JP2005178605A - カーテンエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーテンエアバッグの展開を迅速化することができるカーテンエアバッグ装置及びそのガイド装置を提供する。
【解決手段】インフレータ3が作動すると、カーテンエアバッグ1は、ピラーガーニッシュの室内面に沿って下方に展開する。この展開するカーテンエアバッグ1の後部は、連結帯7を介してガイドロッド5に案内される。カーテンエアバッグ1には、ガイドロッド5に沿ってバッグの上端から下端まで延在する縦室30が設けられている。この縦室30の中心線Cはガイドロッド5と略平行である。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両室内の側面に沿って展開するカーテンエアバッグ(カーテン状エアバッグ)を備えたカーテンエアバッグ装置に関する。
カーテンエアバッグ装置を備えた自動車にあっては、自動車が側面衝突を受けたり、横転した場合などには該カーテンエアバッグが車両室内の側面(例えばドアやピラーなど)に沿って車体下方に向って膨張し、乗員の頭部を保護すると共に、乗員を車両室内に保持する。
室内側面に沿って膨張するカーテンエアバッグの後端部をピラーに沿って車体下方に導くためのガイド部材をCピラーに設けることが米国特許6,237,938号に記載されている。
同号特許のガイド部材は、トラックと称される箱型断面形状の部材と、該トラック内に配置され、該トラックの長手方向に移動可能なエレメントと称されるスライダ部材とを備えており、カーテンエアバッグの後端が該エレメントに結び付けられている。なお、下方に移動したカーテンエアバッグ後端部が上方に戻ることを防止するために、該トラックのほぼ全長にわたって等間隔に配置されたラッチ部を備えている。
上記トラックの上端及び下端には取付フランジが設けられており、各フランジがボルト又はビスによってCピラーに取り付けられている。
米国特許6,237,938号
本発明は、カーテンエアバッグがガイド部材に沿って著しくスムーズに展開するカーテンエアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明のカーテンエアバッグ装置は、車両室内の側面に沿って下方に向って展開するカーテンエアバッグと、該カーテンエアバッグの下方への展開を案内するために、上下方向に延在し、車両のピラーに取り付けられたガイド部材と、を有するカーテンエアバッグ装置において、該カーテンエアバッグは、該ガイド部材に沿ってカーテンエアバッグの上部から下部にまで延在するように膨張する縦室を連結帯基端部の略直上に有し、該縦室の幅方向の中間点を結ぶ上下方向の線分と該ガイド装置とが略平行であることを特徴とするものである。
本発明のカーテンエアバッグ装置によると、縦室とガイド部材とが略平行であるので、カーテンエアバッグが展開するときに縦室がガイド部材に沿って素早く膨張し、カーテンエアバッグがガイド部材に案内されて著しく迅速に展開するようになる。
本発明では、カーテンエアバッグの該縦室の下端部付近から延出した連結帯が該ガイド部材に案内されるよう構成されていることが好ましい。このように構成した場合、縦室が略鉛直下方に向って膨張するときに、連結帯が該縦室の下端に引張られるようにして下方にスムーズに移動する。
本発明では、ガイド部材は鉛直方向に対し±20°以内の方向に延設されていることが望ましい。
本発明のカーテンエアバッグ装置によると、カーテンエアバッグが展開するときは、カーテンエアバッグがガイド部材に案内されると共に、カーテンエアバッグの該ガイド部材近傍の縦室が下方に向って速やかに膨張するので、カーテンエアバッグの展開を迅速化することができる。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図は実施の形態に係るカーテンエアバッグ装置を示すものであり、自動車のルーフサイド部からCピラーにかけて配置されたカーテンエアバッグ及びそのガイドロッドの説明図である。第2図はカーテンエアバッグの後部の拡大図、第3図(a)はカーテンエアバッグの膨張展開時の側面図、同(b)は同(a)のB−B線断面図である。
この実施の形態では、カーテンエアバッグ1が前後方向に細長く折り畳まれた状態で自動車のルーフサイド部(車室内の天井面と側面との境界部分)2に沿って配置されている。このカーテンエアバッグ1は、自動車が側面衝突を受けたり横転したときなどにインフレータ3からのガスにより膨らみ出し、ドアや各ピラーなどの車室内の側面に沿って車体下方に向って膨張展開する。このカーテンエアバッグ1の上縁には耳部1a(第3図(a)参照)が設けられており、この耳部1aがルーフサイド部2に留め付けられている。
なお、第3図の通り、カーテンエアバッグ1の上辺の長手方向の中央部に、上方に延出する凸部1bが設けられ、この凸部1bにガス導入口1cが設けられている。インフレータ3の先端はこのガス導入口1cに差し込まれ、バンド(図示略)により結束されている。
自動車のCピラー4には、このカーテンエアバッグ1が該Cピラー4に沿って車体下方に向って膨張するときに該カーテンエアバッグ1の後端部をCピラー4に沿って案内するためのガイド部材としてのガイドロッド5が取り付けられている。このガイドロッド5は、Cピラー4に沿って車体上下方向に延在する棒状部材であり、上下両端がボルト等によってCピラー4に固定されている。
該カーテンエアバッグ1の後端部の下側角縁付近から連結帯7が延設されており、この連結帯7の先端側のループ部7aが該ガイドロッド5に緩く巻き付いている。このループ部7aはガイドロッド5に沿って上下動自在である。なお、連結帯7の先端にリングが装着され、このリングがガイドロッド5に嵌挿されてもよい。
Cピラー4の車室側をピラーガーニッシュ(図示略)が覆っている。Cピラー4のドア枠部分にはウェザーストリップ(図示略)が装着されており、ピラーガーニッシュの側縁は該ウェザーストリップに接している。
図示は省略されているが、ルーフサイド部2にはルーフサイドガーニッシュが設けられており、カーテンエアバッグ1もルーフサイドガーニッシュによって覆われている。このルーフサイドガーニッシュは、ピラーガーニッシュと突き合わされるように配置される。
このカーテンエアバッグ1は、該車室側面と車室内とにそれぞれ臨む2面を構成するほぼ同一形状の2枚のシート11,11を重ね合わせ、これらシート11,11同士を線状結合部12〜17及び環状結合部21〜28によって結合することにより、縦室30、上下方向室31〜34、袋室41〜44及び横方向室51,52並びに非膨張部61,62を形成したものである。
各線状結合部12〜18及び各環状結合部21〜28は、シート11,11同士を気密に結合し、かつカーテンエアバッグ1の内圧が設計上限圧力にまで上昇してもシート11,11同士が離反しないような強固な結合手段(例えば、強度の高い縫糸による縫合や、接着力の高い接着剤による接着、或いは溶着。)により形成されている。
線状結合部12は、カーテンエアバッグ1を略周回するように延在しているが、カーテンエアバッグ1の前端側1Fでは、該前端側1Fの上縁から下向きに略U字形に伸びており、これにより、該前端側1Fの上縁に沿って非膨張部61を形成すると共に、最前端に袋室41を形成している。
なお、該線状結合部12はカーテンエアバッグ1の凸部1bの縁部に沿って延在しているが、この凸部1bの後辺において断絶しており、これにより、カーテンエアバッグ1のガス導入口1cが形成されている。
線状結合部13は、カーテンエアバッグ1の中央よりもやや前寄りに配置されている。この線状結合部13はU字状であり、その内側領域が袋室42となっている。この袋室42の上部は、ガス導入口1cに連通しているが、下部は行き止まりとなっている。
線状結合部13とカーテンエアバッグ前部側の周回線状結合部12との間に上下方向室31が形成されている。この上下方向室31の上部はガス導入口1cに連通し、下部は袋室41と次に説明する上下方向室32の下部に連通している。上下方向室31の下部付近の膨張厚みが過大とならないように規制するために、環状結合部21が設けられている。
カーテンエアバッグ1の前後方向の中央付近に、逆U字形状の線状結合部14が配置され、その内側領域が袋室43となっている。この袋室43は、下部が上下方向室32,33の下部に連通しているが、上部は行き止まりとなっている。
この線状結合部14と前記線状結合部13との間が上下方向室32となっている。この上下方向室32の上部はガス導入口1cに連通している。
カーテンエアバッグ1の中央よりもやや後方に線状結合部15が配置されている。この線状結合部15は略口字形に周回している。線状結合部15の上辺及び下辺は、カーテンエアバッグ上縁及び下縁の線状結合部12からそれぞれ離隔しており、該カーテンエアバッグ上縁及び下縁の線状結合部12と該線状結合部15との間に上側の横方向室51と下側の横方向室52とが形成されている。
線状結合部15と線状結合部14との間には上下方向室33が形成されている。この上下方向室33の上部は、横方向室51の前部と共にガス導入口1cに連通している。上下方向室33の下部は袋室43の下部及び下側横方向室52の前部に連通している。
線状結合部15の内側はガス導入口1cとは遮断されており、膨張しない非膨張部62となっている。
カーテンエアバッグ1の後部に、上下方向に延在する線状結合部16が配置され、それよりもさらに後部に略L字形の線状結合部17が配置されている。
この線状結合部15,16間に縦室30が形成されており、この縦室30の上部及び下部はそれぞれ上側、下側の横方向室51,52に連通している。
線状結合部16,17間に上下方向室34が形成されており、この上下方向室34の上部及び下部が縦室30の上部及び下部にそれぞれ連通している。なお、上下方向室34は、その下部のみが縦室30の下部に連通するよう袋状に設けられてもよい。
線状結合部17とカーテンエアバッグ後縁1Rに沿う線状結合部12との間に袋室44が形成されている。この袋室44の上部は上下方向室34の上部に連通しているが、下部は行き止まりとなっている。袋室44は、下部が上下方向室34の下部に連通してもよい。
線状結合部13,14,16,17の各端部に補強用に環状結合部22〜28が設けられている。線状結合部17の下端側は線状結合部12に連なっている。
前記の連結帯7は該縦室30の下方に位置している。この連結帯7はシート11,11が細長く延出し、かつ線状結合部18によって相互に結合されることにより形成されたものである。
この実施の形態では、第2,3図の通り、線状結合部15の後辺側は略上下方向に延在しており、この部分と、上下方向に延在した線状結合部16との間に縦室30が形成されている。この縦室30は、カーテンエアバッグ1の上縁から下縁まで延在している。縦室30のカーテンエアバッグ前後方向幅の中間を結んでなる直線(中央線)Cは、ガイドロッド5と略平行である。なお、具体的には、ガイドロッド5をカーテンエアバッグ1に投影した場合に直線Cとガイドロッド5とが±5°の範囲にある。
この実施の形態では、ガイドロッド5の長手方向及び直線Cは、いずれも上方ほど車体前方に傾くように傾斜しているが、車体後方に傾くように傾斜してもよい。この傾斜角度は、鉛直線に対し±20°以内であることが好ましい。
各上下方向室31〜34もカーテンエアバッグ1の上縁から下縁にまで延在している。
このように構成されたカーテンエアバッグ装置を備えた自動車が側面衝突あるいは横転した場合、インフレータ3がガスを発生し、カーテンエアバッグ1が膨張を開始する。このカーテンエアバッグ1は、ルーフサイドガーニッシュを押し開け、ピラーガーニッシュの室内面に沿って下方に展開する。
この展開するカーテンエアバッグ1の後部は、連結帯7を介してガイドロッド5に案内される。この連結帯7は、カーテンエアバッグ1の展開開始に伴ってガイドロッド5に沿って下方に移動する。この際、連結帯7は、カーテンエアバッグ1の展開に伴って、ピラーガーニッシュとウェザーストリップとを引き裂くようにして下方に移動する。
連結帯7は、カーテンエアバッグ1が最も下方まで展開するまでカーテンエアバッグ1に追随してガイドロッド5に沿って下方に移動する。この連結帯7を介してカーテンエアバッグ1がガイドロッド5に結ばれるため、カーテンエアバッグ1は車室の側面部分に沿って展開する。
このように、この実施の形態では縦室30の中心線Cとガイドロッド5とが略平行であり、縦室30の展開方向がガイドロッド5の延在方向と合致するので、縦室30が素早く下方に向って膨張する。このため、カーテンエアバッグ1はガイドロッド5に沿って迅速に展開する。特に、この縦室30の中心線Cとガイドロッド5とが車体前方に傾いているので、カーテンエアバッグ1が展開するとカーテンエアバッグ1の下縁に沿って前後方向に強い張力が発生し、カーテンエアバッグ1の下縁が強くピンと張った状態となる。このため、カーテンエアバッグ1による乗員の車外方向への拘束力が高いものとなる。即ち、乗員の車外放出が効果的に防止されるようになる。
上記実施の形態はいずれも本発明の一例であり、本発明は上記以外の構成をもとりうる。例えば、上下方向室及び袋室の数や配置は図示以外とされてもよい。ガイドロッドはDピラーに設けられてもよい。
実施の形態に係るカーテンエアバッグ装置を示すものであり、自動車のルーフサイド部からCピラーにかけて配置されたカーテンエアバッグ及びガイドロッドの説明図である。 カーテンエアバッグの後部の拡大図である。 カーテンエアバッグの側面図と断面図である。
符号の説明
1 カーテンエアバッグ
1c ガス導入口
2 ルーフサイド部
4 Cピラー
5 ガイドロッド(ガイド部材)
7 連結帯
12〜18 線状結合部
21〜28 環状結合部
30 縦室
31〜34 上下方向室
41〜44 袋室
51,52 横方向室
61,62 非膨張部

Claims (3)

  1. 車両室内の側面に沿って下方に向って展開するカーテンエアバッグと、
    該カーテンエアバッグの下方への展開を案内するために、上下方向に延在し、車両のピラーに取り付けられたガイド部材と、
    を有するカーテンエアバッグ装置において、
    該カーテンエアバッグは、該ガイド部材に沿ってカーテンエアバッグの上部から下部にまで延在するように膨張する縦室を連結帯基端部の略直上に有し、
    該縦室の幅方向の中間点を結ぶ上下方向の線分と該ガイド装置とが略平行であることを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
  2. 請求項1において、該カーテンエアバッグの該縦室の下端部付近から延出した連結帯が該ガイド部材に案内されることを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
  3. 請求項2において、ガイド部材は、鉛直方向から±20°の範囲の方向に延設されていることを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
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