本発明の遊技用システムの実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例の遊技用システムの全体像を示すシステム構成図であり、遊技場内に複数配置される各遊技島(遊技機設置島とも言う。図示略)に並設される遊技機であるスロットマシン1と、スロットマシン1の所定側の側方位置に該スロットマシン1に対して1対1に対応設置され、主に会員登録をしていない一般の遊技者を対象として発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(計数記録媒体)や、該遊技機に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カード(計数記録媒体)を受付けて、遊技機における遊技に使用される遊技媒体であるメダルを貸し出すための処理や、対応するスロットマシン1における遊技にて獲得されたメダルを計数するとともに、該計数済みのメダル数の範囲内のメダルの払出し(返却)を行う本発明の遊技用装置であるメダル貸出機100と、メダル貸出機100にて使用されるビジターカードや会員カード並びにメダル貸出機100の管理等を行うカード管理コンピュータ500と、各メダル貸出機100において計数された計数済メダル数の管理や、会員カードを所持する会員遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する貯蓄メダル数やビジターカードに記録された持ちメダル数の管理を行う本発明の管理装置であるメダル管理コンピュータ550と、遊技場内に設置された各スロットマシン1の台データ等の遊技情報を管理するホールコンピュータ540と、から主に構成されている。
尚、本実施例では、カード管理コンピュータ500とメダル管理コンピュータ550とホールコンピュータ540とは、それぞれ別個のコンピュータにて形成されていたが、これら全てのコンピュータが一のコンピュータにて形成されていてもよいし、これらのうちいずれか2つのコンピュータが一のコンピュータにて形成されていてもよい。
そして、これら本実施例の遊技用システムを構成する各装置は、図1に示すように、ハブ(HUB)70並びに通信ケーブル80を介して双方向のデータ通信が可能に接続されていて、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているこれら各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されているとともに、各装置が装置(ユニット)IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルや後述するユニット管理テーブル(図16参照)等を有することで、該装置(ユニット)IDから特定される各ローカルIPアドレスを送信データに付与して送受信することにより、互いにデータの送受を実行できるようになっている。
尚、本実施例のカード管理コンピュータ500は、上述したように、各会員カード並びに各ビジターカードに残存するプリペイド残額(遊技用価値)を管理しているとともに、通信回線81を介して、これら会員カードやビジターカードを管理する遊技場外のカード管理会社に設置された管理サーバ82と双方向のデータ通信を実行できるように接続されていて、これら管理サーバ82に対してカード管理コンピュータ500から、各種の管理情報が送信されることにより、カード管理会社は、該管理サーバ82にて各遊技場の会員カード並びにビジターカードによる売り上げ等を把握できるようになっている。
また、本実施例のホールコンピュータ540には、図1に示すように、遊技場内を監視するための監視カメラシステム21が接続されており、該監視カメラシステム21にて撮像された遊技場内の監視画像が、各スロットマシン1の台データ等とともに記憶、管理されるようになっている。更に、本実施例のホールコンピュータ540には、遊技場の店員が使用するインカム11を制御する無線放送システム20が接続されており、ホールコンピュータ540は、無線放送システム20を介して店員のインカム11に対し、自動音声メッセージを送信することができる。
次に、本実施例に用いた遊技機の一例であるスロットマシン1について説明する。図2に示すように、スロットマシン1は、遊技場内に複数配置される各遊技島(図示略)に複数並設されており、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの左側辺に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。筐体1aの内部上方位置には、外周に複数種類の図柄が配列されたリール2L,2C,2Rが水平方向に並設されており、これらリール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が透視窓3から見えるように配置されている。
スロットマシン1においてゲーム(遊技)を行う場合には、まず、円盤状の遊技媒体の一例であるメダルMをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5が有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルMが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L,2C,2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。ここでは、リール2L,2C,2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では入賞ラインを1本としているが、複数の入賞ラインを定めても良い。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L,2C,2Rが回転し、各リール2L,2C,2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L,8C,8Rを操作すると、対応するリール2L,2C,2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L,2C,2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインL1〜L5のいずれかに予め定められた図柄の組合せ(役とも呼ぶ)が各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルMが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(例えば、50)に達した場合には、メダルMが直接メダル払出口9から前面扉1bの下部に前方に突出するように設けられた下皿5に払い出されるようになっている。また、入賞ラインL1〜L5のいずれかに、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には、図柄の組合せに応じた遊技状態(例えば、レギュラーボーナスやビッグボーナスボーナス等)に移行するようになっている。
次に、メダル貸出機100について説明すると、メダル貸出機100は、スロットマシン1に1対1に対応するように設けられている。また、本実施例では、メダル貸出機100はスロットマシン1に1対1に対応するように設けられているが、例えば、メダル貸出機100を2台のスロットマシン1,1の間に2対1に対応するように設け、1台のメダル貸出機100を左右2台のスロットマシン1,1により共用してもよい。
メダル貸出機100は、スロットマシン1の所定側(本実施例では、スロットマシン1の正面に向かって右側)の側方位置に対応設置され、紙幣、または会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、遊技機における遊技に使用される円盤状の遊技媒体であるメダルMを貸し出すための処理と、遊技者がスロットマシン1での遊技にて獲得したメダルMを受付けて、該受付けたメダルMを計数するための処理と、該計数した獲得メダル枚数をビジターカードや会員カードから特定可能とするための処理等を行う。
尚、メダル貸出機100は、メダル貸出機100にて使用されるビジターカードや会員カード並びにメダル貸出機100の管理等を行うカード管理コンピュータ500や、貯蓄メダル数や持ちメダル数の管理を行うメダル管理コンピュータ550や、遊技場内に設置された各スロットマシン1の台データ等の遊技情報を管理するホールコンピュータ540等の各種のコンピュータが接続されており、これら各コンピュータとの間において双方向のデータ通信が可能とされている。
本実施例に使用されるビジターカード並びに会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実行するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実行する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードID、具体的には、ビジターカードにはVCで始まるカードIDが、会員カードには、KCで始まる会員カードIDが予め書き換え不能に記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データ等の各種データが記憶されている。
尚、会員カードは、遊技場に会員登録を実行した会員遊技者に対して発行されるものであり、該会員に対して付与される会員IDが書き換え不能に記憶されている。また、該会員カードを使用して会員遊技者は、一度獲得して計数したメダルMをその翌日以降においても再度遊技に使用できる貯蓄メダルを行うことができるようになっているが、これら会員カードには、該貯蓄メダルのデータである貯蓄メダル数は直接記録されておらず、これら貯蓄メダル数は、貯蓄メダルの情報を管理するメダル管理コンピュータ550において、カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該カードIDや会員IDから特定されるようになっている。
また、貯蓄メダルと同様に、当日において計数された持ちメダルについても、メダル管理コンピュータ550において、カードIDと会員IDと持ちメダルの情報が対応付けて記憶されることで、該カードIDや会員IDから持ちメダルの数を特定できるようになっている。尚、これら持ちメダルについては、会員カードだけではなく、ビジターカードについても同様に、メダル管理コンピュータ550において、カードIDに対応付けて持ちメダルの情報が記憶されていて、ビジターカードには、持ちメダルの情報は記録されないようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ビジターカードにも、持ちメダルの情報を記憶して、メダル管理コンピュータ550の持ちメダルの情報を照合できるようにしても良い。
また、ビジターカードは、遊技場内に設置された図示しないカード発行・入金機にて、購入、発行されるとともに、メダル貸出機100においても発行される。
次に、本実施例のメダル貸出機100について、図2〜図5に基づいて説明する。図2及び図3に示すように、本実施例のメダル貸出機100は、正面視縦長長方形状をなす前面が開口する筐体101と、該筐体101の前面下部開口の開閉可能とする開閉板102と、から構成され、内部には後述する各種装置が内蔵されている。
図2に示すように、開閉板102の前面上部には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口110が設けられ、その下方位置には、フルカラーLEDにより構成されて複数の色に点灯することでメダル貸出機100の状態等を報知可能とされた状態報知ランプ111や、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口112や、遊技場の店員が所持するリモコン端末300からの赤外線信号を受信して電気信号に変換して出力するIR受光ユニット137が設けられている。
状態報知ランプ111の下方位置には、入金の利用可能状態を報知する入金可ランプ113と、挿入中の会員カードやビジターカードを排出する返却ボタン114と、カード残高やエラーコード等を表示するカード残高表示部115と、メダルMの払い出しが行われる貸出ボタン116と、メダルMの貸出が可能なことを表示するメダル貸出ランプ117と、後述する貸出メダル貯留部183(図3参照)の状態を報知するメダル切れランプ118と、会員カードの暗証番号等を入力するためのテンキー120と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID並びに会員IDにより特定される貯蓄メダル数を用いた再プレイ遊技を実行するための再プレイボタン121と、再プレイ遊技を実行する際に入力する暗証番号が表示される暗証番号表示部119と、対応するスロットマシン1にて遊技を行っている遊技者の顔画像を撮影できる顔画像撮影カメラ188(遊技者撮像手段)と、が配設されている。
これら各種操作部の下方位置には、メダル貸出機100の筐体101の内部に設けられた貸出メダル貯留部183にメダルMを補給するための補給口133が形成されており、該補給口133はメダル補給扉130により閉鎖されている。詳しくは、図9に示すように、メダル補給扉130は、該補給口133を閉鎖可能な大きさに形成され、補給口133を閉鎖する閉鎖位置(図9(B)中2点鎖線位置参照)と、補給口133を開放する開放位置(図9(B)中実線位置参照)との間で、下辺近傍に設けられた左右方向を向く回動軸130cを中心として回動可能に設けられている。メダル補給扉130の左右側辺には側板130a,130bが取り付けられており、メダル補給扉130を開放してメダルを補給する際に、該メダル補給扉130の左右側辺と補給口133の左右側辺との間に形成される空間からメダルを落下させることなく補給口133へ誘導できるようになっている。
メダル補給扉130は、閉鎖位置において側板130a,130bの後端がメダル貸出機100の筐体101の左右側板内面にそれぞれ突設されたストッパ134a,134bに当接することで閉鎖位置に保持され、開放位置において側板130a,130bの後端が筐体101の左右側板内面にそれぞれ突設されたストッパ135a,135bに当接することで開放位置に保持されるようになっている。
また、筐体101の左側板内面における補給口133の近傍位置には補給扉センサ136が設けられており、閉鎖位置において側板130aが検出されるようになっている。つまり、補給扉センサ136が側板130aを検出する(補給扉センサ136;on)ことでメダル補給扉130が閉鎖位置にあることが検知され、補給扉センサ136が側板130aを検出しない(補給扉センサ136;off)ことでメダル補給扉130が開放位置にあることが検知されるようになっている。また、補給扉センサ136として使用可能なセンサの種類は、光学式センサ、磁気センサ、接触式センサなど種々に変更可能である。
尚、本実施例では、補給扉センサ136が側板130aを検出しない(補給扉センサ136;off)ときに、メダル補給扉130が開放位置にあること示す補給扉開放信号が出力され、補給扉センサ136が側板130aを検出する(補給扉センサ136;on)ことで、補給扉開放信号が出力されなくなり、メダル補給扉130が閉鎖位置にあること示すようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、補給扉センサ136が側板130aを検出しない(補給扉センサ136;off)ときに、メダル補給扉130が閉鎖位置にあること示す補給扉閉鎖信号が出力されなくなり、補給扉センサ136が側板130aを検出する(補給扉センサ136;on)ことで、補給扉閉鎖信号が出力されるようにしてもよい。あるいは、補給扉センサ136が側板130aを検出しない(補給扉センサ136;off)ときに、メダル補給扉130が開放位置にあること示す補給扉開放信号が出力され、補給扉センサ136が側板130aを検出する(補給扉センサ136;on)ことで、メダル補給扉130が閉鎖位置にあること示す補給扉閉鎖信号が出力されるようにしてもよい。
尚、本実施例では、補給扉センサ136は筐体101の左側板内面における補給口133の近傍位置に設けられていたが、右側板内面における補給口133の近傍位置に設けられていてもよいし、前側板内面における補給口133の近傍位置に設けられていてもよく、配設位置は種々に変更可能である。また、補給扉センサ136が側板130aを検出しない(補給扉センサ136;off)ことでメダル補給扉130が閉鎖位置にあることが検知され、補給扉センサ136が側板130aを検出する(補給扉センサ136;on)ことでメダル補給扉130が開放位置にあることが検知されるようにしたり、補給扉センサを閉鎖位置及び開放位置それぞれに設け、該閉鎖位置及び開放位置にてメダル補給扉130を検知するようにしてもよい。さらに、メダル補給扉130の開放角度を検知するセンサ等によりメダル補給扉130の開放を検地できるようにしてもよい。
また、メダル補給扉130には、施解錠装置131が設けられており、遊技場の店員等が携帯する所定の鍵132を施解錠装置131の鍵穴に差し込んで所定方向に回転させない限り開放できないようになっている。具体的には、施解錠装置131におけるメダル補給扉130の背面側には係止片131aが取り付けられており、該係止片131aは、上方に起立して筐体101の前板内面における補給口133の上部に係止される施錠位置(図9(A)中2点鎖線位置参照)と、メダル補給扉130の背面に傾倒して筐体101の前板内面における補給口133の上部に係止されない解錠位置(図9(A)中実線位置参照)との間で回転する。よって、鍵132を施解錠装置131の鍵穴に差し込んで回転させることで、メダル補給扉130を閉鎖位置にて施解錠できるようになっている。
尚、本実施例では、遊技場の店員等が携帯する所定の鍵132を施解錠装置131の鍵穴に差し込んで所定方向に回転させない限り開放できないようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技場の店員等の特定者以外の第3者が操作しても開放できないようになっていれば、上記施解錠装置131に限定されるものではなく、例えば、特定の暗証番号等を入力するなどの解錠操作を行うことで開放できるようにしてもよい。
メダル補給扉130の下方位置には、遊技者が遊技により獲得したメダルMを受け入れて計数するための受入部140が設けられているとともに、該受入部140の下部からは、受入部140にて受け入れたメダルMを下方に誘導して後述する計数装置190の導入口142に導入するための導入経路を構成する導入経路カバー141が下方に向けて延設されている。
また、この導入経路カバー141の上下方向の中央位置よりもやや下方には、払出装置182から払い出されたメダルMをスロットマシン1の下皿5に誘導する誘導部材の一例であるノズル150が、導入経路カバー141の前後方向に挿通されている。
図3〜図5に示すように、メダル貸出機100内の上部位置には、紙幣挿入口110に連設され、該紙幣挿入口110に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実行し、その識別結果を制御ユニット181に出力する紙幣識別ユニット180が設けられており、該紙幣識別ユニット180にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
紙幣識別ユニット180の下方位置には、カード挿入口112に対応する位置に内蔵される内部カードリーダライタ(図10参照)、該メダル貸出機100を構成する各部と接続しやすいように該メダル貸出機100の動作を制御するとともに回収したビジターカードを貯留するカードストック部(図示略)等が一体に組み付けられた制御ユニット181が配設されている。尚、制御ユニット181は、メダル補給扉130を開放することにより前方に引き出し可能に設けられており、筐体101から引き出してメンテナンス等を実行できるようになっている。
カードリーダライタ187(図10参照)は、カード挿入口112から挿入される会員カード並びにビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行うとともに、発行に使用するビジターカード(回収したカードを含む)を貯留するカードストック部(図示略)を有しており、該カードストック部(図示略)に貯留されたカードを発行可能とされている。
制御ユニット181の下方位置、つまり、筐体101の上下方向略中央位置には、払い出すメダルMを貯留する貸出メダル貯留部183が設けられている。貸出メダル貯留部183は、該貸出メダル貯留部183に貯留されるメダルMを払い出す払出装置182の上部に設けられた上向きに開口するメダルホッパー183aと、該メダルホッパー183aの上方に形成される空間部と、から構成されており、貸出メダル貯留部183に貯留されたメダルMは、メダルホッパー183aにより払出装置182に向けて整列誘導された後、内部に設けられた図示しない回転ディスク(図示略)によって前面に形成されたメダル排出口182aから排出され、ノズル150を介して下皿5に払い出されるようになっている。
メダル補給扉130は、メダルホッパー183aの上方位置に配設されており、メダル補給扉130を開放することで貸出メダル貯留部183にメダルMを補給できるようになっている。
また、払出装置182の下方位置には、導入されたメダルMの枚数を計数する計数装置190が配設されている。図8に示すように、計数装置190は、上面に開口する計数口191(図5参照)が形成されている。計数口191から流入したメダルMは、導入傾斜部191aに沿って滑り落ちて回転ディスク190eに誘導される。回転ディスク190eには、メダルMを収容可能な凹部が3箇所に形成されており、該回転ディスク190eが回動することにより、回転ディスク190eに誘導されたメダルMが1枚ずつ凹部に入り込んで整列移動されることにより計数装置190内部に取り込まれ、下流側の計数傾斜部191bに1枚ずつ排出される。排出されたメダルMは、計数傾斜部191bに沿って流れ落ちるようになっている。
導入傾斜部191aには、計数口191から流入したメダルMを検出する入口センサ190hが設けられている。また、計数傾斜部191bには、回転ディスク190eから排出されたメダルMを検出する内部センサ190iが設けられるとともに、該内部センサ190iによりメダルMの端部を検知した瞬間に当該メダルMの画像を撮影するメダル撮影カメラ190c(遊技媒体撮像手段)が設けられている。
また、導入傾斜部191aにおけるメダル撮影カメラ190cの下流側(傾斜下位側)には、流路切替器190dが設けられており、メダル撮影カメラ190cにて撮像されたメダルMの流路を、図示しない遊技島の内部に連通する排出口192またはメダル貯留ボックス194に振り分けることができるようになっている。つまり、メダル撮影カメラ190cにて撮像されたメダルMは、排出口192から遊技島内に排出されて回収されるか、メダル貯留ボックス194に貯留されるようになっている。また、流路切替器190dの下流側には、排出口192に誘導されたメダルMを検出する外部センサ190jと、メダル貯留ボックス194に誘導されたメダルMを検出する外部センサ190kと、が設けられている。
尚、本実施例では、入口センサ190hは振動センサが使用され、受入部140から受け入れたメダルMが傾斜板141c’上に落下したときや、該落下したメダルMが導入傾斜部191aにて流下するときなどに生じる振動によりメダルMを検出する。内部センサ190i及び外部センサ190j,190kはフォトセンサが使用されている。尚、これら各センサは検出方式が異なる任意のセンサを適用可能であり、上記検出方式のセンサに限定されるものではない。
また、本実施例では、計数装置190は、受入部140から受け入れたメダルMを該計数装置190内に取り込むとともに該取り込んだメダルMを遊技島に排出する取込手段として回転ディスクモータ190gにて回転駆動される回転ディスク190eが適用されていたが、受入部140から受け入れたメダルMを該計数装置190内に取り込むとともに該取り込んだメダルMを遊技島に排出することができるものであれば、このような回転ディスク190eにてメダルMを取り込んで遊技島に排出するものに限定されるものではなく、他の取込部材を駆動することによりメダルMを取り込んで遊技島に排出するものであってもよい。また、例えば、受入部140から受け入れたメダルMの計数装置190内への進入を規制する規制部材を有し、計数する際において該規制部材による規制を解除することでメダルMが導入傾斜部191aを流下して計数装置190内へ誘導され、整列されながら計数されるもの等であってもよい。つまり、所定条件が成立することによりメダル計数処理が開始されるものであれば、メダルMの取込態様等は限定されるものではない。
ここで、計数装置190の動作態様を説明すると、まず、受入部140に投入された(受入部140から受け入れた)メダルMが入口センサ190hにて検出されたことに基づいて、回転ディスクモータ190gにより回転ディスク190eの回転が開始され、約2.5秒間にわたり正回転する正回転動作が行われる。そして、約2.5秒間の正回転動作が終了すると、0.5秒間逆回転した後、0.5秒間正回転する正逆回転動作を2回繰り返す連続正逆回転動作を実行する。このように連続正逆回転動作を実行することで、回転ディスク190eの凹部にメダルMが入りやすくなるとともに、凹部に入り込んだメダルMが排出されやすくなるので、メダル詰りが生じにくくなる。また、約2.5秒間にわたる正回転動作を開始してから、約2秒間(0.5秒×4)にわたる連続正逆回転動作が終了するまでの一連の計数動作(取込動作)中に新たにメダルMが入口センサ190hにて検出されたときには、その時点から新たな計数動作が開始されることになり、約2.5秒間の正回転動作が開始される。つまり、正回転動作中に新たにメダルMが入口センサ190hにて検出されたときには、正回転動作が継続して実行されることになる。
計数装置190のコントローラ190aは、メダル撮影カメラ190cにより撮影したメダル画像に基づいて、メダルMの真贋、つまり、正規メダルか不正メダルかを瞬時に判定し、その判定結果であるメダル判定情報を制御ユニット181に送信するとともに、メダルMの流路を流路切替器190dにより切り換えて、正規メダルMは、正規メダルMとして計数されて排出口192に向けて流し、不正メダルMは、不正メダルと計数されて計数装置190にセットされたメダル貯留ボックス194に向けて流すようになっている。つまり、不正メダルは、計数された後に排出口192から排出され遊技島に回収されずにメダル貯留ボックス194内に貯留されるようになっているので、不正メダルが遊技島内を循環して再使用されてしまうことが防止されている。
このように、計数装置190に導入されたメダルMは、その真贋(正規メダルであるか否か)が判定され、かつ計数された後に、遊技島またはメダル貯留ボックス194に排出されるようになっている。また、排出口192から排出されたメダルMは、筐体101の底板に形成された開口(図示略)を介して遊技島内に排出され、該遊技島内に設けられた搬送ベルト等の回収装置(図示略)により該遊技島の端部等に設けられた回収部(図示略)まで搬送されるようになっている。
尚、本実施例の遊技島(図示略)は、メダル貸出機100やスロットマシン1から排出されたメダルMを回収装置(図示略)により回収部(図示略)まで搬送され、該回収部(図示略)にて貯留(保管)されるようになっている。そして、回収部(図示略)に貯留(保管)されているメダルMは、遊技店員等により各メダル貸出機100の貸出メダル貯留部183やスロットマシン1に適宜補給されるようになっているが、図示しない遊技島に設けられたメダル補給装置(図示略)により、回収部に回収されたメダルMを揚送した後、各メダル貸出機100の貸出メダル貯留部183やスロットマシン1に自動補給されるようにしてもよい。
また、後述するように、不正メダルがメダル貯留ボックス194内に所定枚数(例えば、100枚)貯留された場合に、所定のエラー信号が遊技島の島コントローラやホールコンピュータ540等に出力されてエラー報知が行われるようになっており、遊技場の店員等が定期的に確認しなくても、不正メダルを適宜回収することができる。さらに、本実施例では、後述するように、営業終了時にメダル貯留ボックス194に所定量の不正メダルMが貯留されている場合に、その旨を店員に対して通知することができるようになっている。
また、本実施例における不正メダルとは、当該遊技場以外の他の遊技場や通信販売などにて入手して外部から持ち込まれたメダル(偽メダル)のみならず、後述するように、当該遊技場において使用されるメダル(自店メダル)ではあるが、自店において一の島グループ(第1使用領域)で使用するメダルに対し他の島グループ(第2使用領域)で使用するメダルなども不正メダルに含まれる。
例えば、1枚5円の価値を有する第1メダルを使用して遊技を行うスロットマシン1が設置されている第1島グループ(第1使用領域)と、1枚20円の価値を有し第1メダルとは種類が異なる第2メダルを使用して遊技を行うスロットマシン1が設置されている第2島グループ(第2使用領域)と、が設けられている一の遊技場において、例えば、第2島グループ(第2使用領域)において第1メダルを持ち込んで使用する場合、貸出レートが低い第1使用領域にて借り受けた第1メダルを貸出レートが高い第2島グループ(第2使用領域)にて使用することで遊技者は不正に利益を得ることが可能となるため、このような場合、第2島グループ(第2使用領域)において第1メダルが不正メダルとなる(第1島グループ(第1使用領域)においては第2メダルが不正メダルとなる)。
更に、計数装置190に対して正規に使用されるメダルの識別情報、つまり、受け入れたメダルMが対応するスロットマシン1において使用可能な正規メダルMであるか否か、つまり、当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かをそれぞれのメダル貸出機100が判定するための判定用データとして使用するための登録用データを登録する際には、後述するメダル登録モードにおいて、いずれかの計数装置190を選択し該選択した計数装置190に100枚程度の正規メダルを投入してメダルの平均データを取得し、メダル撮影カメラ190cにて撮影させて、正規メダルの画像データ(判定用データ)をメモリ190b(図10参照)に登録させる。そして、計数装置190は、メモリ190bに記憶された正規メダルの画像と判定対象となっているメダルの画像とを比較して真贋(正規メダルであるか否か)を判定するようになっている。尚、前述したように一の遊技場において複数種類のメダル(自店メダル)を異なる島グループ(使用領域)で使用する場合は、各種メダル(自店メダル)をそれぞれ計数装置190に100枚程度投入して計数させることで、各種メダルの画像をメモリ190bに登録させることができるようになっている。
尚、このように一の遊技場(自店)における複数の島グループ(使用領域)それぞれに対応するメダルを登録しておくことで、例えば、所定のメダル貸出機100を第1島グループ(第1使用領域)から第2島グループ(第2使用領域)に移動または第2島グループ(第2使用領域)から第1島グループ(第1使用領域)に移動したり、第1島グループ(第1使用領域)を第2島グループ(第2使用領域)または第2島グループ(第2使用領域)を第1島グループ(第1使用領域)に変更する場合において、その都度、島グループ(使用領域)に対応するメダルMの種類を登録しなくても、既に登録されているメダルのいずれかを正規メダルとして設定するだけで済む。
また、メダル登録モードへの移行は、メダル貸出機100の外部側からは不能とされ、後述するように、メダル管理コンピュータ550などの上位装置にて指定しない限りメダル貸出機100を登録モードに移行できないので、第3者等が不正にメダル登録モードに移行して、例えば、不正メダルを登録することができないようになっている。
また、1台のメダル貸出機100の計数装置190において登録した正規メダルの画像データをメダル管理コンピュータ550に送信し、これらの画像情報を、メダル管理コンピュータ550を介して他の複数のメダル貸出機100に送信することで、各メダル貸出機100の計数装置190に正規メダルの画像データを登録させることができるようになっている。このようにすることで、遊技場に多数のメダル貸出機100が設置されている場合において、各メダル貸出機100にて前述したメダル登録処理を行わずに済むため、正規メダルの画像データの登録作業が容易に行うことができる。更に、メダル管理コンピュータ550において、正規メダルの設定を適宜変更することもできる(遊技媒体種別設定手段)ようになっている。
尚、計数装置190のコントローラ190aは、メモリ190bに記憶された正規メダルの画像と判定対象となっているメダルの画像とを比較する際に、メダルの表面に施された装飾や文字等に基づく各種特徴を抽出し、該抽出した各種特徴量の一致状況に基づいて類似度を算出する。これら各種特徴量に基づいて、それぞれの差分和、平均比率、または比率和などを類似度として求める。この類似度の値が所定の閾値以上ならば、正規メダルとして判定する。また、各種特徴には、メダルの直径等の情報も含まれており、大きさが異なるメダル(例えば、φ25のメダルとφ30のメダル)についても比較して識別できるようになっている。
図5に示すように、計数口191の前辺には、正面視上向きコ字形をなす導入部材193が設けられており、後述するように受入部140にて受け入れて落下してきたメダルMを、計数口191に導入する。
また、筐体101における制御ユニット181の背面には、筐体101内に設けられた各種装置に電力を供給するための電源ユニット198が、筐体101の背面から突出するように設けられている。
図2に示すように、遊技者がスロットマシン1にて遊技を行う場合、紙幣挿入口110に紙幣を挿入することで、貸出メダル貯留部183に貯留されているメダルMのうち1000円分のメダルM(例えば、50枚)が払出装置182から排出され、ノズル150を介してスロットマシン1の下皿5に払い出され、これを使用して対応するスロットマシン1にて遊技を行うことができる。また、高額紙幣(2000円、5000円、10000円)が挿入された場合は、受付け中のビジターカードがなければ、1000円分のメダルMが払い出され、残額は新たに発行されるビジターカードに記録され、受付け中のビジターカードまたは会員カードがある場合には、該受付け金額が受付け中のビジターカードまたは会員カードの残額に加算更新される。また、受付け中のビジターカードまたは会員カードに1000円分以上のカード残額がある場合は、貸出ボタン116を押圧することで1000円分のメダルM(例えば、50枚)が払出装置182から払い出され、残額が減算更新される。また、受付け中の会員カードに所定数以上の貯蓄メダルがある場合には、暗証番号による認証がOKであることを条件に、再プレイボタン121を押圧することで1000円分のメダルM(例えば、50枚)が払出装置182から払い出され、貯蓄メダル数が減算更新される。
また、遊技者がスロットマシン1にて遊技を行った結果メダルMを獲得した場合、下皿5に払い出された獲得メダルを手やメダル収容箱(図示略)を利用して受入部140に投入することで、受け入れたメダルMは導入経路カバー141内を落下した後、計数装置190の導入部である計数口191に導入される。そして、計数装置190内に導入されたメダルMが該計数装置190に設けられた入口センサ190hにより検出されたことに基づいて、回転ディスク190eが駆動して導入されたメダル枚数が計数装置190内部に取り込まれて計数され、該計数されたメダル枚数が受付け中の会員カードやビジターカードから特定される持ちメダル数に加算更新されるとともに、該計数されたメダルMは排出口192から遊技島(図示略)内に排出される。
尚、本実施例では、計数装置190に設けられた入口センサ190hによりメダルMが検出されたことに基づいて計数が開始されるようになっていたが、例えば、開閉板102の前面に遊技者が操作可能な計数ボタン等を設け、該計数ボタンが操作されたことに基づいて計数が開始されるようにしてもよい。
遊技者が遊技を終了する場合、遊技者は返却ボタン114を操作して、受付け中の会員カードやビジターカード(現金の投入によって発行されたビジターカードを含む)を返却させる。遊技にて獲得して計数済みのメダル数(持ちメダル数)がある場合には、返却する会員カードまたはビジターカードのカードIDと持ちメダル数とを含む持ちメダル数更新要求がメダル管理コンピュータ550に送信されて、該会員カードまたはビジターカードのカードIDに対応する持ちメダル数に、メダル数更新要求に含まれる持ちメダル数が加算更新されるため、遊技場のカウンタ等において、会員カードまたはビジターカードから持ちメダル数を特定して、該持ちメダル数に相当する景品等に交換、または別のスロットマシン1での遊技に使用することができる。また、プリペイド残額がある場合には、遊技場に設置されている精算機(図示略)等にてプリペイド残額を精算することができる。
このように、本実施例のメダル貸出機100にあっては、対応するスロットマシン1にて遊技を開始する際にメダルMの貸出を実行するだけでなく、遊技の終了時に精算を実行することができるため、遊技者はスロットマシン1から移動することなく、遊技の開始及び精算を行うことができる。
次に、図4〜図9に基づいて、開閉板102に設けられた各種部材の詳細な構造について説明する。
開閉板102は、図4及び図5に示すように、前面板102aと、該前面板102aの左右側辺から後側に屈曲形成された屈曲片102b,102cと、から平面視後向きコ字形に形成され、筐体101の前面下部に形成される開口を閉塞したときに、左右の屈曲片102b,102cが筐体101の左右側板の前端内側に嵌合されるようになっている。また、本実施例では、屈曲片102b,102cの上下に設けられた係止溝103a〜103dを筐体101の側板内面に突設された係止ピン104a〜104dに係止することで閉鎖位置に取り付けられている。
尚、開閉板102は、貸出メダル貯留部183及び計数装置190の前面側、つまり、筐体101の前面開口におけるメダル補給扉130よりも下側を被覆可能に構成され、その上側は、紙幣識別ユニット180及び制御ユニット181の前面によりメダル貸出機100の前面の一部が構成されている。
開閉板102における導入部材193に対応する高さ位置には、横長長方形状の導入口142が左右方向の略中央位置に形成されている。また、導入口142の上方位置には、横長長方形状をなし、ノズル150を挿通可能な大きさを有する後挿通孔143bが形成されている。また、背面左右側上下位置には、長孔105が形成されるとともに、該長孔105の背面には視縦長長方形状の係止筒105a〜105dがそれぞれ突設されている。
導入経路カバー141は、正面視縦長長方形状の前面板141aと、前面板141aの左右側辺から背面側に屈曲される側板141b,141b’と、前面板141aの下端から下方に向けて後側に傾斜する傾斜板141c(第2底面部)と、左右の側板141b,141b’の下端から下方に向けて中央側に傾斜する傾斜板141dと、から背面及び上面が開口する縦長箱状に形成され、導入口142から上方に向けて延設されている。下部は、導入口142に向けて漸次背面中央側に向けて傾斜するように形成されている。尚、本実施例では、左右の側板141b,141b’の内面が導入経路の内側を形成する壁面のうち対向する2つの側壁面を構成している。
また、傾斜板141cの上方位置には、この傾斜板141cから所定寸法離間して重畳配置された傾斜板141c’(第1底面部)が設けられている。これら2枚の傾斜板141c,141c’により、導入経路カバー141の底部を形成している。尚、上方側の傾斜板141c’は、下方側の傾斜板141cよりも計数装置190に向かって延設されている。そして、後述するように、これらの傾斜板141c,141c’には、打抜き加工により貫通された複数の小径のパンチング穴148,148’(貫通孔)が形成されている。尚、各パンチング穴148,148’の直径は、メダルMの直径2Rよりも小さい直径に形成されている。
側板141b,141b’の後端における長孔105に対応する位置には、外向きの係止爪144a〜144dが突設されており、これら係止爪144a〜144dを長孔105の前面側から挿入することで係止筒105a〜105dの後端に係止され、導入経路カバー141が開閉板102の前面に取り付けられる。取り付けられた状態において、傾斜板141c’の後端は導入口142を挿通して背面側に突出し、導入部材193の上方に後端が重なるように配置される。このように係止爪144a〜144dは開閉板102の背面で係止されていることで、開閉板102を開放しない限り導入経路カバー141を開閉板102から取り外すことはできないため、導入経路カバー141を取り外して導入口142から計数装置190に不正にアクセスすることが防止されている。
このように、導入経路カバー141が開閉板102の前面に取り付けられることで、導入経路カバー141の背面開口が開閉板102により閉鎖され、受入部140にて受け入れたメダルMを計数装置190の導入口142に導入させる上下方向に延びるメダルMの導入経路K(図6参照)が構成される。
また、前面板141aにおける後挿通孔143bに対応する位置のやや下方位置には、後挿通孔143bと略同形の前挿通孔143aが形成されており、ノズル150を挿通可能としている。尚、このノズル150を挿通するための前挿通孔143a及び後挿通孔143bは、導入経路Kにおける左右幅方向の一端側(例えば右側)に形成され、ノズル150の他端(左端)側にのみ幅狭経路が形成されている。
ノズル150は、払出装置182の前面から後挿通孔143b及び前挿通孔143aを挿通する基部151と、該基部151に連設され前挿通孔143aから遊技者側に向けて突出するように延設される突出部152と、を含み、基部151は変形不能に形成され、突出部152は該基部151に対し少なくともスロットマシン1側に変形可能に形成されている。
このように、導入経路カバー141内を挿通する基部151は変形不能であることで、メダルMの落下を妨げることがないとともに、突出部152はスロットマシン1側に変形させることができることで、払い出されたメダルMをスロットマシン1に直接誘導させることが可能となるため、使い勝手が向上する。このように、受入部140の間口140aに投入されたメダルMは、受入部140により導入経路カバー141内に誘導され、導入経路カバー141及び開閉板102からなる導入経路K内を下方に向けて落下していく。
次に、遊技者により投入されたメダルMを受け入れる受入部140について詳述する。図4に示すように、この受入部140は、導入経路カバー141の上端に設けられて上方に開口するようになっている。また、受入部140は、前述した導入経路カバー141を構成する前面板141aと、この前面板141aの側辺に設けられる側板141b,141b’と、導入経路カバー141が取り付けられる開閉板102と、により形成されている。
受入部140には、メダルMの受け入れを可能とする開放状態とメダルMの受け入れを不可能とする閉鎖状態とに開閉可能に設けられた蓋部材160(蓋体)が設けられている。そして、蓋部材160は、受入部140の開口140’を閉鎖する略板状をなす蓋板160a(主蓋部)と、この蓋板160aの左右両側辺に設けられる蓋部材側板160b,160b’(蓋部側壁部)と、を有している。尚、蓋部材160における左右の蓋部材側板160b,160b’は、受入部140における左右の側板141b,141b’の内側に重畳及び接触して配置されている。尚、本実施例では、導入経路カバー141の上端に形成される開口が受入部140の開口となっている。
また、蓋部材160の左右の蓋部材側板160b,160b’は、導入経路カバー141における左右の側板141b,141b’の前部側に設けられた左右方向を向く枢軸孔149に対して枢支される枢軸161を有しており、この枢軸161を軸心として蓋部材160が前後方向に回動可能に取り付けられている。そして、蓋部材160は、枢軸161を軸心として回動されることで、受入部140を開放する開放位置と(図6中実線位置参照)、受入部140を閉鎖する閉鎖位置と(図6中2点鎖線位置参照)で変位(回動)可能となっている。尚、蓋部材160は、開放位置において蓋板160aの前面側が前面板141aの上端縁に当接されることで、所定の開放角度に維持されるようになっている。
また、図4に示すように、開閉板102における受入部140の開口近傍の部位及び蓋部材160の内面側(開放状態における上方側)の部位には、それ以外の部位である導入経路カバー141における受入部140の開口140’近傍の外周面(周囲部)及び開閉板102における受入部140の近傍部位(周囲部)の色彩よりも明度が高い色彩に着色された高明度部109,109’(図中網点領域参照)が設けられている。
尚、本実施例では、導入経路カバー141における受入部140の開口近傍の外周面(周囲部)及び開閉板102における受入部140の近傍部位(周囲部)は、黒色に着色されているとともに、高明度部109,109’は、白色または灰色等の明度の高い色彩に着色されている。このように高明度部109,109’を設けることで、スロットマシン1が設置される遊技場内の照明が暗くても、遊技者は高明度部109,109’を頼りにメダルMを受入部140に投入することができる。
尚、本実施例では、高明度部109,109’が白色または灰色に着色されているが、高明度部の色彩は、白色または灰色に限らず、導入経路カバー141及び開閉板102におけるその他の部位の色彩よりも明度が高ければ、その他の色彩を用いてもよいし、照明が暗くても、視認し易い蛍光色等であってもよい。
また、開閉板102における受入部140の間口140aに対応する位置、つまり受入部140の開口の入り側には、計数装置190にてメダルMが計数された際に発光する発光部165が設けられている。尚、この発光部165は、開閉板102に設けられた横長長方形状の開口から前面側に露呈している。図5に示すように、計数装置190の前部には、メダルMが計数された際に発光するLEDユニット190fが設けられ、開閉板102の背面側には、計数装置190のLEDユニット190fの発光を受光する受光部168が設けられている。また、受光部168には、導入された光を発光部165に導光する装飾用の光ファイバ167が接続され、この光ファイバ167が開閉板102の背面に沿って上方に延設されて発光部165に接続されている。
このように発光部165を設けることで、メダルMが計数装置190で計数されていることを遊技者に知らせることができる。また、対応するスロットマシン1にてメダルMが払い出されていることを発光により周囲の遊技者に知らせることができるので、演出効果を高めることができるとともに、周囲の遊技者の視線を集めることで、不正なメダル(贋メダル)等が受入部140に投入されることを抑止できる。
また、LEDユニット190fを計数装置190に設けて、光ファイバ167によって発光部165までLEDユニット190fの発光を発光部165まで導くことで、計数装置190と開閉板102との間の配線を不要にできるので、発光部165に直接LEDランプを設けることと比較して、構造を簡略化することができ、開閉板102の着脱作業も容易となる。
また、蓋部材160を閉鎖状態にすると、発光部165が蓋部材160により隠蔽されるようになっている。尚、前述した高明度部109,109’も蓋部材160により隠蔽されるようになっている。このようにすることで、受入部140を使用しないとき、つまり計数装置190を使用しないときには、発光部165及び高明度部109,109’を蓋部材160により保護することができ、発光部165及び高明度部109,109’が汚れたり埃が付着したりすることを防止できる。更に、高明度部109,109’が隠蔽されて受入部140が目立たないようにできる。また、例えば、メダル貸出機100の移動作業や設置作業の際に蓋部材160を閉鎖状態とすることで、作業中に発光部165に他の部材が当たって破損したり疵ついたりすることを防止でき、更に、高明度部109,109’を構成する塗料等に疵や汚れが着いて見栄えが悪くなることを防止できる。
図7に示すように、導入経路カバー141の底部には、前述したように、下方側の傾斜板141c(第2底面部)と、この傾斜板141cから所定寸法離間して重畳配置された上方側の傾斜板141c’(第1底面部)と、が設けられている。そして、前述したように、傾斜板141c,141c’に複数の小径のパンチング穴148,148’(貫通孔)が形成されていることで、受入部140から遊技者が所持する飲料等の液体等が投入された場合に、導入経路カバー141の底部に到達した液体が傾斜板141c,141c’のパンチング穴148,148’から外部に流出するようになり、計数装置190に液体が入り込むことを防止できる。
また、上方側の傾斜板141c’には、前部側の領域にパンチング穴148’が設けられ、下方側の傾斜板141cには、後部側の領域にパンチング穴148が設けられている。そして、これら各傾斜板141c,141c’においてパンチング穴148,148’が形成された領域が上下に重ならないようになっていることで、各傾斜板141c,141c’のパンチング穴148,148’が上下(鉛直方向)に重ならないように配置されている。このようにすることで、遊技者が、傾斜板141cのパンチング穴148から棒状部材または針金等の線状部材を計数装置190に向かって挿入しようとしても、これらの部材の挿入を阻止することができる。
尚、本実施例では、各傾斜板141c,141c’のパンチング穴148,148’が形成される領域が前後方向にずれて設けられているが、各傾斜板141c,141c’のパンチング穴148,148’が形成される領域が左右方向にずれて設けられていてもよいし、各傾斜板141c,141c’のパンチング穴148,148’が形成される領域が前後または左右方向に交互に設けられることで、棒状部材または線状部材の挿入を阻止するようにしてもよい。
尚、本実施例では、各傾斜板141c,141c’のパンチング穴148,148’が形成されているが、本発明における第1及び第2底面部の貫通孔は、パンチング穴148,148’に限らず、スリット状の貫通孔であってもよいし、各傾斜板141c,141c’を網状または格子状に形成した略板部材として、これら網状または格子状に形成される通過孔であってもよい。
以上説明したように、本発明の実施例としてのメダル貸出機100(遊技用装置)にあっては、受入部140の開口を閉鎖状態とすることで、受入部140の開口に遊技者が間違ってメダルM(遊技媒体)を投入してしまったり、故意にゴミ等を投入することを防止できる。また、遊技店において計数装置190を用いる運用形態から計数装置190を用いない運用形態に変更する場合、受入部140の開口140’を閉鎖状態とするだけで、メダル貸出機100の入れ替え等を行うことなくメダルMの投入を防止できるとともに、蓋部材160が容易に開放状態とされることを防止できる。尚、本発明では、蓋部材160が開放状態とされることを完全に防止できるものでなくてもよく、少なくとも蓋部材160が開放され難くなったり、蓋部材160の開放に時間が掛かったりするようになればよい。
尚、遊技店において計数装置190を用いる運用形態から計数装置190を用いない運用形態に変更する場合とは、例えば、メダル貸出機100を設置した後に、メダル貯留箱(いわゆるドル箱)を用いる営業形態に変更した場合や、特定のメダル貸出機100が故障して一時的に使用中止する場合などが考えられる。
また導入経路カバー141の底部は、複数の小径な貫通孔としてのパンチング穴148,148’が形成された第1底面部としての傾斜板141c’及び該傾斜板141c’の下方に重畳するように配置される第2底面部としての傾斜板141cとを有してなり、傾斜板141cと傾斜板141c’とは、傾斜板141c’のパンチング穴148’と傾斜板141cのパンチング穴148との位置をずらして配設されることで、開口140’に液体等が投入された場合に、液体がパンチング穴148,148’から流出するようになり、計数装置190に液体が入り込むことを防止できる。また、パンチング穴148,148’から針金等の不正部材を計数装置190に向けて挿入しようとしても、パンチング穴148,148’が互い違いに配置されているので、不正部材の挿入を阻止することができる。
また、受入部140の開口140’の入り側には、計数装置190がメダルMを計数したときに発光する発光部165が設けられていることで、メダルMが計数装置190で計数されていることを遊技者に知らせることができる。また、対応するスロットマシン1にてメダルMが多量に払い出されていることを発光により周囲の遊技者に知らせることができるので、演出効果を高めることができるとともに、周囲の遊技者の視線を集めることで、不正なメダルM等が開口140’に投入されることを抑止できる。
また、発光部165は、蓋部材160が閉鎖状態のときに当該蓋部材160により隠蔽されることで、発光部165を蓋部材160により保護することができる。
また、本実施例では、受入部140を閉鎖する蓋部材160において、受入部140の開口140’を閉鎖する蓋板160aが略板状となっているが、蓋部材160の蓋板160aは略板状に限らず、メダルMの通過を不可能または困難にするものであればどのような態様であってもよく、例えば、蓋板160aを網状または格子状に形成した部材としてもよい。
また、本実施例では、蓋部材160が受入部140内に向かって折り畳まれるようにして閉鎖状態となるため、開放状態では、受入部140から蓋部材160が前方へ突出されることなく、かつ開放状態で略漏斗状をなす間口140aを、閉鎖状態では、無くすことができるようになり、この間口140aに遊技者が間違ってメダルM(遊技媒体)を投入したり、故意にゴミ等を投入することを防止できる。
また、計数装置190を貸出メダル貯留部183の上方位置に配置する必要がないので、貸出メダル貯留部183の貯留スペースを十分に確保することができるばかりか、貸出メダル貯留部183に貯留されたメダルMをノズル150まで揚送する必要もないので、装置が大掛かりになることもない。
また、本実施例においては、図1に示すように、受入部140は、隣接配置されるスロットマシン1のゲームを進行するために操作される遊技用操作部としてのメダル投入部4、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8Rと略同高さ位置に配設されているため、メダルMを投入する際に遊技者に違和感を与えないばかりか、ゲームの操作を行いながらでもメダルMを投入しやすくなる。
また、受入部140がノズル150よりも上方位置に配設されることで、計数装置190への導入口142からの距離が長くなるため、導入口142から手や異物等を挿入したとしても、導入口142から計数装置190にアプローチすることが困難となるため、不正な計数行為等を抑制できるばかりか、誤って手指を計数装置190内に挿入して怪我する危険性を回避できる。
また、スロットマシン1は、筐体1aと、該筐体1aの左側辺を中心として開閉可能に設けられた前面扉1bと、から構成され、受入部140は、左右方向を向く枢軸161を中心として回動可能に設けられていることで、受入部140を回動させることで、上方に折り畳んで退避させることができるため、前面扉1bの開放時に干渉することを防止できる。
図10は、本実施例のメダル貸出機100の構成を示すブロック図である。本実施例の制御ユニット181は、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)181a(以下、CPU181aと言う)と、カードリーダライタ187に受付け中のビジターカードや会員カードの(会員)カードID並びにプリペイド残額や、持ちメダル数、貯蓄メダル数、来店ポイント数、対応するスロットマシン1の台データ、遊技中の会員の遊技情報等の各種のデータを記憶可能なRAM181bと、CPU181aが実行する制御プログラムや、当該メダル貸出機100の装置IDを含む設定情報を書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるROM181cと、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)181dとを含み、RAM181bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。また、制御ユニット181は、通信部184並びに前述したHUB70を介して各種コンピュータとの双方向のデータ通信が可能とされている。
また、制御ユニット181には、前述した紙幣識別ユニット180と、状態報知ランプ111と、カードリーダライタ187と、顔画像撮影カメラ188と、払出装置182と、開閉板102の開放を検出する扉開放センサ170と、後述するメダル情報の総メダル貯留数、自店メダル貯留数、偽メダル貯留数、無効メダル貯留数の値をリセットするためのリセットスイッチ186とが接続されている。このリセットスイッチ186は、筐体101の内部に設けられ、筐体101の前面下部の開閉板102(図2参照)を開放した場合に操作できる。
この開閉板102(図2参照)の上端には、開閉板鍵106が設けられ、この開閉板鍵106により施錠することで、開閉板102がメダル貸出機100の前面側に取り外し不能に取り付けられる。尚、遊技場の店員等が携帯する所定の鍵(図示略)を開閉板鍵106に差し込まない限り、開閉板102を取り外せないようになっている。そして、開閉板102が開放されたときには、扉開放センサ170により該開閉板102が開放されたことが検出されるようになっている。また、リセットスイッチ186は、店員が後述するメダル貯留ボックス194を空にしたときに、押圧操作されるようになっている。
また、制御ユニット181には、メダル補給扉130の開放を検出する補給扉センサ136と、赤外線通信部315を成す赤外線通信モジュール等の電子部品とが接続されている。
また、制御ユニット181には、貸出操作基板189が接続されており、この貸出操作基板189には、前述したカード残高表示部115に対応するカード残高表示器115’と、貸出ボタン116に対応する貸出ボタンスイッチ116’と、返却ボタン114に対応する返却ボタンスイッチ114’と、入金可ランプ113と、メダル貸出ランプ117と、メダル切れランプ118と、が設けられている。
また、制御ユニット181には、再プレイ操作基板185が接続されており、この再プレイ操作基板185には、前述した暗証番号表示部119に対応する暗証番号表示器119’と、テンキー120に対応するテンキースイッチ120’と、再プレイボタン121に対応する再プレイボタンスイッチ121’と、が設けられている。
また、制御ユニット181は、当該メダル貸出機100の下部位置に設けられている計数装置190に接続され、該計数装置190による各計数信号が入力可能とされている。この計数装置190からの計数信号の入力に応じて、後述する各種テーブルの更新を行うようになっている。この計数装置190には、前述したメダル撮影カメラ190cや、流路切替器190dが設けられるとともに、発光部165に対応するLEDユニット190fが設けられている。さらに計数装置190には、メダル撮影カメラ190cで撮影したメダル画像等を一時的に記憶するメモリ190bや、これらのデバイスを制御し、かつメダルMの真贋を判定するコントローラ190aが設けられている。
本実施例のRAM181bに記憶されているカードテーブルには、図11(A)に示すように、カードリーダライタ187に挿入されたビジターカードや会員カードから読み出した(会員)カードIDと、会員ID(会員カードのみ)と、暗証番号(会員カードのみ)と、(会員)カードID並びにプリペイド残額データに基づくプリペイド残額と、カードIDから特定される持ちメダル数と、(会員)カードIDと会員IDから特定される貯蓄メダル数(会員のみ)と、会員IDから特定される来店ポイント数(会員のみ)と、が記憶される。尚、本実施例では、会員カードのみ暗証番号を設定できるようになっているが、ビジターカードにおいても暗証番号(例えば、1営業日限りまたは1回限り有効な暗証番号など)を設定できるようにし、該暗証番号を入力することで持ちメダル数を用いて再プレイできるようにしてもよい。
また、RAM181bに記憶されているカード受付け中遊技情報には、図11(B)に示すように、カードリーダライタ187に会員カードまたはビジターカードが挿入された時点からの遊技情報、つまり、該挿入された会員カードまたビジターカードを所持する遊技者の遊技に関する遊技情報が集計される。
具体的には、遊技者が遊技を開始した開始時間(カードの受付け時刻)と、遊技者が遊技を終了した終了時間(カードの返却時刻)と、遊技者の遊技時間と、遊技者のカードを受付けてから使用した持ちメダル数を示す使用持ちメダル数と、遊技者のカードを受付けてから再プレイに使用した再プレイメダル数(会員のみ)と、遊技者のカードを受付けてから計数装置190に投入されたメダルが不正メダルとして判定された場合にその不正メダルと判定された累積数を示す累積不正メダル数と、が記憶され、対応するスロットマシン1で遊技中の遊技者が遊技を開始してからの遊技情報を把握できるようになっている。
また、RAM181b(記憶手段)に記憶されているメダル情報には、図11(C)に示すように、払出装置182から本日に払い出されたメダルの総数である払出総メダル数と、計数装置190に本日に投入されたメダルの総数である計数総メダル数(計数遊技媒体数)と、計数装置190にて不正メダルであると判定されたメダルの総数である総不正メダル数と、計数装置190にて不正メダルであると判定されてメダル貯留ボックス194に貯留されたメダルの総数である総メダル貯留数と、総メダル貯留数のうち自店の他の使用領域で用いられるメダルである自店メダルの貯留数を示す自店メダル貯留数と、総メダル貯留数のうち他店等の外部から持ち込まれたメダルである偽メダルの貯留数を示す偽メダル貯留数と、後述するように、遊技場の営業期間が終了した後に計数装置190にて無効メダルとして計数された総無効メダル数と、が記憶される。総無効メダル数とは、営業期間が終了した後にスロットマシン1のクレジットに残存するメダルや床等に落ちているメダル等、遊技者が獲得した持ちメダルとして扱われない無効メダルが受入部140に投入され計数装置190にて計数されたメダル数を示す。
また、RAM181bには、図11(D)に示すように、計数装置190に投入されたメダルが連続して不正メダルであると判定された場合に、1が加算更新(インクリメント)される連続不正メダルカウンタが設定されている。
次に、本実施例のカード管理コンピュータ500について、図12に基づき説明する。まず、本実施例に用いたカード管理コンピュータ500は、図12に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス501に、該カード管理コンピュータ500が実行する各種処理を行うCPU502、ワークメモリ等として使用されるRAM503、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC504、ハードディスク等からなる記憶装置505、キーボードやマウス等の入力装置506、各種の画面を表示出力する表示装置507、各種情報をプリント出力するプリンタ508、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたメダル貸出機100(制御ユニット181)やカード発行・入金機等の各装置とのデータ通信を行う通信部509、カード会社に設置された管理サーバ82とのデータ通信を行うデジタルサービスユニット(DSU)510が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置505には、カード管理コンピュータ500において実行される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードに残存するプリペイド残額を管理するための会員カードテーブル(図13(A)参照)と、ビジターカードに残存するプリペイド残額を管理するためのビジターカードテーブル(図13(B)参照)と、が記憶されている。
会員カードテーブルには、図13(A)に示すように、各会員カードを個々に識別可能な会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者の会員IDと、プリペイド残額と、当該会員カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、プリペイド残額や当該会員カードの使用可否を特定できるようになっている。
また、ビジターカードテーブルには、図13(B)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの状況(利用中であるか保管中であるか)と、当該プリペイドカードが発行された最新の日時である最新発行日時と、プリペイド残額と、当該カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、プリペイド残額や当該ビジターカードの使用可否、並びに最新発行日時を特定できるようになっている。
本実施例のカード管理コンピュータ500のCPU502は、メダル貸出機100における会員カードまたはビジターカードの受付けに応じて各メダル貸出機100から送信される、該メダル貸出機100の装置ID並びに該受付けた会員カードまたはビジターカードから読み出した(会員)カードID並びにプリペイド残額を含むカード受付け通知の受信に応じて、該会員カードまたはビジターカードの使用の可否を判定してメダル貸出機100に返信するカード受付け処理を実行する。
また、本実施例のカード管理コンピュータ500のCPU502は、メダル貸出機100における貸出処理の実行に伴い送信される貸出完了通知の受信に応じて、該受信した貸出完了通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から、該貸出完了通知に含まれる税込使用額を減算更新する減算更新処理を行う。
また、本実施例のカード管理コンピュータ500のCPU502は、メダル貸出機100或いはカード発行・入金機における発行・入金処理の実行に伴い送信されるカード入金通知の受信に応じて、該受信したカード入金通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に、該カード入金通知に含まれる入金金額を加算更新する入金更新処理を行う。
次に、本実施例のメダル管理コンピュータ550について、図14に基づき説明する。まず、本実施例に用いたメダル管理コンピュータ550は、図14に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス551に、該メダル管理コンピュータ550が実行する各種処理を行う中央演算処理装置(CPU)552(以下、CPU552と言う)、ワークメモリ等として使用されるRAM553、時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)554、ハードディスク等からなる記憶装置555、キーボードやマウス等の入力装置556、各種の画面を表示出力する表示装置557、各種情報をプリント出力するプリンタ558、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたメダル貸出機100とのデータ通信を行う通信部559が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置555には、メダル管理コンピュータ550において実行される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードを所持する会員遊技者が所有するメダル数であって営業当日において当該会員遊技者により獲得された持ちメダル数、並びに営業当日前に当該会員遊技者により獲得された貯蓄メダル数を管理するための会員貯蓄管理テーブル(図15(A)参照)と、ビジターカードに対応付けて記憶されている該ビジターカードを所持する遊技者により営業当日において獲得された持ちメダル数を管理するためのビジター貯蓄管理テーブル(図15(B)参照)と、遊技場内の各メダル貸出機100におけるその時点の総不正メダル数等と各メダル貸出機100に受付け中のカードとを管理するためのユニット管理テーブル(図16参照)と、会員カードを所有する会員遊技者に関する会員情報が格納される会員情報テーブル(図17(A)参照)と、会員遊技者を特定可能な会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技情報を含む遊技履歴が格納される会員別遊技履歴テーブル(図17(B)参照)と、が記憶されている。
会員貯蓄管理テーブルには、図15(A)に示すように、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報である会員IDと、当該会員遊技者がその営業当日において獲得した獲得メダル数の合計であって遊技や景品交換に未使用のメダル数である持ちメダル数と、当該会員遊技者がその営業当日前において獲得した獲得メダル数の合計であって遊技や景品交換に未使用のメダル数である貯蓄メダル数とが記憶されており、会員カードに記憶されているカードID若しくは会員IDから、当該会員遊技者が所有する持ちメダル数や貯蓄メダル数を特定できるようになっている。
尚、会員貯蓄管理テーブルに管理されている持ちメダル数は、その営業当日のみ持ちメダル数として管理されており、営業終了後の締め処理において会員貯蓄管理テーブルに存在する持ちメダル数は、貯蓄メダル数に加算更新された後、全てリセットされる。
また、ビジター貯蓄管理テーブルには、図15(B)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの最新発行日時と、該ビジターカードを所持する遊技者がその営業当日において獲得した獲得メダル数の合計であって遊技や景品交換に未使用のメダル数である持ちメダル数とが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、当該遊技者が所有する持ちメダル数を特定できるようになっている。
尚、ビジター貯蓄管理テーブルに管理されている持ちメダル数は、その営業当日のみ有効とされており、営業終了後の締め処理においてビジター貯蓄管理テーブルに存在する持ちメダル数が全てリセットされることにより、無効化される。
ユニット管理テーブルには、図16に示すように、遊技場内に設置された各メダル貸出機100に固有に付与された装置IDに対応付けて、メダル貸出機100のローカルIPアドレスが格納されるローカルIPと、当該メダル貸出機100が設置されている遊技島の島番号が格納される設置島と、当該メダル貸出機100がカードの受付け中であるか待機中であるかが格納される状況と、当該メダル貸出機100が対応するスロットマシン1の台番号が格納される対応台番号と、受付け中の会員カードまたはビジターカードのカードIDが格納される受付IDと、その時点における各メダル貸出機100にて計数された総不正メダル数と、各メダル貸出機100に貯留されるメダルの総メダル貯留数と、自店メダル貯留数と、偽メダル貯留数と、無効メダルとして計数された総無効メダル数と、が記憶されており、これらメダル関連情報は、メダル管理コンピュータ550にて実行される後述の計数処理において定期的に各メダル貸出機100から送信されることで、最新のメダル関連情報が管理されるようになっている。
会員情報テーブルには、図17(A)に示すように、会員カードを所持する会員遊技者の会員IDに対応付けて、本人確認のための暗証番号と、会員カードの受付けに応じて一日に1回所定の来店ポイントが加算更新される来店ポイントと、来店状況等に基づくランクと、会員の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所、電子メールアドレスからなる会員属性情報(個人情報)とが登録されている。
また、会員別遊技履歴テーブルには、図17(B)に示すように、会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技履歴、具体的には、来店日、遊技を行ったスロットマシン1の台番号、機種名、遊技開始時間(時刻)、遊技終了時間(時刻)、遊技開始から終了までの間の遊技時間、再プレイメダル数、使用持ちメダル数、計数メダル数からなる遊技履歴が格納されている。会員別遊技履歴テーブルの来店日には、RTC554から出力されるカレンダ情報に基づく当該遊技履歴の記憶時点の年月日が格納されるとともに、遊技開始時間、遊技終了時間、遊技時間の遊技履歴は、カードの返却時にメダル貸出機100から送信される会員遊技履歴データに基づいて記憶される。
ここで、本実施例のメダル管理コンピュータ550にて実行可能な不正メダル関係の設定について、図18に基づいて説明すると、本実施例のメダル管理コンピュータ550では、遊技場内のメダル貸出機100にて実行される不正メダル検出時の報知や動作条件に関する各種設定が、図18に示す不正メダル関係設定画面(閾値設定手段)において可能とされている。
本実施例の不正メダル関係設定画面には、図18に示すように、画面上部に、「台単位設定」及び「島単位設定」の設定項目が設けられており、該不正メダル関係設定画面において設定対象とするスロットマシン1を、台単位または島単位で指定できるようになっている。尚、ここでは設定の対象とするスロットマシン1を台単位または島単位にて設定することで、以下の設定内容が指定したスロットマシン1に対応するメダル貸出機100に設定されるようになっているが、設定の対象とするメダル貸出機100の装置IDを台単位または島単位で指定できるようにしてもよい。
例えば、「台単位設定」を用いれば、設定対象とするスロットマシン1を1台ずつ台番号にて指定することができ、「島単位設定」を用いれば、設定対象とするスロットマシン1を複数台ずつ島番号で指定することができる。尚、「島単位設定」を用いれば、1枚5円の価値を有するメダルにて遊技を実行可能な第1島グループ(第1使用領域)や、1枚20円の価値を有するメダルにて遊技を実行可能な第2島グループ(第2使用領域)などを遊技島毎に指定できるようになっている。尚、「島単位設定」においては、一の遊技島の一面に設置されている複数のスロットマシン1と反対面に設置されている複数のスロットマシン1とを個別に設定できるように島単位が区分けされている。
また、不正メダル関係設定画面に設けられた「不正メダル検出報知条件」の項目には、各メダル貸出機100において、計数装置190に投入されたメダルが不正メダルと判定されたときに、報知を行う条件である「総不正メダル数」、「累積不正メダル数」、「連続不正メダル検出回数」を設定するための選択入力部が設けられている。
また、「不正メダル検出報知条件」の項目において、「総不正メダル数」の選択入力部では、遊技場の営業開始の時点から計数装置190にて不正メダルとして判定されたメダルの総数、つまり前述したメダル情報の総不正メダル数(図11(C)参照)が、所定枚数(本実施例では10枚)になった時点で報知を行うように設定できる。
また、「不正メダル検出報知条件」の項目において、「累積不正メダル数」の選択入力部では、遊技者が会員カードまたはビジターカードをメダル貸出機100に挿入した時点からから計数装置190にて不正メダルとして判定されたメダルの総数、つまり前述したカード受付け中遊技情報の累積不正メダル数(図11(B)参照)が、所定枚数(本実施例では10枚)になった時点で報知を行うように設定できる。
また、「不正メダル検出報知条件」の項目において、「連続不正メダル検出回数」の選択入力部では、計数装置190にて連続して不正メダルとして判定された回数、つまり前述したカウンタ情報の連続不正メダルカウンタ(図11(D)参照)が、所定回数になった時点(本実施例では不正メダルが3回連続して検出された時点)で報知を行うように設定できる。
このように、「総不正メダル数」、「累積不正メダル数」、「連続不正メダル検出回数」を設定しておくことで、メダル貸出機100の払出装置182から払い出されたメダルまたはスロットマシン1に投入され遊技を行った結果払い出されたメダルに数枚の不正メダルが紛れ込んでおり、これら不正メダルが紛れ込んでいることを気づかずに遊技者が計数した場合(故意ではない場合)などに、不正メダルとして報知されずに済むとともに遊技者が獲得したメダルとして計数されるようになる。尚、不正メダルが1枚でも検出された時点で報知を行うように設定をすることもできる。
また、不正メダル関係設定画面に設けられた「不正メダル検出時動作」の項目では、前述の「不正メダル検出報知条件」の項目において設定された条件になったときに、アラーム報知(状態報知ランプ111の点灯及びメダル管理コンピュータ550に通知)のみを行うか、アラーム報知及び計数装置190の計数停止を行うか、を選択するためのチェックボックスが設けられている。
また、不正メダル関係設定画面に設けられた「不正メダル取り扱い」の項目では、計数装置190において不正メダル(自店メダルまたは偽メダル)が検出された際に、該不正メダルをメダル貯留ボックス194(貯留部)に貯留するか否かの設定をすることができる。この「不正メダル取り扱い」には、「貯留部無効」と「貯留部満タン時に不正メダルを島内へ排出」と「貯留部満タン時にエラー停止」のチェックボックスが設けられている。
ここで、「貯留部無効」のチェックボックスにチェックすると、計数装置190にて不正メダルを検出したときに、メダル貯留ボックス194に貯留せずに、排出口192から遊技島に排出するようにできる。この「貯留部無効」の設定は、遊技島に別途にメダル真贋判定機を設けて不正メダルを回収する装置がある場合に用いられる設定となっている。
また、「貯留部満タン時に不正メダルを島内へ排出」のチェックボックスにチェックすると、メダル貯留ボックス194(貯留部)が満タンになった場合のみ、メダル貯留ボックス194に貯留せずに、排出口192から遊技島に排出するようにできる。
また、「貯留部満タン時にエラー停止」のチェックボックスにチェックすると、メダル貯留ボックス194(貯留部)が満タンになった場合に、計数装置190の計数処理を停止してエラー報知を行うように設定できる。
また、不正メダル関係設定画面に設けられた「貯留部状態報知条件」の項目には、「満タン時報知条件」となる枚数を設定する選択入力部と、「閉店時報知条件」となる枚数を設定する選択入力部とが設けられている。
ここで、「満タン時報知条件」では、メダル貯留ボックス194(貯留部)が満タンになったと判定する基準となるメダルの枚数である第1閾値(第1貯留量)の設定が行うことができる。例えば、本実施例では、「満タン時報知条件」として「100枚」と設定されており、これはメダル貯留ボックス194に100枚の不正メダルが貯留されたとき、つまり前述のメダル情報の総メダル貯留数(図11(C)参照)が100枚となった時点で、満タンになったと判定する設定となっている。尚、メダル貸出機100は、「満タン時報知条件」が成立した時点で、後述するように、状態報知ランプ111を点灯させて報知を行うとともに、メダル管理コンピュータ550に通知する。
また、本実施例では、遊技場の営業期間の終了時(閉店時)にメダル貯留ボックス194(貯留部)に所定枚数のメダルが貯留されている場合に、メダル貯留ボックス194からメダルを回収する対象となっているメダル貸出機100であることを、状態報知ランプ111を点灯させて報知を行うとともに、メダル管理コンピュータ550に通知するようになっている。「閉店時報知条件」では、メダル貯留ボックス194からメダルを回収する対象となっているメダル貸出機100か否かを判定する基準となるメダルの枚数である第2閾値(第2貯留量)の設定が行うことができる。例えば、本実施例では、「閉店時報知条件」として「50枚」(満タン時の50%)と設定されており、これは閉店時(営業終了時)において、メダル貯留ボックス194に50枚の不正メダルが貯留されたとき、つまり前述のメダル情報の総メダル貯留数(図11(C)参照)が50枚となっている場合に報知を行う設定となっている。
本実施例では、「満タン時報知条件」及び「閉店時報知条件」において、閾値となる枚数を適宜設定することで、大きさが異なるメダル(例えば、φ25のメダルとφ30のメダル)について、メダル貯留ボックス194(貯留部)の大きさに合わせて設定することができる。例えば、同じ枚数のメダルが貯留された場合でも、メダルの大きさに応じてメダル貯留ボックス194(貯留部)の貯留量は変わる(例えば、φ25のメダルならば100枚で満杯になるが、φ30のメダルならば80枚程度で満杯になる)ので、メダルの大きさに応じて閾値を変えることにより適正なレベルで報知することができる。
また、本実施例では、不正メダル関係設定画面として図18に示す画面とは異なる画面(図示略)において使用するメダルの大きさ(例えば、φ25とφ30)を設定できるようになっており、使用するメダルの大きさを設定することで、設定されたメダルの大きさに対応する「満タン時報知条件」及び「閉店時報知条件」における閾値となる適正枚数が自動入力されるようになっている。尚、これら閾値となる枚数を、図18に示す画面において適宜設定できるようにしてもよい。
そして、これら各種設定が終了した後、不正メダル関係設定画面に表示されている「設定」入力部を選択操作することで、「台単位設定」または「島単位設定」にて指定されたスロットマシン1に対応するメダル貸出機100に対し、表示画面にて設定された不正メダル検出時の報知や動作条件に関する各種設定内容を特定可能な不正関係設定情報が配信される。不正関係設定情報を受信した各メダル貸出機100の制御ユニット181は、受信した不正関係設定情報から特定される設定内容をRAM181bに記憶して、該記憶された設定内容に基づいて後述する不正メダル処理を実行する。
図19に示すように、メダル管理コンピュータ550のCPU552は、営業期間が終了した後に実行する締め処理において、いずれかのメダル貸出機100の制御ユニット181から該メダル貸出機100の不正メダル貯留数が所定枚数(第2閾値)以上となっている旨を示す通知を受信したときに、営業終了処理(不正メダル)画面を表示する。この営業終了処理(不正メダル)画面には、貯留数が所定枚数(第2閾値)以上となっているメダル貸出機100の装置IDとともに、対応するスロットマシン1の台番号が表示される。店員はこの営業終了処理(不正メダル)画面に基づいて不正メダルを回収するメダル貸出機100を特定することができる。
図20に示すように、メダル管理コンピュータ550のCPU552は、メダル貸出機100の制御ユニット181から、後述する不正メダル処理にて計数したメダルが正規メダルではない(適正ではない)と判定したときに送信される通知用画像データを受信したときに、不正メダル使用者顔画像画面を表示する。この不正メダル使用者顔画像画面には、対応するスロットマシン1にて遊技を行っている遊技者の顔画像及び不正と判定されたメダル画像と、これら画像の撮像日時、該通知用画像データを送信したメダル貸出機100の装置ID及び対応するスロットマシン1の台番号と、会員カードが受付中である場合には当該遊技者の会員IDと、が表示される。よって、店員はこの不正メダル使用者顔画像画面に基づいて、不正を行っている可能性がある遊技者を監視しやすくなる。
次に、本実施例のメダル登録処理の設定について、図21及び図22に基づいて説明する。
本実施例では、各メダル貸出機100の計数装置190は、受け入れたメダルMが当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かをそれぞれのメダル貸出機100が判定するための判定用データ(正規メダルの画像データ)がメモリ190bに記憶されており、コントローラ190aは、該メモリ190bに記憶された判定用データに基づいて、受け入れたメダルMが当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かを判定するようになっている。
このような判定用データは、各メダル貸出機100をメダル登録モードに移行させた状態において、100枚程度の正規メダルを受入部140に投入して計数装置190にて計数処理を実行させてメダル撮影カメラ190cにて撮像された正規メダルの画像データ(登録用データ)を生成して記憶できるようになっている。また、このようなメダル登録処理は、遊技場に配置された複数のメダル貸出機100において個々に行うことが可能であるが手間がかかるため、本実施例では、一のメダル貸出機100にて生成した正規メダルの画像データを、判定用データとして使用するための登録用データとしてメダル管理コンピュータ550に送信し、該メダル管理コンピュータ550において登録するとともに、該登録した登録用データを判定用データとして各メダル貸出機100に送信することができるようになっている。そして、各メダル貸出機100では、メダル管理コンピュータ550から送信された判定用データをメモリ190bに記憶(登録)し、後述するメダル計数処理において、該メモリ190bに記憶(登録)された判定用データに基づいて、受け入れたメダルMが当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かを判定する。
また、前述したように、一の遊技場において例えば、1枚5円の価値を有する第1メダルを使用して遊技を行うスロットマシンが設置されている第1島グループ(第1使用領域)と、1枚20円の価値を有し第1メダルとは種類が異なる第2メダルを使用して遊技を行うスロットマシンが設置されている第2島グループ(第2使用領域)と、が設けられている場合、第1島グループ(第1使用領域)に配置されたメダル貸出機100では、計数装置190にて計数したメダルMが第1メダルであるか否かを判定する必要があり、第2島グループ(第2使用領域)に配置されたメダル貸出機100では、計数装置190にて計数したメダルMが第2メダルであるか否かを判定する必要がある。
つまり、第1島グループ(第1使用領域)に配置されたメダル貸出機100と、第2島グループ(第2使用領域)に配置されたメダル貸出機100とでは、判定用データとして登録されるメダルMの種類が異なるため、各使用領域に応じた別個の判定用データを登録する必要がある。この場合、第1島グループ(第1使用領域)に配置された複数のメダル貸出機100のうち所定のメダル貸出機100にて第1メダルの登録用データを生成し、メダル管理コンピュータ550に送信して登録するとともに、第2使用領域に配置されたメダル貸出機100において第2メダルの登録用データを生成し、メダル管理コンピュータ550に送信して登録することも可能であるが、本実施例では、第1島グループ(第1使用領域)または第2島グループ(第2使用領域)に配置された一のメダル貸出機100において、第1メダルと第2メダルの登録用データをそれぞれ生成してメダル管理コンピュータ550に送信することで、判定用データとして登録することができるようになっている。
ここで、メダル登録処理の流れについて、図21に基づいて説明する。尚、本実施例では、メダル登録処理は、後述するように営業期間が終了した後に実行可能であり、営業期間中において実行できないようになっているが、営業期間中においても実行可能としてもよい。また、本実施例では、メダル貸出機100は、営業期間が終了した後、後述する締め関連処理が終了した後に電源がOFFとなるようになっているため、以下に説明するメダル登録処理は、営業期間外における電断後の起動処理時において実行できるようになっている。
図21に示すように、メダル登録処理では、まず、メダル管理コンピュータ550や該メダル管理コンピュータ550にHUB70等を介して接続されたノートパソコン(図示略)やリモコン(図示略)等の携帯端末等の上位装置から、複数のメダル貸出機100のうちからメダル登録処理を行うメダル貸出機100を指定する。
次いで、上位装置からメダル登録処理の実行を指定されたメダル貸出機100では、CPU181aは、貸出処理やメダル計数処理等を実行する通常モードとは異なるメダル登録モードに移行させる。
メダル登録モードに移行したら、メダル登録作業者は、登録するメダルの絵柄が「表裏同一」であるか「表裏別」であるかを選択する。この選択操作は、例えば、テンキー120等を利用して、例えば、登録するメダルの絵柄が「表裏同一」である場合は「1」、「表裏別」である場合は「2」等を選択すればよい。尚、このような選択用の操作部が計数装置190等に別個に設けられていてもよい。
登録するメダルの絵柄が選択されたら、CPU181aは、投入が必要なメダル枚数を、例えばカード残高表示部115を利用して表示して、メダル投入が可能な状態であることを報知する。尚、投入するメダル数を表示する表示部は計数装置190等に別個に設けられていてもよい。また、流路切替器190dにより計数されたメダルMがメダル貯留ボックス194に貯留されるようにする。尚、メダル貯留ボックス194は空の状態としておく。
そして、登録する種類のメダルMが受入部140に投入され、該メダルMが入口センサ190hにより検出されると、回転ディスクモータ190gにより回転ディスク190eが回転される。回転ディスク190eの回転により整列移動されたメダルMが内部センサ190iによりメダルMの端部を検知した瞬間にメダル撮影カメラ190cにより当該メダルMの画像が撮影され、該撮影されたメダルMの表裏の画像データがメモリ190bに記憶されるとともに、該画像データがメダル判定情報として制御ユニット181に出力されてRAM181bに記憶されていく。また、メダル撮影カメラ190cにより撮像されたメダルMはメダル貯留ボックス194に誘導されて貯留されていく。
尚、カード残高表示部115に表示された枚数のメダルMが投入される前にメダル貯留ボックス194が満杯になったら、開閉板102を取り外してメダル貯留ボックス194を引き出して貯留されたメダルMを回収し、メダル投入を再開する。
カード残高表示部115に表示された枚数のメダルMが計数されたら、つまり、メダルMの投入が完了したら、CPU181aは、RAM181bに記憶されたメダルMの画像データの平均データを取得し、当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かをそれぞれのメダル貸出機100が判定するための判定用データとして使用するための正規メダルの画像データ(登録用データ)の生成を開始する。
正規メダルの画像データ(登録用データ)の生成が完了したらRAM181bに記憶して、例えば、所定のテンキー120を点灯させるなどして、正規メダルの画像データ(登録用データ)のメダル管理コンピュータ550への送信(アップデート)を促進する。所定のテンキー120が操作されたら、生成してRAM181bに記憶した正規メダルの画像データ(登録用データ)をメダル管理コンピュータ550に送信する。正規メダルの画像データ(登録用データ)の送信完了後は、登録するメダルの絵柄が「表裏同一」であるか「表裏別」であるかを選択する手順に戻るため、他の種類のメダルMの登録が必要な場合は繰り返しメダルの登録処理を続けて実行することができるようになっている。
尚、本実施例では、6つの画像データを登録、つまり、3種類のメダルMの表裏面の画像データを登録できるようになっているが、3種類以上のメダルMの画像データを登録できるようにしてもよい。
また、登録モードを終了するには、登録するメダルの絵柄が「表裏同一」であるか「表裏別」であるかを選択する手順に戻ったときに、例えば、テンキー120により所定の終了操作が行われることで、登録モードが終了した後に電源がOFF状態になり、制御ユニット181のRAM181b及び計数装置190のメモリ190bに記憶されている正規メダルの画像データ(登録用データ)がクリアされるようになっている。
正規メダルの画像データ(登録用データ)を受信したメダル管理コンピュータ550では、CPU552が該受信した画像データを、メダル種別に対応付けて、登録用データを判定用データとしてRAM553に記憶(登録)していく。
ここで、本実施例のメダル管理コンピュータ550にて実行可能なメダル登録設定について、図22に基づいて説明すると、本実施例のメダル管理コンピュータ550では、遊技場内のメダル貸出機100にて実行される不正メダルの判定に用いる正規メダルの画像データ(登録用データ)を、メダル種別に対応付けて、判定用データとしてRAM553に記憶して登録するための各種設定が、図22に示すメダル登録設定画面において可能とされている。
本実施例のメダル登録設定画面には、図22に示すように、受信した正規メダルの画像が列方向に表示されるメダル画像表示部(図中においては、種別A〜CのメダルMの画像が表示されている)と、これら各種別A〜CのメダルMの画像の下方位置に配置され各種別のメダルMの「設定名称」、「判別精度」、「使用領域」等の入力項目と、該入力項目にて設定された遊技島の使用領域であるクループ種別を示すグループ種別表示部と、が設けられている。
メダル登録設定画面に設けられた「設定名称」の項目には、当該メダルMを使用する使用領域におけるメダルの貸出レート(例えば、「20スロ」は貸出レートが1枚20円であることを示し、「5スロ」は貸出レートが1枚5円であることを示す)及びメダルMの大きさ(例えば、25φと30φ)を設定するための入力部が設けられている。
メダル登録設定画面に設けられた「判別精度」の項目には、不正メダルの判定時における判定用情報と実メダル比較時の不一致許容度を「高」「中」「低」等で設定するための入力部が設けられている。
メダル登録設定画面に設けられた「島グループ」の項目には、島グループ毎の判定動作を設定するための選択入力部が設けられている。「島グループ」とは、メダル画像表示部に表示された各種別A〜CのメダルMを使用するスロットマシン1に対応するメダル貸出機100が設置されている島グループ、つまり、前述した使用領域を示している。
詳しくは、「島グループ」の項目には、「グループ種別」の選択入力項目と、対応するスロットマシン1の「台番号範囲」の選択入力項目と、を有しており、島グループ毎の判定動作として、「OK」または「他コーナー」を入力できるようになっている。すなわち、一の島グループにおいて使用可能な種別のメダルMに対応する欄には「OK」を入力し、一の島グループにおいて使用不可能な種別のメダルMに対応する欄には「他コーナー」を入力する。
そして、これら各種設定が終了した後、メダル登録設定画面に表示されている「設定」入力部を選択操作することで、受信した正規メダルの画像データ毎に該正規メダルを使用する使用領域等の登録設定情報が対応付けられた登録用データが、各メダル貸出機100にて使用する判定用データとして記憶装置555に記憶して登録される。
図21に戻って、メダル管理コンピュータ550では、上記メダル登録設定画面にて登録された、各種正規メダルの画像データと該正規メダルを使用する使用領域等を特定可能な登録設定情報とを含む判定用データ、つまり、ここでは種別A〜C全てのメダルMの判定用データを、島グループA〜Cに関係なく、遊技場に設置された全てのメダル貸出機100に送信する。
各メダル貸出機100では、メダル管理コンピュータ550から送信された判定用データを受信したことに基づいて、受信した複数種類の判定用データのうちから、該判定用データに含まれる登録設定情報に基づいて、当該メダル貸出機100が設置されている島グループ(使用領域)にて使用可能な判定用データを特定し、該特定した判定用データを、計数装置190のメモリ190bに記憶して登録する。
そして、計数装置190は、メモリ190bに記憶された正規メダルの画像と判定対象となっているメダルの画像とを比較して真贋(当該メダル貸出機100に対応した正規メダルであるか否か)を判定する。尚、このように自店における複数の島グループ(使用領域)それぞれに対応するメダルを登録しておくことで、例えば、所定のメダル貸出機100を島グループA(第1使用領域)から島グループB(第2使用領域)または島グループB(第2使用領域)から島グループA(第1使用領域)に移動したり、島グループA(第1使用領域)を島グループB(第2使用領域)または島グループB(第2使用領域)を島グループA(第1使用領域)に変更する場合において、その都度、島グループ(使用領域)に対応するメダルを登録しなくても、既に登録されているメダルのいずれかを正規メダルとして設定するだけで済む。
また、本実施例では、1台のメダル貸出機100の計数装置190において登録した複数種類の正規メダルの画像データ(登録用データ)をメダル管理コンピュータ550に送信し、これらの画像情報(登録用データ)を判定用データとしてメダル管理コンピュータ550を介して他の複数のメダル貸出機100に送信し、各メダル貸出機100において対応する判定用データを特定して計数装置190に正規メダルの画像データを登録させるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、メダル管理コンピュータ550において、各メダル貸出機100それぞれに対応する判定用データを特定し、特定した判定用データを対応するメダル貸出機100のみに送信するようにしてもよい。
尚、計数装置190のコントローラ190aは、メモリ190bに記憶された正規メダルの画像と判定対象となっているメダルの画像とを比較する際に、メダルの表面に施された装飾や文字等に基づく各種特徴を抽出し、該抽出した各種特徴量の一致状況に基づいて類似度を算出する。これら各種特徴量に基づいて、それぞれの差分和、平均比率、または比率和などを類似度として求める。この類似度の値が所定の閾値以上ならば、正規メダルとして判定する。
また、計数装置190のコントローラ190a(遊技媒体種別設定手段)は、不正メダルとして判定したメダルの画像に対して、メモリ190bに記憶された正規メダルの画像との比較を行うようになっている。この自店メダルであるか否かの判定においても、正規メダルの判定と同様に、各種特徴量の一致状況に基づいて類似度を算出して比較を行うようになっている。尚、前述の各種特徴には、メダルの直径等の情報も含まれており、大きさが異なるメダル(例えば、φ25のメダルとφ30のメダル)についても比較して識別できるようになっている。
以下、本実施例のメダル貸出機100の動作について、図23〜図31を用いて説明する。
まず、図23に示すように、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aは、メダル貸出機100への電源投入により起動されることで、メイン処理の実行を開始する。メイン処理において、CPU181aは、まず、必要な初期化処理を実行する。
図24に示すように、初期設定処理において、CPU181aは、まず、割込禁止に設定する(ステップSb1)。次に、割込モードを設定し(ステップSb2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップSb3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)及びPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップSb4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップSb5)。
次いで、CPU181aは、メダル貸出機100への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップSb7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU181aは初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU181aは、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU181aは、バックアップデータにより設定を復旧し(ステップSb9)、バックアップデータをクリアする(ステップSb10)。次いで、計数装置190による計数が実行されていることを示す計数中フラグセットされているか否かを判定し(ステップSb11)、計数中フラグセットされていれば、電断により中断した計数を再開させる電断再起動時計数処理を行う(ステップSb12)。初期化処理では、CPU181aは、まず、RAMクリア処理を行う(ステップSb13)。また、ROM181cに格納されている設定データを初期化するとともに、各種テーブルの初期化並びに各部の接続状況の確認や、カード管理コンピュータ500やホールコンピュータ540、メダル管理コンピュータ550への接続確認要求の送信、並びに該接続確認要求の送信に応じてカード管理コンピュータ500、ホールコンピュータ540、メダル管理コンピュータ550から返信される設定情報に基づく各設定データに初期値等の設定等を実行する(ステップSb14)。
また、CPU181aは、遊技場の閉店に伴いメダル管理コンピュータ550にて実行される締め処理において該メダル管理コンピュータ550から送信される締め関連処理指定コマンドを受信したことを示す締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、この起動処理は営業期間が終了した後に実行されているものであるか否かを判定する(ステップSb15)。
締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていない場合(ステップSb15;N)、ステップSb16において、CPU181aは、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように制御ユニット181に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。初期化処理の実行(ステップSb13、Sb14)が完了すると、CPU181aは、タイマ割り込みの設定を行い(ステップSb16)、割込許可状態に設定する(ステップSb17)。
また、締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされている場合(ステップSb15;Y)、入口センサ190hにてメダルMを検出することで回転ディスクモータ190gにより回転ディスク190eが回動させられるが、検出したメダル数を無効メダル数として計数する営業時間外計数処理を実行する(ステップSb20)。
また、メダル登録処理を行うメダル貸出機100として指定されたときには、前述したメダル登録モードに移行してメダル登録処理を実行する(ステップSb21)。
図23に戻って、ステップS1における初期化処理が完了したら、タイマ割込フラグの監視(ステップS2)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、CPU181aは、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセット(1に更新)する。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、そのフラグをクリア(0に更新)し(ステップS3)、以下のステップS4〜S14の処理を実行する。
CPU181aは、カード挿入口112への会員カード或いはビジターカードの挿入であるカード受付け、遊技者(会員またはビジター)による貸出ボタンの操作、紙幣挿入口110からの紙幣の投入による現金受付け、遊技者による返却ボタンの操作、再プレイボタン121の操作、計数装置190に対するメダル投入の検出、所定のエラー信号の検出、扉開放信号の検出、電断検出、締め関連処理指定コマンドの受信、補給扉モード開始信号の受信を検知する待機状態となる。
これら各操作の待機状態において、遊技者が、ビジターカードまたは会員カードをカード挿入口112に挿入した場合には、該ビジターカード或いは会員カードの挿入に伴う挿入検知情報がカードリーダライタ187から制御ユニット181に出力されることで、制御ユニット181は、カード受付け有りと判断してカード受付け処理を実行する(ステップS4)。
このステップS4における本実施例のカード受付け処理においては、カード挿入口112に挿入された会員カードまたはビジターカードの取り込み指示をカードリーダライタ187に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードをカードリーダライタ187内に取り込んで、該会員カード或いはビジターカードに記憶されている記憶データ、具体的には、当該会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額データ、持ちメダル数データ(ビジターカードのみ)等を読み出す。
そして制御ユニット181は、受付けた会員カードまたはビジターカードから読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データと装置IDとを含む認証要求をカード管理コンピュータ500に送信し、カード管理コンピュータ500からの認証結果を受信するカード認証処理を実行する。
カード管理コンピュータ500から返信された認証結果が「認証NG」である場合にメダル貸出機100は、受付けた会員カード或いはビジターカードの排出指示をカードリーダライタ187に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードを返却させてカード受付け処理を終了する一方、返信された認証結果が「認証OK」である場合には、受付けたカードから読み出した(会員)カードIDと会員ID(会員のみ)とプリペイド残額とをカードテーブルに格納するとともに、メダル管理コンピュータ550に対して、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出した(会員)カードIDと装置IDと持ちメダル数(ビジターカードのみ)とを含むカード受付け通知を送信する。
次いで、メダル管理コンピュータ550は、受信したカード受付け通知に含まれる(会員)カードIDに対応する持ちメダル数、貯蓄メダル数(会員のみ)を、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されている各データから特定するとともに、該カードIDが会員カードIDである場合には、該会員カードIDに対応して会員情報テーブルに記憶されている暗証番号と来店ポイントを更に特定し、これら特定した持ちメダル数、貯蓄メダル数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)と、(会員)カードIDとを含む受付け処理完了通知を、受信したカード受付け通知の送信元のメダル貸出機100に対して返信する。
この受付け処理完了通知の受信に応じてメダル貸出機100の制御ユニット181(記憶処理手段)は、受信した受付け処理完了通知に含まれる持ちメダル数、貯蓄メダル数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)を、カードテーブルに格納するとともに、カードテーブルに記憶されているプリペイド残額をカード残高表示部115に表示する。更に、カード受付け中遊技情報(図11(B)参照)をリセットするとともに、その時点の時刻を「開始時刻」に格納して各種操作待ち状態に戻る。
また、遊技者が貸出ボタンの操作を実行した場合には、該遊技者による貸出ボタン116の操作を検知するための貸出ボタンスイッチ116’からの信号が制御ユニット181に出力されることで、制御ユニット181は、貸出ボタンの操作有りと判断して、1000円分のメダルMを貸し出す貸出処理を実行する(ステップS5)。
また、遊技者が紙幣挿入口110から現金(紙幣)を投入した場合には、該現金(紙幣)の投入に伴う貨幣識別情報が紙幣識別ユニット180から制御ユニット181に出力されることで、制御ユニット181は、Sb4のステップにおいて現金の受付け有りと判断してSb22のステップに進み、発行・入金処理を実行する(ステップS6)。
この発行・入金処理においては、まず、入力された貨幣識別情報から投入された貨幣の投入金額を特定するとともに、カードリーダライタ187に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定する。そして、受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在しないとの判定の場合に制御ユニット181は、カード貯留部(図示略)に収納されているビジターカードをカード挿入口112内の所定の読み取り位置に移動させて、当該ビジターカードのカードIDを読み出し、該読み出したカードIDと、投入金額と、当該メダル貸出機100の装置IDとを含む発行要求をカード管理コンピュータ500に送信する。
この発行要求の受信に応じてカード管理コンピュータ500は、受信した発行要求に含まれるカードIDが、ビジターカードテーブルに存在するか否かを判定し、存在する場合には、該カードIDに対応するビジターカードテーブルの「状況」を「利用中」に更新し、RTC181dから出力されるその時点の日時を最新発行日時に格納するとともに、受信した投入金額を「残存金額」にプリペイド残額として格納して、「発行許諾」を該発行要求の送信元のメダル貸出機100に対して返信する。尚、受信したカードIDが、ビジターカードテーブルに存在しない場合には、「発行不可」が返信される。
また、「発行許諾」の送信に伴いカード管理コンピュータ500は、メダル管理コンピュータ550に対して、格納した最新発行日時と受信した発行要求に含まれるカードIDと装置IDとを含む発行通知をメダル管理コンピュータ550に通知することで、メダル管理コンピュータ550は、受信した発行通知に含まれるカードIDに対応するビジター貯蓄管理テーブルの最新発行日時に、該受信した発行通知に含まれる最新発行日時を格納するとともに、受信した発行通知に含まれる装置IDに対応するユニット管理テーブルの「状況」を「受付け中」に更新するとともに、「受付ID」に当該受信したカードIDを格納してユニット管理テーブルを更新する。
上記した「発行許諾」の受信に応じてメダル貸出機100の制御ユニット181(排出・発行処理手段)は、カード挿入口112に移動させたビジターカードに、投入金額に相当するプリペイド残額を書き込み記憶するとともに、カードテーブルに、該ビジターカードのカードIDと投入金額に相当するプリペイド残額とを記憶、並びに残額表示器に該プリペイド残額を表示した後、該発行・入金処理を終了して操作待機状態に戻る。
また、遊技者が返却ボタン114の操作を実行した場合には、遊技者による返却ボタン114の操作を検知するための返却ボタンスイッチ114’からの信号が制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、返却ボタンの操作有りと判断して返却処理を実行する(ステップS7)。
この返却処理においては、まず、カードリーダライタ187に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定し、存在しない場合には当該操作を無効とする一方、存在する場合には、返却ボタン114の操作を無効とするとともに、計数装置190に対して計数禁止指示を出力して、新たな計数を禁止する。そして、制御ユニット181は、メダル管理コンピュータ550に対して当該メダル貸出機100の装置IDと返却したカードのカードIDとカードテーブルに記憶されている持ちメダル数と貯蓄メダル数(会員のみ)を含む返却通知を送信する。
この返却通知の受信に応じてメダル管理コンピュータ550は、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信した返却通知に含まれる(会員)カードIDに対応して記憶されている持ちメダル数並びに貯蓄メダル数(会員のみ)を、受信した返却通知に含まれる持ちメダル数並びに貯蓄メダル数に更新するとともに、ユニット管理テーブルにおいて受信した装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、該返却通知の送信元のメダル貸出機100に対して更新完了通知を送信する。
この更新完了通知の受信に応じてメダル貸出機100の制御ユニット181は、受付け中のカードがビジターカードであるか否かを判定し、ビジターカードである場合には、該ビジターカードに、カード受付け中遊技情報の累積不正メダル数を記録した後、排出指示をカードリーダライタ187に出力して受付け中のビジターカードまたは会員カードをカード挿入口112から排出させるともに、カードテーブルをリセットし、返却ボタン114の操作無効と計数禁止とを解除して操作待機状態に戻る。
尚、本実施例では、カード受付け中遊技情報の累積不正メダル数をビジターカードに記録することで、所定の遊技者が不正メダルをどの程度計数したかを把握し管理することができる。
また、遊技者が再プレイボタン121の操作を実行した場合には、該再プレイボタン121の操作を検知した再プレイ操作基板185から再プレイ操作情報が制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、再プレイボタン121の操作有りと判断して再プレイ処理を実行する(ステップS8)。
また、計数装置190にメダルMが投入された場合には、該メダルMの投入を検出した計数装置190から検出信号が制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、メダル投入検出有りと判断してメダル計数処理を実行する(ステップS9)。
また、各デバイスから所定のエラー信号が制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、エラー検出有りと判断して、エラーの報知処理を実行する(ステップS10)。
また、開閉板102の開放を検出可能な扉開放センサ170から扉開放信号が制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、扉(開閉板102)が開放されたと判断して、扉が開放されたことを示す扉開放処理を実行する(ステップS11)。
また、電断検出回路(図示略)によりメダル貸出機100への電力の供給が遮断されたことを示す電断検出信号が制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、メダル貸出機100への電力の供給が遮断されたと判断して、電断検出処理を実行する(ステップS12)。
また、メダル管理コンピュータ550から出力された締め関連処理指定コマンドが制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、締め関連処理指定コマンドを受信したと判断して、締め関連処理を実行する(ステップS13)。
また、メダル補給扉130の開放を検出可能な補給扉センサ136から扉開放信号が制御ユニット181に入力されたことまたは後述する補給扉モード開始信号を受信したことに基づいて、制御ユニット181は、補給扉モード処理を実行する(ステップS14)。
また、本実施例では、ステップS4〜S9の処理のいずれかを実行しているときは、該ステップS4〜S9の処理のうち他の処理は実行しないようになっている。尚、ステップS4〜S14の処理のいずれかを実行しているときは、該ステップS4〜S14の処理のうち他の処理は実行しないようにしてもよい。
次に、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aがステップS9にて実行するメダル計数処理について説明する。図25及び図26は、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aが実行するメダル計数処理を示すフローチャートである。
尚、本実施例では、会員カードまたはビジターカードが受付け中である場合にのみ、以下に説明するメダル計数処理を実行するが、会員カードまたはビジターカードが受付け中でないときにメダルが投入された場合でも計数処理が実行されるようにしてもよい。この場合、投入メダルが検出されたときに会員カード及びビジターカードのいずれも受付け中でなければメダル計数処理を実行し、該計数処理が終了した後にビジターカードを発行し、該ビジターカードに対応付けて持ちメダル数を記憶するようにすればよい。
メダル計数処理において、CPU181aは、まず、後述する計数処理禁止フラグがセットされているか否かを判定し(ステップSc1+)、計数処理禁止フラグがセットされていない場合はステップSc1に進む。数処理禁止フラグがセットされている場合は、そのまま処理を終了する。つまり、メダル計数処理を実行しない。入口センサ190hがONであるか否か、つまり、受入部140から受け入れたメダルMが入口センサ190hにより検出されたか否かを判定する(ステップSc1)。入口センサ190hがONであれば(ステップSc1;Y)、連続正逆回転動作の実行中であることを示す連続正逆回転動作フラグがセットされているか否かを判定する(ステップSc2)。連続正逆回転動作フラグがセットされていれば(ステップSc2;Y)、連続正逆回転動作フラグをクリアして(ステップSc3)、正回転動作の実行中であることを示す正回転動作フラグをセットし(ステップSc4)、ステップSc9に進む。
また、連続正逆回転動作フラグがセットされていなければ(ステップSc2;N)、正回転動作フラグがセットされているか否かを判定し(ステップSc5)、正回転動作フラグがセットされていれば(ステップSc5;Y)、ステップSc9に進む。また、正回転動作フラグがセットされていなければ(ステップSc5;N)、回転ディスクモータ190gにより回転ディスク190eの正回転動作を開始させ、正回転動作フラグをセットするとともに(ステップSc7)、入口センサ検出フラグ及びメダル計数処理の実行中であることを示す計数中フラグをセットして(ステップSc8)、ステップSc9に進む。ステップSc9では、正回転タイマに正回転時間(本実施例では、2.5秒)に対応する値をセットして(ステップSc9)、ステップSc10に進む。
図26に示すように、ステップSc10では、内部センサ190iがONであるか否か、つまり、メダルMが内部センサ190iにより検出されたか否かを判定し、内部センサ190iがONでなければ(ステップSc10;N)、外部センサ190jまたは外部センサ190kがONであるか否か、つまり、メダルMが外部センサ190jまたは外部センサ190kにより検出されたか否かを判定する(ステップSc11)。内部センサ190iがONであれば、計数装置190のコントローラ190aからメダル判定情報を取得し(ステップSc19)、該メダル判定情報に基づいて正規メダルか否かを判定する(ステップSc20)。正規メダルであれば(ステップSc20;Y)、正規メダルが検出されたことを示す正規検出フラグをセットし(ステップSc21)、連続不正メダルカウンタリセットした後(ステップSc22)、流路切替器190dによりメダルMを遊技島内に排出させ(ステップSc23)、ステップSc25に進む。また、正規メダルでなければ(ステップSc20;N)、不正メダルが検出されたことを示す不正検出フラグをセットして(ステップSc24)、ステップSc25に進む。ステップSc25においては、内部センサ190iにてメダルMが検出されたことを示す内部センサ検出フラグをセットして、処理を終了する。
また、外部センサ190jまたは外部センサ190kがONであれば(ステップSc11;Y)、正規検出フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS12)、正規検出フラグがセットされていれば(ステップSc12;Y)、計数総メダル数に1を加算するとともに(ステップSc13)、持ちメダル数に1を加算して(ステップSc14)、ステップSc17に進む。また、正規検出フラグがセットされていなければ(ステップSc12;N)、後述する不正メダル処理を実行した後(ステップSc15)、後述するメダル貯留処理を実行し(ステップSc16)、ステップSc17に進む。ステップSc17では、正規検出フラグまたは不正検出フラグをリセットし(ステップSc17)、入口センサ検出フラグ及び内部センサ検出フラグをリセットして(ステップSc18)、処理を終了する。
ステップSc1において、入口センサ190hがONでなければ(ステップSc1;N)、正回転動作フラグがセットされているか否かを判定し(ステップSc30)、正回転動作フラグがセットされていなければ(ステップSc30;N)、連続正逆回転動作フラグがセットされているか否かを判定し(ステップSc36)、連続正逆回転動作フラグがセットされていなければ(ステップSc36;N)、処理を終了する。
正回転動作フラグがセットされていれば(ステップSc30;Y)、正回転タイマを1減算し(ステップSc31)、正回転タイマがタイマアップしたか否かを判定する(ステップSc32)。正回転タイマがタイマアップしていなければ(ステップSc32;N)、ステップSc10に進む。正回転タイマがタイマアップしていれば(ステップSc32;Y)、正回転動作を終了するために、正回転動作フラグをクリアし(ステップSc33)、連続正逆回転動作を開始するために連続正逆回転フラグをセットした後(ステップSc34)、連続正逆回転動作を実行するための連続正逆回転動作プロセスタイマをセットして連続正逆回転動作をスタートし(ステップSc35)、ステップSc10に進む。
また、ステップSc36において、連続正逆回転動作フラグがセットされていれば(ステップSc36;Y)、連続正逆回転動作プロセスタイマを1減算し(ステップSc37)、プロセスデータが終了コードであるか否かを判定する(ステップSc38)。プロセスデータが終了コードでなければ(ステップSc38;N)、更新後の連続正逆回転動作プロセスタイマに応じた正回転動作または逆回転動作を実行し(ステップSc39)、ステップSc10に進む。プロセスデータが終了コードであれば(ステップSc38;Y)、回転ディスクモータ190gをOFFにして回転ディスク190eの回転を停止させ(ステップSc40)、連続正逆回転動作フラグをクリアして(ステップSc41)、入口センサ検出フラグまたは内部センサ検出フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する(ステップSc42)。入口センサ検出フラグ及び内部センサ検出フラグのいずれもセットされていなければ(ステップSc42;N)、全てのメダルMは入口センサ190h、内部センサ190i、外部センサ190j,190jにより検出されたとして、計数中フラグをクリアした後(ステップSc43)、各テーブルの更新情報や後述する満タン報知フラグの情報や後述する通知用画像などをメダル管理コンピュータ550へ送信して処理を終了する(ステップSc44)。
また、入口センサ検出フラグまたは内部センサ検出フラグのいずれかのみがセットされていれば(ステップSc42;Y)、計数装置190の内部にてメダルMが詰まっているあるいは導入経路K内にメダルM以外の異物が混入しているとして、所定のエラー信号をメダル管理コンピュータ550へ送信するとともに、状態報知ランプ111等を点滅させるなどのエラー処理を実行する(ステップSc45)。尚、エラー処理が実行された場合、所定のリセット操作がなされるまでメダル計数処理の実行は不可となる。
図27は、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aが実行する不正メダル処理を示すフローチャートである。不正メダル処理において、CPU181aは、まず、顔画像撮影カメラ188を用いて不正メダルを投入した遊技者の顔画像を撮影した後(ステップSd1)、計数装置190からメダルの真贋判定に用いられたメダル画像を取得する(ステップSd2)。次いで、ステップSd2にて取得した遊技者の顔画像とメダル画像を並列に組み合わせて1枚の通知用画像(図20参照)を生成し、この通知用画像をRAM181b(撮像データ記憶手段)に記憶し(ステップSd3)、メダル情報(図11(C)参照)の総不正メダル数に1を加算するとともに(ステップSd4)、カウンタ情報(図11(D)参照)の連続不正メダルカウンタに1を加算し(ステップSd5)、さらに、カード受付け中遊技情報(図11(B)参照)の累積不正メダル数に1を加算する(ステップSd6)。
ステップSd7において、制御ユニット181は、カード受付け中遊技情報(図11(B)参照)の累積不正メダル数の値が設定された閾値であるか否かを判定する。尚、本実施例では、前述した不正メダル関係設定画面(図18参照)において、「不正メダル検出報知条件」の「累積不正メダル数」の項目にて「10枚」を設定している。つまり遊技者が会員カードまたはビジターカードを挿入してから不正メダルとして判定された累積値が10となった場合に累積不正メダル数の値が設定された閾値となる。ここで、累積不正メダル数の値が設定された閾値である場合(10枚である場合)にはステップSd8に進み、累積不正メダル数の値が設定された閾値でない場合(10枚未満である場合)にはステップSd15に進む。
ステップSd8において、制御ユニット181は、カードテーブル(図11(A)参照)の持ちメダル数から累積不正メダル数の値を減算してステップSd9に進む。本実施例では、スロットマシン1から払い出され計数したメダルの中に不正メダルが紛れていた場合、不正メダル検出報知条件(不適正条件)が成立しなければ不正メダルも計数されるため、意図せずに不正メダルを使用した遊技者が不利益を被ることが防止されるとともに、不正メダル検出報知条件が成立した場合、それまでに計数された不正メダルの累積枚数が無効となるため、不正メダルにより持ちメダル数が加算されてしまうことを防止できる。
ステップSd9において、制御ユニット181は、カード受付け中遊技情報(図11(B)参照)の累積不正メダル数の値をリセットしてステップSd10に進む。ステップSd10において、制御ユニット181は、カウンタ情報(図11(D)参照)の連続不正メダルカウンタの値をリセットしてステップSd11に進む。
ステップSd15において、制御ユニット181は、カウンタ情報(図11(D)参照)の連続不正メダルカウンタの値が設定された閾値であるか否かを判定する。尚、本実施例では、前述した不正メダル関係設定画面(図18参照)において、「不正メダル検出報知条件」の「連続不正メダル検出回数」の項目にて「3回」を設定している。つまり3回連続して不正メダルが検出された場合に、連続不正メダルカウンタの値が設定された閾値となる。ここで、連続不正メダルカウンタの値が設定された閾値である場合(3回である場合)にはステップSd8に進み、連続不正メダルカウンタの値が設定された閾値でない場合(3回未満である場合)にはステップSd16に進む。
ステップSd16において、制御ユニット181は、メダル情報(図11(C)参照)の総不正メダル数の値が設定された閾値であるか否かを判定する。尚、本実施例では、前述した不正メダル関係設定画面(図18参照)において、「不正メダル検出報知条件」の「総不正メダル数」の項目にて「10枚」を設定している。つまり遊技場の営業開始の時点から計数装置190にて不正メダルとして判定されたメダルの総数の値が10となった場合に総不正メダル数の値が設定された閾値となる。ここで、総不正メダル数の値が設定された閾値である場合(10枚である場合)にはステップSd11に進み、総不正メダル数の値が設定された閾値でない場合(10枚未満である場合)には処理を終了する。
ステップSd11において、制御ユニット181は、メダル管理コンピュータ550に対して既に不正報知通知済みなのか否かを判定する。ここで、既に不正報知通知済みの場合には処理を終了し、不正報知通知が未だ通知されていない場合にはステップSd12に進む。
ステップSd12において、制御ユニット181は、メダル管理コンピュータ550に対して不正メダルが使用されていることを伝える不正報知通知を行うとともにステップSd13に進む。ステップSd13において、制御ユニット181は、状態報知ランプ111を点灯させるとともにステップSd14に進む。尚、状態報知ランプ111を点灯させる際に、明らかに異常事態を知らせる態様(例えば、早い点滅や赤色の表示)で点灯させてしまうと、不正メダルを使用している不正遊技者に対して不正報知通知を行っていることが気づかれて逃げられてしまう可能性があるので、状態報知ランプ111を点灯させる際には、不正遊技者に対して不正報知通知を行っていることが気づかれ難い態様(例えば、青色のゆっくりした点滅など)で点灯させるようにする。
尚、メダル貸出機100の制御ユニット181から不正報知通知を受信したメダル管理コンピュータ550は、ホールコンピュータ540に対して店員に報知を行うように要求する報知要求を不正メダルが使用されているメダル貸出機100に対応するスロットマシン1の台番号とともに送信する。
また、メダル管理コンピュータ550から報知要求を受信したホールコンピュータ540は、不正メダルが使用されているメダル貸出機100に対応するスロットマシン1の台番号とともに、その旨を報知する自動音声メッセージを生成して、無線放送システムを介して店員が装着しているインカム11に対して自動音声メッセージを送信する。インカム11を通じて通知を受けた店員は、不正メダルを使用している遊技者を特定することができる。また、ホールコンピュータ540は、監視カメラシステム21を操作して、不正メダルが使用されているメダル貸出機100に対応するスロットマシン1のズームイン映像を自動的に撮影(または録画)する。そして、この監視カメラシステム21を介して店員が不正遊技者を特定してその行動を監視(または記録)することができる。
ステップSd14において、制御ユニット181は、前述した不正メダル関係設定画面(図18参照)の「不正メダル検出時動作」の項目にて、不正メダル検出時に、アラーム報知及び計数装置190の計数停止(エラー停止)を行う旨の選択がなされているか否かの判定を行う。ここで、エラー停止を行う旨の選択がなされている場合にはステップSd17に進み、エラー停止を行う旨の選択がなされていない場合には処理を終了する。
ステップSd17において、制御ユニット181は、各テーブルの更新情報や後述する満タン報知フラグの情報や通知用画像などをメダル管理コンピュータ550へ送信してステップSd18に進む。ステップSd18において、制御ユニット181は、計数装置190にてメダルの計数を停止する計数停止処理を行う。この計数停止処理は店員がメダル貸出機100のリセットスイッチ186(図10参照)を操作するまで維持される。
図28は、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aが実行するメダル貯留処理を示すフローチャートである。メダル貯留処理において、CPU181aは、まず、前述した不正メダル関係設定画面(図18参照)の「不正メダル取り扱い」の項目にて、「貯留部無効」の設定になっているか否かを判定する。ここで、「貯留部無効」の設定になっていない場合にはステップSe2に進み、「貯留部無効」の設定になっている場合にはステップSe14に進む。
ステップSe2において、制御ユニット181は、満タン報知フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、満タン報知フラグがセットされていない場合にはステップSe3に進み、満タン報知フラグがセットされている場合にはステップSe14に進む。
ステップSe14において、制御ユニット181は、不正メダルと判定されたメダルを排出口192から遊技島に排出させる、つまり、計数装置190を介して流路切替器190dにより流路を切り替えさせずに処理を終了する。
ステップSe3において、制御ユニット181は、計数装置190を介してメダルの流路を前述した流路切替器190dにより切り換えさせて、不正メダルと判定されたメダルをメダル貯留ボックス194(貯留部)に貯留されるようにしてステップSe4に進む。ステップSe4において、制御ユニット181は、メダル情報(図11(C)参照)の総メダル貯留数に1を加算(貯留媒体計数手段)してステップSe5に進む。
ステップSe5において、制御ユニット181は、不正メダルと判定されたメダルが、自店の他の領域から持ち込まれたメダル、即ち自店メダルか否かを判定する。ここで、自店メダルである場合にはステップSe6に進んで、メダル情報(図11(C)参照)の自店メダル貯留数に1を加算してステップSe7に進む。自店メダルでない場合にはステップSe11に進んで、メダル情報(図11(C)参照)の偽メダル貯留数に1を加算してステップSe7に進む。尚、本実施例では、自店メダルと偽メダルとをそれぞれ計数するようになっており、メダル貯留ボックス194(貯留部)に貯留された不正メダルのうち自店メダルがどの程度あるのかを把握しやすくなることで、早期に回収して適正なメダルとして判定される領域に戻すことが可能となる。
ステップSe7において、制御ユニット181は、メダル情報(図11(C)参照)の総メダル貯留数が第1閾値(満タン)であるか否かを判定する(第1判定手段)。尚、本実施例では、前述した不正メダル関係設定画面(図18参照)において、「貯留部状態報知条件」の「満タン時報知条件」の項目にて「100枚」を設定している。つまりメダル貯留ボックス194(貯留部)に貯留されたメダルの枚数である総メダル貯留数が100枚となっているときに、第1閾値(満タン)であると判定される。ここで、総メダル貯留数が第1閾値(満タン)である場合(100枚である場合)にはステップSe8に進み、総メダル貯留数が第1閾値(満タン)でない場合(100枚未満である場合)には処理を終了する。
ステップSe8において、制御ユニット181は、満タン報知フラグをセットしてステップSe9に進む。ステップSe9において、制御ユニット181は、状態報知ランプ111を点灯(第1報知手段)してステップSe10に進む。
ステップSe10において、制御ユニット181は、前述した不正メダル関係設定画面(図18参照)の「不正メダル取り扱い」の項目にて、「貯留部満タン時にエラー停止」の設定になっているか否かを判定する。ここで、貯留部満タン時にエラー停止」の設定になっている場合にはステップSe12に進み、貯留部満タン時にエラー停止」の設定になっていない場合には処理を終了する。
ステップSe12において、制御ユニット181は、各テーブルの更新情報や満タン報知フラグの情報や通知用画像などをメダル管理コンピュータ550へ送信してステップSe13に進む。ステップSe13において、制御ユニット181は、計数装置190にてメダルの計数を停止する計数停止処理を行う。この計数停止処理は店員がメダル貸出機100のリセットスイッチ186(図10参照)を操作するまで維持される。
次に、本実施例のメダル管理コンピュータ550にて表示される不正メダル使用者顔画像画面について、図20に基づいて説明する。前述の不正メダル処理において生成された遊技者の顔画像とメダル画像を並列に組み合わせた通知用画像がメダル貸出機100から送信され、この通知用画像を受信したメダル管理コンピュータ550は、不正メダル使用者顔画像画面にて通知用画像を表示させることができる。
本実施例の不正メダル使用者顔画像画面では、図20に示すように、通知用画像とともに、該通知用画像が撮影された日時と、該通知用画像を撮影したメダル貸出機100の装置IDと、該メダル貸出機100に対応するスロットマシン1の台番号と、会員カードを使用して遊技をした場合には会員IDとが表示される。このようにすることで、所定の遊技者がメダル貸出機100のメダル貯留ボックス194(貯留部)に貯留されたメダルのうちいずれを使用したかを特定できるので、不正行為を特定しやすくなる。
次に、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aがステップSb20にて実行する営業時間外計数処理について説明する。CPU181aは、営業時間外計数処理では、ステップS9にて実行するメダル計数処理と同様にメダルMの計数を実行するが、入口センサ190h、内部センサ190i、外部センサ190j,190kにより検出されたメダルMを、営業期間が終了した後にスロットマシン1のクレジットに残存するメダルや床等に落ちているメダル等とし、遊技者が獲得した持ちメダル数として計数せずに無効メダル数として計数し、排出口192から遊技島に排出またはメダル貯留ボックス194に貯留するようになっている。
以下、CPU181aがステップSb20にて実行する営業時間外計数処理について、図29に基づいて説明する。図29は、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aがステップSb20にて実行する営業時間外処理の一部を示すフローチャートである。営業時間外処理において、CPU181aは、前述したメダル計数処理におけるステップSc13及びステップSc14を除くステップSc1〜Sc25、Sc30〜45の処理を実行するため、前述したメダル計数処理と同様の処理についての説明は省略する。
営業時間外処理において、CPU181aは、ステップSc12において、正規検出フラグがセットされているか否かを判定し、正規検出フラグがセットされていたときには(ステップSc12;Y)、計数総メダル数や持ちメダル数に1を加算することなく、無効メダル数に1を加算し(ステップSc13A)、ステップSc17に進むようになっている。
よって、遊技場の営業期間が終了した後において、メダルMを各スロットマシン1の位置で受け入れ、該受け入れたメダル数を計数装置190により計数することなく遊技島に排出することができるので、スロットマシン1に残存するメダルMや床などに落ちているメダルMの回収作業効率が向上するようになる。
具体的には、遊技場に設置された複数のメダル貸出機100は、遊技場の営業期間が終了した後は、後述する締め関連処理を実行した後、電源OFFとなる。そして、営業時間外において、遊技場の店員等が各スロットマシン1のクレジットに残存するメダルや床等に落ちているメダル等を集収した場合、近くにあるメダル貸出機100の電源を所定の操作(例えば、遊技場所有のリモコンキーのスイッチをONとする操作や、筐体101の背面にある電源ユニット198に設けられた電源スイッチ(図示略)をONとする操作など)によりONとすることで、前述した営業時間外処理(ステップSb20)が実行可能な状態になるため、収集したメダルMを受入部140に投入するだけで、該投入したメダルMが、遊技者が獲得した獲得メダル枚数として計数されることなく遊技島内に戻すことができる。
つまり、遊技場に複数配置されたメダル貸出機100のうちいずれかの計数装置190を利用して、収集したメダルMを前述した回収部(図示略)等まで持ち運んだり、メダルMの回収装置及び自動補給装置を備える遊技島においては該収集したメダルMを遊技島に設けられたメダル循環経路に戻すための返却部まで持ち運ぶことなく、遊技島内に返還することができるため、メダルMの回収作業効率が向上する。
尚、本実施例では、CPU181aが営業時間外処理を実行した場合、メダル貸出機100が起動されてから所定時間(例えば、1時間など)が経過したときにメダル貸出機100の電源がOFFとされるようになっているが、例えば、メダル管理コンピュータ550から各メダル貸出機100に対し電源OFFの要求が送信されたことに基づいて電源OFFとなるようにしてもよい。
また、本実施例では、遊技場に設置された複数のメダル貸出機100は、遊技場の営業期間が終了し、後述する締め関連処理を実行した後に電源がOFFとなり、必要なメダル貸出機100の電源をONにすることで営業時間外計数処理を実行できるようになっていたが、締め関連処理を実行した後に遊技場に設置された複数のメダル貸出機100の電源をOFFにした後、一斉に電源をONにして営業時間外計数処理を実行できるようにしてもよい。
また、本実施例では、遊技場の営業期間が終了し、後述する締め関連処理を実行した後に新たに起動処理が実行されることにより、営業時間外計数処理を実行できるようになっていたが、営業期間の終了後に起動処理を実行しなくても、営業時間外計数処理を実行できるようにしてもよい。この場合、例えば、制御ユニット181が締め関連処理指定コマンドを受信したことに基づいて営業期間が終了したと判定したとき、メイン処理において営業時間外処理を実行するようにすればよい。
また、本実施例では、遊技場の営業期間が終了(閉店)したときに、メダル管理コンピュータ550から各メダル貸出機100に対して、締め関連処理(営業終了処理)の実行を指定する締め関連処理指定コマンドが送信される。この締め関連処理指定コマンドを受信した各メダル貸出機100の制御ユニット181は、締め関連処理(営業終了処理)を実行する。
図30は、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aが実行する締め関連処理を示すフローチャートである。締め関連処理において、CPU181aは、まず、メダル管理コンピュータ550から締め関連処理指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップSf1)。締め関連処理指定コマンドを受信した場合(ステップSf1;Y)、締め関連処理指定コマンドを受信したことを示す締め関連処理指定コマンド受信フラグをセットする(ステップSf2)。また、締め関連処理指定コマンドを受信しなければ(ステップSf1;N)、そのまま処理を終了する。
次いで、CPU181aは、各種履歴を送信する(ステップSf3)。例えば、プリペイド残額の利用履歴等の情報をカード管理コンピュータ500に送信するとともに、離席における強制解除履歴データ等のデータを、カード管理コンピュータ500並びにメダル管理コンピュータ550の双方に送信する。
次いで、CPU181aは、メダル情報(図11(C)参照)の総メダル貯留数が所定枚数(第2閾値)以上であるか否かを判定する(ステップSf4)。尚、本実施例では、前述した不正メダル関係設定画面(図18参照)において、「貯留部状態報知条件」の「閉店時報知条件」の項目にて「50枚」を設定している。つまりメダル貯留ボックス194(貯留部)に貯留された不正メダルの枚数である総メダル貯留数が50枚以上となっているときに、第2閾値であると判定される。ここで、総メダル貯留数が第2閾値以上(50枚以上)である場合(ステップSf4;Y)にはステップSf5に進み、総メダル貯留数が第2閾値でない(50枚未満)場合には(ステップSf4;N)、処理を終了する。
そして、状態報知ランプ111を点灯させて(ステップSf5)、メダル管理コンピュータ550に対してメダル貯留ボックス194(貯留部)の不正メダルの貯留数が所定枚数(第2閾値)以上となっている旨を知らせる通知を送信する送信処理を実行した後(ステップSf6)、処理を終了する。尚、本実施例では、特に詳細な処理内容は説明しないが、送信処理の終了後、所定時間(例えば、10分)が経過したときに電源がOFFとなるようになっている。
また、本実施例では、ステップSf2にてセットされた締め関連処理指定コマンド受信フラグは、メダル貸出機100の電源がOFFとなってもバックアップ電源によりバックアップされるようになっており、該フラグがセットされてから所定時間(例えば、2時間)が経過した時点でクリアされるようになっている。この場合、前記所定時間は、次(翌日)の営業開始時間となる前にクリアされるようにすることが好ましい。
また、締め関連処理指定コマンド受信フラグは、該フラグがセットされてから所定時間(例えば、2時間)が経過した時点でクリアされるものに限定されず、例えば、メダル管理コンピュータ550から送信された所定のコマンド(例えば、時刻を特定可能なコマンドなど)や所定の信号等を受信したことに基づいてクリアされるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施例としてのメダル貸出機100(遊技用装置)にあっては、遊技島(図示略)に設置されるスロットマシン1に対応して設けられ、該対応するスロットマシン1において遊技に使用されるメダルMを貯留可能な貸出メダル貯留部183と、所定の価値の使用(例えば、会員カードやビジターカードに記憶されているプリペイド残額や持ちメダル数、貯蓄メダル数の使用)に応じて該貸出メダル貯留部183に貯留されているメダルMを払い出す払出装置182と、メダルMを受け入れ可能な受入部140と、該受入部140から受け入れたメダル数を計数する計数装置190と、を備え、受入部140から受け入れたメダルMを計数装置190により計数して遊技島に排出する遊技用装置としてのメダル貸出機100であって、計数装置190は、受入部140から受け入れたメダルMを該計数装置190内に取り込むとともに該取り込んだメダルMを遊技島に排出する取込手段としての回転ディスクモータ190g、回転ディスク190eを有し、制御ユニット181のCPU181aは、ステップSb15において締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていないと判定した場合、つまり、営業期間であると判定した場合は、検出したメダルMを持ちメダル数として計数するステップS9のメダル計数処理を実行し、ステップSb15において締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていると判定した場合、つまり、営業期間外(営業期間が終了した)であると判定した場合は、検出したメダルMを無効メダル数として計数するステップSb20の営業時間外計数処理を実行する。このようにすることで、遊技場の営業期間外において、メダルMを各スロットマシン1の位置で受け入れ、該受け入れたメダル数を計数装置190により計数することなく遊技島に排出することができるので、スロットマシン1のクレジットに残存するメダルMや床などに落ちているメダルMの回収作業効率が向上する。
また、遊技島(図示略)に設置されるスロットマシン1に対応して設けられ、該対応するスロットマシン1において遊技に使用されるメダルMを貯留可能な貸出メダル貯留部183と、所定の価値の使用(例えば、会員カードやビジターカードに記憶されているプリペイド残額や持ちメダル数、貯蓄メダル数の使用)に応じて該貸出メダル貯留部183に貯留されているメダルMを払い出す払出装置182と、メダルMを受け入れ可能な受入部140と、該受入部140から受け入れたメダル数を計数する計数装置190と、を備え、受入部140から受け入れたメダルMを計数装置190により計数して遊技島に排出する遊技用装置としてのメダル貸出機100と、複数のメダル貸出機100とデータ通信可能に接続される管理装置としてのメダル管理コンピュータ550と、を含む遊技用システムであって、計数装置190は、受入部140から受け入れたメダルMを該計数装置190内に取り込むとともに該取り込んだメダルMを遊技島に排出する取込手段としての回転ディスクモータ190g、回転ディスク190eを有し、制御ユニット181のCPU181aは、ステップSb15において締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていないと判定した場合、つまり、営業期間であると判定した場合は、検出したメダルMを持ちメダル数として計数するステップS9のメダル計数処理を実行し、ステップSb15において締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていると判定した場合、つまり、営業期間外(営業期間が終了した)であると判定した場合は、検出したメダルMを無効メダル数として計数するステップSb20の営業時間外計数処理を実行する。このようにすることで、遊技場の営業期間外において、メダルMを各スロットマシン1の位置で受け入れ、該受け入れたメダル数を計数装置190により計数することなく遊技島に排出することができるので、スロットマシン1のクレジットに残存するメダルMや床などに落ちているメダルMの回収作業効率が向上する。
尚、本実施例では、ステップSb20における営業期間外計数処理において、計数手段としての計数装置190により計数したメダル数を計数総メダル数や持ちメダル数として加算しないこと、つまり、計数装置190によるメダル計数処理を実行しないことで該計数したメダル数を無効としていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、営業期間外において、メダル計数処理におけるステップSc13、Sc14にて計数された計数総メダル数や持ちメダル数を減算することにより無効にすることや、入口センサ190h、内部センサ190i、外部センサ190j,190kによりメダルMを検出しないこと、入口センサ190h、内部センサ190i、外部センサ190j,190kから出力されるメダルMの検出信号を制御ユニット181が無視する、つまり、有効な検出信号として受付けないようにすること等を含む。
尚、本実施例では、制御ユニット181が、ステップSb15においてメダル管理コンピュータ550から送信された締め関連処理指定コマンドを受信したことを示す締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされているか否かにより、当該初期化処理が営業期間(例えば、10:00〜22:45等)中に実行されているか否かを判定するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、制御ユニット181が、ステップSb15においてメダル管理コンピュータ550から締め関連処理信号が出力されているか否かにより当該初期化処理が営業期間中に実行されているか否かを判定するようにしてもよいし、制御ユニット181に搭載されているRTC181dにより時刻情報を取得し、該取得した時刻情報に基づいて当該初期化処理が営業期間中に実行されているか否かを判定するようにしてもよい。また、例えば、メダル貸出機100に設けられた営業時間外操作部(図示略)が操作されたか否かに基づいて当該初期化処理が営業期間中に実行されているか否かを判定するようにしてもよい。
また、本実施例では、制御ユニット181が、ステップSb15において締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていると判定した場合、ステップSb20の営業時間外計数処理において、ステップSc1にて入口センサ190hにてメダルMが検出されたことに基づいて、回転ディスク190eを駆動させて計数を開始するようにしていることで、必要なメダル貸出機100のみ、営業期間外計数処理を行うだけで済むので効率がよい。
また、本実施例では、制御ユニット181が、ステップSb15において締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていると判定した場合、ステップSb20の営業時間外計数処理において、ステップSc1にて入口センサ190hにてメダルMが検出されたことに基づいて、回転ディスク190eを駆動させて計数を開始するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、リモコン操作等の所定の操作が行われたことに基づいて回転ディスク190eを駆動させ、ステップSb20の営業時間外計数処理を実行するようにしてもよく、このようにすることで、必要なメダル貸出機100のみ営業期間外計数処理を行うだけで済むので効率がよい。
また、本実施例では、制御ユニット181が、ステップSb20の営業時間外計数処理におけるステップSc13Aにおいて、無効メダル数に1を加算することで、スロットマシン1のクレジットに残存するメダルMや床などに落ちているメダル数を把握することができる。また、遊技島に回収された総メダル数を把握しやすくなる。
また、計数装置190は、受入部140から受け入れ当該計数装置190内に進入するメダルMを検出する第1検出手段としての入口センサ190hと、当該計数装置190内に進入し入口センサ190hにて検出されたメダルMを検出する第2検出手段としての内部センサ190iと、内部センサ190iにて検出されたメダルMを検出する第3検出手段としての外部センサ190j,190kと、を有し、制御ユニット181のCPU181aは、ステップSc1において入口センサ190hによりメダルMが検出されたことに基づいて回転ディスク190eの回転を開始し、ステップSc10において内部センサ190iによりメダルMが検出され、ステップSc11において外部センサ190j,190kによりメダルMが検出された後に、ステップSc13において計数総メダル数に1を加算し、ステップSc14において持ちメダル数に1を加算するので、受入部140から受け入れた一のメダルMを引き戻した後に再び受け入れさせることにより計数させるといった不正行為を抑止することができる。このような不正行為としては、例えば、メダルMを糸で吊って受入部140に投入した後、入口センサ190h、内部センサ190i、外部センサ190j,190kにより検出させた後にメダルMを糸などにより引き戻し、これを繰り返すといった不正行為が知られており、このような不正行為を抑制可能となる。
尚、本実施例では、入口センサ190hとして振動センサが適用されているので、メダルを1枚ずつ検出することはできないが、入口センサ190hがメダルMを検出しないと回転ディスク190eが回転駆動しない、つまり、メダルMが取り込まれて計数されないため、入口センサ190h、内部センサ190i、外部センサ190j,190kの全てにメダルMが検出されたことに基づいてメダルMが計数されることになる。これにより、例えば、入口センサ190hがメダルMを検出したにも関わらず、内部センサ190i、外部センサ190j,190kによりメダルが検出されない状態、例えば、メダルM以外の異物(例えば、ごみなど)が受入部140に投入されて入口センサ190hが反応したが、計数装置190内に進入できずに導入経路カバー141内などにて詰まっている可能性があることを把握しやすくなる。
また、本実施例では、制御ユニット181のCPU181aが、ステップSc42において、内部センサ検出フラグがセットされていた場合、内部センサ190iにて検出されたメダル数と外部センサ190j,190kにて検出されたメダル数とが一致しない、つまり、例えば、内部センサ190iにて検出されたメダルが外部センサ190j,190kにより検出されていないと判定するとともに、ステップSc45にてエラー処理を実行することで、計数装置190内における例えば計数傾斜部191bなどにおいてメダル詰まりが発生した可能性があることを把握しやすくなる。
また、ステップSc42において、入口センサ検出フラグがセットされていた場合、入口センサ190hにて検出されたメダル数と内部センサ190iにて検出されたメダル数とが一致しない、つまり、例えば、入口センサ190hにて検出されたメダルが内部センサ190iにより検出されていないと判定するとともに、ステップSc45にてエラー処理を実行することで、計数装置190内における例えば計数傾斜部191bなどにおいてメダル詰まりが発生した可能性があることを把握しやすくなる。
尚、本実施例では、上記異物進入やメダル詰りなどのエラー判定は、一連の計数動作が終了したステップSc42にて判定されるようになっていたが、一連の計数動作が終了する前に実行されるようにしてもよい。
また、制御ユニット181のCPU181aは、メダル計数処理において、ステップSc1にて入口センサ190hによりメダルMが検出されると、ステップSc9にて正回転タイマに正回転時間に対応する値をセットすることで、メダルMを連続して取り込んでいるときには正回動が途切れずに継続して実行されるので、多量のメダルMが投入されても好適に計数することができるとともに、正逆回動により取り込んだメダルMが排出されずに計数装置190内に残存することが防止される。
また、本発明の実施例としての遊技用システム、遊技用装置、管理装置にあっては、メダル管理コンピュータ550は、受け入れたメダルMが対応するスロットマシン1において使用可能な正規なメダルMであるか否か、つまり、当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かをそれぞれのメダル貸出機100が判定するための判定用データを、複数記憶可能な判定用データ記憶手段としての記憶装置555を備え、メダル貸出機100は、制御ユニット181が、メダル撮影カメラ190cにて撮像された複数の正規メダルMの画像データから判定用データとして使用するための登録用データを生成するとともに、所定のテンキー120の操作により、生成した登録用データをメダル管理コンピュータ550へ送信(アップロード)し、メダル管理コンピュータ550のCPU552は、各メダル貸出機100から登録用データを受信したとき、図22に示すメダル登録設定画面において、受信した登録用データをメダルの種別に対応付けて記憶して登録することができるようになっている。このように構成されていることで、一の使用領域(例えば、島グループA)に配置されたメダル貸出機100において、該一の使用領域に割り当てられた種類のメダルMだけでなく、他の使用領域(例えば、島グループB,C)に割り当てられた種類のメダルMの登録用データを生成してメダル管理コンピュータ550に送信することができるため、各使用領域にて使用される種類が異なるメダルMの登録用データを容易に登録することができる。
また、メダル管理コンピュータ550は、記憶装置555に記憶されている判定用データを遊技場に設置された複数のメダル貸出機100に送信し、制御ユニット181は、メダル計数処理におけるステップSc20において、計数装置190の判定結果に基づいて、正規メダルであるか否かを判定するようになっている。よって、制御ユニット181は、メダル管理コンピュータ550とデータ通信可能ではない状態でも、各メダル貸出機100において受け入れたメダルMが当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かを、メモリ190bに記憶されている判定用データに基づいて判定することができる。
さらに、一の使用領域(例えば、島グループA)に配置されたメダル貸出機100において登録した各種メダルの登録用データを、複数のメダル貸出機100とデータ通信可能に接続されたメダル管理コンピュータ550を介して複数のメダル貸出機100に配信することにより、各メダル貸出機100に判定用データを容易に記憶させることができるだけでなく、複数のメダル貸出機100において一の判定用データを共用することができるため、各メダル貸出機100において判定結果にばらつきが生じることが防止される。
尚、本実施例では、制御ユニット181は、計数装置190のコントローラ190aが判定したメダル真贋判定結果に基づいて、受け入れたメダルMが当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かを判定するようになっていたが、計数装置190にて撮像されたメダル画像データに基づいて制御ユニット181のCPU181aがメダルの真贋判定を実施するようにしてもよい。
また、制御ユニット181は、メダル管理コンピュータ550から送信された判定用データ及び登録設定情報に基づいて、当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMの判定用データを特定し、該特定した判定用データに基づいて、受け入れたメダルMが当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かを判定する。このように、各メダル貸出機100側において、配信された判定用データのうちから当該メダル貸出機100に対応する判定用データを特定して登録するようになっていることで、メダル管理コンピュータ550において各島グループ(使用領域)のメダル貸出機100に対応する判定用データをそれぞれ特定して送信する必要がないので、メダル管理コンピュータ550の制御負荷が軽減される。
また、メダル貸出機100は、メダル管理コンピュータ550や該メダル管理コンピュータ550にHUB70等を介して接続されたノートパソコン(図示略)やリモコン(図示略)等の携帯端末等の上位装置から、複数のメダル貸出機100のうちからメダル登録処理を行うメダル貸出機100を指定する操作が行われたことにより、登録用データを生成可能な登録モードに移行し、該登録モードにおいて登録用データを生成して送信する。そして、メダル管理コンピュータ550のCPU552が、各メダル貸出機100から登録用データを受信したとき、該受信した各登録用データを、図22に示すメダル登録設定画面においてメダルの種別に対応付けて記憶して登録することで、各島グループ(使用領域)にて使用される種類が異なるメダルMの登録用データを容易に登録することができる。
尚、本実施例では、制御ユニット181は、メダル管理コンピュータ550や該メダル管理コンピュータ550にHUB70等を介して接続されたノートパソコン(図示略)やリモコン(図示略)等の携帯端末等の上位装置から、複数のメダル貸出機100のうちからメダル登録処理を行うメダル貸出機100を指定する操作が行われたことにより、登録用データを生成可能な登録モードに移行するようになっていたが、例えば、メダル貸出機100に設けられた所定の操作部を操作するなど、当該メダル貸出機100にて所定の操作を行うことにより登録モードに移行するようにしてもよい。このように、登録モードへの移行操作は、上記したように上位装置にてメダル貸出機100を指定したりする必要があるので、第3者が容易に操作して偽メダルを登録することはできない。
尚、本実施例では、メダル貸出機100は、メダル管理コンピュータ550や該メダル管理コンピュータ550にHUB70等を介して接続されたノートパソコン(図示略)やリモコン(図示略)等の携帯端末等の上位装置から、複数のメダル貸出機100のうちからメダル登録処理を行うメダル貸出機100を指定する操作が行われたことにより、登録用データを生成可能な登録モードに移行し、該登録モードにおいて登録用データを生成して送信し、メダル管理コンピュータ550のCPU552が、各メダル貸出機100から登録用データを受信したとき、該受信した各登録用データを、図22に示すメダル登録設定画面においてメダルの種別に対応付けて記憶して登録するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、メダル貸出機100の制御ユニット181が、登録モードにおいて生成した各登録用データを各メダルMの種類に対応付けて設定する処理を実行し、該メダルMの種類に対応付けて設定した登録用データをメダル管理コンピュータ550に送信するようにする。そして、メダル管理コンピュータ550において、受信した登録用データを判定用データとして記憶装置555に記憶し、該記憶した判定用データを他のメダル貸出機100に送信するようにしてもよい。
また、メダル管理コンピュータ550は、受入部140から受け入れたメダルMを計数装置190により計数して遊技島に排出するように構成され、受入部140から受け入れたメダルMを遊技島に排出せずに貯留するメダル貯留ボックス194を有することで、登録用データを生成する際に受け入れたメダルMを貯留部に貯留することができるので、当該メダル貸出機100が配置されている使用領域に割り当てられた種類とは異なる種類のメダルMが遊技島に排出されてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、メダル登録処理において受入部140から受け入れたメダルMを遊技島に排出せずに貯留する貯留部の一例として、不正メダルが貯留されるメダル貯留ボックス194が使用されていたが、不正メダルが貯留されるメダル貯留ボックス194以外の貯留部に貯留されるようにしてもよい。
また、本実施例では、不正メダル(適正ではない遊技媒体)が満タン(第1貯留量)に達したときにはその旨が報知されることで、メダル貯留ボックス194(貯留部)から不正メダルを回収することができるとともに、少なくとも遊技場の営業終了時において、所定枚数(第2貯留量)に達しているときにはその旨が報知されることで、満タンに達する前の段階で不正メダルを回収することができるばかりか、貯留に未だ余裕がある貯留部からメダルを回収せずに済むので、回収の作業効率が向上される。よって、営業時間中にメダルの貯留量が満タンに達することが抑制されるため、満タンに達したメダル貯留ボックス194(貯留部)から不正メダルを回収しきれずに循環してしまうことを防止できる。
具体的には、遊技場にメダル貸出機100が多数(例えば、1000台など)設置されている場合において、メダル貯留ボックス194におけるメダルの貯留量が報知されないと、定期的に全てのメダル貸出機100のメダル貯留ボックス194を確認して回る必要があるが、例えば1〜2枚程度のメダルしかメダル貯留ボックス194に貯留されていないメダル貸出機100も確認することになるため、非常に効率が悪く膨大な手間がかかることになるが、所定枚数に達したときにはその旨が報知されることで、不正メダルを効率よく回収することができる。
また、不正メダルが満タン(第1貯留量)に達したときには、営業中であってもその旨が報知されることで迅速に回収することができるので、満タンのまま放置されてメダルが遊技島内に排出され循環してしまうことが防止される。
また、少なくとも遊技場の営業終了時において所定枚数(第2貯留量)に達しているときにはその旨が報知されることで、満タンに達する前の段階で不正メダルを回収することができるため、営業中において少量の不正メダルが貯留されることで満タンになることを極力回避できるため、営業中に不正メダルを回収する際に遊技者に迷惑をかけることが防止される。
また、計数装置190のコントローラ190aは、適正ではないと判定したメダルであって、当該遊技場で使用可能な自店メダルと当該遊技場で使用不能な偽メダルとを含む複数種類の不正メダルを識別可能であり、予め自店メダルが計数装置190に100枚程度投入されることで、自店メダルの画像をメモリ190bに登録させる。そして制御ユニット181は、図28のメダル貯留処理のステップSe4においてメダル情報(図11(C)参照)の総メダル貯留数に1を加算するとともに、図28のメダル貯留処理のステップSe5において、自店メダルか否かを判定し、自店メダルである場合にはステップSe6に進んで、メダル情報(図11(C)参照)の自店メダル貯留数に1を加算し、自店メダルでない場合にはステップSe11に進んで、メダル情報(図11(C)参照)の偽メダル貯留数に1を加算するようにすることで、メダル貯留ボックス194に貯留された不正メダルのうち自店メダルがどの程度あるのかを把握しやすくなることで、早期に回収して適正メダルとして判定される領域に戻すことが可能となる。
また、制御ユニット181は、計数したメダルが適正ではないと判定したときに、図27の不正メダル処理のステップSd3において、遊技者の顔画像とメダル画像を並列に組み合わせて1枚の通知用画像(図20参照)を生成し、この通知用画像をRAM181bに記憶するようにしていることで、所定の遊技者がメダル貯留ボックス194に貯留されたメダルのうちいずれを使用したかを特定できるので、不正行為を特定しやすくなる。
尚、図27の不正メダル処理のステップSd3において、遊技者の顔画像とメダル画像を並列に組み合わせて1枚の通知用画像(図20参照)を生成するようにしているが、制御ユニット181において、必ずしも通知用画像を生成する必要はなく、例えば、顔画像とメダル画像のそれぞれにIDを付与し、顔画像とメダル画像とを別個にメダル管理コンピュータ550に送信して、メダル管理コンピュータ550にて互いの画像のID同士を対応付けて記憶させるようにしてもよい。
また、制御ユニット181は、図25、図26の計数処理のステップSc6において、計数装置190から取得したメダル判定情報に基づいて、計数されたメダルが不正メダルであるか否かを判定し、いずれかの不適正条件が成立したことを条件に、該不適正条件が成立するまでに計数したメダル数のうち適正ではないと判定された不正メダル数を無効とする(例えば、図27の不正メダル処理のステップSd8において、制御ユニット181は、カードテーブル(図11(A)参照)の持ちメダル数から累積不正メダル数の値を減算する)ことで、スロットマシン1から払い出され計数したメダルの中に適正でないメダルが紛れていた場合、不適正条件が成立しなければ該適正でないメダルも計数されるため、意図せずに不正メダルを使用した遊技者が不利益を被ることが防止されるとともに、不適正条件が成立した場合、それまでに計数されたメダル数が無効となるため、不正にメダルが獲得されてしまうことを防止できる。
また、制御ユニット181は、図27の不正メダル処理のステップSd6において、カード受付け中遊技情報(図11(B)参照)の累積不正メダル数に1を加算するとともに、図23のSb20のカード受付け処理において、受信した受付け処理完了通知に含まれる持ちメダル数、貯蓄メダル数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)を、カードテーブルに格納する。一方、図23のSb23の返却処理において、受付け中のカードがビジターカードであるか否かを判定し、ビジターカードである場合には、該ビジターカードに、カードテーブルのカード受付け中遊技情報の累積不正メダル数を記録するとともに、カードに記録して排出する際に、該記録されたメダル数のうちメダル貯留ボックス194に貯留されたメダル数を特定可能な情報を記録することで、所定の遊技者が適正でないメダルをどの程度計数したかを把握し管理することができる。
次に、制御ユニット181がステップS14にて実行する補給扉モード処理について、図31及び図32に基づいて説明する。図31は、メダル貸出機において実行される補給扉モード処理の処理内容を示すフローチャートである。図32は、(A)〜(C)は補給扉モード処理の流れを示す説明図である。
本実施例のメダル貸出機100は、遊技媒体としてのメダルMを貯留可能な貸出メダル貯留部183と、該貸出メダル貯留部183にメダルMを補給するための補給口133と、該補給口133を開閉可能とするメダル補給扉130と、貸出メダル貯留部183に貯留されているメダルMを排出する払出装置182と、メダル補給扉130の開放を検出する検出手段としての補給扉センサ136と、を備えている。そして、制御ユニット181は、補給扉モードにおいて、補給扉センサ136による検出結果に基づいて、補給扉開放エラー報知を行うための処理及び当該メダル貸出機100に対応するスロットマシン1での遊技の進行を制限するための処理を行うようになっている。
また、制御ユニット181は、補給扉センサ136の検出結果によりメダル補給扉130の開放を検知したときに補給扉開放エラー報知を行うための処理やエラーダウンを行うための処理を行う待機モードと、補給扉センサ136の検出結果によりメダル補給扉130の開放を検知しても補給扉開放エラー報知を行うための処理やエラーダウンを行うための処理を行わない補給扉モードとに制御可能である。尚、本実施例では、メダル貸出機100の電源をオンにしたときには待機モードに制御されるようになっている。
制御ユニット181は、待機モードに制御しているときに、図32に示すリモコン端末300による補給扉モード開始操作(特定開始操作)が行われたことに基づいて補給扉モードに制御し、該補給扉モードに制御しているときに、リモコン端末300による補給扉モード終了操作(特定終了操作)が行われたときまたは該補給扉モードにおいて補給扉センサ136がメダル補給扉130の開放を検知した後、該メダル補給扉130の開放を検知しなくなってから所定期間(例えば、約5分間)が経過したときに待機モードに制御する。
すなわち、制御ユニット181は、待機モードにおいてメダル補給扉130の開放を検知したとき、メダル補給扉130が不正に開放された可能性があるとして、補給扉開放エラー報知を行うための処理である補給扉開放エラー報知処理を行う。該補給扉開放エラー報知処理では、例えば、補給扉モード処理において状態報知ランプ111を点灯させて、補給扉開放エラーになったことを周囲に報知する。これにより、周囲にいる店員等がメダル補給扉130が不正に開放されている可能性があることを把握できるため、不正者を特定しやすくなる。
尚、状態報知ランプ111を点灯させる際に、明らかに異常事態を知らせる態様(例えば、早い点滅や赤色の表示)で点灯させてしまうと、不正メダルを使用している不正遊技者に対して不正報知通知を行っていることが気づかれて逃げられてしまう可能性があるので、状態報知ランプ111を点灯させる際には、不正遊技者に対して不正報知通知を行っていることが気づかれ難い態様(例えば、青色のゆっくりした点滅など)で点灯させるようにする。また、状態報知ランプ111を点灯させるだけでなく、所定のエラー音等を出力するようにしてもよい。
また、補給扉開放エラー報知処理では、通信部184を介してホールコンピュータ540等に装置IDとともに補給扉開放エラー信号を出力する。これにより、ホールコンピュータ540の画面等に補給扉開放エラーが発生したことが表示され(図示略)、ホールコンピュータ540においてもメダル補給扉130が不正に開放されている可能性があることを把握できるため、不正者を特定しやすくなる。また、遊技場にいる店員等が気が付かない場合、メダル補給扉130が不正に開放されている可能性があるメダル貸出機100に対応するスロットマシン1の台番号とともに、その旨を報知する自動音声メッセージを生成して、無線放送システムを介して店員が装着しているインカム11に対して自動音声メッセージを送信する。インカム11を通じて通知を受けた店員は、メダル補給扉130を不正に開放している可能性がある遊技者を特定することができる。また、ホールコンピュータ540は、監視カメラシステム21を操作して、不正メダルが使用されているメダル貸出機100に対応するスロットマシン1のズームイン映像を自動的に撮影(または録画)する。そして、この監視カメラシステム21を介して店員が不正遊技者を特定してその行動を監視(または記録)することができる。
また、制御ユニット181は、待機モードにおいてメダル補給扉130の開放を検知したとき、メダル補給扉130が不正に開放された可能性があるとして、補給扉開放エラー報知とともに、当該メダル貸出機100に対応するスロットマシン1での遊技の進行を制限するための処理として、メダル貸出機100の所定の機能を停止するエラーダウン処理を実行する。具体的には、ステップS4〜S9のカード受付処理、貸出処理、入金処理、返却処理、再プレイ処理、メダル計数処理の実行を禁止する。
このようにエラーダウン処理を実行することで、例えば、カード受付処理の実行を禁止すれば会員カード等に計数したメダル数を記録できず、貸出処理の実行を禁止すれば遊技を行うためのメダルMを借り受けることができず、入金処理の実行を禁止すれば新たにメダルMを借り受けることができず、返却処理の実行を禁止すれば計数したメダルMを精算することができず、再プレイ処理の実行を禁止すれば再プレイができず、メダル計数処理の実行を禁止すればメダルMを計数する処理ができなくなる。よって、これらステップS4〜S9の処理の実行を禁止するエラーダウン処理は、当該メダル貸出機100に対応するスロットマシン1での遊技の進行を制限させるための処理を実行することである。
尚、本実施例では、制御ユニット181は、エラーダウン処理を実行した場合、カード受付処理、貸出処理、入金処理、返却処理、再プレイ処理、メダル計数処理の実行を禁止するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらカード受付処理、貸出処理、入金処理、返却処理、再プレイ処理、メダル計数処理のうち少なくとも一の処理を禁止したり、あるいは、各処理における一部の機能を停止したり、各処理の実行を困難とする(例えば、貸出受付処理において紙幣の受付を困難とするなど)もの等であってもよい。また、これら処理以外の処理の実行を禁止するようにしてもよい。あるいは、メダル貸出機100への電力供給を停止したり、各種操作スイッチの操作や該操作に基づく処理等が無効になるようにしたり、あるいは、蓋部材160を駆動装置にて強制的に閉鎖して受入部140にメダルを投入できなくするようにしてもよい。
また、エラーダウン処理として、制御ユニット181はホールコンピュータ540に装置IDとともに補給扉開放エラー信号を出力し、ホールコンピュータ540側から当該メダル貸出機100に対応するスロットマシン1に対し遊技の進行を制限させる信号等を出力し、該スロットマシン1を遊技不能な状態に制御させるようにしてもよい。
また、本実施例では、制御ユニット181が補給扉開放エラー報知処理やエラーダウン処理を実行した場合、所定のエラー解除操作により補給扉開放エラー報知処理やエラーダウン処理の実行を終了させることができるようになっている。本実施例では、例えば、リモコン端末300によるエラー解除操作により解除できるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、リセットスイッチ186や補給扉用のリセットスイッチ(図示略)などの操作により解除できるようにしてもよい。
一方、制御ユニット181は、待機モードにおいてIR受光ユニット137から補給扉モード開始信号の出力があった場合、補給扉モード中フラグをセットし、待機モードから補給扉モードに移行させる。
具体的には、図32(A)に示すように、遊技場の店員等により、リモコン端末300の補給扉モード開始スイッチ301a,301bが同時押しされた場合、IR受光ユニット137は、リモコン端末300からの赤外線信号を受信して電気信号に変換し、制御ユニット181に対し補給扉モード開始信号が出力される。制御ユニット181は、該補給扉モード開始信号の受信に基づいて補給扉モード中フラグをセットし、状態報知ランプ111を所定態様(例えば、赤/紫交互点滅など)にて点灯させて、補給扉モードが開始されたことを周囲に報知する。
また、制御ユニット181は、補給扉モード中フラグをセットした後、計数処理禁止フラグをセットし、メダル計数処理の実行を禁止する。これにより、補給扉モード中にメダルMが受入部140に落下して誤って計数されてしまったり、遊技場の店員や第3者がリモコン端末300により補給扉モードに移行させ、メダル補給扉130を開放して貸出メダル貯留部183に貯留されているメダルMを補給口133から取り出し、該取り出したメダルMを受入部140に投入し計数装置190にて計数して不正に利益を得ようとすることが防止される。
尚、本実施例では、制御ユニット181は、補給扉モードに制御している場合、計数処理の実行を禁止しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップS4〜S8のカード受付処理、貸出処理、入金処理、返却処理、再プレイ処理のうち少なくともいずれか一の処理の実行を禁止するようにしてもよい。
また、図32(B)に示すように、制御ユニット181は、補給扉モード中に補給扉センサ136から補給扉開放信号を受信したとき、状態報知ランプ111を特殊態様(例えば、紫高速点滅など)にて点灯させて、補給扉モード中にメダル補給扉130が開放されたことを周囲に報知する。これにより、周囲にいる店員等がメダル補給扉130が不正に開放されているのではないことを把握できるため、不正な開放と誤認されることが防止される。
図32(C)に示すように、制御ユニット181は、補給扉モード中に補給扉センサ136からの補給扉開放信号の入力がなくなったときに、状態報知ランプ111を所定態様(例えば、赤/紫交互点滅など)にて点灯させて、メダル補給扉130が閉鎖されたことを周囲に報知する。
補給扉モード中に、遊技場の店員等によりリモコン端末300の補給扉モード終了スイッチ302が押圧操作された場合、制御ユニット181には、IR受光ユニット137から補給扉モード終了信号が出力される。制御ユニット181は、該補給扉モード終了信号の受信に基づき、メダル補給扉130が閉鎖されていることを条件に、補給扉モード中フラグをクリアし、状態報知ランプ111を通常態様(例えば、青色など)にて点灯させて、補給扉モードが終了して待機モードに移行したことを周囲に報知する。
また、制御ユニット181は、補給扉モード中に補給扉センサ136からの補給扉開放信号の入力がなくなったときから所定期間(例えば、約5分間)、IR受光ユニット137から補給扉モード終了信号が出力されず、かつ、補給扉センサ136から補給扉開放信号を受信しなかった場合、補給扉モード中フラグをクリアし、状態報知ランプ111を通常態様(例えば、青色など)にて点灯させて、補給扉モードが終了して待機モードに移行したことを周囲に報知する。
ここで、補給扉モード中において、補給扉開放信号を受信した後、補給扉センサ136からの補給扉開放信号の入力がなくなったことに基づいて、補給扉モードを終了して待機モードへ移行するようにした場合、例えば、図32(B)に示すように、補給扉モード中にメダル補給扉130を開放し、メダルジョッキ320等を用いてメダルMを貸出メダル貯留部183に補給する際に、メダルジョッキ320が補給口133に差し込まれて該メダルジョッキ320が補給扉センサ136により検出されたり、メダルジョッキ320から投入されたメダルMが補給扉センサ136により検出されると、メダル補給扉130が閉鎖されていないにも関わらず制御ユニット181に補給扉センサ136からの補給扉開放信号の入力がなくなり、これにより制御ユニット181がメダル補給扉130が閉鎖された判定して待機モードに移行してしまう。そして、メダルジョッキ320やメダルMが補給扉センサ136により検出されなくなると、制御ユニット181は、待機モードにおいてメダル補給扉130が開放されたと判定し、補給扉開放エラー報知処理やエラーダウン処理を実行してしまう。
また、補給扉モード中にメダル補給扉130を開放し、メダルジョッキ320等を用いてメダルMを貸出メダル貯留部183に補給した後、メダル補給扉130を閉鎖したが、メダルMが詰まるなどしてメダル補給扉130が上手く閉鎖されないときに、メダル補給扉130の開閉を繰り返すことがある。このような場合も、制御ユニット181がメダル補給扉130が閉鎖されたとして待機モードに移行してしまうと、その直後にメダル補給扉130が開放されることで、制御ユニット181は、待機モードにおいてメダル補給扉130が開放されたと判定し、補給扉開放エラー報知処理やエラーダウン処理を実行してしまう。
これに対し本実施例では、制御ユニット181は、補給扉モード中において補給扉モード終了信号を受信したこと、または補給扉センサ136からの補給扉開放信号の入力がなくなったときから約5分間、補給扉センサ136から補給扉開放信号を受信しなかったことに基づいて補給扉モードを終了して待機モードへ移行するようになっているため、上記のように、メダルジョッキ320やメダルMが検出されたり、メダル補給扉130が何回も開閉されても、待機モードにおいてメダル補給扉130が開放されたと誤って判定し、補給扉開放エラー報知処理やエラーダウン処理を実行することがない。
また、本実施例では、制御ユニット181は、ステップS5の貸出処理の実行中に貸出メダル貯留部183のメダルが不足して払出エラー報知が実行された場合、該払出エラー報知が実行されている間に補給扉モード開始信号を受信したときには補給扉モードに制御する。そして、補給扉モードにおいてメダルMが補給されても、補給扉モードが終了するまでは、貸出処理の実行が禁止されているので払出エラーは解除されず、補給扉モード終了信号を受信したまたはメダル補給扉130が閉鎖してから所定時間(例えば、約5分間)が経過して待機モードに移行したときに、未払出しのメダルMが払い出されて払出エラーが解除されるようになっているが、補給扉モードにおいてメダルMが補給されたときに未払出しのメダルMが払い出されて払出エラーが解除されるようにしてもよい。
次に、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aがステップS14にて実行する補給扉モード処理の制御内容について、図31のフローチャートに基づいて説明する。
CPU181aは、まず、補給扉モード中フラグがセットされているか否か、つまり、補給扉モード中であるか否かを判定する(ステップSg1)。補給扉モード中フラグがセットされている場合は(ステップSg1;Y)、ステップSg9に進み、補給扉モード中フラグがセットされていない場合は(ステップSg1;N)、補給扉センサ136がonであるか否か、つまり、メダル補給扉130が閉鎖位置にあるか否かを判定する(ステップSg2)。補給扉センサ136がonでない、つまり、メダル補給扉130が開放位置にある場合は(ステップSg2;N)、ステップSg7に進み、補給扉センサ136がonである、つまり、メダル補給扉130が閉鎖位置にある場合(ステップSg2;Y)、補給扉モード開始信号を受信したか否かを判定する(ステップSg3)。
補給扉モード開始信号を受信していないと判定した場合は(ステップSg3;N)、補給扉モード処理を終了する。補給扉モード開始信号を受信していると判定した場合は(ステップSg3;Y)、補給扉モードに制御していることを示す補給扉モード中フラグをセットし(ステップSg4)、状態報知ランプ111の点灯態様を青色点灯から赤/紫の交互点滅に変更する(ステップSg5)。次いで、計数処理の実行を禁止するための計数処理禁止フラグをセットし(ステップSg6)、処理を終了する。
ステップSg2において、補給扉センサ136がonでない、つまり、メダル補給扉130が開放位置にある場合は(ステップSg2;N)、補給扉モードではないときにメダル補給扉130が開放された、つまり、メダル補給扉130が不正に開放された可能性があるとして、補給扉開放エラー報知処理を行うとともに(ステップSg7)、エラーダウン処理を実行し(ステップSg8)、処理を終了する。
Sg7の補給扉開放エラー報知処理において、制御ユニット181は、状態報知ランプ111を点灯(例えば、青色のゆっくりした点滅など)させて、補給扉開放エラーになったことを周囲に報知するとともに、通信部184を介してホールコンピュータ540等に装置IDとともに補給扉開放エラー信号を出力する。
また、Sg8のエラーダウン処理において、制御ユニット181は、ステップS4〜S9のカード受付処理、貸出処理、入金処理、返却処理、再プレイ処理、メダル計数処理の実行を禁止するための処理、例えば、カード受付処理禁止フラグ、貸出処理禁止フラグ、入金処理禁止フラグ、返却処理禁止フラグ、再プレイ処理禁止フラグ、メダル計数処理禁止フラグをセットするなどの処理を行う。
ステップSg1において、補給扉モード中フラグがセットされている場合は(ステップSg1;Y)、補給扉モード終了信号を受信したか否かを判定し(ステップSg9)、補給扉モード終了信号を受信したと判定した場合は(ステップSg9;Y)、補給扉センサ136がonであるか否か、つまり、メダル補給扉130が閉鎖位置にあるか否かを判定し(ステップSg10)、補給扉センサ136がonでない、つまり、メダル補給扉130が開放位置にある場合は(ステップSg10;N)、処理を終了する。つまり、補給扉モード終了信号を受信したときにメダル補給扉130が開放されている場合は、補給扉モードを終了させる処理は実行しない。また、補給扉センサ136がonである、つまり、メダル補給扉130が閉鎖位置にある場合は(ステップSg10;Y)、ステップSg20に進み、後述するステップSg20〜Sg23の補給扉モードを終了させる処理を行う。
また、補給扉モード終了信号を受信していないと判定した場合は(ステップSg9;N)、メダル補給扉130が閉鎖されてからの経過時間を計時中である旨を示す閉鎖時間カウントフラグがセットされているか否かを判定する(ステップSg11)。
閉鎖時間カウントフラグがセットされていない場合は(ステップSg11;N)、補給扉センサ136がonであるか否か、つまり、メダル補給扉130が閉鎖位置にあるか否かを判定し(ステップSg12)、補給扉センサ136がonでない、つまり、メダル補給扉130が開放位置にある場合は(ステップSg12;N)、補給扉モード中にメダル補給扉130が開放されたとして、状態報知ランプ111の点灯態様を赤/紫の交互点滅から紫色の高速点滅に変更し(ステップSg13)、処理を終了する。補給扉センサ136がonである、つまり、メダル補給扉130が閉鎖位置にある場合は(ステップSg12;Y)、閉鎖時間カウンタに所定値(例えば、約5分間に相当する値)をセットし(ステップSg14)、閉鎖時間カウントフラグをセットし(ステップSg15)、状態報知ランプ111の点灯態様を赤/紫の交互点滅として(ステップSg16)、処理を終了する。尚、このステップSg14〜Sg16の処理は、補給扉モードの制御が開始されてからメダル補給扉130が開放されるまでと、補給扉モード中にメダル補給扉130が開放された後、閉鎖されたときに実行されることがある。
ステップSg11において、閉鎖時間カウントフラグがセットされている場合は(ステップSg11;Y)、補給扉センサ136がonであるか否か、つまり、メダル補給扉130が閉鎖位置にあるか否かを判定し(ステップSg17)、補給扉センサ136がonである、つまり、メダル補給扉130が閉鎖位置にある場合は(ステップSg16;Y)、閉鎖時間カウンタの値を1減算し(ステップSg18)、閉鎖時間カウンタの値が0になったか否か、つまり、メダル補給扉130が閉鎖されてから約5分が経過したか否かを判定する(ステップSg19)。
閉鎖時間カウンタの値が0になっていない、つまり、メダル補給扉130が閉鎖してから約5分が経過していなければ(ステップSg19;N)、処理を終了し、閉鎖時間カウンタの値が0になっていれば、つまり、メダル補給扉130が閉鎖してから約5分が経過した場合(ステップSg19;Y)、またはステップSg10においてメダル補給扉130が閉鎖されていると判定した場合は(ステップSg10;Y)、補給扉モード中フラグをクリアし(ステップSg20)、閉鎖時間カウントフラグをクリアし(ステップSg21)、状態報知ランプ111の点灯態様を青色点灯にした後(ステップSg22)、計数処理禁止フラグをクリアした後(ステップSg23)、処理を終了する。
また、ステップSg17において、補給扉センサ136がonでない、つまり、メダル補給扉130が開放位置にある場合は(ステップSg17;N)、一度閉鎖されたメダル補給扉130が再度開放されたとして、閉鎖時間カウンタの値をクリアし(ステップSg24)、閉鎖時間カウントフラグをクリアし(ステップSg25)、状態報知ランプ111の点灯態様を紫色の高速点滅にし(ステップSg26)、処理を終了する。
以上説明したように、本発明の実施例としてのメダル貸出機100にあっては、メダルMを貯留可能な貸出メダル貯留部183と、該貸出メダル貯留部183にメダルMを補給するための補給口133と、該補給口133を開閉可能とするメダル補給扉130と、貸出メダル貯留部183に貯留されているメダルMを排出する払出手段としての払出装置182と、を備え、制御ユニット181は、補給扉センサ136から補給扉開放信号が出力されたことに基づいて、メダル補給扉130が開放されたと判定し、図31の補給扉モード処理のステップSg7において補給扉開放エラー報知処理を実行する。また、図31の補給扉モード処理において補給扉モード中フラグをセットすることで補給扉モードに制御し、補給扉モード中フラグをクリアすることで待機モードに制御するようになっている。そして、制御ユニット181は、図31のステップSg3において補給扉モード開始信号を受信していると判定した場合、ステップSg4において補給扉モード中フラグをセットし、待機モードから補給扉モードに移行させ、ステップSg9において補給扉モード終了信号を受信したと判定し、かつ、ステップSg10においてメダル補給扉130が閉鎖位置にあると判定した場合、または、ステップSg19において閉鎖時間カウンタの値が0になった、つまり、メダル補給扉130が閉鎖されてから約5分が経過したと判定した場合に、ステップSg20において補給扉モード中フラグをクリアして補給扉モードから待機モードに移行させる。
このようにすることで、待機モードにおいてメダル補給扉130が開放されると補給扉開放エラー報知を行うための処理が行われるため、メダル補給扉130が不正に開放された可能性があることを特定しやすくなる。また、補給扉モードに制御されているときには、補給されるメダルMにより誤ってメダル補給扉130の閉鎖が検知されたり、メダル補給扉130を閉める際に何回も開閉されることにより誤ってメダル補給扉130の閉鎖が検知されることがあっても、リモコン端末300の補給扉モード終了スイッチ302の押圧操作が行われるか、メダル補給扉130の開放を検知しなくなってから所定期間(例えば、約5分)が経過するまで待機モードに戻ることはないため、補給扉モードにおいて誤って補給扉開放エラー報知を行うための処理が行われることを防止できる。
尚、本実施例では、制御ユニット181は、待機モードにおいてメダル補給扉130の開放を検知したとき、メダル補給扉130が不正に開放された可能性があるとして、ステップSg7において補給扉開放エラー報知を行うための処理である補給扉開放エラー報知処理を行うとともに、ステップSg8において、ステップS4〜S9のカード受付処理、貸出処理、入金処理、返却処理、再プレイ処理、メダル計数処理の実行を禁止するエラーダウン処理を行うようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、待機モードにおいてメダル補給扉130の開放を検知したときに、ステップSg7にて補給扉開放エラー報知処理のみを行い、ステップSg8にてエラーダウン処理を行わなくてもよい。
また、本発明の実施例としてのメダル貸出機100にあっては、メダルMを貯留可能な貸出メダル貯留部183と、該貸出メダル貯留部183にメダルMを補給するための補給口133と、該補給口133を開閉可能とするメダル補給扉130と、貸出メダル貯留部183に貯留されているメダルMを排出する払出装置182と、を備え、制御ユニット181は、補給扉センサ136から補給扉開放信号が出力されたことに基づいて、メダル補給扉130が開放されたと判定し、図31の補給扉モード処理のステップSg8においてエラーダウン処理を実行する。また、図31の補給扉モード処理において補給扉モード中フラグをセットすることで補給扉モードに制御し、補給扉モード中フラグをクリアすることで待機モードに制御するようになっている。そして、制御ユニット181は、制御ユニット181は、図31のステップSg3において補給扉モード開始信号を受信していると判定した場合、ステップSg4において補給扉モード中フラグをセットし、待機モードから補給扉モードに移行させ、ステップSg9において補給扉モード終了信号を受信したと判定し、かつ、ステップSg10においてメダル補給扉130が閉鎖位置にあると判定した場合、または、ステップSg19において閉鎖時間カウンタの値が0になった、つまり、メダル補給扉130が閉鎖されてから約5分が経過したと判定した場合に、ステップSg20において補給扉モード中フラグをクリアして補給扉モードから待機モードに移行させる。
このようにすることで、待機モードにおいてメダル補給扉130が開放されると、当該遊技場に設置されたスロットマシン1での遊技の進行を制限するためのエラーダウン処理が行われるため、メダル補給扉130が不正に開放された可能性があるときに、不正に取得したメダルを用いて当該遊技場に設置されたスロットマシン1で遊技を行い不当な利益を得ることを防止できる。また、補給扉モードに制御されているときには、補給されるメダルMにより誤ってメダル補給扉130の閉鎖が検知されたり、メダル補給扉130を閉める際に何回も開閉されることにより誤ってメダル補給扉130の閉鎖が検知されることがあっても、リモコン端末300の補給扉モード終了スイッチ302の押圧操作が行われるか、メダル補給扉130の開放を検知しなくなってから所定期間(例えば、約5分)が経過するまで待機モードに戻ることはないため、補給扉モードにおいて誤って補給扉開放エラー報知を行うための処理が行われることを防止できる。
尚、本実施例では、制御ユニット181は、待機モードにおいてメダル補給扉130の開放を検知したとき、メダル補給扉130が不正に開放された可能性があるとして、ステップSg7において補給扉開放エラー報知を行うための処理である補給扉開放エラー報知処理を行うとともに、ステップSg8において、ステップS4〜S9のカード受付処理、貸出処理、入金処理、返却処理、再プレイ処理、メダル計数処理の実行を禁止するエラーダウン処理を行うようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、待機モードにおいてメダル補給扉130の開放を検知したとき、ステップSg8にてエラーダウン処理のみを行い、ステップSg7にて補給扉開放エラー報知処理を行わなくてもよい。
また、本実施例では、制御ユニット181は、待機モードにおいて特定開始操作により補給扉モード終了信号を受信したときに補給扉モードに制御するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、待機モードにおいて特定開始操作が行われてから所定期間(例えば、約10秒)が経過してから待機モードから補給扉モードに制御するようにしてもよい。
また、本実施例では、制御ユニット181は、補給扉モード中において補給扉センサ136から補給扉開放信号を受信していないときに補給扉モード終了信号を受信したこと、または補給扉センサ136からの補給扉開放信号の入力がなくなったから約5分間、補給扉センサ136から補給扉開放信号を受信しなかったことに基づいて補給扉モードを終了して待機モードへ移行するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、補給扉モード中において補給扉センサ136から補給扉開放信号を受信していないときに補給扉モード終了信号を受信したときのみ、補給扉モードを終了して待機モードへ移行し、補給扉モード中において補給扉センサ136からの補給扉開放信号の入力がなくなったときから所定期間、補給扉センサ136から補給扉開放信号を受信しなくても、補給扉モードを終了しても待機モードへ移行しないようにしてもよい。あるいは、補給扉モード中において補給扉センサ136からの補給扉開放信号の入力がなくなったときから所定期間、補給扉センサ136から補給扉開放信号を受信しなかったことに基づいて補給扉モードを終了して待機モードへ移行するようにし、補給扉モード中において補給扉センサ136から補給扉開放信号を受信していないときに補給扉モード終了信号を受信しても、補給扉モードを終了しても待機モードへ移行しないようにしてもよい。
また、本実施例では、補給扉モード中において補給扉センサ136から補給扉開放信号を受信していないときに補給扉モード終了信号を受信したこと、または補給扉センサ136からの補給扉開放信号の入力がなくなったときから約5分間、補給扉センサ136から補給扉開放信号を受信しなかったことに基づいて補給扉モードを終了して待機モードへ移行するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、補給扉モードを開始してから所定期間(例えば、約7分)が経過したときに、補給扉モードを終了して待機モードへ移行するようにしてもよい。
また、補給扉モードを開始してから所定期間(例えば、約7分)が経過するまでに、補給扉モード終了信号を受信したときや、補給扉センサ136からの補給扉開放信号の入力がなくなったときから約5分間、補給扉センサ136から補給扉開放信号を受信しなかったときには、所定期間である約7分が経過しなくても、補給扉モードを終了して待機モードへ移行するようにしてもよい。
また、本実施例では、補給扉モード終了信号を受信したときに、補給扉モードを終了して待機モードへ移行するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、補給扉モード終了信号を受信したことに基づく期間が経過したとき、例えば、補給扉モード終了信号を受信してから一定期間(例えば、約2分)が経過したときに補給扉モードを終了して待機モードへ移行するようにしてもよく、このようにすることで、リモコン端末300により補給扉モード終了スイッチ302の押圧操作を行った直後に誤ってメダル補給扉130を開放してしまうことにより、補給扉開放エラー報知やエラーダウン処理が行われることを抑制できる。
また、制御ユニット181は、待機モードにおいて、当該遊技場の店員が携行するリモコン端末300から補給扉モード開始信号が出力されたときに、特定開始操作が行われたとして待機モードから補給扉モードに移行させるようにすることで、遊技場の店員以外の第3者により補給扉モードに制御されてしまうことを防止することができる。
また、本実施例では、補給扉モードを開始する特定開始操作として、リモコン端末300の補給扉モード開始スイッチ301a,301bの同時押圧操作が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定開始操作は、リモコン端末300による操作だけでなく、例えば、メダル貸出機100に設けられた所定の操作部を操作することや、所定の暗証番号を入力する操作等も含まれる。
また、本実施例では、補給扉モードを開始する特定終了操作として、リモコン端末300の補給扉モード終了スイッチ302の押圧操作が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定終了操作は、リモコン端末300による操作だけでなく、例えば、メダル貸出機100に設けられた所定の操作部を操作することや、所定の暗証番号を入力する操作等も含まれる。
また、貸出メダル貯留部183に設けられ、メダル補給扉130が補給口133を閉鎖する閉鎖位置にあることを検出する補給扉センサ136を備え、制御ユニット181は、補給扉センサ136が前記開閉扉を検出しないときに該メダル補給扉130が開放したと判定するようにすることで、安価な検出センサによりメダル補給扉130の開放を検知できるようにした場合でも、補給されるメダルM等を検出することで誤ってメダル補給扉130の開放が検知されることを防止することができる。
また、補給扉センサ136は、筐体1aの内部における補給口133の近傍に設けられている。つまり、メダルMの補給時に、補給口133に差し込まれるメダルジョッキ320や補給されるメダルMを検出しやすい箇所に設けられていても、本発明にあっては、メダルジョッキ320や補給されるメダルM等を検出することで誤ってメダル補給扉130の開放が検知されることを防止することができる。
また、補給扉モードにおいて、制御ユニット181が、図31のステップSg12において補給扉センサ136がonでない、つまり、メダル補給扉130が開放位置にあると判定したときに、ステップSg13において状態報知ランプ111の点灯態様を紫高速点滅にして特殊報知を行うことで、当該開放は不正な開放ではないことを遊技場の店員等が分かりやすくなるため、誤認を抑制できる。
また、本実施例では、制御ユニット181は、補給扉モードにおいてメダル補給扉130の開放を検知したことに基づいて、補給扉開放エラー報知(状態報知ランプ111を青色高速点滅)とは異なる特殊報知として、状態報知ランプ111を紫高速点滅させていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、補給扉開放エラー報知とは報知態様が異なっていれば、状態報知ランプ111を異なる点灯態様で点灯させることだけでなく、状態報知ランプ111の点灯以外の態様、例えば、状態報知ランプ111以外の他の報知手段による報知を適用してもよい。
図33は、本発明の変形例が示されている。図33は、本発明の変形例としてのホールコンピュータと各メダル貸出機との信号の送受信状況を示す図である。
前記実施例では、メダル貸出機100に備えられた制御ユニット181が、補給扉センサ136の検出信号、補給扉モード開始信号、補給扉モード終了信号等の受信に基づいて、待機モードまたは補給扉モードに制御するとともに、待機モードにおいてメダル補給扉130が不正に開放されたか否かを判定し、不正に開放された可能性がある場合には、補給扉開放エラー報知を行うようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、各メダル貸出機100に接続されたホールコンピュータ540等の管理装置により、各メダル貸出機100が補給扉モードに制御されているか否かを監視し、待機モードにおいてメダル補給扉130が不正に開放された可能性がある場合に、補給扉開放エラー報知処理やエラーダウン処理を行うようにしてもよい。
具体的には、図33に示すように、メダル貸出機100に備えられた制御ユニット181からホールコンピュータ540に対し、例えば、装置ID、補給扉開放信号、補給扉モード中信号を出力するようにするとともに、ホールコンピュータ540からメダル貸出機100に対し、補給扉開放エラー報知指示信号、エラーダウン指示信号を出力するようにする。補給扉モード中信号は、制御ユニット181がリモコン端末300から補給扉モード開始信号を受信したことに基づいて、装置IDとともにホールコンピュータ540に出力され、制御ユニット181がリモコン端末300から補給扉モード終了信号を受信するまで、ホールコンピュータ540に継続して出力される。
補給扉モード中信号を受信したホールコンピュータ540の制御部は、補給扉モード中信号とともに受信した装置IDから特定されるメダル貸出機100が補給扉モードに制御されたとし、この期間において補給扉開放信号を受信しても、補給扉開放エラー報知を実行しないとともに、補給扉開放エラー報知指示信号やエラーダウン指示信号を出力しないようにする。また、補給扉モード中信号を受信していないメダル貸出機100から装置IDとともに補給扉開放信号を受信したときは、待機モードにおいてメダル補給扉130が不正に開放された可能性があると判定し、ホールコンピュータ540において補給扉開放エラー報知を行うとともに、当該メダル貸出機100にて補給扉開放エラー報知を行わせるために補給扉開放エラー報知指示信号を出力するとともに、エラーダウン処理を行わせるためにエラーダウン指示信号を出力する。
このように、本変形例においては、管理装置としてのホールコンピュータ540にて各メダル貸出機100が補給扉モードに制御されているか否かを監視しており、補給扉モード中信号を受信していないメダル貸出機100から補給扉開放信号を受信したことに基づいて、待機モードにおいてメダル補給扉130が不正に開放された可能性があるとして、当該メダル貸出機100にて補給扉開放エラー報知処理及びエラーダウン処理を行わせるための処理を行うようになっている。つまり、各メダル貸出機100でなく、管理装置としてのホールコンピュータ540にて各メダル貸出機100にてメダル補給扉130が不正に開放されたか否かの判定を行うようにしてもよい。
尚、本変形例では、ホールコンピュータ540の制御部は、各メダル貸出機100から補給扉モード中信号を受信することで、メダル貸出機100が待機モード及び補給扉モードのいずれに制御されているかを判定していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、補給扉開放信号を受信したことに基づいて該補給扉開放信号を出力したメダル貸出機100が補給扉モードに制御され、補給扉センサ136からの補給扉開放信号の入力がなくなったことに基づいて補給扉開放信号の入力がなくなったメダル貸出機100が待機モードに制御されたと判定するようにしてもよい。
また、本変形例では、管理装置の一例であるホールコンピュータ540にて、補給扉開放エラー報知処理やエラーダウン処理を実行するか否かを判定するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、各メダル貸出機100に対しデータ通信可能に接続されるメダル管理コンピュータ550や各遊技島に設けられる島コントローラ等のホールコンピュータ540以外の管理装置にて、補給扉開放エラー報知処理やエラーダウン処理を実行するか否かを判定するようにしてもよい。
また、前記実施例では、制御ユニット181は、待機モード中に補給扉センサ136から補給扉開放信号が出力されたことに基づいて補給扉開放エラー報知処理を実行しているとき及び補給扉モードに制御されているときに、メダル計数処理の実行を禁止するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、補給扉開放エラー報知処理や補給扉モードに制御しているときにメダル計数処理の実行を禁止しなくてもよい。
このように、補給扉開放エラー報知処理や補給扉モードに制御しているときにメダル計数処理の実行を可能とした場合において、補給扉開放エラー報知処理の実行中や補給扉モード中にメダル計数処理が実行されたときに、補給扉開放エラー報知処理や補給扉モード中に計数されたメダル枚数を特定できるようにしてもよく、このようにすることで、補給扉モード以外の期間に不正に計数されたメダル枚数を特定することができる。
具体的には、制御ユニット181は、補給扉開放エラー報知処理の実行中や補給扉モード中、つまり、メダル補給扉130の開放中に計数されたメダル数を特定できるように、補給扉開放中メダル数としてRAM181bに記憶するようにする。そして、メダル計数処理においてメダルを計数したときに、補給扉開放エラー報知処理の実行中や補給扉モード中であるか否かを判定し、補給扉開放エラー報知処理の実行中や補給扉モード中であると判定した場合は、RAM181bに記憶している補給扉開放中メダル数に加算する。
ここで、本発明の変形例としてのメダル計数処理の処理内容について、図34に基づいて説明する。図34は、本発明の変形例としてのメダル計数処理の処理内容の一部を示すフローチャートである。尚、本発明の変形例としてのメダル計数処理は、図25及び図26に基づいて説明したメダル計数処理と一部の処理が異なるだけで、他は同じであるため、以下においては、異なる部分についてのみ説明する。
まず、本発明の変形例において、制御ユニット181は、図31のステップSg6の処理(計数処理禁止フラグのセット)を実行しない、つまり、補給扉モード中においても計数処理を実行可能するものとする。そして、図34に示す本発明の変形例としてのメダル計数処理においては、ステップSc14において持ちメダル数に1を加算した後、補給扉モード中または補給扉開放エラー報知処理の実行中であるか否かを判定する(ステップSc141)。補給扉モード中または補給扉開放エラー報知処理の実行中のいずれでもない場合は(ステップSc141;N)、ステップS17に進み、補給扉モード中または補給扉開放エラー報知処理の実行中である場合は(ステップSc141;Y)、補給扉開放中メダル数に1を加算し(ステップSc142)、ステップS17に進む。
このようにすれば、補給扉モード中または補給扉開放エラー報知処理の実行中に計数したメダル枚数がRAM181bに記憶されるため、該補給扉開放中メダル数から、メダル補給扉130の開放中にメダルが不正に取り出され、該取り出されたメダルが計数された可能性があることを特定しやすくなる。例えば、補給扉開放中メダル数が数枚(例えば、10枚以下など)である場合は、メダルの補給中に零れ落ちたメダルが、補給口133よりも下方にある受入部140に落下して計数されてしまった可能性があると特定でき、補給扉開放中メダル数が所定枚数(例えば、20枚など)以上である場合は、メダルが不正に計数された可能性があると特定できる。尚、特にメダル枚数を記憶しなくても、補給扉モード中または補給扉開放エラー報知処理の実行中にメダル計数処理が行われたことや、駆動時間や回数等を記憶するようにしてもよい。
また、本変形例では、補給扉開放エラー報知処理の実行中に計数されたメダル枚数を特定できるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、待機モード中に補給扉センサ136から補給扉開放信号が出力されたことに基づく期間中に計数されたメダル枚数を特定できればよい。つまり、待機モード中に補給扉センサ136から補給扉開放信号が出力されたことに基づく期間とは、例えば、待機モード中において補給扉センサ136から補給扉開放信号が出力されている期間でもよいし、待機モード中において補給扉センサ136から補給扉開放信号が出力されてから予め定められた時間(例えば、5分間)が経過するまでの期間等であってもよい。また、上記のように待機モード中に補給扉センサ136から補給扉開放信号が出力されたことに基づく期間に計数されたメダル枚数を特定する処理を、ホールコンピュータ540等の管理装置にて行うようにしてもよい。
また、本変形例では、補給扉モード中に計数されたメダル枚数を特定できるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、補給扉モードに基づく期間中に計数されたメダル枚数を特定できればよい。つまり、補給扉モードに基づく期間とは、例えば、補給扉モードに制御されている期間でもよいし、補給扉モードから待機モードに移行してから予め定められた時間(例えば、1分間)が経過するまでの期間等であってもよい。また、上記のように補給扉モードに基づく期間に計数されたメダル枚数を特定する処理を、ホールコンピュータ540等の管理装置にて行うようにしてもよい。
また、前記実施例では、補給扉モード中においてメダル計数処理の実行を禁止しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、補給扉モードに基づく期間にメダル計数処理の実行が禁止されるようになっていれば、例えば、補給扉モードに制御されている期間だけでなく、補給扉モードから待機モードに移行してから予め定められた時間(例えば、1分間)が経過するまでの期間にメダル計数処理の実行が禁止されるようになっていてもよい。また、上記のように補給扉モードに基づく期間にメダル計数処理の実行する処理を、ホールコンピュータ540等の管理装置にて行うようにしてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、遊技媒体の一例としてメダルが適用されていたが、球状の遊技球(パチンコ球)を適用してもよい。また、遊技機の一例としてスロットマシン1が適用されていたが、遊技媒体として遊技球を用いて遊技を行うパチンコ遊技機を適用してもよい。この場合、遊技用装置は、遊技球を貯留可能な貯留部と、所定の価値の使用に応じて該貯留部に貯留されている遊技球を払い出す払出装置と、遊技球を受け入れ可能な受入部と、該受入部から受け入れた遊技球数を計数する計数装置と、を備え、受入部から受け入れた遊技球を計数装置により計数して遊技島に排出する球貸出機であればよい。
また、前記実施例では、遊技用装置の一例として、メダルMを貯留可能な貸出メダル貯留部183と、該貸出メダル貯留部183にメダルを補給するための補給口133と、該補給口133を開閉可能とするメダル補給扉130と、貸出メダル貯留部183に貯留されているメダルを払い出す(貸出す)払出装置182と、を備えるメダル貸出機100が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、媒体を貯留可能な貯留部と、該貯留部に媒体を補給するための補給口と、該補給口を開閉可能とする開閉扉と、前記貯留部に貯留されている媒体を排出する排出手段と、を備える遊技用装置であれば、前記メダル貸出機に限定されるものではない。
例えば、紙幣を貯留可能な貯留部と、該貯留部に紙幣を補給するための補給口と、該補給口を開閉可能とする開閉扉と、貯留部に貯留されている紙幣を排出する排出手段と、を備える精算機や、前記実施例に記載したビジターカード等の記録媒体を貯留可能な貯留部と、該貯留部に記録媒体を補給するための補給口と、該補給口を開閉可能とする開閉扉と、貯留部に貯留されている記録媒体を排出する排出手段と、を備えるカード発券機等であってもよい。
また、前記実施例では、メダル貸出機100が設置される遊技場としてスロットマシン1やパチンコ機等が設置されるパチンコ店を例示しているが、本発明が適用される遊技場はゲームセンタなどであってもよい。