JP2004251442A - 密封装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 シールリップ22の根本に凸部24を設け、この凸部24によって断面係数を大きくすることで、シールリップ22のめくれを抑制し、この凸部24の第1側面24aあるいは第2側面24bによって、軸とシールリップ22が相対的に回転した際に、シールリップ22のリップ先端から漏れてきた流体を密封流体側Oに戻す吸い込み作用を発揮させる。
【選択図】 図1
Description
やシールリップのめくれが発生することがある。
相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を密封する密封装置であって、
密封流体側に向かって伸びて軸表面に摺接するシールリップを備えた密封装置において、
前記シールリップの根本に設けられる凸部であって、その表面から軸心までの距離が、前記軸の半径と等しいか僅かに大きい寸法に設定されると共に、その側面の少なくとも一部が、前記軸とハウジングが相対的に回転した場合にシールリップ先端から漏れた流体を密封流体側に戻す吸い込み作用を発揮する凸部が設けられていることを特徴とする。
。ここで、凸部の側面によって、この作用を発揮させるための構成の一つとしては、凸部の表面が、上記の通り、その表面から軸心までの距離が、軸の半径と等しいか僅かに大きい寸法に設定されることが好適に含まれる。何故ならば、凸部の表面の寸法をこのように設定することで、凸部の表面と軸表面との間には微小隙間があるか、あるいは隙間はなくなる。従って、これらの表面間に密封流体が入り込むことを抑制でき、漏れてきた流体を凸部の側面に沿って密封流体側に戻すことが容易となるからである。また、凸部の側面によって、上記の作用を発揮させるための構成の例としては、凸部の側面を反密封流体側から密封流体側に向かうにつれて軸の回転方向側に傾斜する傾斜面を設ければ良い。このような傾斜面を設ければ、軸回転によって、反密封流体側に漏れてきた流体は傾斜面に沿って密封流体側に戻されることになる。また、上記凸部は軸表面との間では、摺動抵抗は全く発生しないか、発生したとしても僅かであるので、凸部が摺動により摩耗される可能性は低い。従って、凸部を設けたことによるシールリップのめくれ抑制効果や密封性能を高める効果が低下することも抑制できる。
相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を密封する密封装置であって、
密封流体側に向かって伸びて軸表面に摺接するシールリップを備えた密封装置において、
前記シールリップよりも密封流体側に突き出る環状部を設けると共に、
該環状部に、その表面から軸心までの距離が、前記軸の半径と等しいか僅かに大きい寸法に設定されると共に、その側面の少なくとも一部が、前記軸とハウジングが相対的に回転した場合に環状部の内周側に入り込んでくる流体を密封流体側に戻す吸い込み作用を発揮する凸部が設けられていることを特徴とする。
に向かって伸びて軸表面に摺接する。シールリップ22の先端部分には、密封流体側O側から反密封流体側(通常大気側)Aに向かうにつれて縮径する第1テーパ面22aと密封流体側Oから反密封流体側Aに向かうにつれて拡径する第2テーパ面22bが備えられている。これらのテーパ面によって環状のエッジを形成している。この環状のエッジ部の径は、軸の径よりも小さい。従って、図示のように、エッジ部分はシールリップ22の変形前の状態では、軸表面Xよりも内側にあることになり、この内側に食い込んだ部分が締め代となる。そして、軸を挿入した状態では、締め代を設けた分だけシールリップ22は外側に弾性的に変形し、エッジ付近が軸表面に対して所定の接触力により摺接可能な状態で接触する。このように構成されるシールリップ22は、主として、密封流体側Oからの密封流体の漏れを防止する機能を発揮する。また、シールリップ22の外周には、シールリップ22のエッジ部分を軸表面に対して、より均一かつより適度な接触力で接触させるために、スプリング30が嵌着されている。
を密封流体側Oに戻す吸い込み作用が発揮する。つまり、軸がシールリップ22に対して相対的に図1中(a)のモデルに示すA方向に回転している場合には、リップ先端から漏れてくる流体は、凹部25内に流れ込み、その後、第1側面24aに沿ってA方向に流れて、密封流体側Oに戻される。なお、第1側面24aは、図示のように、反密封流体側Aから密封流体側Oに向かうにつれて、A方向側の回転方向に向かって傾斜している。また、軸がシールリップ22に対して相対的に図1中(a)のモデルに示すB方向に回転している場合には、リップ先端から漏れてくる流体は、凹部25内に流れ込み、その後、第2側面24bに沿ってB方向に流れて、密封流体側Oに戻される。なお、第2側面24bは、図示のように、反密封流体側Aから密封流体側Oに向かうにつれて、B方向側の回転方向に向かって傾斜している。
するダストリップ73とを備えている。図中Xは、密封装置150を軸とハウジング間の環状隙間に装着した際の軸表面に相当する位置を示している。そして、外周シール71は、補強環60の円筒部分61における外側の部分に設けられ、ハウジングに備えられた軸孔の内周表面に密着してシールする。ここで、外周シール71の外周表面は、ハウジングに設けられた軸孔の内周表面に対して基本的には密着して、これらの間では相対的な移動はないが、相対的な移動があるようにしても構わない。
ールリップ72の先端が軸表面に引きずられても、シールリップ72よりも密封流体側Oに設けた環状部Kが、シールリップ72の内側への曲りを一定の範囲内で規制する。従って、本実施例においては、シールリップ72のめくれを防止することができる。また、この環状部Kは機械損失には悪影響を与えないので、環状部Kの軸方向の寸法は十分に確保可能であり、シールリップ72のめくれを十分に抑制できる。
11,61 円筒部分
12,62 フランジ部
20,70 ゴム状弾性体
21,71 外周シール
22,72 シールリップ
22a,72a 第1テーパ面
22b,72b 第2テーパ面
23,73 ダストリップ
24,74 凸部
24a,74a 第1側面
24b,74b 第2側面
24c,74c 表面
25,75 凹部
30,80 スプリング
100,150 密封装置
300 軸
A 反密封流体側
K 環状部
O 密封流体側
s 微小隙間
X 軸表面
Claims (3)
- 相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を密封する密封装置であって、
密封流体側に向かって伸びて軸表面に摺接するシールリップを備えた密封装置において、
前記シールリップの根本に設けられる凸部であって、その表面から軸心までの距離が、前記軸の半径と等しいか僅かに大きい寸法に設定されると共に、その側面の少なくとも一部が、前記軸とハウジングが相対的に回転した場合にシールリップ先端から漏れた流体を密封流体側に戻す吸い込み作用を発揮する凸部が設けられていることを特徴とする密封装置。 - 相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を密封する密封装置であって、
密封流体側に向かって伸びて軸表面に摺接するシールリップを備えた密封装置において、
前記シールリップよりも密封流体側に突き出る環状部を設けると共に、
該環状部に、その表面から軸心までの距離が、前記軸の半径と等しいか僅かに大きい寸法に設定されると共に、その側面の少なくとも一部が、前記軸とハウジングが相対的に回転した場合に環状部の内周側に入り込んでくる流体を密封流体側に戻す吸い込み作用を発揮する凸部が設けられていることを特徴とする密封装置。 - 前記軸とハウジングが第1方向に相対回転した場合には、前記凸部における一対の側面のうちの一方が吸い込み作用を発揮し、前記軸とハウジングが第1方向とは逆の第2方向に相対回転した場合には、前記一対の側面のうちの他方が吸い込み作用を発揮することを特徴とする請求項1又は2に記載の密封装置。
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