JP2005298809A - 水性インク、反応液と水性インクのセット及び画像形成方法 - Google Patents

水性インク、反応液と水性インクのセット及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 印字環境によらず安定したインクジェット記録を行うことができ、実質的に均一な耐擦過性を有する画像の形成が可能となり、両面記録時においても画像汚れを生じることがなく、しかも画像の輪郭部の不明瞭性が改善され、カラーブリードを生じることのない、高品位の画像が得られる水性インク等を提供すること。
【解決手段】 少なくとも多価金属を含む反応液と、少なくともアニオン性高分子分散剤によって顔料が分散された顔料分散体を含む水性インクを用いて画像を形成するシステムで用いられる水性インクにおいて、特定の条件を満たすことを特徴とする水性インク。
【選択図】 なし

Description

本発明は、反応液と水性インクを用いて画像を形成するシステムで用いられる水性インク、反応液と水性インクのセット、及び画像形成方法に関する。
インクジェット記録は、インクの小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法であり、安価な装置で、高解像度、高品位な画像を、高速で印刷可能であるという特徴を有し、近年では、高品位なカラー画像を簡易に形成できる手段として汎用されており、より高品位なカラー画像への要望が高まっている。
一方、従来、より高品位のカラー画像を形成するために、種々の提案がなされている。例えば、塩との作用により増粘又は凝集する特性を有するブラックインクと、その塩を含有するカラーインクとを組み合わせて使用することにより、画像濃度が高く、且つカラーブリード(異なる色の混色滲み)が生じず、高品位のカラー画像を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。即ち、かかる方法では、塩を含有する第2の液であるカラーインク、及び第1の液であるブラックインクという特性の異なる2種のインクを使用して印字物を形成することで、これらの2液中の成分を反応させて色材凝集物を形成することで、良好な画像の形成を可能としている。具体的には、多価金属イオンの塩が使用されている。
又、色材を含まない反応液をインクと組み合わせてセットとして用いて、つまり、特性の異なる2液を使用して、高品位のカラー画像を形成する提案がなされている(例えば、特許文献2〜5参照)。
特開平6−106735号公報 特開平9−207424号公報 特開平11−78212号公報 特開2000−44855号公報 特開平9−286940号公報
本発明者らは、これまで提案されている中で、多価金属イオンを含有するインクセットについて、更に詳細な検討を行った。その結果、確かに、特許文献1及び3に開示されている記録方法で印字を行うことで、画像濃度が高く、且つカラーブリードが生じない、高品位のカラー画像を得られることを確認した。しかしながら、その反応性が高過ぎるため、新たな課題が発生することがわかった。
即ち、反応性が高過ぎるため、反応液とインクが接触した時点(接触の瞬間〜数百msec)でほぼ反応が終了してしまう。その結果、反応液と反応した色材成分は記録媒体表層部に残っている状態となる。無論、場合によっては記録箇所を擦ると前記色材成分は削れてしまう。これは、両面記録時の弊害になりかねない。
この問題に対し、特許文献2、4及び5に開示されているように、インク中にバインダー能を有する物質を添加することで、色材の浸透を制御すると共に、記録媒体上で皮膜を形成することが可能となり、記録箇所の擦りに対し効果があることは確認された。
一方、高品位なインクジェット記録画像を安定して形成するためには、インクジェット記録ヘッドの微細なノズルから、インクを安定な液滴として吐出させることが重要である。具体的には、インクジェット記録ヘッドのオリフィスの乾燥によって、前記オリフィスにおいてインクが固化しないことが、安定なインクジェット記録を行う上で重要である。しかし、上記したようなバインダー能を有する物質を含有するインクは、この点において課題がある。即ち、バインダー能を有する物質である親水性の低い樹脂エマルジョン等が、インクジェット記録ヘッドのオリフィス等に付着することによってノズルの目詰まりを生じさせる場合がある。
従って、本発明の目的は、印字環境によらず安定したインクジェット記録を行うことができ、記録媒体上に実質的に均一な耐擦過性を有する画像の形成が可能となり、両面記録時においても画像汚れを生じることがなく、しかも画像の輪郭部の不明瞭性が改善され、カラーブリードを生じることのない、高品位の画像が得られる水性インク、反応液と水性インクのセット、及び画像形成方法を提供することにある。
本発明者らは、上記した従来技術の課題を解決すべく検討していく過程で、反応液とアニオン性高分子分散剤によって分散される顔料分散体を含む水性インクの反応性をある範囲内に制御することで、記録媒体上で、色材凝集物と紙面との密着性、更には、印字後の印字部の耐擦過性を容易に向上させることが可能となることを見出した。本発明は、この知見により完成されたものである。
即ち、本発明の水性インクは、少なくとも多価金属を含む反応液と、少なくともアニオン性高分子分散剤によって顔料が分散された顔料分散体を含む水性インクを用いて画像を形成するシステムで用いられる水性インクにおいて、以下の条件を満たすことを特徴とする。
(条件)
反応液の800倍希釈水溶液50gと、前記水性インクの5倍希釈水溶液0.3gとを混合し、15分後に0.2μmのフィルターでろ過した後の可視領域の最大吸収波長(顔料としてカーボンブラックを用いる場合は、波長550nm)での吸光度を(A)、前記水性インクの5倍希釈水溶液0.3gと50gの純水との混合液の可視領域の最大吸収波長での吸光度を(B)とした際に、(A)と(B)が以下の関係を満たす。
0.3<(A)/(B)<0.85
又、本発明の水性インクの別の実施態様は、上記構成において、水性インク中に含まれるアニオン性高分子分散剤が、水性インクと多価金属との反応を制御する成分を有することを特徴とする。又特に、前記多価金属との反応を制御する成分がノニオン性置換基であることを特徴とする。より具体的には、前記アニオン性高分子分散剤が、前記ノニオン性置換基として、少なくとも式(1)の単量体を構成ユニットに含む高分子化合物であって、前記構成ユニットの割合が高分子化合物の全質量に対して5質量%〜50質量%であることを特徴とする。
式(1):CH2=C(R1)COOR2
(式(1)中、R1は水素原子又はメチル基を、R2は−(CH2CH2O)n−R3(nは1〜30の整数)、R3は水素原子又はメチル基を表す。)
又、本発明の水性インクの別の実施態様は、上記構成において、アニオン性高分子分散剤が、式(2)の単量体及び式(3)の単量体から選択された少なくとも1種を構成ユニットとする高分子化合物であることを特徴とする。
式(2):CH2=C(R4)−R5
(式(2)中、R4は水素原子又はメチル基を、R5はフェニル基又はナフチル基を表す。)
式(3):CH2=C(R6)COOR7
(式(3)中、R6は水素原子又はメチル基を、R7は炭素数6以上18以下の直鎖、分岐、若しくは脂環式のアルキル基又はアルケニル基、あるいはベンジル基を表す。)
更に、上記構成において、前記アニオン性高分子分散剤が、式(2)の単量体及び式(3)の単量体から選択された少なくとも1種を構成ユニットとする高分子化合物であって、前記構成ユニットの割合が高分子化合物の全質量に対して20質量%〜80質量%であることが好ましい。又、顔料分散体が、顔料100質量部に対して、アニオン性高分子分散剤20質量部から200質量部の範囲で分散されたものであることが好ましい。
更に、本発明の水性インクの別の実施態様は、アニオン性高分子分散剤として少なくとも2種のアニオン性高分子化合物(高分子化合物(I)、高分子化合物(II)と以下称する)を用いる場合は、高分子化合物(I)が、式(4)の単量体及び式(5)の単量体から選択された少なくとも1種を構成ユニットとする高分子化合物であって、前記構成ユニットの割合が高分子化合物(I)の全質量に対して50質量%〜80質量%であることを特徴とする。
式(4):CH2=C(R8)−R9
(式(4)中、R8は水素原子又はメチル基を、R9はフェニル基又はナフチル基を表す。)
式(5):CH2=C(R10)COOR11
(式(5)中、R10は水素原子又はメチル基を、R11は炭素数4以上18以下の直鎖、分岐、若しくは脂環式のアルキル基又はアルケニル基、あるいはベンジル基を表す。)
更に、前記高分子化合物(I)が、スチレンを構成単位とする高分子化合物であることが好ましい。
一方、高分子化合物(II)が、少なくとも式(6)に示す単量体を構成ユニットとする高分子化合物であって、前記構成ユニットの割合が高分子化合物(II)の全質量に対して20質量%〜80質量%であることを特徴とする。
式(6):CH2=C(R12)COOR13
(式(6)中、R12は水素原子又はメチル基を、R13は炭素数4未満の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。)
更に、本発明の水性インクの別の実施態様は、高分子化合物(II)がノニオン性置換基を有する単量体を構成ユニットとする高分子化合物、より具体的には式(7)に示す単量体を構成ユニットとする高分子化合物であって、前記構成ユニットの割合が高分子化合物(II)の全質量に対して20質量%〜80質量%であることを特徴とする。
式(7):CH2=C(R14)COOR15
(式(7)中、R14は水素原子又はメチル基を、R15は−(CH2CH2O)n−R16(nは1〜30の整数)、R16は水素原子又はメチル基を表す。)
又、高分子化合物(I)と高分子化合物(II)の合計質量が、顔料100質量部に対して、20質量部〜200質量部であり、高分子化合物(II)に対する高分子化合物(I)の割合が、高分子化合物(I)100質量部に対して、10質量部〜300質量部であることが好ましい。
更に、本発明の反応液と水性インクのセットは、反応液が少なくとも多価金属を含み、前記水性インクが上記構成であることを特徴とする。
更に、本発明の画像形成方法は、上記記載の反応液と水性インクのセットを用い、前記反応液を記録媒体に塗布する際の塗布量が、0.5g/m2以上5g/m2以下であることを特徴とする。
更に、本発明の画像形成方法の別の実施態様は、記録媒体に画像を形成する画像形成方法において、(i)少なくとも多価金属を含む反応液と、少なくともアニオン性高分子分散剤によって顔料が分散された顔料分散体を含む水性インクのセットを構成する水性インクをインクジェット記録方法で前記記録媒体に付与する工程;及び(ii)少なくとも多価金属を含む反応液と、少なくともアニオン性高分子分散剤によって顔料が分散された顔料分散体を含む水性インクのセットを構成する反応液を前記記録媒体に付与する工程、とを有し、前記工程(ii)において前記反応液の記録媒体に対する定着が終了した後に前記工程(i)を行うことを特徴とする。
本発明によれば、印字環境によらず安定したインクジェット記録を行うことができ、記録媒体上に実質的に均一な耐擦過性を有する画像の形成が可能となる。又、画像の輪郭部の不明瞭性が改善された、カラーブリードを生じることのない、高品位の画像が得られる。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
本発明は、反応液とインクの反応性をある範囲内に制御するための成分を有するアニオン性高分子分散体を含有する水性インクと、反応液を組み合わせて用いることで、顔料凝集物が記録媒体の表面に局在化するのを防ぎ、記録媒体上で、色材凝集物と紙面との密着性、更には、印字後の印字部の耐擦過性を容易に向上させることが可能となる。前記本発明の構成によって、上述の効果が発現した理由は、記録媒体上において反応液及びインクが以下に述べるような状態にあるためと推測される。
図1は、ヘッドから吐出されたインク滴が記録媒体上に着弾してから、色材である顔料が記録媒体上で凝集物(印字物)を形成するまでの様子を示す概念図である。
インク滴は記録媒体上に着弾後(a)→(b)→(c)→(d)の順に記録媒体の深さ方向に浸透し、顔料と多価金属との反応により凝集物を形成する。反応液と水性インクの反応性が本発明の範囲に調整されている場合、インク滴は記録媒体の深さ方向に向かって序々に浸透しながら反応し、凝集物を形成する。従って、凝集物は局在化することなく、表面からある一定の深さに分布した凝集物が存在する。
即ち、反応液と水性インクの反応性を本発明の範囲に調整することにより、インク滴が記録媒体表面に着弾した後、顔料分散体と多価金属との反応が生じる(b)が、一定量の顔料分散体が表面近傍の多価金属と反応し、残りの顔料分散体は更に記録媒体の深さ方向に浸透を続け、(b)の状態で反応した多価金属より深い位置に付与されている多価金属と反応する(c)。更に、同様のことが、(c)の状態においても生じ、(d)の状態に移行する。
図2は、表面からある一定の深さに分布した凝集物を形成する過程をより詳細に示したものである。インク滴が記録媒体上に着弾後、インクの浸透と共に、記録媒体の表面において顔料と多価金属の凝集反応が開始する((a)の状態)。図中の記録媒体表層部の多価金属周辺に顔料が到達すると、顔料と多価金属の凝集が起こる。このとき、多価金属と顔料の反応性は制御されているため、表面近くに存在する多価金属はある一定量の顔料分散体と反応を起こす。そして、顔料分散体と反応した多価金属は、反応性が低下するため、記録媒体表層部付近ですべての顔料が連鎖的に反応することはない。即ち、図の記録媒体表層部の多価金属周辺においては、一定量の顔料分散体と反応した凝集物と未反応の顔料分散体が存在し(b)の状態となる。その後、未反応の顔料分散体は、より記録媒体の深さ方向に浸透し、図の記録媒体内部の多価金属付近に到達し、凝集物を形成し(c)の状態に移行する。このような部分的な凝集と浸透を繰り返し、図1(d)に示したような記録媒体表面からある一定の深さに分布する顔料凝集物(印字物)を形成する。
従来の水性インク及び反応液を用いて画像形成を行うシステムと、本発明との大きな違いは、インク中にバインダー能を有する物質(顔料の分散安定性を確保するための分散剤は除く)を含有させなくても、インク中の色材と反応液中の反応成分との反応性を制御することで、記録物の耐擦過性を向上することが可能となる点にある。
従来の水性インクと反応液を用いて画像形成を行うシステムでは、得られる画像の滲みや定着性を向上させるために、インク中の色材と反応液中の反応成分との反応性をより高め、急速に凝集物を形成させている。例えば、特許文献3の実施例に開示されている、酸価が210程度のスチレン−アクリル酸共重合体を含んだインクと、反応性が比較的強いカルシウムイオンを含有した反応液とを記録媒体上で接触させた場合、2液の反応性が高すぎるために、記録媒体表層部に必要以上に色材の凝集物が分布し、本発明により達成される耐擦過性のレベルに達することはない。又、特許文献5に開示されているように、インク中のアニオン性高分子分散剤の詳細が記載されていない提案が数多くなされている。しかしながら、これらの従来技術は、インク中の色材と反応液中の反応成分との反応性をより高め、急速に凝集物を形成することを目的としていることから、上述の特許文献3と同様に、記録媒体表層部に必要以上に色材の凝集物が存在してしまい、本発明により達成される耐擦過性のレベルに達することはない。
一方、本発明の水性インクと反応液を使用して画像形成を行う場合、従来のインクと反応液との反応性と比較して、やや弱い反応性が得られるように的確にコントロールしているために、色材の凝集物を記録媒体表層部に局在化させることなく、更には記録媒体表層部からある一定の深さに分布させることが可能となる。その結果、従来のインクと反応液を用いて画像形成を行った記録物と比較して、印字物の滲みを同じレベルに保ちつつ、耐擦過性をはるかに向上させることが可能となった。
即ち、本発明の最大のポイントは、2液システムを用いた場合に耐擦過性を向上させる手段として従来考えられなかった、水性インクと反応液との反応性を制御するといった方法を見出したことにある。
更に、本発明者らが鋭意検討を行った結果、従来のインクと反応液との反応性と比較してやや弱い反応性が得られるように的確にコントロールされた本発明のインクと反応液を用いて画像形成を行う場合、液体の浸透速度及び凝集物が形成される速度を考慮すると、記録媒体にインクが付与される前の状態では、記録媒体表層部により多くの反応性成分を存在させることがより好ましいと言う結論に至った。即ち、本発明の最大のポイントである、凝集物を記録媒体表層部からある一定の深さに分布させることは、反応液の塗布量や浸透速度、更には反応液が記録媒体に塗布されてからインクが付与されるまでの時間等を規定することで、より容易に達成できることが判明した。
以上のことから、反応液とアニオン性高分子分散体が含有された水性インクの反応性をある範囲内に制御するという本発明の構成を取ることで、印字環境によらずに安定した画像記録が可能となり、更に、耐擦過性をより効果的に向上できるという効果が得られ、両面記録時における画像汚れ等の弊害を有効に防止することができる。
以下に、本発明にかかる水性インク及び反応液を構成する各成分等について説明する。
[反応液と水性インクの反応性]
本発明の反応液と水性インクとの反応性は、以下の条件を満たすよう制御されていることが必須である。
(条件)
反応液の800倍希釈水溶液50gと、前記水性インクの5倍希釈水溶液0.3gとを混合し、15分後に0.2μmのフィルターでろ過した後の可視領域の最大吸収波長(顔料としてカーボンブラックを用いる場合は、波長550nm)での吸光度を(A)、前記水性インクの5倍希釈水溶液0.3gと50gの純水との混合液の可視領域の最大吸収波長での吸光度を(B)とした際に、(A)と(B)が以下の関係を満たす。
0.3<(A)/(B)<0.85
(A)/(B)が0.3より小さい場合、顔料の凝集物が記録媒体表面に局在化するため、耐擦過性が低下し、両面記録時における画像汚れ等の弊害が生じる場合がある。又、(A)/(B)が0.85より大きい場合は、反応液と水性インクの反応性が弱すぎるために、本来の2液システムの目的である画像濃度が高く、且つカラーブリードが生じない、高品位のカラー画像を得ることが出来ないという弊害が生じる場合がある。
[水性インクの成分]
(アニオン性高分子分散剤)
(A)1種類の高分子分散剤を用いる場合
高分子分散剤は、一般的に使用可能であり、分散剤の機能設計を簡便に行える観点から、アクリル樹脂やスチレン/アクリル樹脂などのラジカル重合性不飽和結合を有する単量体成分の重合体あるいは共重合体が好ましい。本発明においては特に、色材の記録媒体への浸透性を制御するために、多価金属と反応するアニオン性を得るためのアニオン成分のほかに、反応液とインクの反応性をある範囲内に制御する成分を含むことがより好ましい。反応液とインクの反応性をある範囲内に制御する成分は、水酸基や、ポリエチレンエーテルなどのエーテル基など、親水性の高いノニオン性置換基が挙げられる。例えば、反応液とインクの反応性をある範囲内に制御する成分として、式(1)に示したようなポリエチレングリコールを置換基とする(メタ)アクリル酸エステルを用いることで、単量体成分の共重合比の調整や、ポリエチレンエーテルのエーテル鎖長(繰り返し単位)の調整により、多価金属との反応性を任意に制御できるため好ましい。
親水性の高いノニオン性置換基を有する単量体を構成ユニットとするアニオン性高分子分散剤を用いることで、水性インクと反応液との反応性を制御することが可能となる理由は、次のように推測される。溶液中で、高分子を構成する単量体がアニオン性である場合、反応性に程度の差はあるものの、多価金属イオンのようなカチオン性を有するものと接触することで反応作用が発生するために、本発明におけるような水性インクと反応液との反応性を規制することは非常に困難である。一方、溶液中で、高分子を構成する単量体がイオン性を有さない単量体、即ちノニオン性を有する単量体である場合は、多価金属イオンのようなカチオン性を有するものと接触させても反応作用を引き起こすことがない。よって、親水性の高いノニオン性置換基を有する単量体を構成ユニットとするアニオン性高分子分散剤を用いることで、水性インクと反応液との反応性を微妙にコントロールすることを容易に行うことが可能となる。
又、親水性の高いノニオン性置換基を有する単量体を構成ユニットとするアニオン性高分子分散剤に含有させることで、新たな効果として、反応液と水性インクとを用いて形成した画像の耐擦過性が向上する。耐擦過性が向上する理由は、以下のように推測される。記録媒体上で反応液とインクが接触すると、インク中に含まれている高分子分散剤も反応液中の多価金属イオンと反応し、互いが結着し合うことで皮膜化する。しかしながら、多価金属イオンと反応し皮膜化した高分子分散剤は、その反応性が高いために、顔料を包含する形で皮膜を形成させることが非常に困難である。一方、反応液と接触しても反応を起こさないノニオン性置換基を有する単量体を構成ユニットとするアニオン性高分子分散剤は、記録媒体にインクが付与された瞬間には皮膜を形成せず、記録媒体内で液体成分の蒸発、或いは浸透が進むにつれて、ゆっくりと皮膜を形成するため、顔料を包含する形で皮膜化する。結果として、ノニオン性置換基を有する単量体を構成ユニットとするアニオン性高分子分散剤が、このようなノニオン性置換基を有する単量体を構成ユニットとして含有していない高分子分散剤よりも、耐擦過性が向上したものと推測している。
他のラジカル重合性単量体の具体例は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−t−ブチル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ベンジル等の如き(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等の如きスチレン系モノマー;イタコン酸ベンジル等の如きイタコン酸エステル;マレイン酸ジメチル等の如きマレイン酸エステル;フマール酸ジメチル等の如きフマール酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル等が挙げられる。これらの単量体は1種又は2種以上の組み合わせで用いることができる。
多価金属と反応するアニオン成分は、アニオン性基を有する単量体を共重合成分とすることで得られる。
アニオン性基を有する単量体は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマール酸等の如きカルボキシル基を有するモノマー及びこれらの塩、スチレンスルホン酸、スルホン酸−2−プロピルアクリルアミド、アクリル酸−2−スルホン酸エチル、メタクリル酸−2−スルホン酸エチル、ブチルアクリルアミドスルホン酸等の如きスルホン酸基を有するモノマーとこれらの塩、メタクリル酸−2−ホスホン酸エチル、アクリル酸−2−ホスホン酸エチル等の如きホスホン酸基を有する単量体等が挙げられる。これらの中でも特に、アクリル酸及びメタクリル酸を使用することが好ましい。これらの単量体は1種又は2種以上の組み合わせで用いることができる。
アニオン性高分子分散剤の酸価は、100〜400の範囲が好ましい。酸価が100未満の場合には、高分子化合物が水媒体中に溶解しない場合や、前記高分子化合物で分散した顔料分散体の分散安定性が乏しく、凝集物が生じる場合がある。一方、酸価が400を超えると、前記酸価を有する高分子化合物で分散された顔料分散体の分散安定性が増加するため多価金属との反応性が低下し、顔料分散体が、記録媒体をより深く浸透し、画像濃度が低下する場合がある。
又、アニオン性高分子分散剤の重量平均分子量は、2000〜50000の範囲が好ましい。重量平均分子量が2000未満の場合には、高分子化合物による成膜性が不十分であり、耐擦過性が不十分となることがある。一方、50000を超えた場合には、インクの粘度が増加し、前記インクをインクジェット方式にて印字しようとすると、吐出が不安定となることがある。
アニオン性高分子分散剤は、式(1)に示したポリエチレングリコールを置換基とする(メタ)アクリル酸エステルとラジカル重合性単量体のほかに、式(2)の単量体及び式(3)の単量体から選択された少なくとも1種との共重合体であることがより好ましい。式(2)の単量体は、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンなどが挙げられる。又、式(3)の単量体は、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、c−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記単量体を構成ユニットとする高分子分散体とすることで、顔料分散性が良化し、熱などの外部刺激や顔料分散体の経時での分散安定性に優れるため好ましい。中でも、スチレンを用いた場合には、顔料分散体の経時での分散安定性に優れるとともに、インクジェット方式による印字を行った場合には、吐出安定性が安定となるため、より好ましい。
式(2)の単量体及び式(3)の単量体から選択された少なくとも1種の含有量は、20質量%〜80質量%の範囲が好適に用いられる。20質量%未満、あるいは80質量%を超える場合には、顔料分散体の十分な分散安定性やインクジェットインクに用いた場合には、十分な吐出安定性が得られない場合がある。
前記高分子分散剤は、顔料100部(質量基準)に対して、20〜200部の範囲で好適に用いられる。20部未満の場合には、高分子化合物による成膜性が不十分であり、耐擦過性が不十分となる。一方、200部を超えると、顔料分散体と多価金属との十分な凝集反応を生じさせるのに必要な多価金属が多くなることや、分散剤の増加に伴い、インクの粘度が増加し、前記インクをインクジェット方式にて印字しようとすると、吐出が不安定となることがある。
(B)2種類の高分子分散剤を用いる場合
水性インクに含まれる2種類のアニオン性高分子化合物は、多価金属と強く凝集反応を生じるアニオン性高分子化合物と、その凝集反応を制御するアニオン性高分子化合物を組み合わせることで、水性インクに含まれる色材の記録媒体への浸透性を制御できる。
水性インクに含まれる顔料分散体は、少なくとも多価金属と強く凝集反応を生じるアニオン性高分子化合物で分散されていればよく、2種類の高分子化合物の両者を分散剤としてもよい。2種類の高分子分散剤は、一般的に使用でき、分散剤の機能設計を簡便に行える観点から、アクリル樹脂やスチレン/アクリル樹脂などのラジカル重合性不飽和結合を有する単量体成分の重合体あるいは共重合体が好ましく使用できる。
高分子化合物(I)は、式(4)の単量体及び式(5)の単量体から選択された少なくとも1種などのラジカル重合性単量体とアニオン性ラジカル重合単量体との共重合体で、かつ構成ユニットである式(4)の単量体及び式(5)の単量体から選択された少なくとも1種を50質量%〜80質量%含む共重合体が用いられる。前記高分子化合物は、疎水性の高い単量体を含有するため、顔料が少なくとも高分子化合物(I)により分散されることによって、多価金属とアニオン性基との反応とともに疎水相互作用が働き、高価金属塩と顔料分散体との十分な凝集反応性を付与する。又、顔料分散体の経時での分散安定性が良化する。
勿論、インク中の顔料分散体は、高分子化合物(I)と共に高分子化合物(II)が顔料の分散に寄与してもよい。構成ユニットである式(4)の単量体及び式(5)の単量体から選択された少なくとも1種からの構成ユニットの含有量が、50質量%未満、あるいは80質量%を超える場合には、顔料分散体の十分な分散安定性が得られず、インクジェットインクに用いた場合には、十分な吐出安定性が得られない場合がある。
アニオン性高分子化合物の構成単位である式(4)の単量体は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等の如きスチレン系モノマーが挙げられる。又、式(5)は、ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレートなどのような(メタ)アクリルエステルなどが挙げられる。中でも、スチレンが好適に用いられる。式(4)の単量体としてスチレンを用いることにより、顔料分散体の経時での分散安定性が良化するだけでなく、前記インクをインクジェット方式にて印字すると、吐出安定性が良化するために好ましい。
又、アニオン性ラジカル重合性単量体は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマール酸等の如きカルボキシル基を有するモノマー及びこれらの塩、スチレンスルホン酸、スルホン酸−2−プロピルアクリルアミド、アクリル酸−2−スルホン酸エチル、メタクリル酸−2−スルホン酸エチル、ブチルアクリルアミドスルホン酸等の如きスルホン酸基を有するモノマーとこれらの塩、メタクリル酸−2−ホスホン酸エチル、アクリル酸−2−ホスホン酸エチル等の如きホスホン酸基を有する単量体等が挙げられる。これらの中でも特に、アクリル酸及びメタクリル酸を使用することが好ましい。これらの少なくとも1種を用いることができる。
高分子化合物(II)は、式(6)に示すラジカル重合性単量体とアニオン性ラジカル重合単量体との共重合体であり、構成単位である式(6)を20〜80質量%の範囲にある共重合体が用いられる。式(6)の含有量が80%を超える場合には、水媒体中への溶解性が低くなる場合や、インク中の顔料分散体の分散安定性が低下する場合がある。一方、20%未満の場合には、反応液とインクとの反応性を制御できない場合がある。式(6)は、例えば、プロピル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。更に、アニオン性ラジカル重合性単量体は、高分子化合物(I)で列挙した同様の単量体を用いることができる。
更に別の好ましい形態として、高分子化合物(II)がノニオン性置換基を有する単量体を構成ユニットとすることが好ましい。高分子化合物(II)を、ノニオン性置換基を有する単量体を構成ユニットとする高分子化合物とすることで、先に述べたように、得られた記録物の耐擦過性が向上する。更に、高分子化合物(II)は、少なくとも式(7)に示すラジカル重合性単量体とアニオン性ラジカル重合単量体との共重合体であり、構成ユニットである式(7)の単量体を5質量%〜50質量%含む共重合体が好ましく用いられる。
式(7)の単量体から成る構成単位が5質量%未満の場合には、多価金属と前記水性インク中の顔料分散体との反応性を制御する効果が不十分な場合があり、又、50質量%を超えると顔料分散体の分散安定性が増加し多価金属との反応性が低下する場合がある。アニオン性ラジカル重合性単量体は、高分子化合物(I)の説明で列挙した単量体の少なくとも1種を用いることができる。
前記高分子化合物(I)、(II)の重量平均分子量は、それぞれ独立して2,000〜50,000の範囲が好ましい。重量平均分子量が2,000未満の場合には、高分子化合物による成膜性が不十分であり、耐擦過性が不十分となることがある。一方、50,000を超える場合には、インクの粘度が増加し、前記インクをインクジェット方式にて印字しようとすると、吐出が不安定となることがある。
前記の高分子化合物(I)と高分子化合物(II)の合計質量が、顔料100質量部に対して、20質量部〜200質量部の範囲で好適に用いられる。前記高分子分散剤は、顔料100質量部に対して、20質量部〜200質量部の範囲で好適に用いられる。20質量部未満の場合には、高分子化合物による成膜性が不十分であり、耐擦過性が不十分となる場合がある。一方、200質量部を超えると、顔料分散体と多価金属との十分な凝集反応を生じさせるのに必要な多価金属が多くなることや、分散剤の増加に伴い、インクの粘度が増加し、前記インクをインクジェット方式にて印字しようとすると、吐出が不安定となることがある。
又、高分子化合物(II)に対する高分子化合物(I)の割合が、高分子化合物(I)が100質量部に対して10質量部〜300質量部であることが好ましい。高分子化合物(I)が100質量部に対して10質量部未満の場合には、多価金属との凝集反応が起こりやすくなり、顔料分散体が記録媒体の表面近くに存在する傾向にあり、耐擦過性が低下する傾向にある。又、300質量部を超えると、多価金属との凝集反応が生じにくく、顔料分散体が記録媒体に深く浸透して、画像濃度が低下する場合がある。
(顔料)
本発明の水性インクに用いることのできる顔料は、例えば、カーボンブラックや有機顔料等が挙げられる。各種顔料の1種、或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
・カーボンブラック
カーボンブラックの具体例は、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料で、例えば、レイヴァン(Raven)7000、レイヴァン5750、レイヴァン5250、レイヴァン5000、レイヴァン3500、レイヴァン2000、レイヴァン1500、レイヴァン1250、レイヴァン1200、レイヴァン1190ULTRA−II、レイヴァン1170、レイヴァン1255(以上コロンビア社製)、ブラックパールズ(Black Pearls)L、リーガル(Regal)400R、リーガル330R、リーガル660R、モウグル(Mogul)L、モナク(Monarch)700、モナク800、モナク880、モナク900、モナク1000、モナク1100、モナク1300、モナク1400、ヴァルカン(Valcan)XC−72R(以上キャボット社製)、カラーブラック(Color Black)FW1、カラーブラックFW2、カラーブラックFW2V、カラーブラックFW18、カラーブラックFW200、カラーブラックS150、カラーブラックS160、カラーブラックS170、プリンテックス(Printex)35、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテックス140U、プリンテックス140V、スペシャルブラック(Special Black)6、スペシャルブラック5、スペシャルブラック4A、スペシャルブラック4(以上デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上三菱化学社製)等を使用することができる。勿論、これらに限定されるものではなく、従来公知のカーボンブラックを使用することが可能である。又、マグネタイトやフェライト等の磁性体微粒子やチタンブラック等を黒色顔料として用いてもよい。
・有機顔料
有機顔料の具体例は、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッド等の不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料、アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系顔料、ベンズイミダゾロンエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系顔料、チオインジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、チオインジゴ系顔料、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、キノフタロンエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等のその他の顔料が例示できる。
又、有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーにて示すと、以下のものが例示できる。勿論、下記以外でも従来公知の有機顔料が使用可能である。
C.I.ピグメントイエロー:12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、109、110、117、120、125、128、137、138、147、148、151、153、154、166、168
C.I.ピグメントオレンジ:16、36、43、51、55、59、61
C.I.ピグメントレッド:9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240
C.I.ピグメントバイオレット:19、23、29、30、37、40、50
C.I.ピグメントブルー:15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64
C.I.ピグメントグリーン:7、36
C.I.ピグメントブラウン:23、25、26
本発明においては、インク中の顔料添加量は、インク全質量に対して、質量基準で、0.1〜15%、特には1〜10%の範囲とすることが好ましい。この範囲とすることで、インクに含有された顔料分散体は、安定な分散状態を維持することができる。更に、インクの色調の調製等を目的として、顔料分散体に加えて染料を色材として添加してもよい。
(水性媒体)
上記の顔料を溶解或いは分散させる水性媒体は、インク用として利用できるものであれば、特に限定されるものでない。インクジェット法(例えば、バブルジェット(登録商標)法等)で記録媒体に付着せしめる場合には、インクジェット吐出特性を有するようにインク所望の粘度、表面張力を有するように調整することが好ましい。
本発明にかかるインクに用いられる水性媒体は、例えば、水、或いは水と水溶性有機溶剤との混合溶媒が挙げられる。水溶性有機溶剤の具体例は、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオ−ル、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の低級アルキルエーテルアセテート;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の多価アルコール;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。上記の水溶性有機溶剤は、単独でも或いは混合物としても使用することができる。又、水は脱イオン水(イオン交換水)を使用することが好ましい。
本発明で使用するインク中に含有される水溶性有機溶剤の含有量は特に限定されないが、インク全質量に対して、3質量%〜50質量%の範囲が好ましい。又、インクに含有される水の含有量は、インク全質量に対して、50質量%〜95質量%の範囲が好ましい。
(その他の成分)
本発明の水性インクには、上記の成分の他に、更に必要に応じて保湿剤を添加することは勿論、所望の物性値を持つインクとするために、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤等をこれらを添加することによる効果が得られ、かつ本発明の目的効果を損なわない範囲で添加してもよい。
[反応液の成分]
(多価金属イオン及びその塩)
反応液に用いることができる多価金属イオンの具体例は、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+及びBa2+等の二価の金属イオンや、Al3+、Fe3+、Cr3+、及びY3+等の三価の金属イオン等が挙げられる。又、その塩とは、上記に挙げたような多価金属イオンとこれら多価金属イオンに結合する陰イオンとから構成される金属塩のことであるが、水に可溶なものであることを要する。塩を形成するための陰イオンは、SO4 2-、Cl-、CO3 2-、NO3 -、I-、Br-、ClO3 -及びCH3COO-、HCOO-等が挙げられる。勿論、本発明は、上記の化合物に限定されるものではない。
反応液中の多価金属イオンの含有量は、本発明にかかる効果を考慮すると、反応液の全質量に対して、0.01質量%以上10質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは1.0質量%以上5質量%以下、更にインクを不安定化させる機能を充分に発揮し、高いレベルの画像均一性、光学濃度を得るためには、反応液に対して2.0質量%以上4.0質量%以下の多価金属イオンを含有させることが好ましい。又、反応液中に10質量%を超える多価金属イオンを含有させることも可能であるが、10質量%よりも多く含有させても、インクを不安定化させる機能の著しい増大は望めないこと、等の理由から通常は過剰に含有させなくてもよい。
又、反応液は、色材を含まず、透明であることが好ましいが、必ずしも可視域に吸収を示さないものである必要はない。即ち、可視域に吸収を示すとしても、実質上画像に影響を与えない範囲であれば可視域に吸収を示すものであっても構わない。
(水性媒体)
反応液に用いられる水性媒体は、例えば、水、或いは水と水溶性有機溶剤との混合溶媒が挙げられる。水溶性有機溶剤は、反応液の乾燥防止効果を有するものが特に好ましい。具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオ−ル、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の低級アルキルエーテルアセテート;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の多価アルコール;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。上記の水溶性有機溶剤は、単独でも或いは混合物としても使用することができる。又、水は脱イオン水(イオン交換水)を使用することが好ましい。
本発明で使用する反応液中に含有される水溶性有機溶剤の含有量は特に限定されないが、反応液全質量に対して、3質量%〜50質量%の範囲が好ましい。又、反応液に含有される水の含有量は、反応液全質量に対して、50質量%〜95質量%の範囲が好ましい。
(その他の成分)
本発明の反応液は、更に、上記の成分の他に、必要に応じて、所望の物性値を持つ反応液とするために、高分子化合物、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤等をこれらを添加することによる効果が得られ、かつ本発明の目的効果を損なわない範囲で適宜に添加することができる。
・高分子化合物
本発明の反応液中には、更に高分子化合物を含有させることができ、かかる構成によって得られる記録物の耐擦過性を向上させることができる。本発明の反応液に使用する高分子化合物は、水性インク中の色材等の成分と、反応液中の多価金属イオン等との反応に直接関与しない、ノニオン性の水溶性高分子化合物であることが好ましい。具体的には、例えば、ポリアクリルアマイド、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性セルロース、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール等の樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。例えば、画像を形成する場合に、水性インク及び反応液が、それぞれの基本性能を維持できる範囲で、これらのノニオン性高分子化合物に、アニオンユニット若しくはカチオンユニットを加えた高分子化合物を用いても構わない。更に、上述した高分子化合物は、水溶性であれば申し分ないが、ラテックスやエマルジョンのような分散体であっても構わない。高分子化合物の添加量は反応液全質量に対して、0.01質量%〜20質量%の範囲が好ましい。
(物性)
本発明においては、反応液のpHの方がインクのpHよりも低い方が、インクと反応液との反応がより効果的に起こりやすく、印字物のベタ均一性や裏抜け性等の観点からより好ましい。
[反応液と水性インクのセット]
上記で説明した水性インクと反応液とを組み合わせた本発明の反応液と水性インクのセットを構成する場合のインクの色は特に限定されず、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、グリーン、ブルー及びブラックから選ばれる1つの色調を示す水性インクとすればよい。具体的には、所望の色調の水性インクとなるように適宜前記した色材の中から選択して用いることができる。又、反応液と組み合わせるインクは、1種類に限定されるものでなく、異なる色のインクを2つ以上組み合わせて多色画像の形成に適した反応液と水性インクのセットとした態様がより好ましい。尚、この場合は、2つ以上の水性インクのうち、少なくとも1つの水性インクが反応液と反応すればよい。
即ち、反応液と水性インクのセットを構成するインクの少なくとも一つが、アニオン性高分子分散剤によって顔料が分散された顔料分散体を含み、記録媒体上で前記反応液と接触した場合に色材凝集物を形成する水性インクであればよい。勿論、反応液と水性インクのセットを構成している全ての水性インクが、上記機能を有する水性インクであってもよい。このような構成を有する反応液と水性インクのセットによれば、特に、多色画像をインクジェット装置で形成する場合に問題とされる、異なる色の水性インクが記録媒体上で隣接して付与されたときに生じるブリーディングを抑えることができる。
より具体的には、インクジェット多色画像において問題とされるブリーディングは、黒色インクと他のカラーインク(例えば、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、レッドインク、グリーンインク及びブルーインクから選ばれる少なくとも1つのインク)との間で特に顕著に発生する。従って、本発明においては、少なくとも黒色インクを反応液と相互作用するインクとして構成することが特に好ましい。
[画像形成方法]
本発明の画像形成方法は、(i)上記で説明した反応液と水性インクのセットを構成する水性インクをインクジェット記録方法で記録媒体に付与する工程と、(ii)前記反応液と水性インクのセットを構成する反応液を記録媒体に付与する工程とを有し、工程(i)及び(ii)を、記録媒体上で、前記水性インクと反応液とが接するように行うことを特徴とする。かかる方法によって、記録媒体上で水性インクと反応液とが接触すると、高画像濃度及び高発色で、しかも、画像の輪郭部の不明瞭性が改善されて、カラーブリードを生じることがなく、更に、裏抜け性に優れた高品位の画像を形成することが可能となる。ここで、裏抜け性とは、インクの過度な浸透により引き起こされる印字裏面への色材の染み出しのことである。従って、反応液と水性インクとを記録媒体に付与する場合に、少なくとも水性インクが付与される記録媒体の領域に、反応液が付与されるようにすることが好ましく、水性インクが付与される記録媒体の領域よりも広い領域に反応液が付与されていることがより好ましい。
又、本発明においては、先に説明した本発明にかかる構成の水性インクからなる反応液と水性インクのセットを複数、若しくは、前記構成の水性インクからなる反応液と水性インクのセットと、他の構成の水性インクを組み合わせることによって、何れの場合も、高品位なカラー画像の形成に好適に用い得る水性インクからなる反応液と水性インクのセットが提供される。そして、このような水性インクを有する、反応液と水性インクのセットを用いて、例えば、ブラックインクに、本発明にかかる構成の水性インクからなる反応液と水性インクのセットを用いて、黒色画像部とカラー画像部とが隣接する記録を行った場合、ブリーディングの発生が極めて有効に抑制できる。
本発明者らは、2液を用いて画像を形成するシステムについて様々な検討を行っていく過程で、高品位の画像を得ると同時に耐擦過性も良好な記録物を提供するためには、以下の条件が重要であることを知見した。つまり、顔料と多価金属が記録媒体上で接触することにより形成される凝集物の記録媒体内の存在位置を一定領域、具体的には、記録媒体の表層部より深さ方向にやや沈み込んだ位置、つまり表層面から深さ方向におおよそ30μm以内により多くの凝集物を形成することが極めて重要である。更に、凝集物の記録媒体の存在位置をコントロールするには、顔料と多価金属との反応力を本発明で提案しているような規定値に制御することが非常に重要な要素であり、又更には、記録媒体内での多価金属の存在位置や量等を制御することで、凝集物の存在位置のコントロールをより制御しやすくなる。
2液を用いて画像を形成するシステムにおいて、反応液とインクを記録媒体上で接触させる手段には様々な方法がある。例えば、反応液とインクを、記録媒体上で互いに液体の状態で接触させる方法、又は、反応液の記録媒体に対する定着が終了した後、即ち、反応液の液滴が記録媒体内部に吸収された後にインクと接触する方法などが挙げられる。
本発明者らは、凝集物を記録媒体表面に局在化させることなく、記録媒体表層部からある一定の深さに分布させるためには、記録媒体上で水性インクと反応液が互いに液体の状態で接触させる方法が最も優れているという結論に至った。具体的には、水性インクと反応液をインクジェット記録方法により記録媒体上にほぼ同時に付与する方法よりも、反応液の定着が終了した後に水性インクを付与する方法が優れている。
反応液の記録媒体に対する定着が終了した後に水性インクを付与する方法が耐擦過性に優れている理由は以下のように推測される。反応液と水性インクが記録媒体上で互いが液体状態で接する場合、インクと反応液との反応性が強い程、記録媒体表層部で色材が凝集する。その結果、発色性には非常に優れた画像が得られるが、画像堅牢性が十分でない場合が生じる。一方、反応液の記録媒体に対する定着が終了した後にインクが付与される場合、反応液に含有される反応成分は、記録媒体内部にその多くが存在するため、記録媒体の表層部より深さ方向にやや沈み込んだ位置に多くの色材の凝集物が形成される。その結果、記録媒体上で2液が液体状態で接するよりも耐擦過性に優れていると考えられる。
上記の理由により、凝集物の存在位置をコントロールするためには、顔料と多価金属との反応性を制御することのほかに、反応液の記録媒体への塗布手段を工夫することがより好ましい。
尚、本発明における「定着が終了した時点」とは、下記式(a)において、Ka(t−tw)1/2の値が、実際に紙面に付与した反応液の付与量よりも大きくなった時点を意味する。これは、反応液の液滴が記録媒体内部に吸収された時点を意味し、ブリストウ法によるKa値と液体組成物の付与量より計算されるt秒後を意味する。
尚、本発明におけるKa値は、インクの記録媒体への浸透性を表わす尺度としてブリストウ法によって求められる。即ち、インクの浸透性を記録媒体1m2当たりのインク量Vで表わすと、インク滴を吐出してから所定時間t(msec)が経過した後の、インクの記録媒体への浸透量V(mL/m2=μm)は、下記のブリストウの式によって示される。
V=Vr+Ka(t−tw)1/2 式(a)
ここで、反応液が記録媒体表面に付着した直後には、反応液は記録媒体表面の凹凸部分(記録媒体の表面の粗さの部分)において吸収されるのが殆どで、記録媒体内部へは殆ど浸透していない。その間の時間がコンタクトタイム(tw)であり、コンタクトタイムに記録媒体の凹凸部に吸収された反応液量がVrである。そして、反応液が記録媒体に付着した後、コンタクトタイムを超えると、前記コンタクトタイムを超えた時間、即ち、(t−tw)の1/2乗べきに比例した分だけ記録媒体への浸透量が増加する。Kaは、この増加分の比例係数であり、浸透速度に応じた値を示す。そして、Ka値は、ブリストウ法による液体の動的浸透性試験装置(例えば、商品名:動的浸透性試験装置S;東洋精機製作所製)等を用いて測定可能である。
又、本発明におけるブリストウ法によるKa値は、普通紙[例えば、キヤノン製の、電子写真方式を用いた複写機やページプリンタ(レーザビームプリンタ)やインクジェット記録方式を用いたプリンタ用として用いられるPB紙や、電子写真方式を用いた複写機用の紙であるPPC用紙等]を記録媒体として測定した値である。又、測定環境は、通常のオフィス環境、例えば、温度20〜25℃、湿度40〜60%を想定している。
更に本発明者らの検討した結果によれば、凝集物の存在位置のコントロールをより的確に制御するためには、多価金属が記録媒体の表層面からおおよそ30μm以内に多く存在することが重要である。記録媒体の表層面からおおよそ30μm以内に多価金属を多く存在させるためには、反応液中に含有される多価金属の量は勿論、反応液の記録媒体への浸透性や塗布量が大きく関与すると考えられる。
反応液は記録媒体に接触すると同時に、溶剤あるいは界面活性剤等の影響を受けて記録媒体の繊維に沿って浸透していく、と同時に浸透した液体の蒸発が始まり、溶解力を失った多価金属の一部が析出を始めると推測される。よって多くの多価金属を記録媒体表層部より深さ方向にやや沈み込んだ位置に存在させるためには、ある程度の浸透速度を持った反応液を、極力少量で記録媒体に塗布することが重要である。
以上のことから、本発明における反応液の普通紙への浸透性は、ブリストウ法によって求められるKa値が1.3mL・m-2・msec-1/2以上であり、更に塗布量は0.5g/m2以上5g/m2以下が好ましく、Ka値が3.0mL・m-2・msec-1/2より大きく、更に塗布量は2.0g/m2以上3.0g/m2以下がより好ましい。
本発明のポイントは、反応液と水性インクとが接することで形成された凝集物を記録媒体表面に局在化させることなく、記録媒体表層部からある一定の深さに分布させることである。このような状態を得るためには、反応液と水性インクの反応性を本発明で規定した値とすることが最も重要であるが、反応液の塗布量や浸透速度、更には反応液が記録媒体に付与されてからインクが付与されるまでの時間等を制御することで、本発明をより効果的に実現させることが可能である。従来の反応液と水性インクを用いて画像形成を行うシステムにおいては、本発明の反応液と水性インクとの反応性よりも強いばかりでなく、上述のような反応性の制御を行っているシステムはない。例えば、従来のシステムの多くは、反応液を記録媒体に大量に付与している。このようなシステムおいて、記録媒体上で反応液と水性インクを液体の状態で接触させてしまえば、凝集物の多くは記録媒体の表層部に局在してしまう。一方、記録媒体に対して反応液がある程度定着した後に水性インクを付与しても、反応液の付与量が多いために、多価金属が記録媒体内部にとどまらずに裏面付近にまで拡散してしまい、その結果裏抜け性が低下してしまう場合がある。
本発明にかかる反応液の記録媒体への付与方法は、インクと同様にインクジェット記録方式を用いる方法、及び本発明の反応液をローラー等で記録媒体に塗布する方法等が挙げられる。これらの中では、吐出性等を考慮する必要がないローラー等による塗布が好ましい。具体的な塗布方法については後述する。
尚、ローラー等による反応液を記録媒体に付与する時の付与量は、反応液の物性及び塗布装置に使用されているローラーの回転速度及びローラーの記録媒体への接触圧等により適宜調整可能である。
[インク特性;インクジェット吐出特性、記録媒体への浸透性]
本発明にかかる反応液と水性インクのセットは、インクジェット記録用として用いることが特に好適である。インクジェット記録方法は、インクに力学的エネルギーを作用させて液滴を吐出する記録方法、及びインクに熱エネルギーを加えてインクの発泡により液滴を吐出する記録方法があり、それらの記録方法に本発明のインクや反応液を用いることもできる。その際には、上記した本発明にかかる構成の反応液及びインクは、インクジェットヘッドから吐出可能である特性のものとすることが好ましい。インクジェットヘッドからの吐出性という観点からは、これらの液体の特性を、例えば、その粘度を1〜15mPa・s、表面張力を25mN/m(dyne/cm)以上、特には、粘度を1〜5mPa・s、表面張力を25〜50mN/m(dyne/cm)とすることが好ましい。
特に反応液においては、少なくともインクが付与される記録媒体の印字領域に反応液が付与されるようにすることが好ましいため、表面張力が25以上35mN/m(dyne/cm)以下であることが好ましい。
又、ローラーコートやバーコート方式により記録媒体に対して反応液を付与する場合、反応液の表面張力は20mN/m(dyne/cm)以上、粘度が100CPS以下、特には、表面張力が25mN/m(dyne/cm)以上35mN/m(dyne/cm)以下、粘度が5CPS以上60CPS以下であることが付与量の制御と記録媒体上への均一塗布という点で望ましい。
[インクジェット記録装置]
次に、前記水性インク又は/及び前記反応液を用いて画像を形成するための記録装置の一例を示す。
図3は、インクジェット記録装置の一例を示すものである。この画像形成装置は、シリアル型のインクジェット記録方式を採用するもので、記録ヘッド1と、記録媒体(以下、記録紙ともいう)19を給紙するための給紙トレイ17と本発明の反応液を塗布するための手段とが一体形成された給紙カセット16と、記録紙の搬送方向と直交する方向へ記録ヘッドを往復移動させるための駆動手段と、これらの構成要素の駆動を制御する制御手段とを有する。
記録ヘッド1は、インク吐出口が形成された面をプラテン11側に配向するようにしてキャリッジ2に搭載されている。図示しないが、記録ヘッド1は、上記インク吐出口と、インク液を加熱するための複数の電気熱変換体(例えば発熱抵抗素子)と、これを支持する基板を有する。尚、記録ヘッド1はその上部のキャリッジ内にインクカートリッジを搭載している。
キャリッジ2は、記録ヘッド1を搭載し、かつ記録紙19の幅方向に沿って平行に延びる2本のガイド軸9に沿って往復移動することができる。又、記録ヘッド1は、このキャリッジの往復移動と同期して駆動し、インク液滴を記録紙19に吐出して画像を形成する。給紙カセット16は、画像形成装置本体から着脱することができる。記録紙19は、この給紙カセット16内の給紙トレイ17上に積載収納される。給紙時において、給紙トレイ17を上方向に押圧するスプリング18により最上位のシートが給紙ローラー10に圧接される。この給紙ローラー10は断面形状が概略半月形のローラーであり、図示しないモーターによって駆動回転し、不図示の分離爪により最上位のシート(記録紙19)のみを給紙する。
分離給紙された記録紙19は、大径の中間ローラー12と、それに圧接している小径の塗布ローラー6とによって、給紙カセット16の搬送面16Aとペーパーガイド27の搬送面27Aとに沿って搬送される。これらの搬送面は、中間ローラー12と同心的な円弧を描くようにして湾曲した面からなる。したがって、記録紙19は、これらの搬送面16A及び27Aを通過することによって、その搬送方向を逆転する。即ち、記録紙19の印字がなされる面は、給紙トレイ17から搬送されて中間ローラー12に達するまでは、下方向を向いているが、記録ヘッド1に対向する時点では、上方向(記録ヘッド側)を向く。したがって、記録紙の印字面は、常に画像形成装置外側方向に向いている。
反応液の塗布手段は、給紙カセット16内に設けられ、かつ反応液15を供給するための補充タンク22と、前記タンク22に周面の一部を浸した状態で回転自在に支持された中間ローラー12と、前記中間ローラーと平行となるようにして配置され、かつ中間ローラー12と接触し、同一方向へ回転する塗布ローラー6を有する。又、塗布ローラー6は、記録紙19を搬送するための中間ローラー12と周面が接触、かつ平行となるようにして配置している。したがって、記録紙19が搬送される際、中間ローラー12の回転にともなって中間ローラー12及び塗布ローラー6が回転する。その結果、供給ローラー13によって塗布ローラー6の周面に反応液15が供給され、更に塗布ローラー6と中間ローラー12とによって挟持された記録紙19の印字面に満遍なく反応液が供給ローラー6によって塗布される。
又、本画像形成装置では、補充タンク22内にフロート14が設けられている。このフロート14は、反応液15より比重の軽い物質であり、反応液の液面に浮かぶことにより透明部材である残量表示窓21をとおして外から反応液の残量を目視で確認できる。
図4は残量表示部を正面から見た図である。残量表示部は、残量表示窓21の長手方向に沿って、残量の程度を表す表示が設けられている。図中、「Full」と表示された位置に反応液の液面又はフロート14が達している場合が満杯の状態である。一方、「Add」と表示された位置に反応液の液面又はフロート14がある場合、反応液が残り少ないことを示している。したがって、反応液15が徐々に減り、フロート14がAddラインまで下がった時に反応液を補充すればよいことが一目瞭然でわかる。
反応液の補充方法は、図5に示すように、給紙カセット16を画像形成装置本体から引き出した状態で、注入機具23の先端を切れ目の入ったゴム部材で構成される注入口20に差し込むことにより補充タンク22内に反応液を注入するものである。
このように、反応液を塗布された記録紙は、その後、主搬送ローラー7とそれに圧接しているピンチローラー8により所定量送られて記録部へと搬送され、記録ヘッド1からインクを付与される。以上の構成において給紙、印字された記録シート19は、排紙ローラー3とこれに圧接する拍車4とによって排出搬送され、排紙トレイ5上にスタックされる。
(記録ヘッド)
本発明に好適に使用できる、吐出時に気泡を大気と連通する吐出方式の記録ヘッドの実施態様として、例えば特許第2783647号公報に記載のように、いわゆるエッジシュータータイプや近年実施有効なサイドシュータタイプが挙げられる。
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置において、優れた効果をもたらすものである。
その代表的な構成や原理は、例えば、米国特許第4,723,129号明細書、同第4,740,696号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型の何れにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を超える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
このパルス形状の駆動信号は、米国特許第4,463,359号明細書、同第4,345,262号明細書に記載されているようなものが適している。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4,313,124号明細書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録を行うことができる。
記録ヘッドの構成は、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4,558,333号明細書、米国特許第4,459,600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。
加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても本発明は有効である。
更に、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドは、上述した明細書に開示されているような複数の記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成の何れでもよいが、本発明は、上述した効果を一層有効に発揮することができる。
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、或いは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
又、本発明の記録装置の構成として設けられる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或いは吸引手段、電気熱変換体或いはこれとは別の加熱素子或いはこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定した記録を行うために有効である。
更に、記録装置の記録モードは、黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでもよいが、異なる色の複色カラー、又は混色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
以上説明した本発明の実施例においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化するもの、若しくは液体であるもの、或いは上述のインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで防止するか、又はインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを用いるかして、何れにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとして吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報或いは特開昭60−61260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部又は貫通孔に液状又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
更に加えて、本発明に係る記録装置の形態は、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体又は別体に設けられるものの他、リーダと組み合わせた複写装置、更には送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るものであってもよい。
以下、実施例及び比較例を用いて更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の記載で、部、%とあるものは特に断らない限り質量基準である。又、以下の実施例では色材にカーボンブラックを使用しているが、本発明においては上述の顔料であれば何れも使用可能である。
[反応液の調製]
反応液1は、以下の成分を混合し、十分攪拌して溶解した後、ポアサイズ1μmのミクロフィルター(製品名:FR100、富士フィルム製)にて加圧濾過し(加圧条件:0.4MPa)、反応液を調製した。
硝酸カルシウム(4水和物)/18部
トリメチロールプロパン/10部
グリセリン/5部
ジエチレングリコール/5部
アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物/1部
(商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル製)
イオン交換水/61部
[ブラックインクの調製]
(顔料分散体の調製)
先ず、下記に示す顔料分散体1〜10を調製した。
・顔料分散体1
顔料としてモナク880(キャボット製)10部、アニオン系高分子化合物P−1(スチレン/M230G(メトキシポリエチレングリコールメタクリレート:新中村化学社製)/アクリル酸共重合体(共重合比(質量比)=60/10/30)、酸価180、重量平均分子量9,000、固形分10%の水溶液(中和剤:水酸化カリウム))40部、純水50部を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを250部充填し、水冷しつつ、10時間分散処理を行った。更に、この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した。そして、最終調製物として、固形分が約14.0%、重量平均粒径が110nmの顔料分散体1を得た。
・顔料分散体2
顔料としてモナク880(キャボット製)10部、アニオン系高分子化合物P−2(スチレン/M230G(メトキシポリエチレングリコールメタクリレート:新中村化学社製)/アクリル酸共重合体(共重合比(質量比)=64/12/25)、酸価154、重量平均分子量7,500、固形分10%の水溶液(中和剤:水酸化カリウム))40部、純水50部を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを250部充填し、水冷しつつ、10時間分散処理を行った。更に、この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した。そして、最終調製物として、固形分が約14.0%、重量平均粒径が110nmの顔料分散体2を得た。
・顔料分散体3
顔料としてモナク880(キャボット製)10部、アニオン系高分子化合物P−3(スチレン/M230G(メトキシポリエチレングリコールメタクリレート:新中村化学社製)/アクリル酸共重合体(共重合比(質量比)=60/15/25)、酸価160、重量平均分子量11,000、固形分10%の水溶液(中和剤:水酸化カリウム))40部、純水50部を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを250部充填し、水冷しつつ、10時間分散処理を行った。更に、この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した。そして、最終調製物として、固形分が約14.0%、重量平均粒径が102nmの顔料分散体3を得た。
・顔料分散体4
顔料としてモナク880(キャボット製)10部、アニオン系高分子化合物P−4(スチレン/M230G(メトキシポリエチレングリコールメタクリレート:新中村化学社製)/アクリル酸共重合体(共重合比(質量比)=57/18/25)、酸価155、重量平均分子量6,900、固形分10%の水溶液(中和剤:水酸化カリウム))40部、純水50部を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを250部充填し、水冷しつつ、10時間分散処理を行った。更に、この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した。そして、最終調製物として、固形分が約14.0%、重量平均粒径が106nmの顔料分散体4を得た。
・顔料分散体5
顔料としてモナク880(キャボット製)10部、アニオン系高分子化合物P−5(スチレン/アクリル酸共重合体(共重合比(質量比)=70/30)、酸価200、重量平均分子量9,000、固形分10%の水溶液、中和剤:水酸化カリウム)20部、純水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを150部充填し、水冷しつつ、10時間分散処理を行った。更に、この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した。そして、最終調製物として、固形分が約12%、重量平均粒径が110nmの顔料分散体を得た。この分散体にアニオン系高分子化合物P−3(スチレン/M230G(メトキシポリエチレングリコールメタクリレート:新中村化学社製)/アクリル酸共重合体(共重合比(質量比)=60/15/25)、酸価160、重量平均分子量11000、固形分10%の水溶液(中和剤:水酸化カリウム))20部相当量を加え、顔料分散液5を得た。
・顔料分散体6
顔料としてモナク880(キャボット製)10部、アニオン系高分子化合物P−5(スチレン/アクリル酸共重合体(共重合比(質量比)=70/30)、酸価200、重量平均分子量9,000、固形分10%の水溶液、中和剤:水酸化カリウム)20部、純水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを150部充填し、水冷しつつ、10時間分散処理を行った。更に、この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した。そして、最終調製物として、固形分が約12%、重量平均粒径が110nmの顔料分散体を得た。この分散体にアニオン系高分子化合物P−6(アクリル酸エチル/アクリル酸共重合体(共重合比(質量比)=87/13)、酸価100、重量平均分子量11000、固形分10%の水溶液(中和剤:水酸化カリウム))30部を加え、顔料分散液6を得た。
・顔料分散体7
顔料としてモナク880(キャボット製)10部、アニオン系高分子化合物P−7(スチレン/アクリル酸ブチル/アクリル酸共重合体(共重合比(質量比)=40/35/25)、酸価150、重量平均分子量8,000、固形分10%の水溶液、中和剤:水酸化カリウム)20部、純水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを150部充填し、水冷しつつ、10時間分散処理を行った。更に、この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した。そして、最終調製物として、固形分が約12%、重量平均粒径が115nmの顔料分散体7を得た。
・顔料分散体8
顔料としてモナク880(キャボット製)10部、アニオン系高分子化合物P−5(スチレン−アクリル酸共重合体(共重合比(質量比)=70/30)、酸価200、重量平均分子量10,000、固形分10%の水溶液(中和剤:水酸化カリウム))25部、純水65部を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを250部充填し、水冷しつつ、10時間分散処理を行った。更に、この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した。そして、最終調製物として、固形分が約12.5%、重量平均粒径が105nmの顔料分散体8を得た。
・顔料分散体9
顔料としてモナク880(キャボット製)10部、アニオン系高分子化合物P−5(スチレン−アクリル酸共重合体(共重合比(質量比)=70/30)、酸価200、重量平均分子量10,000、固形分10%の水溶液、中和剤:水酸化カリウム)40部、純水50部を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを250部充填し、水冷しつつ、10時間分散処理を行った。更に、この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した。そして、最終調製物として、固形分が約14.0%、重量平均粒径が101nmの顔料分散体9を得た。
・顔料分散体10
顔料としてモナク880(キャボット製)10部、アニオン系高分子化合物P−8(アクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体(共重合比(質量比)=70/30)、酸価200、重量平均分子量9,800、固形分10%の水溶液、中和剤:水酸化カリウム)40部、純水50部を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを250部充填し、水冷しつつ、10時間分散処理を行った。更に、この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した。そして、最終調製物として、固形分が約12.5%、重量平均粒径が100nmの顔料分散体10を得た。
(インクの調製)
得られた顔料分散体1〜10を用いて、インク1〜10を調製した。以下の成分を混合し、十分に攪拌して溶解、分散した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(製品名:FM300、富士フィルム製)にて加圧濾過し(加圧条件:0.4MPa)、インク1〜10を調製した。尚、インク1〜10の調製には、それぞれ顔料分散体1〜10を用いた。
顔料分散体/40部
グリセリン/9部
ジエチレングリコール/6部
アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物/1部
(商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル製)
イオン交換水/44部
[反応液とインクのセットの評価]
下記表1に従ってインク及び反応液を組み合わせて、実施例1〜7及び比較例1〜3の反応液とインクのセットとして、画像形成を行った。記録媒体は、市販のコピー用紙、ボンド紙、再生紙を使用した。まず、反応液を図3に示す構成の塗布ローラーを用い、ローラーコーティング法により記録媒体に付与した。尚、反応液の記録媒体への塗布量は2.4g/cm2になるように、ローラーの速度及びローラーのプリント媒体への接触圧を調整した。そして、反応液が記録媒体に定着した直後に、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置BJS700(キヤノン製)を用いてインク1〜10を記録媒体に付与し、以下の評価を行った。
(1)インクと反応液の反応性
実施例1〜7及び比較例1〜3の反応液とインクのセットを構成する反応液及びインクを下記の条件で混合して吸光度を測定し、反応性の評価を行った。結果を表1に示す。
反応液の800倍希釈水溶液50gと、前記水性インクの5倍希釈水溶液0.3gとを混合し、15分後に0.2μmのフィルターでろ過した後の可視領域の最大吸収波長での吸光度を(A)、前記水性インクの5倍希釈水溶液0.3gと純水50gとの混合液の可視領域の最大吸収波長での吸光度を(B)とし、反応性(A)/(B)の値を求めた。
(2)耐擦過性
MSゴシック体で14ポイントの文字、及び2cm四方のベタ印字を行った後、1分後に印字部を指で擦り、下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
A:文字部、ベタ部ともに記録箇所の削れがほとんど目立たず、又、指も汚れない
B:文字部、又はベタ部が削れ、指が汚れる
(3)裏抜け性の評価
2cm四方のベタ印字を行い、印字面の裏側から、インクの裏抜けの度合いを目視で観察し、下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
A:インクの裏抜けが殆どない
B:インクの裏抜けが確認される
Figure 2005298809
尚、ノニオン性置換基を有する単量体を構成ユニットとするアニオン性高分子分散剤を含むインクを用いて画像形成を行った実施例1〜5により得られた記録物の耐擦過性は、ノニオン性置換基を有する単量体を構成ユニットとするアニオン性高分子分散剤を含まないインクを用いて画像形成を行った実施例6及び7により得られた記録物の耐擦過性よりもより優れていた。
ヘッドから吐出されたインク滴が記録媒体上に着弾してからの経過を示す図である。 ヘッドから吐出されたインク滴が記録媒体上に着弾してからの経過を示す図である。 インクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図である。 図3のインクジェット記録装置に設けられた液体組成物残量表示部の正断面図である。 図3のインクジェット記録装置への液体組成物の補充状態を示す概略側断面図である。
符号の説明
1:記録ヘッド
2:キャリッジ
3:排紙ローラー
4:拍車
5:排紙トレイ
6:塗布ローラー
7:主搬送ローラー
8:ピンチローラー
9:ガイド軸
10:給紙ローラー
11:プラテン
12:中間ローラー
13:供給ローラー
14:フロート
15:液体組成物
16:給紙カセット
17:給紙トレイ
18:スプリング
19:記録媒体(記録紙)
20:注入口
21:残量表示窓
22:補充タンク
23:注入機具

Claims (18)

  1. 少なくとも多価金属を含む反応液と、少なくともアニオン性高分子分散剤によって顔料が分散された顔料分散体を含む水性インクを用いて画像を形成するシステムで用いられる水性インクにおいて、以下の条件を満たすことを特徴とする水性インク。
    (条件)
    反応液の800倍希釈水溶液50gと、前記水性インクの5倍希釈水溶液0.3gとを混合し、15分後に0.2μmのフィルターでろ過した後の可視領域の最大吸収波長(顔料としてカーボンブラックを用いる場合は、波長550nm)での吸光度を(A)、前記水性インクの5倍希釈水溶液0.3gと純水50gとの混合液の可視領域の最大吸収波長での吸光度を(B)とした際に、(A)と(B)が以下の関係を満たす。
    0.3<(A)/(B)<0.85
  2. 前記アニオン性高分子分散剤が、水性インクと多価金属との反応を制御する成分を有する請求項1に記載の水性インク。
  3. 前記多価金属との反応を制御する成分が、ノニオン性置換基である請求項2に記載の水性インク。
  4. 前記アニオン性高分子分散剤が、少なくとも式(1)の単量体を構成ユニットとする高分子化合物であって、前記構成ユニットの割合が高分子化合物の全質量に対して5質量%〜50質量%である請求項1〜3の何れか1項に記載の水性インク。
    式(1):CH2=C(R1)COOR2
    (式(1)中、R1は水素原子又はメチル基を、R2は−(CH2CH2O)n−R3(nは1〜30の整数)、R3は水素原子又はメチル基を表す。)
  5. 前記アニオン性高分子分散剤が、式(2)の単量体及び式(3)の単量体から選択された少なくとも1種を構成ユニットとする高分子化合物である請求項1〜4の何れか1項に記載の水性インク。
    式(2):CH2=C(R4)−R5
    (式(2)中、R4は水素原子又はメチル基を、R5はフェニル基又はナフチル基を表す。)
    式(3):CH2=C(R6)COOR7
    (式(3)中、R6は水素原子又はメチル基を、R7は炭素数6以上18以下の直鎖、分岐、若しくは脂環式のアルキル基又はアルケニル基、あるいはベンジル基を表す。)
  6. 前記アニオン性高分子分散剤が、式(2)の単量体及び式(3)の単量体から選択された少なくとも1種を構成ユニットとする高分子化合物であって、前記構成ユニットの割合が高分子化合物の全質量に対して20質量%〜80質量%である請求項1〜5の何れか1項に記載の水性インク。
  7. 前記顔料分散体が、顔料100質量部に対して、アニオン性高分子分散剤20質量部〜200質量部で分散されたものである請求項1〜6の何れか1項に記載の水性インク。
  8. 前記アニオン性高分子分散剤が、少なくとも2種類のアニオン性高分子化合物(以下、高分子化合物(I)及び高分子化合物(II)とする)である請求項1に記載の水性インク。
  9. 前記高分子化合物(I)が、式(4)の単量体及び式(5)の単量体から選択された少なくとも1種を構成ユニットとする高分子化合物であって、前記構成ユニットの割合が高分子化合物(I)の全質量に対して50質量%〜80質量%である請求項8に記載の水性インク。
    式(4):CH2=C(R8)−R9
    (式(4)中、R8は水素原子又はメチル基を、R9はフェニル基又はナフチル基を表す。)
    式(5):CH2=C(R10)COOR11
    (式(5)中、R10は水素原子又はメチル基を、R11は炭素数4以上18以下の直鎖、分岐、若しくは脂環式のアルキル基又はアルケニル基、あるいはベンジル基を表す。)
  10. 前記高分子化合物(I)が、スチレンを構成単位とする高分子化合物である請求項8に記載の水性インク。
  11. 前記高分子化合物(II)が、少なくとも式(6)の単量体を構成ユニットとする高分子化合物であって、前記構成ユニットの割合が高分子化合物(II)の全質量に対して20質量%〜80質量%である請求項8〜10の何れか1項に記載の水性インク。
    式(6):CH2=C(R12)COOR13
    (式(6)中、R12は水素原子又はメチル基を、R13は炭素数4未満の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。)
  12. 前記高分子化合物(II)が、ノニオン性置換基を有する単量体を構成ユニットとする高分子化合物である請求項8〜10何れか1項に記載の水性インク。
  13. 前記高分子化合物(II)が、式(7)の単量体を構成ユニットとする高分子化合物であって、前記構成ユニットの割合が高分子化合物(II)の全質量に対して5質量%〜50質量%である請求項12に記載の水性インク。
    式(7):CH2=C(R14)COOR15
    (式(7)中、R14は水素原子又はメチル基を、R15は−(CH2CH2O)n−R16(nは1〜30の整数)、R16は水素原子又はメチル基を表す。)
  14. 前記高分子化合物(I)及び前記高分子化合物(II)の合計質量が、顔料100質量部に対して、20質量部〜200質量部である請求項8〜13の何れか1項に記載の水性インク。
  15. 前記高分子化合物(II)に対する前記高分子化合物(I)の割合が、高分子化合物(I)100質量部に対して、10質量部〜300質量部である請求項8〜14の何れか1項に記載の水性インク。
  16. 反応液と水性インクのセットであって、前記反応液が少なくとも多価金属を含み、前記水性インクが請求項1〜15の何れか1項に記載の水性インクであることを特徴とする反応液と水性インクのセット。
  17. 記録媒体に画像を形成する画像形成方法において、請求項16に記載の反応液と水性インクのセットを用い、且つ、前記反応液を記録媒体に塗布する際の塗布量が、0.5g/m2以上5g/m2以下であることを特徴とする画像形成方法。
  18. 記録媒体に画像を形成する画像形成方法において、
    (i)少なくとも多価金属を含む反応液と、少なくともアニオン性高分子分散剤によって顔料が分散された顔料分散体を含む水性インクのセットを構成する水性インクをインクジェット記録方法で前記記録媒体に付与する工程;及び
    (ii)少なくとも多価金属を含む反応液と、少なくともアニオン性高分子分散剤によって顔料が分散された顔料分散体を含む水性インクのセットを構成する反応液を前記記録媒体に付与する工程、
    とを有し、前記工程(ii)において前記反応液の記録媒体に対する定着が終了した後に前記工程(i)を行うことを特徴とする画像形成方法。
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