JP2003129056A - 高い実効表面積を有する難燃剤とその製造方法とそれを含む難燃性樹脂組成物 - Google Patents

高い実効表面積を有する難燃剤とその製造方法とそれを含む難燃性樹脂組成物

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JP2003129056A
JP2003129056A JP2001328426A JP2001328426A JP2003129056A JP 2003129056 A JP2003129056 A JP 2003129056A JP 2001328426 A JP2001328426 A JP 2001328426A JP 2001328426 A JP2001328426 A JP 2001328426A JP 2003129056 A JP2003129056 A JP 2003129056A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】微細な平均粒径と高い比表面積を有し、しか
も、比表面積との間に比例関係が成り立つ吸油量を有
し、かくして、高い実効表面積を有して、樹脂への分散
性にすぐれる水酸化マグネシウム粒子からなる難燃剤を
提供する。 【解決手段】本発明によれば、水酸化マグネシウム粒子
をリン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩及びホウ酸から選ばれ
る少なくとも1種の処理剤で処理してなり、0.15μ
m以下の平均粒径と30m2/gよりも大きい比表面積
と40mL/100gよりも大きい吸油量を有する難燃
剤が提供される。このような難燃剤は、好ましくは、水
酸化マグネシウム粒子の水性スラリーを上記処理剤に接
触させるか、又は上記処理剤の存在下に水熱処理するこ
とによって得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水酸化マグネシウ
ム粒子を特定の処理剤にて処理してなる難燃剤に関し、
詳しくは、高比表面積を有しながら、吸油量との間に比
例関係を保持しており、従って、高い実効表面積を有し
て、樹脂への分散性にすぐれる難燃剤とその製造方法と
それを樹脂に配合してなる難燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂は、成形性にすぐれ
ると共に、機械的特性や電気的特性にすぐれるところか
ら、例えば、建築、電気、機械、輸送等の種々の産業分
野において広く用いられている。特に、ハロゲン系難燃
剤を配合したポリ塩化ビニル樹脂組成物は、難燃性にす
ぐれるので、従来、電線被覆に広く用いられているが、
しかし、そのような電線被覆が、一旦、燃焼する事態と
なれば、有毒なハロゲンガスを発生し、例えば、そのよ
うな事態が地下施設等において発生すれば、重大な事故
を招くおそれがある。
【0003】そこで、近年、このような問題を解決する
ために、樹脂として、ポリオレフィン樹脂を用いると共
に、難燃剤についても、水酸化マグネシウム等の非ハロ
ゲン系の難燃剤を用いることが推奨されている。水酸化
マグネシウムのような金属水酸化物が難燃剤として有用
であることは、従来よりよく知られている。しかし、水
酸化マグネシウムは、水酸基を有する親水性無機物質で
あって、有機高分子物質である樹脂への分散性や相溶性
が低く、分散性に劣る問題がある。
【0004】特に、従来、水酸化マグネシウム粒子から
なる難燃剤において、比表面積が30m2/g以下の場
合には、吸油量との間に比例関係(即ち、直線関係)が
成り立っているが、比表面積が30m2/gよりも大き
いときは、比表面積の増加に比例して、吸油量が増加せ
ず、いわば頭打ちとなる。即ち、比表面積が30m2
gを越える高比表面積領域においては、水酸化マグネシ
ウム粒子の凝集が強くなるためであるとみられるが、比
表面積と吸油量との間には、最早、比例関係が成り立た
ない。
【0005】ここに、吸油量は、一般に、アマニ油が粒
子の表面を濡らすために必要な量を表しており、従っ
て、難燃剤である水酸化マグネシウム粒子についていえ
ば、その溶融混練時、粘弾性流体である樹脂に対する実
効表面積を表わす指標であるといえる。
【0006】このように、水酸化マグネシウム粒子は、
その高比表面積領域においては、吸油量との間に比例関
係が維持されず、樹脂に対する実効表面積が増加しない
ので、高比表面積から期待される程には分散性が向上し
ない。更には、樹脂に配合したとき、得られる樹脂組成
物が白濁する問題があった。そこで、従来、水酸化マグ
ネシウム粒子からなる難燃剤は、樹脂への分散性を確保
するために、比表面積が30m2/g以下のものを用い
ざるを得なかったので、このような難燃剤を樹脂に配合
した樹脂組成物も、難燃性は勿論、透明性の点でも、十
分なものではなかった。
【0007】勿論、従来、水酸化マグネシウム粒子の表
面に被覆層を形成し、或いは水酸化マグネシウム粒子に
異種金属イオンを固溶させて、難燃剤としての性能を改
善し、また、それを配合した樹脂組成物の特性を改善す
ることが種々試みられているが、しかし、依然として、
得られる樹脂組成物の難燃性は十分とはいえなかった。
更に、従来、知られている水酸化マグネシウム粒子を主
体とする難燃剤はいずれも、樹脂に配合して、シートや
フィルムとした場合、それらは白濁しており、殆ど不透
明であった。従って、このような樹脂組成物は、その不
透明性の故に、例えば、意匠を施した基材の上の表面層
として用いることができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、従来の
水酸化マグネシウムからなる難燃剤における上述した問
題を解決するために、鋭意研究した結果、微細な平均粒
径を有する水酸化マグネシウム粒子に水性媒体中、リン
酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩及びホウ酸から選ばれる少な
くとも1種の処理剤を接触させるか、又は好ましくは、
微細な平均粒径を有する水酸化マグネシウム粒子の水性
スラリーを上記処理剤の存在下に水熱処理することによ
って、比表面積が30m2/gよりも大きい高比表面積
領域においても、吸油量との間に比例関係を有し、かく
して、樹脂中への分散性が格段に改善された難燃剤を得
ることができることを見出して、本発明に至ったもので
ある。
【0009】従って、本発明は、微細な平均粒径と高い
比表面積を有し、しかも、比表面積との間に比例関係が
成り立つ高い吸油量を有し、かくして、高い実効表面積
を有して、樹脂への分散性にすぐれる水酸化マグネシウ
ム粒子からなる難燃剤を提供することを目的とする。更
に、本発明は、そのような難燃剤の製造方法とそのよう
な難燃剤を含む難燃性樹脂組成物を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、水酸化
マグネシウム粒子をリン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩及び
ホウ酸から選ばれる少なくとも1種の処理剤で処理して
なり、0.15μm以下の平均粒径と30m2/gより
も大きい比表面積と40mL/100gよりも大きい吸
油量を有することを特徴とする難燃剤が提供される。
【0011】また、本発明によれば、水酸化マグネシウ
ム粒子に水性媒体中、リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩及
びホウ酸から選ばれる少なくとも1種の処理剤を接触さ
せるか、又は水酸化マグネシウム粒子の水性スラリーを
リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩及びホウ酸から選ばれる
少なくとも1種の処理剤の存在下に水熱処理することを
特徴とする上記難燃剤の製造方法が提供される。
【0012】更に、本発明によれば、樹脂100重量部
に対して、請求項1から4のいずれかに記載の難燃剤5
〜350重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物が提供
される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明による難燃剤は、水酸化マ
グネシウム粒子を水性媒体中でリン酸塩、ケイ酸塩、ホ
ウ酸塩及びホウ酸から選ばれる少なくとも1種の処理剤
で処理してなり、0.15μm以下の平均粒径と30m
2/gよりも大きい比表面積と40mL/100gより
も大きい吸油量を有する。
【0014】このような本発明による難燃剤は、第1の
方法として、水酸化マグネシウム粒子にその水性スラリ
ー中、リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩及びホウ酸から選
ばれる少なくとも1種の処理剤を接触させることによっ
て得ることができる。
【0015】また、第2の方法として、本発明による難
燃剤は、水酸化マグネシウム粒子の水性スラリーをリン
酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩及びホウ酸から選ばれる少な
くとも1種の処理剤の存在下に水熱処理することによっ
て得ることができる。
【0016】本発明において、水酸化マグネシウムの水
性スラリーとは、水溶性マグネシウム塩(例えば、塩化
マグネシウムや硝酸マグネシウム等)の水性溶液を水酸
化ナトリウムやアンモニア等のアルカリで中和し、水酸
化マグネシウムを沈殿させ、かくして、得られる水性ス
ラリーや、また、水酸化マグネシウム粒子を水性媒体中
に分散させて得られるスラリーをいう。水溶性マグネシ
ウム塩の水性溶液をアルカリで中和して、水酸化マグネ
シウムの水性スラリーを得る場合、水溶性マグネシウム
塩の水溶液とアルカリとを同時中和してもよく、また、
一方を他方に加えて中和してもよい。
【0017】本発明において、水性スラリーとは、スラ
リーの分散媒が水又は少量の水溶性有機溶剤を含む水溶
液をいい、水性溶液とは、同様に、溶液の溶媒が水又は
少量の水溶性有機溶剤を含む水溶液をいい、また、水性
媒体とは、水又は少量の水溶性有機溶剤を含む水溶液を
いう。
【0018】本発明によれば、上記リン酸塩としては、
リン酸の1価又は2価金属塩、特に、アルカリ金属塩や
アルカリ土類金属塩、亜鉛塩が好ましく、ケイ酸塩とし
ても、ケイ酸の1価又は2価金属塩、特に、アルカリ金
属塩、アルカリ土類金属塩、亜鉛塩が好ましい。従っ
て、リン酸塩の具体例としては、例えば、リン酸ナトリ
ウム、リン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、リ
ン酸カルシウム、リン酸亜鉛等を挙げることができる。
また、ケイ酸塩の具体例としては、例えば、ケイ酸ナト
リウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸亜鉛等を挙げることが
できる。
【0019】また、ホウ酸塩としては、1価又は2価金
属塩、特に、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩、亜
鉛塩が好ましく、従って、具体例としては、例えば、ホ
ウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸カルシウム、
ホウ酸マグネシウム、ホウ酸ストロンチウム、ホウ酸亜
鉛等を挙げることができる。
【0020】本発明によれば、水酸化マグネシウム粒子
にその水性スラリー中、上記リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ
酸塩及びホウ酸から選ばれる少なくとも1種の処理剤を
接触させ、又は水酸化マグネシウム粒子の水性スラリー
を上記処理剤の存在下に水熱処理するに際して、上記処
理剤は、水酸化マグネシウムに対して、それぞれ酸化
物、即ち、五酸化リン(P25)、二酸化ケイ素(Si
2)、酸化ホウ素(B23)換算にて、通常、0.0
5〜15モル%、好ましくは、0.1〜10モル%の範
囲で用いられる。
【0021】本発明によれば、用いる処理剤が、例え
ば、ホウ酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ケ
イ酸ナトリウムのように、水溶性塩であるときは、水酸
化マグネシウムの水性スラリーにその水溶性塩又はその
水溶液を加え、混合、攪拌して、上記水溶性塩を水酸化
マグネシウム粒子に接触させることによって、本発明に
よる難燃剤を得ることができる。ここに、水酸化マグネ
シウム粒子に上記水溶性塩を接触させる温度は、通常、
0〜100℃の範囲にわたってよいが、好ましくは、1
0〜90℃の範囲であり、特に好ましくは、室温(25
℃)から80℃の範囲である。
【0022】他方、用いる処理剤が水不溶性塩乃至水難
溶性塩、例えば、ホウ酸カルシウム、ケイ酸亜鉛、リン
酸カルシウム等であるときは、好ましくは、水酸化マグ
ネシウムの水性スラリーにその水不溶性塩又はその水性
分散液を加え、得られた混合物を水熱処理することによ
って、本発明による難燃剤を得ることができる。
【0023】本発明において、水熱処理(水熱合成とも
呼ばれる。)は、水酸化マグネシウム粒子の水性スラリ
ーを上記水不溶性塩の存在下に加圧下、100℃を越え
て、250℃以下の温度、好ましくは、150〜200
℃の範囲の温度で反応させることをいう。水熱処理の時
間は、特に、限定されるものではないが、通常、30分
から数時間(例えば、2時間)程度である。必要に応じ
て、水熱処理に際して、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化カルシウム等のようなアルカリを共存させ
てもよい。
【0024】しかし、用いる処理剤が水溶性塩であると
きにも、水酸化マグネシウムの水性スラリーにその水溶
性塩又はその水溶液を加え、得られたスラリーを水熱処
理してもよい。
【0025】更に、本発明においては、水酸化マグネシ
ウムは、亜鉛、コバルト、銅、ニッケル、鉄等の異種元
素を固溶した固溶体であってもよい。
【0026】また、本発明による難燃剤は、更に、表面
処理剤にて表面処理されていてもよい。このように、本
発明による難燃剤を表面処理剤にて表面処理することに
よって、樹脂への分散性を一層、高めることができる。
このような表面処理剤としては、特に、限定されるもの
ではないが、例えば、シランカップリング剤、アルミニ
ウムカップリング剤、チタネートカップリング剤等のカ
ップリング剤、高級脂肪酸又はそのアルカリ金属塩、多
価アルコール脂肪酸エステル、リン酸エステル、アニオ
ン系界面活性剤、オルガノシロキサン、オルガノシラン
又はオルガノシラザン等を挙げることができる。
【0027】上記シランカップリング剤としては、特
に、限定されるものではないが、例えば、ビニルエトキ
シシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げるこ
とができる。
【0028】アルミニウムカップリング剤剤としては、
例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレ
ートを例示することができ、また、チタネートカップリ
ング剤剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステ
アロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチル
パイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ
(N−アミノエチルアミノエチル)チタネート、イソプ
ロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート等を例
示することができる。
【0029】上記高級脂肪酸としては、炭素数14〜2
4の飽和又は不飽和の高級脂肪酸が好ましく、そのよう
な具体例として、例えば、オレイン酸やステアリン酸を
挙げることができる。また、このような高級脂肪酸のア
ルカリ金属塩としては、例えば、ナトリウム塩ろカリウ
ム塩が好ましい。多価アルコール脂肪酸エステルの具体
例としては、例えば、グリセリンモノステアレート、グ
リセリンモノオレエート等を挙げることができる。
【0030】リン酸エステルとしては、リン酸トリエス
テル、ジエステル、モノエステル又はこれらの混合物が
用いられる。リン酸トリエステルの具体例として、例え
ば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト、トリペンチルホスフェート、トリヘキシルホスフェ
ート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフ
ェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホ
スフェート、ヒドロキシルフェニルジフェニルホスフェ
ート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジ
フェニルホスフェート、オレイルホスフェート、ステア
リルホスフェート等を挙げることができる。
【0031】また、ジエステル又はモノエステル(即
ち、酸性リン酸エステル)の具体例としては、例えば、
メチルアシッドホスフェート(モノメチルエステルとジ
メチルエステルとの混合物)、エチルアシッドホスフェ
ート(モノエチルエステルとジエチルエステルとの混合
物)、イソプロピルアシッドホスフェート(モノイソプ
ロピルエステルとジイソプロピルエステルとの混合
物)、ブチルアシッドホスフェート(モノブチルエステ
ルとジブチルエステルとの混合物)、2−エチルヘキシ
ルアシッドホスフェート(モノ−2−エチルヘキシルエ
ステルとジ−2−エチルヘキシルエステルとの混合
物)、イソデシルアシッドホスフェート(モノイソデシ
ルエステルとジイソデシルエステルとの混合物)、ジラ
ウリルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフ
ェート(モノラウリルエステルとジラウリルエステルと
の混合物)、トリデシルアシッドホスフェート(モノト
リデシルエステルとジトリデシルエステルとの混合
物)、モノステアリルアシッドホスフェート、ジステア
リルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホスフ
ェート(モノステアリルエステルとジステアリルエステ
ルとの混合物)、イソステアリルアシッドホスフェート
(モノイソステアリルエステルとジイソステアリルエス
テルとの混合物)、オレイルアシッドホスフェート(モ
ノオレイルエステルとジオレイルエステルとの混合
物)、ベヘニルアシッドホスフェート(モノベヘニルエ
ステルとジベヘニルエステルとの混合物)等を挙げるこ
とができる。
【0032】これらの酸性リン酸エステルは金属塩、即
ち、周期律表第Ia、IIa、IIb及び IIIaから選ばれ
る少なくとも1種の金属の塩であってもよい。従って、
好ましい具体例として、例えば、リチウム塩、マグネシ
ウム塩、バリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、アルミニ
ウム塩等を挙げることができる。
【0033】上記アニオン系界面活性剤としては、例え
ば、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高
級アルコールの硫酸エステル塩、ポリエチレングリコー
ルエーテルの硫酸エステル塩、アミド結合硫酸エステル
塩、エステル結合硫酸エステル塩、エステル結合スルホ
ネート、アミド結合スルホン酸塩、エーテル結合スルホ
ン酸塩、エーテル結合アルキルアリルスルホン酸塩、エ
ステル結合アルキルアリルスルホン酸塩、アミド結合ア
ルキルアリルスルホン酸塩等を挙げることができる。
【0034】オルガノシロキサンとしては、例えば、ジ
メチルシリコーン、メチルハイドロジェンポリシロキサ
ン、ナトリウムメチルシリコネート、メチルフェニルポ
リシロキサン、メチルポリシクロシロキサン等を挙げる
ことができる。
【0035】オルガノシランとしては、例えば、フェニ
ルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ト
リメチルクロロシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、
デシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
【0036】また、オルガノシラザンとしては、例え
ば、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザ
ン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサエチルシクロト
リシラザン、メチルポリシラザン、フェニルポリシラザ
ン等を挙げることができる。
【0037】このような表面処理剤は、特に、限定され
るものではないが、通常、水酸化マグネシウム粒子に対
して、0.1〜10重量%、好ましくは、0.5〜5重
量%の範囲で用いられる。
【0038】本発明による難燃剤をこのような表面処理
剤で表面処理するには、例えば、上述したようにして、
難燃剤を得た後、その水性スラリーに直接、上記表面処
理剤を加え、必要に応じて加熱下に、攪拌、混合して、
表面処理し、この後、濾過、水洗、乾燥すればよい。
【0039】このようにして得られる本発明による難燃
剤は、平均粒径が0.15μm以下、好ましくは、0.
15〜0.01μmの範囲にあり、比表面積が30m2
/gよりも大きく、好ましくは、30〜90m2/g、
特に好ましくは、30〜70m2/gの範囲にあり、吸
油量が40mL/100gよりも大きく、好ましくは、
40〜90mL/100g、特に好ましくは、40〜7
0mL/100gの範囲にあり、しかも、このような高
比表面積領域においても、吸油量との間に比例関係を有
し、即ち、高比表面積に対応して、高い実効表面積を有
し、従って、樹脂中への分散性が格段に改善されてい
る。
【0040】本発明による難燃性樹脂組成物は、樹脂に
上述したような難燃剤を均一に配合することによって得
ることができる。難燃剤の樹脂への配合割合は、得られ
る樹脂組成物の用途や要求特性にもよるが、一般的に
は、樹脂100重量部に対して、難燃剤5〜350重量
部を配合することによって、本発明による難燃性樹脂組
成物を得ることができる。
【0041】例えば、床材、壁紙、化粧板のような建
材、電気機器のケーシングや透明フィルムのような一般
成形品用途の難燃性樹脂組成物とするには、樹脂100
重量部に対して、本発明による難燃剤5〜100重量部
を配合してなる樹脂組成物が好ましく用いられる。他
方、電線やケーブル被覆のように自己消火性の樹脂組成
物とするには、通常、樹脂100重量部に対して、本発
明による難燃剤100〜350重量部、好ましくは、1
50〜300重量部を配合してなる樹脂組成物が好まし
く用いられる。樹脂100重量部に対する難燃剤の配合
量が350重量部を越えるときは、樹脂の望ましい機械
的特性を劣化させるおそれがある。
【0042】本発明において、上記樹脂は、用途や要求
特性に応じて適宜に選べばよく、具体例として、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー
三元共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−
アクリル酸エステル(例えば、アクリル酸エチル)共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタ
クリル酸メチル共重合体等のオレフィンの単独又は共重
合体であるポリオレフィン樹脂、スチレンのような芳香
族ビニルモノマーの単独重合体やABS樹脂等のような
共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリア
リレート等のポリエステル、6−ナイロン、6,6−ナ
イロン、12−ナイロン、46−ナイロン、芳香族ポリ
アミド等のポリアミド、ポリフェニレンエーテル、変性
ポリフェニレンエーテル、ポリオキシメチレン等のポリ
エーテル、ポリカーボネート、スチレン−共役ジエン共
重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリロニ
トリル−ブタジエン共重合体、ポリクロロプレン等のエ
ラストマー、ポリ塩化ビニル等を挙げることができる。
また、必要に応じて、樹脂として、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタン等の熱
硬化性樹脂も用いられる。これらの樹脂は、単独で、又
は2種以上の混合物として用いられる。
【0043】本発明による難燃性樹脂組成物は、上述し
た難燃剤に加えて、必要に応じて、それぞれの樹脂に応
じて、他の添加剤を適宜に配合することができる。その
ような添加剤として、例えば、可塑剤、潤滑剤、充填
剤、酸化防止剤、熱安定化剤、核剤、架橋剤、架橋助
剤、帯電防止剤、相溶化剤、耐光剤、顔料、発泡剤、防
カビ剤等を挙げることができる。また、必要に応じて、
従来より知られている他の難燃剤や難燃助剤等も配合し
てよい。
【0044】このような樹脂組成物は、例えば、一軸押
出機、二軸押出機、ロール混練機、ニーダ混練機、バン
バリーミキサー等の適宜手段にて上述した難燃剤を樹脂
に混合し、混練することによって得ることができる。ま
た、このようにして得られる本発明による樹脂組成物
は、用途や目的に応じて、例えば、射出成形、押出成
形、ブロー成形、プレス成形、真空成形、カレンダー成
形、トランスファー成形、積層成形等、適宜の手段によ
って種々の成形品の製造に好適に用いることができる。
【0045】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。以下において、平均粒径は電子顕微鏡観察によって
求め、比表面積はBET法によって求め、また、吸油量
はJIS K 5101に記載の方法によって測定し
た。
【0046】ホウ酸カルシウム、ホウ酸ストロンチウム
又はホウ酸亜鉛は、ホウ酸ナトリウムにそれぞれ塩化カ
ルシウム、塩化ストロンチウム又は塩化亜鉛を反応させ
ることによって定量的に得ることができる。従って、ホ
ウ酸カルシウム、ホウ酸ストロンチウム又はホウ酸亜鉛
を処理剤として用いるときは、上述したようにし、それ
ぞれの調製に用いたホウ酸ナトリウム量を酸化ホウ素換
算にて示す。
【0047】実施例1 (難燃剤Aの調製)4モル/L濃度の塩化マグネシウム
水溶液1Lと14.3モル/L濃度の水酸化ナトリウム
水溶液0.503Lを調製した。予め、純水0.3Lを
張った沈殿反応器に上記塩化マグネシウム水溶液と水酸
化ナトリウム水溶液とを同時に注ぎ、塩化マグネシウム
を同時中和して、水酸化マグネシウムの沈殿を含むスラ
リーを得た。
【0048】別に、ホウ酸ナトリウム10水和物(Na
47) 12.1g(B23 換算で水酸化マグネシウ
ムに対して2モル%)を65℃で水に溶解させて、水溶
液とした。塩化カルシウム3.53gを水に溶解させた
水溶液を上記ホウ酸ナトリウム水溶液に加えて、ホウ酸
カルシウム(CaB47) を沈殿させ、かくして、ホウ
酸カルシウムのスラリーを得た。
【0049】上記水酸化マグネシウムのスラリーにこの
ホウ酸カルシウムのスラリーを加え、30分間、攪拌し
た後、170℃で1時間、水熱処理した。この水熱処理
の終了後、得られたスラリーに70℃にて水酸化マグネ
シウムに対してγ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン0.6重量%を加え、1時間、攪拌した。この
ようにして、シランカップリング剤処理した水酸化マグ
ネシウムを濾過し、水洗、乾燥した後、粉砕して、本発
明による難燃剤Aを得た。
【0050】(難燃剤Bの調製)難燃剤Aの調製におい
て、ホウ酸ナトリウム10水和物(NaB47 ・10
2O)17.2g(B23 換算で水酸化マグネシウム
に対して3モル%)を65℃で水に溶解させて、水溶液
とした。塩化カルシウム4.99gを水に溶解させて水
溶液を調製し、これを上記ホウ酸ナトリウム水溶液に加
えて、ホウ酸カルシウム(CaB47) を沈殿させ、か
くして、ホウ酸カルシウムを含むスラリーを得た。この
ホウ酸カルシウムのスラリーを用いた以外は、難燃剤A
の調製と同様にて、本発明による難燃剤Bを得た。
【0051】(難燃剤Cの調製)難燃剤Aの調製におい
て、ホウ酸ナトリウム10水和物(NaB47) 25.
9g(B23 換算で水酸化マグネシウムに対して4モ
ル%)を65℃で水に溶解させて、水溶液とした。塩化
カルシウム7.54gを水に溶解させて水溶液を調製
し、これを上記ホウ酸ナトリウム水溶液に加えて、ホウ
酸カルシウム(CaB47) を沈殿させ、かくして、ホ
ウ酸カルシウムのスラリーを得た。このホウ酸カルシウ
ムのスラリーを用いた以外は、難燃剤Aの調製と同様に
て、本発明による難燃剤Cを得た。
【0052】(難燃剤Dの調製)4モル/L濃度の塩化
マグネシウム水溶液1Lと14.3モル/L濃度の水酸
化ナトリウム水溶液0.503Lを調製した。予め、純
水0.3Lを張った沈殿反応器に上記塩化マグネシウム
水溶液と水酸化ナトリウム水溶液とを同時に注ぎ、塩化
マグネシウムを同時中和して、水酸化マグネシウムの沈
殿を含む水スラリーを得た。
【0053】上記水酸化マグネシウムの水スラリーにホ
ウ酸ナトリウム10水和物12.1g(B23 換算で
水酸化マグネシウムに対して2モル%)を加え、30分
間、攪拌した後、170℃で1時間、水熱処理した。こ
の水熱処理の終了後、得られたスラリーに70℃にて水
酸化マグネシウムに対してγ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン0.6重量%を加え、1時間、攪拌
した。このようにして、シランカップリング剤処理した
水酸化マグネシウムを濾過し、水洗、乾燥した後、粉砕
して、本発明による難燃剤Dを得た。
【0054】(難燃剤Eの調製)難燃剤Dの調製におい
て、ホウ酸ナトリウム10水和物に代えて、トリポリリ
ン酸ナトリウム38g(P25 換算にて水酸化マグネ
シウムに対して5モル%)を用いた以外は、難燃剤Dの
調製と同様にて、本発明による難燃剤Eを得た。
【0055】(難燃剤Fの調製)難燃剤Dの調製におい
て、ホウ酸ナトリウム10水和物に代えて、ケイ酸カリ
ウム46g(SiO2 換算にて水酸化マグネシウムに対
して5モル%)を用いた以外は、難燃剤Dの調製と同様
にて、本発明による難燃剤Fを得た。
【0056】(難燃剤Gの調製)4モル/L濃度の塩化
マグネシウム水溶液1Lと14.3モル/L濃度の水酸
化ナトリウム水溶液0.503Lを調製した。予め、純
水0.3Lを張った沈殿反応器に上記塩化マグネシウム
水溶液と水酸化ナトリウム水溶液とを同時に注ぎ、塩化
マグネシウムを同時中和して、水酸化マグネシウムの沈
殿を含むスラリーを得た。
【0057】上記水酸化マグネシウムのスラリーにホウ
酸ナトリウム10水和物17.2g(B23 換算で水
酸化マグネシウムに対して3モル%)を加え、30分
間、攪拌した。得られたスラリーに70℃にて水酸化マ
グネシウムに対してγ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン0.6重量%を加え、1時間、攪拌した。
このようにして、シランカップリング剤処理した水酸化
マグネシウムを濾過し、水洗、乾燥した後、粉砕して、
本発明による難燃剤Gを得た。
【0058】比較例1 (難燃剤Hの調製)4モル/L濃度の塩化マグネシウム
水溶液1Lと14.3モル/L濃度の水酸化ナトリウム
水溶液0.559Lを調製した。予め、純水0.3Lを
張った沈殿反応器に上記塩化マグネシウム水溶液と水酸
化ナトリウム水溶液とを同時に注ぎ、塩化マグネシウム
を同時中和して、水酸化マグネシウムの沈殿を含むスラ
リーを得た。
【0059】この水酸化マグネシウムのスラリーを加熱
して、150℃に達したとき、直ちに加熱を止めて、室
温まで放冷して、水熱処理した。この水熱処理の後、得
られたスラリーに70℃にて水酸化マグネシウムに対し
てγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.
6重量%を加え、1時間、攪拌した。このようにして、
シランカップリング剤処理した水酸化マグネシウムを濾
過し、水洗、乾燥した後、粉砕して、比較例としての難
燃剤Hを得た。
【0060】(難燃剤Iの調製)4モル/L濃度の塩化
マグネシウム水溶液1Lと14.3モル/L濃度の水酸
化ナトリウム水溶液0.559Lを調製した。予め、純
水0.3Lを張った沈殿反応器に上記塩化マグネシウム
水溶液と水酸化ナトリウム水溶液とを同時に注ぎ、塩化
マグネシウムを同時中和して、水酸化マグネシウムの沈
殿を含むスラリーを得た。
【0061】この水酸化マグネシウムのスラリーを加熱
して、130℃に達したとき、直ちに加熱を止めて、室
温まで放冷して、水熱処理した。この水熱処理の後、得
られたスラリーに70℃にて水酸化マグネシウムに対し
てγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.
6重量%を加え、1時間、攪拌した。このようにして、
シランカップリング剤処理した水酸化マグネシウムを濾
過し、水洗、乾燥した後、粉砕して、比較例としての難
燃剤Iを得た。
【0062】(難燃剤Jの調製)4モル/L濃度の塩化
マグネシウム水溶液1Lと14.3モル/L濃度の水酸
化ナトリウム水溶液0.503Lを調製した。予め、純
水0.3Lを張った沈殿反応器に上記塩化マグネシウム
水溶液と水酸化ナトリウム水溶液とを同時に注ぎ、塩化
マグネシウムを同時中和して、水酸化マグネシウムの沈
殿を含むスラリーを得た。
【0063】この水酸化マグネシウムのスラリーを加熱
して、110℃に達したとき、直ちに加熱を止めて、室
温まで放冷して、水熱処理した。この水熱処理の後、得
られたスラリーに70℃にて水酸化マグネシウムに対し
てγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.
6重量%を加え、1時間、攪拌した。このようにして、
シランカップリング剤処理した水酸化マグネシウムを濾
過し、水洗、乾燥した後、粉砕して、比較例としての難
燃剤Jを得た。
【0064】(難燃剤Kの調製)4モル/L濃度の塩化
マグネシウム水溶液1Lと14.3モル/L濃度の水酸
化ナトリウム水溶液0.503Lを調製した。予め、純
水0.3Lを張った沈殿反応器に上記塩化マグネシウム
水溶液と水酸化ナトリウム水溶液とを同時に注ぎ、塩化
マグネシウムを同時中和して、水酸化マグネシウムの沈
殿を含むスラリーを得た。
【0065】この水酸化マグネシウムのスラリーを17
0℃で1時間、水熱処理し、得られたスラリーに70℃
にて水酸化マグネシウムに対してγ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン0.6重量%を加え、1時
間、攪拌した。このようにして、シランカップリング剤
処理した水酸化マグネシウムを濾過し、水洗、乾燥した
後、粉砕して、比較例としての難燃剤Kを得た。
【0066】上記本発明による難燃剤AからGと比較例
による難燃剤HからKの平均粒径と比表面積と吸油量を
表1に示し、更に、上記本発明による難燃剤と比較例に
よる難燃剤について、比表面積と吸油量との関係を図1
に示す。図1から明らかなように、本発明による水酸化
マグネシウム粒子からなる難燃剤は、30m2/gより
も大きい高比表面積領域において、吸油量と比例関係に
あるが、しかし、比較例による難燃剤は、30m2/g
よりも大きい高比表面積領域において、吸油量と間に比
例関係のないことが示される。
【0067】実施例2 (難燃性樹脂組成物の調製とその透明性の評価)エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体樹脂(EEAと略する。
アクリル酸エチル含有量15重量%、メルトフローレー
ト0.8g/10分、融点100℃)100重量部に上
記実施例1及び比較例1において調製した難燃剤250
重量部を混合し、ニーダー混練機を用いて、160℃で
15分間、溶融混練した後、ペレットに成形した。この
ペレットを二軸ロールを用いて、130℃でシート化
し、ホットプレスを用いて、温度160℃、圧力50k
gf/cm2 で3分間、加圧して、厚み0.5mmのシ
ートを得た。このシートの内部ヘイズを表1及び表2に
示す。また、上記エチレン−アクリル酸エチル共重合体
樹脂に難燃剤を配合することなく、上記と同様にして、
厚み0.5mmのシートとし、このシートのヘイズを表
1に併せて示す。更に、上記難燃剤を配合したシートを
短冊状に打ち抜いて、UL94VE法に基づく難燃試験
用の試験試料として、難燃試験に供した。結果を表3及
び表4に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】表1、表2と図1にみられるように、本発
明の難燃剤によれば、難燃剤が高比表面積を有する領域
においても、吸油量との間に比例関係が成り立ってい
る。これに対して、比較例による難燃剤については、高
比表面積を有する領域においては、吸油量との間に比例
関係が成り立たない。ここに、吸油量は、難燃剤を樹脂
中に分散させた場合、難燃剤の実効的な比表面積を示す
ものと考えられるから、本発明の難燃剤は、高比表面積
領域において高吸油量を有し、かくして、高い実効比表
面積を有するので、樹脂との濡れ性にすぐれ、樹脂中で
高い分散性を有する。
【0073】その結果、本発明の難燃剤を配合した樹脂
組成物は、知られている難燃剤を配合した樹脂組成物に
比べて、その透明性が格段に改善されており、特に、コ
ンタクト・クラリティ、即ち、新聞紙等の上に樹脂シー
トを置いたときに樹脂シートを通してみえる文字等の明
瞭さの向上が著しい。
【0074】実施例3 (難燃剤Lの調製)4モル/L濃度の塩化マグネシウム
水溶液1Lと14.3モル/L濃度の水酸化ナトリウム
水溶液0.503Lを調製した。予め、純水0.3Lを
張った沈殿反応器に上記塩化マグネシウム水溶液と水酸
化ナトリウム水溶液とを同時に注ぎ、塩化マグネシウム
を同時中和して、水酸化マグネシウムの沈殿を含むスラ
リーを得た。
【0075】この水酸化マグネシウムのスラリーにホウ
酸1.9g(B23 換算にて水酸化マグネシウムに対
して0.5モル%)を加え、30分間、攪拌した後、1
70℃で1時間、水熱処理した。この水熱処理の終了
後、得られたスラリーに70℃にて水酸化マグネシウム
に対してγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン0.6重量%を加え、1時間、攪拌した。このように
して、シランカップリング剤処理した水酸化マグネシウ
ムを濾過し、水洗、乾燥した後、粉砕して、本発明によ
る難燃剤Lを得た。
【0076】(難燃剤Mの調製)難燃剤Aの調製におい
て、ホウ酸ナトリウム10水和物(NaB47 ・10
2O)12.1g(B23 換算で水酸化マグネシウム
に対して2モル%)を65℃で水に溶解させて、水溶液
とした。塩化亜鉛4.33gを水に溶解させて水溶液を
調製し、これを上記ホウ酸ナトリウム水溶液に加えて、
ホウ酸亜鉛(ZnB47) を沈殿させ、かくして、ホウ
酸亜鉛を含むスラリーを得た。このホウ酸亜鉛の水スラ
リーを用いた以外は、難燃剤Aの調製と同様にて、本発
明による難燃剤Mを得た。
【0077】(難燃剤Nの調製)難燃剤Aの調製におい
て、ホウ酸ナトリウム10水和物(NaB47 ・10
2O)12.1g(B23 換算で水酸化マグネシウム
に対して2モル%)を65℃で水に溶解させて、水溶液
とした。塩化ストロンチウム6水和物8.48gを水に
溶解させて水溶液を調製し、これを上記ホウ酸ナトリウ
ム水溶液に加えて、ホウ酸ストロンチウム(SrB
47) を沈殿させ、かくして、ホウ酸ストロンチウムを
含むスラリーを得た。このホウ酸ストロンチウムのスラ
リーを用いた以外は、難燃剤Aの調製と同様にて、本発
明による難燃剤Nを得た。
【0078】上記本発明による難燃剤LからNの平均粒
径と比表面積と吸油量を表5に示す。更に、実施例2と
同様にして、これらの難燃剤を配合したエチレン−アク
リル酸エチル共重合体樹脂シートを調製し、その内部ヘ
イズを測定した。結果を表5に示す。また、実施例2と
同様にして、上記難燃剤を配合したシートについて、U
L94VE法に基づく難燃試験を行った。結果を表5に
示す。
【0079】実施例4 (難燃剤Oの調製)4モル/L濃度の塩化マグネシウム
水溶液1Lと14.3モル/L濃度の水酸化ナトリウム
水溶液0.503Lを調製した。予め、純水0.3Lを
張った沈殿反応器に上記塩化マグネシウム水溶液と水酸
化ナトリウム水溶液とを同時に注ぎ、塩化マグネシウム
を同時中和して、水酸化マグネシウムの沈殿を含むスラ
リーを得た。
【0080】別に、ホウ酸ナトリウム10水和物(Na
47) 25.9g(B23 換算で水酸化マグネシウ
ムに対して4モル%)を65℃で水に溶解させて、水溶
液とした。塩化カルシウム7.54gを水に溶解させた
水溶液を上記ホウ酸ナトリウム水溶液に加えて、ホウ酸
カルシウム(CaB47) を沈殿させ、かくして、ホウ
酸カルシウムのスラリーを得た。
【0081】上記水酸化マグネシウムのスラリーにこの
ホウ酸カルシウムのスラリーを加え、30分間、攪拌し
た後、170℃で1時間、水熱処理した。この水熱処理
の終了後、得られたスラリーに70℃にて水酸化マグネ
シウムに対してナトリウムメチルシリコネート(大崎工
業(株)製NS−1)0.6重量%を加え、1時間、攪
拌した。このようにして、表面処理した水酸化マグネシ
ウムを濾過し、水洗、乾燥した後、粉砕して、本発明に
よる難燃剤Oを得た。
【0082】(難燃剤Pの調製)難燃剤Oの調製におい
て、表面処理剤として、ナトリウムメチルシリコネート
に代えて、メチルアシッドホスフェート(堺化学工業
(株)製フォスレックスA−1)を用いた以外は、難燃
剤Oの調製と同様にて、本発明による難燃剤Pを得た。
【0083】(難燃剤Qの調製)難燃剤Oの調製におい
て、表面処理剤として、ナトリウムメチルシリコネート
に代えて、ステアリン酸を用いた以外は、難燃剤Oの調
製と同様にて、本発明による難燃剤Qを得た。
【0084】上記本発明による難燃剤OからQの平均粒
径と比表面積と吸油量を表5に示す。更に、実施例2と
同様にして、これらの難燃剤を配合したエチレン−アク
リル酸エチル共重合体樹脂シートを調製し、その内部ヘ
イズを測定した。結果を表5に示す。また、実施例2と
同様にして、上記難燃剤を配合したシートについて、U
L94VE法に基づく難燃試験を行った。結果を表5に
示す。
【0085】
【表5】
【0086】
【発明の効果】以上のように、本発明による難燃剤は、
微細な平均粒径と大きい比表面積と共に、この比表面積
との間に比例関係の成り立つ高い吸油量を有する。即
ち、本発明による難燃剤は、30m2/gよりも高い高
比表面積に対応して、樹脂に対する高い実効表面積を有
し、従って、本発明による難燃剤は、樹脂への分散性が
格段に改善されている。従って、このような難燃剤を樹
脂に配合してなる難燃性樹脂組成物は、難燃性のみなら
ず、透明性にもすぐれており、例えば、シートやフィル
ムとしたとき、その内部ヘイズが著しく小さく、かくし
て、フィルムやシートの内部ヘイズも格段に小さく、コ
ンタクトクラリティーを要求される分野に好適に用いる
ことができる。
【0087】しかし、本発明によれば、難燃剤は、上記
用途に限られず、例えば、床材、壁紙、化粧板のような
建材、電線やケーブルの被覆、電気部品や自動車部品、
その他パイプのような種々の成形品の製造に好適に用い
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明による難燃剤についての比表面積と
吸油量との関係を比較例としての難燃剤と比較して示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 健治 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社内 Fターム(参考) 4G076 AA10 AB06 BF05 DA05 4H028 AA10 AB02 BA06 4J002 AA001 AC031 AC061 AC071 AC081 AC091 BB031 BB051 BB061 BB071 BB121 BB151 BB231 BD041 BG041 BG051 BN151 CB001 CF061 CF071 CF161 CH071 CL011 CL031 CL051 DE076 FA086 FB076 FD136

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸化マグネシウム粒子をリン酸塩、ケイ
    酸塩、ホウ酸塩及びホウ酸から選ばれる少なくとも1種
    の処理剤で処理してなり、0.15μm以下の平均粒径
    と30m2/gよりも大きい比表面積と40mL/10
    0gよりも大きい吸油量を有することを特徴とする難燃
    剤。
  2. 【請求項2】処理剤がリン酸の1価、2価金属塩、ケイ
    酸の1価、2価金属塩、ホウ酸の1価、2価金属塩及び
    ホウ酸から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記
    載の難燃剤。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の難燃剤を表面処理
    剤で更に表面処理してなる難燃剤。
  4. 【請求項4】表面処理剤がカップリング剤、高級脂肪
    酸、高級脂肪酸アルカリ塩、多価アルコールの高級脂肪
    酸エステル、リン酸エステル、アニオン系界面活性剤、
    オルガノシロキサン、オルガノシラン又はオルガノシラ
    ザンである請求項3に記載の難燃剤。
  5. 【請求項5】水酸化マグネシウム粒子に水性媒体中、リ
    ン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩及びホウ酸から選ばれる少
    なくとも1種の処理剤を接触させ、又は水酸化マグネシ
    ウム粒子の水性スラリーをリン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸
    塩及びホウ酸から選ばれる少なくとも1種の処理剤の存
    在下に水熱処理することを特徴とする請求項1に記載の
    難燃剤の製造方法。
  6. 【請求項6】水酸化マグネシウム粒子に水性媒体中、リ
    ン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩及びホウ酸から選ばれる少
    なくとも1種の処理剤を接触させた後、又は水酸化マグ
    ネシウム粒子の水性スラリーをリン酸塩、ケイ酸塩、ホ
    ウ酸塩及びホウ酸から選ばれる少なくとも1種の処理剤
    の存在下に水熱処理した後、得られた反応生成物を表面
    処理剤にて表面処理する請求項3又は4に記載の難燃剤
    の製造方法。
  7. 【請求項7】水酸化マグネシウムに対して処理剤を酸化
    物換算で0.05〜15モル%の範囲で用いる請求項5
    又は6に記載の難燃剤の製造方法。
  8. 【請求項8】樹脂100重量部に対して、請求項1から
    4のいずれかに記載の難燃剤5〜350重量部を配合し
    てなる難燃性樹脂組成物。
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