JP5082826B2 - 静電荷現像用トナー、静電荷現像用現像剤、カートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents
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Description
本実施の形態の静電荷現像用トナー(以下「トナー」と略す場合がある)は、結着樹脂と着色剤と離型剤とを含むトナーであって、前記結着樹脂は、非晶性ポリエステル樹脂であり、前記トナーの電気伝導度滴定で得られる表面カルボキシル基量は、3.0×10−5mol/g以上1.5×10−4mol/g以下であり、且つ電気伝導度滴定で得られるトナーのアンモニア濃度は、1.0×10−10mol/g以上1.0×10−5mol/g以下である。
本実施の形態の静電荷現像用トナーでは、低温定着性の観点から、結着樹脂として非晶性ポリエステル樹脂が用いられる。
本実施の形態のトナーに用いる非晶性ポリエステル樹脂としては、公知の非晶性ポリエステル樹脂が利用できる。
本実施の形態のトナーには離型剤を含有させても良い。用いられる離型剤としては、公知の離型剤であれば特に限定されないが、例えば、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、サゾールワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、モンタンワックス等の合成或いは鉱物・石油系ワックス、脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックスなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。また、これらの離型剤は、1種単独で用いても良く2種以上併用しても良い。
本実施の形態のトナーに用いる着色剤としては、公知のものが使用できる。例えば、黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等があげられる。
本実施の形態におけるトナーに用いられるその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、無機微粒子、帯電制御剤等の公知の各種添加剤等を挙げることができる。
本実施の形態のトナーは、凝集・合一法で製造することが出来る。
上述した転送乳化法について以下に説明する。転相乳化法は、少なくとも上述した非晶性ポリエステル樹脂を有機溶媒(良溶媒)と水溶性溶媒(水溶性の貧溶媒)の混合液に溶解させ、必要に応じて中和剤(本実施の形態ではアンモニア)や分散安定剤を添加して、攪拌下にて、水溶性溶媒(例えば水)を滴下して、乳化粒子を得た後、樹脂分散液中の溶媒を除去して、乳化液を得る方法である。このとき、中和剤や分散安定剤の投入順は変更してもよい。
凝集工程においては、まず、樹脂微粒子分散液、着色剤微粒子分散液と、離型剤微粒子分散液とを準備する。
必要に応じて、シェル形成工程を設けてもよい。シェル形成工程においては、コア凝集粒子の表面に、樹脂微粒子を含む樹脂微粒子分散液を用いて樹脂微粒子を付着させ、所望の厚みの被覆層(シェル層)を形成することにより、コア凝集粒子表面にシェル層が形成されたコア/シェル構造を持つ凝集粒子(コア/シェル凝集粒子)を得る。
停止工程においては、凝集系内のpHを調整することにより、粒子の凝集成長を停止させる。具体的には凝集系内のpHを6〜9に調整することにより、粒子の成長を停止させる。
融合・合一工程においては、まず、凝集工程および必要に応じて行われたシェル形成工程を経て得られた凝集粒子を含有する溶液中にて、凝集粒子中に含まれる樹脂微粒子のガラス転移温度以上の温度に加熱し、融合・合一することによりトナーを得る。
凝集・融合・合一終了後、得られたトナー粒子をイオン交換水を用いて十分に置換洗浄を行ったのち、再度固形分濃度で20質量%になるように希釈して作製されたトナー粒子分散液中に、例えばpH=4付近になるように、酸性水溶液、例えば1M硝酸水溶液を滴下し調整した後、攪拌をしながら20分間処理を行なう。
凝集・融合・合一・酸洗浄終了後、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナーを得る。固液分離工程は特に制限はないが、生産性の点から、吸引濾過、加圧濾過等が好ましく用いられる。更に乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から、凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
また上記凝集・合一法は、一括で混合して凝集することによりなされることもできる。具体的には、例えば凝集工程の初期に各極性のイオン性分散剤量のバランスを、予めずらしておく方法である。さらに具体的には、例えば少なくとも1種の金属塩の重合体を用いてこれをイオン的に中和し、ガラス転移温度より低い温度にて第1段階の母体凝集を形成させ、母体凝集粒子を安定化させた後、第2段階としてバランスのずれを補填するような極性および量の分散剤で処理された第2段階添加用樹脂粒子分散液を添加し、さらに必要に応じ母体凝集粒子又は第2段階添加用樹脂粒子に含まれる樹脂のガラス転移温度より低い温度でわずかに加熱して、温度を上げて安定化させたのち、さらにガラス転移温度以上の温度に加熱することにより第2段階添加用樹脂粒子を母体凝集粒子の表面に付着させたまま合一させる方法である。更にこの凝集の段階的操作は複数回、くり返し実施したものでもよい。
本実施の形態の静電荷現像用現像剤は、上述した本実施の形態の静電潜像現像用トナーを含有する以外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。本発明の静電荷像現像剤は、静電荷現像用トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷像現像剤となり、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像剤となる。
以下、本実施の形態の静電荷現像用現像剤(以下「現像剤」と略す場合がある)について説明する。
次に、本実施の形態の画像形成装置の一例について説明する。
(1)少なくとも2種類の非晶性ポリエステル樹脂を含む乳化分散液において、乳化分散液の平均体積粒径D50vが、100nm以上300nmで、表面カルボキシル基量CLsと全カルボキシル基量CLtが、CLs/CLtの値が0.40以上0.65未満である。
(2)非晶性ポリエステル樹脂の酸価の差が2.0mg−KOH/g以上でかつ高酸価側の非晶樹脂の酸価15mg−KOH/g以上である乳化分散液である。
まず、実施例、比較例で用いたトナー等の物性測定方法について説明する。
本発明におけるトナー粒度及び粒度分布測定は、測定装置としてはマルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用した。
本発明において、結着樹脂等の分子量、分子量分布は以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
樹脂微粒子、着色剤粒子等の体積平均粒子径は、レーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定した。
結晶性ポリエステル樹脂の融点および非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、ASTMD3418−8に準拠して、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製:DSC−7)を用い、測定された主体極大ピークより求めた。この装置(DSC−7)の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで昇温し、150℃で5分間ホールドし、150℃から0℃まで液体窒素を用いて−10℃/分で降温し、0℃で5分間ホールドし、再度0℃から150まで10℃/分で昇温して得られた、2度目の昇温時の吸熱曲線から解析したオンセット温度をTgとした。
樹脂酸価は以下のようにして測定を行った。樹脂約1gを精秤し、テトラヒドロフラン80mlに溶解する。指示薬としてフェノールフタレインを加え、0.1N KOH エタノール溶液を用いて滴定し、30秒間色が持続したところを終点とし、使用した0.1N KOH エタノール溶液量より、酸価(樹脂1gに含有する遊離脂肪酸を中和するのに必要なKOHのmg数 JIS K0070:92記載に準ずる)を算出した。
上記量及び濃度については、上述した電気伝導度滴定により算出した。
<非晶性ポリエステル樹脂(A)の合成>
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物: 7.1モル%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物: 40.5モル%
テレフタル酸: 31.0モル%
フマル酸: 14.3モル%
ドデセニルコハク酸: 7.1モル%
攪拌装置、窒素導入管、温度センサ、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記組成比のモノマーを仕込み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内がばらつきなく攪拌されていることを確認した後、ジブチル錫オキサイドの1.0質量%を投入した。さらに生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに2.5時間脱水縮合反応を継続し、ガラス転移点が59.5℃、酸価が10mgKOH/g、重量平均分子量が24000、数平均分子量が7500である直鎖状の非晶性ポリエステル樹脂(A)を得た。
次いで、非晶質ポリエステル樹脂(A)を用い、樹脂微粒子分散液を調整した。5Lのセパラブルフラスコに非晶質ポリエステル樹脂(A)を溶解しうる相当量酢酸エチルとイソプロピルアルコール混合溶剤を投入し、その後上記樹脂を徐々に投入して、スリーワンモーターで攪拌を施し、完全に溶解させて油相を得た。この攪拌されている油相に希アンモニア水溶液を適量滴下し、更にイオン交換水に滴下して転相乳化させ、更にエバポレータで減圧しながら脱溶剤を実施し、非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液(A)を得た。この複合樹脂微粒子の体積平均粒径は、0.19μmであった(樹脂粒子濃度はイオン交換水で調整して30%とした)。
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物: 7.1モル%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物: 40.5モル%
テレフタル酸: 31.0モル%
フマル酸: 14.3モル%
ドデセニルコハク酸: 7.1モル%
攪拌装置、窒素導入管、温度センサ、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記組成比のモノマーを仕込み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内がばらつきなく攪拌されていることを確認した後、ジブチル錫オキサイドの1.0質量%を投入した。さらに生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに2時間脱水縮合反応を継続し、ガラス転移点が62℃、酸価が15mgKOH/g、重量平均分子量が18000、数平均分子量が5500である直鎖状の非晶性ポリエステル樹脂(B)を得た。
次いで、非晶質ポリエステル樹脂(B)を用い、樹脂微粒子分散液を調整した。5Lのセパラブルフラスコに非晶質ポリエステル樹脂(B)を溶解しうる相当量酢酸エチルとイソプロピルアルコール混合溶剤を投入し、その後上記樹脂を徐々に投入して、スリーワンモーターで攪拌を施し、完全に溶解させて油相を得た。この攪拌されている油相に希アンモニア水溶液を適量滴下し、更にイオン交換水に滴下して転相乳化させ、更にエバポレータで減圧しながら脱溶剤を実施し、非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液(Bを得た。この複合樹脂微粒子の体積平均粒径は、0.17μmであった(樹脂粒子濃度はイオン交換水で調整して30%とした)。
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物: 10モル%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物: 40モル%
テレフタル酸: 25モル%
フマル酸: 15モル%
ドデセニルコハク酸: 10モル%
攪拌装置、窒素導入管、温度センサ、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記組成比のモノマーを仕込み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内がばらつきなく攪拌されていることを確認した後、ジブチル錫オキサイドの1.0質量%を投入した。さらに生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに2時間脱水縮合反応を継続し、ガラス転移点が59℃、酸価が20mgKOH/g、重量平均分子量が18500、数平均分子量が6000である直鎖状の非晶性ポリエステル樹脂(C)を得た。
次いで、非晶質ポリエステル樹脂(C)を用い、樹脂微粒子分散液を調整した。5Lのセパラブルフラスコに非晶質ポリエステル樹脂(C)を溶解しうる相当量酢酸エチルとイソプロピルアルコール混合溶剤を投入し、その後上記樹脂を徐々に投入して、スリーワンモーターで攪拌を施し、完全に溶解させて油相を得た。この攪拌されている油相に希アンモニア水溶液を適量滴下し、更にイオン交換水に滴下して転相乳化させ、更にエバポレータで減圧しながら脱溶剤を実施し、非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液(C)を得た。この複合樹脂微粒子の体積平均粒径は、0.16μmであった(樹脂粒子濃度はイオン交換水で調整して30%とした)。
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物: 15モル%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物: 35モル%
テレフタル酸: 40モル%
フマル酸: 10モル%
攪拌装置、窒素導入管、温度センサ、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記組成比のモノマーを仕込み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内がばらつきなく攪拌されていることを確認した後、ジブチル錫オキサイドの1.2質量%を投入した。さらに生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに2時間脱水縮合反応を継続し、ガラス転移点が64℃、酸価が6mgKOH/g、重量平均分子量が21000数平均分子量が6500である直鎖状の非晶性ポリエステル樹脂(D)を得た。
次いで、非晶質ポリエステル樹脂(D)を用い、樹脂微粒子分散液を調整した。5Lのセパラブルフラスコに非晶質ポリエステル樹脂(D)を溶解しうる相当量酢酸エチルとイソプロピルアルコール混合溶剤を投入し、その後上記樹脂を徐々に投入して、スリーワンモーターで攪拌を施し、完全に溶解させて油相を得た。この攪拌されている油相に希アンモニア水溶液を適量滴下し、更にイオン交換水に滴下して転相乳化させ、更にエバポレータで減圧しながら脱溶剤を実施し、非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液(D)を得た。この複合樹脂微粒子の体積平均粒径は、0.18μmであった(樹脂粒子濃度はイオン交換水で調整して30%とした)。
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物: 25モル%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物: 25モル%
テレフタル酸: 25モル%
フマル酸: 20モル%
ドデセニルコハク酸: 5モル%
攪拌装置、窒素導入管、温度センサ、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記組成比のモノマーを仕込み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内がばらつきなく攪拌されていることを確認した後、ジブチル錫オキサイドの1.0質量%を投入した。さらに生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに2時間脱水縮合反応を継続し、ガラス転移点が59℃、酸価が25mgKOH/g、重量平均分子量が16500、数平均分子量が5600である直鎖状の非晶性ポリエステル樹脂(E)を得た。
次いで、非晶質ポリエステル樹脂(E)を用い、樹脂微粒子分散液を調整した。5Lのセパラブルフラスコに非晶質ポリエステル樹脂(E)を溶解しうる相当量酢酸エチルとイソプロピルアルコール混合溶剤を投入し、その後上記樹脂を徐々に投入して、スリーワンモーターで攪拌を施し、完全に溶解させて油相を得た。この攪拌されている油相に希アンモニア水溶液を適量滴下し、更にイオン交換水に滴下して転相乳化させ、更にエバポレータで減圧しながら脱溶剤を実施し、非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液(E)を得た。この複合樹脂微粒子の体積平均粒径は、0.16μmであった(樹脂粒子濃度はイオン交換水で調整して30%とした)。
−シアン着色剤分散液の調製−
シアン顔料(大日精化(株)製、Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン))100重量部と、アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR)5重量部と、イオン交換水300重量部とを混合し、高圧衝撃式分散機アルチマイザー(HJP30006:スギノマシン社製)を用いて、1時間分散させて、シアン着色剤分散液を得た。
イエロー顔料(C.I.Pigment Yellow 74:大日精化製)100重量部と、アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR)10重量部と、イオン交換水300重量部とを混合し、高圧衝撃式分散機アルチマイザー(HJP30006:スギノマシン社製)を用いて、1時間分散させて、イエロー着色剤分散液を得た。
マゼンタ顔料(C.I.Pigment Red 122:クラリアント製)100重量部と、アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR)10重量部と、イオン交換水300重量部とを混合し、高圧衝撃式分散機アルチマイザー(HJP30006:スギノマシン社製)を用いて、1時間分散させて、マゼンタ着色剤分散液を得た。
カーボンブラック リーガル330:(キャボット社製)100重量部と、アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR)10重量部と、イオン交換水350重量部とを混合し、高圧衝撃式分散機アルチマイザー(HJP30006:スギノマシン社製)を用いて、1時間分散させて、黒着色剤分散液を得た。
パラフィンワックスHNP−9(日本精鑞社製)60重量部と、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR)6重量部と、イオン交換水200重量部とを混合し、100℃に加熱して、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)で分散処理を行い、離型剤分散液を得た。
<実施例1>
イオン交換水:280 質量部、
非晶性ポリエステル樹脂(A)分散液:367質量部、
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、20質量%):2.8質量部
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。次いで、
黒着色剤分散液:60質量部、
離型剤分散液:80質量部、
を投入し、5分間保持した。そのまま、1.0重量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0に調整した。ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム0.4質量部を添加後、攪拌機しながら、50℃まで昇温し、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.5μmとなったところで、非晶質ポリエステル樹脂(A)分散液180質量部を投入した。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、90℃まで昇温し、90℃で3時間保持した後、冷却しトナー粒子分散液1を得た。
得られた粒子分散液1を濾過し、再度固形分濃度20質量%でイオン交換水にて希釈し攪拌洗浄を20分間実施した後、濾過。この操作を3回繰り返した後、再度固形分濃度20質量%で希釈したトナー粒子分散液に1M硝酸水溶液をpH=4.0となるまで添加し、20分間攪拌洗浄を行った後、濾過した。ろ液の電気伝導度が15μS/cm以下となるまで繰り返し洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して、実施例1のトナーを得た。
イオン交換水:280 質量部、
非晶性ポリエステル樹脂(B)分散液:367質量部、
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、20質量%):2.8質量部
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。次いで
黒着色剤分散液:60質量部、
離型剤分散液:80質量部、
を投入し、5分間保持した。そのまま、1.0重量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0に調整した。ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム0.4質量部を添加後、攪拌機しながら、50℃まで昇温し、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.5μmとなったところで、非晶質ポリエステル樹脂(B)分散液180質量部を投入した。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、90℃まで昇温し、90℃で3時間保持した後、冷却しトナー粒子分散液2を得た。
得られた粒子分散液2を濾過し、再度固形分濃度20質量%でイオン交換水にて希釈し攪拌洗浄を20分間実施した後、濾過。この操作を3回繰り返した後、再度固形分濃度20質量%で希釈したトナー粒子分散液に1M硝酸水溶液をpH=4.0となるまで添加し、20分間攪拌洗浄を行った後、濾過した。ろ液の電気伝導度が15μS/cm以下となるまで繰り返し洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して、実施例2のトナーを得た。
イオン交換水:280 質量部、
非晶性ポリエステル樹脂(C)分散液:367質量部、
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、20質量%):2.8質量部
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。次いで、
黒着色剤分散液:60質量部、
離型剤分散液:80質量部、
を投入し、5分間保持した。そのまま、1.0重量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0に調整した。ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム0.4質量部を添加後、攪拌機しながら、50℃まで昇温し、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.5μmとなったところで、非晶質ポリエステル樹脂(C)分散液180質量部を投入した。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、90℃まで昇温し、90℃で3時間保持した後、冷却しトナー粒子分散液3を得た。
得られたトナー粒子分散液3を濾過し、再度固形分濃度20質量%でイオン交換水にて希釈し攪拌洗浄を20分間実施した後、濾過。この操作を3回繰り返した後、再度固形分濃度20質量%で希釈したトナー粒子分散液に1M硝酸水溶液をpH=4.0となるまで添加し、20分間攪拌洗浄を行った後、濾過した。ろ液の電気伝導度が15μS/cm以下となるまで繰り返し洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して、実施例3のトナーを得た。
イオン交換水:280 質量部、
非晶性ポリエステル樹脂(A)分散液:367質量部、
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、20質量%):2.8質量部
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。次いで、
黒着色剤分散液:60質量部、
離型剤分散液:80質量部、
を投入し、5分間保持した。そのまま、1.0重量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0に調整した。ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム0.4質量部を添加後、攪拌機しながら、50℃まで昇温し、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.5μmとなったところで、非晶質ポリエステル樹脂(A)分散液180質量部を投入した。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、90℃まで昇温し、90℃で3時間保持した後、冷却しトナー粒子分散液4を得た。
得られた粒子分散液4を濾過し、再度固形分濃度20質量%でイオン交換水にて希釈し攪拌洗浄を20分間実施した後、濾過。この操作を3回繰り返した後、再度固形分濃度20質量%で希釈したトナー粒子分散液に1M硝酸水溶液をpH=2.0となるまで添加し、20分間攪拌洗浄を行った後、濾過した。ろ液の電気伝導度が15μS/cm以下となるまで繰り返し洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して、実施例4のトナーを得た。
イオン交換水:280 質量部、
非晶性ポリエステル樹脂(A)分散液:367質量部、
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、20質量%):2.8質量部
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。次いで、
シアン色剤分散液:60質量部、
離型剤分散液:80質量部、
を投入し、5分間保持した。そのまま、1.0重量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0に調整した。ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム0.4質量部を添加後、攪拌機しながら、50℃まで昇温し、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.5μmとなったところで、非晶質ポリエステル樹脂(A)分散液180質量部を投入した。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、90℃まで昇温し、90℃で3時間保持した後、冷却しトナー粒子分散液5を得た。
得られた粒子分散液5を濾過し、再度固形分濃度20質量%でイオン交換水にて希釈し攪拌洗浄を20分間実施した後、濾過。この操作を3回繰り返した後、再度固形分濃度20質量%で希釈したトナー粒子分散液に1M硝酸水溶液をpH=4.0となるまで添加し、20分間攪拌洗浄を行った後、濾過した。ろ液の電気伝導度が15μS/cm以下となるまで繰り返し洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して、実施例5のトナーを得た。
イオン交換水:280 質量部、
非晶性ポリエステル樹脂(A)分散液:367質量部、
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、20質量%):2.8質量部
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。次いで、
イエロー着色剤分散液:60質量部)、
離型剤分散液:80質量部、
を投入し、5分間保持した。そのまま、1.0重量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0に調整した。ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム0.4質量部を添加後、攪拌機しながら、50℃まで昇温し、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.5μmとなったところで、非晶質ポリエステル樹脂(A)分散液180質量部を投入した。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、90℃まで昇温し、90℃で3時間保持した後、冷却しトナー粒子分散液6を得た。
得られた粒子分散液6を濾過し、再度固形分濃度20質量%でイオン交換水にて希釈し攪拌洗浄を20分間実施した後、濾過。この操作を3回繰り返した後、再度固形分濃度20質量%で希釈したトナー粒子分散液に1M硝酸水溶液をpH=4.0となるまで添加し、20分間攪拌洗浄を行った後、濾過した。ろ液の電気伝導度が15μS/cm以下となるまで繰り返し洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して、実施例6のトナーを得た。
イオン交換水:280 質量部、
非晶性ポリエステル樹脂(A)分散液:367質量部、
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、20質量%):2.8質量部
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。次いで、
マゼンタ着色剤分散液:60質量部、
離型剤分散液:80質量部、
を投入し、5分間保持した。そのまま、1.0重量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0に調整した。ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム0.4質量部を添加後、攪拌機しながら、50℃まで昇温し、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.5μmとなったところで、非晶質ポリエステル樹脂(A)分散液180質量部を投入した。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、90℃まで昇温し、90℃で3時間保持した後、冷却しトナー粒子分散液7を得た。
得られた粒子分散液7を濾過し、再度固形分濃度20質量%でイオン交換水にて希釈し攪拌洗浄を20分間実施した後、濾過。この操作を3回繰り返した後、再度固形分濃度20質量%で希釈したトナー粒子分散液に1M硝酸水溶液をpH=4.0となるまで添加し、20分間攪拌洗浄を行った後、濾過した。ろ液の電気伝導度が15μS/cm以下となるまで繰り返し洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して、実施例7のトナーを得た。
イオン交換水:280 質量部、
非晶性ポリエステル樹脂(D)分散液:367質量部、
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、20質量%):2.8質量部を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。次いで、
黒着色剤分散液:60質量部、
離型剤分散液:80質量部、
を投入し、5分間保持した。そのまま、1.0重量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0に調整した。ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム0.4質量部を添加後、攪拌機しながら、50℃まで昇温し、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.5μmとなったところで、非晶質ポリエステル樹脂(D)分散液180質量部を投入した。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、90℃まで昇温し、90℃で3時間保持した後、冷却しトナー粒子分散液8を得た。
得られた粒子分散液8を濾過し、再度固形分濃度20質量%でイオン交換水にて希釈し攪拌洗浄を20分間実施した後、濾過。この操作を3回繰り返した後、再度固形分濃度20質量%で希釈したトナー粒子分散液に1M硝酸水溶液をpH=4.0となるまで添加し、20分間攪拌洗浄を行った後、濾過、ろ液の電気伝導度が15μS/cm以下となるまで繰り返し洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して、比較例1のトナーを得た。
イオン交換水:280 質量部、
非晶性ポリエステル樹脂(E)分散液:367質量部、
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、20質量%):2.8質量部
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。次いで、
黒着色剤分散液:60質量部、
離型剤分散液:80質量部、
を投入し、5分間保持した。そのまま、1.0重量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0に調整した。ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム0.4質量部を添加後、攪拌機しながら、50℃まで昇温し、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.5μmとなったところで、非晶質ポリエステル樹脂(E)分散液180質量部を投入した。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、90℃まで昇温し、90℃で3時間保持した後、冷却しトナー粒子9を得た。
得られた粒子分散液9を濾過し、再度固形分濃度20質量%でイオン交換水にて希釈し攪拌洗浄を20分間実施した後、濾過。この操作を3回繰り返した後、再度固形分濃度20質量%で希釈したトナー粒子分散液に1M硝酸水溶液をpH=4.0となるまで添加し、20分間攪拌洗浄を行った後、濾過した。ろ液の電気伝導度が15μS/cm以下となるまで繰り返し洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して比較例2のトナーを得た。
イオン交換水:280 質量部、
非晶性ポリエステル樹脂(A)分散液:367質量部、
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、20質量%):2.8質量部
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。次いで、
黒着色剤分散液:60質量部、
離型剤分散液:80質量部、
を投入し、5分間保持した。そのまま、1.0重量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0に調整した。ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム0.4質量部を添加後、攪拌機しながら、50℃まで昇温し、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.5μmとなったところで、非晶質ポリエステル樹脂(A)分散液180質量部を投入した。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、90℃まで昇温し、90℃で3時間保持した後、冷却しトナー粒子分散液10を得た。
得られた粒子分散液10を濾過し、再度固形分濃度20質量%でイオン交換水にて希釈し攪拌洗浄を20分間実施した後、濾過した。この操作を繰り返し、ろ液の電気伝導度が15μS/cm以下となるまで繰り返し洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して、比較例3のトナーを得た。
<キャリアの調製>
フェライト粒子(平均粒径:50μm): 100重量部
トルエン: 14重量部
スチレン/メチルメタクリレート共重合体(共重合比:15/85): 2重量部
カーボンブラック: 0.2重量部
まずフェライト粒子を除く上記成分をサンドミルにて分散し、この分散液をフェライト粒子を真空脱気型ニーダに入れ、攪拌しながら減圧し乾燥させることによりキャリアを得た。
上記キャリア100重量部に対して、実施例及び比較例の各トナー8重量部を混合し実施例及び比較例の現像剤を得た。
静電潜像現像用現像剤、感光体及び画像形成方法にて、図2に示すDocuCentreColor400CP改造機(富士ゼロックス社製)により、低温・低湿(10℃,20%RH)及び高温・高湿(30℃,85%RH)下で5000枚のプリントテスト(画像面積:5%)を行い、帯電維持性、画像濃度、カブリの評価を行った。
帯電維持性(高温高湿環境下での評価)は、初期(500枚走行)の帯電量と5000枚走行後での帯電量との差を求めて評価した。なお、帯電量測定器は東芝社(製)ブローオフトライボ測定器TB200を使用した。評価基準は以下の通りである。
○;初期と5000枚走行後との帯電量差の絶対値が5μC/g以下で問題ないレベル
×;初期と5000枚走行後との帯電量差の絶対値が5μC/gを超え実使用上問題あり
画像濃度はX−rite404濃度測定器により測定した。画像濃度は1.30以上あれば実使用上大きな問題はない。
室温32℃、 湿度75%の環境室にて、得られた現像剤を図2に示す富士ゼロックス(株)社製DocuCentreColor400CP改造機の現像機にセットし、連続50000枚のプリントアウトを行い、得られた画像の濃度、背景部のカブリ及び文字画像のシャープ度を評価した。カブリの評価は非画像部を目視観察を行い、G1(カブリ無し)からG5(カブリ有り)までのグレード付けを行った。通常G2以下であれば画質上の問題は無いと判断出来る。
四つ口フラスコにアルコール成分、テレフタル酸、無水マレイン酸と、ジブチルすずオキサイドを加え、窒素雰囲気下で、220℃で反応させる。反応中、生成された水は系外へ除去し、生成した水の量から、反応が90%以上に達した時点で、系内を、徐々に減圧しながら、230℃まで温度をあげて、1時間反応させた後、常圧に戻し、無水トリメリット酸を加え、常圧で1時間、更に減圧で3時間反応させてポリエステル樹脂を得た。
三口フラスコに非晶性ポリエステル樹脂1:100重量部と非晶性ポリエステル樹脂2:100重量部を加え、酢酸エチル〔和光純薬製〕50重量部、イソプロピルアルコール〔和光純薬製〕20重量部を加えて、スリーワンモーターで攪拌させながら、樹脂を溶解させた後、10%アンモニア水溶液を4.8g加える。溶液の温度を60℃に加熱し、イオン交換水350重量部を徐々に加えて、転相乳化を行った後、脱溶媒を行う。固形分濃度を30%に調整し、非晶性ポリエステル樹脂分散液(1)を得る。分散液中の樹脂微粒子の体積平均径は、187nm、体積粒度分布指標(GSDv)は、1.23であった。
三口フラスコにセバシン酸ジメチル100重量部、1,9−ノナンジオール70重量部、ジブチルすずオキサイド0.08重量部を窒素雰囲気下で、180℃、6時間反応させる。反応中、生成された水は系外へ除去した。その後、徐々に減圧しながら、220℃まで温度をあげて、4時間反応させた後、冷却し、結晶性ポリエステル樹脂1を得た。結晶性ポリエステル樹脂1の重量分子量は、21400であった。
三口フラスコに結晶性ポリエステル樹脂1:100重量部と、酢酸エチル(和光純薬製)50重量部、イソプロピルアルコール(和光純薬製)50重量部を加えて、スリーワンモーターで攪拌させながら、樹脂を溶解させた後、10%アンモニア水溶液を4.0重量部加える。さらにイオン交換水350重量部を徐々に加えて、転相乳化を行った後、脱溶媒を行う。固形分濃度を30%に調整し、結晶性ポリエステル樹脂分散液(1)を得る。分散液中の樹脂微粒子の体積平均径は、145nm、体積粒度分布指標(GSDv)は、1.21であった。
<実施例8>
結晶性ポリエステル樹脂分散液(1)40重量部、非晶性ポリエステル樹脂分散液(1)220重量部、シアン着色剤分散液40重量部、離型剤分散液80重量部を丸型ステンレス製容器に加えて混合した後、凝集剤として、ポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液を2.6g加えた後、45℃まで昇温して、コア粒子を形成させる。コア粒子の粒径は、5.8μmであった。その後、シェルを形成させるために非晶性ポリエステル樹脂(1)を130重量部加えて、コア粒子表面にシェル粒子を被覆させた後、さらに粒子を合一させるために95℃まで昇温行い、95℃に1時間保持した後、冷却、アルカリ、酸及び水で洗浄を行った後、乾燥して、粒径6.4μm、GSDv:1.27のシアントナーが得られた。得られたトナーの断面を透過型顕微鏡(TEM)で観察すると、粒子中央のコア部分に結晶性樹脂を内包したコアシェル構造のトナーとなっている。
実施例8のコア粒子の結晶性ポリエステル樹脂分散液の量、非晶性樹脂分散液の種類及び量、着色剤分散液の種類及び量、離型剤分散液の量とシェル用の非晶性樹脂分散液の種類及び量と凝集温度を表のように換えたほかは、実施例8と同様にトナーを作製した。それぞれのトナー粒径及び粒度分布(GSDv)を表に示した。
−定着性−
図2に示すDocuCentreColor400CP(富士ゼロックス社製)の改造機(定着器を外して未定着画像を出力できるように改造したもの)に、前記現像剤を入れて、トナー載り量が各々1.0g/m2及び2.5g/m2となるように調整した未定着画像(40mm×40mmのソリッド)を作製した。次いで、オフライン定着ベンチを用いて、定着部材の表面温度を120℃から200℃まで段階的に上昇させながら前記未定着画像を順次定着した。
前記現像剤を、高温高湿環境下(温度28℃、湿度85%RH)で24時間放置した後、ターブラー攪拌装置で60分混合攪拌後、ブローオフトライボ測定装置(東芝社製)にて、帯電量を測定した。
Claims (4)
- 結着樹脂と着色剤と離型剤とを含む静電荷現像用トナーであって、
前記結着樹脂は、非晶性ポリエステル樹脂であり、前記非晶性ポリエステル樹脂は、アルコール成分が、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物であって、カルボン酸成分が、テレフタル酸と、フマル酸、ドデセニルコハク酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸からなる群から選択される少なくとも1種のカルボン酸とから調製された樹脂であり、
非晶性ポリエステル樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液は、非晶性ポリエステル樹脂を良溶媒と水溶性の貧溶媒の混合液に溶解し、これをアンモニアで中和した後、水を滴下し転相乳化した非晶性ポリエステル樹脂乳化分散液を用い、
前記樹脂粒子分散液と、着色剤粒子を分散した着色剤粒子分散液と、離型剤粒子を分散した離型剤粒子分散液とを混合し、前記非晶性ポリエステル樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する凝集工程と、
前記凝集粒子の表面に非晶性ポリエステル樹脂微粒子を含む樹脂微粒子分散液を用いて樹脂微粒子を付着させる付着工程と、
凝集系内のpHを調整し凝集成長を停止させる工程と、
前記凝集粒子を非晶性ポリエステル樹脂微粒子のガラス転移温度または融点以上の温度に加熱させ、融合・合一させてトナー粒子を形成する工程と、
前記トナー粒子を酸性水溶液を用いて洗浄する酸洗浄工程と、を有する静電荷現像用トナーの製造方法によって製造された静電荷現像用トナーの電気伝導度滴定で得られる表面カルボキシル基量は、3.0×10−5mol/g以上1.5×10−4mol/g以下であり、且つ電気伝導度滴定で得られるトナーのアンモニア濃度は、1.0×10−10mol/g以上1.0×10−5mol/g以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 請求項1に記載の静電荷現像用トナーとキャリアとを含有することを特徴とする静電荷像現像用現像剤。
- 潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を静電荷現像用現像剤を用いて現像する現像手段と、現像された画像を被転写体上に転写する転写手段を有する脱着可能なカートリッジであって、前記静電荷現像用現像剤が、請求項1に記載の静電荷現像用トナーを含むことを特徴とするカートリッジ。
- 潜像担体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を静電荷現像用現像剤を用いて現像する現像手段と、現像されたトナー画像を中間転写体を介してまたは介さずに被転写体上に転写する転写手段と、前記被転写体上のトナー画像を加定着する定着手段と、を含む画像形成装置であり、
前記静電荷現像用現像剤が、請求項2に記載の静電荷現像用現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
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