JP2004354530A - 乾式静電荷像現像用トナー、該トナーを用いた現像剤、該現像剤を用いる画像形成方法、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents

乾式静電荷像現像用トナー、該トナーを用いた現像剤、該現像剤を用いる画像形成方法、画像形成装置およびプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】トナーの摩擦帯電量を制御、維持でき、環境変化による変動も少なく、トナー搬送性、現像性、転写性、保存性に優れ、異常画像が発生しない静電荷像現像用トナーを提供する。
【解決手段】バインダーレジン、着色材、帯電制御剤及び添加剤を主成分とする乾式静電荷像現像用トナーにおいて、バインダーレジンが1種類以上のポリエステル樹脂からなり、ポリエステル樹脂はTHF不溶成分を含まず、かつ分子量5×10以下の成分の含有割合が4重量%以下であり、重量分子量3×10〜9×10の領域にメインのピークを有し、帯電制御剤がサリチル酸またはサリチル酸誘導体の金属塩化合物からなり、添加剤が特定の物性のシリカと酸化チタンとを含み、酸化チタンが、UV吸光法において300nmの透過率が35%以上、かつ600nmの透過率が80%以上であること。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等における静電荷像を現像するための現像剤に使用される、トナー、現像剤、及び該トナー、現像剤を使用する電子写真現像方式の画像形成方法、画像形成装置、並びにプロセスカートリッジに関する。更に詳しくは直接または間接電子写真現像方式を用いた複写機、レーザープリンター及び普通紙ファックス等に使用される静電荷像現像用トナー、一成分または二成分現像剤、及び画像形成方法、画像形成装置、並びにプロセスカートリッジに関する。更に直接または間接電子写真多色画像現像方式を用いたフルカラー複写機、フルカラーレーザープリンター、及びフルカラー普通紙ファックス等に使用される静電荷像現像用トナー、一成分または二成分現像剤、及び画像形成方法、画像形成装置、並びにプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真、静電記録、静電印刷などにおいて使用される現像剤は、その現像工程において、例えば静電荷像が形成されている感光体などの像担持体に一旦付着され、次に転写工程において感光体から転写紙などの転写媒体に転写された後、定着工程において紙面に定着される。その際、潜像保持面上に形成される静電荷像を現像するための現像剤として、キャリアとトナーから成る二成分系現像剤及び、キャリアを必要としない一成分系現像剤(磁性トナー、非磁性トナー)が知られている。二成分現像方式は、トナー粒子がキャリア表面に付着することにより現像剤が劣化し、また、トナーのみが消費されるため現像剤中のトナー濃度が低下するのでキャリアとの混合比を一定割合に保持しなければならず、そのため現像装置が比較的大型である。一方、一成分現像方式では現像ローラー等の高機能化により、装置もより小型化されてきている。
【0003】
近年、オフィスにおけるOA化やカラー化が一段と進み、従来の文字のみからなる原稿の複写だけではなく、パーソナルコンピュータで作成したグラフやデジタルカメラで撮影された画像、スキャナーなどから読込まれたピクトリアルな原稿などをプリンターにて出力し、プレゼンテーション用の資料などとして多数枚複写する機会が増している。プリンター出力画像は、ベタ画像、ライン画像、ハーフトーン画像など、1枚の原稿に複雑な構成が混ざっており、画像に対する高信頼性の要求とともに多用な要求も高まっている。
【0004】
従来の一成分系現像剤を用いた電子写真プロセスは、磁性トナーを用いる磁性一成分現像方式と、非磁性トナーを用いる非磁性一成分現像方式とに分類される。磁性一成分現像方式は、内部にマグネットなどの磁界発生手段を設けた現像剤担持体を用いてマグネタイトなどの磁性体を含有する磁性トナーを保持し層厚規制部材により薄層化し現像するもので、近年小型プリンターなどで多数実用化されている。しかし磁性体は有色、多くは黒色系でありカラー化が難しいという欠点がある。
【0005】
これに対して非磁性一成分現像方式は、トナーが磁力を持たないため、現像剤担持体にトナー補給ローラーなどを圧接して現像剤担持体上にトナーを供給し静電気的に保持させ、層厚規制部材により薄層化して現像するものである。これには有色の磁性体を含有しないためカラー化に対応できるという利点があり、さらに現像剤担持体にマグネットを用いないため、装置のさらなる軽量化及び低コスト化が可能となり、近年小型フルカラープリンターなどで実用化されている。
【0006】
一方、二成分現像方式ではトナーの帯電、搬送手段としてキャリアを用い、トナーとキャリアは現像器内部において十分撹拌、混合された後、現像剤担持体に搬送され現像されるため、比較的長時間の使用においても安定した帯電性及び搬送性を持続することが可能であり、また高速の現像装置にも対応しやすい。
【0007】
これに比べて、一成分現像方式では未だ改善すべき課題が多いのが現状である。一成分現像方式ではキャリアのような安定した帯電または搬送手段がないため、長時間使用や高速化によって帯電不良、搬送不良が起こりやすい。即ち一成分現像方式は、現像剤担持体上へトナーを搬送した後、層厚規制部材にてトナーを薄層化させて現像するが、トナーと現像剤担持体、層厚規制部材などの摩擦帯電部材との接触、摩擦帯電時間が非常に短いため、キャリアを用いた二成分現像方式より低帯電、逆帯電トナーが多くなりやすい。
【0008】
特に、非磁性一成分現像方法においては、通常少なくとも1つのトナー搬送部材によってトナー(現像剤)を搬送し、かつ搬送されたトナーによって潜像担持体に形成された静電潜像を現像する手段が採られているが、その際、トナー搬送部材表面のトナー層厚は極力薄くしなければならないとされている。このことは二成分系現像剤であってキャリアが非常に小径なものを用いる場合にも当てはまることであり、また特に一成分系現像剤を使用しそのトナーとして電気抵抗の高いものを用いたときには、現像装置によってこのトナーを帯電させる必要があるため、トナーの層厚は著しく薄くされねばならない。このトナー層が厚いとトナー層の表面近くだけが帯電し、トナー層全体が均一に帯電されにくくなるからである。このためトナーにはより迅速な帯電速度と適度な帯電量を維持することが要求される。
【0009】
そこで、従来トナーの帯電を安定化させるために帯電制御剤や添加剤を添加することが行われている。帯電制御剤はトナーの摩擦帯電量を制御しその摩擦帯電量を維持する働きをする。負帯電性の代表的な帯電制御剤としては、モノアゾ染料、サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸の金属塩・金属錯塩、ジアゾ化合物、ホウ素による錯化合物などが挙げられ、また正帯電性の代表的な帯電制御剤としては、四級アンモニウム塩化合物、イミダゾール化合物、ニグロシン、アジン系染料などが挙げられる。
【0010】
しかし、これらの帯電制御剤の中には有彩色を有するものがあり、カラートナーに使用できないものが多い。また、これらの帯電制御剤の中にはバインダーレジンへの相溶性が悪いため、帯電に大きく関与しているトナー表面に存在しているものが脱離しやすく、トナーの帯電にばらつきを生じ、また現像スリーブの汚染や感光体フィルミングなどを起しやすい欠点がある。
【0011】
そのため従来においては、初期のうちは良好な画像が得られるが、徐々に画質が変化し、地汚れやぼそつきが生じてくるという現象が生じている。特に、カラー複写に応用しトナーを補給しながら連続使用すると、トナーの帯電量が低下し初期の複写画像の色調とは顕著に異なった画像となり、長期間の使用に耐えられず、数千枚程度複写しただけで、プロセスカートリッジと呼ばれる作像ユニットを早期に交換しなくてはならない欠点を有していた。
【0012】
そのため環境に対する負荷も大きく、ユーザーの手間もかかっていた。さらにこれらカートリッジの多くにはクロムなどの重金属が含まれるため、近年安全性の面から問題となりつつある。
【0013】
近年プリンター需要が拡大し、装置の小型化、高速化や低コスト化が進み、装置にはより高い信頼性と長寿命化が要求され始めており、トナーにも諸特性を長期にわたり維持できることが求められているが、これらの樹脂帯電制御剤ではその帯電制御効果を維持できず、現像スリーブや層厚規制部材(ブレードやローラー)を汚染しトナーの帯電性能が低下したり、感光体フィルミングするという問題があった。
【0014】
また小型化、高速化により少量の現像剤で短時間で現像を行うプロセスになり、より帯電立上り性の良い現像剤が求められている。現像に関しては、二成分現像剤、一成分現像剤共に様々な現像方式が提案されているが、小型化かつ軽量化できる点などに優れ、キャリアを用いなくてすむ非磁性一成分現像がプリンター用途には好適である。この現像方式においては、現像ローラーへのトナーの補給性や現像ローラーのトナー保持性が悪いため、現像ローラーへトナーを強制的に擦りつけたり、ブレードにより現像ローラー上のトナー量を規制したりする。その結果、現像ローラーへトナーがフィルミングしやすくなり、現像ローラーの寿命が短くなったり、トナーの帯電量が不安定になるという問題が生じる。また、これにより良好な現像が行なわれなくなる。
【0015】
従って、非磁性一成分現像用のカラートナーにおいては、一般のカラートナーに必要とされる特性に加えて、トナーに用いられる結着樹脂の耐熱性が劣る場合が多く、現像ローラーへのトナーのフィルミングなどが発生しやすくなる。
【0016】
従来の帯電制御剤として、サリチル酸又はサリチル酸の金属錯体を帯電制御剤として用いることが開示されているが、意図する十分な帯電安定性が得られず、環境変動に対する悪さなど挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
【0017】
添加剤はトナーの摩擦帯電量を制御、維持する働きの他に、トナーの搬送性、現像性、転写性、保存性などの働きも有する。これらの特性を改善するために、疎水性シリカをトナーに添加することが開示されているが、シリカ単独では帯電性が高くなりすぎ、また転写性が良過ぎるためチリ、飛散などの欠陥が発生する(例えば、特許文献2または3参照)。
【0018】
また酸化チタンやカップリング剤で表面処理した酸化チタンを、トナーに添加することが開示されているが、酸化チタン単独では十分な帯電性、流動性が得られなかったり、粒径が大きくまた二次凝集しやすいため、トナーに均一に付着されず、異常画像の原因となる(例えば、特許文献4または5参照)。
【0019】
その他、添加剤として、表面処理された微粒子酸化チタンも開示されているが、粒子の分散性は改良されているものの、単独では今だ十分な帯電量は得られていない。またこの酸化チタンをシリカと併用した場合は、逆に経時での帯電量上昇が発生してしまう(例えば、特許文献6参照)。
【0020】
さらに、疎水性シリカと疎水性酸化チタンを合わせて使用することが開示されているが、疎水性の高い添加剤どうしの組合せのため、経時での帯電量上昇が発生し、転写不良などの原因となる(例えば、特許文献7または8参照)。
【0021】
【特許文献1】
特開昭55−42752号公報
【特許文献2】
開昭56−128956号公報
【特許文献3】
特開昭59−52255号公報
【特許文献4】
特開昭60−112052号公報
【特許文献5】
特開平4−40467号公報
【特許文献6】
特許第3232858号公報
【特許文献7】
特開平7−43930号公報
【特許文献8】
特許第3160688号公報
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、上記従来技術には、帯電安定性が得られない、環境変動に対する不安定さ、チリ、飛散などの発生、流動性の不足、二次凝集のための異常画像の発生、経時での帯電量上昇、転写不良の発生等という問題がある。
【0023】
そこで本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、トナーの摩擦帯電量を安定的に制御、維持することができ、かつ環境変化による変動も少なく安定した摩擦帯電性を維持することができ、またトナーの搬送性、現像性、転写性、保存性に優れ、感光体への付着による異常画像が発生しない、乾式静電荷像現像用トナー、現像剤、およびそれを用いた画像形成方法、並びに画像形成装置、さらにプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、本発明は、以下の特徴を有する。
(1)請求項1記載の発明では、少なくともバインダーレジン、着色材、帯電制御剤及び添加剤を主成分とする乾式静電荷像現像用トナーにおいて、該バインダーレジンが1種類以上のポリエステル樹脂からなり、該ポリエステル樹脂はTHF不溶成分を含まず、かつゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおける分子量分布において、分子量5×10以下の成分の含有割合が4重量%以下であり、重量分子量3×10〜9×10の領域にメインのピークを有し、該帯電制御剤がサリチル酸またはサリチル酸誘導体の金属塩化合物からなり、該添加剤が1次粒子径0.01〜0.03μmの疎水化処理されたシリカと、1次粒子径0.01〜0.03μmで比表面積60〜140m/gの疎水化処理された酸化チタンとを含み、該酸化チタンが湿式法により製造された水可溶性成分量が0.2重量%以上ある酸化チタン微粒子を表面処理したものであり、UV吸光法において300nmの透過率が35%以上、かつ600nmの透過率が80%以上である乾式静電荷像現像用トナーを最も主要な特徴とする。
(2)請求項2記載の発明では、前記バインダーレジンのDSCにおける吸熱ピークが60〜70℃の範囲にある前記(1)に記載の乾式静電荷像現像用トナーを主要な特徴とする。
(3)請求項3記載の発明では、前記バインダーレジンの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比が2≦Mw/Mn≦10であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の乾式静電荷像現像用トナーを主要な特徴とする。
(4)請求項4記載の発明では、前記バインダーレジンの酸価が10KOHmg/g以下である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の乾式静電荷像現像用トナーを主要な特徴とする。
(5)請求項5記載の発明では、前記バインダーレジンのフローテスターによる見掛け粘度が10Pa・sとなる温度が95〜120℃である前記(1)〜(4)のいずれかに記載の乾式静電荷像現像用トナーを主要な特徴とする。
(6)請求項6記載の発明では、前記帯電制御剤をトナー粒子に対して、0.1〜10重量%含有する前記(1)〜(5)のいずれかに記載の乾式静電荷像現像用トナーを主要な特徴とする。
(7)請求項7記載の発明では、前記添加剤が母体トナー100重量部に対し、1次粒子径0.01〜0.03μmの疎水化処理されたシリカを2.1重量部以上、1次粒子径0.01〜0.03μmで比表面積60〜140m/gの疎水化処理された酸化チタンを0.4〜1.0重量部含む前記(1)〜(6)のいずれかに記載の乾式静電荷像現像用トナーを主要な特徴とする。
(8)請求項8記載の発明では、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の乾式静電荷像現像用トナーからなる乾式一成分現像剤を主要な特徴とする。
(9)請求項9記載の発明では、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の乾式静電荷像現像用トナーとキャリアからなる乾式二成分現像剤を主要な特徴とする。
(10)請求項10記載の発明では、少なくとも、潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成工程、該潜像を現像剤担持体上の現像剤を用いて現像する工程、現像されたトナー像を転写体上に転写する転写工程、転写体上のトナー像を加熱定着する定着工程を有する画像形成方法において、該現像剤として前記(8)に記載の乾式一成分現像剤を用いる画像形成方法を主要な特徴とする。
(11)請求項11記載の発明では、少なくとも、前記(8)に記載の乾式一成分現像剤を保持する容器、該現像剤を補給する容器、潜像形成装置、現像装置、転写装置、及び定着装置を具備する画像形成装置を主要な特徴とする。
(12)請求項12記載の発明では、少なくとも、潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成工程、該潜像を現像剤担持体上の現像剤を用いて現像する工程、現像されたトナー像を転写体上に転写する転写工程、転写体上のトナー像を加熱定着する定着工程を有する画像形成方法において、該現像剤として前記(9)に記載の乾式二成分現像剤を用いる画像形成方法を主要な特徴とする。
(13)請求項13記載の発明では、少なくとも、前記(9)に記載の乾式二成分現像剤を保持する容器、該トナーを補給する容器、潜像形成装置、現像装置、転写装置、及び定着装置を具備する画像形成装置を主要な特徴とする。
(14)請求項14記載の発明では、前記潜像保持体上の潜像を現像する現像装置において、交互電界を印加する手段を具備する前記(11)または(13)に記載の画像形成装置を主要な特徴とする。
(15)請求項15記載の発明では、前記定着を行なう定着装置は、発熱体を具備する加熱体と、前記加熱体と接触するフィルムと、前記フィルムを介して前記加熱体と圧接する加圧部材とを有し、前記フィルムと前記加圧部材の間に未定着画像を形成させた被記録材を通過させて加熱定着する定着装置である前記(11)または(13)に記載の画像形成装置を主要な特徴とする。
(16)請求項16記載の発明では、感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも現像手段を含む手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は現像剤を保持し、該現像剤は、前記(8)または(9)に記載の乾式一成分現像剤または乾式二成分現像剤であるプロセスカートリッジを主要な特徴とする。
【0025】
本発明者らは鋭意検討した結果、上記の手段により、フルカラートナー用バインダーレジンとして発色性、画像強度の点から好適なポリエステル樹脂を使用し、特定の構成成分と構成比を有する帯電制御剤、特定の表面処理酸化チタン、及びシリカを用いた場合に、高い帯電量とシャープな帯電量分布が得られ、また帯電立ち上がりがよく地汚れ等に優れ、温湿度の変化の影響を受けず、さらに数万枚以上長期にわたり現像担持体(現像ローラーまたはスリーブ)や現像層厚規制部材(ブレードやローラー)の汚染や感光体フィルミングを防止でき、また粉砕性の良好で生産性の高い、上記課題を解決する静電荷像現像用トナー、現像剤、及び画像形成方法、画像形成装置、プロセスカートリッジが得られるという知見を見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明は、バインダーレジンの一種以上がポリエステル樹脂であり、帯電制御剤がサリチル酸またはサリチル誘導体の金属塩化合物であり、疎水性シリカ、疎水性酸化チタンを含む乾式静電荷像現像用トナーに関するものである。
【0027】
本発明のトナーに使用するバインダーレジンは、フルカラートナー用バインダーレジンとして発色性、画像強度の点から好適なポリエステル樹脂が用いられる。カラー画像は数種のトナー層が幾重にも重ねられるため、トナー層が厚くなってしまいトナー層の強度不足による画像の亀裂や欠陥が生じたり、適度な光沢が失われたりする。このことから適度な光沢や優れた強度を保持させるためポリエステル樹脂を用いる。
【0028】
本発明のバインダーレジンは、特に、THF不溶分がなく、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおける分子量分布において、分子量5×10以下の成分の含有割合が4重量%以下であり、重量分子量3×10〜9×10の領域に1つのピークを有することを特徴とする。THF不溶分が入ると光沢性が下がるとともに透明性が落ち、OHPシートを使用したときに高品質な画像を得ることができない。本発明のトナーは、バインダーレジンの分子量分布について分子量5×10以下の重量%を規定し、また好ましくは重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比を2≦Mw/Mn≦10と規定することでブレード、スリーブなどへのフィルミングが発生し難くなる。また、分子量5×10以下の成分が4重量%を超えると、長期間使用することによりブレードやスリーブを汚染し、フィルミングが発生しやすくなる。
【0029】
まず、ポリエステル樹脂について説明する。
バインダーレジンであるポリエステル樹脂は、一般に多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とのエステル化反応により得ることができる。本発明におけるポリエステル樹脂を構成しているモノマー(成分)のうち多価アルコールモノマーとしては、3価以上の多官能モノマーも含めて、たとえばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタジエンオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどのビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物、その他の二価のアルコール、またはソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、その他の3価以上の多価アルコールが挙げることができる。
【0030】
ポリエステル樹脂を構成するこれらのモノマーのうち、特にビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物を主成分モノマーとして用いたものが、好適に用いられる。ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物を構成モノマーとして用いた場合、ビスフェノールA骨格の性質上、比較的高めのガラス転移点のポリエステル樹脂が得られ、耐コピーブロッキング性、耐熱保存性が良好となる。また、ビスフェノールA骨格両側のアルキル基の存在が、ポリマー中でソフトセグメントとして働き、トナー定着時の発色性、画像強度が良好となる。特にビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物のうち、アルキレン基がエチレン基、プロピレン基のものが好適に用いられる。
【0031】
本発明におけるポリエステル樹脂を構成しているモノマーのうち多価カルボン酸モノマーとしては、3価以上の多官能モノマーも含めて、たとえばマレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、またはn−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸などのアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸類、これらの酸の無水物、アルキルエステル、その他の二価のカルボン酸、そして、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、及びこれらの無水物、アルキルエステル、アルケニルエステル、アリールエステル、その他の3価以上のカルボン酸を挙げることができる。
【0032】
ここで述べたアルキルエステル、アルケニルエステルまたはアリールエステルの具体例としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリエチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリメチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリエチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリn−ブチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸イソブチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリn−オクチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリ2−エチルヘキシル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリベンジル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリス(4−イソプロピルベンジル)などが挙げられる。
【0033】
本発明のトナーに用いるポリエステル樹脂を得るための製造方法は、特に限定されるものではなく、エステル化反応は公知の方法によって行うことができる。またエステル交換反応も公知の方法によって行うことができ、この際公知のエステル交換触媒を使用することができる。例えば酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、酢酸カルシウム、酢酸スズ、酢酸鉛、チタンテトラブトキサイドなどが挙げられる。重縮合反応は公知の方法によって行うことができ、この際公知の重合触媒を使用できる。具体例としては、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウムなどが挙げられる。
【0034】
本発明のトナーに用いるバインダーレジンの分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより以下のように測定される。
40℃のヒートチャンバー内でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6重量%に調整した母体トナーのTHF試料溶液を200μl注入して測定する。THF試料溶液は注入前に0.45μmの液クロ用フィルターでTHF不溶成分を除去する。トナーの試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。
【0035】
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、Pressure Chemical Co.あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、4.48×10のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
【0036】
なおバインダーレジンのTHF不溶分有無は、分子量分布測定のTHF試料溶液作成時に判断される。すなわち、0.45μmのフィルターユニットをシリンジの先に取り付けて液をシリンジ内から押し出す際に、フィルター詰まりがなければTHF不溶分はないと判断される。
【0037】
また本発明に用いるバインダーレジンは、DSCにおける吸熱ピークが60〜70℃の範囲にあることが好ましい。60℃未満ではトナー保存性に影響し、トナーがカートリッジ内やホッパー内で固化するなどの問題を生じる。また70℃を越えるとトナー生産性に影響し、粉砕時のフィード低下などの問題を生じる。
DSCにおける吸熱ピークは、例えば理学電機社製のRigaku THRMOFLEX TG8110により、昇温速度10℃/minの条件にて測定し、吸熱曲線の主体極大ピークを読取る。
【0038】
また本発明に用いるバインダーレジンは、その重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2≦Mw/Mn≦10であることが好ましい。Mw/Mnが10を超えるとトナーを定着させたときに光沢が得られず、高品質な画像を得ることができない。またMw/Mnが2未満であると、トナー製造時の粉砕工程で生産性が低下し、長期間使用することによりブレードやスリーブを汚染し、フィルミングが発生しやすくなる。
【0039】
また本発明に用いるバインダーレジンは、後述する帯電制御剤と添加剤との相互作用において、酸価が10KOHmg/g以下であることが好ましい。
ポリエステル樹脂の帯電性と酸価との関係は、ほぼ比例関係にあり、酸価が高くなれば樹脂の負帯電性も大きくなり、同時に帯電の環境特性にも影響することが知られている。すなわち酸価が高いと、低温低湿下では帯電量が高くなり高温高湿下では帯電量が低くなる。環境による帯電量の変化により、地汚れや画像濃度、色再現性の変化が大きくなり高画像品質の維持が難しい。一般に酸価が20KOHmg/gを越えると帯電量の上昇、環境変動の悪化などが発生する恐れがある。
【0040】
本発明に用いるポリエステル樹脂では、後述する帯電制御剤、疎水性シリカ、疎水性酸化チタンのもつ帯電性、抵抗などからトナー粒子としての抵抗が制御される。このためポリエステル樹脂の酸価が10KOHmg/gを越えると帯電制御剤や疎水性シリカ、疎水性酸化チタンの帯電制御効果が阻害される。本発明に用いるポリエステル樹脂の酸価は10KOHmg/g以下、さらに好ましくは5KOHmg/g以下が好適である。
【0041】
さらに、本発明に用いるバインダーレジンは、フローテスターによる見掛け粘度が10Pa・sとなる温度が95〜120℃であることが好ましい。95℃未満では定着時のホットオフセットの余裕度がなくなり、一方120℃を越えると充分な光沢が得られなくなる。
見掛け粘度が10Pa・sとなる温度の測定は、フローテスターとして例えば島津製作所製CFT−500型を用い、荷重10kg/cm、オリフィス径1mm×長さ1mm、昇温速度5℃/分で粘度測定し、見掛け粘度が10Pa・sになる温度を読み取るものである。
【0042】
次に、本発明のトナーに用いる帯電制御剤について説明する。
本発明のトナーに用いられる帯電制御剤は、サリチル酸またはサリチル酸誘導体の金属塩化合物であり、下記の一般式(1)によって表すことができる。
【化1】
Figure 2004354530
(但し、R、RおよびRは水素又は炭素数1〜10のアルキル基或いはアリル基であるが、特に水素又は炭素数1〜6のアルキル基或いはアリル基が望ましい。ここでR、RおよびRは同時に同じであっても異なっていてもよい。また、MeはZn、Ni、Co、Pb、Crから選ばれるいずれかの金属であるが、特にZnが望ましい。)
【0043】
上記一般式で表わされるサリチル酸またはサリチル酸誘導体の金属塩化合物は、CLARK,J.L.Kao,H.(1948)J.Amer.Chem.Soc.70,2151に記載された方法によって容易に合成することができる。例えば、溶媒中に2モルのサリチル酸ナトリウム塩(サリチル酸誘導体のナトリウム塩を含む)と、1モルの塩化亜鉛とを添加し混合し、加温して撹拌することにより亜鉛塩として得ることができる。この金属塩化合物は白色を呈する結晶であり、トナーバインダー中に分散させた場合にも着色に示さないものである。金属塩が亜鉛塩以外のものについても上記の方法に準じて製造することができる。
【0044】
これらのサリチル酸またはサリチル酸誘導体の金属塩化合物は単独で用いても二種類以上の併用であってもかまわない。また前記サリチル酸またはサリチル酸誘導体の金属塩化合物と共に、他の帯電制御剤を併用してもよい。本発明で用いられる他の帯電制御剤は従来公知のものを併用してよい。例えば具体的にはニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩、フッ素変性4級アンモニウム塩、アルキルアミド、リンの単体または化合物などである。特にカラートナーにおいては色調を損なう事のない透明もしくは白色の物質を併用する。例えば具体的には、有機ホウ素塩類、含フッ素四級アンモニウム塩類、カリックスアレン系化合物等が用いられるが、これらに限られるものではない。
【0045】
帯電制御剤のバインダーレジンへの分散はトナーの帯電性能を決める一つの因子となる。本発明では特定のバインダーレジンと特定の帯電制御剤との組合せにより、帯電性が良好で帯電立上がり性にすぐれたトナーが得られる。しかしバインダーレジンと帯電制御剤との分散性(相溶性)が、帯電性能に影響することは前述の通り明らかである。本発明者らはバインダーレジンの分子量分布及びフローテスターによる見掛け粘度及び酸価に着目することで、帯電制御剤の分散性を研究し最適範囲を得た。
【0046】
本発明によれば、バインダーレジンは重量分子量が3×10〜9×10の領域にメインのピークを有し、またフローテスターによる見掛け粘度は10Pa・sとなる温度が95〜120℃であり、酸価が10KOHmg/g以下であることが特に好ましい。この特性を有するバインダーレジンとサリチル酸またはサリチル酸誘導体の金属塩化合物からなる帯電制御剤を溶融混錬すると、該帯電制御剤が該バインダーレジン中に適度に分散され、帯電立ち上がり性が良好で、経時変化も少なく安定し、また環境でも大きく変化しない、安定したトナーが得られる。
【0047】
バインダーレジンの重量分子量のメインピークが3×10〜9×10の領域より小さい領域にあったりフローテスターによる見掛け粘度が10Pa・sとなる温度が95℃未満であると、バインダーレジンが低分子量タイプとなり該帯電制御剤が分散しにくなり、十分な帯電量が得られない。また該重量分子量領域より大きい領域にメインのピークを有したりフローテスターによる見掛け粘度が10Pa・sとなる温度が120℃より高くなると、該帯電制御剤が微分散し過ぎる状態になり、帯電量がかえって低くなってしまう。また該バインダーレジンの酸価が10KOHmg/gより大きくなると、該帯電制御剤との組み合わせでは帯電量が経時で増加し続け飽和することができず、経時での帯電安定性が得られない。
【0048】
本発明のトナーに用いる帯電制御剤の添加量は、トナー粒子に対して0.1〜10重量%が好ましく、より望ましくは0.5〜5重量%である。0.1重量%未満の場合はバインダーレジンとの分散が制御できず帯電の立上りや帯電量が十分でなく、地汚れ、チリなど画像に影響を及ぼしやすい。10重量%を越える場合は、バインダーレジンへの分散が悪くなり帯電量分布が広くなり、地汚れや機内でのトナー飛散が発生しやすい。
【0049】
本発明のトナーに用いられる添加剤は、1次粒子径0.01〜0.03μmの疎水化処理されたシリカと、1次粒子径0.01〜0.03μmで比表面積60〜140m/gの疎水化処理された特定の性能を有する酸化チタンである。これらの添加剤を前記ポリエステル樹脂、帯電制御剤と用いることで、帯電性の安定したトナーが得られる。
【0050】
すなわち、1次粒子径0.01〜0.03μmの疎水化処理されたシリカを母体トナー表面に付着させる事によりトナーに必要な流動性と帯電性が付与され、現像ローラー上及び現像ローラーから感光体への現像性が良好となる。本タイプのシリカの添加量は母体トナー100重量部に対し2.1重量部以上とする事が好ましく、これによりトナーの現像ローラー上での薄層が均一となり、薄層のムラが大幅に改善され、更に長期の現像ローラーの攪拌により攪拌現像剤塗布ブレードへのトナーの融着による白スジの発生を防止する。これより少ない場合には、トナーの流動性が十分得られず現像ローラーに必要な量のトナーが供給されなかったり、必要なトナーの帯電量が得られない場合が有る。またトナーの現像ローラー上での薄層が不均一となり、トナーの均一な現像及び画像が得られない場合や攪拌現像剤塗布ブレードへのトナーの融着による白スジの発生する場合が有る。
【0051】
また1次粒子径0.01〜0.03μmで比表面積60〜140m/gの疎水化処理された酸化チタンを母体トナーの表面に付着させる事により、トナーの帯電性の安定化、特に帯電立ち上がり性とチャージアップが防止される。本タイプの酸化チタンの添加量は母体トナー100重量部に対し0.4〜1.0重量部が好ましい。0.4重量部より少ない場合にはトナーの帯電性が高すぎて十分なトナーの現像が行われない場合がある。また1.0重量部より多く添加した場合には、トナーの帯電性が低すぎてトナーが現像ローラーから飛散したり、地肌汚れの原因となる場合がある。
【0052】
なお前記母体トナーとは、添加剤以外の材料、少なくともバインダーレジン、着色材及び帯電制御剤を含む製造途中の粒子を意味する。
【0053】
本発明に用いられる添加剤のうち疎水性酸化チタンについては、湿式法により製造された水可溶性成分量が0.2重量%以上ある酸化チタン微粒子を表面処理したものであり、該添加剤がUV吸光法において300nmの透過率が35%以上であり、かつ600nmの透過率が80%以上であることを特徴とする。酸化チタンは一般に湿式法により製造される。一般にチタンを含む鉱石として金紅石、鋭錐石、板チタン石、イルメナイトなどが使用される。これら鉱石に濃硫酸を加え溶解していく硫酸法、またはこれら鉱石を炭素物質と赤熱脱水し塩素ガスにさらす塩素法がある。いずれも水酸化チタンTi(OH)を精製し、最終段階で加水分解によりTiOの結晶を沈殿させている。
【0054】
このため水可溶性成分がある程度存在している。これらは鉱石や製造工程で使用される触媒や処理剤に含まれるアルカリ金属イオンや酸成分などで、たとえばPO 2−、SO 2−、Cl、Na、Mg2+、Liなどである。これら水可溶性成分は帯電性や抵抗などに影響を与えることが判っており、0.2重量%未満に制御することが高い帯電量が維持されると言われている。
【0055】
しかし本発明では酸化チタンのより高い帯電性ではなく、抵抗、粒度分布にその機能を見出し、本発明に至った。
すなわち、水可溶性成分量が0.2重量%以上の酸化チタンを用いることで、帯電量の経時での上昇が抑えられ、さらにシリカとの併用により、その効果が得られることになる。なお水可溶性成分量の定量はJIS K5116−1973に準拠して行なう。
【0056】
酸化チタンの高機能化のためにカップリング剤等により表面処理を施すことは一般的であるが、酸化チタンに含まれる水可溶性成分量が表面処理に影響を及ぼすと共に、得られる表面処理酸化チタンの抵抗、帯電特性にも影響する。さらに表面処理における分散度合いにより酸化チタンの二次凝集性に変化がもたらされる。一般には一次粒子径を維持すべく均一な処理、高分散処理を施す場合が考えられるが、酸化チタン単独では帯電の経時上昇、感光体への付着などの不具合が多い。そこで本発明では分散度合いは高めるものの、抵抗を低く設定することでその不具合を解消した。酸化チタンの粒度を表わす指標として、特定の溶媒における透過率によるものがある。
【0057】
本発明では該酸化チタンはUV吸光法において300nmの透過率が35%以上であり、かつ600nmの透過率が80%以上であることが望ましい。抵抗を低く設定するため水可溶性成分を多く含み表面処理された酸化チタンでは、300nmの透過率が35%以上必要である。抵抗が低い分、粒径を小さく制御しトナー表面に分散しやすくする。一方600nmにおける透過率は80%以上必要である。80%未満ではカップリング剤等による表面処理が不均一で処理により凝集体を作っている。
【0058】
上記透過率の測定は以下の通り行う。
試薬(ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)を20g精秤しこれをビーカーに入れ、イオン交換水で固形分濃度が1wt%になるように添加する。この水溶液を超音波振動機(HONDA W−113)にかけ分散し、さらにマグネチックスターラーにて攪拌し、測定溶媒を作成する。次に300ml三角フラスコに試料(酸化チタン)を25mg入れ、これに測定溶媒250gを加え、マグネチックスターラーにて5分間攪拌分散する。その後三角フラスコを超音波振動機にかけ、5分間分散する。時にフラスコを手で振り、凝集体の分散を促す。分散後直ちに分散液2gを測り30mlのサンプル瓶に入れ、これにイオン交換水18gを加える。あわ立たない様に静かに手で振り混合し、得られた混合溶媒を行路幅1cmのガラスセルに取り、UV装置(島津社製分光光度系UV−3100)にセットし、300〜700nmの範囲で吸光度を測定する。
【0059】
本発明のトナーは前述のようなバインダーレジン、帯電制御剤、添加剤の3つの要素により、かつそれらの固有の特性値を最適化しバランスさせることにより、本発明の目的を達成できるものである。
【0060】
本発明のトナーに用いる着色材としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレトVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームパーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。
使用量は一般にバインダーレジン100重量部に対し0.1〜50重量部である。
【0061】
本発明のトナーはその他の添加物として例えばテフロン、フルオロポリマー、低分子量ポリオレフィン、金属酸化物(酸化アルミニウム、酸化錫、酸化アンチモンなど)、導電性付与剤(カーボンブラック、酸化スズなど)、磁性体、さらにそれら添加物を表面処理したものなどを併用しても良い。それら添加剤は1種または2種以上を合わせて用いてよく、含有量は一般にトナー100重量部に対し0.1〜10重量部である。
【0062】
本発明のトナーは磁性材料を含有させ磁性トナーとしてもよい。磁性材料としては酸化鉄(マグネタイト、フェライト、ヘマタイトなど)、金属(Fe、Co、Niなど)、前記金属とAl、Co、Cu、Pb、Mg、Sn、Zn、Sb、Be、Bi、Ca、Cd、Mn、Se、Ti、W、Vなどの合金または混合物などが挙げられる。これらの磁性体は体積平均粒径が0.1〜2μm程度のものが望ましく、トナー中に含有させる量としてはバインダーレジン分100重量部に対し5〜150重量部である。
【0063】
本発明のトナーはキャリアを用いた二成分現像剤として使用してもよい。ここで使用されるキャリアとしては鉄粉、フェライト、マグネタイト、ガラスビーズなど従来のいかなる系でもよい。
またこれらキャリアを樹脂被覆したものでもよい。この場合使用される樹脂はポリフッ化炭素、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノール樹脂、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、シリコン樹脂など公知のものであるが、シリコンコートキャリアが現像剤寿命の観点から優れている。
また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。二成分系現像剤のトナーとキャリアの混合割合は、一般にキャリア100重量部に対しトナー0.5〜20.0重量部である
【0064】
本発明のトナーの製造方法は従来公知のいずれの方法でもよく、少なくともバインダーレジン、帯電制御剤および着色材のトナー成分を機械的に混合する工程と、溶融混練する工程と、粉砕する工程と、分級する工程とを有するトナーの製造方法が適用できる。また、機械的に混合する工程や溶融混練する工程において、粉砕または分級する工程で得られる製品となる粒子以外の粉末を戻して再利用する製造方法も含まれる。
【0065】
ここで言う製品となる粒子以外の粉末(副製品)とは、溶融混練する工程後、粉砕工程で得られる所望の粒径の製品となる成分以外の微粒子や粗粒子や、引き続いて行われる分級工程で発生する所望の粒径の製品となる成分以外の微粒子や粗粒子を意味する。このような副製品を混合工程や溶融混練する工程で原料と好ましくは主原材料100重量部に対し副製品を1〜20重量部混合するのが好ましい。
少なくともバインダーレジン、着色材、樹脂帯電制御剤のトナー成分を機械的に混合する混合工程、及びバインダーレジン、着色材、帯電制御剤に副製品を含むトナー成分を機械的に混合する混合工程は、回転させる羽による通常の混合機などを用いて通常の条件で行えばよく、特に制限はない。
【0066】
以上の混合工程が終了したら、次いで混合物を混練機に仕込んで溶融混練する。溶融混練機としては、一軸、二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイ・シー・ケイ社製2軸押出機、池貝鉄工所社製PCM型2軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、バインダーレジンの分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが重要である。具体的には、溶融混練温度はバインダーレジンの軟化点を参考に行うべきであり、軟化点より低温過ぎると切断が激しく、高温過ぎると分散が進まない。
【0067】
以上の溶融混練工程が終了したら、次いで混練物を粉砕する。この粉砕工程においては、まず粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。この際、ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。この粉砕工程が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中で分級し、もって所定の粒径例えば平均粒径が5〜20μmの現像剤を製造する。
【0068】
本発明のトナーを製造するには、現像剤としての流動性や保存性、現像性、転写性を高めるために、以上のようにして製造された母体トナーに先に挙げた疎水性シリカ微粉末や疎水性酸化チタン微粒末などの無機微粒子を添加混合する。外添剤の混合は一般の粉体の混合機が用いられるが、ジャケットなどを装備して、内部の温度を調節できることが好ましい。外添剤に与える負荷の履歴を変えるには、途中または漸次外添剤を加えていけばよい。もちろん混合機の回転数、転動速度、時間、温度などを変化させてもよい。はじめに強い負荷を、次に比較的弱い負荷を与えても良いし、その逆でも良い。使用できる混合設備の例としては、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサーなどが挙げられる。
【0069】
本発明における乾式一成分現像剤または乾式二成分現像剤を用いて行う画像形成方法、及び画像形成装置については、従来公知の電子写真方式による方法、装置がすべて使用できる。基本的には潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成工程、該潜像を現像剤担持体上の現像剤を用いて現像する工程、現像されたトナー像を転写体上に転写する転写工程、転写体上のトナー像を加熱定着する定着工程、を経る画像形成方法及び画像形成装置である。
【0070】
本発明における画像形成方法の前記潜像保持体上の潜像を現像する工程において、交互電界を印加することにより、ざらつきのない高精細の画像が得られる。図1に示した本発明の画像形成装置の例の現像器1において、現像スリーブ2には、電源3により現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。背景部電位と画像部電位は、上記振動バイアス電位の最大値と最小値の間に位置している。これによって、現像部4に向きが交互に変化する交互電界が形成される。この交互電界中で現像剤のトナー(1成分現像剤の場合)又はトナーとキャリア(2成分現像剤の場合)が激しく振動し、トナーが現像スリーブ2または、現像スリーブ2およびキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体ドラム5に飛翔し、感光体ドラムの潜像に対応して付着する。
【0071】
振動バイアス電圧の最大値と最小値の差(ピーク間電圧)は、0.5〜5KVが好ましく、周波数は1〜10KHzが好ましい。振動バイアス電圧の波形は、矩形波、サイン波、三角波等が使用できる。振動バイアスの直流電圧成分は、上記したように背景部電位と画像部電位の間の値であるが、画像部電位よりも背景部電位に近い値である方が、背景部電位領域へのかぶりを防止する上で好ましい。
【0072】
振動バイアス電圧の波形が矩形波の場合、デューティ比を50%以下とすることが望ましい。ここでデューティ比とは、振動バイアスの1周期中でトナーが感光体に向かおうとする時間の割合である。このようにすることにより、トナーが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を大きくすることができるので、トナーの運動がさらに活発化し、トナーが潜像面の電位分布に忠実に付着してざらつき感の低減や解像力を向上させることができる。また2成分現像の場合、トナーとは逆極性の電荷を有するキャリアが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を小さくすることができるので、キャリアの運動を沈静化し、潜像の背景部にキャリアが付着する確率を大幅に低減することができる。
【0073】
本発明における画像形成装置において、感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジを使用してもよい。図2に本発明のトナーを使用する現像部を有するプロセスカートリッジの概略構成を示す。感光体5、帯電手段7,現像手段8、クリーニング手段9のうち、複数のものをプロセスカートリッジ6として一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンター等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
【0074】
本発明における画像形成方法の前記定着工程において、定着装置は、発熱体を具備する加熱体と、前記加熱体と接触するフィルムと、前記フィルムを介して前記加熱体と圧接する加圧部材とを有し、前記フィルムと前記加圧部材の間に未定着画像を形成させた被記録材を通過させて加熱定着する定着装置いわゆるサーフ定着装置を用いてもよい。
【0075】
この定着装置を図3に示す。定着フィルムを回転させて定着するもので、定着フィルム11はエンドレスベルト状耐熱フィルムであり、駆動ローラ12と、従動ローラ13と、両ローラ下方の加熱体14とに懸回張設してある。従動ローラ13は定着フィルムのテンションローラを兼ね、定着フィルム11は駆動ローラ12により、時計方向に回転される。回転速度は、加圧ローラ15と定着フィルム11が接するニップ領域Lで両フィルムが等速になるよう調節される。加圧ローラはシリコンゴム等の離型性のよいゴム弾性層を有するローラであり、ニップ領域Lで総圧4〜10kgの当接圧で圧接される。
【0076】
定着フィルムは耐熱性、離型性、耐久性に優れたものが好ましく、総厚100μm以下、好ましくは40μm以下の薄肉のものを使用する。例えばポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルファイド、PFA等の耐熱樹脂の単層フィルム、又は複合フィルム、例えば20μm厚の画像当接面にPTFE,PFA等の導電剤添加離型性コート層を10μm厚に施したもの、フッ素ゴム、シリコンゴム等の弾性層を施したものである。
【0077】
図3に示す実施形態において、加熱体14は、平面基板16と定着ヒータ17からなり、平面基板16はアルミナ等の高熱伝導度、高電気抵抗率の材料で、定着フィルム17と接触する表面には抵抗発熱体の定着ヒータ17が長手方向に設置されている。ヒータはAg/Pd,TaN等の抵抗材料をスクリーン印刷等により線状又は帯状に塗工したものである。ヒータの両端部には、不図示の電極があって、通電発熱する。ヒータ設置面の反対面に温度センサ18が設置され、このセンサにより不図示の制御手段を通じて加熱体が制御され、立ち上がりの早い定着が得られる。
【0078】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げて本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また以下の例おいて部および%は、特に断りのない限り重量基準である。
【0079】
<バインダーレジンの合成例>
合成例1
攪拌装置、温度計、窒素導入口、流下式コンデンサー、冷却管付き4つ口セパラブルフラスコに、下記材料をエステル化触媒とともに加えた。
Figure 2004354530
これを、窒素雰囲気下で前半210℃まで常圧昇温し、後半210℃減圧にて撹拌しつつ反応させた。これにより分子量5×10以下の含有量3.5%、分子量メインピーク7.5×10、Tg62℃、Mw/Mn比5.1、酸価2.3KOHmg/g、フローテスターによる見掛け粘度10Pa・s温度112℃、のポリエステル樹脂(以下ポリエステル樹脂A)を得た。得られたポリエステル樹脂にTHF不溶成分は含まれていなかった。
【0080】
合成例2
Figure 2004354530
上記材料をエステル化触媒とともにフラスコに加えた。これらを合成例1と同様の装置、同様の処方にて反応させ、分子量5×10以下の含有量3.0%、分子量メインピーク8×10、Tg62℃、Mw/Mn比4.7、酸価0.5KOHmg/g、フローテスターによる見掛け粘度10Pa・s温度116℃、のポリエステル樹脂(以下ポリエステル樹脂B)を得た。得られたポリエステル樹脂にTHF不溶成分は含まれていなかった。
【0081】
合成例3
Figure 2004354530
上記材料をエステル化触媒とともにフラスコに加えた。これらを合成例1と同様の装置、同様の処方にて反応させ、分子量5×10以下の含有量2.1%、分子量メインピーク8.2×10、Tg61℃、Mw/Mn比4.6、酸価10.0KOHmg/g、フローテスターによる見掛け粘度10Pa・s温度117℃、のポリエステル樹脂(以下ポリエステル樹脂C)を得た。得られたポリエステル樹脂にTHF不溶成分は含まれていなかった。
【0082】
<添加剤の例>
以下に使用した添加剤の種類と特性を示す。
(I)1次粒子径0.01〜0.03μmの疎水化処理されたシリカの処理剤及び特性を表1に示す。
【表1】
Figure 2004354530
【0083】
(II)1次粒子径0.01〜0.03μmで比表面積60〜140m/gの疎水化処理された酸化チタンの合成例を例示し、その特性を表2に示す。
合成例a
湿式法で作られた水可溶性成分が0.35%含まれている一次平均粒径が0.015μmの酸化チタン(テイカ社製MT−150A)300gを、イソブチルメトキシシラン35gを溶解したトルエン溶液に添加し攪拌分散した。その後溶媒をドライアップしジェットミル粉砕し、カップリング剤処理酸化チタン(酸化チタンII−1)を得た。
【0084】
合成例b
湿式法で作られた水可溶性成分が0.35%含まれている一次平均粒径が0.015μmの酸化チタン(テイカ社製MT−150A)300gを、イソブチルメトキシシラン25gを溶解したトルエン溶液に添加し攪拌分散した。その後溶媒をドライアップしジェットミル粉砕し、カップリング剤処理酸化チタン(酸化チタンII−2)を得た。
【0085】
合成例c
湿式法で作られた水可溶性成分が0.35%含まれている一次平均粒径が0.015μmの酸化チタン(テイカ社製MT−150A)300gを、メチルトリメトキシシラン30gを溶解したトルエン溶液に添加し分散した。その後溶媒をドライアップしジェットミル粉砕し、カップリング剤処理酸化チタン(酸化チタンII−3)を得た。
【0086】
合成例d
湿式法で作られた水可溶性成分が0.35%含まれている一次平均粒径が0.015μmの酸化チタン(テイカ社製MT−150A)300gを、n‐ブチルトリメトキシシラン30gを溶解したトルエン溶液に添加し分散した。その後溶媒をドライアップしジェットミル粉砕し、カップリング剤処理酸化チタン(酸化チタンII−4)を得た。
【0087】
得られた酸化チタンの特性値は下表の通りである。
【表2】
Figure 2004354530
【0088】
以下にトナーの作成例と得られたトナーの特性、結果を説明する。
実施例1
次の処方により着色材の処理を行った。
黄色系着色材処方:
ポリエステル樹脂A 100重量部
C.I.ピグメントイエロー180 100重量部
赤色系着色材処方:
ポリエステル樹脂A 100重量部
C.I.ピグメントレッド122 100重量部
青色系着色剤処方:
ポリエステル樹脂A 100重量部
C.I.ピグメントブルー15.3 100重量部
黒色系着色剤処方:
ポリエステル樹脂A 100重量部
カーボンブラック 100重量部
【0089】
各色ごとに上記材料をヘンシェルミキサーに入れ混合した後、混合物を空冷された2本ロールミルに投入し投入後15分溶融混練した。その後混練物を圧延冷却し、ハンマーミルで粗粉砕し、各色のポリエステル樹脂処理着色材を得た。
【0090】
次いで以下の処方によりトナーを作成した。
イエロートナー処方;
ポリエステル樹脂A 94重量部
ポリエステル樹脂A処理黄色系着色材 12重量部
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛化合物 3重量部
マゼンタトナー処方:
ポリエステル樹脂A 95重量部
ポリエステル樹脂A処理赤色系着色材 10重量部
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛化合物 3重量部
シアントナー処方:
ポリエステル樹脂A 97重量部
ポリエステル樹脂A処理青色系着色材 6重量部
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛化合物 3重量部
ブラックトナー処方:
ポリエステル樹脂A 93重量部
ポリエステル樹脂A処理黒色系着色材 12重量部
ポリエステル樹脂A処理青色系着色材 2重量部
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛化合物 3重量部
【0091】
各色ごとに上記材料をヘンシェルミキサーに入れ混合し、得られた混合物を110℃に加熱されたロールミルに投入し投入後20分溶融混練した。その後混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕しエアージェットミル粉砕機で微粉砕した。さらに風力分級機により微粉を除去し各色トナーを得た。得られた各色トナー100重量部に対し次の添加剤をヘンシェルミキサーで混合し一成分現像剤とした。
I−2疎水性シリカ 2.5重量部
II−1疎水性酸化チタン 0.8重量部
【0092】
得られた一成分現像剤を市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製IPSiO Color 6500)にセットし画像を形成した。得られた画像は鮮明であり地汚れなど異常は見られなかった。現像ローラーを目視で観察したところローラー上のトナー薄層は均一であった。現像ローラー上の帯電量を吸引法により測定したところ、イエロー現像剤は−30μC/g、マゼンタ現像剤は−26μC/g、シアン現像剤は−29μC/g、ブラック現像剤は−27μC/gであった。27℃80%RHの高温高湿条件下、10℃15%RHの低温低湿条件下で同様に作像したが、変化は見られず良好な画像が形成された。常温、低温低湿、高温高湿、常温と連続して各環境下でフルカラー画像による合計2万枚までの耐久性試験を行なったところ、定着画像に著しい変化は見られず、2万枚目の画像も地汚れもなく鮮明な画像であった。現像ローラーを目視で観察したところ、ローラー上のトナー薄層に著しい変化は見られず、この時の現像剤の帯電量はイエロー現像剤−31μC/g、マゼンタ現像剤−28μC/g、シアン現像剤−30μC/g、ブラック現像剤−28μC/gと安定していた。現像ローラー、ブレード、感光体を目視観察したがフィルミングは見られなかった。
【0093】
実施例2
次の処方により着色材の処理を行った。
黄色系着色材処方:
ポリエステル樹脂C 100重量部
C.I.ピグメントイエロー180 100重量部
赤色系着色材処方:
ポリエステル樹脂C 100重量部
C.I.ピグメントレッド146 100重量部
青色系着色剤処方:
ポリエステル樹脂C 100重量部
C.I.ピグメントブルー15.3 100重量部
黒色系着色剤処方:
ポリエステル樹脂C 100重量部
カーボンブラック 100重量部
【0094】
各色ごとに上記材料をヘンシェルミキサーに入れ混合した後、混合物を空冷された2本ロールミルに投入し投入後15分溶融混練した。その後混練物を圧延冷却し、ハンマーミルで粗粉砕し、各色のポリエステル樹脂処理着色材を得た。
【0095】
次いで以下の処方によりトナーを作成した。
イエロートナー処方;
ポリエステル樹脂C 94重量部
ポリエステル樹脂C処理黄色系着色材 12重量部
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛化合物 3重量部
マゼンタトナー処方:
ポリエステル樹脂C 95重量部
ポリエステル樹脂C処理赤色系着色材 10重量部
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛化合物 3重量部
シアントナー処方:
ポリエステル樹脂C 97重量部
ポリエステル樹脂C処理青色系着色材 6重量部
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛化合物 3重量部
ブラックトナー処方:
ポリエステル樹脂C 93重量部
ポリエステル樹脂C樹脂処理黒色系着色材 12重量部
ポリエステル樹脂C樹脂処理青色系着色材 2重量部
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛化合物 3重量部
【0096】
各色ごとに上記材料をヘンシェルミキサーに入れ混合し、得られた混合物を80℃に加熱された2軸連続混練機に投入し溶融混練した。その後混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕し気流式粉砕機で微粉砕した。さらに風力分級機により微粉を除去し各色トナーを得た。得られた各色トナー100重量部に対し次の添加剤をヘンシェルミキサーで混合した。
I−3疎水性シリカ 2.1重量部
II−4疎水性酸化チタン 1.0重量部
【0097】
得られたトナー7重量部とシリコン樹脂コートフェライトキャリア93部を混合し二成分現像剤とした。得られた二成分現像剤を市販のデジタルフルカラープリンター(リコー製IPSiO Color 7100)にセットし画像を形成した。得られた画像は地汚れも無く鮮明であった。高温高湿、低温低湿での画像、帯電共に異常は見られなかった。フルカラー画像による2万枚までの耐久性試験を行なっても異常画像は見られず、試験後機内を観察したが飛散等は見られず、感光体への付着等もなかった。
【0098】
比較例1
酸化チタンの処理
湿式法で作られた水可溶性成分が0.35%含まれている酸化チタン(テイカ社製MT−150A)を水洗し、水可溶性成分が0.15%の酸化チタンを得た。この酸化チタン300gを、イソブチルトリメトキシシラン35gを溶解したトルエン溶液に添加し分散した。その後溶媒をドライアップしジェットミル微粉砕し更にピンミルにより高分散を行ない、カップリング剤処理酸化チタン(疎水性酸化チタンII−5)を得た。得られた表面処理酸化チタンの吸光度を測定したところ、300nmでの透過率が21%、600nmでの透過率が97%であった。
【0099】
次に実施例1で得られた各色トナー100重量部に対し、次の添加剤を混合し一成分現像剤とした。
I−2疎水性シリカ 2.4重量部
II−5疎水性酸化チタン 0.6重量部
【0100】
得られた一成分現像剤を市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製IPSiO Color 6500)にセットし画像を形成した。得られた画像はやや画像濃度の低いものであるが地汚れなどは見られなかった。現像ローラーを目視で観察したところローラー上のトナー薄層は均一ではあったが全体に現像量が低かった。現像ローラー上の帯電量を吸引法により測定したところ、イエロー現像剤は−48μC/g、マゼンタ現像剤は−40μC/g、シアン現像剤は−42μC/g、ブラック現像剤は−44μC/gであった。27℃80%RHの高温高湿条件下で画像を形成したところ、ぼそつきのある画像になってしまった。また10℃15%RHの低温低湿条件下で同様に作像したところ、さらに画像濃度の低いかすれた画像が得られた。常温、低温低湿、高温高湿、常温と連続して各環境下でフルカラー画像による耐久性試験を行なったところ、地汚れ、チリ、画像上にスジなどの異常が発生した。この時点で現像ローラーを目視で観察したところ、ローラー上のトナー薄層に周方向にスジが発生していた。現像剤の帯電量を測定したところイエロー現像剤−23μC/g、マゼンタ現像剤−20μC/g、シアン現像剤−20μC/g、ブラック現像剤−19μC/gと劣化していた。
【0101】
比較例2
バインダーレジンの合成例4
バインダーレジン合成例1の装置及び材料により、仕込み量を変えて合成を行い、分子量5×10以下の含有量2.5%、分子量メインピーク2.5×10、Tg69℃、Mw/Mn比12.5、酸価13.2KOHmg/g、フローテスターによる見掛け粘度10Pa・s温度128℃、のポリエステル樹脂(以下ポリエステル樹脂D)を得た。
実施例と同様にして次の処方により着色材の処理を行った。
黄色系着色材処方:
ポリエステル樹脂D 100重量部
C.I.ピグメントイエロー180 100重量部
赤色系着色材処方:
ポリエステル樹脂D 100重量部
C.I.ピグメントレッド146 100重量部
青色系着色剤処方:
ポリエステル樹脂D 100重量部
C.I.ピグメントブルー15.3 100重量部
黒色系着色剤処方:
ポリエステル樹脂D 100重量部
カーボンブラック 100重量部
【0102】
各色ごとに上記材料をヘンシェルミキサーに入れ混合した後、混合物を空冷された2本ロールミルに投入し投入後15分溶融混練した。その後混練物を圧延冷却し、ハンマーミルで粗粉砕し、各色のポリエステル樹脂D処理着色材を得た。
次いで以下の処方によりトナーを作成した。
【0103】
イエロートナー処方;
ポリエステル樹脂D 94重量部
ポリエステル樹脂D処理黄色系着色材 12重量部
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛化合物 3重量部
マゼンタトナー処方:
ポリエステル樹脂D 95重量部
ポリエステル樹脂D処理赤色系着色材 10重量部
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛化合物 3重量部
シアントナー処方:
ポリエステル樹脂D 97重量部
ポリエステル樹脂D処理青色系着色材 6重量部
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛化合物 3重量部
ブラックトナー処方:
ポリエステル樹脂D 93重量部
ポリエステル樹脂D樹脂処理黒色系着色材 12重量部
ポリエステル樹脂D樹脂処理青色系着色材 2重量部
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛化合物 3重量部
【0104】
各色ごとに上記材料をヘンシェルミキサーに入れ混合し、得られた混合物を90℃に加熱された2軸連続混練機に投入し溶融混練した。その後混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕し気流式粉砕機で微粉砕した。さらに風力分級機により微粉を除去し各色トナーを得た。得られた各色トナー100重量部に対し次の添加剤をヘンシェルミキサーで混合し一成分現像剤とした。
I−2疎水性シリカ 2.5重量部
II−1疎水性酸化チタン 0.8重量部
【0105】
得られた一成分現像剤を実施例1と同様に市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製IPSiO Color 6500)にセットし画像を形成したところ、地汚れ気味で画像光沢のない画像が得られた。現像ローラーを目視で観察したところローラー上のトナー薄層は均一であった。現像ローラー上の帯電量を吸引法により測定したところ、イエロー現像剤は−23μC/g、マゼンタ現像剤は−20μC/g、シアン現像剤は−21μC/g、ブラック現像剤は−19μC/gであった。27℃80%RHの高温高湿条件下で作像したところ、地汚れがひどくなった。常温、低温低湿(10℃ 15%RH)、高温高湿、常温と連続して各環境下でフルカラー画像による合計2万枚までの耐久性試験を行なったところ、1万枚程度で地汚れが悪化しチリも目立つ画像となった。現像ローラーを目視で観察したところ、ローラー上のトナー層はムラがあり、周方向に多数のスジが発生していた。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は以下の優れた作用効果を有する。
請求項1によれば、少なくともバインダーレジン、着色材、帯電制御剤及び添加剤を主成分とする乾式静電荷像現像用トナーにおいて、該バインダーレジンが1種類以上のポリエステル樹脂からなり、該ポリエステル樹脂はTHF不溶成分を含まず、かつゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおける分子量分布において、分子量5×10以下の成分の含有割合が4重量%以下であり、重量分子量3×10〜9×10の領域にメインのピークを有し、該帯電制御剤がサリチル酸またはサリチル酸誘導体の金属塩化合物からなり、該添加剤が1次粒子径0.01〜0.03μmの疎水化処理されたシリカと、1次粒子径0.01〜0.03μmで比表面積60〜140m/gの疎水化処理された酸化チタンとを含み、該酸化チタンが湿式法により製造された水可溶性成分量が0.2重量%以上ある酸化チタン微粒子を表面処理したものであり、UV吸光法において300nmの透過率が35%以上、かつ600nmの透過率が80%以上であることを特徴とする乾式静電荷像現像用トナーにより、トナーの摩擦帯電量を安定的に制御、維持することができ、かつ環境変動も少なく安定した摩擦帯電性を維持することができ、またトナーの搬送性、現像性、転写性、保存性に優れ、感光体への付着による異常画像が発生しない乾式静電荷像現像用トナーを得ることができる。
【0107】
請求項2によれば、前記バインダーレジンのDSCにおける吸熱ピークが60〜70℃の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の乾式静電荷像現像用トナーにより、60℃未満でカートリッジ内やホッパー内でトナーが固化するなどの問題が起ったり、70℃を越えて粉砕時のフィード低下などでトナー生産性が悪くなる等の問題が起ることを防ぐことが可能となる。
【0108】
請求項3によれば、前記バインダーレジンの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比が2≦Mw/Mn≦10であることを特徴とする請求項1または2に記載の乾式静電荷像現像用トナーにより、光沢の良い高品質な画像を得ることができ、トナー製造時の粉砕工程で生産性の低下がなく、長期間使用してもブレードやスリーブを汚染せず、フィルミングが発生しない良質の乾式静電荷像現像用トナーを得ることが可能となる。
【0109】
請求項4によれば、前記バインダーレジンの酸価が10KOHmg/g以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の乾式静電荷像現像用トナーにより、環境による帯電量の変化により、地汚れや画像濃度、色再現性の変化が大きくなることを防ぎ高画像品質が維持され、帯電制御剤や疎水性シリカ、疎水性酸化チタンの帯電制御効果を維持することも可能となる。
【0110】
請求項5によれば、前記バインダーレジンのフローテスターによる見掛け粘度が10Pa・sとなる温度が95〜120℃である事を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の乾式静電荷像現像用トナーにより、ホットオフセットを少なくすることができ、光沢の充分な画像を得ることが可能となる。
【0111】
請求項6によれば、前記帯電制御剤をトナー粒子に対して、0.1〜10重量%含有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の乾式静電荷像現像用トナーにより、特定のバインダーレジンと特定の帯電制御剤との組合せにより、帯電性が良好で帯電立上がり性にすぐれたトナーが得るが可能となる。
【0112】
請求項7によれば、前記添加剤が母体トナー100重量部に対し、1次粒子径0.01〜0.03μmの疎水化処理されたシリカを2.1重量部以上、1次粒子径0.01〜0.03μmで比表面積60〜140m/gの疎水化処理された酸化チタンを0.4〜1.0重量部含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の乾式静電荷像現像用トナーにより、これらの添加剤を前記ポリエステル樹脂、帯電制御剤と用いることで、帯電性の安定したトナーが得られる。
すなわち、シリカによりトナーに必要な流動性と帯電性が付与され、現像性が良好となる。シリカの添加量2.1重量部以上とする事によりトナーの現像ローラー上での薄層が均一となり、薄層のムラが大幅に改善され、白スジの発生を防止する。また疎水化処理された酸化チタンにより、トナーの帯電性の安定化、特に帯電立ち上がり性が良好となる。酸化チタンの添加量は少ない場合、十分な現像が行われない、多い場合には、トナーが現像ローラーから飛散したり、地肌汚れの原因となる場合がある。添加量の適正化により不具合を防止することが可能となる。
【0113】
請求項8によれば、請求項1〜7のいずれか一項に記載の乾式静電荷像現像用トナーからなることを特徴とする乾式一成分現像剤により、トナーに迅速な帯電速度と適度な帯電量を維持することができるため、長時間使用や高速化による帯電不良、搬送不良を少なくすることが可能となる。
【0114】
請求項9によれば、請求項1〜7のいずれか一項に記載の乾式静電荷像現像用トナーとキャリアからなることを特徴とする乾式二成分現像剤により、トナーの摩擦帯電量を安定的に制御、維持することができ、かつ環境変動も少なく安定した摩擦帯電性を維持することができ、またトナーの搬送性、現像性、転写性、保存性に優れた乾式電子写真用トナーを得ることが可能となる。
【0115】
請求項10によれば、少なくとも、潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成工程、該潜像を現像剤担持体上の現像剤を用いて現像する工程、現像されたトナー像を転写体上に転写する転写工程、転写体上のトナー像を加熱定着する定着工程を有する画像形成方法において、該現像剤として請求項8に記載の乾式一成分現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法により、トナーに迅速な帯電速度と適度な帯電量を維持することができるため、長時間使用や高速化による帯電不良、搬送不良を少なくする画像形成方法を得ることが可能となる。
【0116】
請求項11によれば、少なくとも、請求項8に記載の一成分現像剤を保持する容器、該現像剤を補給する容器、潜像形成装置、現像装置、転写装置、及び定着装置を具備することを特徴とする画像形成装置により、トナーに迅速な帯電速度と適度な帯電量を維持することができるため、長時間使用や高速化による帯電不良、搬送不良の少ない画像形成装置を得ることが可能となる。
【0117】
請求項12によれば、少なくとも、潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成工程、該潜像を現像剤担持体上の現像剤を用いて現像する工程、現像されたトナー像を転写体上に転写する転写工程、転写体上のトナー像を加熱定着する定着工程を有する画像形成方法において、該現像剤として請求項9に記載の乾式二成分現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法により、トナーの摩擦帯電量を安定的に制御、維持することができ、かつ環境変動も少なく安定した摩擦帯電性を維持することができ、またトナーの搬送性、現像性、転写性、保存性に優れた画像を得ることが可能となる。
【0118】
請求項13によれば、少なくとも、請求項9に記載の乾式二成分現像剤を保持する容器、該トナーを補給する容器、潜像形成装置、現像装置、転写装置、及び定着装置を具備することを特徴とする画像形成装置により、トナーの摩擦帯電量を安定的に制御、維持することができ、かつ環境変動も少なく安定した摩擦帯電性を維持することができ、またトナーの搬送性、現像性、転写性、保存性に優れた画像形成装置を得ることが可能となる。
【0119】
請求項14によれば、前記潜像保持体上の潜像を現像する工程において、交互電界を印加する手段を具備することを特徴とする請求項11または13に記載の画像形成装置により、現像時に直流に交流を重畳した振動バイアス電圧が印加するので、ざらつきのない高精細な画像を得ることが可能となる。
【0120】
請求項15によれば、前記定着を行なう定着装置は、発熱体を具備する加熱体と、前記加熱体と接触するフィルムと、前記フィルムを介して前記加熱体と圧接する加圧部材とを有し、前記フィルムと前記加圧部材の間に未定着画像を形成させた被記録材を通過させて加熱定着する定着装置であることを特徴とする請求項11または13に記載の画像形成装置により、トナーに迅速な帯電速度と適度な帯電量を維持することができるため、長時間使用や高速化による帯電不良、搬送不良の少ない画像形成装置またはトナーの摩擦帯電量を安定的に制御、維持することができ、かつ環境変動も少なく安定した摩擦帯電性を維持することができ、またトナーの搬送性、現像性、転写性、保存性に優れた画像形成装置を得ることが可能となる。
【0121】
請求項16によれば、感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも現像手段を含む手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、現像剤を保持し、該現像剤は、請求項8または9に記載の乾式一成分現像剤または乾式二成分現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジにより、トナーの摩擦帯電量を安定的に制御、維持することができ、かつ環境変動も少なく安定した摩擦帯電性を維持することができ、またトナーの搬送性、現像性、転写性、保存性に優れた乾式電子写真用トナーを用いることにより、画質の優れたプロセスカートリッジを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーを使用し交互電界により静電潜像を現像する画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明のトナーを使用したプロセスカートリッジの概略構成図である。
【図3】本発明のトナーを使用するサーフ定着装置の構成断面図である。
【符号の説明】
1 現像器
2 現像スリーブ
3 電源
4 現像部
5 感光体ドラム
6 プロセスカートリッジ
7 帯電装置
8 現像手段
9 クリーニング手段
11 定着フィルム
12 駆動ローラ
13 従動ローラ
14 加熱体
15 加圧ローラ
16 平面基盤
17 定着ヒータ
18 定着温度センサ

Claims (16)

  1. 少なくともバインダーレジン、着色材、帯電制御剤及び添加剤を主成分とする乾式静電荷像現像用トナーにおいて、該バインダーレジンが1種類以上のポリエステル樹脂からなり、該ポリエステル樹脂はTHF不溶成分を含まず、かつゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおける分子量分布において、分子量5×10以下の成分の含有割合が4重量%以下であり、重量分子量3×10〜9×10の領域にメインのピークを有し、該帯電制御剤がサリチル酸またはサリチル酸誘導体の金属塩化合物からなり、該添加剤が1次粒子径0.01〜0.03μmの疎水化処理されたシリカと、1次粒子径0.01〜0.03μmで比表面積60〜140m/gの疎水化処理された酸化チタンとを含み、該酸化チタンが湿式法により製造された水可溶性成分量が0.2重量%以上ある酸化チタン微粒子を表面処理したものであり、UV吸光法において300nmの透過率が35%以上、かつ600nmの透過率が80%以上であることを特徴とする乾式静電荷像現像用トナー。
  2. 前記バインダーレジンのDSCにおける吸熱ピークが60〜70℃の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の乾式静電荷像現像用トナー。
  3. 前記バインダーレジンの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比が2≦Mw/Mn≦10であることを特徴とする請求項1または2に記載の乾式静電荷像現像用トナー。
  4. 前記バインダーレジンの酸価が10KOHmg/g以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の乾式静電荷像現像用トナー。
  5. 前記バインダーレジンのフローテスターによる見掛け粘度が10Pa・sとなる温度が95〜120℃であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の乾式静電荷像現像用トナー。
  6. 前記帯電制御剤をトナー粒子に対して、0.1〜10重量%含有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の乾式静電荷像現像用トナー。
  7. 前記添加剤が母体トナー100重量部に対し、1次粒子径0.01〜0.03μmの疎水化処理されたシリカを2.1重量部以上、1次粒子径0.01〜0.03μmで比表面積60〜140m/gの疎水化処理された酸化チタンを0.4〜1.0重量部含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の乾式静電荷像現像用トナー。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の乾式静電荷像現像用トナーからなることを特徴とする乾式一成分現像剤。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の乾式静電荷像現像用トナーとキャリアからなることを特徴とする乾式二成分現像剤。
  10. 少なくとも、潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成工程、該潜像を現像剤担持体上の現像剤を用いて現像する工程、現像されたトナー像を転写体上に転写する転写工程、転写体上のトナー像を加熱定着する定着工程を有する画像形成方法において、該現像剤として請求項8に記載の乾式一成分現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法。
  11. 少なくとも、請求項8に記載の乾式一成分現像剤を保持する容器、該現像剤を補給する容器、潜像形成装置、現像装置、転写装置、及び定着装置を具備することを特徴とする画像形成装置。
  12. 少なくとも、潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成工程、該潜像を現像剤担持体上の現像剤を用いて現像する工程、現像されたトナー像を転写体上に転写する転写工程、転写体上のトナー像を加熱定着する定着工程を有する画像形成方法において、該現像剤として請求項9に記載の乾式二成分現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法。
  13. 少なくとも、請求項9に記載の乾式二成分現像剤を保持する容器、該トナーを補給する容器、潜像形成装置、現像装置、転写装置、及び定着装置を具備することを特徴とする画像形成装置。
  14. 前記潜像保持体上の潜像を現像する現像装置において、交互電界を印加する手段を具備することを特徴とする請求項11または13に記載の画像形成装置。
  15. 前記定着を行なう定着装置は、発熱体を具備する加熱体と、前記加熱体と接触するフィルムと、前記フィルムを介して前記加熱体と圧接する加圧部材とを有し、前記フィルムと前記加圧部材の間に未定着画像を形成させた被記録材を通過させて加熱定着する定着装置であることを特徴とする請求項11または13に記載の画像形成装置。
  16. 感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも現像手段を含む手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は現像剤を保持し、該現像剤は、請求項8または9に記載の乾式一成分現像剤または乾式二成分現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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