本発明の実施例を図面に基づいて以下に説明する。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
本発明の遊技用システムの実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例としての遊技用システムの全体像を示すシステム構成図であり、遊技場内に複数配置される各遊技島(遊技機設置島、図示略)に並設される遊技機であるスロットマシン1と、スロットマシン1の所定側の側方位置に該スロットマシン1に対して1対1に対応設置され、会員登録をしていない一般の遊技者を主な対象として発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(計数記録媒体)や、該遊技機に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カード(計数記録媒体)を受付けて、遊技機における遊技に使用される遊技媒体であるメダルを貸し出すための処理や、対応するスロットマシン1における遊技にて獲得されたメダルを計数するとともに、該計数済みのメダル数の範囲内にてメダルの払出し(返却)を行う本発明の遊技用装置であるメダル貸出機100と、メダル貸出機100にて使用されるビジターカードや会員カード並びにメダル貸出機100の管理等を行うカード管理コンピュータ500と、各メダル貸出機100において計数された計数済メダル数の管理や、会員カードを所持する会員遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する貯蓄メダル数やビジターカードに記録された持ちメダル数の管理を行う本発明の管理装置であるメダル管理コンピュータ550と、遊技場内に設置された各スロットマシン1の台データ等の遊技情報を管理するホールコンピュータ540と、から主に構成されている。
尚、本実施例では、カード管理コンピュータ500とメダル管理コンピュータ550とホールコンピュータ540とは、それぞれ別個のコンピュータにて形成されていたが、これら全てのコンピュータが一のコンピュータにて形成されていてもよいし、これらのうちいずれか2つのコンピュータが一のコンピュータにて形成されていてもよい。
そして、これら本実施例の遊技用システムを構成する各装置は、図1に示すように、ハブ(HUB)70並びに通信ケーブル80を介して双方向のデータ通信が可能に接続されていて、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているこれら各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されているとともに、各装置が装置(ユニット)IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルや後述するユニット管理テーブル(図23参照)等を有することで、該装置(ユニット)IDから特定される各ローカルIPアドレスを送信データに付与して送受信することにより、互いにデータの送受を実行できるようになっている。
尚、本実施例のカード管理コンピュータ500は、上述したように、各会員カード並びに各ビジターカードに残存するプリペイド残額(遊技用価値)を管理しているとともに、通信回線81を介して、これら会員カードやビジターカードを管理する遊技場外のカード管理会社に設置された管理サーバ82と双方向のデータ通信を実行できるように接続されていて、これら管理サーバ82に対してカード管理コンピュータ500から、各種の管理情報が送信されることにより、カード管理会社は、該管理サーバ82にて各遊技場の会員カード並びにビジターカードによる売り上げ等を把握できるようになっている。
また、本実施例のホールコンピュータ540には、図1に示すように、遊技場内を監視するための監視カメラシステム21が接続されており、該監視カメラシステム21にて撮像された遊技場内の監視画像が、各スロットマシン1の台データ等とともに記憶、管理されるようになっている。更に、本実施例のホールコンピュータ540には、遊技場の店員が使用するインカム11を制御する無線放送システム20が接続されており、ホールコンピュータ540は、無線放送システム20を介して店員のインカム11に対し、自動音声メッセージを送信することができる。
次に、本実施例に用いた遊技機の一例であるスロットマシン1について説明する。図2に示すように、スロットマシン1は、遊技場内に複数配置される各遊技島(図示略)に複数並設されており、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの左側辺に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。筐体1aの内部上方位置には、外周に複数種類の図柄が配列されたリール2L,2C,2Rが水平方向に並設されており、これらリール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が透視窓3から見えるように配置されている。
スロットマシン1においてゲーム(遊技)を行う場合には、まず、円盤状の遊技媒体の一例であるメダルMをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5が有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルMが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L,2C,2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。ここでは、リール2L,2C,2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では入賞ラインを1本としているが、複数の入賞ラインを定めても良い。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L,2C,2Rが回転し、各リール2L,2C,2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L,8C,8Rを操作すると、対応するリール2L,2C,2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L,2C,2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインL1〜L5のいずれかに予め定められた図柄の組合せ(役とも呼ぶ)が各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルMが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(例えば、50)に達した場合には、メダルMが直接メダル払出口9から前面扉1bの下部に前方に突出するように設けられた下皿5に払い出されるようになっている。また、入賞ラインL1〜L5のいずれかに、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には、図柄の組合せに応じた遊技状態(例えば、レギュラーボーナスやビッグボーナスボーナス等)に移行するようになっている。
次に、メダル貸出機100について説明すると、メダル貸出機100は、スロットマシン1に1対1に対応するように設けられている。また、本実施例では、メダル貸出機100はスロットマシン1に1対1に対応するように設けられているが、例えば、メダル貸出機100を2台のスロットマシン1,1の間に2対1に対応するように設け、1台のメダル貸出機100を左右2台のスロットマシン1,1により共用してもよい。
メダル貸出機100は、スロットマシン1の所定側(本実施例では、スロットマシン1の正面に向かって右側)の側方位置に対応設置され、紙幣、または会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、遊技機における遊技に使用される円盤状の遊技媒体であるメダルMを貸し出すための処理と、遊技者がスロットマシン1での遊技にて獲得したメダルMを受付けて、該受付けたメダルMを計数するための処理と、該計数した獲得メダル枚数をビジターカードや会員カードから特定可能とするための処理等を行う。
尚、メダル貸出機100は、メダル貸出機100にて使用されるビジターカードや会員カード並びにメダル貸出機100の管理等を行うカード管理コンピュータ500や、貯蓄メダル数や持ちメダル数の管理を行うメダル管理コンピュータ550や、遊技場内に設置された各スロットマシン1の台データ等の遊技情報を管理するホールコンピュータ540等の各種のコンピュータが接続されており、これら各コンピュータとの間において双方向のデータ通信が可能とされている。
本実施例に使用されるビジターカード並びに会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実行するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実行する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードID、具体的には、ビジターカードにはVCで始まるカードIDが、会員カードには、KCで始まる会員カードIDが予め書き換え不能に記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データ等の各種データが記憶されている。
尚、会員カードは、遊技場に会員登録を実行した会員遊技者に対して発行されるものであり、該会員に対して付与される会員IDが書き換え不能に記憶されている。また、該会員カードを使用して会員遊技者は、一度獲得して計数したメダルMをその翌日以降においても再度遊技に使用できる貯蓄メダルを行うことができるようになっているが、これら会員カードには、該貯蓄メダルのデータである貯蓄メダル数は直接記録されておらず、これら貯蓄メダル数は、貯蓄メダルの情報を管理するメダル管理コンピュータ550において、カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該カードIDや会員IDから特定されるようになっている。
また、貯蓄メダルと同様に、当日において計数された持ちメダルについても、メダル管理コンピュータ550において、カードIDと会員IDと持ちメダルの情報が対応付けて記憶されることで、該カードIDや会員IDから持ちメダルの数を特定できるようになっている。尚、これら持ちメダルについては、会員カードだけではなく、ビジターカードについても同様に、メダル管理コンピュータ550において、カードIDに対応付けて持ちメダルの情報が記憶されていて、ビジターカードには、持ちメダルの情報は記録されないようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ビジターカードにも、持ちメダルの情報を記憶して、メダル管理コンピュータ550の持ちメダルの情報とを照合できるようにしても良い。
また、ビジターカードは、遊技場内に設置された図示しないカード発行・入金機にて、購入、発行されるとともに、メダル貸出機100においても発行される。
次に、本実施例のメダル貸出機100について、図2〜図5に基づいて説明する。図2及び図3に示すように、本実施例のメダル貸出機100は、正面視縦長長方形状をなす前面が開口する筐体101と、該筐体101の前面下部開口の開閉可能とする開閉板102と、から構成され、内部には後述する各種装置が内蔵されている。
図2に示すように、開閉板102の前面上部は、開閉板102とは別体とされた前面カバー101’によって筐体101の前面開口の上部領域が覆われており、前面カバー101’の上端部には、フルカラーLED211を内蔵することにより波長の異なる複数の色に点灯することでメダル貸出機100の状態等を報知可能であるとともに、赤外線受光素子212を有することで遊技場の係員が所持する図示しないリモコンから出力されるエラー報知のリセット操作に対応した赤外線信号を入力可能とされた光入出力ユニット111や、紙幣を挿入するための紙幣挿入口110が設けられ、その下方位置には、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口112が設けられている。
紙幣挿入口110の下方位置には、入金の利用可能状態を報知する入金可ランプ113と、挿入中の会員カードやビジターカードを排出する返却ボタン114と、カード残高やエラーコード等を表示するカード残高表示部115と、メダルMの払い出しが行われる貸出ボタン116と、メダルMの貸出が可能なことを表示するメダル貸出ランプ117と、後述するメダル貯留部183(図3参照)の状態を報知するメダル切れランプ118と、会員カードの暗証番号等を入力するためのテンキー120と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID並びに会員IDにより特定される貯蓄メダル数を用いた再プレイ遊技を実行するための再プレイボタン121と、再プレイ遊技を実行する際に入力する暗証番号が表示される暗証番号表示部119と、対応するスロットマシン1にて遊技を行っている遊技者の顔画像を撮影可能な顔画像撮影カメラ188(遊技者撮像手段)と、が配設されている。
これら各種操作部の下方位置には、メダル貯留部183にメダルMを補給する際に開閉板102の一部を開放するためのメダル補給扉130が、下辺を回動軸として開閉可能に設けられている。このメダル補給扉130は、遊技場の店員等が携帯する所定の鍵(図示略)をメダル補給扉鍵131に差し込まない限り開放できないようになっている。
メダル補給扉130の下方位置には、遊技者が遊技により獲得したメダルMを受け入れて計数するための受入部140が設けられているとともに、該受入部140の下部からは、受入部140にて受け入れたメダルMを下方に誘導して後述する計数装置190の導入口142に導入するための導入経路を構成する導入経路カバー141が下方に向けて延設されている。
また、この導入経路カバー141の上下方向の中央位置よりもやや下方には、払出装置182から払い出されたメダルMをスロットマシン1の下皿5に誘導する誘導部材の一例であるノズル150が、導入経路カバー141の前後方向に挿通されている。
図3〜図5に示すように、メダル貸出機100内の上部位置には、前面カバー101’に沿って、光入出力ユニット111を構成する光入出力基板210が設けられている。また、該光入出力基板210の下方には、紙幣挿入口110に連設され、該紙幣挿入口110に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実行し、その識別結果を制御ユニット181に出力する紙幣識別ユニット180が設けられており、該紙幣識別ユニット180にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
紙幣識別ユニット180の下方位置には、カード挿入口112に対応する位置に内蔵される内部カードリーダライタ(図17参照)、該メダル貸出機100を構成する各部と接続しやすいように該メダル貸出機100の動作を制御するとともに回収したビジターカードを貯留するカードストック部(図示略)等が一体に組み付けられた制御ユニット181が配設されている。尚、制御ユニット181は、メダル補給扉130を開放することにより前方に引き出し可能に設けられており、筐体101から引き出してメンテナンス等を実行できるようになっている。
カードリーダライタ187(図17参照)は、カード挿入口112から挿入される会員カード並びにビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行うとともに、発行に使用するビジターカード(回収したカードを含む)を貯留するカードストック部(図示略)を有しており、該カードストック部(図示略)に貯留されたカードを発行可能とされている。
制御ユニット181の下方位置、つまり、筐体101の上下方向略中央位置には、払い出すメダルMを貯留するメダル貯留部183が設けられている。メダル貯留部183は、該メダル貯留部183に貯留されるメダルMを払い出す払出装置182の上部に設けられた上向きに開口するメダルホッパー183aと、該メダルホッパー183aの上方に形成される空間部と、から構成されており、メダル貯留部183に貯留されたメダルMは、メダルホッパー183aにより払出装置182に向けて整列誘導された後、内部に設けられた図示しない回転ディスク(図示略)によって前面に形成されたメダル排出口182aから排出され、ノズル150を介して下皿5に払い出されるようになっている。
図3に示すように、メダルホッパー183aの上方位置には、メダル補給扉130が配設されており、メダル補給扉130を開放することでメダル貯留部183にメダルMを補給できるようになっている。尚、本実施例では、メダル補給扉130を開放してメダル貯留部183にメダルMを補給できるようになっている。
また、払出装置182の下方位置には、導入されたメダルMの枚数を計数する計数装置190が配設されている。図14に示すように、計数装置190は、上面に開口する計数口191(図5参照)が形成されている。計数口191から流入したメダルMは、導入傾斜部191aに沿って滑り落ちて回転ディスク190eに誘導される。回転ディスク190eには、メダルMを収容可能な凹部が3箇所に形成されており、該回転ディスク190eが回動することにより、回転ディスク190eに誘導されたメダルMが1枚ずつ凹部に入り込んで整列移動されることにより計数装置190内部に取り込まれ、下流側の計数傾斜部191bに1枚ずつ排出される。排出されたメダルMは、計数傾斜部191bに沿って流れ落ちるようになっている。
導入傾斜部191aには、計数口191から流入したメダルMを検出する入口センサ190hが設けられている。また、計数傾斜部191bには、回転ディスク190eから排出されたメダルMを検出する内部センサ190iが設けられるとともに、該内部センサ190iによりメダルMの端部を検知した瞬間に当該メダルMの画像を撮影するメダル撮影カメラ190c(遊技媒体撮像手段)が設けられている。
また、導入傾斜部191aにおけるメダル撮影カメラ190cの下流側(傾斜下位側)には、流路切替器190dが設けられており、メダル撮影カメラ190cにて撮像されたメダルMの流路を、図示しない遊技島の内部に連通する排出口192またはメダル貯留ボックス194に振り分けることができるようになっている。つまり、メダル撮影カメラ190cにて撮像されたメダルMは、排出口192から遊技島内に排出されて回収されるか、メダル貯留ボックス194に貯留されるようになっている。また、流路切替器190dの下流側には、排出口192に誘導されたメダルMを検出する外部センサ190jと、メダル貯留ボックス194に誘導されたメダルMを検出する外部センサ190kと、が設けられている。
尚、本実施例では、入口センサ190hは振動センサが使用され、受入部140から受け入れたメダルMが傾斜板141c’上に落下したときや、該落下したメダルMが導入傾斜部191aにて流下するときなどに生じる振動によりメダルMを検出する。内部センサ190i及び外部センサ190j,190kはフォトセンサが使用されている。尚、これら各センサは検出方式が異なる任意のセンサを適用可能であり、上記検出方式のセンサに限定されるものではない。
また、本実施例では、計数装置190は、受入部140から受け入れたメダルMを該計数装置190内に取り込むとともに該取り込んだメダルMを遊技島に排出する取込手段として回転ディスクモータ190gにて回転駆動される回転ディスク190eが適用されていたが、受入部140から受け入れたメダルMを該計数装置190内に取り込むとともに該取り込んだメダルMを遊技島に排出することができるものであれば、このような回転ディスク190eにてメダルMを取り込んで遊技島に排出するものに限定されるものではなく、他の取込部材を駆動することによりメダルMを取り込んで遊技島に排出するものであってもよい。また、例えば、受入部140から受け入れたメダルMの計数装置190内への進入を規制する規制部材を有し、計数する際において該規制部材による規制を解除することでメダルMが導入傾斜部191aを流下して計数装置190内へ誘導され、整列されながら計数されるもの等であってもよい。つまり、所定条件が成立することによりメダル計数処理が開始されるものであれば、メダルMの取込態様等は限定されるものではない。
ここで、計数装置190の動作態様を説明すると、まず、受入部140に投入された(受入部140から受け入れた)メダルMが入口センサ190hにて検出されたことに基づいて、回転ディスクモータ190gにより回転ディスク190eの回転が開始され、約2.5秒間にわたり正回転する正回転動作が行われる。そして、約2.5秒間の正回転動作が終了すると、0.5秒間逆回転した後、0.5秒間正回転する正逆回転動作を2回繰り返す連続正逆回転動作を実行する。このように連続正逆回転動作を実行することで、回転ディスク190eの凹部にメダルMが入りやすくなるとともに、凹部に入り込んだメダルMが排出されやすくなるので、メダル詰りが生じにくくなる。また、約2.5秒間にわたる正回転動作を開始してから、約2秒間(0.5秒×4)にわたる連続正逆回転動作が終了するまでの一連の計数動作(取込動作)中に新たにメダルMが入口センサ190hにて検出されたときには、その時点から新たな計数動作が開始されることになり、約2.5秒間の正回転動作が開始される。つまり、正回転動作中に新たにメダルMが入口センサ190hにて検出されたときには、正回転動作が継続して実行されることになる。
計数装置190のコントローラ190aは、メダル撮影カメラ190cにより撮影したメダル画像に基づいて、メダルMの真贋、つまり、正規メダルか不正メダルかを瞬時に判定し、その判定結果であるメダル判定情報を制御ユニット181に送信するとともに、メダルMの流路を流路切替器190dにより切り換えて、正規メダルMは、正規メダルMとして計数されて排出口192に向けて流し、不正メダルMは、不正メダルと計数されて計数装置190にセットされたメダル貯留ボックス194に向けて流すようになっている。つまり、不正メダルは、計数された後に排出口192から排出され遊技機設置島に回収されずにメダル貯留ボックス194内に貯留されるようになっているので、不正メダルが遊技島内を循環して再使用されてしまうことが防止されている。
このように、計数装置190に導入されたメダルMは、その真贋(正規メダルであるか否か)が判定され、かつ計数された後に、遊技機設置島またはメダル貯留ボックス194に排出されるようになっている。また、排出口192から排出されたメダルMは、筐体101の底板に形成された開口(図示略)を介して遊技島内に排出され、該遊技島内に設けられた搬送ベルト等の回収装置(図示略)により該遊技島の端部等に設けられた回収部(図示略)まで搬送されるようになっている。
尚、本実施例の遊技島(図示略)は、メダル貸出機100やスロットマシン1から排出されたメダルMを回収装置(図示略)により回収部(図示略)まで搬送され、該回収部(図示略)にて貯留(保管)されるようになっている。そして、回収部(図示略)に貯留(保管)されているメダルMは、遊技店員等により各メダル貸出機100のメダル貯留部183やスロットマシン1に適宜補給されるようになっているが、図示しない遊技島に設けられたメダル補給装置(図示略)により、回収部に回収されたメダルMを揚送した後、各メダル貸出機100のメダル貯留部183やスロットマシン1に自動補給されるようにしてもよい。
また、後述するように、不正メダルがメダル貯留ボックス194内に所定枚数(例えば、100枚)貯留された場合に、所定のエラー信号が遊技島の島コントローラやホールコンピュータ540等に出力されてエラー報知が行われるようになっており、遊技場の店員等が定期的に確認しなくても、不正メダルを適宜回収することができる。さらに、本実施例では、後述するように、営業終了時にメダル貯留ボックス194に所定量の不正メダルMが貯留されている場合に、その旨を店員に対して通知することができるようになっている。
また、本実施例における不正メダルとは、当該遊技場以外の他の遊技場や通信販売などにて入手して外部から持ち込まれたメダル(偽メダル)のみならず、後述するように、当該遊技場において使用されるメダル(自店メダル)ではあるが、自店において一の島グループ(第1使用領域)で使用するメダルに対し他の島グループ(第2使用領域)で使用するメダルなども不正メダルに含まれる。
例えば、1枚5円の価値を有する第1メダルを使用して遊技を行うスロットマシン1が設置されている第1島グループ(第1使用領域)と、1枚20円の価値を有し第1メダルとは種類が異なる第2メダルを使用して遊技を行うスロットマシン1が設置されている第2島グループ(第2使用領域)と、が設けられている一の遊技場において、例えば、第2島グループ(第2使用領域)において第1メダルを持ち込んで使用する場合、貸出レートが低い第1使用領域にて借り受けた第1メダルを貸出レートが高い第2島グループ(第2使用領域)にて使用することで遊技者は不正に利益を得ることが可能となるため、このような場合、第2島グループ(第2使用領域)において第1メダルが不正メダルとなる(第1島グループ(第1使用領域)においては第2メダルが不正メダルとなる)。
更に、計数装置190に対して正規に使用されるメダルの識別情報、つまり、受け入れたメダルMが対応するスロットマシン1において使用可能な正規メダルMであるか否か、つまり、当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かをそれぞれのメダル貸出機100が判定するための判定用データとして使用するための登録用データを登録する際には、後述するメダル登録モードにおいて、いずれかの計数装置190を選択し該選択した計数装置190に100枚程度の正規メダルを投入してメダルの平均データを取得し、メダル撮影カメラ190cにて撮影させて、正規メダルの画像データ(判定用データ)をメモリ190b(図17参照)に登録させる。そして、計数装置190は、メモリ190bに記憶された正規メダルの画像と判定対象となっているメダルの画像とを比較して真贋(正規メダルであるか否か)を判定するようになっている。尚、前述したように一の遊技場において複数種類のメダル(自店メダル)を異なる島グループ(使用領域)で使用する場合は、各種メダル(自店メダル)をそれぞれ計数装置190に100枚程度投入して計数させることで、各種メダルの画像をメモリ190bに登録させることができるようになっている。
尚、このように一の遊技場(自店)における複数の島グループ(使用領域)それぞれに対応するメダルを登録しておくことで、例えば、所定のメダル貸出機100を第1島グループ(第1使用領域)から第2島グループ(第2使用領域)に移動または第2島グループ(第2使用領域)から第1島グループ(第1使用領域)に移動したり、第1島グループ(第1使用領域)を第2島グループ(第2使用領域)または第2島グループ(第2使用領域)を第1島グループ(第1使用領域)に変更する場合において、その都度、島グループ(使用領域)に対応するメダルMの種類を登録しなくても、既に登録されているメダルのいずれかを正規メダルとして設定するだけで済む。
また、メダル登録モードへの移行は、メダル貸出機100の外部側からは不能とされ、後述するように、メダル管理コンピュータ550などの上位装置にて指定しない限りメダル貸出機100を登録モードに移行できないので、第3者等が不正にメダル登録モードに移行して、例えば、不正メダルを登録することができないようになっている。
また、1台のメダル貸出機100の計数装置190において登録した正規メダルの画像データをメダル管理コンピュータ550に送信し、これらの画像情報を、メダル管理コンピュータ550を介して他の複数のメダル貸出機100に送信することで、各メダル貸出機100の計数装置190に正規メダルの画像データを登録させることができるようになっている。このようにすることで、遊技場に多数のメダル貸出機100が設置されている場合において、各メダル貸出機100にて前述したメダル登録処理を行わずに済むため、正規メダルの画像データの登録作業が容易に行うことができる。更に、メダル管理コンピュータ550において、正規メダルの設定を適宜変更することもできる(遊技媒体種別設定手段)ようになっている。
尚、計数装置190のコントローラ190aは、メモリ190bに記憶された正規メダルの画像と判定対象となっているメダルの画像とを比較する際に、メダルの表面に施された装飾や文字等に基づく各種特徴を抽出し、該抽出した各種特徴量の一致状況に基づいて類似度を算出する。これら各種特徴量に基づいて、それぞれの差分和、平均比率、または比率和などを類似度として求める。この類似度の値が所定の閾値以上ならば、正規メダルとして判定する。また、各種特徴には、メダルの直径等の情報も含まれており、大きさが異なるメダル(例えば、φ25のメダルとφ30のメダル)についても比較して識別できるようになっている。
図5に示すように、計数口191の前辺には、正面視上向きコ字形をなす導入部材193が設けられており、後述するように受入部140にて受け入れて落下してきたメダルMを、計数口191に導入する。
また、筐体101における制御ユニット181の背面には、筐体101内に設けられた各種装置に電力を供給するための電源ユニット198が、筐体101の背面から突出するように設けられている。
図2に示すように、遊技者がスロットマシン1にて遊技を行う場合、紙幣挿入口110に紙幣を挿入することで、メダル貯留部183に貯留されているメダルMのうち1000円分のメダルM(例えば、50枚)が払出装置182から排出され、ノズル150を介してスロットマシン1の下皿5に払い出され、これを使用して対応するスロットマシン1にて遊技を行うことができる。また、高額紙幣(2000円、5000円、10000円)が挿入された場合は、受付け中のビジターカードがなければ、1000円分のメダルMが払い出され、残額は新たに発行されるビジターカードに記録され、受付け中のビジターカードまたは会員カードがある場合には、該受付け金額が受付け中のビジターカードまたは会員カードの残額に加算更新される。また、受付け中のビジターカードまたは会員カードに1000円分以上のカード残額がある場合は、貸出ボタン116を押圧することで1000円分のメダルM(例えば、50枚)が払出装置182から払い出され、残額が減算更新される。また、受付け中の会員カードに所定数以上の貯蓄メダルがある場合には、暗証番号による認証がOKであることを条件に、再プレイボタン121を押圧することで1000円分のメダルM(例えば、50枚)が払出装置182から払い出され、貯蓄メダル数が減算更新される。
また、遊技者がスロットマシン1にて遊技を行った結果メダルMを獲得した場合、下皿5に払い出された獲得メダルを手やメダル収容箱(図示略)を利用して受入部140に投入することで、受け入れたメダルMは導入経路カバー141内を落下した後、計数装置190の導入部である計数口191に導入される。そして、計数装置190内に導入されたメダルMが該計数装置190に設けられた入口センサ190hにより検出されたことに基づいて、回転ディスク190eが駆動して導入されたメダル枚数が計数装置190内部に取り込まれて計数され、該計数されたメダル枚数が受付け中の会員カードやビジターカードから特定される持ちメダル数に加算更新されるとともに、該計数されたメダルMは排出口192から遊技島(図示略)内に排出される。
尚、本実施例では、計数装置190に設けられた入口センサ190hによりメダルMが検出されたことに基づいて計数が開始されるようになっていたが、例えば、開閉板102の前面に遊技者が操作可能な計数ボタン等を設け、該計数ボタンが操作されたことに基づいて計数が開始されるようにしてもよい。
遊技者が遊技を終了する場合、遊技者は返却ボタン114を操作して、受付け中の会員カードやビジターカード(現金の投入によって発行されたビジターカードを含む)を返却させる。遊技にて獲得して計数済みのメダル数(持ちメダル数)がある場合には、返却する会員カードまたはビジターカードのカードIDと持ちメダル数とを含む持ちメダル数更新要求がメダル管理コンピュータ550に送信されて、該会員カードまたはビジターカードのカードIDに対応する持ちメダル数に、メダル数更新要求に含まれる持ちメダル数が加算更新されるため、遊技場のカウンタ等において、会員カードまたはビジターカードから持ちメダル数を特定して、該持ちメダル数に相当する景品等に交換、または別のスロットマシン1での遊技に使用することができる。また、プリペイド残額がある場合には、遊技場に設置されている精算機(図示略)等にてプリペイド残額を精算することができる。
このように、本実施例のメダル貸出機100にあっては、対応するスロットマシン1にて遊技を開始する際にメダルMの貸出を実行するだけでなく、遊技の終了時に精算を実行することができるため、遊技者はスロットマシン1から移動することなく、遊技の開始及び精算を行うことができる。
次に、本実施例のメダル貸出機100における光入出力ユニット111について図15、図16を用いて説明する。本実施例の光入出力ユニット111は、図15に示すように、主に、光入出力ユニット111の前面を覆うカバーレンズ201と、前面カバー101’内に前面カバー101’の前面に沿って設けられる光入出力基板210とから主に構成されている。
カバーレンズ201は、図5、図6に示すように、上方が前方に膨出し、下方に向けて膨出の大きさが漸減する中空の略ハート型の形状とされており、前面カバー101’に形成された開口200に装着されるようになっている。
尚、カバーレンズ201には、該カバーレンズ201を前面カバー101’に取付けて固定するための係止突起202が、上方の左右に2つ、下方の中央に1つ、合計3つ設けられており、該係止突起202を前面カバー101’の開口200に穿設された係止孔203に挿通することで、該カバーレンズ201が前面カバー101’に固定される。
また、開口200の内方には、該開口200に臨むように光入出力基板210が、図示しない固定ネジ等により所定位置に固定される。
光入出力基板210は、図15に示すように、略正方形状の基板であり、その一面の上方側(固定時)には、波長の異なる可視光、具体的には、波長の長い赤色(750nm(ナノメータ))から波長の短い青色(450nm(ナノメータ))の可視光のうち、波長の異なる各色の可視光を発光可能なフルカラーLED211が実装されているともに、該一面の下方隅部位置には、係員が所持するリモコンから出力される赤外線信号を受信するための赤外線受光素子212が実装されている。
尚、光入出力基板210には、赤外線受光素子212とフルカラーLED211との間を仕切って赤外線受光素子212を囲むようにL字状の仕切板213が実装されており、フルカラーLED211の発光時においてフルカラーLED211が発熱することによって輻射される輻射赤外線が赤外線受光素子212に直接到達することにより赤外線受光素子212が誤動作してしまうことを防ぐことができるようになっている。
また、光入出力基板210には、フルカラーLED211や赤外線受光素子212を動作させるために必要なチップ抵抗やコンデンサ等の各種電子部品も実装されている。
カバーレンズ201は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂やポリエステル樹脂等の透光性を有する樹脂にて上記した形状に成形されている。
尚、カバーレンズ201の表面は、鏡面ではなく、適宜な表面荒さを有するように成形されることで該カバーレンズ201を透過する光を拡散できるようになっている。
よって、図16に示すように、光入出力基板210に実装されたフルカラーLED211から放射された各波長の光は、比較的長いL1の距離を進んだときにカバーレンズ201の膨出した部分に到達して該カバーレンズ201により拡散されることで、カバーレンズ201のより広い領域が点灯しているように見えるようになっている一方、リモコンから出力された赤外線信号(赤外光)もカバーレンズ201によって同様に拡散されるものの、カバーレンズ201と赤外線受光素子212との距離がL2と比較的短いことから、これら赤外線信号(赤外光)は大きく拡散されることなく赤外線受光素子212に到達できるようになっている。
尚、本実施例では、カバーレンズ201を前面カバー101’に固定して、光入出力基板210とカバーレンズ201とが別体の形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらカバーレンズ201を光入出力基板210とが予め一体化されたモジュールとし、該モジュールを前面カバー101’に固定するようにしても良い。
次に、図4〜図9に基づいて、開閉板102に設けられた各種部材の詳細な構造について説明する。
開閉板102は、図4及び図5に示すように、前面板102aと、該前面板102aの左右側辺から後側に屈曲形成された屈曲片102b,102cと、から平面視後向きコ字形に形成され、筐体101の前面下部に形成される開口を閉塞したときに、左右の屈曲片102b,102cが筐体101の左右側板の前端内側に嵌合されるようになっている。また、本実施例では、屈曲片102b,102cの上下に設けられた係止溝103a〜103dを筐体101の側板内面に突設された係止ピン104a〜104dに係止することで閉鎖位置に取り付けられている。
尚、開閉板102は、メダル貯留部183及び計数装置190の前面側、つまり、筐体101の前面開口におけるメダル補給扉130よりも下側を被覆可能に構成され、その上側は、紙幣識別ユニット180及び制御ユニット181の前面によりメダル貸出機100の前面の一部が構成されている。
開閉板102における導入部材193に対応する高さ位置には、横長長方形状の導入口142が左右方向の略中央位置に形成されている。また、導入口142の上方位置には、横長長方形状をなし、ノズル150を挿通可能な大きさを有する後挿通孔143bが形成されている。また、背面左右側上下位置には、長孔105が形成されるとともに、該長孔105の背面には視縦長長方形状の係止筒105a〜105dがそれぞれ突設されている。
導入経路カバー141は、正面視縦長長方形状の前面板141aと、前面板141aの左右側辺から背面側に屈曲される側板141b,141b’と、前面板141aの下端から下方に向けて後側に傾斜する傾斜板141c(第2底面部)と、左右の側板141b,141b’の下端から下方に向けて中央側に傾斜する傾斜板141dと、から背面及び上面が開口する縦長箱状に形成され、導入口142から上方に向けて延設されている。下部は、導入口142に向けて漸次背面中央側に向けて傾斜するように形成されている。尚、本実施例では、左右の側板141b,141b’の内面が導入経路の内側を形成する壁面のうち対向する2つの側壁面を構成している。
また、傾斜板141cの上方位置には、この傾斜板141cから所定寸法離間して重畳配置された傾斜板141c’(第1底面部)が設けられている。これら2枚の傾斜板141c,141c’により、導入経路カバー141の底部を形成している。尚、上方側の傾斜板141c’は、下方側の傾斜板141cよりも計数装置190に向かって延設されている。そして、後述するように、これらの傾斜板141c,141c’には、打抜き加工により貫通された複数の小径のパンチング穴148,148’(貫通孔)が形成されている。尚、各パンチング穴148,148’の直径は、メダルMの直径2Rよりも小さい直径に形成されている。
側板141b,141b’の後端における長孔105に対応する位置には、外向きの係止爪144a〜144dが突設されており、これら係止爪144a〜144dを長孔105の前面側から挿入することで係止筒105a〜105dの後端に係止され、導入経路カバー141が開閉板102の前面に取り付けられる。取り付けられた状態において、傾斜板141c’の後端は導入口142を挿通して背面側に突出し、導入部材193の上方に後端が重なるように配置される。このように係止爪144a〜144dは開閉板102の背面で係止されていることで、開閉板102を開放しない限り導入経路カバー141を開閉板102から取り外すことはできないため、導入経路カバー141を取り外して導入口142から計数装置190に不正にアクセスすることが防止されている。
このように、導入経路カバー141が開閉板102の前面に取り付けられることで、導入経路カバー141の背面開口が開閉板102により閉鎖され、受入部140にて受け入れたメダルMを計数装置190の導入口142に導入させる上下方向に延びるメダルMの導入経路K(図8参照)が構成される。
また、前面板141aにおける後挿通孔143bに対応する位置のやや下方位置には、後挿通孔143bとほぼ同形の前挿通孔143aが形成されており、ノズル150を挿通可能としている。尚、このノズル150を挿通するための前挿通孔143a及び後挿通孔143bは、導入経路Kにおける左右幅方向の一端側(例えば右側)に形成され、ノズル150の他端(左端)側にのみ幅狭経路K1(図8参照)が形成されている。
図6〜図8に示すように、保護部材145の上方左右側には、円柱状の棒状部材146a,146bが前後方向、つまり側板141b,141b’に対して略平行に設けられているとともに、これら棒状部材146a,146b間の上方位置には、棒状部材146cが前後方向、つまり、側板141b,141b’に対して略平行に設けられている。これら棒状部材146a〜146cは、側板141b,141b’からメダルMの直径2Rよりも離れた位置に配設されていることで、棒状部材146a〜146cと側板141b,141b’との間にメダルMが詰まることがない。そして、このような棒状部材146a〜146cが前後方向に向けて架け渡されることで、落下してきたメダルMの姿勢を、表裏面が側板141b,141b’側を向く横向き姿勢に整列させる。
ノズル150は、払出装置182の前面から後挿通孔143b及び前挿通孔143aを挿通する基部151と、該基部151に連設され前挿通孔143aから遊技者側に向けて突出するように延設される突出部152と、を含み、基部151は変形不能に形成され、突出部152は該基部151に対し少なくともスロットマシン1側に変形可能に形成されている。
具体的には、基部151は、四角筒状に形成され、メダル排出口182aから前方に向けて下方に傾斜するように、開閉板102の背面にネジ(図示略)等により固設されている。取り付けられた状態において、後端開口はメダル排出口182aを覆うように配置され、後挿通孔143b及び前挿通孔143aを挿通して先端が前方に突出される。
突出部152は、上向きコ字形をなす複数の樋部材152aが互いにユニバーサルジョイント(自在継手)により上下及び左右方向に回動可能に接続されてなり、後側の樋部材152aは基部151の前端にユニバーサルジョイント(自在継手)により上下及び左右方向に回動可能に接続されている。すなわち、基部151は、導入経路カバー141の長手方向、つまり、メダルMの移動(落下)方向に対して交差する前後方向に向けて延設された状態で固定されているのに対し、この基部151の先端に接続された突出部152は、左右方向(図2参照)及び上下方向(図3参照)に回動(変形)可能とされている。
このように、導入経路カバー141内を挿通する基部151は変形不能であることで、メダルMの落下を妨げることがないとともに、突出部152はスロットマシン1側に変形させることができることで、払い出されたメダルMをスロットマシン1に直接誘導させることが可能となるため、使い勝手が向上する。
図8に示すように、受入部140の間口140aに投入されたメダルMは、受入部140により導入経路カバー141内に誘導され、導入経路カバー141及び開閉板102からなる導入経路K内を下方に向けて落下していく。落下途中において、前後方向を向く棒状部材146a〜146cにメダルMが衝突することで、メダルMの姿勢が、表裏面が左右側板141b,141b’側を向く横向き姿勢に変更される。
そして、図8に示すように、前挿通孔143aの上方位置には、上方から落下してくるメダルMをノズル150の左側方に誘導して該ノズル150に衝突しないように迂回させる保護部材145が設けられている。この保護部材145は、右側から左側に向けて下方に傾斜する誘導傾斜面145bを有し、かつ、ノズル150を取り囲むように形成されている。このようにノズル150を前後方向に挿通するための前挿通孔143a及び後挿通孔143bは、左右幅方向の一端側(本実施例では右側)に偏って形成される。尚、ノズル150を避けるように形成される幅狭経路K1は、右側でなく左側に形成されるようにしてもよい。
また、前記実施例では、ノズル150の基部151は、前挿通孔143aよりも前方に突出され、該前挿通孔143aよりも前方位置にて突出部152が回動可能に接続されていたが、導入経路K内において基部151に対し回動可能に接続されていてもよい。この場合、突出部152の移動を許容できるように前挿通孔143aを大きくする必要があるが、その隙間からメダルMが流出する虞があるため、保護部材145によりノズル150を取り囲むようにすればよい。
また、このように保護部材145によりノズル150の周囲を筒状に取り囲むことで、保護部材145内にメダルMが進入してくることがないので、ノズル150の突出部152を基部151に対して回動可能に設けても、メダルMの落下に悪影響が及ぶことがない。
次に、遊技者により投入されたメダルMを受け入れる受入部140について詳述する。図4に示すように、この受入部140は、導入経路カバー141の上端に設けられて上方に開口するようになっている。また、図9(a)に示すように、受入部140は、前述した導入経路カバー141を構成する前面板141aと、この前面板141aの側辺に設けられる側板141b,141b’と、導入経路カバー141が取り付けられる開閉板102と、により形成されている。
図7及び図9(a)に示すように、左右の側板141b,141b’の上端縁の高さ位置は、それぞれ異なっており、左右の側板141b,141b’には、上下寸法Vの高低差が設けられている。更に、左右の側板141b,141b’のうち、左側の側板141b、すなわち、当該メダル貸出機100に対応するスロットマシン1側に設けられる一方の側板141bは、右側に設けられる他方の側板141b’よりも高く形成されている。尚、左側の側板141bの上端縁は、上方に膨出するように湾曲されて形成されるとともに、右側の側板141b’の上端縁は、下方に凹むように湾曲されて形成されている。
また、図9(a)(b)に示すように、受入部140には、メダルMの受け入れを可能とする開放状態とメダルMの受け入れを不可能とする閉鎖状態とに開閉可能に設けられた蓋部材160(蓋体)が設けられている。そして、蓋部材160は、受入部140の開口140’を閉鎖する略板状をなす蓋板160a(主蓋部)と、この蓋板160aの左右両側辺に設けられる蓋部材側板160b,160b’(蓋部側壁部)と、を有している。尚、蓋部材160における左右の蓋部材側板160b,160b’は、受入部140における左右の側板141b,141b’の内側に重畳及び接触して配置されている。尚、本実施例では、導入経路カバー141の上端に形成される開口が受入部140の開口140’となっている。
また、蓋部材160の左右の蓋部材側板160b,160b’は、導入経路カバー141における左右の側板141b,141b’の前部側に設けられた左右方向を向く枢軸孔149に対して枢支される枢軸161を有しており、この枢軸161を軸心として蓋部材160が前後方向に回動可能に取り付けられている。そして、蓋部材160は、枢軸161を軸心として回動されることで、受入部140を開放する開放位置と(図9(a)参照)、受入部140を閉鎖する閉鎖位置と(図9(b)参照)で変位(回動)可能となっている。尚、蓋部材160は、開放位置において蓋板160aの前面側が前面板141aの上端縁に当接されることで、所定の開放角度に維持されるようになっている。
また、図9(a)に示すように、蓋部材160が開放位置にあるときの左右の蓋部材側板160b,160b’の上端縁の高さ位置はそれぞれ異なっており、左右の側板141b,141b’と同様に、上下寸法の高低差が設けられている。つまり、左右の側板141b,141b’と同様に、左右の蓋部材側板160b,160b’のうち左側の蓋部材側板160b、すなわちスロットマシン1側に設けられる一方の蓋部材側板160bは、右側に設けられる他方の蓋部材側板160b’よりも高く形成されている。尚、左側の蓋部材側板160bの上端縁は、上方に膨出するように湾曲されて形成されるとともに、右側の蓋部材側板160b’の上端縁は、下方に凹むように湾曲されて形成されている。尚、後述するように、左右の蓋部材側板160b,160b’の下端縁も凹むように湾曲されて形成されている。
また、側板141b,141b’の上端縁の湾曲形状と蓋部材側板160b,160b’との上端縁の湾曲形状は略同一をなしており、蓋部材160の開放位置では、受入部140の右側の側板141b’と蓋部材側板160b’の上端縁に湾曲した大きな凹みが形成される。この凹みは、右側の側板141b’と右側の蓋部材側板160b’との間の継ぎ目の位置(図9(a)、図10(a)中において側板141b’と蓋部材側板160b’とが左右に重なる位置)に段差が生じないように、蓋部材160が開放位置にあるときに、右側の側板141b’の上端縁と右側の蓋部材側板160b’の上端縁とが連続する湾曲形状に形成される。すなわち、右側の側板141b’において、枢軸孔149から側板141b’の継ぎ目の位置の上端縁までの距離と、右側の蓋部材側板160b’において、枢軸161から蓋部材側板160b’の継ぎ目の位置の上端縁までの距離と、が略同一距離となっている。
尚、例えば、遊技者がスロットマシン1の下皿5に払い出されたメダルMを、右方側にある受入部140に投入する際には、右手でメダルMを掴んで投入する動作を行う。その際に、蓋部材160が開放位置にある開放状態では、受入部140の右側、つまり、当該スロットマシン1の反対側の側板141b’と蓋部材側板160b’の上端縁に湾曲した大きな凹みが形成されることで、遊技者がメダルMを握って受入部140からメダルMを投入する際に、メダルMを握った手の小指側が右側の側板141b’や蓋部材側板160b’の上端縁に接触しにくくなり、メダルMの投入作業をスムーズに行うことができる。また、受入部140の左側、つまり、当該スロットマシン1側の側板141bと蓋部材側板160bとが高く形成されることで、投入されたメダルMは、この高く形成された左側の側板141b,蓋部材側板160bに当たって受入部140内に導かれるようになるため、メダルMの飛散が防止される。
すなわち、遊技者が右手でメダルMを掴んで投入する際には、該遊技者の肩や肘等を中心として右手が受入部140の右側から左側に向けて回り込むように動作することになるので、受入部140の右側の側板141b’と蓋部材側板160b’とに湾曲した大きな凹みが形成されることで、側板141b’と蓋部材側板160b’とにメダルMが引っ掛かり受入部140の右側にこぼれ落ちることが防止されるとともに、受入部140の右側から左側に向けて移動する右手から離されたメダルMが勢いで受入部140の左側にこぼれ落ちそうになっても、高く形成された左側の側板141bと蓋部材側板160bとに阻まれて受入部140内に導かれるようになるため、メダルMの飛散が防止される。
尚、本実施例では、左側の側板141bと蓋部材側板160bとが高く形成されるとともに、右側の側板141b’と蓋部材側板160b’との上端縁に湾曲した大きな凹みが形成されているが、左側の側板141bと蓋部材側板160bとの上端縁辺のうちの最も高い部位から右側の側板141b’と蓋部材側板160b’との上端縁辺のうちの最も低い部位まで高低差は、約4cmとなっている。これは、遊技者の人の手のひらの平均左右幅寸法が約8cmであるとした場合に、この手のひらにメダルMを握った状態で受入部140に該メダルMを投入するときに親指側が上がるように若干傾ける(傾斜角度約30°)と想定した場合、その手における親指側と小指側との高低差が約4cmとなる。そのため、左側の側板141bと蓋部材側板160bとの上端縁辺のうちの最も高い部位から右側の側板141b’と蓋部材側板160b’との上端縁辺のうちの最も低い部位まで高低差を約4cmとすることで、メダルMが手の親指側からこぼれ落ちにくくなる。
尚、本実施例では、蓋部材160が開放位置にある開放状態では、受入部140の右側の側板141b’と蓋部材側板160b’との上端縁に湾曲した大きな凹みが形成されるようになっているが、この凹みの形状は、湾曲形状に限らず、受入部140の右側の側板141b’と蓋部材側板160b’との上端縁が略V字形状に切り欠かれた大きな凹みとなっていてもよいし、矩形状の凹部として形成されていてもよい。
また、図9(b)及び図10(b)に示すように、右側の蓋部材側板160b’において、蓋部材160を閉鎖位置に回動させたときに、右側の蓋部材側板160b’の上端縁となる部位(開放状態における右側の蓋部材側板160b’の下端縁)は、凹むように湾曲されて形成されている。そして、右側の側板141b’の上端縁の湾曲形状と右側の蓋部材側板160b’の上端縁の湾曲形状は略同一をなしており、閉鎖状態にしたときに、この蓋部材側板160b’の上端縁と側板141b’の上端縁とが略面一をなすように重なるようになっている。つまり、右側の蓋部材側板160b’は、右側の側板141b’に重畳されて覆われるようになっている。
更に、図11(b)に示すように、蓋部材160を閉鎖状態にしたときに、左側の蓋部材側板160bは、左側の側板141bに重畳されて覆われるようになっている。そのため、蓋部材160が閉鎖状態のときに、左右の側板141b,141b’により左右の蓋部材側板160b,160b’が外方から触れられなくなるので、遊技者等が蓋部材側板160b,160b’を摘みにくくなり、後述する維持手段としてのネジ107を用いなくても、不正に蓋部材側板160bが操作されて蓋部材160が開放状態とされることを防止できる。尚、本実施例では、蓋部材160が開放状態とされることを完全に防止できるものでなくてもよく、少なくとも蓋部材160が開放され難くなったり、蓋部材160の開放に時間が掛かったりするように開放が困難となるものであってもよい。
また、図11に示すように、左側の蓋部材側板160bの側面には、ネジ107が螺合される雌ネジ孔162が1箇所に設けられているとともに、左側の側板141bには、ネジ107が挿通するネジ挿通孔108a,108bが2箇所に形成されている。それぞれのネジ挿通孔108a,108bは、蓋部材160の開放状態及び閉鎖状態において用いられるようになっている。蓋部材160が開放状態のときには、蓋部材側板160bの雌ネジ孔162が、前方位置に設けられた一方のネジ挿通孔108aに対応して配置され、ネジ107により蓋部材側板160bを側板141bに対して固定することで、蓋部材160の開放状態が維持される(図11(a)参照)。尚、ネジ107とこのネジ107が挿通するネジ挿通孔108a,108bとネジ107が螺合される雌ネジ孔162とにより本実施例における維持手段が構成される。
また、蓋部材160が閉鎖状態のときには、蓋部材側板160bの雌ネジ孔162が、後方位置に設けられた他方のネジ挿通孔108bに対応して配置され、ネジ107により蓋部材側板160bを側板141bに対して固定することで、蓋部材160の閉鎖状態が維持される(図11(b)参照)。つまり、ネジ107の雄ネジ部及び蓋部材側板160bの雌ネジ孔162により本実施例における固定手段を構成している。
図6及び図9(a)に示すように、受入部140の蓋部材160が開放状態であるときには、受入部140の間口140aが上方に開口する皿状に形成され、導入経路カバー141内の導入経路Kに向かって連通されている。また、この上面開口である間口140aは平面視略正方形に形成され、導入経路カバー141から前方に拡大して形成されている。つまり、間口140aは、その前後幅寸法L12が、導入経路カバー141の前後幅寸法L10よりも長くなることで(図6参照、L10<L12)、導入経路カバー141の開口140’よりも遊技者側に近づくため、遊技者はメダルMを投入しやすくなる。また、上下幅寸法L13は導入経路カバー141の前後幅寸法L10よりも短寸とされている(図6参照、L10>L13)。
また、図13に示すように、遊技場において、スロットマシン1とメダル貸出機100は、左右方向に向けて交互に配置される。尚、前述したように、メダル貸出機100は対応するスロットマシン1の右側に設けられ、メダル貸出機100と他の右側に配設されたスロットマシン1との間は、所定距離離間されており、所定のスペーサ部材10が設けられている。
また、蓋部材160を閉鎖状態にすることで、蓋部材160が導入経路カバー141よりも前方に突出しないので、当該メダル貸出機100の右側に配設されたスロットマシン1の前面扉1bを左側に開放したときに、突出している蓋部材160の先端に前面扉1bが接触して蓋部材160が破損したり、前面扉1bの開放の邪魔になることが防止される。尚、スロットマシン1の前面扉1bは、遊技場の店員等の作業者が携帯する所定の鍵(図示略)を前面扉鍵1c(図1参照)に差し込まない限り開放できないようになっている。
尚、前面扉1bが閉鎖されたスロットマシン1に対応するメダル貸出機100では、その受入部140における左側の側板141bと前面扉1bとの間の間隙Sが狭くなっており、前述した蓋部材160の開放状態または閉鎖状態を維持する維持手段及び固定手段としてのネジ107のネジ頭(操作部)に対し、作業者がドライバーD等の工具をアクセスできないようになっている。また、前面扉1bが開放されたスロットマシン1に対応するメダル貸出機100では、その受入部140における左側の側板141bのネジ107のネジ頭に対してドライバーD等の工具をアクセスできるようになる。
このように、前面扉1bが閉鎖されたスロットマシン1に対応するメダル貸出機100では、遊技者がドライバーD等の工具を用いて蓋部材160を不正に開閉しようとしても、左側の側板141bと前面扉1bとの間の間隙Sが狭くなっているため、不正な開閉操作が防止される。また、スロットマシン1の前面扉1bを開放することができる遊技場の店員等の作業者は、前面扉1bを開放することで、左側の側板141bに対してドライバーD等の工具をアクセスさせることが可能となり、蓋部材側板160bを側板141bに固定しているネジ107を操作することができるので、蓋部材160を開放状態または閉鎖状態に切り換えることができる。
また、本実施例では、蓋部材160を開放状態または閉鎖状態に維持する維持手段としてのネジ107が受入部140の左側、つまりスロットマシン1が配置されている側からドライバーD等の工具により操作可能となっており、このネジ107による蓋部材160の維持状態を受入部140の正面側(遊技者側)から解除操作することが困難に設けられている。そのため、遊技者等により蓋部材160の閉鎖状態が故意に解除されることを困難とすることができる。
また、図4及び図9(a)に示すように、開閉板102における受入部140の開口140’近傍の部位及び蓋部材160の内面側(開放状態における上方側)の部位には、それ以外の部位である導入経路カバー141における受入部140の開口140’近傍の外周面(周囲部)及び開閉板102における受入部140の近傍部位(周囲部)の色彩よりも明度が高い色彩に着色された高明度部109,109’(図中網点領域参照)が設けられている。
尚、本実施例では、導入経路カバー141における受入部140の開口140’近傍の外周面(周囲部)及び開閉板102における受入部140の近傍部位(周囲部)は、黒色に着色されているとともに、高明度部109,109’は、白色または灰色等の明度の高い色彩に着色されている。このように高明度部109,109’を設けることで、スロットマシン1が設置される遊技場内の照明が暗くても、遊技者は高明度部109,109’を頼りにメダルMを受入部140に投入することができる。
尚、本実施例では、高明度部109,109’が白色または灰色に着色されているが、高明度部の色彩は、白色または灰色に限らず、導入経路カバー141及び開閉板102におけるその他の部位の色彩よりも明度が高ければ、その他の色彩を用いてもよいし、照明が暗くても、視認し易い蛍光色等であってもよい。
また、開閉板102における受入部140の間口140aに対応する位置、つまり受入部140の開口140’の入り側には、計数装置190にてメダルMが計数された際に発光する発光部165が設けられている。尚、この発光部165は、開閉板102に設けられた横長長方形状の開口から前面側に露呈している。図5に示すように、計数装置190の前部には、メダルMが計数された際に発光するLEDユニット190fが設けられ、開閉板102の背面側には、計数装置190のLEDユニット190fの発光を受光する受光部168が設けられている。また、受光部168には、導入された光を発光部165に導光する光ファイバ167が接続され、この光ファイバ167が開閉板102の背面に沿って上方に延設されて発光部165に接続されている。
このように発光部165を設けることで、メダルMが計数装置190で計数されていることを遊技者に知らせることができる。また、対応するスロットマシン1にてメダルMが払い出されていることを発光により周囲の遊技者に知らせることができるので、演出効果を高めることができるとともに、周囲の遊技者の視線を集めることで、不正なメダル(贋メダル)等が受入部140に投入されることを抑止できる。
また、LEDユニット190fを計数装置190に設けて、光ファイバ167によって発光部165までLEDユニット190fの発光を発光部165まで導くことで、計数装置190と開閉板102との間の配線を不要にできるので、発光部165に直接LEDランプを設けることと比較して、構造を簡略化することができ、開閉板102の着脱作業も容易となる。
また、図9(b)に示すように、蓋部材160を閉鎖状態にすると、発光部165が蓋部材160により隠蔽されるようになっている。尚、前述した高明度部109,109’も蓋部材160により隠蔽されるようになっている。このようにすることで、受入部140を使用しないとき、つまり計数装置190を使用しないときには、発光部165及び高明度部109,109’を蓋部材160により保護することができ、発光部165及び高明度部109,109’が汚れたり埃が付着したりすることを防止できる。更に、高明度部109,109’が隠蔽されて受入部140が目立たないようにできる。また、例えば、メダル貸出機100の移動作業や設置作業の際に蓋部材160を閉鎖状態とすることで、作業中に発光部165に他の部材が当たって破損したり疵ついたりすることを防止でき、更に、高明度部109,109’を構成する塗料等に疵や汚れが着いて見栄えが悪くなることを防止できる。
図12に示すように、導入経路カバー141の底部には、前述したように、下方側の傾斜板141c(第2底面部)と、この傾斜板141cから所定寸法離間して重畳配置された上方側の傾斜板141c’(第1底面部)と、が設けられている。そして、前述したように、傾斜板141c,141c’に複数の小径のパンチング穴148,148’(貫通孔)が形成されていることで、受入部140から遊技者が所持する飲料等の液体等が投入された場合に、導入経路カバー141の底部に到達した液体が傾斜板141c,141c’のパンチング穴148,148’から外部に流出するようになり、計数装置190に液体が入り込むことを防止できる。
また、上方側の傾斜板141c’には、前部側の領域にパンチング穴148’が設けられ、下方側の傾斜板141cには、後部側の領域にパンチング穴148が設けられている。そして、これら各傾斜板141c,141c’においてパンチング穴148,148’が形成された領域が上下に重ならないようになっていることで、各傾斜板141c,141c’のパンチング穴148,148’が上下(鉛直方向)に重ならないように配置されている。このようにすることで、遊技者が、傾斜板141cのパンチング穴148から棒状部材または針金等の線状部材を計数装置190に向かって挿入しようとしても、これらの部材の挿入を阻止することができる。
尚、本実施例では、各傾斜板141c,141c’のパンチング穴148,148’が形成される領域が前後方向にずれて設けられているが、各傾斜板141c,141c’のパンチング穴148,148’が形成される領域が左右方向にずれて設けられていてもよいし、各傾斜板141c,141c’のパンチング穴148,148’が形成される領域が前後または左右方向に交互に設けられることで、棒状部材または線状部材の挿入を阻止するようにしてもよい。
尚、本実施例では、各傾斜板141c,141c’のパンチング穴148,148’が形成されているが、本発明における第1及び第2底面部の貫通孔は、パンチング穴148,148’に限らず、スリット状の貫通孔であってもよいし、各傾斜板141c,141c’を網状または格子状に形成した略板部材として、これら網状または格子状に形成される通過孔であってもよい。
以上説明したように、本発明の実施例としてのメダル貸出機100(遊技用装置)にあっては、受入部140の開口140’を閉鎖状態とすることで、受入部140の開口140’に遊技者が間違ってメダルM(遊技媒体)を投入してしまったり、故意にゴミ等を投入することを防止できる。また、遊技店において計数装置190を用いる運用形態から計数装置190を用いない運用形態に変更する場合、受入部140の開口140’を閉鎖状態とするだけで、メダル貸出機100の入れ替え等を行うことなくメダルMの投入を防止できるとともに、蓋部材160が容易に開放状態とされることを防止できる。尚、本発明では、蓋部材160が開放状態とされることを完全に防止できるものでなくてもよく、少なくとも蓋部材160が開放され難くなったり、蓋部材160の開放に時間が掛かったりするようになればよい。
尚、遊技店において計数装置190を用いる運用形態から計数装置190を用いない運用形態に変更する場合とは、例えば、メダル貸出機100を設置した後に、メダル貯留箱(いわゆるドル箱)を用いる営業形態に変更した場合や、特定のメダル貸出機100が故障して一時的に使用中止する場合などが考えられる。
また、蓋部材160は、導入経路カバー141の内側を形成する壁面のうち対向する2つの側壁面である側板141b、141b’の内面側に対して交差する枢軸161を中心に回動可能に設けられた主蓋部としての蓋板160aと、該蓋板160aの両端に設けられ側板141b、141b’にそれぞれ対向する蓋部側壁部としての蓋部材側板160b、160b’とを備えてなり、蓋部材側板160b、160b’は、受入部140の開口140’が蓋板160aにより閉鎖状態とされたときに、側板141b、141b’に重畳するように設けられていることで、閉鎖状態のときに2つの側板141b、141b’により蓋部材側板160b、160b’に触れられなくなるので、蓋部材側板160b、160b’が操作され開放状態とされることを防止できる。
また、維持手段としてのネジ107とネジ挿通孔108a,108bと雌ネジ孔162は、蓋部材160を導入経路カバー141内に固定可能な固定手段としてのネジ107と、該ネジ107を固定状態または解除状態にする操作部としてのネジ頭とを有してなり、該ネジ頭は、導入経路カバー141の外壁面のうち遊技者側以外の面である左右側面に配置されていることで、蓋部材160の閉鎖状態が遊技者により解除されることを困難とすることができる。
また、導入経路カバー141の内面には、開口140’の周囲部(例えば、図8(a)において、導入経路カバー141における受入部140の開口140’近傍の外周面及び開閉板102における受入部140の近傍部位)の色彩よりも明度が高い高明度部109,109’が設けられていることで、スロットマシン1が設置される遊技場内の照明が暗くても、遊技者は高明度部を頼りにメダルMを開口140’に投入することができる。
また、開口140’は、上方からのメダルMを受け入れ可能に上方に向けて形成され、蓋部材160は、導入経路カバー141の内側を形成する壁面のうち対向する2つの側板141b,141b’の内面に対して交差する枢軸161を中心に回動可能に設けられた蓋板160aと、該蓋板160aの両端に設けられ側板141b,141b’にそれぞれ対向する蓋部材側板160b,160b’とを備え、蓋部材160は、開放状態において蓋板160aが所定の開放角度に維持されてメダルMを開口140’側へ導くとともに、蓋部材側板160b,160b’が、蓋部材160の開放状態において蓋板160aよりも上方に突出して形成されてなり、側板141bの上端は、他方の側板141b’の上端よりも高く形成され、蓋部材側板160bの上端は、蓋部材側板160b’の上端よりも高く形成されていることで、遊技者がメダルMを握って開口からメダルMを投入する際に、メダルMを握った手の小指側が側板141b’及び蓋部材側板160b’に邪魔されにくくなり、メダルMの投入作業をスムーズに行うことができるとともに、投入されたメダルMは、高く形成された側板141b及び蓋部材側板160bに当たって導入経路K内に導かれるようになるため、メダルMの飛散が防止される。
また導入経路カバー141の底部は、複数の小径な貫通孔としてのパンチング穴148,148’が形成された第1底面部としての傾斜板141c’及び該傾斜板141c’の下方に重畳するように配置される第2底面部としての傾斜板141cとを有してなり、傾斜板141cと傾斜板141c’とは、傾斜板141c’のパンチング穴148’と傾斜板141cのパンチング穴148との位置をずらして配設されることで、開口140’に液体等が投入された場合に、液体がパンチング穴148,148’から流出するようになり、計数装置190に液体が入り込むことを防止できる。また、パンチング穴148,148’から針金等の不正部材を計数装置190に向けて挿入しようとしても、パンチング穴148,148’が互い違いに配置されているので、不正部材の挿入を阻止することができる。
また、受入部140の開口140’の入り側には、計数装置190がメダルMを計数したときに発光する発光部165が設けられていることで、メダルMが計数装置190で計数されていることを遊技者に知らせることができる。また、対応するスロットマシン1にてメダルMが多量に払い出されていることを発光により周囲の遊技者に知らせることができるので、演出効果を高めることができるとともに、周囲の遊技者の視線を集めることで、不正なメダルM等が開口140’に投入されることを抑止できる。
また、発光部165は、蓋部材160が閉鎖状態のときに当該蓋部材160により隠蔽されることで、発光部165を蓋部材160により保護することができる。
また、本実施例では、受入部140を閉鎖する蓋部材160において、受入部140の開口140’を閉鎖する蓋板160aが略板状となっているが、蓋部材160の蓋板160aは略板状に限らず、メダルMの通過を不可能または困難にするものであればどのような態様であってもよく、例えば、蓋板160aを網状または格子状に形成した部材としてもよい。
また、本実施例では、蓋部材160が受入部140内に向かって折り畳まれるようにして閉鎖状態となるため、開放状態では、受入部140から蓋部材160が前方へ突出されることなく、かつ開放状態で略漏斗状をなす間口140aを、閉鎖状態では、無くすことができるようになり、この間口140aに遊技者が間違ってメダルM(遊技媒体)を投入したり、故意にゴミ等を投入することを防止できる。
また、本実施例では、受入部140が開閉板102の前面側に突出するように設けられた前面板141aと側板141bとにより形成された上方に開口するメダル投入口となっているが、この受入部140の形状はこれに限られることなく、例えば、前述の下辺を中心として開閉可能に設けられたメダル補給扉130と同様に、閉鎖状態において開閉板102と面一をなす漏斗状の開閉蓋部材を設け、この開閉蓋部材の下片を中心として前後方向に開閉されるようにし、開放された状態では、上方に開口するメダル投入口となる形態に受入部を形成してもよい。尚、この場合には、開閉板102に形成される開口が本発明における受入部の開口をなし、この開閉板102の開口からメダル貸出機100の内部側に形成されるメダル通路が導入経路をなす。
また、本実施例では、導入経路カバー141における左右の側板141bに対して、蓋部材160が左右方向を向く回動軸を中心として前後方向に回動可能に取り付けられているが、前後方向を向く回動軸を中心として左右方向に回動可能に取り付けられていてもよい。さらに、蓋部材160の移動態様は回動動作のみならず、蓋部材160がスライド移動するものであってもよい。
また、本実施例では、蓋部材160が枢軸161を軸心として前後方向に回動可能に導入経路カバー141における左右の側板141bに取り付けられ、蓋部材160が前方に回動されることで、受入部140の開口140’が開放され、後方に回動されることで、受入部140の開口140’が閉鎖されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、蓋部材160の上辺側に回動動作の軸心となる枢軸を設け、この枢軸を開閉板102における導入経路カバー141の上方位置に軸支して、蓋部材160が後方に回動されることで、受入部140の開口140’が開放され、前方に回動されることで、受入部140の開口140’が閉鎖される構成であってもよい。
また、本実施例では、蓋部材160が導入経路カバー141に軸支されているが、蓋部材160が導入経路カバー141に着脱されることで、受入部140の開口140’が開閉される構成であってもよい。
また、本実施例では、遊技場の店員等の作業者が蓋部材160の開閉を手動で行っているが、蓋部材160を駆動源にて開閉駆動する構成とし、例えば、排出口192から排出されたメダルMが詰まったり、遊技機設置島内に設けられた回収装置(図示略)が不具合により回収不能となった場合等、計数装置190によりメダルMの計数ができない状況が発生したときに、蓋部材160を自動で閉鎖できるようにする構成としてもよい。
また、図9(b)に示すように、蓋部材160を閉鎖状態にしたときに、蓋部材160の蓋板160aの前面側が傾斜された状態で受入部140が閉鎖されることで、この蓋部材160の蓋板160aの前面側にゴミ等の物が置かれても滑り落ちるようになっているため、蓋板160aの上にゴミ等の物が置かれることを防止できる。
また、導入経路カバー141は、導入口142から上方に向けて延設され、ノズル150をメダルMの導入(移動)方向に対し交差する前後方向に挿通可能な前挿通孔143a,後挿通孔143bが形成されており、受入部140は、前挿通孔143a,後挿通孔143bよりも上方位置に設けられている。よって、メダル貯留部183の貯留スペースを確保しつつ、誘導部材であるノズル150をスロットマシン1に対応した位置に配設できるとともに、計数装置190をメダル貯留部183よりも下方位置に配設しても、受入部140を前挿通孔143a,後挿通孔143b、つまり、ノズル150よりも上方位置に受入部140を配設することができるので、メダルMの投入時にノズル150が邪魔になることがない。
また、計数装置190をメダル貯留部183の上方位置に配置する必要がないので、メダル貯留部183の貯留スペースを十分に確保することができるばかりか、メダル貯留部183に貯留されたメダルMをノズル150まで揚送する必要もないので、装置が大掛かりになることもない。
また、本実施例においては、図1に示すように、受入部140は、隣接配置されるスロットマシン1のゲームを進行するために操作される遊技用操作部としてのメダル投入部4、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8Rとほぼ同高さ位置に配設されているため、メダルMを投入する際に遊技者に違和感を与えないばかりか、ゲームの操作を行いながらでもメダルMを投入しやすくなる。
また、受入部140がノズル150よりも上方位置に配設されることで、計数装置190への導入口142からの距離が長くなるため、導入口142から手や異物等を挿入したとしても、導入口142から計数装置190にアプローチすることが困難となるため、不正な計数行為等を抑制できるばかりか、誤って手指を計数装置190内に挿入して怪我する危険性を回避できる。
また、スロットマシン1は、筐体1aと、該筐体1aの左側辺を中心として開閉可能に設けられた前面扉1bと、から構成され、受入部140は、左右方向を向く回動軸147を中心として回動可能に設けられていることで、受入部140を回動させることで、上方に折り畳んで退避させることができるため、前面扉1bの開放時に干渉することを防止できる。
また、導入経路カバー141の内部におけるノズル150よりも上方の所定箇所には、受入部140にて受け入れられたメダルMの姿勢を、該メダルMの表裏面がメダルMの導入方向(上下方向)に対し交差する方向(前後方向)に沿う横向き姿勢に変更させる棒状部材146a〜146cが設けられていることで受入部140にて受け入れられて落下するメダルMの姿勢が、ノズル150よりも上方位置にいて横向き姿勢に変更されることで、メダルMが幅狭経路K1を通過しやすくなるばかりか、導入口142に到達するまでにメダルMの姿勢が揃い、整列された状態で計数装置190に導入されるため、計数装置190でのメダル詰まりの発生を抑制できる。
また、棒状部材146a〜146cは、導入経路カバー141の側板141bに対し所定の隙間(K1の左右幅>2R)を隔てて略平行、すなわち、メダルMの導入方向(上下方向)に対し交差する方向(前後方向)に沿うように設けられることで、簡単な構成でメダルMの姿勢を変更することができる。
また、ノズル150は、払出装置182から前挿通孔143a,後挿通孔143bまで延設される基部151と、該基部151に連設され前挿通孔143aから遊技者側に向けて延設される突出部152と、を含み、基部151は変形不能に形成され、突出部152は該基部151に対し少なくともスロットマシン1側に変形可能に形成されている。よって、導入経路カバー141内を挿通する基部151は変形不能であることで、メダルMの落下を妨げることがないとともに、突出部152はスロットマシン1側に変形させることができることで、払い出されたメダルMをスロットマシン1に直接誘導させることが可能となるため、使い勝手が向上する。
尚、本実施例では、導入経路カバー141の受入部140の開口140’が蓋部材160により開閉されるようになっているが、計数装置190の導入口142を開閉する蓋部材を設けるようにしてもよい。また、導入経路カバー141の底面部を構成する各傾斜板141c,141c’を着脱可能な蓋部材として構成し、各傾斜板141c,141c’を取り外した際には、計数装置190の導入口142へのメダルMの導入が不可能になる構成としてもよい。
図17は、本実施例のメダル貸出機100の構成を示すブロック図である。本実施例の制御ユニット181は、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)181a(以下、CPU181aと言う)や、カードリーダライタ187に受付け中のビジターカードや会員カードの(会員)カードID並びにプリペイド残額や、持ちメダル数、貯蓄メダル数、来店ポイント数、対応するスロットマシン1の台データ、遊技中の会員の遊技情報等の各種のデータを記憶可能なRAM181bや、CPU181aが実行する制御プログラムや、当該メダル貸出機100の装置IDを含む設定情報を書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM181cや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)181dを含み、RAM181bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。また、制御ユニット181は、通信部184並びに前述したHUB70を介して各種コンピュータとの双方向のデータ通信が可能とされている。
また、制御ユニット181には、前述した紙幣識別ユニット180や、光入出力ユニット111を構成する光入出力基板210に実装されたフルカラーLED211や赤外線受光素子212や、カードリーダライタ187や、顔画像撮影カメラ188や、払出装置182や、開閉板102の開放を検出する扉開放センサ170が接続されている。更に、制御ユニット181には、後述するメダル情報の総メダル貯留数、自店メダル貯留数、偽メダル貯留数、無効メダル貯留数の値をリセットするためのリセットスイッチ186が接続されている。このリセットスイッチ186は、筐体101の内部に設けられ、筐体101の前面下部の開閉板102(図2参照)を開放した場合に操作できる。
この開閉板102(図2参照)の上端には、開閉板鍵106が設けられ、この開閉板鍵106により施錠することで、開閉板102がメダル貸出機100の前面側に取り外し不能に取り付けられる。尚、遊技場の店員等が携帯する所定の鍵(図示略)を開閉板鍵106に差し込まない限り、開閉板102を取り外せないようになっている。そして、開閉板102が開放されたときには、扉開放センサ170により該開閉板102が開放されたことが検出されるようになっている。また、リセットスイッチ186は、店員が後述するメダル貯留ボックス194を空にしたときに、押圧操作されるようになっている。
また、制御ユニット181には、貸出操作基板189が接続されており、この貸出操作基板189には、前述したカード残高表示部115に対応するカード残高表示部115’と、貸出ボタン116に対応する貸出ボタンスイッチ116’と、返却ボタン114に対応する返却ボタンスイッチ114’と、入金可ランプ113と、メダル貸出ランプ117と、メダル切れランプ118と、が設けられている。
また、制御ユニット181には、再プレイ操作基板185が接続されており、この再プレイ操作基板185には、前述した暗証番号表示部119に対応する暗証番号表示器119’と、テンキー120に対応するテンキースイッチ120’と、再プレイボタン121に対応する再プレイボタンスイッチ121’と、が設けられている。
また、制御ユニット181は、当該メダル貸出機100の下部位置に設けられている計数装置190に接続され、該計数装置190による各計数信号が入力可能とされている。この計数装置190からの計数信号の入力に応じて、後述する各種テーブルの更新を行うようになっている。この計数装置190には、前述したメダル撮影カメラ190cや、流路切替器190dが設けられるとともに、発光部165に対応するLEDユニット190fが設けられている。さらに計数装置190には、メダル撮影カメラ190cで撮影したメダル画像等を一時的に記憶するメモリ190bや、これらのデバイスを制御し、かつメダルMの真贋を判定するコントローラ190aが設けられている。
本実施例のRAM181bに記憶されているカードテーブルには、図18(a)に示すように、カードリーダライタ187に挿入されたビジターカードや会員カードから読み出した(会員)カードIDと、会員ID(会員カードのみ)と、暗証番号(会員カードのみ)と、(会員)カードID並びにプリペイド残額データに基づくプリペイド残額と、カードIDから特定される持ちメダル数と、(会員)カードIDと会員IDから特定される貯蓄メダル数(会員のみ)と、会員IDから特定される来店ポイント数(会員のみ)と、が記憶される。尚、本実施例では、会員カードのみ暗証番号を設定できるようになっているが、ビジターカードにおいても暗証番号(例えば、1営業日限りまたは1回限り有効な暗証番号など)を設定できるようにし、該暗証番号を入力することで持ちメダル数を用いて再プレイできるようにしてもよい。
また、RAM181bに記憶されているカード受付け中遊技情報には、図18(b)に示すように、カードリーダライタ187に会員カードまたはビジターカードが挿入された時点からの遊技情報、つまり、該挿入された会員カードまたビジターカードを所持する遊技者の遊技に関する遊技情報が集計される。
具体的には、遊技者が遊技を開始した開始時間(カードの受付け時刻)と、遊技者が遊技を終了した終了時間(カードの返却時刻)と、遊技者の遊技時間と、遊技者のカードを受付けてから使用した持ちメダル数を示す使用持ちメダル数と、遊技者のカードを受付けてから再プレイに使用した再プレイメダル数(会員のみ)と、遊技者のカードを受付けてから計数装置190に投入されたメダルが不正メダルとして判定された場合にその不正メダルと判定された累積数を示す累積不正メダル数と、が記憶され、対応するスロットマシン1で遊技中の遊技者が遊技を開始してからの遊技情報を把握できるようになっている。
また、RAM181b(記憶手段)に記憶されているメダル情報には、図18(c)に示すように、払出装置182から本日に払い出されたメダルの総数である払出総メダル数と、計数装置190に本日に投入されたメダルの総数である計数総メダル数(計数遊技媒体数)と、計数装置190にて不正メダルであると判定されたメダルの総数である総不正メダル数と、計数装置190にて不正メダルであると判定されてメダル貯留ボックス194に貯留されたメダルの総数である総メダル貯留数と、総メダル貯留数のうち自店の他の使用領域で用いられるメダルである自店メダルの貯留数を示す自店メダル貯留数と、総メダル貯留数のうち他店等の外部から持ち込まれたメダルである偽メダルの貯留数を示す偽メダル貯留数と、後述するように、遊技場の営業期間が終了した後に計数装置190にて無効メダルとして計数された総無効メダル数と、が記憶される。総無効メダル数とは、営業期間が終了した後にスロットマシン1のクレジットに残存するメダルや床等に落ちているメダル等、遊技者が獲得した持ちメダルとして扱われない無効メダルが受入部140に投入され計数装置190にて計数されたメダル数を示す。
また、RAM181bには、図18(d)に示すように、計数装置190に投入されたメダルが連続して不正メダルであると判定された場合に、1が加算更新(インクリメント)される連続不正メダルカウンタが設定されている。
次に、本実施例のカード管理コンピュータ500について、図19に基づき説明する。まず、本実施例に用いたカード管理コンピュータ500は、図19に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス501に、該カード管理コンピュータ500が実行する各種処理を行うCPU502、ワークメモリ等として使用されるRAM503、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC504、ハードディスク等からなる記憶装置505、キーボードやマウス等の入力装置506、各種の画面を表示出力する表示装置507、各種情報をプリント出力するプリンタ508、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたメダル貸出機100(制御ユニット181)やカード発行・入金機等の各装置とのデータ通信を行う通信部509、カード会社に設置された管理サーバ82とのデータ通信を行うデジタルサービスユニット(DSU)510が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置505には、カード管理コンピュータ500において実行される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードに残存するプリペイド残額を管理するための会員カードテーブル(図20(a)参照)と、ビジターカードに残存するプリペイド残額を管理するためのビジターカードテーブル(図20(b)参照)と、が記憶されている。
会員カードテーブルには、図20(a)に示すように、各会員カードを個々に識別可能な会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者の会員IDと、プリペイド残額と、当該会員カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、プリペイド残額や当該会員カードの使用可否を特定できるようになっている。
また、ビジターカードテーブルには、図20(b)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの状況(利用中であるか保管中であるか)と、当該プリペイドカードが発行された最新の日時である最新発行日時と、プリペイド残額と、当該カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、プリペイド残額や当該ビジターカードの使用可否、並びに最新発行日時を特定できるようになっている。
本実施例のカード管理コンピュータ500のCPU502は、メダル貸出機100における会員カードまたはビジターカードの受付けに応じて各メダル貸出機100から送信される、該メダル貸出機100の装置ID並びに該受付けた会員カードまたはビジターカードから読み出した(会員)カードID並びにプリペイド残額を含むカード受付け通知の受信に応じて、該会員カードまたはビジターカードの使用の可否を判定してメダル貸出機100に返信するカード受付け処理を実行する。
また、本実施例のカード管理コンピュータ500のCPU502は、メダル貸出機100における貸出処理の実行に伴い送信される貸出完了通知の受信に応じて、該受信した貸出完了通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から、該貸出完了通知に含まれる使用額を減算更新する減算更新処理を行う。
また、本実施例のカード管理コンピュータ500のCPU502は、メダル貸出機100或いはカード発行・入金機における発行・入金処理の実行に伴い送信されるカード入金通知の受信に応じて、該受信したカード入金通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に、該カード入金通知に含まれる入金金額を加算更新する入金更新処理を行う。
次に、本実施例のメダル管理コンピュータ550について、図21に基づき説明する。まず、本実施例に用いたメダル管理コンピュータ550は、図21に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス551に、該メダル管理コンピュータ550が実行する各種処理を行う中央演算処理装置(CPU)552(以下、CPU552と言う)、ワークメモリ等として使用されるRAM553、時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)554、ハードディスク等からなる記憶装置555、キーボードやマウス等の入力装置556、各種の画面を表示出力する表示装置557、各種情報をプリント出力するプリンタ558、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたメダル貸出機100とのデータ通信を行う通信部559が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置555には、メダル管理コンピュータ550において実行される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードを所持する会員遊技者が所有するメダル数であって営業当日において当該会員遊技者により獲得された持ちメダル数、並びに営業当日前に当該会員遊技者により獲得された貯蓄メダル数を管理するための会員貯蓄管理テーブル(図22(a)参照)と、ビジターカードに対応付けて記憶されている該ビジターカードを所持する遊技者により営業当日において獲得された持ちメダル数を管理するためのビジター貯蓄管理テーブル(図22(b)参照)と、遊技場内の各メダル貸出機100におけるその時点の総不正メダル数等と各メダル貸出機100に受付け中のカードとを管理するためのユニット管理テーブル(図23参照)と、会員カードを所有する会員遊技者に関する会員情報が格納される会員情報テーブル(図24(a)参照)と、会員遊技者を特定可能な会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技情報を含む遊技履歴が格納される会員別遊技履歴テーブル(図24(b)参照)と、が記憶されている。
会員貯蓄管理テーブルには、図22(a)に示すように、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報である会員IDと、当該会員遊技者がその営業当日において獲得した獲得メダル数の合計であって遊技や景品交換に未使用のメダル数である持ちメダル数と、当該会員遊技者がその営業当日前において獲得した獲得メダル数の合計であって遊技や景品交換に未使用のメダル数である貯蓄メダル数とが記憶されており、会員カードに記憶されているカードID若しくは会員IDから、当該会員遊技者が所有する持ちメダル数や貯蓄メダル数を特定できるようになっている。
尚、会員貯蓄管理テーブルに管理されている持ちメダル数は、その営業当日のみ持ちメダル数として管理されており、営業終了後の締め処理において会員貯蓄管理テーブルに存在する持ちメダル数は、貯蓄メダル数に加算更新された後、全てリセットされる。
また、ビジター貯蓄管理テーブルには、図22(b)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの最新発行日時と、該ビジターカードを所持する遊技者がその営業当日において獲得した獲得メダル数の合計であって遊技や景品交換に未使用のメダル数である持ちメダル数とが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、当該遊技者が所有する持ちメダル数を特定できるようになっている。
尚、ビジター貯蓄管理テーブルに管理されている持ちメダル数は、その営業当日のみ有効とされており、営業終了後の締め処理においてビジター貯蓄管理テーブルに存在する持ちメダル数が全てリセットされることにより、無効化される。
ユニット管理テーブルには、図23に示すように、遊技場内に設置された各メダル貸出機100に固有に付与された装置IDに対応付けて、メダル貸出機100のローカルIPアドレスが格納されるローカルIPと、当該メダル貸出機100が設置されている遊技島の島番号が格納される設置島と、当該メダル貸出機100がカードの受付け中であるか待機中であるかが格納される状況と、当該メダル貸出機100が対応するスロットマシン1の台番号が格納される対応台番号と、受付け中の会員カードまたはビジターカードのカードIDが格納される受付IDと、その時点における各メダル貸出機100にて計数された総不正メダル数と、各メダル貸出機100に貯留されるメダルの総メダル貯留数と、自店メダル貯留数と、偽メダル貯留数と、無効メダルとして計数された総無効メダル数と、が記憶されており、これらメダル関連情報は、メダル管理コンピュータ550にて実行される後述の計数処理において定期的に各メダル貸出機100から送信されることで、最新のメダル関連情報が管理されるようになっている。
会員情報テーブルには、図24(a)に示すように、会員カードを所持する会員遊技者の会員IDに対応付けて、本人確認のための暗証番号と、会員カードの受付けに応じて一日に1回所定の来店ポイントが加算更新される来店ポイントと、来店状況等に基づくランクと、会員の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所、電子メールアドレスからなる会員属性情報(個人情報)とが登録されている。
また、会員別遊技履歴テーブルには、図24(b)に示すように、会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技履歴、具体的には、来店日、遊技を行ったスロットマシン1の台番号、機種名、遊技開始時間(時刻)、遊技終了時間(時刻)、遊技開始から終了までの間の遊技時間、再プレイメダル数、使用持ちメダル数、計数メダル数からなる遊技履歴が格納されている。会員別遊技履歴テーブルの来店日には、RTC554から出力されるカレンダ情報に基づく当該遊技履歴の記憶時点の年月日が格納されるとともに、遊技開始時間、遊技終了時間、遊技時間の遊技履歴は、カードの返却時にメダル貸出機100から送信される会員遊技履歴データに基づいて記憶される。
ここで、本実施例のメダル管理コンピュータ550にて実行可能な不正メダル関係の設定について、図25に基づいて説明すると、本実施例のメダル管理コンピュータ550では、遊技場内のメダル貸出機100にて実行される不正メダル検出時の報知や動作条件に関する各種設定が、図25に示す不正メダル関係設定画面(閾値設定手段)において可能とされている。
本実施例の不正メダル関係設定画面には、図25に示すように、画面上部に、「台単位設定」及び「島単位設定」の設定項目が設けられており、該不正メダル関係設定画面において設定対象とするスロットマシン1を、台単位または島単位で指定できるようになっている。尚、ここでは設定の対象とするスロットマシン1を台単位または島単位にて設定することで、以下の設定内容が指定したスロットマシン1に対応するメダル貸出機100に設定されるようになっているが、設定の対象とするメダル貸出機100の装置IDを台単位または島単位で指定できるようにしてもよい。
例えば、「台単位設定」を用いれば、設定対象とするスロットマシン1を1台ずつ台番号にて指定することができ、「島単位設定」を用いれば、設定対象とするスロットマシン1を複数台ずつ島番号で指定することができる。尚、「島単位設定」を用いれば、1枚5円の価値を有するメダルにて遊技を実行可能な第1島グループ(第1使用領域)や、1枚20円の価値を有するメダルにて遊技を実行可能な第2島グループ(第2使用領域)などを遊技島毎に指定できるようになっている。尚、「島単位設定」においては、一の遊技島の一面に設置されている複数のスロットマシン1と反対面に設置されている複数のスロットマシン1とを個別に設定できるように島単位が区分けされている。
また、不正メダル関係設定画面に設けられた「不正メダル検出報知条件」の項目には、各メダル貸出機100において、計数装置190に投入されたメダルが不正メダルと判定されたときに、報知を行う条件である「総不正メダル数」、「累積不正メダル数」、「連続不正メダル検出回数」を設定するための選択入力部が設けられている。
また、「不正メダル検出報知条件」の項目において、「総不正メダル数」の選択入力部では、遊技場の営業開始の時点から計数装置190にて不正メダルとして判定されたメダルの総数、つまり前述したメダル情報の総不正メダル数(図18(c)参照)が、所定枚数(本実施例では10枚)になった時点で報知を行うように設定できる。
また、「不正メダル検出報知条件」の項目において、「累積不正メダル数」の選択入力部では、遊技者が会員カードまたはビジターカードをメダル貸出機100に挿入した時点からから計数装置190にて不正メダルとして判定されたメダルの総数、つまり前述したカード受付け中遊技情報の累積不正メダル数(図18(b)参照)が、所定枚数(本実施例では10枚)になった時点で報知を行うように設定できる。
また、「不正メダル検出報知条件」の項目において、「連続不正メダル検出回数」の選択入力部では、計数装置190にて連続して不正メダルとして判定された回数、つまり前述したカウンタ情報の連続不正メダルカウンタ(図18(d)参照)が、所定回数になった時点(本実施例では不正メダルが3回連続して検出された時点)で報知を行うように設定できる。
このように、「総不正メダル数」、「累積不正メダル数」、「連続不正メダル検出回数」を設定しておくことで、メダル貸出機100の払出装置182から払い出されたメダルまたはスロットマシン1に投入され遊技を行った結果払い出されたメダルに数枚の不正メダルが紛れ込んでおり、これら不正メダルが紛れ込んでいることを気づかずに遊技者が計数した場合(故意ではない場合)などに、不正メダルとして報知されずに済むとともに遊技者が獲得したメダルとして計数されるようになる。尚、不正メダルが1枚でも検出された時点で報知を行うように設定をすることもできる。
また、不正メダル関係設定画面に設けられた「不正メダル検出時動作」の項目では、前述の「不正メダル検出報知条件」の項目において設定された条件になったときに、アラーム報知(光入出力ユニット111の点灯及びメダル管理コンピュータ550に通知)のみを行うか、アラーム報知及び計数装置190の計数停止を行うか、を選択するためのチェックボックスが設けられている。
また、不正メダル関係設定画面に設けられた「不正メダル取り扱い」の項目では、計数装置190において不正メダル(自店メダルまたは偽メダル)が検出された際に、該不正メダルをメダル貯留ボックス194(貯留部)に貯留するか否かの設定をすることができる。この「不正メダル取り扱い」には、「貯留部無効」と「貯留部満タン時に不正メダルを島内へ排出」と「貯留部満タン時にエラー停止」のチェックボックスが設けられている。
ここで、「貯留部無効」のチェックボックスにチェックすると、計数装置190にて不正メダルを検出したときに、メダル貯留ボックス194に貯留せずに、排出口192から遊技島に排出するようにできる。この「貯留部無効」の設定は、遊技島に別途にメダル真贋判定機を設けて不正メダルを回収する装置がある場合に用いられる設定となっている。
また、「貯留部満タン時に不正メダルを島内へ排出」のチェックボックスにチェックすると、メダル貯留ボックス194(貯留部)が満タンになった場合のみ、メダル貯留ボックス194に貯留せずに、排出口192から遊技島に排出するようにできる。
また、「貯留部満タン時にエラー停止」のチェックボックスにチェックすると、メダル貯留ボックス194(貯留部)が満タンになった場合に、計数装置190の計数処理を停止してエラー報知を行うように設定できる。
また、不正メダル関係設定画面に設けられた「貯留部状態報知条件」の項目には、「満タン時報知条件」となる枚数を設定する選択入力部と、「閉店時報知条件」となる枚数を設定する選択入力部とが設けられている。
ここで、「満タン時報知条件」では、メダル貯留ボックス194(貯留部)が満タンになったと判定する基準となるメダルの枚数である第1閾値(第1貯留量)の設定が行うことができる。例えば、本実施例では、「満タン時報知条件」として「100枚」と設定されており、これはメダル貯留ボックス194に100枚の不正メダルが貯留されたとき、つまり前述のメダル情報の総メダル貯留数(図18(c)参照)が100枚となった時点で、満タンになったと判定する設定となっている。尚、メダル貸出機100は、「満タン時報知条件」が成立した時点で、後述するように、光入出力ユニット111を点灯させて報知を行うとともに、メダル管理コンピュータ550に通知する。
また、本実施例では、遊技場の営業期間の終了時(閉店時)にメダル貯留ボックス194(貯留部)に所定枚数のメダルが貯留されている場合に、メダル貯留ボックス194からメダルを回収する対象となっているメダル貸出機100であることを、光入出力ユニット111を点灯させて報知を行うとともに、メダル管理コンピュータ550に通知するようになっている。「閉店時報知条件」では、メダル貯留ボックス194からメダルを回収する対象となっているメダル貸出機100か否かを判定する基準となるメダルの枚数である第2閾値(第2貯留量)の設定が行うことができる。例えば、本実施例では、「閉店時報知条件」として「50枚」(満タン時の50%)と設定されており、これは閉店時(営業終了時)において、メダル貯留ボックス194に50枚の不正メダルが貯留されたとき、つまり前述のメダル情報の総メダル貯留数(図18(c)参照)が50枚となっている場合に報知を行う設定となっている。
本実施例では、「満タン時報知条件」及び「閉店時報知条件」において、閾値となる枚数を適宜設定することで、大きさが異なるメダル(例えば、φ25のメダルとφ30のメダル)について、メダル貯留ボックス194(貯留部)の大きさに合わせて設定することができる。例えば、同じ枚数のメダルが貯留された場合でも、メダルの大きさに応じてメダル貯留ボックス194(貯留部)の貯留量は変わる(例えば、φ25のメダルならば100枚で満杯になるが、φ30のメダルならば80枚程度で満杯になる)ので、メダルの大きさに応じて閾値を変えることにより適正なレベルで報知することができる。
また、本実施例では、不正メダル関係設定画面として図25に示す画面とは異なる画面(図示略)において使用するメダルの大きさ(例えば、φ25とφ30)を設定できるようになっており、使用するメダルの大きさを設定することで、設定されたメダルの大きさに対応する「満タン時報知条件」及び「閉店時報知条件」における閾値となる適正枚数が自動入力されるようになっている。尚、これら閾値となる枚数を、図25に示す画面において適宜設定できるようにしてもよい。
そして、これら各種設定が終了した後、不正メダル関係設定画面に表示されている「設定」入力部を選択操作することで、「台単位設定」または「島単位設定」にて指定されたスロットマシン1に対応するメダル貸出機100に対し、表示画面にて設定された不正メダル検出時の報知や動作条件に関する各種設定内容を特定可能な不正関係設定情報が配信される。不正関係設定情報を受信した各メダル貸出機100の制御ユニット181は、受信した不正関係設定情報から特定される設定内容をRAM181bに記憶して、該記憶された設定内容に基づいて後述する不正メダル処理を実行する。
図26に示すように、メダル管理コンピュータ550のCPU552は、営業期間が終了した後に実行する締め処理において、いずれかのメダル貸出機100の制御ユニット181から該メダル貸出機100の不正メダル貯留数が所定枚数(第2閾値)以上となっている旨を示す通知を受信したときに、営業終了処理(不正メダル)画面を表示する。この営業終了処理(不正メダル)画面には、貯留数が所定枚数(第2閾値)以上となっているメダル貸出機100の装置IDとともに、対応するスロットマシン1の台番号が表示される。店員はこの営業終了処理(不正メダル)画面に基づいて不正メダルを回収するメダル貸出機100を特定することができる。
図27に示すように、メダル管理コンピュータ550のCPU552は、メダル貸出機100の制御ユニット181から、後述する不正メダル処理にて計数したメダルが正規メダルではない(適正ではない)と判定したときに送信される通知用画像データを受信したときに、不正メダル使用者顔画像画面を表示する。この不正メダル使用者顔画像画面には、対応するスロットマシン1にて遊技を行っている遊技者の顔画像及び不正と判定されたメダル画像と、これら画像の撮像日時、該通知用画像データを送信したメダル貸出機100の装置ID及び対応するスロットマシン1の台番号と、会員カードが受付中である場合には当該遊技者の会員IDと、が表示される。よって、店員はこの不正メダル使用者顔画像画面に基づいて、不正を行っている可能性がある遊技者を監視しやすくなる。
次に、本実施例のメダル登録処理の設定について、図28及び図29に基づいて説明する。
本実施例では、各メダル貸出機100の計数装置190は、受け入れたメダルMが当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かをそれぞれのメダル貸出機100が判定するための判定用データ(正規メダルの画像データ)がメモリ190bに記憶されており、コントローラ190aは、該メモリ190bに記憶された判定用データに基づいて、受け入れたメダルMが当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かを判定するようになっている。
このような判定用データは、各メダル貸出機100をメダル登録モードに移行させた状態において、100枚程度の正規メダルを受入部140に投入して計数装置190にて計数処理を実行させてメダル撮影カメラ190cにて撮像された正規メダルの画像データ(登録用データ)を生成して記憶できるようになっている。また、このようなメダル登録処理は、遊技場に配置された複数のメダル貸出機100において個々に行うことが可能であるが手間がかかるため、本実施例では、一のメダル貸出機100にて生成した正規メダルの画像データを、判定用データとして使用するための登録用データとしてメダル管理コンピュータ550に送信し、該メダル管理コンピュータ550において登録するとともに、該登録した登録用データを判定用データとして各メダル貸出機100に送信することができるようになっている。そして、各メダル貸出機100では、メダル管理コンピュータ550から送信された判定用データをメモリ190bに記憶(登録)し、後述するメダル計数処理において、該メモリ190bに記憶(登録)された判定用データに基づいて、受け入れたメダルMが当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かを判定する。
また、前述したように、一の遊技場において例えば、1枚5円の価値を有する第1メダルを使用して遊技を行うスロットマシンが設置されている第1島グループ(第1使用領域)と、1枚20円の価値を有し第1メダルとは種類が異なる第2メダルを使用して遊技を行うスロットマシンが設置されている第2島グループ(第2使用領域)と、が設けられている場合、第1島グループ(第1使用領域)に配置されたメダル貸出機100では、計数装置190にて計数したメダルMが第1メダルであるか否かを判定する必要があり、第2島グループ(第2使用領域)に配置されたメダル貸出機100では、計数装置190にて計数したメダルMが第2メダルであるか否かを判定する必要がある。
つまり、第1島グループ(第1使用領域)に配置されたメダル貸出機100と、第2島グループ(第2使用領域)に配置されたメダル貸出機100とでは、判定用データとして登録されるメダルMの種類が異なるため、各使用領域に応じた別個の判定用データを登録する必要がある。この場合、第1島グループ(第1使用領域)に配置された複数のメダル貸出機100のうち所定のメダル貸出機100にて第1メダルの登録用データを生成し、メダル管理コンピュータ550に送信して登録するとともに、第2使用領域に配置されたメダル貸出機100において第2メダルの登録用データを生成し、メダル管理コンピュータ550に送信して登録することも可能であるが、本実施例では、第1島グループ(第1使用領域)または第2島グループ(第2使用領域)に配置された一のメダル貸出機100において、第1メダルと第2メダルの登録用データをそれぞれ生成してメダル管理コンピュータ550に送信することで、判定用データとして登録することができるようになっている。
ここで、メダル登録処理の流れについて、図28に基づいて説明する。尚、本実施例では、メダル登録処理は、後述するように営業期間が終了した後に実行可能であり、営業期間中において実行できないようになっているが、営業期間中においても実行可能としてもよい。また、本実施例では、メダル貸出機100は、営業期間が終了した後、後述する締め関連処理が終了した後に電源がOFFとなるようになっているため、以下に説明するメダル登録処理は、営業期間外における電断後の起動処理時において実行できるようになっている。
図28に示すように、メダル登録処理では、まず、メダル管理コンピュータ550や該メダル管理コンピュータ550にHUB70等を介して接続されたノートパソコン(図示略)やリモコン(図示略)等の携帯端末等の上位装置から、複数のメダル貸出機100のうちからメダル登録処理を行うメダル貸出機100を指定する。
次いで、上位装置からメダル登録処理の実行を指定されたメダル貸出機100では、CPU181aは、貸出処理やメダル計数処理等を実行する通常モードとは異なるメダル登録モードに移行させる。
メダル登録モードに移行したら、メダル登録作業者は、登録するメダルの絵柄が「表裏同一」であるか「表裏別」であるかを選択する。この選択操作は、例えば、テンキー120等を利用して、例えば、登録するメダルの絵柄が「表裏同一」である場合は「1」、「表裏別」である場合は「2」等を選択すればよい。尚、このような選択用の操作部が計数装置190等に別個に設けられていてもよい。
登録するメダルの絵柄が選択されたら、CPU181aは、投入が必要なメダル枚数を、例えばカード残高表示部115’を利用して表示して、メダル投入が可能な状態であることを報知する。尚、投入するメダル数を表示する表示部は計数装置190等に別個に設けられていてもよい。また、流路切替器190dにより計数されたメダルMがメダル貯留ボックス194に貯留されるようにする。尚、メダル貯留ボックス194は空の状態としておく。
そして、登録する種類のメダルMが受入部140に投入され、該メダルMが入口センサ190hにより検出されると、回転ディスクモータ190gにより回転ディスク190eが回転される。回転ディスク190eの回転により整列移動されたメダルMが内部センサ190iによりメダルMの端部を検知した瞬間にメダル撮影カメラ190cにより当該メダルMの画像が撮影され、該撮影されたメダルMの表裏の画像データがメモリ190bに記憶されるとともに、該画像データがメダル判定情報として制御ユニット181に出力されてRAM181bに記憶されていく。また、メダル撮影カメラ190cにより撮像されたメダルMはメダル貯留ボックス194に誘導されて貯留されていく。
尚、カード残高表示部115’に表示された枚数のメダルMが投入される前にメダル貯留ボックス194が満杯になったら、開閉板102を取り外してメダル貯留ボックス194を引き出して貯留されたメダルMを回収し、メダル投入を再開する。
カード残高表示部115’に表示された枚数のメダルMが計数されたら、つまり、メダルMの投入が完了したら、CPU181aは、RAM181bに記憶されたメダルMの画像データの平均データを取得し、当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かをそれぞれのメダル貸出機100が判定するための判定用データとして使用するための正規メダルの画像データ(登録用データ)の生成を開始する。
正規メダルの画像データ(登録用データ)の生成が完了したらRAM181bに記憶して、例えば、所定のテンキー120を点灯させるなどして、正規メダルの画像データ(登録用データ)のメダル管理コンピュータ550への送信(アップデート)を促進する。所定のテンキー120が操作されたら、生成してRAM181bに記憶した正規メダルの画像データ(登録用データ)をメダル管理コンピュータ550に送信する。正規メダルの画像データ(登録用データ)の送信完了後は、登録するメダルの絵柄が「表裏同一」であるか「表裏別」であるかを選択する手順に戻るため、他の種類のメダルMの登録が必要な場合は繰り返しメダルの登録処理を続けて実行することができるようになっている。
尚、本実施例では、6つの画像データを登録、つまり、3種類のメダルMの表裏面の画像データを登録できるようになっているが、3種類以上のメダルMの画像データを登録できるようにしてもよい。
また、登録モードを終了するには、登録するメダルの絵柄が「表裏同一」であるか「表裏別」であるかを選択する手順に戻ったときに、例えば、テンキー120により所定の終了操作が行われることで、登録モードが終了した後に電源がOFF状態になり、制御ユニット181のRAM181b及び計数装置190のメモリ190bに記憶されている正規メダルの画像データ(登録用データ)がクリアされるようになっている。
正規メダルの画像データ(登録用データ)を受信したメダル管理コンピュータ550では、CPU552が該受信した画像データを、メダル種別に対応付けて、登録用データを判定用データとしてRAM553に記憶(登録)していく。
ここで、本実施例のメダル管理コンピュータ550にて実行可能なメダル登録設定について、図29に基づいて説明すると、本実施例のメダル管理コンピュータ550では、遊技場内のメダル貸出機100にて実行される不正メダルの判定に用いる正規メダルの画像データ(登録用データ)を、メダル種別に対応付けて、判定用データとしてRAM553に記憶して登録するための各種設定が、図29に示すメダル登録設定画面において可能とされている。
本実施例のメダル登録設定画面には、図29に示すように、受信した正規メダルの画像が列方向に表示されるメダル画像表示部(図中においては、種別A〜CのメダルMの画像が表示されている)と、これら各種別A〜CのメダルMの画像の下方位置に配置され各種別のメダルMの「設定名称」、「判別精度」、「使用領域」等の入力項目と、該入力項目にて設定された遊技島の使用領域であるクループ種別を示すグループ種別表示部と、が設けられている。
メダル登録設定画面に設けられた「設定名称」の項目には、当該メダルMを使用する使用領域におけるメダルの貸出レート(例えば、「20スロ」は貸出レートが1枚20円であることを示し、「5スロ」は貸出レートが1枚5円であることを示す)及びメダルMの大きさ(例えば、25φと30φ)を設定するための入力部が設けられている。
メダル登録設定画面に設けられた「判別精度」の項目には、不正メダルの判定時における判定用情報と実メダル比較時の不一致許容度を「高」「中」「低」等で設定するための入力部が設けられている。
メダル登録設定画面に設けられた「島グループ」の項目には、島グループ毎の判定動作を設定するための選択入力部が設けられている。「島グループ」とは、メダル画像表示部に表示された各種別A〜CのメダルMを使用するスロットマシン1に対応するメダル貸出機100が設置されている島グループ、つまり、前述した使用領域を示している。
詳しくは、「島グループ」の項目には、「グループ種別」の選択入力項目と、対応するスロットマシン1の「台番号範囲」の選択入力項目と、を有しており、島グループ毎の判定動作として、「OK」または「他コーナー」を入力できるようになっている。すなわち、一の島グループにおいて使用可能な種別のメダルMに対応する欄には「OK」を入力し、一の島グループにおいて使用不可能な種別のメダルMに対応する欄には「他コーナー」を入力する。
そして、これら各種設定が終了した後、メダル登録設定画面に表示されている「設定」入力部を選択操作することで、受信した正規メダルの画像データ毎に該正規メダルを使用する使用領域等の登録設定情報が対応付けられた登録用データが、各メダル貸出機100にて使用する判定用データとして記憶装置555に記憶して登録される。
図28に戻って、メダル管理コンピュータ550では、上記メダル登録設定画面にて登録された、各種正規メダルの画像データと該正規メダルを使用する使用領域等を特定可能な登録設定情報とを含む判定用データ、つまり、ここでは種別A〜C全てのメダルMの判定用データを、島グループA〜Cに関係なく、遊技場に設置された全てのメダル貸出機100に送信する。
各メダル貸出機100では、メダル管理コンピュータ550から送信された判定用データを受信したことに基づいて、受信した複数種類の判定用データのうちから、該判定用データに含まれる登録設定情報に基づいて、当該メダル貸出機100が設置されている島グループ(使用領域)にて使用可能な判定用データを特定し、該特定した判定用データを、計数装置190のメモリ190bに記憶して登録する。
そして、計数装置190は、メモリ190bに記憶された正規メダルの画像と判定対象となっているメダルの画像とを比較して真贋(当該メダル貸出機100に対応した正規メダルであるか否か)を判定する。尚、このように自店における複数の島グループ(使用領域)それぞれに対応するメダルを登録しておくことで、例えば、所定のメダル貸出機100を島グループA(第1使用領域)から島グループB(第2使用領域)または島グループB(第2使用領域)から島グループA(第1使用領域)に移動したり、島グループA(第1使用領域)を島グループB(第2使用領域)または島グループB(第2使用領域)を島グループA(第1使用領域)に変更する場合において、その都度、島グループ(使用領域)に対応するメダルを登録しなくても、既に登録されているメダルのいずれかを正規メダルとして設定するだけで済む。
また、本実施例では、1台のメダル貸出機100の計数装置190において登録した複数種類の正規メダルの画像データ(登録用データ)をメダル管理コンピュータ550に送信し、これらの画像情報(登録用データ)を判定用データとしてメダル管理コンピュータ550を介して他の複数のメダル貸出機100に送信し、各メダル貸出機100において対応する判定用データを特定して計数装置190に正規メダルの画像データを登録させるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、メダル管理コンピュータ550において、各メダル貸出機100それぞれに対応する判定用データを特定し、特定した判定用データを対応するメダル貸出機100のみに送信するようにしてもよい。
尚、計数装置190のコントローラ190aは、メモリ190bに記憶された正規メダルの画像と判定対象となっているメダルの画像とを比較する際に、メダルの表面に施された装飾や文字等に基づく各種特徴を抽出し、該抽出した各種特徴量の一致状況に基づいて類似度を算出する。これら各種特徴量に基づいて、それぞれの差分和、平均比率、または比率和などを類似度として求める。この類似度の値が所定の閾値以上ならば、正規メダルとして判定する。
また、計数装置190のコントローラ190a(遊技媒体種別設定手段)は、不正メダルとして判定したメダルの画像に対して、メモリ190bに記憶された正規メダルの画像との比較を行うようになっている。この自店メダルであるか否かの判定においても、正規メダルの判定と同様に、各種特徴量の一致状況に基づいて類似度を算出して比較を行うようになっている。尚、前述の各種特徴には、メダルの直径等の情報も含まれており、大きさが異なるメダル(例えば、φ25のメダルとφ30のメダル)についても比較して識別できるようになっている。
以下、本実施例のメダル貸出機100の動作について、図30〜図37を用いて説明する。
まず、図30に示すように、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aは、メダル貸出機100への電源投入により起動されることで、メイン処理の実行を開始する。メイン処理において、CPU181aは、まず、必要な初期化処理を実行する。
図31に示すように、初期設定処理において、CPU181aは、まず、割込禁止に設定する(Sb1)。次に、割込モードを設定し(Sb2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(Sb3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(Sb4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(Sb5)。
次いで、CPU181aは、メダル貸出機100への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(Sb7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU181aは初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU181aは、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(S8)。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、S8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU181aは、バックアップデータにより設定を復旧し(Sb9)、バックアップデータをクリアする(Sb10)。次いで、計数装置190による計数が実行されていることを示す計数中フラグセットされているか否かを判定し(Sb11)、計数中フラグセットされていれば、電断により中断した計数を再開させる電断再起動時計数処理を行う(Sb12)。初期化処理では、CPU181aは、まず、RAMクリア処理を行う(Sb13)。また、RAM181bに格納されている設定データを初期化するとともに、各種テーブルの初期化並びに各部の接続状況の確認や、カード管理コンピュータ500やホールコンピュータ540、メダル管理コンピュータ550への接続確認要求の送信、並びに該接続確認要求の送信に応じてカード管理コンピュータ500、ホールコンピュータ540、メダル管理コンピュータ550から返信される設定情報に基づく各設定データに初期値等の設定等を実行する(Sb14)。
また、CPU181aは、遊技場の閉店に伴いメダル管理コンピュータ550にて実行される締め処理において該メダル管理コンピュータ550から送信される締め関連処理指定コマンドを受信したことを示す締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、この起動処理は営業期間が終了した後に実行されているものであるか否かを判定する(Sb15)。
締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていない場合(Sb15;N)、Sb16において、CPU181aは、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように制御ユニット181に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。初期化処理の実行(Sb13、Sb14)が完了すると、CPU181aは、タイマ割り込みの設定を行い(Sb16)、割込許可状態に設定する(Sb17)。
また、締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされている場合(Sb15;Y)、入口センサ190hにてメダルMを検出することで回転ディスクモータ190gにより回転ディスク190eが回動させられるが、検出したメダル数を無効メダル数として計数する営業時間外計数処理を実行する(Sb20)。
また、メダル登録処理を行うメダル貸出機100として指定されたときには、前述したメダル登録モードに移行してメダル登録処理を実行する(Sb21)。
図30に戻って、S1における初期化処理が完了したら、タイマ割込フラグの監視(S2)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、CPU181aは、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセット(1に更新)する。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、そのフラグをクリア(0に更新)し(S3)、以下のS4〜S13の処理を実行する。
CPU181aは、カード挿入口112への会員カード或いはビジターカードの挿入であるカード受付け、遊技者(会員またはビジター)による貸出ボタンの操作、紙幣挿入口110からの紙幣の投入による現金受付け、遊技者による返却ボタンの操作、再プレイボタン121の操作、計数装置190に対するメダル投入の検出、所定のエラー信号の検出、扉開放信号の検出、電断検出、締め関連処理指定コマンドを検知する待機状態となる。
これら各操作の待機状態において、遊技者が、ビジターカードまたは会員カードをカード挿入口112に挿入した場合には、該ビジターカード或いは会員カードの挿入に伴う挿入検知情報がカードリーダライタ187から制御ユニット181に出力されることで、制御ユニット181は、カード受付け有りと判断してカード受付け処理を実行する(S4)。
このSb4における本実施例のカード受付け処理においては、カード挿入口112に挿入された会員カードまたはビジターカードの取り込み指示をカードリーダライタ187に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードをカードリーダライタ187内に取り込んで、該会員カード或いはビジターカードに記憶されている記憶データ、具体的には、当該会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額データ、持ちメダル数データ(ビジターカードのみ)等を読み出す。
そして制御ユニット181は、受付けた会員カード又はビジターカードから読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データと装置IDとを含む認証要求をカード管理コンピュータ500に送信し、カード管理コンピュータ500からの認証結果を受信するカード認証処理を実行する。
カード管理コンピュータ500から返信された認証結果が「認証NG」である場合にメダル貸出機100は、受付けた会員カード或いはビジターカードの排出指示をカードリーダライタ187に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードを返却させてカード受付け処理を終了する一方、返信された認証結果が「認証OK」である場合には、受付けたカードから読み出した(会員)カードIDと会員ID(会員のみ)とプリペイド残額とをカードテーブルに格納するとともに、メダル管理コンピュータ550に対して、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出した(会員)カードIDと装置IDと持ちメダル数(ビジターカードのみ)とを含むカード受付け通知を送信する。
次いで、メダル管理コンピュータ550は、受信したカード受付け通知に含まれる(会員)カードIDに対応する持ちメダル数、貯蓄メダル数(会員のみ)を、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されている各データから特定するとともに、該カードIDが会員カードIDである場合には、該会員カードIDに対応して会員情報テーブルに記憶されている暗証番号と来店ポイントを更に特定し、これら特定した持ちメダル数、貯蓄メダル数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)と、(会員)カードIDとを含む受付け処理完了通知を、受信したカード受付け通知の送信元のメダル貸出機100に対して返信する。
この受付け処理完了通知の受信に応じてメダル貸出機100の制御ユニット181(記憶処理手段)は、受信した受付け処理完了通知に含まれる持ちメダル数、貯蓄メダル数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)を、カードテーブルに格納するとともに、カードテーブルに記憶されているプリペイド残額をカード残高表示部115’に表示する。更に、カード受付け中遊技情報(図18(b)参照)をリセットするとともに、その時点の時刻を「開始時刻」に格納して各種操作待ち状態に戻る。
また、遊技者が貸出ボタンの操作を実行した場合には、該遊技者による貸出ボタン116の操作を検知するための貸出ボタンスイッチ116’からの信号が制御ユニット181に出力されることで、制御ユニット181は、貸出ボタンの操作有りと判断して、1000円分のメダルMを貸し出す貸出処理を実行する(S5)。
また、遊技者が紙幣挿入口110から現金(紙幣)を投入した場合には、該現金(紙幣)の投入に伴う貨幣識別情報が紙幣識別ユニット180から制御ユニット181に出力されることで、制御ユニット181は、Sb4のステップにおいて現金の受付け有りと判断してSb22のステップに進み、発行・入金処理を実行する(S6)。
この発行・入金処理においては、まず、入力された貨幣識別情報から投入された貨幣の投入金額を特定するとともに、カードリーダライタ187に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定する。そして、受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在しないとの判定の場合に制御ユニット181は、カード貯留部(図示略)に収納されているビジターカードをカード挿入口112内の所定の読み取り位置に移動させて、当該ビジターカードのカードIDを読み出し、該読み出したカードIDと、投入金額と、当該メダル貸出機100の装置IDとを含む発行要求をカード管理コンピュータ500に送信する。
この発行要求の受信に応じてカード管理コンピュータ500は、受信した発行要求に含まれるカードIDが、ビジターカードテーブルに存在するか否かを判定し、存在する場合には、該カードIDに対応するビジターカードテーブルの「状況」を「利用中」に更新し、RTC181dから出力されるその時点の日時を最新発行日時に格納するとともに、受信した投入金額を「残存金額」にプリペイド残額として格納して、「発行許諾」を該発行要求の送信元のメダル貸出機100に対して返信する。尚、受信したカードIDが、ビジターカードテーブルに存在しない場合には、「発行不可」が返信される。
また、「発行許諾」の送信に伴いカード管理コンピュータ500は、メダル管理コンピュータ550に対して、格納した最新発行日時と受信した発行要求に含まれるカードIDと装置IDとを含む発行通知をメダル管理コンピュータ550に通知することで、メダル管理コンピュータ550は、受信した発行通知に含まれるカードIDに対応するビジター貯蓄管理テーブルの最新発行日時に、該受信した発行通知に含まれる最新発行日時を格納するとともに、受信した発行通知に含まれる装置IDに対応するユニット管理テーブルの「状況」を「受付け中」に更新するとともに、「受付ID」に当該受信したカードIDを格納してユニット管理テーブルを更新する。
上記した「発行許諾」の受信に応じてメダル貸出機100の制御ユニット181(排出・発行処理手段)は、カード挿入口112に移動させたビジターカードに、投入金額に相当するプリペイド残額を書き込み記憶するとともに、カードテーブルに、該ビジターカードのカードIDと投入金額に相当するプリペイド残額とを記憶、並びに残額表示器に該プリペイド残額を表示した後、該発行・入金処理を終了して操作待機状態に戻る。
また、遊技者が返却ボタン114の操作を実行した場合には、遊技者による返却ボタン114の操作を検知するための返却ボタンスイッチ114’からの信号が制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、返却ボタンの操作有りと判断して返却処理を実行する(S7)。
この返却処理においては、まず、カードリーダライタ187に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定し、存在しない場合には当該操作を無効とする一方、存在する場合には、返却ボタン114の操作を無効とするとともに、計数装置190に対して計数禁止指示を出力して、新たな計数を禁止する。そして、制御ユニット181は、メダル管理コンピュータ550に対して当該メダル貸出機100の装置IDと返却したカードのカードIDとカードテーブルに記憶されている持ちメダル数と貯蓄メダル数(会員のみ)を含む返却通知を送信する。
この返却通知の受信に応じてメダル管理コンピュータ550は、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信した返却通知に含まれる(会員)カードIDに対応して記憶されている持ちメダル数並びに貯蓄メダル数(会員のみ)を、受信した返却通知に含まれる持ちメダル数並びに貯蓄メダル数に更新するとともに、ユニット管理テーブルにおいて受信した装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、該返却通知の送信元のメダル貸出機100に対して更新完了通知を送信する。
この更新完了通知の受信に応じてメダル貸出機100の制御ユニット181は、受付け中のカードがビジターカードであるか否かを判定し、ビジターカードである場合には、該ビジターカードに、カード受付け中遊技情報の累積不正メダル数を記録した後、排出指示をカードリーダライタ187に出力して受付け中のビジターカードまたは会員カードをカード挿入口112から排出させるともに、カードテーブルをリセットし、返却ボタン114の操作無効と計数禁止とを解除して操作待機状態に戻る。
尚、本実施例では、カード受付け中遊技情報の累積不正メダル数をビジターカードに記録することで、所定の遊技者が不正メダルをどの程度計数したかを把握し管理することができる。
また、遊技者が再プレイボタン121の操作を実行した場合には、該再プレイボタン121の操作を検知した再プレイ操作基板185から再プレイ操作情報が制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、再プレイボタン121の操作有りと判断して再プレイ処理を実行する(S8)。
また、計数装置190にメダルMが投入された場合には、該メダルMの投入を検出した計数装置190から検出信号が制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、メダル投入検出有りと判断してメダル計数処理を実行する(S9)。
また、各デバイスから所定のエラー信号が制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、エラー検出有りと判断して、エラーの報知処理を実行する(S10)。具体的には、紙幣識別ユニットやカードリーダライタ187からエラー信号が入力されてきたときには、光入出力ユニット111内のフルカラーLED211を赤色に点滅点灯させて報知する。また、各コンピュータとの通信状態がオフライン状態になった場合には、光入出力ユニット111内のフルカラーLED211をオレンジ色に点滅点灯させて報知する。このように、フルカラーLED211を各状態に応じた波長の異なる色にて点灯させることで、メダル貸出機100の状態が報知されるようになっている。尚、通常の状態であるときには、フルカラーLED211の点灯状態は、白色の連続点灯状態とされる。
また、開閉板102の開放を検出可能な扉開放センサ170から扉開放信号が制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、扉(開閉板102)が開放されたと判断して、扉が開放されたことを示す扉開放処理を実行する(S11)。
また、電断検出回路(図示略)によりメダル貸出機100への電力の供給が遮断されたことを示す電断検出信号が制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、メダル貸出機100への電力の供給が遮断されたと判断して、電断検出処理を実行する(S12)。
また、メダル管理コンピュータ550から出力された締め関連処理指定コマンドが制御ユニット181に入力されることで、制御ユニット181は、締め関連処理指定コマンドを受信したと判断して、締め関連処理を実行する(S13)。
尚、Sb4〜Sb8の処理のいずれかを実行しているときは、該Sb4〜Sb8の処理のうち他の処理は実行しないようになっている。
次に、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aがS9にて実行するメダル計数処理について説明する。図32及び図33は、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aが実行するメダル計数処理を示すフローチャートである。
尚、本実施例では、会員カードまたはビジターカードが受付け中である場合にのみ、以下に説明するメダル計数処理を実行するが、会員カードまたはビジターカードが受付け中でないときにメダルが投入された場合でも計数処理が実行されるようにしてもよい。この場合、投入メダルが検出されたときに会員カード及びビジターカードのいずれも受付け中でなければメダル計数処理を実行し、該計数処理が終了した後にビジターカードを発行し、該ビジターカードに対応付けて持ちメダル数を記憶するようにすればよい。
メダル計数処理において、CPU181aは、まず、入口センサ190hがONであるか否か、つまり、受入部140から受け入れたメダルMが入口センサ190hにより検出されたか否かを判定する(Sc1)。入口センサ190hがONであれば(Sc1;Y)、連続正逆回転動作の実行中であることを示す連続正逆回転動作フラグがセットされているか否かを判定する(Sc2)。連続正逆回転動作フラグがセットされていれば(Sc2;Y)、連続正逆回転動作フラグをクリアして(Sc3)、正回転動作の実行中であることを示す正回転動作フラグをセットし(Sc4)、Sc9に進む。
また、連続正逆回転動作フラグがセットされていなければ(Sc2;N)、正回転動作フラグがセットされているか否かを判定し(Sc5)、正回転動作フラグがセットされていれば(Sc5;Y)、Sc9に進む。また、正回転動作フラグがセットされていなければ(Sc5;N)、回転ディスクモータ190gにより回転ディスク190eの正回転動作を開始させ、正回転動作フラグをセットするとともに(Sc7)、入口センサ検出フラグ及びメダル計数処理の実行中であることを示す計数中フラグをセットして(Sc8)、Sc9に進む。Sc9では、正回転タイマに正回転時間(本実施例では、2.5秒)に対応する値をセットして(Sc9)、Sc10に進む。
図33に示すように、Sc10では、内部センサ190iがONであるか否か、つまり、メダルMが内部センサ190iにより検出されたか否かを判定し、内部センサ190iがONでなければ(Sc10;N)、外部センサ190jまたは外部センサ190kがONであるか否か、つまり、メダルMが外部センサ190jまたは外部センサ190kにより検出されたか否かを判定する(Sc11)。内部センサ190iがONであれば、計数装置190のコントローラ190aからメダル判定情報を取得し(Sc19)、該メダル判定情報に基づいて正規メダルか否かを判定する(Sc20)。正規メダルであれば(Sc20;Y)、正規メダルが検出されたことを示す正規検出フラグをセットし(Sc21)、連続不正メダルカウンタリセットした後(Sc22)、流路切替器190dによりメダルMを遊技島内に排出させ(Sc23)、Sc25に進む。また、正規メダルでなければ(Sc20;N)、不正メダルが検出されたことを示す不正検出フラグをセットして(Sc24)、Sc25に進む。Sc25においては、内部センサ190iにてメダルMが検出されたことを示す内部センサ検出フラグをセットして、処理を終了する。
また、外部センサ190jまたは外部センサ190kがONであれば(Sc11;Y)、正規検出フラグがセットされているか否かを判定し(S12)、正規検出フラグがセットされていれば(Sc12;Y)、計数総メダル数に1を加算するとともに(Sc13)、持ちメダル数に1を加算して(Sc14)、Sc17に進む。また、正規検出フラグがセットされていなければ(Sc12;N)、後述する不正メダル処理を実行した後(Sc15)、後述するメダル貯留処理を実行し(Sc16)、Sc17に進む。Sc17では、正規検出フラグまたは不正検出フラグをリセットし(Sc17)、入口センサ検出フラグ及び内部センサ検出フラグをリセットして(Sc18)、処理を終了する。
Sc1において、入口センサ190hがONでなければ(Sc1;N)、正回転動作フラグがセットされているか否かを判定し(Sc30)、正回転動作フラグがセットされていなければ(Sc30;N)、連続正逆回転動作フラグがセットされているか否かを判定し(Sc36)、連続正逆回転動作フラグがセットされていなければ(Sc36;N)、処理を終了する。
正回転動作フラグがセットされていれば(Sc30;Y)、正回転タイマを1減算し(Sc31)、正回転タイマがタイマアップしたか否かを判定する(Sc32)。正回転タイマがタイマアップしていなければ(Sc32;N)、Sc10に進む。正回転タイマがタイマアップしていれば(Sc32;Y)、正回転動作を終了するために、正回転動作フラグをクリアし(Sc33)、連続正逆回転動作を開始するために連続正逆回転フラグをセットした後(Sc34)、連続正逆回転動作を実行するための連続正逆回転動作プロセスタイマをセットして連続正逆回転動作をスタートし(Sc35)、Sc10に進む。
また、Sc36において、連続正逆回転動作フラグがセットされていれば(Sc36;Y)、連続正逆回転動作プロセスタイマを1減算し(Sc37)、プロセスデータが終了コードであるか否かを判定する(Sc38)。プロセスデータが終了コードでなければ(Sc38;N)、更新後の連続正逆回転動作プロセスタイマに応じた正回転動作または逆回転動作を実行し(Sc39)、Sc10に進む。プロセスデータが終了コードであれば(Sc38;Y)、回転ディスクモータ190gをOFFにして回転ディスク190eの回転を停止させ(Sc40)、連続正逆回転動作フラグをクリアして(Sc41)、入口センサ検出フラグまたは内部センサ検出フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する(Sc42)。入口センサ検出フラグ及び内部センサ検出フラグのいずれもセットされていなければ(Sc42;N)、全てのメダルMは入口センサ190h、内部センサ190i、外部センサ190j,190jにより検出されたとして、計数中フラグをクリアした後(Sc43)、各テーブルの更新情報や後述する満タン報知フラグの情報や後述する通知用画像などをメダル管理コンピュータ550へ送信して処理を終了する(Sc44)。
また、入口センサ検出フラグまたは内部センサ検出フラグのいずれかのみがセットされていれば(Sc42;Y)、計数装置190の内部にてメダルMが詰まっているあるいは導入経路K内にメダルM以外の異物が混入しているとして、所定のエラー信号をメダル管理コンピュータ550へ送信するとともに、光入出力ユニット111内のフルカラーLED211を、赤外線に波長が近い赤よりも波長が短い黄色にて点滅点灯させることにより、計数異常の報知を開始する(Sc45)。尚、これら計数異常の報知が実行されている場合には、メダル計数処理の実行は不可となる。
そして、Sc46に進んで、遊技場の係員が所持する図示しないリモコンにおいてエラー報知のリセット操作が実施されたことにより出力されるエラー報知のリセット操作に対応した赤外線信号を赤外線受光素子212にて受信したか否かを繰返し判定することで、エラー報知のリセット操作に対応した赤外線信号の受信待ち状態に移行する。
これら光入出力ユニット111が黄色に点滅点灯することで計数異常の報知が実行された場合には、係員は、該黄色に点滅点灯されているメダル貸出機100に出向いて、計数装置190内部の詰まりの解消或いは導入経路K内の異物を除去して計数異常の原因を解消した後、所持しているリモコンにおいてエラー報知のリセット操作を実施してエラー報知のリセット操作に対応した赤外線信号を出力させる。
このようにしてリモコンから出力されたエラー報知のリセット操作に対応した赤外線信号は、赤外線受光素子212に受信され、該受信された赤外線信号に対応する信号が赤外線受光素子212から制御ユニット181に出力されることにより、制御ユニット181は、エラー報知のリセット操作に対応した赤外線信号を受信したと判定してSc46からSc47に進み、計数異常の原因が間違いなく解消されているか否かを、入口センサ190hがONであるか否か、つまり、受入部140から受け入れたメダルMが入口センサ190hにより検出されている計数異常の状態が継続しているか否かを判定する。
入口センサ190hがONである場合は、計数異常が解消されていないと判断して、再度、エラー報知のリセット操作に対応した赤外線信号の受信待ち状態に移行する(Sc46)。一方、入口センサ190hがOFFである場合は、計数異常が解消されていると判断して、その時点でセットされている入口センサ検出フラグまたは内部センサ検出フラグのいずれかをリセットしてSc43に進んで計数中フラグをクリアした後、各テーブルの更新情報や後述する満タン報知フラグの情報や後述する通知用画像などをメダル管理コンピュータ550へ送信して処理を終了する(Sc44)。
図34は、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aが実行する不正メダル処理を示すフローチャートである。不正メダル処理において、CPU181aは、まず、顔画像撮影カメラ188を用いて不正メダルを投入した遊技者の顔画像を撮影した後(Sd1)、計数装置190からメダルの真贋判定に用いられたメダル画像を取得する(Sd2)。次いで、Sd2にて取得した遊技者の顔画像とメダル画像を並列に組み合わせて1枚の通知用画像(図27参照)を生成し、この通知用画像をRAM181b(撮像データ記憶手段)に記憶し(Sd3)、メダル情報(図18(c)参照)の総不正メダル数に1を加算するとともに(Sd4)、カウンタ情報(図18(d)参照)の連続不正メダルカウンタに1を加算し(Sd5)、さらに、カード受付け中遊技情報(図18(b)参照)の累積不正メダル数に1を加算する(Sd6)。
Sd7において、制御ユニット181は、カード受付け中遊技情報(図18(b)参照)の累積不正メダル数の値が設定された閾値であるか否かを判定する。尚、本実施例では、前述した不正メダル関係設定画面(図25参照)において、「不正メダル検出報知条件」の「累積不正メダル数」の項目にて「10枚」を設定している。つまり遊技者が会員カードまたはビジターカードを挿入してから不正メダルとして判定された累積値が10となった場合に累積不正メダル数の値が設定された閾値となる。ここで、累積不正メダル数の値が設定された閾値である場合(10枚である場合)にはSd8に進み、累積不正メダル数の値が設定された閾値でない場合(10枚未満である場合)にはSd15に進む。
Sd8において、制御ユニット181は、カードテーブル(図18(a)参照)の持ちメダル数から累積不正メダル数の値を減算してSd9に進む。本実施例では、スロットマシン1から払い出され計数したメダルの中に不正メダルが紛れていた場合、不正メダル検出報知条件(不適正条件)が成立しなければ不正メダルも計数されるため、意図せずに不正メダルを使用した遊技者が不利益を被ることが防止されるとともに、不正メダル検出報知条件が成立した場合、それまでに計数された不正メダルの累積枚数が無効となるため、不正メダルにより持ちメダル数が加算されてしまうことを防止できる。
Sd9において、制御ユニット181は、カード受付け中遊技情報(図18(b)参照)の累積不正メダル数の値をリセットしてSd10に進む。Sd10において、制御ユニット181は、カウンタ情報(図18(d)参照)の連続不正メダルカウンタの値をリセットしてSd11に進む。
Sd15において、制御ユニット181は、カウンタ情報(図18(d)参照)の連続不正メダルカウンタの値が設定された閾値であるか否かを判定する。尚、本実施例では、前述した不正メダル関係設定画面(図25参照)において、「不正メダル検出報知条件」の「連続不正メダル検出回数」の項目にて「3回」を設定している。つまり3回連続して不正メダルが検出された場合に、連続不正メダルカウンタの値が設定された閾値となる。ここで、連続不正メダルカウンタの値が設定された閾値である場合(3回である場合)にはSd8に進み、連続不正メダルカウンタの値が設定された閾値でない場合(3回未満である場合)にはSd16に進む。
Sd16において、制御ユニット181は、メダル情報(図18(c)参照)の総不正メダル数の値が設定された閾値であるか否かを判定する。尚、本実施例では、前述した不正メダル関係設定画面(図25参照)において、「不正メダル検出報知条件」の「総不正メダル数」の項目にて「10枚」を設定している。つまり遊技場の営業開始の時点から計数装置190にて不正メダルとして判定されたメダルの総数の値が10となった場合に総不正メダル数の値が設定された閾値となる。ここで、総不正メダル数の値が設定された閾値である場合(10枚である場合)にはSd11に進み、総不正メダル数の値が設定された閾値でない場合(10枚未満である場合)には処理を終了する。
Sd11において、制御ユニット181は、メダル管理コンピュータ550に対して既に不正報知通知済みなのか否かを判定する。ここで、既に不正報知通知済みの場合には処理を終了し、不正報知通知が未だ通知されていない場合にはSd12に進む。
Sd12において、制御ユニット181は、メダル管理コンピュータ550に対して不正メダルが使用されていることを伝える不正報知通知を行うとともにSd13に進む。Sd13において、制御ユニット181は、光入出力ユニット111を点灯させるとともにSd14に進む。尚、光入出力ユニット111を点灯させる際に、明らかに異常事態を知らせる態様(例えば、早い点滅や赤色の表示)で点灯させてしまうと、不正メダルを使用している不正遊技者に対して不正報知通知を行っていることが気づかれて逃げられてしまう可能性があるので、光入出力ユニット111を点灯させる際には、不正遊技者に対して不正報知通知を行っていることが気づかれ難い態様(例えば、ゆっくりした点滅や青色の表示)で点灯させるようにする。
尚、メダル貸出機100の制御ユニット181から不正報知通知を受信したメダル管理コンピュータ550は、ホールコンピュータ540に対して店員に報知を行うように要求する報知要求を不正メダルが使用されているメダル貸出機100に対応するスロットマシン1の台番号とともに送信する。
また、メダル管理コンピュータ550から報知要求を受信したホールコンピュータ540は、不正メダルが使用されているメダル貸出機100に対応するスロットマシン1の台番号とともに、その旨を報知する自動音声メッセージを生成して、無線放送システムを介して店員が装着しているインカム11に対して自動音声メッセージを送信する。インカム11を通じて通知を受けた店員は、不正メダルを使用している遊技者を特定することができる。また、ホールコンピュータ540は、監視カメラシステム21を操作して、不正メダルが使用されているメダル貸出機100に対応するスロットマシン1のズームイン映像を自動的に撮影(または録画)する。そして、この監視カメラシステム21を介して店員が不正遊技者を特定してその行動を監視(または記録)することができる。
Sd14において、制御ユニット181は、前述した不正メダル関係設定画面(図25参照)の「不正メダル検出時動作」の項目にて、不正メダル検出時に、アラーム報知及び計数装置190の計数停止(エラー停止)を行う旨の選択がなされているか否かの判定を行う。ここで、エラー停止を行う旨の選択がなされている場合にはSd17に進み、エラー停止を行う旨の選択がなされていない場合には処理を終了する。
Sd17において、制御ユニット181は、各テーブルの更新情報や後述する満タン報知フラグの情報や通知用画像などをメダル管理コンピュータ550へ送信してSd18に進む。Sd18において、制御ユニット181は、計数装置190にてメダルの計数を停止する計数停止処理を行う。この計数停止処理は店員がメダル貸出機100のリセットスイッチ186(図17参照)を操作するまで維持される。
図35は、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aが実行するメダル貯留処理を示すフローチャートである。メダル貯留処理において、CPU181aは、まず、前述した不正メダル関係設定画面(図25参照)の「不正メダル取り扱い」の項目にて、「貯留部無効」の設定になっているか否かを判定する。ここで、「貯留部無効」の設定になっていない場合にはSe2に進み、「貯留部無効」の設定になっている場合にはSe14に進む。
Se2において、制御ユニット181は、満タン報知フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、満タン報知フラグがセットされていない場合にはSe3に進み、満タン報知フラグがセットされている場合にはSe14に進む。
Se14において、制御ユニット181は、不正メダルと判定されたメダルを排出口192から遊技島に排出させる、つまり、計数装置190を介して流路切替器190dにより流路を切り替えさせずに処理を終了する。
Se3において、制御ユニット181は、計数装置190を介してメダルの流路を前述した流路切替器190dにより切り換えさせて、不正メダルと判定されたメダルをメダル貯留ボックス194(貯留部)に貯留されるようにしてSe4に進む。Se4において、制御ユニット181は、メダル情報(図18(c)参照)の総メダル貯留数に1を加算(貯留媒体計数手段)してSe5に進む。
Se5において、制御ユニット181は、不正メダルと判定されたメダルが、自店の他の領域から持ち込まれたメダル、即ち自店メダルか否かを判定する。ここで、自店メダルである場合にはSe6に進んで、メダル情報(図18(c)参照)の自店メダル貯留数に1を加算してSe7に進む。自店メダルでない場合にはSe11に進んで、メダル情報(図18(c)参照)の偽メダル貯留数に1を加算してSe7に進む。尚、本実施例では、自店メダルと偽メダルとをそれぞれ計数するようになっており、メダル貯留ボックス194(貯留部)に貯留された不正メダルのうち自店メダルがどの程度あるのかを把握しやすくなることで、早期に回収して適正なメダルとして判定される領域に戻すことが可能となる。
Se7において、制御ユニット181は、メダル情報(図18(c)参照)の総メダル貯留数が第1閾値(満タン)であるか否かを判定する(第1判定手段)。尚、本実施例では、前述した不正メダル関係設定画面(図25参照)において、「貯留部状態報知条件」の「満タン時報知条件」の項目にて「100枚」を設定している。つまりメダル貯留ボックス194(貯留部)に貯留されたメダルの枚数である総メダル貯留数が100枚となっているときに、第1閾値(満タン)であると判定される。ここで、総メダル貯留数が第1閾値(満タン)である場合(100枚である場合)にはSe8に進み、総メダル貯留数が第1閾値(満タン)でない場合(100枚未満である場合)には処理を終了する。
Se8において、制御ユニット181は、満タン報知フラグをセットしてSe9に進む。Se9において、制御ユニット181は、光入出力ユニット111を点灯(第1報知手段)してSe10に進む。
Se10において、制御ユニット181は、前述した不正メダル関係設定画面(図25参照)の「不正メダル取り扱い」の項目にて、「貯留部満タン時にエラー停止」の設定になっているか否かを判定する。ここで、貯留部満タン時にエラー停止」の設定になっている場合にはSe12に進み、貯留部満タン時にエラー停止」の設定になっていない場合には処理を終了する。
Se12において、制御ユニット181は、各テーブルの更新情報や満タン報知フラグの情報や通知用画像などをメダル管理コンピュータ550へ送信してSe13に進む。Se13において、制御ユニット181は、計数装置190にてメダルの計数を停止する計数停止処理を行う。この計数停止処理は店員がメダル貸出機100のリセットスイッチ186(図17参照)を操作するまで維持される。
次に、本実施例のメダル管理コンピュータ550にて表示される不正メダル使用者顔画像画面について、図27に基づいて説明する。前述の不正メダル処理において生成された遊技者の顔画像とメダル画像を並列に組み合わせた通知用画像がメダル貸出機100から送信され、この通知用画像を受信したメダル管理コンピュータ550は、不正メダル使用者顔画像画面にて通知用画像を表示させることができる。
本実施例の不正メダル使用者顔画像画面では、図27に示すように、通知用画像とともに、該通知用画像が撮影された日時と、該通知用画像を撮影したメダル貸出機100の装置IDと、該メダル貸出機100に対応するスロットマシン1の台番号と、会員カードを使用して遊技をした場合には会員IDとが表示される。このようにすることで、所定の遊技者がメダル貸出機100のメダル貯留ボックス194(貯留部)に貯留されたメダルのうちいずれを使用したかを特定できるので、不正行為を特定しやすくなる。
次に、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aがSb20にて実行する営業時間外計数処理について説明する。CPU181aは、営業時間外計数処理では、S9にて実行するメダル計数処理と同様にメダルMの計数を実行するが、入口センサ190h、内部センサ190i、外部センサ190j,190kにより検出されたメダルMを、営業期間が終了した後にスロットマシン1のクレジットに残存するメダルや床等に落ちているメダル等とし、遊技者が獲得した持ちメダル数として計数せずに無効メダル数として計数し、排出口192から遊技島に排出またはメダル貯留ボックス194に貯留するようになっている。
以下、CPU181aがSb20にて実行する営業時間外計数処理について、図36に基づいて説明する。図36は、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aがSb20にて実行する営業時間外処理の一部を示すフローチャートである。営業時間外処理において、CPU181aは、前述したメダル計数処理におけるSc13及びSc14を除くSc1〜Sc25、Sc30〜45の処理を実行するため、前述したメダル計数処理と同様の処理についての説明は省略する。
営業時間外処理において、CPU181aは、Sc12において、正規検出フラグがセットされているか否かを判定し、正規検出フラグがセットされていたときには(Sc12;Y)、計数総メダル数や持ちメダル数に1を加算することなく、無効メダル数に1を加算し(Sc13A)、Sc17に進むようになっている。
よって、遊技場の営業期間が終了した後において、メダルMを各スロットマシン1の位置で受け入れ、該受け入れたメダル数を計数装置190により計数することなく遊技島に排出することができるので、スロットマシン1に残存するメダルMや床などに落ちているメダルMの回収作業効率が向上するようになる。
具体的には、遊技場に設置された複数のメダル貸出機100は、遊技場の営業期間が終了した後は、後述する締め関連処理を実行した後、電源OFFとなる。そして、営業時間外において、遊技場の店員等が各スロットマシン1のクレジットに残存するメダルや床等に落ちているメダル等を集収した場合、近くにあるメダル貸出機100の電源を所定の操作(例えば、遊技場所有のリモコンキーのスイッチをONとする操作や、筐体101の背面にある電源ユニット198に設けられた電源スイッチ(図示略)をONとする操作など)によりONとすることで、前述した営業時間外処理(Sb20)が実行可能な状態になるため、収集したメダルMを受入部140に投入するだけで、該投入したメダルMが、遊技者が獲得した獲得メダル枚数として計数されることなく遊技島内に戻すことができる。
つまり、遊技場に複数配置されたメダル貸出機100のうちいずれかの計数装置190を利用して、収集したメダルMを前述した回収部(図示略)等まで持ち運んだり、メダルMの回収装置及び自動補給装置を備える遊技島においては該収集したメダルMを遊技島に設けられたメダル循環経路に戻すための返却部まで持ち運ぶことなく、遊技島内に返還することができるため、メダルMの回収作業効率が向上する。
尚、本実施例では、CPU181aが営業時間外処理を実行した場合、メダル貸出機100が起動されてから所定時間(例えば、1時間など)が経過したときにメダル貸出機100の電源がOFFとされるようになっているが、例えば、メダル管理コンピュータ550から各メダル貸出機100に対し電源OFFの要求が送信されたことに基づいて電源OFFとなるようにしてもよい。
また、本実施例では、遊技場に設置された複数のメダル貸出機100は、遊技場の営業期間が終了し、後述する締め関連処理を実行した後に電源がOFFとなり、必要なメダル貸出機100の電源をONにすることで営業時間外計数処理を実行できるようになっていたが、締め関連処理を実行した後に遊技場に設置された複数のメダル貸出機100の電源をOFFにした後、一斉に電源をONにして営業時間外計数処理を実行できるようにしてもよい。
また、本実施例では、遊技場の営業期間が終了し、後述する締め関連処理を実行した後に新たに起動処理が実行されることにより、営業時間外計数処理を実行できるようになっていたが、営業期間の終了後に起動処理を実行しなくても、営業時間外計数処理を実行できるようにしてもよい。この場合、例えば、制御ユニット181が締め関連処理指定コマンドを受信したことに基づいて営業期間が終了したと判定したとき、メイン処理において営業時間外処理を実行するようにすればよい。
また、本実施例では、遊技場の営業期間が終了(閉店)したときに、メダル管理コンピュータ550から各メダル貸出機100に対して、締め関連処理(営業終了処理)の実行を指定する締め関連処理指定コマンドが送信される。この締め関連処理指定コマンドを受信した各メダル貸出機100の制御ユニット181は、締め関連処理(営業終了処理)を実行する。
図37は、メダル貸出機100の制御ユニット181のCPU181aが実行する締め関連処理を示すフローチャートである。締め関連処理において、CPU181aは、まず、メダル管理コンピュータ550から締め関連処理指定コマンドを受信したか否かを判定する(Sf1)。締め関連処理指定コマンドを受信した場合(Sf1;Y)、締め関連処理指定コマンドを受信したことを示す締め関連処理指定コマンド受信フラグをセットする(Sf2)。また、締め関連処理指定コマンドを受信しなければ(Sf1;N)、そのまま処理を終了する。
次いで、CPU181aは、各種履歴を送信する(Sf3)。例えば、プリペイド残額の利用履歴等の情報をカード管理コンピュータ500に送信するとともに、離席における強制解除履歴データ等のデータを、カード管理コンピュータ500並びにメダル管理コンピュータ550の双方に送信する。
次いで、CPU181aは、メダル情報(図18(c)参照)の総メダル貯留数が所定枚数(第2閾値)以上であるか否かを判定する(Sf4)。尚、本実施例では、前述した不正メダル関係設定画面(図25参照)において、「貯留部状態報知条件」の「閉店時報知条件」の項目にて「50枚」を設定している。つまりメダル貯留ボックス194(貯留部)に貯留された不正メダルの枚数である総メダル貯留数が50枚以上となっているときに、第2閾値であると判定される。ここで、総メダル貯留数が第2閾値以上(50枚以上)である場合(Sf4;Y)にはSf5に進み、総メダル貯留数が第2閾値でない(50枚未満)場合には(Sf4;N)、処理を終了する。
そして、光入出力ユニット111を点灯させて(Sf5)、メダル管理コンピュータ550に対してメダル貯留ボックス194(貯留部)の不正メダルの貯留数が所定枚数(第2閾値)以上となっている旨を知らせる通知を送信する送信処理を実行した後(Sf6)、処理を終了する。尚、本実施例では、特に詳細な処理内容は説明しないが、送信処理の終了後、所定時間(例えば、10分)が経過したときに電源がOFFとなるようになっている。
また、本実施例では、Sf2にてセットされた締め関連処理指定コマンド受信フラグは、メダル貸出機100の電源がOFFとなってもバックアップ電源によりバックアップされるようになっており、該フラグがセットされてから所定時間(例えば、2時間)が経過した時点でクリアされるようになっている。この場合、前記所定時間は、次(翌日)の営業開始時間となる前にクリアされるようにすることが好ましい。
また、締め関連処理指定コマンド受信フラグは、該フラグがセットされてから所定時間(例えば、2時間)が経過した時点でクリアされるものに限定されず、例えば、メダル管理コンピュータ550から送信された所定のコマンド(例えば、時刻を特定可能なコマンドなど)や所定の信号等を受信したことに基づいてクリアされるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施例としてのメダル貸出機100(遊技用装置)にあっては、遊技島(図示略)に設置されるスロットマシン1に対応して設けられ、該対応するスロットマシン1において遊技に使用されるメダルMを貯留可能なメダル貯留部183と、所定の価値の使用(例えば、会員カードやビジターカードに記憶されているプリペイド残額や持ちメダル数、貯蓄メダル数の使用)に応じて該メダル貯留部183に貯留されているメダルMを払い出す払出装置182と、メダルMを受け入れ可能な受入部140と、該受入部140から受け入れたメダル数を計数する計数装置190と、を備え、受入部140から受け入れたメダルMを計数装置190により計数して遊技島に排出する遊技用装置としてのメダル貸出機100であって、計数装置190は、受入部140から受け入れたメダルMを該計数装置190内に取り込むとともに該取り込んだメダルMを遊技島に排出する取込手段としての回転ディスクモータ190g、回転ディスク190eを有し、制御ユニット181のCPU181aは、Sb15において締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていないと判定した場合、つまり、営業期間であると判定した場合は、検出したメダルMを持ちメダル数として計数するS9のメダル計数処理を実行し、Sb15において締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていると判定した場合、つまり、営業期間外(営業期間が終了した)であると判定した場合は、検出したメダルMを無効メダル数として計数するSb20の営業時間外計数処理を実行する。このようにすることで、遊技場の営業期間外において、メダルMを各スロットマシン1の位置で受け入れ、該受け入れたメダル数を計数装置190により計数することなく遊技島に排出することができるので、スロットマシン1のクレジットに残存するメダルMや床などに落ちているメダルMの回収作業効率が向上する。
また、遊技島(図示略)に設置されるスロットマシン1に対応して設けられ、該対応するスロットマシン1において遊技に使用されるメダルMを貯留可能なメダル貯留部183と、所定の価値の使用(例えば、会員カードやビジターカードに記憶されているプリペイド残額や持ちメダル数、貯蓄メダル数の使用)に応じて該メダル貯留部183に貯留されているメダルMを払い出す払出装置182と、メダルMを受け入れ可能な受入部140と、該受入部140から受け入れたメダル数を計数する計数装置190と、を備え、受入部140から受け入れたメダルMを計数装置190により計数して遊技島に排出する遊技用装置としてのメダル貸出機100と、複数のメダル貸出機100とデータ通信可能に接続される管理装置としてのメダル管理コンピュータ550と、を含む遊技用システムであって、計数装置190は、受入部140から受け入れたメダルMを該計数装置190内に取り込むとともに該取り込んだメダルMを遊技島に排出する取込手段としての回転ディスクモータ190g、回転ディスク190eを有し、制御ユニット181のCPU181aは、Sb15において締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていないと判定した場合、つまり、営業期間であると判定した場合は、検出したメダルMを持ちメダル数として計数するS9のメダル計数処理を実行し、Sb15において締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていると判定した場合、つまり、営業期間外(営業期間が終了した)であると判定した場合は、検出したメダルMを無効メダル数として計数するSb20の営業時間外計数処理を実行する。このようにすることで、遊技場の営業期間外において、メダルMを各スロットマシン1の位置で受け入れ、該受け入れたメダル数を計数装置190により計数することなく遊技島に排出することができるので、スロットマシン1のクレジットに残存するメダルMや床などに落ちているメダルMの回収作業効率が向上する。
尚、本実施例では、Sb20における営業期間外計数処理において、計数手段としての計数装置190により計数したメダル数を計数総メダル数や持ちメダル数として加算しないこと、つまり、計数装置190によるメダル計数処理を実行しないことで該計数したメダル数を無効としていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、営業期間外において、メダル計数処理におけるSc13、Sc14にて計数された計数総メダル数や持ちメダル数を減算することにより無効にすることや、入口センサ190h、内部センサ190i、外部センサ190j,190kによりメダルMを検出しないこと、入口センサ190h、内部センサ190i、外部センサ190j,190kから出力されるメダルMの検出信号を制御ユニット181が無視する、つまり、有効な検出信号として受付けないようにすること等を含む。
尚、本実施例では、制御ユニット181が、Sb15においてメダル管理コンピュータ550から送信された締め関連処理指定コマンドを受信したことを示す締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされているか否かにより、当該初期化処理が営業期間(例えば、10:00〜22:45等)中に実行されているか否かを判定するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、制御ユニット181が、Sb15においてメダル管理コンピュータ550から締め関連処理信号が出力されているか否かにより当該初期化処理が営業期間中に実行されているか否かを判定するようにしてもよいし、制御ユニット181に搭載されているRTC181dにより時刻情報を取得し、該取得した時刻情報に基づいて当該初期化処理が営業期間中に実行されているか否かを判定するようにしてもよい。また、例えば、メダル貸出機100に設けられた営業時間外操作部(図示略)が操作されたか否かに基づいて当該初期化処理が営業期間中に実行されているか否かを判定するようにしてもよい。
また、本実施例では、制御ユニット181が、Sb15において締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていると判定した場合、Sb20の営業時間外計数処理において、Sc1にて入口センサ190hにてメダルMが検出されたことに基づいて、回転ディスク190eを駆動させて計数を開始するようにしていることで、必要なメダル貸出機100のみ、営業期間外計数処理を行うだけで済むので効率がよい。
また、本実施例では、制御ユニット181が、Sb15において締め関連処理指定コマンド受信フラグがセットされていると判定した場合、Sb20の営業時間外計数処理において、Sc1にて入口センサ190hにてメダルMが検出されたことに基づいて、回転ディスク190eを駆動させて計数を開始するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、リモコン操作等の所定の操作が行われたことに基づいて回転ディスク190eを駆動させ、Sb20の営業時間外計数処理を実行するようにしてもよく、このようにすることで、必要なメダル貸出機100のみ営業期間外計数処理を行うだけで済むので効率がよい。
また、本実施例では、制御ユニット181が、Sb20の営業時間外計数処理におけるSc13Aにおいて、無効メダル数に1を加算することで、スロットマシン1のクレジットに残存するメダルMや床などに落ちているメダル数を把握することができる。また、遊技島に回収された総メダル数を把握しやすくなる。
また、計数装置190は、受入部140から受け入れ当該計数装置190内に進入するメダルMを検出する第1検出手段としての入口センサ190hと、当該計数装置190内に進入し入口センサ190hにて検出されたメダルMを検出する第2検出手段としての内部センサ190iと、内部センサ190iにて検出されたメダルMを検出する第3検出手段としての外部センサ190j,190kと、を有し、制御ユニット181のCPU181aは、Sc1において入口センサ190hによりメダルMが検出されたことに基づいて回転ディスク190eの回転を開始し、Sc10において内部センサ190iによりメダルMが検出され、Sc11において外部センサ190j,190kによりメダルMが検出された後に、Sc13において計数総メダル数に1を加算し、Sc14において持ちメダル数に1を加算するので、受入部140から受け入れた一のメダルMを引き戻した後に再び受け入れさせることにより計数させるといった不正行為を抑止することができる。このような不正行為としては、例えば、メダルMを糸で吊って受入部140に投入した後、入口センサ190h、内部センサ190i、外部センサ190j,190kにより検出させた後にメダルMを糸などにより引き戻し、これを繰り返すといった不正行為が知られており、このような不正行為を抑制可能となる。
尚、本実施例では、入口センサ190hとして振動センサが適用されているので、メダルを1枚ずつ検出することはできないが、入口センサ190hがメダルMを検出しないと回転ディスク190eが回転駆動しない、つまり、メダルMが取り込まれて計数されないため、入口センサ190h、内部センサ190i、外部センサ190j,190kの全てにメダルMが検出されたことに基づいてメダルMが計数されることになる。これにより、例えば、入口センサ190hがメダルMを検出したにも関わらず、内部センサ190i、外部センサ190j,190kによりメダルが検出されない状態、例えば、メダルM以外の異物(例えば、ごみなど)が受入部140に投入されて入口センサ190hが反応したが、計数装置190内に進入できずに導入経路カバー141内などにて詰まっている可能性があることを把握しやすくなる。
また、本実施例では、制御ユニット181のCPU181aが、Sc42において、内部センサ検出フラグがセットされていた場合、内部センサ190iにて検出されたメダル数と外部センサ190j,190kにて検出されたメダル数とが一致しない、つまり、例えば、内部センサ190iにて検出されたメダルが外部センサ190j,190kにより検出されていないと判定するとともに、Sc45にてエラー処理を実行することで、計数装置190内における例えば計数傾斜部191bなどにおいてメダル詰まりが発生した可能性があることを把握しやすくなる。
また、Sc42において、入口センサ検出フラグがセットされていた場合、入口センサ190hにて検出されたメダル数と内部センサ190iにて検出されたメダル数とが一致しない、つまり、例えば、入口センサ190hにて検出されたメダルが内部センサ190iにより検出されていないと判定するとともに、Sc45にてエラー処理を実行することで、計数装置190内における例えば計数傾斜部191bなどにおいてメダル詰まりが発生した可能性があることを把握しやすくなる。
尚、本実施例では、上記異物進入やメダル詰りなどのエラー判定は、一連の計数動作が終了したSc42にて判定されるようになっていたが、一連の計数動作が終了する前に実行されるようにしてもよい。
また、制御ユニット181のCPU181aは、メダル計数処理において、Sc1にて入口センサ190hによりメダルMが検出されると、Sc9にて正回転タイマに正回転時間に対応する値をセットすることで、メダルMを連続して取り込んでいるときには正回動が途切れずに継続して実行されるので、多量のメダルMが投入されても好適に計数することができるとともに、正逆回動により取り込んだメダルMが排出されずに計数装置190内に残存することが防止される。
また、本発明の実施例としての遊技用システム、遊技用装置、管理装置にあっては、メダル管理コンピュータ550は、受け入れたメダルMが対応するスロットマシン1において使用可能な正規なメダルMであるか否か、つまり、当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かをそれぞれのメダル貸出機100が判定するための判定用データを、複数記憶可能な判定用データ記憶手段としての記憶装置555を備え、メダル貸出機100は、制御ユニット181が、メダル撮影カメラ190cにて撮像された複数の正規メダルMの画像データから判定用データとして使用するための登録用データを生成するとともに、所定のテンキー120の操作により、生成した登録用データをメダル管理コンピュータ550へ送信(アップロード)し、メダル管理コンピュータ550のCPU552は、各メダル貸出機100から登録用データを受信したとき、図29に示すメダル登録設定画面において、受信した登録用データをメダルの種別に対応付けて記憶して登録することができるようになっている。このように構成されていることで、一の使用領域(例えば、島グループA)に配置されたメダル貸出機100において、該一の使用領域に割り当てられた種類のメダルMだけでなく、他の使用領域(例えば、島グループB,C)に割り当てられた種類のメダルMの登録用データを生成してメダル管理コンピュータ550に送信することができるため、各使用領域にて使用される種類が異なるメダルMの登録用データを容易に登録することができる。
また、メダル管理コンピュータ550は、記憶装置555に記憶されている判定用データを遊技場に設置された複数のメダル貸出機100に送信し、制御ユニット181は、メダル計数処理におけるSc20において、計数装置190の判定結果に基づいて、正規メダルであるか否かを判定するようになっている。よって、制御ユニット181は、メダル管理コンピュータ550とデータ通信可能ではない状態でも、各メダル貸出機100において受け入れたメダルMが当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かを、メモリ190bに記憶されている判定用データに基づいて判定することができる。
さらに、一の使用領域(例えば、島グループA)に配置されたメダル貸出機100において登録した各種メダルの登録用データを、複数のメダル貸出機100とデータ通信可能に接続されたメダル管理コンピュータ550を介して複数のメダル貸出機100に配信することにより、各メダル貸出機100に判定用データを容易に記憶させることができるだけでなく、複数のメダル貸出機100において一の判定用データを共用することができるため、各メダル貸出機100において判定結果にばらつきが生じることが防止される。
尚、本実施例では、制御ユニット181は、計数装置190のコントローラ190aが判定したメダル真贋判定結果に基づいて、受け入れたメダルMが当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かを判定するようになっていたが、計数装置190にて撮像されたメダル画像データに基づいて制御ユニット181のCPU181aがメダルの真贋判定を実施するようにしてもよい。
また、制御ユニット181は、メダル管理コンピュータ550から送信された判定用データ及び登録設定情報に基づいて、当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMの判定用データを特定し、該特定した判定用データに基づいて、受け入れたメダルMが当該メダル貸出機100が配置されている島グループ(使用領域)に割り当てられた種類のメダルMであるか否かを判定する。このように、各メダル貸出機100側において、配信された判定用データのうちから当該メダル貸出機100に対応する判定用データを特定して登録するようになっていることで、メダル管理コンピュータ550において各島グループ(使用領域)のメダル貸出機100に対応する判定用データをそれぞれ特定して送信する必要がないので、メダル管理コンピュータ550の制御負荷が軽減される。
また、メダル貸出機100は、メダル管理コンピュータ550や該メダル管理コンピュータ550にHUB70等を介して接続されたノートパソコン(図示略)やリモコン(図示略)等の携帯端末等の上位装置から、複数のメダル貸出機100のうちからメダル登録処理を行うメダル貸出機100を指定する操作が行われたことにより、登録用データを生成可能な登録モードに移行し、該登録モードにおいて登録用データを生成して送信する。そして、メダル管理コンピュータ550のCPU552が、各メダル貸出機100から登録用データを受信したとき、該受信した各登録用データを、図29に示すメダル登録設定画面においてメダルの種別に対応付けて記憶して登録することで、各島グループ(使用領域)にて使用される種類が異なるメダルMの登録用データを容易に登録することができる。
尚、本実施例では、制御ユニット181は、メダル管理コンピュータ550や該メダル管理コンピュータ550にHUB70等を介して接続されたノートパソコン(図示略)やリモコン(図示略)等の携帯端末等の上位装置から、複数のメダル貸出機100のうちからメダル登録処理を行うメダル貸出機100を指定する操作が行われたことにより、登録用データを生成可能な登録モードに移行するようになっていたが、例えば、メダル貸出機100に設けられた所定の操作部を操作するなど、当該メダル貸出機100にて所定の操作を行うことにより登録モードに移行するようにしてもよい。このように、登録モードへの移行操作は、上記したように上位装置にてメダル貸出機100を指定したりする必要があるので、第3者が容易に操作して偽メダルを登録することはできない。
尚、本実施例では、メダル貸出機100は、メダル管理コンピュータ550や該メダル管理コンピュータ550にHUB70等を介して接続されたノートパソコン(図示略)やリモコン(図示略)等の携帯端末等の上位装置から、複数のメダル貸出機100のうちからメダル登録処理を行うメダル貸出機100を指定する操作が行われたことにより、登録用データを生成可能な登録モードに移行し、該登録モードにおいて登録用データを生成して送信し、メダル管理コンピュータ550のCPU552が、各メダル貸出機100から登録用データを受信したとき、該受信した各登録用データを、図29に示すメダル登録設定画面においてメダルの種別に対応付けて記憶して登録するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、メダル貸出機100の制御ユニット181が、登録モードにおいて生成した各登録用データを各メダルMの種類に対応付けて設定する処理を実行し、該メダルMの種類に対応付けて設定した登録用データをメダル管理コンピュータ550に送信するようにする。そして、メダル管理コンピュータ550において、受信した登録用データを判定用データとして記憶装置555に記憶し、該記憶した判定用データを他のメダル貸出機100に送信するようにしてもよい。
また、メダル管理コンピュータ550は、受入部140から受け入れたメダルMを計数装置190により計数して遊技島に排出するように構成され、受入部140から受け入れたメダルMを遊技島に排出せずに貯留するメダル貯留ボックス194を有することで、登録用データを生成する際に受け入れたメダルMを貯留部に貯留することができるので、当該メダル貸出機100が配置されている使用領域に割り当てられた種類とは異なる種類のメダルMが遊技島に排出されてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、メダル登録処理において受入部140から受け入れたメダルMを遊技島に排出せずに貯留する貯留部の一例として、不正メダルが貯留されるメダル貯留ボックス194が使用されていたが、不正メダルが貯留されるメダル貯留ボックス194以外の貯留部に貯留されるようにしてもよい。
また、本実施例では、不正メダル(適正ではない遊技媒体)が満タン(第1貯留量)に達したときにはその旨が報知されることで、メダル貯留ボックス194(貯留部)から不正メダルを回収することができるとともに、少なくとも遊技場の営業終了時において、所定枚数(第2貯留量)に達しているときにはその旨が報知されることで、満タンに達する前の段階で不正メダルを回収することができるばかりか、貯留に未だ余裕がある貯留部からメダルを回収せずに済むので、回収の作業効率が向上される。よって、営業時間中にメダルの貯留量が満タンに達することが抑制されるため、満タンに達したメダル貯留ボックス194(貯留部)から不正メダルを回収しきれずに循環してしまうことを防止できる。
具体的には、遊技場にメダル貸出機100が多数(例えば、1000台など)設置されている場合において、メダル貯留ボックス194におけるメダルの貯留量が報知されないと、定期的に全てのメダル貸出機100のメダル貯留ボックス194を確認して回る必要があり、例えば1〜2枚程度のメダルしかメダル貯留ボックス194に貯留されていないメダル貸出機100も確認することになるため、非常に効率が悪く膨大な手間がかかることになるが、所定枚数に達したときにはその旨が報知されることで、不正メダルを効率よく回収することができる。
また、不正メダルが満タン(第1貯留量)に達したときには、営業中であってもその旨が報知されることで迅速に回収することができるので、満タンのまま放置されてメダルが遊技島内に排出され循環してしまうことが防止される。
また、少なくとも遊技場の営業終了時において所定枚数(第2貯留量)に達しているときにはその旨が報知されることで、満タンに達する前の段階で不正メダルを回収することができるため、営業中において少量の不正メダルが貯留されることで満タンになることを極力回避できるため、営業中に不正メダルを回収する際に遊技者に迷惑をかけることが防止される。
また、計数装置190のコントローラ190aは、適正ではないと判定したメダルであって、当該遊技場で使用可能な自店メダルと当該遊技場で使用不能な偽メダルとを含む複数種類の不正メダルを識別可能であり、予め自店メダルが計数装置190に100枚程度投入されることで、自店メダルの画像をメモリ190bに登録させる。そして制御ユニット181は、図35のメダル貯留処理のSe4においてメダル情報(図18(c)参照)の総メダル貯留数に1を加算するとともに、図35のメダル貯留処理のSe5において、自店メダルか否かを判定し、自店メダルである場合にはSe6に進んで、メダル情報(図18(c)参照)の自店メダル貯留数に1を加算し、自店メダルでない場合にはSe11に進んで、メダル情報(図18(c)参照)の偽メダル貯留数に1を加算するようにすることで、メダル貯留ボックス194に貯留された不正メダルのうち自店メダルがどの程度あるのかを把握しやすくなることで、早期に回収して適正メダルとして判定される領域に戻すことが可能となる。
また、制御ユニット181は、計数したメダルが適正ではないと判定したときに、図34の不正メダル処理のSd3において、遊技者の顔画像とメダル画像を並列に組み合わせて1枚の通知用画像(図27参照)を生成し、この通知用画像をRAM181bに記憶するようにしていることで、所定の遊技者がメダル貯留ボックス194に貯留されたメダルのうちいずれを使用したかを特定できるので、不正行為を特定しやすくなる。
尚、図34の不正メダル処理のSd3において、遊技者の顔画像とメダル画像を並列に組み合わせて1枚の通知用画像(図27参照)を生成するようにしているが、制御ユニット181において、必ずしも通知用画像を生成する必要はなく、例えば、顔画像とメダル画像のそれぞれにIDを付与し、顔画像とメダル画像とを別個にメダル管理コンピュータ550に送信して、メダル管理コンピュータ550にて互いの画像のID同士を対応付けて記憶させるようにしてもよい。
また、制御ユニット181は、図32、図33の計数処理のSc6において、計数装置190から取得したメダル判定情報に基づいて、計数されたメダルが不正メダルであるか否かを判定し、いずれかの不適正条件が成立したことを条件に、該不適正条件が成立するまでに計数したメダル数のうち適正ではないと判定された不正メダル数を無効とする(例えば、図34の不正メダル処理のSd8において、制御ユニット181は、カードテーブル(図18(a)参照)の持ちメダル数から累積不正メダル数の値を減算する)ことで、スロットマシン1から払い出され計数したメダルの中に適正でないメダルが紛れていた場合、不適正条件が成立しなければ該適正でないメダルも計数されるため、意図せずに不正メダルを使用した遊技者が不利益を被ることが防止されるとともに、不適正条件が成立した場合、それまでに計数されたメダル数が無効となるため、不正にメダルが獲得されてしまうことを防止できる。
また、制御ユニット181は、図34の不正メダル処理のSd6において、カード受付け中遊技情報(図18(b)参照)の累積不正メダル数に1を加算するとともに、図30のSb20のカード受付け処理において、受信した受付け処理完了通知に含まれる持ちメダル数、貯蓄メダル数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)を、カードテーブルに格納する。一方、図30のSb23の返却処理において、受付け中のカードがビジターカードであるか否かを判定し、ビジターカードである場合には、該ビジターカードに、カードテーブルのカード受付け中遊技情報の累積不正メダル数を記録するとともに、カードに記録して排出する際に、該記録されたメダル数のうちメダル貯留ボックス194に貯留されたメダル数を特定可能な情報を記録することで、所定の遊技者が適正でないメダルをどの程度計数したかを把握し管理することができる。
次に、本発明の実施例2について、図38〜図44を用いて説明する。尚、実施例1では、遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン1に対応して設けられるメダル貸出機100に本発明を適用した形態を例示したが、本実施例2では、遊技媒体としてパチンコ玉(遊技球ともいう)を使用して遊技を行う遊技機であるパチンコ遊技機1001に対応して設けられる遊技用装置である各台計数ユニット300に本発明を適用した形態を例示する。
尚、本実施例2においても、図示しないが、実施例1と同様の遊技用システムとされており、本実施例2の遊技用システムは、遊技場(パチンコ店)内に複数配置される各遊技島(図示略)に並設されるカードリーダ式パチンコ遊技機1001(以下パチンコ遊技機1001と略記する)と、パチンコ遊技機1001の所定側の側方位置に該パチンコ遊技機1001に対して1対1に対応設置され、ビジターカードや会員カードを受付けて、パチンコ遊技機1001における遊技に使用される遊技媒体である遊技球(パチンコ玉)を貸し出すための処理や、対応するパチンコ遊技機1001における遊技にて獲得された遊技球を計数するとともに、該計数済みの遊技球の範囲内の遊技球の払出し(返却)を行う各台計数ユニット300と、各台計数ユニット300にて使用されるビジターカードや会員カード並びに各台計数ユニット300の管理等を行うカード管理コンピュータと、各台計数ユニット300において計数された計数済玉数の管理や、会員カードを所持する会員遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する貯玉数やビジターカードに記録された持玉数の管理を行う図示しない貯玉管理コンピュータと、遊技場内に設置された各パチンコ遊技機1001の台データ等の遊技情報を管理するホールコンピュータと、から主に構成されており、各台計数ユニット300と各コンピュータとはローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)を介して互いにデータの送受を実行できるようになっている。
初めに、本実施例2の遊技機であるパチンコ遊技機1001について、簡潔に説明する。パチンコ遊技機1001は、周知の一般的なパチンコ遊技機と同様の構成とされ、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)1002と、遊技盤1002を支持固定する遊技機用枠(台枠)1003とから構成されている。遊技盤1002には、ガイドレールによって囲まれた略円形状の遊技領域が形成されており、所定の打球発射装置から発射された遊技球が、この遊技領域に打ち込まれることで遊技が行われるようになっている。
また、遊技領域の下部には、遊技領域に打ち込まれる遊技球を貯留する打球供給皿1023がある。尚、打球供給皿1023の上面所定箇所には、プリペイド残額が表示される残額表示器や、遊技球の貸出操作を行うために操作される貸出ボタンなどが設けられた操作部1014が設置されている。
更に、打球供給皿(上皿)1023の下部には、遊技領域における各入賞口に打球が入賞した場合に払い出される賞球によって、打球供給皿1023から溢れた遊技球を貯留する下皿1024が設けられている。また、パチンコ遊技機1001の下皿1024の下方位置には、各台計数ユニット300の獲得玉計数器407が配置されている。そして、下皿1024に貯留された遊技球が獲得玉計数器407に流し込まれることで、遊技者が獲得した遊技球の個数を計数できるようになっている。
遊技者は、遊技機の下方に設けられた発射ハンドルを操作して打球供給皿(上皿)1023に貯留されている遊技球(パチンコ玉)を遊技盤(ゲージ盤)1002の前面に形成された遊技領域に打ち込んで遊技を行い、遊技領域に設けられた入賞口に入賞することで、賞球が打球供給皿(上皿)1023に払い出される。
また、遊技領域に設けられた所定の始動入賞口に入賞した場合には、遊技領域の中央部に設けられた演出表示装置や特別図柄表示装置において演出図柄や特別図柄の変動表示が実行され、始動入賞にもとづいて実行される内部の抽選において大当りとすることが決定されているときには、演出図柄や特別図柄の変動表示結果が大当りの図柄となることで、遊技領域に設けられた特別可変入賞装置(いわゆるアタッカー)における大入賞扉が開成して、多くの遊技球を入賞させることにより多くの賞球を獲得可能な大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態となったときには、該大当り遊技状態後の遊技状態として、内部の抽選において大当りと決定される確率が高まる高確率状態(いわゆる確変状態)や始動入賞する頻度が高まることで遊技球の単位時間当りの増減率(ベース)が高まる高ベース状態(いわゆる時短状態)に移行する場合がある。尚、高確率状態においても高ベース状態を伴う高確率状態と高ベース状態となる場合がある。
会員カードは、遊技場に会員登録を実施した会員遊技者に対して発行されるものであり、該会員に対して付与される会員IDが書き換え不能に記憶されている。また、該会員カードを使用して会員遊技者は、一度獲得して計数した遊技球を、その翌日以降においても再度遊技に使用できる貯玉を行うことができるようになっているが、これら会員カードには、該貯玉のデータである貯玉数は直接記録されておらず、これら貯玉数は、貯玉管理コンピュータにおいて、会員カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該会員カードIDや会員IDから特定されるようになっている。
また、ビジターカードは、遊技場内に設置された図示しないカード発行・入金機にて、購入、発行されるとともに、各台計数ユニット300においても発行される。尚、ビジターカードには、該ビジターカードを所有する遊技者が計数した計数済玉数に基づく持玉数と日付とが記憶されており、該持玉数をその当日においてのみ、遊技場内の各台計数ユニット300において使用できるようになっている。
尚、本実施例では、ビジターカードのみに持玉数を書き込み記録するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら持玉数や貯玉数のデータを、ビジターカードと同じく、会員カードに記録するようにしても良い。逆に、会員カードと同様に、ビジターカードに持玉数を書き込み記録せずに、貯玉管理コンピュータにおいて、各ビジターカードのカードIDに対応付けて当該ビジターカードを所持する遊技者が計数した持玉数をビジターカードから特定できるようにしても良い。
次に、本実施例に用いた各台計数ユニット300について説明する。尚、本実施例の各台計数ユニット300は、プリペイド金額を使用してパチンコ玉を貸出す通常のカードユニットの機能を兼ね備えている。
各台計数ユニット300の制御ユニット328とパチンコ遊技機1001とは、図39に示すように、貸し出し処理や持玉や貯玉の払い出し処理における遊技球の払い出しに伴う各種のデータ(払出関連データ)を送受可能に接続されているとともに、パチンコ遊技機1001に設けられている図示しない情報出力基板と信号ケーブルを介して接続されており、該パチンコ遊技機1001から大当り遊技状態中において出力される大当り信号、上記した高確率状態中において出力される確変中信号、上記した高ベース状態中において出力される時短中信号、所定数(例えば10球)の賞球が払い出される毎に出力される賞球信号、変動表示による表示結果が導出される毎(つまり、変動表示が実行される毎)に出力される始動信号が入力可能に接続されている。
さらに、各台計数ユニット300には、遊技者が獲得した遊技球を計数する獲得玉計数器407が設けられている。また、獲得玉計数器407には、端数である25球未満の遊技球を返却するための返却部408が設けられている(図38参照)。
各台計数ユニット300の前面には、図43に示すように、実施例1における光入出力ユニット111と同一構成とされ、複数の色に点灯することで各台計数ユニット300の状態等を報知可能とされた光入出力ユニット301や、紙幣を挿入するための紙幣挿入口403や、装置前面より装置前方側に突出形成され、各種の情報が表示される突出部305や、計数済玉数である持玉数を払い出させる際に遊技者が操作する払出ボタン401や、挿入中のビジターカードや会員カードを返却するときに操作される返却ボタン402や、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。
尚、挿入中のビジターカードや会員カードの返却操作は、対応するパチンコ遊技機1001の操作部1014に設けられている返却ボタン(図示略)の操作することによっても実行できる。
本実施例2の光入出力ユニット301は、図43に示すように、実施例1の光入出力ユニット111と同じく、光入出力ユニット301の前面を覆うカバーレンズ201と、各台計数ユニット300の前面を覆う前面カバー300’内に前面カバー300’の前面に沿って設けられる光入出力基板210とから主に構成されている。
カバーレンズ201も、実施例1と同じく略ハート型の形状とされており、前面カバー300’に形成された開口301’に装着されるようになっている。尚、開口301’には、カバーレンズ201に形成された係止突起202を挿通して光入出力ユニット301を固定するための係止孔304が穿設されている。
光入出力基板210には、実施例1と同じく波長の長い赤色(750nm(ナノメータ))から波長の短い青色(450nm(ナノメータ))の可視光のうち、波長の異なる各色の可視光を発光可能なフルカラーLED211が実装されているともに、係員が所持するリモコンから出力される赤外線信号を受信するための赤外線受光素子212や、仕切板213が実装されている。
よって、本実施例2の光入出力ユニット301も、実施例1の光入出力ユニット111と同じく、カバーレンズ201とフルカラーLED211との距離L1が大きく、カバーレンズ201と赤外線受光素子212との距離L2が小さいもととされていることで、カバーレンズ201による赤外線信号の拡散の影響を低減しつつ、フルカラーLED211の発光を良好に拡散できるようになっている。
尚、本実施例2では、実施例1のメダル貸出機100と同様に、紙幣識別ユニット410におけるエラーの発生や、カードリーダライタ327におけるエラーの発生時に点灯されるとともに、獲得玉計数器407における球詰まりや異物投入による計数エラーが発生した場合において、光入出力ユニット301内のフルカラーLED211が、赤外線に波長が近い赤よりも波長が短い黄色にて点滅点灯させることにより、計数エラーの報知が行われるようになっている。
そして、係員が所持する図示しないリモコンにおいてエラー報知のリセット操作が実施されたことにより出力されるエラー報知のリセット操作に対応した赤外線信号を赤外線受光素子212にて受信したことに応じて制御ユニット328が、獲得玉計数器407に内蔵されている後述する計数器コントローラからのエラー信号出力が停止しているか否かを確認し、エラー信号出力が停止しているときに、黄色の点滅点灯を終了してエラー報知を解除し、計数が可能な通常の処理状態に戻るようになっている。
また、各台計数ユニット300の制御ユニット328には、払出ボタン401に対応する払出ボタンスイッチ401aや、返却ボタン402に対応する返却ボタンスイッチ402aが接続されている(図39参照)。
また、紙幣挿入口403は、各台計数ユニット300の上方位置に内蔵される紙幣識別ユニット410に連設されており、この紙幣挿入口403を介して紙幣を紙幣識別ユニット410に挿入可能とされている。この紙幣識別ユニット410は、紙幣挿入口403に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を制御ユニット328に出力するようになっている(図39参照)。該紙幣識別ユニット410にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。よって、これらの現金が投入されたときにビジターカードや会員カードが受付けられていない場合には、該投入された現金が千円である場合には、該千円の金額に対応する玉数(例えば、250球)が対応するパチンコ遊技機1001から払い出される。一方、2千円以上である場合には、カードリーダライタ327内部に貯留されているビジターカードに投入金額に対応するプリペイド残額が入金(残額加算)されるようになっている。
各台計数ユニット300の突出部305において、遊技者と対向する面には、図38に示すように、各種情報を表示可能な表示部312と、メインメニュー画面を表示させるためのメニューボタンスイッチ314とが設けられており、該表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル315(図39参照)が設けられている。
尚、突出部305は、支持軸Jを介して各台計数ユニット300に固定されることで、図41に示すように、所定角度範囲において回動自在に取付けられており、表示部312を有する面の角度を遊技者が調整できるようになっている。
また、図40に示すように、該突出部305の内部には、表示部312を成す液晶表示器313が格納されているとともに、該突出部305に対応する各台計数ユニット300の内部には、液晶表示器313の表示制御や、透明タッチパネル315による入力位置検出等を実施する表示制御マイコン等が実装された表示制御基板329が格納されている。
つまり、本実施例2の各台計数ユニット300は、図39に示すように、光入出力ユニット301、紙幣識別ユニット410と、獲得玉計数器407と、カードリーダライタ327と、表示制御基板329と、各台計数ユニット300の各部の制御を制御プログラムにより実施して該各台計数ユニット300の各種の機能を提供する制御ユニット328と、から主に構成され、カードリーダライタ327、獲得玉計数器407、及び表示制御基板329は、制御ユニット328と接続されて各種データの送受が可能とされているとともに、光入出力ユニット301が制御ユニット328に接続されることにより、該光入出力ユニット301の点灯制御や、光入出力ユニット301にて受信した赤外線信号に対応した信号が制御ユニット328に入力されるようになっている。
また、制御ユニット328は、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードや会員カードの(会員)カードIDや会員ID(会員のみ)並びにプリペイド残額(残度数)や、貯玉数、持玉数(計数済玉数)、来店ポイント数、対応するパチンコ遊技機1001の台データ、遊技中の会員の遊技情報等の各種のデータを記憶可能なRAM328bや、中央演算処理回路(CPU)328aが実行する制御プログラムや、当該各台計数ユニット300の装置IDを含む設定情報や等の各種のデータを書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM328cや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)328dを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
本実施例のRAM328bに記憶されている図示しないカードテーブルには、カードリーダライタ327に挿入されたビジターカードや会員カードから読み出した(会員)カードIDや会員ID(会員カードのみ)、暗証番号(会員のみ)、(会員)カードID並びにプリペイド残額データに基づくプリペイド残額、カードID若しくは(会員)カードIDと会員IDから特定される持玉数、(会員)カードIDと会員IDから特定される貯玉数(会員のみ)、会員IDから特定される来店ポイント数(会員のみ)等の情報が記憶されるようになっている。
また、制御ユニット328は、対応するパチンコ遊技機1001の払出制御基板(図示略)と接続されており、該払出制御基板(図示略)との間において払い出し処理に伴う各種信号の送受が実施可能とされているとともに、通信部334並びにHUBを介して貯玉管理コンピュータ等の各コンピュータとデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が該通信部334を通じて可能とされている。
また、本実施例2の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、透明タッチパネル315からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット328から独立して、各種スイッチ類やタッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット328から出力される表示データ(ページデータ)等に基づいて、各種の表示画面を表示するための表示部312を成す液晶表示器313に表示可能とされている。
尚、本実施例2の各台計数ユニット300は、図40に示すように、縦長箱状の筐体Gから成る各台計数ユニット300本体が、その上下位置に形成されたスライドガイドH’を有するコ字状のユニットホルダHに係合し、該各台計数ユニット300本体を前面方向に引き出し可能に保持するユニットホルダHを介して遊技島に設置されており、各台計数ユニット300の前面下方所定位置には、シリンダ錠310が設けられていて、係員等が所持する解錠キーにより施錠を解除することで各台計数ユニット300が引き出しできるようになっている。
本実施例2の各台計数ユニット300の突出部305の下方位置に対応する各台計数ユニット300の装置前面側には凹部306が形成されており、シリンダ錠310を解錠して各台計数ユニット300を前方に引き出す場合において、図42に示すように該凹部306に指を入れて突出部305の下部を把持することで、各台計数ユニット300を容易に前方に引き出すことができるようになっている。
また、該ユニットホルダHには、各種接続ケーブルを中継するためのコネクタが設けられており、制御ユニット328に接続される通信ケーブル等が、該ユニットホルダHを介して中継接続されていて、これら通信ケーブル等が各台計数ユニット300本体の引き出し時に絡まって、各台計数ユニット300本体が引き出せなくなってしまうことがないように工夫されている。
本実施例2の獲得玉計数器407は、パチンコ遊技機1001の下皿1024の下方位置に配置され、遊技者が下皿1024に設けられた操作部(図示略)を所定操作することで、該下皿1024に貯留された遊技球が獲得玉計数器407に流し込まれるようになっている。また、獲得玉計数器407は、各台計数ユニット300の前面側の下方端部に設けられた流入口406に計数玉流入路404を介して接続されており、獲得玉計数器407にて計数された遊技球(適正球)は、計数玉流入路404から流入口406に流入され、遊技島内の遊技球搬送路(図示略)に向かって流れるようになっている(図40参照)。
尚、獲得玉計数器407の内部には、獲得玉計数器407に投入された遊技球を計数する図示しない計数器と、該計数器を制御するとともに制御ユニット328からの指示にもとづいて獲得玉計数器407の動作を制御する図示しない計数器コントローラと、端数の遊技球を返却部408に払い出す図示しない払い出しユニットとが内蔵されており、計数器にて計数された玉数(計数情報)が計数器コントローラから制御ユニット328に送信されるようになっている。
ここで、本実施例2の各台計数ユニット300の動作について、図44を用いて簡単に説明する。尚、図44におけるSk1の初期化処理、タイマ割込フラグの監視(Sk2)を行うループ処理並びにタイマ割込フラグがセットされていた場合にそのフラグをクリアする処理(Sk3)は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
また、Sk4のカード受付け処理は実施例1のS4と同様であり、Sk7の返却処理は実施例1の返却処理S7と同様であり、Sk10の報知処理は実施例1の報知処理S10と同様であり、電断検出処理Sk12並びに締め関連処理Sk13も実施例1の電断検出処理S12並びに締め関連処理S13と同様であるので、ここでの説明を省略する。
遊技者が操作部1014に設けられた図示しない貸出ボタンの操作を実行した場合には、該遊技者による操作に応じた信号が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、貸出ボタンの操作有りと判断して貸出処理を実行する(Sk5)。
このSK5の貸出処理においては、まず、挿入された会員カード或いはビジターカード(紙幣挿入により発行されたビジターカードを含む)から読み出してRAM328b(カードテーブル)に記憶しているプリペイド残額が、所定の使用単位額(貸出処理にプリペイド残額を使用する際の予め定められた単位額)となる100円未満であるか否かを判定し、プリペイド残額が100円未満である場合には該貸出処理を終了する。
一方、プリペイド残額が100円以上である場合には、プリペイド残額が本実施例において貸出処理の使用金額として設定されている500円と以上であるか否かを判定する。プリペイド残額が使用額以上である場合には、500円に相当する玉数の払出指示を対応するパチンコ遊技機1001に対して出力して払い出させる使用金額玉貸処理を実施する一方、使用額未満である場合には、その時点のプリペイド残額を100円で除した整数値に対応した玉数、例えば、プリペイド残額が450円であれば、400円に相当する玉数の払出指示を対応するパチンコ遊技機1001に対して出力して払い出させる表示金額玉貸処理を実施する。
そして、操作部1014に設けられた図示しない残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)から、使用額を減算更新するとともに、カードテーブルのプリペイド残額並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードに記憶されているプリペイド残額データを、使用額を減算更新した新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、カード管理コンピュータに対して、当該各台計数ユニット300に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、使用額とを含む貸出完了通知を送信して、カード管理コンピュータの会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額から該使用額を減算更新させる。
また、遊技者が紙幣挿入口403から現金(紙幣)を投入した場合には、該現金(紙幣)の投入に伴う貨幣識別情報が紙幣識別ユニット410から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、現金の受付け有りと判断してSk6の発行・入金処理を実行する。
この発行・入金処理においては、まず、入力された貨幣識別情報から投入された貨幣の投入金額を特定するとともに、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定する。
そして、受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在しないとの判定の場合に制御ユニット328は、受付け金額が1000円であれば、該1000円に相当する遊技球を対応するパチンコ遊技機1001から払い出させる処理を行う。一方、1000円を越える金額である場合には、カード貯留部(図示略)に収納されているビジターカードをカード挿入口309内の所定の読み取り位置に移動させて、当該ビジターカードのカードIDを読み出し、該読み出したカードIDと、投入金額と、当該各台計数ユニット300の装置IDとを含む発行要求をカード管理コンピュータに送信して発行許諾の返信を待つ。
カード管理コンピュータからの「発行許諾」の受信に応じて各台計数ユニット300の制御ユニット328は、カード挿入口309に移動させたビジターカードに、投入金額に相当するプリペイド残額を書き込み記憶するとともに、カードテーブルに、該ビジターカードのカードIDと投入金額に相当するプリペイド残額とを記憶、並びに残額表示器に該プリペイド残額を表示した後、該発行・入金処理を終了する。
遊技者が表示部312に表示されている図示しない「再プレイ」メニューを操作した場合には、制御ユニット328は、再プレイボタン319の操作有りと判断してSk8の再プレイ処理を実施する。
この再プレイ処理においては、まず、制御ユニット328は、獲得玉計数器407において遊技球の計数中であるか否かの問い合わせを行う。ここで、遊技球の計数中である場合には、再プレイ操作を無効とし、「只今、計数中です。しばらくお待ちください。」のメッセージを表示部312に所定時間表示した後、処理を終了する。一方、遊技球の計数中でない場合には、カードテーブルの持玉数が「0」であるか否かを判定する。
この判定において、持玉数が「0」でない場合には、該操作を無効とするとともに、「持玉数が有りますので、払出ボタンを操作して下さい。」のメッセージを所定時間に亘り表示部312に表示して処理を終了する一方、持玉数が「0」である場合には、更に、RAM328b内に記憶されている暗証番号の照合済みの有無を示す照合済みフラグが、照合済みを示す「1」であるか否かを判定し、「1」でない場合(照合済みでない場合)には、暗証番号の受付け処理を実施する。
本実施例2の暗証番号の受付け処理においては、まず、テンキーを含む暗証番号の受付け画面並びに暗証番号の入力を促すアナウンス表示を表示部312に表示して、暗証番号の受付けを行う。
そして、受付けた暗証番号とカードテーブルに格納している暗証番号とを比較し、双方が一致した場合において、RAM328b内の所定領域の照合済みフラグを、照合済みを示す「1」に更新するとともに、カードテーブルに格納している貯玉数が所定の再プレイ単位玉数以上であることを条件に、再プレイ玉貸処理を実施する。
一方、照合済みを示す「1」である場合には、貯玉数が所定の再プレイ単位玉数以上であるか否かを判定し、再プレイ単位玉数以上である場合には、カードテーブルに記憶されている貯玉数から、再プレイ単位数である135玉を減算更新し、再プレイ玉貸処理を実施する。この本実施例の再プレイ玉貸処理においては、再プレイ単位数(135玉)に対応する玉数、具体的には、再プレイ単位数(135玉)から手数料10玉を除いた125玉の遊技球の払出しを、前述した貸出処理の場合と同様に、対応するパチンコ遊技機1001における払出単位である25玉の払出を指示する信号を5回出力することでパチンコ遊技機1001に実施させる。
尚、再プレイ単位玉数の減算更新後の貯玉数が、再プレイ単位玉数以上である場合には、再プレイ玉貸処理の終了後において、再度、表示部312の再プレイ表示がアクティブ状態にて表示される。
そして、貯玉管理コンピュータに対して、カードテーブルに記憶されている会員カードID並びに会員IDと、貯玉数から減算した再プレイ単位数(135玉)とを含む再プレイ完了通知を送信した後、該再プレイ処理を終了する。尚、再プレイ完了通知を受信した貯玉管理コンピュータは、会員貯蓄管理テーブルにおいて、該再プレイ完了通知に含まれる会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている貯玉数から再プレイ単位数(135玉)を減算更新する。
また、獲得玉計数器407の計数器コントローラから計数情報の出力(送信)があった場合には、制御ユニット328は、Sk10の計数処理を実行する。
Sk10の計数処理において制御ユニット328は、獲得玉計数器407の計数器コントローラ420から受信した計数情報に含まれる計数玉数に基づいて、カードテーブルに記憶されている持玉数に該計数玉数を加算するとともに、加算後の持玉数を、受付け中のビジターカードまたは会員カードの(会員)カードIDと当該各台計数ユニット300の装置IDとともに、貯玉管理コンピュータに送信して、遊技者の持玉数を更新する。
また、遊技者が払出ボタン401を操作した場合において制御ユニット328は、払出ボタン401の操作有りと判断してSk11の払出処理を実施する。
本実施例2の払出処理においては、まず、制御ユニット328は、獲得玉計数器407に遊技球の計数中であるか否かの問い合わせを行う。ここで、遊技球の計数中である場合には、払出ボタン401の操作を無効とし、「只今、計数中です。しばらくお待ちください。」のメッセージを表示部312に所定時間表示して当該処理を終了する。一方、遊技球の計数中でない場合には、計数済玉数、つまり、カードテーブルの持玉数が存在するか否かを判定する。
この判定において、計数済玉数(持玉数)が存在しない場合には、表示部312に、例えば、「持玉数がありません。」のエラーメッセージを表示して、計数済玉数(持玉数)が存在しないことを遊技者に報知した後、当該処理を終了する。
一方、計数済玉数(持玉数)が存在する場合には、計数済玉数が、予め設定されている所定の払出設定数である125玉以上であるか否かを判定する。該判定において125玉以上である場合には、該125玉を払い出す払出設定数払出処理を実施する。
具体的に、該払出設定数払出処理においては、貸出処理の場合と同じく、パチンコ遊技機1001と各種信号が授受され、カウントした台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)の回数が払出設定数である5度数に相当する5回となるまで払出しが実施される。
そして、制御ユニット328は、カードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから125玉の玉数を減算更新するとともに、貯玉管理コンピュータに対して、当該各台計数ユニット300に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、払出した玉数(125玉)とを含む払出完了通知を送信して、貯玉管理コンピュータの会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から払出した玉数(125玉)を減算更新させた後、カード回収判定処理に進む。
このカード回収判定処理においては、受付け中のカードが、減算更新後の計数済玉数(持玉数)が「0」であるビジターカードであるか否かを判定し、計数済玉数(持玉数)が「0」であるビジターカードである場合には、さらに、プリペイド残額も「0」であることを条件に、貸出処理におけるプリペイド残額が「0」である場合と同じく、当該ビジターカードを回収した後、該払出処理を終了する。
一方、計数済玉数(持玉数)が払出設定数以上でないとの判定結果である場合には、計数済玉数が対応するパチンコ遊技機1001における払出単位数である25玉以上であるか否かを判定し、25玉以上でないと判定された場合には、獲得玉計数器407に設けられた返却部408に、25玉未満の端数球を払出した後、カード回収判定処理を実行して払出処理を終了する。
尚、計数済玉数が払出単位数である25玉以上である場合には、該計数済玉数の範囲において払出が可能な最大払出単位と払出単位未満の端数とを特定した後、該特定した最大払出単位の玉数を対応するパチンコ遊技機1001から払出させるとともに、端数の払出しを獲得玉計数器407に指示することにより、特定した端数の遊技球が返却部408に払出される。
以上、上記した各実施例によれば、フルカラーLED211と赤外線受光素子212とが、光入出力ユニット111や光入出力ユニット301において光入出力基板210に実装されて一体化されることで、これらフルカラーLED211や赤外線受光素子212が占有するスペースを低減することができる。
また、上記した各実施例によれば、フルカラーLED211とカバーレンズ201との距離L1を、赤外線受光素子212とカバーレンズ201と距離L2よりも大きくしたことにより、フルカラーLED211にて発光した光を、広がった状態カバーレンズ201に到達させることができるので、該到達した光をカバーレンズ201により効果的に拡散させることができるとともに、赤外線受光素子212に到達する赤外線の強度が、カバーレンズ201により散乱されてしまうことによって低くなってしまうことを抑えることができる。
また、上記した各実施例によれば、リモコンからの赤外線信号が入力される可能性がある場合であるSc45の処理においては、赤外線に波長が近い赤よりも波長の短い黄色にてフルカラーLED211を発光させるとともに、点滅点灯させることにより、フルカラーLED211から発光された光と赤外線との干渉を低減できる。
また、上記した実施例2によれば、突出部305の下方位置に凹部306が形成されているので、各台計数ユニット300を、並設されたパチンコ遊技機1001の間から容易に引き出すことができる。
また、上記した実施例1によれば、適正ではない不正メダルMが第1閾値(満タン)に達したときにはその旨が報知されることで、メダル貯留ボックス194から不正メダルMを回収することができるとともに、少なくとも遊技場の営業終了時において、第2閾値に達しているときにはその旨が報知されることで、第1閾値(満タン)に達する前の段階で不適正な不正メダルMを回収することができるばかりか、貯留に未だ余裕があるメダル貯留ボックス194から不正メダルMを回収せずに済むので、回収の作業効率が向上される。
また、上記した実施例1によれば、島グループA〜Cのいずれかに配置されたメダル貸出機100において、各島グループA〜Cに割り当てられた種類のメダルMだけでなく、他の島グループA〜Cに割り当てられた種類のメダルMの登録用データを生成してメダル管理コンピュータ550に送信することができるため、各島グループA〜Cにて使用される種類が異なるメダルMの登録用データを容易に登録することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例1では、顔画像撮影カメラ188を設けて遊技者の顔を撮像できるようにしているが、スロットマシン1が設置される領域は、スロットマシン1のリールを見やすくするために暗くされているので、遊技者の顔を明瞭に撮像できない場合があるので、これらの問題を解消するために、顔画像撮影カメラ188に加えて、撮像用の光を発光する撮像用発光部を顔画像撮影カメラ188の近傍位置に設けるようにしても良い。
尚、これら撮像用発光部を設ける場合にあっては、発光する光が可視光であると、不正者に撮像されていることが認識されてしまうので、顔画像撮影カメラ188を赤外線カメラとして、撮像用発光部から発光する光を、不正者に見えない赤外線として、不正者に撮像されていることを認識されないようにすることが好ましいが、これら撮像用発光部から赤外線を発光する場合には、該撮像用発光部からの赤外線によって赤外線受光素子212が誤検出したり、リモコンからの赤外線信号と干渉して誤った信号が受信されてしまう畏れがあるので、これら撮像用発光部から赤外線を発光する場合には、これら撮像用発光部からの赤外線が赤外線受光素子212に入力しないように、撮像用発光部の向きや角度を設定したり、或いは、リモコンからの赤外線信号が入力される可能性がある場合には、撮像用発光部から赤外線の発光を行わないように制御したり、撮像用発光部から赤外線の発光と赤外線受光素子212の受光とを時間を分けて交互に実行(時分割多重)する等のように、撮像光干渉防止手段を設けるようにすれば良い。
また、前記実施例では、光入出力基板210に仕切板213を実装した形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら仕切板213を有しないものであっても良い。
また、前記実施例では、光入出力基板210にフルカラーLED211や赤外線受光素子212を1つのみ設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらフルカラーLED211や赤外線受光素子212を複数設けるようにしても良い。
また、前記実施例では、赤外線受光素子212に入力する信号をリモコンの信号とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら赤外線受光素子212に入力する信号は、リモコン以外の装置、例えば、他のメダル貸出機100や各台計数ユニット300であっても良いし、呼び出しランプ等のその他の機器であっても良い。
また、前記実施例では、光入出力ユニット111や光入出力ユニット301をメダル貸出機100や各台計数ユニット300に適用した形態を例示したが、これら光入出力ユニットを、遊技機に対応して設けられる遊技用装置とは異なる装置、例えば、自動販売機や自動券売機等に設けるようにしても良い。
また、前記実施例1では、遊技媒体の一例としてメダルが適用されていたが、実施例2のように、球状の遊技球(パチンコ球)を適用してもよい。また、遊技機の一例としてスロットマシン1が適用されていたが、遊技媒体として遊技球を用いて遊技を行うパチンコ遊技機1001を適用してもよい。
また、前記実施例2では、遊技用装置として獲得玉計数器407を有する各台計数ユニット300を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら獲得玉計数器407を有しないもの、つまり、獲得球の計数機能を有しない通常のカードユニットであっても良い。
また、前記実施例1では、メダル貸出機100が設置される遊技場としてスロットマシン1やパチンコ機等が設置されるパチンコ店を例示しているが、本発明が適用される遊技場はゲームセンタなどであってもよい。
また、前記実施例1では、計数された正規メダルは排出口192から遊技島に排出、回収されるようになっていたが、正規メダルを不正メダルと同様に筐体101内に貯留し、適宜回収するようにしてもよい。
また、前記実施例1では、計数装置190によりメダルが計数されたときに、制御ユニット181は、カードテーブル(図18(a)参照)の持ちメダル数に1を加算し(図32、図33の計数処理のSc5参照)、不正メダル検出報知条件が成立したときに、制御ユニット181は、カードテーブル(図18(a)参照)の持ちメダル数から累積不正メダル数の値を減算するようになっているが(図34の不正メダル処理のSd8参照)、その他の態様であってもよい。例えば、計数装置190によりメダルが計数されたときに、制御ユニット181は、持ちメダル数に1を加算することを保留して保留カウント値に記録しておき、不正メダル検出報知条件が成立しなかったときに、保留カウント値を持ちメダル数に加算するようにしてもよい。
また、前記実施例1では、計数装置190により計数されるメダルの真贋を判定するようにしているが、払出装置182によりメダルが払い出される際に、該メダルの真贋を判定するようにし、不正メダルを払出装置182内の貯留部に貯留して、不正メダルの払い出しを防止するようにしてもよい。そして、払出装置182内の貯留部が満タンになったとき、及び閉店時(営業終了時)に所定量のメダルが貯留されているときに、払出装置182内の貯留部の不正メダルを回収するように促す報知を行うようにしてもよい。
すなわち、本発明の遊技用装置は、メダルなどの遊技媒体を計数する計数装置及び遊技媒体を払い出す(貸し出す)払出装置(貸出装置)のうちいずれか一方または双方を備える遊技用装置を含む。例えば、遊技機に対応して、メダルなどの遊技媒体を計数する計数装置と、遊技媒体を払い出す(貸し出す)払出装置と、が並設されていてもよい。
また、前記実施例1では、遊技場の営業終了時において、メダル管理コンピュータ550から各メダル貸出機100に対して、締め関連処理(営業終了処理)を実行する要求を行う締め関連処理指定を受信したときに、メダル貯留ボックス194(貯留部)のメダルの枚数が所定枚数(第2貯留量)に達しているときにはその旨が報知されるようになっているが、所定枚数(第2貯留量)に達しているときに報知するタイミングは、遊技場の営業終了時のみならず、営業時間中に報知を行ってもよいし、対応するスロットマシン1が待機状態(遊技が行われていない状態)であるときに報知を行うようにしてもよい。
また、前記実施例1では、締め関連処理(営業終了処理)を実行する要求を行う締め関連処理指定の受信に基づいて、メダル貯留ボックス194のメダルの枚数が第2貯留量に達しているときにはその旨が報知されるようになっているが、締め関連処理指定以外の他の要求を受信したことに基づいて報知を行うことを可能としてもよい。
さらに、前記実施例1では、締め関連処理においてメダル貯留ボックス194のメダルの枚数が第2閾値(第2貯留量)に達しているか否かを判定し、第2閾値に達しているときに報知するようになっていたが、第2閾値に達しているか否かを判定するタイミングは種々に変更可能であり、第2閾値に達しているか否かを常時判定するようにし、達したと判定した場合にその旨を記憶(例えば所定のフラグを設定するなど)しておき、遊技場の営業終了に際して達したと判定した旨が記憶されているか否か(所定のフラグが設定されているか否か)を判定し、記憶されていれば報知を行うようにしてもよい。
また、前記実施例1では、メダル貯留ボックス194(貯留部)のメダルの枚数が回収が必要となる所定枚数である第1閾値(第1貯留量)に達したときにその旨が報知されるようになっているが、達したときに報知を行わなくても、例えば、営業終了後に報知するようにしてもよく、例えば、締め関連処理において第1閾値に達した旨が報知されるようにしてもよい。
また、前記実施例1では、不正メダル関係設定画面において設定を行う際に、第1閾値(第1貯留量)としての「満タン時報知条件」に「100枚」と設定され、第2閾値(第2貯留量)としての「閉店時報知条件」に「50枚」と設定されており、第1閾値と第2閾値とが異なる枚数として設定されているが、第1閾値と第2閾値とが同じ枚数になるように設定してもよい。
また、前記実施例1では、メダル貸出機100は、メダル貯留ボックス194のメダル貯留量が第1閾値(第1貯留量)または第2閾値(第2貯留量)になった旨を光により報知する光入出力ユニット111を備えていたが、音を出力可能なスピーカや所定の画像にて報知する表示装置を備えていてもよい。さらに、メダル貸出機100は、メダル貯留ボックス194のメダル貯留量が第1閾値または第2閾値になった旨を外部機器(メダル管理コンピュータ550など)に出力可能な機能を有していれば、必ずしもこのような報知手段を備えていなくても、電気的に接続された外部機器などに備えられていてもよい。
また、前記実施例1では、各メダル貸出機100において、個々に正規メダルの登録を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの正規メダルの画像を、メダル管理コンピュータ550から各メダル貸出機100に配信して、一斉に登録できるようにしても良いし、正規メダルの画像が記憶されたフラッシュメモリ等の記憶媒体を個々のメダル貸出機100に装着して登録を実行するようにしても良い。