JP2003174077A - 吸着保持装置 - Google Patents

吸着保持装置

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JP2003174077A
JP2003174077A JP2001370045A JP2001370045A JP2003174077A JP 2003174077 A JP2003174077 A JP 2003174077A JP 2001370045 A JP2001370045 A JP 2001370045A JP 2001370045 A JP2001370045 A JP 2001370045A JP 2003174077 A JP2003174077 A JP 2003174077A
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wafer
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wafer holder
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Hideji Kurokawa
秀二 黒川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェハ等の対象物を吸着面から取り除く際に
おける対象物の反り変形に起因する割れ傷を防止するこ
と。 【解決手段】 ウェハ保持体Hが載置されるテーブル2
4と、このテーブル24に繋がる吸引側管路25とを備
えて吸着保持装置10が構成されている。テーブル24
は、吸着孔27が多数形成された上面側の吸着面28
と、吸着孔27に通じるチャンバ32とを備えている。
このチャンバ32は、相互に隔離された複数の隔室3
7,38,39に分割され、ウェハ保持体Hを吸着面2
8から取り除く際に、各隔室37〜39に独立して空気
が供給されるとともに、テーブル24の外側から内側に
向かって順番に空気が供給されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸着保持装置に係
り、更に詳しくは、吸着面から対象物を取り除く際に、
当該対象物の反り変形を防止することのできる吸着保持
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、略円盤状の半導体ウェハ(以
下、単に「ウェハ」という)の表面側となる回路面に貼
着された保護シートを自動的に剥離する剥離装置が知ら
れている。この剥離装置は、リングフレームの内側に表
出するダイシングテープにウェハの裏面が貼合されてな
るウェハ保持体を吸着保持装置で吸着保持し、その状態
で前記保護シートを剥離した後、ウェハ保持体を吸着し
て吸着保持装置側から取り出すようになっている。
【0003】ここで、前記吸着保持装置としては、例え
ば、図10(A)に示される吸着保持装置70が知られ
ている。この吸着保持装置70は、保護シートSが貼着
されたウェハWを保持するウェハ保持体Hが載置される
テーブル71と、このテーブル71に繋がる図示しない
真空発生装置と、前記テーブル71に空気を供給するコ
ンプレッサー等の空気供給装置(図示省略)とを備えて
構成されている。テーブル71は、吸着孔74が多数形
成された上面側の吸着面75と、吸着孔74に通じる一
室のチャンバ77と、このチャンバ77の内部と前記真
空発生装置とを繋ぐ一本の吸引側管路78と、チャンバ
77の内部と前記空気供給装置とを繋ぐ給気側管路80
及び給気制御弁81を備えている。
【0004】ところで、保護シートSが剥離された後の
ウェハ保持体Hは、図10(B)に示されるように、リ
ングフレームR部分に吸着パッドPを吸着させた上で当
該吸着パッドPの上昇によりテーブル71から取り除か
れる。この際、チャンバ77内の吸引が停止されるとと
もに、チャンバ77内に残存する真空圧状態の破壊(以
下、「真空破壊」という。)を行うために、前記空気供
給装置から空気がチャンバ77内に供給されて、その空
気が吸着孔74から噴出するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記吸
着保持装置70にあっては、チャンバ77が一室で構成
されているため、真空破壊時にチャンバ77内に供給さ
れた空気は、空気の抜け易いウェハ保持体Hの外周縁側
に多く流れ、ウェハ保持体Hの中央付近まで行き渡り難
くなるという不都合がある。その結果、ウェハ保持体H
をテーブル71から取り除く際に、ウェハ保持体Hの中
央付近においては、テーブル71側への吸引力が依然と
して残り、図10(B)に示されるように、吸着パッド
Pの上昇に伴って、ウェハWの外周側が中央側よりも上
方に湾曲する反り変形が発生し易くなる。特に、近時の
ウェハWは、厚みが従来の350μm〜200μm程度
から100μm〜30μm程度に極薄化しており、この
ような極薄のウェハWでは、前述した反り変形が発生す
ると、ウェハWに割れや傷が発生し易くなるという不都
合がある。
【0006】
【発明の目的】本発明は、このような不都合に着目して
案出されたものであり、その目的は、ウェハ等の対象物
を吸着面から取り除く際における対象物の反り変形に起
因する割れ傷を防止することができる吸着保持装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、吸着面に通じるチャンバを備え、前記吸
着面に所定の対象物を吸着保持可能に設けられた吸着保
持装置において、前記チャンバは、相互に隔離された複
数の隔室に分割され、前記対象物を前記吸着面から取り
除く際に、前記各隔室に独立して空気が供給され、前記
各隔室の空気の供給は、吸着面の外周側に位置する隔室
から前記吸着面の中央側に位置する隔室に向かって順番
に開始される、という構成を採っている。このような構
成によれば、チャンバが相互に隔離された複数の隔室に
分割され、対象物を吸着面から取り除く際に、各隔室に
独立して空気が供給されるため、チャンバ内の真空破壊
を略全域で確実に行うことができ、対象物を吸着面から
取り除く際における対象物の反り変形を防止することが
できる。しかも、前記吸着面の外周側に位置する隔室か
ら前記吸着面の中央側に位置する隔室に向かって順番に
空気が供給されるため、逆方向に空気を供給した場合に
発生する反り変形、すなわち、対象物の中央部分が吸着
面から浮上する皿状の反り変形を防止することもでき
る。
【0008】また、本発明におけるチャンバは、前記吸
着面の外周側から中央側に向かって仕切られる、という
構成を採ることが好ましい。このように構成することに
より、空気の抜け易い対象物の外周側の隔室と、空気の
抜け難い対象物の中央側の隔室との間で独立して空気の
供給を制御することができ、前記対象物の反り変形を一
層確実に防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。
【0010】図1には、本実施例に係る吸着保持装置1
0が適用された剥離装置20の概略側面図が示されてい
る。また、図2には、前記剥離装置20に適用される対
象物としてのウェハ保持体Hの概略斜視図が示されてお
り、図3には、図2の拡大縦断面図が示されている。こ
れらの図において、ウェハ保持体Hは、表面側が回路面
となる略円盤状のウェハWと、このウェハWの回路面に
貼着された保護シートSと、ウェハWの裏面側に貼着さ
れるダイシングテープTと、このダイシングテープTの
外周縁部分に沿って貼着されるリングフレームRとによ
り構成されている。
【0011】前記剥離装置20は、ダイシング工程前の
ウェハWから保護シートSを自動的に剥離する装置であ
る。すなわち、剥離装置20は、ウェハ保持体Hを吸着
保持する吸着保持装置10と、この吸着保持装置10に
吸着保持されたウェハ保持体HのウェハWから保護シー
トSを剥離する剥離手段22とを備えて構成されてい
る。
【0012】前記吸着保持装置10は、図4及び図5に
示されるように、ウェハ保持体Hが載置される略円盤状
のテーブル24と、このテーブル24に繋がる公知の図
示しない真空発生機器又は装置と、コンプレッサー等の
空気供給装置とを備えて構成されている。
【0013】前記テーブル24は、吸着孔27が多数形
成された上面側の吸着面28と、この吸着面28の外周
縁側に連なる周面29と、この周面29の下端側に位置
する底面30と、これら吸着面28、周面29、及び底
面30の内側に形成されるとともに、前記吸着孔27に
通じるチャンバ32とを備えて構成されている。
【0014】前記チャンバ32内には、吸着面28の周
方向に沿って延びる環状の隔壁34,35が設けられて
おり、これによって、チャンバ32が吸着面28の外周
側から中央側に向かって仕切られ、チャンバ32は、相
互に隔離された三つの隔室37,38,39に分割され
ることになる。なお、以下においては、最も外側に位置
する平面視略環状の隔室37を第1の隔室37、その内
側に位置する平面視略環状の隔室38を第2の隔室3
8、当該第2の隔室38の内側に位置する平面視略円形
状の隔室39を第3の隔室39と称することとする。
【0015】前記第1、第2及び第3の隔室37,3
8,39内には、前記真空発生機器又は装置(図示省
略)に繋がる吸引側管路25A,25B,25Cが接続
されており、その途中に各吸引側管路25A,25B,
25Cの空気の流れを制御する第1,第2及び第3の真
空制御弁42A,42B,42Cが設けられている。更
に、前記第1、第2及び第3の隔室37,38,39内
には、前記空気供給装置(図示省略)に繋がる給気側管
路26A,26B,26Cが接続されており、その途中
に各給気側管路26A,26B,26Cの空気の流れを
制御する第1,第2及び第3の給気制御弁(真空破壊バ
ルブ)43A,43B,43Cが設けられている。これ
によって、前記真空発生機器又は装置と空気供給装置と
の作動により、第1、第2及び第3の隔室37,38,
39内でそれぞれ独立した空気の吸引及び供給制御が行
われる。すなわち、ウェハ保持体Hを吸着面28に吸着
保持するときには、前記真空発生機器又は装置に繋がる
真空制御弁42A〜42Cの作動により、第3の隔室3
9,第2の隔室38、第1の隔室37の順で内側から外
側に向かって空気を吸引し、当該第1、第2及び第3の
隔室37,38,39内を真空圧状態とし、吸着孔27
に吸引力を発生させるようになっている。この際、第3
の隔室39,第2の隔室38、第1の隔室37の順に内
側から外側に向かって真空圧状態となるため、吸着面2
8の内側領域とウェハ保持体HのダイシングテープTと
の間に空気が残存せずに、当該ウェハ保持体Hを吸着面
28に吸着保持することができる。この一方、ウェハ保
持体Hを吸着面28から取り除くときには、前記空気の
吸引を停止して、前記空気供給装置により供給される圧
縮空気の流れを制御する第1,第2及び第3の給気制御
弁43A,43B,43Cの作動により、後述するタイ
ミングで第1、第2及び第3の隔室37,38,39内
に空気をそれぞれ送り込み、当該空気を吸着孔27から
噴出させることで、前記真空破壊を行うようになってい
る。
【0016】なお、前記テーブル24には、図1に示さ
れるように、剥離手段22による保護シートSの剥離時
にテーブル24を所定方向に移動させる移動機構46が
設けられている。この移動機構46は、テーブル24を
略水平方向に移動可能にする公知の構造、例えば、各種
レール構造体、モータ、送りねじ軸、及びシリンダ等を
含んだ構成となっている。また、テーブル24の形状
は、図示例に限定されず、矩形状等の他の形状にするこ
ともできる。
【0017】前記剥離手段22は、図6に模式的に示さ
れるように、保護シートSの一端側に、当該保護シート
SのウェハWへの粘着力よりも強い接着力を有する剥離
テープAを該保護シートSに接着し、当該剥離テープA
の一端側を把持しながらその他端側に向かってウェハW
と相対移動させることにより、保護シートSをウェハW
から剥離できるように設定されたものである。すなわ
ち、図1に示される剥離手段22は、本出願人によって
既に提案された構造(特願2000−106827号等
参照)が採用されており、保護シートSの一端側に剥離
テープAを接着するテープ接着切断手段48(図1参
照)と、剥離テープAの端部を把持可能な剥がしヘッド
部49A(図4,図6参照)を含む把持手段49とを備
えて構成されている。これらテープ接着切断手段48及
び把持手段49は、本発明の要旨ではないためここでは
説明を省略する。
【0018】次に、剥離装置20の作用について説明す
る。
【0019】先ず、図4に示されるように、ウェハ保持
体Hは、図示しないロボット等の駆動によって移動可能
な複数の吸着パッドPにリングフレームRの上面部分が
吸着された上で、テーブル24上に搬送される。そし
て、吸着パッドPがウェハ保持体Hよりも離れて上方に
退避し、図示しない真空発生機器又は装置が作動すると
ともに、吸引側管路25A,25B,25Cにそれぞれ
接続する真空制御弁42A,42B,42Cが切換作動
することにより、第1、第2及び第3の隔室37,3
8,39を真空圧状態としてウェハ保持体Hを吸着面2
8に吸着保持させる。この状態から、ウェハWに貼着さ
れている保護シートSの外周側に剥離テープAを熱溶着
した上で、剥離テープAの端部を剥がしヘッド部49A
で把持し、当該剥がしヘッド部49Aを矢印A方向(図
4)に移動させるとともに、テーブル24を剥がしヘッ
ド部49Aと離反する方向(矢印B方向)に移動させ、
保護シートSをウェハWから剥離する。
【0020】そして、保護シートSがウェハWから剥離
された後は、各真空制御弁42A,42B,42Cの吸
引側ポートを閉塞し、各排気側ポートE1,E2,E3
が開放するように切り換え、第1、第2及び第3の隔室
37,38,39内を大気開放状態にする。その後、各
排気側ポートE1,E2,E3も閉塞した状態で、吸着
パッドPが再びリングフレームRの上面部分を吸着保持
する。この状態で、第1、第2及び第3の隔室37,3
8,39内に、給気側管路26A,26B,26Cの給
気制御弁43A,43B,43C(真空破壊バルブ)の
切り換えにより、給気側管路26A,26B,26Cか
ら第1、第2及び第3の隔室37,38,39内に、空
気が送り込まれて真空破壊が行われる。この際、外周側
から中央側、すなわち、第1の給気側管路26A、第2
の給気側管路26B、第3の給気側管路26Cの順番で
圧縮空気の供給が開始されるようになっており、前記第
1、第2及び第3の隔室37,38,39への所定のタ
イミングによる圧縮空気の供給(真空破壊)に合わせて
吸着パッドPが上昇し(図7,図8,図9)、これに伴
って、保護シートSが剥離されたウェハWを含むウェハ
保持体Hがテーブル24から所定の持ち上げ高さS1,
S2,S3順に持ち上げられる。すなわち、図7に示さ
れるように、外側となる第1の隔室37内のみに、給気
制御弁43Aの作動により圧縮空気が供給されながら、
前記第1の隔室37部分のウェハ保持体Hのダイシング
テープTとテーブル24の吸着面28との真空破壊が行
われた後、吸着パッドPにより持ち上げ高さS1に持ち
上げられて、先ずウェハ保持体Hの外周側が吸着面28
から離れる。次に、図8に示されるように、第2の隔室
38内に、給気制御弁43Bの作動により圧縮空気が供
給され、ウェハ保持体HのダイシングテープTと吸着面
28との真空破壊がされた後、吸着パッドPがテーブル
24から持ち上げ高さS2に更に持ち上げられて、ウェ
ハ保持体Hが内側に向かって吸着面28の前記第2の隔
室38部分から離れる。そして、次に、図9に示される
ように、第3の隔室39内に給気制御弁43Cの作動に
より、圧縮空気が供給され、前記第3の隔室39部分の
ウェハ保持体HのダイシングテープTと密着しているテ
ーブル24の吸着面28から持ち上げ高さS3に更に持
ち上げられて、ウェハ保持体H全体が吸着面28から完
全に切り離されることになる。テーブル24の吸着面2
8より完全に離れたウェハ保持体Hは、その後、ウェハ
Wを賽の目状に切断するダイシング工程を行う次工程の
ダイサー等に搬送される。なお、前記持ち上げ高さS
1,S2,S3は、ウェハWに割れ傷等のストレスを与
えない程度の反り変形を許容する高さであれば良く、ウ
ェハWの厚みに応じて定められるものであって、特に限
定されるものではない。また、ウェハ保持体Hのテーブ
ル24からの持ち上げ高さを変化させずに、各隔室37
〜39への圧縮空気の供給開始タイミングを前述のよう
に外側から内側に向かって順番に変化させることも可能
である。
【0021】従って、このような実施例によれば、チャ
ンバ32が、相互に隔離された第1,第2及び第3の隔
室37,38,39に分割されているとともに、テーブ
ル24上のウェハ保持体Hを取り除く際に、第1,第2
及び第3の隔室37,38,39の順に所定のタイミン
グで空気の抜け易い外周側から順番に空気を供給し、残
圧により密着しているウェハ保持体Hのダイシングテー
プTとテーブル24の吸着面28の亜真空状態をテーブ
ル24の外側より真空破壊する構成となっているため、
吸着孔27から噴出される圧縮空気の逃げ道がウェハW
の外周側から中央側に向かって次第に確保され、ウェハ
Wの反り変形を殆ど生じさせずにウェハ保持体Hをテー
ブル24から取り除くことができるという効果を得る。
【0022】なお、前記実施例においては、流速等が相
互に略同一となる空気の供給開始タイミングをずらした
が、本発明はこれに限定されるものではなく、ウェハW
の反り変形を殆ど生じさせずにウェハ保持体Hをテーブ
ル24から取り除くことができる限りにおいて、種々の
供給手法を採用することができる。例えば、第1,第2
及び第3の隔室37,38,39に圧縮空気を供給する
タイミングを略同一とし、第1,第2及び第3の隔室3
7,38,39の順に供給する空気の流量や流速等の条
件を大から小になるように変えることで調整してもよ
い。
【0023】また、各第1,第2及び第3の隔室37〜
39で構成されるチャンバ32は、前述の効果が得られ
る限りにおいて、前記実施例のような分割態様を除く別
の分割態様を採用することもできる。
【0024】更に、前記吸着保持装置10は、ウェハW
から保護シートSを剥離する剥離装置20に適用されて
いるが、本発明はこれに限らず、単独で用い、或いは、
ウェハW或いはその他の薄板部材等の対象物を吸着保持
する必要のある他の装置に適用することもできる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
チャンバを相互に隔離された複数の隔室に分割し、対象
物を吸着面から取り除く際に、前記各隔室に独立して吸
着面の外側から内側に向かって順番に空気を供給し、前
記対象物を上昇可能な構成としたから、密着する対象物
と吸着面との真空破壊を略全域で確実に実行することが
でき、対象物を吸着面から取り除く際における極薄ウェ
ハ等の対象物の大きな反り変形を防止することができ、
極薄ウェハの割れ傷を防止できる。
【0026】また、前記吸着面の外周側から中央側に向
かって前記チャンバを仕切る構成としたから、空気の抜
け易い対象物の外周側の隔室と、空気の抜け難い対象物
の中央側の隔室との間で独立して空気の供給を制御する
ことができ、前記対象物の反り変形を一層確実に防止す
ることができる。
【0027】更に、前記吸着面の外周側に位置する隔室
から前記吸着面の中央側に位置する隔室に向かって順番
に、前記空気の供給を開始する構成としたから、前記対
象物の反り変形を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る吸着保持装置が適用された剥離
装置の全体構成を示す側面図。
【図2】前記剥離装置に適用されるウェハ保持体の概略
斜視図。
【図3】図2のA−A矢視拡大縦断面図。
【図4】本実施例の吸着保持装置の要部拡大断面図。
【図5】前記吸着保持装置の平面視による半断面図。
【図6】前記剥離装置による剥離作業を模式的に示した
概略斜視図。
【図7】前記吸着保持装置からウェハ保持体を取り除く
際における第1の隔室の真空破壊状態を示す拡大断面
図。
【図8】図7の後の第2の隔室の真空破壊状態を示す拡
大断面図。
【図9】図8の後の第3の隔室の真空破壊状態を示す拡
大断面図。
【図10】(A)は、従来例における吸着保持装置の要
部断面図であり、(B)は(A)の吸着保持装置による
不都合を説明するための要部断面図である。
【符号の説明】
10 吸着保持装置 20 剥離装置 25A,25B,25C 吸引側管路 26A,26B,26C 給気側管路 27 吸着孔 28 吸着面 32 チャンバ 37 第1の隔室 38 第2の隔室 39 第3の隔室 42A,42B,42C 真空制御弁(真空バルブ) 43A,43B,43C 給気制御弁(真空破壊バル
ブ) H ウェハ保持体(対象物) W ウェハ
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【手続補正書】
【提出日】平成14年12月5日(2002.12.
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】そして、保護シートSがウェハWから剥離
された後は、各真空制御弁42A,42B,42Cの吸
引側ポートを閉塞し、各排気側ポートE1,E2,E3
が開放するように切り換え、第1、第2及び第3の隔室
37,38,39内を大気開放状態にする。その後、各
排気側ポートE1,E2,E3も閉塞した状態で、吸着
パッドPが再びリングフレームRの上面部分を吸着保持
る。給気側管路26A,26B,26Cの給気制御弁
43A,43B,43C(真空破壊バルブ)の切り換え
により、給気側管路26A,26B,26Cから第1、
第2及び第3の隔室37,38,39内に、空気が送り
込まれて真空破壊が行われる。この際、外周側から中央
側、すなわち、第1の給気側管路26A、第2の給気側
管路26B、第3の給気側管路26Cの順番で圧縮空気
の供給が開始されるようになっており、前記第1、第2
及び第3の隔室37,38,39への所定のタイミング
による圧縮空気の供給(真空破壊)に合わせて吸着パッ
ドPが上昇し(図7,図8,図9)、これに伴って、保
護シートSが剥離されたウェハWを含むウェハ保持体H
がテーブル24から所定の持ち上げ高さS1,S2,S
3順に持ち上げられる。すなわち、図7に示されるよう
に、外側となる第1の隔室37内のみに、給気制御弁4
3Aの作動により圧縮空気が供給されながら、前記第1
の隔室37部分のウェハ保持体HのダイシングテープT
とテーブル24の吸着面28との真空破壊が行われた
後、吸着パッドPにより持ち上げ高さS1に持ち上げら
れて、先ずウェハ保持体Hの外周側が吸着面28から離
れる。次に、図8に示されるように、第2の隔室38内
に、給気制御弁43Bの作動により圧縮空気が供給さ
れ、ウェハ保持体HのダイシングテープTと吸着面28
との真空破壊がされた後、吸着パッドPがテーブル24
から持ち上げ高さS2に更に持ち上げられて、ウェハ保
持体Hが内側に向かって吸着面28の前記第2の隔室3
8部分から離れる。そして、次に、図9に示されるよう
に、第3の隔室39内に給気制御弁43Cの作動によ
り、圧縮空気が供給され、前記第3の隔室39部分のウ
ェハ保持体HのダイシングテープTと密着しているテー
ブル24の吸着面28から持ち上げ高さS3に更に持ち
上げられて、ウェハ保持体H全体が吸着面28から完全
に切り離されることになる。テーブル24の吸着面28
より完全に離れたウェハ保持体Hは、その後、ウェハW
を賽の目状に切断するダイシング工程を行う次工程のダ
イサー等に搬送される。なお、前記持ち上げ高さS1,
S2,S3は、ウェハWに割れ傷等のストレスを与えな
い程度の反り変形を許容する高さであれば良く、ウェハ
Wの厚みに応じて定められるものであって、特に限定さ
れるものではない。また、ウェハ保持体Hのテーブル2
4からの持ち上げ高さを変化させずに、各隔室37〜3
9への圧縮空気の供給開始タイミングを前述のように外
側から内側に向かって順番に変化させることも可能であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着面に通じるチャンバを備え、前記吸
    着面に所定の対象物を吸着保持可能に設けられた吸着保
    持装置において、 前記チャンバは、相互に隔離された複数の隔室に分割さ
    れ、前記対象物を前記吸着面から取り除く際に、前記各
    隔室に独立して空気が供給され、 前記各隔室の空気の供給は、吸着面の外周側に位置する
    隔室から前記吸着面の中央側に位置する隔室に向かって
    順番に開始されることを特徴とする吸着保持装置。
  2. 【請求項2】 前記チャンバは、前記吸着面の外周側か
    ら中央側に向かって仕切られていることを特徴とする請
    求項1記載の吸着保持装置。
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