JP2007002341A - 接続部品成形加工用導電材料板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 Cu又はCu合金からなる母材表面に、Ni層、Cu−Sn合金層及びSn層からなる表面めっき層がこの順に形成され、かつ前記Ni層の厚さが0.1〜1.0μm、前記Cu−Sn合金層の厚さが0.1〜1.0μm、そのCu濃度が35〜75at%、前記Sn層の厚さが2.0μm以下で、かつ0.001〜0.1質量%のカーボンを含有する。Sn層の厚さが0.5μm以下の場合、多極の嵌合型端子用として用いたときに挿入力が低く、Sn層の厚さが0.5μmを越える場合、リフローソルダリング等の加熱処理を受けた後でもはんだ濡れ性が確保されJBのような非嵌合型接続部品用として適する。
【選択図】 なし
Description
自動車の電装化が進むなかで、このようなコネクタの極数、すなわち、一つのコネクタの中の端子の数は増加している。端子数が増加すると挿入力が大きくなり、実装に道具が必要になったり、人が挿入する場合でも大きな力を必要とするようになり、その組み立て作業の効率を低下させる原因になる。このため、極数が増加しても、挿入力が従来よりも大きくならないように、低挿入力の端子が要求されている。
また、排ガスとして亜硫酸ガスが発生する工業地帯等において長時間運転又は放置する場合、その亜硫酸ガスにより表面めっき層が腐食し、さらに腐食が銅合金母材にまで達して嵌合型端子としての信頼性が失われる。
自動車の電装化及び小型化に伴い、リフロー処理(リフローソルダリング)により電子部品を表面実装した基板をJB内に搭載する技術が進展してきた。その際、その基板と内部回路であるSnめっき銅合金材料を接着するために100℃程度の熱処理、さらに、基板に電子部品を実装するためのリフローソルダリングと、従来工程にない熱影響の負荷を伴う組立て工程へと変化している。そのため、これらの加熱処理を受けた後もはんだ濡れ性確保ができるSnめっき銅合金材料が要求されている。
また、このJBについても自動車室内の省スペース化の要求から設置個所は室内からエンジンルーム内への移行が進展し、そのため、先にコネクタに関して述べたと同様、接触抵抗の増加とそれに伴う電子制御機器の誤作動の問題が懸念され、亜硫酸ガスによる表面めっき層の腐食の問題もある。
一方、はんだ濡れ性を向上させるには、Snめっき厚さを例えば従来より厚い2μmを超える厚さとすることが有効と考えられるが、それだけではリフローソルダリング後又は実車での高温長時間経過後における電気的信頼性(低接触抵抗)を維持できず、またリフロー処理(Snめっき材料製造時のリフロー処理)後のSnめっきにピットが発生するという問題が出てくる。
下記特許文献2には、銅亜鉛合金母材表面にNiめっき層、Cuめっき層及びSnめっき層を形成した後、150〜170℃で熱処理し、Snめっき層のうちCuめっき層との界面近傍のみをCu6Sn5に合金化することが記載されている。
この導電材料において、Sn層の厚さは0.1〜0.5μmであることが望ましく、また、この導電材料は表面光沢が60%以上であることが望ましい。
また、特に嵌合型端子用として、動摩擦係数を低く抑えることができたので、例えば自動車等において多極コネクタに使用した場合、オス、メス端子の嵌合時の挿入力が低く、組立作業を効率よく行うことができ、一方、非嵌合型接続部品用としては、電子部品実装工程において加熱処理を受けた場合でも、その後のはんだ濡れ性が確保できる。
また、Cu−Sn合金層において、Cu濃度が35at%未満ではNiの拡散防止効果が不十分であり、75at%を超えると当該合金層の硬さが増加し、さらにSn層が形成されている場合はCuがその表層へも拡散して、皮膜硬さが増加するため、曲げ加工性が低下する。従って、Cu−Sn合金層のCu濃度は35〜75at%とするのが望ましい。好ましくは45〜65%である。
嵌合型端子用の場合、Sn層は端子に一般耐食性を与えるもので、Sn層が厚くなると動摩擦係数が高くなり、多極端子において挿入力が大きくなるので、Sn層の厚さは0.5μm以下に規制する。耐食性を与えるためにはSn層は0.1μm以上であることが望ましい。しかし、Sn層の厚さは0μmでも(つまりSn層がなくても)、嵌合型端子用導電材料として使用できる。
一方、非嵌合型接続部品用の場合、表面めっき層のうちSn層は、端子の接触抵抗を低く維持して電気的信頼性を高め、かつはんだ濡れ性を与える。しかし、Sn層が2μm以上になると、リフロー処理後の表面にピットが発生しやすく、耐食性が低下する。また、Snめっき厚さが0.5μm以下になると、はんだ濡れ性が低下する。よって、Sn層の厚さは0.5μmを超え2μm以下に規制する。好ましくは、1.0〜2.0μmである。
一方、非嵌合型接続部品用導電材料として用いる場合、上記表面めっき層構成とすることにより、実施例に示すように、はんだ濡れ時間1.5秒以下、高温放置後の接触抵抗100mΩ以下、及び優れた曲げ加工性を実現することができる。
上記製造方法において、Cuめっき層の厚さが0.1μm未満では、加熱後に形成されるCu−Sn合金層が薄いため、下地NiめっきのNiがSn相へ拡散するのを十分抑制できない。一方、Cuめっき層の厚さが0.45μmを越えると、加熱後に形成されるCu−Sn合金層が厚くなり過ぎる。あるいは、Cu−Sn合金層の直下部にCuめっき層が残存して、耐食性が低下したり、高温放置後にめっき剥離を生じたりする。従って、Cuめっき層の厚さは0.1〜0.45μmとし、望ましくは0.1〜0.3μm、品質安定化の観点から、より好ましくは0.1〜0.25μmとする。
好ましくは、Cuめっき層の厚さとSnめっき層の厚さの比が0.15≦Cu/Sn≦0.41である。この比が0.15未満では、熱処理により形成されるCu−Sn合金層の成長が不十分で、下地Niが表面へ拡散するのを抑制する効果が少なく高温放置後の接触抵抗が高くなり、あるいはSn層が過剰に残存し摩擦係数が高くなる。一方、この比が0.41を越えると、熱処理により形成されるCu−Sn合金層が表面近くまで成長して、残存するSn層の厚みが0.1μmに達せず耐食性が低下し、また表面に凹凸が発生して外観(表面光沢)が悪く、接触抵抗も悪くなる。
なお、この比を0.41以下に規制することで熱処理後の表面に凹凸が発生するのが抑制され、表面光沢を60%以上とすることができる。本発明の製造方法ではSnめっき層の厚さを0.4〜1.1μm(望ましくは0.4〜0.8μm)と薄く規制したこともあり、Cu/Sn比を上記範囲内に規制しないと、熱処理後に所定のCu−Sn合金層厚さ及びSn層厚さを得ることができず、また、外観、耐食性、接触抵抗などに優れた端子材料を得ることができない。
電気めっきの望ましい条件として、Niめっきはワット浴やスルファミン酸浴を用い、Niめっき温度40〜55℃、電流密度3〜20A/dm2で行う。Niめっきで重要なのは電流密度であり、3A/dm2未満では均一電着性と生産性が悪く、20A/dm2を越えるとNiめっき粒が荒れてくる(粗大化する)。
本発明では、表面めっき層のCuめっき厚さが薄くかつめっき厚範囲が狭いため、均一にめっきすることが不可欠である。Cuめっきの厚さが不均一(後述するようにCuめっき粒が荒れるのが主原因)であると、熱処理後のCu−Sn合金層の成長が不均一となり、表面光沢が低下するとともに特性が低下するからである。特に嵌合型端子用の場合はSnめっき厚さも薄くかつめっき厚範囲が狭いため、その傾向が顕著となる。
めっき温度が40℃を越えるとCuめっき粒が荒れ(粗大化し)、結果的に均一な厚みのCuめっきができない(本発明ではCuめっき厚さが非常に薄く規定されているので、Cuめっき粒が荒れると均一な厚みにならない)。しかし、めっき温度が30℃未満となると、Cuめっき粒は荒れないが、やはり均一電着性が悪くなる。また、電流密度が2.5A/dm2未満又は10A/dm2を越えるとCuめっき粒が荒れ、結果的に均一な厚みのCuめっきができない。
<供試材の作成条件>
銅合金母材としてC2600、厚さ0.30mmの板材を用い、Niめっき、Cuめっき及びSnめっきをそれぞれ所定厚さで施した。Niめっき、Cuめっき及びSnめっきのめっき浴及びめっき条件を表1〜表3に、各めっき層の厚さを表4に示す(No.1〜15)。
なお、各めっき層の厚さは下記要領で測定した。
[Sn及びNiめっき層厚さ測定]
蛍光X線膜厚計(セイコー電子工業株式会社;型式SFT156A)を用いて測定した。
[Cuめっき層厚さ測定]
ミクロトーム法にて加工した板材の断面をSEM観察し、画像解析処理により平均厚さとして算出した。
まず、蛍光X線膜厚計(セイコー電子工業株式会社;型式SFT156A)を用いてSnめっき厚さを測定する。その後、p−ニトロフェノール及び苛性ソーダを成分とする剥離液に10分間浸漬し、Sn層を剥離後、再度、蛍光X線膜厚計で、Cu−Sn合金層中のSn量を測定する。このようにして求めたSnめっき厚さからCu−Sn合金層中のSn量を差引くことにより、Sn層厚さを算出した。
[Cu−Sn合金層厚さ測定]
Cu−Sn合金層厚さは、上記の剥離液に供試材を浸漬しSn層を剥離した後、蛍光X線膜厚計を用いて測定した。
[Ni厚さ測定]
Ni層厚さは、直接、蛍光X線膜厚計を用いて測定した。
Cu−Sn合金層中のCu含有量(at%)は、下記の要領で行った。まず、p−ニトロフェノール及び苛性ソーダを成分とする剥離液に10分間浸漬し、最表面のSn層を除去する。その後、試料表面の酸化及び汚れ等の付着物の影響をなくすため深さ300Aの地点までアルゴンエッチングし、Cu−Sn合金層中のCu含有量をESCA−LAB210D(VG社製)で測定した。
[Sn層中のカーボン含有量測定]
リフロー後の供試材及びそれらの最表面の純Sn層のみを5%硝酸で溶解した供試材を用意し、それぞれを酸素気流中で高温で燃焼させ、発生した二酸化炭素及び一酸化炭素量を赤外線吸収量により求め、両者の差からSn層中に存在するカーボンの質量%を求めた。なお、Sn層厚が0と算出されたものでも、部分的にはわずかにSn層が残っているところがあり、それで測定できる。リフロー処理後のSn層中のカーボン量は、リフロー処理前のSnめっき層中のカーボン含有量と同じとみてよい。
嵌合型端子の接点部の形状を模擬し、図1に示すように、供試材から切り出した板状のオス試験片1を水平な台2に固定し、その上に供試材を内径1.5mmで半球加工したメス試験片3を置いてめっき面同士を接触させ、メス試験片3に3.0N(310gf)の荷重(錘4)をかけてオス試験片1を押さえ、横型荷重測定器(アイコーエンジニアリング株式会社製Model−2152)を用いて、オス試験片1を水平方向に引っ張り(摺動速度を80mm/min)、摺動距離5mmまでの最大摩擦力Fを測定した。摩擦係数を下記式(1)により求めた。なお、5はロードセル、矢印は摺動方向である。
摩擦係数=F/P・・・・(1)
供試材に対し大気中にて160℃×120hrの熱処理を行った後、接触抵抗を四端子法により、解放電圧20mV、電流10mA、無摺動の条件にて測定した。
[曲げ加工性]
試験片を圧延方向が長手となるように切出し、JISH3110に規定されるW曲げ試験治具を用い、圧延方向に対して直角方向となるように9.8×103Nの荷重で曲げ加工を施した。その後、ミクロトーム法にて、断面を切出し観察を行った。曲げ加工性評価は、試験後の曲げ加工部に発生したクラックが銅合金母材へ伝播しないレベルを○と評価し、銅合金母材へ伝播し銅合金母材にクラックが発生するレベルを×と評価した。
亜硫酸ガス試験は25ppm、35℃、75%RH、96hrの条件で行った。供試材は、実用環境下を想定し、すべて160℃・120hr高温放置した材料を用いた。耐食性評価基準は、試験後の断面を観察し、母材の腐食が認められないレベルを○とし、深さ1μm以上の母材腐食が観察されたレベルを×と評価した。
[外観評価]
リフロー処理後の表面の鏡面反射率を測定し、表面光沢が60%以上のレベルと○とし、60%より低いレベルを×と評価した。
一方、Ni層の厚さが規定値未満のNo.9は亜硫酸ガス耐食性が劣り、Ni層の厚さが規定値を超えるNo.10は曲げ加工性に劣り、Cu−Sn合金層の厚さが規定値未満のNo.11は接触抵抗が高く、Cu−Sn合金層の厚さが規定値を超えるNo.12は曲げ加工性に劣り、Cu−Sn合金層のCu含有量が規定値未満のNo.13は接触抵抗が高く、Cu−Sn合金層のCu含有量が規定値を超えるNo.14は曲げ加工性に劣り、Sn層の厚さが規定値を超えるNo.15は動摩擦係数が高い。
実施例1と同様に、銅合金母材としてC2600、厚さ0.30mmの板材を用い、その表面にNiめっき層、Cuめっき層及びSnめっき層をそれぞれ所定厚さで施した。Niめっきは表1の条件で、Cuめっきは表6の条件で、Snめっきは表3の条件(ただし、光沢剤の添加量を0〜10g/lの範囲内で変化させた)で行った。各めっき層の厚さ及びCu/Snめっき層厚比を表7に示す(No.16〜39)。各めっき層の厚さは実施例1と同じ要領で測定した。
[Ni層、Cu−Sn合金層、Sn層の厚さ測定]
ミクロトーム法にて加工した板材の断面をSEM観察し、画像解析処理により平均厚さとして算出した。
実施例2と同じ板材を用い、その表面にNiめっき層、Cuめっき層及びSnめっき層をそれぞれ0.3μm、0.15μm、0.5μmの厚さで施した。めっき条件は、基本的に実施例2と同じであるが、表8に示すように、Niめっきでは電流密度、Cuめっきではめっき温度と電流密度を種々変えてめっきを行った。その板材(No.40〜50)について下記要領でめっき均一電着性の観察を行った。その結果を表9に示す。
[めっき均一電着性]
リフロー処理前のめっき表面及びめっき断面をSEMで観察し、Cuめっき粒の平均直径が0.25μm以下のレベルと○とし、0.25μmを越えるレベルを×と評価した。なお、Cuめっき厚さが薄いため、めっき粒の大きさとめっき厚みの間には相関関係があり、めっき粒が細かいとめっき厚さが均一で、めっき粒が荒いとめっき厚さが不均一になっている。
一方、Niめっきの電流密度が規定値未満のNo.45は、素材の影響を大きく受けてNiめっきが不均一になりそれに伴いCuめっきも均一電着性が悪く、接触抵抗が高くなり、Niめっきの電流密度が規定値を越えるNo.46ではNiめっき粒の荒れが発生し、それによりCuめっき粒も荒れ、接触抵抗が高くなった。Cuめっき温度が規定値未満のNo.47、Cuめっき温度が規定値を越えるNo.48、Cuめっき電流密度が規定値未満のNo.49、及びCuめっき電流密度が規定値を越えるNo.50は、Cuめっき粒が粗大化し、Cuめっき層厚さが均一でないため、リフロー処理によるCu−Sn合金層の成長もばらつき、接触抵抗が高くなった。
なお、Cuめっき粒の直径が0.25μmを越えるレベルのものをリフロー処理し、断面を観察すると、Cu−Sn合金層が表面に達し、Cu−Sn合金層の異常形態が確認できる。
実施例1と同様に、銅合金母材としてC2600、厚さ0.30mmの板材を用い、Niめっき層、Cuめっき層及びSnめっき層をそれぞれ所定厚さで施した。Niめっき、Cuめっき及びSnめっきはそれぞれ表1〜3の条件で行った。各めっき層の厚さ及びCu/Snめっき層比を表10に示す(No.51〜66)。各めっき層の厚さは実施例1と同じ要領で測定した。
リフロー処理後の供試材の外観を観察してピット生成の有無を検査し、ピットが生成していないものを○、生成しているものを×と評価した。なお、あわせて実施例1と同様に鏡面反射率を測定したが、○と評価されたものは全て鏡面反射率が60%以上、×と評価されたものは鏡面反射率が60%未満であった。
[はんだ濡れ性評価]
電子部品実装のためのリフローソルダリングを想定し、250℃・5分大気中で加熱する。その後、供試材を圧延方向直角が長手となるように10mm×30mmに切り出した後、非活性フラックス(α−100:株式会社日本アルファメタルズ)を1秒間浸漬塗布する。この供試材のはんだ濡れ性評価としてソルダーチェッカー(SAT−5100型)により、はんだ濡れ時間を求めた。
一方、Ni層の厚さが規定値未満のNo.59は亜硫酸ガス耐食性が劣り、Ni層の厚さが規定値を超えるNo.60は曲げ加工性に劣り、Cu−Sn合金層の厚さが規定値未満のNo.61は接触抵抗が高く、Cu−Sn合金層の厚さが規定値を超えるNo.62は曲げ加工性に劣り、Cu−Sn合金層のCu含有量が規定値未満のNo.63は接触抵抗が高く、Cu−Sn合金層のCu含有量が規定値を超えるNo.64は曲げ加工性に劣り、Sn層の厚さが規定値以下のNo.15では、はんだ濡れ時間が2.5秒であり、Sn層の厚さが規定値以上のNo.16では表面にピットが生成し外観不良となっていた。
2 台
3 メス試験片
4 錘
5 ロードセル
Claims (8)
- Cu又はCu合金からなる母材表面に、Ni層、Cu−Sn合金層及びSn層からなる表面めっき層がこの順に形成され、かつ前記Ni層の厚さが0.1〜1.0μm、前記Cu−Sn合金層の厚さが0.1〜1.0μm、そのCu濃度が35〜75at%、前記Sn層の厚さが0.5μm以下、そのカーボン含有量が0.001〜0.1質量%であることを特徴とする成形加工前の接続部品成形加工用導電材料板。
- 前記Sn層の厚さが0.1〜0.5μmであることを特徴とする請求項1に記載された成形加工前の接続部品成形加工用導電材料板。
- 表面光沢が60%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載された成形加工前の接続部品成形加工用導電材料板。
- 嵌合型端子用であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された成形加工前の接続部品成形加工用導電材料板。
- Cu又はCu合金からなる母材表面に、Ni層、Cu−Sn合金層及びSn層からなる表面めっき層がこの順に形成され、かつ前記Ni層の厚さが0.1〜1.0μm、前記Cu−Sn合金層の厚さが0.1〜1.0μm、そのCu濃度が35〜75at%、前記Sn層の厚さが0.5μmを超え2μm以下、そのカーボン含有量が0.001〜0.1質量%であることを特徴とする成形加工前の接続部品成形加工用導電材料板。
- Cu又はCu合金からなる母材表面に、厚さ0.1〜1.0μmのNiめっき層、厚さ0.1〜0.45μmのCuめっき層及び0.001〜0.1質量%のカーボンを含有する厚さ0.4〜1.1μmのSnめっき層からなる表面めっき層をこの順に形成した後、230〜300℃の温度で3〜30秒間のリフロー処理を行ってCu−Sn合金層を形成し、前記表面めっき層をNi層、Cu−Sn合金層及びSn層とすることを特徴とする接続部品成形加工用導電材料板の製造方法。
- Cu又はCu合金からなる母材表面に、厚さ0.1〜1.0μmのNiめっき層、厚さ0.1〜0.45μmのCuめっき層及び0.001〜0.1質量%のカーボンを含有する厚さ1.1〜2.5μmのSnめっき層からなる表面めっき層をこの順に形成した後、230〜300℃の温度で3〜30秒間のリフロー処理を行ってCu−Sn合金層を形成し、前記表面めっき層をNi層、Cu−Sn合金層及びSn層とすることを特徴とする接続部品成形加工用導電材料板の製造方法。
- 前記Niめっき層の形成は電流密度を3〜20A/dm2として電気めっきで行い、Cuめっき層の形成は硫酸銅浴にてめっき温度を30〜40℃、電流密度を2.5〜10A/dm2として電気めっきで行うことを特徴とする請求項7に記載された接続部品成形加工用導電材料板の製造方法。
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