JP2003293187A - めっきを施した銅または銅合金およびその製造方法 - Google Patents
めっきを施した銅または銅合金およびその製造方法Info
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Abstract
カ性および耐熱信頼性を保持し、良好な成形加工性を有
する表面処理材料を提供する。 【解決手段】 銅または銅合金10の表面上に、厚さ
0.05〜1.0μmのNiまたはNi合金層12が形
成され、最表面側にSnまたはSn合金層16が形成さ
れ、NiまたはNi合金層12とSnまたはSn合金層
16の間にCuとSnを主成分とする拡散層またはCu
とNiとSnを主成分とする拡散層14(18)が1層
以上形成され、これらの拡散層のうちSnまたはSn合
金層16に接する拡散層14(18)の厚さが0.2〜
2.0μmであり且つCu含有量が50重量%以下、N
i含有量が20重量%以下である。
Description
または銅合金およびその製造方法に関し、特に、電気電
子部品用の銅または銅合金の表面処理材料およびその製
造方法に関する。
部の接触信頼性を高めるとともに、部品の耐食性、接触
信頼性および部品のはんだ付け性を向上させるために、
銅または銅合金にSnめっきを施した安価なSnめっき
材が非常に広く使用されている。
や、自動車やパソコンなどの最終製品の組立が海外で行
なわれることが多くなっており、コンテナ船などに長時
間保管した後にはんだ付けされる機会も多くなってい
る。このため、高温環境下や高温・高湿環境下で保持さ
れても、はんだ付け性の劣化が少ない、はんだ付け性に
優れためっき材料が求められていた。
んだでは、実装温度が従来のPb−Snはんだに比べて
高くなるため、リフローはんだ付けにおける余熱温度も
高くなる傾向があり、環境対策としてのめっきのはんだ
のPbフリー化に対応するためにも重要である。特に、
高温環境下で保持されたときにはんだ付け性が劣化しな
い、はんだ付け性の耐熱性の要求が大きい。
問題として、ウィスカの発生の問題がある。すなわち、
Snめっき材を長時間放置しておくと、Snの単結晶が
成長してウィスカが生じ、このウィスカにより電気回路
が短縮し、重大な事故となることがある。
より、自動車のエンジンルーム近傍などの高温環境下で
電子部品が使用される機会が多くなっており、例えば、
160℃×1000時間といった高温環境下で長時間置
かれた後でも、接触抵抗の増加が小さく、剥離せず、変
色が見られない、耐熱信頼性の高いめっき材料の要求も
大きい。
でも、素材や下地めっきからのCuの拡散により、Cu
およびSnを主体とする拡散層が生成して成長する。こ
の拡散層の成長は、はんだ付け時に溶融してはんだ濡れ
をもたらすSnめっき層の厚さを薄くし、はんだ付け性
を低下させる。さらに、Sn層と密度が異なる拡散層が
生成して成長することによって、めっき内部で体積変化
が起こり、Sn層に内部応力を与えて、ウィスカの発生
の原因になる。
に長時間置かれると、 Cu−Sn拡散層の成長ととも
に、素材から拡散した元素やリフローにより拡散した素
材の元素によるSn層の内部酸化や表面酸化が起こる。
これにより、はんだ付け性の低下、ウィスカの発生、接
触抵抗の増大などが促進される。
従来の方法として、はんだ付け性や耐熱性を向上させる
ために、SnめっきにCu下地めっきを施した後に3μ
m以上の厚い光沢Snめっきを施す方法がある。しか
し、この方法では、はんだ付け性の向上にはある程度の
効果が見られるものの、160℃×100時間などの耐
熱試験後の接触抵抗が増加し、さらに、ウィスカに対す
る感受性が高いままである。また、電気めっきにより厚
いSnめっきを施す場合に、Snの原料費や電気代が高
くなるだけでなく、めっきに要する時間が長くなるとい
う問題があり、Snめっき厚を厚くすることなく、上記
の特性をさらに改善する方法が求められている。
方法として、はんだ付け性、耐熱性および耐ウィスカ性
を向上させるために、Ni下地めっきを施した後にSn
めっきを行い、リフロー処理を施すことにより、母材か
らの合金元素の拡散を防止し且つSnめっき内部の残留
応力を除去する方法もある。しかし、この方法も、はん
だ付け性の劣化、耐ウィスカ性および耐熱接触信頼性に
対してある程度の効果が見られるものの、その効果をさ
らに向上させることが求められている。特に、はんだ付
け性の劣化および耐熱接触信頼性の低下に対しては、下
地めっきの成分であるNiの表面酸化および内部酸化に
より、十分な効果が得られなかった。
2μm施されるが、Ni下地めっきおよびNiめっきと
Snめっきの間に生成するNi−Sn拡散層は、母材で
ある銅または銅合金よりも硬質であり、材料のプレス加
工性を低下させるという問題や、曲げ加工部でめっきに
割れが生じるという成形加工性の問題があり、改善が望
まれている。
能面に加えて、端子・コネクタに対するコストダウンの
要求が厳しく、上記の特性を保持しつつ、通常のSnめ
っき材と比べてコストが大きく上昇しない表面処理材料
が求められている。
うな、環境負荷の小さい表面処理材料であることも求め
られている。
問題点に鑑み、めっき材料としてのはんだ付け性、耐ウ
ィスカ性および耐熱信頼性を保持しつつ、表面処理によ
る材料のばね特性の変化を小さく抑え、且つ良好な成形
加工性を有する表面処理材料を提供することを目的とす
る。
を解決するために鋭意研究した結果、母材である銅また
は銅合金の素材に対して、SnまたはSn合金層と接す
る拡散層の成分および結晶粒径を制御し、さらにビッカ
ース硬さが制御されたNiまたはNi合金層を下地とし
て使用し、各層の厚さおよび厚さの関係を制御すること
により、はんだ付け性、耐ウィスカ性および耐熱信頼性
などの特性を有し、さらに、プレス加工性に優れた表面
処理材料を提供することができることを見出し、本発明
を完成するに至った。
または銅合金は、銅または銅合金の表面上に、Niまた
はNi合金層が形成され、最表面側にSnまたはSn合
金層が形成され、NiまたはNi合金層とSnまたはS
n合金層の間にCuとSnを主成分とする中間層または
CuとNiとSnを主成分とする中間層が1層以上形成
され、これらの中間層のうち少なくとも1つの中間層
が、Cu含有量が50重量%以下であり且つNi含有量
が20重量%以下である層を含むことを特徴とする。
て、Cu含有量が50重量%以下であり且つNi含有量
が20重量%以下である層の厚さが0.2〜2.0μm
であるのが好ましい。また、Cu含有量が50重量%以
下であり且つNi含有量が20重量%以下である層が、
SnまたはSn合金層の内側にあり且つSnまたはSn
合金層と接しているのが好ましい。また、銅または銅合
金の表面上に形成された各々の層に対して垂直方向に投
影した、Cu含有量が50重量%以下であり且つNi含
有量が20重量%以下である層の平均結晶粒径が0.5
〜3.0μmであるのが好ましい。また、NiまたはN
i合金層の厚さが0.05〜1.0μmであり、Snま
たはSn合金層の厚さが0.05〜2.0μmであるの
が好ましい。また、SnまたはSn合金層の少なくとも
最表面側が溶融組織であるのが好ましい。さらに、Ni
またはNi合金層のビッカース硬さVがHV400以下
であり、且つNiまたはNi合金層の厚さX(μm)と
Ni層とSnまたはSn合金層との間の中間層の厚さY
(μm)の間に2X+Y≦3.0の関係が成立するのが
好ましい。また、NiまたはNi合金層とSnとCuを
主成分とする中間層またはCuとNiとSnを主成分と
する中間層の間にCuを主成分とする層が形成され、こ
のCuを主成分とする層の厚さWが0.3μm以下であ
り、SnまたはSn合金層の厚さZとの間でW≦1.2
Zの関係が成立するのが好ましい。
は銅合金の製造方法は、銅または銅合金の表面上に、厚
さ0.05〜1.0μmのNiまたはNi合金めっきを
施し、次いで厚さ0.03〜1.0μmのCuめっきを
施し、最表面に厚さ0.15〜3.0μmであるめっき
厚のSnまたはSn合金めっきを施した後、少なくとも
1回以上の加熱処理を行うことを特徴とする。
方法において、NiまたはNi合金めっきの厚さが0.
05〜1.0μmであり、Cuめっきの厚さKが0.0
5〜0.8μmであり、SnまたはSn合金めっきの厚
さLが0.15〜3.0μmであり且つL≧0.9Kで
あるのが好ましい。また、加熱処理が400〜900℃
の温度で行われ、SnまたはSn合金層が溶融してから
凝固するまでの時間が0.05〜60秒であるのが好ま
しい。
明によるめっきを施した銅または銅合金の実施の形態に
ついて説明する。
施した銅または銅合金の実施の形態は、銅または銅合金
からなる素材10の上にNiまたはNi合金層12が形
成され、その上にSnとCuを主体とする拡散層14が
形成され、さらにその上にSnまたはSn合金層16が
形成されるように構成されている。これらの層のうち、
SnまたはSn合金層16と接するSnとCuを主体と
する拡散層14の成分、厚さおよび結晶粒径を制御する
ことにより、SnとCuを主体とする拡散層14は、N
iまたはNi合金層12からSnまたはSn合金層16
へのNi元素の拡散を防止する拡散防止層として機能す
る。また、NiまたはNi合金層12は、素材である銅
または銅合金から表面側へのCuや銅合金の成分元素、
下地めっきの元素の拡散を防止する拡散防止層として機
能し、SnまたはSn合金層16の表面酸化や内部酸化
を防ぐことができるだけでなく、拡散防止層の成長が抑
制され、熱環境下におけるSnまたはSn合金層16の
厚さの変化が小さくなる。この作用により、耐熱試験後
のはんだ付け性の劣化やウィスカの発生を抑制し、耐熱
性を向上させたまま、良好な成形加工性を保つことがで
きる。
i合金層12の硬さと厚さ、SnとCuを主体とする拡
散層14の厚さ、およびそれぞれの厚さの関係を最適に
制御することにより、表面処理を施すことによる材料特
性の変化を抑制することができる。
厚さが0.05μm未満であると、素材10の構成元素
の拡散抑制効果が十分ではなく、Sn−Cuの成長の抑
制に対しても十分ではない。 一方、NiまたはNi合
金層12の厚さが0.05μm以上であれば、Cuなど
の素材10の構成元素が表面側に拡散するのを効果的に
防止することができる。これにより、SnとCuを主体
とする拡散層14の成長を抑制し、はんだ付け性の低下
やウィスカの発生を抑制することができる。また、めっ
き皮膜の密着性が向上することから、部品の信頼性が向
上する。
μm以下であり且つめっき時のNiまたはNi合金めっ
きのビッカース硬さが400以下であることが好まし
い。これは、NiまたはNi合金層12が厚くなり、硬
くなると、めっき材料の成形加工性が悪くなり、めっき
材料の曲げ加工時にめっき皮膜に割れが生じ易くなるか
らである。
成する際のNiまたはNi合金めっき厚が1.0μm以
下であり且つめっき時のNiまたはNi合金めっき層の
ビッカース硬さがHV400以下であることが必要であ
り、NiまたはNi合金めっき層の厚さが0.2〜0.
6μmであり且つビッカース硬さがHV300以下であ
るのが好ましい。
使用するNiまたはNi合金めっきとして、Ni−C
u、Ni−Sn、Ni−PまたはNi−Bなどのいずれ
の種類のNi合金めっきを使用してもよい。但し、 N
iまたはNi合金層12の厚さXが0.05〜1.0μ
mであり且つビッカース硬さVがHV400以下である
ことが必要である。
は、NiまたはNi合金めっきとして、ピンホールなど
の欠陥が少ないものが好ましく、Niめっきを施す母材
として、表面粗さが小さいものが好ましい。また、Ni
またはNi合金層12は、母材またはNiめっき層の表
面側を被覆するSnとCuを主体とする拡散層14から
のCuの拡散により、例えば、Ni−Cuのような合金
に変化しても構わない。
造方法や熱処理条件により、SnとCuを主体とする拡
散層やCu−Ni−Sn系拡散層などの種々の拡散層と
して形成することができるが、耐熱試験後のはんだ付け
性の劣化やウィスカの発生を防ぐためには、Snまたは
Sn合金層16と接する拡散層中のCu含有量が50重
量%以下であり且つNi含有量が20重量%以下である
ことが必要であり、拡散層中のNi含有量は、5.0重
量%以下であることが好ましく、1.0重量%以下であ
ることがさらに好ましい。
層14は、化合物中のSn含有量が50重量%以上であ
り且つNi含有量が20重量%以下である厚さ0.2μ
m以上の層を含む必要がある。厚さが0.2μm未満の
場合、耐熱試験後のはんだ付け性の低下やウィスカの発
生を抑制するのに十分ではない。
たSnとCuを主体とする拡散層14の平均結晶粒径が
0.5μm未満の場合も、はんだ付け性の低下およびウ
ィスカの発生を抑制するのに十分ではない。これは、平
均結晶粒径が0.5μm未満の場合は、結晶粒界を介す
る拡散が進行し、下地めっきの構成元素によるSnまた
はSn合金層の表面および内部の酸化が進むことや、S
n−Cu層が微細であることにより、耐熱試験時にSn
とCuを主体とする拡散層14の成長が促進されるため
であると考えられる。
が2.0μmより厚いと、めっき材料のプレス加工性、
特に曲げ加工性が低下する。SnとCuを主体とする拡
散層14の平均結晶粒径が3.0μmより大きい場合
も、はんだ付け性が低下するだけでなく、曲げ加工性も
低下する。
層14の厚さYは、NiまたはNi合金層12の厚さX
との間で相互作用があり、めっき材料の曲げ加工性に影
響を及ぼす。そのため、めっき材料の曲げ加工性の低下
を小さく抑えるためには、NiまたはNi合金層12の
厚さXとSnとCuを主体とする拡散層14の厚さYと
の間に2X+Y≦3.0(μm)の関係が成立するの好
ましい。
拡散層14の厚さは、0.2〜2.0μmであることが
必要であり、0.4〜1.1μmであるのが好ましい。
また、めっき面に対して垂直方向から見たSnとCuを
主体とする拡散層14の平均結晶粒径は、0.5〜3.
0μmであることが好ましく、0.5〜2.0μmであ
るのが好ましい(以下、これらの要件を満たすSnとC
uを主体とする拡散層14をSn−Cu拡散層14とも
いう)。
散層14は、1層である必要はなく、例えば、図2に示
すように、NiまたはNi合金層12の表面側にNiを
20重量%以上含むCu−Ni−Sn系拡散層またはC
uを50重量%以上含むSnとCuを主体とする拡散層
18が形成され、さらにその表面側にSn−Cu拡散層
14が形成されるような複合組織でもよい。但し、Sn
またはSn合金層16と接する拡散層がSn−Cu拡散
層14であることが必要である。また、複合組織になる
場合、拡散層全体に占めるSn−Cu拡散層14の割合
は、膜厚比で50%以上であるのが好ましく、70%以
上であるのがさらに好ましい。
合金層12とリフローなどの熱処理による拡散層14と
の間に、リフローなどの熱処理によりCu層20が残存
してもよい。NiまたはNi合金層12とSn−Cu拡
散層14の間のCu層20は、NiまたはNi合金層1
2から表面側へのNiまたはNi合金めっきの成分元素
の拡散を抑制する効果や、NiまたはNi合金層12と
Sn−Cu拡散層14の密着性を向上させる効果を有す
る。しかし、余剰なCu層20は、SnまたはSn合金
層16へのCuの拡散やSn−Cu拡散層14の成長を
もたらし、はんだ付け性の低下、ウィスカの発生および
接触抵抗の増加をもたらす。そのため、NiまたはNi
合金層12とSn−Cu拡散層14の間に残存するCu
層20の厚さは、0.3μm以下にする必要がある。ま
た、残存Cu層20の厚さWの許容値は、SnまたはS
n合金層16の厚さZにより変化し、W≦1.2Zであ
ることが望ましい。これは、SnまたはSn合金層16
が残存Cu層20の厚さに対して薄い場合、残存Cu層
20とSnまたはSn合金層16の熱拡散によりSnま
たはSn合金層16の厚さが減少した際に、残存するS
nまたはSn合金層16の厚さが薄くなり、はんだ濡れ
性が低下するためである。そのため、Cu層20が無い
か薄い方が好ましい。
要であるが、SnまたはSn合金層16の厚さが0.0
5μmより薄いと、耐熱試験後や恒温恒湿試験後のはん
だ付け性の低下、耐熱試験後の接触抵抗の増加および変
色をもたらし、SO2ガスや希硫酸などに対する耐食性
も低下する。一方、SnまたはSn合金層16の厚さが
2.0μmより厚くなると、経済的に不利になる。これ
らの理由から、SnまたはSn合金層16の厚さを0.
05〜2.0μmにするのが好ましく、0.25〜1.
5μmにするのがさらに好ましい。
ロー処理などによる熱拡散によって、1.0重量%以下
のCuを含んでもよい。リフロー時に溶融したSnまた
はSn合金層16中に入る微量のCuは、SnまたはS
n合金層16の融点を下げ、はんだ付け性の向上に寄与
する。しかし、Cuが多量に存在すると、はんだ付け性
の低下やウィスカの発生の原因になるため、Snまたは
Sn合金層16中のCu濃度は、1.0重量%以下であ
るのが好ましく、0.4重量%以下であるのがさらに好
ましい。また、同時にリフロー処理などによりSnまた
はSn合金層16中に含まれるNi濃度は、1.0重量
%以下であるのが好ましい。SnまたはSn合金層16
に0.8重量%より多くのNiが含まれると、耐熱試験
後や恒温恒湿試験後のはんだ付け性が低下し、耐熱性が
低下するからである。これは、Niの内部酸化や表面酸
化によるものと考えられる。上記の理由から、Snまた
はSn合金層16中のNi濃度は、1.0重量%以下で
あるのが好ましく、0.3重量%以下であるのがさらに
好ましい。
6で被覆した場合、SnまたはSn合金層16が電着組
織のままのであると、恒温恒湿試験後のはんだ付け性の
劣化、特に恒温恒湿試験後のはんだ付け性の劣化が早ま
り、ウィスカの発生の可能性も高くなる。そのため、S
nまたはSn合金層16は、リフローされた溶融組織で
あることが好ましい。また、リフロー後のSnまたはS
n合金層16の結晶粒径は、0.5〜15μmであるの
が好ましく、1〜10μmであるのがさらに好ましい。
ることにより、熱環境下や高温・高湿環境下でも、はん
だ付け性の経時劣化が小さく、ウィスカ発生の可能性が
小さく、耐熱性に優れ、さらに、良好な成形加工性を有
する優れたSnまたはSn合金めっき材を得ることがで
きる。
は銅合金の製造方法の実施の形態について説明する。
意する。銅または銅合金10としては、めっき材料が求
められる特性に応じて、どのような銅または銅合金を使
用しても良いが、めっき後の材料のリサイクル性を考慮
すると、NiまたはSnを含む銅合金を使用するのが好
ましい。また、NiまたはNi合金層12およびSn−
Cu拡散層14による拡散防止効果をより効果的にする
ためには、素材10の表面粗さが小さいことが好まし
い。具体的には、10点平均粗さが1.5μm以下で且
つ中心線平均粗さが0.15μm以下であるのが好まし
い。
の前処理を十分に行った後、それぞれ所定のめっき厚の
NiまたはNi合金めっき、CuめっきおよびSnまた
はSn合金めっきをこの順で行う。NiめっきとCuめ
っきの間およびCuめっきとSnまたはSn合金めっき
の間には、それぞれ酸洗および水洗処理を行うのが望ま
しい。また、必要に応じて、Niめっきの前にCuめっ
きを行ってもよい。
は、0.05〜1.0μmであればよく、0.2〜0.
6μmであるのがさらに好ましい。
3〜1.0μmである必要があり、0.05〜0.8μ
mであるのが好ましい。これは、Cuめっき厚が0.0
3μmより薄いと、所望の組成、厚さおよび結晶粒径の
SnとCuを主体とする拡散層14を得ることが難しく
なり、1.0μmより厚いと、拡散熱処理後に形成され
るSn−Cu拡散層14が厚くなり過ぎて、めっき材の
成形加工性が悪くなるからである。仮に拡散処理後の温
度や時間を制御してSnとCuを主体とする拡散層14
の厚さを所定の厚さ以下に制御した場合でも、拡散熱処
理後に残存するCu層が厚くなり、このCuや合金元素
が、長期加熱によりSnまたはSn合金層16に拡散
し、耐熱試験後の接触抵抗の増加やはんだ付け性の劣化
をもたらし、ウィスカが発生する可能性が高くなる。
はSn合金めっき厚と密接に関連している。Cuめっき
上にSnまたはSn合金めっきを行うと、めっき後の自
然環境下やめっき後の熱処理による拡散反応により、C
u層とSnまたはSn合金層の界面に拡散層を形成す
る。この拡散層の形成により、Cu層とSnまたはSn
合金層のそれぞれの厚さが薄くなる。このため、Snま
たはSn合金めっき厚に対してCuめっき厚が厚すぎる
状態になると、拡散反応による拡散層の形成により、S
nまたはSn合金層が薄くなり、はんだ付け性や耐熱試
験後の接触抵抗の低下をもたらす。このため、最表面の
SnまたはSn合金めっき厚が薄くなると、最適なCu
めっき厚も薄くなる。具体的には、Cuめっき厚は、
0.8μm以下であり且つCuめっき厚KとSnまたは
Sn合金めっき厚Lとの間にL≧0.9Kが成り立つこ
とが好ましい。さらに好ましいCuめっき厚は、0.2
〜0.5μm以下であり且つL≧0.9Kを満たす厚さ
である。
めっきからSnまたはSn合金層に拡散したNiは、は
んだ付け性の低下や耐熱性試験後の接触抵抗の増加をも
たらすが、Ni下地めっき上に施されるCuめっきは、
リフローなどの熱処理時のNi下地めっきの構成元素の
SnまたはSn合金層への拡散防止効果を奏する。
合金めっき厚は、0.15μm未満では、拡散熱処理後
に残存するSnまたはSn合金層16の厚さが十分では
なく、耐熱試験後のはんだ付け性の低下や接触抵抗の増
加をもたらす。一方、SnまたはSn合金めっき厚を3
μm以上とすると、経済性や生産性に劣り、リフローな
どの熱処理性が悪くなる。これらの理由から、Snまた
はSn合金めっき厚は、0.4〜1.8μmであるのが
好ましい。
るCu層と最表面のSnを拡散させ、Sn−Cu層14
を得る。この拡散熱処理の条件とCuめっき厚を適切に
制御することにより、中間層であるSnとCuを主体と
する拡散層14の種類、厚さおよび結晶粒径を制御する
ことができる。また、この熱拡散処理を施すことによ
り、最表面のSnまたはSn合金めっきを溶融させて最
表面のSnまたはSn合金層16を溶融させ、その組織
を電着組織から溶融組織に変えることにより、耐ウィス
カ性および恒温恒湿試験後のはんだ付け性を向上させる
ことができる。
ー、熱風循環、赤外線などによるリフロー処理や、熱処
理炉中に材料を保持するなど、いずれの方式を使用して
もよい。但し、熱拡散処理により、CuめっきとSnま
たはSn合金めっきの間に形成される拡散層14の成
分、厚さおよび結晶粒径と、SnまたはSn合金層16
の厚さおよび成分が変化する。本発明では、Snまたは
Sn合金層16に接する拡散層14の成分、厚さおよび
結晶粒径を制御することが重要であり、このため、加熱
時の温度、時間および冷却条件などを十分に制御する必
要がある。
0〜900℃であり、リフロー処理から冷却までの時間
としては、SnまたはSn合金めっきの表面が溶融状態
になってから凝固するまでの時間が0.05〜60秒で
あるのが好ましい。さらに好ましい冷却時間は、Snま
たはSn合金めっきの表面の溶融から凝固までの時間が
0.5〜12秒である。凝固させる方法として、空冷、
水冷、湯冷またはスプレーによる冷却水の吹き付けな
ど、いずれの方法を使用してもよい。また、Snまたは
Sn合金層表面の酸化膜の厚さを薄く保つため、拡散処
理は、酸素分圧の低い雰囲気で行うのが好ましい。
き、またはこれらの合金めっきなどのめっき処理および
その後のリフロー処理は、連続で行われる方が、各めっ
きの密着性、表面性状、SnまたはSn合金めっき表面
の酸化皮膜の厚さや、コストなどの面で優れているが、
Sn−Cu層14の形成のために、拡散熱処理をめっき
工程と別に行う方法や、リフロー処理後に追加の熱処理
を施す方法など、他の方法を使用してもよい。また、加
熱熱処理後のSnまたはSn合金めっきの表面の酸化皮
膜が厚くなると、接触抵抗の増加やはんだ付け性の低下
をもたらすため、この酸化皮膜の厚さをできるだけ薄く
することが必要である。SnまたはSn合金めっきの表
面の酸化皮膜の厚さは、60nm以下であることが必要
であり、20nm以下であるのが好ましい。さらに、表
面の酸化皮膜の種類としては、Niを含む酸化皮膜は、
はんだ付け性の低下や耐熱性試験後の接触抵抗の不安定
さをもたらすため、表面酸化皮膜中のNi量を極力少な
くした方がよい。
は銅合金の製造方法の実施の形態について説明したが、
使用する設備などやめっきの種類を考慮して、他の方法
を使用することもできる。例えば、Niめっき工程およ
びCuめっき工程を電気めっきで行った後、Snまたは
Sn合金めっき工程を溶融浸漬で行う方法など、他の方
法を使用することも可能である。
なる銅または銅合金については、条だけではなく、線材
や、板材でもよい。重要なことは、各構成層が限定され
た範囲の中に制御されていることである。
めっき材は、通常のSnまたはSn合金めっき材より
も、耐熱試験後の接触抵抗などの信頼性に優れているた
め、通常のSnまたはSn合金めっき材よりも、Snま
たはSn合金層16の厚さを薄くしても、めっき皮膜の
信頼性を保つことができる。SnまたはSn合金層16
を薄くすることにより、材料表面の摩擦係数を小さく抑
えることができ、例えば、本発明のめっき材料を車載用
の端子などに使用する場合には、本発明によるSnまた
はSn合金めっき材によりSnまたはSn合金層16の
厚さを薄くしたものを、雄端子および雌端子のいずれか
一方または両方に使用することにより、上記の特性に加
えて、端子の挿入力を低減させることができる。
は、はんだ付け性、耐ウィスカ性、耐熱性、およびめっ
き材料としての材料のばね特性の変化が小さいことなど
の特徴を有しながら、はんだ付け性をさらに向上させ、
SnまたはSn合金層16を硬質にすることにより、め
っき材料の摩擦係数を低減し、めっき材料を車載用の端
子などに使用する場合の挿入力低減させることができ
る。このようなSn合金めっきとしては、Sn−Ag、
Sn−Cu、Sn−Bi、Sn−InおよびSn−Zn
などが考えられる。但し、Sn−Cu合金めっきを使用
する場合、組成や浴条件によってはSnまたはSn合金
めっきよりウィスカの発生頻度が高くなるため、注意が
必要である。また、Sn−Zn合金めっきを使用した場
合、Znの酸化により、耐熱試験後の接触信頼性が低下
するおそれがあるので注意が必要である。
銅合金およびその製造方法の実施例について詳細に説明
する。
ず、本発明によるめっきを施した銅または銅合金の実施
例1〜5の母材として、板厚0.25mmのCu−1.
0wt%Ni−0.9wt%Sn−0.05wt%P合
金の圧延条材(10点平均粗さ:0.8μm、中心線平
均粗さ:0.08μm)を用意し、それぞれの母材につ
いて脱脂、水洗、酸洗および水洗を行った後、Niめっ
き、CuめっきおよびSnめっきを行い、中和処理およ
び湯洗を行った後、エアブローにより乾燥を行い、その
後、リフロー処理を行った。また、各めっきの間には、
酸洗および水洗処理を行った。これらのNiめっき、C
uめっきおよびSnめっきを行うめっき浴として、それ
ぞれスルファミン酸浴、硫酸銅浴および硫酸塩浴を使用
し、2〜25A/dm2の範囲内の電流密度でめっきを
行った。
以下のように求めた。Niめっき厚は、蛍光X線膜厚計
により測定した。Cuめっき厚は、Niめっき上にCu
めっきを行った状態で試験片の一部を切り出し、電解式
膜厚計によって測定した。Snめっき厚ついては、Sn
めっきを行ってリフローを行った後の試験片について、
蛍光X線膜厚計により測定したSnめっき厚をSnめっ
き厚とした。その結果、実施例1〜5について、Niめ
っき厚が0.15〜0.81μm、Cuめっき厚が0.
15〜0.50μm、Snめっき厚が0.80〜1.7
0μmであった。
を行うことにより、SnとCuを主体とする拡散層の形
成処理を行い、Sn層を溶融層とした。実施例1〜5に
おいて、リフロー条件は、温度が450〜700℃で、
表面のSnめっきの溶融から冷却までの時間が0.8〜
9秒の範囲内であった。リフロー後、水温50℃の水中
に試験片を入れ、冷却を行った。このリフローの温度と
時間、および下地Cuめっき厚を変えることにより、S
nとCuを主体とする拡散層の結晶粒径を変化させた。
っき条件などを実施例1〜5と同様とし、各層の有無、
めっき厚およびリフロー条件を変えることにより、構成
層を変化させて、実施例6〜9および比較例1〜3の試
験材を作製した。ここで、実施例6〜9のめっき時のめ
っき厚は、それぞれNi、Cu、Snの順に、実施例6
が0.34μm、0.04μm、0.49m、実施例7
が0.21μm、0.95μm、0.81μm、実施例
8が0.32μm、0.33μm、0.47μm、実施
例9が0.98μm、0.27μm、0.51μmであ
った。また、比較例2の試験材の場合のみ、Snめっき
浴として光沢材を添加した浴を使用してSnめっきを行
い、リフロー処理を行わなかった。このため、比較例2
では、Sn層が電着組織のままである。また、比較例1
および2の試験材では、下地めっきを0.5μmのCu
めっきのみとし、Ni下地めっきを施さなかった。さら
に、比較例3の試験材では、中間めっきであるCuめっ
きを行わなかった。
験材では、いずれもめっき表面の10点表面粗さが0.
18〜0.58μm、中心線平均粗さが0.02〜0.
10μmであった。また、リフロー後の最表面の酸化膜
厚さをAES(オージェ電子分光装置)を用いて測定し
たところ、いずれもSiO2換算値で4〜12μmであ
った。
た後の膜厚を以下のように測定した。Ni層の厚さは、
Niめっき厚と同じ厚さとして、蛍光X線膜厚計による
測定値を用いた。Sn層およびCu層の厚さは、電解式
膜厚計により測定した。拡散層の膜厚の測定は、電解式
膜厚計とTEM(透過式電子顕微鏡)を併用して行っ
た。TEMによる断面観察の結果から、Sn−Cu拡散
層は平坦ではなく、凸状になっていたが、平均の厚さを
Sn−Cu拡散層の厚さとした。また、Ni−Sn拡散
層の厚さについては、電解法による測定が不可能であっ
たため、TEMによる断面観察の結果から膜厚を求め
た。
層の組成の測定は、めっき断面の分析により行い、TE
Mに付属したEDX(エネルギー分散型X線マイクロア
ナライザ)により拡散層の厚さ方向の中央近傍について
行った。EDXによる測定結果の補正には、ZAF補正
法を使用した。また、拡散層の結晶粒径の測定について
は、電解式膜厚計を使用し、Sn層を剥離した後の材料
表面についてSEM(走査型電子顕微鏡)により300
0倍で表面観察し、JIS H0501の伸銅品結晶粒
度試験方法を利用して、求積法により500μm2中の
結晶粒の数を測定し、これから平均結晶粒径を求めた。
についての各層の厚さおよびSnとCuを主体とする拡
散層の結晶粒径を表1に示す。
−Cu拡散層の剥離後にCu層が観察されなかったもの
や、Cu層の厚さが0.04μm未満で測定不可能であ
ったものをNDと表示している。また、めっきを行って
いないものを−で示している。
験材について、それぞれ同一条件で通電時間のみ変えて
25μmのNiめっきを施した後に、試験荷重10gf
でビッカース硬さを測定したところ、表1に示すよう
に、ビッカース硬さは189〜203であった。
いて、TEMによる拡散層の組成分析を行った結果、実
施例1〜5の試験材のいずれも、拡散層は1層しか確認
できず、Ni含有量が0〜0.8重量%であり且つCu
含有量が50重量%以下のSnとCuを主体とする拡散
層であった。また、Sn層中のCu濃度およびNi濃度
は、それぞれ0.3重量%以下および0.1重量%以下
であった。また、実施例6〜9の拡散層についても、N
i含有量が20重量%以下であり且つCu含有量が50
重量%以下のSnとCuを主体とする拡散層であった。
散層の結晶粒径が実施例1〜5よりも小さいものであ
り、実施例7の試験材は中間のCuめっき層が実施例1
〜5よりも厚いためにCu層が厚いものであり、実施例
8の試験材は表面側のSn層が実施例1〜5よりも薄い
ものであった。また、比較例1の試験材は通常のリフロ
ーSnめっき材であり、比較例2の試験材は光沢Snめ
っき材であった。さらに、比較例3の試験材は、Ni下
地の上にSnめっきを行ってリフロー処理を行ったもの
であり、Ni層とSn層の中間に、Ni含有量が20重
量%を超えるNi−Sn系拡散層が観察された。
よび比較例1〜3の試験材について、はんだ付け性、耐
ウィスカ性、耐熱試験後の接触抵抗、変色および剥離の
有無について評価した。
IS C0053(平衡法)に準拠して、はんだ付け試
験(評価材を大気中で155℃、16時間保持する加
熱エージング試験)およびはんだ付け試験(沸騰水蒸
気上8時間保持する水蒸気エージング試験)の2水準の
試験方法で試験を行った後、評価を行った。この評価
は、Sn−40Pbはんだおよび比活性フラックスを使
用して行った。また、試験条件は、浸漬速度25mm/
min、浸漬深さ4mm、浸漬時間5秒であった。試験
結果については、はんだの濡れ時間によりはんだ付け性
を評価し、はんだ付け試験およびについていずれも
濡れ時間が3秒以内であれば、はんだ付け性が良好とし
た。
50mmに切り出した試験片について、ウィスカ試験
(50℃×95%RHの恒温恒湿槽中に3000時間放
置)およびウィスカ試験(125℃で7分保持した
後、−35℃で7分保持することを1サイクルとして5
00サイクル繰り返す)の2種類の試験を行った後のサ
ンプルのそれぞれについて、試験片の表面をSEM(走
査型電子顕微鏡)により注意深く観察し、いずれか一方
でもウィスカの発生が認められたものを×、ウィスカが
発生しなかったものを○として評価した。
間の加熱試験後のめっき皮膜の変色、剥離の有無および
接触抵抗によって評価した。めっき皮膜の変色は、16
0℃×1000時間の加熱試験前後の試験材について目
視により変色を確認し、ほとんど変色が観察されないも
のを○、変色が著しいものを×として評価した。剥離の
有無は、160℃×1000時間の加熱試験後の試験材
から10mm×40mmの評価材を採取し、90°曲げ
試験(CES−M−0002−6、R=0.2mm、圧
延方向および圧延方向に垂直方向)を行った後に、テー
プによるピーリングテストを行い、ピーリングテストで
剥離しなかったものを○、剥離したものを×として評価
した。接触抵抗は、160℃×1000時間の加熱試験
後、定電流定電圧装置を用いて4端子法により測定し
た。この測定では、Au接触子の最大荷重を0.5Nと
し、このときの抵抗値を測定して、10mΩ以下の場合
を良好とした(表2において○で示す)。
ての評価結果を示す。
1〜5の試験材は、はんだ付け性、耐ウィスカ性、耐熱
試験後の接触抵抗、剥離性および変色のいずれも良好で
ある。また、実施例6〜9の試験材は、はんだ付け性、
耐ウィスカ性、耐熱試験後の接触抵抗、剥離性および変
色のいずれかが劣っているものの、他の特性はいずれも
良好である。これに対し、比較例1〜3の試験材は、は
んだ付け性、耐ウィスカ性、耐熱試験後の接触抵抗、剥
離性および変色の2つ以上が劣っている。
次に、表3に示す実施例10〜13および比較例4〜7
の試験材について、成形加工性を評価した。実施例10
〜12および比較例4の試験材は、それぞれ実施例1〜
3および比較例3と同一の試験材であり、その他の試験
材には、実施例1〜5と同一の母材(板厚0.25mm
のCu−1.0Ni−0.9Sn−0.05P合金、1
0点平均粗さ:0.8μm、中心線平均粗さ0.08μ
m)に対して、実施例1〜5と同様の方法によりめっき
を行った。皮膜の厚さおよびNiめっきの硬さは、実施
例1〜5と同様の方法により測定した。各実施例および
比較例の試験材のNiめっきのビッカース硬さは、添加
剤であるNTS(ナフタリントリスルホン酸ナトリウ
ム)の有無および添加量と電流密度により変化させた。
っきにSnめっきを施した後にリフロー処理を行ったも
のであり、比較例3と同様にNi−Sn拡散層が観察さ
れた。また、比較例5の試験材は、Niめっきの硬さが
実施例の試験材より硬いものであり、比較例6の試験材
は、Ni層の厚さが実施例の試験材より厚いものであ
り、比較例7の試験材は、Ni層の厚さX(μm)とS
n−Cu層の厚さY(μm)として2X+Yが3.0を
超えるものであった。
002−6、R=0.25mm、圧延方向および圧延方
向に垂直方向)を行い、実体顕微鏡により24倍で表面
観察することにより、めっき皮膜の割れの有無を確認
し、割れが観察されたものを○、割れが観察されなかっ
たものを×として評価した。表4に、成形加工性の試験
結果を示す。
の試験材は、成形加工性が良好であり、一方、比較例4
〜7の試験材は、成形加工性が劣っている。
の試験材は、はんだ付け性、耐ウィスカ性および耐熱性
に優れており、且つ成形加工性が良く、めっきによる材
料特性の変化が小さい表面処理材料である。
次に、めっき特性およびめっき材料の成形加工性に与え
る母材の違いによる影響を調べるため、母材を替えて実
施例1〜13と同様の試験を行った。実施例14〜17
および比較例8、9の試験材の構成を表5に示す。実施
例14、15および比較例8の試験材では、母材として
黄銅1種(JIS C2600)を使用し、実施例1
6、17および比較例9の試験材では、母材としてりん
青銅(JIS C5210)を使用した。めっきは、実
施例1〜13と同じ方法で行った。
スカ性、耐熱試験後の接触抵抗、剥離性、変色の有無、
成形加工性の評価結果を示す。
17の試験材は、はんだ付け性、耐ウィスカ性および耐
熱性に優れており、成形加工性が良いが、Ni層が厚い
比較例8の試験材では、はんだ付け性、耐ウィスカ性お
よび耐熱性が良好であるものの、成形加工性が劣ってい
るのがわかる。また、Ni下地のSnリフローめっきで
あり、Ni層とSn層の間にNiを大量に含むNi−S
n拡散層を有する比較例9の試験材は、はんだ付け性と
耐熱性が劣っている。
効果は変わらないことがわかる。
施した銅または銅合金は、加熱試験後もはんだ付け性の
劣化が小さく、長期加熱後の接触抵抗、密着性および耐
変色性などの劣化が小さく、さらにウィスカの発生を抑
制することができる。また、成形加工性に優れ、めっき
材を施すことによる材料の物理・機械特性の変化が小さ
いことから、はんだ付け性や耐熱性が要求されるプリン
ト基板の接続用コネクタや、耐熱性の要求される自動車
用コネクタなどの電気電子部品材料として優れている。
一実施の形態を示す図。
他の実施の形態を示す図。
他の実施の形態を示す図。
主体とする拡散層 20 Cu層
Claims (11)
- 【請求項1】 銅または銅合金の表面上に、Niまたは
Ni合金層が形成され、最表面側にSnまたはSn合金
層が形成され、前記NiまたはNi合金層と前記Snま
たはSn合金層の間にCuとSnを主成分とする中間層
またはCuとNiとSnを主成分とする中間層が1層以
上形成され、これらの中間層のうち少なくとも1つの中
間層が、Cu含有量が50重量%以下であり且つNi含
有量が20重量%以下である層を含むことを特徴とす
る、めっきを施した銅または銅合金。 - 【請求項2】 前記Cu含有量が50重量%以下であり
且つNi含有量が20重量%以下である層の厚さが0.
2〜2.0μmであることを特徴とする、請求項1に記
載のめっきを施した銅または銅合金。 - 【請求項3】 前記Cu含有量が50重量%以下であり
且つNi含有量が20重量%以下である層が、前記Sn
またはSn合金層の内側にあり且つ前記SnまたはSn
合金層と接していることを特徴とする、請求項1または
2に記載のめっきを施した銅または銅合金。 - 【請求項4】 前記銅または銅合金の表面上に形成され
た各々の層に対して垂直方向に投影した、前記Cu含有
量が50重量%以下であり且つNi含有量が20重量%
以下である層の平均結晶粒径が0.5〜3.0μmであ
ることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載
のめっきを施した銅または銅合金。 - 【請求項5】 前記NiまたはNi合金層の厚さが0.
05〜1.0μmであり、前記SnまたはSn合金層の
厚さが0.05〜2.0μmであることを特徴とする、
請求項1乃至4のいずれかに記載のめっきを施した銅ま
たは銅合金。 - 【請求項6】 前記SnまたはSn合金層の少なくとも
最表面側が溶融組織であることを特徴とする、請求項1
乃至5のいずれかに記載のめっきを施した銅または銅合
金。 - 【請求項7】 前記NiまたはNi合金層のビッカース
硬さVがHV400以下であり、且つ前記NiまたはN
i合金層の厚さX(μm)と前記Ni層と前記Snまた
はSn合金層との間の中間層の厚さY(μm)の間に2
X+Y≦3.0の関係が成立することを特徴とする、請
求項1乃至6のいずれかに記載のめっきを施した銅また
は銅合金。 - 【請求項8】 前記NiまたはNi合金層と前記Snと
Cuを主成分とする中間層または前記CuとNiとSn
を主成分とする中間層の間にCuを主成分とする層が形
成され、このCuを主成分とする層の厚さWが0.3μ
m以下であり、前記SnまたはSn合金層の厚さZとの
間でW≦1.2Zの関係が成立することを特徴とする、
請求項1乃至7のいずれかに記載のめっきを施した銅ま
たは銅合金。 - 【請求項9】 銅または銅合金の表面上に、厚さ0.0
5〜1.0μmのNiまたはNi合金めっきを施し、次
いで厚さ0.03〜1.0μmのCuめっきを施し、最
表面に厚さ0.15〜3.0μmであるめっき厚のSn
またはSn合金めっきを施した後、少なくとも1回以上
の加熱処理を行うことを特徴とする、めっきを施した銅
または銅合金の製造方法。 - 【請求項10】 前記NiまたはNi合金めっきの厚さ
が0.05〜1.0μmであり、前記Cuめっきの厚さ
Kが0.05〜0.8μmであり、前記SnまたはSn
合金めっきの厚さLが0.15〜3.0μmであり且つ
L≧0.9Kであることを特徴とする、請求項9に記載
のめっきを施した銅または銅合金の製造方法。 - 【請求項11】 前記加熱処理が400〜900℃の温
度で行われ、SnまたはSn合金層が溶融してから凝固
するまでの時間が0.05〜60秒であることを特徴と
する、請求項9または10に記載のめっきを施した銅ま
たは銅合金の製造方法。
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