JP2003081769A - 粉末化粧料及びその製造方法 - Google Patents
粉末化粧料及びその製造方法Info
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Abstract
且つ良好な使用性を有する粉末化粧料を提供することに
ある。 【解決手段】 平均粒子径が1.0μm以下である微粒
子酸化亜鉛またはその複合体と、平均粒子径が1〜20
μmの高分子球状弾性粉体を配合することを特徴とする
粉末化粧料、及び、これらの粉体とその他の粉末成分、
及び結合剤としての油性成分を溶媒中で混合してスラリ
ーとする工程を含み、前記混合を媒体攪拌ミルを用いて
行い、各種粉末成分を高分散化し、粉末成分表面を油性
成分で均一に被覆することを特徴とする粉末化粧料の製
造方法。
Description
キンケア効果と優れた使用感触を有する粉末化粧料の改
良に関する。
に対する改善予防効果を付与する有効成分として、消炎
剤や抗炎症作用を有するとされる動植物の抽出エキス、
或いは保湿・保水作用の高いアミノ酸や多糖、脂質、天
然高分子等が知られている。これらは皮膚(患部)の炎症
や角質層の水分の消失を防ぐ能力に優れているために従
来用いられてきた。
ずれにおいてもその改善・予防効果は必ずしも十分では
なかった。さらに、肌荒れ改善を目的とする有効成分と
して従来検討されてきた有機高分子等の分子状薬剤は、
皮膚に対する浸透性を有し、皮膚内部にまで経皮吸収さ
れるため場合によっては皮膚に他の影響を与える可能性
がある。そこで、粉体のような皮膚内部へ浸透しない固
形物を有効成分として肌荒れ改善に用いることができれ
ばより安全性を高めることができる。しかしこのような
技術は従来知られていない。本発明は前記従来技術の課
題に鑑みなされたものであり、その目的は優れたスキン
ケア性を有し、且つ良好な使用性を有する粉末化粧料を
提供することにある。
め、本発明者らは鋭意研究した結果、平均粒子径が1.
0μm以下である微粒子酸化亜鉛またはその複合体と、
平均粒子径が1〜20μmの高分子球状弾性粉体と、さ
らに粉体もしくは粉体と油分を揮発性溶媒中で媒体攪拌
ミルを用いて高分散化することにより、優れたスキンケ
ア性を有し、且つなめらかで肌当たりがよいため肌への
負担が少ない粉末化粧料が得られることを見出し本発明
を完成するに至った。すなわち本発明の粉末化粧料は、
平均粒子径が1.0μm以下である微粒子酸化亜鉛また
はその複合体と、平均粒子径が1〜20μmの高分子球
状弾性粉体を配合することを特徴とする。
鉛の複合体は微粒子酸化亜鉛が1〜60質量%のシリカ
で被覆あるいは複合化処理されているものであることが
好適である。また、前記化粧料において、微粒子酸化亜
鉛またはその複合体の配合量が1〜10質量%であるこ
とが好適である。
法は、平均粒子径が1.0μm以下である微粒子酸化亜
鉛またはその複合体、平均粒子径が1〜20μmの高分
子球状弾性粉体、その他の粉末成分、及び結合剤として
の油性成分を溶媒中で混合してスラリーとする工程を含
み、前記混合を媒体攪拌ミルを用いて行い、各種粉末成
分を高分散化し、粉末成分表面を油性成分で均一に被覆
することを特徴とする。
亜鉛の複合体は微粒子酸化亜鉛が1〜60質量%のシリ
カで被覆あるいは複合化処理されているものであること
が好適である。また、前記製造方法において、媒体攪拌
ミルに用いる媒体としてビーズを用いることが好適であ
る。また、前記製造方法において、前記スラリーを容器
内に充填して吸引プレス成型する工程、または前記スラ
リーを容器内に充填して乾燥または吸引プレスした後さ
らにプレスする工程を含むことが好適である。また、前
記製造方法において、微粒子酸化亜鉛またはその複合体
の配合量が1〜10質量%であることが好適である。
説明する。本発明の粉末化粧料は、皮膚疾患、肌荒れ、
にきび等に対する改善防止効果を有する成分として、平
均粒子径が1.0μm以下である微粒子酸化亜鉛または
その複合体を用いる。
び等に対して優れた改善防止効果を有する。これは本発
明者らの研究によれば次の作用によると考えられる。す
なわち、微粒子酸化亜鉛はプラスミノーゲンアクチベー
ターと呼ばれるプロテアーゼに対し、他の粉体に比して
特異的に高い吸着作用を有する。プラスミノーゲンアク
チベーターとはプラスミンの前駆体であるプラスミノー
ゲンに特異的に働いて、それを活性なプラスミンに変換
するプロテアーゼである。そして肌荒れや角化異常を伴
う種々の皮膚疾患の病像形成には、プラスミンやプラス
ミノーゲンアクチベーターといった線溶系酵素(プラス
ミノーゲン活性化系酵素)の活性変化が深く関与してい
ることが近年明らかにされつつある。したがって、微粒
子酸化亜鉛を成分として含む化粧料等を肌に塗布した場
合、微粒子酸化亜鉛がプラスミノーゲンアクチベーター
を効率的に吸着し、且つその活性を効果的に阻害するこ
とで皮膚疾患、肌荒れ、にきび等に対して優れた改善防
止効果を有するものと考えられる。なお、プラスミノー
ゲンアクチベーターにはウロキナーゼと組織型プラスミ
ノーゲンアクチベーターと呼ばれる2種類があり、前者
は健常な表皮で、後者は主に病的な表皮においてその存
在が認められているが、微粒子酸化亜鉛はこの両方のプ
ラスミノーゲンアクチベーターに対し吸着・活性阻害作
用を有する。
止効果は、酸化亜鉛の平均粒子径が1.0μm以下の微
粒子酸化亜鉛を用いた場合に顕著に発揮される。また、
酸化亜鉛をH2、COの様な還元雰囲気で焼成すると蛍
光を発する酸化亜鉛が得られることが知られているが
(特開平5−117127)、これらの蛍光酸化亜鉛には
いずれの方法によって製造されたものであっても、プラ
スミノーゲンアクチベーター吸着・活性阻害作用、並び
に肌荒れ等改善作用はほとんど認められない。
な炉中で強熱酸化する乾式法と、水酸化亜鉛、硝酸亜鉛
などを強熱して酸化亜鉛を得る方法や硫酸亜鉛あるいは
塩化亜鉛に炭酸ナトリウム溶液を加えて塩基性炭酸亜鉛
を沈澱させ、これを洗浄、乾燥後、強熱して酸化亜鉛を
得る湿式法とに大別される。本発明に用いる微粒子酸化
亜鉛を製造する際にはこれらいずれの方法を用いること
もできるが、両製造方法により得られた微粒子酸化亜鉛
を比較すると、乾式で製造されたものがその効果におい
て優れている傾向にある。
は、化粧品用の粉体と微粒子酸化亜鉛の複合体であれば
特に限定するものではない。例えば、タルク、カオリ
ン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合
成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライ
ト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミ
ニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マ
グネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金
属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウ
ム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシ
ウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラ
ミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミ
チン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウムなど)、
窒化ホウ素等の無機粉末、二酸化チタン等の無機白色系
顔料;酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系
顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土
等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラック、低
次酸化チタン等の無機黒色系顔料;マンゴバイオレッ
ト、バルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロ
ム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔
料;群青、紺青等の無機青色系顔料;酸化チタンコーテ
ッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマ
ス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコー
テッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等の無機パ
ール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等
の金属粉末顔料等の化粧品用粉体上に、微粒子酸化亜鉛
を複合化したものや、微粒子酸化亜鉛表面にシリカや二
酸化チタンなどを被覆した粉体等が挙げられる。さら
に、必要に応じて上記複合体に、シリカや二酸化チタン
を被覆することもある。微粒子酸化亜鉛を化粧品用粉体
に被覆する手法としては、湿式法、メカノケミカル法な
どの乾式法、スプレードライ法により乾燥する際に複合
化する方法等が挙げられる。また、本発明に用いる微粒
子酸化亜鉛は、必要に応じてシリコーン処理等で疎水化
してもよい。
用いた場合には肌荒れ等の改善防止効果がさらに向上
し、しかも病的皮膚炎などを生じている敏感肌に対して
の刺激性も低減することから、特にシリカ被覆微粒子酸
化亜鉛が好適に用いられる。
合としては、1〜60質量%、特に5〜40質量%が好
適である。被覆するシリカの割合が1質量%未満、ある
いは60質量%を超えた場合には肌荒れ等の改善防止効
果が十分に発揮されず好ましくない。
被覆酸化亜鉛がいくつか知られているが(特開平3−1
83620、特願平9−529975、特開平10−8
7434、特開平11−193354)、本発明に用い
られるシリカ被覆微粒子酸化亜鉛は、微粒子酸化亜鉛に
対するシリカの質量比が前記範囲内であれば、いずれの
製造方法あるいは被覆構造であっても構わない。
に対して優れた改善防止効果を有し、これを配合した化
粧料にも同様の効果が付与される。しかし、微粒子酸化
亜鉛やそのシリカ複合体は軋み感がひどく、十分に肌荒
れ等の改善防止効果を実現できる程度の量で微粒子酸化
亜鉛またはそのシリカ複合体を化粧料に配合した場合に
も、実際に使用した際に強い軋み感が残ってしまう。し
たがって、肌への負担も高いと考えられる。さらに、微
粒子酸化亜鉛またはそのシリカ複合体を化粧料に配合し
た場合、パウダリーファンデーションなどの粉末固形化
粧料の硬度が急激に硬くなり、取れが悪くなってしま
う。
子酸化亜鉛と共に高分子球状弾性粉体を用い、化粧料製
造時にこれらと他の粉体や油分を媒体攪拌ミルを用いて
混合・分散することにより、前記した微粒子酸化亜鉛に
起因する軋み感は解消され、なめらかで肌あたりの良い
使用感触を有する化粧料が得られる。
つ各成分を同時に揮発性溶媒中で媒体攪拌ミルを用いて
高分散化し、且つ油分により粉末表面を十分に被覆する
ことで、優れたスキンケア性と使用性を併有する粉末化
粧料が得られる。高分子球状弾性粉体は凝集しやすく通
常のディスパー等を用いて分散処理を行ったとしても一
次粒子に近い状態まで分散させることができない。ま
た、凝集状態のまま高分子球状弾性粉体を用いたとして
も前記した効果を得ることができない。さらに、高分子
球状弾性粉体を一次粒子に近い状態まで高分散化するた
めに媒体攪拌ミルで高分子球状弾性粉体を処理した後、
他の粉末成分等と通常のディスパー等を用いて混合した
としても前記した効果は得られず、各粉末、油性成分を
同時に媒体攪拌ミルを用いて分散処理することによって
のみ十分な使用性が得られる。
は、化粧品で使用されるものであれば特に制限はなく、
例えばシリコーン、ナイロン、ポリウレタン、ポリスチ
レン、ポリメチルメタクリレート、テフロン(登録商
標)、セルロース等が挙げられる。中でもオルガノポリ
シロキサンエラストマー球状粉体が好ましく、これは市
販品から容易に入手でき、例えばトレフィルE−506
C(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)が
好適である。高分子球状弾性粉体の大きさとしては平均
粒子径が1〜20μmのものが好ましい。平均粒子径が
1μm以下のものは、滑らかさに欠け、軋み感が感じら
れ、平均粒子径が20μmを超えるとざらつき感が感じ
られるので好ましくない。また、その配合量としては化
粧料全量に対して1〜50質量%が好ましい。1質量%
未満だと、肌荒れ改善効果を有する微粒子酸化亜鉛の軋
み感を打ち消すことができず、肌への塗布時に軋み感が
感じられる。また、50質量%を超えると、肌への塗布
時に上滑り感が感じられ、また耐衝撃性の低下も見られ
る。
スケットミルなどのバッチ式ビーズミル、横型・縦型・
アニュラー型の連続式のビーズミル、サンドグラインダ
ーミル、ボールミルなどが好適なものとして例示され
る。しかし、本発明の目的を達成できるものであればそ
の限りではない。媒体攪拌ミルで行う湿式分散に用いる
溶媒としては、水、アルコール、へキサン、トルエン、
塩化メチレン、グリセリン、シリコーン等が挙げられ
る。また、媒体攪拌ミルに用いるビーズとしては、ガラ
ス、アルミナ、ジルコニア、スチール、フリント石等を
原料としたビーズが使用可能であるが、特にガラス、ジ
ルコニア製が好適である。また、ビーズ径の大きさとし
ては、直径0.3〜10mm程度のものが好ましい。ビ
ーズ径が0.3mm未満だと、細かすぎてビーズ洗浄に
非常に手間がかかってしまい、10mmを超えると大き
すぎて粉末の分散が不十分となってしまうので好ましく
ない。
常化粧料に用いられる水、油分、粉体(顔料、色素、樹
脂)、表面撥水処理剤、界面活性剤、フッ素化合物、樹
脂、粘剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤(有機系、無機
系を含む。UV−A、Bのいずれに対応していても構わ
ない)、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止
剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤等の成分を同時に
配合することができる。
サン、環状ジメチルポリシロキサンの他、メチルフェニ
ルポリシロキサン等のシリコーン油、スクワラン、流動
パラフィン、軽質イソパラフィン、ワセリン、マイクロ
クリスタリンワックス、オゾケライト、セレシン等の各
種炭化水素油、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステアリ
ン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸等の高
級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、
オレイルアルコール、バチルアルコール等の高級アルコ
ール、セチル−2−エチルへキサノエート、2−エチル
へキシルパルミテート、2−オクチルドデシルミリステ
ート、ネオぺンチルグリコール−2−エチルへキサノエ
ート、トリオクタン酸グリセリド、2−オクチルドデシ
ルオレエート、イソプロピルミリステート、ミリスチル
ミリステート、トリイソステアリン酸グリセリド、トリ
オレイン酸グリセリド、トリヤシ油脂肪酸グリセリド等
のエステル類、オリーブ油、アボガド油、ホホバ油、ヒ
マワリ油、サフラワー油、椿油、シア脂、マカデミアナ
ッツ油、ミンク油、ラノリン、酢酸ラノリン、液状ラノ
リン、ヒマシ油等の油脂、モクロウ等のロウ類、パーフ
ルオロポリエーテル、パーフルオロカーボン等のフッ素
系油分、トリメチルシロキシケイ酸、MDQレジン等の
シリコーンレジン、高分子シリコーンゴム、アクリル変
性シリコーン共重合体等の高分子類等が挙げられる。
雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲
母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウ
ム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネ
シウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属
塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウ
ム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウ
ム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミ
ックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチ
ン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウムなど)、窒
化ホウ素等の無機粉末;二酸化チタン、酸化亜鉛等の無
機白色系顔料;酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機
赤色系顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化
鉄、黄土等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラ
ック、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料;マンゴバイ
オレット、バルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸
化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑
色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;酸化チタン
コーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビ
スマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタン
コーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等の無
機パール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダ
ー等の金属粉末顔料;赤色201号、赤色202号、赤
色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226
号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色
204号、黄色205号、黄色401号、青色404号
等の有機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106
号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色
505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色2
02号、黄色203号、緑色3号、青色1号等のジルコ
ニウムレーキ、バリウムレーキ、アルミニウムレーキ等
の有機レーキ顔料;クロロフィル、β−カロチン等の天
然色素等が挙げられる。
ン、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、金
属石鹸、アミノ酸、アルキルフォスフェート、カチオン
活性剤、パーフルオロアルキルリン酸、デキストリン脂
肪酸エステル等が挙げられる。
れうる界面活性剤であれば、そのイオン性の種類・有無
に関わらず用いることができる。アニオン界面活性剤と
しては例えばセッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム等
の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナトリウム等の高級ア
ルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレン(以下、P
OEと略する)ラウリル硫酸トリエタノールアミン等の
アルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシ
ンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸、ヤシ油脂肪
酸メチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドス
ルホン酸塩、POEステアリルエーテルリン酸塩等のリ
ン酸エステル塩、ジ−2−エチルへキシルスルホコハク
酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、ドデシルべンゼン
スルホン酸ナトリウム等のアルキルべンゼンスルホン酸
塩、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム等のN
−アシルグルタミン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン
硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル
塩、ロート油等の硫酸化塩、POEアルキルエーテルカ
ルボン酸塩、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸
塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステル
スルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂
肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ロウロイルモ
ノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−パルミト
イルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼイン
ナトリウム等が挙げられる。
ステアリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメ
チルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモ
ニウム等のジアルキルジメチルアンモニクム塩、塩化セ
チルピリジウム等のアルキルピリジニウム塩、アルキル
四級アンモニウム塩、アルキルジメチルべンジルアンモ
ニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモ
リホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン
塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸
誘導体、塩化べンザルコニウム、塩化べンゼトニウム等
が挙げられる。
デシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメ
チル)−2−イミダゾリンナトリウム等のイミダゾリン
系両性界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸べタイ
ン等のべタイン系両性界面活性剤等が挙げられる。
えばソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセス
キオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル、モノステ
アリン酸グリセリン等のグリセリンポリグリセリン脂肪
酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロ
ピレングリコール脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油誘導
体、グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
えばPOEソルビタンモノステアレート等のPOEソル
ビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノオレエ
ート等のPOEソルビット脂肪酸エステル、POEグリ
セリンモノイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪
酸エステル類、POEステアリルエーテル、POEコレ
スタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル、PO
Eノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニル
エーテル、プルロニック等のプルアロニック型類、PO
E・ポリオキシプロピレン(以下、POPと略する)セチ
ルエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル、テト
ロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジア
ミン縮合体、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等の
POEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEミツロウ・
ラノリン誘導体、アルカノールアミド、POEプロピレ
ングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、
POE脂肪族アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノ
ニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキ
シジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が挙
げられる。また、これら界面活性剤は1種あるいは2種
以上を任意に選択して配合することができる。
ール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、1,3ブチレングリコール、ピロリド
ンカルボン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグ
ルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコジド、グ
ルコース等の保湿剤を本発明の効果を損なわない範囲で
配合することができる。
ーション、白粉、口紅、アイシャドウ、チーク、マスカ
ラ、アイライナー等のメイクアップ化粧料や、クレンジ
ング、パック、サンスクリーン剤等の基礎化粧料が挙げ
られる。
るが、本発明の技術的範囲はこれら実施例により何ら限
定されるものではない。なお、配合量は質量%で示す。 <実使用性評価>肌荒れ防止効果試験 1.試料の調製 表1に示す処方のパウダリーファンデーション(試験例
1〜6)を製造し、活性剤によって惹起される肌荒れに
対する防止効果を評価した。各パウダリーファンデーシ
ョンは次のように製造した。すなわち、処方中の粉末成
分と油分をエタノール溶媒中にて、ジルコニアビーズを
内蔵したサンドグラインダーミルを用いて15分間分散
・混合させた後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)
内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型した。
浸した脱脂綿(2×2cm)を当て15分間固定し、活性
剤を洗い落とした後そこに試料として試験例1〜5のう
ちいずれかのパウダリーファンデーションと、対照とし
て試験例5のパウダリーファンデーションを塗布した
(各試験例についてn=3)。この操作を7日間繰り返
し、8日目に被験部位を十分に洗浄し、60分放置した
後SDSによって惹起される肌荒れの程度を観察し、以
下の評点基準に基づき評点を付けた。さらにパネルごと
に対照部位と試料塗布部位の評点差を求め、これを試料
ごとに合計し、以下の肌荒れ防止効果判定基準に基づき
各試料の効果を判定した。
れる。 評点2:僅かな紅斑及び/または角層に亀裂が認められ
る。 評点1:角層表面が白っぽい、または粉を吹いたように
見える。 評点0:症状なし。
した試験例1〜5のファンデーションでは肌荒れ改善効
果が認められた。酸化亜鉛でも粒子径が特に小さい微粒
子酸化亜鉛が肌荒れ改善効果に優れており、また微粒子
酸化亜鉛をシリカで被覆すると効果がさらに優れてい
る。このような肌荒れ等に対する優れた改善防止効果
は、平均粒子径が1.0μm以下のものを用いた場合に
発揮される。
ーファンデーション(試験例7〜12)を製造した。各
ファンデーションを20名の女性パネラーに塗布し、な
めらかさ、肌あたりのよさについて以下の評価基準に基
づき評価した。 評価基準 ◎:20名中、17名以上がなめらかで肌当たりが良い
と回答した。 ○:20名中、12〜16名がなめらかで肌当たりが良
いと回答した。 △:20名中、9〜11名がなめらかで肌当たりが良い
と回答した。 ×:20名中、5〜8名がなめらかで肌当たりが良いと
回答した。 ××:20名中、4名以下がなめらかで肌当たりが良い
と回答した。 評価結果を表2に示す。
粉体であるオルガノポリシロキサンエラストマー球状粉
体を配合することで、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛特有の
軋み感がなくなり、肌当たりのよさが向上する。しか
し、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛の配合量が10質量%を
超えると、オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉
体を配合しても軋み感がなくならず、満足のいく使用性
が得られなかった。したがって、肌荒れ改善への有効性
を含めて考慮すれば、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛の配合
量は1〜10質量%が好適である。
づき、以下に示す方法でファンデーション(試験例13
〜15)を製造した。 製法1(試験例13):粉末成分と油分をエタノール溶
媒中にて、ジルコニアビーズを内蔵したサンドグライン
ダーミルを用いて15分間分散・混合させた後、得られ
たスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法
で吸引プレス成型した。 製法2(試験例14):粉末成分中のオルガノポリシロ
キサンエラストマー球状粉体をエタノール溶媒中ジルコ
ニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用い
て、15分間、分散させ、得られた分散液に残りの粉末
成分と油分を加え、ディスパーを用いて再度15分間分
散・混合を行った。その後、得られたスラリーを容器
(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型
した。 製法3(試験例15):粉末成分と油分をエタノール溶
媒中にて、ディスパーを用いて15分間分散・混合させ
た後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填
し、公知の方法で吸引プレス成型した。
ョンについて、成形性、耐衝撃性、使用性(なめらかさ
・肌あたりのよさ、しっとりさ、粉っぽさ、均一な仕上
がり)に関し以下の評価基準で試験評価を行った。な
お、なめらかさ・肌あたりのよさの評価は前記同様の基
準で行った。成形性試験 吸引プレス成型時のパクト表面に発生するクラックの混
入率から成形性の良し悪しを判断した。 ○:クラック混入率5%未満 ×:クラック混入率5%以上
ンパクト容器にセットしサンプルとした。厚さ20mm
の鉄板上に高さ30cmからサンプルを水平状態にて落
下し、破損するまでの落下回数を耐衝撃性の評価とし
た。
塗布し、しっとりさについて評価した。 評価基準 ◎:20名中、17名以上がしっとりさがあると回答し
た。 ○:20名中、12〜16名がしっとりさがあると回答
した。 △:20名中、9〜11名がしっとりさがあると回答し
た。 ×:20名中、5〜8名がしっとりさがあると回答し
た。 ××:20名中、4名以下がしっとりさがあると回答し
た。
塗布し、粉っぽさについて評価した。 評価基準 ◎:20名中、17名以上が粉っぽさがないと回答し
た。 ○:20名中、12〜16名が粉っぽさがないと回答し
た。 △:20名中、9〜11名が粉っぽさがないと回答し
た。 ×:20名中、5〜8名が粉っぽさがないと回答した。 ××:20名中、4名以下が粉っぽさがないと回答し
た。
塗布し、均一な仕上がりについて評価した。 評価基準 ◎:20名中、17名以上が均一な仕上がりであると回
答した。 ○:20名中、12〜16名が均一な仕上がりであると
回答した。 △:20名中、9〜11名が均一な仕上がりであると回
答した。 ×:20名中、5〜8名が均一な仕上がりであると回答
した。 ××:20名中、4名以下が均一な仕上がりであると回
答した。 評価結果を表3に示す。
用いて微粒子酸化亜鉛及び高分子球状弾性粉末を含む各
種粉末成分と油性成分を処理した製法1(試験例13)
では使用性において優れているばかりでなく、成形性や
耐衝撃性にも優れていた。製法1によりしっとりさ、粉
っぽさ、均一な仕上がりが優れているのは、媒体攪拌ミ
ルによる処理で粉末成分表面に油分が均一に被覆された
結果であると考えられる。一方高分子球状弾性粉末のみ
媒体攪拌ミルにより処理し、各成分をディスパーで分散
した製法2の場合や、或いは全ての粉末成分と油性成分
をディスパーで分散処理した製法3の場合では各特性が
十分に得られなかった。以下、種々の処方の本発明にか
かる化粧料を実施例として示す。
ニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて
15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器
(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型
し、固形パウダリーファンデーションを得た。
ニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて
15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器
(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型
し、白粉を得た。
ニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて
15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器
(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型
し、アイシャドーを得た。
ニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて
15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器
(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型
し、固形パウダリーファンデーションを得た。
ニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて
15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器
(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型
し、白粉を得た。
ニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて
15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器
(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型
し、アイシャドーを得た。
ニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて
15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器
(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型
し、固形パウダリーファンデーションを得た。
ニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて
15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器
(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型
し、固形パウダリーファンデーションを得た。
善効果を有する微粒子酸化亜鉛と、化粧料としての使用
性を改善する高分子球状弾性粉体を併用し、揮発性溶媒
中で媒体攪拌ミルを用いて分散・混合することにより、
高いスキンケア性を有し、且つなめらかで肌当たりがよ
いため肌への負担が少ない粉末化粧料が提供される。
Claims (8)
- 【請求項1】 平均粒子径が1.0μm以下である微粒
子酸化亜鉛またはその複合体と、平均粒子径が1〜20
μmの高分子球状弾性粉体を配合することを特徴とする
粉末化粧料。 - 【請求項2】 請求項1記載の化粧料において、微粒子
酸化亜鉛の複合体は微粒子酸化亜鉛が1〜60質量%の
シリカで被覆あるいは複合化処理されているものである
ことを特徴とする粉末化粧料。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の化粧料におい
て、微粒子酸化亜鉛またはその複合体の配合量が1〜1
0質量%であることを特徴とする粉末化粧料。 - 【請求項4】 平均粒子径が1.0μm以下である微粒
子酸化亜鉛またはその複合体、平均粒子径が1〜20μ
mの高分子球状弾性粉体、その他の粉末成分、及び結合
剤としての油性成分を溶媒中で混合してスラリーとする
工程を含み、前記混合を媒体攪拌ミルを用いて行い、各
種粉末成分を高分散化し、粉末成分表面を油性成分で均
一に被覆することを特徴とする粉末化粧料の製造方法。 - 【請求項5】 請求項4記載の製造方法において、微粒
子酸化亜鉛の複合体は微粒子酸化亜鉛が1〜60質量%
のシリカで被覆あるいは複合化処理されているものであ
ることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。 - 【請求項6】 請求項4または5記載の製造方法におい
て、媒体攪拌ミルに用いる媒体としてビーズを用いるこ
とを特徴とする粉末化粧料の製造方法。 - 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかに記載の製造方
法において、前記スラリーを容器内に充填して吸引プレ
ス成型する工程、または前記スラリーを容器内に充填し
て乾燥または吸引プレスした後さらにプレスする工程を
含むことを特徴とする粉末化粧料の製造方法。 - 【請求項8】 請求項4〜7のいずれかに記載の製造方
法において、微粒子酸化亜鉛またはその複合体の配合量
が1〜10質量%であることを特徴とする粉末化粧料の
製造方法。
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