JP2003229566A - 電力変換装置及びそれに用いるGaN系半導体装置 - Google Patents

電力変換装置及びそれに用いるGaN系半導体装置

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JP2003229566A JP2002247518A JP2002247518A JP2003229566A JP 2003229566 A JP2003229566 A JP 2003229566A JP 2002247518 A JP2002247518 A JP 2002247518A JP 2002247518 A JP2002247518 A JP 2002247518A JP 2003229566 A JP2003229566 A JP 2003229566A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定動作を保証する高い信頼性と高い効率を
備えた電力変換装置及びそれを実現するために用いる構
成部品としてのGaN系半導体装置を提供することを目
的とする。 【解決手段】 スイッチング素子としてのパワーFET
10のソース・ドレイン間に、保護素子としてのGaN
系ショットキーダイオード20が接続されている。この
GaN系ショットキーダイオード20では、アンドープ
のGaN層23上にアンドープのAlGaN層24が形
成されている。AlGaN層24に隣接して、n型Ga
N層26がGaN層23上に形成されている。GaN層
23とAlGaN層24とのヘテロ接合界面近傍に2次
元電子ガスが発生している。n型GaN層26上にオー
ミック接触して、カソード電極27が形成され、AlG
aN層24上にショットキー接触して、アノード電極2
8が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換回路を有
する電力変換装置及びその電力変換回路に用いるGaN
系半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力変換装置の電力変換回路に組み込ま
れるスイッチイング素子は、数W以上の電力を扱うこと
が必要であることから、従来はバイポーラトランジスタ
を使用することが主流であった。しかし、その後、大電
力を扱うFET(Field EffectTransistor;電界効果ト
ランジスタ)が開発され、パワーMOSFET(MetalO
xide Semiconductor FET)が広く使用されるようになっ
た。或いは、バイポーラトランジスタとMOSFETと
を複合したIGBT(Insulated Gate BipolarTransist
or;絶縁ゲート型のバイポーラトランジスタ)も、バイ
ポーラトランジスタと同様に高電圧での高速動作が可能
であり、MOSFETと同様にオン抵抗が低いことか
ら、スイッチイング素子として使用されている。
【0003】ところで、このようなパワーMOSFET
等においては、寄生バイポーラトランジスタ効果を除去
するためや、動作瞬時の突入電流又はサージ電圧の印加
による素子破壊を防止するために、保護素子を組み込む
ことが必要である。例えば最も一般的なSi系MOSF
ETにおいては、通常、pn接合を用いたツェナーダイ
オードが保護素子として内蔵されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の保護素子として用いるpn接合構造のツェナーダイオ
ードは、オン抵抗が10mΩcm2 程度と高いため、順
方向の立ち上がりのオン電圧が1.2〜1.5V程度に
高くなる一方、耐圧は100V程度と低い。このため、
電力変換装置の電力変換回路を構成するスイッチング素
子としてオン電圧の低いMOSFETを使用する場合
に、その保護素子として上記したpn接合構造のツェナ
ーダイオードを組み込むと、次のような問題が生じた。
【0005】即ち、保護素子の耐圧が低く、オン電圧が
高いため、MOSFETの動作瞬時の突入電流又はサー
ジ電圧に充分耐えることができなかったり、またサージ
電圧が印加した際に発熱が生じて、保護素子が働く前に
MOSFETが破壊されたりして、電力変換装置の安定
動作を保証することができず、信頼性が低下した。ま
た、MOSFETの低オン電圧動作ができなくなって、
高損失となり、電力変換装置の効率が低下した。
【0006】一方、GaN系FETは、耐圧が高く、高
温動作や大電流動作が可能であることが知られており、
GaN系半導体材料を用いた各種デバイスの開発研究が
進められている。しかし、現在までのところ、GaN系
半導体装置を組み込んで電力変換装置を構成するという
事例は知られていない。本発明は、従来の上記した問題
を考慮してなされたものであって、GaN系半導体材料
の特性を活かすことにより、安定動作を保証する高い信
頼性と高い効率を備えた電力変換装置及びそれを実現す
るために用いる構成部品としてのGaN系半導体装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、電力変換回路を有する電力
変換装置であって、電力変換回路を構成するスイッチン
グ素子の保護素子として、GaN系ショットキーダイオ
ード又はGaN系FETが用いられていることを特徴と
する電力変換装置が提供される。
【0008】また、本発明においては、電力変換装置の
電力変換回路を構成するスイッチング素子の保護素子と
してに使用され、オン電圧が1V以下、耐圧が300V
以上のGaN系ショットキーダイオードであることを特
徴とするGaN系半導体装置が提供される。また、本発
明においては、電力変換装置の電力変換回路を構成する
スイッチング素子の保護素子としてに使用され、オン電
圧が1V以下、耐圧が300V以上のGaN系FETで
あることを特徴とするGaN系半導体装置が提供され
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照しつつ説明する。なお、各実施の形態
において共通する構成要素には同一の符号を付して説明
を省略する。 (第1の実施形態)本実施形態は、図1(a)に示され
るように、電力変換装置の電力変換回路を構成するスイ
ッチング素子として、パワーFET10を用い、このパ
ワーFET10の保護素子として、GaN系ショットキ
ーダイオード20を用いたものである。具体的には、パ
ワーFET10のソース・ドレイン間に、GaN系ショ
ットキーダイオード20が接続されている。
【0010】ここで、パワーFET10は、Si系MO
SFETであってもよいし、GaN系MISFET(Me
tal Insulator Semiconductor FET)又はGaN系ME
SFET(Metal Semiconductor FET)であってもよ
い。また、GaN系ショットキーダイオード20は、図
1(b)に示されるように横型の構造をなしている。即
ち、例えば絶縁性又は半絶縁性のサファイア基板21上
に、GaNバッファ層22を介して、III-V族窒化物半
導体層であるアンドープのGaN層23が形成され、こ
のGaN層23上に、GaN層23よりもバンドギャッ
プの広いIII-V族窒化物半導体層であるアンドープのA
lGaN層24が形成されている。また、GaN層23
とAlGaN層24とのヘテロ接合部に接続して、n型
GaN層26がGaN層23上に形成されている。そし
て、GaN層23とAlGaN層24とのヘテロ接合面
近傍には、2次元電子ガスが発生している。また、n型
GaN層26上にオーミック接触して、カソード電極2
7が形成されている。また、AlGaN層24上にショ
ットキー接触して、アノード電極28が形成されてい
る。
【0011】次に、図1(b)のGaN系ショットキー
ダイオード20の製造方法の一例について、図2(a)
〜(d)を用いて説明する。先ず、サファイア基板21
上に、例えば超真空成長装置を用いたガスソースMBE
(Molecular Beam Epitaxy;分子線エピタキシャル成
長)法により、成長温度640℃で一連の結晶成長を行
う。
【0012】即ち、原料ガスとして分圧6.65×10
-5PaのGa(ガリウム)とラジカル化した分圧4.0
×10-4PaのN(窒素)を用い、GaNバッファ層2
2を厚さ5nmに成長させる。連続して、例えば分圧
1.33×10-4PaのGaと分圧6.65×10-4
aのNH3 (アンモニア)を用い、アンドープのGaN
層23を厚さ3000nmに成長させる。更に連続し
て、例えば分圧6.65×10-5PaのGaと分圧2.
66×10-5PaのAlと分圧6.65×10-4Paの
NH3 を用い、アンドープのAlGaN層24を厚さ3
0nmに成長させる。こうして、GaN層23とAlG
aN層24とのヘテロ接合構造を有する第1の中間体を
形成する(図2(a)参照)。
【0013】なお、この一連の結晶成長の際に、ガスソ
ースMBE法の代わりに、MOCVD(Metal Organic
Chemical Vapor Deposition ;有機金属化学気相成長)
法やハライド気相成長法等を用いてもよい。次いで、こ
の第1の中間体を超真空成長装置から一旦取り出した
後、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Depositio
n ;化学的気相成長)装置を用いて、AlGaN層24
上に、SiO2膜を形成する。なお、このSiO2膜の代
わりに、SiNX 膜やAlN膜を形成してもよい。続い
て、例えばBHFを用いたウエットエッチング法又はC
4を用いたドライエッチング法により、SiO2膜を選
択的にエッチング除去して、所定の形状のSiO2パタ
ーン25を形成する。
【0014】続いて、例えばメタン系ガスを用いたEC
R(Electron Cyclotron Resonance;電子サイクロトロ
ン共鳴)プラズマエッチング法又はRIBE(Reactive
IonBeam Etching;反応性イオンビームエッチング)法
により、SiO2パターン25をマスクとして、AlG
aN層24及びGaN層23の一部を順に選択的にエッ
チング除去する。こうして、GaN層23表面を露出さ
せた第2の中間体を形成する(図2(b)参照)。
【0015】次いで、この第2の中間体を再び超真空成
長装置内に装填した後、SiO2パターン25をマスク
とし、例えば分圧6.65×10-5PaのGaと分圧
6.65×10-4PaのNH3と分圧1.33×10-6
PaのドーパントとしてのSiを用いて、5×1019
-3程度の高濃度にSiを添加したn型GaN層26
を、露出するGaN層23上に選択的に成長させる。こ
うして、AlGaN層24に隣接するn型GaN層26
をGaN層23上に選択成長させた第3の中間体を形成
する(図2(c)参照)。
【0016】次いで、この第3の中間体を超真空成長装
置から取り出した後、SiO2パターン25を除去す
る。続いて、第3の中間体の全面に、SiO2膜(図示
せず)を形成した後、フォトリソグラフィ技術とエッチ
ング技術を用いて選択的にエッチング除去して、n型G
aN層26を露出させるコンタクトホールを開口する。
そして、例えばArプラズマを用いたスパッタ蒸着法に
より、TaSi及びAuを順に蒸着する。こうして、n
型GaN層26にオーミック接触するTaSi/Au積
層構造のカソード電極27を形成する。
【0017】同様にして、SiO2膜を選択的にエッチ
ング除去し、AlGaN層24を露出させるコンタクト
ホールを開口した後、Ti、WSi及びAuを順に蒸着
する。こうして、AlGaN層24にショットキー接触
するTi/WSi/Au積層構造のアノード電極28を
形成する(図2(d)参照)。このような一連の工程を
経て、図1(b)に示すGaN系ショットキーダイオー
ド20を作製する。
【0018】因みに、本発明者らが上記の製造方法に従
って図1(b)に示すようなGaN系ショットキーダイ
オードを試作して、その特性を測定したところ、次のよ
うな結果が得られた。即ち、GaN系ショットキーダイ
オードの耐圧は600Vを超えた。また、オン抵抗は2
4mΩcm2 以下になり、順方向電圧は0.3V付近か
ら立ち上がった。また、電流は最大100Aまで流すこ
とができた。
【0019】次に、図1(a)、(b)に示したスイッ
チング素子としてのパワーFET10及びその保護素子
としてのGaN系ショットキーダイオード20を用いた
電力変換回路を有する電力変換装置について説明する。
電力変換装置の電力変換回路としては、一般にインバー
タ回路又はコンバータ回路が用いられる。そして、電力
変換回路として実際に使用されるインバータ回路又はコ
ンバータ回路は、その制御機能への種々の要求から極め
て多用な回路構成をとる。そこで、ここでは、図3を用
いてインバータ回路を有する電力変換装置の一例を示
し、図4(a)〜(d)を用いてコンバータ回路を有す
る電力変換装置の数例を示す。
【0020】図3に示されるように、電力変換装置30
は、周波数50Hz又は60Hz、電圧100Vの交流
電源31と、この交流電源31から供給される交流を直
流に整流する整流回路32と、この整流回路32からの
直流を周波数1k〜24kHzの交流に変換するDC−
ACインバータ回路33とを有し、このDC−ACイン
バータ回路33からの交流が負荷Mに供給される。そし
て、このDC−ACインバータ回路33を構成するスイ
ッチング素子として、パワーFET10が用いられ、そ
の保護素子として、GaN系ショットキーダイオード2
0が用いられている。
【0021】図4(a)〜(d)に示されるように、電
力変換装置は、(a)Buck回路(降圧形)、(b)
Boost回路(昇圧形)、(c)Boost−Buc
k回路(昇降圧形)、(d)Cuk回路(昇降圧形)と
それぞれ呼ばれるDC−DCコンバータ回路34a〜3
4dを有している。そして、各DC−DCコンバータ回
路34a〜34dを構成するスイッチング素子として、
パワーFET10が用いられ、その保護素子として、G
aN系ショットキーダイオード20が用いられている。
【0022】以上のように本実施形態では、電力変換装
置の電力変換回路であるDC−ACインバータ回路33
又はDC−DCコンバータ回路34a〜34dにおける
パワーFET10(スイッチング素子)の保護素子とし
てGaN系ショットキーダイオード20が用いられ、こ
のGaN系ショットキーダイオード20のオン電圧が
0.3V程度であることから、パワーFET10は少な
くとも1V以下の低オン電圧動作が容易に可能になる。
このため、損失を低下させて、高いインバータ効率又は
コンバータ効率を達成することが可能になり、電力変換
装置の高効率化を実現することができる。
【0023】また、動作瞬時の突入電流又はサージ電圧
が印加する場合であっても、GaN系ショットキーダイ
オード20が耐圧600V以上の保護素子として機能す
ることから、パワーFET10が発熱によって破壊され
ることを防止することが可能になる。このため、パワー
FET10の安定動作を保証し、電力変換装置の信頼性
を高めることができる。
【0024】なお、本実施形態におけるGaN系ショッ
トキーダイオード20は、AlGaN層24とゲート電
極28aとの間、又はAlGaN層24とアノード電極
28bとの間に、例えばSiO2又はSiN等からなる
厚さ10〜24nmの極薄い絶縁膜を設けることが好ま
しい。この場合、高耐圧下で大電流動作を行う場合であ
っても、リーク電流の増大を抑制することができる。
【0025】(第2の実施形態)本実施形態は、第1の
実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード20
の代わりに、図5に示される横型のGaN系ショットキ
ーダイオード40を用いたものである。このGaN系シ
ョットキーダイオード40では、例えば絶縁性又は半絶
縁性のサファイア基板41上に、厚さ50nmのGaN
バッファ層42を介して、厚さ2000nm、5×10
19cm-3程度の高不純物濃度のn+ 型GaN層43が積
層されている。n+ 型GaN層43上には、表面の一部
が凸部形状に突出しているn型GaN層44が形成され
ている。n型GaN層44の不純物濃度は、2×1017
cm-3程度の低濃度であり、その平坦部の厚さは500
nm、凸部の幅及び高さはそれぞれ2000nm及び2
000nmである。なお、n型GaN層44の不純物濃
度は2×1017cm-3程度に限定する必要はなく、好ま
しくは2×1017cm-3以下であればよい。
【0026】また、n型GaN層44の平坦部の表面及
び凸部の側面は、n型GaN層44よりもバンドギャッ
プエネルギーの大きい厚さ30nmのアンドープのAl
0.2Ga0.8N層46によって被覆されている。ここで、
n型GaN層44とAl0.2Ga0.8N層46との接触部
はヘテロ接合をなすため、そのヘテロ接合面近傍には、
図中に破線で模式的に表した2次元電子ガスが発生す
る。
【0027】また、n型GaN層44の凸部の上面にシ
ョットキー接触して、第1のアノード電極としてのTi
(チタン)電極48が形成されている。Ti電極48と
n型GaN層44との接触面には、0.3eVのショッ
トキーバリアが生じる。なお、第1のアノード電極をな
す材質は、Tiに限定されない。例えばW(タングステ
ン)やAg(銀)等、n型GaN層8に対して0.8e
Vより低いショットキーバリアを生じる金属であればよ
い。
【0028】また、Ti電極48及びAl0.2Ga0.8
層46の上に、第2のアノード電極としてのPt(白
金)電極49が形成されている。このPt電極49は、
Ti電極48に電気的に接続していると共に、n型Ga
N層44の凸部の側面にAl0. 2Ga0.8N層46を介し
てショットキー接触している。従って、ここでは、Pt
電極49はn型GaN層44に直接にはショットキー接
触していない。しかし、Pt電極49がn型GaN層4
4に直接にショットキー接触した場合には、その接触面
に1.0eVのショットキーバリアが生じる。なお、第
2のアノード電極をなす材質は、Ptに限定されない。
例えばNi(ニッケル)やPd(パラジウム)やAu
(金)等、n型GaN層44に対して0.8eVより高
いショットキーバリアを生じる金属であればよい。
【0029】そして、n型GaN層44の凸部の上面に
ショットキー接触しているTi電極48と、n型GaN
層44の凸部の側面にAl0.2Ga0.8N層46を介して
ショットキー接触しているPt電極49とから、複合ア
ノード電極50が構成されている。また、Pt電極4
9、Al0.2Ga0.8N層46及びn型GaN層44の各
側面、並びにn+ 型GaN層43の表面は、SiO2
51によって被覆されている。SiO2 膜51に形成さ
れた開口部を介して、n+ 型GaN層43上にオーミッ
ク接触するTa−Si層からなるカソード電極52が形
成されている。
【0030】次に、図5のGaN系ショットキーダイオ
ード40の電流−電圧特性について説明する。複合アノ
ード電極50とカソード電極52との間に順方向バイア
スを印加したところ、0.1〜0.3Vのオン電圧で、
順方向電流が急激に増大する良好な立ち上りが観測され
た。この良好な立ち上り特性が得られた理由は、次のよ
うに考えられる。
【0031】ショットキー接触したTi電極とn型Ga
N層との間に順方向バイアスを印加した場合の立ち上り
に必要なオン電圧は、一般に0.3〜0.5V程度であ
る。また、ショットキー接触したPt電極とn型GaN
層との間に順方向バイアスを印加した場合の立ち上りに
必要なオン電圧は、一般に1.0〜1.5V程度であ
る。
【0032】GaN系ショットキーダイオード40にお
いて、その順方向の立ち上りの最初の段階では、複合ア
ノード電極50のうちのTi電極48がアノード電極と
して主要に機能する。このため、オン電圧は、1.0〜
1.5V程度よりも0.3〜0.5V程度に近い値とな
る。更に、n型GaN層44とAl0.2Ga0.8N層46
とのヘテロ接合面近傍には2次元電子ガスが発生してお
り、この2次元電子ガスがキャリアとなって順方向電流
の増大に寄与する。従って、オン電圧は0.3〜0.5
V程度よりも更に小さくなり、0.1〜0.3Vという
良好な立ち上り特性が得られる。そして、順方向バイア
スが1.0〜1.5V程度以上になった段階で、Ti電
極48及びPt電極49の双方がアノード電極として機
能するようになる。
【0033】また、複合アノード電極50とカソード電
極52との間に逆方向バイアスを印加したところ、約5
00Vという大きな耐圧が観測された。この良好な耐圧
特性が得られた理由は、次のように考えられる。ショッ
トキー接触したTi電極とn型GaN層との間に逆方向
バイアスを印加した場合には、一般に−10Vで10-6
〜10-5A程度の逆方向リーク電流が発生する。また、
ショットキー接触したPt電極とn型GaN層との間に
逆方向バイアスを印加した場合には、上記の場合よりも
逆方向リーク電流は遙に小さく、約500Vの耐圧が得
られる。
【0034】GaN系ショットキーダイオード40に逆
方向バイアスを印加すると、Ti電極48とショットキ
ー接触しているn型GaN層44の凸部の上面に空乏層
が広がり、Pt電極49とAl0.2Ga0.8N層46を介
してショットキー接触しているn型GaN層44の凸部
の側面にも空乏層が広がる。逆方向バイアスが−10V
より小さい段階では、GaN層44の凸部の側面に形成
される空乏層を通り抜ける逆方向リーク電流は殆どない
が、n型GaN層44の凸部の上面に形成される空乏層
を通り抜ける逆方向リーク電流は逆方向バイアスの増大
につれて徐々に増大する。しかし、これら凸部の上面及
び側面に形成される2つの空乏層の広がりの程度を比較
すると、Ti電極48とのショットキー接触による空乏
層が広がりよりも、Pt電極49とのショットキー接触
による空乏層の広がりの方が大きくなる。そして、Pt
電極49とn型GaN層44の凸部の側面との間には、
n型GaN層44よりもバンドギャップエネルギーが大
きなAl0.2Ga0.8N層46が介在しているため、空乏
層が広がり方は更に大きくなる。
【0035】その結果、逆方向バイアスが増大し、−1
0V程度に達した段階で、GaN層44の凸部の両側面
から広がる空乏層が接触し、ピンチオフ状態となる。こ
のため、n型GaN層44の凸部の上面の空乏層を通り
抜ける逆方向リーク電流は阻止される。そして、これ以
上に逆方向バイアスが増大する段階では、複合アノード
電極50のうちのPt電極49のみがアノード電極とし
て機能する。従って、500V程度という良好な耐圧特
性が得られる。
【0036】次に、図5のGaN系ショットキーダイオ
ード40の製造方法の一例について、図6(a)〜
(e)及び図7(a)〜(d)を用いて説明する。先
ず、サファイア基板41上に、例えば超真空成長装置を
用いたガスソースMBE法により、成長温度640℃に
おいて一連の結晶成長を行う。即ち、原料ガスとして分
圧6.65×10-5PaのGaとラジカル化した分圧
4.0×10-4PaのNを用い、GaNバッファ層42
を厚さ50nmに成長させる。連続して、例えば分圧
1.33×10-4PaのGaと分圧6.65×10 -4
aのNH3 と分圧1.33×10-6Paのドーパントと
してのSiを用いて、5×1019cm-3程度の高不純物
濃度のn+ 型GaN層43を厚さ2000nmに成長さ
せる。
【0037】更に連続して、例えば分圧1.33×10
-4PaのGaと分圧6×10-4PaのNH3 と分圧2×
10-7PaのドーパントとしてのSiを用いて、2×1
17cm-3程度の低不純物濃度のn型GaN層44を厚
さ2500nmに成長させる。こうして、サファイア基
板41上に、GaNバッファ層42、n+ 型GaN層4
3及びn型GaN層44が順に積層された第1の中間体
を形成する(図6(a)参照)。
【0038】次いで、この第1の中間体を超真空成長装
置から一旦取り出した後、例えばプラズマCVD法によ
り、n型GaN層44上にSiO2 膜を形成する。な
お、このSiO2 膜の代わりに、例えばSiNX 膜やA
lN膜を形成してもよい。続いて、例えばBHFを用い
たウエットエッチング法又はCF4 を用いたドライエッ
チング法により、SiO2 膜をパターニングし、例えば
幅2μmをもつSiO2パターン45を形成する(図6
(b)参照)。
【0039】次いで、例えばメタン系ガスを用いたEC
Rプラズマエッチング法又はRIBE法により、SiO
2 パターン45をマスクとして、n型GaN層44をn
型GaN層選択的にエッチング除去し、n型GaN層4
4の表面の一部が突出した高さ2000nmの凸部を形
成する。こうして、GaN層44の表面の一部が凸部形
状に突出している第2の中間体を形成する(図6(c)
参照)。
【0040】次いで、この第2の中間体を再び超真空成
長装置内に装填する。そして、SiO2 パターン45を
マスクとし、例えば分圧6.65×10-5PaのGaと
分圧2.66×10-5PaのAlと分圧6.65×10
-4PaのNH3 を原料ガスとして、厚さ30nmのアン
ドープのAl0.2Ga0.8N層46をn型GaN層44上
に選択成長させる。こうして、n型GaN層44の平坦
部の表面及び凸部の側面がAl0.2Ga0.8N層46によ
って被覆された第3の中間体を形成する(図6(d)参
照)。
【0041】次いで、この第3の中間体を超真空成長装
置から取り出した後、SiO2 パターン45を除去す
る。続いて、第3の中間体の全面にSiO2 膜(図示せ
ず)を形成した後、フォトリソグラフィ技術とエッチン
グ技術を用いてパターニングして、n型GaN層44の
凸部の上面及びその周辺のAl0.2Ga0.8N層46の一
部表面を被覆するSiO2 パターン47を形成する(図
6(e)参照)。
【0042】次いで、例えばメタン系ガスを用いたEC
Rプラズマエッチング法又はRIBE法により、SiO
2 パターン47をマスクとして、Al0.2Ga0.8N層4
6及びn型GaN層44を選択的にエッチング除去し、
+ 型GaN層43の表面を露出させる(図7(a)参
照)。次いで、SiO2 パターン45を除去する。続い
て、リフトオフ法により、n型GaN層44の凸部の上
面にショットキー接触する第1のアノード電極としての
Ti電極48を形成する。具体的には、フォトリソグラ
フィ技術を用いて、n型GaN層44の凸部の上面、並
びにAl0.2Ga0.8N層46及びn+ 型GaN層43の
各表面を全面的に被覆するレジスト膜(図示せず)を塗
布した後、n型GaN層44の凸部の上面が露出する開
口部を形成するパターニングを行う。続いて、蒸着法に
より、Ti膜をレジスト膜上及び開口部内に堆積する。
その後、レジスト膜上のTi膜をレジスト膜と共に除去
する。こうして、n型GaN層44の凸部の上面上にT
i膜を残存させ、Ti電極48を形成する(図7(b)
参照)。
【0043】次いで、図7(b)に示す工程と同様に、
リフトオフ法により、Ti電極48上及びAl0.2Ga
0.8N層46上に、Pt層を選択的に形成する。こうし
て、Ti電極48に電気的に接続すると共に、n型Ga
N層44の凸部の側面にAl0. 2Ga0.8N層46を介し
てショットキー接触する第2のアノード電極としてのP
t電極49を形成する。そして、これらのTi電極48
とPt電極49とから複合アノード電極50を構成する
(図7(c)参照)。
【0044】次いで、Pt電極49の表面及び側面、A
0.2Ga0.8N層46及びn型GaN層44の各側面、
並びにn+ 型GaN層43の表面を全面的に被覆するS
iO 2 膜51を形成する。その後、フォトリソグラフィ
技術とエッチング技術を用いて、SiO2 膜51を選択
的にエッチング除去し、Pt電極49の表面を露出させ
ると共に、n+ 型GaN層43の表面の一部を露出させ
る。続いて、リフトオフ法により、表面の一部が露出し
たn+ 型GaN層43上に、Ta−Si層を選択的に形
成する。こうして、n+ 型GaN層43上にオーミック
接触するTa−Si層からなるカソード電極52を形成
する(図7(d)参照)。
【0045】このような一連の工程を経て、図5に示す
GaN系ショットキーダイオード40を作製する。次
に、図5のGaN系ショットキーダイオード40の製造
方法の他の例について、図8(a)〜(d)を用いて説
明する。先ず、図6(a)に示す工程と略同様にして、
サファイア基板41上にGaNバッファ層42及びn+
型GaN層43を順に積層した後、n+ 型GaN層43
上に、図6(a)のn型GaN層44と同じ成膜条件
で、n型GaN層44aを厚さ500nmに積層する。
(図8(a)参照)。
【0046】次いで、例えばプラズマCVD法により、
n型GaN層44a上にSiO2 膜53を形成する。な
お、このSiO2 膜53の代わりに、SiNX 膜やAl
N膜を形成してもよい。続いて、例えばBHFを用いた
ウエットエッチング法又はCF4 を用いたドライエッチ
ング法により、SiO2 膜53を選択的にエッチングし
て、幅2μmの開口部を形成する(図8(b)参照)。
【0047】次いで、SiO2 膜53をマスクとして、
開口部内のn型GaN層44a上に、n型GaN層44
aと同じ成膜条件で、厚さ2000nmのn型GaN層
44bを選択成長させる。こうして、n型GaN層44
aとその上のn型GaN層44bとから、表面の一部が
高さ2000nmの凸部形状に突出しているn型GaN
層44を形成する(図8(c)参照)。
【0048】次いで、図6(d)〜(e)及び図7
(a)〜(d)に示す諸工程と同様の諸工程を経て、図
5に示すGaN系ショットキーダイオード40を作製す
る(図8(d)参照)。以上のように実施形態では、G
aN系ショットキーダイオード40が、n型GaN層4
4の凸部の上面にショットキー接触するTi電極48と
その凸部の側面にショットキー接触するPt電極49と
からなる複合アノード電極50を有することにより、低
いオン電圧と高い耐圧とを同時に実現できる。
【0049】更に、n型GaN層44の凸部の側面とP
t電極49との間にバンドギャップエネルギーの大きな
アンドープのAl0.2Ga0.8N層46を有するため、n
型GaN層44とAl0.2Ga0.8N層46とのヘテロ接
合面近傍に発生する2次元電子ガスが順方向電流の増大
に寄与して、良好な立ち上り特性を更に向上できる。ま
た、Pt電極49とのショットキー接触による空乏層の
広がり方が更に大きくなり、良好な耐圧特性を更に向上
できる。
【0050】従って、このGaN系ショットキーダイオ
ード40を、電力変換装置の電力変換回路であるインバ
ータ回路又はコンバータ回路におけるパワーFET10
(スイッチング素子)の保護素子として用いることによ
り、損失を低下させ、高いインバータ効率又はコンバー
タ効率を達成することが可能になり、電力変換装置の高
効率化を実現できる。また、動作瞬時の突入電流又はサ
ージ電圧が印加する場合であっても、GaN系ショット
キーダイオード40が高耐圧の保護素子として機能する
ため、パワーFET10の安定動作を保証して、電力変
換装置の信頼性を高めることができる。
【0051】なお、本実施形態のGaN系ショットキー
ダイオード40では、n型GaN層44の凸部の幅は2
000nmとなっているが、この値はGaN系ショット
キーダイオード40に要求される特性によって変化す
る。即ち、n型GaN層44の凸部の幅は、順方向電流
を増大させるためには広い方が好ましい。他方、可能な
限り小さい逆方向バイアスでGaN層44の凸部の両側
面から広がる空乏層をピンチオフ状態にしてn型GaN
層44の凸部の上面の空乏層を通り抜ける逆方向リーク
電流を阻止するためには狭い方が好ましい。従って、実
際の場合には、トレードオフの関係になる2つの特性上
の要求を勘案して、n型GaN層44の凸部の幅が決定
される。以上のことは、後述する第4、第6、第8、第
10及び第12の実施形態における保護素子としてのG
aN系ショットキーダイオードについても同様である。
【0052】(第3の実施形態)本実施形態は、第2の
実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード40
の代わりに、図9に示される横型のGaN系ショットキ
ーダイオード40Aを用いたものである。このGaN系
ショットキーダイオード40Aでは、n型GaN層44
の表面の2箇所に凸部が形成されている。図5のGaN
系ショットキーダイオード40と比較すると、n型Ga
N層44の凸部の数が1個から2個に増加している。そ
して、n型GaN層44の平坦部の表面及び2つの凸部
の側面の上に、Al0.2Ga0.8N層46が形成されてい
る。また、n型GaN層44の2つの凸部の上面上に、
Ti電極48がそれぞれ形成されている。更に、これら
2つのTi電極48上及びAl0.2Ga0.8N層46上
に、Pt電極49が形成されている。
【0053】従って、複合アノード電極50とカソード
電極52との間に順方向バイアスを印加した際には、電
流経路となるn型GaN層44aの凸部の数が増えた分
だけ、第2の実施形態の場合よりも順方向電流が増大す
る。なお、図9のGaN系ショットキーダイオード40
Aの製造方法は、第2の実施形態におけるGaN系ショ
ットキーダイオード40の場合と基本的に同様であるた
め、その説明は省略する。
【0054】以上のように実施形態では、GaN系ショ
ットキーダイオード40Aが、第2の実施形態における
GaN系ショットキーダイオード40と同様の基本構造
を有し、同様の特性を実現できることに加え、更にn型
GaN層44の凸部の数が増加した分だけ順方向電流を
増大させることができる。従って、このGaN系ショッ
トキーダイオード40Aを、電力変換装置の電力変換回
路であるインバータ回路又はコンバータ回路におけるパ
ワーFET10(スイッチング素子)の保護素子として
用いることにより、第2の実施形態の場合と同様又はそ
れ以上の効果を奏することができる。
【0055】なお、本実施形態のGaN系ショットキー
ダイオード40Aにおいては、n型GaN層44の凸部
の幅を第2の実施形態の場合よりも狭くして、より小さ
な逆方向バイアスでn型GaN層44の凸部の上面に形
成される空乏層を通り抜ける逆方向リーク電流を阻止
し、耐圧特性を向上することが可能になる。即ち、n型
GaN層44の凸部の数を増加することと凸部の幅を狭
くすることを組み合わせて、第2の実施形態において述
べたトレードオフの関係になる2つの特性上の要求を両
立することが可能になる。従って、n型GaN層44の
凸部の数は、2つに限定される必要はなく、3つ以上で
あってもよい。以上のことは、後述する第5、第7、第
9、第11及び第13の実施形態における保護素子とし
てのGaN系ショットキーダイオードについても同様で
ある。
【0056】(第4の実施形態)本実施形態は、第2の
実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード40
の代わりに、図10に示される横型のGaN系ショット
キーダイオード40Bを用いたものである。このGaN
系ショットキーダイオード40Bでは、図5のGaN系
ショットキーダイオード40におけるAl0.2Ga0.8
層46の代わりに、厚さ50nmのアンドープのGaN
層54が設けられている。即ち、n型GaN層44の凸
部の側面とPt電極49との間に、GaN層54が介在
している。従って、複合アノード電極50とカソード電
極52との間に逆方向バイアスを印加する際には、n型
GaN層44の凸部の側面に形成される空乏層の広がり
方が、GaN層54の存在によってより大きくなる。
【0057】なお、図10のGaN系ショットキーダイ
オード40Bの製造方法は、Al0. 2Ga0.8N層46を
形成する代わりにGaN層54を形成する点を除けば、
第2の実施形態におけるGaN系ショットキーダイオー
ド40の場合と基本的に同様であるため、その説明は省
略する。以上のように実施形態では、GaN系ショット
キーダイオード40Bが、第2の実施形態におけるGa
N系ショットキーダイオード40と同様の基本構造を有
し、同様の特性を実現できることに加え、更にn型Ga
N層44の凸部の側面とPt電極49との間にアンドー
プのGaN層54を有するため、Pt電極49とのショ
ットキー接触による空乏層の広がり方が更に大きくな
り、良好な耐圧特性を更に向上できる。従って、このG
aN系ショットキーダイオード40Bを、電力変換装置
の電力変換回路であるインバータ回路又はコンバータ回
路におけるパワーFET10(スイッチング素子)の保
護素子として用いることにより、第2の実施形態の場合
と同様又はそれ以上の効果を奏することができる。
【0058】(第5の実施形態)本実施形態は、第2の
実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード40
の代わりに、図11に示される横型のGaN系ショット
キーダイオード40Cを用いたものである。このGaN
系ショットキーダイオード40Cでは、第3の実施形態
におけるGaN系ショットキーダイオード40Aと同様
に、n型GaN層44の表面の2箇所に凸部が形成され
ている。また、第4の実施形態におけるGaN系ショッ
トキーダイオード40Bと同様に、n型GaN層44の
凸部の側面とPt電極49との間にGaN層54が形成
されている。即ち、GaN系ショットキーダイオード4
0Cは、図9及び図10のGaN系ショットキーダイオ
ード40A、40Bを組み合わせた構成となっている。
【0059】なお、図11のGaN系ショットキーダイ
オード40Cの製造方法は、第3及び第4の実施形態に
おけるGaN系ショットキーダイオード40A、40B
の場合と基本的に同様であるため、その説明は省略す
る。以上のように実施形態では、GaN系ショットキー
ダイオード40Cが、第3及び第4の実施形態における
GaN系ショットキーダイオード40A、40Bを組み
合わせた構成となっているため、これらGaN系ショッ
トキーダイオード40A、40Bと同様の基本構造を有
し、同様の特性を実現できる。従って、このGaN系シ
ョットキーダイオード40Cを、電力変換装置の電力変
換回路であるインバータ回路又はコンバータ回路におけ
るパワーFET10(スイッチング素子)の保護素子と
して用いることにより、第3又は第4の実施形態の場合
と同様又はそれ以上の効果を奏することができる。
【0060】(第6の実施形態)本実施形態は、第2の
実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード40
の代わりに、図12に示される横型のGaN系ショット
キーダイオード40Dを用いたものである。このGaN
系ショットキーダイオード40Dでは、図5のGaN系
ショットキーダイオード40におけるAl0.2Ga0.8
層46が形成されておらず、n型GaN層44の凸部の
側面にPt電極49が直接にショットキー接触してい
る。なお、図12のGaN系ショットキーダイオード4
0Dの製造方法は、Al0. 2Ga0.8N層46を形成する
工程を省略すれば、第2の実施形態におけるGaN系シ
ョットキーダイオード40の場合と基本的に同様である
ため、その説明は省略する。
【0061】以上のように実施形態では、GaN系ショ
ットキーダイオード40Dが、第2の実施形態における
GaN系ショットキーダイオード40と同様の基本構造
を有し、同様の特性を実現できることに加え、更にAl
0.2Ga0.8N層がない分だけ構造及びその製造プロセス
を簡略化することができる。従って、このGaN系ショ
ットキーダイオード40Dを、電力変換装置の電力変換
回路であるインバータ回路又はコンバータ回路における
パワーFET10(スイッチング素子)の保護素子とし
て用いることにより、第2の実施形態の場合と同様又は
それ以上の効果を奏することができる。
【0062】(第7の実施形態)本実施形態は、第2の
実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード40
の代わりに、図13に示される横型のGaN系ショット
キーダイオード40Eを用いたものである。このGaN
系ショットキーダイオード40Eでは、第3の実施形態
におけるGaN系ショットキーダイオード40Aと同様
に、n型GaN層44の表面の2箇所に凸部が形成され
ている。また、第6の実施形態におけるGaN系ショッ
トキーダイオード40Dと同様に、n型GaN層44の
凸部の側面にPt電極49が直接にショットキー接触し
ている。即ち、GaN系ショットキーダイオード40E
は、図9及び図13のGaN系ショットキーダイオード
40A、40Eを組み合わせた構成となっている。
【0063】なお、図13のGaN系ショットキーダイ
オード40Eの製造方法は、図9及び図13のGaN系
ショットキーダイオード40A、40Eの場合と基本的
に同様であるため、その説明は省略する。以上のように
実施形態では、GaN系ショットキーダイオード40E
が、第3及び第6の実施形態におけるGaN系ショット
キーダイオード40A、40Eを組み合わせた構成とな
っているため、これらGaN系ショットキーダイオード
40A、40Bと同様の基本構造を有し、同様の特性を
実現できる。従って、このGaN系ショットキーダイオ
ード40Eを、電力変換装置の電力変換回路であるイン
バータ回路又はコンバータ回路におけるパワーFET1
0(スイッチング素子)の保護素子として用いることに
より、第3又は第6の実施形態の場合と同様又はそれ以
上の効果を奏することができる。
【0064】(第8の実施形態)本実施形態は、第2の
実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード40
の代わりに、図14に示される縦型のGaN系ショット
キーダイオード60を用いたものである。このGaN系
ショットキーダイオード60では、例えば導電性のn型
SiC基板61上に、表面の一部が凸部形状に突出して
いるn型GaN層62が形成されている。n型GaN層
62の不純物濃度は、2×1017cm-3程度の低濃度で
あり、その平坦部の厚さは500nm、凸部の幅及び高
さはそれぞれ2000nm及び2000nmである。な
お、n型GaN層62の不純物濃度は、2×1017cm
-3程度に限定する必要はなく、2×1017cm-3以下で
あればよい。
【0065】また、n型GaN層62の平坦部の表面及
び凸部の両側面は、n型GaN層62よりもバンドギャ
ップエネルギーの大きい厚さ30nmのアンドープのA
0. 2Ga0.8N層63によって被覆されている。ここ
で、n型GaN層62とAl0. 2Ga0.8N層63との接
触部はヘテロ接合をなすため、そのヘテロ接合面近傍に
は、図中に破線で模式的に表した2次元電子ガスが発生
する。
【0066】また、n型GaN層62の凸部の上面にシ
ョットキー接触して、第1のアノード電極としてTi電
極64が形成されている。なお、第1のアノード電極を
なす材質は、Tiに限定されない。例えばWやAg等、
1n型GaN層8に対して0.8eVより低いショット
キーバリアを生じるものであればよい。また、Ti電極
64上及びAl0.2Ga0.8N層63上には、第2のアノ
ード電極としてのPt電極65が形成されている。この
Pt電極65は、Ti電極64に電気的に接続すると共
に、n型GaN層62の凸部の側面にAl0.2Ga0.8
層63を介してショットキー接触している。なお、第2
のアノード電極をなす材質は、Ptに限定されない。例
えばNiやPdやAu等、n型GaN層62に対して
0.8eVより高いショットキーバリアを生じるもので
あればよい。
【0067】そして、n型GaN層62の凸部の上面に
ショットキー接触しているTi電極64と、n型GaN
層62の凸部の側面にAl0.2Ga0.8N層63を介して
ショットキー接触しているPt電極65とが互いに電気
的に接続されて、複合アノード電極66を構成してい
る。また、Pt電極65、Al0.2Ga0.8N層63及び
n型GaN層62の各側面、並びにn型SiC基板61
の表面を被覆するSiO2 膜67が形成されている。ま
た、n型SiC基板61の裏面にオーミック接触するT
a−Si層からなるカソード電極68が形成されてい
る。
【0068】このようにGaN系ショットキーダイオー
ド60は、第2の実施形態に係る横型のGaN系ショッ
トキーダイオード40の絶縁性又は半絶縁性のサファイ
ア基板41の代わりに、導電性のn型SiC基板61を
用い、そのn型SiC基板61の裏面にカソード電極6
8を形成して、縦型構造としたものである。そして、横
型構造と縦型構造の違いはあれ、n型GaN層62の凸
部の上面にTi電極64がショットキー接触し、その凸
部の側面にAl0.2Ga0.8N層63を介してPt電極6
5がショットキー接触し、これらTi電極64とPt電
極65とから複合アノード電極66が構成されるという
基本的な構造は、第2の実施形態におけるGaN系ショ
ットキーダイオード60と同様である。
【0069】次に、図14のGaN系ショットキーダイ
オード60の電流−電圧特性について説明する。複合ア
ノード電極66とカソード電極68との間に順方向バイ
アスを印加したところ、第2の実施形態の場合と略同様
に、0.1〜0.3Vのオン電圧で、順方向電流が急激
に増大する良好な立ち上りが観測された。また、複合ア
ノード電極66とカソード電極68との間に逆方向バイ
アスを印加したところ、約500Vという大きな耐圧が
観測された。このような良好な立ち上り特性と耐圧特性
が得られた理由は、第2の実施形態におけるGaN系シ
ョットキーダイオード60について述べた理由と同様で
あると考えられる。
【0070】次に、図14のGaN系ショットキーダイ
オード60の製造方法の一例について、図15(a)〜
(c)を用いて説明する。先ず、導電性のn型SiC基
板61上に、超真空成長装置を用いた例えばガスソース
MBE法により、一連の結晶成長を行う。即ち、原料ガ
スとして例えば分圧6.65×10-5PaのGaと分圧
6.65×10-4PaのNH3 と分圧2×10-7Paの
ドーパントとしてのSiを用いて、2×1017cm-3
度の低不純物濃度のn型GaN層62を厚さ2500n
mに成長させる(図15(a)参照)。
【0071】次いで、第2の実施形態における図6
(d)〜(e)及び図7(a)〜(d)に示す諸工程と
同様の工程を行う。即ち、n型GaN層62を選択的に
エッチング除去して、その表面の一部が突出した高さ2
000nmの凸部を形成し、アンドープのAl0.2Ga
0.8N層63を厚さ30nmに選択成長させる。続い
て、n型GaN層62の凸部の上面にショットキー接触
するTi電極64を形成し、n型GaN層62の凸部の
側面にAl0.2Ga0.8N層63を介してショットキー接
触するPt電極65を形成し、これらのTi電極64と
Pt電極65とから複合アノード電極66を構成する。
続いて、SiO2 膜67を形成する(図15(b)参
照)。
【0072】次いで、n型SiC基板61の裏面にオー
ミック接触するTa−Si層からなるカソード電極68
を形成する(図15(c)参照)。このような一連の工
程を経て、図14に示すGaN系ショットキーダイオー
ド60を作製する。なお、上記の製造方法の代わりに、
第2の実施形態で図8(a)〜(d)を用いて説明した
他の製造方法を適用することも可能である。
【0073】以上のように実施形態では、GaN系ショ
ットキーダイオード60が、横型構造と縦型構造の違い
はあれ、第2の実施形態におけるGaN系ショットキー
ダイオード40と同様の基本的な構造を有し、同様の特
性を実現できる。従って、このGaN系ショットキーダ
イオード60を、電力変換装置の電力変換回路であるイ
ンバータ回路又はコンバータ回路におけるパワーFET
10(スイッチング素子)の保護素子として用いること
により、第2の実施形態の場合と同様の効果を奏するこ
とができる。
【0074】(第9の実施形態)本実施形態は、第8の
実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード60
の代わりに、図16に示される縦型のGaN系ショット
キーダイオード60Aを用いたものである。このGaN
系ショットキーダイオード60Aでは、図14のGaN
系ショットキーダイオード60におけるn型GaN層6
2の凸部の数が1個から2個に増加している。別の観点
から言えば、第3の実施形態のGaN系ショットキーダ
イオード40Aにおいて、サファイア基板41の代わり
にn型SiC基板61を用い、そのn型SiC基板61
の裏面にカソード電極68を形成して、縦型構造とした
ものである。
【0075】なお、図16のGaN系ショットキーダイ
オード60Aの製造方法は、第3の実施形態におけるG
aN系ショットキーダイオード60の場合と基本的に同
様であるため、その説明は省略する。以上のように実施
形態では、GaN系ショットキーダイオード60Aが、
第3の実施形態における横型のGaN系ショットキーダ
イオード40Aを縦型構造にしたものであるため、同様
の基本構造を有し、同様の特性を実現できる。従って、
このGaN系ショットキーダイオード60Aを、電力変
換装置の電力変換回路であるインバータ回路又はコンバ
ータ回路におけるパワーFET10(スイッチング素
子)の保護素子として用いることにより、第3の実施形
態の場合と同様の効果を奏することができる。
【0076】(第10の実施形態)本実施形態は、第8
の実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード6
0の代わりに、図17に示される縦型のGaN系ショッ
トキーダイオード60Bを用いたものである。このGa
N系ショットキーダイオード60Bでは、図14のGa
N系ショットキーダイオード60におけるAl0.2Ga
0.8N層63の代わりに、厚さ50nmのアンドープの
GaN層69が用いられている。別の観点から言えば、
第4の実施形態のGaN系ショットキーダイオード40
Bにおいて、サファイア基板41の代わりにn型SiC
基板61を用い、そのn型SiC基板61の裏面にカソ
ード電極68を形成して、縦型構造としたものである。
【0077】なお、図17のGaN系ショットキーダイ
オード60Bの製造方法は、Al0. 2Ga0.8N層63を
形成する代わりにGaN層69を形成する点を除けば、
第8の実施形態におけるGaN系ショットキーダイオー
ド60の場合と基本的に同様であるため、その説明は省
略する。以上のように実施形態では、GaN系ショット
キーダイオード60Bが、第4の実施形態における横型
のGaN系ショットキーダイオード40Bを縦型構造に
したものであるため、同様の基本構造を有し、同様の特
性を実現できる。従って、このGaN系ショットキーダ
イオード60Bを、電力変換装置の電力変換回路である
インバータ回路又はコンバータ回路におけるパワーFE
T10(スイッチング素子)の保護素子として用いるこ
とにより、第4の実施形態の場合と同様の効果を奏する
ことができる。
【0078】(第11の実施形態)本実施形態は、第1
0の実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード
60Bの代わりに、図18に示される縦型のGaN系シ
ョットキーダイオード60Cを用いたものである。この
GaN系ショットキーダイオード60Cでは、図17の
GaN系ショットキーダイオード60Bにおけるn型G
aN層62の凸部の数が1個から2個に増加している。
別の観点から言えば、第5の実施形態のGaN系ショッ
トキーダイオード40Cにおいて、サファイア基板41
の代わりにn型SiC基板61を用い、そのn型SiC
基板61の裏面にカソード電極68を形成して、縦型構
造としたものである。
【0079】なお、図18のGaN系ショットキーダイ
オード60Cの製造方法は、第10の実施形態における
GaN系ショットキーダイオード60Bの場合と基本的
に同様であるため、その説明は省略する。以上のように
実施形態では、GaN系ショットキーダイオード60C
が、第5の実施形態における横型のGaN系ショットキ
ーダイオード40Cを縦型構造にしたものであるため、
同様の基本構造を有し、同様の特性を実現できる。従っ
て、このGaN系ショットキーダイオード60Cを、電
力変換装置の電力変換回路であるインバータ回路又はコ
ンバータ回路におけるパワーFET10(スイッチング
素子)の保護素子として用いることにより、第5の実施
形態の場合と同様の効果を奏することができる。
【0080】(第12の実施形態)本実施形態は、第8
の実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード6
0の代わりに、図19に示される縦型のGaN系ショッ
トキーダイオード60Dを用いたものである。このGa
N系ショットキーダイオード60Dでは、図14のGa
N系ショットキーダイオード60におけるAl0.2Ga
0.8N層63が形成されておらず、n型GaN層62の
凸部の側面にPt電極65が直接にショットキー接触し
ているものである。別の観点から言えば、第6の実施形
態のGaN系ショットキーダイオード40Dにおいて、
サファイア基板41の代わりにn型SiC基板61を用
い、そのn型SiC基板61の裏面にカソード電極68
を形成して、縦型構造としたものである。
【0081】なお、図19のGaN系ショットキーダイ
オード60Dの製造方法は、Al0. 2Ga0.8N層63を
形成する工程を省略すれば、第8の実施形態におけるG
aN系ショットキーダイオード60の場合と基本的に同
様であるため、その説明は省略する。以上のように実施
形態では、GaN系ショットキーダイオード60Dが、
第6の実施形態における横型のGaN系ショットキーダ
イオード40Dを縦型構造にしたものであるため、同様
の基本構造を有し、同様の特性を実現できる。従って、
このGaN系ショットキーダイオード60Dを、電力変
換装置の電力変換回路であるインバータ回路又はコンバ
ータ回路におけるパワーFET10(スイッチング素
子)の保護素子として用いることにより、第6の実施形
態の場合と同様の効果を奏することができる。
【0082】(第13の実施形態)本実施形態は、第1
2の実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード
60Dの代わりに、図20に示される縦型のGaN系シ
ョットキーダイオード60Eを用いたものである。この
GaN系ショットキーダイオード60Eでは、図19の
GaN系ショットキーダイオード60Dにおけるn型G
aN層62の凸部の数が1個から2個に増加している。
別の観点から言えば、第7の実施形態の図13のGaN
系ショットキーダイオード40Eにおいて、サファイア
基板41の代わりにn型SiC基板61を用い、そのn
型SiC基板61の裏面にカソード電極68を形成し
て、縦型構造としたものである。
【0083】なお、図20のGaN系ショットキーダイ
オード60Eの製造方法は、第12の実施形態における
GaN系ショットキーダイオード60Dの場合と基本的
に同様であるため、その説明は省略する。以上のように
実施形態では、GaN系ショットキーダイオード60E
が、第7の実施形態における横型のGaN系ショットキ
ーダイオード40Eを縦型構造にしたものであるため、
同様の基本構造を有し、同様の特性を実現できる。従っ
て、このGaN系ショットキーダイオード60Eを、電
力変換装置の電力変換回路であるインバータ回路又はコ
ンバータ回路におけるパワーFET10(スイッチング
素子)の保護素子として用いることにより、第7の実施
形態の場合と同様の効果を奏することができる。
【0084】(第14の実施形態)本実施形態は、第2
の実施形態におけるGaN系ショットキーダイオード4
0の代わりに、図21に示される縦型のGaN系ショッ
トキーゲートFET70を用いたものである。このGa
N系ショットキーゲートFET70では、例えば導電性
のn型SiC基板71上に、表面の一部が凸部形状に突
出しているn型GaN層72が形成されている。n型G
aN層72の不純物濃度は、2×1017cm-3程度の低
濃度であり、その平坦部の厚さは500nm、凸部の幅
及び高さはそれぞれ2000nm及び2000nmであ
る。なお、n型GaN層72の不純物濃度は2×1017
cm-3程度に限定する必要はなく、2×1017cm-3
下であればよい。また、n型GaN層72の凸部の上面
上には、厚さ50nm、5×1019cm-3程度の高不純
物濃度のn+ 型GaN層73が積層されている。
【0085】また、n型GaN層72の平坦部の表面及
び凸部の両側面並びn+ 型GaN層73の側面は、n型
GaN層72よりもバンドギャップエネルギーの大きい
厚さ30nmのアンドープのAl0.2Ga0.8N層75に
よって被覆されている。ここで、n型GaN層72とA
0.2Ga0.8N層75との接触部はヘテロ接合をなすた
め、そのヘテロ接合面近傍には、図中に破線で模式的に
表した2次元電子ガスが発生する。
【0086】なお、後に説明するように、n型GaN層
72の凸部は、GaN系ショットキーゲートFET70
のドレイン電流ID が縦方向に流れるチャネル領域であ
る。従って、このチャネル領域をドレイン電流ID が流
れる際に、この2次元電子ガスがキャリアとしてに寄与
する。即ち、一種の縦型のHEMT(High ElectronMob
ility Transistor ;高電子移動度トランジスタ)構造
となっている。
【0087】また、n+ 型GaN層73上に、Ta−S
i層からなるソース電極76が形成されている。即ち、
ソース電極76が、n+ 型GaN層73を介してn型G
aN層72の凸部の上面にオーミック接触している。ま
た、n型GaN層72の凸部の側面にAl0.2Ga0.8
層75を介してショットキー接触しているPt層からな
るショットキーゲート電極77が形成されている。な
お、ショットキーゲート電極77をなす材質は、Ptに
限定されない。例えばTi、Ni、W、Ag、Pd、A
u等、n型GaN層72に対してショットキーバリアを
生じるものであればよいが、より高いショットキーバリ
アを生じる金属が好適である。また、n型SiC基板7
1の裏面にオーミック接触するTa−Si層からなるド
レイン電極78が形成されている。
【0088】次に、図21のGaN系ショットキーゲー
トFET70の電流−電圧特性について説明する。n型
GaN層72の凸部の側面には、Al0.2Ga0.8N層7
5を介してショットキーゲート電極77が形成されてい
るため、このショットキーゲート電極77に印加するゲ
ート電圧VG が、VG =0の場合であっても、n型Ga
N層72の凸部の両側面には空乏層が形成されている。
この状態で、ソース電極76とドレイン電極78との間
に、所定のドレイン電圧VD を印加すると、ドレイン電
流I D はn型GaN層72の凸部の両側面の空乏層に挟
まれた領域をチャネルとして縦方向に流れる。ドレイン
電圧VD を増大すると、チャネルの幅が増大して、ドレ
イン電流ID も増大する。
【0089】また、ゲート電圧VG の大きさを増減する
と、n型GaN層72の凸部の両側面の空乏層の広がり
が大きくなったり小さくなったりして、2方向から広が
る空乏層に挟まれたチャネルの幅が変化する。このた
め、ゲート電圧VG によってチャネルの幅が制御され、
そこを流れるドレイン電流ID が制御される。このと
き、n型GaN層72とAl0.2Ga0.8N層75とのヘ
テロ接合面近傍に発生する2次元電子ガスが、キャリア
としてドレイン電流ID に寄与するため、小さなドレイ
ン電圧VD でドレイン電流ID が急速に立ち上る良好な
立ち上り特性が得られる。
【0090】また、ショットキーゲート電極77とn型
GaN層72の凸部の側面との間には、n型GaN層7
2よりもバンドギャップエネルギーが大きなアンドープ
のAl0.2Ga0.8N層75が介在しているため、小さな
ゲート電圧VG でも空乏層は大きく広がる。その結果、
ゲート電圧VG によるドレイン電流ID の制御性が向上
する。
【0091】次に、図21のGaN系ショットキーゲー
トFET70の製造方法の一例について、図22(a)
〜(d)及び図23(a)〜(c)を用いて説明する。
先ず、導電性のn型SiC基板71上に、超真空成長装
置を用いた例えばガスソースMBE法により、一連の結
晶成長を行う。即ち、原料ガスとして例えば分圧1.3
3×10-5PaのGaと分圧6.65×10-4PaのN
3 と分圧2×10-7PaのドーパントとしてのSiを
用いて、2×1017cm-3程度の低不純物濃度のn型G
aN層72を厚さ2500nmに成長させる。連続し
て、例えば分圧1.33×10-5PaのGaと分圧6.
65×10-4PaのNH3 と分圧1.33×10-6Pa
のドーパントとしてのSiを用いて、5×1019cm-3
程度の高不純物濃度のn+ 型GaN層73を厚さ50n
mに成長させる(図22(a)参照)。
【0092】次いで、例えばプラズマCVD法により、
+ 型GaN層73上にSiO2 膜を形成する。続い
て、例えばBHFを用いたウエットエッチング法又はC
4 を用いたドライエッチング法により、SiO2 膜を
パターニングして、例えば幅2μmをもつSiO2 パタ
ーン74を形成する(図22(b)参照)。次いで、例
えばメタン系ガスを用いたECRプラズマエッチング法
又はRIBE法により、SiO2 パターン74をマスク
としてn+ 型GaN層73及びn型GaN層72を選択
的にエッチング除去する。こうして、n型GaN層44
の表面の一部が突出した高さ2000nm、幅2000
nmの凸部を形成すると共に、その凸部の上面上にn+
型GaN層73を残存させる(図22(c)参照)。
【0093】次いで、SiO2 パターン74をマスクと
し、例えば分圧6.65×10-5PaのGaと分圧2.
66×10-5PaのAlと分圧6.65×10-4Paの
NH 3 を原料ガスとして、アンドープのAl0.2Ga0.8
N層75を厚さ30nmに選択成長させる。こうして、
n型GaN層72の平坦部の表面及び凸部の側面並びに
+ 型GaN層73の側面をAl0.2Ga0.8N層75に
よって被覆する(図22(d)参照)。
【0094】次いで、SiO2 パターン74を除去す
る。続いて、リフトオフ法により、n + 型GaN層73
の上面上にTa−Si層を選択的に形成する。こうし
て、n型GaN層44の凸部の上面にn+ 型GaN層7
3を介してオーミック接触するTa−Si層からなるソ
ース電極76を形成する(図23(a)参照)。次い
で、図23(a)に示す工程と同様にして、リフトオフ
法により、Al0. 2Ga0.8N層75上に、Pt層を選択
的に形成する。こうして、n型GaN層72の凸部の側
面にAl0.2Ga0.8N層75を介してショットキー接触
するPt層からなるショットキーゲート電極77を形成
する(図23(b)参照)。
【0095】次いで、n型SiC基板71の裏面にオー
ミック接触するTa−Si層からなるドレイン電極78
を形成する(図23(c)参照)。このような一連の工
程を経て、図21に示すGaN系ショットキーゲートF
ET70を作製する。以上のように実施形態では、Ga
N系ショットキーゲートFET70が、チャネル領域を
なすn型GaN層72の凸部の上面にソース電極76が
オーミック接触し、その凸部の側面にショットキーゲー
ト電極77がショットキー接触し、n型SiC基板71
の裏面にドレイン電極78がオーミック接触している基
本構造を有しており、n型GaN層72の凸部の側面と
ショットキーゲート電極77との間にバンドギャップエ
ネルギーの大きなアンドープのAl0.2Ga0.8N層75
を有しているため、n型GaN層72とAl0.2Ga0.8
N層75とのヘテロ接合面近傍に発生する2次元電子ガ
スがドレイン電流ID に寄与し、ドレイン電流I D の良
好な立ち上り特性が得られる。また、ショットキーゲー
ト電極77とのショットキー接触による空乏層の広がり
方が更に大きくなり、ゲート電圧VG によるドレイン電
流ID の制御性を向上させることができる。
【0096】従って、このGaN系ショットキーゲート
FET70を、電力変換装置の電力変換回路であるイン
バータ回路又はコンバータ回路におけるパワーFET1
0(スイッチング素子)の保護素子として用いることに
より、損失を低下させ、高いインバータ効率又はコンバ
ータ効率を達成することが可能になり、電力変換装置の
高効率化を実現できる。
【0097】(第15の実施形態)本実施形態は、第1
4の実施形態におけるGaN系ショットキーゲートFE
T70の代わりに、図24に示される縦型のGaN系シ
ョットキーゲートFET70Aを用いたものである。
【0098】このGaN系ショットキーゲートFET7
0Aでは、図21のGaN系ショットキーゲートFET
70におけるAl0.2Ga0.8N層75の代わりに、厚さ
50nmのアンドープのGaN層79が設けられてい
る。即ち、n型GaN層72の凸部の側面とショットキ
ーゲート電極77との間に、GaN層79が介在してい
る。
【0099】なお、図24のGaN系ショットキーゲー
トFET70Aの製造方法は、Al 0.2Ga0.8N層75
を形成する代わりにGaN層79を形成する点を除け
ば、第14の実施形態におけるGaN系ショットキーゲ
ートFET70の場合と基本的に同様であるため、その
説明は省略する。以上のように実施形態では、GaN系
ショットキーゲートFET70Aが、第14の実施形態
におけるGaN系ショットキーゲートFET70と同様
の基本構造を有し、同様の特性を実現できることに加
え、更にn型GaN層72の凸部の側面とショットキー
ゲート電極77との間にアンドープのGaN層79を有
するため、ショットキーゲート電極77とのショットキ
ー接触による空乏層の広がり方が更に大きくなり、ゲー
ト電圧VG によるドレイン電流ID の制御性を向上させ
ることができる。従って、このGaN系ショットキーゲ
ートFET70Aを、電力変換装置の電力変換回路であ
るインバータ回路又はコンバータ回路におけるパワーF
ET10(スイッチング素子)の保護素子として用いる
ことにより、第14の実施形態の場合と同様又はそれ以
上の効果を奏することができる。
【0100】(第16の実施形態)本実施形態は、第1
4の実施形態におけるGaN系ショットキーゲートFE
T70の代わりに、図25に示される縦型のGaN系シ
ョットキーゲートFET70Bを用いたものである。こ
のGaN系ショットキーゲートFET70Bでは、図2
1のGaN系ショットキーゲートFET70におけるA
0.2Ga0.8N層75が形成されておらず、n型GaN
層72の凸部の側面にショットキーゲート電極77が直
接にショットキー接触している。なお、図25のGaN
系ショットキーゲートFET70Bの製造方法は、Al
0.2Ga0.8N層75を形成する工程を省略すれば、第1
4の実施形態におけるGaN系ショットキーゲートFE
T70の場合と基本的に同様であるため、その説明は省
略する。
【0101】以上のように実施形態では、GaN系ショ
ットキーゲートFET70Bが、第14の実施形態にお
けるGaN系ショットキーゲートFET70と同様の基
本構造を有し、同様の特性を実現できる。従って、この
GaN系ショットキーゲートFET70Bを、電力変換
装置の電力変換回路であるインバータ回路又はコンバー
タ回路におけるパワーFET10(スイッチング素子)
の保護素子として用いることにより、第14の実施形態
の場合と同様の効果を奏することができる。
【0102】なお、第2〜第16の実施形態では、n型
GaN層44、62、72の凸部の幅は2000nmと
なっているが、この例示した値に限定されるものではな
い。この凸部の幅は、例えば5nm〜10μmの範囲内
にあればよく、好ましくは10nm〜5μmの範囲内
に、更に好ましくは50nm〜3μmの範囲内にあれば
よい。
【0103】また、第2〜第16の実施形態では、Ga
N系のIII-V族窒化物半導体層を結晶成長する際にガス
ソースMBE法を用いているが、その製法はガスソース
MBE法に限定されるものではなく、例えばMOCVD
(Metal Organic Chemical Vapor Deposition ;有機金
属化学気相成長)法やハイドライド気相成長法等を代わ
りに用いてもよい。
【0104】また、第8〜第16の実施形態では、導電
性のn型SiC基板61、71を用いているが、例えば
SiC、Si、GaN、AlN、GaAs、GaP等か
らなる導電性の半導体基板を代わりに用いてもよい。ま
た、第1〜第3、第8、第9及び第14の実施形態で
は、2次元電子ガスを発生させるヘテロ接合構造とし
て、GaN23層とAlGaN層24、n型GaN層4
4とAlGaN層46、n型GaN層62とAlGaN
層63、n型GaN層72とAlGaN層75の組み合
わせによるGaN/AlGaN接合を用いているが、例
えばInGaN、AlInGaN、AlInGaNP、
AlGaN、AlGaN等のIII-V族窒化物半導体層を
組み合わせたヘテロ接合を代わりに用いてもよい。ま
た、ヘテロ接合を用いずに、上記のAlGaN層の代わ
りに、Siをドープしたn型GaN層を用いてもよい。
【0105】(第17の実施形態)本実施形態は、図2
6(a)に示されるように、第1の実施形態におけるス
イッチング素子であるパワーFET10として、GaN
系MESFET10Aを用い、このGaN系MESFE
T10Aに、保護素子としてのGaN系ショットキーダ
イオード20Aが内蔵されているものである。具体的に
は、GaN系MESFET10Aのソース・ドレイン間
に、横型のGaN系ショットキーダイオード20Aが接
続されている。
【0106】また、図26(b)に示されるように、こ
れらのGaN系MESFET10A及びGaN系ショッ
トキーダイオード20Aは、同一基板上に集積されてい
る。即ち、例えばサファイア基板21上に、GaNバッ
ファ層22、アンドープのGaN層23及びアンドープ
のAlGaN層24が順に積層して形成されている。ま
た、GaN層23とAlGaN層24とのヘテロ接合部
に接続して、2つのn型GaN層26がGaN層23上
に形成されている。
【0107】更に、2つのn型GaN層26上にそれぞ
れオーミック接触して、ソース電極とカソード電極とを
兼用する電極(以下、単に「ソース・カソード兼用電
極」という)27a及びドレイン電極27bが形成され
ている。また、2つのn型GaN層26に挟まれたAl
GaN層24上にショットキー接触して、ゲート電極2
8aが形成されている。また、ソース・カソード兼用電
極27aを間に挟んでゲート電極28aの反対側のAl
GaN層24上にショットキー接触して、アノード電極
28bが形成されている。
【0108】即ち、本実施形態は、スイッチング素子
(パワーFET10)としてのGaN系MESFET1
0A及びその保護素子としてのGaN系ショットキーダ
イオード20を同一基板上に集積したものである。次
に、図26(b)のGaN系MESFET10A及びG
aN系ショットキーダイオード20Aの製造方法の一例
について、図27(a)〜(d)を用いて説明する。
【0109】先ず、半絶縁性のサファイア基板21上
に、厚さ5nmのGaNバッファ層22、厚さ3000
nmのアンドープのGaN層23、厚さ30nmのアン
ドープのAlGaN層24を順に成長させる。こうし
て、GaN層23とAlGaN層24とのヘテロ接合構
造を形成する(図27(a)参照)。次いで、AlGa
N層24上に形成したSiO2膜を選択的にエッチング
除去し、2箇所に開口部を有するSiO2パターン25
を形成した後、このSiO2パターン25をマスクとし
てAlGaN層24及びGaN層23の一部を順に選択
的にエッチング除去し、GaN層23表面を露出させる
(図27(b)参照)。
【0110】次いで、これら2箇所の露出させたGaN
層23上にそれぞれ、5×1019cm-3程度の高濃度に
Siを添加したn型GaN層26を選択的に成長させる
(図27(c)参照)。次いで、これら2つのn型Ga
N層26にそれぞれオーミック接触するTaSi/Au
積層構造のソース・カソード兼用電極27a及びドレイ
ン電極27bを形成する。また、これら2つのn型Ga
N層26に挟まれたAlGaN層24上にショットキー
接触するTi/WSi/Au積層構造のゲート電極28
aを形成すると共に、ソース・カソード兼用電極27a
を間に挟んでゲート電極28aの反対側のAlGaN層
24上にショットキー接触するTi/WSi/Au積層
構造のアノード電極28bを形成する(図27(c)参
照)。
【0111】このような一連の工程を経て、図26
(b)に示すGaN系MESFET10A及びGaN系
ショットキーダイオード20Aが同一基板上に集積され
ているGaN系半導体装置を作製する。以上のように本
実施形態では、GaN系MESFET10A及びGaN
系ショットキーダイオード20Aが、共通の材料を用い
た共通の工程によって同時的に形成される。即ち、Ga
N系MESFET10Aを作製する工程で、選択的エッ
チングや選択的結晶成長のためのマスクパターンに修正
を加えるだけで、何ら工程を煩雑化したり増加したりす
る必要はない。従って、スイッチング素子とGaN系シ
ョットキーダイオードをそれぞれ各別の電子部品として
作製し、接続する場合に較べて、製造コストの低減を実
現するのみならず、集積化による部品の小型化を達成
し、延いては電力変換装置の小型化を実現することがで
きる。
【0112】また、GaN系ショットキーダイオード2
0Aが、同一基板上に形成されているGaN系MESF
ET10Aの保護素子として機能する。そして、このG
aN系半導体装置を電力変換装置の電力変換回路である
インバータ回路又はコンバータ回路のスイッチング素子
に用いる場合、その構成は第1の実施形態の図3又は図
4(a)〜(d)に例示される場合と同様であり、その
作用効果も上記第1の実施形態において述べたものと同
様である。
【0113】但し、この電力変換装置の場合、前述した
高いインバータ効率又はコンバータ効率の達成に伴い、
GaN系ショットキーダイオード20Aを内蔵したGa
N系MESFET10Aは、同一性能の従来のpn接合
構造のツェナーダイオードを内蔵したSi系MOSFE
Tと比較して、そのチップ面積を縮小することが可能に
なる。また、インバータ回路又はコンバータ回路からな
る電力変換回路に使用する個数も大幅に低減することが
可能になる。従って、電力変換装置用の大幅な小型化を
実現することができる。
【0114】因みに、電力変換装置用のスイッチング素
子として、図26(a)、(b)に示されるようなGa
N系ショットキーダイオード20Aを内蔵したGaN系
MESFET10Aを試作したところ、同一性能の従来
のpn接合構造のツェナーダイオードを内蔵したSi系
MOSFETの場合に較べて、チップ面積を例えば1c
2から16mm2に縮小することができた。また、上記
の試作したスイッチング素子を電力変換装置の電力変換
回路としてのインバータ回路に組み込んだ場合には、必
要とするチップ数を従来の場合の半分以下に低減するこ
とができた。また、電力変換回路としてのコンバータ回
路に組み込んだ場合には、必要とするチップ数を従来の
場合の例えば32個から8個に低減することができた。
【0115】なお、本実施形態では、スイッチング素子
(パワーFET10)としてGaN系MESFET10
Aと第1の実施形態における保護素子としてのGaN系
ショットキーダイオード20とを同一基板上に集積した
場合について説明したが、スイッチング素子とその保護
素子との集積は、この組合せに限定されるものではな
い。例えばGaN系MESFET10Aと第2〜第7の
実施形態における保護素子としてのGaN系ショットキ
ーダイオード40、40A〜40Eの何れかとを同一基
板上に集積することも可能である。
【0116】(第18の実施形態)本実施形態は、図2
8(a)に示されるように、第1の実施形態におけるパ
ワーFET10の代わりに、IGBT80を用いたもの
である。具体的には、スイッチング素子としてのIGB
T80のエミッタ・コレクタ間に、保護素子としてのG
aN系ショットキーダイオード20が接続されている。
【0117】ここで、図28(b)に示されるGaN系
ショットキーダイオード20は、第1の実施形態の図1
(b)に示されるものと同一であり、その構造及びその
製造方法についての説明は省略する。また、図28
(a)に示したIGBT80及びGaN系ショットキー
ダイオード20を電力変換装置の電力変換回路であるイ
ンバータ回路又はコンバータ回路に用いる場合には、第
1の実施形態の図3又は図4(a)〜(d)に例示され
る回路図において、パワーFET10をIGBT80に
よって置換すればよく、その基本的な回路構成は同一で
ある。このため、この場合の電力変換装置の電力変換回
路であるインバータ回路又はコンバータ回路の図示は省
略する。
【0118】以上のように本実施形態では、スイッチン
グ素子であるIGBT80の保護素子として用いられる
GaN系ショットキーダイオード20が、600Vを超
える耐圧を有していることから、IGBT80は少なく
とも500V以上の高耐圧での例えば100A以上の大
電流動作が容易に可能になる。また、第1の実施形態の
場合と同様、動作瞬時の突入電流又はサージ電圧が印加
する場合であっても、GaN系ショットキーダイオード
20が保護素子として機能する前にIGBT80が発熱
により破壊されることを防止することが可能になるた
め、安定動作が保証され、電力変換装置の信頼性を高め
ることができる。
【0119】なお、本実施形態では、スイッチング素子
としてのIGBT80に第1の実施形態における保護素
子としてのGaN系ショットキーダイオード20を組み
合わせた場合について説明したが、例えばIGBT80
に第2〜第16の実施形態における保護素子としてのG
aN系ショットキーダイオード40、40A〜40E、
60、60A〜60E又はGaN系ショットキーゲート
FET70、70A、70Bの何れかを組み合わせるこ
とも可能である。
【0120】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、電力変換装置の電力変換回路を構成するスイッチ
ング素子の保護素子として、オン電圧が1V以下と低
く、耐圧が300V以上と高いGaN系ショットキーダ
イオード又はGaN系FETが用いられることにより、
スイッチング素子の低オン電圧動作が容易に可能にな
る。このため、電力変換回路として例えばインバータ回
路又はコンバータ回路を用いる場合、損失を低下させ
て、高いインバータ効率又はコンバータ効率を達成する
ことが可能になり、電力変換装置の高効率化を実現する
ことができる。また、動作瞬時の突入電流又はサージ電
圧が印加する場合であっても、高耐圧のGaN系ショッ
トキーダイオードが保護素子として機能するため、スイ
ッチング素子の安定動作が保証され、電力変換装置の信
頼性を高めることができる。更に、スイッチング素子の
高耐圧での大電流動作が容易に可能になる。
【0121】また、電力変換装置の電力変換回路を構成
するスイッチング素子としてのGaN系FETとその保
護素子としてのGaN系ショットキーダイオードとが同
一の基板上に集積されていることにより、従来のpn接
合構造のツェナーダイオードを内蔵したSi系MOSF
ETと比較して、そのチップ面積を縮小することが可能
になると共に、電力変換回路に使用する個数も大幅に低
減することが可能になる。このため、電力変換装置用の
大幅な小型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態に係るスイッ
チング素子としてのパワーFET及びその保護素子とし
てのGaN系ショットキーダイオードを示す回路図であ
り、(b)はそのGaN系ショットキーダイオードを示
す概略断面図である。
【図2】(a)〜(d)はそれぞれ図1(b)に示され
るGaN系ショットキーダイオードの製造方法を説明す
るための工程断面図である。
【図3】図1(a)、(b)に示されるパワーFET及
びGaN系ショットキーダイオードを用いたインバータ
回路を有する電力変換装置を示す回路図である。
【図4】(a)〜(d)はそれぞれ図1(a)、(b)
に示されるパワーFET及びGaN系ショットキーダイ
オードを用いたコンバータ回路を有する電力変換装置を
示す回路図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る横型のGaN系
ショットキーダイオードを示す概略断面図である。
【図6】図5のGaN系ショットキーダイオードの製造
方法の一例を説明するための工程断面図(その1)であ
る。
【図7】図5のGaN系ショットキーダイオードの製造
方法の一例を説明するための工程断面図(その2)であ
る。
【図8】図5のGaN系ショットキーダイオードの製造
方法の他の例を説明するための工程断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る横型のGaN系
ショットキーダイオードを示す概略断面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る横型のGaN
系ショットキーダイオードを示す概略断面図である。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る横型のGaN
系ショットキーダイオードを示す概略断面図である。
【図12】本発明の第6の実施形態に係る横型のGaN
系ショットキーダイオードを示す概略断面図である。
【図13】本発明の第7の実施形態に係る横型のGaN
系ショットキーダイオードを示す概略断面図である。
【図14】本発明の第8の実施形態に係る縦型のGaN
系ショットキーダイオードを示す概略断面図である。
【図15】図14のGaN系ショットキーダイオードの
製造方法の一例を説明するための工程断面図である。
【図16】本発明の第9の実施形態に係る縦型のGaN
系ショットキーダイオードを示す概略断面図である。
【図17】本発明の第10の実施形態に係る縦型のGa
N系ショットキーダイオードを示す概略断面図である。
【図18】本発明の第11の実施形態に係る縦型のGa
N系ショットキーダイオードを示す概略断面図である。
【図19】本発明の第12の実施形態に係る縦型のGa
N系ショットキーダイオードを示す概略断面図である。
【図20】本発明の第13の実施形態に係る縦型のGa
N系ショットキーダイオードを示す概略断面図である。
【図21】本発明の第14の実施形態に係る縦型のGa
N系ショットキーゲートFETを示す概略断面図であ
る。
【図22】図21のGaN系ショットキーゲートFET
の製造方法の一例を説明するための工程断面図(その
1)である。
【図23】図21のGaN系ショットキーゲートFET
の製造方法の一例を説明するための工程断面図(その
2)である。
【図24】本発明の第15の実施形態に係る縦型のGa
N系ショットキーゲートFETを示す概略断面図であ
る。
【図25】本発明の第16の実施形態に係る縦型のGa
N系ショットキーゲートFETを示す概略断面図であ
る。
【図26】(a)は本発明の第17の実施形態に係るス
イッチング素子としてのGaN系MESFET及びその
保護素子としてのGaN系ショットキーダイオードを示
す回路図であり、(b)はそのGaN系ショットキーダ
イオードを内蔵しているGaN系MESFETを示す概
略断面図である。
【図27】(a)〜(d)はそれぞれ図26(b)に示
されるGaN系ショットキーダイオードを内蔵している
GaN系MESFETの製造方法を説明するための工程
断面図である。
【図28】(a)は本発明の第18の実施形態に係るス
イッチング素子としてのIGBT及びその保護素子とし
てのGaN系ショットキーダイオードを示す回路図であ
り、(b)はそのGaN系ショットキーダイオードを示
す概略断面図である。
【符号の説明】
10 スイッチング素子としてのパワーFET 10A スイッチング素子としてのGaN系MESF
ET 20、20A、40、40A〜40E、60、60A〜
60E 保護素子としてのGaN系ショットキーダイ
オード 21、41 絶縁性又は半絶縁性のサファイア基板 22、42 GaNバッファ層 23、54、69、79 アンドープのGaN層 24 アンドープのAlGaN層 26、44、72 n型GaN層 27、52 カソード電極 27a ソース・カソード兼用電極 27b、78 ドレイン電極 28、28b アノード電極 28a ゲート電極 30 電力変換装置 31 交流電源 32 整流回路 34 DC−ACインバータ回路 34a、34b、…、34d DC−DCコンバータ
回路 43、73 n+ 型GaN層 46、63、75 アンドープのAl0.2Ga0.8
層 48 第1のアノード電極としてのTi電極 49 第2のアノード電極としてのPt電極 50 複合アノード電極 61 導電性のn型SiC基板 62 n型GaN層 64 第1のアノード電極としてのTi電極 65 第2のアノード電極としてのPt電極 66 複合アノード電極 68 カソード電極 70、70A、70B 保護素子としてのGaN系シ
ョットキーゲートFET 71 導電性のn型SiC基板 76 ソース電極 77 ショットキーゲート電極 80 スイッチング素子としてのIGBT
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/088 H01L 29/44 S 27/095 27/08 311B 29/41 27/04 H 29/78 655 657 29/812 29/872 Fターム(参考) 4M104 AA03 AA04 AA09 BB05 BB06 BB07 BB08 BB09 BB14 BB18 BB27 CC01 CC03 DD16 DD37 DD68 EE09 EE16 FF01 FF02 FF06 FF13 FF22 FF32 GG03 GG08 GG12 GG18 HH14 HH20 5F038 BG03 BH04 BH15 CD16 DF01 EZ02 EZ12 EZ14 EZ15 EZ20 5F048 AA02 AC10 BA01 BA14 CC06 5F102 GA14 GB01 GB04 GC01 GC07 GD01 GJ10 GL04 GM04 GQ01 GT03 HC01

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力変換回路を有する電力変換装置であ
    って、 前記電力変換回路を構成するスイッチング素子の保護素
    子として、GaN系ショットキーダイオード又はGaN
    系電界効果トランジスタが用いられていることを特徴と
    する電力変換装置。
  2. 【請求項2】 前記スイッチング素子は、電界効果トラ
    ンジスタ又は絶縁ゲート型バイポーラトランジスタであ
    る、請求項1記載の電力変換装置。
  3. 【請求項3】 前記電界効果トランジスタは、GaN系
    電界効果トランジスタであり、前記GaN系電界効果ト
    ランジスタに、前記GaN系ショットキーダイオードが
    内蔵されている、請求項2記載の電力変換装置。
  4. 【請求項4】 前記電力変換回路は、インバータ回路又
    はコンバータ回路である、請求項1記載の電力変換装
    置。
  5. 【請求項5】 電力変換装置の電力変換回路を構成する
    スイッチング素子の保護素子として使用され、オン電圧
    が1V以下、耐圧が300V以上のGaN系ショットキ
    ーダイオードであることを特徴とするGaN系半導体装
    置。
  6. 【請求項6】 前記GaN系ショットキーダイオード
    は、基板と、前記基板上に形成されたアンドープの第1
    のIII-V族窒化物半導体層と、前記第1のIII-V族窒化
    物半導体層上に形成された、前記第1のIII-V族窒化物
    半導体層よりもバンドギャップの広いアンドープの第2
    のIII-V族窒化物半導体層と、前記第1のIII-V族窒化
    物半導体層と前記第2のIII-V族窒化物半導体層とのヘ
    テロ接合部に接続して前記第1のIII-V族窒化物半導体
    層上に形成されたn型の第3のIII-V族窒化物半導体層
    と、前記第2のIII-V族窒化物半導体層上にショットキ
    ー接触して形成されたアノード電極と、前記第3のIII-
    V族窒化物半導体層上にオーミック接触して形成された
    カソード電極と、を有する、請求項5記載のGaN系半
    導体装置。
  7. 【請求項7】 前記第2のIII-V族窒化物半導体層と前
    記アノード電極との間に、絶縁薄膜が形成されている、
    請求項6記載のGaN系半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記GaN系ショットキーダイオード
    は、基板と、前記基板上に形成され、表面の一部が凸部
    形状をなすIII-V族窒化物半導体層と、前記III-V族窒
    化物半導体層の凸部の上面にショットキー接触する第1
    のアノード電極と、前記III-V族窒化物半導体層の凸部
    の側面にショットキー接触すると共に、前記第1のアノ
    ード電極に電気的に接続する第2のアノード電極と、を
    有し、前記第1のアノード電極と前記III-V族窒化物半
    導体層との間に生じるショットキーバリアが、前記第2
    のアノード電極と前記III-V族窒化物半導体層との間に
    生じるショットキーバリアよりも小さい、請求項5記載
    のGaN系半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記III-V族窒化物半導体層のキャリア
    濃度は、2×1017cm -3以下である、請求項8記載の
    GaN系半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記第1のアノード電極と前記III-V
    族窒化物半導体層との間に生じるショットキーバリア
    は、0.8eVより低く、前記第2のアノード電極と前
    記III-V族窒化物半導体層との間に生じるショットキー
    バリアは、0.8eVより高い、請求項8記載のGaN
    系半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記III-V族窒化物半導体層の凸部の
    側面と前記第2のアノード電極との間に、前記III-V族
    窒化物半導体層よりもバンドギャップエネルギーの大き
    いIII-V族窒化物半導体層が形成されている、請求項8
    記載のGaN系半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記III-V族窒化物半導体層の凸部の
    側面と前記第2のアノード電極との間に、アンドープの
    III-V族窒化物半導体層が形成されている、請求項8記
    載のGaN系半導体装置。
  13. 【請求項13】 前記基板は、絶縁性又は半絶縁性の基
    板であり、前記III-V族窒化物半導体層にオーミック接
    触してカソード電極が形成されている、請求項8記載の
    GaN系半導体装置。
  14. 【請求項14】 前記III-V族窒化物半導体層と前記カ
    ソード電極との間に、前記III-V族窒化物半導体層より
    も導電性の高いIII-V族窒化物半導体層が形成されてい
    る、請求項13記載のGaN系半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記基板は、導電性の基板であり、前
    記基板の裏面にオーミック接触してカソード電極が形成
    されている、請求項8記載のGaN系半導体装置。
  16. 【請求項16】 前記III-V族窒化物半導体層の表面の
    複数箇所が凸部形状をなし、前記第1のアノード電極が
    前記III-V族窒化物半導体層の複数個の凸部のそれぞれ
    の上面にショットキー接触して形成され、前記第2のア
    ノード電極が前記III-V族窒化物半導体層の複数個の凸
    部のそれぞれの側面にショットキー接触して形成されて
    いる、請求項8記載のGaN系半導体装置。
  17. 【請求項17】 前記III-V族窒化物半導体層の凸部の
    幅が、5nm以上で10μm以下である、請求項8記載
    のGaN系半導体装置。
  18. 【請求項18】 前記スイッチング素子は、GaN系電
    界効果トランジスタであり、前記GaN系電界効果トラ
    ンジスタと前記GaN系ショットキーダイオードとが同
    一の基板上に集積されている、請求項5記載のGaN系
    半導体装置。
  19. 【請求項19】 前記GaN系電界効果トランジスタ及
    び前記GaN系ショットキーダイオードは、基板と、前
    記基板上に形成されたアンドープの第1のIII-V族窒化
    物半導体層と、前記第1のIII-V族窒化物半導体層上に
    形成された、前記第1のIII-V族窒化物半導体層よりも
    バンドギャップの広いアンドープの第2のIII-V族窒化
    物半導体層と、前記第2のIII-V族窒化物半導体層に隣
    接して前記第1のIII-V族窒化物半導体層上に形成され
    た2つのn型の第3のIII-V族窒化物半導体層と、前記
    2つのn型の第3のIII-V族窒化物半導体層上にそれぞ
    れオーミック接触して形成されたソース・カソード兼用
    電極及びドレイン電極と、前記2つのn型の第3のIII-
    V族窒化物半導体層に挟まれた前記第2のIII-V族窒化
    物半導体層上にショットキー接触して形成されたゲート
    電極と、前記ソース・カソード兼用電極を間に挟んで前
    記ゲート電極の反対側の前記第2のIII-V族窒化物半導
    体層上にショットキー接触して形成されたアノード電極
    と、を有する、請求項18記載のGaN系半導体装置。
  20. 【請求項20】 前記第2のIII-V族窒化物半導体層と
    前記アノード電極との間及び前記第2のIII-V族窒化物
    半導体層と前記ゲート電極との間に、それぞれ絶縁薄膜
    が形成されている、請求項19記載のGaN系半導体装
    置。
  21. 【請求項21】 電力変換装置の電力変換回路を構成す
    るスイッチング素子の保護素子として使用され、オン電
    圧が1V以下、耐圧が300V以上のGaN系電界効果
    トランジスタであることを特徴とするGaN系半導体装
    置。
  22. 【請求項22】 前記GaN系電界効果トランジスタ
    は、導電性の基板と、前記基板上に形成され、表面の一
    部が凸部形状をなすIII-V族窒化物半導体層と、前記II
    I-V族窒化物半導体層の凸部の上面にオーミック接触し
    て形成されているソース電極と、前記III-V族窒化物半
    導体層の凸部の側面にショットキー接触して形成されて
    いるゲート電極と、前記基板の裏面にオーミック接触し
    て形成されているドレイン電極と、を有する、請求項2
    1記載のGaN系半導体装置。
  23. 【請求項23】 前記III-V族窒化物半導体層のキャリ
    ア濃度は、2×1017cm-3以下である、請求項22記
    載のGaN系半導体装置。
  24. 【請求項24】 前記III-V族窒化物半導体層の凸部の
    側面と前記ゲート電極との間に、前記III-V族窒化物半
    導体層よりもバンドギャップエネルギーの大きいIII-V
    族窒化物半導体層が形成されている、請求項22記載の
    GaN系半導体装置。
  25. 【請求項25】 前記III-V族窒化物半導体層の凸部の
    側面と前記ゲート電極との間に、アンドープのIII-V族
    窒化物半導体層が形成されている、請求項22記載のG
    aN系半導体装置。
  26. 【請求項26】 前記III-V族窒化物半導体層と前記ソ
    ース電極との間に、前記III-V族窒化物半導体層よりも
    導電性の高いIII-V族窒化物半導体層が形成されてい
    る、請求項22記載のGaN系半導体装置。
  27. 【請求項27】 前記III-V族窒化物半導体層の凸部の
    幅は、5nm以上で10μm以下である、請求項22記
    載のGaN系半導体装置。
  28. 【請求項28】 前記電力変換回路は、インバータ回路
    又はコンバータ回路である、請求項5又は21記載のG
    aN系半導体装置。
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