JP2005145984A - 植物エチレン応答阻害化合物および複合体 - Google Patents

植物エチレン応答阻害化合物および複合体 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は植物の生理機能を調節することに関し、特に、植物または植物産生物のエチレン応答を阻害する方法を提供する。
【解決手段】 上記方法には、二実施態様がある。第一の実施態様は、シクロペンタジエンおよびジアゾシクロペンタジエンおよびそれらの誘導体に加えて、シクロデキストリンのような分子カプセル化剤と、シクロプロペンおよびメチルシクロプロペンのようなその誘導体とから形成された複合体に関し、当該複合体の形成により、植物のエチレン応答を阻害できるこれらの化合物を貯蔵したり輸送したりする都合のよい手段を与える。これらの化合物は反応性のガスであり、酸化やその他の潜在的な反応のため高度に不安定である。第二の実施態様は、植物の寿命を延ばすために植物のエチレン応答を阻害できるこれらの化合物を植物に送達する都合の良い方法である。
【選択図】 なし

Description

発明の詳細な説明
本発明の分野
本発明は、一般的には、植物の生理機能の制御に関し、特に植物あるいは植物産生物で、それらの貯蔵寿命を長くするために、そのエチレン応答を阻害する方法に関する。本発明は、切り花および観賞植物、鉢植え植物(食用および非食用)、移植される苗木、および果物、野菜および根菜を含む植物系食品の貯蔵寿命を伸ばすことに関する。
本発明は、三つの態様を有する。第1の態様は、シクロプロペンおよびその誘導体、特にメチルシクロプロペンの合成時における、植物のエチレン受容体部位に可逆的に結合する能力を有する不純物をできるだけ少なくする方法に関する。シクロプロペンおよびその誘導体、特にメチルシクロプロペンの製造時に生成する或る種の不純物は、処理される植物に負の効果を及ぼす。それ故、本発明の方法を用いて合成されたシクロプロペンおよびその誘導体、特にメチルシクロプロペンで植物が処理されれば、これら不純物の負の影響が避けられる。
本発明の第2の態様は、シクロデキストリンなどの分子カプセル化剤とシクロプロペンあるいはメチルシクロプロペンのような誘導体とから調製される複合体に、さらに分子カプセル化剤とシクロペンタジエンあるいはジアゾシクロペンタジエンまたはそれらの誘導体とから調製される複合体に関する。これらの分子カプセル化剤複合体は、植物でのエチレン応答を阻害する能力のある化合物を貯蔵し、そして輸送するための便利で安全な方法を提供する。植物でのエチレン応答を阻害する能力のある化合物は反応性の大きい気体であり、それ故に酸化や他の可能性のある反応によって非常に不安定であるという理由で、これらの分子カプセル化剤複合体は重要である。
第3の態様は、貯蔵寿命を伸ばすために、それらのエチレン応答を阻害する能力のある化合物を植物に送達する便利な方法に関する。これらの方法は、この分子カプセル化剤複合体を、その分子カプセル化剤を溶かすことができる溶剤と接触させ、それによって、エチレン応答を阻害し得る化合物を遊離させ、植物と接触できるようにすることを含んでいる。
本発明の背景
本発明は、シクロプロペン、シクロペンタジエン、ジアゾシクロペンタジエンまたはそれらの誘導体、特にメチルシクロプロペンを利用することにより、植物の成長を制御すること、および植物のエチレン応答を阻害する方法に関する。本発明は、特定的に、植物でのエチレン応答を阻害するこれらガスの合成法および分子カプセル化剤複合体、さらにそれらの貯蔵、輸送および利用に関する。
植物の成長応答は、内的要因と外的要因の両方に影響される。植物の変化過程の内的制御は、その植物の生物時計の遺伝的発現の影響下にある。このような過程は成長過程の程度とタイミングの両方に影響する。このような応答は、細胞内およ細胞間で伝えられる様々なタイプのシグナルにより伝達(媒介)される。植物での細胞内情報伝達(communication) は、普通ホルモン(あるいは化学的メッセンジャー)さらにまた、他のよく分かっていない過程により起きる。
植物での情報伝達は、標準的には、植物ホルモンにより行われるから、このようなホルモンの存在とそのレベルが共に、特定の植物細胞反応にとって重要である。本発明に最も関連のある植物ホルモンはエチレンであり、エチレンは、植物の成長、発達および老化の多くの重要な局面に影響を与える能力を有する。エチレンの最も重要な効果に含まれるのは、普通、老化、特に、果物の成熟、花の萎れ、および落葉に関係する過程である。
エチレンが、花、葉物、果物および野菜を含む植物の早死(premature death)の原因になり得ることは良く知られている。エチレンは、葉の黄変および成長の停止さらにまた早熟、落花および落葉も促進する。
エチレンが誘き起すこれらの問題により、植物に及ぼすエチレンの悪影響を防ぐか若しくは減らす方法の探索は、現在、非常に活発で、そして熱心な研究上の関心事である。
エチレンのこの効果を和らげるのに用いられる主要な一つのタイプの処理は、エチレン合成阻害剤を用いる処理である。これらのエチレン合成阻害剤は、植物が産生し得るエチレンの量を減らす。特に、これらのエチレン合成阻害剤は、ピリドキサール・ホスフェートが仲介する反応を阻害し、そして、それによってS‐アデノシルメチオンの1-アミノシクロプロパン‐1-カルボン酸(エチレンへの前駆体)への転移を防ぐ。Staby 達は、[“新鮮な切花に対する、市販の抗‐エチレン製品の効能”(“Efficacies of Commercial Anti-ethylene Productsfor Fresh Cut Flowers ”,Hort Technology,pp.199-202,1993)]これらエチレン合成阻害剤の限界について論議している。エチレン合成阻害剤は、処理した植物のエチレンの産生を阻害するだけであるから、それらは、環境源からのエチレンの負の効果を抑えない。エチレンは、他の穀物、トラックの排気、エチレンガス製造装置および他の源からも生成するから、エチレンのこれらの環境源が存在し、それらは全て、生産、輸送、配送および末端での使用中に植物に影響を及ぼす。このために、エチレン合成阻害剤は、植物のエチレン応答を妨害する製品より効果が小さい。植物でのエチレン応答についての議論は、米国特許第3,879,188号明細書を参照されたい。
エチレンのこの効果を和らげるのに用いられる他の重要なタイプの処理は、エチレンの作用を合図する受容体部位をブロックする処理である。植物でのエチレン応答を阻害し、さらにエチレンの環境源からの悪影響を防ぐ最も良く知られている化合物の一つは、チオ硫酸銀(“STS”)である。市販のSTS製品の一例は、Floralife,Inc.,Burr Ridge,Illinois、から入手できるSILFLOR 溶液である。STSは、植物でのエチレン応答の阻害に非常に有効であり、そしてそれは、その植物中で容易に移動し、そしてその有効濃度範囲で植物に害がないので、用いられてきた。STSは、花の栽培業者、小売業者および卸し業者により、それら花の茎に吸収される液体として用いられている。STSは非常に有効である一方で、深刻な廃棄物処理の問題を有している。STSの銀成分をその銀を除去するためのSTS前処理をしないで実験室の汚水溜めを用いて処理するような普通の方法で廃棄することは、違法である。STSを鉢植えの植物に散布するのも違法である。かくして、普通、栽培業者には無視されているこの廃棄の問題のために、STSは、今では、栽培業者のみが殆ど使用しているだけである。それ故、ポストハーベスト生理学者の間では、STSの代替物を見付けようとする強い欲求がある。本発明者達の知識では、市販の物で受入れられる唯一のSTS代替物は、シクロプロペン、シクロペンタジエン、ジアゾシクロペンタジエンおよびそれらの誘導体である。
エチレンの作用をブロックする二酸化炭素などの多くの化合物は、二三時間の間にエチレン受容体あるいは結合部位から拡散してしまう。Sisler & Wood,Plant Growth Reg.7,181-191,1988.参照。これらの化合物は、エチレンの作用を阻害するために有用であるが、それらの効果は可逆的であり、それ故、そのエチレン阻害効果が二三時間より長く継続しなければならない場合には、連続して植物を曝さねばならない。従って、植物でのエチレン応答を阻害するのに有効な薬剤は、エチレン結合部位を不可逆的にブロックすべきであり、それによって、処理時間を短くすることが可能になる。
不可逆的なエチレン阻害剤の一例が、米国特許第5,100,462号明細書に開示されている。しかし、この特許に記載されているジアゾシクロペンタジエンは、不安定で且つ強い臭いを持っている。Sisler達は、Plant Growth Reg.9,157-154,1990.の中で、予備的な研究として、シクロペンタジエンがエチレン結合用の有効なブロッキング剤であることを示している。しかしこの引用文献に記載されているシクロペンタジエンも不安定で且つ臭いが強い。
米国特許第5,518,988号明細書は、エチレン結合用の有効なブロッキング剤として、シクロペンテンおよび、メチルシクロペテンを含むその誘導体の利用を開示している。この特許中のこれら化合物は、ジアゾシクロペンタジエンおよびシクロペンタジエンでの臭いの問題はないが、それらはカルベン基を含んでいるから、それらの酸化および他の反応を起す潜在能力により比較的不安定である。それ故、これらのガスの安定性の問題、さらに、これらのガスが加圧されて存在する時の爆発の危険の問題が存在する。これらの問題を解決する目的で、本発明者達は、それらの反応性を抑えるために、植物中でのエチレン応答を阻害するこれらのガス状化合物を、分子カプセル化剤複合体に組込む方法を開発し、それにより、この植物に対して活性な化合物を、貯蔵し、輸送し、そして適用または送達する便利で安全な方法を提供した。これらの活性な化合物の適用または送達法は、この分子カプセル化剤複合体に、単に水を加えるだけで達成される。
米国特許第5,518,988号の教示内容の実行を試みる場合、それらガスの安定性と圧縮されたガスを使用する際の爆発の危険性に関連する問題が、それらの利用を、従って、それらの有効性を制約することになる。これらの問題を解決するために、本発明者達は、これらのガスの反応性を安定化する分子カプセル化剤複合体を開発し、そしてそれによって、これらガスを、貯蔵し、輸送し、そして植物に適用または送達する便利で安全な方法を開発した。
この手法は、それが、さもなければ、貯蔵、輸送および調剤が困難であるガスの便利で安全な貯蔵、輸送および使用を可能にしたので、従来技術に比べて重要な進歩である。さて、本発明は、流通市場および個人市場でのそれらの利用に加えて、栽培業者によって、耕地でこれらガスを安全で、便利にそして常に安定して使用することが可能になるであろう。事実、メチルシクロプロペンと分子カプセル化剤であるシクロデキストリンとの複合体は、一年以上の貯蔵寿命を有する製品を可能にする。
本発明の分子カプセル化剤のもう一つの特徴は、それらが、このガス状の活性な薬剤をその複合体中に一度捕捉すれば、その複合体(従って、このガス状の活性な薬剤)は、特に高い蒸気圧を示さず、従って、酸化や他の化学的分解反応から保護されることである。シクロプロペンあるいはその誘導体のようなガス状の活性な化合物は、かご型分子の中に保持され、その固体の蒸気圧は、弱い原子間力(ファン・デル・ワールス結合および水素結合)により非常に低い。これらガス状の活性な化合物とこれらの分子カプセル化剤との結合は、利用の準備ができるまで、この活性な化合物を保持する。
本発明はまた、エチレン応答を阻害する能力のあるカプセル化された活性な化合物の有効且つ適切な用量を準備し、次いでそれが脱着されてガス状になり植物に投与されることにより植物の寿命を伸ばす。本発明はさらに、そのガス状の活性な化合物を解放するために適切な溶媒にその複合体を溶かすことにより、その複合体からの希望の活性な化合物の放出を実現し、それにより改善されたガス状の植物処理法として役立つ。
本発明の主要な利点は、専門知識のない使用者、花屋さんおよび卸売業者に、有効で、消費者に優しい製品を提供することである。さらに、この分子カプセル化剤複合体は、シクロプロペンおよびメチルシクロプロペンのような活性なガス状の化合物での処理のための制御された放出剤として作用する。その結果、本発明では、他の投与方法より、問題の化合物に人間が曝されることが少ない。さらに、この活性なガス状化合物は、適切な溶媒の存在下で、その複合体からゆっくり放出されるので、使用者は、そのガス状の活性な化合物の投与をよりよく制御できる。
本発明のもう一つの利点は、シクロプロペンおよびメチルシクロプロペンのようなガス状の活性な化合物を分子カプセル化剤に選択的の包含させる量である。本発明で開示されている方法を使用すれば、他の固体で普通に見られる標準的な予想量より遥かに多い有意な量のメチルシクロプロペンおよび他の活性な化合物を、シクロデキストリンのような分子カプセル化剤中に、実際にカプセル化することができる。
圧縮された濃縮ガスの利用に比べての、本発明のさらなるの利点は、ガスタンク、制御装置および、加圧ガスタンクのためのOSHA[職業安全保険法(Occupational Safety and Health Act)]の承認の必要がないことである。その結果、製造業者さらに消費者にとって、実質的なコストの節減になる。さらに、反応性の大きい有機分子を入れたタンクを使用することに関連する爆発および燃焼の可能性が取除かれる。さらに本発明は、それらを含む圧縮ガスまたは液体で起きるガスの自己重合および分解の可能性を排除する。
シクロプロペンを応用する場合に使用することが提案されている、ダスト、タルク、シリカおよび穀粉(flour) のような他の不活性固体担体に比べての、本発明のもう一つの利点は、安定性の大きい活性ガス状化合物を含む生成物を提供することである。例えば、この分子カプセル化剤シクロデキストリンは、この活性なシクロプロペンあるいはメチルシクロプロペン分子を、これらのような光に敏感な化合物で問題になる紫外線分解などの外的条件から保護する。
本発明のさらなる利点は、この分子カプセル化剤複合体は、活性なガス状化合物をより有効に利用できることである。例えば、従来提案されているシクロプロペン固体担体または圧縮ガスの使用に比べて、少ない量のシクロプロペンを用いて有効な処理が得られる。この結果、廃棄物が減り、そして商業的製品の包装がより小さくなる。
もう一つの態様では、本発明は、有害な反応生成物およびシクロプロペンとその誘導体のエチレン結合効率を妨害する副生物、のような不純物の発生率を下げる方法を用いる、シクロプロペンおよびメチルシクロプロペンを含むその誘導体の合成に関する。これらの反応で生成する不純物に含まれるのは、緊密にしかし可逆的にエチレン受容体部位に結合していて、そしてシクロプロペンとその誘導体、特にメチルシクロプロペンが不可逆的に結合することを妨げる化合物である。植物の処理中に、その受容体部位への不可逆的結合が起きなければ、その植物はエチレンの影響に対して保護されないであろうから、これらのシクロプロペンおよびその誘導体化合物の合成は重要である。
従来技術でのメチルシクロプロペンの合成では、そのメチルシクロプロペンが、植物のエチレン応答の阻害に利用された場合に問題が生じた。メチルシクロプロペンおよび他の類似の化合物がエチレンに対して活性であることは、米国特許第5,518,988号明細書に記載されているが、合成の全ての方法が、本発明で請求されている合成法のようには有効でないか、または推奨できないことが見いだされた。
先ず第1に、合成中に、意図している活性化合物のように、同じエチレン受容体部位に可逆的に結合する生成物(または不純物)が生成するのを避けることが必要である。これらの不純物は、植物に有害な作用を及ぼさないで、その受容体部位を不活性化するという矛盾のない様式で不可逆的に結合しないから、このような反応生成物混合物を、さらに加工することなく利用することの有効性は小さくなる。この反応混合物の最適の実用性能を得るために、その合成時に避けなければならない特定の化合物は、メチレンシクロプロペン、メチルシクロプロパンおよびブタン類である。
本発明者達は、メチルシクロプロペンの製造に用いられる全てのルイス塩基の中で、ナトリウムアミドとリチウム・ジイソプロピルアミドが、最も望ましいことを見いだした。各種の金属水素化物および金属水酸化物を使用して合成すると、植物に利用するメチルシクロプロペンの実用性能を低下させる他の反応生成物が高水準で生成することを見いだした。例えば、ブチン類、3-ヒドロキシ‐2-メチルプロペン類および他の類似の出発原料を使用すると、一般に、植物の処理には適しない、不純な反応生成物が得られる。
本発明の追加的特徴および利点が、用意された詳細な記述と実施例中で説明され、そして明らかになるであろう。
本発明の概要
不純物を最少にする方法の態様では、本発明は、次の構造:
Figure 2005145984
を有する化合物を製造するために、金属アミド塩とハロゲン化カルベンを、不活性環境中で、場合により非反応性の溶媒の存在下で、反応させる工程を含んでなる、植物のエチレン受容体部位に可逆的に結合する能力のある不純物を可及的に少なくする方法に関する:式中、nは1から4までの数で、Rは、水素、C1からC4までの飽和および不飽和アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、C1からC4までのアルコキシ、アミノおよびカルボキシからなる群から選ばれる。この不純物を可及的に少なくする具体的方法は、総称的に、不純物最少化シクロプロペン法と呼ばれる。この不純物を最少にする具体的方法での利用が推奨される金属アミド塩は、ナトリウムアミド、リチウムアミド、カリウムアミド、リチウム・ジイソプロピルアミドおよびナトリウム・ジイソプロピルアミドである。この不純物を最少にする具体的方法での利用が推奨されるハロゲン化カルベン類は、3-クロロ‐3-メチル‐2-メチルプロペン、3-ブロモ‐3-メチル‐2-メチルプロペン、3-クロロ‐2-メチルプロペンおよび3-ブロモ‐2-メチルプロペンである。
不純物を可及的に少なくする態様のより特定の方法の態様では、本発明は、メチルシクロプロペンを製造するために、金属アミド塩とハロゲン化メチルプロペンを、不活性環境中で、場合により非反応性の溶媒の存在下で、反応させる工程を含んでなる、植物のエチレン受容体部位に可逆的に結合する能力のある不純物を可及的に少なくする方法に関する。この不純物を可及的に少なくする態様のより特異的な方法は、総称的に、不純物最少化メチルシクロプロペン法と呼ばれる。このより特定的な不純物を可及的に少なくする方法態様での利用が推奨される金属アミド塩は、ナトリウムアミド、リチウムアミド、カリウムアミド、リチウム・ジイソプロピルアミドおよびナトリウム・ジイソプロピルアミドである。この不純物を最少にする方法態様での利用が推奨されるハロゲン化メチルプロペン類は、3-クロロ‐2-メチルプロペンおよび3-ブロモ‐2-メチルプロペンである。
総括的にシクロプロペン分子カプセル化剤複合体と呼ばれる、分子カプセル化剤複合体の態様の一つでは、この複合体は、分子カプセル化剤と、次の構造を有する化合物:
Figure 2005145984
とから調製される:式中、nは1から4までの数で、Rは、水素、C1からC4までの飽和および不飽和アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、C1からC4までのアルコキシ、アミノおよびカルボキシからなる群から選ばれる。この分子カプセル化剤複合体の態様での利用が推奨される分子カプセル化剤に含まれるのは、シクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトである。シクロデキストリン、特に脂肪族のシクロデキストリンが特に推奨される。このシクロプロペン分子カプセル化剤複合体の態様での利用が推奨される植物でのエチレン応答を阻害する能力のある化合物は、シクロプロペンおよびジメチルシクロプロペンである。
総括的にメチルシクロプロペン分子カプセル化剤複合体と呼ばれる、より特異的な分子カプセル化剤複合体の態様では、この複合体は、分子カプセル化剤と、メチルシクロプロペンとから調製される。このメチルシクロプロペン分子カプセル化剤複合体の態様での利用が推奨される分子カプセル化剤に含まれるのは、シクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトである。シクロデキストリン、特に脂肪族のシクロデキストリンが特に推奨される。
総括的にシクロペンタジエン分子カプセル化剤複合体と呼ばれる、もう一つの分子カプセル化剤複合体の態様では、この複合体は、分子カプセル化剤と、次の構造を有する化合物:
Figure 2005145984
とから調製される:式中、nは1から4までの数で、Rは、水素、C1からC4までの飽和および不飽和アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、C1からC4までのアルコキシ、アミノおよびカルボキシからなる群から選ばれる。このシクロペンタジエン分子カプセル化剤複合体の態様での利用が推奨される分子カプセル化剤に含まれるのは、シクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトである。シクロデキストリン、特に脂肪族のシクロデキストリンが特に推奨される。
総括的にジアゾシクロペンタジエン分子カプセル化剤複合体と呼ばれる、さらにもう一つの分子カプセル化剤複合体の態様では、この複合体は、分子カプセル化剤と、次の構造を有する化合物:
Figure 2005145984
とから調製される:式中、nは1から4までの数で、Rは、水素、C1からC4までの飽和および不飽和アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、C1からC4までのアルコキシ、アミノおよびカルボキシからなる群から選ばれる。このジアゾシクロペンタジエン分子カプセル化剤複合体の態様での利用が推奨される分子カプセル化剤に含まれるのは、シクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトである。シクロデキストリン、特に脂肪族のシクロデキストリンが特に推奨される。
総括的にシクロプロペン送達法と呼ばれる、植物でのエチレン応答を阻害するために、植物に化合物を送達する態様の一つでは、この方法は、分子カプセル化剤と次の構造を有する化合物:
Figure 2005145984
式中、nは1から4までの数で、Rは、水素、C1からC4までの飽和および不飽和アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、C1からC4までのアルコキシ、アミノおよびカルボキシからなる群から選ばれる;とその分子カプセル化剤を溶かす能力のある溶媒を接触させ、それにより、その分子カプセル化剤から、その化合物を遊離させて、それが植物と接触できるようにする工程を含んでなる。このシクロプロペン送達法の態様での利用が推奨される分子カプセル化剤に含まれるのは、シクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトである。シクロデキストリン、特に脂肪族のシクロデキストリンが特に推奨される。このシクロプロペン送達法の態様での利用が推奨される植物でのエチレン応答を阻害する能力のある化合物は、シクロプロペンおよびジメチルシクロプロペンである。このシクロプロペン送達法の態様での利用が推奨される溶媒は水であり、そしてこの水は、追加的に酸性またはアルカリ性の試薬を含んでなる。このシクロプロペン送達法の態様のより特定の特徴は、溶媒を複合体と接触させながら、ガスをその溶媒を通して吹込むことを含んでなる。さらにこのシクロプロペン送達法の態様のより特異な特徴は、その溶媒が複合体と接触する前もしくは、接触中のいずれかに、その溶媒に熱を加えることを含んでなる。
特定的にメチルシクロプロペン送達法と呼ばれる、より特異的な送達法の態様では、この方法は、分子カプセル化剤とメチルシクロプロペンとの間で生成した複合体を、その分子カプセル化剤を溶かす能力のある溶媒と接触させ、それにより、その分子カプセル化剤から、メチルシクロプロペンを遊離させて、それが植物と接触できるようにする工程を含んでなる。このメチルシクロプロペン送達法の態様での利用が推奨される分子カプセル化剤に含まれるのは、シクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトである。シクロデキストリン、特に脂肪族のシクロデキストリンが特に推奨される。このメチルシクロプロペン送達法の態様での利用が推奨される溶媒は水であり、そしてこの水は、追加的に酸性またはアルカリ性の試薬を含んでなる。例えば、メチルシクロプロペンガスの放出を促進するために用いられる緩衝溶液は、適当量の水が加えられた後に0.75%の水酸化カリと0.75%の水酸化ナトリウムを添加されている。このメチルシクロプロペン送達法の態様のより特異な特徴は、溶媒を複合体と接触させながら、ガスをその溶媒を通して、吹込むことを含んでなる。さらにこのメチルシクロプロペン送達法の態様のより特異の特徴は、その溶媒が複合体と接触する前もしくは、接触中のいずれかに、その溶媒に熱を加えることを含んでなる。
総括的にシクロペンタジエン送達法と呼ばれる、送達態様のもう一つの方法では、この方法は、分子カプセル化剤と次の構造を有する化合物:
Figure 2005145984
式中、nは1から4までの数で、Rは、水素、C1からC4までの飽和および不飽和アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、C1からC4までのアルコキシ、アミノおよびカルボキシからなる群から選ばれる;とその分子カプセル化剤を溶かす能力のある溶媒と接触させ、それにより、その分子カプセル化剤から、その化合物を遊離させて、それが植物と接触できるようにする工程を含んでなる。このシクロペンタジエン送達法の態様での利用が推奨される分子カプセル化剤に含まれるのは、シクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトである。シクロデキストリン、特に脂肪族のシクロデキストリンが特に推奨される。このシクロペンタジエン送達法の態様での利用が推奨される溶媒は水であり、そしてこの水は、追加的に酸性またはアルカリ性の試薬を含んでなる。このシクロペンタジエン送達法の態様のより特異な特徴は、溶媒を複合体と接触させながら、ガスをその溶媒を通して吹込むことを含んでなる。さらにこのシクロペンタジエン送達法の態様のより特異な特徴は、その溶媒が複合体と接触する前もしくは、接触中のいずれかに、その溶媒に熱を加えることを含んでなる。
総括的にジアゾシクロペンタジエン送達法と呼ばれる、送達態様のもう一つの方法では、この方法は、分子カプセル化剤と次の構造を有する化合物:
Figure 2005145984
式中、nは1から4までの数で、Rは、水素、C1からC4までの飽和および不飽和アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、C1からC4までのアルコキシ、アミノおよびカルボキシからなる群から選ばれる;とその分子カプセル化剤を溶かす能力のある溶媒と接触させ、それにより、その分子カプセル化剤から、その化合物を遊離させて、それが植物と接触できるようにする工程を含んでなる。このジアゾシクロペンタジエン送達法での利用が推奨される分子カプセル化剤に含まれるのは、シクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトである。シクロデキストリン、特に脂肪族のシクロデキストリンが特に推奨される。このジアゾシクロペンタジエン送達法の態様での利用が推奨される溶媒は水であり、そしてこの水は、追加的に酸性またはアルカリ性の試薬を含んでなる。このジアゾシクロペンタジエン送達法の態様のより特異な特徴は、溶媒を複合体と接触させながら、ガスをその溶媒を通して吹込むことを含んでなる。さらにこのジアゾシクロペンタジエン送達法の態様のもう一つり特異な特徴は、その溶媒が複合体と接触する前もしくは、接触中のいずれかに、その溶媒に熱を加えることを含んでなる。
本発明の詳細な記述
植物のエチレン応答を阻害する化合物
植物でのエチレン応答を阻害する化合物が以下の引用文献に開示されており、その文献は全て引用参照されている。米国特許第5,100,462号明細書には、ジアゾシクロペンタジエンおよびその誘導体が、植物でのエチレン応答を阻害する有効なブロッキング剤であることが開示されている。シスラー(Sisler)達は、Plant Growth Reg.9,157-164,1990 に、シクロペンタジエンが、植物でのエチレン応答を阻害する有効なブロッキング剤であることを明らかにしている。米国特許第5,518,988号明細書には、シクロプロペンおよび、メチルシクロプロペンを含むその誘導体が、植物でのエチレン応答を阻害する有効なブロッキング剤であることを開示している。本明細書におけるこれら引用文献の開示内容は改めて繰返さないが、それらは全体が、引用参照されている。
シクロプロペン、シクロペンタジエンおよびジアゾシクロペンタジエンは、1から4個までのRを含んでいてもよい。このようなR基の数は、2個であるのがより好ましく、そして1個であるのが最も好ましい。前述のように、適したR基に含まれるのは、水素、C1からC4までの飽和および不飽和アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、C1からC4までのアルコキシ、アミノおよびカルボキシ、である。
“アルキル”という用語は、本明細書では、直鎖または分岐の、飽和あるいは不飽和アルキル基を意味するものとして規定される。実例として含まれるのは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびブチルであるが、これらに限定はされない。本発明のアルキル基は、単一の炭素あるいは、直鎖であるのが最も望ましい。
シクロプロペンおよびメチルシクロプロペンの合成
本発明の方法に従って、シクロプロペンおよびその誘導体は、リチウムアミド塩、ナトリウムアミド塩、カリウムアミド塩、リチウム・ジイソプロピルアミド塩、ナトリウム・ジイソプロピルアミド塩もしくは他の金属アミド塩、のような金属アミド塩を、不活性環境中で、3-クロロ‐3-メチル‐2-メチルプロペン、3-ブロモ‐3-メチル‐2-メチルプロペン、3-クロロ‐2-メチルプロペン、3-ブロモ‐2-メチルプロペンあるいは他の幾つかのハロゲン化カルベンのようなハロゲン化カルベン類と反応させることにより合成される。上に名前を挙げた特定の化合物が推奨される。メチルシクロプロペンは、同じ条件下で、上に挙げたのと同じ金属アミド塩を用い、それらとハロゲン化メチルプロペンと反応させることにより合成される。推奨されるハロゲン化メチルプロペンは、3-クロロ‐2-メチルプロペンと3-ブロモ‐2-メチルプロペンである。これらのハロゲン化メチルプロペン類は、意図した用途用の高純度の製品を与え、且つ入手が容易である。
メチルシクロプロペンを含む、シクロプロペンおよびその誘導体を合成するのに適した方法は、下の実施例に包含されている。揮発性の異なる各種の溶媒および不揮発性で非反応性の溶媒が使用できるが、推奨される適した溶媒に含まれるのは、グリセリン、鉱物油、ポリエチレングリコール、ジグリムおよびテトラグリムである。非反応性の溶媒を使用するのが最良である。不活性の環境は、反応容器を窒素あるいは任意の他の不活性ガスを用いてパージすることを含む任意の既知の方法で創られる。
金属アミド塩と、ハロゲン化カルベンまたはハロゲン化メチルプロペンの濃度比は、モル比で、約1:1〜約4:1である。その反応温度は、約20℃から約60℃までの範囲でよく、そしてその反応圧力は、約1から約100psiまでの範囲でよい。
この反応から生じる発熱溶液をそのまま、それ以上熱がでなくなるまで反応させる。この反応が完了後、この反応溶液に極性溶媒を添加する。多様な極性溶媒が利用できるが、このような極性溶媒として適した例は、水、アセトンおよびアルコールである。極性溶媒を添加後、この反応溶液のヘッドスペースを排気し、冷却し、そしてシクロデキストリンのような分子カプセル化剤と緩衝溶液を含んでいる第2の容器に入れ、目的の分子カプセル化剤複合体を調製する。
そのガスが、ナトリウムアミドを用いて、元の容器中に放出されるが、金属アミド塩としてリチウム塩が用いられる場合には、そのガスを放出するために非極性溶媒が用いられる。
本発明の目的を達成するために必要ではないが、最終生成物では分別蒸留を利用することもできる。
一つの推奨される態様では、この反応容器のヘッドスペースは、冷却器と冷却トラップを通して冷却される。分子カプセル化剤と共に用いられる水は大体pH4〜6に調整され、そしてこの反応生成物と分子カプセル化剤を、室温〜40℃の範囲の温度で、1〜24時間撹拌する。複合体が生成した後。余分の水をろ別し、そして得られたスラリーを乾燥して粉末にする。下の実施例で、メチルシクロプロペンとα‐シクロデキストリンから分子カプセル化剤を調製する方法を説明する。
分子カプセル化剤複合体
前に説明したように、分子カプセル化剤と、植物でのエチレン応答を阻害する能力のあるガス状化合物とからの分子カプセル化剤複合体の調製は、二つの理由で重要である。第1に、メチルシクロプロペンのように歪んでいるカルベンは、極めて不安定で、酸素と反応し、自己重合し、そして他の有機化合物と反応する。本発明の複合体は、これらの不安定性の問題を克服する。第2に、貯蔵寿命が長く、取扱いが簡単で、そして比較的反応性の小さい製品を使用できるのが望ましい。本発明の複合体は、これらの目的によく適っている。
メチルシクロプロペンは、反応性で、そして1パーセント以上の濃度では爆発性である。さらに、それは、気体として取扱うのは困難であり金属容器中に圧縮するか、または酸素を通さない容器を使用する必要がある。大半の用途では、その雰囲気中に1ppm 以下そして望ましくは、1ppb(1/1,000,000,000)以下のメチルシクロプロペンが必要とされるのであるから、普通の部屋を処理するのに必要なメチルシクロプロペンの量は、約1gあるいはそれ以下である。二三の穀物で、推奨される処理用投与量は、室温で、約4〜6時間の間、500〜700ppbである。
分子カプセル化剤は、酵素類似の鍵孔と鍵構造を有する化合物で、それによりカプセル化部位中に基質が選択的に適合する。
現在見いだされている最も推奨される分子カプセル化剤は、α‐シクロデキストリンである。クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトのような他の分子カプセル化剤も使用できることが見いだされた。これらの分子カプセル化剤の大半はアルドリッチ社(Aldrich Chemical Company)から入手できる。
メチルシクロプロペンは、水中で、シクロデキストリンで複合体化できる。例えば、α‐シクロデキストリンの水溶液中にメチルシクロプロペンを吹込んだ後、水を除去すると、メチルシクロプロペンは、そのシクロデキストリンのかご型構造の中にしっかりとロックされていることが見いだされた。加えて、乾燥後のシクロデキストリン・ケーキは、粉砕して粉末にすることができ、また均一な濃度にブレンドすることができる。驚くべきことに、この特別の複合体(メチルシクロプロペンとα‐シクロデキストリン)は、加速貯蔵寿命測定試験で判定して、一年以上にわたって安定であることが発見された。さらに、粉末化された複合体は秤量が容易で、植物の処理に適した用量に包装することができる。
本発明の送達法は、利用者に優しい利用法を提供する。本方法はまた、以前に提案された固体担体システムに比べて、活性化合物のより少ない初期投与量を可能にしそして、繰返し投与の必要性を減らす。
本発明では、多様な分子カプセル化剤を、それが、植物でのエチレン応答を阻害する能力のある化合物のための分子トラップを形成する適切なかご型構造を有している限り、利用することができる。かくして、この技術分野の習熟者には認識されるであろうように、他の分子カプセル化剤の利用も本発明の精神と範囲の中に包含される。
“シャルディンガーデキストリン”(“Schardinger Dextrins”)として知られているシクロデキストリンは、α‐1,4-結合でお互いに連結されたグルコース単位から成る環状オリゴ糖である。その六員環構造はα‐シクロデキストリン、七員環はβ‐シクロデキストリン、そして八員環はγ‐シクロデキストリン、と名付けられる。一般に、カプセル化される化合物は、このオリゴ糖環の内部に、ぴたりとはまり込む。
良く知られているように、シクロデキストリンは、トウモロコシ、馬鈴薯、ワキシーメイズおよびその類似物のような、任意に選ばれる多様な植物の澱粉から製造される。この澱粉は、穀類または塊茎起源の原料からの修飾もしくは無修飾の澱粉でもよく、そしてそれらのアミロースまたはアミロペクチン・フラクションでもよい。この選ばれた澱粉は、固体含有量約35重量%以下の選ばれた濃度で、水系スラリー中で、通常、ゼラチン化、または細菌性α‐アミラーゼ酵素のような液化酵素での処理、などによって液状化され、次いでシクロデキストリン・グルコシル転移酵素処理にかけてシクロデキストリンに調製される。
この澱粉をグルコシル転移酵素で処理することにより製造した、個々のα‐、β‐およびγ‐シクロデキストリンの量は、選ばれた澱粉、選ばれたグルコシル転移酵素および加工条件に依存して変動する。製造されるべき個々の各シクロデキストリンの量で希望の結果が得られるように、グルコシル転移酵素による転化率を選ぶためのパラメータは、常用のパラメータであり、文献中によく説明されている。このようにして得られたシクロデキストリンの分離と精製法も、常用の方法であり、この技術分野の習熟者にはよく知られている。
一つの態様では、本発明の複合体で用いられるシクロデキストリンは、α‐シクロデキストリンである。しかし、この技術分野の習熟者なら分かるであろうように、任意のシクロデキストリンあるいは複数のシクロデキストリンの混合物、シクロデキストリン重合体さらに修飾シクロデキストリンも本発明の方法に従って使用できる。シクロデキストリンは American Maize Products Company,Hammond,Indiana, および他の専門業者から入手できる。
分子カプセル化剤複合体を調製するために、本活性化合物と分子カプセル化剤分子を、その複合体を調製するために十分な時間の間、溶液中で一緒に混合する。次いで、この複合体をその溶液から取出して乾燥する。そして、この乾燥された複合体は、使用に備えられる。
前に指摘したように、得られる本発明の複合体は、製造業者さらに最終消費者に多くの利点を提供する。シクロデキストリンは、大量のシクロプロペンを捕捉する能力があるので、本発明は、前に提案されている固体担体に比べて、処理に必要なシクロプロペンの最初の投与量を下げ得る。同様に、前に提案されている固体担体に比べて、シクロプロペンの繰返し処理の必要性が減るに違いない。これらの利点の可能性が、下の実施例に明瞭に示されており、本発明の複合体が大量のシクロプロペンを捕捉する予測以上の能力を有することが示された。
本発明のさらにもう一つの利点は、圧縮ガスに比べて、得られるメチルシクロプロペン/α‐シクロデキストリン‐複合体の安定性が増加することである。熱安定性試験を基にして、濃縮されたメチルシクロプロペンガスを約50℃の熱に曝した時には、75%〜100%の濃度の低下が起きることが測定された。室温で放置すると、この濃縮されたガスでは、その濃度の30%から42%が失われた。他方、本発明のメチルシクロプロペン/α‐シクロデキストリン‐複合体を約50℃の熱に曝した時には、メチルシクロプロペンの濃度の僅か38%の低下が観測された。室温で放置すると、このメチルシクロプロペン/α‐シクロデキストリン‐複合体からのメチルシクロプロペンの濃度の低下は無かった。
本発明はまた、商業的利用に便利な製品を提供する。例えば、本発明の選ばれた量の複合体が、小売り用および卸売り用に密閉包装される。一つの態様では、望ましい包装は、ポリビニルアルコールで作られる。本発明者達は、ポリビニルアルコールは、放出の効率を大きくし、偶然の露出を減らし、そして適切な投与量を保証する。使用者が、この複合体を使用する準備をする場合、使用者は、その粉末を水溶液(例えば、水)に溶かして、そしてその得られた溶液を植物に曝してもよい。
理解できるように、本明細書でここに説明された推奨される実施態様の様々な変更と修飾は、この技術分野の習熟者には自明のことであろう。このような変更と修飾は、本発明の精神と範囲から逸脱することなしに、そして意図した利点を減らすことなしに、行うことができる。それ故、本請求の範囲は、そのような変更と修飾を包含することを意図するものである。
植物のエチレン応答を阻害できる化合物の制御した放出
植物のエチレン応答を阻害できるメチルシクロプロペンやその他の化合物をシクロデキストリンのような分子カプセル化剤複合体から制御した放出をすることは過剰の水の添加により促進される。この水に酸性物質またはアルカリ性物質を添加することも活性化合物の放出をさらに速くさせる。水加熱することも活性化合物の放出をより速くさせる。メチルシクロプロペンは標準的な作動温度である4〜25℃で高い蒸気圧を示すので、大気中に迅速に発散する。密閉容器または密閉室中で水中の複合体からメチルシクロプロペンを放出させることにより、メチルシクロプロペンは室内のすべての植物のエチレン受容体部位に拡散する。室内中の平衡をより適切にするために空気を移動させるファンまたはその他の手段を使用すると、しばしばさらに有用である。植物に依存して、一般に、密閉容器または密閉室中の雰囲気に約2〜6時間、メチルシクロプロペンまたはその他の一定の活性化合物の1ppm(part per million)未満、好ましくは500ppb(parts per billion)未満の用量はさらなるエチレン損傷から植物または植物産生物を保護するのに十分である。
本発明に適用できる植物
「植物」という用語は本発明で総称的に使用され、多栽培作物、鉢植え植物、切り花、収穫した果物や野菜ならびに観賞植物に加え木茎植物(woody-stemmed plants)も含む。本発明の方法により処理できる植物のうちの幾つかを以下に列挙する。
エチレン応答を阻害する本発明の化合物により処理される植物は、植物に有害な量以下の量で処理される必要がある。この有害な量は植物によるばかりでなく栽培変種植物によっても変動する。
正しく使用されるとき、本発明の化合物は多くのエチレン作用を防止する。その作用の多くは米国特許第5,518,988号および第3,879,188号各明細書に開示されており、双方の開示のすべてを参照として本明細書に含める。本発明は多くの植物エチレン応答と戦うために使用できる。エチレン応答は、エチレンの外的要因または内的要因の源のいずれかにより開始され得る。エチレン応答には、例えば、(i)花、果物および野菜の成熟および/または老化、(ii)葉、花および果実の脱落、(iii)鉢植え植物、切り花、灌木および休眠播種(dormant seedlings)のような観賞植物の寿命の延長、(iv)エンドウ植物のような一定の植物の成長阻害、ならびに(v)コメ植物のような一定の植物の植物成長刺激等がある。
老化を阻害するために本発明の方法により処理できる野菜には、レタス(例えば、Lactuea sativa)、ホウレンソウ (Spinaca oleracea)およびキャベツ(Brassica oleracea)のような緑色葉菜;ポテト (Solanum tuberosum)、ニンジン(Daucus)のような種々の根菜;タマネギ(Allium sp.)のような球根;バジル (Ocimum basilicum)、オレガノ (Origanum vulgare)およびイノンド(Anethum graveolens)のようなハーブ;ならびにダイズ(Glycine max)、ライマメ (Phaseolus limensis)、エンドウ (Lathyrus sp.)、トウモロコシ (Zea mays)、ブロッコリー (Brassica oleracea italica)、カリフラワー (Brassica oleracea botrytis)およびアスパラガス(Asparagus officinalis)等がある。
熟すのを阻害するために本発明の方法により処理できる果物には、トマト (Lycopersicon esculentum)、リンゴ(Malus domes tica)、バナナ(Musa sapientum)、セイヨウナシ(Pyrus communis)、パパイヤ(Carica papya)、マンゴ(Mangifera indica)、モモ(Prunus persica)、アプリコット(Prunus armeniaca)、ネクタリン (Prunus persica nectarina)、オレンジ(Citrus sp.)、レモン(Citrus limonia)、ライム(Citrus aurantifolia)、グレープフルーツ(Citrus paradisi)、タンジェリン(Citrus nobilis deliciosa)、キウイ(Actinidia. chinenus)、カンタループ(C. cantalupensis)やマスクメロン(C. melo)のようなメロン、パイナップル(Aranae comosus)、カキ(Diospyros sp.)およびラズベリー(例えば、Fragaria またはRubus ursinus)、ブルーベリー(Vaccinium sp.)、サヤインゲン(Phaseolus vulgaris)、キュウリ(C. sativus)やアボガド(Persea americana)のようなCucumis属のもの等がある。
老化の阻害および/または花の寿命や外観(萎れの遅れのような)を長持ちさせるために本発明の方法により処理できる観賞植物には、鉢植え観賞植物および切断した花等がある。本発明の方法で処理できる鉢植え観賞植物および切断した花には、アザレア(Rhododendron spp.)、アジサイ(Macrophylla hydrangea)、ハイビスカス(Hibiscus rosasanensis)、キンギョソウ(Antirrhinum sp.)、ポインセチア(Euphorbia pulcherima)、サボテン(例えば、Cactaceae schlumbergera truncata)、ベゴニア(Begonia sp.)、バラ(Rosa sp.)、チューリップ(Tulipa sp.)、ラッパズイセン(Narcissus sp.)、ペチュニア(Petunia hybrida)、カーネーション (Dianthus caryophyllus)、ユリ(例えば、Lilium sp.)、グラジオラス(Gladiolus sp.)、アリストロメリア(Alstroemaria brasiliensis)、アネモネ(例えば、Anemone bland)、オダマキ(Aquilegia sp.)、アラリア(例えば、Aralia chinesis)、アスター(例えば、Aster carolinianus)、ブーゲンビレア(Bougainvillea sp.)、ツバキ(Camellia sp.)、ホタルブクロ(Campanula sp.)、カンムリキンポ(Celosia sp.)、ファルセシプレス(Chamaecyparis sp.)、キク(Chrysanthemum sp.)、クレマチス(Clematis sp.)、シクラメン(Cyclamen sp.)、フリージァ(e.g., Freesia refracta)およびOrchidaceae族のラン等がある。
葉、花および果実の脱落を阻害するために本発明の方法により処理できる植物には、綿(Gossypium spp.)、リンゴ、セイヨウナシ、サクランボ(Prunus avium)、ペカン(Carva illinoensis)、ブドウ(Vitis vinifera)、オリーブ(例えば、Olea europaea)、コーヒー(Cofffea arabica)、莢マメ(Phaseolus vulgaris)、およびベンジャミン(Ficus benjamina)、ならびにリンゴを含む種々の果物の木、観賞植物、灌木のような休眠、および木の播種等がある。
さらに、葉の脱落を阻害するために本発明にしたがって処理できる灌木には、ヨウシュイボタノキ(Ligustrum sp.)、ホチニア(Photina sp.)、モチノキ(Ilex sp.)、Polypodiaceae族のシダ類、フカノキ(Scheffiera sp.)、アグラオネマ(Aglaonema sp.)、コトネアスター(Cotoneaster sp.)、バーベリー(Berberris sp.)、ヤマモモ(Myrica sp.)、スイガツラ(Abelia sp.)、アカシア(Acacia sp.)およびBromeliaceae族のブロメリアデス(bromeliades)等がある。
下記に記載する多くの実施例は合成分子カプセル化剤複合化および植物に対するメチルシクロプロペンの送達もしくは施用に関するが、同じ合成法がシクロプロペンおよびその他のシクロプロペン誘導体にも有効であることが見出されており、また同じ分子カプセル化剤複合化および送達もしくは施用方法がシクロプロペン、シクロペンタジエン、ジアゾシクロペンタジエンおよびそれらの誘導体にも有効であることが見出されている。メチルシクロプロペンは植物のエチレン受容体部位に結合するシクロプロペンの最も活性な誘導体のうちの一つなので、メチルシクロプロペンを実施例に使用した。
実施例1:メチルシクロプロペンの合成
室温で、窒素ガス(純度99.95%)をナトリウムアミド粉末(90%-NaNH2)またはリチウムジイソプロピルアミド粉末(97%- [(CH3)2CH]2NLi)のいずれかを含有する窒素容器(35 1/2" X 28" X 32")にポンプ注入する。別の粉末添加容器も同じ窒素ガスでパージする。上記ルイス塩基と空気との反応性および合成反応を行う前に存在し得る汚染物質を除去するために窒素を用いるパージは必要である。不活性窒素を含有する粉末添加容器中に、ナトリウムアミド(または等モル濃度のリチウムジイソプロピルアミド)を365〜1100 gの範囲の量で加えるが、量の多い方が好適である。適切な量のルイス塩基を秤量するために、酸素および塩基の同時発火の恐れを排除するために窒素パージした窒素箱中ですべての秤量を行う。適正な安全性のためこのような塩基を取り扱うとき特別の注意を払うことが重要である。
粉末状のこのルイス塩基を完全に加えたら、パージのために使用された粉末添加容器の口を空気を排除するためにシールする。この粉末添加容器を主要装置に結合する。予め窒素でパージし、部分的に真空にした反応容器を粉末添加容器に開け窒素の流れのために反応容器中に粉末が入るようにする。ルイス塩基の移動の間窒素は粉末添加容器に入る。
反応容器中に粉末が移動した後、玉弁を閉じる。粉末を添加した後、軽油(分子篩で乾燥)または別の均等溶媒を接続玉弁を開け、窒素流の助けで反応容器中に軽油が注入できるようにすることにより加える。反応中に加える軽油の量は1〜47リットルの間で変化できるが、より多量の47リットルが好ましい。次いで、反応容器をパージして閉じる。反応容器温度は0℃〜75℃のいずれかの温度に調節し、反応を開始するのに約20℃が好ましい。循環ポンプを使用してジャケットを加熱または冷却することにより温度を上昇させたり低下させたりすることができる。容器の保持容量を超過した場合、この手順を繰り返す。
成分を添加している間、反応容器の内容物をプロペラーミキサーで攪拌するが、内容物が飛び散るのを避けなければならない。1〜60分間混合後(好ましくは、約20分)、3-クロロ-2-メチルプロペンを反応容器に0.15〜1.0リットルの範囲の量で加える。3-クロロ-2-メチルプロペンを加えている間、窒素ガスを用いるパージを継続する。液体反応物である3-クロロ-2-メチルプロペンを20分間にわたってゆっくりと加える。この添加の間、反応容器の温度を監視し、40℃未満に保持する。3-クロロ-2-メチルプロペンを完全に添加したら、容器を、上述のプロペラーミキサーを使用して1〜30分間(好ましくは、15分間)にわたって攪拌する。この実施例では約2気圧の反応容器圧を使用する。
すべての3-クロロ-2-メチルプロペンが反応した後、目的の最終生成物であるメチルシクロプロペンがナトリウム塩として得られる。ルイス塩基の残りを反応させメチルシクロプロペン生成物の遊離を促進させるために、窒素パージを停止し、1時間にわたって陽圧下水を添加することにより0.00〜1.47リットルの範囲で水を加える。すべての水を加えたら、冷却器と容器を接続する玉弁を開く。次いで、水中に溶解したシクロデキストリンの混合物中にガス状メチルシクロプロペン生成物を泡立てることにより存在する圧力を解放する(この実施例の後方で説明するようにして行う)。
反応性成分が混合したら、反応容器中のヘッドスペースガスを5ガロン混合容器に移動させる。当該混合容器は袋状フィルター(5〜25ミクロンメッシュプラスチック製)と予め連絡され0.9〜2.8kgのアルファーデキスリン、0.575リットルの緩衝溶液を含有する。アルファーシクロデキストリンを電子はかりで秤量し、混合容器の口から注ぐことにより混合容器に入れる。0.2 M酢酸ナトリウム溶液と0.2 M酢酸溶液とを合わせ3〜5のpH範囲となるように緩衝溶液を調製する。15psiに混合溶液を真空にさせて吸引し、冷却器/反応容器玉弁を閉じ、そして冷却器(15コイル, 3/8')に混合容器に連結する玉弁を開けることにより反応容器中のヘッドスペースガスを移動させ、冷却器(冷却用循環ポンプにより0〜10℃の温度に冷却されている)中のガスが混合容器に通過できるようにする。冷却器中のガスを冷却させる理由は混合容器に入る3-クロロ-2-メチルプロペンを有意に減少させることである。3-クロロ-2-メチルプロペンのより高い沸点(70℃)と比較してメチルシクロプロペンのより低い沸点(約12℃)は、3-クロロ-2-メチルプロペンが混合容器にはいるのを防ぐ。冷却器は3-クロロ-2-メチルプロペンが反応フラスコに戻るように配置もされている。
冷却器からガスが通過したら、冷却器/混合容器玉弁を閉じ、冷却器/反応容器玉弁を開け、ヘッドスペースガスが反応容器から冷却器に流入するようにする。次いで、冷却器/反応容器玉弁を閉じ、冷却器/混合容器玉弁を再度開け、ガスは混合容器に流れる。最初のヘッドスペースが混合容器に移動したら、反応容器中で真空がもたらされ始め、それは備え付けられている圧力ゲージを読むことにより検出できる。これが起こると、反応容器は装置の残余部分に対する接続を閉じることにより反応容器は窒素ガス(純度99.95%)で満たされ、この窒素ガスが、わずかな減圧が起こると窒素入口弁より流入できる。反応容器が窒素ガスで満たされると(備え付けの圧力ゲージを読むことにより確認できる)、反応容器からのヘッドスペースガスはもう一度混合容器に移動する。圧力ゲージにより表示されて混合容器がガスにより満たされるまでこのプロセスを繰り返す。この段階で混合容器中にメチルシクロプロペンの最小濃度が80,000 ppmであることが好適である。この濃度は、上述したと同じ方法により計算できる。混合容器が満たされた後、すべての接続を閉じ、装置から混合容器を取り外し、振とう器上に置き、1〜5時間70℃未満の温度で混合物が完全に攪拌されるように振とうさせる。この単位操作の間、アルファーシクロデキストリン中にメチルシクロプロペンを取り込ませる。内容物を攪拌した後、混合容器を0〜72時間、好ましくは24時間、0〜30℃(好ましくは約4℃)の温度で平衡にさせる。次いで、緩衝溶液を含有する場合、混合容器中の内容物を混合容器の底部出口に真空ポンプを接続させることにより真空濾過により濾過し、混合物から緩衝溶液を除き、濾過用袋内に粉末が残る。
すべての緩衝溶液を除いたら、取り込んだメチルシクロプロペンを含有する湿った粉末をプラスチック製トレー上に移し、24〜48時間風乾させる。当該粉末が乾燥したら、この濾過した物質を粉砕器中で粉砕して細かな粉末(約100 mmメッシュ)を得る。混合容器中のこの物質が緩衝溶液を含まない場合、濾過や粉砕は不用である。粉末を粉砕した後、これを粉末微粉砕機中に入れ、約100 rpmで5〜10分間混合する。この粉末が混合されると、それを分析し、デキストローズまたはデキストリンと混合して所望の濃度のメチルシクロプロペン取り込み体にする。取り込んだメチルシクロプロペンの量が所望の濃度よりも低い場合、それを塊にして他の試料と微粉砕する。両方の場合とも、新たに形成した粉末を混合した後、それらを再度分析して規格に合致するようにする。ヘッドスペースを移動した後に反応容器に残存するメチルシクロプロペンの量に依存して、製造した各反応容器当たり2〜7混合用容器を満たすことができる。しかし、反応容器に残存するメチルシクロプロペンガスの量に依存して、より多くのメチルシクロプロペンガスを生成させるために反応容器当たり0〜3時間の待ち時間が必要である。混合用容器が満たされ、より多くの容器を満たすのにメチルシクロプロペンガスが十分でなく、装置から反応容器を取り外すが、しかしフード内に保持する。
洗浄:反応容器に水をゆっくりと加え、洗浄プロセスを開始する。過剰のナトリウムアミドの水との反応性のために水をゆっくりと加える。ナトリウムアミドを水と混合するとき、アンモニアとナトリウム塩を形成する。反応容器が完全に洗浄されると、再使用する前に風乾により完全に乾燥させる。三個の添加容器を週に一度洗浄する。反応物が観察されなくなるまでこれらの容器を徹底的に水で濯ぐ。すべてのパイプ/管および冷却器も週に一度水で徹底的に洗浄する。各使用後、混合容器および内部フィルターライニングを水で徹底的に洗浄する。政府の規則に従って総ての廃水を廃棄する。窒素ガスを用いる容器のパージおよび冷却器中のガスの冷却に加えて、洗浄もメチルシクロプロペンの汚染物質を防ぐ安全工程である。
実施例2:3-ブロモ-2-メチルプロペンおよびリチウムジイソプロピルアミドを使用するメチルシクロプロペンの製造
窒素雰囲気下、約0.1〜0.5モルのリチウムジイソプロピルアミドを2リットルの容器に入れる。次いで、100mlの不揮発性有機溶媒(例えば、乾燥鉱油)をこの容器に加える。次いで、この溶液に約0.1〜0.5モルの3-ブロモ-2-メチルプロペンを加える。1:1のモル比のリチウムアミドとハロゲン化メチルプロペンとを使用する。次いで、発熱が生じなくなるまで発熱溶液を反応させる。次いで、約0.1〜0.5モルの極性溶媒(例えば、水)をこの容器に加える。
シリンジを用いるか、冷却器および冷トラップを介して窒素により押し流すことにより反応のヘッドスペースを置換する。これらの冷却器および冷トラップは真空装置に接続され、約50〜200gのアルファーシクロデキストリンおよび約4〜6のpHに緩衝化させた50〜200mlの水を含むフラスコ中に接続されている。冷トラップは約0〜10℃の温度に保持され、冷却器は約10〜20℃の範囲の温度である。次いで、この溶液を室温〜45℃の範囲内の温度で約1〜24時間攪拌する。最後に、溶液が反応した後、過剰の水を濾過して除く。次いで、スラリーを乾燥させて粉末状にする。このようにして、本発明の複合体を形成する。
好ましくは、植物に有害でない量の活性化合物に植物を露出する。一実施態様では、処理しようとする雰囲気の50〜500立方フィート当たり約0.1gのカプセル化シクロプロペンまたはその誘導体を水性溶液中に溶解させ、植物に被曝さらして植物の寿命を長くするか植物のエチレン応答を阻害する。
本発明の方法は本発明の複合体を与える工程の最初に関連する。次いで、この複合体を溶解して複合体のガス体を放出する。種々の溶液を利用でき、通常、水、DMSO、エタノールおよびメタノールのような極性溶媒を包含する。ガス状シクロプロペンまたはその誘導体に植物を露出するために、好ましくは、水性溶液を植物の近くに配置する。あるいは、粉末を、適切量の水と40〜50psiの圧縮ガスを含有するエーロゾル缶中に入れることができる。次いで、ガス状シクロプロペンを植物上に噴霧することができる。
実施例3:シクロデキストリンからメチルシクロプロペンの放出
シクロデキストリン分子カプセル化剤からメチルシクロプロペンを放出させ植物を処理するために、為すべき最初の事項は、好ましくは高めた温度において(好ましくは13℃〜24℃)、密閉環境に植物を置くことである。メチルシクロプロペンの量は、カーネーションのような作物に対して好ましくは100〜500ppb(放出後、雰囲気中10億部当たりのメチルシクロプロペン)である。植物のエチレン応答を阻害できる適切量のメチルシクロプロペンまたはその他の化合物を放出させるのに必要な分子カプセル化剤複合体の量は処理しようとする植物および使用する特定の複合体の処方に依存する。活性化合物が放出される前、処理する室を密閉にし空気の流れを調節してこの密閉した室中ですべての植物が処理されるようにする。次いで、メチルシクロプロペン/アルファーシクロデキストリン複合体を水に加える。使用する水の量はシクロデキストリンの量の少なくとも10倍、好ましくは、シクロデキストリンの量の100倍である。植物のエチレン応答を阻害できる活性化合物のより完全な放出を促進させるその他の因子は、水を酸性のpHまたはアルカリ性のpHに緩衝するように水に酸性剤またはアルカリ性剤を添加することである。加えて、シクロデキストリン複合体を含有する水を45℃まで加熱してメチルシクロプロペンのより良好な放出にすることができる。メチルシクロプロペンの放出は加熱またはpHを変化させることによりより速くなるが、これらの処理の代わりに、大量の水の使用がシクロデキストリン複合体からメチルシクロプロペンの完全な放出を得るのに充分である。植物処理時間は、通常、少なくとも1時間であるが、植物が15℃未満の温度に保持されない限り好ましくは少なくとも6時間である(15℃未満に保持される場合はもっと時間をかけて処理することが好ましい(時々、10時間以上))。植物を処理したら、所望の場合密閉した室を開放する。メチルシクロプロペンが利用できるすべてのエチレン受容体部位をブロックするので、この時点でメチルシクロプロペンは植物を保護した状態にある。この処理は、植物が新たな未ブロックエチレン受容体部位を成長させるまで、植物をエチレンの作用から保護し得る。
実施例4:比較実験
下記の比較例は本発明の分子カプセル化剤複合体の有効性を立証する。
微細木片や分子篩のような従来の固体不活性キャリヤーと比較する本比較例は本発明(アルファーシクロデキストリン/シクロプロペン複合体を利用する)の利点を立証する。具体的には、これらの比較例は、従来の固体キャリヤーにより吸収されるメチルシクロプロペンの量を、本発明の分子カプセル化剤(アルファーシクロデキストリン)を利用することにより取り込まれたメチルシクロプロペンの量と比較して示す。
微細木片比較例
本実験は、本発明の複合体と米国特許第5,518,988号明細書に提案されている固体キャリヤーとの間の差を評価する。具体的には、発明者等は微細木片上のメチルシクロプロペンの吸収量(存在する場合)を試験した。使用した微細木片はAmerican Wood Fibers社から入手し、販売名は#10010 Hardwoodだった。
メチルシクロプロペンの吸収量を評価するために、0.01gの微細木片(下記の分子篩比較例で述べるように緩衝水溶液中のメチルシクロプロペンに予め露出した)を25mlバイアル中に秤量し、5mlの脱イオン水を用いて溶解させた。次いで、バイアルから1mlのヘッドスペースをガスクロマトグラフに注入した(20mlのヘッドスペースの総てを試験した)。0.01gの微細木片を用いて試験したのに加えて、0.1gをさらに試験した。同じ条件下でアルファーシクロデキストリンも試験した。実験では、微細木片に付着したメチルシクロプロペンを検出しなかったことを見出した。これにより、微細木片のような乾燥吸収剤の使用はメチルシクロプロペンを吸収するのに有効でないことが示される。
分子篩比較例
本発明の分子カプセル化剤複合体および分子篩の差を比較するために、別の比較実験も行った。分子篩は化学産業界で化学薬品のうち最も一般的なキャリヤーの一つであるのでこれらの比較試験のために分子篩を選択した。
本比較例に13Xと5Aとの2種類の分子篩を利用した。双方ともWisconsin州、MilwaukeeのAldrich Chemical Companyから入手した。先ず、各分子篩を50℃、30分間乾燥させてから使用に供した。次いで、各25gを別の250ml三角フラスコ中に入れ、ドライアイス/アセトン浴中に入れることにより−80℃に冷却した。20mlのメチルシクロプロペン(約60,000 ppm)を前記フラスコに注入し、24時間、室温または4℃に設置した。次いで、1gの分子篩を20mlバイアル中に秤量し、5mlの脱イオン水を加えて、メチルシクロプロペンを放出させた。バイアルから1mlのヘッドスペースをガスクロマトグラフに注入し、分子篩に吸着されたメチルシクロプロペンの濃度を測定した。下記のメチルシクロプロペン放出データを得た。
分子篩/条件 放出量
13X 24時間4℃に冷却 15 ppm
13X 24時間室温 15 ppm
5A 24時間4℃に冷却 検出せず
5A 24時間室温 検出せず。
アルファーシクロデキストリン複合体比較例
本実施例に使用したアルファーシクロデキストリン/メチルシクロプロペン複合体は、pH4の緩衝液0.575リットル中に1.3kgのアルファーシクロデキストリンを含有する5ガロン混合溶液中に80,000 ppmのメチルシクロプロペンを取り込ませることにより製造した。緩衝液は0.2 M酢酸ナトリウム溶液と0.2 M酢酸溶液とを用いることにより製造した。これは下記のシクロデキストリン装填で「湿潤」と称する。別に「乾燥」シクロデキストリン装填も行った。乾燥実験では、メチルシクロプロペンを乾燥アルファーシクロデキストリン(すなわち、水性溶液状体でないシクロデキストリン)に接触させた。双方の実験とも、容器を4℃に冷却し、24時間内容物を混合した。シクロデキストリンにメチルシクロプロペンを取り込ませると、圧力を約2大気圧から真空に落とした。次いで、窒素ガスを加えて大気圧にした。容器内のフィルター袋により濾過して緩衝液を除き、シクロデキストリンケーキをプラスチック製トレーに移し、48時間風乾した。カプセル化されたメチルシクロプロペンを有する乾燥シクロデキストリンを粉砕器を用いて粉砕し、100mmメッシュ寸法にした。複合体を2週間貯蔵してから分析した。
アルファーシクロデキストリンと複合体を形成し取り込まれたメチルシクロプロペンの量を評価するために、0.01gのシクロデキストリン(上述したように予めメチルシクロプロペンに露出)を25mlバイアル中に秤量し、5mlの脱イオン水を用いて溶解させた。次いで、バイアルから1mlのヘッドスペースをガスクロマトグラフに注入して複合体中のメチルシクロプロペンの濃度を測定した。下に結果を示す。メチルシクロプロペンはシクロデキストリンに湿潤または乾燥のいずれかに吸収され、次いで、上述したようにして評価した。
シクロデキストリン装填 放出量
湿潤 500-1000 ppm
乾燥 200-500 ppm
これらの結果は、13X分子篩がわずか15 ppmのメチルシクロプロペンを吸収できるのみであったことを示す。吸着熱はクロマトグラフ結果によるといくらかのメチルシクロプロペンの分解をもたらしたかもしれないが、15 ppm以下が損失できる可能性があると見積もられる。対照的に、本発明の分子カプセル化剤複合体からもたらされる結果はメチルシクロプロペンの実質的に完全な取り込みを示す。メチルシクロプロペンの放出量のこれらの劇的な差は文献から予期できなかった。明らかに、本発明の分子カプセル化剤複合体は、米国特許第5,518,988号に教示された固体の受動吸収に比べて卓越している。

Claims (24)

  1. 分子カプセル化剤および下記構造
    Figure 2005145984
    (式中、nは1〜4の数であり、Rは水素、飽和または不飽和のC1〜C4のアルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、C1〜C4のアルコキシ、アミノおよびカルボキシからなる群から選択される。)を有する化合物から形成された複合体。
  2. 分子カプセル化剤をシクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトからなる群から選択する請求項1に記載の複合体。
  3. 分子カプセル化剤がシクロデキストリンである請求項1に記載の複合体。
  4. シクロデキストリンがアルファ−シクロデキストリンである請求項3に記載の複合体。
  5. 分子カプセル化剤および下記構造
    Figure 2005145984
    (式中、nは1〜4の数であり、Rは水素、飽和または不飽和のC1〜C4のアルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、C1〜C4のアルコキシ、アミノおよびカルボキシからなる群から選択される。)を有する化合物から形成された複合体。
  6. 分子カプセル化剤をシクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトからなる群から選択する請求項5に記載の複合体。
  7. 分子カプセル化剤がシクロデキストリンである請求項5に記載の複合体。
  8. シクロデキストリンがアルファ−シクロデキストリンである請求項7に記載の複合体。
  9. 植物のエチレン応答を阻害するために化合物を植物に送達する方法であって、当該方法は分子カプセル化剤および下記構造
    Figure 2005145984
    (式中、nは1〜4の数であり、Rは水素、飽和または不飽和のC1〜C4のアルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、C1〜C4のアルコキシ、アミノおよびカルボキシからなる群から選択される。)を有する化合物から形成された複合体と当該分子カプセル化剤を溶解させることができる溶媒とを接触させ、それにより、分子カプセル化剤から化合物を遊離させ、その結果、当該化合物が植物に接触することができる、植物のエチレン応答を阻害するために化合物を植物に送達する方法。
  10. 分子カプセル化剤をシクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトからなる群から選択する請求項9に記載の方法。
  11. 分子カプセル化剤がシクロデキストリンである請求項9に記載の方法。
  12. シクロデキストリンがアルファ−シクロデキストリンである請求項11に記載の方法。
  13. 溶媒が水を含む請求項9に記載の方法。
  14. 水が酸性剤またはアルカリ性剤をさらに含む請求項13に記載の方法。
  15. 溶媒が複合体と接触状態にある間溶媒中にガスを泡立てることをさらに含む請求項9に記載の方法。
  16. 溶媒が複合体と接触する前または接触中に溶媒に熱をかける工程をさらに含む請求項9に記載の方法。
  17. 植物のエチレン応答を阻害するために植物に化合物を送達する方法であって、当該方法は分子カプセル化剤および下記構造
    Figure 2005145984
    (式中、nは1〜4の数であり、Rは水素、飽和または不飽和のC1〜C4のアルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、C1〜C4のアルコキシ、アミノおよびカルボキシからなる群から選択される。)を有する化合物から形成された複合体と当該分子カプセル化剤を溶解させることができる溶媒とを接触させ、それにより、分子カプセル化剤から化合物を遊離させ、その結果、当該化合物が植物に接触することができる、植物のエチレン応答を阻害するために化合物を植物に送達する方法。
  18. 分子カプセル化剤をシクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリオキシアルキレン、プロホリン、ポリシロキサン、ホスファゼンおよびゼオライトからなる群から選択する請求項17に記載の方法。
  19. 分子カプセル化剤がシクロデキストリンである請求項17に記載の方法。
  20. シクロデキストリンがアルファ−シクロデキストリンである請求項19に記載の方法。
  21. 溶媒が水を含む請求項17に記載の方法。
  22. 水が酸性剤またはアルカリ性剤をさらに含む請求項21に記載の方法。
  23. 溶媒が複合体と接触状態にある間溶媒中にガスを泡立てることをさらに含む請求項17に記載の方法。
  24. 溶媒が複合体と接触する前または接触中に溶媒に熱をかける工程をさらに含む請求項17に記載の方法。
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