JP5728438B2 - 現像剤搬送装置、およびこれを備える現像装置、画像形成装置 - Google Patents

現像剤搬送装置、およびこれを備える現像装置、画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、現像剤搬送装置、およびこれを備える現像装置、画像形成装置に関する。
従来、現像剤を搬送する現像剤搬送装置として、現像ハウジング内に攪拌スクリューが装着された現像装置が知られている。現像装置の攪拌スクリューは、軸部と、軸部の回りに配置されたスパイラル片とから構成される。現像ハウジング内において、攪拌スクリューが回転駆動されることで、現像剤が、所定の搬送方向に向かって搬送される。
現像剤の劣化に伴い、現像剤の付着力が増すと、上記の軸部に現像剤が付着する場合がある。軸部に現像剤が付着した場合、攪拌スクリューの仮想的な軸太りが生じ、攪拌スクリューの搬送性能が低下してしまう。特許文献1に記載された技術には、上記のような攪拌スクリューの軸太りを解消するために、攪拌スクリューの軸方向中央部において、軸部分を備えない、いわゆる中空形状からなる攪拌スクリューが、開示されている。
特開2004−307140号公報
特許文献1に記載された攪拌スクリューでは、現像剤ハウジング内において、攪拌スクリューの中空部分を搬送される現像剤が凝集することがあった。このような現像剤の凝集は、高温環境や現像剤が劣化した場合に顕著となり、特に、中空形状を備える攪拌スクリューの内部において、現像剤が円筒状に凝集することがあった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、中空形状からなる現像剤搬送部材を備えた現像剤搬送装置において、中空部分において、現像剤が円筒状に凝集するおそれを低減することができる現像剤搬送装置、およびこれを備えた現像装置、画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る現像剤搬送装置は、一対の壁部を備えたハウジングと、前記一対の壁部間に延設される現像剤搬送路と、前記壁部に回転可能に支持され、一方の前記壁部から他方の前記壁部に向かって現像剤を搬送する搬送部材であって、一周のスパイラルを作るスパイラル片が、前記現像剤の搬送方向に連設されてなり、前記連設されるスパイラル片によって形成される中空内部を備えるスパイラル部材と、前記スパイラル部材の両端部に配置され、前記壁部に回転可能に支持され、前記搬送部材の回転における回転軸となる軸部と、前記搬送方向と交差する方向に前記中空内部を横切って延びる崩し部材と、を有する搬送部材とを備え、前記崩し部材は、一端と他端とを有する棒状の部材からなり、前記崩し部材の両端は、前記スパイラル部材に連結され、前記崩し部材の両端は、前記スパイラル部材における一周のスパイラル内で、前記スパイラル部材に連結されている。
ハウジング内が高温となった場合や、現像剤が劣化した場合、現像剤搬送路を搬送される現像剤の流動性が低下することがある。この場合、スパイラル部材の中空内部において、現像剤が円筒状に凝集されやすい。このような場合であっても、この構成によれば、現像剤の搬送方向と交差する方向に中空内部を横切る崩し部材が設けられているので、崩し部材によって、スパイラル部材の中空内部に配置される現像剤の塊状体が切り崩される。その結果、中空部分において、現像剤が円筒状に凝集するおそれが低減される。
また、この構成によれば、崩し部材をスパイラル部材によって支持することができるので、搬送方向と交差する方向に中空内部を横切るように崩し部材を配置することが容易である。
また、崩し部材が凝集した現像剤を切り崩す効果は、崩し部材が現像剤の進行方向に対して成す角度が直角に近いほど、効果が大きい。そこで、この構成によれば、崩し部材の両端を、スパイラル部材における一周のスパイラル内で、スパイラル部材に連結して支持することで、崩し部材が現像剤の進行方向に対して成す角度を直角に近づけることが容易となる。また、崩し部材によって、スパイラル部材の強度が高められる。
また、前記崩し部材は、一端と他端とを有する棒状の部材からなり、前記搬送方向に延設され、前記スパイラル部材の前記隣接するスパイラル片同士を橋絡するリブ部材と、前記壁部に対向して配置され、前記リブ部材の前記搬送方向の端部と、前記軸部とを連設させる支持部材とを更に備え、前記崩し部材の少なくとも一端は、前記リブ部材に連結されていることが好ましい。
この構成によれば、リブ部材によって、スパイラル部材のスパイラル部分が、安定して、支持される。また、崩し部材の両端をスパイラル部材に連結する場合と比べて、崩し部材を、現像剤の搬送方向と直交するように配設することが容易である。その結果、崩し部材によって現像剤を切り崩す効果を増大させることが容易となる。
また、前記リブ部材は、前記周方向において、間隔をおいて複数配置されることが好ましい。
この構成によれば、スパイラル部材が、複数のリブ部材によって、安定して支持される。この結果、搬送部材の回転が安定して、維持される。
また、前記崩し部材は、前記搬送方向と略直交する方向に前記中空内部を横切ることが好ましい。
この構成によれば、崩し部材が、現像剤の搬送方向と略直交する方向に、中空内部を横切るように配設される。その結果、崩し部材によって現像剤を切り崩す効果が増大する。
また、前記崩し部材は、前記搬送方向において、間隔をおいて複数配置されることが好ましい。
この構成によれば、複数の崩し部材によって、複数箇所で現像剤が切り崩される結果、現像剤が円筒状に凝集することを防止する効果が増大する。
また、本発明に係る現像装置は、前記ハウジングに回転可能に支持され、前記現像剤を担持する現像ローラーと、前記現像ローラーに前記現像剤を搬送する、上述の現像剤搬送装置とを備える。
この構成によれば、現像剤搬送装置によって、スパイラル部材の中空内部において、現像剤が円筒状に凝集するおそれが低減される。その結果、現像装置の内部において、現像剤が凝集するおそれが低減される。更に、現像ローラーに、トナーの凝集物が付着することが、防止される。
また、前記現像剤は、一成分トナーからなることが好ましい。
この構成によれば、現像装置において使用される現像剤が、一成分トナーであっても、スパイラル部材の中空内部において、トナーが円筒状に凝集するおそれが低減される。キャリアとトナーから二成分現像剤では、現像剤の攪拌に伴って、キャリアがトナーに衝突されるため、一成分トナーと比較して、トナーの凝集が、生じにくい。一方、一成分トナーでは、上記のような作用が生じにくく、スパイラル部材の中空内部において、トナーが円筒状に凝集されやすい。このような場合であっても、上記の構成によれば、スパイラル部材の内壁部によって、一成分トナーの凝集が効果的に抑制される。
また、本発明に係る画像形成装置は、周面に静電潜像が形成され、前記現像ローラーに対向して配置される像担持体と、上述の現像装置とを備える。
この構成によれば、現像剤搬送装置によって、スパイラル部材の中空内部において、現像剤が円筒状に凝集するおそれが低減される。その結果、中空内部において、現像剤が円筒状に凝集するおそれが低減される。したがって、現像装置の内部において、現像剤が凝集するおそれが低減される。更に、現像ローラーに、トナーの凝集物が付着することが、防止される。このため、像担持体に、トナーの凝集物が供給され、画質欠陥が生じることが効果的に抑止される。
本発明によれば、中空形状からなる現像剤搬送部材を備えた現像剤搬送装置、およびこれを備えた現像装置、画像形成装置において、中空部分において、現像剤が円筒状に凝集するおそれを低減できる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の外観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る現像装置の内部構造を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る搬送スクリューの正面図である。 本発明の一実施形態に係る搬送スクリューの斜視図である。 本発明の別の例に係る搬送スクリューの斜視図である。 本発明の別の例に係る搬送スクリューの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る搬送スクリューの平面図である。 本発明の一実施形態に係る搬送スクリューの斜視図である。 本発明の別の例に係る搬送スクリューの斜視図である。 本発明の別の例に係る搬送スクリューの斜視図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の外観を示す斜視図である。また、図2は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す側断面図である。ここでは、画像形成装置1としてモノクロプリンターを例示するが、画像形成装置は、複写機、ファクシミリ装置、或いは、これらの機能を備える複合機であってもよく、またカラー画像を形成する画像形成装置であっても良い。
画像形成装置1は、略直方体形状の筐体構造を有する本体ハウジング10と、この本体ハウジング10内に収容される給紙部20、画像形成部30、定着部40及びトナーコンテナ50と、を含む。
本体ハウジング10の前面側には前カバー11が、後面側には後カバー12が各々備えられている。前カバー11が開放されることで、トナーコンテナ50が前面側に露出する。これにより、ユーザーは、トナー切れの際にトナーコンテナ50を本体ハウジング10の前面側から取り出すことができる。後カバー12は、シートジャムやメンテナンスの際に開放されるカバーである。画像形成部30及び定着部40の各ユニットは、後カバー12が開放されることで、本体ハウジング10の後面側から取り出し可能となる。また、本体ハウジング10の側面には、左カバー12L(図1)と、左カバー12Lとは反対側の右カバー12R(図1には表れていない)とが、それぞれ鉛直方向に延伸するように配設されている。左カバー12Lの前側部分には、本体ハウジング10内に空気を取り込むための吸気口12Laが配設されている。また、本体ハウジング10の上面には、画像形成後のシートが排出される排紙部13が備えられている。前カバー11と、後カバー12と、左カバー12Lと、右カバー12Rと、排紙部13とによって画定される内部空間S(図2)に、画像形成を実行するための各種装置が内装される。
給紙部20は、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット21を含む(図2)。この給紙カセット21は、その一部が本体ハウジング10の前面からさらに前方に突出している。給紙カセット21のうち、本体ハウジング10内に収容されている部分の上面は、給紙カセット天板21Uによって覆われている。給紙カセット21には、前記シートの束が収容されるシート収容空間、前記シートの束を給紙のためにリフトアップするリフト板等が備えられている。給紙カセット21の後端側の上部にはシート繰出部21Aが設けられている。このシート繰出部21Aには、給紙カセット21内のシート束の最上層のシートを1枚ずつ繰り出すための給紙ローラー21Bが配置されている。
画像形成部30は、給紙部20から送り出されるシートにトナー画像を形成する画像形成処理を行う。画像形成部30は、感光体ドラム31(像担持体)と、この感光体ドラム31の周囲に配置された、帯電装置32、露光装置(図2には表れていない)、現像装置70、転写ローラー34及びクリーニング装置35とを含む。画像形成部30は、左カバー12Lと右カバー12Rとの間に、配設される。
感光体ドラム31は、不図示の回転軸と、回転軸回りに回転する円筒面と、を備える。前記円筒面には、静電潜像が形成されるとともに、該静電潜像に応じたトナー像が前記円筒面に担持される。感光体ドラム31としては、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。
帯電装置32は、感光体ドラム31の表面を均一に帯電するものであって、感光体ドラム31に当接する帯電ローラーを含む。
クリーニング装置35は、不図示のクリーニングブレードを有し、トナー像転写後の感光体ドラム31の円筒面に付着したトナーを清掃するとともに、不図示の回収装置に該トナーを搬送する。また、感光体ドラム31と、帯電装置32と、クリーニング装置35とは、不図示のドラムユニットとして一体的に構成されている。
露光装置は、レーザー光源とミラーやレンズ等の光学系機器とを有し、感光体ドラム31の周面に、パーソナルコンピューター等の外部装置から与えられる画像データに基づいて変調された光を照射して、静電潜像を形成する。現像装置70は、感光体ドラム31上の前記静電潜像を現像してトナー像を形成するために、感光体ドラム31の周面にトナーを供給する。現像装置70は、感光体ドラム31に供給するトナーを担持する現像ローラー71と、不図示の現像ハウジングの内部で現像剤を攪拌しながら循環搬送する第1搬送スクリュー72及び第2搬送スクリュー73とを含む。なお、現像装置70については、後記で詳述する。
転写ローラー34は、感光体ドラム31の円筒面に形成されたトナー像をシート上に転写させるためのローラーである。転写ローラー34は、感光体ドラム31の円筒面に当接し、転写ニップ部を形成している。この転写ローラー34には、トナーと逆極性の転写バイアスが与えられる。
定着部40は、転写されたトナー像をシート上に定着する定着処理を行う。定着部40は、加熱源を内部に備えた定着ローラー41と、この定着ローラー41に対して圧接され、定着ローラー41との間に定着ニップ部を形成する加圧ローラー42とを含む。トナー像が転写されたシートが前記定着ニップ部に通紙されると、トナー像は、定着ローラー41による加熱および加圧ローラー42による押圧により、シート上に定着される。
トナーコンテナ50は、現像装置70に補給するトナーを貯留する。トナーコンテナ50は、トナーの主な貯留箇所となるコンテナ本体51と、コンテナ本体51の一側面の下部から突設された筒状部52と、コンテナ本体51の他の側面を覆う蓋部材53と、コンテナ内部に収容されトナーを搬送する回転部材54とを含む。トナーコンテナ50内に貯留されたトナーは、回転部材54が回転駆動されることによって、筒状部52の先端下面に設けられたトナー排出口521から現像装置70内に供給される。また、トナーコンテナ50の上方を覆うコンテナ天板50Hは、排紙部13の下方に位置する。
本体ハウジング10内には、シートを搬送するために、主搬送路22F及び反転搬送路22Bが備えられている。主搬送路22Fは、給紙部20のシート繰出部21Aから画像形成部30及び定着部40を経由して、本体ハウジング10上面の排紙部13に対向して設けられている排紙口14まで延びている。反転搬送路22Bは、シートに対して両面印刷を行う場合に、片面印刷されたシートを主搬送路22Fにおける画像形成部30の上流側に戻すための搬送路である。
主搬送路22Fは、感光体ドラム31および転写ローラー34によって形成される転写ニップ部を、下方から上方に向かって、通過するように延設される。また、主搬送路22Fの、転写ニップ部よりも上流側には、レジストローラー対23が配置されている。シートは、レジストローラー対23にて一旦停止され、スキュー矯正が行われた後、画像転写のための所定のタイミングで、前記転写ニップ部に送り出される。主搬送路22F及び反転搬送路22Bの適所には、シートを搬送するための搬送ローラーが複数配置されており、例えば排紙口14の近傍には排紙ローラー対24が配置されている。
反転搬送路22Bは、反転ユニット25の外側面と、本体ハウジング10の後カバー12の内面との間に形成されている。なお、反転ユニット25の内側面には転写ローラー34及びレジストローラー対23の一方のローラーが搭載されている。後カバー12及び反転ユニット25は、それらの下端に設けられた支点部121の軸回りに各々回動可能である。反転搬送路22Bにおいてシートジャムが発生した場合、後カバー12が開放される。主搬送路22Fでシートジャムが発生した場合、或いは感光体ドラム31のユニットや現像装置70が外部に取り出される場合には、後カバー12に加えて反転ユニット25も開放される。
<現像装置の詳細構成>
次に、図3を参照して、本実施形態に係る現像装置70の構成について、詳述する。図3(A)は、現像装置70内に配置される第1搬送スクリュー72および第2搬送スクリュー73の断面図であり、図3(B)は、現像装置70の現像ハウジング70Aの平面図である。なお、図3(B)は、現像ハウジング70Aの蓋部(不図示)が取り外された状態を示している。
現像装置70は、該現像装置70の内部空間を画定する現像ハウジング70A(ハウジング)を含む。現像ハウジング70Aは、その内部に収容される各ローラーを上方から覆う不図示の蓋部と、該蓋部に連設され、現像ハウジング70Aの下面部を形成する底部とを含む。なお、図3は、現像ハウジング70Aの底部側が現れている。現像ハウジング70Aは、一対の壁部である第1壁部70B、第2壁部70Cを備える。
この現像ハウジング70Aには、磁性体のトナーからなる現像剤を貯留するキャビティであって、現像剤を攪拌しつつ搬送することが可能とされた現像剤貯留部74が備えられている。また、現像ハウジング70Aの内部には、現像ローラー71と、現像ローラー71に対向配置された現像規制ブレード75(図2)と、現像剤を攪拌及び搬送する第1搬送スクリュー72および第2搬送スクリュー73とが配設されている。
現像剤貯留部74は、第1壁部70Bと第2壁部70Cとの間において、現像装置70の長手方向に延設される2つの隣り合う第1搬送部74aおよび第2搬送部74b(いずれも、現像剤搬送路)を含む。第1搬送部74aおよび第2搬送部74bは、現像ハウジング70Aの前記底部に一体に形成され長手方向に延びる仕切り板701によって互いに仕切られている。また、第1搬送部74aおよび第2搬送部74bは、長手方向における両端部において、第1連通部704および第2連通部705によって互いに連通されている(図3参照)。
第1搬送スクリュー72(搬送部材)および第2搬送スクリュー73(搬送部材)は、第1搬送部74aおよび第2搬送部74bにそれぞれ収容され、軸回りに回転されることにより現像剤を攪拌及び搬送する。すなわち、第1搬送スクリュー72および第2搬送スクリュー73は、第1壁部70Bおよび第2壁部70Cに回転可能に支持され、第1壁部70Bおよび第2壁部70Cの一方から他方に向かって現像剤を搬送する。図3において、第1搬送スクリュー72は、矢印D2方向に回転駆動される。一方、第2搬送スクリュー73は、矢印D3方向に回転駆動される。第1搬送スクリュー72および第2搬送スクリュー73は、軸方向において、現像剤の搬送方向が互いに逆向きとなるように設定されている。これにより現像剤は、図3に矢印Da、Dbで示すように、第1搬送部74aおよび第2搬送部74b間を攪拌されつつ循環搬送される。
現像ローラー71は、現像装置70の長手方向に沿って配設されている。現像ローラー71は、第2搬送スクリュー73に沿って、配置される。現像ローラー71は、図3において、矢印D1方向に回転駆動される。現像ローラー71の内部には、固定式の所謂磁石ロールが配置されている。磁石ロールは複数の磁極を有する。第2搬送スクリュー73から、現像ローラー71の周面に現像剤が供給される。そして、現像ローラー71の周面上に担持された現像剤は、現像ローラー71の回転に伴って、現像ローラー71の回転方向下流側に搬送される。
現像規制ブレード75(図2)は、現像ローラー71の周方向において、現像ローラー71と第2搬送スクリュー73とが対向する領域よりも、現像ローラー71の回転方向下流側に配置される。現像規制ブレード75は、現像ハウジング70Aの不図示の蓋部において、現像ローラー71の軸方向に延設される。現像規制ブレード75は、先端部が、現像ローラー71の周面と所定の間隔をおいて配置される板状部材である。現像ローラー71上に担持された現像剤は、現像規制ブレード75によって層規制される。現像規制ブレード75によって層規制された現像ローラー71上の現像剤は、現像ローラー71と感光体ドラム31との対向部に搬送され、感光体ドラム31上に形成された静電潜像に応じて、感光体ドラム31の円筒面に供給される。
次に、図3に加え、図4乃至図11を参照して、本実施形態に係る現像装置70に配置される第1搬送スクリュー72および第2搬送スクリュー73について、詳述する。図4は、第1搬送スクリュー72の正面図であり、図8は、第2搬送スクリュー73の平面図である。また、図5および図9は、それぞれ、第1搬送スクリュー72および第2搬送スクリュー73の斜視図である。また、図6および図7は、第1搬送スクリュー72の別の例を示す斜視図である。図10および図11は、第2搬送スクリュー73の別の例を示す斜視図である。
<第1搬送スクリュー72について>
図3および図4、図5を参照して、第1搬送スクリュー72(搬送部材)について説明する。前述のとおり、第1搬送スクリュー72は、第1搬送部74aに配置される。第1搬送スクリュー72は、第11軸部726と、第12軸部727と、第11リブ722と、第12リブ723と、第11連設片724と、第12連設片725と、第1スクリュー721と、第1シール727Sと、複数の第1崩し部材721J(崩し部材)とを備える。
第11軸部726(軸部)および第12軸部727(軸部)は、それぞれ、第2壁部70Cおよび第1壁部70Bに回転可能に支持される。第11軸部726および第12軸部727は、第1搬送スクリュー72の回転軸となる軸部分である。第11軸部726および第12軸部727は、第1搬送スクリュー72の軸方向における一端側と他端側において、それぞれ、第1搬送スクリュー72を回転可能に支持する。第11軸部726は、内部に円筒形状の軸受部を備える。現像ハウジング70Aの第2壁部70Cから、第1搬送部74aに向かって突設される不図示の突起部が、前記第11軸部726の軸受部に挿通される。同様に、第12軸部727は、内部に円筒形状の軸受部を備える。そして、現像ハウジング70Aの第1壁部70Bから、第1搬送部74aに向かって突設される不図示の突起部が、前記第12軸部727の軸受部に挿通される。この結果、第1搬送スクリュー72が、現像ハウジング70Aに、回転可能に軸支される。この際、第1搬送スクリュー72の軸方向において、第11軸部726と第12軸部727との間に、第1搬送スクリュー72の仮想的な回転軸が形成される。
第11リブ722(リブ部材)および第12リブ723(リブ部材)は、前記第1搬送スクリュー72の一端側から他端側にかけて、それぞれ延設される板状部材である。また、第11リブ722および第12リブ723は、第1搬送スクリュー72の周方向に、所定の幅をもった板状部材である。第11リブ722および第12リブ723は、第1搬送スクリュー72の回転軸を中心に、互いに対向して平行に配置される。換言すれば、第11リブ722および第12リブ723は、第1搬送スクリュー72の周方向に180度の間隔をおいて配置されている。第11リブ722および第12リブ723は、第1搬送スクリュー72の軸方向において、第11軸部726の近傍から第12軸部727の近傍まで、延設される。第11リブ722および第12リブ723は、後記の第1スクリュー721を支持するとともに、第1搬送部74a内の現像剤を攪拌する機能を備える。
複数のリブ部材として、第11リブ722および第12リブ723が、前記周方向において、間隔をおいて配置されることによって、第1スクリュー721が、複数のリブ部材によって、安定して支持される。この結果、第1搬送スクリュー72の回転が安定して、維持される。
第11連設片724は、第2壁部70Cに対向して配置され、第11リブ722および第12リブ723の一端側の端部を、第1搬送スクリュー72の径方向において、連設させる。また、前述の第11軸部726が、第11連設片724の中心部分から、第1搬送スクリュー72の軸方向外側に向かって突設される。換言すれば、第11連設片724は、第11リブ722および第12リブ723の搬送方向の端部と、第11軸部726とを連設させる。同様に、第12連設片725は、第11リブ722および第12リブ723の他端側の端部を、第1搬送スクリュー72の径方向において、連設させる。また、前述の第12軸部727が、第12連設片725の中心部分から、第1搬送スクリュー72の軸方向外側に向かって突設される。
第11リブ722は、第11連設片724よりも第1搬送スクリュー72の軸方向外側に第11先端部722Aを備える。第11先端部722Aは、第11リブ722の一端が、第11連設片724よりも、軸方向外側に(第2壁部70Cに向かって)突出することで形成される。また、第11リブ722は、第12連設片725よりも第1搬送スクリュー72の軸方向外側に第11後端部722Bを備える。第11後端部722Bは、第11リブ722の他端が、第12連設片725よりも、軸方向外側に(第1壁部70Bに向かって)突出することで形成される。
同様に、第12リブ723は、第11連設片724よりも第1搬送スクリュー72の軸方向外側に第12先端部723Aを備える。第12先端部723Aは、第12リブ723の一端が、第11連設片724よりも、軸方向外側に突出することで形成される。また、第12リブ723は、第12連設片725よりも第1搬送スクリュー72の軸方向外側に第12後端部723Bを備える。第12後端部723Bは、第12リブ723の他端が、第12連設片725よりも、軸方向外側に突出することで形成される。
第1スクリュー721(スパイラル部材)は、現像剤の搬送方向にスパイラル状に延設され、第1搬送スクリュー72の外周縁を形成する。すなわち、第1スクリュー721は、一周のスパイラルを作るスパイラル片が、前記搬送方向に連設されてなる。そして、第1スクリュー721は、前記連設されるスパイラル片によって形成される中空内部を備える。換言すれば、第1スクリュー721は、第11軸部726と第12軸部727との間において、第1搬送スクリュー72の仮想的な回転軸から径方向にギャップを置いて配置され、中空内部を備えたスパイラル状の搬送部材である。前述の第11リブ722および第12リブ723が、第1スクリュー721の隣接する前記スパイラル片を橋絡する。第1スクリュー721、第11リブ722、第12リブ723の構成を、更に換言すると、第1スクリュー721は複数の前記スパイラル片からなり、一対の第11リブ722および第12リブ723により、これら複数のスパイラル片が一体化され、その結果として、軸心側に中空部を備えたスパイラル状の第1スクリュー721が形成されている。なお、図3(B)、図4および図5に示されるように、第11リブ722および第12リブ723の軸方向の両端部には、第1スクリュー721が配置されていない領域が存在する。
図4を参照して、第1スクリュー721のスパイラル部分は、第1搬送スクリュー72の回転軸を含む断面視において、第1スクリュー721の最大径となる外周縁を形成する稜線部分721Rと、前記稜線部分721Rから、それぞれ軸方向の一端側と他端側に向かって面される一対の斜面721P、721Qとから構成される。前記断面視における前記外周縁は、例えば円形又は楕円形の曲線形状とされていてもよく、その他の形状であってもよい。
更に、第1スクリュー721のスパイラル部分の内側には、例えば、第1搬送スクリュー72の周方向において連設される複数の平面部が配置される。すなわち、第1スクリュー721のうち、前記稜線部分721Rの内側(裏側)において、前記一対の斜面721P、721Qは、前記平面部によって連設される。そして、前記平面部は、第1搬送スクリュー72の軸方向に沿って、所定の角度をもって屈曲されながら、前記稜線部分721Rの内側に配置される。
上記について換言すれば、図3(A)を参照して、第1スクリュー721の内周部分には、第1内壁部721S(内壁部)が配置される。第1内壁部721Sは、第1スクリュー721の中空内部に対向し、複数の平面部が、周方向において、所定の角度をもって連設されて形成される。第1内壁部721Sは、第11内壁面721A、第12内壁面721B、第13内壁面721C、第14内壁面721D、第15内壁面721E、第16内壁面721F、第17内壁面721G、第18内壁面721H(いずれも平面部)、からなる。これらは、図3(A)に示されるように、第1搬送スクリュー72の軸方向と交差する断面視において、略正八角形をなす。すなわち、これらの内壁面は、周方向において、一定の角度をもって、連設される。なお、第13内壁面721Cおよび第17内壁面721Gは、それぞれ、第12リブ723および第11リブ722の内面部に相当する。すなわち、板状の第12リブ723および第11リブ722のうち、中空内部に対向する内面部が、第1スクリュー721の複数の内壁面の一部を形成する。
なお、第1内壁部721Sは、複数の平面部が、所定の角度をもって、連設される態様でもよい。この場合、連設される部分において、すべての角度が一定でなくてもよい。また、第1搬送スクリュー72の内壁面は、第1搬送スクリュー72の軸方向と交差する断面視において、円形であってもよく、楕円形であってもよく、その形状は、特定の形状に限定されない。
第1崩し部材721Jは、現像剤の搬送方向と交差する方向に中空内部を横切るように配設された細長い棒状の部材である。第1崩し部材721Jは、現像剤の搬送を妨げないために、径が細い部材であることが望ましく、例えば針状や線状に延びる棒状の部材であってもよい。
なお、第1崩し部材721Jは、例えば可撓性のワイヤーが中空内部を横切るように、第1スクリュー721に張架されることによって棒状にされた部材であってもよい。
第1崩し部材721Jは、現像剤の搬送方向と交差する方向に中空内部を横切るように、第1スクリュー721の内周部分に連結されている。図3に示す例では、第1崩し部材721Jの一端が第11内壁面721Aに連結され、第1崩し部材721Jの他端が第15内壁面721Eに連結されている。第1崩し部材721Jは、現像剤の搬送方向に間隔をおいて複数配置されている。
第1崩し部材721Jは、スパイラル片における一周のスパイラル内で、第11内壁面721A及び第15内壁面721Eに連結されている。これにより、第1崩し部材721Jは、現像剤の搬送方向と、可能な限り直角に近い角度で交差するように配設されている。
第1スクリュー721には、第1スクリュー721を径方向に貫通する孔が形成され、その開口が第11内壁面721A及び第15内壁面721Eに形成されている。そして、例えば針金などの線材からなる第1崩し部材721Jが各孔に挿通され、各孔に挿通された第1崩し部材721Jの両端部が、第1スクリュー721の外壁面と係合されることによって、第1崩し部材721Jが第1スクリュー721に取り付けられている。
なお、第1崩し部材721Jは、必ずしもその両端が第1スクリュー721に連結されていなくてもよい。例えば、図6に示すように、第1崩し部材721Jの一端が第1スクリュー721の内壁面に連結され、第1崩し部材721Jの他端が第11リブ722の内壁面に連結されていてもよい。
また、例えば、図7に示すように、第1崩し部材721Jの一端が第11リブ722の内壁面に連結され、第1崩し部材721Jの他端が第12リブ723の内壁面に連結されていてもよい。
第1シール727Sは、第12軸部727の径方向外側に配置される円環状の弾性部材である。第1シール727Sは、第1スクリュー721が、現像ハウジング70Aに装着された状態において、現像ハウジング70Aの第1壁部70Bの内壁部に当接される。この結果、第1シール727Sは、第1搬送スクリュー72の回転に伴って、第12軸部727と第1壁部70Bの内壁部との間で、現像剤が凝集することを抑止する。
更に、第1スクリュー721は、第11突起部728および第12突起部729を備える。
第11突起部728は、第11リブ722および第12リブ723の径方向外側の外壁部分から、径方向に向かって突設される壁部である。第11突起部728は、第1搬送スクリュー72の径方向において、第1スクリュー721の外周縁よりも僅かに内側となる高さまで、突設される。また、第1搬送スクリュー72の軸方向において、第11突起部728の基端部は、第1スクリュー721の一の羽根部分に連設される。そして、第11突起部728の他端部は、前記第1スクリュー721の一の羽根に隣接して配置される他の羽根部分と、前記一の羽根部分との間に配置される。換言すれば、第11突起部728は、第1搬送部74aにおいて、第1搬送スクリュー72が現像剤を搬送する方向(図3の矢印Da、図4の矢印D42)に向かって、第1スクリュー721の一の羽根部分から、延設される。この際、第11突起部728の延設方向における先端部は、前記一の羽根部分に隣接して配置される他の羽根部分に連設されることなく、上記2つの羽根部分の略中央部分に配置される。
同様に、第12突起部729(図5)は、第11リブ722の径方向外側の外壁部分から、径方向に向かって突設される壁部である。第12突起部729は、第11リブ722の第11軸部726側の端部において、軸方向に所定の長さをもって配置される。第12突起部729の軸方向外側の端部は、第11先端部722Aの軸方向外側の端部と、面一に配置される。
<第2搬送スクリュー73について>
次に、図3および図8、図9を参照して、第2搬送スクリュー73について説明する。なお、第2搬送スクリュー73の形状は、第1搬送スクリュー72の形状に類似するため、第1搬送スクリュー72と共通な部分の説明は省略し、主に、第1搬送スクリュー72との相違点について詳述する。前述のとおり、第2搬送スクリュー73は、第2搬送部74bに配置される。第2搬送スクリュー73は、第21軸部736と、第22軸部737と、第21リブ732と、第22リブ733と、第21連設片734と、第22連設片735と、パドル737Pと、第2スクリュー731と、第2シール737Sと、複数の第2崩し部材731J(崩し部材)とを備える。
第21軸部736および第22軸部737は、第1搬送スクリュー72の第11軸部726および第12軸部727に相当する。第21軸部736および第22軸部737によって、第2搬送スクリュー73が、現像ハウジング70Aに、回転可能に軸支される。この際、第2搬送スクリュー73の軸方向において、第21軸部736と第22軸部737との間に、第2搬送スクリュー73の仮想的な回転軸が形成される。
第21リブ732および第22リブ733は、第1搬送スクリュー72の第11リブ722および第12リブ723に相当する。第21連設片734および第22連設片735は、第1搬送スクリュー72の第11連設片724および第12連設片725に相当する。なお、図8に示されるように、第22連設片735は、第22軸部737よりも、軸方向内側に、所定の間隔をおいて配置される。そして、第21リブ732および第22リブ733も、第22軸部737よりも、軸方向内側に所定の間隔をおいた領域まで延設され、第22連設片735によって、互いに連設される。
第21リブ732は、第21連設片734よりも第2搬送スクリュー73の軸方向外側に第21先端部732Aを備える。第21先端部732Aは、第21リブ732の一端が、第21連設片734よりも、軸方向外側に(第2壁部70Cに向かって)突出することで形成される。同様に、第22リブ733は、第21連設片734よりも第2搬送スクリュー73の軸方向外側に第22先端部733Aを備える。第22先端部733Aは、第22リブ733の一端が、第21連設片734よりも、軸方向外側に突出することで形成される。なお、第2搬送スクリュー73の第21リブ732および第22リブ733は、第22連設片735と交差する部分まで、延設されており、第1搬送スクリュー72のように、第22連設片735よりも軸方向外側に延設されてはいない。
パドル737Pは、第22連設片735の軸方向外側に配置される板状部材である。パドル737Pは、第2搬送スクリュー73の回転軸から、径方向に向かって延設される。本実施形態では、パドル737Pは、第2搬送スクリュー73の周方向において、第21リブ732が配置される方向に向かって、突設される。パドル737Pの軸方向外側の部分には、第22軸部737が連設される。また、後記の第2シール737Sが、パドル737Pの軸方向外側の端縁に連設される。パドル737Pは、第1連通部704を介して、第2搬送部74bから第1搬送部74aに現像剤を受け渡す機能を備える。
第2スクリュー731は、第1搬送スクリュー72の第1スクリュー721に相当する。第1搬送スクリュー72の軸方向を含む断面視における、第2スクリュー731の形状についても、第1搬送スクリュー72と同様である。
特に、図3(A)を参照して、第2スクリュー731の内周部分には、第2内壁部731Sが配置される。第2内壁部731Sは、複数の平面部が、所定の角度をもって連設されて形成される。第2内壁部731Sは、第21内壁面731A、第22内壁面731B、第23内壁面731C、第24内壁面731D、第25内壁面731E、第26内壁面731F、第27内壁面731G、第28内壁面731H、からなる。これらは、図3(A)に示されるように、第2搬送スクリュー73の軸方向と交差する断面視において、略正八角形をなす。なお、第24内壁面731Dおよび第28内壁面731Hは、それぞれ、板状の第22リブ733および第21リブ732の内面部に相当する。
なお、第2内壁部731Sは、複数の平面部が、所定の角度をもって、連設される態様でもよい。この場合、連設される部分において、すべての角度が一定でなくてもよい。また、第2搬送スクリュー73の内壁面は、第2搬送スクリュー73の軸方向と交差する断面視において、円形であってもよく、楕円形であってもよく、その形状は、特定の形状に限定されない。
第2崩し部材731Jは、第1搬送スクリュー72における第1崩し部材721Jと同様に形成されている。
第2崩し部材731Jは、現像剤の搬送方向と交差する方向に中空内部を横切るように、第2スクリュー731の内周部分に連結されている。図3に示す例では、第2崩し部材731Jの一端が第21内壁面731Aに連結され、第2崩し部材731Jの他端が第25内壁面731Eに連結されている。第2崩し部材731Jは、現像剤の搬送方向に間隔をおいて複数配置されている。
第2崩し部材731Jは、スパイラル片における一周のスパイラル内で、第21内壁面731A及び第25内壁面731Eに連結されている。これにより、第2崩し部材731Jは、現像剤の搬送方向と、可能な限り直角に近い角度で交差するように配設されている。
第2スクリュー731における第21内壁面731A及び第25内壁面731Eには、例えば第2スクリュー731を貫通する孔が形成されている。そして、各孔に挿通された第2崩し部材731Jの両端部が、第2スクリュー731の外壁面と係合されることによって、第2崩し部材731Jが第2スクリュー731に取り付けられている。
また、第2崩し部材731Jは、必ずしもその両端が第2スクリュー731に連結されていなくてもよい。例えば、図10に示すように、第2崩し部材731Jの一端が第2スクリュー731の内壁面に連結され、第2崩し部材731Jの他端が第22リブ733の内壁面に連結されていてもよい。
また、例えば、図11に示すように、第2崩し部材731Jの一端が第21リブ732の内壁面に連結され、第2崩し部材731Jの他端が第22リブ733の内壁面に連結されていてもよい。
第2崩し部材731Jの少なくとも一端が、第21リブ732又は第22リブ733の内壁面に連結される構成とすれば、第2崩し部材731Jの両端を第2スクリュー731に連結する場合と比べて、第2崩し部材731Jを、現像剤の搬送方向と直交するように配設することが容易である。
第2シール737Sは、第22軸部737の径方向外側に配置される円環状の弾性部材である。第2シール737Sは、第2搬送スクリュー73が、現像ハウジング70Aに装着された状態において、現像ハウジング70Aの第1壁部70Bの内壁部に当接される。この結果、第2シール737Sは、第2搬送スクリュー73の回転に伴って、第22軸部737と第1壁部70Bの内壁部との間で、現像剤が凝集することを抑止する。
更に、第2搬送スクリュー73は、第21突起部738および第22突起部739を備える。第21突起部738は、第1搬送スクリュー72の第11突起部728に相当する。
一方、第22突起部739は、第21リブ732および第22リブ733の径方向外側の外壁部分から、径方向に向かって突設される一対の壁部である。第22突起部739は、第21リブ732および第22リブ733の第21軸部736側の端部において、軸方向に所定の長さをもって配置される。なお、第21先端部732Aおよび第22先端部733Aの軸方向外側の端部は、第22突起部739の軸方向外側の端部よりも、僅かに、軸方向外側に突出される。
<第1崩し部材721J、第2崩し部材731Jの作用効果について>
次に、本実施形態に係る第1搬送スクリュー72の第1崩し部材721Jの作用効果について説明する。なお、以下の作用効果は、第2搬送スクリュー73の第2崩し部材731Jについても同様である。
前述のとおり、第1搬送スクリュー72の第1スクリュー721は、中空状のスパイラル搬送部材からなる。換言すれば、第1搬送スクリュー72は、第11軸部726と第12軸部727との間に、軸部分を有していない。このため、現像剤貯留部74内の現像剤が劣化した場合や、現像装置70の周辺の環境が、高温となった場合に、現像剤の粘性が増し、前記軸部分に現像剤が付着することが防止される。前記軸部分に粘性が増した現像剤が付着すると、前記軸部分を備える搬送スクリューの搬送性能が低下される。本実施形態に係る第1搬送スクリュー72は、上記の中空形状を備えることで、このような課題を解消することが可能となる。
一方、高温環境や現像剤の劣化に伴い、現像剤の流動性が低下されると、第1スクリュー721の中空内部において、現像剤が滞留しやすくなる。この結果、第1スクリュー721の内壁部分を最大外径とした円筒形状をもって、現像剤が凝集する場合がある。
しかしながら、第1搬送スクリュー72は、現像剤の搬送方向と交差する方向に中空内部を横切るように配設された第1崩し部材721Jを備えている。そのため、第1スクリュー721の中空内部で円筒形状に現像剤が凝集した場合であっても、第1崩し部材721Jが現像剤を横切った状態で第1スクリュー721と共に回転する。従って、凝集した現像剤が、現像剤を横切って回転する第1崩し部材721Jによって、切り崩される。その結果、第1崩し部材721Jは、第1スクリュー721の中空部分において、現像剤が円筒状に凝集するおそれを低減できる。
なお、第1崩し部材721Jは、必ずしも第1スクリュー721と共に回転する構成でなくてもよい。第1崩し部材721Jは、中空内部で静止した状態で保持される場合であっても、現像剤の進行方向を横切るように配置されることで、凝集した現像剤を、ある程度切り崩すことができる。
上述のような現像剤の凝集は、一成分現像剤の場合に顕著となる。これは、トナーとキャリアからなる二成分現像剤の場合、キャリアが、トナーの凝集を抑止する作用を備えるためである。キャリアとトナーから二成分現像剤では、現像剤の攪拌に伴って、キャリアがトナーに衝突され、一成分トナーと比較して、トナーの凝集が、生じにくい。一方、一成分トナーでは、上記のような作用が生じにくく、第1スクリュー721の中空内部において、トナーが円筒状に凝集されやすい。このような場合であっても、第1崩し部材721Jによれば、一成分トナーの凝集が効果的に抑制される。
そして、第1崩し部材721Jが凝集した現像剤を切り崩す効果は、第1崩し部材721Jが現像剤の進行方向に対して成す角度が直角に近いほど、効果が大きい。そこで、第1崩し部材721Jを、スパイラル片における一周のスパイラル内で、第11内壁面721A及び第15内壁面721Eに連結することで、第1崩し部材721Jが現像剤の進行方向に対して成す角度を直角に近づけることが容易となる。
また、第1崩し部材721Jの両端を第1スクリュー721に連結する構成によれば、第1スクリュー721の他に第1崩し部材721Jを支持する部材を別途備える必要がないので、例えば第11リブ722及び第12リブ723を備えない構成とすることが可能となる。
また、第1崩し部材721Jの一端または両端を、第11リブ722又は第12リブ723の内壁面に連結する構成とすれば、第1崩し部材721Jの両端を第1スクリュー721に連結する場合と比べて、第1崩し部材721Jを、現像剤の搬送方向と直交するように配設することが容易である。その結果、第1崩し部材721Jによって現像剤を切り崩す効果を増大させることが容易となる。
また、第1崩し部材721Jの一端または両端が、第11リブ722又は第12リブ723の内壁面に連結される構成においても、第1崩し部材721Jによって、第1搬送スクリュー72の強度を向上することができる。
また、第1崩し部材721Jを、所定の間隔をおいて複数配置することで、複数箇所で現像剤が切り崩される結果、現像剤が円筒状に凝集することを防止する効果が増大すると共に、第1搬送スクリュー72の強度を向上する効果が増大する。なお、第1崩し部材721Jは、1個でもよい。
<第1内壁部721S、第2内壁部731Sの作用効果について>
次に、本実施形態に係る第1搬送スクリュー72の第1内壁部721Sの作用効果について説明する。なお、以下の作用効果は、第2搬送スクリュー73の第2内壁部731Sについても同様である。
第1スクリュー721の内壁が、周方向において連続的な曲面から構成される場合、前記内壁よりも内側に配置される現像剤が、より円筒状に凝集されやすい。一方、前述のとおり、本実施形態に係る第1搬送スクリュー72は、第1内壁部721Sを備える。すなわち、第1内壁部721Sは、複数の平面部が、所定の角度をもって連設されて形成される。第1内壁部721Sは、図3(A)に示されるように、第1搬送スクリュー72の軸方向と交差する断面視において、略正八角形をなす。
このような第1内壁部721Sによれば、第1スクリュー721の内側において、搬送される現像剤には、周期的に大きさが変動される圧力が付与される。すなわち、前記断面視において、第1搬送スクリュー72の仮想的な回転軸部分から、第1スクリュー721の内壁を見た場合、第1スクリュー721の回転に伴って、第1スクリュー721の内壁の軌跡が、第11内壁面721Aに代表される面部分と、前記複数の面同士の交点部分との間で変動される。第1内壁部721Sの断面形状は、内径が均一な円形ではなく、異径となる。異径ゆえに回転されると、第1スクリュー721の中空内部に配置される現像剤の塊状体を切り崩しやすい。この結果、現像剤の流動性が低下した場合であっても、第1内壁部721Sが第1スクリュー721の内側のトナーを崩す機能を備える。更に、第1スクリュー721の内部に配置される現像剤に、周期的に大きさが変動される圧力が付与される。この結果、現像剤の流動性が低下した場合であっても、第1内壁部721Sが第1スクリュー721の内側のトナーを崩す機能を備える。このため、前述のように、第1スクリュー721の内部において、現像剤が、円筒状に凝集することが抑止される。そして、第2搬送スクリュー73の第2内壁部731Sにおいても、同様の作用効果が発現される。なお、第1内壁部721Sおよび第2内壁部731Sの断面形状は、略正八角形に限定されるものではない。第1スクリュー721または第2スクリュー731の内壁部分において、複数の平面部分が、周方向に所定の角度をもって連設されることで、上記と同様の作用効果が発現される。
また、上記の実施形態では、現像装置70を備える画像形成装置1において、第1スクリュー721の中空内部に、現像剤が円筒状に凝集することが抑止される。このため、現像ローラー71に、トナーの凝集物が付着することが、防止される。したがって、感光体ドラム31に、トナーの凝集物が供給され、画質欠陥が生じることが効果的に抑止される。
以上、本発明の実施形態に係る現像装置70、およびこれを備える画像形成装置1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取ることができる。
(1)上記の実施形態では、現像剤搬送装置として、現像装置70の内部を用いて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。第1搬送スクリュー72または第2搬送スクリュー73を備える現像剤搬送装置として、トナーコンテナ、トナーカートリッジ、廃トナー搬送装置などが、適用されてもよい。この場合であっても、第1スクリュー721または第2スクリュー731の中空内部において、現像剤が、円筒状に凝集されることが、抑制される。
(2)上記の実施形態では、第1搬送スクリュー72および第2搬送スクリュー73は、軸方向の両端部において、現像ハウジング70Aに支持される構成にて、説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。第1搬送スクリュー72および第2搬送スクリュー73は、軸方向の一端において、現像ハウジング70Aに支持される構成であってもよい。
(3)上記の実施形態では、第11リブ722、第12リブ723、第21リブ732、及び第22リブ733を備える構成を示したが、本発明は、これに限定されるものではない。第11リブ722、第12リブ723、第21リブ732、及び第22リブ733のすべて、又は一部を備えない構成としてもよい。例えば、第1スクリュー721及び第2スクリュー731を、金属などの強度の高い材料で構成することによって、第11リブ722、第12リブ723、第21リブ732、及び第22リブ733のすべて、又は一部を備えない構成としてもよい。
(4)上記の実施形態では、第12先端部723A、第12後端部723B、第22先端部733A、第22後端部733B、第11突起部728、第12突起部729、第21突起部738、及び第22突起部739を備える構成を示したが、本発明は、これに限定されるものではない。第12先端部723A、第12後端部723B、第22先端部733A、第22後端部733B、第11突起部728、第12突起部729、第21突起部738、及び第22突起部739のすべて、又は一部を備えない構成としてもよい。
1 画像形成装置
30 画像形成部
70 現像装置(現像剤搬送装置)
70A 現像ハウジング(ハウジング)
70B 第1壁部(壁部)
70C 第2壁部(壁部)
701 仕切り板
704 第1連通部
705 第2連通部
71 現像ローラー
72 第1搬送スクリュー(搬送部材)
721 第1スクリュー(スパイラル部材)
721J 第1崩し部材(崩し部材)
721S 第1内壁部
722 第11リブ(リブ部材)
723 第12リブ(リブ部材)
724 第11連設片
725 第12連設片
726 第11軸部(軸部)
727 第12軸部(軸部)
73 第2搬送スクリュー(搬送部材)
731 第2スクリュー(スパイラル部材)
731J 第2崩し部材(崩し部材)
731S 第2内壁部
732 第21リブ(リブ部材)
733 第22リブ(リブ部材)
734 第21連設片
735 第22連設片
736 第21軸部
737 第22軸部
737S 第2シール
737P パドル
74 現像剤貯留部
74a 第1搬送部
74b 第2搬送部
75 現像規制ブレード

Claims (6)

  1. 一対の壁部を備えたハウジングと、
    前記一対の壁部間に延設される現像剤搬送路と、
    前記壁部に回転可能に支持され、一方の前記壁部から他方の前記壁部に向かって現像剤を搬送する搬送部材であって、
    一周のスパイラルを作るスパイラル片が、前記現像剤の搬送方向に連設されてなり、前記連設されるスパイラル片によって形成される中空内部を備えるスパイラル部材と、
    前記スパイラル部材の両端部に配置され、前記壁部に回転可能に支持され、前記搬送部材の回転における回転軸となる軸部と、
    前記搬送方向と交差する方向に前記中空内部を横切って延びる崩し部材と、を有する搬送部材とを備え、
    前記崩し部材は、一端と他端とを有する棒状の部材からなり、
    前記崩し部材の両端は、前記スパイラル部材に連結され、
    前記崩し部材の両端は、前記スパイラル部材における一周のスパイラル内で、前記スパイラル部材に連結されている現像剤搬送装置。
  2. 前記崩し部材は、前記搬送方向と略直交する方向に前記中空内部を横切る
    請求項に記載の現像剤搬送装置。
  3. 前記崩し部材は、前記搬送方向において、間隔をおいて複数配置される
    請求項1又は2に記載の現像剤搬送装置。
  4. 前記ハウジングに回転可能に支持され、前記現像剤を担持する現像ローラーと、
    前記現像ローラーに前記現像剤を搬送する、請求項1〜のいずれか1項に記載の現像剤搬送装置と、
    を備える現像装置。
  5. 前記現像剤は、一成分トナーからなる請求項に記載に現像装置。
  6. 周面に静電潜像が形成され、前記現像ローラーに対向して配置される像担持体と、
    請求項又はに記載の現像装置と
    を備える画像形成装置。
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