JP2006022173A - 皮膜形成用組成物および皮膜形成法および皮膜加工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコン、金属、ガラス、セラミックスおよびプラスチックなどの各種基材を被覆し、耐熱性、被覆性、平坦性、密着性、可とう性、耐久性、応力緩衝性、透明性、アルファ線遮蔽性、耐薬品性、耐候性および電気絶縁性や誘電特性に優れた皮膜を形成することができる皮膜形成用組成物、及びそれを用いた皮膜形成方法および皮膜の加工方法を提供する。
【解決手段】特定の脂環族テトラカルボン酸構造を有するポリイミドを含有する有機溶剤溶液からなる皮膜形成用組成物、および該皮膜形成用組成物を塗布した上で溶剤を蒸発除去させる事により該ポリイミドの皮膜を形成することを特徴とする皮膜形成法、および非プロトン性極性有機溶剤をエッチャントとしてウェットエッチング法を用いて不要部分のポリイミド皮膜を除去することを特徴とする皮膜加工法。
【選択図】 無

Description

本発明は、絶縁電線に用いられる電線絶縁膜、フィルムコンデンサーに用いられる誘電体膜、半導体パッケージ、薄膜トランジスタ、薄膜ダイオード等に用いられるゲート絶縁膜、層間絶縁膜、バッファコート膜(応力緩衝膜)、パッシベーション膜、アルファ線遮蔽膜、さらにフラットパネルディスプレイ用のカラーフィルターのオーバーコート膜、画素基板の画素隔壁等として使用される、耐熱性、被覆性、平坦性、密着性、可とう性、耐久性、応力緩衝性、透明性、アルファ線遮蔽性、耐薬品性、耐候性および電気絶縁性や誘電特性に優れた脂環族ポリイミド皮膜及びその形成法、加工法に関するものである。
従来より、絶縁電線、半導体パッケージ、薄膜トランジスタ、薄膜ダイオードなどの各種電気電子部品の絶縁膜や各種保護膜として、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン類との重縮合反応により得られる全芳香族ポリイミド樹脂が用いられている。このポリイミド樹脂は、SiO2 、SiNなどの無機絶縁膜に比較して凹凸の大きい基板上に被覆性良く平坦な膜を形成できるとともに、1μm以上の厚い膜を容易に形成できるという点で有利である。さらに他の有機材料に比較して耐熱性、耐薬品性、耐久性、応力緩衝性、アルファ線遮蔽性および電気絶縁性等が優れていることから幅広く用いられてきた。例えば、全芳香族ポリイミドを用いた半導体装置が開示されている(特許文献1参照)。
しかし、従来の全芳香族ポリイミドは一般に溶融せず、また溶剤に不溶なためポリイミドの溶液からポリイミド皮膜を形成させることが困難であった。したがって上記の用途にポリイミド樹脂を適用するに当たっては、通常は前駆体のポリアミド酸を極性溶剤に溶解した溶液が使用される。しかし、このポリアミド酸の溶液は不安定で粘度や分子量が変化しやすいために、冷温下、短期間の保存しかできないという問題がある。さらに、ポリアミド酸の溶液を用いてポリイミド皮膜を形成させるには、該溶液を基材上にキャストした後、加熱して溶剤を除去し、さらに温度を上げることによってイミド化反応を行う必要がある。イミド化反応温度はポリイミドの構成成分によって異なるが、一般的なもので300〜350℃、低温でイミド化するように配慮されたものでも170℃以上の高温が必要である。
かかる高温での加熱処理のために、汎用のプラスチックでは耐熱性が不足するのでポリイミド皮膜を形成する基材に使用できないという問題があった。また、耐熱性の基材を用いても、基材上の有機素子材料や金属配線などを熱劣化させてしまい信頼性の低下を招くという問題があった。さらに、イミド化反応時に生成する水が抜ける際に皮膜に空孔が残り、皮膜の吸水率が高くなると共に平坦性が不良になるという問題や、高温でポリイミド皮膜を形成する事から、冷却時の収縮にともない応力が残存するために歪や反りが生じるという問題があった。よって、高温のイミド化反応処理を必要とせず、低温で皮膜を形成できるポリイミドが求められていた。
さらに、絶縁電線用途では接続端部の電気絶縁膜を除去する必要があるが、上記の全芳香族ポリイミドの皮膜は溶剤不溶性のために不要部の除去に手間がかかるという問題があった。また、各種電子部品の絶縁膜や保護膜用途にポリイミド樹脂皮膜を適用するに当たっては、半導体ウエハ等の基材上に形成されたポリイミド樹脂膜にスルーホールなどのパターンを形成する必要がある。上記の全芳香族ポリイミドの皮膜のパターニングは、フォトレジストを介したウェットエッチングやドライエッチングなどの工程により行われているが、該ポリイミド皮膜のエッチング速度が極めて遅いために、生産性が低くなり高コストになるという問題があった。
これらの問題を解決するために、溶剤可溶性のポリイミドが開発されている。可溶性のポリイミドを用いれば、ポリイミド構造で有機溶剤に溶解させることにより貯蔵安定性に優れたものとなる。また、該ポリイミドの溶液を基材上に塗布し、その後高温でのイミド化処理を経ずに、溶剤を蒸発除去するだけでポリイミドの皮膜を形成することができる。そのために耐熱性の低い基材上に皮膜を形成でき、材料の熱劣化も防ぐ事ができる上に、平坦性に優れた皮膜が形成できるという利点がある。また、歪みや反りも生じにくい。さらに、基材全面に形成されたポリイミド皮膜の不要部分を除去してパターニングする際にも、該ポリイミドを溶解する溶剤によって速やかにエッチングが行えるので、生産性が高くなり好ましい。例えば、ビフェニルテトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分から非プロトン性溶媒に可溶性の全芳香族ポリイミドとその溶液である全芳香族ポリイミド組成物を得たことが開示されている(特許文献2参照)。
近年、情報処理分野では、大容量の情報を処理するためにCPUの動作周波数の高周波数化が進んでおり、層間絶縁膜等の絶縁層の低誘電率化による信号伝搬速度遅延時間の短縮が求められている。
しかしながら、上に述べた全芳香族系可溶性ポリイミドの10GHzにおける誘電率は、芳香環の含有率にもよるが、3.5程度と高くなる問題がある。
また、全芳香族ポリイミドはテトラカルボン酸二無水物部分とジアミン部分との間で電荷移動が起きるために淡黄色から赤褐色に着色している。そのため、カラーフィルターの表面平滑化のためのオーバーコート層や、一部の薄膜トランジスタの絶縁膜等の如く、透明性が要求される用途には使用できない。
特開平1−278561号公報 特開昭61−151237号公報
一般的にポリイミドを構成するモノマーに脂肪族系のものを用いることにより誘電率が低下するとともに、テトラカルボン酸二無水物部分とジアミン部分との間の電荷移動が抑制されるために着色が抑制される事が知られている。
本発明者らは非芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いて、ポリイミドの合成を行った。非芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族(鎖状)テトラカルボン酸二無水物や、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物などの脂環族テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。しかしながら、脂肪族(鎖状)テトラカルボン酸二無水物を用いて得られたポリイミドの耐熱性は著しく低いために、はんだ付けなどの加工に供する事が不可能となり実用上問題がある。一方、脂環族テトラカルボン酸二無水物を用いると鎖状のものに比べて耐熱性が向上したポリイミドが得られる。しかしながら、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を用いて得られたポリイミドは、溶剤への溶解性が低いために、ポリイミド溶液を基材に塗布しても十分な厚みのポリイミド皮膜を形成することができない。また、1,2,4,5−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物を用いると、溶剤への溶解性が高いポリイミドが得られるが、ポリイミド溶液を基材に塗布して得られる皮膜に可とう性が無く、密着性、耐久性の点で実用上問題がある。
本発明の課題は、上述の従来用いられてきたポリイミドの問題点を解決し、各種基材を被覆し、耐熱性、被覆性、平坦性、密着性、可とう性、耐久性、応力緩衝性、透明性、アルファ線遮蔽性、耐薬品性、耐候性および電気絶縁性や誘電特性に優れた皮膜を形成することができる皮膜形成用組成物、及びそれを用いた皮膜形成方法および皮膜の加工方法を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決するため鋭意検討し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、一般式(I):
Figure 2006022173

(Rはシクロヘキサンから誘導される4価の基である。Φは炭素数2〜39の2価の基であり、脂肪族構成単位、脂環族構成単位、芳香族構成単位、オルガノシロキサン構成単位、またはこれらの組み合わせあるいは繰り返しからなる基である。Φの主鎖には−O−、−SO−、−CO−、−CH−、−C(CH−、−CO−、および、−S−からなる群から選ばれた少なくとも1の基が介在していてもよい。)
で示される繰り返し単位を有するポリイミドを含有する有機溶剤溶液からなる皮膜形成用組成物に関する。
さらに本発明は該皮膜形成用組成物を、基材上に塗布した後、有機溶剤を蒸発させる事によりポリイミド皮膜を形成することを特徴とする皮膜形成法、および該皮膜形成法で形成されたポリイミド皮膜層において、非プロトン性極性有機溶剤をエッチャントとしてウェットエッチング法を用いて不要部分の皮膜を除去することを特徴とする皮膜加工法に関する。
本発明の皮膜形成用組成物をシリコン、金属、ガラス、セラミックスおよびプラスチックなどの各種基材に塗布した後に、イミド化反応処理をせずに低温で溶剤を除去するだけで、耐熱性、被覆性、平坦性、密着性、可とう性、耐久性、応力緩衝性、透明性、アルファ線遮蔽性、耐薬品性、耐候性および電気絶縁性や誘電特性に優れた皮膜を形成することができる。また、ウェットエッチング法により不要部分の皮膜を効率良く除去し、皮膜を加工することができる。
本発明に用いられるポリイミド(以下、ポリイミドAと記す)は、下記一般式(I):
Figure 2006022173

で示される繰り返し単位を有する。式中、Rはシクロヘキサンから誘導される4価の基である。Φは炭素数2〜39の2価の基であり、脂肪族構成単位、脂環族構成単位、芳香族構成単位、オルガノシロキサン構成単位、またはこれらの組み合わせあるいは繰り返しからなる基である。Φの主鎖には−O−、−SO−、−CO−、−CH−、−C(CH−、−CO−、および、−S−からなる群から選ばれた少なくとも1の基が介在していてもよい。
好ましいΦとしては、ポリアルキレン、ポリオキシアルキレン、キシリレン、およびそれらのアルキル置換体、ハロゲン置換体などの脂肪族構成単位;シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン、ジメチルシクロヘキサン、イソフォロン、ノルボルナン、およびそれらのアルキル置換体、ハロゲン置換体などから誘導される脂環族構成単位;ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、ジフェニルメタン、ジフェニルエーテル、ジフェニルスルフォン、ベンゾフェノン、およびそれらのアルキル置換体、ハロゲン置換体などから誘導される芳香族構成単位;および、ポリジメチルシロキサン構成単位、ポリジフェニルシロキサン構成単位などのポリオルガノシロキサン構成単位が挙げられる。より具体的には、下記構造式で表される2価の基が挙げられる。
Figure 2006022173
一般式(I)で示される繰り返し単位の含有量は、ポリイミドAの全繰り返し単位の10〜100モル%であるのが好ましく、50〜100モル%であるのがより好ましい。また、ポリイミド1分子中の一般式(I)で示される繰り返し単位の個数は、10〜2000であるのが好ましく、20〜200であるのがより好ましい。
ポリイミドAは、テトラカルボン酸成分とジアミン系成分(ジアミン及びその誘導体)とを反応させることにより得られる。テトラカルボン酸成分としては、シクロヘキサンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸エステル類、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられるが、好ましいのはシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物である。なお、前記テトラカルボン酸成分は位置異性体を含む。
上記テトラカルボン酸成分に由来するシクロへキサンテトラカルボン酸骨格を有するポリイミドAは高分子量化が容易であり、特定の有機溶剤に対する溶解度も充分に大きいので、ポリイミドAの溶液を皮膜形成用組成物として塗布することにより可とう性があり充分な厚み、被覆性、平坦性、密着性、耐久性を有する皮膜を容易に形成することができる。
テトラカルボン酸成分は、ポリイミドAの溶剤可溶性、皮膜の可とう性、応力緩衝性、透明性、耐候性および誘電特性を損なわない範囲で、他のテトラカルボン酸またはその誘導体、例えば、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル、3,3’,4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、4,4−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸、4,4−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸、エチレンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロペンタンテトラカルボン酸、3−カルボキシメチル−1,2,4−シクロペンタントリカルボン酸、ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸、ジシクロヘキシルテトラカルボン酸、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、およびそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物を含んでいてもよい。
ジアミン系成分としては、ジアミン、ジイソシアネート、ジアミノジシラン類などが挙げられるが、好ましいのはジアミンである。ジアミン系成分中のジアミン含量は、好ましくは50モル%以上(100モル%を含む)である。
前記ジアミンは、脂肪族ジアミンであっても芳香族ジアミンであってもよく、それらの混合物でもよい。ポリイミドAは良好な可視光透明性を示し、例えば150μm厚みのフィルムの全光線透過率は選択するジアミンにより異なるが、概ね85%以上の値を示す。
なお、ポリイミドAの皮膜の無色透明性の維持の観点から特に好ましいのは脂肪族ジアミンである。透明性皮膜の着色の原因としては、ポリマー骨格に含有されるフェニル基などが考えられ、この点から分子構造中に芳香族基を有するアミンの使用は少ない方が好ましい。脂肪族ジアミンに芳香族ジアミンを併用する場合、芳香族ジアミン配合率は80モル%以下が好ましく、かかるジアミンの配合率において透明性および耐候性の高いポリイミド皮膜が得られる。なお、本発明において“芳香族ジアミン”とは、アミノ基が芳香族環に直接結合しているジアミンを表し、その構造の一部に脂肪族基、脂環族基、その他の置換基を含んでいてもよい。“脂肪族アミン”とは、アミノ基が脂肪族基または脂環族基に直接結合しているジアミンを表し、その構造の一部に芳香族基、その他の置換基を含んでいてもよい。
また、ポリイミド分子の末端アミノ基も着色(黄変)原因のひとつとして考えられることから、ポリイミド末端のアミノ基を、酸無水物などを用いて処理する事も着色防止のためには有効である。このようにして得られたポリイミドAの皮膜は、加熱保持や光照射によって着色せず、良好な耐候性を示す。
前記脂肪族ジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ポリエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、ポリプロピレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、シロキサンジアミン類などが挙げられる。
前記芳香族ジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノベンゾフェノン、2,6−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレンなどが挙げられる。
一般に、脂肪族ジアミンを構成成分として使用すると、中間生成物であるポリアミド酸と脂肪族ジアミンが強固な錯体を形成するために、高分子量ポリイミドが得られにくい。そのため、錯体の溶解性が比較的高い溶剤、例えばクレゾール、を用いるなどの工夫が必要になる。しかし、本発明では、シクロへキサンテトラカルボン酸またはその誘導体と脂肪族ジアミンを構成成分として用いると、ポリアミド酸と脂肪族ジアミンの結合が比較的弱い錯体が形成されるので、ポリイミドを容易に高分子量化できる。
本発明の皮膜形成用組成物はポリイミドAの有機溶剤溶液からなる。用いられる有機溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチレンスルホン、γ−ブチロラクトン、プロピレンカーボネート等の非プロトン性極性溶媒に加えてp−クロルフェノール、m−クレゾール、ジオキサン、2−クロル−4−ヒドロキシトルエンなどが挙げられる。
本発明の皮膜形成用組成物として用いられるポリイミドAの有機溶剤溶液は下記の(i)〜(iii)の方法で得られる。
(i)ジアミン系成分の有機溶剤溶液にテトラカルボン酸成分を添加、あるいは、テトラカルボン酸成分の有機溶剤溶液にジアミン系成分を添加し、好ましくは80℃以下、特に室温付近ないしそれ以下の温度に0.5〜3時間保つ。得られた反応中間体のポリアミド酸溶液にトルエンあるいはキシレンなどの共沸脱水溶剤を添加して、生成水を共沸により系外へ除きつつ脱水反応を行い、ポリイミドAの有機溶剤溶液を得る。
(ii)反応中間体のポリアミド酸溶液に無水酢酸などの脱水剤を加えてイミド化した後、メタノールなどのポリイミドAに対する溶解能が乏しい溶剤を添加して、ポリイミドAを沈殿させる。ろ過・洗浄・乾燥により固体として分離した後、N,N−ジメチルアセトアミドなどの溶剤に溶解してポリイミドAの有機溶剤溶液を得る。
(iii)クレゾールなどの高沸点溶剤を用いてポリアミド酸溶液を調製し、そのまま150〜220℃に3〜12時間保ってポリイミド化させた後、メタノールなどのポリイミドAに対する溶解能が乏しい溶剤を添加して、ポリイミドAを沈殿させる。ろ過・洗浄・乾燥により固体として分離した後、N,N−ジメチルアセトアミドなどの溶剤に溶解してポリイミドAの有機溶剤溶液を得る。
ポリイミドAの有機溶剤溶液は貯蔵安定性に優れている。また、必要に応じて、有機溶剤溶液を濾過して異物を除去することができる。また、皮膜形成用組成物として使用する際に、前記有機溶剤で希釈してもよい。皮膜形成用組成物に含まれるポリイミドAの濃度が低すぎると、基材に塗布した後に形成される皮膜の厚みが実用上不充分となるので好ましくない。また、ポリイミドAの濃度が高すぎると、皮膜形成用組成物の粘度が高くなり、塗布が困難になるので好ましくない。好ましいポリイミド濃度の範囲は0.1〜50重量%、特に好ましいのは、0.5〜30重量%である。
本発明の皮膜形成用組成物には、形成される皮膜の平滑性向上を目的に、表面調整剤として非イオン性シリコン系界面活性剤または非イオン性フッ素系界面活性剤を添加することが出来る。非イオン性シリコン系界面活性剤としてはポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリエステル変性ポリシロキサン、ポリアラルキル変性ポリシロキサンなどが上げられる。また非イオン性フッ素系界面活性剤としては、α−ペルフルオロアルキルオキシ−ω−メチルポリエチレンオキサイド、α−ペルフルオロアルケニルオキシ−ω−メチルポリエチレンオキサイド、グリセリンEO付加物ペルフルオロアルキルエーテル、グリセリンEO付加物ペルフルオロアルケニルエーテル、ジグリセリンEO付加物ペルフルオロアルキルエーテル、ジグリセリンEO付加物ペルフルオロアルケニルエーテルなどが上げられる。特に好ましいのは、ポリエーテル変性ポリシロキサン、α−ペルフルオロアルキルオキシ−ω−メチルポリエチレンオキサイドおよびジグリセリンEO付加物ペルフルオロアルキルエーテルである。好ましい表面調整剤の添加量は、溶液中の重量濃度で0.1〜10,000ppmである。0.1ppm未満の濃度では表面調整効果が著しく低くなる。また、10,000ppmを超える濃度では形成された皮膜の強度、電気特性などに悪影響を及ぼす。特に好ましい添加量は1〜500ppmである。
本発明において上記の(i)〜(iii)の方法で得られたポリイミドAの有機溶剤溶液からなる皮膜形成用組成物を基材上に塗布し、その後有機溶剤を蒸発させることによりポリイミド皮膜が形成される。
本発明においては用途に応じ、ポリイミド皮膜を形成する基材として金属板、導体心線、コイル、ガラス板、プラスチックフィルム、シリコンウエハ、セラミクス基板、半導体チップ、薄膜トランジスタ基板、フラットパネルディスプレイ用のカラーフィルター基板、画素基板および、各種電気電子素子や基板などが用いられる。
また、皮膜形成用組成物をこれらの基材に塗布するに際しては、スピンコート法、ロールコート法、ディップコート法、噴霧塗布法、スリット塗布法等の方法が採用できる。また、スクリーン印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷等の印刷法によって、所望の形状にパターニングを施して塗布することも可能である。なお、印刷法により皮膜のパターニングを行う方法は、後述するリソグラフィによるパターニングに比べて生産性が極めて高く、低コスト化の面で有利である。
このような方法で皮膜形成用組成物を基材上に塗布した後に、有機溶剤を蒸発除去してポリイミド皮膜を形成する。溶剤除去温度は、基材などの耐熱性、皮膜厚に応じて適宜選択されるが、室温〜250℃が好ましく、本発明の特徴を活かすには室温〜200℃が特に好ましい。このように比較的低温でポリイミド皮膜を形成することができるので、ポリカーボネートの様な汎用のプラスチックも基材として使用する事ができる。また、基材上の有機素子材料や金属配線などを熱劣化させる事も無く、歪みや反りも生じにくい。さらに、皮膜形成時にイミド化反応水が発生しないので、皮膜には空孔が生じず平坦性は良好である。
本発明によるポリイミド皮膜の厚みは用途に応じて適宜選択されるが、好ましくは0.01〜600μm、特に好ましくは0.1〜200μmである。
本発明に用いられるポリイミドAは、前記有機溶剤溶液を調製する際に使用した有機溶剤に可溶性である。そのため、上記の各方法により得られたポリイミド皮膜を、該有機溶剤をエッチャントとしてウェットエッチング法を用いて不要部分の皮膜を除去することによって皮膜を加工することが可能である。加工の対象となる皮膜は、前記パターニングされた皮膜でも、基材全体に形成された皮膜でもよい。電線の接続部のような簡単な剥離加工の場合には浸漬法が採用され、半導体の絶縁膜や保護膜等の微細なパターニング加工においては、レジストを用いるリソグラフィ法が採用される。本ウェットエッチングにおいてはポリイミド皮膜の溶解速度が大きいので、生産性が高く有利である。一方、ポリイミドAは酸、アルカリ、炭化水素、アルコール類、ケトン類等の溶剤には溶解せず、充分な耐薬品性を有する。
本発明に用いられるポリイミドAは、高周波数における誘電率が低いという特徴に加えて、実用上重要な周波数領域である1〜20GHzの範囲において誘電率の周波数依存性が低くほぼ一定の値を示すという特徴も有しており、電子分野の絶縁材料として極めて好ましい。ジアミンとして脂肪族ジアミンを選択すると、10GHzにおける誘電率が2.8以下となり特に好ましいが、芳香族ジアミンを用いた場合でも、3.2以下が達成される。達成できる誘電率の下限値は通常2.6である。さらにポリイミドAは、1〜20GHzの範囲において誘電正接についても周波数依存性が低く、0.008〜0.018の範囲でほぼ一定の値を示すという特徴も有しており、極めて優れた高周波特性を持つ。
ポリイミドAのガラス転移温度は、選択するジアミンにより異なるが、概ね250〜350℃であり、充分な耐熱性を有する。ポリイミドAの体積抵抗率は選択するジアミンにより異なるが、室温で概ね1015Ωcm以上であり、良好な電気絶縁性を有する。ポリイミドAはその分子構造が比較的剛直でない事から、良好な応力緩衝性を有する。例えば室温での引っ張り弾性率は選択するジアミンにより異なるが、概ね250〜400kg/mmである。また、ポリイミドAは金属不純物濃度が低い事からアルファ線遮蔽膜として良好な特性を示す。
本発明により得られるポリイミド皮膜は、絶縁電線に用いられる電線絶縁膜、フィルムコンデンサーに用いられる誘電体膜、半導体パッケージ、薄膜トランジスタ、薄膜ダイオード等に用いられるゲート絶縁膜、層間絶縁膜、バッファコート膜(応力緩衝膜)、パッシベーション膜、アルファ線遮蔽膜、さらにフラットパネルディスプレイ用のカラーフィルターのオーバーコート膜、画素基板の画素隔壁等として使用される。
また、本発明の皮膜形成用組成物は発光ダイオード、半導体レーザー等の発光素子、光導電素子、フォトダイオード、太陽電池、フォトトランジスタ、フォトサイリスタ等の受光素子、フォトカプラー、フォトインタラプター等の光結合素子で代表される光電変換素子の絶縁封止材料や各種ディスプレイの接着材料、さらに光造形用の樹脂、表面コーティング剤、装飾材料等の透明性を要求される用途にも用いることができる。
さらに、本発明の皮膜形成用組成物は、各種コイルの含浸ワニス(発電器、モーター等)や重電および弱電分野の絶縁封止材用途にも用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
実施例および比較例における物性の評価は以下のように行った。
(1)誘電率、誘電正接
(株)関東電子応用開発製の誘電率誘電正接測定装置(CP431/461/501//531)を用い、空洞共振器摂動法にて誘電率、誘電正接を測定した。
(2)ガラス転移温度
島津製作所製の示差走査熱量計装置(DSC−50)を用い、昇温速度10℃/minの条件でDSC測定を行い、ガラス転移温度を求めた。
<参考例>
(1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の合成)
内容積5リットルのハステロイ製(HC22)オートクレーブにピロメリット酸552g、活性炭にロジウムを担持させた触媒(エヌ・イーケムキャット株式会社製)200g、水1656gを仕込み、攪拌をしながら反応器内を窒素ガスで置換した。次に水素ガスで反応器内を置換し、反応器の水素圧を5.0MPaとして60℃まで昇温した。水素圧を5.0MPaに保ちながら2時間反応させた。反応器内の水素ガスを窒素ガスで置換し、反応液をオートクレーブより抜き出し、この反応液を熱時濾過して触媒を分離した。濾過液をロータリーエバポレーターで減圧下に水を蒸発させて濃縮し、結晶を析出させた。析出した結晶を室温で固液分離し、乾燥して1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸481g(収率85.0%)を得た。
続いて、得られた1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸450gと無水酢酸4000gとを、5リットルのガラス製セパラブルフラスコ(ジムロート冷却管付)に仕込み、攪拌しながら反応器内を窒素ガスで置換した。窒素ガス雰囲気下で溶媒の還流温度まで昇温し、10分間溶媒を還流させた。攪拌しながら室温まで冷却し、結晶を析出させた。析出した結晶を固液分離し、乾燥して一次結晶を得た。更に分離母液をロータリーエバポレーターで減圧下に濃縮し、結晶を析出させた。この結晶を固液分離し、乾燥して二次結晶を得た。一次結晶、二次結晶を合わせて1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物375gが得られた(無水化の収率96.6%)。
<実施例1>
温度計、撹拌器、窒素導入管、側管付き滴下ロート、ディーンスターク、冷却管を備えた500mL5つ口フラスコに、窒素気流下、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル10.0g(0.05モル)と、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン85gを仕込んで溶解させた後、室温にて参考例で合成した1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物11.2g(0.05モル)を固体のまま1時間かけて分割投入し、室温下2時間撹拌した。次に共沸脱水溶剤としてキシレン30.0gを添加して180℃に昇温して3時間反応を行い、ディーンスタークでキシレンを還流させて、共沸してくる生成水を分離した。3時間後、水の留出が終わったことを確認し、1時間かけて190℃に昇温しながらキシレンを留去し29.0gを回収した後、内温が60℃になるまで空冷し、表面調整剤として非イオン性フッ素系界面活性剤(フタージェント251、株式会社ネオス製)を0.005g(溶液中濃度50ppm)添加して均一になるまで撹拌し、ポリイミドの有機溶剤溶液を得た。このポリイミドのIRスペクトルを測定したところ、ν(C=O)1772、1700(cm−1)にイミド環の特性吸収が認められ、下記式(II)の繰り返し単位を有するポリイミドであると同定された。
Figure 2006022173
上記ポリイミドの有機溶剤溶液20gにγ−ブチロラクトン140gを加えて均一に希釈し、ポリイミド濃度が3重量%である皮膜形成用組成物を得た。この組成物をシリコンウエハ上に20cc滴下し、900rpmでスピンコートし、ウエハ上に均一に塗布した。このウエハをクリーンオーブンに入れ120℃で20分間加熱乾燥し、ポリイミド皮膜を得た。得られた皮膜の被覆性、密着性は良好であり、反りや剥がれは見られなかった。皮膜の厚さは3μmであり、算術平均粗さRaは12nmであった。
その後、ポジ型フォトレジスト(東京応化製 OFPR−5000)を回転塗布しクリーンオーブンで110℃、20分間加熱乾燥し、所定のフォトマスクを介して高圧水銀灯を用いて150mJ/cm(測定波長365mm)で照射した後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38重量%水溶液中に5分間浸漬して、フォトレジストの現像を行った。次いで60℃のγ−ブチロラクトン中に5分間浸漬して、レジスト除去部のポリイミド皮膜をエッチングした。次いでレジスト剥離液(S−502A 東京応化製)中に90℃で5分浸漬しフォトレジストを剥離させた。この段階で下地のポリイミド皮膜は溶解せず、剥離やクラックの発生は見られなかった。次いで、120℃で20分加熱乾燥させ、ポリイミド皮膜のパターンを得た。このフォトリソグラフィ操作によりライン幅30μmの線状ポリイミド皮膜と、直径20μmのスルーホールを形成し、良好なエッチング精度でパターニングが行えた。
このポリイミド皮膜の物性を評価するために、以下の方法によりポリイミドフィルムを作成した。前記有機溶剤溶液をガラス板に塗布し、90℃のホットプレート上で1時間加熱して溶剤を蒸発させた後、ガラス板から剥がして自立膜を得た。この自立膜をステンレス製の固定治具に固定して熱風乾燥器中180℃で4時間加熱して溶剤をさらに蒸発させ、薄茶色のフレキシブルな膜厚100μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムのガラス転移温度、誘電率、誘電正接を表1、2に示す。
<実施例2>
実施例1と同じ500mlの5つ口のフラスコに、参考例で合成した1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物11.2g(0.05モル)と溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン40.0gを仕込んで溶解させ、室温下、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン10.5g(0.05モル)を45.0gのジメチルアセトアミドに溶解した溶液を滴下ロートより2時間かけて滴下した。滴下終了後90℃に昇温し、1時間撹拌した。次に共沸脱水溶剤としてキシレン30.0gを添加して180℃に昇温して3時間反応を行い、ディーンスタークでキシレンを還流させて、共沸してくる生成水を分離した。3時間後、水の留出が終わったことを確認し、1時間かけて190℃に昇温しながらキシレンを留去し30.0gを回収した後、内温が60℃になるまで空冷してポリイミドの有機溶剤溶液を得た。このポリイミドのIRスペクトルを測定したところ、ν(C=O)1764、1691(cm−1)にイミド環の特性吸収が認められ、式(III)の繰り返し単位を有するポリイミドであると同定された。
Figure 2006022173
上記ポリイミドの有機溶剤溶液30gにN−メチル−2−ピロリドン60gを加えて均一に希釈し、ポリイミド濃度が8重量%である皮膜形成用組成物を得た。この組成物を、スクリーン印刷法を用いて、厚さ100μmのPENフィルム(帝人デュポンフィルム(株)、テオネックスQ51)基材上にパターンを形成しつつ塗布した。この塗布物をクリーンオーブンに入れ100℃で40分間加熱乾燥し、ポリイミド皮膜を得た。得られた皮膜の厚さは10μmであり、ライン幅200μmにて線状ポリイミド皮膜のパターニングが行えた。皮膜の密着性は良好であり、反りや剥がれは見られなかった。
このポリイミド皮膜の物性を評価するために、以下の方法によりポリイミドフィルムを作成した。前記有機溶剤溶液をガラス板に塗布し、90℃のホットプレート上で1時間加熱して溶剤を蒸発させた後、ガラス板から剥がして自立膜を得た。この自立膜をステンレス製の固定治具に固定して熱風乾燥器中180℃で8時間加熱して溶剤をさらに蒸発させ、無色透明でフレキシブルな膜厚200μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムのガラス転移温度、誘電率を表1、2に示す。
さらに、このポリイミドフィルムを、JIS K7105に準拠して、ヘイズメーター(日本電色(株)製 Z−Σ80)により全光線透過率を測定したところ、90%と高い値を示した。このポリイミドフィルムを空気中220℃で4時間熱処理し、熱処理前後の全光線透過率を測定したが、90%で変化は無く、目視観察でも着色は見られなかった。また、このポリイミドフィルムを空気中(温度:60℃)にて、200Wの高圧水銀灯を光源として1000時間の照射を行って高エネルギー光処理し、同様に全光線透過率を測定したが、90%で変化は無く、目視観察でも着色は見られなかった。
Figure 2006022173
Figure 2006022173
<実施例3>
実施例2における皮膜形成用組成物(ポリイミド濃度:8重量%)をさらにN−メチル−2−ピロリドンで4倍に希釈し、ポリイミド濃度が2重量%である皮膜形成用組成物を得た。
厚さ1μmで幅4μmのアルミニウム配線パターンをスパッタリングおよび通常のフォトリソグラフィとドライエッチングの工程で形成したシリコンウエハ上に、前記皮膜形成用組成物を20cc滴下し、900rpmでスピンコートし、ウエハ上に均一に塗布した。その後、ホットプレートを用いて90℃で5分間、ついで140℃で10分間乾燥し、厚さ2μmのポリイミド皮膜からなる層間絶縁膜を得た。その後、ポジ型フォトレジスト(東京応化製 OFPR−5000)を回転塗布し、クリーンオーブンで110℃、20分間加熱乾燥し、所定のフォトマスクを介して高圧水銀灯を用いて150mJ/cm(測定波長365mm)で照射した後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38重量%水溶液中に5分間浸漬して、フォトレジストの現像を行った。次いで60℃のγ−ブチロラクトン中に5分間浸漬して、レジスト除去部のポリイミド皮膜をエッチングした。次いでレジスト剥離液(S−502A 東京応化製)中に90℃で5分浸漬しフォトレジストを剥離させた。この段階で下地のポリイミド皮膜は溶解せず、剥離やクラックの発生は見られなかった。次いで、120℃で20分加熱乾燥させ、層間絶縁膜のパターンを得た。このフォトリソグラフィ操作により直径20μmのスルーホールを形成し、良好なエッチング精度でパターニングが行えた。次いで、該層間絶縁膜上に上層アルミニウム配線層をスパッタリング法によって形成し、多層配線構造を得た。基板をカッティングして走査型電子顕微鏡で断面形状を観察したところ、いずれの配線間スペースにもポリイミド樹脂層間絶縁膜が十分充填されていることがわかった。
<実施例4>
実施例1における皮膜形成用組成物(ポリイミド濃度:3重量%)をさらにγ−ブチロラクトンで6倍に希釈し、ポリイミド濃度が0.5重量%である皮膜形成用組成物を得た。薄膜トランジスタ基材用の厚さ0.9mmのガラス板上に、スパッタ法で300nmの厚みでクロム膜を成膜した。写真処理後にエッチングして、所定の形状のゲート電極を形成した。
次に、得られた皮膜形成用組成物を20cc滴下し、900rpmでスピンコートし、基板上に均一に塗布した。その後、ホットプレートを用いて90℃で5分間、ついで140℃で10分間乾燥し、厚さ1μmのポリイミド皮膜からなるゲート絶縁膜を得た。その後、ポジ型フォトレジスト(東京応化製 OFPR−5000)を回転塗布し、クリーンオーブンで110℃、20分間加熱乾燥し、所定のフォトマスクを介して高圧水銀灯を用いて150mJ/cm(測定波長365mm)で照射した後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38重量%水溶液中に5分間浸漬して、フォトレジストの現像を行った。次いで60℃のγ−ブチロラクトン中に5分間浸漬して、レジスト除去部のポリイミド皮膜をエッチングした。次いでレジスト剥離液(S−502A 東京応化製)中に90℃で5分浸漬しフォトレジストを剥離させた。この段階で下地のポリイミド皮膜は溶解せず、剥離やクラックの発生は見られなかった。次いで、120℃で20分加熱乾燥させ、ゲート絶縁膜のパターンを得た。
次いで、該ゲート絶縁膜上にプラズマCVD法により厚さ120nmの高抵抗アモルファスシリコン膜を成膜し、その上に厚さ30nmの低抵抗アモルファスシリコン膜を成膜した。写真処理後にドライエッチングを行う事により所定の形状のシリコン膜を得た。
次にスパッタ法で厚さ40nmのクロム膜を形成した後にエッチングして、ソース電極、ドレイン電極を形成した。
その後ドライエッチングにより、ソース電極とドレイン電極の間の低抵抗アモルファスシリコン膜を除去した。
次にプラズマCVD法で厚さ500nmの窒化珪素膜を成膜し、写真処理後にドライエッチングを行う事により、所定の形状の保護膜を形成した。
以上の工程を経て、ポリイミドのゲート絶縁膜を用いるアモルファスシリコン薄膜トランジスタ基板を得る事ができた。図1に、該薄膜トランジスタ基板の構成を示す。
<実施例5>
あらかじめ準備しておいたブラックマトリックス隔壁間にRGB色素層を形成してあるガラス基板上に、実施例3における皮膜形成用組成物(ポリイミド濃度:2重量%)を20cc滴下し、900rpmでスピンコートし、基板上に均一な塗布膜を形成した。その後、ホットプレートを用いて90℃で5分間、ついで140℃で10分間乾燥し、厚さ2μmのポリイミド皮膜からなるカラーフィルターオーバーコート膜を得た。形成されたオーバーコート膜の平坦性、透明性は良好であり、また、このオーバーコート層形成基板上に、液晶駆動用ITO電極を、スパッタリング装置を用いて、150℃でHO/O導入下、約0.2μm厚でスパッタリングしたところ、30Ω/□の表面抵抗値がむらなく得られた。
以上の工程を経て、ポリイミドのオーバーコート膜を用いるカラーフィルター基板を得る事ができた。
<実施例6>
実施例1における皮膜形成用組成物(ポリイミド濃度:3重量%)を、ロールコーターを用いて、直径1mmの電気用軟銅線の表面に連続的に塗布し、速やかに180℃の乾燥炉に通す事により、ポリイミド皮膜を形成した。この塗布乾燥の操作を3回繰り返す事によって、銅線表面に厚さ30μmの電気絶縁膜の形成された絶縁電線を得た。電気絶縁膜の被覆性、可とう性は良好であった。
銅線端部を60℃のγ−ブチロラクトン中に10分間浸漬したところ、浸漬部分のポリイミド絶縁皮膜は完全に除去されていた。
実施例4の薄膜トランジスタ基板の構成を示す図
符号の説明
1:ガラス基板
2:ゲート電極
3:ポリイミドゲート絶縁膜
4:高抵抗アモルファスシリコン膜
5:低抵抗アモルファスシリコン膜
6:ソース電極
7:ドレイン電極
8:保護膜

Claims (8)

  1. 一般式(I):
    Figure 2006022173

    (Rはシクロヘキサンから誘導される4価の基である。Φは炭素数2〜39の2価の基であり、脂肪族構成単位、脂環族構成単位、芳香族構成単位、オルガノシロキサン構成単位、またはこれらの組み合わせあるいは繰り返しからなる基である。Φの主鎖には−O−、−SO−、−CO−、−CH−、−C(CH−、−CO−、および、−S−からなる群から選ばれた少なくとも1の基が介在していてもよい。)
    で示される繰り返し単位を有するポリイミドを含有する有機溶剤溶液からなる皮膜形成用組成物。
  2. 非イオン性シリコン系界面活性剤および非イオン性フッ素系界面活性剤から選ばれた少なくとも1種類の表面調整剤を0.1〜10,000ppm含有することを特徴とする請求項1に記載の皮膜形成用組成物。
  3. 前記ポリイミドの10GHzにおける誘電率が3.2以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の皮膜形成用組成物。
  4. 前記有機溶剤が、p−クロルフェノール、m−クレゾール、ジオキサン、2−クロル−4−ヒドロキシトルエンおよび、非プロトン性極性溶剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の溶剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の皮膜形成用組成物。
  5. 前記有機溶剤溶液中の前記ポリイミドの濃度が0.1〜50重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の皮膜形成用組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の皮膜形成用組成物を、基材上に塗布した後、有機溶剤を蒸発させる事によりポリイミド皮膜を形成することを特徴とする皮膜形成法。
  7. 前記皮膜が、印刷法によってパターニングを施して皮膜形成用組成物を塗布した後、有機溶剤を蒸発させる事により得られたパターニングされたポリイミド皮膜であることを特徴とする請求項6記載の皮膜形成法。
  8. 請求項6または7記載の皮膜形成法により形成されたポリイミド皮膜層において、非プロトン性極性有機溶剤をエッチャントとしてウェットエッチング法を用いて不要部分の皮膜を除去することを特徴とする皮膜加工法。
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