JP4474635B2 - 監視システム - Google Patents
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Description
そこで、遊技枠や前面枠等の不正開放を検知可能とすべく、ICタグと対峙する位置にICタグとの間でRFID通信可能なアンテナを取り付けたものも考案されている。しかしながら、ICタグとアンテナとの間で無線通信を行う場合、遊技機の形状(各部材の凹凸等)により、ICタグとアンテナとを取り付け可能な位置(無線通信可能となる位置)がある程度決まってしまう。したがって、不正行為に対してより効果的な取付位置や、配線の都合や他の部材との兼ね合い等を考慮した場合により適切となる取付位置が他にあるにもかかわらず、無線通信可能となる位置が他にないという理由だけで、ICタグとアンテナとをあまりメリットのない位置に取り付けなければならないといった問題があった。更に、遊技機の形状(各部材の凹凸等)はメーカーによって多種多様であり、ICタグとアンテナとを後付けする場合等には、上記問題がより顕著となり、場合によってはICタグとアンテナとを設置できないこともあった。
からなる監視システムであって、前記ICタグ或いは前記アンテナの少なくとも一方を、枠体と各枠体間を接続する接続部とからなる分断部が多段に積み重ねられた補助具に設置しており、該補助具から任意の数の分断部を分断させることにより、前記ICタグと前記アンテナとの間の距離を調節可能としたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、前記補助具が、各分断部同士を着脱自在とした組み立て式の補助具であるとともに、前記接続部の長さが異なる複数種類の分断部を多段に積み重ねてなることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、作業効率の向上をはかるべく、前記補助具は、設置されたICタグ或いはアンテナの抜け止めを防止する抜け止め防止手段を備えたものであることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、より精度の高い監視を行うことが可能な監視システムとするために、前記監視制御装置は、タイマを備えているとともに、前記監視手段において、前記アンテナを介して呼出波を送信してから所定時間内に前記ICタグからの反射波を受信し、且つ受信した反射波に含まれる識別情報が前記記憶手段に予め記憶されているもの識別情報と一致した場合のみを正常と判断し、それ以外の場合を異常と判断し、異常と判断した場合には前記監視履歴情報を異常と判断した時刻に関連づけて記憶することを特徴とするものである。
さらに、、補助具を、枠体と各枠体間を接続する接続部とからなる分断部を多段に積み重ねることにより形成したため、所定の数の分断部を分断させることにより、容易にその高さを調節することができる。つまり、アンテナとICタグとの間の距離を非接触通信可能な所定の距離に容易に調節することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、補助具が、各分断部同士を着脱自在とした組み立て式の補助具であるとともに、接続部の長さが異なる複数種類の分断部を多段に積み重ねてなるため、アンテナとICタグとの間の距離を微調整することができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、補助具には設置されたアンテナ或いはICタグの抜け止めを防止するための抜け止め防止手段が設けられているため、補助具を遊技機等に設置する際等にアンテナ或いはICタグが抜け落ちてしまうことがなく、非常に作業性に優れた監視システムとなっている。
さらにまた、請求項4に記載の発明によれば、ICタグとアンテナとの間で行う非接触通信において、アンテナを介して呼出波を送信してから所定時間内にICタグからの反射波を受信し、且つ受信した反射波に含まれる識別情報が記憶手段に予め記憶されているもの識別情報と一致した場合のみを正常と判断し、それ以外の場合を異常と判断している。そのため、たとえば不正開放や不正交換といった行為を確実に検知することが可能となっている。加えて、監視制御装置は、時刻を計時するためのタイマを備えており、異常と判断した場合に、監視履歴情報を異常と判断した時刻に関連づけて記憶するため、上述したような不正行為をリアルタイムで検知することが可能である。
(1)実施例の監視システム及びパチンコ機の概要
(2)実施例の監視システム及びパチンコ機の構造
(3)実施例の監視システム及びパチンコ機の動作内容
(4)実施例の監視システム及びパチンコ機の効果
(5)本発明の変更例の説明
本実施例に係るパチンコ機は、パチンコ機本体を支持する機枠(可動部)に、ミドル枠(可動部)が着脱自在に取り付けられているとともに、そのミドル枠に、ガラス板等が設置された前面枠(可動部)、供給皿、貯留皿等が着脱自在に取り付けられているものである。以下、ミドル枠及びミドル枠に取り付けられている前面枠等を合わせて遊技枠(可動部)とする。
また、遊技枠の背面側は機構板が取り付けられた状態となっており、該機構板に、遊技内容に関する動作を制御するためのメイン制御基板を収納したメイン基板収納ケース(可動部)、パチンコ機の監視動作を制御するとともに監視履歴情報を記憶する監視制御装置、及び遊技球払出装置等が設置されている。
さらにまた、機枠アンテナは監視制御装置に接続されている。監視制御装置は、機枠タグと機枠アンテナとの間で行われるRFID通信を制御する監視手段、パチンコ機が設置されたホールで使用される識別情報を記憶した記憶手段、及び時刻を計時するタイマ等を備えている。なお、識別情報は監視制御装置に予め登録されている。このような監視制御装置では、機枠タグと機枠アンテナとの間におけるRFID通信を制御するとともに、RFID通信の通信状態の監視を行っており、通信不可となった場合等には監視履歴情報として通信不可となった時刻等を記憶手段に記憶する。
図1は、実施例のパチンコ機1を正面から見た図であり、図2は、遊技枠6及び前面枠7を片開きにし、パチンコ機1の遊技枠6の後面を示した説明図である。
パチンコ機1は、その周囲を機枠5によって支持されたものであって、機枠5の前面には、金属板を折り曲げ形成したミドル枠8が、左端縁(前方から見て)を軸として着脱自在に蝶着されている。そして、ミドル枠8の前面側であってパチンコ機1の中央よりやや上側には、略正方形の遊技盤2が設けられているとともに、その遊技盤2を覆うように前面枠7が左端縁(前方から見て)を軸として着脱自在に蝶着されている。また、前面枠7の下方には、発射装置4に遊技球を供給するための供給皿10、及び供給皿10から溢れた遊技球を貯留するための貯留皿11が設置されている。さらに、供給皿10と貯留皿11との間には、効果音を発生させるためのスピーカ12が設けられており、貯留皿11の右側(前方から見て)には、発射装置4を操作するための発射ハンドル9が取り付けられている。
一方、遊技盤2を覆うように設置される前面枠7は、フレーム17に2枚のガラス板(図示せず)が嵌め込まれたものである。フレーム17の中央には円形の遊技窓18が穿設されており、フレーム17の後側の周縁際には、ガラス板を嵌め込むための2列の嵌合溝19、19が設けられている。そして、遊技領域3の前方を内側のガラス板によって閉塞することによって偏平な円柱状の遊技空間を形成しており、遊技球が流下可能になっている。
以下、ミドル枠8、及びミドル枠8に取り付けられた遊技盤2や前面枠7等をあわせて遊技枠6と称す。
また、図2に示されているように、遊技球タンク25の右側(後面側から見て)には、RFID通信を行う機枠アンテナ26を挿入された階段状のアンテナ台27が、機枠アンテナ26を上方へ向けた状態で取り付けられている。一方、機枠5の上面内側であって、遊技枠6を機枠5に対して閉じた際に、機枠アンテナ26と対峙する箇所には、機枠アンテナ26との間でRFID通信を行う機枠タグ28が固着されている。
アンテナ台27は、合成樹脂により一体成形されたものであって、略長方形状に形成された枠体(分断部)29の四隅に同じ高さの接続部(分断部)30、30・・を備えたものを、枠体29が全て水平面に平行となるように多段に積み重ねたような形状となっている。尚、枠体29及び接続部30は全て一辺約2mmの断面正方形の部材であって、一段の高さは枠体29の厚さと接続部30の長さとを合わせて4mmに形成されている。また、接続部30、30・・は全て、下段の枠体29上から上方へと突設されている。また、図3(a)に示されているように、上段へといくに従って、枠体29が一回りずつ小さな長方形となるように形成されており、アンテナ台27は階段状となっている。このように形成されたアンテナ台27は、枠体29を設置面に接地させた状態で取り付けられる。さらに、ニッパ等の切断工具を用いれば、枠体29と接続部30、30・・との接続を容易に切断する(分断する)ことが可能となっており、任意の高さで枠体29と接続部30、30とを切断することでアンテナ台27の高さを4mm単位で調節することができるようになっている。尚、本実施例においては5段に形成されたものを用いている。
そして、挿入部31に後述する機枠アンテナ26を挿入したい場合には、係止片33を後方(図3(a)において紙面から裏面へと向かう方向)へ押し込みながら、機枠アンテナ26を挿入すればよい。機枠アンテナ26を完全に挿入すると、係止片33が元の状態へと戻り、機枠アンテナ26は、係止片33の先端に設けられた係止爪32によって係止された状態となる。一方、機枠アンテナ26を取り出したい場合には、係止爪32を後方へと押し込み、機枠アンテナ26との係合を解除した状態で、挿入部31の開口側を下に向けたり、裏板36の窓部37から指で機枠アンテナ26を押し出したりすればよい。
まず、遊技枠6を機枠5に対して閉じた際に、機枠5に固着された機枠タグ28に対して機枠アンテナ26が略対峙した状態となるような位置を特定する。次に機枠アンテナ26をアンテナ台27に挿入させ、特定した位置にアンテナ台27を設置する。このとき、機枠タグ28と機枠アンテナ26との間の距離がRFID通信可能な所定の距離となるようにアンテナ台27の高さ調節が必要な場合には、アンテナ台27の所定の段の接続部30、30・・をニッパ等の切断工具を用いて枠体29から切り離すことで、アンテナ台27の高さを調節すればよい(図2では、下2段を切断したものを設置している)。
機枠アンテナ26は、上述したように機枠タグ28との間でRFID通信を行うものであり、基板38の表面に送受信回路39を渦巻き状に形成したものを、合成樹脂等によりコーティングしたものである。そして、送受信回路39の両端縁の端子40、40に同軸ケーブル41が接続されている。
この機枠アンテナ26は、上述したようにアンテナ台27に挿入されるものであり、図6に示されているように同軸ケーブル41が接続されている面がアンテナ台27の下段側となるように挿入されている。そして、同軸ケーブル41は、裏板36に設けられた窓部37を挿通させて、R/Wユニット42へと接続されており、R/Wユニット42からの指令によって、送受信回路39から所定の周波数の呼出波を送信可能となっている。
機枠タグ28は、合成樹脂で形成された薄い長方形状のプリント基板43上に、RF回路44とEEPROM45とを一体にしたICチップ46、及び渦巻き状に形成された送受信回路47を設けたものであり、RF回路44にEEPROM45と送受信回路47とが接続された状態となっている。そして、EEPROM45の上書消去禁止区域には、機枠タグ28を他のICタグと識別するためのIDコード等の識別情報が記憶されている。そして、このように形成された機枠タグ28は、上述したように機枠5の上面裏側に強固に固着されている。
パチンコ機1は、メイン制御基板のLSIに記憶されたプログラムにしたがって、主たる遊技動作を実行する。そして、発射ハンドル9の回転操作によって遊技領域3に打ち出された遊技球が、各種の入賞装置に入賞した場合には、遊技球払出装置24が所定数の遊技球を賞品球として供給皿10に払い出す。また、遊技領域3に打ち出された遊技球が図柄始動口15に入賞すると、「抽選」を実行し、「大当たり」を生起させるか否かを決定する。さらに、「抽選」を実行すると略同時に、図柄表示装置13の液晶画面14に表示された図柄を変動させ(他の図柄と順々に入れ替わる動画を表示し)、所定時間後に停止させて新たな図柄を表示する。さらに、「抽選」において「大当たり」が生起した場合には、図柄の変動後に、予め設定された「大当たり図柄」を表示するとともに、「大当たり状態」を生起させて、大入賞装置16の扉部材を所定回数だけ断続的に開放させる。なお、大入賞装置16の扉部材は、「大当たり状態」生起時以外では開放しないようになっている。また、扉部材の内部の大入賞口に遊技球が入賞した場合にも、所定数の遊技球を賞品球として供給皿10に払い出す。したがって、「大当たり状態」が生起した場合には、扉部材が断続的に開成するため、遊技者は多くの賞品球を獲得することが可能となる。
S1において、R/Wユニット42のRF回路71が、機枠アンテナ26を介して機枠タグ28へと所定の周波数の呼出波を送信している。機枠タグ28は、機枠アンテナ26から送信された呼出波をRF回路44にて受信すると、直ちにEEPROM45に記憶されている識別情報を呼び出し、その識別情報を反射波にのせて送信する。R/Wユニット42は、機枠アンテナ26の送受信回路39にて機枠タグ28より送信された反射波を受信する。その際、S2において、呼出波を機枠タグ28へと送信してから所定時間内(たとえば50ms以内)に、機枠タグ28からの反射波を受信したか否かが判定(監視手段により監視)される。S2における判定の結果、所定時間内に受信したと判定された場合には、正常な状態であると判断され、S3へと進む。
以上のような態様で、パチンコ機1の監視動作は行われる。
アンテナ台27は、上記の如く、上段へいくに従って徐々に小さな長方形状となる枠体29と、枠体上に設けられた接続部30、30・・とからなる階段状に形成したため、所定の段において枠体29と接続部30、30・・とを切り離すことにより容易にその高さを調節することが可能である。したがって、挿入された機枠アンテナ26と、機枠に固着されている機枠タグ28との間の距離をRFID通信可能な所定の距離に容易に調節することができる。
また、従来のように機枠アンテナ26及び機枠タグ28どちらもパチンコ機1に直接固着する構成ではRFID通信不可能な位置であっても、アンテナ台27を利用することによりRFID通信可能とし得るため、パチンコ機1の形状にとらわれることなく任意の位置に機枠タグ28や機枠アンテナ26を設置することができる。つまり、従来より遊技場ホール等で使用されている様々なタイプのパチンコ機に設置可能である。
さらにまた、アンテナ台27は、機枠アンテナ26を挿入部31に容易に挿入可能に構成されている上、機枠アンテナ26に取り付けられる同軸ケーブル41を窓部37から外へと導くようにしている。加えて、係止片33に設けられた係止爪32により、機枠アンテナ26の挿入部31からの不用意な抜け止めを防止している。したがって、アンテナ台27を設置している際等に機枠アンテナ26が抜け落ちることはなく、非常に作業性に優れたものとなっている。
さらに、R/Wユニット42は島設備より常時電源供給を受けているため、たとえパチンコ機1の電源が落とされている夜間等であったとしても、不正行為を検知することができる。
本発明の監視システム及び遊技機は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、メイン制御基板、メイン基板収納ケース、監視制御装置、ICタグ、アンテナ、アンテナ台の材料、形状、構造等の構成を本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することができる。
また、複数箇所において監視を行う構成としたとしても、その複数箇所における監視を一つのR/Wユニットで制御可能に構成することは当然可能である。
加えて、実施形態では、アンテナ台にアンテナを挿入する構成としたが、ICタグをアンテナ台のようなICタグ台に挿入してアンテナとタグとの距離を調節するようにしてもよいし、両者を台にそれぞれ挿入して調節するように構成したとしても何ら問題はない。
加えて、実施形態では一段の高さを4mmとしたが、一段の高さは4mmに限定されることはなく、5mm以上でもよいし、3mm以下でも何ら問題はない。さらに、上段へいくに従って接続部の長さを徐々に長くすることにより、一段の高さを徐々に高くする(例えば、最下段では2mmであるのが、最上段では8mmとなっている等)ことも可能であるし、逆に上段へいくに従って一段の高さを徐々に低くしてもよい。さらにまた、上述したような組み立て式のものにおいて、接続部の長さの異なるユニットを組み合わせることにより、より微調整可能なアンテナ台とすることもできる。
Claims (4)
- 少なくとも一方の移動によって相対距離が変化する第一の部材と第二の部材とからなる可動部を少なくとも一組有する遊技機に用いられ、
前記第一の部材あるいは第二の部材のどちらか一方の部材に設けられる呼出波を受信すると記憶している固有の識別情報を含む反射波を出力するICタグと、
他方の部材に設けられ、前記ICタグに対して呼出波を送信し、前記ICタグからの反射波を受信するアンテナと、
前記ICタグとアンテナとの間における非接触通信により前記可動部の監視を行う監視手段と、前記ICタグに記憶されている固有の識別情報及び監視手段による監視結果を含む監視履歴情報を記憶する記憶手段とを備えた監視制御装置と、
からなる監視システムであって、
前記ICタグ或いは前記アンテナの少なくとも一方を、枠体と各枠体間を接続する接続部とからなる分断部が多段に積み重ねられた補助具に設置しており、該補助具から任意の数の分断部を分断させることにより、前記ICタグと前記アンテナとの間の距離を調節可能としたことを特徴とする監視システム。 - 前記補助具が、各分断部同士を着脱自在とした組み立て式の補助具であるとともに、前記接続部の長さが異なる複数種類の分断部を多段に積み重ねてなることを特徴とする請求項1に記載の監視システム。
- 前記補助具は、設置されたICタグ或いはアンテナの抜け止めを防止する抜け止め防止手段を備えたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の監視システム。
- 前記監視制御装置は、タイマを備えているとともに、
前記監視手段において、前記アンテナを介して呼出波を送信してから所定時間内に前記ICタグからの反射波を受信し、且つ受信した反射波に含まれる識別情報が前記記憶手段に予め記憶されているもの識別情報と一致した場合のみを正常と判断し、それ以外の場合を異常と判断し、異常と判断した場合には前記監視履歴情報を異常と判断した時刻に関連づけて記憶することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の監視システム。
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