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酸化マグネシウム粉末および複合材
JP6811670B2
Japan
Description
translated from
本発明の酸化マグネシウム粉末は、MgOと微量の不純物とから構成され、レーザ回折散乱で少なくとも2つのピークが現れる粒度分布を有する。レーザ回折散乱の粒度分布における平均粒子径D50は、5μm以上15μm以下である。図1は、レーザ回折散乱で測定された2つのピークが現れる粒度分布(2粒度分布)を示すグラフの例である。
上記のような酸化マグネシウム粉末をフィラーとして樹脂に混合した複合材を説明する。複合材は、樹脂にフィラーが分散して形成されている。また、複合材に用いられる樹脂には、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、エポキシ等が用いられる。これらの樹脂に、少なくとも2粒度分布を有する酸化マグネシウム粉末を分散させることで、小粒径の酸化マグネシウム粉末が、大粒径の酸化マグネシウム粉末同士の間に入り、充填率を高くする。
図2は、酸化マグネシウム粉末の製造方法を示すフローチャートである。図2に沿って、酸化マグネシウム粉末の製造方法を説明する。まず、酸化マグネシウム(MgO)原料粉末を準備する。原料粉末として、鉱物系の酸化マグネシウムを用いることができる。例えば、炭酸マグネシウムまたは水酸化マグネシウムを主成分とする鉱物を550〜1400℃で焼成して得た軽焼マグネシアの一部を水和したものを用いることができる。炭酸マグネシウムを主成分とする鉱物の例としては、マグネサイト、ドロマイト等が挙げられる。
鉱物系の酸化マグネシウム粉末原料を使用して、上記の製造方法により酸化マグネシウム粉末を作製した。図3は、実施例および比較例の製造条件、構成および特性を示す表である。実施例、比較例のいずれにも、純度97.08%、平均粒径23μmの酸化マグネシウム原料粉末を出発原料とした。それぞれの実施例、比較例は、図3に示すように、スラリー濃度、水熱合成の温度、圧力、保持時間、焼成時間を変えて作製した。
実施例3の原料および生成物について、粒度分布を測定した。図4(a)、(b)は、それぞれ原料および生成物の粒度分布を示すグラフである。酸化マグネシウム原料粉末の粒度分布では、図4(a)に示すように、30μm付近に頻度4.5%以上の最も大きなピークが現れた。一方、1.5μm付近には、頻度1%に満たないわずかなピークが現れた。酸化マグネシウム原料粉末の平均粒径は、22.8μmであった。
実施例3を作製する際に、原料、中間躯体および生成物に対してX線回折(XRD)測定を行なった。図5(a)〜(c)は、それぞれ原料、中間躯体および生成物のXRD測定結果を示すグラフである。図5(a)および(c)に示すように、原料および生成物のX線回折プロファイル上にはいずれも酸化マグネシウムに特有のピークが現れた。また、図5(b)に示すように、中間躯体のX線回折プロファイル上には、水酸化マグネシウムに特有のピークが現れた。
実施例3の原料および生成物について、SEM観察を行なった。図6(a)、(b)は、それぞれ原料および実施例の酸化マグネシウム粉末を示すSEM写真である。また、図7は、実施例の酸化マグネシウム粉末を示すSEM写真である。図6(a)、(b)は、1000倍、図7は、10000倍の倍率で撮影されたSEM写真を示している。
実施例3の原料および製造物の組成を蛍光X線(XRF)で確認した。図8は、原料および製造物の組成を示す表である。図8に示すように、酸化マグネシウム原料粉末の純度は97.08%、生成物の酸化マグネシウム粉末の純度は97.05%であり、本発明の製造工程では原料の純度がほぼ一定に維持されることを確認できた。
実施例1〜5、比較例1〜7について、比表面積を測定した。多孔質粒子として得られた実施例1〜5の比表面積は、40m2/g以上60m2/g以下であった。比較例1は、多孔質粒子であったが、比表面積は35m2/g以下であった。比較例3〜7は、緻密粒子であり、比表面積はいずれも35m2/g以下であった。
(1)スラリー濃度
実施例1では、スラリー濃度40wt%で酸化マグネシウム粉末を作製したところ、平均粒子径15μmの2粒度分布を有する多孔質粒子からなる粉末が得られた。これに対し、比較例3では、スラリー濃度45wt%で酸化マグネシウム粉末を作製したところ、2粒度分布を有する多孔質粒子からなる粉末は得られず、平均粒子径23μmの1粒度分布を有する緻密粒子からなる粉末が生成された。スラリー濃度が高いと酸化マグネシウム原料粉末が水と反応しきれないと考えられる。
また、実施例1では、スラリーを150℃で水熱合成し、2粒度分布を有する多孔質粒子からなる粉末が得られたのに対し、比較例4では、140℃で水熱合成したところ、平均粒子径23μmの1粒度分布を有する緻密粒子からなる粉末が生成された。したがって、水熱合成の温度は150℃以上が好ましいことが分かる。
実施例1では、0.8MPaの圧力で水熱合成し、2粒度分布を有する多孔質粒子からなる粉末が得られた。これに対し、比較例5では、0.7MPaの圧力で水熱合成したところ、平均粒子径20μmの2粒度分布を有する緻密粒子からなる粉末が生成されたが、第2粒子の頻度が第1粒子の頻度の6分の1となり、十分な量が得られなかった。したがって、水熱合成の圧力は0.8MPa以上が好ましいことが分かる。比較例4、5から水熱合成の温度か圧力のどちらかが低い場合には、反応が進行しないと考えられる。
実施例2では、水熱合成時の温度と圧力を1.0h保持したところ、2粒度分布を有する多孔質粒子からなる粉末が得られた。これに対し、比較例6では、水熱合成時の温度と圧力を0.5h保持したところ、平均粒子径18μmの2粒度分布を有する緻密粒子からなる粉末が生成されたが、第2粒子の頻度が第1粒子の頻度の5分の1となり、十分な量が得られなかった。したがって、水熱合成の維持時間は1.0h以上が好ましいことが分かる。それにより、反応が充分に進み、小径粒子からなる酸化マグネシウム粉末が得られる。
実施例1では、焼成温度700℃で酸化マグネシウム粉末を作製したところ、平均粒子径15μmの2粒度分布を有する多孔質粒子からなる酸化マグネシウム粉末が得られた。これに対し、比較例1では、焼成温度650℃で酸化マグネシウム粉末を作製したところ、平均粒子径16μmの多孔質粒子からなる粉末が生成され、生成物は酸化マグネシウムと水酸化マグネシウムの混合物であった。比較例1では、水酸化マグネシウムの脱水反応が十分に終了しない温度で焼成したため、生成物が酸化マグネシウムと水酸化マグネシウムの混合物になったと考えられる。
以上より、濃度2wt%以上40wt%以下に調整したスラリーを、温度150℃以上、圧力0.80MPa以上で1時間以上保持し、得られた中間躯体を乾燥して700℃〜1200℃で焼成することで、純度低下が0.05%以下かつ、平均粒子径が15μm以下の2粒度分布を有する多孔質粒子からなる酸化マグネシウム粉末を安定的に得られることが実証された。
次に、実施例1〜5、比較例3〜7の酸化マグネシウム粉末の試料を、ポリプロピレン(日本ポリプロ社製 ノバテック)(以下、PPと略す)に対して50vol%の割合で添加、分散させた複合材試料を作製した。これらの複合材試料、および比較例8として酸化マグネシウムを添加しないPPを準備し、引っ張り強度、弾性率、熱伝導率を測定した。引っ張り強度および弾性率の測定には、インストロン社製の万能材料試験機を用いた。熱伝導率の測定には、NETZSCH社製のLFAを用いてフラッシュ法により測定した。
Claims (3)
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translated from
- 主に酸化マグネシウム粉末からなるフィラーと樹脂とを含む複合材であって、
樹脂用フィラー材として用いられ、レーザ回折散乱で少なくとも2つのピークが現れる粒度分布を有し、
体積基準による頻度が最大である第1のピークの極大粒子径が10μm以上30μm以下であり、
体積基準による頻度が2番目である第2のピークの極大粒子径が前記第1のピークの極大粒子径の7分の1以下であり、
平均粒子径D50が5μm以上15μm以下である酸化マグネシウム粉末が、樹脂の体積に対して50vol%以上80vol%以下分散していることを特徴とする複合材。 - 前記第2のピークの頻度が前記第1のピークの頻度の4分の1以上、4分の3以下であることを特徴とする請求項1記載の複合材。
- 引っ張り強度200N以上、弾性率2000MPa以上、かつ熱伝導率1.0W/(m・K)以上であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の複合材。