JP4766652B2 - 遊技者識別システム - Google Patents
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Description
さらに、遊技者識別システムを構成する制御装置を用いて、遊技機における相対可動部の開閉状況を監視している。つまり、たとえば遊技者が前面枠を開放すると、監視用アンテナと監視タグとの間の無線通信が不成立となり、制御装置はその事態を直ちに検知することができるようになっている。したがって、このような監視を行うことで、不正行為に対して強い遊技機を提供することができる。
また、識別部材であるICタグの正否を判断するため、より正確に遊技者を識別することができる。
加えて、制御装置は、許容信号を主制御基板へと出力し、主制御基板における遊技に係る動作の有効/無効を制御する。それゆえ、たとえば、無線通信を成立させることなく遊技球を入賞口へと入賞させたとしても、主制御基板においていわゆる「抽選」を行わないといった制御等を可能とする。したがって、遊技機における遊技の許容を極めて確実に制御することができ、ひいては極めて正確な遊技履歴を遊技者に提供することができる。
(1)実施例の遊技者識別システムの概要
(2)実施例の遊技者識別システムの構造
(3)実施例の遊技者識別システムの動作内容
(4)実施例の遊技者識別システムの効果
(5)本発明の変更例の説明
本実施例に係る遊技者識別システムは、RFID(Radio Frequency identification)技術を利用して各遊技者を識別するとともに、遊技者によるパチンコ機での遊技の認否を制御して遊技者に正確な遊技履歴を提供しようとするものであり、各遊技者の遊技履歴や個人情報が記憶されたICタグである遊技者カード(識別部材)、ICタグとの間でRFID通信(無線通信)可能なアンテナ、遊技者カードを識別するとともに遊技履歴の作成・更新を行う制御装置等を備えている。ここで、制御装置が作成する遊技履歴とは、遊技日時、貸出球数、打込球数、賞品球数、特別図柄変動回数、大当たり回数等といった遊技に係る履歴であって、各履歴は当日の履歴やその日までの累計履歴等からなるものとする。
尚、遊技者カードとの間でRFID通信するためのアンテナは、各パチンコ機の上方に設置される通信ユニット内に収納されており、該通信ユニットには、遊技者カードを差し込むためのカードホルダ(保持手段)が設けられている。
また、遊技終了後、各遊技者によってカードホルダから遊技者カードが抜き取られると、主制御基板へと禁止信号を出力して遊技に係る動作の制御を禁止する(遊技機における遊技を禁止する)。
尚、各遊技者は、パチンコホールに備えられている情報提供装置を利用して遊技履歴を参照することができる。情報提供装置とは、該遊技者カードを所定位置にかざすと遊技履歴を読み出してモニターに表示するものである。
尚、パチンコホール内では、賞品球を一時保管したり持ち運ぶ際に少々落としてしまう事態が少なからず発生する。そのため、遊技履歴とカウントされた遊技球数との間に差が生じたとしても、その差が所定値以内であれば異常としない設定とする。
尚、相対可動部が閉じた状態において、監視タグとアンテナとの間でRFID通信は常時繰り返し行われており、該状態を正常状態とする。また、相対可動部とは、少なくとも一方の移動によって相対距離が変化する第一の部材と第二の部材とからなる一組の部材である。
図1は、パチンコ機1、1・・を設置した島設備71、71の説明図である。
図1に示されているように、各島設備71には、複数のパチンコ機1、1・・が隣接して設置されている。各島設備71の側端には、賞品球等の遊技球をカウントするための計数機22が隣接して設置されている。該計数機22には、後述するような遊技者カード44や店員カード42との間でRFID通信可能なアンテナ31cが内蔵されている。
通信ユニット41は、店員カード42との間でRFID通信を行うアンテナ31d及び遊技者カード44との間でRFID通信を行うアンテナ31eを内蔵したものであって、前面上部には確認ランプ43、43が設けられている。また、遊技者カード44を差込可能なカードホルダ45が、通信ユニット41の上面に差込口を開口した状態で設けられている。そして、カードホルダ45に遊技者カード44を差し込むだけで、遊技者カード44とアンテナ31eとの間でRFID通信が成立可能となる位置にアンテナ31eは内蔵されている。一方、アンテナ31dは、その前方へと店員カード42を近接させることで両者が所定の通信距離内となるように内蔵されている。尚、確認ランプ43、43は、各アンテナ31d、31eの通信状態を点灯表示するものである。
また、遊技者カード44は、各遊技者が初めてパチンコホールに訪れる際に作成され、以降そのパチンコホールで遊技を行う際に利用するカードである。該遊技者カード44を作成する際には、遊技者の性別や年齢といった個人情報が遊技者カード44のEEPROMに入力される。また、遊技者カード44のEEPROMには、遊技を行う毎に遊技履歴が更新・記憶される。尚、ホールコンピュータ58では、個人情報と遊技者カード44の固有の識別情報(以下、遊技者IDとする)とを関連付け、遊技者情報として記憶・管理する。また、遊技者は、パチンコホールに備えられている情報提供装置(図示しない)を利用して自身の遊技履歴を参照することができる。情報提供装置とは、該遊技者カードを所定位置にかざすと遊技履歴を読み出してモニターに表示するものである。
また、上述したように、計数機22には制御装置20aへと接続されたアンテナ31cが内蔵されている。そして、アンテナ31cと店員カード42及び遊技者カード44との間でRFID通信を行い、通信結果が後述するような所定の結果となった場合にのみ計数機22は景品交換媒体を出力するように制御されている。尚、アンテナ31cは、アンテナ31d、31eと略同様の構成を有するものであり、制御装置20aの制御のもと送受信回路から呼出波を常時出力している。
制御装置20aは、各種制御部材を搭載した監視制御基板18a、充電可能なバッテリ51a等を搭載したRFモジュールである。監視制御基板18aには、RFID通信を制御する制御手段であるMPU(Micro Processing Unit)53a、EEPROM(記憶手段)54a、日時を計時するためのRTC55a、アンテナ31eと接続されるRF回路56a、入出力部となるI/Oインタフェイス57a等が載置されている。
また、EEPROM54aには店員IDが記憶されている。該店員IDは、ホールコンピュータ58にて選択・送信される当日必要な店員ID(たとえば、出勤予定のある店員が所持する店員カード42の店員ID)である。さらに、EEPROM54aには、後述するように、何時にどの店員(店員ID)がどれだけの遊技球をカウントしたのかといった作業履歴や、何時にどのような異常状態(たとえば、カウントされた遊技球数が遊技者カード44の遊技履歴と比較して異常である等)が生起したのかといった異常履歴等が適時記憶される。
パチンコ機1は、その周囲を機枠2によって支持されたものであって、機枠2の前面側には、本体枠3が左端縁(前面側から見て)を軸として着脱自在に蝶着されている。本体枠3には、遊技領域が設けられた遊技盤6が嵌め込み設置されており、その遊技盤6の遊技領域内には、障害釘をはじめとして図柄表示装置14、図柄始動口15、可動部材16を有する大入賞装置17等の遊技部材が設けられている。
尚、パチンコ機1の遊技内容に関する種々の動作とは、賞品球の払出に関する動作や、遊技者にとって有利な「大当たり状態」を生起させるか否かの「抽選」に関する動作等の各種動作(すなわち、遊技者の利益に直接的に関わる動作)のことである。
制御装置20bは、制御装置20aと略同様の各種制御部材を搭載した監視制御基板18b、充電可能なバッテリ51b、スポット73を介してホールコンピュータ58と無線接続するための無線モジュール52等を内蔵した分割式の収納ケースである。
また、EEPROM54bにおいては、監視タグ30a、30bのタグIDが各アンテナ31a、31b毎に夫々対応付けられたメモリ領域に記憶されている。さらに、EEPROM54aと同様に当日必要な店員IDも記憶されている。加えて、後述するような遊技者カード44に記憶される遊技履歴、異常履歴や作業履歴といった監視履歴等も適宜記憶される。
パチンコ機1は、後述するように主制御基板21において遊技フラグがONであった場合にのみ、主制御基板21に記憶されているプログラムにしたがって、主たる遊技動作を実行する(遊技に係る動作を有効とする)。そして、遊技者が、遊技球を遊技領域に発射して所定の条件を満たした場合には、いわゆる「大当たり状態」を生起させて、賞品球を遊技者へと払い出す。尚、パチンコ機1は、遊技フラグがOFFである間、図柄表示装置14において遊技に直接係わりのないデモ表示のみを行うものとする。
各遊技者は、パチンコ機1において遊技を始めるに際し、遊技者カード44をカードホルダ45へと差し込まなければならない。遊技者カード44がカードホルダ45へと差し込まれると、遊技者カード44とアンテナ31eとの間でRFID通信が可能となる。そこで、制御装置20bは、遊技者カード44に記憶されている遊技者IDを読み出すとともに、ホールコンピュータ58へと呼出信号を出力し、ホールコンピュータ58にて記憶・管理されている遊技者情報の中に該当する遊技者IDがあるか否かを調べる。
以上のようにして、遊技者識別システムは、各遊技者を識別した上で、各パチンコ機1での遊技を許容するという制御を行っている。
ここで、遊技履歴参照システムによる計数機22の動作に係る制御について図6(a)、(b)を基に説明する。図6(a)は、計数機22の動作を示したフローチャート図であり、図6(b)は、計数機22の動作に係る制御装置20aの制御を示したフローチャート図である。
そして、カウントフラグがONである場合には、カウントした遊技球数を記載した景品交換媒体を景品交換媒体出力装置25から出力する(S4)。また、作業信号にカウントされた遊技球数をのせて制御装置20aへと出力する(S5)。一方、カウントフラグがONとなっていない場合には、カウントフラグがONとなるまで景品交換媒体を出力しない。
一方、S13における判断の結果YESであると、店員カード42とアンテナ31eとの間における無線通信が成立したものとして、計数機22の使用を容認する。そして、店員ID受信後所定時間(たとえば、30秒)内に遊技者カード44に記憶されている遊技履歴を受信したか否か、すなわち所定時間内に遊技者カード44とアンテナ31eとの間でRFID通信が行われたか否かを判断する(S14)。尚、遊技履歴を受信する際、同時に遊技者IDも受信するものとする。
一方、所定時間内に遊技履歴を受信した場合には、計数機22にてカウントされた遊技球数と受信した当日の遊技履歴(貸出球数+賞品球数−打込球数)とを比較し、その差が所定値を超えないか否かを判断する(S15)。
一方、S15における判断の結果、所定値を超えないと判断した場合には正常であるとして計数機22へと認証信号を出力し、計数機22のMPU24においてカウントフラグをONとし(S16)、景品交換媒体の出力を可能とする。
そして、所定時間以内に作業信号を受信すると、該作業信号に含まれている遊技球数と店員IDや店員IDの受信日時等とを関連付けた作業履歴を記憶する(S18)。さらに、計数機22へと確認信号を出力してカウントフラグをOFFとする(S19)。尚、所定時間以内に作業履歴を受信しなかった場合には、計数機22においてカウント作業は行われたかったものとして、カウントフラグをOFFとする(S19)。
以上のようにして、遊技履歴参照システムは、計数機22の動作に係る制御を行っている。
ここで、遊技者監視システムによる監視動作について図7を基に説明する。図7は、パチンコ機1の監視動作を示したフローチャート図である。
そして、S36における判断の結果、異常なしと判断した場合には、S31へと戻って、再び認証フラグの確認を行う。通常、このような監視動作が短い周期で繰り返し行われている。
認証状態へ移行すると、制御装置20bは、認証状態へ移行後5s以内に監視用RFID通信(アンテナ31a、31bを利用したRFID通信)が不成立となったか否かを判断する(S41)。
以上のようにして、遊技機監視システムは、パチンコ機1に係る監視動作を制御している。
本実施例に係る遊技者識別システムによれば、各遊技者はパチンコ機1において遊技を行う際、必ず遊技者カード44をカードホルダ45に差し込まなければならない。したがって、遊技者カード44には各遊技者の遊技履歴が必ず書き込まれることになり、各遊技者に自身の正確な遊技履歴を知らせることができる。そして、遊技者は、自身の正確な遊技履歴を知ることにより、相性のいいパチンコ機1の発見や自身の遊技方法の工夫等、より興趣をもって遊技を行うことができる。
本発明の遊技者識別システムは、上述した実施例の態様に何ら限定されるものではなく、各ICタグ、アンテナ、制御装置、ホールコンピュータ、通信ユニット、及びスポット等の材料、形状、構造、取付位置、設置数等の構成を本発明の趣旨に逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
たとえば、本システムは、パチンコ機以外に、スロットマシーンやゲーム機等の各種遊技機に適用可能である。
この構成は、主制御基板へと許容信号等の信号を何ら出力しないため、容易に設計可能な構成となっている。また、本システムを後付する際にも、主制御基板における制御の変更等を行わなくてもよいため、極めて使い勝手が良く汎用性の高い構成となる。
加えて、上記実施例では、主制御基板に遊技フラグをもたせた構成としているが、遊技の許容及び禁止を制御する遊技フラグを制御装置にもたせ、主制御基板等の各種基板に制御装置の遊技フラグを確認させる構成としてもよい。
尚、実施例では、遊技履歴参照システムを構成する制御装置と遊技者識別システムを構成する制御装置とでは、無線モジュールの有無を異としているが、遊技者識別システムの制御装置をそのまま適用することは当然可能である。
また、通信ユニットに識別部材を保持するの保持手段を設けるのではなく、保持手段を遊技機本体に設けるようにしてもよい。当然、保持手段や識別部材の形状は、実施例に記載の遊技者カード、カードホルダの形状に限定されることはない。
またさらに、本実施例における所定時間や所定値、所定距離等は、実施例にて例示した数値に何ら限定されることはなく、適宜変更可能である。
Claims (1)
- 識別部材であるICタグと、アンテナを介して前記ICタグと無線通信可能である制御装置と、遊技に係る動作を制御する主制御基板を備えているとともに前記制御装置と前記主制御基板とが接続されており、遊技者による遊技の許容を前記制御装置により制御される遊技機と、前記ICタグが有する固有の識別情報を予め登録された記憶手段を備えたホールコンピュータとを備えてなる遊技者識別システムであって、
前記制御装置は、
前記ICタグと前記アンテナとの間における無線通信の結果、前記ICタグの識別情報を読み出すと前記ホールコンピュータへ呼出信号を送信し、前記ホールコンピュータにおいて前記識別情報と前記記憶手段に予め登録されている識別情報とが一致すると判断された場合に出力される応答信号を受信すると、前記主制御基板へ許容信号を出力することによって前記遊技機における遊技を許容するとともに、前記遊技機における遊技履歴を所定のタイミングで前記ICタグに書き込み、さらに前記無線通信の不成立をもって前記遊技機における遊技を禁止する一方、
前記遊技機の相対可動部における一方の部材に監視用ICタグを、他方の部材に監視用アンテナを設けており、
前記制御装置は、
前記監視用アンテナを介しての前記監視用ICタグとの間での無線通信をも制御し、前記監視用ICタグと前記監視用アンテナとの間の無線通信が成立するか否かを自身で判断して前記相対可動部の開閉状況を監視する
ことを特徴とする遊技者識別システム。
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