JP2005245870A - 遊技機監視システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】毎朝ホールでは、その日出勤する店員をチェックし、ステーションの記憶手段に記憶されている店員情報のうち該当する店員の店員情報のみを管理手段によって選択し、送受信手段を介して各R/Wユニットへと送信する。R/Wユニットは、送信されてきた店員情報をRAMに記憶する。尚、その際、前日に記憶した店員情報に上書きするものとする。そして、店員は、たとえば遊技領域内での球詰まり等により前面枠を開放する必要が生じた場合等に、カードホルダに店員カードを差し込むことで、不正行為として検知されることなく前面枠を開放することができる。その際、カードホルダに収納されたカードアンテナと、店員カードに収納されたカードタグとの間で認証用のRFID通信が行われる。
【選択図】図11
Description
開放可能な遊技枠と前面枠とを備えたパチンコ機の隣に、遊技場全体を監視するステーションに接続された制御部を備えた処理装置を設置する。また、パチンコ機の遊技枠及び前面枠にそれぞれの開放を検知可能なマイクロスイッチを設置し、各マイクロスイッチによる検知信号を、処理装置内の制御部に伝えるようにする。さらに、処理装置には、後述する店員カードを挿入可能であって、挿入された店員カードとの間で非接触通信を行うことにより、店員カードに記憶された店員情報を読み出して制御部に伝達可能な店員カード挿入口が設けられている。
一方、各店員は、それぞれ異なる店員情報を記憶した店員カードを所持している。尚、ステーションには、全ての店員情報が予め登録されている。
しかしながら、比較の結果両者が一致しないにもかかわらず遊技枠や前面枠の開放を検知した場合や、比較を行っていない(店員カードが挿入されていない)にもかかわらず遊技枠や前面枠の開放を検知した場合には、店員によるものではない(不正行為が行われている)としてステーションに報知するようになっている。
また、処理装置自体が大きなものであり、従来より島設備に設置されている遊技機の隣に設置することは困難であるとともに、設置作業等の作業性に課題を有する遊技機監視システムであった。
加えて、ステーションにおける店員情報の管理をしっかりと行わなければ、現在使用されていない店員情報を有する店員カードが利用されていたり、盗まれた店員カードの利用を許容していたりする事態も考えられ、信頼性に疑問の残る監視動作しか提供できないものであった。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、より信頼性の高い監視を可能とするために、前記外部のコンピュータは、前記第二の記憶手段に記憶されている店員情報のうち、任意の店員情報のみを選択可能であり、選択された店員情報を前記制御監視装置へと送信することを特徴とするものである。
また、外部のコンピュータから、その日出勤する店員の店員情報のみを監視制御装置へと送信するようにしているため、欠勤しているはずの店員の店員カードが不正に利用されたり、退社したはずの店員の店員カードが不正に利用されたりすることがなく、より信頼性の高い監視を行うことができる。その上、外部のコンピュータから監視制御装置へと送信される店員情報は、その日出勤する店員のもののみであるため、送信時間等の短縮を可能としており、利便性のより高いものとすることができる。
加えて、本実施例に係る遊技機監視システムは、従来よりホールに備えられている外部のコンピュータを利用するとともに、従来よりホールに設置されている遊技機に監視タグ、監視アンテナ、及び認証手段を取り付けるだけで構成可能である。すなわち、本実施例に係る遊技機監視システムは、その汎用性が非常に高い。
(1)実施例の遊技機監視システムの概要
(2)実施例の遊技機監視システムの構造
(3)実施例の遊技機監視システムの動作内容
(4)実施例の遊技機監視システムの効果
(5)本発明の変更例の説明
本実施例に係る遊技機監視システムの監視対象であるパチンコ機は、パチンコ機本体を支持する機枠に、ミドル枠が着脱自在に取り付けられたものである。ミドル枠の前面側には、ガラス板等が設置される前面枠、供給皿、及び貯留皿等が着脱自在に取り付けられている。また、該パチンコ機は島設備に設置されており、各島設備の端には報知ランプを備えた報知手段が夫々設置されている。
一方、ミドル枠の後面側には、パチンコ機における監視用のRFID通信や認証用のRFID通信を制御するとともに監視履歴情報等を記憶する監視制御装置であるリーダ/ライタユニット(以下、R/Wユニットと称す)が取り付けられているとともに、主制御基板を収納した主制御基板収納ケース、及び遊技球払出装置等が設置されている。
以下、ミドル枠、及びミドル枠に取り付けられている前面枠や遊技球払出装置等を合わせて遊技枠と称す。
また、R/Wユニットは、監視アンテナから常時(24時間)呼出波を送信して監視タグとの間で監視用のRFID通信を行うことで、パチンコ機をリアルタイムで監視している。
また、前面枠タグと前面枠アンテナとは、両者が所定の通信距離(たとえば、5mm)内となった場合にのみRFID通信可能となるように設定されている。したがって、前面枠を閉じた場合にのみ前面枠タグと前面枠アンテナとの間での監視用のRFID通信を可能とし、逆にわずかにでも前面枠が開放された場合には監視用のRFID通信は成立しない。
また、カードタグとカードアンテナとは、両者が所定の通信距離(たとえば、5mm)内となった場合にのみRFID通信可能となるように設定されている。そして、カードホルダに店員カードが差し込まれると、カードタグとカードアンテナとが自然と通信距離内に位置するように、カードタグは店員カードに、カードアンテナはカードホルダにそれぞれ収納されている。
尚、店員カードは、各店員が所持するカードであって、遊技領域内での球詰まり等により前面枠を開放しなければならない際に、前面枠を開放する権限(遊技機を取り扱う権限)を認証するためのものである。
上述したようなステーションを備えたホールでは、毎朝開店前に、記憶手段に記憶されている店員情報のうち、その日出勤する店員が所持する店員カードに記憶された店員情報のみを選択して各R/Wユニットへと送信する。尚、R/Wユニットでは、送信されてきた店員情報をRAMに記憶する。
尚、R/Wユニットは、パチンコ機が設置される島設備から電源を供給されているとともにバッテリを内蔵しており、夜間等に島設備の電源が落とされた場合には供給源をバッテリへと切り替えることで、前面枠タグと前面枠アンテナとの間で行われる監視用のRFID通信を短時間の周期(約数十ms)で常時繰り返し行っている。
また、R/Wユニットは、カードアンテナからの呼出波の送信は常時行っている(カードタグからの返信の有無にかかわらず)ものの、認証用のRFID通信における認証動作を、カードホルダに店員カードが差し込まれてから所定時間(たとえば、5s)しか行わない。したがって、カードホルダに店員カードが差し込まれてから5s以上経過すると、R/Wユニットは、認証用のRFID通信を、店員カードに収納されたカードタグからの反射波は受信するものの、店員情報の比較及び判定は行わない非認証状態(認証動作を行わない状態)へと移行させる。尚、カードホルダに店員カードが差し込まれてから一定時間(たとえば、60s)以上経過すると、カードホルダに店員カードが差し込まれたままである(置き忘れている可能性がある)ことを報知ランプにて報知するように、I/Oインタフェイスを介して報知手段に要請する(信号を出力する)。
また、R/Wユニットは、認証動作を行った時刻や、その際利用された店員情報等を作業履歴としてEEPROMに記憶する。
図1は、パチンコ機1を設置した島設備71の説明図である。また、図2は、パチンコ機1の前面を示した説明図であり、図3は、遊技枠3及び前面枠4を片開きにした状態を示す斜視図である。
図1に示されているように、各島設備71には、複数のパチンコ機1、1・・が隣接した状態で設置されているとともに、その側端には主にホール店員への報知を行う報知ランプ72を備えた報知手段73(外部に設けられた報知手段)が取り付けられている。
一方、パチンコ機1は、その周囲を機枠2によって支持されたものであって、機枠2の前面側には、金属板により形成されたミドル枠5が、左端縁(前面側から見て)を軸として着脱自在に蝶着されている。また、ミドル枠5の前面側でパチンコ機1の中央よりやや上方となる位置には、略正方形の遊技盤6が設置されている。そして、遊技盤6を覆うように前面枠4が左端縁(前面側から見て)を軸として着脱自在に蝶着されている。
ここでは、タグについて、その一例である前面枠タグ38を用いて説明する。前面枠タグ38は、ガラスコンポジット(たとえば、CEM3)で形成された薄い長方形状のプリント基板26上に、RF回路27とEEPROM28とを一体にしたICチップ29、及び渦巻き状に形成された送受信回路30を設けたものである。尚、図5に示されているように、RF回路27には、EEPROM28と送受信回路30とが接続されている。そして、EEPROM28の上書き消去禁止区域には、前面枠タグ38と他のタグとを識別するためのIDコード等からなる固有の識別情報が記憶されている。
前面枠アンテナ39は、ガラスコンポジット(たとえば、CEM3)で形成された薄板状の基板31の表面に送受信回路32を渦巻き状に設けたものである。また、送受信回路32の端子33、33には同軸ケーブル34が接続されている。そして、前面枠アンテナ39は、該同軸ケーブル34を介して後述するR/Wユニット20のRF回路56へと接続されており、R/Wユニット20の制御に基づいて、送受信回路32から所定の周波数の呼出波を送信可能となっている。
カードホルダ41は、差し込まれた店員カード42を保持するためのカード保持部40が基台43の前面側に形成されたものである。カード保持部40は、基台43、該基台43の前面両脇に設けられたアーム44、44、及びカードを載せるベース45に囲まれて形成されており、上方から店員カード42を差し込むようになっている。そして、カード保持部40は、差し込まれた店員カード42を、アーム44、44によって起立状態(若干の傾斜状態を含む)で保持することができる。
該カードアンテナ47は、図6に示されているアンテナと略同様の構成を有するものであり、同軸ケーブル34を介して、R/Wユニット20へと接続されている。したがって、R/Wユニット20の制御に基づいて、送受信回路32から所定の周波数の呼出波を送信可能となっている。
パチンコ機1の後面は、ミドル枠5に、センターカバー21、主制御基板収納ケース19、遊技球タンク22、遊技球タンク22に貯留されている遊技球を賞品球や貸球として払い出すための遊技球払出装置23、該遊技球払出装置23の動作を制御する払出制御基板を収納した払出制御基板収納ケース25等が設置された状態となっている。そして、センターカバー21の内面にはR/Wユニット20が取り付けられている。
そして、上記各基板収納ケースは、前ケース及び後ケースからなる分割式の収納ケースとなっており、容易に開いてしまわないように前ケースと後ケースとが強固に固着された状態となっている。
また、センターカバー21内には、上述したような各種収納ケースの他に、監視用のRFID通信や認証用のRFID通信の制御等を行うR/Wユニット20が取り付けられている。尚、該R/Wユニット20は、通常パチンコ機1が設置されている島設備71から電源供給を受けているとともに、充電可能なバッテリ65を内蔵しており、夜間等に島設備71から電源供給を受けることができなくなった場合には、バッテリ65により動作可能となっている。
R/Wユニット20は、制御手段であるCPU51、RAM52、ROM53、EEPROM54、タイマ55、RF回路56、ステーション58や主制御基板48と接続する(外部と通信する)ための入出力手段であるI/Oインタフェイス57、及びバッテリ65等を有している。
尚、RF回路56は、上述の如く前面枠アンテナ39及びカードアンテナ47と同軸ケーブル34を介して接続されており、各アンテナから送信する呼出波の生成や反射波の整流を行っている。加えて、図9に示されているように、R/Wユニット20は、I/Oインタフェイス57を介してステーション58や報知手段73と接続されているため、ステーション58との間で監視履歴情報や指令となる信号等のやりとりを行ったり、報知ランプ72を備えた報知手段73に報知を行うよう要請したりすることができる。
一方、R/Wユニット20は、受信した反射波に含まれる店員情報とRAM52に記憶されている店員情報とが一致するか否かを確認するという認証動作を、カードホルダ41に店員カード42が差し込まれてから5s間しか行わない。したがって、店員カード42が差し込まれてから5s経過すると、認証用のRFID通信において認証動作を行わない非認証状態へと移行する。
さらに、R/Wユニット20は、この監視用のRFID通信において、前面枠タグ38からの反射波の初めての受信を契機として、監視動作を有効とする。したがって、権限を認証後に前面枠4を開放することなく5s以上経過し、その後に前面枠4を開放したり、5s以内に前面枠4を開放したものの5s以上経過後に一旦閉じて再び開放しようとすると、たとえ店員カード42を差し込んだままであったとしても不正行為として検知する。
パチンコ機1は、主制御基板収納ケース19に収納された主制御基板48に記憶されているプログラムにしたがって、主たる遊技動作を実行する。そして、発射ハンドル11の回動操作によって遊技領域12に打ち出された遊技球が図柄始動口15に入賞すると、主制御基板48において「抽選」を実行し、「大当たり」となるか否かを決定する。また、「抽選」を実行すると略同時に図柄表示装置14の液晶画面13に表示されている図柄を変動させ(他の図柄と順々に入れ替わる動画等を表示し)、所定時間後に停止させて新たな図柄を表示する。さらに、「抽選」において「大当たり」となった場合には、図柄の変動後に予め設定されている「大当たり図柄」を表示するとともに、「大当たり状態」を生起させて、大入賞装置17の扉部材16を所定回数だけ断続的に開放させる。尚、大入賞装置17の扉部材16は、「大当たり状態」生起時以外では開放しないようになっている。一方、扉部材16の内部の大入賞口や各種の入賞口に遊技球が入賞した場合には、所定数の遊技球を遊技球払出装置23によりカウントして、賞品球として供給皿8へと払い出す。
ここで、R/Wユニット20は、S2において、前面枠アンテナ39からの呼出波に対して所定時間内(たとえば50ms以内)に前面枠タグ38からの反射波を受信したか否かを判定する。そして、S2における判定の結果、反射波の受信が所定の時間以内であった場合には、正常な状態であると判断し、S3へと進む。
以上のような態様で、パチンコ機1は、監視用のRFID通信を行っている。尚、EEPROM54に記憶される監視履歴情報は、必要に応じてステーション58へと送信可能であり、ステーション58の記憶手段61にて記憶されるとともに管理手段59にて管理される。また、ステーション58側からの要請により、EEPROM54に記憶されている監視履歴情報等を読み出したり、消去したりすることもできる。
そして、店員は、たとえば遊技領域12内での球詰まり等により前面枠4を開放する必要が生じた場合等に、カードホルダ41に店員カード42を差し込むことで、不正行為として検知されることなく前面枠4を開放することができる。その際、カードホルダ41に収納されたカードアンテナ47と、店員カード42に収納されたカードタグ46との間で認証用のRFID通信が行われる。
カードホルダ41に店員カード42が差し込まれると、自然にカードタグ46とカードアンテナ47との間で認証用のRFID通信が行われるようになるため、S12における判定がYESとなり、S21へと進む。S21において、R/Wユニット20は、非認証フラグの確認(後述の如く店員カード42が差し込まれてから5s以内はOFFである)を行った後に、S22において、反射波に含まれる店員情報と、R/Wユニット20のRAM52に記憶されている店員情報とが一致するか否かを判定する。S22における判定の結果、両者が一致しなかった場合(たとえば、欠勤しているはずの店員の店員カードであったり、偽造された店員カードであったりする場合)には、該店員カード42を無効とみなし、S32において、無効なカードが使われた旨(その際利用された店員情報等)をEEPROM54に作業履歴として記憶した後、S11へと戻る。
一方、S22における判定の結果、両者が一致した場合(権限を認証した場合)には、S23において停止フラグの確認(当初はOFFである)を行った後、S24にて停止フラグをONとし、さらにS25にて監視用のRFID通信を停止する。したがって、この時点で店員が前面枠4を開放したとしても、R/Wユニット20は不正行為であるとみなさない。
尚、R/Wユニット20は、このように再開された監視用のRFID通信において、前面枠アンテナ39からの呼出波に対して前面枠タグ38からの反射波を受信しなくとも(たとえば、前面枠4が開放されていたとしても)、R/Wユニット20は、正常でない状態であるとは判断しない(監視動作を有効としていない)。また、再開された前面枠アンテナ39からの呼出波に対しての前面枠タグ38からの初めての反射波の受信を契機として、図10で示されているような監視用のRFID通信が再開される(監視動作を有効とする)。
また、非認証状態へと移行後、店員カード42が抜き取られると、S13における非認証フラグの確認の結果YESとなり、S15にて非認証フラグをOFFした後、報知ランプ72にて報知するよう報知手段73に要請していた場合には、S16にて該要請を停止してS11へと戻る(報知要請を行っていなかった場合にも、勿論S11へと戻る)。
店長は、ステーション58において毎朝図13に示されているような画面を立ち上げると、オートチェックをクリックし、予め登録されているシフトにしたがった出欠状況の確認を行う。ここで、午前及び午後のチェックの欄で黒く塗りつぶされている者が、本日出勤予定の者である。そして、予め登録されているシフト通りでない者がいる場合(たとえば、病気で欠勤する者や、代替出勤する者がいる場合)には、チェック欄の白黒を反転させて、正しい出欠状況が表示されるように修正する。その後、正しい出欠状況が表示された状態で送信をクリックすれば、黒く塗りつぶされている者の店員情報(タグID)のみが各R/Wユニット20へと送信される。
このようにして、毎朝ステーション58から各R/Wユニット20のRAM52へと店員情報が送信される。尚、[設定]とは店員の追加、店員情報の修正、シフトの登録及び変更等の各種設定を行うためのものであり、[シフト表示]とはその日出勤する者から順番に表示させるものである。
本実施例に係る遊技機監視システムは、上記の如く、前面枠4には前面枠タグ38が、遊技枠3には前面枠アンテナ39が夫々固着されており、前面枠タグ38と前面枠アンテナ39との間で監視用のRFID通信を行うことで、遊技枠3に対する前面枠4の開閉状態を監視している。したがって、たとえば遊技者が前面枠4をわずかでも不正に開放すると、前面枠アンテナ39は前面枠タグ38からの反射波を受信することができなくなるため、R/Wユニット20によって正常でない状態にあることを直ちに検知することができる。また、前面枠タグ38からの反射波を受信できなくなった時刻を監視履歴情報としてEEPROM54に記憶するため、より効果的な監視をリアルタイムで行うことができる。そして、このような効果的な監視を行うことにより、前面枠4に対して不正行為を行いにくいパチンコ機1を提供することができる。
加えて、監視用のRFID通信において、前面枠タグ38からの反射波に含まれている識別情報が、EEPROM54に記憶されている識別情報と異なっていた場合にも、正常でない状態であると判断し、その識別情報を受信した時刻を監視履歴情報としてEEPROM54に記憶するため、前面枠タグ38の不正交換といった事態にも対応することができる。
さらに、ステーション58から、その日出勤する店員の店員情報のみをR/Wユニット20へと送信するようにしているため、欠勤しているはずの店員の店員カードが不正に利用されたり、退社したはずの店員の店員カードが不正に利用されたりすることがなく、より信頼性の高い監視を行うことができる。その上、ステーション58からR/Wユニット20へと送信される店員情報は、その日出勤する店員のもののみであるため、送信時間等を短縮することができ、よりスムーズな監視を行うことができる。
また、権限を認証してから5s後には非認証状態へと移行するため、前面枠4が開放されているにもかかわらず、認証動作を繰り返し行うといった無駄な制御を行わないため、R/Wユニット20にかかる負担を抑えることができる。そして負担を軽減することによって、R/Wユニット20の寿命や耐久性を向上させることが可能となり、ひいては設備にかかる費用の削減にもつなげることができる。
尚、R/Wユニット20は、パチンコ機1が設置される島設備71から通常電源供給を受けているとともに、充電可能なバッテリ65を内蔵しているため、夜間パチンコ機1や島設備71の電源が落とされた状態でもパチンコ機1に対する不正行為をリアルタイムで監視することができる。また、前面枠タグ38と前面枠アンテナ39との間の通信可能な距離が5mmと短く設定されているため、わずかな開放をも検知することができる。
本発明の遊技機監視システムは、上述した実施例の態様に何ら限定されるものではなく、前面枠タグ、前面枠アンテナ、監視制御装置、ステーション、及び認証手段等の材料、形状、構造、取付位置、設置数等の構成を本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することができる。
さらに、R/Wユニットにおいて送信されてきた店員情報をRAMに記憶するのではなく、EEPROMに記憶するようにしてもよいし、別の記憶手段を設けても何ら問題はない。逆に、監視履歴情報、及び作業履歴に関する記憶を全てRAMにて行うようにすることもできる。
他にも、たとえば大入賞装置に対する扉部材の開閉状態を監視するようにしてもよい。その際には、扉部材に監視タグを、大入賞装置側に監視アンテナを設置すればよい。このようにして扉部材の開閉状態を監視することで、ピアノ線等を利用した不正行為(前面枠の隙間から差し込んで大当たり状態でないにも拘わらず、扉部材を開放する等)を検知することができる。
さらに、上述の如く、各タグ、及び各アンテナをシールとする場合には、それらが剥離された場合に機能を果たさなくなるようにする(いわゆる、自己破壊タイプのものとする)ことも可能である。そのように構成した場合には、遊技機監視システムによる監視の精度をより高いものとすることが可能となる。なお、タグやアンテナを自己破壊タイプのものとする方法としては、フレキシブルプリント基板の表面に積層する粘着剤層中に送受信回路を形成する方法や、剥離によって所定量以上の応力が加わると短絡するような回路をタグやアンテナに設ける(内蔵させる)方法等を採用することができる。
加えて、R/Wユニットは、異常を検知した旨を不揮発性の記憶手段であるEEPROMに記憶するものに限定されず、通常のRAM、ハードディスク、光メディア等の記憶手段に記憶するもの等でもよい。また、R/Wユニットは、遊技機が設置される島設備から電源供給を受けるものに限定されず、パチンコ機から直接電源供給を受けるもの等でもよい。さらに、R/Wユニットを島設備等の遊技機の外部に設置してもよい。加えて、遊技機一台に対して一つのR/Wユニットとするのではなく、一つのR/Wユニットで複数台の遊技機を監視するようにしてもよい。
なお、R/Wユニットとステーション等の外部のネットワークとの接続方法は、有線による接続であってもよいし、無線による接続でもよい。さらにまた、主制御基板とR/Wユニットとを接続してR/Wユニットから主制御基板へと信号を出力可能として、正常でない事態の報知や置き忘れ報知をパチンコ機のスピーカや電飾ランプ等にて行うようにしてもよいし、図柄表示装置等に不正行為が行われている可能性がある旨や店員カードを置き忘れている旨を表示するようにしてもよいし、報知手段として遊技機に不正表示ランプ等を別途設け、点灯点滅させるようにしてもよい。勿論、ステーションにて報知するようにしても何ら問題はない。また、R/WユニットのCPUにて報知ランプにおける報知態様の制御を行うようにすることも当然可能である。
加えて、監視用のRFID通信及び認証用のRFID通信において、各タグと各アンテナとの間の通信可能な距離を5mmとしたが、3mmとしてもよいし、それ以上またはそれ以下に設定しても何ら問題はない。また、そのRFID通信において利用される周波数も、実施例のものに限定されることはない。尚、実施例では、監視用のRFID通信において、監視アンテナからの呼出波に対して50ms後に監視タグからの反射波を受信しなければ不正開放の検知を行うものとしたが、呼出波に対して50ms後の受信に何ら限定されることはなく、それ以上であってもそれ以下であっても何ら問題はない。
さらに、実施例では、権限認証後5s経過する非認証状態へと移行し、60s経過すると置き忘れの報知を行うようにしているが、それらに限定されることはなく、10s経過後に非認証状態へと移行し、90s経過で置き忘れの報知を行うようにすることもできるし、3s経過後に非認証状態へと移行し、30s経過で置き忘れの報知を行うようにしてもよく、適宜変更設定可能である。
Claims (2)
- 少なくとも一方の移動によって相対距離が変化する第一の部材と第二の部材とからなる可動部を少なくとも一組有する遊技機に用いられる遊技機監視システムであって、
前記遊技機監視システムは、
前記第一の部材あるいは前記第二の部材のどちらか一方の部材に設けられ、呼出波を受信すると記憶している固有の識別情報を含む反射波を出力する監視タグと、
他方の部材に設けられ、前記監視タグに対して呼出波を送信し、前記監視タグからの反射波を受信する監視アンテナと、
遊技機を取り扱う権限に関する店員情報を記憶した認証タグと、該認証タグを保持可能なホルダに設けられ、認証タグとの間で認証用の非接触通信可能な認証アンテナとからなる認証手段と、
前記監視タグと前記監視アンテナとの間における監視用の非接触通信及び前記認証手段において行われる認証用の非接触通信を制御する制御手段と、前記監視タグに記憶されている固有の識別情報、及び前記制御手段における制御履歴からなる履歴情報とを記憶する第一の記憶手段と、外部と通信する入出力手段とを備えており、前記監視アンテナ及び前記認証アンテナに接続された監視制御装置と、
前記認証タグに記憶されている店員情報を記憶した第二の記憶手段と、第二の記憶手段に記憶されている店員情報を読み出して選択可能な管理手段と、前記監視制御装置との間で履歴情報及び店員情報を送受信可能な送受信手段とを備えており、前記監視制御装置に接続された外部のコンピュータと、
を有しており、
前記監視制御装置は、前記外部のコンピュータから送信されてきた店員情報を、前記第一の記憶手段に記憶し、その記憶された店員情報に基づいて認証用の非接触通信を制御することを特徴とする遊技機監視システム。 - 前記外部のコンピュータは、前記第二の記憶手段に記憶されている店員情報のうち、任意の店員情報のみを選択可能であり、選択された店員情報を前記制御監視装置へと送信することを特徴とする請求項1に記載の遊技機監視システム。
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