JP2007169146A - ギブサイト型水酸化アルミニウム粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】より高い難燃性を示すギブサイト型水酸化アルミニウム粒子を提供する。
【解決手段】本発明のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子は、一次粒子径0.01〜0.3μm、DOP吸油量90〜300mL/gであることを特徴とする。好ましくはBET比表面積10〜100m2/gである。アルミン酸ナトリウム水溶液を部分中和することにより水酸化アルミニウムを析出させて水酸化アルミニウムスラリーとし、該水酸化アルミニウムスラリーを40℃〜90℃で熟成処理することにより製造できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ギブサイト型水酸化アルミニウム粒子に関し、詳しくは樹脂に充填される難燃
剤として好適に使用される水酸化アルミニウム粒子に関する。
ギブサイト型水酸化アルミニウム粒子は、樹脂に充填される難燃剤として有用であり、例えば特許文献1〔特開平3−8715号公報〕には、平均一次粒子径0.15μm以下のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子が難燃剤として用いうる旨が開示されている。
しかし、ギブサイト型水酸化アルミニウム粒子としては、より難燃性に優れたものが求められている。
特開平3−8715号公報
そこで本発明者は、より高い難燃性を示すギブサイト型水酸化アルミニウム粒子を開発するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、一次粒子径が0.01μm〜0.3μmであり、DOP吸油量が90
mL/g〜300mL/gであることを特徴とするギブサイト型水酸化アルミニウム粒子
を提供するものである。
本発明のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子は、より高い難燃性を示すので、樹脂に充
填されて用いられる難燃剤として有用である。
本発明のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子は、ギブサイト型の結晶構造を主結晶相とする水酸化アルミニウムの粒子であり、化学式Al23・3H2Oで示される化合物である。結晶構造は粉末X線回折法(粉末XRD法)により調べることができる。
本発明のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子の一次粒子径は、0.01μm〜0.3μ
mであり、好ましくは0.03μm以上、0.2μm以下、さらに好ましくは0.1μm
以下である。一次粒子径が0.01μm未満であったり、0.3μmを超えると、十分な
難燃性を示さない。一次粒子径は、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)により得られる顕
微鏡写真から測定することができる。
DOP吸油量は、90mL/g〜300mL/gであり、好ましくは100mL/g〜1
80mL/gである。DOP吸油量が90mL/g未満では、難燃性が十分ではなくなる
傾向にあり、また300mL/gを超えると、加熱溶融状態の樹脂に加えると、その流動
性が低下して、成形が困難となる傾向にある。
本発明のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子は、平均二次粒子径が通常0.1μm以上
であり、10μm以下、さらには5μm以下であることが好ましい。平均二次粒子径は、
水酸化アルミニウム粒子を水に分散させ、レーザー散乱式粒度分布計により測定すること
ができる。平均二次粒子径が10μmを超えると、樹脂に充填したときに物性に劣る樹脂
組成物が得られ易い。
また、45μmを超える粒子径の二次粒子があっても、樹脂に充填したときに物性に劣る
樹脂組成物が得られ易いことから、45μmを超える二次粒子が0.1質量%以下、さら
には0質量%であることが好ましい。45μmを超える二次粒子の含有量は、例えば電子
顕微鏡による観察により求めることができる。
本発明のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子のBET比表面積は、15m2/g〜10
0m2/gであることが好ましい。
本発明のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子は、例えばアルミン酸ナトリウム水溶液を
部分中和することにより水酸化アルミニウムを析出させて水酸化アルミニウムスラリーと
し、該スラリーを40℃〜90℃で熟成処理する方法により製造することができる。
アルミン酸ナトリウム水溶液のアルミニウム含有量は、該水溶液を基準とするAl23
算で通常100g/L〜150g/Lであり、ナトリウム含有量は、該水溶液を基準とするNa2O換算で通常100g/L〜150g/Lである。
部分中和するには、例えばアルミニウム酸性塩を加えればよい。アルミニウム酸性塩とは
、これ単独を水に溶解させた水溶液が酸性を示す塩であり、例えば硫酸アルミニウム、塩
化アルミニウム、硝酸アルミニウムなどが挙げられる。アルミニウム酸性塩の使用量(W)は、アルミン酸ナトリウム水溶液を完全に中和することなく、水酸化アルミニウムを析出させることができる程度であり、具体的にはアルミン酸ナトリウム水溶液を完全に中和するに要するアルミニウム酸性塩の使用量(W0)に対する使用量比として示される中和モル比(=W/W0)で、0.3〜0.7程度である。アルミニウム酸性塩を加える際の温度は、通常0℃〜40℃程度である。アルミニウム酸性塩は攪拌下に加えることが好ましい。
アルミニウム酸性塩を加えることにより、アルミン酸ナトリウム水溶液が中和されて、水
酸化アルミニウムが析出し、水に水酸化アルミニウムが分散された水酸化アルミニウムス
ラリーが得られる。
得られた水酸化アルミニウムスラリーを熟成する。熟成は、40℃〜90℃に加温するこ
とにより行われる。熟成に要する時間は、通常5時間〜7日程度である。熟成により、析
出した水酸化アルミニウムが徐々にギブサイト化して、本発明のギブサイト型水酸化アル
ミニウム粒子を得ることができる。
得られたギブサイト型水酸化アルミニウム粒子は、例えば熟成後のスラリーを遠心分離処
理して固液分離したのち、固形分として取り出すことができる。取り出されたギブサイト
型水酸化アルミニウム粒子は、さらに純水、メタノールなどのアルコール類により洗浄し
て、ナトリウム分を除去することが好ましい。
本発明のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子は、樹脂に充填される難燃剤として好適に
使用することができ、本発明の水酸化アルミニウム粒子を含有する樹脂組成物は、難燃性に優れている。
樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂であってもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのオレフ
ィン単独重合体、
エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、プロ
ピレンーブテンランダム共重合体、プロピレン−ブテンブロック共重合体、エチレン−プ
ロピレン−ブテン共重合体などのオレフィン共重合体などのオレフィン樹脂、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエステル、
ポリカプロラクタム、ポリヒドロキシブチレートなどのポリエステル、
ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−10、ナイロン−12、ナイロン−46など
のポリアミドなどが挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、メラミン樹脂などが挙げられる。
ギブサイト型水酸化アルミニウム粒子の充填量は、樹脂100質量部あたり通常30質量
部〜150質量部程度である。
本発明のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子を含有する樹脂組成物は、例えば本発明のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子を樹脂に充填する方法により製造することができる。充填方法は特に限定されるものではなく、樹脂の種類に応じて適宜選択され、例えば熱可塑性樹脂に本発明のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子を充填する場合には、熱可塑性樹脂を本発明のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子と混合し、加熱して溶融混練すればよい。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はかかる実施例によって限定されるものではない。
なお、各実施例において、得られた水酸化アルミニウム粒子のDOP吸油量は、JIS K6221(1982)の吸油量B法(へら練り法)においてDBP(ジブチルフタレート)に代えてDOP(ジオクチルフタレート)を用いる以外は同法に従って求めた。
一次粒子径は、透過型電子顕微鏡写真から求めた。
主結晶相は、X線回折装置〔理学電機製、「RAD−RB RU−200」〕を用いて求めたX線回折スペクトルにおいて、最も高い相対ピーク強度を示すピークから求めた。
平均二次粒子径は、水酸化アルミニウム粒子を純水に分散させ、レーザー散乱式粒度分布計〔リード アンド ノースラップ社製、「マイクロトラックHRA」〕により、粒度分布曲線を求め、50質量%粒子径として求めた。
BET比表面積は窒素吸着法により求めた。
樹脂組成物の酸素指数は、JIS K7201に従って求めた。
実施例1
〔水酸化アルミニウム粒子の製造〕
ナトリウム含有量(Na2O換算)132g/L、アルミニウム含有量(Al23換算)136g/Lのアルミン酸ナトリウム水溶液1209質量部に、25℃にて、5.3質量%濃度の硫酸アルミニウム水溶液612質量部を加えたところ、水酸化アルミニウムが析出した。その後、同温度で60分間撹拌した。なお、硫酸アルミニウムの使用量は、アルミン酸ナトリウム水溶液を完全に中和するに要する量の0.51倍である。
次いで、純水1000質量部を加え、60℃に加温し、同温度で4日間静置して熟成したのち、室温(約25℃)まで冷却し、遠心分離により固液分離して、固形分を取り出した。得られた固形分は、純水2820質量部を加え、撹拌したのち、遠心分離により固液分離する操作を3回繰り返して、洗浄した。洗浄後の固形分を大気中、120℃で乾燥し、解砕機〔フリッチュ社製、「ロータースピードミル」〕により解砕処理して、水酸化アルミニウム粒子を得た。
得られた水酸化アルミニウム粒子のDOP吸油量は158mL/100gであり、一次粒子径は概ね0.2μmであり、主結晶相はギブサイト型であった。また、平均二次粒子径は0.5μmであり、45μmを超える粒子径の二次粒子を含まず、BET比表面積は20m2/gであった。
〔樹脂組成物の製造〕
上記で得た水酸化アルミニウム粒子50質量部をペレット状の低密度ポリエチレン〔住友
化学社製、「FS−150」〕100質量部と混合し、混練機〔東洋精機社製、「ラボプ
ラストミル」〕により160℃、スクリュー回転速度40rpmにて溶融混練して、樹脂
組成物を得た。この樹脂組成物の酸素指数は、21.9%であった。結果を第1表に示す
実施例2
〔水酸化アルミニウム粒子の製造〕
ナトリウム含有量(Na2O換算)129g/L、アルミニウム含有量(Al23換算)134g/Lのアルミン酸ナトリウム水溶液1209質量部に、4℃にて、5.3質量%濃度の硫酸アルミニウム水溶液573質量部を加えたところ、水酸化アルミニウムが析出した。その後、氷冷しながら60分間撹拌した。なお、硫酸アルミニウムの使用量は、アルミン酸ナトリウム水溶液を完全に中和するに要する量の0.41倍である。
次いで、純水1000質量部を加え、45℃に加温し、同温度で4日間静置して熟成した
のち、室温(約25℃)まで冷却し、遠心分離により固液分離して、固形分を取り出した
。得られた固形分は、純水2930質量部を加え、撹拌したのち、遠心分離により固液分
離する操作を3回繰り返して、洗浄した。洗浄後の固形分を大気中、120℃で乾燥し、
解砕機〔フリッチュ社製、「ロータースピードミル」〕により解砕処理して、水酸化アル
ミニウム粒子を得た。
得られた水酸化アルミニウム粒子のDOP吸油量は129mL/100gであり、一次粒
子径は概ね0.05μmであり、主結晶相はギブサイト型であった。また、平均二次粒子径は6.3μmであり、45μmを超える粒子径の二次粒子を含まず、BET比表面積は59m2/gであった。
〔樹脂組成物の製造〕
実施例1で得た水酸化アルミニウム粒子に代えて、上記で得た水酸化アルミニウム粒子5
0質量部を用いた以外は実施例1と同様に操作して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の
酸素指数は21.9%であった。結果を第1表に示す。
実施例3
〔水酸化アルミニウム粒子の製造〕
ナトリウム含有量(Na2O換算)131g/L、アルミニウム含有量(Al23換算)134g/Lのアルミン酸ナトリウム水溶液1213質量部に、7℃にて、5.3質量%濃度の硫酸アルミニウム水溶液612質量部を加えたところ、水酸化アルミニウムが析出した。その後、氷冷しながら60分間撹拌した。なお、硫酸アルミニウムの使用量は、アルミン酸ナトリウム水溶液を完全に中和するに要する量の0.51倍である。
次いで、純水330質量部を加え、60℃に加温し、同温度で2日間静置して熟成したの
ち、室温(約25℃)まで冷却し、遠心分離により固液分離して、固形分を取り出した。
得られた固形分は、純水3590質量部を加え、撹拌したのち、遠心分離により固液分離
する操作を3回繰り返して、洗浄した。洗浄後の固形分を大気中、120℃で乾燥し、解
砕機〔フリッチュ社製、「ロータースピードミル」〕により解砕処理して、水酸化アルミ
ニウム粒子を得た。
得られた水酸化アルミニウム粒子のDOP吸油量は152mL/100gであり、一次粒
子径は0.1μmであり、主結晶相はギブサイト型であった。また、平均二次粒子径は0.3μmであり、45μmを超える粒子径の二次粒子を含まず、BET比表面積は32m2/gであった。
〔樹脂組成物の製造〕
実施例1で得た水酸化アルミニウム粒子に代えて、上記で得た水酸化アルミニウム粒子50質量部を用いた以外は実施例1と同様に操作して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の酸素指数は22.4%であった。結果を第1表に示す。
比較例1
〔樹脂組成物の製造〕
実施例1で得た水酸化アルミニウム粒子に代えて、市販のギブサイト型水酸化アルミニウ
ム粒子〔住友化学社製、「C−301」、DOP吸油量62mL/100g、一次粒子径
約0.5μm、平均二次粒子径1.4μm、45μmを超える粒子径の二次粒子を含まない、BET比表面積6m2/g〕50質量部を用いた以外は実施例1と同様に操作して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の酸素指数は20.5%であった。
第 1 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例 比較例
1 2 3 1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
水酸化アルミニウム粒子
DOP吸油量(mL/100g) 158 129 152 62
一次粒子径 (μm) 0.2 0.05 0.1 0.5
平均二次粒子径 (μm) 0.5 6.3 0.3 1.4
BET比表面積(m2/g) 20 59 32 6
────────────────────────────────
樹脂組成物
水酸化アルミニウム粒子(質量部) 50 50 50 50
低密度ポリエチレン (質量部) 100 100 100 100
酸素指数 (%) 21.9 21.9 22.4 20.5
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例4
〔水酸化アルミニウム粒子の製造〕
ナトリウム含有量(Na2O換算)131g/L、アルミニウム含有量(Al23換算)137g/Lのアルミン酸ナトリウム水溶液1358質量部に、20℃にて、5.3質量%濃度の硫酸アルミニウム水溶液573質量部を加えたところ、水酸化アルミニウムが析出した。その後、同温度で60分間撹拌した。なお、硫酸アルミニウムの使用量は、アルミン酸ナトリウム水溶液を完全に中和するに要する量の0.40倍である。
次いで、純水500質量部を加え、60℃に加温し、同温度で4日間静置して熟成したの
ち、室温(約25℃)まで冷却し、遠心分離により固液分離して、固形分を取り出した。
得られた固形分は、純水3990質量部を加え、撹拌したのち、遠心分離により固液分離
する操作を3回繰り返して、洗浄した。洗浄後の固形分を大気中、120℃で乾燥し、解
砕機〔フリッチュ社製、「ロータースピードミル」〕により解砕処理して、水酸化アルミ
ニウム粒子を得た。
得られた水酸化アルミニウム粒子のDOP吸油量は114mL/100gであり、一次粒
子径は概ね0.1μmであり、主結晶相はギブサイト型であった。また、平均二次粒子径は0.8μmであり、45μmを超える粒子径の二次粒子を含まず、BET比表面積は23m2/gであった。
〔樹脂組成物の製造〕
実施例1で得た水酸化アルミニウム粒子に代えて、上記で得た水酸化アルミニウム粒子1
10質量部を用いた以外は実施例1と同様に操作して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物
の酸素指数は27.6%であった。結果を第2表に示す。
実施例5
〔水酸化アルミニウム粒子の製造〕
ナトリウム含有量(Na2O換算)131g/L、アルミニウム含有量(Al23換算)137g/Lのアルミン酸ナトリウム水溶液1358質量部に、20℃にて、5.3質量%濃度の硫酸アルミニウム水溶液573質量部を加えたところ、水酸化アルミニウムが析出した。その後、同温度で60分間撹拌した。なお、硫酸アルミニウムの使用量は、アルミン酸ナトリウム水溶液を完全に中和するに要する量の0.40倍である。
次いで、純水500質量部を加え、60℃に加温し、同温度で4日間静置して熟成したの
ち、室温(約25℃)まで冷却し、遠心分離により固液分離して、固形分を取り出した。
得られた固形分は、純水3990質量部を加え、撹拌したのち、遠心分離により固液分離
する操作を3回繰り返して、洗浄した。洗浄後の固形分を大気中、120℃で乾燥し、解
砕機〔奈良機会社製、「自由粉砕機」〕により解砕処理して、水酸化アルミニウム粒子を
得た。
得られた水酸化アルミニウム粒子のDOP吸油量は112mL/100gであり、一次粒
子径は概ね0.1μmであり、主結晶相はギブサイト型であった。また、平均二次粒子径は0.4μmであり、45μmを超える粒子径の二次粒子を含まず、BET比表面積は17m2/gであった。
〔樹脂組成物の製造〕
実施例1で得た水酸化アルミニウム粒子に代えて、上記で得た水酸化アルミニウム粒子1
10質量部を用いた以外は実施例1と同様に操作して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物
の酸素指数は26.2%であった。結果を第2表に示す。
比較例2
〔樹脂組成物の製造〕
水酸化アルミニウム粒子〔「C−301」〕の使用量を110質量部とした以外は比較例
1と同様に操作して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の酸素指数は23.8%であった







第 2 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例 比較例
4 5 2
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
水酸化アルミニウム粒子
DOP吸油量(mL/100g) 114 112 62
一次粒子径 (μm) 0.1 0.1 0.5
平均二次粒子径 (μm) 0.8 0.4 1.4
BET比表面積(m2/g) 23 17 6
────────────────────────────
樹脂組成物
水酸化アルミニウム粒子(質量部) 110 110 110
低密度ポリエチレン (質量部) 100 100 100
酸素指数 (%) 27.6 26.2 23.8
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Claims (8)

  1. 一次粒子径が0.01μm〜0.3μmであり、DOP吸油量が90mL/g〜300mL/gであることを特徴とするギブサイト型水酸化アルミニウム粒子。
  2. BET比表面積が15m2/g〜100m2/gである請求項1に記載のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子。
  3. アルミン酸ナトリウム水溶液を部分中和することにより水酸化アルミニウムを析出させて水酸化アルミニウムスラリーとし、該水酸化アルミニウムスラリーを40℃〜90℃で熟成処理することを特徴とする請求項1に記載のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子の製造方法。
  4. アルミン酸ナトリウム水溶液のアルミニウム含有量が、該水溶液を基準とするAl23換算で100g/L〜150g/Lであり、ナトリウム含有量が、該水溶液を基準とするNa2O換算で100g/L〜150g/Lである請求項3に記載の製造方法。
  5. アルミニウム酸性塩を加えて部分中和する請求項3または請求項4に記載の製造方法。
  6. アルミニウム酸性塩の使用量(W)が、アルミン酸ナトリウム水溶液を完全に中和するに要するアルミニウム酸性塩の使用量(W0)に対する使用量比として示される中和モル比(=W/W0)で、0.3〜0.7である請求項5に記載の製造方法。
  7. 請求項1または請求項2に記載のギブサイト型水酸化アルミニウム粒子を含有する樹脂組成物。
  8. 前記ギブサイト型水酸化アルミニウム粒子の充填量が樹脂100質量部あたり30質量部〜150質量部である請求項7に記載の樹脂組成物。
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