JP2008174736A - 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置 - Google Patents

水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置 Download PDF

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慎一 袴田
Yoichi Takada
陽一 高田
Yasuhiro Nito
康弘 仁藤
Masafumi Tsujimura
政史 辻村
Akifumi Akasaka
聡文 赤坂
Shinya Mishina
伸也 三品
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    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
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Abstract

【課題】2液システムにより画像形成を行った場合、輪郭部が明瞭であり、カラーブリードを生じることがなく、特に、顔料の裏抜けがなく、かつ画像の色ムラを低減した、高品位の画像を形成することが可能となるインクの提供。
【解決手段】水と水溶性有機溶剤と、少なくとも2種類の顔料とを含んでなる水性インクであって、該水性インクと反応してインク中の顔料を凝集又はゲル化させる反応性成分を含有してなる反応液とともに用いられるものであり、かつ、上記少なくとも2種類の顔料の上記反応液に対するそれぞれの凝析値同士の差が0.2以下であることを特徴とする水性インク。
【選択図】なし

Description

本発明は、水性ボールペン、万年筆、水性サインペンなどの筆記具や、特にインクジェットプリンタ用に好適な水性インク(以下、単に「インク」ということもある)、インクジェット記録方法、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方式は、インクの小滴を飛翔させて、紙などの記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法である。該記録方式によれば、安価な装置で、高解像度、高品位なフルカラー画像を高速で印刷することが可能である。しかしながら、インクジェット記録方法は、インクが液体であるために以下の問題がある。すなわち、記録媒体上に着弾した際に、特に普通紙の記録媒体を用いた場合には、インク液滴が記録媒体中に浸透して輪郭部が不明瞭となるという場合があった。また、隣接する、異なる色間の境界滲み(所謂、カラーブリード)が発生するという現象が生じる場合があった。
これに対し、上記の問題を解決することを目的として、多価金属塩を含む溶液を記録媒体に付与した後、少なくとも一つのカルボキシル基を有する染料を含むインクを付与する方法が提案されている(特許文献1参照)。すなわち、該方法によれば、多価金属イオンを含有する溶液(反応液)と、該イオンと反応し得る染料を含むインクが記録媒体上で接触することにより、不溶性物が形成される。その結果として、輪郭部の不明瞭性が改善され、また、カラーブリードが生じることがない。さらに、記録媒体の非印字面への顔料の裏抜けが低減された高品位の画像を得ることが可能となる。
また、塩との作用によって増粘又は凝集するブラックインクと、その塩を含有するカラーインクとを組み合わせて使用するという提案がある。該提案によれば、画像濃度が高く、かつカラーブリードがない高品位のカラー画像が得られる(特許文献2参照)。すなわち、上記した技術では、いずれも、画像形成の際に、混合されると互いに反応する2液をセットとして用いて、良好な画像を得ることを達成している。その他にも、2液を用いる各種の提案がなされている(特許文献3及び4参照)。
特開平5−202328号公報 特開平6−106735号公報 特開平3−240557号公報 特開平3−240558号公報
本発明者らは、記録物の形成時に、反応性成分を含有する反応液と、該反応液と混合されると反応するインクとを用いて画像を形成するシステム(以下、2液システムと呼ぶ)について種々の検討を行った。その結果、2液システムを用いることで、確かに、輪郭部の不明瞭性が改善され、かつ異なる色のインクを複数用いた場合には、カラーブリードを生じることなく高品位の画像形成が可能となることが判明した。しかし、画像を形成するインクとして、2種類以上の顔料が含有されているインクを用いた場合、記録媒体に対するインクの打ち込み量の多い箇所で画像の色ムラが生じることが判明した。また、記録媒体の非印字面(裏面側)にインクが抜ける場合があることが判明した。
そこで、本発明者らは上記のような現象が起きる要因について分析した。その結果、インク中に2種類以上混在している顔料のそれぞれにおける反応液に対する反応性に違いがあることが、大きく関与していることが分かった。すなわち、インク中に2種類以上混在する各顔料それぞれの、反応液中の反応性成分に対する反応性の違いが、上記のような現象を引き起こす原因としては、以下のようなことが推測される。先ず、インク中に混在する2種類以上の顔料のうち、反応液中の反応性成分との反応性が高い顔料の多くは記録媒体の上部に残る。一方、反応液中の反応性成分との反応性が低い顔料は、一部は記録媒体の上層部に存在するものの、その多くは記録媒体の内部に浸透し、記録媒体の下層部で凝集物を形成する。これらのことによって、画像表面で色ムラが生じたり、記録媒体の非印字面に顔料が裏抜けする箇所が存在したりすることが起こると推測される。
なお、本発明者らの検討によれば、上記のような色ムラや顔料の裏抜けの現象は、特に以下の場合に顕著に発生した。すなわち、反応液中の反応性成分との反応性が極端に異なる2種類以上の顔料を併用してなるインクを用いて画像を形成させた場合に、特に、色ムラや顔料の裏抜けの現象を生じやすい傾向があった。また、インクと反応液が接触した後、液体成分と固体成分の分離をすばやく完了させ、印字物の定着性を向上させることを目的として、インクの記録媒体に対する浸透性を高めた場合においても同様の傾向があった。
以上のことから、本発明者らは、画像形成にインクとの反応液とを併用する2液システムでは、2種類以上の顔料を含むインクを用いる新たな課題として、各々の顔料と反応液との反応性を一定範囲内に抑えることが重要である、という認識に至った。
したがって、本発明の目的は、2液システムにより画像形成を行った場合、輪郭部が明瞭であり、カラーブリードを生じることのないインクを提供することである。これに加えて、顔料の裏抜けがなく、かつ画像の色ムラを低減した、高品位の画像を形成することが可能となるインクを提供することである。また、該インクを適用することで、上記したような優れた画像形成を可能としたインクジェット記録方法、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、水と水溶性有機溶剤と、少なくとも2種類の顔料とを含んでなる水性インクであって、該水性インクと反応してインク中の顔料を凝集又はゲル化させる反応性成分を含有してなる反応液とともに用いられるものであり、かつ、上記少なくとも2種類の顔料の上記反応液に対するそれぞれの凝析値同士の差が0.2以下であることを特徴とする水性インクである。
また、本発明の別の実施形態は、記録媒体に水性インクと反応液とを付与して記録を行うインクジェット記録方法において、該水性インクとして、上記本発明の水性インクを用い、かつ少なくとも該水性インクの記録媒体への付与をインクジェット記録方式で行うことを特徴とするインクジェット記録方法である。
また、本発明の別の実施形態は、上記本発明の水性インクを収容していることを特徴とするインクカートリッジである。
また、本発明の別の実施形態は、上記本発明の水性インクを収容しているインクカートリッジと、該インクカートリッジに収容された水性インクを吐出させるためのインクジェットヘッドとを具備していることを特徴とするインクジェット記録装置である。
本発明によれば、2種類以上の顔料が混在するインクと反応液とを用いて画像形成を行った場合に、色ムラや顔料の裏抜けが低減した高品位画像を得ることができるインク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置が提供される。
次に、好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明者らは、前記した2液システムにおける従来技術の課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、2種類以上の顔料が混在するインクを用いて反応液と共に画像を形成した場合、インクに含有されている各々の顔料の反応液に対する反応性を一定範囲内に抑えることで、本発明の目的を達成することができることが判明した。
本発明において、反応液中の反応性成分と顔料との反応性は、以下のような方法によって判別することが可能である。純水で100倍に希釈した反応液5gを入れた内径10mmの容器に、各顔料の3%水溶液を0.25g滴下する。60分間静置した後、上記容器底面から気液面までの高さに対する沈殿物の容器底面からの高さの割合を算出する。上記方法によって得られた算出値が高い程、反応液中の反応性成分と顔料との反応性が高いことを意味する。本発明においては、上記のようにして得られた算出値を、顔料の反応液に対する凝析値(単に「顔料の凝析値」)と表現する。本発明者らの検討の結果、各顔料の凝析値を求め、凝析値同士の差が0.2以下となるように各顔料を選択してインクとすれば、2液システムによって形成した画像が、画像上の色ムラや、部分的に生じる顔料の裏抜けが低減したものとなることが判明した。
上記で説明した顔料の凝析値同士の差に影響を強く与える要素の一例として、互いの顔料(顔料分散体)を溶液中で安定に分散させている分散剤が挙げられる。これらを勘案し、インク中に含有した各顔料の凝析値同士の差が0.2以下となるようにするための好ましい方法としては、以下に挙げるような方法がある。例えば、使用する顔料が、樹脂により分散されている樹脂分散顔料、若しくはマイクロカプセル顔料などの場合には、各顔料を分散させている樹脂同士の酸価の差が50(mgKOH/g)以下となるように、インクを設計すればよい。また、使用する顔料が、分散剤なしで顔料を溶液中に安定に分散させている自己分散型顔料である場合には、各顔料の表面官能基密度の差が0.6(μmol/m2)以下となるように、インクを設計すればよい。
上記で使用する表面官能基密度の測定方法としては、下記のような方法がある。例えば、カーボンブラックの分散液(分散体)を精製し、カウンターイオンを全てナトリウムイオンとし、このナトリウムイオンをプローブ式ナトリウムイオン電極で測定し、分散体濃度から固形分当たりのppm換算する。なお、この方法では、カルボキシル基などの親水性基がカウンターイオンであるナトリウムイオンと同モル数だけ存在すると仮定して換算している。
さらに、本発明者らの検討によれば、記録媒体に対する浸透性が高いインクとした場合でも、各顔料の凝析値同士の差を0.1以下とすることで、画像上の色ムラの発生や、顔料の裏抜けの発生が、より低減されることが分かった。さらに、インク中に含まれる2種類以上の顔料に、凝析値同士に差がない顔料を使用することで、その効果がより顕著に現れることが分かった。
各顔料の凝析値同士の差を0.1以下とするための具体的な方法として、以下のような方法がある。インク中に含有させる顔料を、樹脂分散顔料若しくはマイクロカプセル顔料などとする場合は、各顔料を分散させている分散剤の樹脂におけるそれぞれの、モノマー成分比(質量比)、重量平均分子量の違いが±10%以内となるようにする方法が挙げられる。インク中に含有させる顔料が自己分散顔料である場合に、各顔料の表面官能基の種類を同一のものとし、かつ、各顔料の表面官能基密度の違いを±10%以内とする方法が挙げられる。さらに、使用する顔料の種類によらず、インク全質量を基準としたときのインク中の各顔料の含有量の違いを、質量基準で±10%以内とすることがより好ましい。
さらに、より好ましい実施の形態としては、インクに含有させる全ての種類の顔料の凝析値が0.5以下となるようにすることが挙げられる。この理由は、顔料の凝析値を0.5より大きくすることで、色ムラの問題は急激に改善されるようになるが、記録媒体の種類や印字環境によっては、2液システムの本来の目的である高品位な画像を得ることができない場合があるためである。一方、インクに含有されている全ての種類の顔料の凝析値を0.3以上とすることが好ましい。この理由は、顔料の凝析値が0.3未満となると、反応液と該インクとを組み合わせて画像を形成した場合に、顔料凝集体が記録媒体の最表層に形成されるため、画像の耐擦過性や耐マ−カー性が損なわれることが生じる場合があるためである。
顔料の凝析値を0.3以上0.5以下とする方法としては、下記の方法がある。例えば、反応液が、反応性成分として、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+、Sr2+及びBa2+などの二価の金属イオンを含有する場合に、インク中の顔料の分散剤として使用する樹脂の酸価を250以下とする方法がある。また、反応液が、反応性成分として、Al3+、Fe3+、Cr3+及びY3+などの三価の金属イオンを含有する場合に、顔料の分散剤として使用する樹脂の酸価を300以下とする方法がある。反応液中における上記に挙げたような多価金属イオンの含有量は、反応液の全質量に対して1.0質量%以上とすることが好ましく、一方、6.0質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは2.0質量%以上4.5質量%以下とする。ただし、顔料の凝析値は、インクに含有させている顔料や樹脂分散剤の特性、反応液中に含有させている反応性成分によってのみで決定されるものではなく、これらの各成分の含有量なども大きく関与する。よって、顔料の凝析値を特定の範囲内にするための上記した具体的方法は手段の一例にすぎず、決してこれらに限定されるものではない。
また、さらに好ましい実施の形態として、水性インク中に含有されている各顔料の凝析値同士の差が0.2以下のとき、水性インク中に含有されている顔料のなかで、凝析値が最も高い顔料の含有量を、最も少なくすることが好ましい。また、凝析値が最も高い顔料の含有量を、凝析値が最も低い顔料の含有量に対し、質量基準で1/2以下とすることが好ましい。凝析値が最も高い顔料の含有量を最も少なくすることで、顔料の裏抜けが低減するのは言うまでもないが、画像の色ムラも改善される。画像の色ムラがより改善される理由としては、凝析値の低い顔料が画像形成エリアの多くを占有するために実質的に目立たなくなるためであると考えられる。ただし、インク中における各顔料の凝析値同士の差が0.2より大きい場合は、上記のような効果は得られていない。
以下、本発明のインクと反応液との組み合わせからなるインクセット(以下、単に「インクセット」と呼ぶこともある)を構成する反応液及びインクについて説明する。
[反応液]
本発明で使用する反応液は、インクに含まれる少なくとも2種の顔料と反応して該顔料を凝集又はゲル化させる反応性成分を含有してなる。上記反応性成分とは、具体的には、イオン性基の作用によって水性媒体中に安定に分散又は溶解されている顔料を有するインクと記録媒体上などで混合された場合に、該インクの分散安定性を破壊することができる成分をいう。より具体的には、金属塩(特には多価金属のイオン及びその塩)、低分子カチオン性化合物、及びカチオン性高分子から選ばれる、少なくとも1種である。以下、これらの反応性成分について、それぞれ説明する。
(反応性成分)
<金属塩>
本発明を構成する反応液の反応性成分として用いることのできる好ましい多価金属イオンとしては、具体的には、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+、Sr2+及びBa2+などの二価の金属イオンが挙げられる。さらに、Al3+、Fe3+、Cr3+及びY3+などの三価の金属イオンも挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの多価金属イオンを反応液中に含有させるためには、多価金属の塩を用いるとよい。塩とは、上記に挙げたような多価金属イオンと、これらのイオンに結合する陰イオンとから構成される金属塩のことであるが、水に可溶なものであることを要する。塩を形成するための好ましい陰イオンとしては、例えば、Cl-、NO3 -、I-、Br-、ClO3 -、SO4 2-、CO3 2-、CH3COO-及びHCOO-などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明においては、反応性や着色性、さらには取り扱いの容易さなどの点から、多価金属イオンとしては、Ca2+、Mg2+、Sr2+、Al3+及びY3+が特に好ましく、中でも、Ca2+が特に好ましい。また、多価金属イオンと塩を形成するための陰イオンとしては、溶解性などの点から、NO3 -が特に好ましい。
また、反応性成分として上記したような金属塩を含有してなる反応液は、顔料を含まず、無色であることが好ましいが、必ずしも可視域に吸収を示さないものである必要はない。すなわち、可視域に吸収を示すとしても、実質上画像に影響を与えない範囲であれば可視域に吸収を示すものであってもかまわない。
<低分子カチオン性化合物、カチオン性高分子>
本発明において、反応液の反応性成分として用いる低分子カチオン性化合物及びカチオン性高分子としては、水に可溶なものが好ましい。低分子カチオン性化合物の具体例としては以下のものが挙げられる。1級或いは2級或いは3級アミン塩型のラウリルアミン、ヤシアミン、ステアリルアミン、ロジンアミンなどの塩酸塩、酢酸塩。第4級アンモニウム塩型のラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウムなどが挙げられる。また、ピリジニウム塩型のセチルピリジニウムクロライド、セチルピリジニウムブロマイド。さらに、イミダゾリン型の2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリンや高級アルキルアミンのエチレンオキシド付加物であるジヒドロキシエチルステアリルアミンなどが挙げられる。
カチオン性高分子の具体例としては、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリアミンスルホン酸塩、ポリビニルアミン塩酸塩、キトサン酢酸塩などを挙げることができる。また、この他に、ノニオン性高分子物質の一部をカチオン化したビニルピロリドンとアミノアルキルアルキレート4級塩との共重合体、アクリルアマイドとアミノメチルアクリルアマイド4級塩との共重合体などを挙げることができる。勿論、本発明は、これらの化合物に限定されないことはいうまでもない。また、反応液中の上記化合物及び高分子の含有量は、本発明の効果を考慮すると、質量基準で、0.1%以上とすることが好ましく、また、20%以下とすることが好ましい。
また、反応性成分として低分子カチオン性化合物又はカチオン性高分子を含有してなる反応液は、無色であることが好ましいが、必ずしも可視域に吸収を示さないものである必要はない。すなわち、可視域に吸収を示すものであっても、実質上、画像を形成した場合に、画像に影響を与えない範囲であれば、可視域に吸収を示す淡色のものであってもかまわない。
(水性媒体)
本発明で使用する反応液は、上記したような反応性成分を水性媒体に溶解してなるが、水性媒体の例としては、例えば、水、或いは水と水溶性有機溶剤との混合溶媒が挙げられる。また、水溶性有機溶剤としては、反応液の乾燥防止効果を有するものが特に好ましい。具体的には、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールなどの炭素数1乃至4のアルキルアルコール類。ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類。アセトン、ジアセトンアルコールなどのケトン又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール類。エチレングリコール。又は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコールなどのアルキレン基が2乃至6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類。ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの低級アルキルエーテルアセテート。グリセリン。エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテル類。トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール。N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられる。上記の如き水溶性有機溶剤は、単独でも或いは混合物としても使用することができる。また、水としては脱イオン水を使用することが望ましい。
本発明で使用する反応液中に含有される水溶性有機溶剤の含有量は、特に限定されないが、反応液全量に対して、質量基準で3%以上が好ましく、70%以下とすることが好ましい。また、反応液に含有される水の含有量は、反応液全量に対して、質量基準で好ましくは25%以上が好ましく、95%以下が好ましい。本発明で使用する反応液は、必要に応じて所望の物性値を持つ反応液とするために、上記の成分のほかに、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤などを適宜に添加することができる。
本発明で使用する反応液は、画像形成した場合に、反応性成分が記録媒体の表層部よりやや沈んだ部分に集中するように構成されたものであることが好ましい。これは、反応性成分を記録媒体の表層部よりやや沈んだ部分に集中させることで、インクを付与した際に、反応性成分と反応して生じる各顔料の凝集体が局所的に存在するようになり、その結果、色ムラをより抑制することが可能となるためである。
反応液中の反応性成分を記録媒体の表層部よりやや沈んだ部分に集中させるようにする具体的な方法としては、少ない量の反応液をすばやく記録媒体に浸透させる方法がある。反応液を記録媒体にすばやく浸透させるには、ブリストウ法によって求められる記録媒体(普通紙:キヤノン(株)製PPC用紙など)に対する反応液のKa値を調整すればよい。具体的には、反応液のKa値が、1.3mL・m-2・msec-1/2以上となるようにすることが好ましい。より好ましくは、3.0mL・m-2・msec-1/2以上となるようにする。反応液の塗布量としては、0.5g/m2以上とすることが好ましく、10.0g/m2以下が好ましい。より好ましくは、2.0g/m2以上が好ましく、5.0g/m2以下、さらには3.0g/m2以下とすることが好ましい。
[インク]
本発明のインクは、2種類以上の顔料を含有した水性インクであり、さらに各々の顔料の凝析値同士の差が0.2以下であることを特徴とする。本発明のインクに用いることのできる顔料としては、例えば、樹脂分散顔料、マイクロカプセル化顔料、自己分散型顔料などが挙げられる。以下、これらについて説明する。
<顔料>
本発明に用いることのできる顔料としては、例えば、カーボンブラックや有機顔料などが挙げられる。本発明においては、顔料が分散剤により分散される樹脂分散顔料である場合に、顔料と分散剤を合わせたものを単に「顔料」と呼ぶ場合がある。また、この場合におけるインク中の全顔料の含有量は、インク全質量を基準として1.0%以上20.0%以下、さらには2.0%以上12%以下とすることが好ましい。
(カーボンブラック)
カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラックなどのカーボンブラック顔料である。例えば、レイヴァン(Raven)7000、レイヴァン5750、レイヴァン5250、レイヴァン5000、レイヴァン3500(以上コロンビア社製)。レイヴァン2000、レイヴァン1500、レイヴァン1250、レイヴァン1200、レイヴァン1190ULTRA−II、レイヴァン1170、レイヴァン1255(以上コロンビア社製)。ブラックパールズ(Black Pearls)L。リーガル(Regal)400R、リーガル330R、リーガル660R、モウグル(Mogul)L。モナク(Monarch)700、モナク800、モナク880、モナク900、モナク1000、モナク1100、モナク1300、モナク1400。ヴァルカン(Valcan)XC−72R(以上キャボット社製)。カラーブラック(Color Black)FW1、カラーブラックFW2、カラーブラックFW2V、カラーブラックFW18、カラーブラックFW200、カラーブラックS150、カラーブラックS160、カラーブラックS170。プリンテックス(Printex)35、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテックス140U、プリンテックス140V。スペシャルブラック(SpecialBlack)6、スペシャルブラック5、スペシャルブラック4A、スペシャルブラック4(以上デグッサ社製)。No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上三菱化学社製)などを使用することができる。これらに限定されるものではなく従来公知のカーボンブラックを使用することが可能である。また、マグネタイト、フェライトなどの磁性体微粒子やチタンブラックなどを黒色顔料として用いてもよい。
(有機顔料)
有機顔料としては、具体的には以下のものが挙げられる。トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料。リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2Bなどの溶性アゾ顔料。アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの建染染料からの誘導体。フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系顔料。キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリドン系顔料。ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリレン系顔料。イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジなどのイソインドリノン系顔料。ベンズイミダゾロンエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッドなどのイミダゾロン系顔料。ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系顔料。チオインジゴ系顔料。縮合アゾ系顔料。フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、キノフタロンエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレットなどのその他の顔料が例示できる。
また、有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーにて示すと次の通りである。C.I.ピグメントエロー12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、109、110、117、120、125、128、137、138、147、148、151、153、154、166、168。C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61。C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192、202、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240。C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50。C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:1、15:4、15:6、22、60、64。C.I.ピグメントグリーン7、36。C.I.ピグメントブラウン23、25、26などが例示できる。勿論、上記以外でも従来公知の有機顔料が使用可能である。
(分散剤)
上記したカーボンブラックや有機顔料を用いる場合には、分散剤を併用することが好ましい。分散剤としては、アニオン性基の作用によって上記の顔料を水性媒体に安定に分散させることのできる樹脂分散剤が好適に用いられる。分散剤の具体例は次の通りである。例えば、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体。スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体。ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸−マレイン酸ハーフエステル共重合体或いはこれらの塩など。また、これらの分散剤の重量平均分子量は、1,000以上が好ましく、30,000以下が好ましい。より好ましくは、3,000以上が好ましく、15,000以下が好ましい。
<自己分散型顔料>
顔料として、先に挙げたような顔料表面にイオン性基(アニオン性基)を結合させることによって分散剤なしで水性媒体に分散させることのできる顔料、所謂自己分散型顔料を用いることもできる。このような顔料の一例としては、例えば、自己分散型カーボンブラックを挙げることができる。自己分散型カーボンブラックとしては、例えば、下記に挙げるアニオン性基がカーボンブラック表面に結合したものを挙げることができる。
(アニオン性カーボンブラック)
アニオン性カーボンブラックとしては、カーボンブラックの表面に、例えば、−COO(M2)、−SO3(M2)、−PO3H(M2)、−PO3(M2)2から選ばれる少なくとも1つのアニオン性基を結合させたものが挙げられる。上記式中、M2は、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わす。これらの中でも特に、−COO(M2)や−SO3(M2)をカーボンブラック表面に結合して、アニオン性に帯電せしめたカーボンブラックは、インク中の分散性が良好なため、本発明に特に好適に用い得る。ところで、上記親水性基中「M2」として表したもののうち、アルカリ金属の具体例としては、例えば、Li、Na、K、Rb及びCsなどが挙げられる。
また、有機アンモニウムの具体例としては次のものが挙げられる。例えば、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、メタノールアンモニウム、ジメタノールアンモニウム、トリメタノールアンモニウムなど。そして、M2をアンモニウム或いは有機アンモニウムとした自己分散型カーボンブラックを含むインクは、記録画像の耐水性をより向上させることができ、この点において特に好適に用いることができる。これは当該インクが記録媒体上に付与されると、アンモニウムが分解し、アンモニアが蒸発する影響によるものと考えられる。
ここでM2をアンモニウムとした自己分散型カーボンブラックは、例えば、M2がアルカリ金属である自己分散型カーボンブラックを、イオン交換法を用いてM2をアンモニウムに置換する方法によって得られる。この他には、酸を加えてH型とした後に水酸化アンモニウムを添加してM2をアンモニウムにする方法などによって得られる。また、アニオン性に帯電している自己分散型カーボンブラックの製造方法としては、例えば、カーボンブラックを次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法が挙げられる。この方法によって、カーボンブラック表面に−COONa基を化学結合させることができる。
ところで、上記したような種々の親水性基は、カーボンブラックの表面に直接結合させてもよい。或いは他の原子団をカーボンブラック表面と該親水性基との間に介在させ、該親水性基をカーボンブラック表面に間接的に結合させてもよい。ここで他の原子団の具体例としては、例えば、炭素原子数1乃至12の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基、置換若しくは未置換のフェニレン基、置換若しくは未置換のナフチレン基が挙げられる。ここでフェニレン基及びナフチレン基の置換基としては、例えば、炭素数1乃至6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。また、他の原子団と親水性基の組み合わせの具体例としては、例えば、−C24COO(M2)、−Ph−SO3(M2)、−Ph−COO(M2)など(ただし、Phはフェニル基を表す)が挙げられる。
ところで、上記した自己分散型カーボンブラックの中から2種若しくはそれ以上を適宜選択したものを、インクの顔料に用いてもよい。また、インク中の自己分散型カーボンブラックの添加量は、インク全質量に対して、質量基準で0.1%以上とすることが好ましく、15%以下とすることが好ましい。より好ましくは、1%以上とすることが好ましく、10%以下とすることが好ましい。これらの条件を満たすことで、自己分散型カーボンブラックは、インク中で十分な分散状態を維持することができる。さらにインクの色調の調製などを目的として、自己分散型カーボンブラックに加えて染料を添加してもよい。
<着色微粒子/マイクロカプセル化顔料>
顔料として上記したものの他に、ポリマーなどでマイクロカプセル化した顔料や樹脂粒子の周囲を顔料で被覆した着色微粒子なども用いることができる。マイクロカプセルに関しては、本来的に水性媒体に対する分散性を有すが、分散安定性を高めるために上記したような分散剤をさらにインク中に共存させてもよい。また、着色微粒子を顔料として用いる場合には、上記したアニオン系分散剤などを用いることが好ましい。
<水性媒体>
上記したような種々の顔料を分散させてインクとする場合の水性媒体は、特に限定されるものでなく、反応液に用いる水性媒体として前記したものと同様のものを用いることができる。また、カラーインクをインクジェット法(例えば、バブルジェット(登録商標)法など)で記録媒体に付着せしめる場合には、前述したように優れたインクジェット吐出特性を有するように、インク所望の粘度、表面張力に調製することが好ましい。
インクに用いられる水性媒体の例としては、例えば、水、或いは水と水溶性有機溶剤との混合溶媒が挙げられる。水溶性有機溶剤としては、インクの乾燥防止効果を有するものが特に好ましい。具体的には、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールなどの炭素数1乃至4のアルキルアルコール類。ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類。アセトン、ジアセトンアルコールなどのケトン又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール類。エチレングリコール。又は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコールなどのアルキレン基が2乃至6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類。ポリエチレングリコール、モノメチルエーテルアセテートなどの低級アルキルエーテルアセテート。グリセリン。エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテル類。トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール。N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられる。上記の如き水溶性有機溶剤は、単独でも或いは混合物としても使用することができる。また、水としては脱イオン水を使用することが望ましい。
本発明において、インク中に含有される水溶性有機溶剤の含有量は、特に限定されないが、インク全量に対して、質量基準で3%以上が好ましく、50%以下が好ましい。また、インクに含有される水の含有量は、インク全量に対して、質量基準で50%以上が好ましく、95%以下が好ましい。
さらに、本発明のインクには、上記の成分の他に、必要に応じて保湿剤を添加することは勿論、所望の物性値を持つインクとするために、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤などを添加しても構わない。また、本発明のインクには、上記の成分の他に、下記に挙げるような染料を用いても構わない。
<染料>
本発明のインクに用いる染料としては、従来から公知のもの、特にインクジェット記録に好適なものを用いることができ、例えば、酸性染料、直接染料、分散染料などを用いることができる。例えば、アニオン性染料としては、既存のものでも、新規に合成したものでも適度な色調と濃度とを有するものであれば、大抵のものを用いることができる。また、これらのうちのいずれかを混合して用いることも可能である。アニオン性染料の具体例を以下に挙げる。
(イエロー用の染料)
C.I.ダイレクトイエロー 8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、100、110。C.I.アシッドイエロー 1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99。C.I.リィアクティブイエロー 2、3、17、25、37、42。C.I.フードイエロー 3。
(レッド用の染料)
C.I.ダイレクトレッド 2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230。C.I.アシッドレッド 6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、42、51、52、80、83、87、89、92、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289。C.I.リィアクティブレッド 7、12、13、15、17、20、23、24、31、42、45、46、59。C.I.フードレッド 87、92、94。
(ブルー用の染料)
C.I.ダイレクトブルー 1、15、22、25、41、76、77、80、86、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226。C.I.アシッドブルー 1、7、9、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、117、127、138、158、161。C.I.リィアクティブブルー 4、5、7、13、14、15、18、19、21、26、27、29、32、38、40、44、100。
(ブラック用の染料)
C.I.ダイレクトブラック 17、19、22、31、32、51、62、71、74、112、113、154、168、195。C.I.アシッドブラック 2、48、51、52、110、115、156。C.I.フードブラック 1、2。
[記録方法、装置]
本発明のインクは、該インク中の顔料を凝集又はゲル化させる反応性成分を含有してなる反応液とともに用いられるが、その際の記録方法としては、少なくともインクによる記録をインクジェット記録方式で行う記録方法が好適である。以下、上記構成を有する本発明のインクジェット記録方法について説明する。より好ましい形態としては、インクの付与に先立って、反応液を記録媒体の少なくともインクが付与される領域に付与する工程と、インクを記録媒体にインクジェット方式で付与する工程を有する方法が挙げられる。このようにすることで、インク中の顔料が、記録媒体の所望する位置で反応液によって凝集或いはゲル化するため、より高品位の画像を得ることが可能になる。具体的には、特に、カラーブリードを生じることがないことは勿論、さらには、色ムラの発生や、印字裏面への顔料の裏抜けの発生が低減された、高品位画像を安定して得ることが可能となる。
本発明で使用する反応液の記録媒体への付与方法については、特に限定されず、インクと同様にインクジェット記録方式を用いる方法や、反応液をローラーなどで記録媒体に塗布する方法などを用いればよい。これらの中では、ローラーなどで記録媒体に反応液を塗布する方法は、吐出性などを考慮する必要がないので好ましい。勿論、本発明はこれに限定されず、反応液をインクと同様にインクジェット記録方式で記録媒体に付与してもよい。
記録媒体に対する反応液の付与量は、反応液中の多価金属イオンなどの反応性成分の種類や、これらの量、或いはこれらと反応させるインクの特性などによって適宜調整することができる。得られる記録物の画像のベタ均一性や定着性などの観点から、反応液の付与量は、0.5g/m2以上とすることが好ましく、10g/m2以下とすることが好ましい。さらに好ましくは、2g/m2以上とすることが好ましく、5g/m2以下とすることが好ましい。
(インクジェット記録装置)
図1は、インクジェット記録装置の一例を示すものである。
この画像形成装置は、シリアル型のインクジェット記録方式を採用するものである。この画像形成装置は、記録ヘッド1と、記録媒体(以下、記録紙ともいう)19を給紙するための給紙トレイ17と本発明で使用する反応液を塗布するための手段とが一体形成された給紙カセット16を有する。さらに、この画像形成装置は、記録紙の搬送方向と直交する方向へ記録ヘッドを往復移動させるための駆動手段と、これらの構成要素の駆動を制御する制御手段とを有する。
記録ヘッド1は、インク吐出口が形成された面をプラテン11側に配向するようにしてキャリッジ2に搭載されている。図示しないが、記録ヘッド1は、上記インク吐出口と、インクを加熱するための複数の電気熱変換体(例えば発熱抵抗素子)と、これを支持する基板を有する。なお、記録ヘッド1はその上部のキャリッジ内にインクカートリッジを搭載している。
キャリッジ2は、記録ヘッド1を搭載し、かつ記録紙19の幅方向に沿って平行に延びる2本のガイド軸9に沿って往復移動することができる。また、記録ヘッド1は、このキャリッジの往復移動と同期して駆動し、インク液滴を記録紙19に吐出して画像を形成する。給紙カセット16は、画像形成装置本体から着脱することができる。記録紙19は、この給紙カセット16内の給紙トレイ17上に積載収納される。給紙時において、給紙トレイ17を上方向に押圧するスプリング18により最上位のシートが給紙ローラー10に圧接される。この給紙ローラー10は断面形状が概略半月形のローラーであり、図示しないモーターによって駆動回転し、不図示の分離爪により最上位のシート(記録紙19)のみを給紙する。
分離給紙された記録紙19は、大径の中間ローラー12と、それに圧接している小径の塗布ローラー6とによって、給紙カセット16の搬送面16Aとペーパーガイド27の搬送面27Aとに沿って搬送される。これらの搬送面は、中間ローラー12と同心的な円弧を描くようにして湾曲した面からなる。したがって、記録紙19は、これらの搬送面16A及び27Aを通過することによって、その搬送方向を逆転する。すなわち、記録紙19の印字がなされる面は、給紙トレイ17から搬送されて中間ローラー12に達するまでは、下方向を向いているが、記録ヘッド1に対向する時点では、上方向(記録ヘッド側)を向く。したがって、記録紙の印字面は、常に画像形成装置外側方向に向いている。
反応液塗布手段は、給紙カセット16内に設けられ、かつ反応液15を供給するための補充タンク22と、該タンク22に周面の一部を浸した状態で回転自在に支持された供給ローラー13を有する。さらに、反応液塗布手段は、該供給ローラーと平行となるようにして配置され、かつ中間ローラー12と接触し、同一方向へ回転する塗布ローラー6を有する。また、塗布ローラー6は、記録紙19を搬送するための中間ローラー12と周面が接触、かつ平行となるようにして配置している。したがって、記録紙19が搬送される際、中間ローラー12の回転にともなって供給ローラー13及び塗布ローラー6が回転する。その結果、供給ローラー13によって塗布ローラー6の周面に反応液15が供給され、さらに塗布ローラー6と中間ローラー12とによって挟持された記録紙19の印字面に満遍なく反応液が塗布ローラー6によって塗布される。
また、本画像形成装置では、補充タンク22内にフロート14が設けられている。このフロート14は、反応液15より比重の軽い物質であり、反応液の液面に浮かぶことにより透明部材である残量表示窓21をとおして外から反応液の残量を目視で確認できる。
図2は残量表示部を正面から見た図である。残量表示部は、残量表示窓21の長手方向に沿って、残量の程度を表す表示が設けられている。図中、「Full」と表示された位置に反応液の液面又はフロート14が達している場合が満杯の状態である。一方、「Add」と表示された位置に反応液の液面又はフロート14がある場合、反応液が残り少ないことを示している。したがって、反応液15が徐々に減り、フロート14がAddラインまで下がった時に反応液を補充すればよいことが一目瞭然でわかる。
反応液の補充方法としては、図3に示すように、給紙カセット16を画像形成装置本体から引き出した状態で、注入機具23の先端を切れ目の入ったゴム部材で構成される注入口20に差し込むことにより補充タンク22内に反応液を注入するものである。
上記したようにして、反応液を塗布された記録紙は、その後、図1に示したように、主搬送ローラー7とそれに圧接しているピンチローラー8により所定量送られて記録部へと搬送され、記録ヘッド1からインクを付与される。以上の構成において給紙、印字された記録媒体19は、排紙ローラー3とこれに圧接する拍車4とによって排出搬送され、排紙トレイ5上にスタックされる。
また、反応液をローラーなどにより付与する場合には、特に反応液の粘度をインクの粘度よりも高くする方が、少ない付与量でインクを効果的に不安定化でき、かつ記録物の定着性などにも良いために好ましい。より具体的に説明すると、反応液の粘度が高い方が、多価金属イオンがより記録媒体の上方に留まりやすくなるため、インクと効果的に反応しやすくなる。
一方、インクは、反応液と反応した後、インク中の顔料成分は記録媒体の上方に留まり、溶剤や水などは速やかに記録媒体中に浸透する、すなわち、固液分離が速やかに行われることが好ましいため、粘度は低い方が記録物の定着性などの観点で好ましい。反応液をローラーなどにより付与する場合の反応液の粘度としては3mPa・s以上100mPa・s以下、さらには5mPa・s以上60mPa・s以下が好ましい。本発明における反応液やインクの粘度は、25℃環境下、常法によって測定することができる。
一方、インクジェット記録方法で、インクセットを構成する本発明のインクと、反応液のいずれをも記録媒体上に付与する場合の、記録媒体上へ付与する順序は、下記に挙げる方法など、様々な記録方法が考えられる。下記a〜dのいずれであってもよく、適宜選択すればよい。
a:反応液を印字した後にインクを印字する。
b:インクを印字した後に反応液を印字する。
c:インクを印字した後に反応液を印字してさらにインクを印字する。
d:反応液を印字した後にインクを印字してさらに反応液を印字する。
本発明の目的を鑑みれば、先にも述べたように、反応液を、インクに先だって記録媒体に記録する工程を少なくとも含むa又はdが好ましい。
図4に、インクジェット記録装置の別の一例を示す。図4において、61はワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブレード保持部材によって保持固定されており、カンチレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65による記録領域に隣接した位置に配置され、また、本例の場合、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
62は記録ヘッド65の突出口面のキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配置され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動して、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成を備える。さらに、63はブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。上記ブレード61、キャップ62及びインク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及びインク吸収体63によって吐出口面の水分、塵埃などの除去が行われる。また、キャップを介して不図示のポンプによって記録へッドの各インク、さらには、反応液の吐出口の位置しているインクなどを吸引して、記録ヘッド本来のインク、或いはインク及び反応液の本来の吐出性能を回復させる回復系ユニットを構成している。
65は、吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部はモーター68によって駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。51は記録媒体を挿入するための給紙部、52は不図示のモーターにより駆動される紙送りローラーである。
これらの構成により記録ヘッドの65吐出口面と対向する位置へ記録媒体が給紙され、記録が進行するにつれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙される。以上の構成において記録ヘッド65が記録終了してホームポジションへ戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。その結果、記録ヘッド65の吐出口がワイピングされる。なお、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は上記したワイピングの時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。
上述の記録ヘッドのホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
(インク特性;インクジェット吐出特性、記録媒体への浸透性)
本発明のインクは、反応液と組み合わせて、本発明のインクジェット記録方法に好適なインクジェット記録用のインクセットとしてもよい。インクジェット記録方法としては、インクに力学的エネルギーを作用させ、液滴を吐出する記録方法、及びインクに熱エネルギーを加えてインクの発泡により液滴を吐出する記録方法がある。それらの記録方法には、本発明のインクのみならず、本発明で使用する前記したような構成を有する反応液を用いることもできる。その際には、本発明で使用する反応液と本発明のインクとをいずれも、インクジェットヘッドから吐出可能である特性のものとすることが好ましい。インクジェットヘッドからの吐出性という観点からは、これらの液体の特性を、例えば、その粘度を1mPa・s以上とすることが好ましく、15mPa・s以下とすることが好ましい。より好ましくは、5mPa・s以下とすることが好ましい。また、表面張力を25mN/m(dyne/cm)以上とすることが好ましく、50mN/m(dyne/cm)以下とすることが好ましい。
さらに、本発明においては、本発明のインクを、紙面などの記録媒体上で、反応液と接触させて反応させる必要がある。そのため、本発明のインクによる記録部とは別の箇所に反応液が滲まないように、反応液の表面張力を、インクジェットヘッドから吐出可能な範囲内で、反応液によって不安定化させる対象となるインクの表面張力よりも大きくすることが好ましい。
(インクカートリッジ)
本発明のインクカートリッジは、少なくとも本発明の水性インクを収容していることを特徴とする。勿論、併用する反応液を収納するものであってもよい。図5は、記録ヘッドにインク若しくは反応液を供給する部材、例えば、チューブを介して供給されるインク若しくは反応液を収容したカートリッジ45の一例を示す図である。ここで40は供給用のインク又は反応液を収納した収容部、例えば、袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、袋40中のインク又は反応液をヘッドに供給可能にする。44は廃インク又は廃反応液を受容する吸収体である。
収容部40としてはインク又は反応液との接液面がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されているものが好ましい。このようなカートリッジは、例えば、図6に示したように、インク又は反応液を吐出せしめる記録ヘッド901に着脱可能に構成されている。さらに、該カートリッジ45を記録ヘッドに装着した状態では、インク又は反応液が記録ヘッド901に供給されるように構成されている。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記実施例により限定されるものではない。なお、以下の記載で、「部」、「%」とあるものは特に断らない限り質量基準である。先ず、下記のようにして反応液とインクとを調製した。なお、各顔料と反応液との凝析値の値を表1に示す。
[反応液の調製]
(反応液1)
以下の成分を混合し、十分攪拌して溶解後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過し、反応液1を調製した。得られた反応液1の、ブリストウ法によって求められるキヤノン(株)製PPC用紙に対するKa値は3.0であった。
・硝酸カルシウム(4水和物) 18部
・トリメチロールプロパン 6部
・グリセリン 5部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 1部
・水 65部
[インクの調製]
(マゼンタ顔料分散体M1)
顔料(C.I.ピグメントレッド122)10部、アニオン系高分子P−1(スチレン−アクリル酸系共重合体、酸価200mgKOH/g、固形分10%の水溶液、中和剤:水酸化カリウム)20部及び純水70部を混合した。これらの材料をバッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを150部充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した後、最終調製物の固形分が12%、重量平均粒径が125nmの顔料分散体M1を得た。得られた顔料分散体M1に水を加え固形分が3%になるように調整した水溶液と、先に調製した反応液1とを用いて、前述した反応性の判別方法で算出した顔料分散体M1中の顔料の凝析値は0.3であった。
(マゼンタ顔料分散体M2)
顔料(C.I.ピグメントレッド122)10部、アニオン系高分子P−2(スチレン−アクリル酸系共重合体、酸価300mgKOH/g、固形分10%の水溶液、中和剤:水酸化カリウム)20部及び純水70部を混合した。これらの材料をバッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを150部充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した後、最終調製物の固形分が12%、重量平均粒径が125nmの顔料分散体M2を得た。得られた顔料分散体M2に水を加え固形分が3%になるように調整した水溶液と、先に調製した反応液1とを用いて、前述した反応性の判別方法で算出した顔料分散体M2中の顔料の凝析値は0.6であった。
(マゼンタ顔料分散体M3)
顔料(C.I.ピグメントレッド202)10部、アニオン系高分子P−1(スチレン−アクリル酸系共重合体、酸価200mgKOH/g、固形分10%の水溶液、中和剤:水酸化カリウム)20部及び純水70部を混合した。これらの材料をバッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを150部充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した後、最終調製物の固形分が12%、重量平均粒径が130nmの顔料分散体M3を得た。得られた顔料分散体M3に水を加え固形分が3%になるように調整した水溶液と、先に調製した反応液1とを用いて、前述した反応性の判別方法で算出した顔料分散体M3中の顔料の凝析値は0.3であった。
(マゼンタ顔料分散体M4)
顔料(C.I.ピグメントレッド202)10部、アニオン系高分子P−3(スチレン−アクリル酸系共重合体、酸価250mgKOH/g、固形分10%の水溶液、中和剤:水酸化カリウム)20部及び純水70部を混合した。これらの材料をバッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを150部充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した後、最終調製物の固形分が12%、重量平均粒径が130nmの顔料分散体M4を得た。得られた顔料分散体M4に水を加え固形分が3%になるように調整した水溶液と、先に調製した反応液1とを用いて、前述した反応性の判別方法で算出した顔料分散体M4中の顔料の凝析値は0.5であった。
(マゼンタ顔料分散体M5)
顔料(C.I.ピグメントレッド202)10部、アニオン系高分子P−2(スチレン−アクリル酸系共重合体、酸価300mgKOH/g、固形分10%の水溶液、中和剤:水酸化カリウム)30部及び純水60部を混合した。これらの材料をバッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを150部充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した後、最終調製物の固形分が12%、重量平均粒径が135nmの顔料分散体M5を得た。得られた顔料分散体M5に水を加え固形分が3%になるように調整した水溶液と、先に調製した反応液1とを用いて、前述した反応性の判別方法で算出した顔料分散体M5中の顔料の凝析値は0.6であった。
(マゼンタ顔料分散体M6)
5.5gの水に5gの濃塩酸を溶かした溶液を5℃に冷却した状態にし、これに4−アミノフタル酸1.5gを加えた。次に、この溶液が入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態とし、これに5℃の水9gに亜硝酸ナトリウム1.8gを溶かした溶液を加えた。この溶液をさらに15分間撹拌後、ピグメントレッド122を5g撹拌下で加えた。その後、さらに15分間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名:標準用濾紙No.2;アドバンテック製)でろ過した後、粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させ、自己分散型マゼンタ顔料Aを調製した。さらに、上記で得られた自己分散型マゼンタ顔料Aに水を加えて顔料固形分が約12%、重量平均粒径が98nmの自己分散型マゼンタ顔料分散体M6を得た。得られた顔料分散体M6に水を加え固形分が3%になるように調整した水溶液と、先に調製した反応液1とを用いて、前述した反応性の判別方法で算出した顔料分散体M6中の顔料の凝析値は0.3であった。
(マゼンタ顔料分散体M7)
5.5gの水に5gの濃塩酸を溶かした溶液を5℃に冷却した状態にし、これに4−アミノフタル酸2.5gを加えた。次に、この溶液が入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態とし、これに5℃の水9gに亜硝酸ナトリウム1.8gを溶かした溶液を加えた。この溶液をさらに15分間撹拌後、ピグメントレッド202を5g撹拌下で加えた。その後、さらに15分間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名:標準用濾紙No.2;アドバンテック製)でろ過した後、粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させ、自己分散型マゼンタ顔料Bを調製した。さらに、上記で得られた自己分散型マゼンタ顔料Bに水を加えて顔料固形分が約12%、重量平均粒径が102nmの自己分散型マゼンタ顔料分散体M7を得た。得られた顔料分散体M7に水を加え固形分が3%になるように調整した水溶液と、先に調製した反応液1とを用いて、前述した反応性の判別方法で算出した顔料分散体M7中の顔料の凝析値は0.4であった。
Figure 2008174736
(マゼンタインク1の組成)
・顔料分散体M2 20部
・顔料分散体M4 20部
・グリセリン 9部
・ジエチレングリコール 6部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 1部
・水 44部
(マゼンタインク2の組成)
・顔料分散体M1 20部
・顔料分散体M4 20部
・グリセリン 9部
・ジエチレングリコール 6部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 1部
・水 44部
(マゼンタインク3の組成)
・顔料分散体M1 20部
・顔料分散体M3 20部
・グリセリン 9部
・ジエチレングリコール 6部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 1部
・水 44部
(マゼンタインク4の組成)
・顔料分散体M1 20部
・顔料分散体M4 10部
・グリセリン 9部
・ジエチレングリコール 6部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 1部
・水 54部
(マゼンタインク5の組成)
・顔料分散体M1 20部
・顔料分散体M5 20部
・グリセリン 9部
・ジエチレングリコール 6部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 1部
・水 44部
(マゼンタインク6の組成)
・顔料分散体M1 20部
・顔料分散体M5 10部
・グリセリン 9部
・ジエチレングリコール 6部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 1部
・水 54部
(マゼンタインク7の組成)
・顔料分散体M6 20部
・顔料分散体M7 20部
・グリセリン 9部
・ジエチレングリコール 6部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 1部
・水 44部
[実施例1]
上記で調製した反応液1とマゼンタインク1とを組み合わせてインクセットを調整し、インクジェット記録装置(商品:BJS700;キヤノン(株)製)を用いて、後述する記録媒体上に評価画像を印字した。このインクジェット記録装置は、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッドを有する。なお、反応液は、インクが付与される部位及びその周辺に、インクの付与に先立って付与した。なお、反応液の記録媒体に対する付与量は3.0g/m2となるように調整した。
[実施例2]
上記で調製した反応液1とマゼンタインク2とを組み合わせてインクセットを調整し、インクジェット記録装置(商品:BJS700;キヤノン(株)製)を用いて、後述する記録媒体上に評価画像を印字した。なお、反応液は、インクが付与される部位及びその周辺に、インクの付与に先立って付与した。なお、反応液の記録媒体に対する付与量は3.0g/m2となるように調整した。
[実施例3]
上記で調製した反応液1とマゼンタインク3とを組み合わせてインクセットを調整し、インクジェット記録装置(商品:BJS700;キヤノン(株)製)を用いて、後述する記録媒体上に評価画像を印字した。なお、反応液は、インクが付与される部位及びその周辺に、インクの付与に先立って付与した。なお、反応液の記録媒体に対する付与量は3.0g/m2となるように調整した。
[実施例4]
上記で調製した反応液1とマゼンタインク4とを組み合わせてインクセットを調整し、インクジェット記録装置(商品:BJS700;キヤノン(株)製)を用いて、後述する記録媒体上に評価画像を印字した。なお、反応液は、インクが付与される部位及びその周辺に、インクの付与に先立って付与した。なお、反応液の記録媒体に対する付与量は3.0g/m2となるように調整した。
[実施例5]
上記で調製した反応液1とマゼンタインク7とを組み合わせてインクセットを調整し、インクジェット記録装置(商品:BJS700;キヤノン(株)製)を用いて、後述する記録媒体上に評価画像を印字した。なお、反応液は、インクが付与される部位及びその周辺に、インクの付与に先立って付与した。なお、反応液の記録媒体に対する付与量は3.0g/m2となるように調整した。
[比較例1]
上記で調製した反応液1とマゼンタインク5とを組み合わせてインクセットを調整し、インクジェット記録装置(商品:BJS700;キヤノン(株)製)を用いて、後述の記録媒体上に評価画像を印字した。なお、反応液は、インクが付与される部位及びその周辺に、インクの付与に先立って付与した。なお、反応液の記録媒体に対する付与量は3.0g/m2となるように調整した。
[比較例2]
上記で調製した反応液1とマゼンタインク6とを組み合わせてインクセットを調整し、インクジェット記録装置(商品:BJS700;キヤノン(株)製)を用いて、後述する記録媒体上に評価画像を印字した。なお、反応液は、インクが付与される部位及びその周辺に、インクの付与に先立って付与した。なお、反応液の記録媒体に対する付与量は3.0g/m2となるように調整した。
上記実施例及び比較例で作製した評価画像を用いて、下記の方法で評価を行った。評価項目を以下に示す。また、上記した記録媒体としては、下記に示すコピー用普通紙A、B、C及びDを用いた。
A:キヤノン(株)製PPC用紙オフィスプランナー(商品名)
B:ゼロックス(株)製PPC用紙4024(商品名)
C:フォックスリバー社製PPC用紙プローバーボンド(商品名)
D:ノイジドラ社製キヤノン用PPC用紙
[評価]
<画像の色ムラ>
2cm×2cmのマスのベタ画像(100%duty)を印字し、記録箇所によって濃度が異なる場所があるかないかを目視にて観察した。なお、評価をする際、印字物から30cmの距離で観察し、以下の基準で比較した。表2に、評価結果を示した。
〇:印字部にムラが全くなく、ベタ均一性が優れていた。
△:一部の紙で記録箇所の所々で濃い部分と薄い分が混在している場所が存在した。
×:全ての紙で画像濃度の濃い部分と薄い分がかなり混在していた。
<顔料の裏抜け>
2cm×2cmのマスのベタ画像(100%duty)を印字し、印字物の裏側からインクの裏抜けの程度を下記の基準で評価した。なお、「裏抜け」とは、記録媒体の非印字面(裏面)に、印字部の顔料がにじみ出ている状態を指す。表2に、評価結果を示した。
〇:裏抜けが認められない。
△:部分的に裏抜けが認められる箇所がある。
×:裏抜けがかなり認められる。
Figure 2008174736
表2中に示したように、実施例のインクは、いずれも2種類の顔料を含有してなるものであるが、それぞれの顔料の凝析値の差が0.2以下のものである。このような実施例のインクを用いて印字した画像は、色ムラの生じている箇所は全くないか、或いは、記録媒体によって若干の色ムラが認められたものの殆どない状態であった。また、記録媒体の裏面にまでインクが浸透し、顔料の裏抜けが生じている箇所も全くないか、或いは、若干認められた箇所があったものの殆どない状態であった。一方、比較例のインクは、表2中に示したように、いずれも2種類の顔料を含有してなるものであるが、それぞれの顔料の凝析値の差が0.3であり0.2よりも大きいものである。このような比較例のインクを用いて印字した画像は、色ムラの生じている箇所がかなり存在することが確認された。
本発明のインクジェット記録装置の一例を示す概略側断面図である。 図1のインクジェット記録装置に設けられた反応液残量表示部の正断面図である。 図1のインクジェット記録装置への反応液補充状態を示す概略側断面図である。 本発明のインクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図である。 インクカートリッジの一例を示す縦断面図である。 本発明の一実施態様にかかるインクカートリッジが記録ヘッドに装着された状態を示す概略平面図である。

Claims (8)

  1. 水と水溶性有機溶剤と、少なくとも2種類の顔料とを含んでなる水性インクであって、該水性インクと反応してインク中の顔料を凝集又はゲル化させる反応性成分を含有してなる反応液とともに用いられるものであり、かつ、上記少なくとも2種類の顔料の上記反応液に対するそれぞれの凝析値同士の差が0.2以下であることを特徴とする水性インク。
  2. 前記水性インクに含有されている全ての種類の顔料それぞれの、反応液に対する凝析値がいずれも0.5以下である請求項1に記載の水性インク。
  3. 前記水性インク中に含有されている全ての種類の顔料のうち、反応液に対する凝析値が最も高い顔料の含有量が最も少ない請求項1又は2に記載の水性インク。
  4. 前記反応性成分が、多価金属のイオン及びその塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の水性インク。
  5. 記録媒体に水性インクと反応液とを付与して記録を行うインクジェット記録方法において、該水性インクとして請求項1乃至4のいずれか1項に記載の水性インクを用い、かつ少なくとも該水性インクの記録媒体への付与をインクジェット記録方式で行うことを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. 前記反応液を前記水性インクの付与に先立って付与する請求項5に記載のインクジェット記録方法。
  7. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の水性インクを収容していることを特徴とするインクカートリッジ。
  8. 請求項7に記載のインクカートリッジと、前記インクカートリッジに収容された水性インクを吐出させるためのインクジェットヘッドとを具備していることを特徴とするインクジェット記録装置。
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