JP5240555B2 - 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
磁性一成分現像方式は、内部にマグネットなどの磁界発生手段を設けた現像剤担持体を用いてマグネタイトなどの磁性体を含有する磁性トナーを保持し層厚規制部材により薄層化し現像するもので、近年小型プリンターなどで多数実用化されている。しかし磁性体は有色、多くは黒色系でありカラー化が難しいという欠点がある。
特許文献1には、酸化チタンをジアルキルジハロゲン化シランやトリアルキルハロゲン化シラン、トリアルキルアルコオキシシラン、ジアルコオキシシランを用いて疎水化することが開示されている。
また、特許文献2には、トナー母体粒子にアルキル基の炭素数が6〜8のアルキルトリアルコキシシランで疎水化処理を施す酸化チタン粉末を混合付着させるトナーが開示されている。
さらに、特許文献3には、アナターゼ型酸化チタンを使用したトナーが、特許文献4には、カップリング剤によって表面処理を施したアモルファスチタニア微粒子を使用したトナーが、特許文献5には湿式法で製造され表面処理を施された酸化チタン微粒子が、夫々開示されている。
しかし、上記特許文献1〜5に記載の酸化チタンを使用するトナーでは、十分な帯電安定性、流動性、環境安定性が経時的に得られず、また、感光体への付着による異常画像が発生する。
特許文献6記載の製造例では、アルコールと水の混合溶媒でシランカップリングと
反応を行った製造例があるが、通常シランカップリング剤は水との反応が進行し易く、常温でもシラノール化反応が起こる事が予測され、酸化チタン粒子と共存している可能性が高い。また、開示されているが酸化チタン粉体は親水性が強い事から解離イオンを抑制すると、コスト的には高価な材料となる、云い換えれば酸化チタン粒子に吸着する化学的な官能基が乏しいことになり、シランカップリング剤が基材との付着力に課題が生じると考えられる。
また、基材となる酸化チタンの原料コストが高く、この製法においては、トナー荷電を正帯電にコントロールするため、アミノシラン化合物の使用が不可欠となっているが、アミノ置換基は親水性を有している為、アミノ置換基による副作用として環境下の湿度変動に対しての影響を受け、大気中の湿度に影響を受けやすい。
具体的には下記(1)〜(18)に記載の発明の態様を有する。
(2)前記酸化チタンがルチル型酸化チタンであることを特徴とする(1)に記載のトナー用外添剤。
(3)シランカップリング処理により前記酸化チタン表面にシラン縮合物を存在せしめることを特徴とする(1)または(2)に記載のトナー用外添剤。
(4)前記シランカップリング処理前の酸化チタンの液中粒径のD50が0.05〜0.1μmであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のトナー用外添剤。
(5)前記シランカップリング処理に用いるシランカップリング剤がフルオロアルキル基を有するシラン化合物を含むことを特徴とする(3)または(4)に記載のトナー用外添剤。
(6)20℃の純水に投入した場合に水面上に1時間以上浮上した状態を維持することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のトナー用外添剤。
(7)前記酸化チタンに対して、フッ素原子を0.1重量%〜2.6重量%の範囲で含有すること特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のトナー用外添剤。
(8)酸化チタンを亜鉛イオン含有溶液で処理した後、ゾル−ゲル法によりシランカップリング処理して酸化チタン表面にシロキサン結合したシラン縮合物を形成させることを特徴とする(1)に記載のトナー用外添剤の製造方法。
(9)(1)〜(7)のいずれかに記載のトナー用外添剤を、トナー母体表面に付着ないし固着させてなることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(10)前記トナー母体が、少なくとも結着樹脂としてポリエステル樹脂と、着色剤と、を含むことを特徴とする(9)に記載の静電荷像現像用トナー。
(11)前記トナー母体が、さらに離型剤および/または帯電制御剤を含むことを特徴とする(9)又は(10)に記載の静電荷像現像用トナー。
(12)前記トナー母体が粉砕型トナーであることを特徴とする(9)〜(11)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(13)外添剤としてさらにシリカを付着ないし固着させたことを特徴とする(9)〜(12)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(14)(9)〜(13)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーと、キャリアと、を含む現像剤。
(15)電子写真方式の画像形成に用いる現像剤を収納するトナー入り容器において、前記トナー入り容器は、(9)〜(13)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーが充填されていることを特徴とするトナー入り容器。
(16)静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体表面を帯電させる帯電装置と、前記静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像をトナーにより現像して可視像を形成する現像装置と、前記可視像を記録媒体に転写する転写装置と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着装置と、を少なくとも有する画像形成装置において、前記トナーが、(9)〜(13)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする画像形成装置。
(17)静電潜像担持体表面を帯電させる帯電工程と、前記静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像をトナーにより現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程と、を少なくとも含む画像形成方法において、前記トナーが、請求項(9)〜(13)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする画像形成方法。
上記発明の態様(5)によれば、酸化チタンのシランカップリング処理前の液中粒径D50が0.05〜0.1μmの範囲内の酸化チタンを静電荷像現像用トナーに含むことにより、トナーの帯電性が適度となり、トナー飛散、地汚れを防止することが可能である
上記発明に態様(6)によれば、酸化チタンに対してシランカップリング剤としてフルオロアルキル基を有するシラン化合物を用いることで、帯電の立ち上がりや、帯電が十分で、画像の地汚れ、トナー飛散が無いトナーを得ることが可能となる。
上記発明の態様(7)によれば、表面改質処理を実施した酸化チタンが20℃純水水面上に1時間以上浮上した状態を維持することから、高い撥水性を持ち従来の表面疎水化処理に比べ、あきらかな差が観察できる。この特性からトナーの帯電特性はLL環境からHH環境に至るまでの帯電量の水準変化が少なくなる。従って長時間連続的に使用しても、高い帯電量を維持し、逆極性トナーの発生が少なく、カブリのない安定した画質のコピー画像を得ることができる。
上記発明の態様(8)によれば、酸化チタンがフッ素原子を0.1〜2.6重量%の範囲で含有することで上述した撥水性特性が得られ、帯電特性はLL環境からHH環境に至るまでの帯電量の水準変化が少なくなる。従って長時間連続的に使用しても異常画像(フィルミング)の発生がない安定した画質のコピー画像を得ることができる。
上記発明の態様(9)の製造方法によれば、(1)のトナー用外添剤を得ることができる。
上記発明の態様(10)〜(13)によれば、トナーの外添剤として表面改質処理された酸化チタンを用いているために、トナーが表面状態が強い撥水性を発揮し大気中の湿度に対し影響を受けず、持続性の高い帯電量とシャープな帯電量分布が得られ、また帯電立ち上がりがよく地汚れ等に優れ、長期ランニング時の温湿度変化を受けず、さらに数万枚以上長期にわたり現像剤担持体の汚染や感光体フィルミングを防止できる。
上記発明の態様(14)によれば、シリカを更に用いることにより帯電性の安定したトナーが得られる。
上記発明の態様(16)〜(18)によれば、摩擦帯電量が安定しており、またトナー画像の現像時に生じる、感光体への付着による異常画像が発生しないトナーを用いているため、安定した画質のコピー画像を提供することが可能となる。
本発明で用いる酸化チタンとしては、特に限定されず、公知のものを使用することができるが、ルチル型酸化チタンであることが好ましい。酸化チタンは一般に湿式法と気相法により製造される。一般にチタンを含む鉱石として金紅石、鋭錐石、板チタン石、イルメナイトなどが使用される。これら鉱石に濃硫酸を加え溶解していく硫酸法、またはこれら鉱石を炭素物質と赤熱脱水し塩素ガスにさらす塩素法がある。いずれも水酸化チタンTi(OH)2を精製し、最終段階で加水分解によりTiO2の結晶を沈殿させている。このため水可溶性成分がある程度存在している。これらは鉱石や製造工程で使用される触媒や処理剤に含まれるアルカリ金属イオンや酸成分などで、例えばPO4 2−、SO4 2−、Cl−、Na+、Mg2+、Li+などである。これら水可溶性成分はトナーの帯電性や体積抵抗などに影響を与えることが判っており、0.2重量%未満に制御することが高い帯電量が維持されると言われている。但し、水可溶性成分の含有率以外にも、酸化チタンの含水率や、粒子表面に介在する官能基にも左右される。
(陽、陰イオンのイオンクロマトグラフ法による定性及び多点検量線法による定量測定)
横河電機社製IC−7000Pを用い、陽イオンではカラムICS−C15、プレカラムICS−C16カラム温度40℃、試料量は50μL、溶解液はHNO3(5mM)、除去液は同濃度の水酸化Naを用い、一方、陰イオン測定ではカラムICS−A23、プレカラムICS−A26カラム温度40℃、試料量は50μL、溶解液はNa2CO3(2.5mM)/NaHNO3(1.2mM)、除去液は15mMの硫酸を用い流量は1.0ml/minで実施した。
また、酸化チタンを亜鉛イオン処理する方法は、特に限定されず、例えば、塩化亜鉛水溶液等の亜鉛イオン含有溶液を用いて、浸漬、スプレー等の手段で酸化チタンを処理すればよい。また、酸化チタンの製造工程で亜鉛の塩化物や硫酸塩で処理する事もでき、市販の酸化チタンを購入後に、上述したような亜鉛イオン含有溶液により処理することも可能である。
上記したように、本発明における表面処理は通常の表面処理に比べて顕著な効果を奏するものであるため、以下では、従来の表面処理と区別するために本発明における表面処理を表面改質処理ともいう。
強い撥水性は、環境変動下による吸湿特性を極端に抑え(低下させ)連続的なキャリア粒子との混合に際しても改質層の離脱は極めて少ない。
縮合化反応はシラン化合物がシロキサン結合を生成し易いように残留シラノール化合物を介さないよう反応が完結する条件を定めるものである。即ち、表面改質された酸化チタン粒子表面はポリシロキサン結合した網目構造で介在していると考えられ、赤外分光分析で多岐シロキサン結合の伸縮振動を同定して検証している。
以上のように、本発明の表面改質はポリシロキサン結合を介した多岐構造を介在しているのが特徴である。
このような外添剤をトナー母体の表面に付着させる事により、トナーに必要な流動性の付与、トナーの帯電性の安定化、特に帯電立ち上がり性とチャージアップが防止され、現像ローラ上及び現像ローラから感光体への現像性が良好となる。特にポリエステル樹脂を結着樹脂として含むトナーの外添剤として用いた場合には、帯電性の安定したトナーが得られる。なお、上記液中粒径(D50)の測定には、市販のNIKKISO社製UPAシリーズ粒度分布測定機を用いることができる。
本発明のトナー用外添剤の撥水性の評価方法を以下に示す。
供試トナー用外添剤0.02gを計量後、50mlのビーカーに25℃25mlのイオン交換水を計量し、水面が揺れない程度に静止する。計量した酸化チタン微粉体を液面の中央に投入し、投入後、浮上した時間から浸漬に至までの時間を測定する。投入初期は何れも液面に浮いた状態を保つが、時間と共に水が粒子に浸透し液中に浸漬し白濁する。
判定基準を以下の通りとした。
×:浮上時間が1分未満で浮上物が浸漬し白濁する場合
△:浮上時間が1分以上10分未満で浮上物が浸漬し白濁する場合
○:浮上時間が10分以上60分以内に浮上物が浸漬し白濁する場合
◎:浮上時間が1時間を超える場合
この判定に際し酸化チタンの浮上の確認は目視で判定し、大多数の粒子(全体の90%)が浸漬した時点を浮上なしと判定し基準とする
〔合成法〕
本発明に用いる酸化チタンは四塩化チタンを更に中和処理し其処からの脱水処理により結晶化したものを使用する。シランカップリング剤がトリフルオロシラン化合物からなるものを用い反応溶液はアルコール類を選択する。
亜鉛元素で表面処理を施す工程としては、酸化チタンの製造工程で亜鉛の塩化物や硫酸塩で処理する事もでき、市販の酸化チタンを購入後、上述した亜鉛の塩化物で処理が可能である。例えば酸化チタンの製造工程で亜鉛処理をした酸化チタンに含まれる亜鉛イオンは58μgであり水可溶性成分が0.2wt%以上のルチル型である。これを固形分濃度40%±2%程度のトルエン(無極性溶媒)に分散し、粒子径0.5mmφのビーズミルで(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い0.05μm〜0.1mの範囲迄解砕微粉化する。この溶液にトリフルオロシラン化合物が溶解したアルコール溶媒と混合し1Lの四つ口フラスコに移す(酸化チタン250gをトルエン溶媒で40%液に調節液500g、トリフルオロトリメトキシシラン20%メタノール液180g)攪拌機60rpmで攪拌しながらオイルバスで60℃に昇温しながら約6時間反応させる。次に130℃に昇温されながら溶媒のトルエン、メタノールを気化させ内槽温度130℃を確認し放置し、6時間焼成する。
市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(ダウケミカル社Z−6333CAS
No429−60−7)40gをエタノール溶媒200gに溶解する。
次に市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(ダウケミカル社Z−6333CASNo429−60−7)40gをエタノール溶媒200gに溶解する。
次に市販の石原産業TTOシリーズ酸化チタンを塩化亜鉛水溶液で処理した、亜鉛処理の亜鉛イオンをイオンクロマトグラフ法で測定し、分析値で58μgの値を得た。次に、水可溶性成分が0.31wt%の酸化チタンを固形分濃度37%になるようにトルエン溶媒に分散し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕、平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)その後、630gを計量した。
さらにシラン溶液と酸化チタン溶媒を混ぜオイルバスに設置した1Lの四つ口フラスコに移し、攪拌機を用い60rpmで攪拌しながら60℃に昇温し、6時間〜7時間反応させ温度を80℃加温する。この時に四つ口フラスコの口から冷却管を介しエタノール、トルエン量を採取し溶媒量を計算した。試料を採取しガスクロマトグラフで溶媒や、シランカップリング剤の未反応残量や、シラノール化の進行状態を判断した。
処方使用量の溶剤量に対し90wt%の状態まで達した所で設定温度を130℃〜140℃に昇温し、槽内温度の上昇具合を確かめた(上昇が鈍い場合は適宜減圧してもよい)。槽内温度が110℃を超えたら減圧は止め約6時間焼成した。この時に試料をサンプリングしシラノール化反応で生じたRtのピークが焼失している事を確認した。試料を採取しガスクロマトグラフ分析の溶剤量、特にメタノール量が180ppmとなり終点となる。
上記の反応の結果、試料酸化チタンの表面処理済品223gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は酸化チタンに対し2.0wt%であった。以上ゾル−ゲル法の合成法で実施した。
市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(東レ社Z−6333)及びメチルトリメトキシシラン(東レZ−6366)を等量比で40gをメタノール溶媒200gに溶解する。
次に市販の石原産業TTOシリーズ酸化チタンを上述合成例A同様の塩化亜鉛水溶液で処理した、酸化チタンに含有する亜鉛イオンをイオンクロマトグラフ法で測定し分析値で68μgの値を得た。水可溶性成分が0.31wt%の酸化チタンを固形分濃度37%になるようにトルエン溶媒に分散し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕し平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)合成例Aと同様に、630gを計量した。
さらにシラン溶液と酸化チタン溶媒を混ぜオイルバスに設置し1Lの四つ口フラスコに移す、攪拌機を用い60rpmで攪拌しながら60℃に昇温し、6時間〜7時間反応させ温度を80℃加温する。この時に四つ口フラスコの口から冷却管を介しエタノール、トルエン量を採取し溶媒量を計算する。試料を採取しガスクロで溶媒や、シランカップリング剤の未反応残量や、シラノール化の進行状態を判断する。
処方使用量の溶剤量に対し90wt%の状態まで達した所で設定温度を130℃〜140℃に昇温し槽内温度の上昇具合を確かめて、減圧度を調整して上昇具合を調節した。槽内温度が110℃を超えたら減圧は止め約6時間焼成した。この時に試料をサンプリングしシラノール化反応で生じたRtのピークが焼失している事を確認した。焼成終点の判断は試料を採取しガスクロマトグラフ分析の溶剤量、特にメタノール量が190ppm以下になれば終点となる。試料酸化チタンの表面処理済品221gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は酸化チタンに対し2.0wt%であった。以上ゾル−ゲル法の合成例で実施した。
市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(東レ社Z−6333)及びメチルトリメトキシシラン(東レZ−6366)を等量比で40gをメタノール溶媒200gに溶解する。
次に市販のKEMIRA社製の酸化チタンを上述した処理法で実施した、イオンクロマトグラフ法による亜鉛イオンは96μgであった、また酸化チタンの水可溶性成分が0.31wt%であり、酸化チタンを固形分濃度37%になるようにトルエン溶媒に分散し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕し平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA-150を用いて計測)これを630gを計量した。
次に表面処理法は上述合成例に従い、ゾル−ゲル法で実施した。
先ず、シラン溶液と酸化チタン溶媒を混ぜオイルバスに設置し1Lの四つ口フラスコに移す、攪拌機を用い60rpmで攪拌しながら60℃に昇温し、6時間〜7時間反応させ温度を80℃加温する。この時に四つ口フラスコの口から冷却管を介しメタノール、トルエン量を採取し溶媒量を計算する。試料を採取しガスクロで溶媒や、シランカップリング剤の未反応残量や、シラノール化の進行状態を判断する。
処方使用量の溶剤量に対し90wt%の状態まで達した所で設定温度を130℃〜140℃に昇温し槽内温度の上昇具合を確かめて、減圧度を調整して上昇具合を調節した。槽内温度が110℃を超えたら減圧は止め約6時間焼成した。この時に試料をサンプリングしシラノール化反応で生じたRtのピークが焼失している事を確認した。焼成終点の判断は試料を採取しガスクロマトグラフ分析の溶剤量、特にメタノール量が190ppm以下になれば終点となる。試料酸化チタンの表面処理済品221gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は酸化チタンに対し2.0wt%であった。
市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(東レ社Z−6333)及びメチルトリメトキシシラン(東レZ−6366)を等量比で40gをメタノール溶媒190gと水10gの混合液に溶解する。この液を25℃の実験室に一昼夜放置した所、合成例−A〜Cでは、観察されない白濁した液が観察されたが、合成例−A〜Cに従い、同様に表面処理操作おこなった。
処方使用量の溶剤量に対し90wt%の状態まで気化した所で設定温度を130℃〜140℃に昇温し槽内温度の上昇をおこなった。このとき適宜減圧度を調整して上昇具合を調節した。上昇が鈍いため減圧した。槽内温度が110℃を超えたら減圧は止め約6時間焼成した。この時に試料をサンプリングしシラノール化反応で生じたRtのピークが焼失している事を確認した。焼成終点の判断は試料を採取しガスクロマトグラフ分析の溶剤量、特にメタノール量が190ppm以下になれば終点となる。試料酸化チタンの表面処理済品231gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は酸化チタンに対し0.10wt%であった。
湿式法酸化チタンとして、硫酸法で製造された前記MT−150A(平均粒径15nmのルチル型酸化チタン:特許文献6記載のテイカ社製MT-150A)を使用した。なお、酸化チタンは0.30wt%の水可溶性成分を含有していた。
カップリング剤として3〜10位の炭素原子にフッ素を有する3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(株式会社信越シリコン社製)1.0g、アミノ基を有するカップリング剤としてγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(株式会社東レ製)0.1gおよびヘキサメチルジシラザン(株式会社東レ製)0.5gをテトラヒドロフラン10gに溶解した混合液に、酸化チタンを水洗して水可溶性成分量を0.11wt%とした微粉末8gを添加し、高速ミキサーで混合撹拌し、その後、エバポレータで溶媒を留去し、150℃の高温槽で1時間加熱した後に乳鉢で粉砕して外添剤kを得た。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は酸化チタンに対し0.20wt%であった。
(I)原料となる酸化チタン粉体の水可溶性成分量の含有量に特に規制がなく問題がないこと。
(II)亜鉛イオン処理された酸化チタン表面にシロキサン結合したシラン縮合物が存在すること。
また、焼成工程における縮合反応においてもシランカップリング剤の構造にも依存するがシラノール化を同定した後に焼成工程を長時間で実施し、脱水や、脱アルコール化を実施しないと網目構造をになう縮合反応は完結しない状態となる。
酸化チタンの粒度をあらわす指標として、特定の溶媒における透過率によるものがある。本発明では、UV吸光法において300nmの透過率が35%以上であり、かつ600nmの透過率が80%以上であることが望ましい。トナー抵抗を低く設定するため水可溶性成分を多く含み、表面処理された酸化チタンでは、300nmの透過率が35%以上必要である。抵抗が低い分、粒径を小さく制御しトナー表面に分散しやすくする。一方600nmにおける透過率は80%以上必要である。80%未満では表面処理が不均一で処理され、それにより粒子間で凝集体を造りやすい。
<トナー>
本発明のトナーに使用するバインダー樹脂は、公知の樹脂を使用することができ、特に限定されないが、好ましくは、フルカラートナー用バインダー樹脂として発色性、画像強度の点からポリエステル樹脂が用いられる。カラー画像は数種のトナー層が幾重にも重ねられるため、トナー層が厚くなってしまいトナー層の強度不足による画像の亀裂や欠陥が生じたり、適度な光沢が失われたりする。このことから適度な光沢や優れた強度を保持させるためポリエステル樹脂を好適に用いる。
本発明におけるポリエステル樹脂を構成しているモノマーのうちアルコールモノマーとしては、3価以上の多官能モノマーも含めて、たとえばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタジエンオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどのビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物、その他の二価のアルコール、またはソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、その他の3価以上の多価アルコールが挙げることができる。
着色剤としては、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロロオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロムバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。このような樹脂としては、例えば、ポリエステル、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
本発明のトナーは上記の他、必要に応じて、離型剤、帯電制御材、磁性材料等の公知の成分を含んでいても良い。
離型剤については、本発明でトナーの離型性を持たせる為に、製造されるトナー中にワックスを含有させることが好ましい。前記ワックスは、その融点が40〜120℃のものであり、特に50〜110℃のものであることが好ましい。ワックスの融点が過大のときには低温での定着性が不足する場合があり、一方融点が過小のときには耐オフセット性、耐久性が低下する場合があるなお、ワックスの融点は、示差走査熱量測定法(DSC)によって求めることができる。すなわち、数mgの試料を一定の昇温速度、例えば(10℃/min)で加熱したときの融解ピーク値を融点とする。
帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、リンの単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系界面活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
帯電制御剤としては、市販品を用いてもよく、例えば、ニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩基等の官能基を有する高分子系の化合物等が挙げられる。
本発明のトナーは磁性材料を含有させ磁性トナーとしてもよい。磁性材料としては酸化鉄(マグネタイト、フェライト、ヘマタイトなど)、金属(鉄、コバルト、ニッケルなど)、前記金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシウム、カドミウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムなどの合金または混合物などが挙げられる。これらの磁性体は体積平均粒径が0.1〜2μm程度のものが望ましく、トナー中に含有させる量としてはバインダー樹脂分100重量部に対し5〜150重量部である。
本発明のトナーはキャリアを用いた二成分現像剤として使用してもよい。ここで使用されるキャリアとしては鉄粉、フェライト、マグネタイト、ガラスビーズなど従来のいかなる系でもよい。またこれらキャリアを樹脂被覆したものでもよい。この場合使用される樹脂はポリフッ化炭素、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノール樹脂、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、シリコン樹脂など公知のものであるが、シリコンコートキャリアが現像剤寿命の観点から優れている。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。
平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。二成分系現像剤のトナーとキャリアの混合割合は、一般にキャリア100重量部に対しトナー0.5〜20.0重量部である。
本発明のトナーの製造方法は従来公知の粉砕法、重合法のいずれの方法でもよく、粉砕法としては、例えば、少なくともバインダー樹脂及び着色材を含むトナー成分を機械的に混合する工程と、溶融混練する工程と、粉砕する工程と、分級する工程とを有する製造方法が適用できる。また、機械的に混合する工程や溶融混練する工程において、粉砕または分級する工程で得られる製品となる粒子以外の粉末を戻して再利用する製造方法も含まれる。
本発明のトナー入り容器は、本発明のトナーが収容されているが、容器としては、特に限定されず、公知のものの中から適宜選択することができるが、容器本体とキャップを有するもの等が挙げられる。
また、容器本体の大きさ、形状、構造、材質等は、特に限定されないが、形状は、円筒状等であることが好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより、内容物であるトナーが排出口側に移行することが可能であり、スパイラル状の凹凸の一部又は全てが蛇腹機能を有することが特に好ましい。さらに、材質は、特に限定されないが、寸法精度がよいものであることが好ましく、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂等の樹脂材料が挙げられる。
トナー入り容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れるため、プロセスカートリッジ、画像形成装置等に着脱可能に取り付け、トナーや現像剤の補給に使用することができる。
本発明の画像形成方法は、前記本発明の静電荷像現像用トナーを用いて静電潜像を現像する現像工程を少なくとも有し、さらに静電潜像形成工程と、転写工程と、定着工程と、を少なくとも含み、好ましくはクリーニング工程を含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば除電工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
本発明の画像形成方法は後述の画像形成装置により実施することができ、該画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、好ましくはクリーニング手段を有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像担持体(「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等が挙げられる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、本発明の静電荷像現像用トナーを用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を本発明の静電荷像現像用トナーを用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、本発明の静電荷像現像用トナーを用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、本発明の静電荷像現像用トナーを収容し、前記静電潜像に該静電荷像現像用トナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用いる場合と、直接印刷用紙に転写する工程があるが、共に本発明の画像形成方法となる。
即ち、モノクロ転写と、カラー転写方式で異なるが、カラー転写の場合は該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器に用いて前記静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、カラー対応に場合は転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、等が挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を前記定着手段で用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、等が挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の定着器を用いてもよい。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂 (Mn:約4300、MW:約12700) 100部
(ガラス転移点Tg:55℃)
カーボンブラックMA100(三菱化学社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス 3部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D(50):8μmの黒トナー粒子を得た。
市販の石原産業社TTO−51Nの製法で原料となる、四塩化チタンを水酸化ナトリウムで加水分解処理を経て焼成処理後、表面処理工程において塩化亜鉛水溶液で表面処理し、その後洗浄、乾燥処理後、粉砕仕上げの処理を施した酸化チタン(イオンクロマトグラフ分析値:亜鉛イオン55μg)を使用し、固形分濃度37%になるようにトルエン/メタノール溶媒(7:1)に分散し、市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(ダウケミカル社Z−6333CASNo429−60−7)40gを添加し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕し平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)後、630gを計量した。
処方使用量の溶剤量に対し90wt%の状態まで達した所で設定温度を130℃〜140℃に昇温し槽内温度の上昇具合を確かめて、減圧度を調整して上昇具合を調節した。槽内温度が110℃を超えたら減圧は止め約6時間焼成した。この時に試料をサンプリングしシラノール化反応で生じたRtのピークが消失している事を確認した。試料を採取しガスクロマトグラフ分析の溶剤量、特にメタノール量が180ppmとなり終点となる。試料酸化チタンの表面処理済品223gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は酸化チタンに対し2.0wt%で有った。
実施例1で得た分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−1で得た表面改質酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例1のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂(Mn:約6100、MW:約202500) 100部
(ガラス転移点Tg:65℃)
シアン染料Linol blue FG−7350(東洋インキ社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの青色トナー粒子を得た。
合成例−1で得た酸化チタンを上述した分級上がりのシアントナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−1で得た表面改質酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例2のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂(Mn:約6100、MW:約202500) 100部
(ガラス転移点Tg:65℃)
キナクリドン系マゼンタ(C.i.Pigment Red122) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmのマゼンタートナー粒子を得た。
次に合成例−1で得た酸化チタンを上述した分級上がりのマゼンタ−トナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−1で得た表面改質酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例3のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂 (Mn:約4300、MW:約12700) 100部
(ガラス転移点Tg:55℃)
カーボンブラックMA100(三菱化学社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの黒トナー粒子を得た。
石原産業試作品MPT881水可溶性成分が0.35wt%の酸化チタンを塩化亜鉛水溶液20%水溶液に上述MPT881酸化チタン固形分濃度37%になるように分散し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約1時間で凝集体をソフト解砕し表面処理を行った。この時の平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)後、630gを計量した。
表面処理済み試料を横河電機社製IC−7000Pのイオンクロマトグラフ法を用い、陽イオンではカラムICS−C15、プレカラムICS−C16カラム温度40℃、試料量は50μL、溶解液はHNO3(5mM)、除去液は同濃度の水酸化Naを用い、一方、陰イオン測定ではカラムICS−A23、プレカラムICS−A26カラム温度40℃、試料量は50μL、溶解液はNa2CO3(2.5mM)/NaHNO3(1.2mM)、除去液は15mMの硫酸を用い流量は1.0ml/minで測定した結果、亜鉛イオンは83.25μgであった。その減圧乾燥処理し、これを試料とし使用した。
処方使用量の溶剤量に対し90wt%の状態まで達した所で設定温度を130℃〜140℃として昇温し槽内温度の上昇具合を確かめて、減圧度を調整して上昇具合を調節した。槽内温度が110℃を超えたら減圧は止め約6時間焼成した。この時に試料をサンプリングしシラル化反応で生じたRtのピークが焼失している事を確認した。試料を採取しガスクロ分析の溶剤量、特にメタノール量が180ppmとなり終点となる。試料酸化チタンの表面処理済品223gを採取した。このときの酸化チタンに付着したフッ素の付着量は酸化チタンに対し1.2wt%であった。
実施例4で得た分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−2で得た表面改質酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例4のトナー組成物を得た
実施例2で得た混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの青色トナー粒子を得た、この分級上がり青トナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−2で得た表面改質酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例5のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂 (Mn:約4300、MW:約12700) 100部
(ガラス転移点Tg:55℃)
カーボンブラックMA100(三菱化学社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの黒トナー粒子を得た
石原産業試作品MPT881水可溶性成分が0.35wt%の酸化チタンを硫酸亜鉛水溶液15%水溶液に上述MPT881酸化チタン固形分濃度が30%になるように分散し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約0.5時間で凝集体をソフト解砕し表面処理を行った。この時の平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)後、600gを計量した。
表面処理済み試料を横河電機社製IC-7000Pのイオンクロマトグラフ法を用い、陽イオンではカラムICS−C15、プレカラムICS−C16カラム温度40℃、試料量は50μL、溶解液はHNO3(5mM)、除去液は同濃度の水酸化Naを用い、一方、陰イオン測定ではカラムICS−A23、プレカラムICS−A26カラム温度40℃、試料量は50μL、溶解液はNa2CO3(2.5mM)/NaHNO3(1.2mM)、除去液は15mMの硫酸を用い流量は1.0ml/minで測定した結果、亜鉛イオンは63.02μgであった。その減圧乾燥処理し、これを試料とし使用した。
次にオイルバスに設置し1Lの四つ口フラスコに移す、攪拌機を用い60rpmで攪拌しながら60℃に昇温し,6時間〜7時間反応させ温度を80℃加温する。この時に四つ口フラスコの口から冷却管を介しメタノール、トルエン量を採取し溶媒量を計算する。試料を採取しガスクロで溶媒や、シランカップリング剤の未反応残量や、シラノール化の進行状態を判断する。
実施例6で得た分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−3で得た表面改質酸化チタン4部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例6のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂(Mn:約6100、MW:約202500) 100部
(ガラス転移点Tg:65℃)
イエロー染料(C.i.Pigment Yellow180) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス60%ライスワックス40%混合品 4部
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの分級上がりのイエロートナー粒子を得た。
この分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−3で得た表面改質酸化チタン3部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例7のトナー組成物を得た。
実施例1に用いた分級上がりトナー100部に対し二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−3で得た表面改質酸化チタン3部をヘンシェルミキサーで高速混合し、実施例8の黒色トナー組成物を得た。
酸化チタンの製造(合成例−4)
(亜鉛イオン処理が該当しない酸化チタンの処理)
湿式法で作られた市販のテイカ社製酸化チタン(MTシリーズ、水可溶性成分0.31%)を使用し、固形分濃度37%になるようにトルエン/メタノール溶媒(7:1)に分散し、さらに市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(ダウケミカル社Z−6333CASNo429−60−7)40gを添加し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕し平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)後、630gを計量した。
処方使用量の溶剤量に対し90wt%の状態まで達した所で設定温度を80℃〜90℃に昇温し槽内温度の上昇具合を確かめ、上昇が鈍い場合は減圧してもよい、槽内温度が90℃を超えたら減圧は止め約6時間焼成した。この時に試料をサンプリングし、シラノール化反応で生じたRtのピークの完全な消失に至らなく、残存した。試料を採取しガスクロマトグラフ分析の溶剤量、特にメタノール量が180ppmとなり終点となる。
酸化チタンの表面処理済品213gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は酸化チタンに対し0.11wt%であった。
次に、酸化チタンを用い実施例1の分級上がりトナー同様の外添剤を混合工程で市販の二酸化珪素(R972日本アエロジル株式会社製)2部と得た酸化チタン3部をヘンシェルミキサーで高速混合し、比較例1の黒色トナー組成物を得た。
上記した酸化チタンの合成例−D(反応溶媒にメタノールと水の混合溶媒使用)の酸化チタンを用い、実施例1同様のトナー製造処方で製造した分級上がりのトナー粒子に外添剤とし、市販の二酸化珪素(R972日本アエロジル株式会社製)2部と共に得た酸化チタン3部を混合工程のヘンシェルミキサーで高速混合し比較例2のトナーを得た。また、比較例2で用いた合成例−Dの酸化チタン粒子を撥水性及び疎水化度を測定した。
上記した酸化チタンの合成例−E(フッ素元素を有するヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシランとアミノ基を有するカップリング剤)に準じて実施した。
得られた試料を微量採取し島津製作所GAS CHROMATGRAPH GC−14で分析した結果、シラン化合物と思われる未反応物の残留成分が検出された。
次に、比較例1記載のトナー製造処方で製造した分級上がりのトナー粒子に外添剤として、市販の二酸化珪素(R972日本アエロジル株式会社製)2部と共に、得た酸化チタン3部を混合工程のヘンシェルミキサーで高速混合し比較例3のトナーを得た。また、比較例3で用いた合成例−Eの酸化チタン粒子を撥水性及び疎水化度を測定した。
湿式法で作られた水可溶性成分が0.35%含まれている一次平均粒径が0.015μmの酸化チタン(テイカ社製MT−150A)300gを、イソブチルメトキシシラン25gを溶解したトルエン溶液に添加し攪拌分散した。その後溶媒をドライアップしジェットミル粉砕し、カップリング剤処理酸化チタンを得た。
次に、比較例1記載のトナー製造処方で製造した分級上がりのトナー粒子に外添剤とし、市販の二酸化珪素(R972日本アエロジル株式会社製)2部と共に、前記比較例Dで得た酸化チタン3部を混合工程のヘンシェルミキサーで高速混合し、比較例4のトナーを得た。また、比較例4で用いた酸化チタン粒子を撥水性及び疎水化度を測定した。
実施例2で用いたトナー製造処方を用い混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの青色トナー粒子を得た。
分級上がりのシアントナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972日本アエロジル株式会社製)2部と比較例1で得た酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、比較例5のトナー組成物を得た。
実施例2で用いたトナー製造処方を用い混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して、4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D50:8μmの青色トナー粒子を得た。
分級上がりのシアントナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−Eで得た酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、比較例6のトナー組成物を得た。
A)トナー粒子の製造処方
ポリエステル樹脂 (Mn:約4300、MW:約12700) 100部
(ガラス転移点Tg:55℃)
カーボンブラックMA100(三菱化学社製) 3部
帯電制御剤ボントロンE−84 (オリエント化学社製) 1部
カルナウバワックス 3部
B)トナー粒子の製造方法
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級して4μm〜20μmの粒度分布で平均粒径D(50):8μmの黒トナー粒子を得た。
市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(ダウケミカル社Z−6333CASNo429−60−7)40gをエタノール溶媒200gに溶解する、湿式法で作られた市販のテイカ社製酸化チタン(MTシリーズ、水可溶性成分0.31%)を使用し、二酸化チタンを固形分濃度37%になるようにトルエン溶媒に分散し、ビ−ズ径0.5mmφのビーズミル(アイメックス社製ビーズミル機NVM−2型)を用い約2時間解砕し平均粒子径0.047μmの粒子を得た(NIKKISOマイクロトラックUPA−150を用いて計測)後、630gを計量した。
さらに設置した1Lの四つ口フラスコに移し、攪拌機を用い60rpmで攪拌しながら60℃に昇温し,6時間〜7時間反応させ温度を80℃加温する。この時に四つ口フラスコの口から冷却管を介しエタノール、トルエン量を採取し溶媒量を計算する。試料を採取しガスクロで溶媒や、シランカップリング剤の未反応残量や、シラノール化の進行状態を判断する。 処方使用量の溶剤量に対し90wt%の状態まで達した所で設定温度を80℃〜90℃に昇温し槽内温度の上昇具合を確かめ、上昇が鈍い場合は減圧してもよい、槽内温度が90℃を超えたら減圧は止め約6時間焼成した。この時に試料をサンプリングし、シラノール化反応で生じたRtのピークの完全な消失に至らなく、残存した。試料を採取しガスクロマトグラフ分析の溶剤量、特にメタノール量が180ppmとなり終点となる。試料酸化チタンの表面処理済品215gを採取した。このときのトリフルオロメトキシシランの付着量は酸化チタンに対し0.08wt%であった。
D)外添剤の混合工程 比較例1で得た分級上がりトナー100部に対し市販の二酸化珪素(R972:日本アエロジル株式会社製)2部と合成例−5で得た酸化チタン2部をヘンシェルミキサーで高速混合し、比較例7のトナー組成物を得た。
評価方法は次の通りである。
市販のデジタルカラープリンター(リコー社製IPSIO Color 8500)にセットし画像評価を実施した。
尚、LL環境とは10℃15%RH、HH環境とは30℃80%RHの環境を言う。
また、帯電量に就いては複写機の現像ローラ上トナーの帯電量を吸引法で測定した。
いずれの項目も7%画像面積の画像チャートを10000枚ランニング出力した後に以下に述べる評価を行った。従って初期画像濃度とは10000枚ランニング後の画像濃度をいう。
ベタ画像をリコー社製6000ペーパーに画像出力後、画像濃度をX−Rite(X−Rite社製)により測定。これを4色単独に行い平均を求めた。この値が、1.0以上1.4未満の場合は×、1.4以上1.8未満の場合は○、1.8以上2.2未満の場合は◎とした。
2)異常画像(フィルミング)
10000枚後のベタ画像面について白ヌケの発生の有無を評価し肉眼で検出できるレベルを発生と判定した。
評価方法は次の通りとした。
◎ : 100枚サンプリングした中で発生がない
○ : 2%以上〜10%未満の割合で発生
△ ; 10以上〜20%未満の割合で発生
× : 20%以上
600dpiの細線画像をリコー社製タイプ6000ペーパーに出力させ、細線のにじみ度合いを段階見本と比較した。×、△、○、◎の順にランクが良くなる。これを4色重ねて行った。
白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定。画像濃度の差が少ない方が地肌汚れは良く、×、△、○の順にランクが良くなる。
供試トナー用外添剤0.02gを計量後、50mlのビーカーに25℃25mlのイオン交換水を計量し、水面が揺れない程度に静止する。計量した酸化チタン微粉体を液面の中央に投入し、投入後、浮上した時間から浸漬に至までの時間を測定する。投入初期は何れも液面に浮いた状態を保つが、時間と共に水が粒子に浸透し液中に浸漬し白濁する。
判定基準を以下の通りとした。
〔評価基準〕
×:浮上時間が1分未満で浮上物が浸漬し白濁する場合
△:浮上時間が1分以上10分未満で浮上物が浸漬し白濁する場合
○:浮上時間が10分以上60分以内に浮上物が浸漬し白濁する場合
◎:浮上時間が1時間を超える場合
この判定に際し酸化チタンの浮上の確認は目視で判定し、大多数の粒子(全体の90%)が浸漬した時点を浮上なしと判定し基準とする
供試酸化チタン粉体0.2gを計量する。一方、容量250mlの三角フラスコ内にイオン交換水を50ml計量し、前記酸化チタンの微粉体を入れ、スターラーで液面が揺れない程度に攪拌しながらメタノールをビュウレットから滴下し酸化チタンが表面から液中に湿潤侵入し液中全体が白色調に懸濁するメタノール量を滴定し、メタノール量と水量の混合液量のメタノール量を百分率で表す。
実施例及び比較例のトナーの評価結果を表1及び表2、並びに図1に示した。
また、実施例及び比較例のトナーにおけるフッ素原子含有量を表3に示した。
Claims (17)
- 亜鉛イオン処理された酸化チタン表面にシロキサン結合したシラン縮合物が存在し、前記酸化チタン1gあたりの亜鉛イオン含有量が50〜100μgであることを特徴とするトナー用外添剤。
- 前記酸化チタンがルチル型酸化チタンであることを特徴とする請求項1に記載のトナー用外添剤。
- シランカップリング処理により前記酸化チタン表面にシラン縮合物を存在せしめることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー用外添剤。
- 前記酸化チタンの液中粒径のD50が0.05〜0.1μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトナー用外添剤。
- 前記シランカップリング処理に用いるシランカップリング剤がフルオロアルキル基を有するシラン化合物を含むことを特徴とする請求項3または4に記載のトナー用外添剤。
- 25℃の純水に投入した場合に水面上に1時間以上浮上した状態を維持することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のトナー用外添剤。
- 前記酸化チタンに対して、フッ素原子を0.1重量%〜2.6重量%の範囲で含有すること特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のトナー用外添剤。
- 酸化チタンを亜鉛イオン含有溶液で処理した後、ゾル−ゲル法によりシランカップリング処理して酸化チタン表面にシロキサン結合したシラン縮合物を形成させることを特徴とする請求項1に記載のトナー用外添剤の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のトナー用外添剤を、トナー母体表面に付着ないし固着させてなることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー母体が、少なくとも結着樹脂としてポリエステル樹脂と、着色剤と、を含むことを特徴とする請求項9に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー母体が、さらに離型剤および/または帯電制御剤を含むことを特徴とする請求項9または10に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー母体が粉砕型トナーであることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 外添剤としてさらにシリカを付着ないし固着させたことを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 請求項9〜13のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーと、キャリアと、を含む現像剤。
- 電子写真方式の画像形成に用いる現像剤を収納するトナー入り容器において、前記トナー入り容器は、請求項9〜13のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーが充填されていることを特徴とするトナー入り容器。
- 静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体表面を帯電させる帯電装置と、前記静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像をトナーにより現像して可視像を形成する現像装置と、前記可視像を記録媒体に転写する転写装置と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着装置と、を少なくとも有する画像形成装置において、前記トナーが、請求項9〜13のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする画像形成装置。
- 静電潜像担持体表面を帯電させる帯電工程と、前記静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像をトナーにより現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程と、を少なくとも含む画像形成方法において、前記トナーが、請求項9〜13のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする画像形成方法。
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