキ液をチェック弁CV8を介してRRブレーキ液圧調整部33及びFLブレーキ液圧調整部34の上流部に供給するようになっている。
同様に、液圧ポンプHP2は、減圧弁PDfr,PDrlから還流されてきたリザーバRS2内のブレーキ液を汲み上げ、同汲み上げたブレーキ液をチェック弁CV11を介してFRブレーキ液圧調整部35及びRLブレーキ液圧調整部36の上流部に供給するようになっている。なお、液圧ポンプHP1,HP2の吐出圧の脈動を低減するため、チェック弁CV8と常開リニア電磁弁PC1との間の液圧回路、及びチェック弁CV11と常開リニア電磁弁PC2との間の液圧回路には、それぞれ、ダンパDM1,DM2が配設されている。
次に、常開リニア電磁弁PC1について説明する。常開リニア電磁弁PC1の弁体には、図示しないコイルスプリングからの付勢力に基づく開方向の力が常時作用しているとともに、RRブレーキ液圧調整部33の上流部及びFLブレーキ液圧調整部34の上流部の圧力から第1マスタシリンダ液圧Pmを減じることで得られる差圧(以下、単に「実差圧」と云うこともある。)に基づく開方向の力と、常開リニア電磁弁PC1への通電電流(従って、指令電流Id)に応じて比例的に増加する吸引力に基づく閉方向の力が作用するようになっている。
この結果、図3に示したように、上記吸引力に相当する指令差圧ΔPdが指令電流Idに応じて比例的に増加するように決定される。ここで、I0はコイルスプリングの付勢力に相当する電流値である。そして、常開リニア電磁弁PC1は、係る指令差圧ΔPdが上記実差圧よりも大きいときに閉弁してマスタシリンダMCの第1ポートと、RRブレーキ液圧調整部33の上流部及びFLブレーキ液圧調整部34の上流部との連通を遮断する。一方、常開リニア電磁弁PC1は、指令差圧ΔPdが同実差圧よりも小さいとき開弁してマスタシリンダMCの第1ポートと、RRブレーキ液圧調整部33の上流部及びFLブレーキ液圧調整部34の上流部とを連通する。
この結果、(液圧ポンプHP1から供給されている)RRブレーキ液圧調整部33の上流部及びFLブレーキ液圧調整部34の上流部のブレーキ液が常開リニア電磁弁PC1を介してマスタシリンダMCの第1ポート側に流れることで同実差圧が指令差圧ΔPdに一致するように調整され得るようになっている。なお、マスタシリンダMCの第1ポート側へ流入したブレーキ液はリザーバRS1へと還流される。
換言すれば、モータMT(従って、液圧ポンプHP1,HP2)が駆動されている場合、常開リニア電磁弁PC1への指令電流Idに応じて上記実差圧(の許容最大値)が制御され得るようになっている。このとき、RRブレーキ液圧調整部33の上流部、及びFLブレーキ液圧調整部34の上流部の圧力は、第1マスタシリンダ液圧Pmに実差圧(従って、指令差圧ΔPd)を加えた値(Pm+ΔPd)となる。
他方、常開リニア電磁弁PC1を非励磁状態にすると(即ち、指令電流Idを「0」に設定すると)、常開リニア電磁弁PC1はコイルスプリングの付勢力により開状態を維持するようになっている。このとき、実差圧が「0」になって、RRブレーキ液圧調整部33の上流部、及びFLブレーキ液圧調整部34の上流部の圧力が第1マスタシリンダ液圧Pmと等しくなる。
常開リニア電磁弁PC2も、その構成・作動について常開リニア電磁弁PC1のものと同様である。従って、モータMT(従って、液圧ポンプHP1,HP2)が駆動されている場合、常開リニア電磁弁PC2への指令電流Idに応じて、FRブレーキ液圧調整部35の上流部、及びRLブレーキ液圧調整部36の上流部の圧力は、第2マスタシリンダ液圧Pmに指令差圧ΔPdを加えた値(Pm+ΔPd)となる。他方、常開リニア電磁弁PC2を非励磁状態にすると、FRブレーキ液圧調整部35の上流部、及びRLブレーキ液圧調整部36の上流部の圧力が第2マスタシリンダ液圧Pmと等しくなる。
加えて、常開リニア電磁弁PC1には、ブレーキ液の、マスタシリンダMCの第1ポートから、RRブレーキ液圧調整部33の上流部及びFLブレーキ液圧調整部34の上流部への一方向の流れのみを許容するチェック弁CV5が並列に配設されている。これにより、常開リニア電磁弁PC1への指令電流Idに応じて実差圧が制御されている間においても、ブレーキペダルBPが操作されることで第1マスタシリンダ液圧PmがRRブレーキ液圧調整部33の上流部、及びFLブレーキ液圧調整部34の上流部の圧力よりも高い圧力になったとき、ブレーキペダルBPの操作力に応じたブレーキ液圧(即ち、第1マスタシリンダ液圧Pm)そのものがホイールシリンダWrr,Wflに供給され得るようになっている。また、常開リニア電磁弁PC2にも、上記チェック弁CV5と同様の機能を達成し得るチェック弁CV6が並列に配設されている。
以上、説明した構成により、ブレーキ液圧制御装置30は、右後輪RRと左前輪FLとに係わる系統と、左後輪RLと右前輪FRとに係わる系統の2系統の液圧回路から構成されている。ブレーキ液圧制御装置30は、全ての電磁弁が非励磁状態にあるときブレーキペダルBPの操作力に応じたブレーキ液圧(即ち、マスタシリンダ液圧Pm)をホイールシリンダW**にそれぞれ供給できるようになっている。
なお、各種変数等の末尾に付された「**」は、同各種変数等が各車輪FR等のいずれに関するものであるかを示すために同各種変数等の末尾に付される「fl」,「fr」等の包括表記であって、例えば、ホイールシリンダW**は、左前輪用ホイールシリンダWfl,
右前輪用ホイールシリンダWfr, 左後輪用ホイールシリンダWrl, 右後輪用ホイールシリンダWrrを包括的に示している。
他方、この状態において、モータMT(従って、液圧ポンプHP1,HP2)を駆動するとともに、常開リニア電磁弁PC1,PC2を指令電流Idをもってそれぞれ励磁すると、マスタシリンダ液圧Pmよりも指令電流Idに応じて決定される指令差圧ΔPdだけ高いブレーキ液圧をホイールシリンダW**にそれぞれ供給できるようになっている。
加えて、ブレーキ液圧制御装置30は、増圧弁PU**、及び減圧弁PD**を制御することでホイールシリンダ液圧Pw**を個別に調整できるようになっている。即ち、ブレーキ液圧制御装置30は、運転者によるブレーキペダルBPの操作にかかわらず、各車輪に付与される制動力を車輪毎に個別に調整できるようになっている。以上により、ブレーキ液圧制御装置30は、後述する電気制御装置50からの指示により、後述するように降坂路速度制御を達成できるようになっている。
再び図1を参照すると、センサ部40は、車輪FL,FR,RL及びRRの車輪速度に応じた周波数を有する信号をそれぞれ出力する電磁ピックアップ式の車輪速度センサ41fl,41fr,41rl及び41rrと、運転者により操作されるアクセルペダルAPの操作量を検出し、同アクセルペダルAPの操作量(アクセル操作量Accp)を示す信号を出力するアクセル開度センサ42と、ブレーキペダルBPの操作の有無を検出し、ブレーキペダルBPの操作・非操作に応じてON・OFF信号を出力するブレーキスイッチ43と、車体前後方向の車体加速度を検出し、車体加速度検出値Gxを示す信号を出力する前後加速度センサ44と、ステアリングSTの中立位置からの回転角度を検出し、実ステアリング角度θsを示す信号を出力するステアリング角度センサ45とを備えている。
ここで、実ステアリング角度θsは、ステアリング角度STが中立位置にあるときに「0」となり、中立位置からステアリングSTを(運転者からみて)反時計まわりの方向へ回転させたときに正の値、中立位置から同ステアリング角度STを時計まわりの方向へ回転させたときに負の値となるように設定されている。また、車体加速度検出値Gxは、(前進している)車両が加速状態にある場合に正の値、(前進している)車両が減速状態にある場合に負の値を採るように設定されている。
電気制御装置50は、互いにバスで接続されたCPU51、CPU51が実行するルーチン(プログラム)、テーブル(ルックアップテーブル、マップ)、定数等を予め記憶したROM52、CPU51が必要に応じてデータを一時的に格納するRAM53、電源が投入された状態でデータを格納するとともに同格納したデータを電源が遮断されている間も保持するバックアップRAM54、及びADコンバータを含むインターフェース55等からなるマイクロコンピュータである。インターフェース55は、前記センサ等41〜46と接続され、センサ等41〜46からの信号をCPU51に供給するとともに、同CPU51の指示に応じてブレーキ液圧制御装置30の各電磁弁及びモータMT、スロットル弁アクチュエータ22、及び燃料噴射装置23に駆動信号を送出するようになっている。
これにより、スロットル弁アクチュエータ22は、原則的に、スロットル弁開度TAが、アクセルペダルAPの操作量Accpに応じて所定のマップ等に基づいて決定される目標スロットル弁開度TAtになるように同スロットル弁THを駆動するとともに、燃料噴射装置23は、筒内(シリンダ内)に吸入された空気量である筒内吸入空気量に対して所定の目標空燃比(例えば、理論空燃比)を得るために必要な量の燃料を噴射するようになっている。
(降坂路速度制御の概要)
次に、上記構成を有する本発明の第1実施形態に係る速度制御装置10(以下、「本装置」と云う。)が実行する降坂路速度制御の概要について説明する。車両が降坂路上にある場合であって運転者が車体速度を所望の速度で一定に維持したい場合、ブレーキペダルBPを継続的に操作する必要がある。換言すれば、車両が降坂路上にある場合、車体速度を一定に維持する自動制御の要求の程度が非常に高い。
他方、一般に(特に、車両が降坂路上にある場合)、運転者は、アクセルペダルAPによる加速要求操作を解除する場合(具体的には、アクセルペダル操作量Accpが「0」より大きい値から「0」に変更された場合)、車体速度をアクセルペダルAPの加速要求操作の解除時点での値に維持することを希望している場合が多い。以下、説明の便宜上、アクセルペダル操作量Accpが「0」より大きい状態を「アクセルペダルAPがON」、アクセルペダル操作量Accpが「0」の状態を「アクセルペダルAPがOFF」と呼ぶ。
同様に(特に、車両が降坂路上にある場合)、運転者は、ブレーキペダルBPによる減速要求操作を解除する場合(具体的には、ブレーキスイッチ43の出力信号がON信号からOFF信号に変更された場合)、車体速度をブレーキペダルBPの減速要求操作の解除時点での値に維持することを希望している場合が多い。以下、説明の便宜上、ブレーキスイッチ43の出力信号がON信号の状態を「ブレーキペダルBPがON」、ブレーキスイッチ43の出力信号がOFF信号の状態を「ブレーキペダルBPがOFF」と呼ぶ。
以上のことから、本装置は、アクセルペダルAP、及びブレーキペダルBPの操作状態が、アクセルペダルAPとブレーキペダルBPの少なくとも一つがONとなっている状態からアクセルペダルAPとブレーキペダルBPとが共にOFFとなっている状態に変化したとき、運転者が車体速度の維持を要求しているものと判定して「車体速度の維持要求操作」を検出する。
同時に、本装置は、この時点、即ち、「車体速度の維持要求操作」が検出された時点での車体速度を「要求維持車速Vref」として記憶する。このように、本装置は、運転者による車速変更用操作部材の操作に基づいて「車体速度の維持要求操作」を検出する。
加えて、本装置は、「車体速度の維持要求操作」が検出された後において、車両が降坂路上にあるか否かを判定し、車両が降坂路上にあると判定すると、車体速度が上記要求維持車速Vrefに維持されるようにブレーキ液圧(ホイールシリンダ液圧Pw**)をフィードバック制御することで車体速度を自動制御する。ブレーキ液圧の具体的な制御方法については後に詳述する。
ここで、「車両が降坂路上にあるか否か」は、例えば、降坂路上にある車両に働く重力による加速作用を利用することで判定され得る。即ち、降坂路上にある車両は、重力による加速作用により、上記「車体速度の維持要求操作」が検出された後の状態(即ち、アクセルペダルAPもブレーキペダルBPも共にOFFの状態)において、徐々に加速し得る。
従って、「車体速度の維持要求操作」が検出された後において、「アクセルペダルAPもブレーキペダルBPも共にOFF」であり、且つ、「車体速度Vsoから上記要求維持車速Vrefを減じた値が所定値A(正の一定値)よりも大きい」という条件(以下、「降坂路速度制御の開始条件」と称呼する。)が成立したとき、「車両が降坂路上にある」と判定することができる。
以上のことから、本装置は、「車体速度の維持要求操作」が検出された後において、上記「降坂路速度制御の開始条件」が成立したとき、運転者によるブレーキペダル操作と無関係にブレーキ液圧を制御することで車体速度Vsoを上記要求維持車速Vrefに維持するように自動制御する。以下、係る自動制御を「降坂路速度制御」と称呼する。
図4は、降坂路上を走行している車両に対して本装置により降坂路速度制御が実行される場合における、車体速度Vso、ブレーキペダルBPの状態、ホイールシリンダ液圧Pw(Pw**)の変化の一例を示したタイムチャートである。なお、図4では、アクセルペダルAPがOFFに維持されているものとする。また、時刻t1以前において降坂路速度制御は実行されていないものとする。
図4に示すように、運転者は、時刻t1以前において、ブレーキペダルBPを操作(ON)して車体速度Vsoを所望の速度に調整している。この結果、ホイールシリンダ液圧PwはブレーキペダルBPの操作力に応じた値に調整され、ブレーキペダルBPの操作力に応じた制動力が車両に付与されている。
時刻t1になると、車体速度Vsoの所望の速度への調整が完了し、運転者は、操作していたブレーキペダルBPを開放する(即ち、ブレーキペダルBPの状態がONからOFFに変更される)。これにより、本装置は、時刻t1において「車体速度の維持要求操作」を検出するとともに、要求維持車速Vrefをこの時点での車体速度Vsoの値に設定する。
時刻t1以降、ブレーキペダルBP(、及びアクセルペダルAP)がOFFの状態にあり(従って、ホイールシリンダ液圧Pwは「0」となり)、重力による加速作用により車体速度Vsoは徐々に上昇する。これにより、時刻t2になると、車体速度Vsoから上記要求維持車速Vrefを減じた値が上記所定値Aを超える。
この結果、本装置は、時刻t2にて上記「降坂路速度制御の開始条件」が成立するから、同時刻t2にて「降坂路速度制御」を開始する。即ち、本装置は、時刻t2以降、後述する「降坂路速度制御の終了条件」が成立するまでの間、ブレーキペダルBPがOFFに維持されているにもかかわらず、上述したブレーキ液圧制御装置30を制御することで、車体速度Vsoが上記要求維持車速Vrefに維持されるようにブレーキ液圧(即ち、ホイールシリンダ液圧Pw)をフィードバック制御する。
この結果、要求維持車速Vrefよりも大きくなっていた車体速度Vsoは、時刻t2以降、直ちに要求維持車速Vref近傍まで減少させられ、その後において、要求維持車速Vref近傍に維持され続ける。なお、これに対し、時刻t2以降において「降坂路速度制御」が実行されない場合、図4に破線で示すように、車体速度Vsoは時刻t2以降においてもなお、徐々に上昇し続ける。
時刻t3になると、車両は降坂路から平坦路(水平路)に移動するものとする。これにより、降坂路速度制御を終了する必要があり、このため、「車両が平坦路に移動したか否か」を判定する必要がある。ここで、「車両が平坦路に移動したか否か」は、例えば、以下のように判定され得る。
即ち、時刻t3以降、上述した重力による加速作用が車両に働かなくなるから、車体速度Vsoは降坂路速度制御により時刻t3にて発生しているホイールシリンダ液圧Pw(>0)による制動力により要求維持車速Vrefから減少(乖離)を開始する。
この結果、時刻t3以降、本装置は、継続中の降坂路速度制御により車体速度Vsoを要求維持車速Vrefになおも維持しようとするため、ホイールシリンダ液圧Pwを直ちに「0」に減少・維持させる。しかしながら、時刻t3以降においてブレーキペダルBP、及びアクセルペダルAPが共にOFFの状態に維持されている。従って、時刻t3以降においてホイールシリンダPwが「0」に維持されても、車体速度Vsoは、走行に伴って受ける空気抵抗等に基づく抵抗力(所謂、走行抵抗)、エンジンブレーキ等によりなおも減少を続ける。
これにより、時刻t4になると、上記要求維持車速Vrefから車体速度Vsoを減じた値が所定値B(正の一定値)を超え、その後も車体速度Vsoは減少を続ける。以上のことから、例えば、「ホイールシリンダ液圧Pw(実際には、後述する目標ホイールシリンダ液圧Pwt)が「0」」であり、且つ、「要求維持車速Vrefから車体速度Vsoを減じた値が所定値Bより大きい」という状態が所定の短時間Tpだけ継続するという条件(以下、「降坂路速度制御の終了条件」と称呼する。)が成立したとき(時刻t5を参照)、「車両が平坦路に移動した」と判定することができる。
以上のことから、本装置は、上記「降坂路速度制御の終了条件」が成立する時刻t5において「降坂路速度制御の終了条件」が成立したと判定して、同時刻t5にて「降坂路速度制御」を終了する。これにより、時刻t5以降(上述した「降坂路速度制御の開始条件」が再び成立するまでの間)、ホイールシリンダ液圧Pwは、時刻t1以前と同様、ブレーキペダルBPの操作力に応じた値に調整されるようになる。
加えて、本装置は、「降坂路速度制御」実行中において(図4においては、時刻t2〜t5)、運転者によりアクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPが操作された(ONされた)場合、「降坂路速度制御」を直ちに終了する。これにより、運転者は、現在操作しているアクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPをその後において継続的に操作することで車体速度Vsoを新たな所望の速度に調整し直すことができる。
そして、運転者は、車体速度Vsoが上記新たな所望の速度に調整された時点で現在操作しているそのアクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPを開放する操作(従って、上記「車体速度の維持要求操作」)を再び実行することで、車体速度Vsoを上記新たな所望の速度に維持する「降坂路速度制御」を再び開始することができる。
このように、運転者は、アクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPを操作するのみで、降坂路速度制御中において維持される車体速度Vso(即ち、要求維持車速Vref)を所望の値に自由に設定・変更していくことができる。
なお、このように、アクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPの操作により「降坂路速度制御」が終了する場合、「降坂路速度制御」の終了時点で発生しているホイールシリンダ液圧Pw(>0)をその後においてブレーキペダル操作BPの操作力に応じた値に変更すると、ブレーキ液圧による制動力の急激な変化(減少)に伴うショックが車両に発生し易く、従って、運転者に不快感を与えることに繋がる。よって、この場合、本装置は、後述する「降坂路−平坦路移行制御」を実行して、ホイールシリンダ液圧Pwを徐々にブレーキペダル操作BPの操作力に応じた値に近づけていくようになっている。以上が、「降坂路速度制御」の概要である。
(実際の作動)
次に、以上のように構成された本発明の第1実施形態に係る速度制御装置10の実際の作動について、電気制御装置50のCPU51が実行するルーチンをフローチャートにより示した図5〜図7を参照しながら説明する。
CPU51は、図5に示した車輪速度等の算出を行うルーチンを所定時間(実行間隔時間Δt。例えば、6msec)の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU51はステップ500から処理を開始し、ステップ505に進んで、車輪**の現時点での車輪速度(車輪**の外周の速度)Vw**をそれぞれ算出する。具体的には、CPU51は車輪速度センサ41**の出力値の変動周波数に基づいて車輪速度Vw**をそれぞれ算出する。
次いで、CPU51はステップ510に進み、車輪速度Vw**から車体速度Vsoを推定する。車体速度Vsoは、例えば、加速中(アクセルペダルAPがON)は車輪速度Vw**の最小値に設定され、減速中(ブレーキペダルBPがON)は車輪速度Vw**の最大値に設定される。
続いて、CPU51はステップ515に進み、アクセルペダルAP、及びブレーキペダルBPの操作状態が、「少なくとも一つがONとなっている状態」から「共にOFFとなっている状態」に変化したか否か(即ち、「車体速度の維持要求操作」があったか否か)を判定し、「No」と判定する場合、ステップ595に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。なお、破線で示したステップ530、535は、後述する第2実施形態においてのみ実行されるステップである。
一方、ステップ515にて「Yes」と判定する場合(「車体速度の維持要求操作」が検出された場合)、CPU51はステップ520に進み、フラグVMRの値を「1」に設定し、続くステップ525にて要求維持車速Vrefを上記ステップ510にて求められている現時点での車体速度Vsoの値に設定した後、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。なお、ステップ515は、車速維持要求操作検出手段に相当し、ステップ525は、記憶手段に相当する。
ここで、フラグVMRは、その値が「1」のとき「車体速度の維持要求操作」が検出されていることを示し、その値が「0」のとき「車体速度の維持要求操作」が検出されていないことを示す。
以降も、CPU51は本ルーチンを実行間隔時間Δtの経過毎に繰り返し実行することで各種値を逐次更新していく。これにより、「車体速度の維持要求操作」が検出される毎に、要求維持車速Vrefが更新されていく。なお、上述のように、「降坂路速度制御」実行中では、アクセルペダルAPもブレーキペダルBPもOFFに維持されるから、「車体速度の維持要求操作」が検出され得ず、従って、要求維持車速Vrefは更新されない。
また、CPU51は、図6に示した「降坂路速度制御」の開始・終了判定を行うルーチンを所定時間(例えば、実行間隔時間Δt。例えば、6msec)の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU51はステップ600から処理を開始し、ステップ605に進んで、フラグDOWNの値が「0」であるか否かを判定する。ここで、フラグDOWNは、その値が「1」のとき「降坂路速度制御」実行中であることを示し、その値が「0」のとき「降坂路速度制御」非実行中であることを示す。
いま、「降坂路速度制御」非実行中(DOWN=0)であり、且つ、上述した「降坂路速度制御の開始条件」が成立していないものとして説明を続ける。この場合、CPU51はステップ605にて「Yes」と判定しステップ610に進み、上述した「降坂路速度制御の開始条件」が成立しているか否かを判定し、ここでは「No」と判定してステップ695に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。なお、ステップ610は、降坂路判定手段に相当する。
以降、「降坂路速度制御の開始条件」が成立しない限りにおいて、CPU51は、ステップ605、610の処理を繰り返し実行する。これにより、フラグDOWNの値は「0」に維持される(図4において、時刻t2以前を参照)。
他方、CPU51は、図7に示した「降坂路速度制御」の実行を行うルーチンを所定時間(例えば、実行間隔時間Δt。例えば、6msec)の経過毎に繰り返し実行している。なお、図7のルーチンは、車速自動制御手段に相当する。従って、所定のタイミングになると、CPU51はステップ700から処理を開始し、ステップ705に進んで、フラグDOWNの値が「1」であるか否かを判定する。
いま、フラグDOWNの値もフラグTRANdの値も「0」であるものとすると(図4において、時刻t1以前を参照)、CPU51はステップ705にて「No」と判定し、続くステップ755でも「No」と判定してステップ775に進み、ブレーキ液圧制御装置30内のモータMTを停止状態とし、且つ、全ての電磁弁を非励磁状態とする。ここで、フラグTRANdは、その値が「1」のとき上述した「降坂路−平坦路移行制御」実行中であることを示し、その値が「0」のとき「降坂路−平坦路移行制御」非実行中であることを示す。
以降、フラグDOWNの値もフラグTRANdの値も「0」である限りにおいて、CPU51はステップ705、755、775の処理を繰り返し実行する。これにより、ホイールシリンダ液圧Pw**は、ブレーキペダルBPの操作力に応じた値に調整される(図4において、時刻t2以前を参照)。
次に、この状態にて「降坂路速度制御の開始条件」が成立する場合(図4における時刻t2を参照)について説明する。この場合、CPU51はステップ610に進んだとき「Yes」と判定するようになり、ステップ615に進んでフラグDOWNの値を「0」から「1」に変更するとともにフラグTRANdの値を「0」に設定する。
続いて、CPU51はステップ620に進み、後述する「ホイールシリンダ液圧Pw**のPID制御」の開始準備のため、速度偏差積分値SDVdの値、速度偏差前回値DVdbの値、及び目標ホイールシリンダ液圧Pwtを「0」に初期化し、ステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。
以降、フラグDOWNの値が「1」になっているから、CPU51はステップ605に進んだとき「No」と判定してステップ625に進み、上述した「降坂路速度制御の終了条件」が成立しているか否かを判定する。現時点は、上述した「降坂路速度制御の開始条件」が成立した直後であるから、現時点では、「降坂路速度制御の終了条件」が成立していない。加えて、運転者は、アクセルペダルAP、ブレーキペダルBPを共にOFFに維持しているものとする。
この場合、CPU51はステップ625にて「No」と判定してステップ635に進み、アクセルペダルAP、ブレーキペダルBPの少なくとも一方がONになっているか否かを判定し、ここでも「No」と判定してステップ695に進む。
以降、上述した「降坂路速度制御の終了条件」が成立せず、且つ、運転者が、アクセルペダルAP、ブレーキペダルBPの何れか一方をONにしない限りにおいて、CPU51はステップ605、625、635を繰り返し実行する。これにより、フラグDOWNの値は「1」に維持される(図4において、時刻t2〜t5を参照)。
また、図7に示したルーチンを繰り返し実行しているCPU51は、先のステップ615の処理によりフラグDOWNの値が「0」から「1」に変更されると(図4における時刻t2を参照)、ステップ705に進んだとき「Yes」と判定してステップ710以降に進み、「降坂路速度制御」を実行するための処理を開始・実行する。
即ち、CPU51はステップ710に進むと、先のステップ525にて現時点で設定・更新されている要求維持車速Vrefの値に変数αと変数βを加えることで要求維持車速Vrefを補正する。
ここで、変数αは、車両の旋回状態に応じて変化する値であって、具体的には、車両の旋回半径が所定値を越える場合には「0」、車両の旋回半径が同所定値以下の場合、所定の負の定数とする。これにより、車両の旋回半径が所定値以下となった場合に要求維持車速を現時点での値よりも小さくすることができ、この結果、降坂路速度制御中における車両の安定性が確保され易くなる。なお、車両の旋回半径は、例えば、路車間通信、GPS等を通して得られる道路の曲がり具合(例えば、半径等)に関する情報、実ステアリング角度θs等に基づいて取得され得る。このように旋回半径を取得する手段が旋回状態取得手段に相当し、このように変数αを設定する手段が要求維持車速変更手段に相当する。
また、変数βは、車両が走行している降坂路の斜度(勾配)に応じて変化する値であって、具体的には、車両が走行している降坂路の勾配が所定値を越える場合には所定の負の定数、同勾配が同所定値以下の場合「0」とする。これにより、車両が走行している降坂路の斜度が過大となった場合に要求維持車速を現時点での値よりも小さくすることができ、この結果、降坂路速度制御中における車両の安定性が確保され易くなる。なお、車両が走行している降坂路の勾配は、例えば、路車間通信、GPS等を通して得られる道路の斜度に関する情報、前後加速度センサ44から得られる車体加速度検出値Gxと車体速度Vsoの時間微分により得られる車体前後加速度の値との差等に基づいて取得され得る。このように降坂路の勾配を取得する手段が斜度取得手段に相当し、このように変数βを設定する手段が要求維持車速変更手段に相当する。
次に、CPU51はステップ715に進んで、速度偏差DVdを、先のステップ510にて更新されている現時点での車体速度Vsoから先のステップ525にて更新されている現時点での(実際には、「降坂路速度制御の開始条件」が成立した時点での)要求維持車速Vrefを減じた値に設定し、続くステップ720にて上記求めた速度偏差DVdと、前回の本ルーチン実行時において後述するステップ750にて更新されている速度偏差前回値DVdbと、ステップ720内に記載の式とに基づいて速度偏差微分値DDVdを求める。
なお、フラグDOWNの値が「0」から「1」に変更された後において初めてステップ720が実行される場合においてのみ、速度偏差前回値DVdbとして、先のステップ620にて設定された値(即ち、「0」)が使用される。
続いて、CPU51はステップ725に進み、上記ステップ715にて求めた速度偏差DVdと、上記ステップ720にて求めた速度偏差微分値DDVdと、後述するステップ745にて更新されている速度偏差積分値SDVd(初回は、ステップ620の処理により「0」)と、ステップ725に記載の式とに基づいて、目標ホイールシリンダ液圧Pwtを更新する。
ここにおいて、値Kpは比例定数、値Kiは積分定数、値Kdは微分定数である。即ち、目標ホイールシリンダ液圧Pwtは、現時点での目標ホイールシリンダ液圧Pwt(初回は、ステップ620の処理により「0」)に、速度偏差DVdに関するPID処理に基づく補正量を加えることで更新されていく。
次に、CPU51はステップ730に進み、ステップ725にて求めた目標ホイールシリンダ液圧Pwtが「0」より小さいか否かを判定し、「No」と判定する場合、ステップ740に直ちに進む一方、「Yes」と判定する場合、ステップ735に進んで目標ホイールシリンダ液圧Pwtを「0」に設定し直した後、ステップ740に進む。これにより、目標ホイールシリンダ液圧Pwtが負の値となることが防止される。
CPU51はステップ740に進むと、モータMT(図2を参照)を駆動し、且つ、ホイールシリンダ液圧Pw**が上記求めた目標ホイールシリンダ液圧Pwtとなるように常開リニア電磁弁PC1,PC2への指令電流Idを制御する。
次に、CPU51はステップ745に進み、現時点での速度偏差積分値SDVdに上記ステップ715にて求めた速度偏差DVdの値を加えることで速度偏差積分値SDVdを更新し、続くステップ750にて速度偏差前回値DVdbを同速度偏差DVdの値に設定した後、ステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。
以降、フラグDOWNの値が「1」である限りにおいて(即ち、ステップ625の「降坂路速度制御の終了条件」が成立せず、且つ、運転者が、アクセルペダルAP、ブレーキペダルBPの何れか一方をONにしない限りにおいて。図4における時刻t2〜t5を参照)、CPU51はステップ705〜750の処理を繰り返し実行する。
これにより、ステップ740が繰り返し実行されることで、車体速度偏差DVdが「0」になるように(即ち、車体速度Vsoが要求維持車速Vrefに一致するように)、ホイールシリンダ液圧Pw**がフィードバック制御(具体的には、PID制御)されていく。即ち、「降坂路速度制御」が継続される。
次に、この状態にて、ステップ625の「降坂路速度制御の終了条件」が成立した場合(図4における時刻t5を参照)、或いは、運転者がアクセルペダルAP、ブレーキペダルBPの何れか一方をONにした場合について説明する。
この場合、図6のルーチンを繰り返し実行しているCPU51は、ステップ625、或いはステップ635に進んだとき「Yes」と判定してステップ630に進み、フラグDOWNの値を「1」から「0」に変更し、フラグTRANdの値を「0」から「1」に変更するとともに、フラグVMRの値を「1」から「0」に変更する。
他方、CPU51は図7のステップ705に進んだとき「No」と判定してステップ755に進むようになる。これにより、「降坂路速度制御」が終了する。CPU51はステップ755に進むと、フラグTRANdの値が「1」であるか否かを判定する。現時点では、先のステップ630の処理によりフラグTRANdの値は「1」になっている。従って、CPU51はステップ755にて「Yes」と判定してステップ760に進み、上述した「降坂路−平坦路移行制御」を開始する。
即ち、CPU51は、モータMT(図2を参照)を駆動し、且つ、常開リニア電磁弁PC1,PC2への現時点での指令電流Idの値が「0」より大きい場合において同指令電流Idを所定量だけ低減する。
続いて、CPU51はステップ765に進み、ステップ760にて低減された指令電流Idの値が「0」以下であるか否かを判定し、「No」と判定する場合(即ち、指令電流Idが「0」よりも大きい場合)、ステップ795に直ちに進む。この場合、フラグTRANdの値が「1」に維持される。
以降、ステップ765にて「Yes」と判定されない限り(即ち、指令電流Idが「0」より大きい限り)において、CPU51はステップ755に進んだとき「Yes」と判定し、ステップ760、765の処理を繰り返し実行する。これにより、ステップ760の繰り返し実行により指令電流Idが徐々に低減されていき、この結果、ホイールシリンダ液圧Pw**が徐々にブレーキペダル操作BPの操作力に応じた値に近づいていく。即ち、「降坂路−平坦路移行制御」が継続される。
一方、この状態にて、指令電流Idが「0」以下になると、CPU51はステップ765に進んだとき「Yes」と判定してステップ770に進み、フラグTRANdの値を「1」から「0」に変更する。
以降、フラグTRANdの値は「0」になっているから、CPU51はステップ755に進んだとき「No」と判定して上述したステップ775に進むようになる。即ち、「降坂路−平坦路移行制御」が終了する。以降、ホイールシリンダ液圧Pw**は、上述したように、ブレーキペダルBPの操作力に応じた値に調整されるようになる。このようにして、「降坂路速度制御」が終了すると、「降坂路−平坦路移行制御」が実行される。
なお、上述したように、ステップ625の「降坂路速度制御の終了条件」が成立することで「降坂路速度制御」が終了する場合(図4における時刻t5を参照)、「降坂路速度制御の終了条件」が成立する時点(図4における時刻t5を参照)では既にホイールシリンダ液圧Pw**の値(従って、上記指令電流Idの値)は「0」になっている。従って、この場合、「降坂路−平坦路移行制御」が開始されても、ステップ765の条件が直ちに成立して「降坂路−平坦路移行制御」が直ちに終了する。
即ち、「降坂路−平坦路移行制御」は、実際には、「降坂路速度制御」によりホイールシリンダ液圧Pw**が「0」より大きい値に制御されている間において運転者がアクセルペダルAP、ブレーキペダルBPの何れか一方をONにしたことにより「降坂路速度制御」が終了した場合にのみ効果的に機能する。
他方、上述のように、「降坂路速度制御」実行中において、ステップ625の「降坂路速度制御の終了条件」の成立、或いは、運転者によるアクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPの操作により、フラグDOWNの値が「1」から「0」に変更されると、以降、図6のルーチンを繰り返し実行しているCPU51はステップ605に進んだとき「Yes」と判定してステップ610に進み、上記「降坂路速度制御の開始条件」が成立したか否かのモニタを再び開始するようになる。
そして、図5のステップ515の条件の成立により「車体速度の維持要求操作」が検出され(即ち、フラグVMRが「1」となり)、その後、図6のステップ610の条件が成立すると、「降坂路速度制御」が再び開始・実行される。
以上、説明したように、本発明の第1実施形態に係る車両の速度制御装置によれば、アクセルペダルAPによる加速要求操作の解除操作(AP:ON→OFF)、或いは、ブレーキペダルBPによる減速要求操作の解除操作(BP:ON→OFF)がなされたとき、運転者が車体速度の維持を要求しているものと判定して「車体速度の維持要求操作」を検出し、同検出時点での車体速度Vsoを「要求維持車速Vref」として記憶する。加えて、「車体速度の維持要求操作」の検出後において車両が降坂路上にあると判定すると、ブレーキ液圧Pw**をフィードバック制御して車体速度Vsoが上記要求維持車速Vrefに維持されるように同車体速度Vsoの自動制御(即ち、「降坂路速度制御」)を開始・実行する。
これにより、運転者は、車体速度の自動制御の開始を要求する場合、(即ち、「車体速度の維持要求操作」を行う場合)、アクセルペダルAP・ブレーキペダルBP等の「車速変更用操作部材」以外の部材(例えば、自動走行スイッチ等)の操作を要求されない。この結果、車体速度の自動制御の開始に必要となる運転者の操作をより簡易とすることができる。
また、「降坂路速度制御」実行中において運転者によりアクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPが操作されると、「降坂路速度制御」が直ちに終了する。これにより、運転者は、現在操作しているアクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPをその後において継続的に操作することで車体速度Vsoを新たな所望の速度に調整し直すことができる。そして、運転者は、上記車体速度Vsoの調整が完了した時点で現在操作しているそのアクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPにより上記「車体速度の維持要求操作」を再び実行することで、車体速度Vsoを上記新たな所望の速度に維持する「降坂路速度制御」を再び開始することができる。換言すれば、運転者は、アクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPを操作するのみで、降坂路速度制御中において維持される車体速度Vso(即ち、要求維持車速Vref)を所望の値に自由に設定・変更していくことができる。
本発明は上記第1実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記第1実施形態においては、重力による加速作用により車体速度が上昇する現象を利用して、「車両が降坂路上にある」との判定条件(即ち、「降坂路速度制御の開始条件」)が成立するように構成されているが、上述した路車間通信、GPS等を通して得られる道路の斜度に関する情報、前後加速度センサ44から得られる車体加速度検出値Gxと車体速度Vsoの時間微分により得られる車体前後加速度の値との差等に基づいて車両が走行している路面の勾配を取得し、同取得した路面の(下り方向の)勾配が所定値以上のときに「車両が降坂路上にある」との判定条件(即ち、「降坂路速度制御の開始条件」)が成立するように構成してもよい。
同様に、上記第1実施形態においては、重力による加速作用の終了により車体速度が減少する現象を利用して、「車両が平坦路に移動した」との判定条件(即ち、「降坂路速度制御の終了条件」)が成立するように構成されているが、上述した路車間通信、GPS等を通して得られる道路の斜度に関する情報、車体加速度検出値Gxと車体速度Vsoの時間微分により得られる車体前後加速度の値との差等に基づいて得られる路面の勾配が所定値未満のときに「車両が平坦路に移動した」との判定条件(即ち、「降坂路速度制御の終了条件」)が成立するように構成してもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る車両の速度制御装置について説明する。この第2実施形態は、上述したブレーキ液圧制御による降坂路速度制御に代えてスロットル弁開度制御による登坂路速度制御を実行する点のみが上記第1実施形態と異なっている。従って、以下、係る相違点を中心に説明する。
(登坂路速度制御の概要)
以下、第2実施形態に係る速度制御装置10(以下、「本装置」と云う。)が実行する登坂路速度制御の概要について説明する。車両が登坂路上にある場合であって運転者が車体速度を所望の速度で一定に維持したい場合、アクセルペダルAPを継続的に操作する必要がある。換言すれば、車両が登坂路上にある場合、車両が降坂路上にある場合と同様、車体速度を一定に維持する自動制御の要求の程度が非常に高い。
従って、本装置は、上述した第1実施形態と同じ条件で「車体速度の維持要求操作」を検出し、「車体速度の維持要求操作」が検出された時点での車体速度Vsoを「要求維持車速Vref」として記憶する。
加えて、本装置は、「車体速度の維持要求操作」が検出された後において、車両が登坂路上にあるか否かを判定し、車両が登坂路上にあると判定すると、車体速度が上記要求維持車速Vrefに維持されるようにスロットル弁開度TAをフィードバック制御することで車体速度を自動制御する。スロットル弁開度TAの具体的な制御方法については後に詳述する。
ここで、「車両が登坂路上にあるか否か」は、例えば、登坂路上にある車両に働く重力による減速作用を利用することで判定され得る。即ち、登坂路上にある車両は、重力による減速作用により、上記「車体速度の維持要求操作」が検出された後の状態(即ち、アクセルペダルAPもブレーキペダルBPも共にOFFの状態)において、徐々に減速し得る。
従って、「車体速度の維持要求操作」が検出された後において、「アクセルペダルAPもブレーキペダルBPも共にOFF」であり、且つ、「上記要求維持車速Vrefから車体速度Vsoを減じた値が所定値C(正の一定値)よりも大きい」という条件(以下、「登坂路速度制御の開始条件」と称呼する。)が成立したとき、「車両が登坂路上にある」と判定することができる。
以上のことから、本装置は、「車体速度の維持要求操作」が検出された後において、上記「登坂路速度制御の開始条件」が成立したとき、運転者によるアクセルペダル操作と無関係にスロットル弁開度TAを制御することで車体速度Vsoを上記要求維持車速Vrefに維持するように自動制御する。以下、係る自動制御を「登坂路速度制御」と称呼する。
図8は、登坂路上を走行している車両に対して本装置により登坂路速度制御が実行される場合における、車体速度Vso、アクセルペダルAPの状態、スロットル弁開度TAの変化の一例を示したタイムチャートである。なお、図8では、ブレーキペダルBPがOFFに維持されているものとする。また、図8における時刻t11、t12、t13、t15はそれぞれ、図4における時刻t1、t2、t3、t5に対応する。時刻t11以前において登坂路速度制御は実行されていないものとする。
図8に示すように、運転者は、時刻t11以前において、アクセルペダルAPを操作(ON)して車体速度Vsoを所望の速度に調整している。この結果、スロットル弁開度TAはアクセルペダル操作量Accpに応じた上述した目標スロットル弁開度TAtに一致するように調整され、これにより、アクセルペダル操作量Accpに応じた駆動力が車両に付与されている。
時刻t11になると、車体速度Vsoの所望の速度への調整が完了し、運転者は、操作していたアクセルペダルAPを開放する(即ち、アクセルペダルAPの状態がONからOFFに変更される)。これにより、本装置は、時刻t11において「車体速度の維持要求操作」を検出するとともに、要求維持車速Vrefをこの時点での車体速度Vsoの値に設定する。
時刻t11以降、アクセルペダルAP(、及びブレーキペダルBP)がOFFの状態にあり(従って、スロットル弁開度TAは「0」となり)、重力による減速作用により車体速度Vsoは徐々に減少する。これにより、時刻t12になると、上記要求維持車速Vrefから車体速度Vsoを減じた値が上記所定値Cを超える。
この結果、本装置は、時刻t12にて上記「登坂路速度制御の開始条件」が成立するから、同時刻t12にて「登坂路速度制御」を開始する。即ち、本装置は、時刻t12以降、後述する「登坂路速度制御の終了条件」が成立するまでの間、アクセルペダルAPがOFFに維持されているにもかかわらず、スロットル弁アクチュエータ22を制御することで、車体速度Vsoが上記要求維持車速Vrefに維持されるようにスロットル弁開度TAをフィードバック制御する。
より具体的には、車体速度Vsoを上記要求維持車速Vrefに維持するため、アクセルペダル操作量Accpに対応する目標スロットル弁開度TAtに対して加算すべきスロットル弁開度の値(以下、「開度加算値TAadd」と称呼する。)が算出・更新され、スロットル弁開度TAが(TAt+TAadd)となるようにスロットル弁アクチュエータ22が制御される。なお、「登坂路速度制御」実行中は、アクセルペダル操作量Accpが「0」に維持されるから、上記目標スロットル弁開度TAtは「0」に維持される。従って、実際には、スロットル弁開度TAは、上記開度加算値TAaddに等しい値に制御される。
この結果、要求維持車速Vrefよりも小さくなっていた車体速度Vsoは、時刻t12以降、直ちに要求維持車速Vref近傍まで増大させられ、その後において、要求維持車速Vref近傍に維持され続ける。なお、これに対し、時刻t12以降において「登坂路速度制御」が実行されない場合、図8に破線で示すように、車体速度Vsoは時刻t12以降においてもなお、徐々に減少し続ける。
時刻t13になると、車両は登坂路から平坦路(水平路)に移動するものとする。これにより、登坂路速度制御を終了する必要があり、このため、「車両が平坦路に移動したか否か」を判定する必要がある。ここで、「車両が平坦路に移動した」との判定は、例えば、前後加速度センサ44から得られる車体加速度検出値Gxと車体速度Vsoの時間微分により得られる車体前後加速度の値との差に基づく路面の斜度(上り方向の勾配θ)を取得し、同取得した勾配θが微小値θmin未満となる状態が所定の短時間Tpだけ継続するという条件(以下、「登坂路速度制御の終了条件」と称呼する。)が成立したとき(時刻t15を参照)になされ得る。
以上のことから、本装置は、上記「登坂路速度制御の終了条件」が成立する時刻t15において「登坂路速度制御の終了条件」が成立したと判定して、同時刻t15にて「登坂路速度制御」を終了する。これにより、時刻t15以降(正確には、更に後述する「登坂路−平坦路移行制御」の終了以降)、上述した「登坂路速度制御の開始条件」が再び成立するまでの間)、スロットル弁開度TAは、時刻t11以前と同様、アクセルペダル操作量Accpに応じた値である目標スロットル弁開度TAtに調整されるようになる。
なお、時刻t13〜t15の間において、スロットル弁開度TA(=TAadd)は、平坦路上における走行に伴って受ける空気抵抗等に基づく抵抗力(所謂、走行抵抗)等に抗して車体速度Vsoを上記要求維持車速Vrefに維持するために必要な駆動力を得るための値に調整されている。換言すれば、図4に示した「降坂路速度制御」の終了時点(時刻t5)でのホイールシリンダ液圧Pw(=「0」)と異なり、「登坂路速度制御」の終了時点(時刻t15)においてスロットル弁開度TAは「0」よりも大きい値になっている。
加えて、本装置は、「登坂路速度制御」実行中において(図8においては、時刻t12〜t15)、運転者によりアクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPが操作された(ONされた)場合、「登坂路速度制御」を直ちに終了する。これにより、運転者は、上述した第1実施形態と同様、アクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPを操作するのみで、登坂路速度制御中において維持される車体速度Vso(即ち、要求維持車速Vref)を所望の値に自由に設定・変更していくことができる。
なお、このように、アクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPの操作により、或いは上記「登坂路速度制御の終了条件」の成立により「登坂路速度制御」が終了する場合、「登坂路速度制御」の終了時点でのスロットル弁開度TA(=TAadd>0)をその後において直ちに目標スロットル弁開度TAtに変更すると、駆動力の急激な減少に伴うショックが車両に発生し易く、従って、運転者に不快感を与えることに繋がる。
よって、本装置は、「登坂路速度制御」の終了時点以降(図8において、時刻t15以降)、「登坂路−平坦路移行制御」を実行する。具体的には、本装置は、「登坂路速度制御」の終了時点以降、開度加算値TAadd(>0)を徐々に「0」に向けて低減していくとともに、開度加算値TAaddが「0」に達するまでの間、スロットル弁開度TAを(TAt+TAadd)となるように制御する。以上、「登坂路速度制御」の概要について説明した。
(第2実施形態の実際の作動)
以下、第2実施形態に係る速度制御装置の実際の作動について説明する。この装置のCPU51は、第1実施形態のCPU51が実行する図5〜図7に示したルーチンのうち図5のルーチンを実行するとともに、図6、図7に示したルーチンに代えて、図6、図7にそれぞれ対応する図9、図10にフローチャートにより示したルーチンを所定時間の経過毎にそれぞれ繰り返し実行する。
ここで、この装置のCPU51は、図5に示したルーチンにおいて破線で示したステップ530、535をも実行する。ここにおいて、DVsoは車体速度Vsoの時間微分値であり、Vsobは車体速度前回値である。このように、第2実施形態において車体速度の時間微分値DVsoを算出するのは、後述する図9に示したルーチンのステップ925(上述した「登坂路速度制御の終了条件」)の判定において路面の斜度(上り方向の勾配θ)を取得するために必要となるからである。
また、「登坂路速度制御の開始・終了判定」を行う図9に示したルーチンのステップ905〜935は、図6に示したルーチンのステップ605〜635にそれぞれ対応している。従って、図9のルーチンについての詳細な説明は省略する。
図9において、フラグUPは、その値が「1」のとき「登坂路速度制御」実行中であることを示し、その値が「0」のとき「登坂路速度制御」非実行中であることを示す。フラグTRANuは、その値が「1」のとき上述した「登坂路−平坦路移行制御」実行中であることを示し、その値が「0」のとき「登坂路−平坦路移行制御」非実行中であることを示す。また、ステップ910は、上述した「登坂路速度制御の開始条件」が成立しているか否かを判定するステップであり、ステップ925は、上述した「登坂路速度制御の終了条件」が成立しているか否かを判定するステップである。ステップ910は、登坂路判定手段に相当する。
また、「登坂路速度制御の実行」を行う図10に示したルーチンのステップ1005〜1070は、図7に示したルーチンのステップ705〜770にそれぞれ対応している。従って、図10のルーチンについての詳細な説明も省略する。
図10において、「登坂路速度制御」実行中(UP=1)において、ステップ1025では、ステップ1015にて求めた速度偏差DVuと、ステップ1020にて求めた速度偏差微分値DDVuと、ステップ1045にて更新されている速度偏差積分値SDVu(初回は、ステップ920の処理により「0」)と、ステップ1025に記載の式とに基づいて、開度加算値TAaddが更新されていく。
即ち、開度加算値TAaddは、現時点での開度加算値TAadd(初回は、ステップ920の処理により「0」)に、速度偏差DVuに関するPID処理に基づく補正量を加えることで更新されていく。
そして、ステップ1040が繰り返し実行されることで、車体速度偏差DVuが「0」になるように(即ち、車体速度Vsoが要求維持車速Vrefに一致するように)、スロットル弁開度TA(=TAadd)がフィードバック制御(具体的には、PID制御)されていく。即ち、「登坂路速度制御」が実行される。
また、「登坂路速度制御」の終了後における「登坂路−平坦路移行制御」実行中(UP=0,TRANu=1)においては、ステップ1060にて開度加算値TAadd(>0)が徐々に「0」に向けて低減されていくとともに、開度加算値TAaddが「0」に達するまでの間、ステップ1075にてアクセルペダル操作量Accpから得られる目標スロットル弁開度TAtを使用してステップ1080にて、スロットル弁開度TAが(TAt+TAadd)となるように制御される。
そして、「登坂路−平坦路移行制御」終了後(UP=TRANu=0)においては、ステップ1085にてアクセルペダル操作量Accpから得られる目標スロットル弁開度TAtを使用してステップ1090にて、スロットル弁開度TAがTAtとなるように制御される。
以上、本発明の第2実施形態に係る車両の速度制御装置によっても、第1実施形態と同様、車体速度の自動制御の開始に必要となる運転者の操作をより簡易とすることができる。また、「登坂路速度制御」実行中において運転者によりアクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPが操作されると、「登坂路速度制御」が直ちに終了する。これにより、第1実施形態と同様、運転者は、アクセルペダルAP、或いはブレーキペダルBPを操作するのみで、登坂路速度制御中において維持される車体速度Vso(即ち、要求維持車速Vref)を所望の値に自由に設定・変更していくことができる。
本発明は上記第2実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記第2実施形態においては、重力による減速作用により車体速度が減少する現象を利用して、「車両が登坂路上にある」との判定条件(即ち、「登坂路速度制御の開始条件」)が成立するように構成されているが、上述した路車間通信、GPS等を通して得られる道路の斜度に関する情報、前後加速度センサ44から得られる車体加速度検出値Gxと車体速度Vsoの時間微分により得られる車体前後加速度の値との差等に基づいて車両が走行している路面の勾配を取得し、同取得した路面の(上り方向の)勾配が所定値以上のときに「車両が登坂路上にある」との判定条件(即ち、「登坂路速度制御の開始条件」)が成立するように構成してもよい。
また、上記第1、第2実施形態においては、車両が走行している路面が所定の低μ路の状態、或いは所定の悪路の状態にある場合に限って、上述した「降坂路速度制御の開始条件」、「登坂路速度制御の開始条件」が成立し得るように構成してもよい。この場合、「車両が走行している路面が所定の低μ路の状態、或いは所定の悪路の状態にあるか否か」は、例えば、路車間通信により得られる路面の状態、外気温センサの出力等に基づいて判定され得る。
加えて、本発明に係る車両の速度制御装置は、第1実施形態の「降坂路速度制御」、及び第2実施形態の「登坂路速度制御」を共に実行するように構成してもよい。
本発明の第1実施形態に係る車両の速度制御装置を搭載した車両の概略構成図である。 図1に示したブレーキ液圧制御装置の概略構成図である。 図2に示した常開リニア電磁弁についての指令電流と指令差圧との関係を示したグラフである。 降坂路上を走行している車両に対して降坂路速度制御が実行される場合における、車体速度、ブレーキペダルの状態、ホイールシリンダ液圧の変化の一例を示したタイムチャートである。 図1に示したCPUが実行する車輪速度等を算出するためのルーチンを示したフローチャートである。 図1に示したCPUが実行する降坂路速度制御の開始・終了判定を行うためのルーチンを示したフローチャートである。 図1に示したCPUが実行する降坂路速度制御の実行を行うためのルーチンを示したフローチャートである。 登坂路上を走行している車両に対して登坂路速度制御が実行される場合における、車体速度、アクセルペダルの状態、スロットル弁開度の変化の一例を示したタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る速度制御装置のCPUが実行する登坂路速度制御の開始・終了判定を行うためのルーチンを示したフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る速度制御装置のCPUが実行する登坂路速度制御の実行を行うためのルーチンを示したフローチャートである。
符号の説明
10…車両の速度制御装置、22…スロットル弁アクチュエータ、30…ブレーキ液圧制御装置、41**…車輪速度センサ、42…アクセル開度センサ、43…ブレーキスイッチ、44…前後加速度センサ、50…電気制御装置、51…CPU、PC1,PC2…常開リニア電磁弁、TH…スロットル弁

Claims (14)

  1. 車両の車体速度を変更するために操作される車速変更用操作部材に対する運転者による操作に基づいて、同運転者による同車体速度の維持要求操作を検出する車速維持要求操作検出手段と、
    前記車速維持要求操作検出手段により前記車体速度の維持要求操作が検出された時点での車体速度を要求維持車速として記憶する記憶手段と、
    前記車速維持要求操作検出手段により前記車体速度の維持要求操作が検出された場合、前記車体速度を前記要求維持車速に維持するように自動制御する車速自動制御手段と、
    を備えた車両の速度制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の速度制御装置において、
    前記車速維持要求操作検出手段は、
    前記車両を加速するために操作される前記車速変更用操作部材としての加速用操作部材に対する前記運転者による加速要求操作が解除されたことにより、同運転者による同車体速度の維持要求操作を検出するように構成された車両の速度制御装置。
  3. 請求項1に記載の車両の速度制御装置において、
    前記車速維持要求操作検出手段は、
    前記車両を減速するために操作される前記車速変更用操作部材としての減速用操作部材に対する前記運転者による減速要求操作が解除されたことにより、同運転者による同車体速度の維持要求操作を検出するように構成された車両の速度制御装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の車両の速度制御装置であって、
    前記車両が降坂路上にあるか否かを判定する降坂路判定手段を更に備え、
    前記車速自動制御手段は、
    前記車速維持要求操作検出手段により前記車体速度の維持要求操作が検出された場合であって、且つ、前記降坂路判定手段により前記車両が降坂路上にあると判定されたとき、前記車体速度を自動制御するように構成された車両の速度制御装置。
  5. 請求項4に記載の車両の速度制御装置において、
    前記降坂路判定手段は、
    前記運転者による前記車速変更用操作部材の操作がなされておらず、且つ、前記車体速度から前記要求維持車速を減じた値が所定値よりも大きくなったとき、前記車両が降坂路上にあると判定するように構成された車両の速度制御装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の車両の速度制御装置であって、
    前記車両が登坂路上にあるか否かを判定する登坂路判定手段を更に備え、
    前記車速自動制御手段は、
    前記車速維持要求操作検出手段により前記車体速度の維持要求操作が検出された場合であって、且つ、前記登坂路判定手段により前記車両が登坂路上にあると判定されたとき、前記車体速度を自動制御するように構成された車両の速度制御装置。
  7. 請求項6に記載の車両の速度制御装置において、
    前記登坂路判定手段は、
    前記運転者による前記車速変更用操作部材の操作がなされておらず、且つ、前記要求維持車速から前記車体速度を減じた値が所定値よりも大きくなったとき、前記車両が登坂路上にあると判定するように構成された車両の速度制御装置。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の車両の速度制御装置であって、
    前記車両の旋回状態を取得する旋回状態取得手段と、
    前記取得された前記車両の旋回状態に応じて前記要求維持車速を変更する要求維持車速変更手段と、
    を更に備えた車両の速度制御装置。
  9. 請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の車両の速度制御装置であって、
    前記車両が走行している路面の斜度を取得する斜度取得手段と、
    前記取得された路面の斜度に応じて前記要求維持車速を変更する要求維持車速変更手段と、
    を更に備えた車両の速度制御装置。
  10. 請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の車両の速度制御装置であって、
    前記車両が走行している路面が特定の状態にあるか否かを判定する路面状態判定手段を更に備え、
    前記車速自動制御手段は、
    前記車速維持要求操作検出手段により前記車体速度の維持要求操作が検出された場合であって、且つ、前記路面状態判定手段により前記車両が走行している路面が前記特定の状態にあると判定されたとき、前記車体速度を自動制御するように構成された車両の速度制御装置。
  11. 請求項10に記載の車両の速度制御装置において、
    前記路面状態判定手段は、
    前記特定の状態として、所定の低μ路の状態を採用するように構成された車両の速度制御装置。
  12. 請求項10に記載の車両の速度制御装置において、
    前記路面状態判定手段は、
    前記特定の状態として、所定の悪路の状態を採用するように構成された車両の速度制御装置。
  13. 請求項1乃至請求項12の何れか一項に記載の車両の速度制御装置において、
    前記車速自動制御手段は、
    前記車体速度の自動制御実行中において、前記車速変更用操作部材に対する前記運転者による操作が検出されたとき、前記車体速度の自動制御を終了するように構成された車両の速度制御装置。
  14. 車両の車体速度を変更するために操作される車速変更用操作部材に対する運転者による操作に基づいて、同運転者による同車体速度の維持要求操作を検出する車速維持要求操作検出ステップと、
    前記車速維持要求操作検出手段により前記車体速度の維持要求操作が検出された時点での車体速度を要求維持車速として記憶する記憶ステップと、
    前記車速維持要求操作検出手段により前記車体速度の維持要求操作が検出された場合、前記車体速度を前記要求維持車速に維持するように自動制御する車速自動制御ステップと、
    を備えた車両の速度制御用プログラム。
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