JP2004534044A - 方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は改善されたヒドロホルミル化方法に関する。特に、アルデヒドを与えるオレフィンのヒドロホルミル化方法に関する。最も特定して言えば、本発明は、従来は不可能であったプロセス条件を用い得るC2〜C20またはそれ以上のオレフィンのヒドロホルミル化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒドロホルミル化はよく知られた反応であり、ヒドロホルミル化触媒の存在下、適当な温度および圧力条件でオレフィン、通常、末端オレフィン、を水素および一酸化炭素と反応させ、出発オレフィンよりも炭素原子が1つ多いアルデヒドまたはアルデヒド混合物を与える。したがって、プロピレンを用いたヒドロホルミル化反応では、n−ブチルアルデヒドおよびiso−ブチルアルデヒドの混合物が生じるが、商業的には、通常、直鎖n異性体がより望ましい物質である。一般に、水素および一酸化炭素が合成ガスとしてヒドロホルミル化リアクタに供給される。
【0003】
ヒドロホルミル化法の例は、米国特許第4482749号および米国特許第4496768号および米国特許第4496769号、言及によって本願に組み込まれる、に見られる。
【0004】
ヒドロホルミル化反応で最初に使用された触媒は、オクタカルボニルコバルトなどのコバルト含有触媒であった。しかし、これらの触媒が存在する場合、触媒を活性な形に維持するためにはリアクタを非常に高い圧力、たとえば数百バール、で操作しなければならなかった。
【0005】
現在では、ロジウム錯体触媒が、内部オレフィンとアルファ−オレフィンの両方(すなわち、−CH=CH2、−CH=CH−、>C=C<、>C=CH−、−CH=C<または>C=CH2を含む化合物)のヒドロホルミル化で慣用されている。これらの触媒の利点の1つは、操作圧力を、たとえば、通常コバルト触媒が使用可能な絶対圧約20kg/cm2(19.6バール)以下まで下げても使用できる点である。ロジウム触媒で注目されるさらなる利点は、これらがアルファ−オレフィンからの高いn−/iso−アルデヒド生成比を生じ得る、多くの場合、10:1以上のn−/iso−アルデヒドモル比を実現できる、という点である。
【0006】
また、ロジウム触媒は不揮発性であるので、生成物の回収が非常に簡単になった。この方法のより詳細な記載は、論文「低圧OXO方法がより良い生成物混合物を生じる(Low−pressure OXO process yields a better product mix)」、Chemical Engineering、Dec.5、1977)に見ることができる。さらに、この方法に関係あるものとして米国特許第3527809号、英国特許明細書第1338237号および英国特許明細書第1582010号、これらは、言及によって本願に組み込まれる、がある。
【0007】
一般に、商業的に実用化されているロジウム触媒は、一酸化炭素とおよび有機リン配位子(たとえば、トリフェニルホスフィン)と錯体中で組み合わせたロジウムを含む。触媒種の性質は完全には明らかではないが、配位子がトリフェニルホスフィンである場合、それはHRh(CO)(PPh3)3であろうと考えられている(たとえば、F.アルバートコットンおよびジェフリーウィルキンソン(F.Albert Cotton and Geoffrey Wilkinson)「Advanced Inorganic Chemistry」第3版(Interscience Publishers)p.792参照)。
【0008】
ヒドロホルミル化反応のための反応溶液は一般に過剰の配位子を含むであろう。
【0009】
米国特許第3527809号、これは言及によって本願に組み込まれる、は、トリフェニルホスファイトなどのリン酸塩を含む他の配位子の使用を提案する。
【0010】
ロジウム触媒の使用にはさまざまな長所があるが、非常に高価であるという問題がある。したがって、非常に高価なこの金属を利用するには経済的に最も効果的な方法が望ましい。
【0011】
リアクタの操作中には触媒が失活されることもあり、したがって、新鮮で活性な触媒を加えることができるようにリアクタから取り除く必要がある。一般に、除去した触媒は処理して金属有価物を回収する。
【0012】
失活触媒は、熱により失活される、つまり、クラスタ化される場合、および/または化学的に失活される、つまり、被毒または阻害される、場合がある。
【0013】
場合によっては、触媒は化学的に活性でも、触媒溶液が高濃度の不揮発性物質を含むためもはや実用に耐えないこともある。
【0014】
アリールホスフィン配位子を含む系におけるクラスタ形成による失活メカニズムは完全には明らかでないが、たとえば、アリールホスフィン分子から1個または複数のフェニル基が失われて、ホスフィドブリッジを有するロジウムクラスタが形成されるのではないかと考えられている。一般に、温度が上昇するとクラスタ形成が増加する。
【0015】
化学的失活としては、硫黄化合物、塩化物、シアニドおよびその他によって被毒が起こる場合がある。
【0016】
化学的失活には、触媒阻害もあり得る。たとえば、プロピレンやブチレンのヒドロホルミル化に見られる阻害剤としてはアセチレンやアクロレインが含まれる。
【0017】
ロジウム触媒は、高コストで高活性であることから一般に低濃度で使用されるため、何らかの触媒毒または阻害剤が存在した場合、その影響は大きい。したがって、通常、供給原料中に存在するこれらの触媒毒および阻害剤の存在を低減する必要がある。
【0018】
ロジウム触媒ヒドロホルミル化法は、アルデヒド生成物が液体/液体分離法によって取り出されるものと生成物が蒸気パス法で取り出されるものの2つの主要なカテゴリーに分類できる。
【0019】
液体/液体分離法によってアルデヒド生成物を取り出す方法では、アルデヒド生成物は液相として得られ、配位子およびロジウム/配位子錯体は別の相に残り、反応ゾーンに戻される。このタイプの方法は、アルデヒド生成物の揮発性およびアルデヒド縮合副生物の相対的に低い揮発性に依存しないという長所を有する。しかし、これらの方法は、ロジウムのうち若干がアルデヒド生成物含有相に残る可能性があるという相間可溶性/飛沫同伴の問題、所望のアルデヒド異性体に対する低い選択性、および水性塩基性反応媒体中では反応物の可溶性が低く、その結果としての反応速度が低いという問題を有する。
【0020】
アルデヒド生成物を蒸気パス法によって触媒から回収する場合、これは、従来、2つの方法のうちの一方で行われている。
【0021】
低級オレフィン供給原料を使用する場合、合成ガスとオレフィンのストリームをリアクタ溶液に通し、凝縮し、液体凝縮液の分離後に、気相をコンプレッサによってリアクタに戻す。ロジウム溶液が気相中に液滴として飛沫同伴されてリアクタから逸出するのを防ぐ適当な手段、こうしたものとしては、ガスがリアクタを通過する空塔速度(superficial velocity)を特定値未満に制限したり、リアクタを出る前にガス/蒸気流を液滴飛沫除去装置に通すことを含む、を使用する。反応物が消費されるのに伴い、系の圧力および反応速度を維持するために、合成ガスおよびオレフィンの補充ストリームを追加する必要がある。系内に蓄積する何らかの不活性なガスを除去するために、また、オレフィン供給に伴って系内に入るかリアクタ中のオレフィンの水素化によって生じるパラフィンのレベルを制御するために、一般に凝縮段階後のガスのパージストリームが必要とされる。この種の方法は、一般にガス再循環法(Gas Recycle Process)として知られている。
【0022】
ガス再循環法の重要な特徴は、安定したリアクタ条件を達成するために、すべての反応生成物がその形成速度で反応系を出なければならないということであり、したがって、揮発性が比較的低い物質(アルデヒド縮合生成物など)は、蒸気相中への生成物除去速度が各物質の生成速度と等しくなるまで、リアクタ溶液内に比較的高濃度に蓄積する。供給原料がエチレンまたはプロピレンである場合は、これは長期間にわたって達成できるが、プロピレンを用いる場合でさえ、アルデヒド縮合四量体および五量体の緩慢な蓄積が起こり、これによりリアクタ溶液の体積が経時的にゆっくりと増加する。
【0023】
ブテン、ペンテン、ヘキセンなど漸次高級なオレフィンをガス循環システムに供給する場合は、より高速なガス循環速度が必要となり、オレフィン分子量増加に伴ってより広く浅いリアクタ溶液ボリュームを用いない限り、ガス空塔速度の限界を超えることとなる。したがって、この構成は上に詳述した問題への取り組みではある程度進んでいるが、ガス/液物質移動およびリアクタの機械的/経済的な設計問題に伴う新たな問題に苦しんでいる。
【0024】
高級オレフィンの使用に伴う問題の別の解決策では、すべての成分がより揮発性になるように反応系の温度を高める。この構成もまた上記問題の解決ではある程度進んでいるが、新たな問題点が指摘される。この場合、重いアルデヒド自己縮合副生物の生成量が増大し、クラスタ化速度の増加による触媒失活の増大が起こるのである。
【0025】
これらを考慮すると、ガス再循環法は、エチレンおよびプロピレンのヒドロホルミル化に限定され、ブテンおよびペンテンのヒドロホルミル化は、それぞれ、例外的および非常に例外的な場合である。
【0026】
これらの考察はいわゆる「液体再循環法」の開発につながった。この方法では、ある量の溶液を単数または複数のヒドロホルミル化反応ゾーンから、前記ゾーンまたは各ゾーンの液体レベルを一定に保つように連続的に引き抜く。次いで、引き抜いた液体に単一または多段階の蒸発操作を施す。ここで、温度、圧力および滞留時間は、生成物および副産物を回収するとともに触媒活性を保護するように選択される。次いで、濃縮触媒溶液をヒドロホルミル化反応ゾーンに戻す。所望の反応速度および条件を維持するように、オレフィンと合成ガスを前記ヒドロホルミル化反応ゾーンまたは各ゾーンに供給する。
【0027】
液体再循環法は、プロピレンのヒドロホルミル化の場合でも、より高い容積生産性およびよりより低い操作コストを達成できる利点があることが示されており、C5およびより高級なアルデヒドの経済的製造には不可欠である。
【0028】
液体再循環法によってより大きな分子量のオレフィンをヒドロホルミル化するにつれ、重副産物を揮発させて除去するために、一層低い圧力および/または高い蒸発温度が必要となる。したがって、この方法について述べた利点にも拘わらず、結局、リアクタ溶液中には重副生物の蓄積が生じ、このため、リアクタ容積が抑制できずに増加する。系のこの損失は「重副生物ドラウニング(heavies drowning)」と呼ばれる。重副生物ドラウニングが生じる場合は、この蓄積を制御するため、触媒溶液(配位子および活性な触媒を含む)をパージしなければならない。
【0029】
たとえば、米国特許第5053551号には、不活性希釈剤の追加が、重副生物の蓄積を遅らせて重副生物ドラウニングの影響を遅延させ、より長く有用な触媒寿命を与え得ると示唆されている。この系は問題の解決に向けてある程度進んでいるが、最終的な重副生物ドラウニングの発生を防止し得るものではない。
【0030】
このように、液体再循環ヒドロホルミル化プラントの操作中、溶液組成および触媒活性の変化により反応条件および生成物回収条件は、絶えず変化した状態にある。実質的に不揮発性のアルデヒド縮合生成物の蓄積は、生成物蒸発器の圧力および/または温度の漸進的な調節を必要とする。リアクタ溶液中の阻害剤および触媒毒の蓄積も、系の転換および選択性を維持する反応条件の漸進的な調節を要求する。高温蒸発およびオレフィン材料中の触媒毒も、触媒活性ロジウムの毒作用による損失および/またはロジウムクラスタの形成を招き得るものであり、触媒循環流の一部を連続的または周期的に除去してこれを新鮮な触媒および配位子に置換することを必要とする。
【0031】
したがって、いずれのヒドロホルミル化方法を選択しても、生成物を最大限に製造するためのプラントの経済的操作を高価な触媒の寿命を保持する必要性とバランスさせる必要がある。したがって、触媒の損害を最小限にする一方で生産力を最大にする触媒管理システムを採用することが望ましい。
【0032】
採用し得る触媒管理システムはプラントに触媒の最初のチャージを装入することを含む。プラントの生産力が減退し始めるに伴い、低減したアルデヒドフローおよび合成ガス消費の低減にプラントの設備および分離ユニットを適応させる必要がある。温度上昇が確実に起こらないよう注意する。そうした温度上昇は、触媒活性の低下を加速し重副生物の形成を増大させる結果となるからである。生成物フローが許容しがたいレベルまで落ちた場合には、プラントオペレータは温度を上昇させる(これには問題が伴う)か追加的な触媒を添加するかを選択し得る。
【0033】
温度上昇には上に詳述した欠点があるが、触媒購入の出費を招かず、したがって好ましい初期アプローチであろう。段階的な温度変化では、設備および分離ユニットの操作においても対応した段階的変更が必要となる。
【0034】
温度上昇後でも生産力が低減し続けるが速度は増加する。それ以上の上昇が許容しがたい触媒失活をもたらすと決定されるまで、さらに温度上昇を行ってもよい。この時点で、リアクタにさらに触媒を加えてもよい。しかし、触媒濃度を増加させると、さらに熱失活速度が増大しその結果として活性損失が増大するであろう。したがって、リアクタに加え得るロジウムの量には実際的な上限がある。結局、プラントのシャットダウンが必要となる。
【0035】
別の触媒管理システムは、リアクタ溶液を連続的にパージすることを含み、次いで、このパージを再処理して触媒を回収し重副生物を除去できる。現実には、経済的理由から、大きなバッチで触媒を再処理する必要があり、その結果、ロジウム金属の著しい損失を招く。この結果、プラント所有者には大きな出費が掛かる。
【0036】
トリフェニルホスフィンを配位子として使用する場合、これは、オレフィンと反応して対応するアルキルジフェニルホスフィンを生じ得る。アルキルジフェニルホスフィンはトリフェニルホスフィンより強い錯化剤であるため、触媒溶液の活性が低下し、線形生成物への選択性が得られる。
【0037】
触媒低下のこうしたメカニズムは、オレフィン分子量が増加するにつれて次第に大きな問題となり、漸次、より高い触媒パージレートが必要となる。
【0038】
従来、ガスまたは液体再循環プラントのオペレータは、リアクタをシャットダウンし、触媒溶液の一部または全部を取り出し、それを濃縮して部分的に他成分から分離することによって活性なおよび/または不活性な触媒を回収しなければならなかった。これに加えまたはこれに代えて、リアクタストリームから、部分的に失活した触媒または重副生物にドラウニングされた触媒を連続的に回収することもできる。なお、リアクタストリームとは、プロセスのいずれかの点で得られロジウム金属触媒を含むすべてのストリームを意味する。液体再循環法の場合には、ストリームは通常、ヒドロホルミル化生成物蒸発後の触媒再循環ストリームになるであろう。
【0039】
したがって、従来の液体再循環法では、操作期間全体にわたってプロセス条件を連続的または間欠的なやり方で調節しなければならず、より大きな分子量のオレフィンを供給原料として使用する場合に、これは特に顕著になる。
【0040】
ロジウムは一般に低濃度でしか存在しないので、この非常に薄い溶液からロジウムを回収することは特に困難で経費のかかるものになろう。
【0041】
ロジウムの有機溶液は、従来、回収のためにサイト外に搬出する前にさまざまな手段によって濃縮される。これは、プラントを長期間シャットダウンしない場合には、プラント操作のため、非常に高価な触媒を、任意の一時点で現実に必要とされる以上に、オペレータが購入しなければならないことを意味する。
【0042】
リン配位子が存在する場合には、触媒の回収に付随して環境上の問題もある。
【0043】
溶液からロジウムを回収するさまざまな手段が提案されており、沈殿後の抽出またはろ過、または、たとえば、アミン溶液、酢酸または有機ホスフィンを使用する有機混合物からの抽出が含まれる。
【0044】
イオン交換法、たとえば、米国特許第3755393号にも提案されており、これには、ヒドロホルミル化混合物を塩基性イオン交換樹脂に通してロジウムを回収することが記載されている。同様の方法は米国特許第4388279号にも記載されており、この方法では、硫酸カルシウムなどの固体吸収剤、アニオン性イオン交換樹脂またはモレキュラーシーブのいずれかを使用して有機溶液からVIII族金属を回収する。
【0045】
米国特許第5208194号には別の構成が記載されており、これには、スルホン酸基を含む酸性イオン交換樹脂に有機溶液を接触させ有機溶液から、VIII族金属を取り出す方法が記載されている。次いで、処理された溶液をイオン交換樹脂から分離し、任意の適当な手段によって金属有価物を樹脂から回収する。示唆される1つの手段は、回収に適した形に金属を残す灰化法で樹脂を焼き尽すものである。
【0046】
これらの先行技術方法は、反応から取り出したストリームから金属を分離するのに適しているが、リアクタのオペレータは回収した金属の濃縮物をサイト外に送って活性な形に変換しなければならないという不利益を被る。さらに、リアクタから取り出したストリームが活性な触媒を含む場合、分離操作によってもそれはリアクタに戻すことができない形にとどまるであろうし、あるいは、分離操作によってそれは失活されリアクタで使用するにもはや適しないようになり、再生にはサイト外での取出しが必要となる。
【0047】
米国特許第5773665号には、ヒドロホルミル化プロセスから取り出されたストリームに含まれている活性な触媒を不活性な触媒から分離できるようにし、処理後の活性触媒をヒドロホルミル化リアクタに戻す方法が示唆されている。この方法では、ヒドロホルミル化反応からの再循環ストリームの一部をイオン交換樹脂カラムに通して不純物および活性なロジウムを取り出し、このようにして精製した再循環ストリーム(これは不活性触媒を含み得る)をヒドロホルミル化リアクタに戻す。
【0048】
不純物はアリールホスフィンオキサイド、アルキルホスフィンオキサイド、ホスフィンオキサイド混合物、高分子量有機化合物を含み得るが、これらは、たとえば、有機溶媒で洗うことにより樹脂から取り除かれる。この洗浄ステップからの溶出液は廃棄ストリームとして除去される。活性触媒は、この洗浄方法の間、樹脂に結合したままである。
【0049】
次いで、樹脂を、イソプロピルアルコール/HClなどの触媒除去溶媒で処理し、最終的にはヒドロホルミル化リアクタに再循環される「活性な」ロジウム触媒を含むストリームを生じる。触媒は熱的または化学的手段によって失活されておらず、それゆえ「活性な」ものと呼ばれるが、それは、実際にリアクタ内で触媒の役割を果たす形ではない。したがって、触媒は、再循環できるようになる前に、最初に強酸性試薬を使用して樹脂から取り除き、次に、それを実際に活性な触媒にするために酸スカベンジャおよび配位子の存在下、水素と一酸化炭素による処理によってヒドリドカルボニルに変換しなければならない。
【0050】
場合によって行い得る構成では、吸収されずにイオン交換樹脂を通り、精製再循環ストリームに含まれている不活性なロジウム触媒、すなわち、クラスタ化された触媒は、ワイプトフィルム蒸発後の酸化およびこれに続く還元など従来技術によって再活性化してからリアクタに戻すことができる。したがって、この不活性な触媒はイオン交換樹脂によって処理されない。
【0051】
この方法はロジウムの一部を再循環することにより、サイト上で活性な触媒を分離する手段を示唆しているという点で、従来のヒドロホルミル化法をある程度改善しているが、さまざまな不利益および問題点、特に、「活性な」触媒をイオン交換樹脂から取り除いた後それをリアクタに戻すことができるようにする前に、処理する必要があるという点に伴う問題点がある。実際、触媒がリアクタで使用するにもはや適さないという点を意味するのはイオン交換処理である。
【0052】
米国特許第5773665号は、好ましい実施形態として、熱により失活した触媒をリアクタに戻す前に再生することを提案するが、完全な再循環を実現するには多数の分離および処理ステップが必要であるため、この特許に記載されているプラント全体を構築し作動させるのには高いコストがかかる。この問題は特に、ステップのうちのいくつかが腐食性酸性媒体の存在下に行われる場合に大きな問題となる。さらに、酸性媒体の存在に伴う欠点は、酸を中和するのに必要な塩基の消費に伴うコストである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0053】
したがって、液体再循環法を使用して、プラントオペレータが選択した一定の条件下、より長い期間、好ましくは、無期限、触媒金属および配位子を最大に利用しつつヒドロホルミル化によりオレフィンからのアルデヒドを連続方式で製造する方法を用意することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0054】
したがって、本発明によれば、オレフィンのヒドロホルミル化によってアルデヒドを製造する連続的なヒドロホルミル化方法であって:
(a)一酸化炭素および配位子と組み合わせたロジウムを含むロジウムヒドロホルミル化触媒を溶解した、ある充填量の液体反応媒体を含むヒドロホルミル化ゾーンを用意すること;
(b)前記ヒドロホルミル化ゾーンにオレフィンを供給すること;
(c)オレフィンのヒドロホルミル化を促進するように、ヒドロホルミル化ゾーン中の温度および圧力の条件を維持すること;
(d)液体ヒドロホルミル化媒体からアルデヒドを含むヒドロホルミル化生成物を回収すること;
(e)ヒドロホルミル化ゾーンからロジウム触媒を含むストリームを回収すること;
(f)ロジウムの少なくとも一部を吸着性物質に結合し得るプロセス条件下に、固体の酸性吸収剤をこのストリームの少なくとも一部と接触させること;
(g)吸収剤に結合したロジウムを、この金属が脱離し得るプロセス条件下で、水素と溶媒を含む流動性ストリッピング媒体で処理すること;
(h)水素化ロジウム触媒を回収すること;および
(i)ヒドロホルミル化ゾーンへ水素化ロジウム触媒を再循環すること
を含む方法が提供される。
【0055】
最も好ましい構成では、ステップ(e)からのストリームを分割し、第1の部分はヒドロホルミル化ゾーンに再循環し、第2の部分にはステップ(f)〜(i)までの処理を施す。分割したストリームの任意の適当な量を(f)〜(i)の処理に処してもよい。しかし、本発明の本質的な利点は、1%程度の量、さらには0.01%程度のより少量をステップ(f)〜(i)に通した場合でも実現可能である。
【0056】
ステップ(i)からの再循環水素化ロジウム触媒はさらなるヒドロホルミル化反応で利用されることが理解されるであろう。
【0057】
ステップ(e)の中のヒドロホルミル化ゾーンから取り戻したストリームは、ヒドロホルミル化方法での任意のポイントから得られ、ロジウム金属触媒を含む任意のストリームでよい。液体再循環法の場合、ストリームは、通常、ヒドロホルミル化生成物の蒸発後の触媒ストリームになるであろう。
【0058】
本発明の構成によれば、実質的な利点が得られる。第1に、プラントオペレータは、本発明による回収および再循環によって、これまでに必要とされていたものよりも少ない触媒でプラントを運転することができる。これは、回収と再生のためにサイト外に搬送して触媒を交換するために触媒をストック中に保持する必要がないからである。
【0059】
触媒回収ステップ(f)〜(i)は、重副生物から触媒を分離する点において特に効果的であり、したがって、このシステムでは、リアクタ中の、または他の場所で重副生物形成があっても、リアクタの操作に有害な影響を及ぼすことなくて、容易に対処し得る。これは本発明の方法が、高分子量、したがって低揮発性で従来の手段では触媒からの分離が難しい分子を含む、リアクタストリームから水素化ロジウム触媒を取り出すのに特に適しているからである。
【0060】
これらの重副生物、これらは一般に高沸騰副生物である、の例は、有機縮合生成物を含んでおり、環状三量体およびより大きな環状部分や線形および分岐した重合部分、これらはリアクタへの供給原料中にも存在し得る、を含む。
【0061】
さらに、システム中に触媒再循環があることから、リアクタシステム内に存在する不揮発性阻害剤レベルの制御が可能となり、一定の反応および気化器温度で長期的な操作を容易に行い得る。
【0062】
本発明の方法によって、触媒が容易に回収でき、および/または、重副生物が容易に除去できるので、プラントオペレータは、これまでは触媒失活および/または重副生物形成のために実行可能でなかった条件でプラントを操作することを選択することができる。したがって、たとえば、アルデヒドの製造速度の増加を可能にする、リアクタおよび気化器の両方における高温も使用可能である。
【0063】
したがって、本発明は、触媒の失活および重副生物の形成が進行してもロジウム触媒の連続的な再循環により全体的な生産性が一定に維持できるヒドロホルミル化方法を提供する。これは、従来必要とされた生産性の段階的変化を不要にするとともに、操作を容易にし反応の効率を高める。この方法はさらに、触媒を被毒させおよび/または阻害するか、重副生物形成能力が高い部分が存在するためにヒドロホルミル化には利用できなかった供給原料の処理を可能にする。
【0064】
これらの利点はロジウム回収ステップ(f)〜(i)を連続的にまたは周期的に操作することのいずれかにより得られることが理解されるであろう。
【0065】
本発明のヒドロホルミル化反応の中で使用するオレフィンは、少なくとも1つのオレフィン性炭素炭素二重結合を含む。好ましくは、オレフィンは2から約20個までの炭素を含むが、より高級なオレフィンを使用してもよいことが理解されるであろう。「オレフィン」という用語には、アルファオレフィン、つまり基CH=CH2または>C=CH2だけでなく、基−CH=CH−、−CR1=CH−または−CR1=CR1−を含む内部オレフィン(ここで、Rは有機部分である)、ならびにアルファオレフィン基と末端オレフィン基の両者を含む化合物が含まれる。
【0066】
実例となるオレフィンは、オレフィン性不飽和炭化水素、たとえばアルケン、アリールアルケン、シクロアルケンならびに置換オレフィン、たとえば、不飽和のアルコールのエーテル、および不飽和のアルコールおよび/または酸のエステルを含む。
【0067】
適当なオレフィンの例は、アルファオレフィン類(たとえば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、イソブチレン、ペンテン−1、2−メチルブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、2,4,4−トリメチルペンテン−1、2−エチルヘキセン−1、ノネン−1、2−プロピルヘキセン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、オクタデセン−1、エイコセン−1、3−メチルブテン−1、3−メチルペンテン−1、3−エチル−4−メチルペンテン−1、3−エチルヘキセン−1,4,4−ジメチルノネン−1、6−プロピルデセン−1、1,5−ヘキサジエン、ビニルシクロヘキサン、アリルシクロヘキサン、スチレン、アルファ−メチルスチレン、アリルベンゼン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、o−ビニルp−キシレン、p−ビニルクメン、m−ヘキシルスチレン、1−アリル−4−ビニルベンゼン、ベータ−ビニルナフタレンなど)、アルファ−アルケノール類(たとえば、アリルアルコール、ヘキサ−1−エン−4−オール、オクタ−1−エン−4−オールなど)、アルファ−アルケニルエーテル類(たとえば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリルエチルエーテル、アリルt−ブチルエーテル、アリルフェニルエーテルなど)、アルファ−アルケニルアルカノエート類(たとえば、酢酸ビニル、酢酸アリルなど)、アルキルアルファ−アルケニルアルケノエート類(たとえば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルオクタ−7−エノエート、メチルメートルクリレートなど)、アルファ−オレフィン性不飽和アルデヒドおよびアセタール類(たとえば、アクロレイン、アクロレインジメチルおよびジエチルアセタールなど)、アルファ−オレフィン性不飽和ニトリル類(たとえば、アクリロニトリルなど)、およびアルファ−オレフィン性不飽和ケトン(たとえば、ビニルエチルケトンなど)を含む。オレフィンという用語はまた、好ましくは4から約20個までの炭素原子含む内部オレフィンを含む。このような化合物は一般式:
R1R2C=CR3R4
(式中、R1およびR2は、各々、水素原子または有機基を表わすか、または一緒になって2価の基を表わし、式中に示した炭素原子とともに炭素環または複素環を形成し、R3およびR4は、各々、有機基を表わすか、または一緒になって2価の基を表わし、式中に示した炭素原子とともに炭素環または複素環を形成する)を有する。
【0068】
内部オレフィンの例としては、シス−およびトランス−ブテン−2、2−メチルブテン−2、2,3−ジメチルブテン−2、1,2−ジフェニルエチレン、ヘキセン−2、ヘキセン−3、シス−およびトランス−ヘプタン−2、デセン−2、テトラデセン−2、4−アミルデセン−2、4−メチルトリデセン−2、オクタデセン−2、6,6−ジプロピルデセン−3、プロパ−1−エニルベンゼン、3−ベンジルヘプテン−3、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1−メチルシクロヘキセン、ジエチルマレイエート、ジエチルフマレート、クロトンアルデヒド、クロトンアルデヒドジメチルアセタール、エチルシンナメート、シス−およびトランス−プロパ−1−エニルt−ブチルエーテルなどが挙げられる。
【0069】
ヒドロホルミル化反応は2種以上のオレフィン混合物について行ってもよい。
【0070】
ヒドロホルミル化反応のために選択されるオレフィンまたは各オレフィンは、ヒドロホルミル化ゾーンに装入され、そこで水素と一酸化炭素と接触する。不活性ガス(たとえば、窒素、アルゴン、二酸化炭素、およびメタン、エタンおよびプロパンなどのガス状炭化水素)などの1種または複数の不活性な原料がさらに存在してもよい。そのような不活性ガスはオレフィン供給原料、合成ガスまたはその両方に存在してもよい。他の不活性な物質としては、ヒドロホルミル化反応の水素化副生物、たとえば、オレフィンが、ブテン−1またはブテン−2の場合のn−ブタンおよび他のオレフィン出発原料に対応するアルカンでもよい。
【0071】
この方法は、オレフィンの一部のみ、たとえば、約15%から約80%までがヒドロホルミル化ゾーンを通って変換されるものでもよい。この方法は「1度の通り抜け」を基本とし未反応オレフィンは、生成物回収後に、他の用途に利用できるが、未反応オレフィンをヒドロホルミル化ゾーンに再循環するのが望ましいかもしれない。
【0072】
C4以上のオレフィンを使用する場合、ヒドロホルミル化ゾーン通過の際にオレフィンは若干の異性化が起こり得るが(たとえば、ブテン−1の場合、ブテン−2への若干の異性化が生じ得る)、そのような場合、たとえオレフィン供給原料には他の異性体のオレフィンが実質的に含まれていなくても、再循環オレフィンストリームは、少量(典型的には約10%以下)の異性化したオレフィンを含むことがある。さらに、それは供給原料が水素化された副生物を含むかもしれない。再循環ストリーム(単数または複数)中の異性化したオレフィンおよび不活性物質の濃度は、適当な制御された割合でパージストリームを除去する従来の方法で制御できる。
【0073】
オレフィン材料は内部オレフィン成分およびアルファ−オレフィン成分の両方を含む混合供給原料でもよい。たとえば、シス−およびトランス−ブテン−2に加えて、さらにブテン−1、イソブチレン、n−ブタン、イソブタンおよび少量のC1-5アルカン含む混合C4炭化水素供給原料を使用できる。
【0074】
オレフィンはヒドロホルミル化ゾーンに装入される前に任意の適当な前処理を施してもよい。しかし、容易に重副生物を除去しかつ触媒を再生成する本発明の方法の能力は、ヒドロホルミル化ゾーンから不純物などを取り除く前処理が必要ではないし低減できることを意味する。
【0075】
したがって、たとえば、従来技術の構成で、供給原料1立方メートル当たりロジウムの約0.5グラム当量のレベルでロジウム触媒毒または阻害剤が存在すると、200日の操作期間で完全に失活が起こることになるが、本発明では、供給原料中にこのレベルで触媒毒および/または阻害剤が存在しても、容易に対応できる。
【0076】
本発明の方法で使用する水素化ロジウム触媒は、好ましくはロジウムカルボニル錯体であり、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスファイトまたは他のリン配位子、たとえば、米国特許第4482749号(これは、言及によって本願に組み込まれる)に記載されているものと組み合わせた錯体中のロジウムを含む。トリフェニルホスフィンが特に好ましい。
【0077】
ロジウムは任意の便宜な方法で反応ゾーンに導入すればよい。たとえば、ロジウム酢酸塩つまり、[Rh(OCOCH3)2.H2O]2などの有機酸のロジウム塩を、液相中の配位子と結合し、次いで、オレフィンの導入に先立って一酸化炭素および水素の混合物を用いて処理できる。
【0078】
別の構成では、触媒は、配位子とともに加熱することにより、1個または複数の一酸化炭素分子を配位子で置換して、オクタカルボニルジロジウムなどのロジウムの一酸化炭素錯体から調製できる。選択した配位子および微細化したロジウム金属とともに、またはロジウムの酸化物(たとえば、Rh2O3またはRh2O3.H2O)および配位子とともに、あるいは硝酸ロジウム(つまり、Rh(NO3)3.2H2O)などのロジウムの無機酸塩および配位子とともに開始すること、およびヒドロホルミル化反応の間、その場で活性な種を調製することも可能である。
【0079】
別の代替実施形態では、(ペンタン−2,4−ジオナト)ジカルボニルロジウムなどのロジウム錯体を触媒前駆体として反応ゾーンに導入し、次いで、ヒドロホルミル化条件下、および過剰の配位子の存在下において、作用種に変換することが可能である。他の適当な触媒前駆体は、Rh4(CO)12およびRh6(CO)16を含む。
【0080】
ロジウム錯体触媒は、好ましくは、触媒種に加え、オレフィンおよび所定レベルのリン配位子を含む液体の反応媒体に溶解させる。
【0081】
プラントの操作が進むと、反応媒体は、さらにオレフィンに由来する生成物アルデヒド、アルデヒド縮合生成物、異性化したオレフィンおよびオレフィンに由来する水素化生成物のうちのいくつかまたはすべてを含むかもしれない。上に詳述した不活性物質も存在するかもしれない。アルデヒド縮合生成物の性質、およびヒドロホルミル化反応中にそれが形成される可能なメカニズムは、英国特許明細書第1338237号(それは言及によって本願に組み込まれる)に、より詳細に説明されている。
【0082】
さらに、反応媒体は、ベンゼン、トルエン、アセトン、メチルイソブチルケトン、t−ブタノール、n−ブタノール、テトラリン、デカリン、安息香酸塩エチルなどの溶媒を含んでもよい。
【0083】
しかし、通常、「自然なプロセス溶媒」、つまりオレフィンまたはオレフィンの混合物、その水素化生成物、アルデヒド生成物、アルデヒド縮合生成物中で操作することが好ましいであろう。さらに、触媒回収からの溶媒が存在してもよい。しかし、連続的にまたは半連続的に操作する場合は、アセトン、ベンゼン、トルエンまたは同種の溶媒などの溶媒を開始時に用い、次いで、反応の進行につれてこれが徐々に、微分蒸発(differential evaporation)によって「自然なプロセス溶媒」に置き換えられていくようにするのが好ましい。
【0084】
液体の反応媒体中のロジウム濃度は、約10ppmまたはこれ未満から約1000ppmまでまたはこれ以上で変わり得る(いずれの場合もロジウム金属として、重量/体積ベースで計算される)。典型的には、液体反応媒体中のロジウム濃度は、ロジウム金属として計算して、約40ppmから約200ppmの範囲内である。経済的理由のために、液体反応媒体中、金属として計算してロジウムが約500ppmを超えることは通常望ましくないであろう。
【0085】
液体反応媒体の中で、配位子:Rhモル比率は1:1またはこれ以上であるが、可溶性条件によって制限されるであろう。
【0086】
補充配位子を加えてもよく、追加は連続的でも断続的でもよい。本質的に純粋な化合物として、または適当な溶媒(たとえば、前に言及した溶媒の1つ)中の溶液として加えてもよい。連続的な追加が選ばれる場合は、適当な投与ポンプの助けによって溶液の形で加えることができる。
【0087】
本発明の方法で利用したヒドロホルミル化条件は、高温、たとえば、約40℃から約160℃以上の範囲での使用を含む。従来法では、可能な限り低い温度、つまり、約70℃から約95℃での操作が好まれるであろう。これにより重副生物生成のリスクを最小限に抑えつつ、満足な反応速度を達成できるためである。
【0088】
高温の使用は、触媒失活および/または重副生物生成のためにこれまでは不利であったが、本発明の方法は、触媒の再循環および再活性化を容易に可能にするものであり、このため、失活および/または重副生物生成が不利とはならず、、高温が一般に反応速度の改善を可能とするであろう。したがって、約95℃から150℃以上の範囲内の温度が使用できる。
【0089】
したがって、たとえば、従来技術の構成では、高温の使用および/または供給原料中のもしくは反応系で形成される不揮発性物質の存在のいずれかにより、オレフィンのヒドロホルミル化は、200日内で再循環ストリームの重副生物濃度が60重量%以上の不経済なシステムとなる。これに対し、本発明では、このレベルの重副生物でも対応できる。
【0090】
ヒドロホルミル化ゾーンでは通常、高圧も使用される。典型的には、ヒドロホルミル化反応は全圧が、約4バール以上から約75バール以上で行われる。通常、全圧約35バール以下での操作が好ましいであろう。
【0091】
本発明のプロセスを連続的に操作する場合、水素と一酸化炭素の量をおよそ1:1、たとえば、約1.05:1のモルで供給補充することが望ましい。水素と一酸化炭素のこのようなの混合物の形成は、ヒドロホルミル化用合成ガスの製造のために当技術分野で知られていた方法、たとえば、天然ガス、ナフサ、重油または石炭などの適当な炭化水素供給原料の部分的な酸化によるもの、のうちのいずれによっても達成できる。
【0092】
本発明のプロセスの操作において、ヒドロホルミル化ゾーンでの水素および一酸化炭素の圧力の合計は約1.5バールまたはこれ未満から約75バールまたはこれ以上に及ぶことができる。水素の分圧は、一酸化炭素の分圧を超えてもよいし、その反対でもよい。たとえば、水素と一酸化炭素の分圧の比は、約10:1から約1:10の範囲で変動し得る。一般に、水素の分圧が少なくとも約0.05バール約30バールまで、一酸化炭素の分圧が少なくとも約0.05バール約30バールまでで操作することが通常望ましいであろう。
【0093】
生成物の回収は任意の適宜な方法で達成できる。場合によっては、たとえば、ブテン−1またはブテン−2をオレフィン性不飽和化合物として使用するときは、英国特許明細書第1582010号、言及によって本願に組み込まれる、に記載されたものと同様のガス再循環法を利用することが可能である。
【0094】
しかし、より普通には、ヒドロホルミル化ゾーンから液体の反応媒体の一部を連続的または断続的のいずれかで引き抜き、アルデヒド生成物およびガス状の他の揮発性物質を回収するために、適宜、別々の蒸留ゾーンにおいて、常圧、減圧または加圧下に1段階または複数段階でこれを蒸留し;
ロジウムを含む液体残留物をヒドロホルミル化ゾーンに直接またはプロセスステップ(f)から(i)までを介して再循環させる。
【0095】
揮発性材料の濃縮および、たとえば、蒸留によるその分離は、慣用の任意の手段によって行うことができる。アルデヒド生成物はさらに精製してもよく、一方、未反応オレフィンを含むストリームは、反応媒体に溶解した任意の水素および一酸化炭素とともにヒドロホルミル化ゾーンへ再循環できる。再循環ストリーム(単数または複数)からは、再循環ストリーム中の不活性物質(たとえば、N2)および水素化生成物の生成を制御するためにブリードストリーム(bleed stream)を取ることができる。
【0096】
溶媒としてアルデヒド縮合生成物を使用する場合、ヒドロホルミル化ゾーンにおける液体反応混合物中でのアルデヒドとそのようなの生成物の比率は、広い範囲内で変わり得る。典型的には、この比率は重量で約1:5〜約5:1の範囲内である。
【0097】
本発明の方法では、適当な条件下において約0.5gモル/リットル/hrを超えるアルデヒド生産性を達成できる。したがって、通常は、選択したヒドロホルミル化条件下のシステムのアルデヒド生産力に相当する割合で補充オレフィンをヒドロホルミル化ゾーンに供給することが好ましい。1つのパス当たりの転換率は、通常100%未満、典型的には約15%から約80%またはそれ以上なので、「1度の通り抜け」を基本としてプロセスを操作する場合は、補充オレフィンの供給速度を相応して増加させるか、またはオレフィンを再循環させる場合は、未反応オレフィンを適当な割合で再循環することが必要であろう。多くの場合、アルデヒドの生産性は約1.0gモル/リットル/hrを超過する、たとえば、少なくとも約2gモル/リットル/hrまで、するので、この場合、補充オレフィンの供給速度は、これと等しいか、またはこの値を上回るものでなければならない。
【0098】
リアクタから取り出された少なくとも1つのストリームに、触媒回収ステップ(e)から(i)の処理を施すことになる。
【0099】
リアクタストリームは、プロセスのいずれかの点で得られ溶液中に金属水素化物触媒を含むいずれかのストリームでよい。したがって、触媒はリアクタから、生成物ストリーム中に、またはパージストリームを含む他のストリーム中に取り出される。これらのストリームは、本発明のステップ(e)から(i)に従って、リアクタへの復帰に適した形で触媒を回収するために処理できる。ストリームの全体をこれらのステップに処するかまたはストリームを分割してその一部を本発明のステップ(e)から(i)の処理を施してもよい。ストリームの残りはリアクタに再循環してもよい。
【0100】
リアクタストリームまたはその一部は、本発明のステップ(e)から(i)に従って処理するために直接通してもよいし、または最初に何らかの適当な前処理を施してもよい。リアクタストリームが生成物ストリームである場合、本発明の回収プロセス中、反応生成物が存在してもよいし、またはストリームを吸収剤と接触させる前に、少なくとも部分的に除去してもよい。
【0101】
リアクタからのさまざまなストリームは、生成物を除去するなどの適当前処理の後、ステップ(e)から(i)に適した単一のプラントを通す処理と組み合わせてもよい。あるいは、各ストリームは別々に処理してもよいし、または同様の組成物を有するストリームをともに処理してもよい。
【0102】
ステップ(g)の流動性ストリッピング媒体は、水素およびプロセスと適合性を持つ溶媒を単一の流体相、これは超臨界過相でもよい、として含むものでよい。別の構成では、流動性ストリッピング媒体は水素およびプロセスと適合性を持つ溶媒を2相系で含む。1つの構成では、プロセスと適合性を持つ溶媒は、反応溶媒または反応物でもよい。
【0103】
流動性ストリッピング媒体が液相および気相を含む場合は、液相に対する気相の比率は任意の適当な値でよい。適当な1つの例は、液体の10体積に対し気体1体積になるであろう。
【0104】
流体が単一相である場合、溶解した水素と溶媒の比率は任意の適当な値でよく、2相系について使用する場合と同様である。重要なパラメータは、適当な量の水素が存在するということである。
【0105】
1つの構成では、溶媒は、溶解したガスが部分的にまたは全体的に飽和するまで水素を含む気相と接触させた液体である。次いで、液体は、金属を含む吸収剤上を通す前に単一相として気相から分離してもよい。飽和溶液は、ストリッピング媒体として吸収剤上を通す前に加圧してもよい。
【0106】
超臨界のプロパンまたは二酸化炭素をプロセスと適合性を持つ溶媒として使用してもよい。この構成では、水素を含む超臨界の混合物、場合により用いられる共溶媒、および配位子をストリッピング流体として用いてもよい。
【0107】
本発明の好ましい構成では、酸性吸収剤は、酸性イオン交換樹脂である。樹脂はスルホン酸基またはカルボン酸基を含むスチレンジビニルベンゼン共重合体でもよい。樹脂はシロキサンを有し得る骨格を含み、酸性官能基が骨格に取り付けられている。酸性官能基は好ましくは、芳香族カルボン酸、脂肪族カルボン酸、芳香族スルホン酸および脂肪族スルホン酸からなる群から選択され、スルホン酸が特に好ましい。
【0108】
好ましくは、樹脂はプロトン形で使用する。したがって、スルホン酸基が活性な基である場合、それらは−SO3H形であり、ホスフィンが存在する場合は、少なくとも部分的に−SO3 (-)[HPR3](+)形である。中和されたスルホン酸樹脂、樹脂中プロトンのいくつかまたはすべてが陽イオンで交換されているもの、も適してはいるが好ましくはない。
【0109】
特に好ましい樹脂は、AmberlystTM15およびAmberlystTMDPT−1を含み、AmberlystTMDPT−1が最も好ましい。AmberlystTM15は、英国クロイドン(Croydon)CR9 3NB、Mason’s Avenue 2、Lennig Houseのロームアンドハース(Rohm and Haas)株式会社(英国)から入手可能であり、AmberlystTMDPT−1イオン交換樹脂は、英国、Stockton−on−Tees TS17 6PY、Thornaby、Princeton Drive、The Technology CentreのKvaerner Process Technology株式会社から入手可能である。
【0110】
吸収剤は、使用に先立ってあらかじめ処理してもよい。吸収剤は、たとえば、メタノールで洗浄して水を除去してもよいし、リアクタストリームと接触させるに先立ってふるいにかけてもよい。
【0111】
何らかの理論に拘束されるものではないが、イオン交換樹脂または他の適当な吸収剤は、次の反応に従って、プロトン付加による金属水素化物種のその表面上への吸収およびその後の水素の脱離を可能にすると信じられている。
【0112】
HRh(X)n+−SO3H⇔−SO3Rh(X)n+H2
ここで、各Xは同一でも異なっていてもよい配位子基であり、nは2〜5の整数である。
【0113】
この水素脱離は可逆反応であり、したがって、金属種は不安定種として残り、流動性ストリッピング媒体中の水素によって取り除くことができる。
【0114】
リアクタストリームは任意の適当な手段によって固体の吸収剤と接触させてよいが、吸収剤は好ましくはリアクタストリームがその中を流れるカラムの樹脂ベッドである。樹脂ベッドに金属を装荷させた後は、次いで、好ましくはストリッピング媒体を樹脂ベッドを介してリアクタ中に通す。別の構成では、撹拌容器中でリアクタストリームを吸収剤と接触させることもできる。この構成では、接触を繰り返すバッチ法となるであろう。
【0115】
酸を吸収した固体樹脂とリアクタストリームとの接触は、任意の適当な温度で行うことができる。0℃から約120℃の温度が使用でき、約20℃から約100℃までが好ましい。高温は溶液からの金属の除去および吸収剤上へのその装荷を促進するので、約50℃から約95℃の領域の温度が、特に好ましい。温度および圧力は、一般に、配位子または配位子酸化物の結晶化などの何らかの固形物の形成が回避されるように選択する。
【0116】
触媒が樹脂上に吸収されるにつれ、触媒を失った溶液が残り、系から取り除き得る。この溶液の一層の処理は、ストリームの組成に依存するであろう。本発明に従って処理された反応ストリームが重副生物を含むストリームである場合は、好ましくは触媒を失った溶液を取り出す。不活性な触媒金属および残りの何らかの痕跡量の触媒を捕捉するために、触媒を失った溶液は従来の触媒収集システムを通してもよい。
【0117】
処理すべきストリームは酸性吸収剤と接触させる前に濃縮してもよい。この濃縮は、好ましくは蒸発可能な物質の除去によって生じるであろう。吸収剤と接触させる前に、リアクタストリームまたは濃縮ストリームは、吸収剤と適合性を持つ溶媒による稀釈を必要とするかもしれない。適当なものであれば任意の溶媒が使用できる。通常は、溶媒はリアクタストリームまたは濃縮ストリームと混和するものであろう。適当な溶媒はキシレンおよびトルエンを含む。
【0118】
処理すべきストリームが不活性な触媒を含む場合は、これを吸収剤にさらしてもよいが、これと反応させなくてもよく、反応が生じない場合は、不揮発性成分とともに除去されるであろう。
【0119】
しかし、不活性な触媒がクラスタの形成によって失活したものである場合は、クラスタはストリームを吸収剤と接触させる前に破壊して、それらが吸収剤によって吸収されて、ストリッピング媒体で処理され得るようにしてもよい。この手段によって、この不活性な触媒は、リアクタに戻して反応に参加し得るように再生できる。
【0120】
したがって、本発明の好ましい態様によれば、吸収剤と接触させる前に、好ましくはストリームを酸化器に通し、空気を溶液に通してクラスタを分解する。配位子としてトリフェニルホスフィンを有するロジウム触媒については、空気がホスフィドブリッジを酸化することによりロジウムクラスタを分解するであろう。
【0121】
酸化器はまた、存在する3価のリン化合物を5価の形(つまり亜リン酸塩からリン酸塩までの転換)に少なくとも部分的に酸化させることもできる。
【0122】
酸化器が存在する場合、酸化ステップは、クラスタの解体に加えて、金属の酸化状態を変化させそれを単純なカチオン形に変換するであろう。したがって、Rh2+とRh3+が形成されるであろう。
【0123】
これに加えまたはこれに代え、反応ストリームは、米国特許第4929767号および米国特許第5237106号、これらは言及によって本願に組み込まれる、に記載されている有機試薬の1種または複数に従って処理してもよい。
【0124】
ロジウムの吸収剤への吸着性を改善するために、本発明の方法はさらに触媒が吸収に適した状態となるような触媒の処理を含んでもよい。触媒は好ましくは、トリフェニルホスフィンなどの有機リン配位子、一酸化炭素および水素で処理するヒドロカルボニル化して、Hrh(CO)(PPh3)3の形に触媒をリフォームする。
【0125】
ロジウムを吸収剤に装荷した後、さらに不純物を除去するため吸収剤を洗浄してもよい。不純物は吸収剤に吸収されず、触媒が少なくなったリアクタストリーム中に移され、または上記洗浄により取り除かれることに加えて、吸収剤も若干の不純物を除去する役目をなし得る。たとえば、鉄、ニッケルおよび/またはクロムが存在し得る。これらも、一般に吸収剤に吸収されるであろうが、本発明のストリッピング媒体によっては取り戻されないであろう。したがって、リアクタ再循環ストリームは、これらの不純物を含まなくなるであろう。
【0126】
ストリームの前処理がどのようなものであれ、また、洗浄を行う場合はどのような洗浄を行うにせよ、ストリッピング媒体の気相の、または、吸収した金属の除去のための超臨界相もしくは流体相の水素成分の分圧は、任意の適当な値であればよい。約200kPa以上の分圧が特に有利であろう。もっとも、分圧に対する上限は設備の格付けによって決まるであろう。
【0127】
ストリッピング媒体流体は好ましくはさらに一酸化炭素を含む。一酸化炭素の存在は、改善した結果を示すことが判明しており、触媒錯体が配位子としてCOを含むため、特に適している。
【0128】
ストリッピング媒体流体は、ロジウム触媒を含む生成物ストリームをそれ以上処理を経ずにリアクタに戻し得るように、好ましくは、反応物、ヒドロホルミル化ゾーン中の他の化合物および生成物と適合性を持つ液体を含む液相を含む。流体はまた、好ましくは生成物回収操作とも適合するものである。
【0129】
本発明の1つの実施形態では、ストリッピング媒体流体は、配位子や原料など、ヒドロホルミル化中に存在することが要求される液体を含むであろう。したがって、触媒が1つの構成においてHRh(CO)(PPh3)3である場合、液相はトリフェニルホスフィンを含むであろう。これに加えまたはこれに代え、液相はオレフィンおよび/またはトリフェニルホスフィンを含んでもよい。したがって、本発明の好ましい方法では、ヒドロホルミル化反応で必要とするかまたはヒドロホルミル化反応で生成したもの以外、追加的な物質をヒドロホルミル化ゾーンに供給しないこともできる。
【0130】
別の実施形態では、流体は、触媒回収プロセスで使用されるがヒドロホルミル化法では不活性な物質を含む。こうした物質は、好ましくはヒドロホルミル化ゾーンからプラントのロジウム回収セクションに回復可能で再循環可能である。適当な物質の1つの例は、溶媒として使用し得るトルエンまたはロジウム回収プロセスにおける希釈剤である。
【0131】
リアクタストリームは任意の適当な手段によって固体の吸収剤と接触させ得るが、吸収剤は好ましくはステップ(e)で回収されるストリームがその中を流れるカラムの樹脂ベッドである。樹脂ベッドにロジウムが装荷された後、次いでストリッピング媒体を、好ましくは樹脂ベッドを通してリアクタ内へと通す。
【0132】
ストリッピングプロセスは、好ましくは、同時に吸収性のベッドを再生して、後にさらに新鮮なストリームからロジウムを吸収できるようにする。しかし、リアクタストリームのいくつかのパスを構築するどんな不純物や配位子などを除去するために、樹脂を少なくとも周期的に洗浄することが望ましいであろう。
【0133】
ストリッピングは、装荷のために使用したのと同様の温度で行うことができる。しかし、ロジウムが脱離して溶液に入るのには、より低温の方がよい。適温は、約20℃から約70℃までを含む。これは特に水素を高い分圧で使用する場合に当てはまる。
【0134】
リアクタから触媒を連続的な処理できるようにするために、プラントは、平行して操作される少なくとも2つの吸収剤ベッドを含んでもよい。リアクタストリームは、ストリームからロジウムが十分に取り除かれるように第1の吸収剤ベッドに通される。そのベッドが装荷されたならば、ストリームが第2のベッドを流れるように切り替える。第2のベッドが同様に装荷されている間、第1のベッドにはストリッピング媒体を適用してロジウムを脱離する。次いで、操作を逆にして、第1のベッドが装荷されている間、第2のベッドを脱離処理する。したがって、好ましい構成では、プロセスは実効的に連続的となる。
【0135】
したがって、本発明は、プラント建設および操作上のコストパフォーマンスに優れ、触媒をリアクタストリームから回収し、そしてリアクタに戻すことを可能にする方法を提供する。
【0136】
本発明のさらなる利点は、反応物、配位子などをストリッピング媒体に使用し、これらを吸収剤を通してリアクタへと流す場合、追加的な物質が要らないだけでなく、あるいは不活性な物質をリアクタへ導入するだけで、ストリッピング媒体に伴うコストがないという点である。
【0137】
本発明による触媒の回収は、さらに、被毒および/または阻害された触媒の復活を可能にし得る。何らかの理論に拘束されるものではないが、金属は吸収剤に引きつけられ、触媒毒/阻害剤は触媒の低減したストリーム中に除去されると考えられる。
【0138】
以下、添付図面を参照した実施例によって本発明を説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0139】
図面は模式的なものであり、商用プラントには、供給原料ドラム、ポンプ、真空ポンプ、コンプレッサ、ガス再循環コンプレッサ、温度センサ、圧力センサ、圧力安全弁、制御弁、フローコントローラ、レベルコントローラ、廃液タンク、貯蔵タンクなどのさらなる設備品目が必要とされるであろうことは当業者には理解されるであろう。このような付随的な設備の装備は、本発明の一部を形成するものではなく、従来の化学工学の慣行に従う。
【0140】
図1に示すように、オレフィンを含む液体をライン1により装置に供給し、ここで、それをライン2の触媒溶液と合わせる。混合液体は、ライン3からリアクタ4へと続く。リアクタには、リアクタの上部空間からのガスを液体中へ誘導する撹拌器5および液体渦防止用邪魔板(図示していない)が取り付けられている。リアクタは、流体の制御された流れが所望の温度でリアクタを維持することができるようにも内部冷却コイル6を備えている。一般に、設備の操作開始のためには外部電気的なヒーター(図示していない)を使用する。
【0141】
リアクタ4には1:1のモル比一酸化炭素および水素の混合物をライン7から供給する。リアクタ上部空間のガス分圧の比率を任意の所望の値に調節することができるように、一酸化炭素および/または水素のトリムストリームをライン8から供給する。ガスストリーム9をリアクタの基部に散布する。未反応ガスはリアクタ4からライン11によって出てくる。このストリームを脱ミスト装置12に通し、ここで、触媒を含む任意の液滴を回収してライン13によってリアクタ4に戻す。
【0142】
ガスはライン14によってライン16によって冷媒が供給されているコンデンサ15へと続く。生じた凝縮物はライン17を通して生成物回収部へ、凝縮されなかったガスはシステムからライン18に進む。
【0143】
液体はヒドロホルミル化リアクタ4を出て、ライン10によって生成物回収設備に進む。レベル制御装置(示されていない)で、一定の液体インベントリがリアクタ中で確実に維持されるようにする。
【0144】
触媒成分、ヒドロホルミル化生成物、未反応オレフィン供給原料、水素と化合した、異性化した、および未反応のオレフィンならびにアルデヒド縮合生成物、若干の溶解ガスを含むライン10の液体を、ライン20から加熱流体を供給される気化器19中に通す。
【0145】
液体と蒸気の混合物をライン21経由で蒸気/液体分離容器22に通す。容器22には液滴凝装置23が備わっており、これは、ライン58からの生成物の小ストリームによって潅流(irrigate)され、配位子およびロジウム有価物を洗うって容器22の基部に戻す。
【0146】
蒸気はライン24によって出て、液体はライン25によって出る。ライン25の液体は、この時点で蒸気を含んでおらず、触媒を含むが、これは触媒再循環ポンプ26によってライン27に汲み出す。触媒溶液の大部分は、ライン28からライン2を経由しリアクタ4に再循環させる。これは、一般にリアクタ4への添加前にライン1からの任意の新鮮な材料と混合されるであろう。
【0147】
ライン27のストリームの小さな部分は、ライン29からロジウム回収ユニットに渡される。ストリーム73は一般に、回収したおよび補充のロジウム、回収したおよび/または補充のトリフェニルホスフィン(または他の配位子)、ならびに溶媒およびヒドロホルミル化反応生成物を含む。
【0148】
温度と圧力の気化条件は、容器22中の液体レベルが一定であり、これは、反応系の液体残留量の全体を規定するように調節する。
【0149】
ライン31から冷却液が供給されているコンデンサ30にライン24の蒸気を通す。次いで、冷却された混合物をライン32によって抜き、生成物容器33中でライン17からの液体と合わせる。液体を容器33からライン34を経て蒸留カラム35に渡す。容器33からの蒸気はライン36を経てコンプレッサ37に至り、次いで、ライン38を通って蒸留カラム35に至る。コンプレッサ37およびこれに関連する制御設備(図示していない)は、容器22および33内の圧力を決定し、これにより気化器19内の生成物気化温度を決定する。
【0150】
カラム35、これは蒸留トレーとともに示してある、では、アルデヒド生成物が底部生成物としてライン39および40から回収される。アルデヒド生成物の中には、ライン44から加熱流体が供給される再沸騰器43を介してライン41、42および45を通って再循環されるものもある。加熱流体は、蒸留のためのエネルギー供給をもたらす。
【0151】
カラム35からの塔頂蒸気は、冷却コイル47を備えた環流冷却器46中で部分的に凝縮される。
【0152】
凝縮しなかった蒸気は、ライン48を通りコンプレッサ49、ライン50および冷却コイル52を備えたコンデンサ51に至る。この構成は、コンデンサ51中により高い圧力をもたらすとともに、蒸留システム内の圧力を決定する。
【0153】
液体およびガスはライン53によってセパレータ54に至る。ガスはライン55から系を出る。液体の一部はライン56によってカラム35の上部に還流として戻り、液体の正味の部分はライン57から回収される。この液体は、ライン28に加えられるストリーム73の一部として加えられる任意の揮発性溶媒を含んでもよく、また、未反応の、および異性化したオレフィンおよびパラフィンまたはオレフィン供給原料ストリーム1の他の揮発性成分を含むことができる。このストリーム(場合によってはさらに処理してもよい)は、たとえば、装置のロジウム回収および再循環セクションで使用する。
【0154】
使用に際しては、設備の操作は窒素またはアルゴンによってシステムから酸素をすべて追い出すことにより、開始される。次いで、リアクタ4および容器22を、トリフェニルホスフィンなどの溶解した配位子およびロジウム触媒前駆体錯体(ロジウムジカルボニルアセチルアセトナトなど)を含んだトルエン(または利用可能な場合、純粋なアルデヒド)などの液体で満たすことによって。リアクタ4、容器22およびライン25、28、2および3を通る液体の再循環は、ポンプ26によって確立する。
【0155】
オレフィン原料は、ライン1を経て低速で、水素および一酸化炭素はライン7によってシステムに供給する。リアクタを、操作温度に向けて加温し、システム中の液体インベントリは、必要に応じ気化器19中の液体を蒸発させることにより維持する。
【0156】
反応が始まると、これは計測器上にガス取り込みとして示されることができ、生成物アルデヒドは系内に蓄積し、開始時溶媒は優先的に出て行く。蒸留設備に委ねられ、溶媒は次第に系を出て行く。
【0157】
最終的に、アルデヒドはカラム35の基部に蓄積し始める。正常な操作条件に到達するまで、圧力と温度を調節し、アルデヒド生成物はライン40から出て行く。重副生物が触媒再循環溶液中に蓄積し始めると、これはライン27の組成物の分析による決定できる、物質のストリームをライン29から取り出し、下記のように処理して、回収され、補充原料とともにライン73から戻す。
【0158】
次いで、ストリーム29を、図2に示すロジウム回収ゾーンに渡す。このストリーム29を、まず、ワイプドフィルム蒸発器などの蒸発器74に通し、どのような残留揮発性成分をも分離する。ストリームの揮発性成分をライン75から除去し、凝縮と分離を含む処理が容易になるように処置する。トリフェニルホスフィンもライン75から除去してよい。
【0159】
この時点では濃縮ストリームである蒸発しない残部をライン76から酸化器77に渡し、ここで液体に空気を通してバブリングする。この空気はライン78から導入され、ライン79でパージされる。空気はどのクラスタロジウム分子をも破壊し、以前は不活性であったこのロジウムをイオン交換樹脂で吸収できるようにする役目も果たすであろう。
【0160】
ロジウムを含むストリームはライン80から酸化器を出て、次に、ヒドロカルボニルカルボニル化ゾーン81に向けてポンプ82によって汲み揚げられる。この撹拌されタンク容器では、触媒を含むストリームをライン83から加えたトリフェニルホスフィンと混合させ、またライン84から加えられる水素および一酸化炭素と接触させる。ライン83を介して加えたトリフェニルホスフィンは再循環することができ、トリフェニルホスフィンはライン75から取り戻すことができる。
【0161】
次いで、カルボニル化した触媒を、ライン85から取り出し、イオン交換樹脂AmberlystTMDPT−1を充填した第1の吸収器カラム86’に通す。イオン交換樹脂によるロジウムの吸収速度を助けるために、樹脂ベッドは、約75℃の領域の温度とする。
【0162】
ストリームが吸収性ベッドを通る際、ロジウムは樹脂上に吸収され、不揮発性の重副生物および不純物はストリーム87’中に除去され、場合によってはさらに処理を行う。ロジウムは高価なものであるため、樹脂ベッドを通過する触媒、それは不活性な触媒かもしれない、を回収してサイト外で再生するためにストリームを慣用のロジウム回収システム(図示していない)に通すこともできる。
【0163】
カラム86’が装荷された後、容器81からのストリームをカラム86”に向け、ロジウムの除去を連続的な方法として行うことができる。樹脂がカラム86”に装荷される場合、触媒低減ストリームをストリーム87”中に取り出す。
【0164】
次いで、カラム86’に装荷されたロジウムをストリッピング媒体を使用してカラムに通し、樹脂からストリップする。ストリッピング媒体が有機液体混合物を含む場合は、これらはミキサー88内で組み合わせられるであろう。液相は好ましくは、プロセスと適合性を持つ溶媒および/またはライン89から加えられるオレフィンおよびライン90から加えられるトリフェニルホスフィンの組合せである。
【0165】
オレフィンはリアクタに加えられる前に樹脂ベッドを通される、新鮮なオレフィンでもよい。あるいは、オレフィンは、ヒドロホルミル化反応ゾーンから取り除かれたストリームから回収した再循環したオレフィン、異性化したオレフィンおよびパラフィンでもよい。
【0166】
同様に、プロセスと適合性を持つ溶媒は、新鮮な溶媒でもよいし、ヒドロホルミル化反応ゾーンまたは下流の生成物回収システムから取り出したストリームから回収した再循環溶媒でもよい。
【0167】
トリフェニルホスフィンは新鮮なトリフェニルホスフィンでもよいし、あるいは、たとえば、ワイプドフィルム蒸発器74から取り出された揮発性化合物ストリーム75から再循環したものでもよい。
【0168】
ストリッピング媒体用のこの混合液相は、ライン91でミキサー88から取り出し、ここで、ライン92から加えられる気相の水素および一酸化炭素と合わせる。ストリッピング媒体は、カラム86’に通して常温またはそれより高温に維持する。
【0169】
次いで、得られたストリーム(これはロジウム、水素、一酸化炭素、トリフェニルホスフィンおよびオレフィンおよび/またはプロセスと適合性を持つ溶媒を含むであろう)をライン73からリアクタに戻す。
【0170】
ロジウムの除去によって、樹脂ベッド86’はさらにロジウムを吸収するために用いられるようになる。次いで、樹脂ベッド86”を上記の方法の繰り返しによりストリッピングすることができる。したがって、プロセスは連続的なかたちで操作できる。
【0171】
本発明は1つのリアクタ、気化器などで説明してきたが、適当であれば、これらのすべてまたはいくらかについては数を増やしてもよいことが理解されるであろう。
【0172】
以下、本発明を実施例によってさらに説明する。
【0173】
比較例1
上に記載するようなヒドロホルミル化プラントにおいて、リアクタ中のロジウム濃度220ppm、トリフェニルホスフィン濃度10重量%、水素および一酸化炭素分圧各30psi、およびリアクタ温度110℃で1−デセンについてヒドロホルミル化を実行する。この結果、非揮発性成分が徐々に再循環ループ中に蓄積される。ライン29では触媒再循環のために物質を取り出すことはせず、システムは触媒再循環溶液中の過剰重副生物のシャットダウン基準に達するまで運転する。プラント装置の設計は、再循環中の重副生物物質の最大量を規定する。これらの実施例については、重副生物の最大含有量は60重量%である。このポイントに到達すると、操作がもはや実施不能となるため、運転は終了しなければならない。
図3は、ロジウムの再循環を使用しない場合のリアクタ性能を示し、リアクタ中でのオレフィン転換の減退および重副生物の蓄積を示す。この比較例において、重副生物濃度はおよそ350時間で60重量%を超える。
【0174】
実施例1
リアクタは、この例でも110℃で運転したが、再循環フローの0.2重量%のパージ当量を取り、図2に記載したようにしてロジウム回収処理を行ってリアクタに戻す。
図4は、オレフィンの転換およびリアクタの全面的な転換性能がおよそ1000時間後にどのように定常状態に達し重副生物が60重量%未満に制御され、リアクタのこれらの条件での連続実行が可能となっているかを示す。
【0175】
比較例2
温度を110℃、および再循環フローのパージレートを0.2%としてリアクタを運転して実施例1を繰り返す。リアクタは500ppmのロジウム濃度で始められる。供給原料はさらに原料1リットルがほぼロジウムlmgと反応するのに十分な触媒毒を含むように触媒毒を含む。再循環ストリームからのパージを処理してロジウムを回収するが、触媒毒はロジウムからが分離されずリアクタに再循環する。その結果500時間後には、重副生物が定常状態レベルに達したが、ロジウムが失活し活性が減退する。図5に示すように、生産力は2500時間ごろに劇的に落ち込む。
【0176】
実施例2
パージ中の触媒毒を回収したロジウムとともに再導入しない点を除いて、比較例2を繰り返す。1000時間後に、重副生物濃度はおよそ50重量%の定常状態に達した。オレフィン転換は水平になるが、さらに5000時間わずかな衰退を続ける。図6に示すように、5000時間の定常状態が達成される。
【0177】
比較例3
比較例1を繰り返すが、アルドール縮合反応の結果生ずる重副生物に加えて、供給原料は0.1重量%の不揮発性物質を含む。この結果、再循環中の重副生物のレベルは、比較例1で示したより急速に増加する。この例においては、図7の中に示すようにわずか200時間後に最大許容重副生物濃度を超過する。
【0178】
実施例3
実施例1を供給原料が、0.1重量%の不揮発性物質を含み、パージレートを0.4重量%に増して繰り返す。図8に示すように、再循環中の重副生物は、1000時間後におよそ50重量%の安定した最大に達する。
【0179】
実施例4
ヘキセン(50ml)のテキサノール(50ml)溶液を、全量を使い切るまでヒドロホルミル化した。触媒は、0.1mmolのRh(acac)(CO)2と式(ArO)2P(OAr−ArO)P(OAr)2(式中、Arはさまざまなアリル官能基を表わす)の二配位座ホスファイト0.6mmnolから調製した。次いで、Amberlyst DPT−1(8g、乾重量)をオートクレーブに加えた。65℃で1時間撹拌した後、溶液中のロジウム濃度は25ppmまで落ちた。次いで、オートクレーブを水素で1000psigまで加圧し、室温まで冷却した。18時間後に、溶液中のロジウムの濃度は75ppmまで増加した。
【図面の簡単な説明】
【0180】
【図1】本発明に従って方法を実施する模式図である。
【図2】本発明のステップ(e)から(i)を実施する模式図である。
【図3】比較例1についてのアルデヒド、重副生物およびオレフィン含有量の時間に対するグラフである。
【図4】実施例1についてのアルデヒド、重副生物およびオレフィン含有量の時間に対するグラフである。
【図5】比較例2についてのアルデヒド、重副生物およびオレフィン含有量の時間に対するグラフである。
【図6】実施例2についてのアルデヒド、重副生物およびオレフィン含有量の時間に対するグラフである。
【図7】比較例3についてのアルデヒド、重副生物およびオレフィン含有量の時間に対するグラフである。
【図8】実施例3についてのアルデヒド、重副生物およびオレフィン含有量の時間に対するグラフである。
Claims (28)
- オレフィンのヒドロホルミル化によってアルデヒドを製造する連続的なヒドロホルミル化方法であって:
(a)一酸化炭素および配位子と組み合わせたロジウムを含むロジウムヒドロホルミル化触媒を溶解した、ある装填量の液体反応媒体を含むヒドロホルミル化ゾーンを用意すること;
(b)前記ヒドロホルミル化ゾーンにオレフィンを供給すること;
(c)オレフィンのヒドロホルミル化を促進するように、ヒドロホルミル化ゾーン中の温度および圧力の条件を維持すること;
(d)液体ヒドロホルミル化媒体からアルデヒドを含むヒドロホルミル化生成物を回収すること;
(e)ヒドロホルミル化ゾーンからロジウム触媒を含むストリームを回収すること;
(f)ロジウムの少なくとも一部を吸収剤に結合させ得るプロセス条件下に、固体の酸性吸収剤を該ストリームの少なくとも一部と接触させること;
(g)吸収剤に結合したロジウムを、該金属が脱離し得るプロセス条件下で、水素と溶媒を含む流動性ストリッピング媒体で処理すること;
(h)水素化ロジウム触媒を回収すること;および
(i)ヒドロホルミル化ゾーンへ水素化ロジウム触媒を再循環すること
を含む方法。 - ステップ(e)からのストリームを分割し、第1の部分はヒドロホルミル化ゾーンに再循環し、第2の部分にはステップ(f)〜(i)までの処理を施す請求項1に記載の方法。
- 前記第2の部分が、ステップ(e)からのストリームの少なくとも約0.01%である請求項2に記載の方法。
- オレフィンが、C2〜C20オレフィンから選択される1種または複数のオレフィンである請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- オレフィンが、ヒドロホルミル化ゾーンへ装填する前に前処理を施されていない請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
- 水素化ロジウム触媒が、トリフェニルホスフィンと錯体結合したロジウムを含むロジウムカルボニル錯体である請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
- ヒドロホルミル化ゾーンが触媒の熱失活を引き起こす温度で操作される請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- ヒドロホルミル化ゾーンが約40℃から約180℃の温度で操作される請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- ヒドロホルミル化ゾーンへの供給原料が、触媒毒、阻害剤、または触媒毒および阻害剤を含む請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
- ヒドロホルミル化ゾーンが、供給原料1立方メートル当たり触媒毒、阻害剤、または触媒毒および阻害剤をロジウムの少なくとも0.5グラム当量含む請求項9に記載の方法。
- ヒドロホルミル化ゾーンへの供給原料が、重副生物、またはヒドロホルミル化ゾーンにおいて重副生物を形成し得る化合物、またはその両方を含む請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
- 流動性ストリッピング媒体が単一の流体相である請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
- 単一の流体相が超臨界相である請求項12に記載の方法。
- 流動性ストリッピング媒体が2つの流体相を含む請求項12に記載の方法。
- ステップ(e)で回収されるストリームが不揮発性の反応副産物を含む請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
- 固体の酸性吸収剤と接触したストリームが取り出される請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
- 酸性吸収剤がイオン交換樹脂である請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
- 酸性吸収剤がスルホン酸基またはカルボン酸基を含むスチレンジビニル共重合体である請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
- 酸性吸収剤が、珪酸を含む骨格と珪酸に結合した酸性官能基を有する請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
- 酸性官能基が芳香族カルボン酸、脂肪族カルボン酸、芳香族スルホン酸または脂肪族スルホン酸である請求項19に記載の方法。
- 酸性吸収剤がAmberlystTM15またはAmberlystTMDPT−1である請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
- ステップ(g)が約20℃から約100℃までの温度で実行される請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
- 温度が約50℃から約95℃の範囲である請求項22に記載の方法。
- ステップ(e)で回収されるストリームが、酸性吸収剤との接触に先立って濃縮される請求項1から23のいずれか一項に記載の方法。
- ステップ(e)で回収されるストリームが、吸収剤と接触させられる前に、吸収剤と適合性を持つ溶媒で希釈される請求項1から24のいずれか一項に記載の方法。
- ステップ(f)で回収されるストリームが、酸性吸収剤との接触に先立ってクラスタ化した触媒を破壊する酸化を施される請求項1から25のいずれか一項に記載の方法。
- 酸化を施されたストリームがヒドロカルボニル化される請求項26に記載の方法。
- ストリッピング媒体の気相がさらに一酸化炭素を含む請求項1から27のいずれか一項に記載の方法。
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