JP2003270947A - 粉体撹拌搬送部材及び現像装置及びプロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

粉体撹拌搬送部材及び現像装置及びプロセスカートリッジ及び画像形成装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短い時間内に効率よく粉体を撹拌して搬送す
ることができる粉体撹拌搬送部材、及び現像装置及びプ
ロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供する。 【解決手段】 スクリュー軸72の外周であって螺旋リ
ブ70の間に、スクリュー軸72の外周部73から径方
向に対して回転方向側に傾斜し、かつ、スクリュー軸7
2の軸方向線81に対して、螺旋リブ70の螺旋方向に
略直交する方向に傾斜している撹拌リブ71を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート等の転写材
(記録媒体)上に画像を形成する機能を備えた、例え
ば、複写機、プリンタ、あるいは、ファクシミリ装置な
どの画像形成装置に関し、特に、これらの装置に備えら
れる、プロセスカートリッジ及び現像装置及び粉体撹拌
搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像形成装置において
は、電子写真感光体及び帯電手段、現像手段、クリーニ
ング手段等を一体にまとめてカートリッジ化し、このカ
ートリッジを画像形成装置本体に着脱可能とするプロセ
スカートリッジ方式が採用されている。
【0003】このカートリッジ方式により操作性が一層
向上され、上記プロセス手段のメンテナンスをユーザ自
身が容易に行うことが可能となった。そこで、このカー
トリッジ方式は画像形成装置本体において広く用いられ
ている。
【0004】また、プロセス手段を、寿命が長いものと
短いものに分け、それぞれのプロセス手段をカートリッ
ジ化し、主要プロセス手段の寿命に則して使用できるカ
ートリッジ構成も実現されている。例えば、トナー収容
部と現像手段を一体的に構成した現像カートリッジ、ま
たは電子写真感光体及び帯電手段、クリーニング手段を
一体的に構成したドラムカートリッジなどが採用されて
いる。
【0005】さらに、現像手段を一体的に構成した現像
ユニットの高寿命化に伴い、画像形成に応じて消費され
るトナーのみを補給し、交換可能なトナーカートリッジ
を独立して交換する方法も採用されている。
【0006】トナーカートリッジより現像ユニットに補
給されるトナーは現像される前に現像可能状態になるよ
うに、現像容器内の撹拌手段により、撹拌され、現像ロ
ーラ部に供給される。
【0007】特に、印刷能力が向上した高速の画像形成
装置においては、前述の現像容器内に補給されたトナー
は、数秒間の短い時間内の撹拌の後、すぐに、現像可能
な状態で、現像ローラへ供給される必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、先に述べた現像手段を安定的に提供するこ
とであり、短い時間内に効率よく粉体を撹拌して搬送す
ることができる粉体撹拌搬送部材、及び現像装置及びプ
ロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、軸部材の外周に螺旋状に設けられ
た螺旋リブを有し、粉体が収納される粉体収納部におい
て該軸部材の回転により粉体を撹拌しながら軸方向に搬
送する粉体撹拌搬送部材において、前記軸部材の外周で
あって前記螺旋リブの間に、前記軸部材の外周部から径
方向に対して回転方向側に傾斜し、かつ、該軸部材の軸
線方向に対して、前記螺旋リブの螺旋方向に略直交する
方向に傾斜しているリブを備えることを特徴とする。
【0010】現像装置にあっては、上記記載の粉体撹拌
搬送部材と、前記粉体撹拌搬送部材により撹拌され搬送
された現像剤を担持する現像剤担持体と、を備え、前記
現像剤担持体により担持された現像剤により像担持体上
に形成された静電潜像を顕像化することを特徴とする。
【0011】前記粉体撹拌搬送部材と前記現像剤担持体
との間に、該粉体撹拌搬送部材により搬送された現像剤
を該現像剤担持体に向けて搬送する現像剤搬送部材を備
え、前記粉体撹拌搬送部材と前記現像剤担持体と前記現
像剤搬送部材とを略平行に設けたことも好適である。
【0012】少なくとも像担持体と、上記記載の現像装
置とを備え、プロセスカートリッジにあっては、画像形
成装置本体に対して着脱可能に設けたことを特徴とす
る。
【0013】画像形成装置にあっては、上記記載の現像
装置、または、上記記載のプロセスカートリッジを有す
る画像形成手段を備え、転写材に画像を形成することを
特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される
装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきもので
あり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣
旨のものではない。
【0015】ここで、画像形成装置とは、電子写真画像
形成プロセスを用いて記録媒体(転写材)に画像を形成
するものであり、例えば、電子写真複写機、電子写真プ
リンター(LEDプリンター、レーザービームプリンタ
ーなど)、電子写真ファクシミリ装置、および、電子写
真ワードプロセッサーなどが含まれる。
【0016】また、プロセスカートリッジとは、帯電手
段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと、
像担持体である電子写真感光ドラムを一体的にカートリ
ッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対し
て着脱可能とするものである。また、現像装置とは、現
像手段を一体的にカートリッジ化し、このカートリッジ
を画像形成装置本体に対して着脱可能とするものであ
る。また、粉体撹拌搬送部材は、本実施の形態では粉体
としてトナーを撹拌し搬送しているが、これに限るもの
ではない。
【0017】また以下の説明において、長手方向とは記
録媒体52の搬送方向に直交する方向で、電子写真感光
体(以下、感光ドラム2)の軸線方向と同一な方向をい
う。また、左右とは記録媒体52の搬送方向からみての
左右である。さらに上、下とはカートリッジの装着状態
における、上、下である。
【0018】[画像形成装置の全体の説明]まず、画像
形成装置としてカラー電子写真画像形成装置の全体構成
について、図1を参照して概略説明する。
【0019】図1はカラートナー画像形成装置の一形態
であるカラーレーザービームプリンタの全体構成説明図
である。また、図2はプロセスカートリッジ及びトナー
補給容器の概略断面図であり、図3はプロセスカートリ
ッジの長手方向の概略断面図である。
【0020】このカラーレーザービームプリンタの画像
形成手段を有する画像形成部は、像担持体である感光ド
ラム2を備えた4つのプロセスカートリッジ1Y,1
M,1C,1K(イエロー色、マゼンタ色、シアン色、
ブラック色)と、このプロセスカートリッジ1Y,1
M,1C,1Kの上方に、各色に対応した露光手段51
Y,51M,51C,51K(レーザビーム光学走査
系)が夫々並列配置されている。
【0021】上記画像形成部の下方には、記録媒体52
を送り出す給送手段と、感光ドラム2上に形成されたト
ナー像を転写する中間転写ベルト54a、及び中間転写
ベルト54a上のトナー像を記録媒体52に転写する2
次転写ローラ54dが配置されている。
【0022】更に、トナー画像を転写された記録媒体5
2を定着する定着手段、記録媒体52を装置外へ排出し
積載する排出手段が配置されている。
【0023】ここで記録媒体52としては、例えば用
紙、OHPシート、あるいは布等である。
【0024】本実施の形態の画像形成装置はクリーナレ
スシステムの装置であり、感光ドラム2上に残存した転
写残トナーは現像手段に取り込んでおり、転写残トナー
を回収貯蔵する専用のクリーナーはプロセスカートリッ
ジ内には配置していない。
【0025】次に、上記画像形成装置の各部の構成につ
いて順次詳細に説明する。
【0026】[給紙部]給紙部は、画像形成部へ記録媒
体52を給送するものであり、複数枚の記録媒体52を
積載収納した給送カセット53aと、給送ローラ53
b、重送防止のリタードローラ53c、給送ガイド53
d、レジストローラ53gから主に構成される。
【0027】給送ローラ53bは画像形成動作に応じて
駆動回転し、給送カセット53a内の記録媒体52を一
枚ずつ分離給送する。記録媒体52は、給送ガイド53
dによってガイドされ、搬送ローラ53e,53fを経
由してレジストローラ53gに搬送される。
【0028】記録媒体52が搬送された直後は、レジス
トローラ53gは回転を停止しており、このニップ部に
突き当たることにより記録媒体52は斜行が矯正され
る。
【0029】画像形成動作中にレジストローラ53g
は、記録媒体52を静止待機させる非回転の動作と、記
録媒体52を中間転写ベルト54aに向けて搬送する回
転の動作とを所定のシーケンスで行い、次工程である転
写工程時のトナー像と記録媒体52との位置合わせを行
う。
【0030】[プロセスカートリッジ]プロセスカート
リッジ1Y,1M,1C,1Kは、像担持体である感光
ドラム2の周囲に、帯電手段と現像手段を配置し、一体
的に構成している。そして、このプロセスカートリッジ
は装置本体に対して、ユーザが容易に取り外しでき、感
光ドラム2が寿命に至った場合に交換することができ
る。
【0031】本実施の形態においては、例えば、感光ド
ラム2の回転回数をカウントし、所定カウント数を越え
た場合に、プロセスカートリッジが寿命に至ったことを
報知するようにしている。
【0032】本実施の形態の感光ドラム2は負帯電の有
機感光体で、直径約30mmのアルミニウム製のドラム
基体上に、通常用いられる感光体層を有しており、最表
層に電荷注入層を設けている。そして、所定のプロセス
スピード、本実施の形態では約117mm/secで回
転駆動される。
【0033】電荷注入層は、絶縁性樹脂のバインダーに
導電性微粒子として、例えばSnO 2 超微粒子を分散し
た材料の塗工層を用いている。
【0034】図3に示すように、感光ドラム2の奥側端
部にはドラムフランジ2bが固定され、手前端部には非
駆動フランジ2dが固定されている。ドラムフランジ2
bと非駆動フランジ2dの中心にはドラム軸2aが貫通
しており、ドラム軸2aとドラムフランジ2b及び非駆
動フランジ2dは一体となって回転される。すなわち、
感光ドラム2はドラム軸2aの軸を中心に回転される。
【0035】ドラム軸2aの手前側端部は軸受2eに回
転自在に支持され、軸受2eは軸受ケース2cに対して
固定されている。そして軸受ケース2cはプロセスカー
トリッジのフレームに対して固定されている。
【0036】[帯電手段]帯電手段は接触帯電方法を用
いたものである。本実施の形態においては、帯電部材と
して帯電ローラ3aを用いている。
【0037】図2に示すように、この帯電ローラ3aは
芯金3bの両端部をそれぞれ不図示の軸受部材により回
転自在に保持させると共に、押しバネ3dによって感光
ドラム方向に付勢して感光ドラム2の表面に対して所定
の押圧力をもって圧接させており、感光ドラム2の回転
に従動して回転する。
【0038】3cは帯電ローラクリーニング部材であ
り、本実施の形態では可撓性を持つクリーニングフィル
ム3eを有している。このクリーニングフィルム3e
は、帯電ローラ3aの長手方向に並行に配置され、かつ
同長手方向に対し一定量の往復運動をする支持部材3f
に一端を固定され、自由端側近傍の面において帯電ロー
ラ3aと接触ニップを形成するように配置されている。
支持部材3fが図示しない駆動手段により長手方向に一
定量往復駆動されて帯電ローラ表面がクリーニングフィ
ルム3eで摺擦される。これにより帯電ローラ表面の付
着物(微粉トナー、外添剤など)の除去がなされる。
【0039】なお本実施の形態の画像形成装置はクリー
ナレスシステムを採用している。このクリーナレスシス
テムに関して以下に説明する。
【0040】[クリーナレスシステム]本実施の形態の
画像形成装置におけるクリーナレスシステムの概要をま
ず説明すると、転写後の感光ドラム2上の転写残トナー
を、引き続く感光ドラムの回転に伴い帯電部a、露光部
bを通過させ現像部cに持ち運び、現像装置により現像
同時クリーニング(回収)するものである。
【0041】感光ドラム2面上の転写残トナーは露光部
bを通るので露光工程はその転写残トナー上からなされ
るが、転写残トナーの量は少ないため、大きな影響は現
れない。
【0042】ただ転写残トナーには正規極性のもの、逆
極性のもの(反転トナー)、帯電量が少ないものが混在
しており、その内の反転トナーや帯電量が少ないトナー
が帯電部aを通過する際に帯電ローラ3aに付着するこ
とで帯電ローラ3aが許容以上にトナー汚染して帯電不
良を生じる事になる。
【0043】また感光ドラム面上の転写残トナーの現像
装置による現像同時クリーニングを効果的に行わせるた
めには、現像部cに持ち運ばれる感光ドラム上の転写残
トナーの帯電極性が正規極性であり、かつその帯電量が
現像装置によって感光ドラムの静電潜像を現像できる帯
電量である事が必要である。反転トナーや帯電量が適切
でないトナーについては感光ドラム上から現像装置に除
去・回収できず、不良画像の原因となってしまう。
【0044】また近年のユーザニーズの多様化に伴い、
写真画像などといった高印字率の画像などの連続印字動
作などにより、一度に大量の転写残トナーが発生し、上
述したような問題を更に助長させてしまうのである。
【0045】そこで本実施の形態においては、転写部d
よりも感光ドラム下流側の位置において、感光ドラム2
の転写残トナーを均一化するための、転写残トナー(残
留現像剤像)均一化手段3gを設け、この転写残トナー
均一化手段3gよりも感光ドラム回転方向下流側で帯電
部aよりも感光ドラム回転方向上流側の位置において、
転写残トナーの帯電極性を正規極性である負極性に揃え
るためのトナー(現像剤)帯電制御手段3hを設けてい
る。
【0046】転写残トナー均一化手段3gを設けること
により、転写部dからトナー帯電制御手段3hへ持ち運
ばれる感光ドラム上のパターン上の転写残トナーはトナ
ー量が多くても、そのトナーが感光ドラム面に分散分布
化され、非パターン化されるので、トナー帯電制御手段
3hの一部にトナーが集中することがなくなり、該トナ
ー帯電制御手段3hによる転写残トナーの全体的な正規
極性帯電化処理が常に十分になされて、転写残トナーの
帯電ローラ3aへの付着防止が効果的になされる。また
転写残トナー像パターンのゴースト像の発生も防止され
る。
【0047】本実施の形態では上記転写残トナー均一化
手段3gとトナー帯電制御手段3hは、適度の導電性を
持ったブラシ状部材であり、ブラシ部を感光ドラム面上
に接触させて配置してある。
【0048】またこれらの手段は、図示しない駆動源に
より感光ドラムの長手方向に移動(往復運動)するよう
になっている。このようにすることで、転写残トナー均
一化手段3gとトナー帯電制御手段3hが感光ドラム上
で同一個所に位置し続けることがなくなり、たとえばト
ナー帯電制御手段3hの抵抗ムラによる過帯電部、帯電
不足部が存在したとしても、常に同じ感光ドラム面部分
で起こるわけではないため、極小的な転写残トナーの過
帯電によって感光ドラム上に融着が発生すること、また
帯電不足によって帯電ローラ3aに転写残トナーが付着
することが防止あるいは緩和される。
【0049】[露光手段]本実施の形態においては、上
記感光ドラム2への露光は、レーザー露光手段を用いて
行っている。即ち、装置本体から画像信号が送られてく
ると、この信号に対応して変調されたレーザー光Lが、
感光ドラム2の一様帯電面に対して走査露光される。そ
して、感光ドラム2面には画像情報に対応した静電潜像
が選択的に形成される。
【0050】レーザー露光手段は、固体レーザー素子
(不図示)、ポリゴンミラー51a、結像レンズ51
b、反射ミラー51c等から構成されている。入力され
た画像信号に基づき発光信号発生器(不図示)により固
体レーザー素子が所定タイミングでON/OFF発光制
御される。固体レーザー素子から放射されたレーザー光
Lは、コリメーターレンズ系(不図示)により略平行な
光束に変換され、高速回転するポリゴンミラー51aに
より走査される。そして、結像レンズ51b、反射ミラ
ー51cを介して感光ドラム2にスポット状に結像され
る。
【0051】この様に感光ドラム2面上には、レーザー
光走査による主走査方向の露光と、更に感光ドラム2が
回転することによる副走査方向の露光がなされ、画像信
号に応じた露光分布が得られる。
【0052】即ち、レーザー光Lの照射及び非照射によ
り、表面電位が落ちた明部電位と、そうでない暗部電位
が形成される。そして、明部電位と暗部電位間のコント
ラストにより、画像情報に対応した静電潜像が形成され
る。
【0053】[現像手段]現像手段である現像装置4
は、2成分接触現像装置(2成分磁気ブラシ現像装置)
であり、図2に示すように、マグネットローラ4bを内
包した現像剤担持体としての現像スリーブ4a上にキャ
リアとトナーからなる現像剤を保持している。現像スリ
ーブ4aには所定間隙を有して、規制ブレード4cが設
けられ、現像スリーブ4aの矢印方向への回転に伴い、
現像スリーブ4a上に薄層の現像剤を形成する。
【0054】現像スリーブ4aは、図3に示すように、
その両側の縮径されたジャーナル部4a1にスペーサ4
kを回転可能に嵌合させることで感光ドラム2と所定間
隙を有するように配置され、現像時においては現像スリ
ーブ4a上に形成された現像剤が、感光ドラム2に対し
て接触する状態で現像できるように設定されている。現
像スリーブ4aは現像部において感光ドラム2の回転方
向に対してカウンター方向である矢示(図2)の時計方
向に所定の周速度で回転駆動される。
【0055】本実施の形態において用いたトナーは、平
均粒径6μmのネガ帯電トナーを用い、磁性キャリアと
しては飽和磁化が205emu/cm3 (1000ガウ
ス(0.1T)当たりの磁化量56.9Am2/Kg
(但し、比重3.6g/cm3))の平均粒径35μm
の磁性キャリアを用いた。また、トナーとキャリアを重
量比6:94で混合したものを現像剤として用いてい
る。
【0056】現像剤が循環している現像剤収納部4h
は、両端部を除いて長手方向の隔壁4dで2つに仕切ら
れている。そして、現像剤搬送部材としての撹拌スクリ
ュー4eA,本実施の形態の特徴的な構成である粉体撹
拌搬送部材としての撹拌スクリュー4eBがこの隔壁4
dを挟んで配置されている。撹拌スクリュー4eBは粉
体としてトナーを撹拌して搬送するものであるが、撹拌
スクリュー4eBについての詳細な説明は後述する。
【0057】トナー補給容器から補給されたトナーは、
図3に示すように、撹拌スクリュー4eBの奥側に落下
し、長手方向の前側に送られながら撹拌され、前側端の
隔壁4dのない部分を通過する。そして、撹拌スクリュ
ー4eAで更に長手方向の奥側に送られ、奥側の隔壁4
dのない部分を通り、撹拌スクリュー4eBで送られな
がら撹拌され、循環を繰り返している。
【0058】ここで感光ドラム2に形成された静電潜像
を、現像装置4を用いて2成分磁気ブラシ法により顕像
化する現像工程と現像剤の循環系について説明する。
【0059】現像スリーブ4aの回転に伴い、現像容器
内の現像剤がマグネットローラ4bの汲み上げ極で現像
スリーブ4a面に汲み上げられて搬送される。
【0060】その搬送される過程において、現像剤は現
像スリーブ4aに対して垂直に配置された規制ブレード
4cによって層厚が規制され、現像スリーブ4a上に薄
層現像剤が形成される。薄層現像剤が現像部に対応する
現像極に搬送されると、磁気力によって穂立ちが形成さ
れる。感光ドラム2面の静電潜像は、この穂状に形成さ
れた現像剤中のトナーによってトナー像として現像され
る。本例においては、静電潜像は反転現像される。
【0061】現像部を通過した現像スリーブ4a上の薄
層現像剤は引き続き現像スリーブ4aの回転に伴い現像
容器内に入り、搬送極の反発磁界によって現像スリーブ
4a上から離脱して現像容器内の現像剤溜りに戻され
る。
【0062】現像スリーブ4aには、不図示の電源から
直流(DC)電圧および交流(AC)電圧が印加され
る。本実施の形態では、−500Vの直流電圧と、周波
数2000Hzでピーク間電圧1500Vの交流電圧が
印加され、感光ドラム2の露光部にのみ選択的に現像し
ている。
【0063】一般に2成分現像法においては交流電圧を
印加すると現像効率が増し画像は高品位になるが、逆に
かぶりが発生しやすくなるという危険も生じる。このた
め、通常、現像スリーブ4aに印加する直流電圧と感光
ドラム2の表面電位間に電位差を設けることによって、
かぶりを防止することを実現している。より具体的に
は、感光ドラム2の露光部の電位と非露光部の電位との
間の電位のバイアス電圧を印加している。
【0064】現像によりトナーが消費されると、現像剤
中のトナー濃度が低下する。本実施の形態では、撹拌ス
クリュー4eBの外周面に近接した位置にトナー濃度を
検知するセンサー4gを配置している。現像剤内のトナ
ー濃度が所定の濃度レベルよりも低下したことをセンサ
ー4gで検知すると、トナー補給容器から現像装置4内
にトナーを補給する命令が出される。このトナー補給動
作により現像剤のトナー濃度が常に所定のレベルに維持
管理される。
【0065】[トナー補給容器]トナー補給容器5(5
Y,5M,5C,5K)は、プロセスカートリッジ1
Y,1M,1C,1Kの上方に並列配置されており、装
置本体100正面より装着される。
【0066】図2に示すように、トナー補給容器5の内
部に撹拌軸5cに固定された撹拌板5bとスクリュー5
aが配置され、容器底面にはトナーを排出する排出開口
部5fが形成されている。
【0067】スクリュー5aと撹拌軸5cは、その両端
を不図示の軸受で回転可能に支持され、片方の最端部に
は不図示の駆動カップリング(凹)が配置されている。
スクリュー5aの外形部は、らせんリブ形状となってお
り、排出開口部5fを中心に、らせんのねじれ方向を反
転させている。不図示の駆動カップリング(凸)の回転
により、所定の回転方向にスクリュー5aは回転され
る。そして、排出開口部5fに向かってトナーは搬送さ
れ、排出開口部5fの開口よりトナーを自由落下させ、
排出開口部5fに接続している補給開口部1bからプロ
セスカートリッジにトナーを補給する。
【0068】撹拌板5bの回転半径方向の先端部は傾斜
しており、トナー補給容器5の壁面と摺接する際には、
上記先端部はある角度をもって当接される。具体的に
は、撹拌板5bの先端側はねじられて、らせん状態にな
る。
【0069】このように、撹拌板5bの先端側がねじれ
傾斜することにより軸方向への搬送力が発生し、トナー
が長手方向に送られる。
【0070】なお、本実施の形態のトナー補給容器は、
2成分現像法に限らず、1成分現像法を用いるプロセス
カートリッジまたは現像カートリッジにおいても補給可
能であり、またトナー補給容器内に収納される粉体は、
トナーだけに限らず、トナー及び磁性キャリアが混合さ
れた、いわゆる現像剤であってもよい。
【0071】[転写手段]転写手段である中間転写ユニ
ット54は、感光ドラム2から順次に1次転写されて重
ねられた複数のトナー像を、一括して記録媒体52に2
次転写するものである。
【0072】中間転写ユニット54は、矢印方向に走行
する中間転写ベルト54aを備えており、矢印の時計方
向に感光ドラム2の外周速度と略同じ周速度で走行して
いる。この中間転写ベルト54aは、周長約940mm
の無端状ベルトであり、駆動ローラ54b、2次転写対
向ローラ54g、従動ローラ54cの3本のローラによ
り掛け渡されている。
【0073】さらに、中間転写ベルト54a内には、転
写帯電ローラ54fY,54fM,54fC,54fK
が夫々感光ドラム2の対向位置に回転可能に配置さ
れ、感光ドラム2の中心方向に加圧されている。
【0074】転写帯電ローラ54fY,54fM,54
fC,54fK は不図示の高圧電源より給電され、中
間転写ベルト54aの裏側からトナーと逆極性の帯電を
行い、感光ドラム2上のトナー像を順次中間転写ベルト
54aの上面に1次転写する。
【0075】2次転写部には転写部材として2次転写ロ
ーラ54dが、2次転写対向ローラ54gに対向した位
置で中間転写ベルト54aに圧接している。2次転写ロ
ーラ54dは、図示上下に揺動可能で且つ回転する。こ
の時同時に中間転写ベルト54aには、バイアスが印加
されるので中間転写ベルト54a上のトナー像は記録媒
体52に転写される。
【0076】ここで中間転写ベルト54aと2次転写ロ
ーラ54dは各々駆動されている。記録媒体52が2次
転写部に突入すると、所定のバイアスが2次転写ローラ
54dに印加され、中間転写ベルト54a上のトナー像
は記録媒体52に2次転写される。
【0077】この時、両者に挟まれた状態の記録媒体5
2は転写工程が行われると同時に、図示左方向に所定の
速度で搬送され次工程である定着器56にむけて搬送さ
れる。
【0078】転写工程の最下流側である中間転写ベルト
54aの所定位置には、中間転写ベルト54aの表面に
接離可能なクリーニングユニット55が設けてあり、2
次転写後に残った転写残トナーを除去する。
【0079】クリーニングユニット55内には、転写残
トナーを除去するためのクリーニングブレード55aが
配置されている。クリーニングユニット55は不図示の
回転中心で揺動可能に取りつけられており、クリーニン
グブレード55aは中間転写ベルト54aに食い込む方
向に圧接している。クリーニングユニット55内に取り
こまれた転写残トナーは、送りスクリュー55bにより
廃トナータンク(不図示)へ搬送され貯蔵される。
【0080】ここで中間転写ベルト54aとしてはポリ
イミド樹脂からなるものを用いることができる。その他
の材質としてはポリイミド樹脂に限定されるものではな
く、ポリカーボネイト樹脂や、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンナ
フタレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポ
リエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂などのプ
ラスチックや、フッ素系、シリコン系のゴムを好適に用
いることができる [定着部]前記現像手段によって感光ドラム2に形成さ
れたトナー像は、中間転写ベルト54aを介して記録媒
体52上に転写される。そして、定着器56は、記録媒
体52に転写されたトナー像を熱を用いて記録媒体52
に定着させる。
【0081】図1に示すように、定着器56は、記録媒
体52に熱を加えるための定着ローラ56aと記録媒体
52を定着ローラ56aに圧接させるための加圧ローラ
56bを備えており、各ローラは中空ローラである。そ
の内部にそれぞれヒータ(不図示)を有している。そし
て、回転駆動されることによって同時に記録媒体52を
搬送する。
【0082】即ちトナー像を保持した記録媒体52は定
着ローラ56aと加圧ローラ56bとにより搬送される
と共に、熱及び圧力を加えられることによりトナー像が
記録媒体52に定着される。定着後の記録媒体52は、
排出ローラ53h,53jにより排出され、装置本体1
00上のトレー57に積載される。
【0083】次に、本実施の形態の特徴について説明す
る。
【0084】本実施の形態は前述の[現像手段]内で説
明した撹拌スクリューの形状を、更に撹拌能力を向上さ
せたものである。
【0085】図4は、撹拌スクリュー4eBを示す概略
斜視図である。図5は、撹拌スクリュー4eBを示す概
略図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)を左
方から見た図、(c)は(a)のQ−Q断面図、(d)
は(a)を上方から見た図、(e)は(a)を下方から
見た図である。
【0086】撹拌スクリュー4eAと撹拌スクリュー4
eBによって現像剤は循環しているが、撹拌スクリュー
4eBは、排出開口部5fの開口より自由落下するトナ
ーが補給される補給開口部1bの下方に配置しているの
で、主にトナー撹拌を行っている。
【0087】撹拌スクリュー4eAは現像スリーブ4a
近傍に位置し、現像スリーブ4aにトナーを供給し、現
像後の現像キャリアの回収搬送を行っている。
【0088】そして、撹拌スクリュー4eBには搬送能
力のある螺旋リブ70が約20mmピッチで配置されて
おり、螺旋リブ70の間に撹拌リブ71が略180度位
相をずらして配置されている。
【0089】撹拌リブ71は、図5(c)で示すように
断面Q−Qで見ると、約φ6mmのスクリュー軸72の
外周部73から径方向の半径方向線80に対して回転方
向(図中の矢印)側に図示α度傾いて配置されている。
本実施の形態ではα=15°である。また、図5(b)
より撹拌スクリュー4eBをみると、撹拌リブ71はス
クリュー軸72の中心(軸線方向)である軸方向線81
に対して、トナーを捕捉する方向となる螺旋リブ70の
螺旋方向に略直交する方向に傾斜している。傾斜角βは
およそβ=11°である。
【0090】このように、回転方向にも軸搬送方向にも
傾斜している撹拌リブ71を設けることにより、撹拌リ
ブ71が例えばパドルのように、撹拌スクリュー4eB
の回転により搬送されているトナーを捕捉することがで
きるようになる。螺旋リブ70のみにより搬送されてい
たトナーを撹拌リブ71に捕捉させることで効率よく撹
拌させることができる。
【0091】そのため、撹拌スクリュー4eBの回転
(回転状態、回転速度)が従来と同じ場合でも、撹拌ス
クリュー4eBに対して撹拌リブ71がない従来のもの
に比較して、トナーの搬送力を落とすことなくトナーの
撹拌能力を向上することができる。
【0092】従って、短い時間内に効率よくトナーを撹
拌して搬送することができ、高速印字を行う画像形成装
置においても、安定した現像トナーの撹拌・搬送を行
い、安定画像を提供することができる。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
短い時間内に効率よく粉体を撹拌して搬送することがで
きるので、高速の画像形成装置に適用される場合でも、
安定した現像トナーの撹拌・搬送が行われ高品質の画像
を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置本体の
概略断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るプロセスカートリッ
ジ及びトナー補給容器の概略断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るプロセスカートリッ
ジの概略断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るトナー搬送スクリュ
ー斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るトナー搬送スクリュ
ー詳細説明図である。
【符号の説明】
1Y,1M,1C,1K プロセスカートリッジ 1b 補給開口部 2 感光ドラム 2a ドラム軸 2b ドラムフランジ 2c 軸受ケース 2d 非駆動フランジ 2e 軸受 2f 中心穴 2g 駆動伝達部 3 帯電装置 3a 帯電ローラ 3b 芯金 3c 帯電ローラクリーニング部材 3d 押しバネ 3e クリーニングフィルム 3f 支持部材 3g 転写残トナー均一化手段 3h トナー帯電制御手段 4 現像装置 4a 現像スリーブ 4a1 ジャーナル部 4b マグネットローラ 4c 規制ブレード 4d 隔壁 4eA,4eB 撹拌スクリュー 4f 現像容器 4g センサー 4h 現像剤収納部 4j 軸受 4k スペーサ 5,5Y,5M,5C,5K トナー補給容器 5a スクリュー 5b 撹拌板 5c 撹拌軸 5f 排出開口部 51Y,51M,51C,51K 露光手段 51a ポリゴンミラー 51b 結像レンズ 51c 反射ミラー 52 記録媒体 53 給送手段 53a 給送カセット 53b 給送ローラ 53c リタードローラ 53d 給送ガイド 53e,53f 搬送ローラ 53g レジストローラ 53h,53j 排出ローラ 54 中間転写ユニット 54a 中間転写ベルト 54b 駆動ローラ 54c 従動ローラ 54d 2次転写ローラ 54fY,54fM,54fC,54fK 転写帯電ロ
ーラ 54g 2次転写対向ローラ 55 転写クリーニングユニット 55a クリーニングブレード 55b 送りスクリュー 56 定着器 56a 定着ローラ 56b 加圧ローラ 57 トレー 70 螺旋リブ 71 撹拌リブ 72 スクリュー軸 73 外周部 80 半径方向線 81 軸方向線 100 装置本体 L レーザー光 a 帯電部 b 露光部 c 現像部 d 転写部
フロントページの続き (72)発明者 上野 隆人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 木下 正英 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 宇山 雅夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山口 誠士 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H077 AA12 AA33 AB02 AB03 AB14 AB15 AB18 AC02 AC03 AD06 AD13 AD18 BA02 BA08 BA09 EA03 GA01 GA17 2H171 GA01 GA11 GA12 JA23 JA27 JA29 KA21 QB03 QB34 QB41 QB53 QB54 QB56 QB57 QC03 QC05 QC36 QC42 QC49 UA02 UA03 UA26 UA27

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸部材の外周に螺旋状に設けられた螺旋リ
    ブを有し、粉体が収納される粉体収納部において該軸部
    材の回転により粉体を撹拌しながら軸方向に搬送する粉
    体撹拌搬送部材において、 前記軸部材の外周であって前記螺旋リブの間に、 前記軸部材の外周部から径方向に対して回転方向側に傾
    斜し、かつ、該軸部材の軸線方向に対して、前記螺旋リ
    ブの螺旋方向に略直交する方向に傾斜しているリブを備
    えることを特徴とする粉体撹拌搬送部材。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の粉体撹拌搬送部材と、 前記粉体撹拌搬送部材により撹拌され搬送された現像剤
    を担持する現像剤担持体と、 を備え、前記現像剤担持体により担持された現像剤によ
    り像担持体上に形成された静電潜像を顕像化することを
    特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】前記粉体撹拌搬送部材と前記現像剤担持体
    との間に、該粉体撹拌搬送部材により搬送された現像剤
    を該現像剤担持体に向けて搬送する現像剤搬送部材を備
    え、 前記粉体撹拌搬送部材と前記現像剤担持体と前記現像剤
    搬送部材とを略平行に設けたことを特徴とする請求項2
    に記載の現像装置。
  4. 【請求項4】少なくとも像担持体と、請求項2または3
    に記載の現像装置とを備え、 画像形成装置本体に対して着脱可能に設けたことを特徴
    とするプロセスカートリッジ。
  5. 【請求項5】請求項2または3に記載の現像装置、また
    は、請求項4に記載のプロセスカートリッジを有する画
    像形成手段を備え、転写材に画像を形成することを特徴
    とする画像形成装置。
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