JP2009215412A - ポリイミド樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents

ポリイミド樹脂組成物及びその成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】
透明性、フレキシブル性、耐折性及び靭性に優れるポリイミド成形体を与えうることができる新規なポリイミド樹脂を提供すること。
【解決手段】
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸誘導体成分と、ジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)、ポリオキシアルキレンジアミン成分(B)及びフルオレン骨格ジアミン成分(C)の組合せで、且つそれらを特定の仕込みモル比の範囲でイミド化重合反応させたポリイミド樹脂を使用すること。
【選択図】
なし

Description

本発明は、ポリイミド樹脂組成物及びその成形体に関するものである。
一般に、ポリイミド樹脂は、高機械強度、耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品性などに優れた機械特性、及び絶縁性などに優れた電気特性を併せ持つことから、フレキシブルプリント基板のベースフィルムなどの電気・電子産業分野で広く用いられている。
近年、高度情報化社会の到来に伴い、光ファイバー、光導波路等の光通信分野、液晶配向膜、カラーフィルター用保護膜等表示装置などの光学材料用分野では、軽量でフレキシブル性に優れたプラスチック基板へのガラス基板代替検討や曲げたり丸めたりすることが可能なディスプレーの開発が盛んに行われている。前記光学材料用分野では、透明性、靱性に加え、耐折性にも優れる樹脂材料の開発が強く求められている。
しかしながら、一般にポリイミド樹脂は分子内共役や電荷移動錯体の形成により本質的に黄褐色に着色する。その解決策として、フッ素化ポリイミド樹脂や半脂環型若しくは全脂環型ポリイミド樹脂を用いることで透明性を付与する方法が提案されている(特許文献1〜3)。
前記フッ素化ポリイミド樹脂を用いる方法は良好な透明性を示すものの、その製造コストが高く、工業的に使用する上では汎用性に欠けている点で問題であった。
半脂環型もしくは全脂環型ポリイミド樹脂を用いる方法において、通常、該ポリイミド樹脂は有機溶剤に難溶の場合が多いため、前駆体であるポリアミド酸ワニスを使用して成形加工に供する必要がある。しかしながら、ポリアミド酸ワニスを成形加工する場合、高温に曝されて熱分解等が生じるために可視光領域における透明性が著しく損なわれるという問題があった。その為に、透明性が要望される用途では、ポリアミド酸ワニスに代わる溶剤可溶性の透明ポリイミド樹脂の開発に期待が集まっていた。
しかしながら、従来の溶剤可溶性の全脂環型ポリイミド樹脂は、その分子量が比較的低いものが殆どであった為に、所望する本来の機械的物性(特に靭性)が低くなる傾向があった。
その分子量が低くなる原因は、全脂環型ポリイミド樹脂の製造時のイミド化反応時において、中間体として生成するアミド酸と脂環式ジアミンが強固な塩を形成して反応が殆ど進行しなくなることが原因である。
例えば、テトラカルボン酸成分に1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を用いた場合、基板材料に使用できるような高靭性な全脂環型ポリイミド樹脂が得られた報告例は殆どなく、唯一4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンからなるポリイミド樹脂の報告例が知られているのみである(特許文献4)。
特開平11−106508号公報 特開2002−146021号公報 特開2002−348374号公報 特開2005−15629号公報
本発明の目的は、光学材料用途に使用できる溶剤可溶性のポリイミド樹脂及びそのワニスの提供、並びに、透明性、フレキシブル性、耐折性及び靭性に優れたポリイミド成形体の提供にある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、その検討過程において、次の知見(i)〜(iii)を得た。
(i)テトラカルボン酸成分に1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体と、ジアミン成分にジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)及びポリオキシアルキレンジアミン成分(B)を用いると、溶剤可溶性、透明性、フレキシブル性、耐折性、靱性の優れたポリイミド樹脂が得られること。
(ii)前記(i)に記載のポリイミド樹脂のジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)及びポリオキシアルキレンジアミン成分(B)のジアミン成分の一部をフルオレン骨格ジアミン成分(C)に置換すると、前記物性を保持したままポリイミド樹脂の高屈折率化が可能であること。
(iii)前記(i)に記載のポリイミド樹脂に微粒子化したシリカを分散させることで、前記物性を保持したままポリイミド樹脂の低屈折率化が可能であること。
本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであり、以下の項目を提供するものである。
(項1)
反応溶媒存在下、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分と、下記一般式(1)で表されるジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)、下記一般式(2)で表されるポリオキシアルキレンジアミン成分(B)及び下記一般式(3)で表されるフルオレン骨格ジアミン成分(C)とを、
テトラカルボン酸成分100に対して、それぞれ該成分(A)を20〜99、該成分(B)を1〜40及び該成分(C)を0〜40の範囲で、且つ、成分(A)+成分(B)+成分(C)の合計が95〜105の範囲の仕込みモル比で、イミド化重合反応して得られる溶剤可溶性のポリイミド樹脂。
一般式(1)
[式中、R、R、R及びRは、同一または異なって、それぞれ水素、メチル基、エチル基、メトキシ基又はエトキシ基を表す。Yは、直接結合、−CH−、−O−、−S−、−SO−、−CONH−、−C(−CH−又は−CO−を表す。]
一般式(2)
[式中、Rは、水素又はメチル基を表す。Zは、炭素数2〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を表す。a、b及びcは、それぞれ0〜50の整数を表し、且つ、a+b+cの合計が2〜50の整数である。]
一般式(3)
[式中、R、R、R及びRは、同一または異なって、それぞれ水素、メチル基又はエチル基を表す。]
(項2)
反応溶媒存在下、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分と、上記一般式(1)で表されるジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)、上記一般式(2)で表されるポリオキシアルキレンジアミン成分(B)及び上記一般式(3)で表されるフルオレン骨格ジアミン成分(C)とを、
テトラカルボン酸成分100に対して、それぞれ該成分(A)を20〜99、該成分(B)を1〜40及び該成分(C)を0より大きく40以下の範囲で、且つ、成分(A)+成分(B)+成分(C)の合計が95〜105の範囲の仕込みモル比で、イミド化重合反応して得られる溶剤可溶性のポリイミド樹脂。
(項3)
反応溶媒存在下、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分と、上記一般式(1)で表されるジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)及び上記一般式(2)で表されるポリオキシアルキレンジアミン成分(B)とを、
テトラカルボン酸成分100に対して、それぞれ該成分(A)を20〜99及び該成分(B)を1〜40の範囲で、且つ、成分(A)+成分(B)の合計が95〜105の範囲の仕込みモル比で、イミド化重合反応して得られる溶剤可溶性のポリイミド樹脂。
(項4)
上記項1〜3のいずれかに記載のポリイミド樹脂及び有機溶剤を含有するポリイミドワニス。
(項5)
さらに、平均粒径が0.5〜50nmであるシリカ微粒子を含有する上記項4に記載のポリイミドワニス。
(項6)
上記項4又は項5に記載のポリイミドワニスを成形加工して得られるポリイミド成形体。
本発明によれば、光学材料用途に使用できる、溶剤可溶性のポリイミド樹脂及びそのワニスさらに、該ワニスにシリカ微粒子を含有するワニス、並びに、前記ワニスを成形加工することにより、透明性、フレキシブル性、耐折性及び靭性に優れたポリイミド成形体を得ることができる。
<溶剤可溶性のポリイミド樹脂>
本発明に係る溶剤可溶性のポリイミド樹脂は、反応溶媒存在下、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分と、ジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)、ポリオキシアルキレンジアミン成分(B)及びフルオレン骨格ジアミン成分(C)とを、テトラカルボン酸成分100に対して、ジアミン成分として、それぞれ該成分(A)を20〜99、該成分(B)を1〜40及び該成分(C)を0〜40の範囲で、且つ、成分(A)+成分(B)+成分(C)の合計が95〜105の範囲の仕込みモル比で、加熱脱水してイミド化重合反応を行うことにより得られる。
(テトラカルボン酸成分)
上記のテトラカルボン酸成分は、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸である。1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸誘導体としては、該テトラカルボン酸二無水物の有水酸である1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸、そのテトラカルボン酸のモノ、ジ、トリ又はテトラ酸塩化物、及び、炭素数1〜4の低級アルコールとのモノ、ジ、トリ又はテトラエステルなどが挙げられる。
また、テトラカルボン酸成分は、本発明の効果を妨げない範囲で、該テトラカルボン酸成分の一部を他のテトラカルボン酸成分に置き換えて使用することができる。他のテトラカルボン酸成分としては、脂環式テトラカルボン酸成分、芳香族テトラカルボン酸成分又は、脂肪族テトラカルボン酸成分が挙げられる。
具体的に例示すると、脂環式テトラカルボン酸成分としては、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、3−カルボキシメチルシクロペンタン−1,2,4−トリカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−カルボキシメチル−2,3,6−トリカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ペンタシクロ[8.2.1.14,7.02,9.03,8]テトラデカン−5,6,11,12−テトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシメチル−2,5,6−トリカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシエチル−2,5,6−トリカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物及びそれらの誘導体などが例示される。
また、芳香族テトラカルボン酸成分としては、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、2,2’ ,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’ ,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、4,4’−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2−エチレンビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−フェニレンビス(アンヒドロトリメリテート)、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)ナフト[1,2−c]フラン−1.3−ジオン及びそれらの誘導体などが例示される。
また、脂肪族テトラカルボン酸成分としては、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸二無水物及びそれらの誘導体などが例示される。
上記の他のテトラカルボン酸成分は、単独で又は2種以上を混合して当該イミド化重合反応に供することができる。
テトラカルボン酸成分の一部を上記の他のテトラカルボン酸成分に置き換えて使用する場合には、その使用量は全テトラカルボン酸成分のモル数に対して、好ましくは10モル%以下、より好ましくは5モル%以下、特に1モル%以下が推奨される。
(ジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A))
本発明に係るポリイミド樹脂の構成成分である上記一般式(1)で表されるジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)は、特に制限はなく市販品や従来公知の製造方法により得られるものが使用できる。
一般式(1)で表されるジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)の中で好ましいものとして、R、R、R及びRが水素、メチル基又はエチル基で、且つ、Yが−CH−、−O−又は−C(−CH−であるものが推奨される。
具体的には、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,5−ジエチル−3’,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,5−ジエチル−3’,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3−エチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジエチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−(3,5−ジエチル−3’,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシル)プロパンなどが例示される。これらジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)は、単独で使用してもよいし2種以上混合して用いてもよい。
上記の中でも、好ましくは4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンが挙げられ、特に、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンが推奨される。
(ポリオキシアルキレンジアミン成分(B))
本発明に係るポリイミド樹脂の構成成分である上記一般式(2)で表されるポリオキシアルキレンジアミン成分(B)は、特に制限はなく市販品や従来公知の製造方法により得られるものが使用できる。
一般式(2)で表されるポリオキシアルキレンジアミン成分(B)の中で好ましいものとして、Rが水素及びaが2〜50且つb、cが0のジアミン、Rがメチル基及びaが2〜50且つb、cが0のジアミン、Rがメチル基でZがエチレン基及びa+bが2〜50且つcが0のジアミン、Rが水素でZがテトラメチレン基及びa+bが2〜50且つcが0のジアミン、Rがメチル基でZがテトラメチレン基及びa+bが2〜50且つcが0のジアミン、Rが水素でZがトリメチレン基及びa+b+cが2〜50のジアミン、Rが水素でZがテトラメチレン基及びa+b+cが2〜50のジアミン、Rがメチル基でZがエチレン基及びa+b+cが2〜50のジアミン、Rがメチル基でZがテトラメチレン基及びa+b+cが2〜50のジアミンが推奨される。
また、より好ましいものとして、Rが水素及びaが5〜40且つb、cが0のジアミン、Rがメチル基及びaが5〜40且つb、cが0のジアミン、Rがメチル基でZがエチレン基及びa+bが5〜40且つcが0のジアミン、Rが水素でZがテトラメチレン基及びa+bが5〜40且つcが0のジアミン、Rがメチル基でZがテトラメチレン基及びa+bが5〜40且つcが0のジアミン、Rが水素でZがトリメチレン基及びa+b+cが5〜40のジアミン、Rが水素でZがテトラメチレン基及びa+b+cが5〜40のジアミン、Rがメチル基でZがエチレン基及びa+b+cが5〜40のジアミン、Rがメチル基でZがテトラメチレン基及びa+b+cが5〜40のジアミンが推奨される。
さらに好ましいものとして、Rが水素及びaが10〜30且つb、cが0のジアミン、Rがメチル基及びaが10〜30且つb、cが0のジアミン、Rがメチル基でZがエチレン基及びa+bが10〜30且つcが0のジアミン、Rが水素でZがテトラメチレン基及びa+bが10〜30且つcが0のジアミン、Rがメチル基でZがテトラメチレン基及びa+bが10〜30且つcが0のジアミン、Rが水素でZがトリメチレン基及びa+b+cが10〜30のジアミン、Rが水素でZがテトラメチレン基及びa+b+cが10〜30のジアミン、Rがメチル基でZがエチレン基及びa+b+cが10〜30のジアミン、Rがメチル基でZがテトラメチレン基及びa+b+cが10〜30のジアミンが推奨される。
このようなポリオキシアルキレンジアミン成分(B)の市販品としては、ハンツマン社製のジェファーミンシリーズが例示される。具体的には、ジェファーミンD−230、ジェファーミンD−400、ジェファーミンD−2000、ジェファーミンHK−511(XTJ−511)、ジェファーミンXTJ−500(ED−600)、ジェファーミンXTJ−501(ED−900)ジェファーミンXTJ−502(ED−2003)、ジェファーミンEDR−148(XTJ−504)、ジェファーミンXTJ−533、ジェファーミンXTJ−536、ジェファーミンXTJ−542などが挙げられる。これらのポリオキシアルキレンジアミン成分(B)は単独で又は2種以上混合して用いることができる。
(フルオレン骨格ジアミン成分(C))
本発明に係るポリイミド樹脂の構成成分にすることができる上記一般式(3)で表されるフルオレン骨格ジアミン成分(C)は、特に制限はなく市販品や従来公知の製造方法により得られるものが使用できる。
一般式(3)で表されるフルオレン骨格ジアミン成分(C)の中で好ましいものとして、R及びRが水素、メチル基又はエチル基で、且つ、R及びRが水素であるものが推奨される。
このようなフルオレン骨格ジアミン成分(C)の具体例としては、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(2−エチル−4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エチル−4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−1−メチルフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−2−メチルフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−3−メチルフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−4−メチルフルオレンなどが例示される。これらフルオレン骨格ジアミン成分(C)は、単独で使用してもよいし2種以上混合して用いてもよい。
上記の中でも、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)フルオレンが推奨される
ジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)の仕込みモル比は、テトラカルボン酸成分100に対して、20〜99であり、好ましくは30〜97のモル比の範囲で使用することが推奨される。
ポリオキシアルキレンジアミン成分(B)の仕込みモル比は、テトラカルボン酸成分100に対して、1〜40であり、好ましくは3〜30のモル比の範囲で使用することが推奨される。
また、フルオレン骨格ジアミン成分(C)を使用した場合、得られるポリイミド成形体の屈折率を上昇させることが可能である。しかし、フルオレン骨格ジアミン成分(C)使用の弊害として、得られるポリイミド成形体の透明性が損なわれる傾向が認められる。
そのため、フルオレン骨格ジアミン成分(C)の仕込みモル比は、テトラカルボン酸成分100に対して、0〜40(0又は0より大きく40以下)であり、好ましくは0〜35(0又は0より大きく35以下)のモル比の範囲で使用することが推奨される。
本発明に係る各成分の仕込みモル比は、テトラカルボン酸成分100に対して、該ジアミン成分(A)、該ジアミン成分(B)及び該ジアミン成分(C)の合計が95〜105の範囲であり、好ましくは98〜102の範囲が推奨される。この範囲内でイミド化重合反応を行うことで、光学材料用途に使用できる十分な重合度のポリイミド樹脂を得ることができる。
上記のジアミン成分には、本発明の効果を妨げない範囲で、他のジアミン成分を併用することができる。他のジアミン成分としては、芳香族ジアミン成分、脂環式ジアミン成分、脂肪族ジアミン成分が挙げられる。
芳香族ジアミン成分としては、分子内に少なくとも1個の芳香環を有する炭素数6〜30のジアミンが挙げられる。
具体的には、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、4、4’−ジアミノビフェニル、4、4’−ジアミノジフェニルメタン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)エタン、1,2−ビス(4−アミノフェニル)エタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4、4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,4−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル〕プロパン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’−メチルビフェニル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトンなどが例示される。
また、脂環式および脂肪族ジアミン成分の例示としては、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、2,3−ジアミノビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2,5−ジアミノビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2,6−ジアミノビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2,7−ジアミノビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2,5−ビス(アミノメチル)−ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)−ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2,3−ビス(アミノメチル)−ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、3(4),8(9)−ビス(アミノメチル)−トリシクロ〔5.2.1.0.6〕デカン、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ヘブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジアミンなどのアルキレンジアミン、オキシジ(2−アミノエタン)、オキシジ(2−アミノプロパン)、1,4−ビスアミノプロピルピペラジンなどが例示される。上記の他のジアミン成分は単独または2種以上混合して当該イミド化重合反応に供することができる。
上記の他のジアミン成分を使用する場合には、その使用量は該ジアミン成分(A)、該ジアミン成分(B)及び該ジアミン成分(C)の合計のモル数に対して、好ましくは10モル%以下、より好ましくは5モル%以下、特に1モル%以下が推奨される。
本明細書及び特許請求の範囲において、各ジアミン成分は、「ジアミン」の形態で記載しているが、反応性の向上の目的で且つ本発明の効果を奏する限り、それらの代わりにアミノ基の一部又は全部をイソシアネート基に変換した化合物やシリル化した化合物等を使用することができる。
<反応溶媒>
本発明に係るイミド化重合反応で使用される反応溶媒は、イミド化重合反応を阻害せず、生成するポリイミド樹脂を溶解できるものであれば何れの反応溶媒でも良い。例えば、非プロトン性溶媒、フェノール系溶媒、エーテル系溶媒、カーボネート系溶媒などが好ましい例として挙げられる。
非プロトン性溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、テトラメチル尿素などのアミド系溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン系溶媒、ヘキサメチルホスホリックアミド、ヘキサメチルホスフィントリアミドなどの含りん系アミド系溶媒、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、スルホランなどの含硫黄系溶媒、アセトン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどのケトン系溶媒、ピコリン、ピリジンなどのアミン系溶媒、酢酸(2−メトキシ−1−メチルエチル)などのエステル系溶媒などが例示される。
フェノール系溶媒の具体例としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノールなどが例示される。
エーテル系溶媒の具体例としては、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどが例示される。
また、カーボネート系溶媒の具体的な例としては、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどが例示される。上記の反応溶媒は単独で又は2種類以上混合して用いてもよい。
これらの反応溶媒の中でも、特に、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが推奨される。
反応溶媒の使用量としては、生成するポリイミド樹脂を溶解できる量であれば良い。具体的なポリイミド樹脂の濃度としては、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%となるように調整することが推奨される。ポリイミド樹脂の濃度は、後述の実施例のように、TG−DTA装置(示差熱熱重量同時測定装置)を用いて加熱前後の重量の減少量を測定することにより求めることができる。
反応溶媒は、本発明に係るポリイミドワニスを構成する有機溶剤と同一でも異なってもよいが、溶媒置換の作業等の煩雑さを考慮すると同一であることが好ましい。
<イミド化重合反応>
イミド化重合反応の反応方法は、目的のポリイミド樹脂が製造できれば特に制限はなく、公知の反応方法を使用することができる。
具体的な反応方法としては、(i)所定量の全ての成分(反応基質)と反応溶媒を反応器に仕込み、室温〜80℃で0.5〜30時間撹拌した後、イミド化重合反応の反応温度でイミド化重合反応を行う方法、(ii)所定量の全てのジアミン成分及び反応溶媒を反応器に仕込んで溶解させた後、所定量のテトラカルボン酸成分を仕込み、室温〜80℃で0.5〜30時間撹拌した後、イミド化重合反応の反応温度でイミド化重合反応を行う方法、(iii)所定量のジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)及び反応溶媒を反応器に仕込んで溶解させた後、所定量のテトラカルボン酸成分を仕込み、室温〜80℃で0.5〜30時間撹拌した後、所定量のポリオキシアルキレンジアミン成分(B)及びフルオレン骨格ジアミン成分(C)を仕込み、イミド化重合反応の反応温度でイミド化重合反応を行う方法、(iv) 所定量のジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)及び反応溶媒を反応器に仕込んで溶解させた後、所定量のテトラカルボン酸成分を仕込み、室温〜80℃で0.5〜30時間撹拌した後、イミド化重合反応の反応温度でイミド化重合反応を行い、所定量のポリオキシアルキレンジアミン成分(B)及びフルオレン骨格ジアミン成分(C)を仕込み、さらにイミド化重合反応の反応温度でイミド化重合反応を行う方法、(v)所定量の全ての反応基質及び反応溶媒を反応器に仕込み、直ちにイミド化重合反応の反応温度まで昇温してイミド化重合反応を行う方法などが例示される。
イミド化重合反応の反応温度は、通常120〜250℃、好ましくは160〜190℃が推奨される。120℃よりも反応温度が低い場合には、イミド化率が低くなる傾向が認められる。250℃よりも反応温度が高い場合には、部分的に熱架橋体を形成して増粘の原因やゲル状物の発生原因となることがある。また、溶媒の分解が進行し黄着色するため好ましくない。
イミド化重合反応の反応時間は、基質の種類、仕込み比率、基質濃度などにもよるが、 生成水の留出開始後、通常2〜10時間程度が好ましい。反応時間が短すぎる場合には、イミド化率が低くなる傾向が認められる。反応時間が長すぎる場合には、部分的に熱架橋反応を起こして反応系が増粘したりゲル状物が副生したり、また、反応溶媒の熱劣化により反応系が着色することがある。
イミド化重合反応ではディーンスターク装置などを用いて、製造時に生成する水を除去しながら反応を行うことが好ましい。このような操作を行うことで、重合度及びイミド化率をより上昇させることができる。このとき、効率よく生成水を除去する目的で水と同伴する液体又はガス体を使用することが推奨される。その同伴する液体又はガス体は、一般に還流液、共沸剤、同伴剤或いは同伴ガス等と称されるものである。
還流液としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、トリメチルシクロヘキサン及びこれらの混合物などが挙げられる。これらの還流液は、通常反応溶媒に対して5〜25重量%使用される。添加時期は、特に制限はなく、反応溶媒を仕込む時から反応系に加えてもよく、またイミド化重合反応の直前に加えてもよい。
反応系内は、その反応系の着色防止及び安全性の観点から、不活性ガス雰囲気下とすることが望ましい。通常、不活性ガスで反応系内を置換し、反応中は不活性ガスを流通させるおく方法が使用される。不活性ガスとしては、窒素、アルゴンなどが例示される。
本発明に係るイミド化重合反応において、公知の触媒を使用することができる。しかし、後処理が煩雑になること、また、使用触媒が微量残存することによるポリイミドワニスの貯蔵安定性の悪化及びポリイミドワニスの着色などの観点から、無触媒下で該反応を行うことが好ましい。
触媒を使用する場合には、例えば、塩基触媒としては、ピリジン、キノリン、イソキノリン、α−ピコリン、β−ピコリン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、イミダゾール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリンなどの有機塩基触媒、水酸化カリウムや水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムで代表される無機塩基触媒が例示される。
また、酸触媒としては、クロトン酸、アクリル酸、トランス−3−ヘキセノイック酸、桂皮酸、安息香酸、メチル安息香酸、オキシ安息香酸、テレフタル酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などが例示される。
上記イミド化重合反応におけるイミド化率は100%であることが好ましいが、工業的な観点から有効なイミド化率は、通常70%以上、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上、特に85%以上が推奨される。これは、イミド化率を100%に近づける操作は、該イミド化重合反応の反応時間の超過(即ち、生産性の低下が生じる。)を招くばかりか、その反応時間の超過により反応系の増粘やゲル状物の副生を助長することがある。尚、上記イミド化率が70%未満の場合、ポリイミドワニスの長期保存安定性が損なわれ、また、成形加工するときに生成水の蒸発に伴い表面の欠陥やボイドの発生原因、特に成形体の透明性の低下原因となることがあるので好ましくない。
イミド化重合反応で得られる本ポリイミド樹脂の数平均分子量は、通常8,000〜100,000で、且つ、多分散度が通常1.5〜20.0の範囲のものである。この範囲は、特に成形体を与えることができる程度の重合度を有している範囲である。
その他に、本発明の効果を損なわない範囲において、耐熱性や接着性向上、分子量制御等を目的に、この分野で使用される公知の1官能の酸無水物やモノアミン等をエンドキャップ剤として併用することができる。該エンドキャップ剤の具体例としては、酸無水物では無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ナジック酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸など、モノアミンではアニリン、メチルアニリン、アリルアミン等などが例示される。
<ポリイミドワニス>
本発明のポリイミドワニスは、本ポリイミド樹脂と有機溶剤とを含有することを特徴とするものである。
ポリイミドワニスの調製方法としては、(i)イミド化重合反応で得られたポリイミド樹脂の反応溶媒溶液をそのままポリイミドワニスとする方法、(ii)イミド化重合反応で得られたポリイミド樹脂の反応溶媒溶液からポリイミド樹脂を単離し、次いで所望の有機溶剤に単離したポリイミド樹脂を溶解させてポリイミドワニスを得る方法などが例示される。
ポリイミドワニスの溶液粘度は、0.5〜50Pa・s、好ましくは1.0〜20Pa・s(測定条件;B型粘度計、樹脂濃度20重量%,25℃)の範囲であることが推奨される。該粘度は、ワニスの製造時に適宜調整することが望ましい。
ポリイミドワニス中のポリイミド樹脂の濃度としては、好ましくは5〜50重量%であり、より好ましくは10〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%となるように調整することが推奨される。ポリイミド樹脂の濃度は、後述の実施例のように、TG−DTA装置(示差熱熱重量同時測定装置)を用いて加熱前後の重量の減少量を測定することにより求めることができる。
有機溶剤は、本発明に係るポリイミド樹脂を溶解させることができる有機溶剤であれば特に限定されないが、具体的には上記の反応溶媒として例示したものが挙げられる。その中でも特に、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが推奨される。
また、本発明の効果が得られる限りその他の成分を添加しても良い。例えば、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂(本発明のポリイミド樹脂を除く。)、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂などの高分子化合物、難燃剤、消泡剤、酸化防止剤などが例示される。
酸化防止剤としては、従来公知の酸化防止剤が特に制限なく使用できる。係る酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系酸化防止剤等が例示され、この中でもフェノール酸化防止剤が好ましく、特に炭素数6〜100、より好ましくは炭素数10〜80のフェノール系酸化防止剤は、ポリイミド共重合体に、優れた耐熱性(長期加熱後の弾性率の保持率)を与える点で好ましい。このようなフェノール系化合物の具体例としては、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、1,4−ジヒドロキシアントラキノン、3−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2,4−ジベンゾイルレゾルシノール、4−tert−ブチルカカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,5−トリヒドロキシベンゾフェノン、α−トコフェロール、ビス[2−(2−ヒドロキシ−5−メチル−3−tert−ブチルベンジル)−4−メチル−6−tert−ブチルフェニル]テレフタレート、トリエチレングリコールビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が挙げられる。この中でも、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、ビス[2−(2−ヒドロキシ−5−メチル−3−tert−ブチルベンジル)−4−メチル−6−tert−ブチルフェニル]テレフタレート、トリエチレングリコールビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などが例示される。
また、本発明に係るシリカ微粒子を含有するポリイミドワニスは、本ポリイミドワニスに平均粒径が0.5〜50nmのシリカ微粒子を含有せしめたことを特徴としたワニスである。
上記のシリカ微粒子に使用されるシリカとは、二酸化ケイ素(SiO)のことであり、その形態(結晶形態、無定形など)については限定されない。
また、シリカ微粒子の形状においても特に限定されず、球状、楕円形状、偏平状、ロッド状、繊維状などが挙げられる。
含有させたシリカ微粒子は光の散乱を防ぎ高い光線透過率を保持するため粒径が小さいことが好ましい。平均粒径は0.5〜50nmであり、好ましくは0.5〜30nmの範囲である。前記平均粒径は後述の実施例に記載されたBET法を用いて測定された値である。
シリカの含有量は、ポリイミド樹脂に対し、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%である。含有量の増加に伴い、得られるポリイミド成形体の屈折率は低下するが、含有量が大きいとフレキシブル性、耐折性が低下する傾向が認められる。
ポリイミドワニスにシリカ微粒子を含有させる方法としては、種々公知の方法を用いることができる。例えば、ポリイミドワニスにアルコキシシランやポリアルコキシシランを添加し水などの加水分解促進剤を少量加え、ゾル−ゲル法によりシリカ微粒子を分散させる方法を挙げることができる。また、コロイダルシリカとして気相法で製造した微粒子シリカ粉末も市販されており、直接ワニスに添加混合して調製してもよい。
本発明に係るシリカ微粒子含有ポリイミドワニスを調製するための好適な例としては、オルガノシリカゾルをポリイミドワニスと混合し調製する方法が推奨される。
オルガノシリカゾルは、有機溶剤にシリカ微粒子を20重量%程度の割合で分散させたもので、有機溶剤としては、メタノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、エチレングリコール、ノルマルプロピルセルソルブ、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、キシレン、N,N−ジメチルアセトアミドなどを使用したものが市販されている。
オルガノシリカゾルの有機溶媒はポリイミドに対し良溶媒であることが好ましく、特にN−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが推奨される。
シリカのポリイミド樹脂に対する分散性を向上するため、オルガノシリカゾルをシランカップリング剤で処理することが好ましい。シランカップリング剤の末端官能基に、エポキシ基やアミノ基を有していると、ポリイミド樹脂に残存するカルボン酸と結合することで、シリカゾルとポリイミド樹脂の親和性が高まり、より効果的な分散を行うことができる。
このようなシランカップリング剤としては、例えば、エポキシ基を有するものとして、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシジロキシプロピル(ジメトキシ)メチルシラン、3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン、ジエトキシ(3−グリシジロキシプロピル)メチルシランなどが例示される。
また、アミノ基を有するシランカップリング剤として、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルジメトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、3−(3−アミノプロピルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、3−(3−アミノプロピルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシランなどが例示される。
オルガノシリカゾルのシランカップリング剤による処理方法としては、種々公知の方法を用いることができる。例えば、シリカ濃度を調整したオルガノシリカゾルにシランカップリング剤を添加し、室温〜80℃で、0.5〜2時間、撹拌することにより処理することができる。このとき少量の水を加え処理反応を促進してもよい。
<シリカ微粒子含有ポリイミドワニスの調製法>
本発明に係るシリカ微粒子含有ポリイミドワニスの好ましい調製法を以下に説明する。
市販のオルガノシリカゾル又は、上述の方法によりシランカップリング剤で処理したオルガノシリカゾル中に、ポリイミドワニスを室温〜40℃で滴下する。滴下速度はオルガノシリカゾル量やオルガノシリカゾル中のシリカ濃度にもよるが、すべてのポリイミドワニスを10分から3時間の範囲で滴下するようにする。
滴下する前のオルガノシリカゾルのシリカ濃度は、5〜50重量%、好ましくは10〜20重量%であることが推奨される。また、滴下するポリイミドワニスの樹脂濃度は実用性を損なわない範囲で希薄であることが分散性を高める上で望ましく、その範囲は1〜40重量%、好ましくは5〜30重量%が推奨される。
ポリイミドワニスの滴下後、0.5〜2時間、室温〜80℃の温度範囲で撹拌を継続することで調製は完了する。
<ポリイミド成形体>
本発明のポリイミド成形体は、本ポリイミドワニスを成形加工して得られるものである。成形加工する方法としては、特に制限なく従来公知の方法が使用できる。
例えば、該ポリイミドワニスを、膜状、フィルム状、繊維状又はシート状に塗布若しくは成形した後、該ポリイミドワニスから有機溶媒を除去して、膜状、フィルム状、繊維状又はシート状のポリイミド成形体に成形する方法などが例示される。
ポリイミド成形体を製造する例としては、PET基板(ポリエチレンテレフタレート基板)上にポリイミドワニスをキャストし、真空乾燥機内(減圧度;1〜10mmHg)で、室温にて30分〜2時間、さらに約200℃まで30分〜2時間で昇温し、その温度で1〜4時間溶剤を留去させる。室温まで冷却後、真空乾燥機からPET基板上に形成されたポリイミドフィルムを取出し、PET基板から剥離する。剥離したポリイミドフィルムをステンレス製の金属枠に固定し、再び真空乾燥機にて、室温から230〜280℃まで1〜4時間で昇温し、その温度で2〜5時間乾燥し溶剤を完全に留去し、室温まで冷却後、真空乾燥機から取出すことでポリイミドフィルムを得ることができる。このように得られたポリイミドフィルムの厚みは、キャスト時の塗工厚みを調整することで目的の厚さに調整する方法が挙げられる。
本ポリイミド成形体の透明性は、例えば全光線透過率(膜厚;80μm)及び黄色度で評価することができる。全光線透過率(膜厚;80μm)は、通常85%以上、好ましくは90%以上が推奨される。全光線透過率は、本明細書及び特許請求の範囲において、後述の実施例に記載した方法にて得られる値である。
また、黄色度は、通常7.0以下、好ましくは5.0以下、さらに好ましくは3.0以下が推奨される。黄色度は、本明細書及び特許請求の範囲において、後述の実施例に記載した方法にて得られる値である。前記の全光線透過率及び黄色度の範囲は、特に光学材料用途などの透明性を重視する用途では有効な範囲である。
本ポリイミド成形体のフレキシブル性、耐折性は、例えば後述の実施例に記載した柔軟性試験にて得られる値で評価することができる。柔軟性試験の評価値としては、好ましくは20以上、より好ましくは30以上、さらに好ましくは40以上が推奨される。柔軟性試験は、本明細書及び特許請求の範囲において、後述の実施例に記載した方法にて得られる値である。この範囲は、特にフレキシブル性、耐折性が必要な用途では有効な範囲である。
本ポリイミド成形体の靭性は、例えば引張試験による破断伸びで評価することができる。破断伸びは、好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは100%以上が推奨される。破断伸びは、本明細書及び特許請求の範囲において、後述の実施例に記載した方法にて得られる値である。この範囲は、特に高靱性が必要な用途では有効な範囲である。
また、ポリイミド樹脂の屈折率は、ポリイミド樹脂の共重合成分であるフルオレン骨格ジアミン成分の割合を調整することで高屈折率の成形体を得ることができ、また、シリカ微粒子の含有量を調整することで低屈折率の成形体を得ることできる。これら上記のポリイミド樹脂を用いることにより、本ポリイミド成形体の屈折率は、通常1.480〜1.590の範囲で調整することができる。
かくして得られる本発明のポリイミド成形体は、透明性、フレキシブル性、耐折性、高靱性を有するため、光学材料用途として好適に使用することができる。例えば、液晶ディスプレー用途、有機エレクトロルミネッセンスディスプレー用途、太陽電池用途、ポリマー光導波路などの用途が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるものではない。尚、各実施例及び比較例における分析値は以下の方法により求めた。
[シリカ微粒子の平均粒径]
<BET法>
JIS Z8830(2001年)に従い、島津製作所製Tristar3000を使用し比表面積S(m/g)を測定した。
シリカ微粒子の平均粒子径D(nm)は、算出式 D=6000/S×ρ(密度)から求めた。シリカの密度は2.2g/cmとした。
<ポリイミド樹脂の数平均分子量>
ポリイミド樹脂の数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフ)により求めた。
GPC装置は、LC−20A(島津製作所社製)を使用した。分離カラムは、昭和電工「AD−802.5/S」、「AD−803/S」、「AD−804/S」及び「AD−805/S」を、その順番で連結して使用した。溶離液は、リチウムブロミド(1.7g)及びりん酸(1.9g)を添加したN,N−ジメチルホルムアミド(3.8L)を使用した。分子量は、ポリエチレングリコールを標準物質とした換算分子量として求めた。
<反応溶液中のポリイミド樹脂の濃度>
反応溶液中のポリイミド樹脂の濃度(重量%)は、次の方法に従って求めた。
ポリイミド樹脂の反応溶液10mgを精秤し(小数点以下第2位まで)、TG−DTA装置(セイコーインスツル社製 装置名;EXSTAR6000、TG−DTA6200)にセットし、下記の測定条件下で、350℃における重量を測定した。得られた測定値を用いて、下記の計算式(1)に従って算出した。
測定条件;
昇温速度:5℃/分
流通窒素量:100ml/分
測定開始温度:30℃
(計算式)
反応溶液中のポリイミド樹脂の濃度 =(W1/W0)×100 (1)
W1;350℃における測定サンプルの重量(g)
W0;測定開始前の測定サンプルの重量(g)
尚、ポリイミドワニスの樹脂濃度も、同じ測定方法にて求めることができる。
[ポリイミド成形体の物性評価]
<全光線透過率>
本発明に係るポリイミド成形体(フィルム、厚さ80μm)の全光線透過率(%)は、ヘイズメーター HAZE GARD II(東洋精機社製)を用い、JIS K-7361-1(1996年)に準じて測定した。
<黄色度(イエローインデックス)>
本発明に係るポリイミド成形体(フィルム、厚さ80μm)の黄色度は、測色計CM−3500d(ミノルタ製)を用い、光源Cを使用してJISK7105(1981年)に準じて測定した。
<柔軟性試験>
柔軟性試験は、厚さ50μmのポリイミド成形体(フィルム)から30mm×30mmの大きさの試料を10点切り出し、角と角を重ねて30mm×15mmの長方形になるように折り曲げ、折り曲げ部を指で1回しごく、試料を開いて反対側に折り曲げて同様にしごく操作を繰り返し、試料の折り目が破断する回数を記録した。試料10点に対し同様な試験を実施しその平均値(少数点1桁を四捨五入)を柔軟性試験の評価値とした。
<引張弾性率、破断伸び>
ポリイミド成形体(フィルム)の引張弾性率、引張強さ及び破断伸びは、万能材料試験機5565(インストロン社製)を用い、JISK7127(1999年)に準じて測定した。まず厚さ80μm、幅10mmの試験片を長さ50mmとなるように固定し、25℃、RH60%の条件下、10mm/分の速度で試験片を引き伸ばして測定した。
<屈折率>
屈折率は、JIS K7142(1996年)に従い、ミルトンロイアッベ屈折率計を用い、D線(589nm)により25℃で測定した。浸漬液としては、1−ブロモナフタレンを使用した。
以下の実施例に使用する略称は次の通りである。
HPMDA : 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸ニ無水物
HDAM : 4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン
XTJ−542 : 上記一般式(2)において、Rがメチル基、a+c=6、b=9のジアミン(ハンツマン社製「ジェファーミンXTJ−542」)
全アミン価(mgKOH/g)109.8(日本油化学協会制定「基準油脂分析試験法」)
FDA : 9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン
DMI : 1,3−ジメチルイミダゾリジノン
NMP : N−メチル−2−ピロリドン
DMAC−ST : 平均粒径15nm、シリカ20wt%、N,N−ジメチルアセトアミド溶液(日産化学工業株式会社製「DMAC−ST」)
KBM−403 : 3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM−403」)
(実施例1)
温度計、撹拌機、窒素導入管、分液デカンタ、冷却管を備えた2L4つ口フラスコの系内を窒素置換した後、窒素気流下で、ジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)としてHDAM60.0g(0.285モル)、反応溶媒としてDMI1,215gと還流液としてエチルシクロヘキサン151gを仕込み、室温で15分間攪拌して、該ジアミンを溶解させた。次いで、テトラカルボン酸成分として粉末状のHPMDA75.2g(0.335モル)を撹拌しながら添加した。しばらくすると塩が生成し発熱が観測された。発熱がおさまったのを確認し、180℃まで昇温し、その反応温度でイミド化重合反応を2.5時間行った。一旦、温度を80℃まで冷却し、ポリオキシアルキレンジアミン成分(B)としてXTJ−542を51.1g(0.050モル)を添加し、再び180℃まで昇温し、その反応温度でイミド化重合反応を2.5時間行った。該反応に伴い、生成水がエチルシクロヘキサンと共沸したので、分液デカンタで留出水を分離した。
反応終了後、0.5時間、180℃で撹拌を続けて還流液のエチルシクロヘキサンを留去させて、回収し、ポリイミド樹脂の濃度を調整するためにDMIを反応系へ添加することで本発明のポリイミド樹脂のDMI溶液(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の数平均分子量、多分散度、ポリイミド樹脂濃度の測定結果を表1に示した。
(実施例2)
温度計、撹拌機、窒素導入管、分液デカンタ、冷却管を備えた2L4つ口フラスコの系内を窒素置換した後、窒素気流下で、ジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)としてHDAMを61.8g(0.294モル)、ポリオキシアルキレンジアミン成分(B)としてXTJ−542を99.2g(0.097モル)、反応溶媒としてDMIを980.7gと還流液としてエチルシクロヘキサン85.3gを仕込み、室温で15分間攪拌して、該ジアミンを溶解させた。次いで、テトラカルボン酸成分として粉末状のHPMDAを87.9g(0.392モル)を撹拌しながら添加した。しばらくすると塩が生成し発熱が観測された。発熱がおさまったのを確認し、180℃まで昇温し、その反応温度でイミド化重合反応を4時間行った。該反応に伴い、生成水がエチルシクロヘキサンと共沸したので、分液デカンタで留出水を分離した。
反応終了後、0.5時間、180℃で撹拌を続けて還流液のエチルシクロヘキサンを留去させて、回収し、ポリイミド樹脂の濃度を調整するためにDMIを反応系へ添加することで本発明のポリイミド樹脂のDMI溶液(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の数平均分子量、多分散度、ポリイミド樹脂濃度の測定結果を表1に示した。
(実施例3)
温度計、撹拌機、窒素導入管、分液デカンタ、冷却管を備えた2L4つ口フラスコの系内を窒素置換した後、窒素気流下で、ジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)としてHDAMを82.3g(0.391モル)、ポリオキシアルキレンジアミン成分(B)としてXTJ−542を75.6g(0.074モル)、フルオレン骨格ジアミン成分(C)としてFDAを8.6g(0.025モル)、反応溶媒としてNMPを956.8gと還流液としてエチルシクロヘキサン83.2gを仕込み、室温で15分間攪拌して、該ジアミンを溶解させた。次いで、テトラカルボン酸成分として粉末状のHPMDA111.0g(0.495モル)を撹拌しながら添加した。しばらくすると塩が生成し発熱が観測された。発熱がおさまったのを確認し、180℃まで昇温し、その反応温度でイミド化重合反応を4時間行った。該反応に伴い、生成水がエチルシクロヘキサンと共沸したので、分液デカンタで留出水を分離した。
反応終了後、0.5時間、180℃で撹拌を続けて還流液のエチルシクロヘキサンを留去させて、回収し、ポリイミド樹脂の濃度を調整するためにNMPを反応系へ添加することで本発明のポリイミド樹脂のNMP溶液(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の数平均分子量、多分散度、ポリイミド樹脂濃度の測定結果を表1に示した。
(実施例4)
ジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)としてHDAMを51.0g(0.242モル)、ポリオキシアルキレンジアミン成分(B)としてXTJ−542を126.8g(0.124モル)、フルオレン骨格ジアミン成分(C)としてFDAを43.1g(0.124モル)使用した他は実施例3と同様に行い、本発明のポリイミド樹脂のNMP溶液(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の数平均分子量、多分散度、ポリイミド樹脂濃度の測定結果を表1に示した。
(実施例5)
ジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)としてHDAMを40.3g(0.192モル)、ポリオキシアルキレンジアミン成分(B)としてXTJ−542を125.7g(0.123モル)、フルオレン骨格ジアミン成分(C)としてFDAを59.9g(0.172モル)を使用した他は実施例3と同様に行い、本発明のポリイミド樹脂のNMP溶液(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の数平均分子量、多分散度、ポリイミド樹脂濃度の測定結果を表1に示した。
(比較例1)
温度計、撹拌機、窒素導入管、分液デカンタ、冷却管を備えた2L4つ口フラスコの系内を窒素置換した後、窒素気流下で、ジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)としてHDAMを150.8g(0.717モル)、反応溶媒としてDMIを1,233gと還流液としてエチルシクロヘキサン217gを仕込み、室温で15分攪拌して、該ジアミンを溶解させた。次いで、テトラカルボン酸成分として粉末状のHPMDAを164.0g(0.732モル)攪拌しながら添加すると塩が析出した。そのまま室温で30分間攪拌した後、120℃まで昇温した。120℃に達した時点で塩が溶解した。さらに昇温して180℃でイミド化重合反応を4時間行った。該反応に伴い、生成水がエチルシクロヘキサンと共沸したので、分液デカンタで留出水を分離した。
反応終了後、0.5時間、180℃で撹拌を続けて還流液のエチルシクロヘキサンを留去させて、回収し、ポリイミド樹脂の濃度を調整するためにDMIを反応系へ添加することで、ポリイミド樹脂のMDI溶液(比較ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の数平均分子量、多分散度、ポリイミド樹脂濃度の測定結果を表1に示した。
(実施例6)
100mlのナスフラスコにマグネット式の撹拌子を入れ、実験例2で得たポリイミドワニス30.0gを採取し、DMI12gで希釈し、室温中にて十分に撹拌した。
別途、温度計、撹拌機および窒素導入管を備えた100ml三口フラスコに、窒素気流下、オルガノシリカゾルとしてDMAC−STを2.7gを仕込み、DMI27gで希釈し撹拌した。さらに、シランカップリング剤としてKBM−403を0.70gを加え、80℃まで加熱し30分間撹拌した。室温まで冷却後、先に調製したポリイミドワニスの希釈液を、30分を要して滴下した。滴下終了後、さらに40℃で1時間撹拌することで、本ポリイミドワニスを得た。使用したオルガノシリカゾル、シランカップリング剤の使用量について表2に示した。
(実施例7)
オルガノシリカゾルとしてDMAC−STを8.1g使用した他は実施例6と同様に行い、本ポリイミドワニスを得た。使用したオルガノシリカゾル、シランカップリング剤の使用量について表2に示した。
(実施例8)
シランカップリング剤としてKBM−403を0.11g使用した他は、実施例7と同様に行い、本ポリイミドワニスを得た。使用したオルガノシリカゾル、シランカップリング剤の使用量について表2に示した。
(実施例9)
実施例1〜8及び比較例1で得られたポリイミドワニスを、所定の溶媒留去後所定の厚さ(50又は80μm)となるよう適宜テープシールの巻き数でギャップ(500〜1300μm)を調整したガラス棒を用いてPET基板(ポリエチレンテレフタレート基板)上に流延した。次いで、真空乾燥機内で室温下1時間脱気し、さらに0.5時間で180℃まで昇温し、その温度で0.5時間熱処理をした。室温まで冷却し、基板からフィルムを剥離後、ステンレス製の金枠にフィルムを固定し、再び真空乾燥内で、室温から250℃まで1.5時間で昇温し、その温度で2時間熱処理した。室温まで冷却し金枠から外して、本ポリイミド成形体を得た。得られたポリイミド成形体の全光線透過率、黄色度、柔軟性試験、引張弾性率、破断伸び及び屈折率の測定結果を表3に示した。
表1から、本発明の各ポリイミド樹脂の数平均分子量が8,000以上あることから、フィルム等のポリイミド成形体を与えることができる程度の高い重合度を有していることが判る。
表3から、透明性の指標である全光線透過率(膜厚;80μm)が、90%以上であり、且つ、黄色度が、5.0以下であることから、特に光学材料用途などの透明性を重視する用途では有効である。
また、フレキシブル性、耐折性の指標である柔軟性試験の評価値が40以上であることから、特にフレキシブル性、耐折性が必要な用途では有効である。
さらに、靱性の指標である引張試験による破断伸びが、60%以上であることから、高靱性であることが判る。
よって、表3から判るように、本発明のポリイミド成形体(フィルム形態)は、優れた透明性、フレキシブル性、耐折性及び高い靱性を有しており、光学材料用途として特に有用であることが判る。
また、表3から、屈折率の範囲が1.512〜1.548と広範囲となっており、この範囲の中で用途に応じて低屈折率のポリイミド成形体から高屈折率のポリイミド成形体を選択することができる。
本発明のポリイミド樹脂は、溶剤可溶性のポリイミド樹脂である。該ポリイミド樹脂から得られるポリイミドワニスを成形して得られるポリイミド成形体は、透明性、フレキシブル性、耐折性及び靭性に優れており、光学材料用途などに好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. 反応溶媒存在下、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分と、下記一般式(1)で表されるジシクロヘキサン骨格ジアミン成分(A)、下記一般式(2)で表されるポリオキシアルキレンジアミン成分(B)及び下記一般式(3)で表されるフルオレン骨格ジアミン成分(C)とを、
    テトラカルボン酸成分100に対して、それぞれ該成分(A)を20〜99、該成分(B)を1〜40及び該成分(C)を0〜40の範囲で、且つ、成分(A)+成分(B)+成分(C)の合計が95〜105の範囲の仕込みモル比で、イミド化重合反応して得られる溶剤可溶性のポリイミド樹脂。
    一般式(1)
    [式中、R、R、R及びRは、同一または異なって、それぞれ水素、メチル基、エチル基、メトキシ基又はエトキシ基を表す。Yは、直接結合、−CH−、−O−、−S−、−SO−、−CONH−、−C(−CH−又は−CO−を表す。]
    一般式(2)
    [式中、Rは、水素又はメチル基を表す。Zは、炭素数2〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を表す。a、b及びcは、それぞれ0〜50の整数を表し、且つ、a+b+cの合計が2〜50の整数である。]
    一般式(3)
    [式中、R、R、R及びRは、同一または異なって、それぞれ水素、メチル基又はエチル基を表す。]
  2. 請求項1に記載のポリイミド樹脂及び有機溶剤を含有するポリイミドワニス。
  3. さらに、平均粒径が0.5〜50nmであるシリカ微粒子を含有する請求項2記載のポリイミドワニス。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のポリイミドワニスを成形加工して得られるポリイミド成形体。
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