JP2005178584A - カーテンエアバッグのガイド装置及びカーテンエアバッグ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】カーテンエアバッグが展開するときに、カーテンエアバッグとガイド部材とを結ぶ連結帯がピラーガーニッシュの側縁と車体部材との間にスムーズに導入され、カーテンエアバッグの展開を迅速化することができるカーテンエアバッグ装置及びそのガイド装置を提供する。
【解決手段】インフレータ３が作動すると、カーテンエアバッグ１は、ピラーガーニッシュ８の室内面に沿って下方に展開する。この展開するカーテンエアバッグ１の後部は、連結帯７を介してガイドロッド５に案内される。この連結帯７は、カーテンエアバッグ１の展開開始に伴ってガイドロッド５に沿って下方に移動する。この際、連結帯７は案内部材９に案内されてピラーガーニッシュ８とウェザーストリップとの間に入り込む。
【選択図】図１

Description

本発明は、車両室内の側面に沿って展開するカーテンエアバッグ（カーテン状エアバッグ）を案内するためのガイド装置に係り、詳しくは、該カーテンエアバッグから延出した連結帯及びそのガイド部材を有するガイド装置に関する。また、本発明は、このガイド装置を備えたカーテンエアバッグ装置に関する。

カーテンエアバッグ装置を備えた自動車にあっては、自動車が側面衝突を受けたり、横転した場合などには該カーテンエアバッグが車両室内の側面（例えばドアやピラーなど）に沿って車体下方に向って膨張し、乗員の頭部を保護すると共に、乗員を車両室内に保持する。

室内側面に沿って膨張するカーテンエアバッグの後端部をピラーに沿って車体下方に導くためのガイド部材をＣピラーに設けることが米国特許６，２３７，９３８号に記載されている。

同号特許のガイド部材は、トラックと称される箱型断面形状の部材と、該トラック内に配置され、該トラックの長手方向に移動可能なエレメントと称されるスライダ部材とを備えており、カーテンエアバッグの後端が該エレメントに結び付けられている。なお、下方に移動したカーテンエアバッグ後端部が上方に戻ることを防止するために、該トラックのほぼ全長にわたって等間隔に配置されたラッチ部を備えている。

上記トラックの上端及び下端には取付フランジが設けられており、各フランジがボルト又はビスによってＣピラーに取り付けられている。
米国特許６，２３７，９３８号

本発明は、カーテンエアバッグが展開するときに、カーテンエアバッグとガイド部材とを結ぶ連結帯がピラーガーニッシュの側縁と車体部材との間にスムーズに導入され、カーテンエアバッグの展開を迅速化することができるカーテンエアバッグのガイド装置と、このガイド装置を備えたカーテンエアバッグ装置を提供することを目的とする。

本発明のカーテンエアバッグのガイド装置は、車両室内の側面に沿って下方に向って展開するカーテンエアバッグの端部を案内するために、上下方向に延在し、車両のピラーに取り付けられるガイド部材と、該カーテンエアバッグから延出し、該ガイド部材に係合した連結帯とを有するカーテンエアバッグのガイド装置において、該連結帯がカーテンエアバッグの展開に伴って下降するときに該連結帯をピラーガーニッシュの側縁と車体部材との間に導くための案内部材を設けたことを特徴とするものである。

本発明のカーテンエアバッグ装置は、ガイド装置としてかかる本発明のガイド装置を備えたものである。

本発明のガイド装置によると、カーテンエアバッグが展開するときに連結帯が案内部材に導かれてスムーズにピラーガーニッシュと車体メンバとの間に入り込み、カーテンエアバッグが著しく迅速に展開するようになる。

本発明では、案内部材は車体部材に沿って配置されており、連結帯は、該案内部材と車体部材との間を引き通されていることが好ましい。このようにすることにより、連結帯が案内部材によって確実にピラーガーニッシュと車体部材との間に導かれるようになる。

ピラーガーニッシュの側縁がウェザーストリップに接するように設けられているときには、ガイド装置は、案内部材を連結帯をピラーガーニッシュとウェザーストリップとの間に導くように構成されてもよく、これにより、連結帯はピラーガーニッシュとウェザーストリップとの間を引き裂くようにして移動するようになる。

ただし、案内部材として車体側案内部材及び室内側案内部材とを設け、これらの案内部材の間に連結体を引き通してもよい。このようにすれば、車体にウェザーストリップを取り付ける際に連結体が作業の邪魔になることが防止される。

この案内部材は、ピラーガーニッシュに一体的に設けられてもよく、これにより案内部材とピラーガーニッシュとの位置合わせが不要となると共に、案内部材単独での取り付けが不要となる。この場合において、カーテンエアバッグの展開時にカーテンエアバッグをピラーガーニッシュよりも室内側に導くカーテンガイドメンバが設けられているときには、該ピラーガーニッシュに設けられた案内部材を支えるための支え部材を該カーテンガイドメンバを設けてもよい。

この案内部材はピラー又はルーフサイドメンバに設けられてもよく、このようにすれば案内部材の設置強度が著しく高くなる。

この案内部材は、ガイド装置と一体的に設けられてもよく、このようにすれば案内部材とガイド装置との位置合わせが不要となる。また、案内部材単独での取り付けが不要となる。

また、本発明では、カーテンエアバッグの展開時にカーテンエアバッグをピラーガーニッシュよりも室内側に導くカーテンガイドメンバが設けられているときには、このカーテンガイドメンバに該案内部材を一体的に設けてもよく、これにより案内部材単独での取り付けが不要となる。

本発明では、案内部材は、ピラー、ピラーガーニッシュ、ルーフサイドメンバ、及びカーテンガイドメンバ等のいずれの箇所に設けられた場合であっても、該ピラーガーニッシュの上縁部よりも上方、且つ該上縁部の車両前方側の端部よりも前方又は該上縁部の車両後方側の端部よりも後方から、該ピラーガーニッシュの内側に向って延在している構成であることが好ましい。このように構成することにより、きわめてスムーズに且つ確実に連結帯をピラーガーニッシュと車体部材との間に導くことができる。

本発明のカーテンエアバッグ装置及びそのガイド装置によると、カーテンエアバッグが展開するときは、カーテンエアバッグとガイド部材とを結ぶ連結帯がピラーガーニッシュの側縁とウェザーストリップ等の車体部材との間にスムーズに導入され、カーテンエアバッグの展開を迅速化することができる。

以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第１図は実施の形態に係るカーテンエアバッグ装置及びそのガイド装置を示すものであり、（ａ）図は自動車のルーフサイド部からＣピラーにかけて配置されたカーテンエアバッグ及びそのガイドロッドの説明図、（ｂ）図は（ａ）図のＢ付近の拡大斜視図、（ｃ）図は（ｂ）図にピラーガーニッシュを設けた状態の斜視図である。なお、第１図（ａ），（ｂ）ではピラーガーニッシュの図示が省略されている。第２図は第１図（ｃ）のII−II線断面図、第３図はカーテンエアバッグの展開途中図であり、（ａ）図は斜視図、（ｂ）図は（ａ）図のＢ−Ｂ線断面図である。

この実施の形態では、カーテンエアバッグ１が前後方向に細長く折り畳まれた状態で自動車のルーフサイド部（車室内の天井面と側面との境界部分）２に沿って配置されている。このカーテンエアバッグ１は、自動車が側面衝突を受けたり横転したときなどにインフレータ３からのガスにより膨らみ出し、ドアや各ピラーなどの車室内の側面に沿って車体下方に向って膨張展開する。このカーテンエアバッグ１の上縁には耳部（図示略）が設けられており、この耳部がルーフサイド部２に留め付けられている。

自動車のＣピラー４には、このカーテンエアバッグ１が該Ｃピラー４に沿って車体下方に向って膨張するときに該カーテンエアバッグ１の後端部をＣピラー４に沿って案内するためのガイド部材としてのガイドロッド５が取り付けられている。このガイドロッド５は、Ｃピラー４に沿って車体上下方向に延在する棒状部材であり、上下両端がボルト６等によってＣピラー４に固定されている。

該カーテンエアバッグ１の後端部の下側角縁付近に連結帯７の基端側が取り付けられており、この連結帯７の先端側のループ部７ａが該ガイドロッド５に緩く巻き付いている。このループ部７ａはガイドロッド５に沿って上下動自在である。

Ｃピラー４の車室側をピラーガーニッシュ８が覆っている。Ｃピラー４のドア枠部分にはウェザーストリップ（図示略）が装着されており、ピラーガーニッシュ８の側縁は該ウェザーストリップに接している。

ピラーガーニッシュ８の上端からは、カーテンエアバッグ１が展開する際に連結帯７がピラーガーニッシュ８の側縁とウェザーストリップとの間に導かれるように案内する案内部材９が上方に突設されている。この実施の形態では、案内部材９はピラーガーニッシュ８と一体に成形されているが、ピラーガーニッシュに取り付けられたものでもよい。

Ｃピラー４の上方のルーフサイド部２には、カーテンエアバッグ１が展開する際に、該カーテンエアバッグ１がピラーガーニッシュ８の上側を通過して車室側に案内されるようにするための、ジャンプ台と通称されるカーテンガイドメンバ１０が設けられている。このカーテンガイドメンバ１０の下部１０ａは、第２図に明瞭に示される通り、ルーフサイド部２から車室内に向って下り勾配に延出した斜面となっている。

カーテンエアバッグ１が展開する前の状態にあっては、第１図（ｃ）の通り、連結帯７は案内部材９とＣピラー４との間を引き通されている。

この案内部材９は、ピラーガーニッシュ８の前縁側から上方に立ち上がっている。このピラーガーニッシュ８の側辺から案内部材９の側辺にかけては連続したなだらかな面状となっている。

なお、第１〜３図では図示が省略されているが、ルーフサイド部２にはルーフサイドガーニッシュが設けられており、カーテンエアバッグ１もルーフサイドガーニッシュによって覆われている。このルーフサイドガーニッシュは、ピラーガーニッシュ８と突き合わされるように配置される。このルーフサイドガーニッシュは、案内部材９に覆い被さっている。

このように構成されたカーテンエアバッグ装置を備えた自動車が側面衝突あるいは横転した場合、インフレータ３がガスを発生し、カーテンエアバッグ１が膨張を開始する。このカーテンエアバッグ１は、ルーフサイドガーニッシュを押し開け、カーテンガイドメンバ１０によってピラーガーニッシュ８の上端よりも室内側へ案内され、次いで、ピラーガーニッシュ８の室内面に沿って下方に展開する。

この展開するカーテンエアバッグ１の後部は、連結帯７を介してガイドロッド５に案内される。この連結帯７は、カーテンエアバッグ１の展開開始に伴ってガイドロッド５に沿って下方に移動する。この際、連結帯７は案内部材９に案内されてピラーガーニッシュ８とウェザーストリップとの間にスムーズに入り込む。そして、この連結帯７はカーテンエアバッグ１の展開に伴って、ピラーガーニッシュ８とウェザーストリップとを引き裂くようにして下方に移動する。

連結帯７は、カーテンエアバッグ１が最も下方まで展開するまでカーテンエアバッグ１に追随してガイドロッド５に沿って下方に移動する。この連結帯７を介してカーテンエアバッグ１がガイドロッド５に結ばれるため、カーテンエアバッグ１は車室の側面部分に沿って展開する。

このように、この実施の形態では案内部材９を設けたことにより、連結帯７の移動がスムーズなものとなり、カーテンエアバッグ１が迅速に展開するようになる。

本実施の形態では、案内部材９はピラーガーニッシュ８に設けられているが、このように構成した場合、案内部材９とピラーガーニッシュ８との位置合わせが不要であり、また案内部材９のみを単独で取り付ける手間が省略されるという効果が奏される。

なお、第８，９図のように、案内部材９を支える支え部材９Ｓをカーテンガイドメンバ１０に設けてもよい。このようにすれば、案内部材９の自立強度を高めることができる。

本発明では、第４図の如く案内部材９Ａがルーフサイド部２に取り付けられてもよい。

また、第５図の如く案内部材９Ｂがガイドロッド５と一体的に設けられてもよく、第６図の如く案内部材９Ｃがカーテンガイドメンバ１０と一体的に設けられてもよい。第５，６図の構造によっても、案内部材９Ｂ，９Ｃを単独で取り付ける手間が省略される。

なお、第４〜６図ではピラーガーニッシュ及びルーフサイドガーニッシュの図示が省略されている。

第４〜６図の態様の場合、案内部材として車体側案内部材及び室内側案内部材とを設け、これらの案内部材同士の間に連結帯を通してもよい。このようにすれば、ウェザーストリップ等を車体に組み付ける際に連結帯が作業の邪魔になることが防止される。第１０図は、第６図の態様において１対の案内部材９Ｃ，９Ｃを設け、これらの案内部材９Ｃ，９Ｃの間に連結帯７を引き通している。第１１図（ａ），（ｂ）は、第４，５図の態様に用いられる案内部材９’Ａ，９’Ｂの一例を示している。

第７図は、Ｃピラーの後縁側の側縁と車体メンバとの間に連結帯７を導くように案内部材９Ｄをピラーガーニッシュ８の後縁側の上端から上方に突設した実施の形態を示している。この案内部材９Ｄはピラーガーニッシュ８と一体に成形されたものであり、該案内部材９Ｄの後方の側縁とピラーガーニッシュ８の後方の側縁とは連続しており、両者はなだらかな面状に連なっている。

なお、第７図ではルーフサイドガーニッシュの図示が省略されている。

第７図では案内部材９Ｄはピラーガーニッシュ８に設けられているが、ルーフサイド部２やカーテンガイドメンバ１０、ガイドロッド５などに設けられてもよい。

上記実施の形態はいずれも本発明の一例であり、本発明は上記以外の構成をもとりうる。例えば、本発明ではＢピラーやＡピラーに沿ってカーテンエアバッグを案内するようにガイドロッド及び連結帯が配置されてもよい。また、ガイドロッド以外のガイド部材が用いられてもよい。

実施の形態に係るカーテンエアバッグ装置及びそのガイド装置を示すものであり、（ａ）図は自動車のルーフサイド部からＣピラーにかけて配置されたカーテンエアバッグ及びガイドロッドの説明図、（ｂ）図は（ａ）図のＢ付近の拡大斜視図、（ｃ）図は（ｂ）図にピラーガーニッシュを設けた状態の斜視図である。 第２図は第１図（ｃ）のII−II線断面図である。 カーテンエアバッグの展開途中図であり、（ａ）図は斜視図、（ｂ）図は（ａ）図のＢ−Ｂ線断面図である。 別の実施の形態を示す斜視図である。 さらに別の実施の形態を示す斜視図である。 異なる実施の形態を示す斜視図である。 さらに異なる実施の形態を示す斜視図である。 他の実施の形態を示す斜視図である。 図８のIX−IX線断面図である。 （ａ）図はさらに他の実施の形態を示す斜視図、（ｂ）図は（ａ）図の案内部材の斜視図である。 異なる実施の形態に用いられる案内部材の斜視図である。

符号の説明

１ カーテンエアバッグ
２ ルーフサイド部
４ Ｃピラー
５ ガイドロッド（ガイド部材）
７ 連結帯
８ ピラーガーニッシュ
９，９Ａ，９Ｂ，９Ｃ，９Ｄ，９’Ａ，９’Ｂ 案内部材

Claims (11)

1. 車両室内の側面に沿って下方に向って展開するカーテンエアバッグの端部を案内するために、上下方向に延在し、車両のピラーに取り付けられるガイド部材と、
   該カーテンエアバッグから延出し、該ガイド部材に係合した連結帯と、
   を有するカーテンエアバッグのガイド装置において、
   該連結帯がカーテンエアバッグの展開に伴って下降するときに該連結帯をピラーガーニッシュの側縁と車体部材との間に導くための案内部材を設けたことを特徴とするカーテンエアバッグのガイド装置。
2. 請求項１において、該案内部材は前記車体部材に沿って配置されており、
   前記連結帯は、該案内部材と車体部材との間を引き通されていることを特徴とするカーテンエアバッグのガイド装置。
3. 請求項１又は２において、該案内部材は該連結帯をピラーガーニッシュとウェザーストリップとの間に導くものであることを特徴とするカーテンエアバッグのガイド装置。
4. 請求項１又は２において、該案内部材として車体部材側案内部材と室内側案内部材とが設けられており、前記連結帯は該車体側案内部材と室内側案内部材との間に引き通されていることを特徴とするカーテンエアバッグのガイド装置。
5. 請求項１ないし３のいずれか１項において、該案内部材は前記ピラーガーニッシュに設けられていることを特徴とするカーテンエアバッグのガイド装置。
6. 請求項５において、前記カーテンエアバッグの展開時にカーテンエアバッグをピラーガーニッシュよりも室内側に導くカーテンガイドメンバが設けられており、
   該カーテンガイドメンバに、該ピラーガーニッシュを支える支え部材が設けられていることを特徴とするカーテンエアバッグのガイド装置。
7. 請求項１ないし４のいずれか１項において、該案内部材は前記ピラー又はルーフサイドメンバに設けられていることを特徴とするカーテンエアバッグのガイド装置。
8. 請求項１ないし４のいずれか１項において、該案内部材は前記ガイド部材に設けられていることを特徴とするカーテンエアバッグのガイド装置。
9. 請求項１ないし４のいずれか１項において、前記カーテンエアバッグの展開時にカーテンエアバッグをピラーガーニッシュよりも室内側に導くカーテンガイドメンバが設けられており、該カーテンガイドメンバに前記案内部材が設けられていることを特徴とするカーテンエアバッグのガイド装置。
10. 請求項１ないし９のいずれか１項において、該案内部材は、ピラーガーニッシュの上縁部よりも上方、且つ該上縁部の車両前方側の端部よりも前方又は該上縁部の車両後方側の端部よりも後方から、該ピラーガーニッシュの内側に向って延在していることを特徴とするカーテンエアバッグのガイド装置。
11. 車両室内の側面に沿って下方に向って展開するカーテンエアバッグと、該カーテンエアバッグの端部を案内するガイド装置とを有するカーテンエアバッグ装置において、該ガイド装置が請求項１ないし１０のいずれか１項に記載のガイド装置であることを特徴とするカーテンエアバッグ装置。

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