JP2001342162A - アルデヒド類の製造法 - Google Patents

アルデヒド類の製造法

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JP2001342162A JP2001064880A JP2001064880A JP2001342162A JP 2001342162 A JP2001342162 A JP 2001342162A JP 2001064880 A JP2001064880 A JP 2001064880A JP 2001064880 A JP2001064880 A JP 2001064880A JP 2001342162 A JP2001342162 A JP 2001342162A
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章夫 植田
Yuichi Fujita
裕一 藤田
Hirotaka Kawasaki
弘貴 川崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロジウムーホスファイト系錯体触媒を用いるオ
レフィンのヒドロホルミル化プロセスにおけるホスファ
イト配位子の分解を抑制する。 【解決手段】ロジウムーホスファイト系錯体触媒の存在
下、オレフィン系不飽和化合物と一酸化炭素及び水素を
連続的に反応させ、反応生成物から少なくとも一つの成
分を分離する連続ヒドロホルミル化反応において、ヒド
ロホルミル化反応領域よりアルデヒド生成物の少なくと
も一部と水とを混合蒸気流として抜き出し、その少なく
とも一部を蒸気のまま又は冷却して凝縮液として、反応
領域外に供給することを特徴とするアルデヒドの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロジウム−ホスフ
ァイト系錯体触媒の存在下に、オレフィン系不飽和化合
物をヒドロホルミル化反応させてアルデヒド類を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】第VIII族金属錯体触媒の存在下に、オレ
フィン系不飽和化合物を一酸化炭素及び水素でヒドロホ
ルミル化することによりアルデヒド類を製造するプロセ
スは広範に工業化されている。このヒドロホルミル化反
応における触媒としては、ロジウム等の第VIII族金属を
3価のリンの化合物のような配位子で修飾した錯体触媒
が用いられており、ヒドロホルミル化反応の活性や選択
性を向上させるために、種々の配位子についての研究が
なされている。例えば、特公昭45-10730号には、トリア
リールホスフィンやトリアリールホスファイト等の3価
リン配位子で修飾されたロジウム触媒が有効であること
が開示されている。なかでも、ホスファイト配位子で修
飾された触媒は、ヒドロホルミル化反応において高い活
性と選択性を示すことが知られている。しかしながら、
特開昭59-51229号に開示されているように、トリフェニ
ルホスファイト等のホスファイト配位子では、ヒドロホ
ルミル化反応系中で配位子が比較的速やかに分解し、そ
れに伴い触媒活性が低下することが知られており、ホス
ファイト配位子を連続的に補給することが必要である。
したがって、単に触媒の活性及び選択性を改良するため
だけではなく、ホスファイト配位子の減損による触媒活
性の低下を小さくするために、各種のホスファイト配位
子が提案されている。
【0003】例えば、橋頭部にリン原子を含有する環式
ホスファイト配位子(特開昭59-51228号及び特開昭59-5
1230号)、ベンゼン環の特定部位に置換基を有するトリ
アリールホスファイト配位子(特開昭57-123134号)、
ナフチル環の特定部位に置換基を有するトリアリールホ
スファイト配位子(特開平4-288033)、分子内にリン原
子を含む環状構造を有するジオルガノホスファイト配位
子(特表昭61-501268号)が提案されている。更に、ビ
スホスファイト配位子及びポリホスファイト配位子の例
としては、ジオルガノホスファイト配位子(特開昭62-1
16535号及び特開昭62-116587号)、環状構造を有するビ
スホスファイト配位子(特開平4-290551号)を用いる方
法、また、本出願人による環状構造を有しないビスホス
ファイト配位子及びポリホスファイト配位子(特開平5-
178779号)を用いる方法も知られている。このようにホ
スファイト配位子は、ヒドロホルミル化反応において高
い活性及び優れた選択性を示すにもかかわらず、工業的
に有利にアルデヒド類を製造するためには、前述したよ
うなホスファイト配位子自体の安定性が問題であり、こ
のようなホスファイト配位子の急速な分解は、単に触媒
の活性や安定性に悪影響を与えるのみならず、新たなホ
スファイト配位子を連続的に追加しなければならないと
いう問題があった。
【0004】前記した特開昭59-51229号の他に、例えば
特表61-501268号には、トリフェニルホスファイトがロ
ジウムの非存在下においても室温下でアルデヒドと速や
かに反応することが記載されている。トリオルガノホス
ファイトを用いることの欠点は、ホスファイトがアルデ
ヒドと反応する親和力が非常に高いことによるものと考
えられ、その反応により得られる生成物は容易に加水分
解して、対応するヒドロキシアルキルホスホン酸になる
ことが示されている。また、ジオルガノホスファイトに
おいても生成速度は遅いものの同様の酸副生物が生成す
ることが示されている。このようなヒドロキシアルキル
ホスホン酸は、自己触媒プロセスにより生成し、特にホ
スファイト配位子とアルデヒド生成物との接触が長期に
わたる連続的な触媒再循環プロセスにおいて生成しやす
くなる。このヒドロキシアルキルホスホン酸は、通常の
液体ヒドロホルミル化反応媒質に不溶性であるため、急
速に蓄積されてゼラチン状副生物が沈殿し、連続的なヒ
ドロホルミル化反応の循環管路を閉塞又は汚染する恐れ
がある。かかる沈殿物を任意の適当な方法、例えば重炭
酸ナトリウム等の弱塩基による酸の抽出等の方法によっ
て除去するためには、定期的にプロセスの運転を停止又
は休止することが必要であった。これらの現象は、従来
工業的に用いられているトリフェニルホスフィン等のホ
スフィン系配位子においてはみられない、ホスファイト
系配位子独自の特徴と言える。
【0005】これらの安定性の問題に対する解決方法と
して、例えば特開昭60-156636号には、ホスファイト配
位子の分解によって生成する酸性物質を中和するため
に、3級アミンを添加する方法が開示されている。また
前記特表昭61-501268号には、弱塩基性アニオン交換樹
脂で処理することにより分解を最小限に抑える方法が開
示されている。更に、特公平5-48215号には、特定の極
性官能基を有する有機重合体の存在下に蒸留を行うこと
により、ロジウムのメタル化が抑制されることが開示さ
れており、また、ロジウム−ホスファイト系錯体触媒を
含有する生成物溶液からアルデヒド生成物を蒸留分離す
ることは、150℃未満、好ましくは140℃未満の温度で実
施するのがよいことが開示されている。特開平6-199729
号にはエポキシドを添加することにより分解に対して安
定化する方法が開示されている。特開平6-1997289号に
は所定のロジウム−ビスホスファイト複合触媒の触媒活
性増進用添加剤として添加水、弱酸性添加剤、或いは添
加水及び弱酸性添加剤を用いる方法が開示されている。
また、特開平8-165266には、アルデヒド生成物を含む反
応生成液から分離操作によって一酸化炭素、水素、未反
応オレフィン系不飽和化合物、アルデヒド生成物、溶
媒、中沸点副生物及び高沸点副生物から選ばれる少なく
とも1つの成分を分離するにあたり、分離操作における
温度と滞留時間とから得られるパラメータがある規定範
囲内で行われることによりホスファイト配位子の減損や
副生物の生成を効果的に抑制する方法が開示されてい
る。また、上記分離操作が水蒸気蒸留であり、その分離
操作における水蒸気蒸留温度と滞留時間と水蒸気分率と
から得られるパラメータがある規定範囲内で行われるこ
とにより、配位子の分解が抑制されることが開示されて
いる。このように、従来技術においては何らかの添加物
質や後処理方法を必要としたり、分離工程における操作
条件を規定したりするものがあるが、本質的にホスファ
イト配位子の分解を抑制するプロセスを提供するもので
はなかった。
【0006】一部のビスホスファイト配位子触媒につい
ては上記特開平6-1997289号において水の添加により触
媒活性増進の効果のあることが示されているが、一般的
には特表61-501268号に示されるトリフェニルホスファ
イトのように、水の存在により配位子の分解生成物の更
なる分解が進行することが知られている。しかしなが
ら、一般的にヒドロホルミル化反応領域には、多少なり
とも水分が存在する。これは、反応領域においてヒドロ
ホルミル化反応の副反応として縮合脱水反応が起こって
水が副生するほか、原料である水素及び一酸化炭素の混
合ガス(これを、オキソガスと呼ぶ)と共に同伴されて
ヒドロホルミル化反応領域に持ち込まれる水分も無視で
きない。オキソガス中の同伴水分濃度は、オキソガス製
造プロセスの種類や操作条件により異なる。例えば、メ
タンやナフサを二酸化炭素、水蒸気等と共に、約800
℃の高温で水蒸気改質反応及び水性ガス反応させて、あ
るいは部分酸化反応させて、水素、一酸化炭素、二酸化
炭素、水蒸気等からなる分解ガスを得、次にこの分解ガ
スを吸収塔に導きアルカノールアミンや熱炭酸カリウム
水溶液により二酸化炭素の吸収除去(これを脱炭酸工程
と呼ぶ)を行うことにより精製されたオキソガスを得る
場合には、得られる精製オキソガスは脱炭酸工程におけ
る吸収塔操作圧力、温度条件下での飽和水蒸気を含むの
で、後工程で圧縮・冷却凝縮にて水分を大部分除去した
としても、通常0.2〜0.7vol%の水分を水蒸気として含
有し、この水分が、ヒドロホルミル化反応領域に持ち込
まれる。また、触媒の分離・回収工程で水洗等の水との
接触処理を行った触媒液を循環使用する際には、触媒液
中には少なくとも飽和溶解度程度の水が溶解しており、
これを反応領域へ直接供給すれば反応領域へ水分が持ち
込まれることになる。従って、ロジウム−ホスファイト
系錯体触媒を用いたヒドロホルミル化反応においては、
反応領域内の水分によりホスファイト配位子の分解が進
行し、触媒の活性を低下させる原因となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は係る事情に鑑
みなされたものであって、その目的は、一般的なロジウ
ム−ホスファイト系錯体を触媒とする連続ヒドロホルミ
ル化プロセスにおいて、反応領域内でのホスファイト配
位子の分解を抑制するプロセスを提供することにあり、
特にホスファイト配位子の分解の原因となるヒドロホル
ミル化反応領域内の水分を低減させることにより、効率
よくアルデヒドを製造する方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
につき鋭意検討を重ねた結果、連続ヒドロホルミル化プ
ロセスにおいて、通常反応領域に戻している反応領域の
ベントガスコンデンサ−の凝縮物中にアルデヒドと共に
水が留出していることに着目し、これを反応領域に戻さ
ず、反応領域以外の工程に供給して処理することにより
反応領域内の水分濃度を低下させることができることを
見出し、本発明に到達した。即ち、本発明の要旨は、ロ
ジウム−ホスファイト系錯体触媒の存在下、オレフィン
系不飽和化合物と一酸化炭素及び水素とを連続的に反応
させ、反応生成物から少なくとも1つの成分を連続的に
分離する連続ヒドロホルミル化反応プロセスにおいて、
ヒドロホルミル化反応領域より、アルデヒド生成物の少
なくとも一部と水とを混合蒸気流として抜き出し、その
少なくとも一部を蒸気のまま又は冷却して凝縮液とし
て、反応領域外に供給することにより、反応領域内の水
分濃度を低減することを特徴とするアルデヒド類の製造
法に存する。なお、本明細書において、反応領域とは反
応器から気液分離、触媒分離までを含む触媒液の循環し
ている全ての領域であり、また、反応帯域とは反応器及
び反応器に付随した気液分離器などの反応器周辺機器を
含む帯域である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。本発明のヒドロホルミル化反応に適用される
オレフィン系不飽和化合物としては、直鎖状、分岐鎖状
を問わず、常用の任意のα−オレフィン又は内部オレフ
ィンが好ましく、具体的にはプロピレン、ブテン−1、
ヘキセン−1、オクテン−1、ドデセン−1、テトラデ
セン−1などのα−オレフィンが挙げられ、特に好まし
くはプロピレンである。本発明のヒドロホルミル化反応
は、3価のホスファイト化合物を配位子として含むロジ
ウム錯体触媒を用いる。3価のホスファイト化合物とし
ては、単座配位子又は多座配位子としての能力を有し、
水の存在により分解しやすい常用の任意のものを用いる
ことができる。例えば下記の式(1)〜(10)で示され
るものを用いることができる。
【0010】
【化1】
【0011】(式中、R1〜R3はそれぞれ独立して、置
換されていてもよい1価の炭化水素基を示す。) 置換されていてもよい1価の炭化水素基としては、アル
キル基、アリール基、シクロアルキル基などが挙げられ
る。式(1)で表される化合物の具体例としては、例え
ば、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイ
ト、n−ブチルジエチルホスファイト、トリ−n−ブチ
ルホスファイト、トリ−n−プロピルホスファイト、ト
リ−n−オクチルホスファイト、トリ−n−ドデシルホ
スファイト等のトリアルキルホスファイト;トリフェニ
ルホスファイト、トリナフチルホスファイト等のトリア
リールホスファイト;ジメチルフェニルホスファイト、
ジエチルフェニルホスファイト、エチルジフェニルホス
ファイト等のアルキルアリールホスファイトなどが挙げ
られる。また、例えば、特開平6-122642号公報に記載の
ビス(3,6,8−トリ−t−ブチル−2−ナフチル)
フェニルホスファイト、ビス(3,6,8−トリ−t−
ブチル−2−ナフチル)(4−ビフェニル)ホスファイ
トなどを用いてもよい。これらの中で最も好ましいもの
はトリフェニルホスファイトである。
【0012】
【化2】
【0013】(式中、R4は置換されていてもよい2価
の炭化水素基を示し、R5は置換されていてもよい1価
の炭化水素基を示す。) R4で示される置換されていてもよい2価の炭化水素基
としては、炭素鎖の中間に酸素、窒素、硫黄原子などを
含んでいてもよいアルキレン基;炭素鎖の中間に酸素、
窒素、硫黄原子などを含んでいてもよいシクロアルキレ
ン基;フェニレン、ナフチレン等の2価の芳香族基;2
価の芳香環が直接、又は中間にアルキレン基、酸素、窒
素、硫黄等の原子を介して、結合した2価の芳香族基;
2価の芳香族基とアルキレン基とが直接、又は中間に酸
素、窒素、硫黄等の原子を介して、結合したものなどが
挙げられる。R5で示される置換されていてもよい1価
の炭化水素基としては、アルキル基、アリール基、シク
ロアルキル基などが挙げられる。式(2)で表される化
合物としては、例えば、ネオペンチル(2,4,6−t
−ブチル−フェニル)ホスファイト、エチレン(2,
4,6−t−ブチル−フェニル)ホスファイト等の米国
特許第3415906号公報記載の化合物等が挙げられる。ま
た、式(3):
【0014】
【化3】
【0015】(式中、R10は式(2)におけるR5と同
義であり、Ar1及びAr2は、それぞれ独立して、置換
されていてもよいアリーレン基を示し、x及びyは、そ
れぞれ独立して、0又は1を示し、Qは−CR11
12−,−O−,−S−,−NR13−,−SiR1415
び−CO−よりなる群から選ばれる架橋基であり、R11
及びR12はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜12
のアルキル基、フェニル基、トリル基又はアニシル基を
示し、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して水素原
子又はメチル基を示し、nは0又は1を示す。)で表さ
れる化合物、より具体的には、1,1’−ビフェニル−
2,2’−ジイル−(2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェニル)ホスファイト等の米国特許第4599206号
公報記載の化合物及び3,3’−ジ−t−ブチル−5,
5’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−2,2’−
ジイル−(2−t−ブチル−4−メトキシフェニル)ホ
スファイト等の米国特許第4717775号公報記載の化合物
も挙げられる。
【0016】
【化4】
【0017】(式中、R6は環状又は非環状の置換され
ていてもよい3価の炭化水素基を示す。) 式(4)で表される化合物としては、例えば、4−エチ
ル−2,6,7−トリオキサ−1−ホスファビシクロ−
[2,2,2]−オクタン等の米国特許第4567306号公報
記載の化合物等が挙げられる。
【0018】
【化5】
【0019】(式中、R7は式(2)におけるR4と同義
であり、R8及びR9はそれぞれ独立して置換されていて
もよい炭化水素基を示し、a及びbはそれぞれ0〜6の
整数を示し、aとbの和は2〜6であり、Xは(a+
b)価の炭化水素基を示す。) 式(5)で表される化合物のうち好ましいものとして
は、例えば、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラ
キス(1,1’−ジメチルエチル)−[1,1’−ビフ
ェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ベ
ンゾ[d、f][1,3,2]ジオキサホスフェビン等の特
開平2-231497号公報記載の化合物、あるいは、式
(6):
【0020】
【化6】
【0021】(式中、Xはアルキレン、アリーレン及び
−Ar1−(CH2)x−Qn−(CH2)y−Ar2−よりなる群
から選ばれた2価の基を示し、R16及びR17は、それぞ
れ独立して、置換されていてもよい炭化水素基を示す。
Ar1、Ar2、Q、x、y、nは式(3)と同義であ
る。)で表される化合物が挙げられ、特開昭62-116535
号公報記載の化合物及び特開昭62-116587号公報記載の
化合物を包含する。
【0022】
【化7】
【0023】(式中、X、Ar1、Ar2、Q、x、y、
nは式(6)と同義であり、R18は式(2)におけるR
4と同義である。)
【0024】
【化8】
【0025】(式中、R19及びR20はそれぞれ独立して
芳香族炭化水素基を示し、かつ少なくとも一方の芳香族
炭化水素基は、酸素原子が結合する炭素原子に隣接する
炭素原子に炭化水素基を有しており、mは2〜4の整数
を示し、各−O−P(OR19)(OR20)基は互いに異なっ
ていてもよく、Xは置換されていてもよいm価の炭化水
素基を示す。) 式(8)で表される化合物の中で、例えば、特開平5-17
8779号公報、2,2’−ビス(ジ−1−ナフチルホスフ
ァイト)−3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−
6,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル等の特開平
10-45776号公報に記載のものが好ましい。
【0026】
【化9】
【0027】(式中、R21〜R24は、置換されていても
よい炭化水素基を示し、これらは互いに独立したもので
あっても、R21とR22、R23とR24が互いに結合して環
を形成していてもよく、Wは置換基を有していてもよい
2価の芳香族炭化水素基を示し、Lは置換基を有してい
てもよい飽和又は不飽和の2価の脂肪族炭化水素基を示
す。) 式(9)で表される化合物としては、例えば、特開平8-
259578号公報に記載のものが用いられる。
【0028】
【化10】
【0029】(式中、R25〜R28は、置換されていても
よい1価の炭化水素基を示し、R25とR26、R27とR28
は互いに結合して環を形成していてもよく、A及びBは
それぞれ独立して、置換基を有していてもよい2価の芳
香族炭化水素基を示し、nは0又は1の整数を示
す。)。
【0030】これらのホスファイトと組み合わせて使用
されるロジウム−ホスファイト系錯体触媒のロジウム源
としては、ロジウムアセチルアセトナート、[Rh(C
OD)(OAc)]2等のロジウム錯体、酢酸ロジウム等の
有機塩、硝酸ロジウム等の無機塩、酸化ロジウム等の酸
化物等が用いられる(ここで、CODはシクロオクタジ
エンを、Acはアセチル基をそれぞれ表す。)。ロジウ
ム源は直接ヒドロホルミル化反応領域に供給してもよい
が、反応領域外で一酸化炭素、水素及びホスファイト化
合物と共に、溶媒中で高い温度・圧力の条件下で反応さ
せて、あらかじめロジウム錯体触媒を調製しておくこと
もできる。触媒調製の際に使用する溶媒は、通常後述す
る反応溶媒の中から選ばれるが、必ずしも反応溶媒と同
一の溶媒でなくてもよい。調製条件は通常、圧力が常圧
〜100kg/cm2G、温度が常温〜150℃で行わ
れる。本発明では、ホスファイトは過剰量用いても良
く、ヒドロホルミル化プロセス中に遊離ホスファイト配
位子として存在していてもよく、例えば反応媒体中に存
在するロジウム1モルあたり少なくとも1モル以上であ
り、100モルまで或いはそれより多くてもよい。一般
に反応媒体中に存在するロジウムに結合(錯形成)した
ホスファイトの量と遊離(非錯形成)のホスファイトの
量との和は、ロジウム1モル当たり約4〜500モルあ
れば大部分の用途に適する。また、反応媒体中に所定量
の遊離配位子を維持するために、任意の態様で反応媒体
中に補給用ホスファイト配位子を供給してもよい。ま
た、ロジウム−ホスファイト系錯体触媒のホスファイト
配位子と遊離ホスファイト配位子とは通常同じ種類の配
位子を用いるが、必要によりそれぞれ別のホスファイト
配位子を使用してもよく、また、2種以上の異なるホス
ファイト配位子の混合物を使用することもできる。
【0031】本発明のヒドロホルミル化プロセスの反応
媒体中に存在するロジウム−ホスファイト系錯体触媒の
量は、使用すべき所定のロジウム濃度をもたらすのに必
要な最低量あればよく、少なくとも触媒量のロジウムに
関する基準を満たす量であればよい。ヒドロホルミル化
反応媒体中のロジウム濃度は、一般に金属ロジウムとし
て計算して、1〜1000ppmの範囲で十分であり、
10〜500ppmを用いることが好ましく、25〜3
50ppmがより好ましい。本発明のヒドロホルミル化
反応では、溶媒の使用は必須ではないが、トルエン等の
有機溶媒や、原料オレフィン自体を用いてもよく、2種
以上の混合物を用いることもできる。一般に、アルデヒ
ド生成物及び/又は反応系中で形成される高沸点のアル
デヒド液状縮合副生物を用いることが好ましい。例え
ば、連続プロセスの開始時には任意の一次溶剤を用いた
場合でも、連続プロセスという性質上、一次溶剤は通常
最終的には、アルデヒド生成物と高沸点のアルデヒド液
状縮合副生物とからなる。所望により、このアルデヒド
縮合副生物は予備形成させてもよい。溶剤の使用量は本
発明にとって重要な問題ではなく、所定プロセスに望ま
れる特定のロジウム濃度を維持し、かつ反応媒体として
の役割を果たすのに十分な量であればよい。一般に、溶
剤量は、反応媒体の総重量に対し約5重量%〜約95重
量%が用いられる。
【0032】本発明のヒドロホルミル化反応プロセス
は、オレフィン系不飽和化合物と水素及び一酸化炭素を
連続的に反応させ、反応生成物から少なくとも一つの成
分を連続的に分離する連続プロセスであれば、特に限定
されるものではない。ヒドロホルミル化反応条件として
は、水素、一酸化炭素及びオレフィン系不飽和化合物の
総気体圧力が500kg/cm2G未満でヒドロホルミ
ル化プロセスを作動させることが好ましく、200kg
/cm2G未満がより好ましい。最低限の総気体圧力
は、反応の初期速度を達成するのに必要な反応体量によ
り限定される。更に、本発明のヒドロホルミル化反応に
おける一酸化炭素分圧は、好ましくは0.1〜100k
g/cm2、より好ましくは1〜7kg/cm2であり、
また水素分圧は好ましくは0.1〜100kg/c
2、より好ましくは1〜8kg/cm2である。一般
に、水素と一酸化炭素ガスのモル比(H2:CO)は
1:10〜100:1であり、より好ましくは1:10
〜10:1である。また、反応は通常、常温〜150℃
の温度で実施でき、反応温度50℃〜120℃の範囲内
が多くのオレフィン出発原料に対して好ましい。120
℃を大幅に上回る反応温度では、実質的な利益は観察さ
れず、また、特表昭61−501268に開示されてい
るように、触媒活性の減退が見込まれるために一般に好
ましくない。
【0033】ヒドロホルミル化反応生成液中には、目的
とするアルデヒド生成物の他に、未反応原料、溶媒、中
沸点或いは高沸点の副生物等が存在する。これらの成分
を分離する方法も種々の方法が知られている。例えば、
反応生成液から、先ずガスストリッピングにより、生成
アルデヒドを含む成分を分離し、更にこれを精製してア
ルデヒドを得る。一方、触媒液の一部を抜き出し、抜き
出した触媒液から、軽沸成分、高沸成分を順次分離した
後、要すれば触媒を追加もしくは再活性化した後、反応
器に循環する方法を採用することも出来る。好ましく
は、液循環式連続プロセスである。液循環式連続プロセ
スには、種々の実施態様があり、特に限定されるもので
はないが、通常、少なくとも反応工程に続く、触媒分離
工程から構成される。好ましくは、少なくとも反応工程
に続く、触媒分離工程及び未反応オレフィン回収工程か
ら構成される。触媒分離工程と未反応オレフィン回収工
程はこの順序で設置されていても良く、或いは逆の順序
で設置されていてもよい。触媒分離工程は、生成アルデ
ヒドと触媒含有液を分離する工程で、分離手段として、
蒸留、蒸発、ガスストリッピング、ガス吸収、抽出等任
意の分離操作及び装置を選ぶことができるが、通常は、
蒸留塔を用い、塔頂よりアルデヒド成分を留出させ、触
媒含有液を塔底より流出させる。また未反応オレフィン
回収工程も任意の手段と装置を採用し得るが、通常、向
流接触塔等が用いられる。各装置間には適宜気液分離器
等が設けられる。また、触媒分離工程及び未反応原料回
収工程の他に、触媒再生工程、製品アルデヒドの精留塔
等の精製工程等を有していてもよい。
【0034】液循環式連続プロセスによるヒドロホルミ
ル化反応は、通常、連続式の反応器に、原料である水
素、一酸化炭素及びオレフィン系不飽和炭化水素を連続
的に供給し、上記ヒドロホルミル化反応条件下にて実施
される。反応器の種類としては、攪拌槽型、気泡塔型、
管型又はガスストリッピング型等の反応器を用いること
ができる。未反応オレフィン、生成アルデヒド、水を含
む反応生成物の少なくとも一部は未反応ガス等との混合
蒸気流として反応領域より抜き出され、コンデンサー等
により冷却され、未反応オレフィン、生成アルデヒドと
共に水の一部が凝縮させられる。通常は該凝縮液の少な
くとも一部を再び反応領域に戻し、オレフィンの転化率
の向上を図る。しかして、本発明方法では上記混合蒸気
流または凝縮液を直接反応領域に戻さず、反応領域外に
抜き出すことにより、反応領域内の水分濃度を低減さ
せ、反応領域でのホスファイト配位子の分解を抑制す
る。ここで言う反応領域とはロジウム−ホスファイト錯
体触媒を含有する触媒液が存在する範囲を言い、反応
器、気液分離器、触媒分離工程等を包含する。従って、
反応器ベントガスや気液分離器の気相等からアルデヒド
生成物と共に水が抜き出されることにより反応領域内の
水分濃度が低減させられる。反応領域から抜き出された
未反応オレフィン、生成アルデヒド、水を含む反応生成
物の少なくとも一部は混合蒸気流又は凝縮液として反応
領域外の向流接触塔又はアルデヒド分離工程等へ供給し
て、未反応オレフィン及び/又は生成アルデヒドの回収
を行うこともできる。触媒及び溶媒液の一部または全部
は液状混合物として反応器より抜き出され、触媒分離工
程にて生成アルデヒドを留去した後、反応媒体として反
応帯域に循環させることもできる。また、未反応オレフ
ィン、生成アルデヒド等を含む反応生成物は一酸化炭素
及び水素と向流接触させて未反応オレフィンを回収する
こともできる。
【0035】本発明方法の具体的な実施態様の1つを、
図1を用いて、また、他の1例を図2を用いて説明す
る。図1、2において、(1)は反応器、(2)は未反応オレ
フィン回収のための向流接触塔、(3)は気液分離器、(4)
は触媒分離塔、(5)は触媒回収装置を示す。図1の例に
おいては、管路(7)より反応器(1)にオレフィンを連続的
に供給し、管路(16)より触媒液を反応器(1)に循環供給
する。また、オキソガスは管路(8)より向流接触塔(2)に
連続的に供給して未反応のオレフィンを回収した後、管
路(11)より反応器(1)に供給し、ヒドロホルミル化反応
が実施される。生成アルデヒド、触媒、水、溶媒等を含
有する反応生成液は管路(9)より向流接触塔(2)に導入さ
れ、オキソガスと向流接触させる。未反応のオレフィン
を回収した後の向流接触塔塔底液は気液分離器(3)に供
給され、オキソガス等を分離した後、触媒分離塔(4)へ
導入され、塔頂より水及びアルデヒドを留出分離し、更
に精留塔等を経てアルデヒドを回収する。一方、管路(1
4)より触媒及び溶媒含有液を抜き出し、要すれば、触媒
回収工程(5)を経た後、反応器(1)へ循環される。本発明
方法は、係るプロセスに於いて、反応器(1)からアルデ
ヒド生成物及び水並びに未反応オレフィン等からなる混
合蒸気流を管路(17)より抜き出し、これをコンデンサー
(6)により冷却して凝縮液の一部又は全部を管路(18)よ
り反応領域外へ抜き出す。
【0036】図2の例においては、反応器(1)より管路
(9)により抜き出された反応生成液は、先ず気液分離器
(3)へ導入され、ガス成分を分離し、液相は触媒分離塔
(4)へ導入され、塔頂より生成アルデヒドを留出させ、
向流接触塔(2)へ導入し、オキソガスと向流接触させて
未反応オレフィンを分離し、アルデヒドを回収する。触
媒分離塔(4)の塔底から得られる触媒及び溶媒含有液
は、要すれば、触媒回収工程(5)を経た後、反応器(1)へ
循環される。本発明方法は、係るプロセスに於いて、反
応器(1)からアルデヒド生成物及び水並びに未反応オレ
フィン等からなる混合蒸気流を管路(17)より抜き出し、
これをコンデンサー(6)により冷却して凝縮液の一部又
は全部を管路(18)より反応領域外へ抜き出す。また、気
液分離器(3)から分離されたガスもコンデンサー(6')に
より冷却して凝縮液の一部又は全部を反応領域外へ抜き
出すこともできる。これにより、反応領域の水分を積極
的に除去し、反応領域内の水分濃度を低減させることが
できる。
【0037】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。 実施例1 図1の装置を用いてプロピレンのヒドロホルミル化反応
を行った。反応はロジウム−ビスホスファイト系錯体触
媒の存在下(Rh濃度 500mg/l、P/Rhmol比=
8)で行った。ビスホスファイトとして下記化合物(1)
を用いた。
【0038】
【化11】
【0039】(上式中、tBuはt−ブチル基、−はメチ
ル基を表す) 管路(7)より反応器(1)にプロピレンを連続的に供給し、
管路(16)より触媒液を7620kg/Hrで循環供給した。
また、0.4wt%の水分を含むオキソガス(H2/CO=1.
0)は管路(8)より向流接触塔(2)に連続的に供給して未
反応のプロピレンを回収した後、管路(11)より反応器
(1)に供給した。反応器は90℃、全圧10kg/cm2に維
持され、反応器の圧力が10kg/cm2に保たれるように
プロピレン及びオキソガスの供給量を調整したところ、
プロピレンのフィード量は1200kg/h、オキソガスの
フィード量は900kg/hであった。未反応オレフィン、
未反応ガス、アルデヒド生成物及び水の一部は反応器気
相より混合蒸気流として抜き出され、コンデンサー(6)
で40℃に冷却され、凝縮液は1730kg/hで管路(18)
より反応領域外にパージした。コンデンサー気相からの
ベントガスの一部は管路(19)よりパージされ、残りは管
路(20)より5000kg/hで反応器(1)に再循環された。
反応生成液は、管路(9)より向流接触塔(2)へ導かれ、オ
キソガスとの緊密接触により未反応オレフィンがガスス
トリッピングされた後、気液分離器(3)へ導入され減圧
された。気液分離後の反応液は触媒分離塔(4)に導か
れ、塔頂より生成アルデヒドを留出させ、塔底からの触
媒液は管路(14)より水洗工程を含む触媒回収工程(5)を
経た後、管路(16)より反応器(1)へ再循環された。触媒
回収工程(5)出口での水分濃度は1.6wt%であった。こ
の時、反応器中の水分濃度は1.0wt%であった。
【0040】比較例1 実施例1と同じ装置を用いてプロピレンのヒドロホルミ
ル化反応を行った。コンデンサー(6)の凝縮液を反応領
域外にパージせずに、反応器(1)に戻すこと以外は実施
例1と同じ操作条件で、反応条件等も同一であった。こ
の時、反応器中の水分濃度は1.5wt%であった。
【0041】
【発明の効果】本発明の方法でヒドロホルミル化反応を
行うことにより、反応器内の水分濃度を30%以上低減す
ることができ、ロジウム−ホスファイト系錯体触媒を用
いたヒドロホルミル化反応における配位子の分解を抑制
して、効率的に反応を行うことができる。
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一実施態様を示すプロセスフロー
シート。
【図2】本発明方法の他の一実施態様を示すプロセスフ
ローシート。
【符号の説明】
1 反応器 2 向流接触塔 3 気液分離器 4 触媒分離塔 5 触媒回収工程 6 コンデンサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 弘貴 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化学 株式会社水島事業所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC45 AD11 BA24 BA48 BD35 BD52 BE20 BE40 4H039 CA62 CL45

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロジウム−ホスファイト系錯体触媒の存
    在下、オレフィン系不飽和化合物と一酸化炭素及び水素
    とを連続的に反応させ、反応生成物から少なくとも1つ
    の成分を連続的に分離する連続ヒドロホルミル化反応プ
    ロセスにおいて、ヒドロホルミル化反応領域より、アル
    デヒド生成物の少なくとも一部と水とを混合蒸気流とし
    て抜き出し、その少なくとも一部を蒸気のまま又は冷却
    して凝縮液として、反応領域外に供給することにより、
    反応領域内の水分濃度を低減することを特徴とするアル
    デヒド類の製造法。
  2. 【請求項2】 連続ヒドロホルミル化反応プロセスが、
    反応器から抜き出した少なくとも触媒及びアルデヒド生
    成物を含む反応液を触媒分離工程に供給し、生成アルデ
    ヒドを分離した後、反応媒体として反応器に循環させる
    液循環ヒドロホルミル化プロセスであることを特徴とす
    る請求項1記載のアルデヒド類の製造法。
  3. 【請求項3】 ロジウム−ホスファイト系錯体触媒の存
    在下、オレフィン系不飽和化合物と一酸化炭素及び水素
    とを連続的にヒドロホルミル化反応させることにより得
    られる、少なくとも触媒及びアルデヒド生成物を含む反
    応生成物を反応器より抜き出し、向流接触塔にて原料ガ
    スと向流接触させて未反応オレフィンを回収した後、気
    液分離し、液相は触媒分離工程にて生成アルデヒドを分
    離回収した後、反応媒体として反応器に循環させる液循
    環ヒドロホルミル化プロセスであって、ヒドロホルミル
    化反応領域よりアルデヒド生成物の少なくとも一部と水
    とを混合蒸気流として抜き出し、その少なくとも一部を
    蒸気のまま又は冷却して凝縮液として抜き出し、これを
    反応領域以外の工程に供給することにより、反応領域内
    の水分濃度を低減することを特徴とするアルデヒド類の
    製造法。
  4. 【請求項4】 ロジウム−ホスファイト系錯体触媒の存
    在下、オレフィン系不飽和化合物と一酸化炭素及び水素
    とを連続的にヒドロホルミル化反応させることにより得
    られる、少なくとも触媒及びアルデヒド生成物を含む反
    応生成物を反応器より抜き出し、気液分離して、液相は
    触媒分離工程にて生成アルデヒドを分離した後反応媒体
    として反応器に循環させ、分離した生成アルデヒドは向
    流接触塔にて原料ガスと向流接触させて未反応オレフィ
    ンを回収する液循環ヒドロホルミル化プロセスであっ
    て、ヒドロホルミル化反応領域よりアルデヒド生成物の
    少なくとも一部と水とを混合蒸気流として抜き出し、そ
    の少なくとも一部を蒸気のまま又は冷却して凝縮液とし
    て反応領域外の工程に供給することにより、反応領域内
    の水分濃度を低減することを特徴とするアルデヒド類の
    製造法。
  5. 【請求項5】 反応器及び反応器に付随した気液分離器
    などからなる反応帯域よりアルデヒド生成物の少なくと
    も一部と水とを混合蒸気流として抜き出し、その少なく
    とも一部を蒸気のまま又は冷却して凝縮液として反応領
    域外に供給することにより、反応領域内の水分濃度を低
    減することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載
    のアルデヒド類の製造法。
  6. 【請求項6】 ヒドロホルミル化反応領域より抜き出
    されたアルデヒド生成物の少なくとも一部と水の混合蒸
    気流又はその凝縮液を、向流接触塔に供給することを特
    徴とする請求項4又は5記載のアルデヒド類の製造法。
  7. 【請求項7】 オレフィン系不飽和化合物がプロピレン
    であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載
    のアルデヒド類の製造法。
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