JP2008037741A - 針状ベーマイト - Google Patents

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JP2008037741A JP2007138854A JP2007138854A JP2008037741A JP 2008037741 A JP2008037741 A JP 2008037741A JP 2007138854 A JP2007138854 A JP 2007138854A JP 2007138854 A JP2007138854 A JP 2007138854A JP 2008037741 A JP2008037741 A JP 2008037741A
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Kazuki Takemura
一樹 竹村
Yusuke Kawamura
祐介 川村
Katsuhisa Kitano
勝久 北野
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】充填材として使用したときに、樹脂の剛性をより向上させうる針状ベーマイトを
提供する。
【解決手段】本発明の針状ベーマイトは、BET比表面積が20〜80m2/g、フタル
酸ジオクチル吸油量が200〜600cm3/100g、短軸長が30〜300nm、アスペクト比が5〜50であることを特徴とする。原料水酸化アルミニウム粉末を、以下の金属イオンと以下の陰イオンとの塩を濃度0.2〜5モル/Lで含み水素イオン濃度がpH4〜pH6である水溶液中、160℃〜250℃で水熱反応させる方法により製造できる。
金属イオン:マグネシウムイオン(Mg2+)、マンガンイオン(Mn2+)および亜鉛イオン
(Zn2+)からなる群より選ばれる1以上の金属イオン
陰イオン:カルボン酸イオン、硝酸イオン(NO3 -)および硫酸イオン(SO4 2-)からなる群より選ばれる1以上の陰イオン
この針状ベーマイトが樹脂に充填されてなる樹脂組成物は、剛性に優れている。
【選択図】なし

Description

本発明は、針状ベーマイトに関する。
針状ベーマイトは、針状の形状を有し、結晶型がベーマイトである水酸化アルミニウムで
あって、例えば樹脂の剛性を向上させるための充填材として用いられている。例えば特許
文献1〔特表2005−528474号公報〕には、樹脂充填材として、BET比表面積
75m2/g以上、短軸長20nm以下、アスペクト比3以上の針状ベーマイトが開示さ
れている。
しかし、かかる従来の針状ベーマイトは、必ずしも樹脂の剛性を十分に向上しうるもので
はなかった。
特表2005−528474号公報 特開平4−323207号公報 特開昭61−287917号公報 「新版 高分子分析ハンドブック」(日本化学会、高分子分析研究懇談会編 紀伊国屋書店(1995)) 「新ポリマー製造プロセス」(佐伯康治編集、工業調査会(1994年発行)
そこで本発明者は、充填材として使用したときに、樹脂の剛性をより向上させることので
きる針状ベーマイトを開発するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、BET比表面積が20m2/g〜80m2/g、フタル酸ジオクチル吸油量〔以下、DOP吸油量と称することがある。〕が200cm3/100g〜600cm3/100g、短軸長が30nm〜300nm、アスペクト比が5〜50であることを特徴とする針状ベーマイトを提供するものである。
本発明の針状ベーマイトは、樹脂に充填する充填材として有用であり、本発明の針状ベー
マイトを充填材として樹脂に充填した組成物は、剛性に優れている。
本発明の針状ベーマイトのBET比表面積は20m2/g〜80m2/g、好ましくは30
2/g〜70m2/g、更に好ましくは40m2/g以上である。BET比表面積が20
2/g未満では、樹脂中に充填しても機械的強度の向上が十分ではない。また80m2
gを超えると、凝集により樹脂中に均一に分散しにくくなる傾向にある。
短軸長(a)は30nm〜300nm、好ましくは50nm〜200nmである。短軸長が
30nm未満では、凝集により樹脂中に均一に分散しにくくなる傾向にあり、樹脂の機械
的物性の向上が期待できない。300nmを超えると、相対的に長軸長が長くなり、これ
もまた樹脂中に均一に分散しにくくなる傾向にある。
長軸長(b)は、通常1000nm〜10000nm、好ましくは2000nm〜8000
nmである。
アスペクト比は、短軸長(a)と長軸長(b)との比(b/a)であり、5〜50である。アスペクト比が5未満であると剛性の向上が不十分である。また針状アスペクト比が30を超える針状ベーマイトは、製造が容易ではなく、好ましくはアスペクト比50以下、さらに好ましくは40以下である。
フタル酸ジオクチル吸油量は通常200cm3/100g〜600cm3/100g、好ましくは200cm3/100g〜500cm3/100gである。DOP吸油量が200cm3/100g未満で短軸長(a)が30nm〜300nmであると、樹脂に充填したときの剛性の向上が十分ではない。DOP吸油量が600cm3/100gを超えると、これを樹脂に充填して得られる樹脂組成物の溶融粘度が高くなり取り扱いにくくなる傾向にあり、好ましくない。なお、DOP吸油量は、JIS K6221に従って測定される。
本発明の針状ベーマイトは、樹脂に充填することによる剛性の向上の点で、酸化マグネシウムに換算したマグネシウム含有量が1質量%以下、さらには0.1質量%以下であることが好ましい。
かかる本発明の針状ベーマイトは、原料水酸化アルミニウム粉末を、以下の金属イオンと以下の陰イオンとの塩を濃度0.1モル/L〜5モル/Lで含み水素イオン濃度がpH4〜pH6である水溶液中、160℃〜250℃で水熱反応させることにより製造することができる。
金属イオン:マグネシウムイオン(Mg2+)、マンガンイオン(Mn2+)および亜鉛イオン(Zn2+)からなる群より選ばれる1以上の金属イオン
陰イオン:カルボン酸イオン、硝酸イオン(NO3 -)および硫酸イオン(SO4 2-)からなる群より選ばれる1以上の陰イオン
原料水酸化アルミニウム粉末としては、主結晶相が、例えばギブサイト、バイヤライト、
ノストランダイド、トーダイトである水酸化アルミニウムの粉末が挙げられ、好ましくは
ギブサイト、バイヤライトである水酸化アルミニウムの粉末である。
原料水酸化アルミニウム粉末の平均粒子径は通常0.1μm〜10μm、好ましくは5μ
m以下、更に好ましくは3μm以下である。平均粒子径が0.1μm未満であると、生産
性の点で不利であり、10μmを超えると、得られる針状ベーマイトが凝集の多いものと
なり易いため、好ましくない。
カルボン酸イオンとしては、ギ酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、シュウ酸イ
オン、グルタル酸イオン、コハク酸イオン、マロン酸イオン、マレイン酸イオン、アジピ
ン酸イオン、クエン酸イオンなどが挙げられる。
上記金属イオンと上記陰イオンとの塩としては、例えばギ酸マグネシウム、酢酸マグネシ
ウム、プロピオン酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、グルタル酸マグネシウム、コ
ハク酸マグネシウム、マロン酸マグネシウム、マレイン酸マグネシウム、アジピン酸マグ
ネシウム、クエン酸マグネシウムなどのカルボン酸マグネシウム、
ギ酸マンガン、酢酸マンガン、プロピオン酸マンガン、シュウ酸マンガン、グルタル酸マ
ンガン、コハク酸マンガン、マロン酸マンガン、マレイン酸マンガン、アジピン酸マンガ
ン、クエン酸マンガンなどのカルボン酸マンガン、
ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、グルタル酸亜鉛、コハク酸亜鉛
、マロン酸亜鉛、マレイン酸亜鉛、アジピン酸亜鉛、クエン酸亜鉛などのカルボン酸亜鉛
硝酸マグネシウム、硝酸マンガン、硝酸亜鉛、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、硫酸亜
鉛などが挙げられる。
上記塩は通常、1種または2種以上を組み合わせ、水溶液に溶解した状態で使用され、そ
の使用量は水溶液を基準として通常0.1モル/L〜5モル/L、好ましくは0.1モル/L〜3モル/Lである。
水溶液の水素イオン濃度はpH4〜H6である。水素イオン濃度がpH4未満では、得ら
れるベーマイトが針状とならず、pH6を超えると、得られる針状ベーマイトが凝集の多
いものとなり、樹脂に充填しても剛性の向上が十分ではない。
水素イオン濃度をこの範囲とするには、通常、水溶液に酸を加えればよい。酸としては、
例えばカルボン酸、硝酸、硫酸などが挙げられ、カルボン酸としては、例えばギ酸、酢酸
、プロピオン酸、シュウ酸、グルタル酸、コハク酸、マロン酸、マレイン酸、アジピン酸
、クエン酸などの脂肪族カルボン酸が挙げられる。好ましくはカルボン酸が用いらる。
水溶液の使用量は、原料水酸化アルミニウムに対して通常5質量倍〜50質量倍である。
水熱反応は、例えば原料水酸化アルミニウムを上記水溶液中に分散させ、例えばオートク
レーブ内で加圧下に昇温することにより行われる。
反応温度は160℃以上であり、通常は250℃以下である。160℃未満では反応に長
時間を要したり、針状とならないことがある。250℃を超えてもこれに見合った効果が
得られず、不経済である。
反応時間は通常2時間〜24時間である。
かくして水熱反応させることにより、目的とする本発明の針状ベーマイトを得ることがで
きる。得られた針状ベーマイトは、例えば冷却後、大気圧下で通常の濾過方法で反応後の
反応混合物から取り出すことができる。取り出された針状ベーマイトは、水、メタノール
などのアルコール類で洗浄してもよい。
本発明の針状ベーマイトは、充填材として有用であり、本発明の針状ベーマイトが樹脂に
充填されてなる樹脂組成物は、耐衝撃性のほか、剛性にも優れている。
樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂であってもよい。熱可塑性樹脂と
しては、例えばオレフィン樹脂、ポリ乳酸、芳香族ポリエステル樹脂、脂肪族ポリエステ
ル樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、メタクリル樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂として
は、例えばエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂などが挙げら
れる。
本発明で用いられるオレフィン樹脂としては、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、
炭素数4以上のα−オレフィンを主な成分とするα−オレフィン樹脂等が挙げられる。オ
レフィン樹脂として好ましくは、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂であり、より好
ましくはポリプロピレン樹脂である。これらのオレフィン樹脂を単独で用いてもよく、少
なくとも2種を併用してもよい。
ポリプロピレン樹脂としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン−エチレン
−α−オレフィンランダム共重合体,プロピレンを単独重合した後にエチレンとプロピレ
ンを共重合して得られるプロピレンブロック共重合体等が挙げられる。
なお、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共
重合体、プロピレン−エチレン−α−オレフィンランダム共重合体に含有されるエチレン
の含有量、α−オレフィンの含有量またはエチレンとα−オレフィンの含有量の合計は、
10モル%未満である(ただし、プロピレンとエチレンとα−オレフィンのそれぞれの含有量の合計を100モル%とする)。エチレンの含有量、α−オレフィンの含有量またはエチレンとα−オレフィンの含有量の合計は、非特許文献1〔「新版 高分子分析ハンドブック」(日本化学会、高分子分析研究懇談会編 紀伊国屋書店(1995))〕に記載されているIR法〔赤外線分光法〕、NMR法〔核磁気共鳴法〕を用いて測定される。
ポリエチレン樹脂としては、例えば、エチレン単独重合体、エチレン−プロピレンランダ
ム共重合体、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体等が挙げられる。
なお、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−α−オレフィンランダム共重
合体、エチレン−プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体に含有されるプロピレン
の含有量、α−オレフィンの含有量またはプロピレンとα−オレフィンの含有量の合計は
、20モル%未満である(ただし、エチレンとプロピレンとα−オレフィンのそれぞれの含有量の合計を100モル%とする)。
炭素数4以上のα−オレフィンを主な成分とするα−オレフィン樹脂としては、例えば、
α−オレフィン−プロピレンランダム共重合体、α−オレフィン−エチレンランダム共重
合体等が挙げられる。
なお、α−オレフィン−プロピレンランダム共重合体、α−オレフィン−エチレンランダ
ム共重合体、α−オレフィン−プロピレン−エチレンランダム共重合体に含有されるプロ
ピレンの含有量、エチレンの含有量またはプロピレンとエチレンの含有量の合計は、10モル%未満である(ただし、α−オレフィンとプロピレンとエチレンのそれぞれの含有量の合計を100モル%とする)。
オレフィン樹脂に用いられる炭素数4以上のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテ
ン、2−メチル−1−プロペン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1
−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1
−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル
−1−ブテン、1−ヘプテン、5−メチル−1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ペン
テン、3−エチル−1−ペンテン、2,3,3−トリメチル−1−ブテン、3−メチル−
3−エチル−1−ブテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、5−エチル−1−
ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、6−プロピル−1−ヘプテン、6,6−メ
チルエチル−1−ヘプテン、3,4,4−トリメチル−1−ペンテン、4−プロピル−1
−ペンテン、3,3−ジエチル−1−ブテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン
、1−ドデセン等が挙げられる。好ましくは、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン
、1−オクテンである。
本発明で用いられるオレフィン樹脂の製造方法としては、溶液重合法、スラリー重合法、
バルク重合法、気相重合法等によって製造する方法が挙げられる。また、これらの重合法
を単独で用いる方法であっても良く、少なくとも2種を組み合わせた方法であっても良い
そして、オレフィン樹脂の製造方法としては、例えば非特許文献2〔「新ポリマー製造プロセス」(佐伯康治編集、工業調査会(1994年発行))〕、特許文献2〔特開平4−323207号公報〕、特許文献3〔特開昭61−287917号公報〕等に記載されている重合法が挙げられる。
本発明で用いられるオレフィン樹脂がポリプロピレン樹脂の場合、ポリプロピレン樹脂の
好ましい製造方法として、上記の製造方法が挙げられる。
オレフィン樹脂の製造に用いられる触媒としては、マルチサイト触媒やシングルサイト触
媒が挙げられる。マルチサイト触媒として、好ましくは、チタン原子、マグネシウム原子
およびハロゲン原子を含有する固体触媒成分を用いて得られる触媒が挙げられ、また、シ
ングルサイト触媒として、好ましくは、メタロセン錯体が挙げられる。
本発明で用いられるオレフィン樹脂がポリプロピレン樹脂の場合、ポリプロピレン樹脂の
製造方法に用いられる好ましい触媒として、上記の触媒が挙げられる。
本発明で用いられるポリアミド樹脂としては、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66
、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6・10,ナイロン6・12等
があげられるが、これに限定されるものではなく、周知のポリアミド樹脂がいずれも使用
できる。また、これらの樹脂をブレンドしてもかまわない。さらに芳香族ポリアミドも使
用できる。たとえばポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)の如き芳香族
成分を含有するコポリアミドである。かかる芳香族成分を含有する熱可塑性コポリアミド
は芳香族アミノ酸及び/又は芳香族ジカルボン酸たとえば、パラアミノメチル安息香酸、
パラアミノエチル安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸などを主要構成成分とする溶融
重合が可能なポリアミドを意味する。ポリアミドの他の構成成分となるジアミンはヘキサ
メチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−
/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシ
リレンジアミン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(p−アミノシクロヘ
キシル)プロパン、ビス(3−メチル、4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビ
ス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなど
を使用することができる。
本発明で用いられるポリ乳酸としては、乳酸の単独重合体、または乳酸と他のヒドロキシ
カルボン酸との共重合体が挙げられる。コモノマーとして用いられる他のヒドロキシカル
ボン酸としては、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシペンタ
ン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシヘプタン酸等が例示される。
ポリ乳酸の分子構造としては、L−乳酸またはD−乳酸いずれかの単位を含有する構造で
あり、それぞれの対掌体の乳酸単位を含んでいても良く、含んでいなくても良い。
L−乳酸またはD−乳酸いずれかの単位の含有量は、通常85〜100モル%であり、好
ましくは85〜98モル%である。また、それぞれの対掌体の乳酸単位の含有量は、通常
0〜15モル%であり、好ましくは2〜15モル%である。ただし、ポリ乳酸の全量を1
00モル%とする。
また、乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体に含有されるL−乳酸またはD−乳
酸いずれかの単位の含有量は85〜100モル%であり、他のヒドロキシカルボン酸単位
の含有量は0〜15モル%である。好ましくは、L−乳酸またはD−乳酸いずれかの単位
の含有量が85〜98モル%であり、他のヒドロキシカルボン酸単位の含有量が2〜15
モル%である。
他のヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸や、ヒドロキシカプロン酸が挙げられ
る。
本発明で用いられるポリ乳酸の製造方法としては、L−乳酸、D−乳酸および他のヒドロ
キシカルボン酸から選らばれる化合物を、脱水重縮合することによって製造する方法が挙
げられる。好ましくは、乳酸の環状二量体であるラクチド、グリコール酸の環状二量体で
あるグリコリド、およびカプロラクトンから選らばれる化合物を、開環重合することによ
って製造する方法である。
乳酸の環状二量体であるラクチドには、L−乳酸の環状二量体であるL−ラクチド、D−
乳酸の環状二量体であるD−ラクチド、D−乳酸とL−乳酸とが環状二量化したメソ−ラ
クチド、およびD−ラクチドとL−ラクチドとのラセミ混合物であるDL−ラクチドがあ
る。本発明ではいずれのラクチドを用いても良い。主原料に用いられるラクチドとして、
好ましくはD−ラクチドまたはL−ラクチドである。
本発明に用いられるポリ乳酸を短時間で製造する方法としては、ラクチドを重合させると
きに、または、ラクチドとグリコリドを重合させるときに、重合触媒を用いる方法が挙げ
られる。
ポリ乳酸の製造に用いられる重合触媒としては、例えば、オクタン酸第一錫、四塩化錫、
塩化亜鉛、四塩化チタン、塩化鉄、三フッ化ホウ素エーテル錯体、塩化アルミニウム、三
フッ化アンチモン、酸化鉛等の主として多価金属を含む化合物が挙げられ、好ましくは錫
化合物または亜鉛化合物であり、錫化合物として、より好ましくはオクタン酸第一錫であ
る。
重合触媒の使用量として、好ましくはラクチドの全重量、または、ラクチドの重量とグリ
コリドの重量の合計に対して、0.001〜0.1重量%である。
また、本発明に用いられるポリ乳酸の製造方法としては、重合のときに、連鎖増大剤を用
いる方法が挙げられる。連鎖増大剤として、好ましくは、例えばラウリルアルコール等の
高級アルコール類、乳酸やグリコール酸等のヒドロキシ酸類が挙げられる。
連鎖増大剤が共存することによって、重合速度が速くなるので短時間でポリ乳酸を得るこ
とができる。さらに、連鎖増大剤の量を調整することによって、ポリ乳酸の分子量を調節
することもできる。
また、本発明に用いられるポリ乳酸樹脂の製造方法としては、溶媒を用いる容液重合や、
溶媒を用いずラクチドまたはグリコリドを溶融させた状態で重合させる塊状重合が挙げら
れる。好ましくは、溶媒を用いずラクチドまたはグリコリドを溶融させた状態で重合させ
る塊状重合である。
重合温度は、ラクチドまたはグリコリドを溶融させた状態で重合させる塊状重合の場合に
は、ラクチドの融点またはグリコリドの融点(90℃付近)以上の温度であれば良い。ま
た、例えば、クロロホルム等の溶媒を用いる溶液重合の場合には、ラクチドの融点または
グリコリドの融点以下の温度で重合することが可能である。そして、塊状重合および溶液
重合のいずれの場合も、250℃を超えた場合、製造させるポリ乳酸樹脂の分解が起こる
ので好ましくない。
樹脂に本発明の針状ベーマイトを充填するには、例えば樹脂として熱可塑性樹脂を用いる
場合には、この熱可塑性樹脂を本発明の針状ベーマイトと共に溶融混練すればよい。溶融
混練には、例えばバンバリーミキサー、プラストミル、ブラベンダープラストグラフ、一
軸押出機、二軸押出機などが挙げられる。
樹脂として熱硬化性樹脂を用いる場合には、熱硬化前の未硬化樹脂を本発明の針状ベーマ
イトと共に混合したのち、加熱して硬化させればよい。混合には、例えばヘンシェルミキ
サー、リボンブレンダーなどが用いられる。
針状ベーマイトの充填量は、樹脂100質量部に対して通常0.1質量部以上、好ましく
は1質量部以上であり、樹脂への充填の容易である点、および充填により得られる樹脂組
成物の成形が容易である点で、100質量部以下、好ましくは50質量部以下である。
本発明の針状ベーマイトを樹脂に充填することにより得られる樹脂組成物は、例えば分散
剤、滑剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、結晶化
促進剤(造核剤)、顔料、染料などの着色剤などを含有していてもよい。また、本発明の
針状ベーマイト以外の充填材、例えばカーボンブラック、酸化チタン、タルク、炭酸カル
シウム、マイカ、クレーなどの粒子状充填材、ワラストナイトなどの短繊維状充填材、チ
タン酸カリウムなどのウィスカーなどが挙げられる。
かかる樹脂組成物は、通常、成形体に成形されて使用される。成形方法としては、例えば
射出成形法、圧縮成形法、押出成形法などが挙げられる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はかかる実施例により限定さ
れるものではない。
なお、各実施例における評価方法は以下のとおりである。
(1)BET比表面積〔m2/g〕は、窒素吸着法により測定した。
(2)短軸長(a)および長軸長(b)は、走査型電子顕微鏡写真または透過型電子顕微
鏡写真から無作為に選んだ10サンプルの短軸長および長軸長のそれぞれ数平均値として
測定した。
(3)アスペクト比は、上記で選んだ10サンプルについてそれぞれ短軸長(a)と長軸長(b)との比(b/a)を求め、その数平均として算出した。
(4)フタル酸ジオクチル吸油量〔cm3/100g〕は、JIS K6221に従って
測定した。
(5)凝集粒子径〔μm〕は、レーザー散乱式粒度分布測定装置〔リードアンドノース社
製、マイクロトラックHRA〕を用いて、得られた針状ベーマイト0.01gを純水30
0gに分散させて、重量基準でD50として求めた。
(6)曲げ弾性率(FM)〔MPa〕は、JIS K7171に従い、スパン長64mm
、加重速度2mm/分、測定温度23℃の条件で測定した。
(7)アイゾット(Izod)衝撃強度〔kJ/m2〕は、JIS K7110に従い、試験
片にノッチ加工を施し、ノッチ付衝撃強度として、測定温度23℃で測定した。
実施例1
BET比表面積25m2/g、中心粒子径0.5μmのギブサイト型水酸化アルミニウム
粒子100質量部、酢酸マグネシウム4水和物〔CH3COOMg・4H2O〕219質量
部および純水2100質量部を混合し、得られたスラリーに酢酸〔CH3COOH〕を加
えて水素イオン濃度をpH5.0に調整したのち、オートクレーブに入れ、100℃/時
間の昇温速度で室温〔約20℃〕から200℃まで昇温し、同温度を4時間維持して水熱
反応を行った。その後、冷却し、濾過操作により固形分を分取し、濾液の電気伝導度が1
00μS/cm以下になるまで水洗した後、純水を添加して固形分濃度5質量%のスラリ
ーとし、目開き45μmのSUS製篩で粗粒分を除去し、スプレードライヤー〔ニロジャ
パン社製、モービルマイナ型〕にて出口温度120℃でスプレードライし、ロータースピ
ードミル〔フリッチュ社製「P−14」〕にて解砕して、針状ベーマイトを得た。この針
状ベーマイトのBET比表面積は66m2/g、DOP吸油量は300cm3/100g、
短軸長は102nm、アスペクト比は27、長軸長は2520nm、中心粒子径は1.4μmであった。
上記で得た針状ベーマイト10質量部、エチレン−プロピレンブロック共重合体〔エチレ
ン単位含有量19質量%、MFR30g/10分〕100質量部および酸化防止剤〔チバ
スペシャリティーケミカルズ社製「Irganox1010」〕0.2質量部をラボプラ
ストミル〔東洋精機社製「100M」、混練部「B600型」〕にて180℃、60rp
m、10分の条件で溶融混練し、複合型混練機〔井元製作所社製〕にて3mmφのストラ
ンドとしたのちカットしてペレット化した。
得られたペレットを半自動射出成形機〔井元製作所社製〕にて230℃で射出成形して幅
12mm、長さ80mm、厚み4mmの試験片を得、この試験片の曲げ弾性率(FM)を
求めたところ、1998MPaであった。
同様に射出成形して幅12mm、長さ64mm、厚み4mmの試験片を得、この試験片の
アイゾット衝撃強度を求めたところ、6.0kJ/m2であった。評価結果を第1表に示
す。
比較例1
実施例1で用いたと同じギブサイト型水酸化アルミニウム100質量部、酢酸マグネシウ
ム4水和物218質量部および純水2100質量部を混合してスラリーを得た。アルミニ
ウムアルコキシドを加水分解して調製したベーマイト型水酸化アルミニウム〔BET比表
面積307m2/g〕を0.1N硝酸水〔硝酸濃度0.1モル/L〕に分散させたスラリ
ー〔固形分濃度10質量%〕50質量部を、上記で得たスラリーに加えたところ、水素イ
オン濃度はpH7.0であった。その後、オートクレーブ中、100℃/時間の昇温速度
で室温〔20℃〕から200℃まで昇温し、同温度を4時間維持して水熱反応を行った。
その後、実施例1と同様に操作して、針状ベーマイトを得、試験片を得た。評価結果を第
1表に示す。















第 1 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例 比較例
1 1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ギブサイト (部) 100 100
ベーマイト (部) 0 5
酢酸マグネシウム (部) 219 218
純水 (部) 2100 2100
塩濃度 (モル/L) 0.47 0.47
水素イオン濃度 (pH) 5.0 7.0
────────────────────
BET比表面積 (m2/g) 66 126
DOP吸油量(cm3/100g) 300 305
短軸長 (nm) 102 7
アスペクト比 27 16
長軸長 (nm) 2520 103
中心粒子径 (μm) 1.4 3.0
────────────────────
曲げ弾性率(FM) (MPa) 1998 1542
Izod衝撃強度 (kJ/m2) 6.0 6.2
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例2
実施例1で用いたギブサイト型水酸化アルミニウムに代えて、市販のギブサイト型水酸化
アルミニウム〔住友化学社製「C−301」、中心粒子径1.4μm〕100質量部を用
い、酢酸マグネシウム4水和物の使用量を335質量部とし、純水の使用量を3200質
量部とした以外は実施例1と同様に操作して水熱反応を行って針状ベーマイトを得、試験
片を得た。評価結果を第2表に示す。
実施例3
酢酸マグネシウム4水和物の使用量を168質量部とした以外は実施例3と同様に操作し
て針状ベーマイトを得、試験片を得た。評価結果を第2表に示す。
比較例2
酢酸マグネシウム4水和物の使用量を46質量部とし、酢酸を加えなかった以外は実施例
3と同様に操作したところ、混合後のスラリーの水素イオン濃度はpH7.7であった。
その後、実施例1と同様に操作して水熱反応を行って針状ベーマイトを得、試験片を得た
。評価結果を第2表に示す。









第 2 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例 比較例
2 3 2
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ギブサイト (部) 100 100 100
酢酸マグネシウム (部) 335 168 46
純水 (部) 3200 3200 3200
塩濃度 (モル/L) 0.47 0.24 0.067
水素イオン濃度 (pH) 5.0 5.0 7.7
───────────────────────
BET比表面積 (m2/g) 67 58 14
DOP吸油量(cm3/100g) 340 288 197
短軸長 (nm) 92 222 436
アスペクト比 24 13 11
長軸長 (nm) 2170 2810 4820
中心粒子径 (μm) 7.0 6.0 5.0
───────────────────────
曲げ弾性率(FM) (MPa) 2026 1965 1583
Izod衝撃強度 (kJ/m2) 7.1 6.5 6.2
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例4
ポリ乳酸〔カネボウ合繊(株)から購入した「ラクトロンTM100」〕100質量部および実施例2で得た針状ベーマイト11質量部を混合し、スクリュー径15mmの2軸押出機〔テクノベル社製「KZW15−45MG」〕にて220℃で溶融混練して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を射出成形機〔東洋機械金属社製「PLASTAR TU−15」〕にて射出成形して試験片〔幅10mm、長さ80mm、厚み4mm〕を得た。この試験片の曲げ弾性率(FM)は5022MPaであり、アイゾット衝撃強度は2kJ/m2であった。
比較例3
実施例6で用いたポリ乳酸〔ラクトロンTM100〕単独を射出成形して試験片を得、評
価したところ、曲げ弾性率(FM)は2900MPaであり、アイゾット(Izod)衝撃
強度は2kJ/m2であった。
実施例5
ナイロン6〔ユニチカ社製「A1030BRL」〕100質量部および実施例1で得た針
状ベーマイト11質量部を混合し、ラボプラストミル〔東洋精機社製「100M」、混練
部「B600型」〕にて250℃、60rpm、10分の条件で溶融混練し、パワーカッ
ティングミル〔レッチェ社製「SM 2000」〕にて4mm以下に粉砕してパウダーを
得た。得られたパウダーを半自動射出成形機〔井元製作所社製〕にて250℃で射出成形
して幅12mm、長さ80mm、厚み4mmの試験片を得、この試験片の曲げ弾性率(F
M)を求めたところ、3473MPaであった。
同様に射出成形して幅12mm、長さ64mm、厚み4mmの試験片を得、この試験片の
アイゾット(Izod)衝撃強度を求めたところ、6.5kJ/m2であった。
比較例4
実施例7で用いたナイロン6〔A1030BRL〕単独を射出成形して試験片を得、評価
したところ、曲げ弾性率(FM)は1804MPaであり、アイゾット(Izod)衝撃強
度は6.3kJ/m2であった。
実施例6
市販のギブサイト型水酸化アルミニウム〔住友化学社製「C−301」、中心粒子径1.4μm〕100重量部と、酢酸マグネシウム4水和物218重量部と水1236重量部を混合してスラリーを得た。得られたスラリーに酢酸29重量部を加えてスラリーのpHを5.0に調整したのち、オートクレーブに入れ、100℃/時間の昇温速度で室温〔約20℃〕から200℃まで昇温し、同温度を4時間維持して水熱反応を行った。水熱反応後のスラリーのpHは5.0であった。その後、冷却し、濾過操作により固形分を分取し、濾液の電気伝導度が100μS/cm以下になるまで水洗した後、120℃のオーブンで乾燥し、ロータースピードミルにて解砕して針状ベーマイトを得た。
得られた針状ベーマイトのBET比表面積は64m2/g、DOP吸油量は240cm3/100g、短軸長は114nm、アスペクト比は20、長軸長は1960nm、中心粒子径は6.6μm、であった。
上記で得た針状ベーマイト6質量部、エチレン−プロピレンブロック共重合体〔エチレン単位含有量19質量%、MFR30g/10分〕94質量部に対して、ステアリン酸カルシウム〔日本油脂株式会社製〕0.05質量部、イルガノックス1010〔チバスペシャリティーケミカルズ社製〕0.1質量部、イルガフォス168〔チバスペシャリティーケミカルズ社製〕0.1質量部を添加、均一混合した後、二軸混練押出機〔東洋精機社製 2D30W2〕にて180℃、スクリュー回転数50rpmの条件で溶融混練してペレットを得た。
得られたペレットを半自動射出成形機〔井元製作所社製〕にて230℃で射出成形して幅12mm、長さ80mm、厚み4mmの試験片を得、この試験片の曲げ弾性率(FM)を求めたところ、1858MPaであった。
同様に射出成形して幅12mm、長さ64mm、厚み4mmの試験片を得、この試験片のアイゾット(Izod)衝撃強度を求めたところ、6.5kJ/m2であった。評価結果を第3表に示す。
比較例5
水1264重量部とし、酢酸を添加しない以外は、実施例7と同様に操作して、針状ベーマイトを得た。なお、水熱反応前後のスラリーのpHは、7.8、5.4であった。
得られた針状ベーマイトのBET比表面積は43m2/g、DOP吸油量は172cm3/100g、短軸長は73nm、アスペクト比は29、長軸長は1980nm、中心粒子径は7.8μm、であった。
その後、実施例6と同様の手法で試験片を得た。この試験片の曲げ弾性率(FM)は1490MPa、アイゾット(Izod)衝撃強度は7.6kJ/m2であった。評価結果を表3に示す。
比較例6
水1382重量部、酢酸マグネシウム4水和物100重量部とし、酢酸を添加しない以外は、実施例7と同様に操作して、針状ベーマイトを得た。なお、水熱反応前後のスラリーのpHは、7.9、5.6であった。
得られた針状ベーマイトのBET比表面積は33m2/g、DOP吸油量は181cm3/100g、短軸長は104nm、アスペクト比は26、長軸長は2650nm、中心粒子径は6.2μm、であった。
その後、実施例6と同様の手法で試験片を得た。この試験片の曲げ弾性率(FM)は1531MPa、アイゾット(Izod)衝撃強度は7.5kJ/m2であった。評価結果を第3表に示す。
第 3 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例 比較例 比較例
6 5 6
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ギブサイト (部) 100 100 100
酢酸マグネシウム (部) 218 218 100
純水 (部) 1236 1382 1382
塩濃度 (モル/L) 0.78 0.70 0.33
水素イオン濃度 (pH) 5.0 7.8 7.9
─────────────────────────
BET比表面積 (m2/g) 64 43 33
DOP吸油量(cm3/100g) 240 172 181
短軸長 (nm) 114 73 104
アスペクト比 20 29 26
長軸長 (nm) 1960 1980 2650
中心粒子径 (μm) 6.6 7.8 6.2
─────────────────────────
曲げ弾性率(FM) (MPa) 1858 1490 1531
Izod衝撃強度 (kJ/m2) 6.5 7.6 7.5
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Claims (4)

  1. BET比表面積が20m2/g〜80m2/g、フタル酸ジオクチル吸油量が200cm3/100g〜600cm3/100g、短軸長が30nm〜300nm、アスペクト比が5〜50であることを特徴とする針状ベーマイト。
  2. 原料水酸化アルミニウム粉末を、以下の金属イオンと以下の陰イオンとの塩を濃度0.1モル/L〜5モル/Lで含み、水素イオン濃度がpH4〜pH6である水溶液中、160℃〜250℃で水熱反応させることを特徴とする請求項1に記載の針状ベーマイトの製造方法。
    金属イオン:マグネシウムイオン、マンガンイオンおよび亜鉛イオンからなる群より選ば
    れる1以上の金属イオン
    陰イオン:カルボン酸イオン、硝酸イオンおよび硫酸イオンからなる群より選ばれる1以
    上の陰イオン
  3. 請求項1に記載の針状ベーマイトが樹脂に充填されてなる樹脂組成物。
  4. 樹脂がオレフィン樹脂、ポリ乳酸またはポリアミドである請求項3に記載の樹脂組成物。
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