JP5392460B2 - 外添剤の製造方法 - Google Patents
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Description
磁性一成分現像方式は、内部にマグネットなどの磁界発生手段を設けた現像剤担持体を用いてマグネタイトなどの磁性体を含有する磁性トナーを保持し層厚規制部材により薄層化し現像するもので、近年小型プリンターなどで多数実用化されている。しかし磁性体は有色、多くは黒色系でありカラー化が難しいという欠点がある。
特許文献1には、二酸化チタンをジアルキルジハロゲン化シランやトリアルキルハロゲン化シラン、トリアルキルアルコオキシシラン、ジアルコオキシシランを用いて疎水化することが開示されている。
また、特許文献2には、トナー母体粒子にアルキル基の炭素数が6〜8のアルキルトリアルコキシシランで疎水化処理を施す二酸化チタン粉末を混合付着させるトナーが開示されている。
さらに、特許文献3には、アナターゼ型二酸化チタンを使用したトナーが、特許文献4には、カップリング剤によって表面処理を施したアモルファスチタニア微粒子を使用したトナーが、特許文献5には湿式法で製造され表面処理を施された二酸化チタン微粒子が、夫々開示されている。
しかし、上記特許文献1〜5に記載の二酸化チタンを使用するトナーでは、十分な帯電安定性、流動性、環境安定性が経時的に得られず、また、感光体への付着による異常画像が発生する。
そこで、特許文献7には、一次粒子径が0.01〜0.03μmの疎水化処理されたシリカと、一次粒子径が0.01〜0.03μmで比表面積が60〜140m3/gの疎水化され湿式法で製造された水可溶性成分が0.2重量%以上であり、表面処理したものでUV吸光法において300nmの透過率が35%以上、600nmの透過率が80%以上の二酸化チタン粒子を含む静電荷像現像用トナーに係る発明が開示されている。
しかし、この発明によっても二酸化チタン粒子が持つ親水性や細孔による吸着性は失われていないため、十分な帯電安定性、流動性、環境安定性が経時的に得られず、また、感光体への付着による異常画像が発生する。
この製造方法で製造される外添剤を用いることで、二酸化チタンの比較的粒度の大きいものがスペーサーとなり流動性が増し、二酸化ケイ素も含有されている事から、トナーは負帯電性を帯び且つ流動性がよく帯電立ち上がりが良い。この発明は二酸化チタンの製法にさかのぼり、シリカ(二酸化珪素)も共に疎水化するものであるが、この発明によっても二酸化チタンの単独効果(帯電環境安定性および流動性の付与、並びに経時帯電上昇抑制の効果)が発現しづらく、上記効果を得るためには、トナーの電気特性である体積抵抗値の維持や粒度の異なるシリカの併用において問題があった。
特許文献10に記載の製造例では、アルコールと水の混合溶媒でシランカップリング剤と反応を行った製造例があるが、通常シランカップリング剤は水との反応が進行し易く、常温でもシラノール化反応が起こる事が予測され、二酸化チタン粒子と共存している可能性が高い。
特に、シランカップリング剤を用いた場合では、縮合反応における疎水基の網目構造に触れた記載がない事から、二酸化チタンにアルキルシラン化合物が吸着(細孔へ物理吸着)すると考えられる。
(A):湿式法により製造され、かつ水可溶性成分量が0.2重量%以上の二酸化チタン微粒子をフルオロシラン化合物で表面改質した外添剤をトナー粒子に含有するものであるため、トナー粒子の帯電性が改善され、特に環境安定性が改善され、高温高湿から低温低湿までの環境下において、長時間連続的に使用しても、高い帯電量を維持し、逆極性トナーの発生が少なく、カブリのない安定した画質のコピー画像を得ることができる。特に、負の極性基を有する表面改質処理剤を併用すると、耐久性、帯電の環境安定性を更に向上することができる。
ここで、本発明の外添剤は、静電荷像現像用トナーに用いる外添剤であって、水可溶性成分が0.2重量%以上の二酸化チタン粒子の表面を、フルオロシラン化合物によって改質処理してなるものである。
また本発明の静電荷像現像用トナーは、ポリエステル樹脂からなる熱可塑性樹脂である結着樹脂と、着色剤と、を含む静電荷像現像用トナー母体に、前記本発明の外添剤が付着してなるものであって、その他、帯電制御剤、疎水性シリカ等を含むものであっても良い。
(二酸化チタン)
本発明に係る外添剤に用いられる二酸化チタンはチタン鉄鋼(イルメナイト)等を原料とし、濃硫酸と反応させ硫酸チタンを採取し、鉄成分を除去し硫酸チタンを加水分解し水酸化チタンを析出させる。また本発明は、二酸化チタン粒子の表面の親水性の改質処理法に特徴がある。
本発明で表現する表面改質とは、本体(二酸化チタン)粒子表面に縮合物として介在し、特に表面状態において物理化学的に二酸化チタン粒子が持つ親水性や細孔による吸着性を損ね、フルオロシラン化合物からの縮合化反応でシラン化合物がシロキサン結合を生成する本質的な改質を言う。表面改質された二酸化チタン粒子表面は、ポリシロキサン結合した網目構造が介在しているため、通常のキャリア粒子等の物理的な摩擦や磨耗に対して、従来の表面処理の数倍の強度が付与されている。従って、強い撥水性を示し、現像剤としても(キャリア粒子との)耐磨耗性が優れるものである。
強い撥水性は、環境変動下による吸湿特性を極端に抑え(低下させ)連続的なキャリア粒子との混合に際しても改質層の離脱は極めて少ない。
上記特許文献10に記載の製法は、二酸化チタンを分散する有機溶媒中に水を混合し使用しているが、反応に最適なpH域があることからpHを調整しながら行う事となり、特にアミノシラン等に就いては水溶液のpHの調整がポイントになる。
また、この製法においては、トナー荷電を正帯電にコントロールするため、アミノシラン化合物の使用が不可欠となっているが、アミノ置換基は親水性を有している為、アミノ置換基による副作用として環境下の湿度変動に対しての影響を受け、大気中の湿度に影響を受けやすい。
即ち、表面処理工程でのシラノール化に水の混合溶媒は一切使用しないで反応させるのが製造法の特徴である。(特許第3700263号公報、特許第3018858号公報に記載の製造方法では水を使用している。)
以上のように、本発明の表面改質はポリシロキサン結合を介した多岐構造を介在しているのが特徴である。
本発明に係る外添剤である表面改質二酸化チタンの撥水性の評価方法を以下に示す。
供試チタン粉体0.02gを計量後50mlのビーカーに20℃25mlのイオン交換水を計量し、水面が揺れない程度に静止する。計量した供試チタン粉体を液面の中央に投入し、投入した時間から浸漬して白濁するまでの時間を測定する。投入初期は何れも液面に浮いた状態を保つが、時間と共に水が粒子に浸漬し液中に白濁浸漬する。この液を投入から10分経過した時点で、島津製作所社製分光光度計により、380nmの波長で透過率を計測し、液の白濁状態を評価する。
投入後10分後の透過率が60%未満 :×
投入後10分後の透過率が60%以上80%未満:△
投入後10分後の透過率が80%以上 :○
従来のアルキルの炭素数を増した疎水基に対し、本発明に係る外添剤である表面改質二酸化チタンは、フルオロシラン化合物が粒子表面に網目構造で存在することで表面張力が低下し、撥水性が向上するため、本発明における印刷品質の課題を達成できる。
液中粒度(D50)の測定には、市販のNIKKISO社製UPAシリーズ粒度分布測定機を用いることができる。
これらの化合物は市販のシランカップリング剤や撥水処理等で用いるフッ素処理剤等から選択が可能である。特にシランカップリング剤からの縮合反応で生成する疎水基の網目構造はフッ素化合物を含むシラン化合物が好ましい。
〔合成法〕
即ち、本発明に用いる二酸化チタンは水酸化チタンを更に中和処理し其処からの脱水処理により結晶化したものを使用している。シランカップリング剤がトリフルオロシラン化合物からなるものを用い、反応溶液はアルコール類を選択する。一方、表面処理を施す二酸化チタンは水可溶性成分が0.2重量%以上のルチル型である。これを固形分濃度40%±2%程度でトルエン(無極性溶媒)に分散し、粒子径0.5mmφのビーズミルで(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い0.05μm〜0.1mの範囲迄解砕微粉化する。この溶液にトリフルオロシラン化合物が溶解したアルコール溶媒と混合し1Lの四つ口フラスコに移す。(例えば、具体的には、二酸化チタン250gをトルエン溶媒で40%液にして、調節液500gとし、トリフルオロトリメトキシシラン20%メタノール液は180gである。)次いで、これを攪拌機60rpmで攪拌しながらオイルバスで60℃に昇温しながら約6時間反応させる。次に130℃に昇温しながら溶媒のトルエン、メタノールを気化させ内槽温度130℃を確認し放置し、6時間焼成する。
市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(ダウケミカル社Z−6333CASNo429−60−7)40gをエタノール溶媒200gに溶解する。
次に市販(テイカ社MT150)水可溶性成分が0.31重量%の二酸化チタンを固形分濃度37%になるようにトルエン溶媒に分散し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕し平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)後、630gを計量した。
さらにシラン溶液と二酸化チタンを分散させたトルエン溶媒とを混ぜ、オイルバスに設置した1Lの四つ口フラスコに移す。攪拌機を用い60rpmで攪拌しながら60℃に昇温し、6時間〜7時間反応させ温度を80℃に加温する。この時に四つ口フラスコの口から冷却管を介しエタノール、トルエン量を採取し溶媒量を計算する。試料を採取しガスクロマトグラフで溶媒や、シランカップリング剤の未反応残量や、シラノール化の進行状態を判断する。
処方使用量の溶剤量に対し90重量%の状態まで達した所で設定温度を130℃〜140℃に昇温し槽内温度の上昇具合を確かめ、上昇が鈍い場合は減圧しても良い。槽内温度が110℃を越えたら減圧は止め約6時間焼成する。この時に試料をサンプリングしシラノール化反応で生じたRtのピークが消失している事を確認する。試料を採取しガスクロマトグラフ分析の溶剤量、特にメタノール量が180ppmとなり終点となる。試料二酸化チタンの表面処理済品223gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は表面改質二酸化チタンに対し2.0重量%であった。
市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(東レ社Z−6333)及びメチルトリメトキシシラン(東レZ−6366)を等量比で40g、メタノール溶媒200gに溶解する。
次に市販(テイカ社MT150)水可溶性成分が0.31重量%の二酸化チタンを固形分濃度37%になるようにトルエン溶媒に分散し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕し、平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)後、630gを計量した。
さらに次にシラン溶液と二酸化チタンを分散させたトルエン溶媒を混ぜ、オイルバスに設置した1Lの四つ口フラスコに移す。攪拌機を用い60rpmで攪拌しながら60℃に昇温し、6時間〜7時間反応させ温度を80℃加温する。この時に四つ口フラスコの口から冷却管を介しエタノール、トルエン量を採取し溶媒量を計算する。試料を採取しガスクロマトグラフで溶媒や、シランカップリング剤の未反応残量や、シラノール化の進行状態を判断する。
処方使用量の溶剤量に対し90重量%の状態まで達した所で設定温度を130℃〜140℃に昇温し槽内温度の上昇具合を確かめ、上昇が鈍い場合は減圧しても良い。槽内温度が110℃を越えたら減圧は止め約6時間焼成する。この時に試料をサンプリングしシラノール化反応で生じたRtのピークが消失している事を確認する。焼成終点の判断は試料を採取しガスクロマトグラフ分析の溶剤量、特にメタノール量が190ppm以下になれば終点となる、試料二酸化チタンの表面処理済品221gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は表面改質二酸化チタンに対し2.0重量%であった。
市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(東レ社Z−6333)及びメチルトリメトキシシラン(東レZ−6366)を等量比で40gをメタノール溶媒190gと水10gの混合液に溶解する。この液を25℃の実験室に一昼夜放置した所、合成例−A〜Cでは、観察されない白濁した液が観察されたが、合成例−A〜Cに従い、同様に表面処理操作おこなった。
処方使用量の溶剤量に対し90重量%の状態まで気化した所で設定温度を130℃〜140℃に昇温し槽内温度の上昇をおこなった。上昇が鈍い場合は減圧してもよい。槽内温度が110℃を越えたら減圧は止め約6時間焼成する。この時に試料をサンプリングしシラノール化反応で生じたRtのピークが消失している事を確認する。焼成終点の判断は試料を採取しガスクロマトグラフ分析の溶剤量、特にメタノール量が190ppm以下になれば終点となる。試料二酸化チタンの表面処理済品231gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は表面改質二酸化チタンに対し0.10重量%であった。
湿式法二酸化チタンとして、硫酸法で製造された前記MT−150A(平均粒径15nmのルチル型二酸化チタン)を使用した。なお、二酸化チタンは0.30重量%の水可溶性成分を含有していた。(二酸化チタンは特許第3018858号記載のテイカ社市販のMT-150Aを使用した)
カップリング剤として3〜10位の炭素原子にフッ素を有する3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(株式会社信越シリコン社製)1.0g、アミノ基を有するカップリング剤としてγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(株式会社東レ製)0.1gおよびヘキサメチルジシラザン(株式会社東レ製)0.5gをテトラヒドロフラン10gに溶解した混合液に、二酸化チタンを水洗して水可溶性成分量を0.11重量%とした微粉末8gを添加し、高速ミキサーで混合撹拌し、その後、エバポレータで溶媒を留去し、150℃の高温槽で1時間加熱した後に乳鉢で粉砕して外添剤を得た。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は表面改質二酸化チタンに対し0.20重量%であった。
(I)原料となる二酸化チタン粉体の水可溶性成分量が0.20重量%以上でも問題がない事。
(II)焼成工程において、反応中の有機溶媒を乾燥するだけではなく、シラノール化を同定し、焼成工程前に完全にRtピークの消失を確認検証した後に熱処理をすることで表面改質相がシロキサン結合を持つ網目構造をとる。
(III)表面改質相のフッ素含有量が重量換算で0.1重量%〜2.6重量%の範囲である。
また、焼成工程における縮合反応においても、シランカップリング剤の構造にも依存するが、シラノール化を同定した後に焼成工程を長時間で実施し、脱水や、脱アルコール化を実施しないと網目構造をになう縮合反応は完結しない状態となる。
表面改質二酸化チタンの粒度をあらわす指標として、特定の溶媒における透過率によるものがある。本発明では、UV吸光法において300nmの透過率が35%以上であり、かつ600nmの透過率が80%以上であることが望ましい。トナー抵抗を低く設定するため水可溶性成分を多く含み、表面処理された二酸化チタンでは、300nmの透過率が35%以上必要である。抵抗が低い分、粒径を小さく制御しトナー表面に分散しやすくする。一方600nmにおける透過率は80%以上必要である。80%未満では表面処理が不均一で処理され、それにより粒子間で凝集体を造りやすい。
本発明の静電荷像現像用トナーは、ポリエステル樹脂からなる熱可塑性樹脂である結着樹脂と、着色剤と、を含む静電荷像現像用トナー母体に、前記本発明の外添剤が付着してなるものであって、その他、帯電制御剤、疎水性シリカ等を含むものであっても良い。
本発明の静電荷像現像用トナーに使用する結着樹脂は、フルカラートナー用結着樹脂として発色性、画像強度の点から好適なポリエステル樹脂からなる熱可塑性樹脂が用いられる。カラー画像は数種のトナー層が幾重にも重ねられるため、トナー層が厚くなってしまいトナー層の強度不足による画像の亀裂や欠陥が生じたり、適度な光沢が失われたりする。このことから適度な光沢や優れた強度を保持させるためポリエステル樹脂を用いる。
着色剤としては、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロロオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロムバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、二酸化チタン、亜鉛華、リトボン等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
本発明のトナーは上記の他、必要に応じて、離型剤、帯電制御材、磁性材料等の公知の成分を含んでいても良い。
離型剤については、本発明でトナーの離型性を持たせる為に、製造されるトナー中にワックスを含有させることが好ましい。前記ワックスは、その融点が40〜120℃のものであり、特に50〜110℃のものであることが好ましい。ワックスの融点が過大(高温)のときには低温での定着性が不足する場合があり、一方融点が過小(低温)のときには耐オフセット性、耐久性が低下する場合がある。なお、ワックスの融点は、示差走査熱量測定法(DSC)によって求めることができる。すなわち、数mgの試料を一定の昇温速度、例えば(10℃/min)で加熱したときの融解ピーク値を融点とする。
帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、リンの単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系界面活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
本発明の静電荷像現像用トナーは磁性材料を含有させ磁性トナーとしてもよい。磁性材料としては酸化鉄(マグネタイト、フェライト、ヘマタイトなど)、金属(鉄、コバルト、ニッケルなど)、前記金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシウム、カドミウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムなどの合金または混合物などが挙げられる。これらの磁性体は体積平均粒径が0.1〜2μm程度のものが望ましく、トナー中に含有させる量としては結着樹脂分100重量部に対し5〜150重量部である。
本発明の静電荷像現像用トナーはキャリアを用いた二成分現像剤として使用しても良い。ここで使用されるキャリアとしては鉄粉、フェライト、マグネタイト、ガラスビーズなど従来のいかなる系でも良い。またこれらキャリアを樹脂被覆したものでも良い。この場合使用される樹脂はポリフッ化炭素、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノール樹脂、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、シリコン樹脂など公知のものであるが、シリコンコートキャリアが現像剤寿命の観点から優れている。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させても良い。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、二酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。二成分系現像剤のトナーとキャリアの混合割合は、一般にキャリア100重量部に対しトナー0.5〜20.0重量部である。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は従来公知のいずれの方法でも良く、少なくとも結着樹脂、及び着色剤のトナー成分を機械的に混合する工程と、溶融混練する工程と、粉砕する工程と、分級する工程とを有するトナーの製造方法が適用できる。また、機械的に混合する工程や溶融混練する工程において、粉砕または分級する工程で得られる製品となる粒子以外の粉末を戻して再利用する製造方法も含まれる。
次いで、本発明の画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法は、前記本発明の静電荷像現像用トナーを用いて静電潜像を現像する現像工程を少なくとも有し、さらに、静電潜像形成工程と、転写工程と、定着工程と、を有することが好ましく、さらに好ましくはクリーニング工程を有し、必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば除電工程、リサイクル工程、制御工程等を有しても良い。
本発明の画像形成方法は、例えば後述の画像形成装置により実施することができ、該画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、好ましくはクリーニング手段を有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像担持体(「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等が挙げられる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、本発明の静電荷像現像用トナーを用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を本発明の静電荷像現像用トナーを用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、本発明の静電荷像現像用トナーを用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、本発明の静電荷像現像用トナーを収容し、前記静電潜像に該静電荷像現像用トナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用いる場合と、直接印刷用紙に転写する工程があるが、共に本発明の画像形成方法となる。
即ち、モノクロ転写と、カラー転写方式で異なるが、カラー転写の場合は該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器に用いて前記静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、カラー対応に場合は転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、等が挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を前記定着手段で用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、等が挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の定着器を用いてもよい。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂 (Mn:約4300、MW:約12700) 100部
(ガラス転移点Tg:55℃)
カーボンブラックMA100(三菱化学社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス 3部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D(50):8μmの黒トナー粒子を得た。
合成例−1
市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(ダウケミカル社Z−6333CASNo429−60−7)40gをエタノール溶媒200gに溶解する。
次に市販の(テイカ社MT150)水可溶性成分が0.31重量%の二酸化チタンを固形分濃度37%になるようにトルエン溶媒に分散し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕し平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)後、630gを計量した。
さらにシラン溶液と二酸化チタンを分散させたトルエン溶媒とを混ぜ、オイルバスに設置した1Lの四つ口フラスコに移す。攪拌機を用い60rpmで攪拌しながら60℃に昇温し、6時間〜7時間反応させ温度を80℃加温する。この時に四つ口フラスコの口から冷却管を介しエタノール、トルエン量を採取し溶媒量を計算する。試料を採取しガスクロマトグラフで溶媒や、シランカップリング剤の未反応残量や、シラノール化の進行状態を判断する。
処方使用量の溶剤量に対し90重量%の状態まで達した所で設定温度を130℃〜140℃に昇温し槽内温度の上昇具合を確かめ、上昇が鈍い場合は減圧しても良い、槽内温度が110℃を越えたら減圧は止め約6時間焼成する。この時に試料をサンプリングしシラノール化反応で生じたRtのピークが消失している事を確認する。試料を採取しガスクロマトグラフ分析の溶剤量、特にメタノール量が180ppmとなり終点となる。試料二酸化チタンの表面処理済品223gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は表面改質二酸化チタンに対し2.0重量%であった。
実施例1で得た分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−1で得た二酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例1のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂(Mn:約6100、MW:約202500) 100部
(ガラス転移点Tg:65℃)
シアン染料Linol blue FG−7350(東洋インキ社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの青色トナー粒子を得た。
合成例−1で得た二酸化チタンを上述した分級上がりのシアントナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−1で得た二酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例−2のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂(Mn:約6100、MW:約202500) 100部
(ガラス転移点Tg:65℃)
キナクリドン系マゼンタ(C.i.Pigment Red122) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmのマゼンタートナー粒子を得た。
次に合成例−1で得た二酸化チタンを上述した分級上がりのマゼンタ−トナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例で得た二酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例−3のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂 (Mn:約4300、MW:約12700) 100部
(ガラス転移点Tg:55℃)
カーボンブラックMA100(三菱化学社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの黒トナー粒子を得た
合成例−2
市販のパーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物F446(大日本インキ化学工業社製)40gをエタノール溶媒200gに溶解する。
次に市販の(テイカ社MT150)水可溶性成分が0.35重量%の二酸化チタンを固形分濃度37%になるようにトルエン溶媒に分散し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕し平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)後、630gを計量した。
さらにシラン溶液と二酸化チタンを分散させたトルエン溶媒とを混ぜ、オイルバスに設置した1Lの四つ口フラスコに移す。攪拌機を用い60rpmで攪拌しながら60℃に昇温し、6時間〜7時間反応させ温度を80℃加温する。この時に四つ口フラスコの口から冷却管を介しエタノール、トルエン量を採取し溶媒量を計算する。試料を採取しガスクロマトグラフで溶媒や、シランカップリング剤の未反応残量や、シラノール化の進行状態を判断する。
処方使用量の溶剤量に対し90重量%の状態まで達した所で設定温度を130℃〜140℃に昇温し槽内温度の上昇具合を確かめ、上昇が鈍い場合は減圧してもよい。槽内温度が110℃を越えたら減圧は止め約6時間焼成する、この時に試料をサンプリングしシラノール化反応で生じたRtのピークが消失している事を確認する。試料を採取しガスクロ分析の溶剤量、特にメタノール量が180ppmとなり終点となる。試料二酸化チタンの表面処理済品223gを採取した。このときの二酸化チタンに付着したフッ素の付着量は表面改質二酸化チタンに対し1.2重量%であった。
実施例4で得た分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−2で得た二酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例−4のトナー組成物を得た
実施例−2で得た混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの青色トナー粒子を得た。この分級上がり青トナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−2で得た二酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例−5のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂 (Mn:約4300、MW:約12700) 100部
(ガラス転移点Tg:55℃)
カーボンブラックMA100(三菱化学社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの黒トナー粒子を得た
合成例−3
市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(東レ社Z−6333)及びメチルトリメトキシシラン(東レZ−6366)を等量比で40gをメタノール溶媒200gに溶解する。
次に市販の(テイカ社MT150)水可溶性成分が0.41重量%の二酸化チタンを固形分濃度37%になるようにトルエン溶媒に分散し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕し平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)後、630gを計量した。
さらに次にシラン溶液と二酸化チタンを分散させたトルエン溶媒を混ぜオイルバスに設置した1Lの四つ口フラスコに移す、攪拌機を用い60rpmで攪拌しながら60℃に昇温し、6時間〜7時間反応させ温度を80℃加温する。この時に四つ口フラスコの口から冷却管を介しメタノール、トルエン量を採取し溶媒量を計算する。試料を採取しガスクロで溶媒や、シランカップリング剤の未反応残量や、シラノール化の進行状態を判断する。
処方使用量の溶剤量に対し90重量%の状態まで達した所で設定温度を130℃〜140℃に昇温し槽内温度の上昇具合を確かめ、上昇が鈍い場合は減圧してもよい。槽内温度が110℃を越えたら減圧は止め約6時間焼成する、この時に試料をサンプリングしシラノール化反応で生じたRtのピークが消失している事を確認する。焼成終点の判断は試料を採取しガスクロ分析の溶剤量、メタノール量が190ppm以下になれば終点となる。試料二酸化チタンの表面処理済品221gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は表面改質二酸化チタンに対し2.0重量%であった。
実施例6で得た分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−3で得た二酸化チタン4部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例−6のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂(Mn:約6100、MW:約202500) 100部
(ガラス転移点Tg:65℃)
イエロー染料(C.i.Pigment Yellow180) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの分級上がりのイエロートナー粒子を得た。
この分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−3で得た二酸化チタン3部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例−7のトナー組成物を得た。
実施例−1で用いた合成例−1で得た二酸化チタン2部の換わりに、合成例−3で得た二酸化チタン3部を用いた以外は、実施例−1と同様にして実施例−8の黒色トナー組成物を得た。
即ち、実施例−1に用いた分級上がりトナー100部に対し二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−3で得た二酸化チタン3部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例−8の黒色トナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂 (Mn:約4300、MW:約12700) 100部
(ガラス転移点Tg:55℃)
カーボンブラックMA100(三菱化学社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス 3部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D(50):8μmの黒トナー粒子を得た。
市販の石原産業社TTO−51Nの製法で原料となる、四塩化チタンを水酸化ナトリウムで加水分解処理を経て焼成処理後、表面処理工程において塩化亜鉛水溶液で表面処理し、その後洗浄、乾燥処理後、粉砕仕上げの処理を施して表面処理済み二酸化チタンを得た。
得られた表面処理済み二酸化チタンを試料として横河電機社製IC−7000Pのイオンクロマトグラフ法を用い、陽イオンではカラムICS−C15、プレカラムICS−C16カラム温度40℃、試料量は50μL、溶解液はHNO3(5mM)、除去液は同濃度の水酸化Naを用い、一方、陰イオン測定ではカラムICS−A23、プレカラムICS−A26カラム温度40℃、試料量は50μL、溶解液はNa2CO3(2.5mM)/NaHNO3(1.2mM)、除去液は15mMの硫酸を用い流量は1.0ml/minで測定した結果、イオンクロマトグラフ分析値:亜鉛イオン55μg、塩素イオン16μg硫酸イオン102.11μgと他にNaイオン32.25μg、NH4イオン14.50μg、陰イオンではNO3イオンが9.75μg、水可溶性成分が0.21wt%であった。
さらに、この二酸化チタンを使用し、固形分濃度37%になるようにトルエン/メタノール溶媒(7:1)に分散し、市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(ダウケミカル社Z−6333CASNo429−60−7)40gを添加し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕し平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)後、630gを計量した。
処方使用量の溶剤量に対し90wt%の状態まで達した所で設定温度を130℃〜140℃に昇温し槽内温度の上昇具合を確かめて、減圧度を調整して上昇具合を調節した。槽内温度が110℃を超えたら減圧は止め約6時間焼成した。この時に試料をサンプリングしシラノール化反応で生じたRtのピークが消失している事を確認した。試料を採取しガスクロマトグラフ分析の溶剤量、特にメタノール量が180ppmとなり終点となる。試料二酸化チタンの表面処理済品223gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は二酸化チタンに対し2.0wt%であった。
実施例9で得た分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−4で得た表面改質二酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例9のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂(Mn:約6100、MW:約202500) 100部
(ガラス転移点Tg:65℃)
シアン染料Linol blue FG−7350(東洋インキ社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの青色トナー粒子を得た。
合成例−4で得た二酸化チタンを上述した分級上がりのシアントナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−4で得た表面改質二酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例10のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂(Mn:約6100、MW:約202500) 100部
(ガラス転移点Tg:65℃)
キナクリドン系マゼンタ(C.i.Pigment Red122) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmのマゼンタートナー粒子を得た。
次に合成例−4で得た二酸化チタンを上述した分級上がりのマゼンタ−トナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−4で得た表面改質二酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例11のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂 (Mn:約4300、MW:約12700) 100部
(ガラス転移点Tg:55℃)
カーボンブラックMA100(三菱化学社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの黒トナー粒子を得た。
石原産業試作品MPT881の製造原料となる四塩化チタンを水酸化ナトリウムで加水分解処理を経て焼成処理後、表面処理工程において塩化亜鉛水溶液で表面処理し、その後洗浄、乾燥処理後、粉砕仕上げの処理を施した水可溶性成分0.37wt%の表面処理済み二酸化チタンを得た。
得られた表面処理済み二酸化チタンを試料として横河電機社製IC−7000Pのイオンクロマトグラフ法を用い、陽イオンではカラムICS−C15、プレカラムICS−C16カラム温度40℃、試料量は50μL、溶解液はHNO3(5mM)、除去液は同濃度の水酸化Naを用い、一方、陰イオン測定ではカラムICS−A23、プレカラムICS−A26カラム温度40℃、試料量は50μL、溶解液はNa2CO3(2.5mM)/NaHNO3(1.2mM)、除去液は15mMの硫酸を用い流量は1.0ml/minで測定した結果、亜鉛イオンは83.25μg、塩素イオン11.23μg硫酸イオン54.25μgと他のNaイオン10.25μg、NH4イオン25.75μg、陰イオンではNO3イオンが9.75μgであった。次に、固形分濃度37%になるようにトルエン/メタノール溶媒(7:1)に分散し、市販のパーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物F446(大日本インキ化学工業社製)40gを添加し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕し平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)後、630gを計量した。
処方使用量の溶剤量に対し90wt%の状態まで達した所で設定温度を130℃〜140℃として昇温し槽内温度の上昇具合を確かめて、減圧度を調整して上昇具合を調節した。槽内温度が110℃を超えたら減圧は止め約6時間焼成した。この時に試料をサンプリングしシラル化反応で生じたRtのピークが焼失している事を確認した。試料を採取しガスクロ分析の溶剤量、特にメタノール量が180ppmとなり終点となる。試料二酸化チタンの表面処理済品223gを採取した。このときの二酸化チタンに付着したフッ素の付着量は二酸化チタンに対し1.2wt%であった。
実施例12で得た分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−5で得た表面改質二酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例12のトナー組成物を得た。
実施例−10で用いた合成例−4で得た二酸化チタンの換わりに、合成例−5で得た二酸化チタンを用いた以外は、実施例−10と同様にして実施例−13のトナー組成物を得た。
即ち、実施例10で得た混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの青色トナー粒子を得た。この分級上がり青トナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−5で得た表面改質二酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例13のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂 (Mn:約4300、MW:約12700) 100部
(ガラス転移点Tg:55℃)
カーボンブラックMA100(三菱化学社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの黒トナー粒子を得た。
石原産業試作品MPT881水可溶性成分が0.35wt%の二酸化チタンを硫酸亜鉛水溶液15%水溶液に前記MPT881二酸化チタン固形分濃度が30%になるように分散し、ろ液を除去、水洗処理、乾燥処理後、粉砕仕上げの処理を施した表面処理済み二酸化チタンを採取した。
採取された表面処理済み二酸化チタンを試料として横河電機社製IC−7000Pのイオンクロマトグラフ法を用い、陽イオンではカラムICS−C15、プレカラムICS−C16カラム温度40℃、試料量は50μL、溶解液はHNO3(5mM)、除去液は同濃度の水酸化ナトリウムを用い、一方、陰イオン測定ではカラムICS−A23、プレカラムICS−A26カラム温度40℃、試料量は50μL、溶解液はNa2CO3(2.5mM)/NaHNO3(1.2mM)、除去液は15mMの硫酸を用い流量は1.0ml/minで測定した結果、亜鉛イオンは63.02μg、塩素イオン11.25μg硫酸イオン54.85μgとNaイオン10.25μg、NH4イオン25.75μg、陰イオンではNO3イオンが9.75μgであった。
次にオイルバスに設置した1Lの四つ口フラスコに移し、攪拌機を用い60rpmで攪拌しながら60℃に昇温し、6時間〜7時間反応させ温度を80℃加温する。この時に四つ口フラスコの口から冷却管を介しメタノール、トルエン量を採取し溶媒量を計算する。試料を採取しガスクロマトグラフで溶媒や、シランカップリング剤の未反応残量や、シラノール化の進行状態を判断する。
実施例14で得た分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−6で得た表面改質二酸化チタン4部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例14のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂(Mn:約6100、MW:約202500) 100部
(ガラス転移点Tg:65℃)
イエロー染料(C.i.Pigment Yellow180) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの分級上がりのイエロートナー粒子を得た。
この分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−6で得た表面改質二酸化チタン3部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例15のトナー組成物を得た。
実施例−1で用いた合成例−1で得た二酸化チタン2部の換わりに、合成例−6で得た二酸化チタン3部を用いた以外は、実施例−1と同様にして実施例−16の黒色トナー組成物を得た。
即ち、実施例1に用いた分級上がりトナー100部に対し二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−6で得た表面改質二酸化チタン3部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例16の黒色トナー組成物を得た。
尚、LL環境とは10℃15%RH、HH環境とは30℃80%RHの環境を言う。
また、帯電量に就いては複写機の現像ローラ上のトナーの帯電量を吸引法で測定した。
実施例1乃至8、及び比較例1乃至6については、下記1乃至4のいずれの項目も7%画像面積の画像チャートを10000枚ランニング出力した後に、以下に述べる手順に従い評価を行った。また、実施例9乃至16については、下記1乃至4のいずれの項目も7%画像面積の画像チャートを30000枚ランニング出力した後に、以下に述べる手順に従い評価を行った。
ベタ画像をリコー社製6000ペーパーに画像出力後、画像濃度をX−Rite(X−Rite社製)により測定。これを4色単独に行い、平均を求めた。この値が、1.0以上1.4未満の場合は×、1.4以上1.6未満の場合は△、1.6以上1.8未満の場合は○、1.8以上2.2未満の場合は◎とした。
600dpiの細線画像をリコー社製タイプ6000ペーパーに出力させ、細線のにじみ度合いを段階見本と比較した。×、△、○、◎の順にランクが良くなる。これを4色重ねて行った。
白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定した。画像濃度の差が少ない方が地肌汚れは良く、×、△、○の順にランクが良くなる。
供試チタン粉体0.02gを計量後50mlのビーカーに20℃25mlのイオン交換水を計量し、水面が揺れない程度に静止する。計量した供試チタン粉体を液面の中央に投入し、投入した時間から浸漬して白濁するまでの時間を測定する。投入初期は何れも液面に浮いた状態を保つが、時間と共に水が粒子に浸漬し液中に白濁浸漬する。この液を投入から10分経過した時点で、島津製作所社製分光光度計により、380nmの波長で透過率を計測、液の白濁状態を評価する。
投入後10分後の透過率が60%未満 :×
投入後10分後の透過率が60%以上80%未満:△
投入後10分後の透過率が80%以上 :○
供試チタン粉体0.2gを計量後、容量250mlの三角フラスコ内にイオン交換水を50ml計量し二酸化チタンの微粉体を入れ、スターラーで液面が揺れない程度に攪拌しながらメタノールをビュウレットから滴下し表面改質二酸化チタンが表面から液中に湿潤侵入し液中全体が白色調に懸濁するメタノール量を滴定し、メタノール量と水量の混合液量のメタノール量を百分率で表す。
(二酸化チタンの処理)
湿式法で作られた水可溶性成分が0.35%含まれている二酸化チタン(テイカ社製MT−150A)を水洗し、水可溶性成分が0.15%の二酸化チタンを得た。この二酸化チタン300gを、イソブチルトリメトキシシラン35gを溶解したトルエン溶液に添加し分散した。その後溶媒をドライアップしジェットミル微粉砕し更にピンミルにより高分散を行い、カップリング剤処理二酸化チタン(疎水性二酸化チタン)を得た。得られた表面処理二酸化チタンの吸光度を測定したところ、300nmでの透過率が21%、600nmでの透過率が97%であった。この試料の撥水性及び疎水化度を測定した。
次に、実施例−1の分級上がりトナー100部と、市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部及び上記で得た二酸化チタン3部をヘンシェルミキサーで高速混合し、比較例−1のトナー組成物を得た。
比較例−1で用いた表面処理二酸化チタンの換わりに、上記した二酸化チタンの合成例−D(反応溶媒にメタノールと水の混合溶媒使用)の二酸化チタンを用いた以外は、比較例−1と同様にして比較例−2のトナー組成物を得た。
即ち、上記した二酸化チタンの合成例−D(反応溶媒にメタノールと水の混合溶媒使用)の二酸化チタンを用い、比較例−1同様のトナー製造処方で製造した分級上がりのトナー粒子に外添剤とし、市販の二酸化珪素(R972日本アエロジル株式会社製)2部と共に得た二酸化チタン3部を混合工程のヘンシェルミキサーで高速混合し比較例−2のトナーを得た。また、比較例−2で用いた合成例−Dの二酸化チタン粒子の撥水性及び疎水化度を測定した。
上記した二酸化チタンの合成例−E(フッ素元素を有するヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシランとアミノ基を有するカップリング剤)に準じて実施した。
得られた試料を微量採取し島津製作所GAS CHROMATGRAPH GC−14で分析した結果、シラン化合物と思われる未反応物の残留成分が検出された。
次に、比較例−1で用いた表面処理二酸化チタンの換わりに、得られた合成例−Eの二酸化チタンを用いた以外は、比較例−1と同様にして比較例−3のトナー組成物を得た。
即ち、比較例−1記載のトナー製造処方で製造した分級上がりのトナー粒子に外添剤として、市販の二酸化珪素(R972日本アエロジル株式会社製)2部と共に、得た二酸化チタン3部を混合工程のヘンシェルミキサーで高速混合し比較例−3のトナーを得た。また、比較例−3で用いた合成例−Eの二酸化チタン粒子の撥水性及び疎水化度を測定した。
湿式法で作られた水可溶性成分が0.35%含まれている一次平均粒径が0.015μmの二酸化チタン(テイカ社製MT−150A)300gを、イソブチルメトキシシラン25gを溶解したトルエン溶液に添加し攪拌分散した。その後溶媒をドライアップしジェットミル粉砕し、カップリング剤処理二酸化チタンを得た。
次に、比較例−1で用いた表面処理二酸化チタンの換わりに、得られた二酸化チタン(特開2004−245948号公報記載の合成例2)を用いた以外は、比較例−1と同様にして比較例−4のトナー組成物を得た。
即ち、比較例−1記載のトナー製造処方で製造した分級上がりのトナー粒子に外添剤とし、市販の二酸化珪素(R972日本アエロジル株式会社製)2部と共に、上記で得た二酸化チタン3部を混合工程のヘンシェルミキサーで高速混合し、比較例−4のトナーを得た。また、比較例−4で用いた二酸化チタン粒子の撥水性及び疎水化度を測定した。
実施例−2で用いたトナー製造処方を用い混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの青色トナー粒子を得た。
分級上がりのシアントナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972日本アエロジル株式会社製)2部と比較例−1で得た二酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、比較例−5のトナー組成物を得た。
実施例−2で用いたトナー製造処方を用い混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの青色トナー粒子を得た。
分級上がりのシアントナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−Eで得た二酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、比較例−6のトナー組成物を得た。
市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製IPSiOColor 8500)にセットし画像を形成した。得られた画像は鮮明であり地汚れなど異常は見られなかった。現像ローラを目視で観察したところローラ上のトナー薄層は均一であった。現像ローラ上の帯電量を吸引法により測定したところ、ブラック現像剤(実施例1,4〜6,8,9,12,14,16)は−22.5μC/g、イエロー現像剤(実施例7,15)は−23μC/g、マゼンタ現像剤(実施例3,11)は−23μC/g、シアン現像剤(実施例2,10,13)は−22.2μC/gであった。27℃80%RHの高温高湿条件下、10℃15%RHの低温低湿条件下で同様に作像したが、変化は見られず良好な画像が形成された。常温、低温低湿、高温高湿、常温と連続して各環境下でフルカラー画像による合計4万枚までの耐久性試験を行ったところ、定着画像に著しい変化は見られず、4万枚目の画像も地汚れもなく鮮明な画像であった。現像ローラを目視で観察したところ、ローラ上のトナー薄層に著しい変化は見られず、この時の現像剤の帯電量はイエロー現像剤−22.5μC/g、マゼンタ現像剤−21.2μC/g、シアン現像剤−20.3μC/g、ブラック現像剤−22.8μC/gと安定していた。現像ローラ、ブレード、感光体を目視観察したがフィルミングは見られなかった。
Claims (8)
- 静電荷像現像用トナーに用いる外添剤の製造方法であって、
水可溶性成分が0.2重量%以上の二酸化チタンが分散された無極性溶媒と、フルオロシラン化合物を溶解したアルコール溶媒と、を混合して反応させる反応工程と、
前記無極性溶媒及び前記アルコール溶媒を気化させて、さらに、焼成を行う焼成工程と、を有する事を特徴とする外添剤の製造方法。 - 前記二酸化チタンは、ルチル型二酸化チタンである事を特徴とする請求項1に記載の外添剤の製造方法。
- 前記二酸化チタンは、予め水酸化チタンを中和処理して得る事を特徴とする請求項1に記載の外添剤の製造方法。
- 前記二酸化チタンは、湿式方式でチタン鉱石から製造、精製される事を特徴とする請求項1に記載の外添剤の製造方法。
- 前記反応工程を完遂させた後に前記焼成工程を行う事を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の外添剤の製造方法。
- 前記反応工程の完遂は、前記フルオロシラン化合物の未反応物の検出によって判断する事を特徴とする請求項5に記載の外添剤の製造方法。
- フッ素元素量を0.1重量%〜2.3重量%の範囲で含有する事を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の外添剤の製造方法。
- 前記反応工程における溶媒中の前記二酸化チタンの液中粒度(D50)が0.040μm〜0.100μmの範囲内である事を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の外添剤の製造方法。
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