JP2023061782A - めっき材及び電子部品 - Google Patents

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幹生 菊地
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【課題】加熱後でも挿入力(摩擦力)が低く保たれるめっき材及び電子部品を提供する。【解決手段】基材と、基材上に形成されたNi層と、Ni層上に直接的または間接的に形成されたCu-Sn-Ni合金層と、を備えためっき材であって、表面のNi濃度が8atm%以下である、めっき材。【選択図】図1

Description

本発明は、めっき材及び電子部品に関する。
民生用及び車載用電子機器用接続部品であるコネクタには、黄銅やリン青銅の表面にNiおよびCuの下地めっきを施し、さらにその上にSn又はSn合金めっきを施した材料が使用されている。このような3層めっきは、硬いCu-Sn層で端子嵌合時の摺動部に掛かる荷重を保持し、挿入力を低く保つ構造となっている。
特許文献1には、Cu又はCu合金からなる母材表面に、厚さ0.1~1.0μmのNiめっき層、厚さ0.1~0.45μmのCuめっき層及び0.001~0.1質量%のカーボンを含有する厚さ0.4~1.1μmのSnめっき層からなる表面めっき層をこの順に形成した後、230~300℃の温度で3~30秒間のリフロー処理を行ってCu-Sn合金層を形成し、前記表面めっき層をNi層、Cu-Sn合金層及びSn層とする3層めっき構造により、高温雰囲気下で長時間経過後も低接触抵抗を維持することができる接続部品用導電材料を得ることができると記載されている。
特開2007-002341号公報
しかしながら、従来の3層めっきでは、実装する際の加熱処理によって、めっき材の挿入力が高くなるという問題があった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、加熱後でも挿入力(摩擦力)が低く保たれるめっき材及び電子部品を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、めっき材の表面のNi濃度を制御することで、上記課題を解決することができることを見出した。
以上の知見を基礎として完成した本発明の実施形態は、以下のように特定される。
(1)基材と、前記基材上に形成されたNi層と、前記Ni層上に直接的または間接的に形成されたCu-Sn-Ni合金層と、を備えためっき材であって、
表面のNi濃度が8atm%以下である、めっき材。
(2)前記Cu-Sn-Ni合金層は、(Cu,Ni)6Sn5合金層を含む、(1)に記載のめっき材。
(3)前記Cu-Sn-Ni合金層は、更に(Cu,Ni)3Sn合金層を含む、(2)に記載のめっき材。
(4)前記(Cu,Ni)3Sn合金層の厚みが0.4μm以下である、(3)に記載のめっき材。
(5)前記Ni層と前記Cu-Sn-Ni合金層との間に、更にCu層を備える、(1)~(4)のいずれかに記載のめっき材。
(6)前記Ni層の厚みが0.8~1.5μmである、(1)~(5)のいずれかに記載のめっき材。
(7)(1)~(6)のいずれかに記載のめっき材を備えた電子部品。
本発明の実施形態によれば、加熱後でも挿入力(摩擦力)が低く保たれるめっき材及び電子部品を提供することができる。
比較例1に係るめっき材のXPS深さ分析のグラフである。
以下、本発明のめっき材及び電子部品の実施形態について説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
<めっき材の構成>
本発明の実施形態に係るめっき材は、基材と、基材上に形成されたNi層と、Ni層上に直接的または間接的に形成されたCu-Sn-Ni合金層とを備える。
(基材)
基材としては、特に限定されないが、例えば、銅及び銅合金、Fe系材、ステンレス、チタン及びチタン合金、アルミニウム及びアルミニウム合金などの金属基材を用いることができる。また、金属基材に樹脂層を複合させたものであっても良い。金属基材に樹脂層を複合させたものとしては、例としてFPCまたはFFC基材上の電極部分が挙げられる。
(Ni層)
Ni層は、基材上に設けられている。当該Ni層が下地めっき層となり、硬い下地めっき層により真実接触面積が減り、凝着しにくくなり、摩擦力(挿入力)が低下する。また、Ni層が、基材の構成金属の表層への拡散を防止して耐熱性やはんだ濡れ性などを向上させる。Ni層の構成金属として、半光沢Ni、光沢Niを使用した場合はS等の添加剤による有機物を含有しても良い。
めっき材のNi層の厚みは、0.8~1.5μmであるのが好ましい。Ni層の厚みが0.8μm以上であれば、基材成分の拡散をより良好に抑制することができる。Ni層の厚みが1.5μm以下であれば製造コスト及び製造効率の面で有利である。めっき材のNi層の厚みは、1.15~1.3μmであるのがより好ましい。なお、当該Ni層の膜厚は、めっき材の実装加熱後の膜厚を示す。ここで、本発明における「実装加熱」は、めっき材を実装する際の加熱処理を示し、一例として、160℃で90秒加熱し、その後、260℃で135秒加熱することを表す。
Ni層のビッカース硬さは、Hv150~500程度であるのが好ましい。Ni層のビッカース硬さが、Hv150未満では摩擦力低減への影響が小さく、Hv500を超えると曲げ加工性が悪くなるおそれがある。Ni層のビッカース硬さは、Hv170~350であるのがより好ましい。
(Cu-Sn-Ni合金層)
Cu-Sn-Ni合金層は、Ni層の上に直接的または間接的に設けられている。このような構成によれば、表層が比較的硬いCu-Sn-Ni合金層で形成されていることによって、めっき材の摩擦力(挿入力)が低下する。また、表層がCu-Sn-Ni合金層で形成されることによって、表層にSn層が残存しないため、Sn層とCu-Sn-Ni合金層との間でのガルバニック腐食が生じず、めっき材の高湿耐久性が良好となる。なお、本発明の実施形態に係るめっき材は、表層のCu-Sn-Ni合金層上に全くSnが存在しないものであってもよく、上述のような低挿入性及び高湿耐久性を妨げない程度に、純Snがまだら模様に存在している等、表層のCu-Sn-Ni合金層上の一部に純Snが存在していてもよい。
Cu-Sn-Ni合金層の厚みは、0.55~1.38μmであるのが好ましい。Cu-Sn-Ni合金層の厚みが0.55μm以上であると、よりめっき材の摩擦力を低下させ、より高湿耐久性を向上させることができる。Cu-Sn-Ni合金層の厚みが1.38μm以下であると、Cu-Sn-Ni合金層の構成の制御が容易となるため、めっき材の各層厚み(特に、後述する(Cu,Ni)3Sn合金層やCu層の厚み)等を好ましい範囲としやすい。この観点からCu-Sn-Ni合金層の厚みは、0.69~1.38μmであるのがより好ましく、0.83~1.16μmであるのがより一層好ましい。なお、当該Cu-Sn-Ni合金層の膜厚は、めっき材の実装加熱後の膜厚を示す。
Cu-Sn-Ni合金層は、(Cu,Ni)6Sn5合金層を含むことが好ましい。このような構成によれば、下地のNi層からのNiの拡散を良好に抑制することができる。また、Cu-Sn-Ni合金層は、(Cu,Ni)6Sn5合金層に加えて、更に(Cu,Ni)3Sn合金層を含むことが好ましい。(Cu,Ni)6Sn5合金層単層よりも、(Cu,Ni)6Sn5合金層と(Cu,Ni)3Sn合金層とが共存することで、より良好に下地のNi層からのNiの拡散を抑制することができる。Cu-Sn-Ni合金層における(Cu,Ni)6Sn5合金層及び(Cu,Ni)3Sn合金層については、FIB-STEMにより断面部の組成分析を実施し、それらの組成を特定することができる。より具体的には、Cu-Sn-Ni合金層を集束イオンビーム加工装置(FIB:Focused Ion Beam)で薄片化し、走査透過電子顕微鏡(STEM:Scanning Transmission Electron Microscope)により元素分布を求めることで、組成を特定することができる。
Cu-Sn-Ni合金層における(Cu,Ni)3Sn合金層の厚みが0.4μm以下であるのが好ましい。Cu-Sn-Ni合金層内ではCu、Ni及びSnの拡散速度の差異により、カーケンダールボイドと呼ばれる空孔が生じる。当該空孔が成長すると、めっき層内に空隙を生じ、剥離が生じる可能性がある。Cu-Sn-Ni合金層における(Cu,Ni)3Sn合金層の厚みを0.4μm以下に制御することで、当該空孔の成長を抑え、めっき層の剥離を良好に抑制することができる。また、上述のように、(Cu,Ni)3Sn合金層は(Cu,Ni)6Sn5合金層と共存することで、下地のNi層からのNiの拡散を抑制する効果がある。これらの観点から、Cu-Sn-Ni合金層における(Cu,Ni)3Sn合金層の厚みは、0.1~0.3μmであるのがより好ましく、0.15~0.2μmであるのが更により好ましい。なお、当該(Cu,Ni)3Sn合金層の膜厚は、めっき材の実装加熱後の膜厚を示す。
本発明の実施形態に係るめっき材は、表面のNi濃度が8atm%以下に制御されている。めっき材の表面には、下地のNi層由来のNiが含まれることがあり、本発明者らは、このような表面のNi濃度が高いと、めっき材の挿入力が大きくなる問題が生じることを見出した。めっき材の表面のNi濃度は、5atm%以下であるのが好ましく、2atm%以下であるのがより好ましい。
本発明の実施形態に係るめっき材の表面のNi濃度は、後述する実施例に記載の方法にて測定することができる。
Ni層とCu-Sn-Ni合金層との間に、更にCu層を備えることが好ましい。このような構成によれば、Ni層とCu-Sn-Ni合金層との間にCu層が存在することにより、更にNiの拡散を抑えることができる。Ni層とCu-Sn-Ni合金層との間に設けられたCu層の厚みが大きいと、(Cu,Ni)3Sn合金層が形成されやすくなる。(Cu,Ni)3Sn合金層は上述のカーケンダールボイドと呼ばれる空孔が形成されるため、当該Cu層はある程度薄くすることが好ましい。このような観点から、当該Cu層の厚みは0.2μm以下が好ましい。なお、当該Cu層の膜厚は、めっき材の実装加熱後の膜厚を示す。
<めっき材の製造方法>
本発明の実施形態に係るめっき材の製造方法としては、まず、基材上に、Ni層を設け、さらに、Cu層、Sn層の順に積層させてめっきする。当該めっきとしては、湿式(電気、無電解)めっきを用いることができる。また、乾式(スパッタ、イオンプレーティング等)めっき等を用いてもよい。
Ni層の形成は、以下のめっき条件にて行う。
・めっき浴種:スルファミン酸Ni浴
・浴温:55~65(℃)
・電流密度:2~12A/dm2
Cu層の形成は、以下のめっき条件にて行う。
・めっき浴種:硫酸銅浴
・浴温:50~60(℃)
・電流密度:2~20A/dm2
Sn層の形成は、以下のめっき条件にて行う。
・めっき浴種:メタンスルホン酸Sn浴
・浴温:55~65(℃)
・電流密度:6~30A/dm2
めっき材の表面のNi濃度を8atm%以下に制御するためには、上述のCu層の厚みを0.3μm以上とし、Sn層の厚みを0.8μm以下とし、更に後述のように過熱蒸気によりリフロー処理を行う。Cu層の厚みは、0.4μm以上であるのがより好ましく、Sn層の厚みは0.6μm以下であるのがより好ましい。リフロー前のCu層が0.3μm未満であるとCu-Sn-Ni合金層も薄くなり、Ni遮蔽層としての機能が不十分となる。また、Sn層が0.8μm超であり、Sn厚/Cu厚比が高いと、Niが表面に拡散した際にNi6Sn5の割合が増える。これにより拡散層表面の形状、硬さが変化することで、めっき材の摺動時に嵌合相手材に深く押し込まれ、掘り起し摩擦を増大させると考えられる。
めっき後は、リフロー処理(加熱処理)をすることで、本発明の実施形態に係るめっき材を形成することができる。本開示では、リフロー処理を、過熱蒸気にて行うことを特徴としている。過熱蒸気は、一般的な加熱に対して、加熱効率が良く、温度上昇率が高いため、所望のめっき膜厚、めっき組成及び表面Ni濃度を制御しやすくなる。過熱蒸気の条件は、めっき層を形成した基材に対し、加熱した水蒸気雰囲気下で、炉内温度300~360℃で10~15秒で加熱する。
(後処理)
上述のように、リフロー処理を施した後に、表層上に、更に摩擦力を低下させ、また低ウィスカ性及び耐久性も向上させる目的で後処理を施しても良い。後処理によって潤滑性や耐食性が向上し、酸化が抑制されて、耐熱性やはんだ濡れ性等の耐久性を向上させることができる。具体的には、一般的な電子材料用のコンタクトオイルや酸化防止剤などが該当する。
<めっき材の用途>
本発明の実施形態に係るめっき材の用途は特に限定しないが、例えば電子部品用金属材料として使用することができ、当該電子部品用金属材料を接点部分に備えたコネクタ端子、電子部品用金属材料を接点部分に備えたFFC端子またはFPC端子、電子部品用金属材料を外部接続用電極に備えた電子部品などが挙げられる。外部接続用電極には、タブに表面処理を施した接続用部品などがある。
また、このように形成されたコネクタ端子を用いてコネクタを作製しても良く、このように形成されたFFC端子またはFPC端子を用いてFFCまたはFPCを作製しても良い。
また、本発明の実施形態に係るめっき材は、ハウジングに取り付ける装着部の一方側にメス端子接続部が、他方側に基板接続部がそれぞれ設けられ、該基板接続部を基板に形成されたスルーホールに圧入して該基板に取り付ける圧入型端子に用いても良い。
コネクタはオス端子とメス端子の両方が本発明の実施形態に係るめっき材であっても良いし、オス端子またはメス端子の片方だけであっても良い。なおオス端子とメス端子の両方を本発明の実施形態に係るめっき材にすることで、更に凝着摩擦力が小さくなり、挿入性が良好となる。
以下、本発明の実施例と比較例を共に示すが、これらは本発明をより良く理解するために提供するものであり、本発明が限定されることを意図するものではない。
<めっき材の作製>
実施例1~5及び比較例1~4として、下記の素材に対し、電解脱脂、酸洗をこの順で行った。次に、Niめっき、Cuめっき、Snめっき、リフロー処理の順に実施し、めっき材のサンプルを製造した。
(素材)
オス端子:厚み1.5mm、幅0.8mm、成分70Cu-30Zn(C44710)
Ni層の形成は、以下のめっき条件にて行った。めっき厚みを表1に示す。
・めっき浴種:スルファミン酸Ni浴
・浴温:60±5(℃)
Cu層の形成は、以下のめっき条件にて行った。めっき厚みを表1に示す。
・めっき浴種:硫酸銅浴
・浴温:55±5(℃)
・電流密度:(表1に示す)
Sn層の形成は、以下のめっき条件にて行った。めっき厚みを表1に示す。
・めっき浴種:メタンスルホン酸Sn浴
・浴温:60±5(℃)
・電流密度:(表1に示す)
(リフロー処理)
上述の通り、Ni層、Cu層、Sn層をこの順に形成した基材に対し、蒸気過熱装置を用いて、リフロー処理として過熱蒸気による加熱処理を行った。過熱蒸気は、加熱した水蒸気雰囲気下で、炉内温度が300~360℃になるまで加熱した。その際、室温から当該炉内温度まで10~30秒で加熱した。
<評価>
・各層の特定
リフロー後の実施例1~5及び比較例1~4に係る試料について、それぞれ、以下に示される実装加熱を模擬した熱処理後に、FIB-STEMにより断面部の組成分析を実施し、組成を特定した。特定された各層構成について、表1に示す。
実装加熱を模擬した熱処理条件:恒温槽内で、160℃で90秒加熱し、その後ホットプレートを260℃に設定し135秒加熱した。
・めっき材表面のNi濃度
以下の手順(1)~(3)に記載のXPSによる表層深さ方向分析によって、実施例1~5及び比較例1~4に係る試料について、表面におけるNi濃度(原子濃度(atm%))をそれぞれ評価した。
(1)まず、めっき材の表面をアルコール脱脂した。
(2)次に、アルバック・ファイ株式会社製PHI 5000 Versa Probe IIを用いて以下の条件でアルゴンスパッタを行い、めっき材の表面から深さ200nm程度までの組成を測定した。例として、比較例1について、このとき得られたXPS深さ分析のグラフを図1に示す。
到達真空度:8.2×10-8Pa
励起源:単色化AlKα
出力:25W
X線ビーム径:100μmφ
入射角:90度
取り出し角:45度
中和銃あり
スパッタ条件:
イオン種:Ar+
加速電圧:2kV
(3)次に、(2)で測定した組成において、めっき材の表面からの深さ55nm~85nmで検出されたNi濃度の平均値を「めっき材の表面のNi濃度」とした。例として、比較例1について、図1のグラフを元に「めっき材の表面のNi濃度」を読み取った。
なお、本開示において、Ni濃度は、不純物や表面の酸化によるOを考慮せず、Cu、Sn、Niを全量とした場合のNi濃度(即ち、Cu,Sn,Niの原子濃度を合計すると100atm%になる)とする。
・動摩擦係数
実施例1~5及び比較例1~4に係る試料にルブリカントオイルを塗布し、その後、恒温槽で160℃90秒加熱し、その後ホットプレートを260℃に設定し135秒加熱した。当該加熱処理は、実装加熱を模擬したものである。
次に、加熱処理後の試料に、半球形突起を有する試験片(R1.5mmのリフローSnめっきプローブ)を接触させ、垂直に2.4Nの荷重を印加し、平行移動させた際に生じる力を測定した。
上述の試験条件及び評価結果を表1に示す。
Figure 2023061782000002
(評価結果)
実施例1~5に係るめっき材は、いずれも、加熱処理後の表面のNi濃度が8atm%以下であり、挿入力(摩擦力)が低いめっき材が得られた。
比較例1~4に係るめっき材は、いずれも、加熱処理後の表面のNi濃度が8atm%超であり、挿入力(摩擦力)が高いめっき材が得られた。

Claims (7)

  1. 基材と、前記基材上に形成されたNi層と、前記Ni層上に直接的または間接的に形成されたCu-Sn-Ni合金層と、を備えためっき材であって、
    表面のNi濃度が8atm%以下である、めっき材。
  2. 前記Cu-Sn-Ni合金層は、(Cu,Ni)6Sn5合金層を含む、請求項1に記載のめっき材。
  3. 前記Cu-Sn-Ni合金層は、更に(Cu,Ni)3Sn合金層を含む、請求項2に記載のめっき材。
  4. 前記(Cu,Ni)3Sn合金層の厚みが0.4μm以下である、請求項3に記載のめっき材。
  5. 前記Ni層と前記Cu-Sn-Ni合金層との間に、更にCu層を備える、請求項1~4のいずれか1項に記載のめっき材。
  6. 前記Ni層の厚みが0.8~1.5μmである、請求項1~5のいずれか1項に記載のめっき材。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載のめっき材を備えた電子部品。
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